JP6699904B2 - レーダ装置及びそのレーダ信号処理方法 - Google Patents

レーダ装置及びそのレーダ信号処理方法 Download PDF

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Description

本実施形態は、レーダ装置及びそのレーダ信号処理方法に関する。
従来のレーダ方式では、低RCS(Radar Cross Section:レーダ反射断面積)の目標を検出する場合には、CFAR(Constant False Alarm Rate:定誤警報確率)のスレショルドを低減させて高感度化を図っているが、スレショルドを低減させると誤検出が増えてしまう。また、低空の目標を観測する場合にも、クラッタの影響によって誤検出が増えてしまう。このように、誤検出が増えると、検出後に目標か否かを弁別するための検定ビーム(専用のベリファイビーム)が多数必要になる。その結果、所定の時間内に目標を効率よく観測するための送受信ビームのスケジューリング(ビームマネージメント)の制約が大きくなって、全目標を観測できなくなる等の問題が生じてしまう。
FMレンジング、吉田、‘改訂レーダ技術’、電子情報通信学会、pp.274-275(1996) MPRFによるレンジレゾルバ方式、Guy Morris、AIRBORNE PULSED DOPPLER RADAR 2nd edition、pp.264-270(1996) 符号化レーダ、吉田、‘改訂レーダ技術’、電子情報通信学会、pp.278-280(1996) 符号コード(M系列)発生方式、M.I.Skolnik, Introduction to radar systems,pp.429-430,McGRAW-HILL(1980) BPSK、QPSK、西村、‘ディジタル信号処理による通信システム設計’、CQ出版社、pp.222-226(2006) SS変調、丸林、‘スペクトル拡散通信とその応用’、電子情報通信学会編、pp.1-18(1998) CFAR処理、吉田、‘改訂レーダ技術’、電子情報通信学会、pp.87-89(1996) 最小2乗推定、中溝、‘信号解析とシステム同定処理’、コロナ社、pp.10-176(1987) DBSCAN(Density-based Spatial Clustering of Applications with Noise)Sebastian Raschka、Python機械学習プログラミング、インプレス、pp.319-323(2016) 拡張アレイ(KR積アレイ) Wing-Kin Ma,’DOA Estimation of Quasi-Stationary Signals With Less Sensors Than Sources and Unkown Spatial Noise Covariance: A Khatri-Rao Subspace Approach’,IEEE Trans. Signal Process., vol.58, no.4, pp.2168-2180, April(2010) パルス圧縮、吉田、‘改訂レーダ技術’、電子情報通信学会、pp.278-280(1996) ニューラルネットワーク、岡谷、‘深層学習’、講談社、pp.7-26(2014) 畳み込みニューラルネット、岡谷、‘深層学習’、講談社、pp.79-110(2014) 再帰型ニューラルネット、岡谷、‘深層学習’、講談社、pp.111-130(2014)
以上述べたように、従来のレーダ方式では、高感度化のためのCFARスレショルドの低減、あるいは低空の目標観測の場合のクラッタの影響による誤検出が増えると、検出後に目標か否かを弁別するための検定ビームが多数必要になり、ビームマネージメントの制約が大きくなって全目標を観測できない等の問題が生じる。
本実施形態は上記課題に鑑みなされたもので、誤検出を抑圧し、目標のみを高精度に抽出することのできるレーダ装置とそのレーダ信号処理方法を提供することを目的とする。
パルス(または連続波)を送受信するレーダ装置において、N回(N≧1)のCPI(Coherent Pulse Interval:コヒーレントパルス積分期間)データからレンジ−ドップラ(RD)データを作成し、このRDデータについて所定のスレショルドを超えるレンジ−ドップラ軸のセルを抽出し、抽出されたセルの集団であるクラスタについて、振幅の大きい目標付近ではセル密度が高く、誤検出付近ではセル密度が小さいという密度差を利用して分析することで目標候補となるクラスタを抽出してその代表値を選出し、その代表値から目標のレンジ−ドップラを抽出して、測距、測速及び測角の少なくともいずれかの処理を行い、位置座標、速度等の目標観測値を出力する。
すなわち、本実施形態に係るレーダ装置では、3次元座標軸における目標と誤検出の密度分布の差異によるクラスタ分析により、誤検出を抑圧し、目標のみを抽出することができる。
第1の実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 第1の実施形態において、複数CPIクラスタから目標を抽出する様子を示す図。 第1の実施形態において、FMレンジングを説明するための図。 第1の実施形態において、MPRF測距を説明するための図。 第2の実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 第2の実施形態において、疑似高分解能化を説明するための図。 第3の実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 第3の実施形態において、複数クラスタ分析処理を説明するための図。 第4の実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 第4の実施形態において、補間曲線により目標範囲を設定する様子を示す図。 第5の実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 第5の実施形態において、DBSCAN方式を説明するためのブロック図。 第6の実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 第6の実施形態において、目標抽出フィルタの具体的な構成を示すブロック図。 第6の実施形態において、ニューラルネットワーク方式を説明するための図。 第6の実施形態において、ニューラルネットワークに用いられるユニットを説明するための図。 第6の実施形態において、レンジ−ドップラ2次元データに含まれるクラスタの分布状態の例を示す図。 第7の実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 第7の実施形態において、レンジングの符号化処理を説明するための図。 第7の実施形態において、レンジングの相関処理を説明するための図。 第8の実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 第9の実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 第9の実施形態において、拡張アレイ処理を説明するための図。 第9の実施形態において、拡張アレイ処理の観測ベルトルを示す図。 第9の実施形態において、拡張アレイ処理によるモノパルスビーム形成を説明するための図。 第9の実施形態において、拡張アレイ処理によるモノパルス測角を説明するための図。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。尚、各実施形態の説明において、同一部分には同一符号を付して示し、重複する説明を省略する。
(第1の実施形態)−クラスタ分布
レーダ装置として、パルス変調や連続波の場合、またパルス変調として、PRI(Pulse Repetition Interval:パルス繰り返し周期)の区分により、速度にアンビギュイティがあるLPRF(Low Pulse Repetition Frequency:低パルス繰り返し周波数)、距離及び速度にアンビギュイティがあるMPRF(Medium Pulse Repetition Frequency:中パルス繰り返し周波数)、距離にアンビギュイティがあるHPRF(High Pulse Repetition Frequency:高パルス繰り返し周波数)の場合等に幅広く適用できるが、ここでは説明を簡単にするために、LPRFのパルス変調の場合について説明する。
図1乃至図4を参照して、第1の実施形態に係るレーダ装置を説明する。図1はその概略構成を示すブロック図、図2は複数CPIクラスタから目標を抽出する様子を示す図、図3はFMレンジングを説明するための図、図4はMPRF測距を説明するための図である。
本実施形態に係るレーダ装置は、図1に示すように、複数のアンテナ素子によりモノパルスアンテナを構成し、Σ、Δの送受信ビームを形成するアンテナ1と、アンテナ1を通じて送信信号を送出し、目標からの反射信号を受信する送受信器2と、送受信器2で得られた受信信号から目標の距離・速度を観測し、3次元の位置座標を演算して出力する信号処理器3とを備える。
上記送受信器2は、送受信部21、変調制御部22を備える。送受信部21は、変調制御部22のLPRFのパルス変調により生成されるモノパルスのパルス変調波をアンテナ1を通じて送信し、その送信出力の反射波を受信して、Σビーム、Δビームの受信信号(以下、Σ信号、Δ信号と記す)を出力する。
上記信号処理器3は、Σ観測処理部31、CFAR処理部32、クラスタ分析部33、測距・測速部34、Δ観測処理部35、セル抽出部36、測角部37、3次元位置座標出力部38を備える。
上記Σ観測処理部31は、モノパルスビームによるΣ受信信号を入力し、CPIデータを用いて、送信波形に応じたパルス圧縮やFFT等の信号処理を実施してレンジ−ドップラ(RD)データを得る。
上記CFAR処理部32は、アンテナ1のモノパルス出力によるΣ信号のRDデータを用いて、CFARにより所定のスレショルドを設定して反射点を検出する。
上記クラスタ分析部33は、振幅の大きい目標付近のセル密度が高く、誤検出付近では小さいという密度差を利用したクラスタ分析を行い、1回のCPIの処理では反射点数が十分で無い場合に、複数回のCPIの検出セルを加算したCFAR後の出力を用いる。
上記測距・測速部34は、クラスタ分析によって得られた検出セルについて、時間軸を距離軸に変換することで目標距離を抽出し(測距)、その目標距離とビート周波数から速度を算出する(側速)。
上記Δ観測処理部35は、モノパルスビームによるΔ受信信号を入力し、Σ観測処理部31と同様に、CPIデータを用いて、送信波形に応じたパルス圧縮やFFT等の信号処理を実施してレンジ−ドップラ(RD)データを得る。
上記セル抽出部36は、上記クラスタ分析部33のクラスタ分析結果を利用して振幅の大きい目標付近のΣ信号の検出セルと同一セルを抽出する。
上記測角部37は、セル抽出部36で抽出されたセルについて、測距・測速部34で得られた目標の距離及び速度とモノパルス測角処理を行うことで、抽出セルごとのAZ,ELの角度を出力する。
上記3次元位置座標出力部38は、測角部37を通じて得られた目標の距離と角度から目標の3次元位置座標を演算出力する。
上記構成において、以下に本実施形態に係るCPIクラスタ検知方法について説明する。
まず、Σ受信信号を入力して、CPIデータを用いて、送信波形に応じたパルス圧縮やFFT等の信号処理を実施してレンジ−ドップラ(RD)データを得る(31)。ここで、アンテナ1のモノパルス出力によるΣ信号のRDデータを用いて、CFARにより所定のスレショルドを設定して反射点を検出する(32)。
この際に、1回のCPIの処理では反射点数が十分で無い場合を考慮して、図2に示すように、複数回のCPI1〜CPIMの検出セルを加算したCFAR後の出力CPIgr1〜CPIgrNを用いる。この検出セルは、図2に示すように、振幅の大きい目標付近のセル密度が高く、誤検出付近では小さい。この密度差を利用したクラスタ分析を行う(33)。
目標クラスタを抽出すれば、クラスタ内のセル値をそのまま出力するか、代表値としてクラスタ内3次元座標の平均値や振幅を用いた下記(1)式による重心値をセル値として算出する。
Figure 0006699904
この検出セルにより、LPRFの場合はレンジセルを用いて測距することができる。
上記の処理により、目標クラスタを抽出すれば、クラスタ内のセル値をそのまま出力するか、代表値としてクラスタ内の3次元座標の平均値や振幅を用いた下記数式による重心値をセル値として出力する。なお、HPRFの場合は、ドップラセルを用いて測速できる。
また、図3(a)〜(c)に示すように、アップスイープとダウンスイープによるFMレンジングの手法(非特許文献1)を用いて、受信ローカル信号もスイープした受信処理によってビート周波数を観測し、fast-time軸とSlow-time軸でFFT処理した出力を用いて、同様のクラスタ分析によりビート周波数セルを検出する。この検出結果から、次式により距離と速度を算出できる。ビート周波数は次式で与えられる。
Figure 0006699904
アップスイ−プとダウンスイープでは次式となる。
Figure 0006699904
したがって、距離Rと速度Vは次式で算出できる。
Figure 0006699904
MPRFの場合は、PRI(パルス繰り返し周期)の異なる複数のCPIを送受信して、各々クラスタ分析して、レンジセルとドップラセルを抽出する。これにより、レンジ(MPRF測距)は、図4(a)に示すように、複数CPIの最小公倍数のセルによって算出される。同様に、ドップラ(MPRF測速)は、図4(b)に示すように、複数CPIの最小公倍数のセルによって算出することができる(非特許文献2)。このドップラを用いて、次式により速度を算出できる。
Figure 0006699904
いずれも、CPIのデータを信号処理(パルス圧縮、FFT)処理したRDデータを用いて、クラスタ分析して、レンジ−ドップラセルを抽出する点で共通の処理である。
以上は、モノパルスビームのΣ受信信号の出力を用いてCFARにより所定のスレショルドを設定してクラスタ分析により目標検出し、検出したレンジセルにより目標距離を出力するものである。
さらに、モノパルスビームのΔ受信信号についても、同様の信号処理を実施し、Σ受信信号の検出セルと同一セルを抽出し、モノパルス測角処理によってAZ,ELの角度を演算する。このようにして得られた距離と角度から、3次元位置座標を算出する。
以上のように、本実施形態は、パルス(または連続波)を送受信するレーダ装置において、N回(N≧1)のCPIデータにより、RDデータを作成し、所定のスレショルドを超えるレンジ−ドップラ軸のセルを用いてクラスタ分析し、目標候補のクラスタの代表値により、目標のレンジ−ドップラを抽出して、測距、測速及び測角の少なくともいずれかの処理を行い、位置座標、速度等の目標観測値を出力する。これにより、3次元座標軸における目標と誤検出の密度分布の差異によるクラスタ分析により、誤検出を抑圧し、目標のみを抽出することができる。
(第2の実施形態)−擬似高分解能
第1の実施形態では、RDデータにおける目標と誤検出の密度差を用いてクラスタ分析する手法について述べた。この場合、密度差が十分で無い場合もあり、本実施形態ではその対策について述べる。
本実施形態に係るレーダ装置は、図5に示すように、第1の実施形態のΣ観測処理部31とCFAR処理部32との間に疑似高分解能化処理部39を配置した構成である。
すなわち、本実施形態では、第1の実施形態と同様に受信処理したRDデータに対して、レンジ軸とドップラ軸のいずれか少なくとも一方について、擬似高分解能化を行う。
Figure 0006699904
このRDfに対して、レンジ軸とドップラ軸にゼロ埋めを行い、次元数をNz×Mz(Nz>N, Mz>M)にしたものをRDfzとする。このRDfzに対して、2次元FFT処理を行う。
Figure 0006699904
これにより、図6(a)、(b)に示すように、レンジ−ドップラ軸で擬似高分解能化されたRDデータが得られるため、このデータを用いて第1の実施形態と同様の処理を行うことにより、目標を検出することができる。この場合、高分解能化されているため、目標と誤検出の密度差が大きくなり、目標を誤検出を弁別しやすくなる。
以上のように、本実施形態に係るレーダ装置は、各CPIのRDデータを2次元逆FFT処理して、レンジ軸とドップラ軸でゼロ埋めした後、2次元FFT処理したRDデータを用いて、測距、測速、測角のいずれか少なくとも1つの処理を行う。これにより、RDデータがレンジ−ドップラ軸で擬似高分解能化されているため、目標と誤検出の密度差が大きくなり、目標と誤検出とをより精度よく弁別することができる。
(第3の実施形態)−複数回のクラスタ分析
第1及び第2の実施形態では、誤検出が残留する場合がある。本実施形態では、その対策について述べる。
本実施形態に係るレーダ装置は、図7に示すように、CFAR処理部32と測距・測速部34との間に配置されたクラスタ分析部33aにおいて、第1、第2の実施形態のクラスタ分析部33と同様のクラスタ分析処理を、パラメータを変化させて複数回行う構成である。
すなわち、本実施形態では、第1または第2の実施形態と同様の方法でクラスタを検知する。このとき、観測値の密度分布が変化するため、図8(a)〜(d)に示すように、再度クラスタ分析のパラメータを変化させて、複数回のクラスタ分析を行う。
パラメータとしては、例えば、後述の第5の実施形態で述べるDBSCAN方式(非特許文献4)の場合は、ゲート半径とゲート内の観測値の点数等である。このクラスタ分析を所定の回数(≧2)繰り返すことにより、誤検出を抑圧することができる。この際、目標の観測値を抑圧する場合も想定されるが、第4の実施形態で述べる手法を用いて、欠落した目標の観測値を復活させることができる。
以上のように、本実施形態に係るレーダ装置は、クラスタ分析処理をP(P≧1)回実施して誤検出を抑圧する。これにより、1回のクラスタ分析では抑圧できない残留誤検出を、複数回のクラスタ分析により抑圧することができる。
(第4の実施形態)−クラスタ補間による目標抽出
第1乃至第3の実施形態では、誤検出を抑圧する手法について述べた。この際に、目標のクラスタに欠落が生じる場合がある。本実施形態では、その対策について述べる。
本実施形態に係るレーダ装置は、図9に示すように、第3の実施形態のクラスタ分析部33aと測距・測速部34との間に目標補間部3Aを配置した構成である。
すなわち、本実施形態では、図10(a)〜(d)に示すように、クラスタを抽出した後、L(L≧1)フレームの観測値を用いて、目標候補範囲を抽出する。この際に、最小2乗曲線(非特許文献8)等を用いて補間曲線を抽出する。
ここで、最小2乗法による補間関数の算出手法について述べる。説明変数をベクトルx、目的変数をベクトルyで表現すると、次式となる。
Figure 0006699904
(7)式のデータの最小2乗曲線を算出するには、次式の最小化するパラメ−タθを算出することに対応する。
Figure 0006699904
なお、多項式の場合は、次式の通り、θは各項の係数となる。
Figure 0006699904
(9)式のθの算出方法は、例えば非特許文献8による。
この最小2乗曲線によるフィッティング補間曲線を用いて、図10(d)に示す所定の幅を設定し、その間に目標候補があるものとし、図10(b)で抑圧した目標をクラスタに加えればよい。
本実施形態の手法によれば、補間曲線を算出する際に、N点の(xn,yn)のデータを用いるが、N個のデータをスライディングさせながら、1〜N,2〜N+1,…等に選定すると、N個のデータを取得した以降は、連続して補間曲線を得ることができる。これにより、クラスタ分析により欠落したデータを補正することができる。
以上のように、本実施形態に係るレーダ装置は、Nフレーム分の目標候補を抽出した後、補間曲線を用いて目標クラスタの領域を補間して、目標観測値の欠落を補間する。これにより、クラスタ分析により、目標観測値の抽出に欠落が生じた場合に、補間曲線により目標クラスタ範囲を補間して目標欠落を抑圧することができる。
(第5の実施形態)−DBSCAN方式
本実施形態では、クラスタ分析手法としてDBSCAN(Density-based Spatial Clustering of Applications with Noise)(非特許文献9)を用いる手法について述べる。
本実施形態に係るレーダ装置は、図11に示すように、第4の実施形態のCFAR処理部32と目標補間部3Aとの間に配置したクラスタ分析部33bに特徴がある。
すなわち、本実施形態では、クラスタ分析部33bにおいて、DBSCAN方式を採用し、図12に示すように、半径εのサークル範囲とこのサークル範囲内の観測値数MinPtsを設定し、密度の差異によりクラスタを分類する。設定した半径ε、観測値数MinPtsを満足するクラスタ毎に、複数のクラスタを生成し、それ以外はノイズとして分類できる。
具体的には、設定した半径ε以内に少なくとも設定された観測値数MinPtsの隣接点がある点は、コア点とし、半径ε以内の隣接点の個数がMinPtsに満たない場合はボーダー点とみなされる。コア点でもボーダー点でもないような点は、ノイズ点とする。これにより、目標による反射点(コア点とボーダー点)と誤検出(ノイズ点)を弁別できる(非特許文献9)。
以上のように、本実施形態に係るレーダ装置は、クラスタ分析手法として、DBSCANを用いる。これにより、目標と誤検出の密度分布の差異によるクラスタ分析を効率よく行うことができる。
(第6の実施形態)−ニューラルネットワーク方式
本実施形態では、クラスタ検知手法として、目標と誤検出の密度差に着目する。さらに、目標と誤検出の弁別能力を高めるために、選定した目標クラスタを中心とした所定の範囲の座標データを入力として、ニューラルネットワーク(非特許文献12)を用いて識別する手法を適用できる。ニューラルネットワーク(NN)の具体例としては、畳み込みニューラルネット(非特許文献13)や再帰型ニューラルネット(非特許文献14)等を用いることができる。この場合、目標と誤検出の密度差の他、空間的な広がりの特徴の差を特徴量として抽出して弁別することができる。
本実施形態に係るレーダ装置の概略構成を図13に示し、図13に示す目標抽出フィルタの具体的な構成を図14に示す。すなわち、本実施形態に係るレーダ装置は、目標補間部3Aと測距・測速部34との間に目標候補抽出フィルタ3Bを配置した構成である。
上記目標候補抽出フィルタ3Bにおいては、2次元データ生成部3B1、列ベクトル変換部3B2、NN(ニューラルネットワーク)処理部3B3、フィルタ3B4を備え、目標補間部3Aにおいて、クラスタ分布による検出結果から抽出した目標候補をもとに、ニューラルネットワークNNにより目標か誤検出かを識別し、目標候補のみを抽出する。そのために用いるNNの構成例を図15(多層パーセプトロン方式)を示し、そのユニット構成を図16に示す(非特許文献12)。NNを構成する各ユニットは、図16に示すように構成され、定式化すると次式となる。
Figure 0006699904
活性化関数としてては、シグモイド関数(非特許文献12)等、種々な関数を適用できる。
入力データとしては、クラスタ分布による検出(33a)、目標候補抽出(3A)により抽出した目標候補の座標をもとに、図17に示すように2次元の座標(レンジ−ドップラ)の点にプロットし、2次元データ(Nx,Ny)を、目標の存在しない点も含めて、1次元の列ベクトル(1〜Nx×Ny)に変換して、NNに入力する。
NNのウェイトの学習としては、シミュレータや実測値により、真値(目標か誤検出かの教師信号)の既知の3次元の学習用のデータとを生成し、生成した信号(X,Y,Z)と教師信号(目標か誤検出か)を用いて、事前に学習しておく。目標か誤検出かの識別は、2値分類や多クラス分類(クラス数=2)に相当する。
一般的に多クラス分類とすると、学習用の訓練データは次式で定義できる。
Figure 0006699904
また、誤差関数Eを次式のようにNNの出力yと教師データdの2乗誤差を全入力データについて加算したものの1/2で定義する。
Figure 0006699904
これが最も小さくなるように、wを選択する。このためには確率的勾配降下法(非特許文献12)等を用いればよい。
学習後の実際の処理の際には、固定したウェイトを用いて、図15のNNを動作させ、目標か誤検出か目標候補フィルタ3Bを通過させて、目標候補のみを用いて測距・測速部34により測距・測速の観測値を算出し出力する。以上により、より誤検出の影響の少ない目標信号の観測値を出力することができる。
以上のように、本実施形態に係るレーダ装置は、クラスタ分析により抽出した目標クラスタ候補の観測値座標を用いて2次元座標(レンジ−ドップラ軸)にプロットし、2次元のプロット座標を入力として、ニューラルネットワーク(NN)を用いて目標か誤検出かのフィルタ処理を行う。これにより、NN処理を用いて目標と誤検出を識別し、より誤検出を抑圧した処理を行うことができる。
(第7の実施形態)−レンジング
第1の実施形態において、HPRFやMPRFについてクラスタ分析を行って、レンジ−ドップラセルを抽出し、測距、測速する手法について述べた。但し、SN(信号対雑音比)が高い場合には、クラスタ分析により高精度なセルを抽出できるが、低SNの場合には、検出セルが真値からずれて、距離及び速度の算出値に誤差が生じる場合がある。そこで、本実施形態では、図18、19を用いて、改善策について述べる。
図18は本実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示し、図19は本実施形態において送信パルスのタイミングと各送信パルスの変調符号例を示す。すなわち、本実施形態に係るレーダ装置は、上記測距・測速部34を測速部34aと測距部34bに分け、参照信号生成部3C、レンジ圧縮部3D、CFAR処理部3Eを追加した構成である。
上記参照信号生成部3Cは、測速部34aで得られた速度に基づいて参照信号を生成する。上記レンジ圧縮部3Dは、Σ受信信号(レンジ観測値)を参照信号に基づいてレンジ圧縮する。上記CFAR処理部3Eは、レンジ圧縮信号から所定の閾値を超えるセルを抽出する。上記測距部34bは、抽出されたセルのレンジを測定する。
上記構成において、以下、本実施形態に係るレンジング処理について説明する。
本実施形態に係るレーダ装置は、パルス列をCW期間とレンジング期間に分割し、CW期間ではクラスタ分析を用いて目標速度を算出し、レンジング期間では目標速度を用いて圧縮のための参照信号を補正して測距する手法である。
クラスタ分析は、CW期間のみに適用して、誤検出が多い場合でも目標候補を抽出する。レンジング期間ではクラスタ分析を用いず、CW期間で抽出した速度により補正した参照信号を用いて相関抽出する。これにより、目標を抽出できるだけでなく、誤検出による速度の場合は相関値が小さくなるため、誤検出を抑圧できる効果がある。図19では、一例として単パルス送信の場合を示しているが、複数パルス送信等の他の手法でもよい。
単パルス列の場合は、各パルス単位で符号変調を行う。まず、CW期間では、ドップラを観測する必要があり、図19に示すように、同一周波数のパルスを、Mcwall回繰り返す。HPRFの場合のレンジング期間では、Mrngチップの符号を用いて、Mrng個のパルスを符号変調する。
レンジング期間の符号化の方式としては、SS変調(非特許文献3)が考えられる。具体的には、例えばM系列コード(非特許文献4)があり、他のコードでもよい。この符号化の中には、±1内の小数を含むランダム信号(ノイズ)も含まれるものとする。
また、ランダム信号としては、位相をランダムにすることであり、例えば周波数を変えて変調(周波数ホッピング)する方式も含まれる。この場合は、ローカル信号は同一にして、ローカル信号からの周波数を変化させれば、コヒーレント性を確保して周波数を変化できる。この信号符号列を用いて、次式に示すように、信号位相を変化させて、送信用信号を生成する。
Figure 0006699904
上記はBPSK(Binary Phase shift Keying、非特許文献3)の場合であるが、他の位相変調方式でもよい。
本実施形態では、レンジング期間の信号を用いて相関処理をするための基準参照信号を生成する。基準参照信号としては、CW期間で出力した目標速度を用いる。
Figure 0006699904
設定した基準参照信号長はMrngであり、レンジ圧縮処理(相関処理、非特許文献11)のために符号長(Mrng)をレンジング期間にする。このために、ゼロ埋めしたものを参照信号とする。
Figure 0006699904
この参照信号と入力信号との相関を算出するために、参照信号をFFT処理する。
Figure 0006699904
一方、レンジング期間の受信信号は次式で表すことができる。
Figure 0006699904
受信信号をFFT処理して
Figure 0006699904
レンジ圧縮処理42(相関処理)は周波数軸の乗算を逆FFTして、次式となる。
Figure 0006699904
Figure 0006699904
この様子を図20に示す。目標距離は、srng(t)をCFAR(3D)等によりスレショルド検出して、距離抽出(34b)において時間軸を距離軸に変換すれば算出できる。速度(34a)については、CW期間のデータにより算出した結果を出力する。
CW期間では、図18に示すように、送受信器2からのΣ受信信号を用いてCFAR(32)により検出したデータを用いてクラスタ分析(33a)による検出を行い、目標のレンジ−ドップラセルを特定する。一方、送受信器2からのΔ受信信号(ΔAZとΔEL)について、Σ信号と同一の検出セルを用いれば、測角(37)できる。この測角値(AZ角とEL角)と、測距されたレンジを用いれば、目標の3次元位置座標(38)を算出できる。
以上、観測時間をCW期間とレンジング期間に分けて、CW期間でクラスタ分析により目標速度を算出し、レンジング期間において、目標速度により補正した参照信号を用いてレンジ圧縮して目標距離を出力する手法について述べた。
なお、本実施形態では、CW期間とレンジング期間を、単パルス(HPRF)の場合について述べたが、長パルスを用いて、パルス内でSS変調を行う場合にも、同様の手法が適用できる。
以上のように、本実施形態に係るレーダ装置は、クラスタ分析により抽出した目標クラスタ候補の観測値座標を用いて2次元座標(レンジ−ドップラ軸)にプロットし、2次元のプロット座標を入力として、ニューラルネットワーク(NN)を用いて目標か誤検出かのフィルタ処理を行う。これにより、符号化またはランダム信号(ノイズ)による変調パルスを送受信し、誤検出中の目標を抽出して目標速度を検出し、その速度により補正した参照信号を用いて、レンジ圧縮し、目標の速度と距離を出力することができる。
(第8の実施形態)−モノパルス測角
第7の実施形態では、測角についてCW期間(ドップラ観測)のΣとΔを用いて行う方式について述べた。この場合、クラスタ分析後に残留した誤検出に対してもΣとΔ信号による測角処理を実施することになり、処理規模が増える。
この対策として、本実施形態では、レンジング期間(レンジ観測)のデータを用いて、測角処理を行う場合について述べる。
本実施形態に係るレーダ装置は、図21に示すように、Δ系レンジ観測用の系統としてレンジ圧縮部3F及びセル抽出部36を備える。すなわち、CW期間のΣの速度を用いて、参照信号を生成するまでは第7の実施形態と同じである。Σ信号を用いてクラスタ分析により検出した算出速度を用いて、Σ信号とΔ信号のレンジ圧縮を行う。Σ信号によりCFAR検出を行い(3D)、測距する(34b)。また、ΣとΔのレンジ圧縮処理後のデータを用いて、Σ信号により検出したセルと同じΔ信号のレンジ−ドップラのセルをセル抽出して(36)、モノパルス測角を行い(37)、3次元の位置座標を出力する(38)。このように、レンジ圧縮の際の相関処理により、誤検出は抑圧されるため、目標の検出セルのみに対して測角することができ、処理規模を低減できる効果が期待できる。
以上のように、本実施形態に係るレーダ装置は、モノパルス出力のΣ(和)とΔ(差、ΔAZまたはΔEL)のうち、Σ信号の送受信信号のクラスタ分析により目標検出して目標速度を抽出した後、符号化またはランダム信号(ノイズ)による変調パルスを送受信し、目標からの反射信号の受信信号を、目標速度により補正した参照信号を用いてレンジ圧縮して距離を出力し、モノパルス出力のΔ信号については、目標速度により補正した参照信号を用いて、レンジ圧縮した信号を用いて、モノパルス測角処理する。これにより、低SN信号や誤検出が多い場合でも、クラスタ分析により抽出したΣ信号と同じセルのΔ信号を用いることで、モノパルス測角が可能となる。
(第9の実施形態)−拡張アレイによるモノパルス測角
第8の実施形態では、測角についてレンジング期間(レンジ観測)のデータを用いて、測角処理を行う場合について述べた。この場合、目標SNが低い場合には、測角精度が劣化する。本実施形態では、この対策について述べる。
本実施形態に係るレーダ装置は、図22に示すように、測距部34bと測角部37との間に拡張アレイ3Fが配置される。すなわち、本実施形態では、CW期間のΣの速度を用いて参照信号を生成し、Σ信号とΔ信号のレンジ圧縮を行う(3D,3F)。Σ信号によりCFAR検出を行い(3E)、測距する(34b)。また、検出したセルと同じレンジ−ドップラのセルを抽出して(36)、拡張アレイ処理を行う(3G)。この様子を図23に示す。
図23において、A軸(EL軸)では、モノパルス出力ΣとΔELより、上下に開口分割した信号Xa1とXa2の信号を生成する。
Figure 0006699904
同様に、B軸(AZ軸)では、モノパルス出力ΣとΔELより、左右に開口分割した信号Xb1とXb2の信号を生成する。
Figure 0006699904
拡張アレイ処理としては、KR積を用いると、次式となる。レンジ−ドップラ軸で分離したP個の信号の各々について、A軸とB軸アレイ信号(XaとXb)を抽出し、拡張アレイ処理を行う部分を定式化する。まず、観測方向(AZ,EL)を含めた2軸の入力信号を、それぞれXa、Xbと表すと図24の座標系により次式となる。なお、位相中心は、A軸とB軸で一致する。
Figure 0006699904
Figure 0006699904
本実施形態では、Na=2、Nb=2である。
Figure 0006699904
以上より、仮想平面アレイの位相中心に入力される信号Xinとして、2軸の信号XaとXbは次式となる。
Figure 0006699904
次にこの信号(Xa,Xb)を用いて、拡張アレイ処理としてKR積アレイ処理を行う。
Figure 0006699904
Figure 0006699904
この左端と上端の要素をベクトル化すると、次式となる。
Figure 0006699904
このXkra,Xkrbを新しい拡張アレイの素子信号(XaとXb)として、受信ビームを形成すればよい。
受信ビーム出力は、(27)式の要素に、ビーム指向方向制御用の複素ウェイトを乗算後、DBF(Digital Beam Forming、非特許文献1)による加算を行い、次式となる。
Figure 0006699904
ビーム指向方向制御用のウェイトWapnm,Wbpnmは次式で表現できる。
Figure 0006699904
Figure 0006699904
本実施形態のNa=Nb=2の場合、拡張アレイは、図25に示すようになり、拡張アレイの全体のサブアレイを用いて、ΣallとΔallを形成できる。
Figure 0006699904
このビームを用いて、図21の誤差電圧を計算してテーブル化しておき、観測値の誤差電圧により目標角度を算出する。
Figure 0006699904
以上のように、本実施形態に係るレーダ装置は、モノパルス出力のΣ(和)とΔ(差、ΔAZまたはΔEL)のうち、Σ信号の送受信信号のクラスタ分析により目標検出して目標速度を抽出した後、符号化またはランダム信号(ノイズ)による変調パルスを送受信し、目標からの反射信号を、目標速度により補正した参照信号を用いてレンジ圧縮したΣ信号と、モノパルス出力のΔ信号については、目標速度により補正した参照信号を用いて、レンジ圧縮したΔ信号を得て、Σ信号とΔ信号より、開口2分割(AZ面またはEL面)の信号Σ1とΣ2を算出し、Σ1とΣ2の拡張アレイ処理により、Σa1〜Σa3の仮想アレイ信号を得て、仮想アレイ信号より、全体開口のΣallとΔallを算出し、モノパルス測角により測角値を出力する。これにより、低SN信号や誤検出が多い場合でも、クラスタ分析により抽出したΣ信号と同じセルのΔ信号を用いて、拡張アレイ処理することで高精度なモノパルス測角が可能となる。
なお、本発明は上記実施形態をそのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…アンテナ、
2…送受信器、21…送受信部、22…変調制御部、
3…信号処理器、31…Σ観測処理部、32…CFAR処理部、33,33a,33b…クラスタ分析部、34…測距・測速部、34a…測速部、34b…測距部、35…Δ観測処理部、36…セル抽出部、37…測角部、38…3次元位置座標出力部、39…疑似高分解能化処理部、3A…目標補間部、3B…目標候補抽出フィルタ、3B1…2次元データ生成部、3B2…列ベクトル変換部、3B3…NN(ニューラルネットワーク)処理部、3B4…フィルタ、3C…参照信号生成部、3D,3F…レンジ圧縮部、3E…CFAR処理部、3G…拡張アレイ。

Claims (10)

  1. パルスまたは連続波を送受信してN回(N≧1)のCPI(Coherent Pulse Interval:コヒーレントパルス積分期間)データからレンジ−ドップラデータを作成するレーダ装置において、
    前記レンジ−ドップラデータについて所定のスレショルドを超えるレンジ−ドップラ軸のセルを抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段で抽出されたセルの集団であるクラスタについて、振幅の大きい目標付近ではセル密度が高く、誤検出付近ではセル密度が小さいという密度差を利用して分析することで目標候補となるクラスタを抽出してその代表値を選出するクラスタ分析手段と、
    前記代表値から目標のレンジ−ドップラを抽出し、測距、測速及び測角の少なくともいずれかの処理を行って目標観測値を出力する観測値出力手段とを具備するレーダ装置。
  2. さらに、各CPIのレンジ−ドップラデータを2次元逆FFT処理して、レンジ軸とドップラ軸でゼロ埋めした後、2次元FFT処理して疑似高分解能化して前記レンジ−ドップラデータを作成する疑似高分解能化手段を備える請求項1記載のレーダ装置。
  3. 前記クラスタ分析手段は、前記クラスタの分析処理を複数回実施する請求項1記載のレーダ装置。
  4. さらに、前記クラスタ分析手段の分析結果について、Nフレーム分の目標候補を抽出した後、補間曲線を用いて目標クラスタの領域を補間して、目標観測値の欠落を補間する目標補間手段を備える請求項1記載のレーダ装置。
  5. 前記クラスタ分析手段は、前記クラスタの分析手法として、ゲート半径のサークル範囲とこのサークル範囲内の観測値数を設定し、密度の差異によりクラスタを分類するDBSCAN(Density-based Spatial Clustering of Applications with Noise)方式を用い、設定したゲート半径、観測値数を満足するクラスタを抽出し、それ以外はノイズとして分類して、目標と誤検出のセル密度分布の差異によるクラスタ分析を行う請求項1記載のレーダ装置。
  6. さらに、前記クラスタの分析により抽出した目標クラスタ候補の観測値座標を用いてレンジ−ドップラ軸の2次元座標にプロットし、その2次元のプロット座標を入力として、ニューラルネットワークを用いて目標か誤検出かのフィルタ処理を行うフィルタ処理手段を備える請求項1記載のレーダ装置。
  7. さらに、前記送受信するフレーム期間をCW期間とレンジング期間に分割し、CW期間では前記クラスタの分析処理を用いて目標速度を算出し、レンジング期間では目標速度を用いて圧縮のための参照信号を補正して測距する期間分割処理手段を備える請求項1記載のレーダ装置。
  8. 前記送受信において、モノパルス出力のΣ(和)とΔ(差、ΔAZまたはΔEL)のうち、Σ信号の送受信信号のクラスタ分析により目標検出して目標速度を抽出した後、符号化またはランダム信号(ノイズ)による変調パルスを送受信し、目標からの反射信号の受信信号を、目標速度により補正した参照信号を用いてレンジ圧縮して距離を出力し、モノパルス出力のΔ信号については、目標速度により補正した参照信号を用いて、レンジ圧縮した信号を用いて、モノパルス測角処理する請求項1記載のレーダ装置。
  9. 前記送受信において、モノパルス出力のΣ(和)とΔ(差)のうち、Σ信号の送受信信号のクラスタ分析により目標検出して目標速度を抽出した後、符号化またはランダム信号(ノイズ)による変調パルスを送受信し、目標からの反射信号を、目標速度により補正した参照信号を用いてレンジ圧縮したΣ信号と、モノパルス出力のΔ信号については、目標速度により補正した参照信号を用いて、レンジ圧縮したΔ信号を得て、Σ信号とΔ信号より、開口2分割の信号を算出し、拡張アレイ処理により仮想アレイ信号を得て、仮想アレイ信号より、全体開口のΣ信号とΔ信号を算出し、モノパルス測角により測角値を出力する請求項1記載のレーダ装置。
  10. パルスまたは連続波を送受信してN回(N≧1)のCPI(Coherent Pulse Interval:コヒーレントパルス積分期間)データからレンジ−ドップラデータを作成するレーダ装置のレーダ信号処理方法において、
    前記レンジ−ドップラデータについて所定のスレショルドを超えるレンジ−ドップラ軸のセルを抽出し、
    抽出されたセルの集団であるクラスタについて、振幅の大きい目標付近ではセル密度が高く、誤検出付近ではセル密度が小さいという密度差を利用して分析することで目標候補となるクラスタを抽出してその代表値を選出し、
    前記代表値から目標のレンジ−ドップラを抽出し、測距、測速及び測角の少なくともいずれかの処理を行って目標観測値を出力するレーダ装置のレーダ信号処理方法。
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