JP4912273B2 - 油圧制御弁のダンパ装置 - Google Patents

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本発明は、リニアソレノイド部に対する通電量に比例した電磁力を発生させ、前記電磁力によって作動するスプールを含む油圧制御弁のダンパ装置に関する。
従来から、流体通路を流通する圧力流体(圧油)を制御する油圧制御弁が用いられている。この油圧制御弁では、リニアソレノイド部の出力や出力油圧の急変時にスプールが自励振動して出力油圧の脈動が発生する場合がある。そこで、この自励振動を防止するために、従来技術では、バルブボデイ及びスプール間にダンパ油室を設け、このダンパ油室をオリフィスを介して外部のオイルタンクに連通させたダンパ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
そこで、本件出願人は、特許文献2に示されるように、スプールの端面が臨むダンパ油室と油溜め室とをバルブボデイに真横に隣接して設け、前記ダンパ油室及び油溜め室間の隔壁に、該ダンパ油室の上部を該油溜め室に連通するオリフィスを、該油溜め室の外壁に穿設したドリル孔を通じて穿孔し、前記ドリル孔をプラグによって閉塞することにより、スプールに常時安定した減衰力を付与して自励振動を防止することが可能な油圧制御弁のダンパ装置を提案している。
また、本件出願人は、特許文献3に示されるように、前記ドリル加工後の後処理の煩雑さを回避するために、バルブボデイの下面に形成された凹部の開口部を支持部材で閉塞することによって油溜め室を形成し、前記支持部材のバルブボデイに対する取付面を傾斜させて構成した油圧制御弁のダンパ装置の改良案を提案している。
特開平5−164223号公報 特開2002−130513号公報 特開2005−121069号公報
本発明は、前記提案に関連して更なる改良がなされたものであり、オリフィス加工後の後処理を不要にすると共に、ダンパ油室と油溜め室とのレイアウト性を向上させてバルブボデイの小型・軽量化を達成することが可能な油圧制御弁のダンパ装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、圧力流体が流通するインレットポート、アウトレットポート及びドレンポートを有するバルブボデイとハウジングとを含むバルブ本体部と、前記ハウジングに設けられ、コイルボビンに巻回されたコイルと、前記コイルに対する通電作用下に固定コアに吸引される可動コアとを有するリニアソレノイド部と、前記バルブボデイに設けられ、前記インレットポート及びアウトレットポートの連通状態と、前記アウトレットポート及びドレンポートの連通状態とを切り換えるスプールを有する弁機構部とを備え、
前記バルブボデイには、取付面に臨む凹部開口部を有し前記スプールの自励振動を緩衝するダンパ油室と、前記ダンパ油室の真横に隣接し連通路を介して前記ドレンポートと連通する油溜め室とがそれぞれ設けられ、前記ダンパ油室と前記油溜め室との間に形成された隔壁の上部には、前記ダンパ油室と前記油溜め室とを連通させるオリフィスが設けられ、前記オリフィスの軸線は、前記凹部開口部に臨む前記取付面と交差するように、前記ダンパ油室の上部から前記油溜め室に向かって斜め上方に傾斜して設定されることを特徴とする。
本発明によれば、バルブボデイの内部に形成された隔壁を基準として、一側方側にオリフィスの軸線が取付面と交差するようにダンパ油室の凹部開口部を設け、他側方側に油溜め室を配置するレイアウトとすることにより、ダンパ油室の凹部開口部及び油溜め室をそれぞれバルブボデイの両側方に各々分離配置することができる。
本発明では、このような配置構成とすることにより、ダンパ油室を有するバルブボデイの一側方側が他側方側と比較して大型化することが回避され、油溜め室を有するバルブボデイの他側方側との間で良好なバランスを確保することによりレイアウト性を向上させ、装置全体としての小型・軽量化を達成することができる。
また、本発明では、オリフィスの軸線が、一側方側のダンパ油室の上部から他側方側の油溜め室に向かって斜め上方に傾斜して設けられることにより、ダンパ油室で発生した気泡を油溜め室に向かって良好に排出することができる。すなわち、ダンパ油室に貯留された作動油の増大に伴って、前記貯留された作動油の上層に存在する気泡が、ダンパ油室の上部から斜め上方に傾斜するオリフィスに沿って円滑に流動するため、気泡が円滑に排出されるようになり、気泡の排出性を向上させることができる。
また、本発明では、前記ダンパ油室の凹部開口部を鋳抜き穴によって容易に成形することができる。
さらに、本発明では、油溜め室に起立して設けられたドレン管の上部側開口が、油溜め室側に臨むオリフィスの開口位置よりも鉛直方向に沿って高い位置に設定されることにより、油溜め室内に溜められる作動油を前記ドレン管の上部側開口の高さまで貯留することができる。この結果、隔壁に形成されたオリフィスを油溜め室に貯留された作動油中に浸漬することができ、ダンパ油室内に存在する作動油によってスプールの良好な自励振動防止機能(制振機能)を発揮させることができる。
さらにまた、本発明では、ダンパ油室の凹部開口部側から図示しないドリル等の穿孔手段を挿入して穿孔した後、前記穿孔した穴を利用してオリフィスを簡便に形成することができるため、オリフィス加工後の後処理が不要となり、製造工程の簡素化を図ることができる。
オリフィス加工後の後処理を不要にすると共に、ダンパ油室と油溜め室とのレイアウト性を向上させてバルブボデイの小型・軽量化を達成することが可能な油圧制御弁のダンパ装置を得ることができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る油圧制御弁のダンパ装置が適用された油圧制御弁の軸方向に沿った縦断面構造図、図2(a)は、図1のII−II線に沿った拡大縦断面図、図2(b)は、A部の拡大縦断面図、図3は、スプールが図1に示す位置から右方向に沿って変位した状態を示す縦断面図である。
図1に示されるように、油圧制御弁10は、例えば、磁性金属材料によって有底円筒状に形成され、内部にリニアソレノイド部12が設けられたハウジング14と、前記ハウジング14に一体的に結合され、内部に弁機構部16が設けられたバルブボデイ18とを含む。前記ハウジング14及びバルブボデイ18は、バルブ本体部として機能するものである。
なお、前記油圧制御弁10は、例えば、自動車用自動変速機におけるクラッチ油圧の制御用に用いられる制御弁であって、図示しないボルト等の固定手段を介して、前記バルブボデイ18が自動車のミッションケース等からなる支持部材13の上面に固着される。この場合、略水平面からなる支持部材13の上面は、取付面15として機能するものであり、バルブボデイ18の底面は、前記取付面15を押圧する接合面17として機能するものである。
前記ハウジング14は、軸方向に沿って長尺に形成された円筒部14aと、前記円筒部の内側に所定間隔離間して形成され該円筒部14aと略平行に延在し且つ短尺に形成された円筒状ヨーク14bと、前記円筒部14a及び円筒状ヨーク14bの一端部に形成され縦断面矩形状の凹部16を有する底部14cとから構成される。この場合、前記円筒部14a、円筒状ヨーク14b及び底部14cが一体化されて形成される。
なお、前記円筒状ヨーク14bは、例えば、ハウジング14と別体で構成された略円筒体からなるヨーク(図示せず)を、ハウジング14の底部14bの内周面に形成した図示しない圧入嵌合部に圧入嵌合するように形成してもよい。
前記リニアソレノイド部12は、ハウジング14内に収容されるコイル組立体19と、前記ハウジン14グの閉塞端側に該ハウジング14と一体的に形成され前記コイル組立体19の内部に配置される円筒状ヨーク14bと、前記ハウジング14の開口端部に結合されると共に、コイル組立体19の内側で軸方向に沿って円筒状ヨーク14bと所定のクリアランスを介して配置される固定コア20と、前記円筒状ヨーク14b及び固定コア20に対して摺動可能に嵌挿された可動コア22とを有する。
なお、所定間隔離間して前記可動コア22と対向する前記固定コア20の一端部には、外周面が徐々に縮径するテーパ面を有し、縦断面が鋭角状に形成された環状突起部20aが設けられる。また、前記コイル組立体19は、合成樹脂製材料によって形成され軸方向に沿って両端部にフランジを有するコイルボビン24と、前記コイルボビン24に巻回されるコイル26とから構成される。
前記ハウジング14とコイル26との間には、前記コイル26の外周面等をモールドする樹脂封止体28が設けられ、前記樹脂封止体28は、前記コイル26に通電するカプラ部30に連続して樹脂製材料によって一体成形される。前記カプラ部30には、前記コイル26と電気的に接続されるターミナル32の端子部が露呈するように設けられる。
前記可動コア22には、その中心部を貫通するシャフト34が固定され、前記シャフト34の軸方向に沿った一端部には、ハウジング14の底部14cの凹部16に装着された第1平軸受36aを介して軸方向に摺動可能に軸支され、該シャフト34の他端部は、固定コア20の中心部を貫通する貫通孔内に装着された第2平軸受36bを介して軸方向に摺動可能に軸支される。なお、前記可動コア22とシャフト34とを別体で構成することがなく、前記シャフト34を含んで可動コア22を一体成形するようにしてもよい。
前記第1及び第2平軸受36a、36bを介して、前記シャフト34の両端部をそれぞれ摺動可能に軸支する両端支持構造とすることにより、該シャフト34と一体的に変位する可動コア22の安定した直進性を確保することができる。なお、可動コア22の外周面には、その両端面間を連通する軸方向の連通溝38が形成される。
固定コア20に対向する可動コア22の端面には、非磁性材料によって形成され、コイル26に対する通電が停止されたとき、残留磁気の影響によって可動コア22が固定コア20に吸着されたままになることを防止する機能(貼り付き防止機能)を有するリング体40がシャフト34を介して装着される。
この場合、図示しない電源を付勢してコイル32に電流を流すことにより励磁作用が発生し、前記励磁作用によって可動コア36及びシャフト34が固定コア28側に向かって一体的に変位することにより、後記するスプール54を作動(進退動作)させることができる。
前記弁機構部16は、側部にインレットポート44、アウトレットポート46、ドレンポート48及びフィードバックポート50が形成されたバルブボデイ18と、リニアソレノイド部12のシャフト34と当接し前記シャフト34によって押圧されることにより前記バルブボデイ18内部の空間部52に沿って変位可能に配設されたスプール54とを含む。
さらに、弁機構部16は、前記スプール54の一端部に形成された凹部58に向かって所定長だけ突出する突起部60が設けられ前記空間部52を閉塞する栓部材62と、一端部が前記スプール54の凹部58内壁に係着され他端部が前記栓部材62の突起部60に係着されて前記スプール54をリニアソレノイド部12側に向かって付勢する復帰ばね64とを有する。なお、前記栓部材62の外周面には、バルブボデイ18の内壁との間でシール機能を発揮するシール部材66が環状溝を介して装着される。
この場合、前記インレットポート44は、支持部材13の供給油路68を介して油圧ポンプ等の油圧源70に接続され、前記アウトレットポート46は、支持部材13の出力油路72を介して自動変速機におけるクラッチ等の油圧作動部74に接続され、前記ドレンポート48は、バルブボデイ18内の連通路49(図2(a)参照)を介して後記する油溜め室76に連通するように設けられる。
また、前記アウトレットポート46は、支持部材13の出力油路72から分岐するフィードバック油路78を介してフィードバックポート50と常時連通するように設けられる。
スプール54の略中央部の外周面には、図1及び図3に示されるように、インレットポート44及びアウトレットポート46の連通状態と、アウトレットポート46及びドレンポート48の連通状態とを択一的に切り換える第1環状凹部80aが設けられる。また、前記スプール54の端部側の外周面には、フィードバックポート50から供給された作動油の受圧面として機能する第2環状凹部80bが設けられ、前記第2環状凹部80bによって受圧することによりスプール54をリニアソレノイド部12側に向かって押圧する反力が発生する。
図1及び図3に示されるように、バルブボデイ18の内部に形成された空間部52において、凹部58が形成されたスプール54の端面と突起部60が突出する栓部材62の端面との間にはダンパ油室82が設けられ、前記ダンパ油室82には、下方側に向かって延在し支持部材13の取付面15によって閉塞される凹部開口部84が形成される。この場合、バルブボデイ18の前記凹部開口部84は、図示しない金型によって鋳造成形される際に鋳抜き穴として形成されるものである。この結果、ダンパ油室82の凹部開口部84を容易に成形することができる。
図2(a)に示されるように、バルブボデイ18には、ダンパ油室82の真横に隣接して油溜め室76が設けられる。前記ダンパ油室82と前記油溜め室76との間には、略鉛直方向に沿って起立する隔壁86が設けられ、前記隔壁86によって前記ダンパ油室82と前記油溜め室76とが分離される。
前記隔壁86の上部には、前記ダンパ油室82と前記油溜め室76とを連通させる小径のオリフィス88が設けられ、前記オリフィス88の軸線Lは、ダンパ油室82の凹部開口部84が臨む支持部材13の取付面15と交差し、且つダンパ油室82の上部から油溜め室76に向かって左上がり(斜め上方)に傾斜するように設けられる。
換言すると、バルブボデイ18の内部に形成された隔壁86を基準として、一側方側にオリフィス88の軸線Lが取付面15と交差するようにダンパ油室82の凹部開口部84を設け、他側方側に油溜め室76を配置するレイアウトとすることにより、ダンパ油室82の凹部開口部84及び油溜め室76をそれぞれバルブボデイ18の両側方に各々分離配置することができる。
なお、前記オリフィス88の傾斜角度は、ダンパ油室82の凹部開口部84に臨む取付面15の範囲内において、前記取付面15に対してオリフィス88の軸線Lが交差する所定角度に設定される。
前記オリフィス88は、ダンパ油室82の凹部開口部84から挿入される図示しないドリル等の穿孔手段を利用して形成されるものであり、前記オリフィス88と同軸状に連続するドリル孔からなる大径孔90が形成される。
前記油溜め室76には、支持部材13の取付面15から鉛直方向に沿って延在し油溜め室76側に臨むオリフィス88の開口位置よりも高い位置まで起立して開口するドレン管92が配設される。前記ドレン管92の下端部は、ドレン油路94を介してオイルタンク96に開放される。
このように、油溜め室76の余剰油を排出するドレン油路94に連通するドレン管92の上部側開口は、油溜め室76側に臨むオリフィス88の開口位置よりも鉛直方向に沿って高い位置に設定されることにより、油溜め室76内に溜められる作動油を前記ドレン管92の上部側開口の高さまで貯留することができる。この結果、隔壁86に形成されたオリフィス88を油溜め室76に貯留された作動油中に浸漬することができ、ダンパ油室82内に存在する作動油によってスプール54の良好な自励振動防止機能(制振機能)を発揮させることができる。
本発明の実施形態に係る油圧制御弁のダンパ装置が適用された油圧制御弁10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
リニアソレノイド部12の非通電時には、図1に示されるように、スプール54は、復帰ばね64のばね力によってシャフト34側(矢印X1方向)へ向かって押圧され、スプール54の外周面に形成された第1環状凹部80aによってアウトレットポート46とドレンポート48とが連通した状態にあり、支持部材13の出力油路72がドレンポート48及び連通路49(図2(a)参照)を介して油溜め室76に連通している。
換言すると、インレットポート44とアウトレットポート46間の連通が遮断された状態にあると共に、ドレンポート48から連通路49を介して油溜め室76にドレン油が排出される。
一方、リニアソレノイド部12への通電時には、コイル26へ流れる電流値に比例した電磁力(電磁推力)によって可動コア22が固定コア20側に向かって吸引され、前記可動コア22及びシャフト34の変位がスプール54に伝達される。前記スプール54が復帰ばね64のばね力に抗して栓部材62側に向かって接近する方向(矢印X2方向)に変位することにより、アウトレットポート46及びドレンポート48間の連通状態が遮断されると共に、インレットポート44及びアウトレットポート46間が連通した状態に弁位置が切り換えられる。
従って、前記インレットポート44とアウトレットポート46とが連通することにより、油圧源70の作動油が支持部材13の供給油路68、インレットポート44、スプール54の第1環状凹部80a、アウトレットポート46及び出力油路72を介して油圧作動部74に供給される。同時に、出力油路72から分岐するフィードバック油路78及びフィードバックポート50を介してスプール54の第2環状凹部80bにも作動油が供給され、第2環状凹部80bによって前記作動油を受圧することにより、復帰ばね64のばね力と共働してスプール54をシャフト34側に向かって押圧する反力が発生する。
この結果、スプール54は、電磁力の作用下にスプール54を栓部材62側に向かって押圧するシャフト34の押圧力と、前記シャフト34の押圧力と反対方向に作用する前記反力とが平衡するように左右方向(矢印X1又はX2方向)に沿って進退動作する。
すなわち、リニアソレノイド部12の電磁力が前記反力に打ち勝ったときには、スプール54が栓部材62側(矢印X2方向)に向かって右動(前進)してインレットポート44とアウトレットポート46とが連通状態となり、一方、前記反力がリニアソレノイド部12の電磁力に打ち勝ったときには、スプール54がシャフト34側(矢印X1方向)に向かって左動(後退)してインレットポート44とアウトレットポート46との連通が遮断されると共に、アウトレットポート46とドレンポート48とが連通状態となる。
このようにして、油圧作動部74には、リニアソレノイド部12のコイル26に流れる電流値に比例した作動油を供給することができる。
前記のような油圧作動部74への出力油圧の制御中、アウトレットポート46からドレンポート48へ排出された作動油(ドレン油)は、バルブボデイ18内に形成された連通路49を介して油溜め室76に流出される。また、コイル26への通電を停止してスプール54が復帰ばね64のばね力によって図1に示される初期位置に復帰したときも、アウトレットポート46側の高圧の作動油がドレンポート48及び連通路49を介して油溜め室76に排出される。
従って、油溜め室76は作動油(ドレン油)で充満されて、その油面がドレン管92の上部側開口以上の高さに到達すると、油溜め室76の作動油は、ドレン管92の管内へ流出してオイルタンク96に戻る。この結果、油溜め室76は、ドレン管92の上端レベルまで作動油で常時満たされた状態にある。
また、ダンパ油室82に連通するオリフィス88は、前記油溜め室76の油面下に没するため、油溜め室76に貯留された作動油は、前記オリフィス88を経由してダンパ油室82にも充填されて満たされる。
本実施形態では、バルブボデイ18の内部に形成された隔壁86を基準として、一側方側に、オリフィス88の軸線Lが取付面15と交差しダンパ油室82の上部から油溜め室76に向かって斜め上方に傾斜して設定可能なようにダンパ油室82の凹部開口部84を設け、他側方側に油溜め室76を配置するレイアウトとすることにより、ダンパ油室82の凹部開口部84及び油溜め室76をそれぞれバルブボデイ18の両側方に各々分離配置することができる。
本実施形態では、このような配置構成とすることにより、ダンパ油室82を有するバルブボデイ18の一側方側が他側方側と比較して大型化することが回避され、油溜め室76を有するバルブボデイ18の他側方側との間で良好なバランスを確保することによりレイアウト性を向上させ、全体としてのバルブボデイ18の小型・軽量化を達成することができる。
また、本実施形態では、オリフィス88の軸線Lが、一側方側のダンパ油室82の上部から他側方側の油溜め室76に向かって左上がりに傾斜して設けられることにより(図2(a)参照)、ダンパ油室82で発生した気泡を油溜め室76に向かって良好に排出することができる。
すなわち、本実施形態では、図2(b)に示されるように、ダンパ油室82に貯留された作動油の増大に伴って、前記貯留された作動油の上層に存在する気泡が、ダンパ油室82の上部から左上がりに傾斜するオリフィス88に沿って円滑に流動するため、気泡が円滑に排出されるようになり、図4(a)及び図4(b)に示される比較例と比較して、気泡の排出性を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、ドレン管92の上部側開口が、油溜め室76側に臨むオリフィス88の開口位置よりも鉛直方向に沿って高い位置に設定されることにより(図2(a)参照)、油溜め室76内に溜められる作動油を前記ドレン管92の上部側開口の高さまで貯留することができる。この結果、隔壁86に形成されたオリフィス88を油溜め室76に貯留された作動油中に浸漬することができ、ダンパ油室82内に存在する作動油によってスプール54の良好な自励振動防止機能(制振機能)を発揮させることができる。
さらにまた、本実施形態では、ダンパ油室82の凹部開口部84側から図示しないドリル等の穿孔手段を挿入して大径孔90を穿孔した後、前記大径孔90を利用してオリフィス88を簡便に形成することができるため、オリフィス88加工後の後処理が不要となり、製造工程の簡素化を図ることができる。
なお、本実施形態では、凹部開口部84及び油溜め室76が臨む取付面15を、支持部材13の上面としているが、これに限定されるものではなく、前記支持部材13とは別部材からなる、例えば、図示しないプレート部材の上面とするようにしてもよい。また、前記取付面15は、部材ではなく油面にて形成してもよく、要するに、油圧制御弁10の通常作動時にオリフィス88を油中に沈めるだけの油面が形成されていればよい。
本発明の実施形態に係る油圧制御弁のダンパ装置が適用された油圧制御弁の軸方向に沿った縦断面構造図である。 (a)は、図1のII−II線に沿った拡大縦断面図、(b)は、A部の拡大縦断面図である。 スプールが図1に示す位置から右方向に沿って変位した状態を示す縦断面図である。 (a)は、比較例に係るオリフィスを含む拡大縦断面図、(b)は、B部の拡大縦断面図である。
符号の説明
10 油圧制御弁
12 リニアソレノイド部
13 支持部材
14 ハウジング
15 取付面
16 弁機構部
18 バルブボデイ
20 固定コア
22 可動コア
44 インレットポート
46 アウトレットポート
48 ドレンポート
54 スプール
64 復帰ばね
76 油溜め室
82 ダンパ油室
84 凹部開口部
86 隔壁
88 オリフィス
92 ドレン管
94 ドレン油路

Claims (3)

  1. 圧力流体が流通するインレットポート、アウトレットポート及びドレンポートを有するバルブボデイとハウジングとを含むバルブ本体部と、
    前記ハウジングに設けられ、コイルボビンに巻回されたコイルと、前記コイルに対する通電作用下に固定コアに吸引される可動コアとを有するリニアソレノイド部と、
    前記バルブボデイに設けられ、前記インレットポート及びアウトレットポートの連通状態と、前記アウトレットポート及びドレンポートの連通状態とを切り換えるスプールを有する弁機構部と、
    を備え、
    前記バルブボデイには、取付面に臨む凹部開口部を有し前記スプールの自励振動を緩衝するダンパ油室と、前記ダンパ油室の真横に隣接し連通路を介して前記ドレンポートと連通する油溜め室とがそれぞれ設けられ、
    前記ダンパ油室と前記油溜め室との間に形成された隔壁の上部には、前記ダンパ油室と前記油溜め室とを連通させるオリフィスが設けられ、
    前記オリフィスの軸線は、前記凹部開口部に臨む前記取付面と交差するように、前記ダンパ油室の上部から前記油溜め室に向かって斜め上方に傾斜して設定されることを特徴とする油圧制御弁のダンパ装置。
  2. 請求項1記載の油圧制御弁のダンパ装置において、
    前記ダンパ油室の凹部開口部は、鋳抜き穴からなることを特徴とする油圧制御弁のダンパ装置。
  3. 請求項1又は2記載の油圧制御弁のダンパ装置において、
    前記油溜め室には、余剰油を排出するドレン管が鉛直方向に起立して設けられ、前記ドレン管の上部側開口は、前記オリフィスよりも鉛直方向に沿った上方に位置することを特徴とする油圧制御弁のダンパ装置。
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