JPH05164223A - 油圧制御弁の振動抑制装置 - Google Patents

油圧制御弁の振動抑制装置

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JPH05164223A
JPH05164223A JP33058291A JP33058291A JPH05164223A JP H05164223 A JPH05164223 A JP H05164223A JP 33058291 A JP33058291 A JP 33058291A JP 33058291 A JP33058291 A JP 33058291A JP H05164223 A JPH05164223 A JP H05164223A
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JP
Japan
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oil
pressure
vibration
spool
control valve
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Application number
JP33058291A
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English (en)
Inventor
Akihiro Ueki
昭洋 植木
Kiyoshi Takagi
清志 高木
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動変速機のレギュレ−タ弁、アキュ−ムコ
ント−ル弁、プレッシャモデファイヤ弁等での油振の防
止、振動に対する安定化の向上等を図る装置を得る。 【構成】 摺動するスプ−ル1bを有し、その制御で油路
11の入力圧を調圧し油路12に出力圧を得る油圧制御弁1
なら、装置は、スプ−ル1bの摺動により油が出入りする
位置に油室21を持ち、油室21は大気圧開放で、油の導入
部を持つ。下方に利用できる油があるときは、油導入部
22をその大気開放油面25を有する油中に至らしめ、該油
導入部22と油室21の間に絞り要素24を持つ。絞り要素は
オリフィスとできる。ストロ−クにより油が出入りする
様に大気開放の油室21(25)、油導入部22、絞り要素24を
持つことで、バルブ径全面積により、ストロ−ク (振
動) 時の油流をダンピングする。調圧時の油圧振動が低
減され、安定化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の油圧制御
回路等に用いることのできる油圧制御弁における振動抑
制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】油圧制御回路で用いられる油圧制御弁に
は、例えばバルブスプ−ルの制御で所要の油圧を発生さ
せる場合に振動防止対策を施したものがある。振動防止
には、オリフィスなどの絞り要素を用いることができ、
例えば日産自動車 (株) 発行「RE4R01A 型オ−トマチッ
クトランスミッヨン整備要領書」 (A261C07)に記載の自
動変速機の油圧制御回路における調圧弁 (プレッシャレ
ギュレ−タバルブ) では、ダンピングオリフィスを使用
している。かかるオリフィスは、調圧弁のストロ−クに
伴い流量が発生する油路に設定することができ、これに
より調圧に伴う振動を低減することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】油圧振動の除去を専ら
こうした構造に依存して行うとき、そのオリフィスの機
能が、例えばそれを設定する油路の流量によって直接的
に左右される度合いが大きいと、その流量等如何によっ
てはダンピング効果が不足ぎみとなって、それ故に振動
を減衰させるのにあたって必要な制振効果を十分には得
にくい場合が生ずる。適用する油圧制御弁の機能、構造
上等の制約から、ストロ−クに伴う流量が小さくならざ
るを得ない場合を考えるとき、上記手法はその意味では
限界がある。
【0005】また、制振機能は、適切なダンピング効果
を得ると共に、適用する油圧制御弁の応答性との調和の
上に求められるものであるところ、使用油の粘性の温度
等による変化をも考慮するときは、設定するオリフィス
などの絞りの程度等如何によっては、低温でそれが過剰
に働いて応答性に影響を与える場合が生ずる。これを避
けようとしてその絞りを低温時に見合うものに設定する
と、高温時での減衰効果が不十分なものとなりがちで、
不十分なときは振動防止が不足ぎみとなる。温度に応じ
た可変の絞りを得られるなら、上記のような温度変化に
も対応し得て油圧振動の一層適切な抑制を図ることがで
きる。
【0006】本発明の目的は、油圧制御弁における油圧
振動の低減にあたり、これを効果的に行い、油圧振動を
抑制し振動に対する安定化を図ることのできる改良され
た振動抑制装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記の
油圧制御弁の振動抑制装置が提供される。油圧制御弁の
スプ−ルまたはプラグの摺動により油が出入りする位置
に大気開放の油室を有すると共に、該油室と前記油の導
入部の間に絞り要素を有する油圧制御弁の振動抑制装
置、油圧制御弁における振動抑制装置であって、油室を
形成するスプ−ル端部分に、スプ−ルに比し熱収縮率の
大きい材質を用いた部材が、温度に応じ可変の絞り要素
を形成するよう所定のクリアランスで配されている油圧
制御弁の振動抑制装置である。
【0008】
【作用】請求項1 記載の大気開放の油室、その油の導入
部及び絞り要素を設ける振動抑制装置では、油圧制御弁
におけるスプ−ルまたはプラグのストロ−クにより油が
出入りするようにその大気開放の油室、油導入部、絞り
要素をもつことで、かかる油室に臨むスプ−ルまたはプ
ラグ端全面積により、ストロ−ク時の油流をダンピング
し得、ダンピング効果を高めて油圧振動をよく抑制し低
減し振動に対する安定化を図ることを可能ならしめる。
【0009】請求項4 記載の部材を有する油圧制御弁の
振動抑制装置の場合は、油圧振動の抑制あたり温度に応
じた可変の絞り要素を得ることができ、温度変化に対応
可能な絞り要素の振動抑制装置は、温度変化による影響
を吸収し得て油圧振動の効果的な低減、振動に対する安
定化を図れ、低温時でも応答性低下といった現象を回避
することを可能ならしめる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図 1は本発明の一実施例にかかる振動抑制装
置を具備せしめた油圧制御弁を示す。適用した弁1 は、
油路11の入力圧を基圧として、それを減圧により調整し
て油路12に出力圧として取り出す弁構造のものであっ
て、当該弁1 の下 (図中上下方向の下側) に利用できる
大気開放油面の油がある場合のものである。
【0011】同図において、制御弁1 は、所定の調圧特
性の油圧を油路12に発生させるものとする。そのため、
制御弁1 は、ばね1aにより図中左方へ付勢されるスプ−
ル (バルブスプ−ル)1b を備えると共に、入力圧回路11
と接続のポ−ト1c、上記油路12に接続のポ−ト1d、油路
12内の圧力を油路13を通しオリフィス (ダンピングオリ
フィス)14 を経てスプ−ル1bに作用させスプ−ル1bに図
中右方向への力を与えるポ−ト1e、及びドレンポ−ト1f
を図示の如くに設ける。
【0012】制御弁1 は、基本的には油路12への出力圧
をばね1aのばね力で決まる或る圧力にスプ−ル1bで調圧
する。常態では、スプ−ル1bは、ばね1aにより図示上半
部位置よりも左行した限界位置にあり、このときは油は
一切ドレンされず、ポ−ト1cとポ−ト1dの連通により入
力圧の上昇で出力圧は上昇する。かかる圧力がオリフィ
ス14を経てポ−ト1eに臨むスプ−ル受圧面に作用すると
き、スプ−ル1bをばね1aに抗して上半部に示す如き状態
に右行させ、その摺動で所定位置をこえるところで油路
12を油路11から遮断する一方で、図示下半部に示す如く
にドレンポ−ト1fに通じる。この時、油路12の圧力は低
下しこれがポ−ト1eへフィ−ドバック(F.B) され、その
圧力低下によりスプ−ル1bがばね1aにより押し戻される
と再び油路12の圧力は上昇する。かかる作用の繰り返し
によるスプ−ル1bのストロ−ク (振動) によって、制御
弁1 は基本的には油路12の圧力 (出力圧) をばね1aに対
応する値のものに調圧する。
【0013】また、上記調圧において、油圧制御弁が、
図示するようにばねのばね力に加えて、例えば制御圧と
してモディファイヤ圧 PMFをもってスプ−ルへの図中左
向きの力を付加することのできる構造のものであるとき
は、 PMF圧による力がばね1aを助勢するようスプ−ル1b
に作用することから、調圧は、ばね1aのばね力の設定等
と、かかる PMF圧の値に応じた特性のものとしてなすこ
とができる。
【0014】上記のような油圧制御弁の構成において、
本発明に従う振動抑制装置では、調圧時の油圧振動を効
果的に抑えるべく、バルブスプ−ルまたはプラグの摺動
により油が出入りする位置に油室をもち、かつ当該油室
は大気開放であり、更に油の導入部をもつ (F.B 圧摺動
スキ間) と共に、油導入部と油室の間に絞り要素をもつ
振動防止構造を具備させる。図示例の場合は、スプ−ル
1bの図示左端面側にスプ−ル1bの摺動により油が出入り
する大気開放の油室21を形成し、油中に達する油導入部
22に至る油路23に絞り要素24を設ける。ここに、本例
は、制御弁1 の下方 (重力方向下側) に油を有する場合
のもので、参照符号25を付して示すものは油面( 大気開
放) である。自動変速機の油圧制御弁の場合なら、上記
は変速機下部のオイルパン内の油を利用する構成とする
ことができる。
【0015】上記構造を付加した油圧制御弁1によれ
ば、調圧に伴う振動を防止するにあたり、ダンピング効
果を高めて調圧時の油圧振動を適切に防ぐことができ
る。図示の如くに、スプ−ル1bのストロ−クにより油が
出入りするように大気開放の油室21(25)、油導入部22、
絞り要素24 (該絞り要素はここでは油路23に設定したオ
リフィスである)を備えることで、スプ−ル左端面全面
積により、ストロ−ク (振動) 時の油流をダンピングす
ることができる。上記のダンピング効果は、たとえスプ
−ル1bの左側部分における大径部と小径部の面積差を大
きくとれないような制約がある場合においても発揮させ
ることができ、従って、その面積差に関する設計はこれ
を変えないでも適用し得る。設定受圧面積差との関係で
ストロ−クに伴い発生する流量が小さいものに規制され
る油路13にダンピングオリフィス14を用いて油振防止を
専らこれに依存する場合のものに比し、本構造によれ
ば、より高いダンピング作用が望まれる場合にも容易に
これに応えられ、調圧時の油圧振動を効果的に防止し
得、振動に対する安定化を図ることができる。
【0016】なお、上記例で、本振動防止を適用する際
に、油の導入部をもつ構造とする場合においては、摺動
するスプ−ル1bの小径部部分とそのスプ−ル穴部分間に
おけるF.B 圧摺動スキ間を用いるようにしてもよい。
【0017】図2 は本発明の他の実施例を示す。本実施
例は、自動変速機の油圧制御回路においてオイルポンプ
(O/P)からの吐出圧が供給される油路の油圧を調圧する
プレッシャレギュレ−タ弁に適用した場合である。図中
31はレギュレ−タ弁 (ライン圧調圧弁) を示し、これに
は、オイルポンプに接続の油路41、及び油路41からの分
岐油路42でオリフィス43を設定した油路42、更には、ト
ルクコンバ−タ(T/C) への作動油を供給する油路45、ラ
イン圧調整の用に供する信号圧としてのプレッシャモデ
ィファイヤ圧 PMFが不図示のプレッシャモディファイヤ
弁から供給される油路46、及び後退レンジセレクト時に
後退選択圧 Revが作用する油路47等が接続される。
【0018】レギュレ−タ弁31は、ともに摺動可能であ
るが常態ではばね31a により図示の右端限界位置に弾支
されるバルブスプ−ル31b 、及び作動時スプ−ル左端に
突き当ててこれに図中右向きの力を付与するプレッシャ
レギュレ−タプラグ31c を備え、基本的には、オイルポ
ンプが油路41への吐出圧をスプ−ル31b の制御の下ばね
31a のばね力で決まる圧力に調圧するも、プラグ31c に
よりスプ−ル31b がその作動状態において右向きの力を
付加されるとき、その分上記の圧力を上昇されて所要の
ライン圧とする。
【0019】レギュレ−タ弁31のスプ−ル31b に関して
は、これがため、油路41内の圧力をオリフィス43を経て
スプ−ル受圧面積差の部分に作用させ図中左行させるポ
−ト31d を有すると共に、該スプ−ルの摺動位置に応じ
切り換えられるポ−ト31e,31g,31h を設け、ポ−ト31e,
31h を夫々油路41,45 に接続し、ポ−ト31g をドレンポ
−トとする。一方、プラグ31c に関し、これに図中右方
向の力を作用させるため、ポ−ト31i,31j を設けてこれ
らを油路46,47 と接続する。
【0020】レギュレ−タ弁31は、そのスプ−ル31b の
図示左右方向の矢印で示すストロ−ク制御で調圧をな
す。オイルポンプ吐出圧が油路41に供給されるとき、オ
リフィス43を経て圧力をスプ−ルの受圧面積差部分に受
け、圧力上昇によりスプ−ル31b がばね31a に抗して左
行せしめられ、ポ−ト31e をポ−ト31h と通ずる状態と
し、基本的にはこうしてライン圧をばね力に対応した値
にするところ、プラグ31c にはプレッシャモディファイ
ヤ圧 PMFまたは後退選択圧 Revによる図中右向きの力が
作用してプラグ31cがそのスプ−ル左端に当接し、当該
右向きの力がばね31a のばね力に追加されるようそのス
プ−ル31b に及ぶ。従って、調圧点は、レギュレ−タ弁
31のプラグ31c への信号圧として作用するかかる PMF
または Rev圧に関して、これらに応じた状態のものとし
て設定される。
【0021】上記構成のプレッシャレギュレ−タ弁31に
おいて、前記実施例と同様、スプ−ル31b のストロ−ク
により油が出入りするように大気開放の油室51、油導入
部52、油路53の絞り要素54 (オリフィス) を具備させ
る。油導入部が至る油面は、前記と同様に下部にあり、
油面55は大気開放油面である。本例に場合も、かかる振
動防止装置により油圧振動を効果的に取り除け、スプ−
ル31b の径D2全面積により、ストロ−ク (振動) 時の油
流をダンピングし、調圧時の油圧振動を防止することが
できる。
【0022】図5 の比較例との対比でいえば、調圧特性
との両立を図りつつ振動に対する安定性を高められる。
図5 の場合、振動防止は、調圧弁のストロ−ク (振動)
に伴い流量が発生する油路42に、絞り要素としてのダン
ピングオリフィス43を設定することで、調圧に伴う振動
を防止するわけであるが、調圧特性から図示の大径部と
小径部のD2,D1 寸法が決定されることから、D1,D2 間の
面積差を任意には大きくとれない。従って、調圧弁のス
トロ−クに伴う流量が小さく、ダンピング効果が小さく
なるため、その分振動してしまうのに対し、本例では、
図2 のように同じ寸法D1,D2 設定のものとしても、前述
のように適切に油圧振動を防ぐことができるので、振動
に対する安定化の向上も図れる。
【0023】図3 は更に他の実施例を示す。本実施例
は、前記図2の変形例に相当し、同様の構成部分には同
一の符号を付してある。絞り要素54の大気側に油だまり
をもつが (油だまりは、重力により油がたまる方向に大
気開放される) 、前記実施例のものに対し、図 3に示す
ように、レギュレ−タ弁31の上方位置に油だまり56を設
置し、その油がたまる油面は大気開放油面57とし大気開
放させる (図中下向きの矢印は重力方向を示す) 。油だ
まり56には油供給口から給油し蓄えさせるが、油室51と
絞り要素54を介して連通する油だまり56の容量に関して
は、スプ−ル31b の摺動により流れる容量より大きいも
のであるのが望ましい。油だまり56の容量は、ダンピン
グオリフィス43に専ら依存するのでは狙いとするダンピ
ング効果が十分ではない場合においてその不足分を補お
うとするとき、それに合うように選定することができ
る。
【0024】図 3にその例をもって示したように、下方
にたとえ油だまりがない場合にでも、上記のような油だ
まり56を用いることによって、同様の効果を得ることが
できる。また、下方に利用できる油だまりを有している
場合にも、本例を適用することを妨げるものではない。
【0025】図 4は更に他の実施例を示し、これは前記
図 3の更に変形例に相当する。図 4において、図 3のも
のと異なるのは、油室51の重力方向下側に連通する油路
58が具備せしめられている点と、該油路58に第2 の絞り
要素59 (ここでは、第1の絞り要素54と同様にオリフィ
ス) を有している点である。本実施例によれば、上記構
成により油室51にたまるゴミを流し出すことができ、ス
ティックを防止できる利点を併せ有する。
【0026】次に図 6以下に例をもって示すのは、温度
感応型の減衰効果を有する絞り要素を用いる場合の実施
例を示す。例えば、本形態に従うものでは、油圧振動を
効果的に取り除くために、コントロールバルブ内スプ−
ルにダンパ機能を兼ねたプラグを設ける振動防止構造を
もって実施することができる。この場合において、プラ
グは、その材質として、スプ−ルよりも熱収縮率の大き
い材質を用いて、低温時は減衰効果を小さなものとする
ようになす。
【0027】上記は、次のような観点からのものであ
る。図 8は、比較例としての自動変速機の油圧制御弁
で、具体的にはアキュ−ムコントロール弁である。図
中、61はアキュ−ムコントロール弁全体を、また83はプ
ラグを夫々示し、更に71〜74は油路を示す。油路71はこ
れをアキュ−ムレ−タへ接続すると共に、分岐して油路
72を設ける。一方、油路73はライン圧が供給され、また
油路74にはライン圧ソレノイドで出力される出力圧 (変
速時A/T コントロールユニットからの信号によりライン
圧ソレノイドで得られるスロットル (TH) 圧) が供給さ
れる。コントロール弁61は、ばね61a により図中右方向
に付勢されるスプ−ル61b を備え、また図示の如くにポ
−ト61c〜ポ−ト61g を設け、該当するポ−トは図示の
ように夫々対応する油路71〜74と接続し、ポ−ト61f は
ドレンポ−トとする。
【0028】スプ−ル61b の図中右端側にポ−ト61g を
介し油路74の油圧を制御圧として導くと共に、油路72の
油圧をポ−ト61c においてスプ−ル61b に作用させる。
スプ−ル61b にはこれを図中右方向へ移動させる力とし
て上記ばね61a のばね力と、油路72からの油圧が、他方
左方向へ移動させる力として上記油路74の油圧、即ちラ
イン圧ソレノイド出力圧が、夫々作用し、これらがバラ
ンスする圧力にライン圧を調圧して得られる油路71の油
圧がアキュ−ムコントロール油圧として取り出される。
コントロール弁61は、こうしてアキュ−ムコントロール
圧をライン圧ソレノイド出力圧 (スロットル圧) に応じ
た圧力、従って走行状態に応じた圧力に調圧する。
【0029】上記コントロール弁61において油路72中に
設定のオリフィス75は、これにより油圧振動を防止する
ダンピング効果をもたせているが、ここで温度の高低に
よる影響をも考えると、次のことがいえる。即ち、低温
時には、作動油である液体の粘性減衰力が温度が高いと
きに比べ大きくなるため、オリフィスなどの絞り要素が
それだけ過剰に働きぎみとなり、結果、その分弁の応答
性を低下させるなどする
【0030】そこで、比較例のような構成のものを対象
とするなら、本形態に従う構造のものでは、自動変速機
のアキュ−ムコントロール弁等の油圧制御弁において、
油室を設けたバルブスプ−ルにスプ−ルよりも熱収縮率
の大きい材質を用いたプラグを或るクリアランスをもっ
て挿入する。
【0031】図 6にその一例を示したアキュ−ムコント
ロール弁61をみると、この場合は、図示のようにプラグ
82の形状を一部変更し、しかも、該プラグは、その材質
としてスプ−ル61a よりも熱収縮率 (熱膨張率) の大き
い材質を用いる。この構成の場合、油室81部分におい
て、上述の形状の変更によってプラグ82の一部が嵌込し
ている部分とスプ−ル61a 間に形成されることとなるク
リアランスは、温度に応じた可変の絞り要素として機能
する。かかる構成とすることによって高温時は減衰効果
が大きく、低温時は減衰効果が小さい絞り要素が得られ
る。これにより、温度変化による影響も吸収し得て油圧
振動を効果的に防止し、振動に対する安定化を図ること
ができ、特に低温時の応答性低下といった現象等も併せ
て解消し得るものとなる。
【0032】図 7は、上述の絞り要素の機能を、低温時
(同図(a))、高温時 (同図(b))の夫々な場合で示すもの
で、これは、次のように説明することができる。図示の
ような絞り要素の場合、クリアランスδが小さいほど、
また作動油である流体の粘性が大きいほど、減衰効果が
大きくなる。温度の高低では、まず、低温時を考える
と、その場合は、プラグ82の熱収縮率が大きいため、同
図(a) に示す如く、同図(b) に比し、クリアランスδが
大きい。それ故、絞り要素の減衰効果が過剰に働いてス
プ−ル61b の応答性を低下させるということはない。他
方、高温時は、プラグ82の熱膨張によって同図(b) に示
すようにクリアランスδは変化する。このとき、流体の
粘性による減衰効果は温度が高いことから小さくなるも
のの、その一方で、同図(b) の如くにクリアランスδが
小さくなるため、それによる絞り要素の減衰効果が大き
くなる。
【0033】こうして、高温時は減衰効果が大きくて、
低温時は減衰効果が小さい温度感応型の減衰効果をもっ
た絞り要素が得られる。これを実現しているダンパ機構
を兼ねたプラグ82を設けた図 6のアキュ−ムコントロー
ル弁61は、従って、温度変化にも対応できるものであ
り、油圧振動の低減をより効果的なものとし、振動に対
する安定化を図れると共に、適切な応答性をも確保でき
る。また、この場合は、プラグの材質、形状を上述のよ
うに変更するわけであるが、これは容易であり、従っ
て、容易に上記を達成可能である。上記のダンパ機構を
兼ねたプラグによる振動防止は、THプレッシャモディフ
ァイヤ弁その他にも同様に適用できる。
【0034】なお、本発明は特定の実施例、変形例につ
いて述べたが、これらに限定されるものではない。例え
ば、図 6の形態によるものも含んで、自動変速機の以外
の油圧制御回路の油圧制御弁でも、本発明は実施でき
る。また、図 1〜4 の形態の場合は、摺動するスプ−ル
を対象としたが、摺動するプラグを対象に実施すること
ができる。更に、夫々の形態の技術は、個々に説明した
が、両者を組み合わせて実施してもよい。
【0035】
【発明の効果】請求項1 記載の発明によれば、油圧制御
弁におけるスプ−ルまたはプラグのストロ−クにより油
が出入りするようにその大気開放の油室、油導入部、絞
り要素を有して油圧振動の防止をする振動抑制装置を得
ることができ、その油室に臨むスプ−ルまたはプラグ端
全面積でストロ−ク時の油流を適切にダンピングでき
て、ダンピング効果を高め油圧振動を効果的に抑制し低
減して振動に対する安定化を図ることができる。請求項
4 記載の発明では、温度に応じた可変の絞り要素を得る
ことができ、温度変化に対応可能な絞り要素により、温
度変化による影響を吸収し得て油圧振動の効果的な低
減、振動に対する安定化が図れ、低温時でも応答性低下
といった現象を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】他の例を示す図である。
【図3】更に、他の例を示す図である。
【図4】更に、他の例を示す図である。
【図5】図 2乃至図 4と対比して示す比較例の図であ
る。
【図6】本発明の更に他の例を示す図である。
【図7】図 6の要部の説明に供する図である。
【図8】図 6と対比して示す比較例の図である。
【符号の説明】
1 油圧制御弁 1b,31b,61b スプ−ル 21,51 油室 22,52 油導入部 24,54 絞り要素 25,55,57 大気開放油面 31 プレッシャレギュレ−タ弁 31c プラグ 56 油だまり 58 油路 59 絞り要素 61 アキュ−ムコントロール弁 81 油室 82 プラグ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧制御弁のスプ−ルまたはプラグの摺
    動により油が出入りする位置に大気開放の油室を有する
    と共に、該油室と前記油の導入部の間に絞り要素を有す
    ることを特徴とする油圧制御弁の振動抑制装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 絞り要素の大気側に、油室と該絞り要素を介して連通す
    る油だまりを有する油圧制御弁の振動抑制装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 油室の重力方向下側に連通する油路を有し、該油路に第
    2の絞り要素を有する油圧制御弁の振動抑制装置。
  4. 【請求項4】 油圧制御弁における振動抑制装置であっ
    て、 油室を形成するスプ−ル端部分に、スプ−ルに比し熱収
    縮率の大きい材質を用いた部材が、温度に応じ可変の絞
    り要素を形成するよう所定のクリアランスで配されてい
    ることを特徴とする油圧制御弁の振動抑制装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の部材は、所定のクリアラ
    ンスをもって挿入されたダンパ機構を兼ねたプラグであ
    る、油圧制御弁の振動抑制装置。
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