JP4910676B2 - 演算回路、測位装置、指標算出方法及びプログラム - Google Patents

演算回路、測位装置、指標算出方法及びプログラム Download PDF

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    • G01S19/13Receivers
    • G01S19/20Integrity monitoring, fault detection or fault isolation of space segment

Description

本発明は、演算回路、測位装置、指標算出方法及びプログラムに関する。
衛星測位システムとしてグロナス(GLONASS:GLObal NAvigation Satellite System)やガリレオ(GALILEO)、準天頂衛星(Quasi Zenith Satellite)等が知られているが、中でも最も普及しているのがGPS(Global Positioning System)である。
GPSでは、55度の傾斜角をなす6つの地球周回軌道にGPS衛星が4機ずつ配置され、約11時間58分2秒で地球を周回するよう運用されている。従って、現在位置や測位時刻に応じてGPS衛星の衛星配置が変化することとなる。この衛星配置が測位精度に与える影響の指標としてDOP(Dilution Of Precision)が知られている。DOPは、地上のある地点(現在位置)から天空を見た時の各GPS衛星の衛星配置を数値的に示したものである。換言すると、GPS衛星の衛星配置が測位精度を低下させる度合いを数値化したものである。このDOPを用いて高精度に測位する技術が種々開発されている(例えば特許文献1参照)。
特開2006−112936号公報
しかしながら、測位精度に影響を与える原因は衛星配置だけではない。例えば、GPSの測位装置を携帯し、建物内に入った場合やマルチパスによる影響がそれである。衛星信号を受信する受信環境に応じて測位精度が大きく左右されるのである。従って、衛星配置や受信環境を考慮した総合的な指標を算出することができれば至便である。更には、DOPは衛星配置全体の指標であるため、現在の衛星配置における各衛星それぞれの相対的な指標を算出することができれば至便である。
本発明は、上述の課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、測位精度の向上に寄与する指標、即ち衛星配置や受信環境を考慮した新たな指標を算出・利用可能とすることである。
上記課題を解決するための第1の発明は、受信した測位用の衛星信号を発信した衛星の所与の方位と、受信した当該衛星信号の所与の信号強度とに基づいて、受信した衛星信号の信頼度を示す指標を算出する指標算出部を備えた演算回路である。
また、第14の発明は、受信した測位用の衛星信号を発信した衛星の所与の方位と、受信した当該衛星信号の所与の信号強度とに基づいて、受信した衛星信号の信頼度を示す指標を算出する指標値算出方法である。
この第1又は第14の発明によれば、受信した衛星信号を発信した衛星の方位と衛星信号の信号強度とに基づいて、衛星信号の信頼度を示す指標が算出される。衛星信号の信号強度は、例えばマルチパス環境においては直接波に比べて反射波の方が弱く、また、建物内では窓側等の信号伝搬方向に比べて壁側等の信号遮断物方向の方向が弱い。従って、このような衛星の方位(衛星配置)や受信環境(信号強度)を考慮した新たな指標の算出が実現される。
第2の発明は、第1の発明の演算回路であって、前記指標算出部は、前記各衛星それぞれの所与の方位を、受信した当該衛星信号の所与の信号強度に基づき重み付けした加重計算を行って、受信した衛星信号全体の偏向値を算出する全体偏向値算出部を有する演算回路である。
この第2の発明によれば、各衛星それぞれの方位を、受信した衛星信号の所与の強度に基づき重み付けした加重計算によって、受信した衛星信号全体の偏向値が算出される。このため、算出される偏向値から、受信した“衛星信号”全体の偏向方位やその程度を伺い知ることができ、“衛星”の配置に対する指標であるDOPとは異なる新たな指標を算出することができる。
具体的には、第3の発明として、第2の発明の演算回路であって、前記全体偏向値算出部が、前記偏向値として衛星信号全体の偏向方位及び偏向強度を算出する演算回路を構成しても良い。
第4の発明は、第2又は3の発明の演算回路であって、前記全体偏向値算出部は、測位演算部により行われる予め定められた複数の測位モードのうちの現在の測位モードに従って、衛星信号の信号強度に対する重み付け係数を可変する対応係数可変部と、前記対応係数可変部により可変された衛星信号の信号強度と重み付け係数との対応関係に従って、受信した各衛星信号それぞれの所与の信号強度に対する重み付け係数を求める係数算出部とを有し、前記係数算出部により算出された重み付け係数で、対応する衛星の所与の方位を重み付けして前記加重計算を行う演算回路である。
この第4の発明によれば、衛星信号の信号強度に対する加重計算を行う際の重み付け係数の対応関係が、測位モードに従って可変される。これにより、例えば受信信号の電界強度に応じて測位演算のモードが切り替わる場合には、その測位モードに応じた適切な重み付け係数とすることが可能となる。
具体的には、第5の発明として、第4の発明の演算回路であって、前記対応係数可変部は、現在の測位モードがより弱電界環境の測位に適したモードであるほど、同一の信号強度に対する重み付け係数を高くするように信号強度と重み付け係数との対応関係を可変する演算回路を構成しても良い。
より弱電界環境の測位モードに切り替えられたということは、受信した衛星信号の信号強度がより低い状態になったものと考えられる。このため、第5の発明のように、同一の信号強度であっても、より弱電界の受信環境にあっては、重み付け係数をより高くでき、好適な値とすることができる。
第6の発明は、第2〜第5の何れかの発明の演算回路であって、前記全体偏向値算出部は、受信した各衛星信号の偏向度合いを調節する調節係数を可変に設定する調節係数設定部を有し、前記各衛星それぞれの所与の方位を、受信した当該衛星信号の所与の受信強度に基づく重み付けに加えて、前記調節係数設定部により設定された調節係数に基づく重み付けを行って前記加重計算を行う演算回路である。
この第6の発明によれば、各衛星それぞれの方位を、受信した当該衛星信号の信号強度に基づく重み付けに加えて、可変に設定される調整係数に基づく重み付けを行って加重計算が行われる。これにより、例えば受信環境に応じて調節係数を可変することで、より細やかな受信環境の変化に応じた指標を算出することが可能となる。
具体的には、第7の発明として、第6の発明の演算回路であって、前記調節係数設定部は、受信した衛星信号の数に応じて前記調節係数を可変する演算回路を構成しても良い。
第8の発明は、第2〜第7の何れかの発明の演算回路であって、前記全体偏向値算出部により算出された衛星信号全体の偏向値に基づいて、受信した衛星信号の中から測位演算に適当又は不適当な衛星信号を選択する第1の衛星信号選択部を備えた演算回路である。
この第8の発明によれば、算出された衛星信号全体の偏向値に基づいて、受信した衛星信号の中から測位演算に適当又は不適当な衛星信号が選択される。これにより、例えば算出された衛星信号全体の偏向値に対して方位が明らかに異なる衛星の衛星信号を除外して測位演算を行うといった、新たな指標を用いたより高精度な測位演算が可能となる。
具体的には、第9の発明として、第8の発明の演算回路であって、前記第1の衛星信号選択部は、前記算出された偏向値の偏向方位の反対側の方位の衛星に係る衛星信号を不適当な衛星信号として選択する演算回路を構成しても良い。
第10の発明は、第2〜第9の何れかの発明の演算回路であって、前記指標算出部は、前記全体偏向値算出部により算出された偏向値と、各衛星それぞれの所与の方位とに基づいて、受信した当該各衛星信号それぞれの測位に対する有用度を算出する有用度算出部を有する演算回路である。
この第10の発明によれば、算出された衛星信号全体の偏向値と、各衛星それぞれの方位とに基づいて、各衛星信号それぞれの指標である測位に対する有用度が算出される。従来のDOPは衛星配置全体に対する指標であったが、本発明によれば、各衛星信号それぞれに対する指標が算出される。
第11の発明は、第10の発明の演算回路であって、前記有用度算出部は、中心からの方向が方位を示す所定の単位円内に前記全体偏向値算出部により算出された偏向値をプロットし、当該単位円の円周上の当該衛星の方位に対応する位置に各衛星それぞれをプロットした場合の当該偏向値のプロットと当該各衛星それぞれのプロット間の距離に基づいて、当該各衛星の衛星信号それぞれの測位に対する有用度を算出する演算回路である。
この第11の発明によれば、受信した衛星信号全体の偏向値を基準として、相対的な各衛星信号の指標が測位に対する有用度として算出されることとなる。従って、現在の受信環境において、相対的に何れの衛星信号が測位に適しているのか、或いは、適していないのかを判断する基準を数値で示すことが可能となる。
第12の発明は、第11の発明の演算回路であって、前記有用度算出部により算出された各衛星信号の有用度に基づいて、測位演算に適当又は不適当な衛星信号を選択する第2の衛星信号選択部を備えた演算回路である。
この第12の発明によれば、算出された各衛星信号の有用度に基づいて、測位演算に適当又は不適当な衛星信号が選択される。
第13の発明として、第1〜第12の何れかの発明の演算回路を備えた測位装置であって、受信した衛星信号の中から、前記指標算出部により算出された指標に基づいて測位に用いる衛星信号を選択して測位演算を行う測位装置を構成しても良い。
この第13の発明によれば、算出された指標に基づいて測位に用いる衛星信号を選択して測位演算が行われる。即ち、新たな指標を用いることで、衛星の方位(衛星配置)や受信環境(信号強度)を考慮したより高精度な測位演算が可能となる。
また、第15の発明として、第14の発明の指標算出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを構成してもよい。
この第15の発明によれば、このプログラムに従った処理をコンピュータに実行させることで、第14の発明と同様の作用効果を奏することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。尚、以下では、測位装置を具備する電子機器である携帯電話機について説明するが、本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
本実施形態の携帯電話機1は、電話機としての通話機能を有するとともに、測位装置を内蔵し、この測位装置により測位された携帯電話機1の現在位置を地図上にプロットしてディスプレイに表示するといったナビゲーション機能を有する。測位回路は、複数(例えば、4個以上)のGPS衛星から受信したGPS衛星信号に基づく演算処理を行うことで現在位置を算出する。
[構成]
図1は、携帯電話機1の内部構成を示すブロック図である。図1によれば、携帯電話機1は、GPSアンテナ10と、測位装置であるGPS受信部20と、ホストCPU(Central Processing Unit)41と、操作部42と、表示部43と、ROM(Read Only Memory)44と、RAM(Random Access Memory)45とを備えて構成される。
GPSアンテナ10は、GPS衛星から送信されたGPS衛星信号を含むRF信号を受信するアンテナであり、受信したRF信号を出力する。
GPS受信部20は、GPSアンテナ10で受信されたRF信号からGPS衛星信号を捕捉・抽出し、GPS衛星信号から取り出した航法メッセージ等に基づく測位演算を行って現在位置を算出する。このGPS受信部20は、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ21と、LNA(Low Noise Amplifier)22と、RF(Radio Frequency)受信回路部23と、TCXO(Temperature Controlled Crystal Oscillators)24と、ベースバンド処理回路部30とを有している。尚、このGPS受信部20のうち、RF受信回路部23とベースバンド処理回路部30とは、それぞれ別のLSI(Large Scale Integration)として製造することも、1チップとして製造することも可能である。更に、SAWフィルタ21、LNA22及びTCXO24を含んだGPS受信部20全体を1チップとして製造することも可能である。
SAWフィルタ21は、バンドパスフィルタであり、GPSアンテナ10から入力されるRF信号に対して所定帯域の信号を通過させ、帯域外の周波数成分を遮断して出力する。LNA22は、低雑音アンプであり、SAWフィルタ21から入力される信号を増幅して出力する。TCXO24は、温度補償型水晶発振器であり、所定の発振周波数を有する発振信号を生成して出力する。RF受信回路部23は、LNA22から入力される信号を、TCXO24から入力される発振信号を分周或いは逓倍した信号と乗算(合成)して中間周波信号(IF信号)に変換(ダウンコンバート)し、このIF信号を増幅した後、A/D変換を行ってデジタル信号に変換して出力する。
ベースバンド処理回路部30は、RF受信回路部23から入力されるIF信号の中からGPS衛星信号を捕捉・追尾し、データを復号して取り出した航法メッセージや時刻情報等に基づいて、擬似距離の算出演算や測位演算等を行う回路部である。このベースバンド処理回路部30は、信号捕捉・追尾部31と、CPU32と、ROM35と、RAM36とを有する。
信号捕捉・追尾部31は、RF受信回路部23から入力されたIF信号に基づくGPS衛星信号の捕捉を行う。GPS衛星信号の捕捉は、IF信号からGPS衛星信号を抽出する処理であり、IF信号に対する相関処理を行う。具体的には、IF信号と擬似的に発生させたレプリカC/Aコード(コードレプリカ)との相関処理を行い、この処理結果である相関値を積算して相関積算値を算出する処理を行う。これにより、GPS衛星信号に含まれるC/Aコード及び搬送波周波数の位相が得られる。
GPS衛星信号を捕捉したならば、信号捕捉・追尾部31は、次いで、捕捉したGPS衛星信号を追尾する。GPS信号の追尾は、捕捉した複数のGPS衛星信号の同期保持を並列的に行う処理であり、例えば遅延ロックループ(DLL)で実現されてC/Aコードの位相を追尾するコールドループと、例えば位相ロックループ(PLL)で実現されて搬送波周波数の位相を追尾するキャリアループとを行う。
CPU32は、ベースバンド処理回路部30を構成する各部を統括的に制御する。また、信号捕捉・追尾部31より捕捉・追尾された各GPS衛星信号のデータを復号して航法メッセージを取り出し、擬似距離の演算や測位演算等を行って現在位置を測位する処理を行う。このCPU32は、BOP算出部33と、測位演算部34とを含む。
BOP算出部33は、信号捕捉・追尾部31により捕捉されたGPS衛星についてのBOPを算出する。「BOP」とは、捕捉衛星の衛星信号(以下「捕捉衛星信号」という)の信頼度を示す指標であり、捕捉衛星信号全体の偏向値(偏りの方向(方位)及び程度)を示す指標である全体BOPと、各捕捉衛星信号個別の測位に対する有用度を示す指標である個別BOPとがあり、それぞれ数値として算出されるものである。
全体BOP及び個別BOPそれぞれの算出原理を説明するが、全体BOPが算出された後に個別BOPが算出されるため、全体BOPの算出原理から順に説明する。はじめに、各捕捉衛星信号のゲインGが算出される。ゲインGは、次式(1)で与えられる。
G=(S/P2)P1 ・・(1)
式(1)において、「S」は、受信した該当する捕捉衛星信号(受信信号)の信号強度である。また、「P1」,「P2」は、衛星信号の信号強度に対する重み付け係数であり、測位モードに応じた値となる。
測位モードは、受信環境を表すモードであり、本実施形態では、第1測位モード及び第2測位モードの二種類がある。第1測位モードは、受信信号の電界強度(信号強度)が弱い場合の測位モードであり、例えば室内での測位がこれに該当する。また、第2測位モードは、受信信号の電界強度が第1測位モードに比較して強い場合の測位モードであり、例えば屋外での測位がこれに該当する。
図2に、係数P1,P2の設定値の一例を示す。この係数P1、P2は、信号強度SとゲインGとの関係が、例えば図3に示す関係となるように定められている。図3では、横軸を信号強度S、縦軸をゲインGとして、第1測位モード及び第2測位モードそれぞれについての信号強度SとゲインGとの関係を表すグラフを示している。ここで、ゲインGの値は「0.0〜1.0」である。従って、式(1)により算出したゲインGが上限値である「1.0」を超えた場合には、ゲインGは「1.0」と補正される。
次いで、各捕捉衛星信号のベクトル座標が算出される。捕捉衛星信号のベクトル座標とは、現在位置を基準とした方位をベクトルの向きとし、捕捉衛星信号のゲインGに応じた大きさRをベクトルの大きさとしたベクトルの始点を現在位置に置いた場合の終点の座標である。即ち捕捉衛星信号1つに対する指標ともいえる。図4は、捕捉衛星信号のベクトル座標の一例である。図4では、現在位置を原点Oとした二次元座標平面に、各捕捉衛星信号のベクトル座標をプロットした様子を示している。但し、上方向が「北」、下方向が「南」、右方向が「東」、左方向が「西」である。図4では、7つの捕捉衛星それぞれについてのベクトル座標がプロットされており、各ベクトル座標の近傍に表示されている数字は、該当する捕捉衛星の衛星番号(「1」〜「7」)を表している。
ベクトル座標は、原点Oから、現在位置を基準とした捕捉衛星の方向(方位)に、次式(2)で与えられる距離Rだけ離れた座標として算出される。従って、ベクトル座標は(捕捉衛星の方位,R)の極座標ともいえる。
R=ゲインG×P3 ・・(2)
式(2)において、「P3」は、衛星信号の偏向度合いを調整するための調節係数であり、本実施形態では、捕捉衛星の数に応じて定められる。
図5は、係数P3と捕捉衛星の数との関係の一例を示すグラフである。図5では、横軸を捕捉衛星の数、縦軸を係数P3としている。図5によれば、係数P3の値は「1.0」以上であり、捕捉衛星の数が多くなるにつれて大きくなるように定められている。
ベクトル座標は、原点Oを中心とする単位円100内に位置するように定められる。算出したベクトル座標が単位円100の外側に位置する場合(即ち、Rが1を超える場合)には、このベクトル座標は単位円100の円周上(即ちR=1)に補正される。詳細には、原点Oからこのベクトル座標の位置に向う方向と交差する単位円100の円周上の位置に、該ベクトル座標が補正される。
次いで、各捕捉衛星信号のベクトル座標を加算することで全体BOPが算出される。即ち、原点Oから各捕捉衛星信号のベクトル座標に向かうベクトルの和が算出され、算出された和ベクトルの座標が全体BOPの位置となる。また、全体BOPは、単位円100内に位置するように定められる。仮に算出した全体BOPが単位円100の外側に位置する場合には、この全体BOPは単位円100の円周上の位置に補正される。詳細には、原点Oから算出した全体BOPの位置に向う方向と交差する単位円100の円周上に、全体BOPの位置が補正される。
このようにして算出される全体BOPは、捕捉衛星信号全体の偏り(偏向値)を示す。具体的には、二次元座標平面における原点O(現在位置)から見た全体BOPの方向が偏りの方向(偏向方位)を表し、原点Oからの距離が偏りの度合い(偏向強度)を表す。従って、算出された全体BOPから、捕捉衛星信号全体の偏りの方向及び度合いが判断できる。つまり、捕捉衛星信号は全体として、全体BOPが位置する方向(方位)からの電波が強いため、この方向(方位)がGPS衛星信号の直接の到来方向である可能性が高いと判断できる。そして、全体BOPの位置と逆の方向(方位)には、例えば壁や建物等の遮蔽物があり、この方向の捕捉衛星信号はマルチパス等の影響を受けている可能性が高いと判断できる。一方、全体BOPの位置が原点Oに近い場合には、捕捉衛星信号の偏りが少ないと判断でき、GPS衛星の受信環境として、全方位とも同じような受信環境にあるといえる。
このため、全体BOPから判断される捕捉衛星信号の偏りが大きい場合、この偏りの方向と逆方向の衛星信号は測位演算に用いるには不適切であるとして除外するのが好適である。そのため、本実施形態では以下のように除外の判断を行う。即ち、図6に示すように、全体BOPの絶対値が所定値以上(例えば、「0.9」以上)である場合、全体BOPの方向と逆方向の象限に位置する捕捉衛星信号を、測位演算には不適切であると判断する。図6では、全体BOPの方向は南西方向(第3象限)であり、その逆方向である北東方向(第1象限)の捕捉衛星信号が、測位演算には不適切であると判断される。
次に、個別BOPの算出原理について説明する。上述したように、個別BOPは、各捕捉衛星信号個別の指標であって、各捕捉衛星信号の測位に対する有用度として算出される。この個別BOPは全体BOPとは異なり1つの数値として表されるため、個別BOPの値を以下では「個別BOP値」という。先ず、図7に示すように、各捕捉衛星信号のベクトル座標が単位円100の円周上に移動される。即ち、各ベクトル座標について、原点Oから該ベクトル座標に向う方向が交差する単位円100の円周上に、該ベクトル座標の位置が変更される。
次いで、図8に示すように、移動後の各ベクトル座標について、全体BOPの位置との間の距離Dが算出される。そして、次式(3)に従って個別BOP値が算出される。
個別BOP値=1−D/2 ・・(3)
ここで、全てのベクトル座標は単位円100の円周上に位置するとともに、全体BOPはその円周を含む単位円100内に位置するため、距離Dは「0.0〜2.0」となる。
従って、個別BOP値は「0.0〜1.0」となる。
個別BOP値は、その値が大きいほど信頼度が高いことを表す。つまり、全体BOPは、捕捉衛星信号全体の偏りの方向及び度合いを示すものである。ある捕捉衛星信号の方向が捕捉衛星信号全体の偏りの方向に近いほど、その捕捉衛星信号のベクトル座標と全体BOPとの間の距離Dが小さくなる。従って、個別BOP値が「1.0」に近づく。一方、捕捉衛星信号の方向が捕捉衛星信号全体の偏りの逆方向に近づくほど、その捕捉衛星信号のベクトル座標と全体BOPとの間の距離Dが大きくなる。従って、個別BOP値が「0.0」に近づく。図9は、図8に示した各捕捉衛星信号のベクトル座標から算出された個別BOP値の一例を示すグラフである。
ところで、図8に示したように、各捕捉衛星信号は単位円100の円周上に位置し、全体BOPはその円周を含む単位円100内に位置する。つまり、捕捉対象信号全体の偏りが無い場合、全体BOPは原点Oに位置し、各捕捉衛星信号の個別BOP値は全て等しく「0.5」となる。そして、信号全体の偏りが大きくなるほど、全体BOPの位置は原点Oから離れ、各捕捉衛星信号の個別BOP値のばらつきが大きくなる。これにより、各捕捉衛星信号の信頼度を判断する個別BOP値の目安として、例えば個別BOP値が「0.3」以下の捕捉衛星信号の信頼性が低いといった判断が可能である。
図10,図11は、受信環境がそれぞれ異なる場合のBOPの一例を示す図である。図10は、南に窓が在る室内において測位を行った場合のBOPの一例である。図10(a)は、各捕捉衛星信号のベクトル座標及び全体BOPを示し、図10(b)は、各捕捉衛星信号の個別BOP値のグラフを示している。図10(a)によれば、全体BOPは、単位円100の円周上であって「南」の方位に位置している。つまり、捕捉衛星信号全体が「南」に大きく偏っていることが分かる。詳細には、全ての捕捉衛星信号のうち、衛星番号「4」を除く各捕捉衛星の方向が「南」であり、主に窓が在る「南」の方向に位置するGPS衛星からのGPS衛星信号を受信していることがわかる。言い換えれば、「北」の方向には壁といった遮蔽物があり、この方角に位置するGPS衛星からの受信信号は、マルチパス等の影響を受けて信頼度が低い可能性があると判断することができる。実際に、各捕捉衛星信号の個別BOP値を比較した図10(b)によれば、この衛星番号「4」の個別BOP値が低い、即ち信頼度が低いことが分かる。この場合、この衛星番号「4」の衛星信号を除外して測位演算を行うことで、測位された位置に対する信頼度が大きく向上する。
図11は、四方が開放した屋外において測位を行った場合のBOPの一例である。図11(a)は、各捕捉衛星信号のベクトル座標及び全体BOPを示し、図11(b)は、各捕捉衛星信号の個別BOP値のグラフを示している。図11(a)によれば、全体BOPは、僅かに「北」に偏ってはいるが、ほぼ原点Oの近くに位置している。つまり、捕捉衛星信号全体の偏りは殆ど無く、GPS衛星信号を全方位から受信していることが分かる。そして、図11(b)に示すように、各捕捉衛星信号の個別BOP値がほぼ同じであり、特に信頼性の低い捕捉衛星信号が無いことが検出されている。
図1に戻り、測位演算部34は、信号捕捉・追尾部31により捕捉・追尾された各GPS衛星信号から復号されたGPS衛星の軌道情報や時刻情報を基に、擬似距離の演算や測位演算を行って現在位置を測位する処理を行う。このとき、捕捉されたGPS衛星信号のうち、BOP算出部33によって測位演算に「適当」と判断されたGPS衛星信号のみを用いた測位演算を行う。
ROM35は、CPU32がベースバンド処理回路部30を統括的に制御するためのシステムプログラムや、CPU32がベースバンド処理を含む各種処理を実行するためのプログラム及びデータを記憶する。
図12は、ROM35の構成を示す図である。図12によれば、ROM35には、ベースバンド処理プログラム110と、係数設定データ121とが格納されている。
係数設定データ121は、BOP算出部33がBOPを算出する際に用いられる係数P1,P2の値を定義したデータと、係数P3の値を定義したデータとを含む。具体的には、係数P1,P2についてのデータとして、図2に一例を示したように、測位モード毎に、係数P1,P2それぞれの値を対応付けたデータテーブルが格納される。また、係数P3についてのデータとして、図5に一例を示したように、捕捉対象衛星の数と係数P3との関係を表すグラフの関数式、或いは捕捉対象衛星の数に対応付けて係数P3の値を格納したデータテーブルが格納される。
RAM36は、CPU32の作業領域として用いられ、ROM35から読み出されたプログラムやデータ、RF受信回路部23から入力されたデータ、CPU32が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
図13は、RAM36の構成を示す図である。図13によれば、RAM36は、測位モードデータ131と、捕捉衛星データ133と、ベクトル座標データ135と、全体BOPデータ137と、個別BOP値データ139と、を格納している。測位モードデータ131は、現在の測位モードを示すデータである。
捕捉衛星データ133は、現在の捕捉衛星についてのデータである。図14は、捕捉衛星データ133のデータ構成の一例を示す図である。図14によれば、捕捉衛星データ133は、捕捉衛星毎に、衛星番号133aと、位置133bと、移動速度133cと、移動方向133dと、信号強度133eとを対応付けて格納している。位置133b及び移動方向133dは、地球基準座標系における三次元座標で表現されることとするが、例えば緯度、経度及び高度といった他の表現方法によって表現されることにしても良い。
図15は、ベクトル座標データ135のデータ構成の一例を示す図である。図15によれば、ベクトル座標データ135は、捕捉衛星毎に、衛星番号135aと、算出されたゲイン135bと、ベクトル座標135cとを対応付けて格納している。このベクトル座標データ135は、BOP算出部33によりBOPの算出毎に更新される。
図16は、全体BOPデータ137のデータ構成の一例を示す図である。図16によれば、全体BOPデータ137は、算出された全体BOPのベクトル座標を格納している。この全体BOPデータ137は、BOP算出部33により全体BOPが算出される毎に更新される。
図17は、個別BOP値データ139のデータ構成の一例を示す図である。図17によれば、個別BOP値データ139は、捕捉衛星毎に、衛星番号139aと、算出された個別BOP値139Bと、不適フラグ139cとを対応付けて格納している。不適フラグ139cは、対応する捕捉衛星からの受信信号が、測位演算に不適切であるか否かを示すフラグであり、不適切である場合に「1」が設定される。この個別BOP値データ139は、BOP算出部33により個別BOPが算出される毎に更新される。
図1に戻り、ホストCPU41は、ROM44に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って携帯電話機1の各部を統括的に制御する。具体的には、主に、電話機としての通話機能を実現するとともに、ベースバンド処理回路部30から入力された携帯電話機1の現在位置を地図上にプロットしたナビゲーション画面を表示部43に表示させるといったナビゲーション機能を含む各種機能を実現するための処理を行う。
操作部42は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザによる操作に応じた操作信号をホストCPU41に出力する。表示部43は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、ホストCPU41から入力される表示信号に基づく表示画面を表示する。
ROM44は、ホストCPU41が携帯電話機1を統括的に制御するためのシステムプログラムや、ナビゲーション機能を含む各種機能を実現するためのアプリケーションプログラム及びデータを記憶する。RAM45は、ホストCPU41の作業領域として用いられ、ROM44から読み出されたプログラムやデータ、操作部42から入力された操作データ、ホストCPU41が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。
携帯用無線通信部46は、携帯電話機の通信サービス事業者が設置した無線基地局との間で無線信号の送受信を行うアンテナやRF変換回路等によって実現される公知の通信回路部であり、ホストCPU41の制御に基づいて無線信号の送受信を行う。
[動作]
図18は、ベースバンド処理の流れを説明するためのフローチャートを説明するためのフローチャートである。この処理は、CPU32がROM35のベースバンド処理プログラム110に従った処理を実行することで実現される。
図18によれば、CPU32は、先ず初期設定を行う(ステップA1)。具体的には、例えば携帯電話機1の携帯電話事業者側のサーバ乃至携帯電話基地局から現在の概略位置や概略の軌道情報を取得する。また、現在の測位モードを、初期のモードとして予め定められた測位モードに設定する。現在の測位モードは、測位モードデータ131に格納される。
次いで概略の軌道情報やアルマナック等のGPS衛星の軌道情報に基づいて、現在の概略位置又は前回測位した位置においてGPS衛星信号を受信可能なGPS衛星を判定して新規の捕捉対象のGPS衛星を追加したり、捕捉不可能な位置になったと考えられるGPS衛星を捕捉対象から除外するといった、捕捉対象のGPS衛星を判定する処理を行う(ステップA3)。
続いて、信号捕捉・追尾部31により追尾・捕捉されたGPS衛星信号から航法メッセージを復号し、復号した航法メッセージを基に、各捕捉対象のGPS衛星(捕捉衛星)の位置や移動速度、移動方向等を算出するとともに、各捕捉衛星からの受信信号の強度を算出する。算出した値は捕捉衛星データ133に格納される(ステップA5)。
その後、BOP算出部33がBOP算出処理を行う。即ち、係数設定データ121を参照して、現在の測位モードを基に係数P1、P2の値を決定する。次いで、捕捉衛星データ133を参照し、各捕捉衛星について、信号強度Sと決定した係数P1,P2とを基に、式(1)に従ってゲインGを算出する(ステップA7)。
続いて、各捕捉衛星信号のベクトル座標を算出する。即ち、係数設定データ121を参照して、現在の捕捉衛星の数を基に係数P3の値を決定する。次いで、捕捉衛星データ133を参照し、各捕捉衛星信号について、向きが該捕捉衛星の方向に一致し、大きさRが式(2)で与えられるベクトルを算出し、算出したベクトルの座標を該捕捉衛星信号のベクトル座標とする。このとき、大きさRが単位円100の半径以上の大きさである場合には単位円の半径の大きさに補正してベクトル座標を算出する(ステップA9)。算出したゲインG及びベクトル座標は、ベクトル座標データ135に格納される。
そして、算出した各ベクトル座標を加算して全体BOPのベクトル座標を算出する。このとき、算出した全体BOPが現在位置を原点Oとする単位円100の外側に位置する場合、原点Oからこの全体BOPの位置に向う方向と交差する単位円100の円周上に、該全体BOPを補正する(ステップA11)。算出した全体BOPは、全体BOPデータ137に格納される。
その後、捕捉衛星それぞれについて、測位演算に適切であるか否かを判断する(ステップA13)。即ち、原点と全体BOP間の距離が0.9以上であった場合に、原点Oを挟んで全体BOPの逆方向の象限にベクトル座標が位置する捕捉衛星信号を、測位演算に「不適切」であると判断する。この判断結果は、個別BOP値データ139に格納される。
続いて、BOP算出部33は、各捕捉衛星信号の個別BOP値を算出する。即ち、捕捉衛星信号のベクトル座標を、原点Oからこのベクトル座標に向う方向と交差する単位円100の円周上に移動させる(ステップA15)。そして、移動後のベクトル座標と全体BOPとの間の距離Dを算出し、式(3)に従って個別BOP値を算出する(ステップA17)。算出した個別BOP値は、個別BOP値データ139に格納される。ここまでが、BOP算出処理である。
BOP算出処理が終了すると、測位演算部34が、個別BOP値データ139を参照して、全ての捕捉衛星信号のうちから、測位演算に「適切」と判断された捕捉衛星信号を選択する。次いで、選択した捕捉衛星信号から復号された航法メッセージに含まれる軌道情報や時刻情報等を基に、現在位置を測位する測位演算を行う(ステップA19)。そして、算出した現在位置を後段のホストCPU41に出力する(ステップA21)。また、CPU32は、捕捉衛星データ133を参照して、各捕捉衛星の信号強度を基に次回測位用の測位モードを判定し、判定した測位モードに切り替える(ステップA23)。
その後、CPU32は、測位を終了するか否かを判断する。即ち、例えばナビゲーション機能を「OFF」にする指示操作がなされた、或いは電源を「OFF」にする指示操作がなされたことで、ホストCPU41から測位の終了指示が入力された場合に、測位を終了すると判断する。測位を終了しないならば(ステップA25:NO)、ステップA3に戻り、終了するならば(ステップA25:YES)、本処理を終了する。
[作用・効果]
このように、本実施形態によれば、捕捉衛星の方位と該捕捉衛星信号の信号強度とに基づいて、捕捉衛星信号全体の偏りの方向(方位)及び度合いを示す新たな指標である全体BOPが算出される。更に、各捕捉衛星信号の信頼度を示す指標である個別BOP値が算出される。そして、これらのBOPを用いることで、例えば算出された衛星信号全体の偏りに対して方向(方位)が明らかに異なる捕捉衛星信号を除外して測位演算を行うといった、より高精度な測位演算が可能となる。
[変形例]
尚、本発明の適用は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)捕捉衛星信号の適切/不適切の判断
例えば、各捕捉衛星信号が測位演算に適切であるか否かの判断を、個別BOP値に基づいて行うことにしても良い。具体的には、各捕捉衛星信号のうち、個別BOP値が他の捕捉衛星信号に比較して極端に低いものについて、不適切と判断する。例えば、各捕捉衛星信号の個別BOP値の偏差値を算出し、算出した偏差値が所定値以下の信号を、不適切であると判断する。
(B)ホストCPU
例えば、ベースバンド処理回路部30のCPU31が行う処理の一部又は全部を、ホストCPU41がソフトウェア的に行うことにしても良い。
(C)電子機器
また、上述の実施形態では、測位回路を備えた電子機器として、携帯電話機に適用した場合を説明したが、他の電子機器、例えばPDA(Personal Digital Assistants)や携帯型のナビゲーション装置、カーナビゲーション装置といった他の電子機器にも同様に適用可能である、
(D)衛星測位システム
また、上述の実施形態では、GPSを利用した場合を説明したが、例えばGLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)といった他の衛星測位システムにも同様に適用可能なのは勿論である。
(E)記録媒体
また、ベーバンド処理プログラム110をCD−ROM等の記録媒体に記録して、GPS受信部20を有する電子機器にインストールする構成としても良い。
携帯電話機の内部構成図。 係数P1,P2の設定例。 信号強度とゲインとの関係の一例。 全体BOPの算出の説明図。 捕捉衛星数と係数P3の関係の一例。 全体BOPに基づく「不適切」な捕捉衛星の判断の説明図。 個別BOP値の算出の説明図。 個別BOP値の算出の説明図。 個別BOP値の一例。 「室内」で測位した場合のBOPの一例。 「屋外」で測位した場合のBOPの一例。 ROMの構成図。 RAMの構成図。 捕捉衛星データのデータ構成例。 ベクトル座標データのデータ構成例。 全体BOPデータのデータ構成例。 個別BOP値データのデータ構成例。 ベースバンド処理の流れ図。
符号の説明
1 携帯電話機、20 GPS受信部、30 ベースバンド処理回路部、
32 CPU、33 BOP算出部、34 測位演算部

Claims (13)

  1. 受信した測位用の衛星信号を発信した衛星の所与の方位を、受信した当該衛星信号の所与の信号強度に基づき重み付けした加重計算を行って、受信した衛星信号全体の偏向値を算出する全体偏向値算出部を備えた演算回路であって、
    前記全体偏向値算出部は、
    測位演算部により行われる予め定められた複数の測位モードのうちの現在の測位モードに従って、衛星信号の信号強度に対する重み付け係数を可変する対応係数可変部と、
    前記対応係数可変部により可変された衛星信号の信号強度と重み付け係数との対応関係に従って、受信した各衛星信号それぞれの所与の信号強度に対する重み付け係数を求める係数算出部と、
    を有し、前記係数算出部により算出された重み付け係数で、対応する衛星の所与の方位を重み付けして前記加重計算を行う演算回路。
  2. 前記対応係数可変部は、現在の測位モードがより弱電界環境の測位に適したモードであるほど、同一の信号強度に対する重み付け係数を高くするように信号強度と重み付け係数との対応関係を可変する請求項に記載の演算回路。
  3. 前記全体偏向値算出部は、
    受信した各衛星信号の偏向度合いを調節する調節係数を可変に設定する調節係数設定部を有し、
    前記各衛星それぞれの所与の方位を、受信した当該衛星信号の所与の受信強度に基づく重み付けに加えて、前記調節係数設定部により設定された調節係数に基づく重み付けを行って前記加重計算を行う請求項1又は2に記載の演算回路。
  4. 前記調節係数設定部は、受信した衛星信号の数に応じて前記調節係数を可変する請求項に記載の演算回路。
  5. 前記全体偏向値算出部により算出された衛星信号全体の偏向値に基づいて、受信した衛星信号の中から測位演算に適当又は不適当な衛星信号を選択する第1の衛星信号選択部を備えた請求項1〜4の何れか一項に記載の演算回路。
  6. 前記第1の衛星信号選択部は、前記算出された偏向値の偏向方位の反対側の方位の衛星に係る衛星信号を不適当な衛星信号として選択する請求項に記載の演算回路。
  7. 受信した測位用の衛星信号を発信した衛星の所与の方位を、受信した当該衛星信号の所与の信号強度に基づき重み付けした加重計算を行って、受信した衛星信号全体の偏向値を算出する全体偏向値算出部を備えた演算回路であって、
    前記全体偏向値算出部により算出された偏向値と、各衛星それぞれの所与の方位とに基づいて、受信した当該各衛星信号それぞれの測位に対する有用度を算出する有用度算出部を更に備えた演算回路。
  8. 前記有用度算出部は、中心からの方向が方位を示す所定の単位円内に前記全体偏向値算出部により算出された偏向値をプロットし、当該単位円の円周上の当該衛星の方位に対応する位置に各衛星それぞれをプロットした場合の当該偏向値のプロットと当該各衛星それぞれのプロット間の距離に基づいて、当該各衛星の衛星信号それぞれの測位に対する有用度を算出する請求項に記載の演算回路。
  9. 前記有用度算出部により算出された各衛星信号の有用度に基づいて、測位演算に適当又は不適当な衛星信号を選択する第2の衛星信号選択部を備えた請求項に記載の演算回路。
  10. 請求項1〜の何れか一項に記載の演算回路を備えた測位装置であって、
    受信した衛星信号の中から、前記指標算出部により算出された指標に基づいて測位に用いる衛星信号を選択して測位演算を行う測位装置。
  11. 受信した測位用の衛星信号を発信した衛星の所与の方位、受信した当該衛星信号の所与の信号強度に基づき重み付けした加重計算を行って、受信した衛星信号全体の偏向値を算出することを含む指標算出方法であって、
    前記衛星信号全体の偏向値を算出することは、
    測位演算部により行われる予め定められた複数の測位モードのうちの現在の測位モードに従って、衛星信号の信号強度に対する重み付け係数を可変することと、
    前記可変された衛星信号の信号強度と重み付け係数との対応関係に従って、受信した各衛星信号それぞれの所与の信号強度に対する重み付け係数を求めることと、
    前記求められた重み付け係数で、対応する衛星の所与の方位を重み付けして前記加重計算を行うことと、
    を含む、
    指標算出方法。
  12. 受信した測位用の衛星信号を発信した衛星の所与の方位を、受信した当該衛星信号の所与の信号強度に基づき重み付けした加重計算を行って、受信した衛星信号全体の偏向値を算出することを含む指標算出方法であって、
    前記算出された衛星信号全体の偏向値と、各衛星それぞれの所与の方位とに基づいて、受信した当該各衛星信号それぞれの測位に対する有用度を算出することを更に含む指標算出方法。
  13. 請求項11又は12に記載の指標算出方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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