JP4908781B2 - ポリエステル樹脂組成物および光学部品 - Google Patents
ポリエステル樹脂組成物および光学部品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4908781B2 JP4908781B2 JP2005165243A JP2005165243A JP4908781B2 JP 4908781 B2 JP4908781 B2 JP 4908781B2 JP 2005165243 A JP2005165243 A JP 2005165243A JP 2005165243 A JP2005165243 A JP 2005165243A JP 4908781 B2 JP4908781 B2 JP 4908781B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mol
- acid
- bis
- resin
- compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Description
比重が小さく、射出成形を用いて大量生産できるプラスチック材料で、よりアッベ数が小さい材料が色収差をより効率的に補正する上で求められている。
また、近年、プラスチック材料でも、高温高湿下、例えば、85℃、相対湿度85%といった過酷な環境下での長期間保管されても、レンズの透過率が劣化しないといった、環境安定性も求められている。
を提供することにある。
また、ジカルボン酸が主としてナフタレンジカルボン酸および/またはそのエステル形成性誘導体とテレフタル酸および/またはそのエステル形成性誘導体であるポリエステル樹脂組成物であり、
さらには、上述の樹脂組成物を成形してなる光学材料、光学部品である。
nC、nd、nFはそれぞれ波長656nm(C線)、589nm(d線)、486nm(F線)の屈折率、を示す。
本発明のポリエステル重合体は、例えば、エステル交換法、直接重合法等の溶融重合法、溶液重合法、界面重合法等の公知の方法から適宜の方法を選択して製造できる。またその際の重合触媒等の反応条件についても従来通りで良く、公知の方法を用いる事ができる。
50mol%以上は、複屈折がより小さくなるという点で好ましい。
が好適に用いられる。樹脂中の酸成分に対して、0.0001mol%以上0.005mol%以下添加することが好ましく、さらに好ましくは0.0003mol%以上0.003mol%以下が好ましい。0.0001molより少ないと、着色防止の効果が小さく、0.005mol%より大きいと、ヘイズが高くなる原因となったり、逆に着色を促進させたり、樹脂中のジエチレングリコールが増加させ耐熱性を低下させたりする。
溶融重合時には、亜リン酸化合物を過剰に添加しすぎると、ヘイズが高くなる原因となったり、逆に着色を促進させたり、樹脂中のジエチレングリコールを増加させ耐熱性を低下させたりするが、適当量、亜リン酸化合物やリン酸化合物を配合して、ポリエステル重合体を得た後に、後に記載する配合方法で、さらに亜リン酸化合物を配合すると、これらの欠点を回避して、さらに多くの熱安定剤を配合でき、色相の悪化の防止が可能となる。
ールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラペラルゴネート、プロピレングリコールモノステアレート、ステアリルステアレート、パルミチルパルミテート、ブチルステアレート、メチルラウレート、イソプロピルパルミテート、ビフェニルビフェネ−ト、ソルビタンモノステアレート、2−エチルヘキシルステアレート等が挙げられる。
これらの離型剤は、単独でもしくは2種以上混合して用いてもよい。
これらの光安定剤は、単独でもしくは2種以上混合して用いてもよい。
にすることができる。
単軸押出機、二軸押出機を用いる方法は、溶剤等を用いることがなく、環境への負荷が小さく、生産性の点からも好適に用いることができる。押出機の溶融混練温度は200から350℃好ましくは230℃から320℃である。200℃より低い温度であると、樹脂の溶融粘度が高く、押出機への負荷が大きくなり、生産性が低下する。350℃より高いと、樹脂の劣化が起こりやすくなり、樹脂の色が黄変したり、分子量が低下するため強度が劣化したりする。また、必要に応じて、熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、光安定剤等を同時に混練してもよい。
際は、反射膜や記録膜等の金属薄膜を基板に蒸着、スパッタリング等の方法で固着するが、基板内に残留塩素分があると、反射膜、記録膜を腐食し、光ディスクや光磁気ディスクの寿命や信頼性を低下させるので、十分な、洗浄、ろ過等の残留する塩素を除去する工程が必要となる。ポリエステル重合体の重合方法としては塩素が混入しないエステル交換法の方が好ましい。
アタゴ社製アッベ屈折計 DR−M2で、波長656nm(C線)、589nm(d線)546nm(e線)、486nm(F線)、436nm(g線)の干渉フィルターを用いて
屈折率、nC、nd、ne、nF、ngを測定した。測定試料は樹脂を160〜240℃でプレス成形し、厚み80〜200μmのフィルムを作製し、得られたフィルムを約8×20mmの短冊状に切り出し、測定試験片とした。界面液として1−ブロモナフタレンを用い20℃で測定した。
示差走査熱量計(セイコー電子 DSC−110)に試料約10mgを用いて、10℃/minの昇温速度で加熱して測定した。JIS K 7121(1987)に準拠して、ガラス転移温度Tgを求めた。
カラムとして東ソー製G―6000、G―4000、G―3000を直列につなぎ、流速1ml、溶離液をクロロホルム、検出器としてUV検出器、温度を40℃にて標準ポリスチレンを用いて作成した検量線を用いて、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量を算出した。
カラーメーター(ミノルタ社製 CM−3500d)を用いて、成形品のカラーを測定した。成形品は射出成形機(住友重機製、ミニマット14/7B)を用い金型温度を100から120℃に設定して成形し、厚み3mmの平板成形品を得た。JIS K7105の色の測定に基づき、反射測定で測定した。成形品は透明であるので、測定の際、標準白板を測定面の反対側に設置してb*値測定した。
チップカラーは、ガラスセルに、チップを所定量入れ、その上に標準白板を設置して、反射測定で測定した。
カールツアイス社製偏光顕微鏡にて、セラルモン、ベレック、ブレースケラー式コンペンセーターを装着し、546nmの単色光で測定した。
樹脂を260〜300℃で溶融、押し出し成形で、直径30mm、厚さ1mmの円盤状の試験片を作製し、さらにその成形試験片を160〜240℃でプレス成形し、厚み80〜150μmのフィルムを得た。得られたフィルムを4×40mmの短冊状に切り出し、測定試験片を得た。ガラス転移温度+10℃の温度で測定試験片を10%/secで40%延伸後、急冷し、延伸フィルムを得た。これらのフィルムの複屈折率を測定した。
射出成形機(住友重機製、ミニマット14/7B)を用い金型温度を100から120℃に設定して成形した30×30×3mm平板成形品を得た後、Tg−20℃の温度で3時間アニールした成形品の中心部のレターデーションを測定した。
サンプル調整
樹脂サンプル1gを100mlのトールビーカーに正秤し、硫酸を10ml加えホットプレート上で浮遊物がなくなるまで、加熱した。放冷後、硝酸を約5ml加え、ホットプレート上で加熱した。溶液の色が濃褐色から淡褐色になるまで、硝酸を適時加え、加熱する操作を繰り返した。淡褐色になったら、放冷後、過酸化水素水を5ml加え、ホットプレート上で加熱した。溶液の色が無色透明になるまで、放冷と過酸化水素水の添加操作を繰り返した。放冷後、50mlのメスフラスコを用いて定容した。
ICP発光分析装置(セイコーインスツルメンツ製 SPS 1500VR)を用いて、検量線法により定量した。検量線はICP分析用多元素混合標準液W−1(和光純薬製)を用いて作成した。
メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトは旭電化工業製、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン(BPEF)は大阪ガスケミカル製である。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル0.3molに対して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.21mol、エチレングリコール0.66molを原料とし反応槽に投入し、溶解した後、触媒として、エチレングリコールに溶解した、酢酸カルシウム0.00024mol、酢酸マンガン0.00006molを反応槽に投入し、撹拌しながら常法に従って、室温から230℃に徐々に加熱してエステル交換反応を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出した後、重合触媒である酸化ゲルマニウム0.002molと、着色を防止するため、トリメチルリン酸0.0014molとを投入して、昇温と減圧を徐々に行い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱槽温度を280℃、真空度を133Pa(1Torr)以下に到達させた。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌トルクに到達後(約2時間後)反応を終了し、反応物を水中に押し出してペレットを得た。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル0.4molに対して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.16mol、エチレングリコール0.88molを原料とし反応槽に投入し、溶解した後、触媒として、エチレングリコールに溶解した、酢酸カルシウム0.00032mol、酢酸マンガン0.00008molを反応槽に投入し、撹拌しながら常法に従って、室温から230℃に徐々に加熱してエステル交換反応を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出した後、重合触媒である酸化ゲルマニウム0.0014molと、着色を防止するため、トリメチルリン酸0.0014molとを投入して、昇温と減圧を徐々に行い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱槽温度を280℃、真空度を133Pa(1Torr)以下に到達させた。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌トルクに到達後(約2時間後)反応を終了し、反応物を水中に押し出してペレットを得た。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル0.4molに対して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.1mol、エチレングリコール2.0.88molを原料とし反応槽に投入し、溶解した後、触媒として、エチレングリコールに溶解した、酢酸カルシウム0.00032mol、酢酸マンガン0.00008molを反応槽に投入し、撹拌しながら常法に従って、室温から230℃に徐々に加熱してエステル交換反応を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出した後、重合触媒である酸化ゲルマニウム0.0014molと、着色を防止するため、トリメチルリン酸0.0014molとを投入して、昇温と減圧を徐々に行い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱槽温度を280℃、真空度を133Pa(1Torr)以下に到達させた。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌トルクに到達後(約2時間後)反応を終了し、反応物を水中に押し出してペレットを得た。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル0.3molに対して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.24mol、エチレングリコール0.66molを原料とし反応槽に投入し、溶解した後、触媒として、エチレングリコールに溶解した、酢酸カルシウム0.00024mol、酢酸マンガン0.00006molを反応槽に投入し、撹拌しながら常法に従って、室温から230℃に徐々に加熱してエステル交換反応を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出した後、重合触媒である酸化ゲルマニウム0.002molと、着色を防止するため、トリメチルリン酸0.0014molとを投入して、昇温と減圧を徐々に行い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱槽温度を280℃、真空度を133Pa(1Torr)以下に到達させた。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌トルクに到達後(約2時間後)反応を終了し、反応物を水中に押し出してペレットを得た。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル0.3molに対して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.15mol、エチレングリコール0.66molを原料とし反応槽に投入し、溶解した後、触媒として、エチレングリコールに溶解した、酢酸カルシウム0.00024mol、酢酸マンガン0.00006molを反応槽に投入し、撹拌しながら常法に従って、室温から230℃に徐々に加熱してエステル交換反応を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出した後、重合触媒である酸化ゲルマニウム0.0014molと、着色を防止するため、トリメチルリン酸0.0014molとを投入して、昇温と減圧を徐々に行い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱槽温度を280℃、真空度を133Pa(1Torr)以下に到達させた。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌トルクに到達後(約2時間後)反応を終了し、反応物を水中に押し出してペレットを得た。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル0.3molに対して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.18mol、エチレングリコール0.66molを原料とし反応槽に投入し、溶解した後、触媒として、エチレングリコールに溶解した、酢酸カルシウム0.00024mol、酢酸マンガン0.00006molを反応槽に投入し、撹拌しながら常法に従って、室温から230℃に徐々に加熱してエステル交換反応を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出した後、重合触媒である酸化ゲルマニウム0.002molと、着色を防止するため、トリメチルリン酸0.0014molとを投入して、昇温と減圧を徐々に行い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱槽温度を280℃、真空度を133Pa(1Torr)以下に到達させた。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌トルクに到達後(約2時間後)反応を終
了し、反応物を水中に押し出してペレットを得た。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル0.3molに対して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.285mol、エチレングリコール0.66molを原料とし反応槽に投入し、溶解した後、触媒として、エチレングリコールに溶解した、酢酸カルシウム0.00024mol、酢酸マンガン0.00006molを反応槽に投入し、撹拌しながら常法に従って、室温から230℃に徐々に加熱してエステル交換反応を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出した後、重合触媒である酸化ゲルマニウム0.002molと、着色を防止するため、トリメチルリン酸0.0014molとを投入して、昇温と減圧を徐々に行い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱槽温度を280℃、真空度を133Pa(1Torr)以下に到達させた。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌トルクに到達後(約2時間後)反応を終了し、反応物を水中に押し出してペレットを得た。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル0.3molに対して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.21mol、エチレングリコール0.66molを原料とし反応槽に投入し、溶解した後、触媒として、エチレングリコールに溶解した、酢酸カルシウム0.00024mol、酢酸マンガン0.00006molを反応槽に投入し、撹拌しながら常法に従って、室温から230℃に徐々に加熱してエステル交換反応を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出した後、重合触媒である酸化ゲルマニウム0.002molと、着色を防止するため、トリメチルリン酸0.0014molとビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.00029molを投入して、昇温と減圧を徐々に行い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱槽温度を280℃、真空度を133Pa(1Torr)以下に到達させた。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌トルクに到達後(約2時間後)反応を終了し、反応物を水中に押し出してペレットを得た。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル0.3molに対して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.21mol、エチレングリコール2.2molを原料とし反応槽に投入し、溶解した後、触媒として、エチレングリコールに溶解した、酢酸カルシウム0.00024mol、酢酸マンガン0.00006molを反応槽に投入し、撹拌しながら常法に従って、室温から230℃に徐々に加熱してエステル交換反応を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出した後、重合触媒である酸化ゲルマニウム0.002molと、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.00029molを投入して、昇温と
減圧を徐々に行い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱槽温度を280℃、真空度を133Pa(1Torr)以下に到達させた。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌トルクに到達後(約2時間後)反応を終了し、反応物を水中に押し出してペレットを得た。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル0.7molに対して、エチレングリコール2.2molを原料とし反応槽に投入し、溶解した後、触媒として、エチレングリコールに溶解した、酢酸カルシウム0.00056mol、酢酸マンガン0.000114molを反応槽に投入し、撹拌しながら常法に従って、室温から230℃に徐々に加熱してエステル交換反応を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出した後、重合触媒である酸化ゲルマニウム0.002mol、トリメチルリン酸 0.0014molとを投入して、を投入して、昇温と減圧を徐々に行い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱槽温度を280℃、真空度を133Pa(1Torr)以下に到達させた。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌トルクに到達後(約2時間後)反応を終了し、反応物を水中に押し出してペレットを得た。
また、この樹脂を成形したが結晶化が進み、透明な成形体は得られなかった。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル0.3molに対して、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン0.21mol、エチレングリコール0.66molを原料とし反応槽に投入し、溶解した後、触媒として、エチレングリコールに溶解した、酢酸カルシウム0.00024mol、酢酸マンガン0.00006molを反応槽に投入し、撹拌しながら常法に従って、室温から230℃に徐々に加熱してエステル交換反応を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出した後、重合触媒である酸化ゲルマニウム0.002molを投入して、昇温と減圧を徐々に行い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱槽温度を280℃、真空度を133Pa(1Torr)以下に到達させた。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌トルクに到達後(約2時間後)反応を終了し、反応物を水中に押し出してペレットを得た。
この樹脂を、220℃でプレスし、厚さ150μmのフィルムを得た。d線の屈折率は1.658、アッベ数は19、フィルムの複屈折は100×10-4、ガラス転移温度は166℃であったが、表1に示すように、チップカラーのうち、b*値は同等の組成のものに比べて悪く、黄変が進行していた。
実施例1の樹脂に、熱安定剤として、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトを、ポリエステル樹脂を100重量部として0.1重量部添加し混練を行ったのち、30ミクロンのフィルターを通ったあとから押し出された樹脂を1μmのフィルターを通した水を張った水槽で冷却し、カッターにより連続的に裁断してチップを得た。このとき、吐出口金の出口での樹脂温度は280℃であった。得られたチップから長さ60mm、幅20mmで長さ方向に15mm毎に厚みが5mm、4mm、3mm、2mmと変化している、段プレートを成形し、3mmの部分のカラーを測
定した。b*値は4.0であった。このプレートを110℃の熱風乾燥機内に保管し、200時間後のカラーを測定した。b*値は5.0であった。
実施例2から実施例8の樹脂を実施例10と同様にしてチップを得た。実施例10と同様に成形して成形体を得た後、同様に熱風乾燥機内に保管し、200時間後のカラーを測定した。結果を表2に示す。
比較例2の樹脂を実施例10と同様に成形し、成形体を得た。b*値は6.5であった。このプレートを110℃の熱風乾燥機内に保管し、200時間後のカラーを測定した。b*値は9.7であった。
表2の結果から、本発明の樹脂が熱安定性に優れることが解る。
実施例10で得られた樹脂を射出成形機にて曲面の直径25mm、曲率R=65mm、中心肉厚1.2mmの球面の凹レンズを成形した。レーザー干渉計(富士写真光機製、球面観察システム F601)を用いて、レンズの球面精度を確認したところ良好な球面が得られていた。
Claims (2)
- ジカルボン酸化合物とジヒドロキシ化合物からなるポリエステル重合体において、ジカルボン酸が主としてナフタレンジカルボン酸および/またはそのエステル形成性誘導体であり、ジヒドロキシ化合物が一般式(1)で示される化合物を樹脂中のジヒドロキシ化合物の50mol%以上含み、d線のアッベ数が23以下でガラス転移温度が130℃以上であり、少なくとも1種類以上のリン酸化合物及び/または亜リン酸化合物と、熱安定剤とを含み、リン酸化合物及び/または亜リン酸化合物が、ポリエステル重合体の溶融重合時に添加され、熱安定剤が、ポリエステル重合体を得た後に配合され、リン酸化合物及び/または亜リン酸化合物の割合が樹脂中の酸成分に対して0.0001mol%以上0.005mol%以下、熱安定剤の割合が、ポリエステル重合体100重量部に対して0.0001〜1重量部であることを特徴とするポリエステル樹脂組成物を成形してなる、レンズの色収差を補正する凹レンズ。
- 一般式(1)で示されるジヒドロキシ化合物が、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンおよび/または9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレンであることを特徴とする請求項1記載の凹レンズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005165243A JP4908781B2 (ja) | 2005-06-06 | 2005-06-06 | ポリエステル樹脂組成物および光学部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005165243A JP4908781B2 (ja) | 2005-06-06 | 2005-06-06 | ポリエステル樹脂組成物および光学部品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006335974A JP2006335974A (ja) | 2006-12-14 |
JP4908781B2 true JP4908781B2 (ja) | 2012-04-04 |
Family
ID=37556802
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005165243A Active JP4908781B2 (ja) | 2005-06-06 | 2005-06-06 | ポリエステル樹脂組成物および光学部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4908781B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9334352B2 (en) | 2012-09-26 | 2016-05-10 | Fujifilm Corporation | Semi-cured product, cured product and method for producing these, optical component, curable resin composition, and compound |
WO2022139104A1 (ko) | 2020-12-23 | 2022-06-30 | 코오롱플라스틱 주식회사 | 폴리에스테르계 수지 조성물 |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8233225B2 (en) | 2008-07-07 | 2012-07-31 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Optical lens |
JP5011450B2 (ja) | 2009-07-24 | 2012-08-29 | 帝人化成株式会社 | 光学レンズ用ポリエステルカーボネート共重合体および光学レンズ |
JP5609117B2 (ja) | 2010-01-07 | 2014-10-22 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ポリエステル樹脂及び光学レンズ |
JP5437106B2 (ja) * | 2010-02-19 | 2014-03-12 | 大阪ガスケミカル株式会社 | フルオレン骨格を有するポリエステル樹脂 |
CN103298851B (zh) | 2010-12-10 | 2015-03-04 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 聚酯树脂以及光学透镜 |
CN102503792A (zh) * | 2011-10-31 | 2012-06-20 | 中钢集团鞍山热能研究院有限公司 | 一种固体杂多酸催化合成2,2-双(4-羟乙氧基苯基)苊酮的方法 |
JP6327151B2 (ja) | 2012-11-07 | 2018-05-23 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ポリカーボネート樹脂、その製造方法および光学成形体 |
EP3135705A4 (en) | 2014-04-24 | 2017-11-15 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Polyester resin, optical lens, and optical lens system |
EP3483197A1 (en) | 2014-05-07 | 2019-05-15 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Resin produced by polycondensation, and resin composition |
JP6225150B2 (ja) * | 2014-09-30 | 2017-11-01 | 大阪ガスケミカル株式会社 | フルオレン骨格を有するポリエステル樹脂とその成形体 |
CN107429033B (zh) * | 2015-03-13 | 2020-11-24 | 大阪燃气化学有限公司 | 树脂组合物和光学透镜 |
KR102490028B1 (ko) | 2017-02-24 | 2023-01-18 | 삼성전자주식회사 | 유무기 복합 조성물, 및 이를 포함하는 성형품 및 광학부품 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2977714B2 (ja) * | 1993-10-04 | 1999-11-15 | 鐘紡株式会社 | ポリエステル成形体 |
JP3261887B2 (ja) * | 1994-10-06 | 2002-03-04 | 東レ株式会社 | 改質ポリエステルおよびフィルム |
JPH1130701A (ja) * | 1997-05-15 | 1999-02-02 | Minolta Co Ltd | 光学系及び変倍光学系 |
JP2000319366A (ja) * | 1999-05-12 | 2000-11-21 | Osaka Gas Co Ltd | ポリエステル重合体及びその製造方法 |
JP2003306532A (ja) * | 2002-04-18 | 2003-10-31 | Teijin Ltd | 改質ポリエステル樹脂及びそれからなる成形体 |
JP4365613B2 (ja) * | 2003-04-17 | 2009-11-18 | 大阪瓦斯株式会社 | 芳香族ポリエステル樹脂及び光学部材 |
-
2005
- 2005-06-06 JP JP2005165243A patent/JP4908781B2/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9334352B2 (en) | 2012-09-26 | 2016-05-10 | Fujifilm Corporation | Semi-cured product, cured product and method for producing these, optical component, curable resin composition, and compound |
WO2022139104A1 (ko) | 2020-12-23 | 2022-06-30 | 코오롱플라스틱 주식회사 | 폴리에스테르계 수지 조성물 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006335974A (ja) | 2006-12-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4908781B2 (ja) | ポリエステル樹脂組成物および光学部品 | |
JP5271142B2 (ja) | ポリエステル重合体およびその成形体 | |
JP4384636B2 (ja) | ポリエステル樹脂組成物ならびに光学材料 | |
JP6464227B2 (ja) | ポリカーボネート共重合体樹脂組成物からなる光学レンズ | |
TWI662059B (zh) | 以縮聚合方式製造之樹脂及樹脂組成物 | |
KR102101161B1 (ko) | 폴리카보네이트 수지, 그 제조 방법 및 광학 성형체 | |
JP6512219B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物、ならびにそれを用いた光学材料および光学レンズ | |
WO2018008483A1 (ja) | 熱可塑性樹脂 | |
US11440991B2 (en) | Polycarbonate resin composition, production method therefor, and optical lens | |
JP2009080424A (ja) | 光学部材 | |
WO2017078070A1 (ja) | 樹脂組成物ならびにそれを含む光学レンズ、シートおよびフィルム | |
EP4130096B1 (en) | Resin composition, optical lens containing this, and optical film | |
TW202033606A (zh) | 熱塑性樹脂組成物及使用其之光學構件 | |
JP2009080425A (ja) | 光学部材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20080221 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20080221 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080221 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080530 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110628 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110826 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111004 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111129 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111220 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150120 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4908781 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |