JP4908373B2 - 可変容量形ポンプ及びこのポンプを用いたバルブタイミング制御システム及び内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

可変容量形ポンプ及びこのポンプを用いたバルブタイミング制御システム及び内燃機関のバルブタイミング制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば自動車用内燃機関の各摺動部などにオイルを供給する可変容量形ポンプ及びこのポンプを用いたバルブタイミング制御システム及び内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
以下の特許文献1に記載された内燃機関のバルブタイミング制御装置は、ベーンタイプのものであって、ハウジングの隔壁部とベーン部材とによって隔成された進角室と遅角室に、内燃機関によって駆動されるオイルポンプから油圧を選択的に供給あるいは排出することによって前記ベーン部材を正逆回転させて機関弁の開閉タイミングを機関運転状態に応じて可変制御するようになっている。
特開2002−371811号公報(図1など参照)
しかしながら、前記従来のバルブタイミング制御装置にあっては、油圧が十分に上がっていない機関の始動直後に機関弁の開閉タイミングを変更するために駆動させなければならないことから、吐出容量が大きなオイルポンプを使用しなければならない。
したがって、機関始動後に機関の回転数(ポンプ回転数)が所定回転以上になった場合には、必要以上の吐出量になってしまうことから、オイルを無駄に吐出させてしまうといった技術的課題を招いている。
そこで、本発明は、ポンプ回転数に応じて吐出流量を可変にできる可変容量形ポンプを用いてバルブタイミング制御装置を駆動させることにより、ポンプの消費エネルギーを十分に減少させることのできる技術を提供することを目的としている。
本発明は、前記各従来のバルブタイミング制御装置の実状に鑑みて案出されたもので、バルブタイミング制御装置のロック状態を解除すると共に、開閉タイミングを変更するための油圧を供給する可変容量形ポンプは、内燃機関によって回転駆動されることにより、吸入部から複数の作動油室に導入されたオイルを、前記作動油室の容積変化を得て吐出部から吐出するポンプ構成体と、前記オイルの吐出油圧を利用して可動部材を移動させることにより、前記吐出部に開口する前記作動油室の容積を変化させる可変機構と、前記可動部材を前記作動油室の容積変化量が大きくなる方向へ常時付勢する第1付勢部材と、ばねセット荷重が付与された状態で配置され、前記可動部材が前記第1付勢部材の付勢力に抗して所定量以上移動した際に付勢力を付与する第2付勢部材と、を備え、前記第1付勢部材の付勢力は、前記可動部材が前記第1付勢部材の付勢力に抗して移動するまでの間に、前記バルブタイミング制御装置のロック状態が解除されるように設定されていることを特徴としている。
この発明によれば、可変容量形ポンプの可動部材が第1付勢部材を圧縮変形する前にバルブタイミング制御装置のロック状態が解除されると共に、開閉タイミングの制御が開始されると共に、所定回転以上になると、可動部材に第2付勢部材の付勢力が段階的に作用することから、機関始動時の油圧の立ち上がりが良好になってバルブタイミング制御装置の作動応答性の向上が図れると共に、ポンプが所定回転数以上になった際の消費エネルギーを可及的に減少させることが可能になる。
以下、本発明に係る可変容量形ポンプ及びこれを用いた自動車用内燃機関のバルブタイミング制御装置の実施例を図面に基づいて詳述する。
なお、前記可変容量形ポンプは、前記内燃機関の摺動部に潤滑油を供給すると共に、前記バルブタイミング制御装置にも供給するオイルポンプに適用したものを示している。
〔第1実施例〕
前記バルブタイミング制御装置は、吸気側に適用されたもので、図1〜図4に示すように、機関の図外のクランクシャフトによりタイミングチェーンを介して回転駆動される駆動回転体であるタイミングスプロケット1と、該タイミングスプロケット1に対して相対回転可能に設けられたカムシャフト2と、該カムシャフト2の端部に固定されてタイミングスプロケット1内に回転自在に収容された従動回転体であるベーン部材3と、該ベーン部材3を油圧によって正逆回転させる油圧給排機構4とを備えている。
前記タイミングスプロケット1は、外周にタイミングチェーンが噛合する歯部5aが一体に設けられて、前記ベーン部材3を回転自在に収容したハウジング5と、該ハウジング5の前端開口を閉塞するフロントカバー6と、ハウジング5の後端開口を閉塞するリアカバー7とから構成され、これらハウジング5及びフロントカバー6,リアカバー7は、4本の小径ボルト8によってカムシャフト軸方向から一体的に共締め固定されている。
前記ハウジング5は、前後両端が開口形成された円筒状を呈し、内周面の周方向の約90°位置に4つのシューである隔壁部10が内方に向かって突設されている。この各隔壁部10は、横断面ほぼ台形状を呈し、それぞれハウジング5の軸方向に沿って設けられて、その軸方向の両端縁がハウジング5の両端縁と同一面になっていると共に、ほぼ中央位置に前記各ボルト8が挿通する4つのボルト挿通孔11が軸方向へ貫通形成されている。さらに、各隔壁部10は、内端面が前記ベーン部材3の後述するベーンロータ14の外形に沿って円弧状に形成されていると共に、内端面の高位部位置に軸方向に沿って切欠形成された保持溝内に、コ字形のシール部材12と該シール部材12を内方へ押圧する図外の板ばねが嵌合保持されている。
前記フロントカバー6は、中央に比較的大径なボルト挿通孔6aが穿設されていると共に、外周部に前記ハウジング5の各ボルト挿通孔11に挿通する4つのボルト孔が穿設されている。
前記リアカバー7は、ほぼ中央に前記カムシャフト2の前端部2aを回転自在に支持する軸受孔7aが形成されていると共に、外周部に前記各小径ボルト8が螺着する4つの雌ねじ孔が形成されている。
前記カムシャフト2は、シリンダヘッドの上端部に図外のカム軸受を介して回転自在に支持され、外周面の所定位置に図外の吸気弁を、バルブリフターを介して開作動させるカムが一体に設けられている。
前記ベーン部材3は、焼結合金材で一体に形成され、中央にカムボルト13によってカムシャフト2の前端部に固定された円環状のベーンロータ14と、該ベーンロータ14の外周面の周方向の90°位置に一体に設けられた4枚のベーン15とを備えている。ベーンロータ14は、中央の軸方向孔14aに前記カムボルト16が挿通されていると共に、カムシャフト2の前端部2aが挿通嵌合する嵌合溝14bが形成されており、前記カムボルト13によってカムシャフト2の前端部2aに軸方向から固定されている。
前記4つのベーン15は、その1つがほぼ円周方向の幅が大きなほぼ台形状に形成され、他の3つがそれぞれ細長い長方体形状を呈して、円周方向の所定の角度位置に設けられており、これによってベーン部材3全体の重量バランスが取られている。また、各ベーン15は、各隔壁部10間に配置されていると共に、それぞれの外周面の中央に図外の保持溝が切欠形成され、この各保持溝内に、前記ハウジング5の内周面に摺接するコ字形のシール部材16と該シール部材16をハウジング5の内周面方向に押圧する板ばね16aがそれぞれ嵌着保持されている。
また、この各ベーン15の両側と各隔壁部10の両側面との間に、それぞれ4つの進角室17と遅角室18がそれぞれ隔成されている。
前記油圧給排機構4は、図1に示すように、前記各進角室17に対して潤滑油である作動油圧を給排する第1油通路19と、前記各遅角室18に対して作動油圧を給排する第2油通路20との2系統の油通路を有し、この両油通路19,20には、機関潤滑油供給用のメインオイルギャラリーである供給通路21とドレン通路22とが、流路切換弁23を介して接続されている。前記供給通路21には、オイルパン24内の油を圧送する一方向の可変容量形ポンプであるオイルポンプ25が設けられている。また、前記ドレン通路22の下流端はオイルパン24に連通している。
前記第1油通路19は、図1及び図2にも示すように、前記流路切換弁23と各進角室17との間に形成されており、シリンダヘッド内からカム軸受内及びカムシャフト2の内部軸方向に形成された第1通路部19aと、カムシャフト2の前端側のグルーブ溝からベーンロータ14の内部にほぼ放射状に分岐形成されて第1通路部19aと各進角室17とを連通する4本の分岐通路19bとから構成されている。
一方、第2油通路20は、前記流路切換弁23と各遅角室18との間に形成されており、シリンダヘッド内からカム軸受及びカムシャフト2の内部軸方向に形成された第2通路部20aと、カムシャフト前端部2aの径方向孔からベーンロータ14の内部に放射状に分岐形成されて、前記第2通路部20aと各遅角室18とを連通する4本の第2分岐通路20bとから構成されている。
なお、前記ベーン部材3やハウジング5及び進角室17、遅角室18、油圧給排機構4などによって位相変更機構が構成されている。
前記流路切換弁23は、図1に示すように、4ポート2位置型のソレノイド弁であって、シリンダヘッドの内部に形成されたバルブ穴26内に固定された有底円筒状のバルブボディ27と、該バルブボディ27の一端部に一体的に固定されたソレノイド28と、バルブボディ27の内部に摺動自在に設けられたスプール弁体29とを備えている。
前記バルブボディ27は、軸方向のほぼ中央位置に、供給通路21とバルブボディ27の内部とを連通する供給ポート30が形成されていると共に、該供給ポート30の軸方向両側に、前記第1油通路19と第2油通路20の各端部とバルブボディ27内を連通する第1、第2ポート31,32が径方向に沿って形成されている。また、前記第1、第2ポート31,32の各外側には、バルブボディ27の内部とドレン通路22とを連通する第1、第2ドレンポート33,34がそれぞれ穿設されている。
前記ソレノイド28は、ソレノイドケーシング28aの内部に設けられた電磁コイル28bと、該電磁コイル28bへの通電によって励磁される固定コア28cと、該固定コア28cの励磁によって摺動して前記スプール弁体29を押圧移動させる可動プランジャ28dとから主として構成されている。前記電磁コイル28bは、図外のハーネスを介して電子コントローラ36に接続されている。
前記スプール弁体29は、軸方向の摺動位置に応じて前記供給ポート30を開閉するほぼ中央の第1ランド部29aと、該第1ランド部29aの軸方向の両側に設けられて、前記各第1、第2ポート31、32及び各ドレンポート33,34を相対的に開閉する第2,第3ランド部29b、29cとを備えている。また、このスプール弁体29は、バルブボディ27の他端側に設けられたスプリングリテーナ27aと前記第3ランド部29cの外端面との間に弾装されたリターンスプリング35のばね力によって、最大左方向、つまり、供給ポート30と第2ポート32とを連通し、第1ポート31とドレンポート33とを連通する位置に付勢されている一方、前記電子コントローラ36からの制御電流によって、リターンスプリング35のばね力に抗して最大右方向あるいは所定の中間位置に移動制御されるようになっている。
前記電子コントローラ36は、機関回転数を検出する図外のクランク角センサや吸入空気量を検出するエアフローメータからの信号及びスロットルバルブ開度センサ、機関の水温を検出する水温センサなどの各種センサ類によって現在の運転状態を検出している。
また、この電子コントローラ36は、前記機関運転状態に応じて前記流路切換弁23の電磁コイル28aにパルス制御電流を通電あるいは通電を遮断して流路の切り換え制御を行うようになっている。
さらに、前記最大幅のベーン15とハウジング5との間には、該ハウジング5に対してベーン部材3の回転を拘束し、あるいは拘束を解除するロック機構37が設けられている。
このロック機構37は、図1及び図4に示すように、前記幅長さの大きな1つのベーン15とリアカバー8との間に設けられ、前記ベーン15の内部のカムシャフト2軸方向に沿って形成された摺動用穴38と、該摺動用穴38の内部に摺動自在に設けられた有蓋円筒状のロックピストン39と、前記リアカバー8に形成された固定孔内に固定された横断面カップ状の係合穴構成部40に設けられて、前記ロックピストン39のテーパ状先端部39aが係脱する当接部であるロック穴40aと、前記摺動用穴38の底面側に固定されたスプリングリテーナ41に保持されて、ロックピストン39をロック穴40a方向へ付勢する第3付勢部材であるコイルスプリング42とから構成されている。
前記ロックピストン39は、後端側外周に受圧用の大径フランジ39bが一体に形成されていると共に、前記ベーン部材3が最遅角側に回転した位置で先端部39aが前記コイルスプリング42のばね力によってロック穴40aに係合してタイミングスプロケット1とカムシャフト2との相対回転をロックするようになっている。
また、前記ロックピストン39は、図4に示すように、前記ベーン部材3に形成された第1油孔43aを介して前記進角室17から前記ロック穴40a内に供給された油圧か、あるいは同じくベーン部材3に形成された第2油孔43bを介して前記遅角室18から前記大径フランジ部39aと摺動用穴38の段差部との間の受圧室39c内に供給されたいずれかの油圧によって前記コイルスプリング42のばね力に抗して後退移動してロック穴40aとの係合が解除されるようになっている。
前記コイルスプリング42は、ロック状態維持機構として機能し、機関始動時に前記各遅角室18内に滞留した空気が前記オイルポンプ25から圧送された作動油圧によって圧縮された該圧力によっては大きく圧縮変形しない程度のばね力に設定されている。
次に、前記オイルポンプ25の具体的構造について説明する。
このオイルポンプ25は、内燃機関のシリンダブロックの前端部などに設けられ、図5及び図6に示すように、一端開口がカバー52によって閉塞された有蓋円筒状のポンプハウジング51と、該ポンプハウジング51のほぼ中心部を貫通して、機関のクランク軸によって回転駆動される駆動軸53と、前記ポンプハウジング51の内部に回転自在に収容され、中心部が前記駆動軸53に結合された断面ほぼエ字形状のロータ54と、該ロータ54の外周側に揺動自在に配置された可動部材であるカムリング55と、前記ロータ54の内周部側の両側面に摺動自在に配置された小径な一対のベーンリング56、56と、を備えている。
前記ポンプハウジング51は、アルミ合金材によって一体に形成され、図7にも示すように、凹状の底面51aはカムリング55の一側面が摺動することから、平面度や表面粗さなどの精度が高く加工され、摺動範囲が機械加工によって形成されている。ポンプハウジング51の内周面の所定位置には、前記カムリング55の枢支点となるほぼ円弧凹溝状の受け座51bが形成されていると共に、該受け座51bからハウジング中心を挟んだほぼ対向する位置に、カムリング55の後述するシール部材64が摺接するシール摺接面51cが形成されている。このシール摺接面51cは、前記受け座51bを中心とした半径によって形成される円弧面状になっている。
前記受け座51bとシール摺接面51cは、小さなRの曲面状に形成されていることから、当該部位のみを比較的小さな工具で加工されて加工時間の短縮化が図られている。また、前記受け座51bと前記シール摺接面51cをそれぞれ加工する際に、底面51a側にほぼハート型の微小凹部51dと細長い微小凹部51eが加工跡として形成され、これら微小凹部51d、51eの存在によりカムリング55の揺動に支障を来さない。
また、ポンプハウジング51の底面51aには、前記シール摺接部51c側の左側にほぼ三日月状の吸入ポート57が形成されていると共に、前記受け座51b側の右半分にほぼ三日月状の吐出ポート58がそれぞれほぼ対向して形成されている。
前記吸入ポート57は、図7にも示すように、図外のオイルパン内の潤滑油を吸入する吸入口57aに連通している一方、吐出ポート58は、吐出口58aからオイルメインギャラリーを介して各摺動部および前記バルブタイミング制御装置に連通している。さらに、前記底面51aの中央に形成された駆動軸53の軸受孔51fの外周側には、前記吐出ポート58から吐出された潤滑油を一旦溜める3つのオイル溜まり部59が円周方向の等間隔位置に形成されており、ここから、軸受給油溝60を介して軸受孔51fへ潤滑油を供給すると共に、ロータ54の両側面や後述するベーン61の側面に潤滑油を供給して潤滑性を確保するようになっている。
なお、前記カバー52は、内側面がこの実施例では平坦面に形成されているが、ここに前記底面51aと同じく吸入口や吐出口、オイル溜まり部を形成することも可能である。また、このカバー52は、複数のボルトBによってハウジング本体に取り付けられている。
前記駆動軸53は、クランク軸から伝達された回転力によってロータ54を図5中、時計方向に回転されるようになっており、図中左半分が吸入行程となり、右半分が吐出工程となる。
前記ロータ54は、図5及び図6に示すように、内部中心側から外方へ放射状に形成された複数のスリット54a内にベーン61が進退自在に摺動保持されていると共に、前記各スリット54aの内側基端部に前記吐出ポート58に吐出された吐出油圧を導入する断面ほぼ円形状の背圧室62がそれぞれ形成されている。
前記各ベーン61は、各基端部が前記ベーンリング56の外周面に摺接している共に、各先端部が前記カムリング55の内周面55aに摺接自在になっている。また、各ベーン61間とカムリング55の内周面、ロータ54の内周面、ポンプハウジング51の底面51a、カバー52の内端面との間に複数の作動油室であるポンプ室63が液密的に隔成されている。前記各ベーンリング56は、前記各ベーン61を放射外方へ押し出すようになっている。
前記カムリング55は、加工容易な焼結金属によってほぼ円筒状に一体に形成され、外周面の所定位置に、前記受け溝51bに嵌合して偏心揺動支点となるほぼ円弧凸状のピボット部55bが軸方向に沿って一体に設けられていると共に、該ピボット部55bとほぼ反対側の位置に偏心揺動時に前記シール摺接面51cに摺接するシール部材64が設けられている。
このシール部材64は、例えば低摩耗性の合成樹脂材によりカムリング55の軸方向に沿って細長く形成されていると共に、カムリング55の外周面を円弧状に切り欠いた保持溝55b内に固定されたゴム製の弾性部材65の弾性力によって前方へ、つまりシール摺接面51cに押し付けられるようになっている。これにより、後述する制御油室66の常時良好な液密性を確保するようになっている。
また、前記カムリング55の外周面と前記ピボット部55b及びシール部材64、ポンプハウジング51の内周面との間に、ほぼ三日月状の制御油室66が隔成されていると共に、カムリング55の前端面には、前記制御油室66に前記吐出ポート58から吐出された吐出油圧を導入する導入通路67が形成されている。前記制御油室66は、前記導入通路67から導入された吐出油圧によってカムリング55を、ピボット部55bを支点として反時計方向へ揺動させることによってロータ54に対する偏心量を減少させて同心方向へ移動させるようになっている。なお、前記導入通路67は、カムリング55の前端面ではなく、周壁を貫通する形で形成することも可能である。
また、カムリング55は、外周面の前記ピボット部55bと反対側の位置には径方向外側に突出したアーム67が一体に設けられている。このアーム67は、先端側の下面67aが円弧曲面状に形成されている。
なお、前記ポンプハウジング51や駆動軸53及びロータ54、カムリング55、吸入ポート57、吐出ポート58、ベーン61などによってポンプ構成体が構成されている。
一方、前記ポンプハウジング51の前記ピボット部55bと反対側の部位に形成された有蓋円筒状のシリンダボディ68の内部には、前記アーム67を介してカムリング55を最大偏心量となる方向へ常時付勢する第1、第2付勢部材である第1、第2コイルスプリングばね70,71が設けられている。
前記シリンダボディ68は、下端開口がプラグ69によって閉塞されており、このシリンダボディ68の内部に内外2重の前記第1コイルばね70及び外側の第2コイルばね71が並列に収容配置されている。また、前記第1コイルばね70の先端部と前記アーム67の下面67aとの間には、押圧部材である第1プランジャ72が設けられていると共に、前記第2コイルばね71の先端部側には、前記シリンダボディ68の内周面68aに摺動案内される当接部材である第2プランジャ73が設けられている。
前記シリンダボディ68は、内周面68aが下端開口側から上方に行くにいたがって漸次3段状の縮径構造に形成され、大径な下端開口の内周面には、前記プラグ69外周に形成された雄ねじが螺着する雌ねじ74aが形成されていると共に、その上部に位置する中径部と小径部との境界部に、前記第2プランジャ73の外周縁が当接する円環状のストッパ突部74bが形成されている。また、シリンダボディ68は、前記アーム67が第1、第2コイルばね70,71のばね力によって図1中、時計方向へ回動した際に、アーム67の上面が上端壁68bの下面68cに当接してカムリング55の最大偏心位置を規制するようになっている。
前記プラグ69は、底部側のほぼ円盤状の蓋部69aと、該蓋部69aの上面に一体に立設されて、前記下端開口からシリンダボディ68の内部に臨む円筒部69bとからなり、円筒部69bの外周に前記雄ねじ69cが形成されて、この雄ねじ69cと雌ねじ74aとのねじ込み量を調整することが可能になっていると共に、前記蓋部69aの外周部の上面が前記シリンダボディ68の下端開口の孔縁に当接した位置で最大にねじ込みが規制されるようになっている。
前記第1コイルばね70は、そのコイル径が第2コイルばね71よりも小さく形成されて内側に配置されていると共に、その軸方向の長さが第2コイルばね71よりも長く形成されて、下端部70aが前記蓋部69aの上面に弾接し、上端部70bが前記プランジャ72の下面に弾接して、所定のばねセット荷重W1に設定されている。このばねセット荷重W1は、油圧が可変動弁装置の必要油圧P1のときにカムリング55が動き出す荷重である。
前記第1プランジャ72は、中実な円柱状に形成されて、その平坦な上面が前記アーム67の下面67aに常時当接していると共に、下面中央位置には、小径円柱状の突起部72bが一体に設けられている。この突起部72bは、前記第1コイルばね70の一端部である上端部70bが嵌合保持されていると共に、その軸方向の長さLが配置状態において、前記第2プランジャ73の後述する上壁73aのばね挿通孔73cを貫通する位置まで延設されており、これによって第1コイルばね70の圧縮・伸長変形時における倒れや捩れを抑制して常時円滑な変形を確保するようになっている。
なお、この第1プランジャ72は、軽量化を図るために内部中空状に形成することも可能である。
前記第2コイルばね71は、下端部71aが同じく蓋部69aの上面に弾接している一方、上端部71bが前記第2プランジャ73の上壁の下面外周部に弾接しており、所定のセット荷重W2に設定されている。なお、この第2コイルばね71の内径は、前記第1コイルばね70が圧縮変形した場合でもこの外周面が内周面に当たらずに互いに自由な圧縮、伸長変形可能な大きさに設定されている。また、前記所定のセット荷重W2とは、油圧がクランク軸の最高回転時に必要油圧P2のときにカムリング55が動き出す荷重である。
また、前記第1コイルばね70と第2コイルばね71とは、その巻き方向が互いに逆方向になっている。したがって、前述した両者70,71の圧縮・伸長変形時において互いが噛み合うことがなくなり、常時スムーズな変形が得られるようになっている。
前記第2プランジャ73は、鉄系の金属材によって有蓋筒状の縦断面ほぼコ字形状に形成されて、円形状の上壁73aと、該上壁73aの外周下端縁から垂下した筒状部73bとから構成され、前記上壁73aの中央に前記第2コイルばね71が挿通するばね挿通孔73cが貫通形成されている。このばね挿通孔73cは、その内径が前記第1コイルばね70の圧縮変形時にも該第1コイルばね70の外周面に当たらない大きさであって、かつ第1プランジャ72の外径より小さく設定されている。したがって、前記カムリング55のアーム67によって第1プランジャ72が押し下げられて所定位置まで下降すると、該第1プランジャ72の下面72a外周部が上壁73aの上面外周部に当接するようになっている。
また、この第2プランジャ73は、シリンダボディ内周面68aの中径部内を摺動案内されながら上下動するが、上壁73aの外周縁が前記ストッパ突部74bに当接することにより、その最大上方移動位置が規制されるようになっている。
なお、前記プラグ69の蓋部69aとシリンダボディ68の下端開口縁との間に、厚さの異なるスペーサなどの調整部材を適宜選択的に介装してねじ込み量を調整することにより、前記第1、第2コイルばね70,71のばね力を自由に変更することが可能である。
そして、前記第1、第2コイルばね70,71の各ばね力と制御油室66内の吐出油圧との相対圧によって変化するカムリング55の偏心量に応じて前記各ポンプ室63の容積変化を得て前記吸入ポート57から各ポンプ室63を介して吐出ポート58に吐出される吐出油圧が変化するようになっている。
そして、前記カムリング55、ベーンリング56,56、制御油室66、第1,第2コイルばね70、71などによって可変機構が構成されている。
以下、前記オイルポンプ25の作用について説明する。これに先だって前記従来のコイルばねが単一の可変容量形ポンプによる制御油圧と機関摺動部やバルブタイミング制御装置への必要油圧との関係を図10に基づいて説明する。
内燃機関で必要な油圧は、主としてクランク軸の軸受部の潤滑に必要な油圧で決定され、これは図10の破線で示すように、機関回転数とともに増加する傾向になる。機関の全ての回転域で必要な油圧を満足させるために、カムリングが移動を開始する油圧を、最高回転での必要油圧P2に設定する。
また、燃費の向上や排気エミッション対策として前記バルブタイミング制御装置に用いた場合には、かかる装置の作動応答性を向上させるために機関低回転の時点から作動油圧は図10の破線b域に示す比較的高い油圧P1が要求される。したがって、内燃機関全体に必要な油圧は破線b、cを結んだ破線全体の特性で十分になる。
ところが、従来の可変容量形ポンプは、一定のばねセット荷重の単一のコイルばねによってカムリングを最大偏心量の方向へ付勢しているだけであるから、その制御油圧の特性が、図10の細い実線に示すように、機関の低回転域から立ち上がってそのまま回転数の上昇に伴って油圧が上昇する傾向になり、つまり、油圧が必要以上に高くなる。このため、低回転域から大きな動力損失が生じてしまう。
これに対して、本実施例では、同じく図10の太い実線に示すように、まず、内燃機関の始動時には、カムリング55のアーム67が第1コイルばね70のばね力でシリンダボディ上端壁68bの下面68cに押付けられて作動停止状態になっている(図5参照)。このとき、カムリング55の偏心量が最も大きくポンプ吐出量が最大となり、機関回転数の上昇に伴って吐出油圧が急激に立ち上がり、図10の太い実線上の(ア)に示す特性となる。
続いて、機関回転数の上昇に伴いさらに吐出油圧が上昇して図10のP1に達すると、制御油室66内の導入油圧が高くなって、カムリング55が、アーム67に作用する第1コイルばね70を圧縮変形しはじめて、ピボット部55bを支点として反時計方向へ偏心揺動する。これによって、ポンプ容量が減少するため、吐出油圧の上昇特性も図10の(イ)領域に示すように小さくなる。そして、図8に示すように、第1プランジャ72の下面72aが第2プランジャ73の上壁73aの外周部に当接するまでカムリング55が反時計方向へ揺動する
この図8に示す状態では、第1プランジャ72が第2プランジャ73に当接しているが、この時点から第1コイルばね70のセット荷重W1に加えて、第2コイルばね71のセット荷重W2が付与されることから、吐出油圧がP2(制御油室66内の油圧P2)に達しセット荷重W2に打ち勝つまでカムリング55は揺動できず保持された状態になる。したがって、機関の回転上昇とともに吐出油圧は、図10の(ウ)に示す立ち上がり特性となるが、カムリング55の偏心量が小さくなってポンプ容量が減少していることから、図10の前記(ア)に示すような急激な立ち上がり特性にはならない。
さらに機関回転数が上昇して吐出油圧がP2以上になると、カムリング55は、図5に示すように、アーム67を介して第2コイルばね71のセット荷重W2のばね力に抗して第1,第2コイルばね70、71の両方を圧縮変形させながら揺動する。かかるカムリング55の揺動に伴ってポンプ容量がさらに減少して吐出油圧の上昇は小さくなり、図10の(エ)に示す特性の状態を維持したまま最高回転数に達する。
そして、内燃機関の始動から低回転までの初期状態では、第1コイルばね20のセット荷重W1のばね力が付与されているため、セット荷重W1を越えるまでは変位できない。このセット荷重W1を越えると、第1コイルばね20は圧縮変位すると共に、荷重が増加する。この傾きがばね定数となる。図8に示す位置では、第2コイルばね71のセット荷重W2となり、不連続的に大きくなるが、吐出油圧がセット荷重W2を越えると、再び第1,第2コイルばね70,71は圧縮変位すると共に荷重が増加するが、作用するコイルばねが2本になるので、ばね定数が増加して傾きが変化している。
以上のように、機関回転数が上昇して吐出油圧がP1に達したところでカムリング55が移動を開始しはじめて吐出油圧の上昇を抑制するが、カムリング55が所定の移動量に達したところで第2コイルばね71のばね力が加わってばね定数大きくなり、また、ばね荷重W1、W2が非連続に大きくなることから、吐出油圧がP2に上昇した後に再びカムリング55の揺動が開始することになる。つまり、第1,第2コイルばね70,71の段階的なばね荷重が作用して、ばね特性が非線形状態になることから、カムリング55が特異な揺動変化となる。
換言すれば、本実施例では、両コイルばね70,71のばね力の非線形特性によって吐出油圧の特性が図10の(ア)〜(エ)に示すような特性となり、前記制御油圧(太い実線)を必要油圧(破線)に十分に近づけることが可能になる。この結果、不必要な油圧上昇による動力損失(消費エネルギー)を十分に低減することができる。
また、第1、第2の2つのコイルばね70,71を用いたため、各ばねセット荷重を吐出油圧の変化に応じて任意に設定することができるので、吐出油圧に最適なばね力をセットすることが可能になる。
また、各コイルばね70,71の先端側には、第1、第2プランジャ72,73を設けたため、組付作業が容易になると共に、各コイルばね70,71が捩れなどを生じずにスムーズに圧縮・伸長変位させることができる。なお、各プランジャ72,73の移動量やアーム67の揺動量が小さい場合は、第1コイルばね70の上端部70bをプランジャを介装せずに直接アーム67の下面67aに当接することも可能である。
さらに、前記アーム67の下面67aを円弧曲面状に形成したことから、カムリング55の揺動により第1プランジャ72の上面との接触角や接触点の変化を小さくすることができ、これによって、第1コイルばね70の変位を安定化させることが可能になる。なお、第1プランジャ72の上面を円弧曲面状に形成しても同じ効果が得られる。
以下、前記バルブタイミング制御装置の作用を図11〜図14に基づいて説明する。まず、機関停止時には、前記オイルポンプ25の作動が停止されることによって進角室17と遅角室18への作動油圧の供給が停止されると共に、機関停止直後に予めカムシャフト2に発生した交番トルクによってベーン部材3が、図2及び図11Aに示すように、カムシャフト2の回転方向(矢印方向)とは反対側に回転して最遅角側に位置している。
また、この時点で、前記ロック機構37のロックピストン39が、図11Bに示すように、コイルスプリング42のばね力によって先端部39aがロック穴40a内に係合してベーン部材3の自由な回転を規制する。
さらに、電子コントローラ36から流路切換弁23への通電も遮断されることから、スプール弁体29は、リターンスプリング35のばね力によって、図11Cに示すように、最大左方向位置に付勢されている。
次に、イグニッションキーをオン操作して機関を始動させた場合、このクランキング開始から数秒間は、電動コントローラ36からの制御電流が前記電磁コイル28bに出力されない。したがって、スプール弁体29は、図12Cに示すように、リターンスプリング35のばね力によって最大左方向に付勢された状態になっている。このため、供給ポート30と第2ポート32が連通されつつ第2ランド部29bが第2ドレンポート34を閉止する。同時に第1、第3ランド部29a、29cが第1ポート31と第1ドレンポート33を連通させる。
したがって、オイルポンプ25から吐出された作動油圧は、同図の矢印に示すように、供給通路21から供給ポート30を介してバルブボディ27内に流入し、そのまま第2ポート32から第2油通路20内に流入して、ここから各第2分岐通路20bを通って各遅角室18に供給される。
このため、ベーン部材3は、図12Aに示すように、前記各遅角室18内に供給された低い作動油圧によって最遅角側に位置した状態が維持される。これによって、機関始動性が向上する。
このとき、各遅角室18内に滞留した空気は、前記低油圧によって押圧されて該低油圧と一緒にベーン部材3を最遅角側へ押しつける働きをする。
一方、ロックピストン39は、図12Bに示すように、前記各遅角室18の内圧が上昇するにともなって、この油圧が第2油孔43bから受圧室39cに供給されて大径フランジ39bの受圧面に作用してコイルスプリング42のばね力に抗してよってロック穴40aから後退移動して抜け出す。これによって、ベーン部材3は、ロック状態が解除されて自由な回転が許容されるが、各遅角室18内の油圧が高いことから、前記機関停止時の最大遅角位置を維持する。
このロックピストン39の先端部39aがロック穴40aから抜け出すタイミングとしては、前記オイルポンプ25の吐出油圧特性が図10の(ア)の領域での第1コイルばね70を押し下げる前の急激な立ち上がり時点(二点鎖線位置)になり、時間的にはイグニッションキーをオンして約2〜3秒経過後となる。
その後、クランキングが開始された後の例えば機関中回転域になると、電子コントローラ36から流路切換弁23の電磁コイル23bに通電されて、固定コア28cを励磁する。そうすると、スプール弁体29が、図12Cに示す位置から可動プランジャ28dを介して右方向へ移動して、図13Cに示す位置に最大右方向に位置に移動する。そうすると、スプール弁体29は、第1ポート31と第1ドレンポート33との連通を遮断すると共に、供給ポート30と第1ポート31を連通する。同時に、第2ポート32と第2ドレンポート34を連通する。
このため、オイルポンプ25の吐出油圧は、図13Cに示すように、供給通路21から供給ポート30及びバルブボディ27内に流入してさらに第1ポート31から第1油通路19の第1通路部19a内に流入し、ここから各分岐通路19bを通って各進角室17に供給されて内部が高圧になる一方、各遅角室18内の作動油は第2油通路20などを介して第2ドレンポート34からオイルパン24内に戻されて低圧になる。
したがって、ロックピストン39は、受圧室39bの油圧は低下するものの、図13Bに示すように、今度は、前記各進角室17の油圧の上昇に伴い第1油孔43aからロック穴40a内に供給された高油圧によってコイルスプリング42のばね力に抗してロック穴40aから抜け出した状態が維持される。これによって、ベーン部材3は、前記各進角室17の高油圧によって、図2に示す位置から図13Aに示すように図中右方向へ回転して、つまりカムシャフト2の回転方向と同方向に回転して、クランクシャフトとカムシャフト2の相対回転位相を進角側へ速やかに変更する。
これにより、吸気弁と排気弁とのバルブオーバーラップが僅かに大きくなって、内部EGRの効果によって、後述するように、排気ガス中のHCの排出量を低減することができる。
さらに、機関が例えば高回転域に移行すると、電子コントローラ36から電磁コイル23bへの通電が維持されて、各進角室17に油圧が継続的に供給される。このため、ベーン部材3は、同方向へさらに回転して図3に示すように、最大回転位置に保持され、クランクシャフトとカムシャフト2の相対回転位相を最進角側に変更させる。これにより、バルブオーバーラップが大きくなって機関の出力が向上する。
また、機関運転が例えばアイドリング運転に移行した場合は、前記電子コントローラ36から電磁コイル28bへの制御電流が遮断される。したがって、スプール弁体29は、図14Cに示すように、リターンスプリング35のばね力によって最大左方向に移動することから、供給ポート30と第2ポート32が連通されつつ第2ランド部29bが第2ドレンポート34を閉止する。同時に第1、第3ランド部29a、29cが第1ポート31と第1ドレンポート33を連通させる。
したがって、オイルポンプ25から吐出された作動油圧は、同図の矢印に示すように、供給通路21から供給ポート30を介してバルブボディ27内に流入し、そのまま第2ポート32から第2油通路20内に流入して、ここから各第2分岐通路20bを通って各遅角室18に供給される。一方、各進角室17の油圧が第1油通路19から第1ポート31を通って第1ドレンポート33、ドレン通路22を通ってオイルパン24内に排出されて低圧となる。
このとき、ロックピストン39は、図14Bに示すように、遅角室18内の高油圧を導入された受圧室39cの油圧によってロック穴40aからの抜け出し状態が維持されて、ベーン部材3の自由な回動が許容していることから、かかるベーン部材3は、図14Aに示すように、前記各遅角室18内に供給された高油圧によって最遅角側に回動する。これによって、燃焼が良好になって機関のアイドル回転の安定性が向上する。
以上のように、本実施例では、前記オイルポンプ25の第1、第2コイルばね70,71を用いた特異な構造によって、機関始動時のバルブタイミング制御装置の作動応答性の向上と、機関(ポンプ)が所定回転数以上になった際の動力損失(消費エネルギー)を十分に減少させることが可能になる。
すなわち、オイルポンプ25は、前記吐出ポート58を介して吐出口から吐出される潤滑油を機関摺動部への供給の他に、バルブタイミング制御装置の作動源として利用するが、前述のように、図10に記載した初期の吐出油圧(アの領域)の立ち上がりが良好になることから、機関始動直後の例えば、タイミングスプロケット5とカムシャフト2との相対回転位相の遅角側への作動応答性を向上させることができる。
また、前述したように、オイルポンプ25は、両コイルばね70,71のばね力の非線形特性によって吐出油圧の特性が図10の(ア)〜(エ)に示すような特性となり、前記制御油圧(実線)を必要油圧(破線)に十分に近づけることが可能になる。この結果、不必要な油圧上昇による動力損失(消費エネルギー)を十分に低減することができる。
この結果、オイルポンプ25の小型、軽量化が図れ、機関への搭載性も向上すると共に、構造の簡素化を図りつつ優れたポンプ効率が得られる。
本発明は、前記実施例の構成に限定されるものではなく、例えばバルブタイミング制御装置の構造としては、前記実施例以外に油圧によって駆動するものであればいずれでも良い。
また、前記バルブタイミング制御装置は、吸気側ばかりか排気側あるいは両方に適用することが可能である。
本発明に係るバルブタイミング制御装置の実施例を一部断面して示す全体図である。 本実施例におけるベーン部材の最遅角側への回転位置を示す断面図である。 本実施例におけるベーン部材の最進角側への回転位置を示す断面図である。 本実施例に供されるロック機構を示す断面図である。 本発明にかかる可変容量形ポンプの実施例を一部断面して示す正面図である。 本実施例の分解斜視図である。 本実施例に供されるポンプハウジングを示す正面図である。 可変容量形ポンプの作用説明図である。 可変容量形ポンプの作用説明図である。 吐出油圧と機関回転数との関係を示す特性図である。 機関停止時における各機構の作用を示し、Aはベーン部材が最遅角側に回転制御された状態を示す作用説明図、Bはロックピストンがロック穴に係合した状態を示す作用説明図、Cはスプール弁体が左側位置に保持された状態を示す作用説明図である。 イグニッションキーがオンされた際における各機構の作用を示し、Aはベーン部材が最遅角側に回転制御された状態を示す作用説明図、Bはロックピストンがロック穴から抜け出した状態を示す作用説明図、Cはスプール弁体が左側位置に保持された状態を示す作用説明図である。 機関が中回転域に移行した際における各機構の作用を示し、Aはベーン部材が進角側に回転制御された状態を示す作用説明図、Bはロックピストンがロック穴から抜け出した状態を示す作用説明図、Cはスプール弁体が右側位置に保持された状態を示す作用説明図である。 機関のアイドリング運転時における各機構の作用を示し、Aはベーン部材が遅角側に回転制御された状態を示す作用説明図、Bはロックピストンがロック穴から抜け出している状態を示す作用説明図、Cはスプール弁体が左側位置に保持された状態を示す作用説明図である。
符号の説明
1…タイミングスプロケット(駆動回転体)
2…カムシャフト
3…ベーン部材(従動回転体)
4…油圧給排機構
17…進角室(油圧室)
18…遅角室(油圧室)
25…オイルポンプ(可変容量形ポンプ)
39…ロックピストン
40a…ロック穴(当接部)
42…コイルスプリング(第3付勢部材)
51…ポンプハウジング
53…駆動軸
55…カムリング(可動部材)
57…吸入ポート(吸入部)
58…吐出ポート(吐出部)
61…ベーン
63…ポンプ室(作動油室)
66…制御油室
67…アーム
70…第1コイルばね(第1付勢部材)
71…第2コイルばね(第2付勢部材)

Claims (20)

  1. 内燃機関の始動時に機関弁の開閉タイミングをロック状態とし、始動後には油圧よって前記ロック状態を解除して任意の開閉タイミングに変更可能なバルブタイミング制御装置に対して、前記ロック状態を解除すると共に、開閉タイミングを変更するための油圧を供給する可変容量形ポンプであって、
    前記内燃機関によって回転駆動されることにより、吸入部から複数の作動油室に導入されたオイルを、前記作動油室の容積変化を得て吐出部から吐出するポンプ構成体と、
    前記オイルの吐出油圧を利用して可動部材を移動させることにより、前記吐出部に開口する前記作動油室の容積を変化させる可変機構と、
    前記可動部材を前記作動油室の容積変化量が大きくなる方向へ常時付勢する第1付勢部材と、
    ばねセット荷重が付与された状態で配置され、前記可動部材が前記第1付勢部材の付勢力に抗して所定量以上移動した際に付勢力を付与する第2付勢部材と、
    を備え、
    前記第1付勢部材の付勢力は、前記可動部材が前記第1付勢部材の付勢力に抗して移動するまでの間に、前記バルブタイミング制御装置のロック状態が解除されるように設定されていることを特徴とする可変容量形ポンプ。
  2. 請求項1に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記バルブタイミング制御装置は、
    クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    カムシャフトに回転力を伝達する従動回転体と、
    前記駆動回転体と従動回転体との間に設けられ、内部の油圧によって容積が変更することにより前記駆動回転体と従動回転体が相対回転するように構成された油圧室と、
    前記駆動回転体と従動回転体のいずれか一方側に設けられ、第3付勢部材によって他方側に進出するように付勢されかつ油圧によって後退するロックピストンと、
    前記駆動回転体と従動回転体の他方側に設けられ、前記ロックピストンが当接して前記駆動回転体と従動回転体の相対回転を規制する当接部と、
    前記油圧室とロックピストンに対して油圧を給排する油圧給排機構と、
    を備え、
    前記第3付勢部材の付勢力は、前記可動部材が前記第1付勢部材の付勢力に抗して移動するまでの間に、前記ロックピストンが当接部から後退できる大きさに設定されていることを特徴とする可変容量形ポンプ。
  3. 請求項1に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記ポンプ構成体は、内燃機関によって回転駆動されるロータと、該ロータから進退自在に設けられ、前記可動部材側に進出することによって複数の作動油室を隔成するベーンと、を備え、
    前記可変機構は、前記可動部材を移動させて該可動部材の中心を前記ロータの中心に対して偏心量を可変にするものであることを特徴とする可変容量形ポンプ。
  4. 請求項3に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記吐出されるオイルは内燃機関の摺動部を潤滑するために用いられる潤滑油であることを特徴とする可変容量形ポンプ。
  5. 油圧によって機関弁の開閉タイミングを任意に変更可能なバルブタイミング制御装置を駆動するための油圧を供給する可変容量形ポンプであって、
    内燃機関によって回転駆動されることにより、吸入部から複数の作動油室に導入されたオイルを、前記作動油室の容積変化を得て吐出部から吐出するポンプ構成体と、
    前記オイルの吐出油圧を利用して可動部材を移動させることにより、前記吐出部に開口する前記作動油室の容積を変化させる可変機構と、
    前記可動部材を前記作動油室の容積変化量が大きくなる方向へ常時付勢する第1付勢部材と、
    ばねセット荷重が付与された状態で配置され、前記可動部材が前記第1付勢部材の付勢力に抗して所定量以上移動した際に付勢力を付与する第2付勢部材と、
    を備え、
    前記第1付勢部材の付勢力は、前記可動部材に前記第1付勢部材の付勢力のみが作用している状態で前記バルブタイミング制御装置を駆動できるように設定されていることを特徴とする可変容量形ポンプ。
  6. 請求項5に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記バルブタイミング制御装置は、
    クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    カムシャフトに回転力を伝達する従動回転体と、
    前記駆動回転体と従動回転体との間に設けられ、容積が拡大することにより前記機関弁の開閉タイミングを進角させる進角室と、
    前記駆動回転体と従動回転体の間に設けられ、容積が拡大することにより前記機関弁の開閉タイミングを遅角させる遅角室と、
    前記進角室と遅角室に対して油圧を給排する油圧給排機構と、
    を備え、
    前記第1付勢部材の付勢力は、前記可動部材に前記第1付勢部材の付勢力のみが作用している状態において少なくとも前記進角室の容積が拡大できる油圧となるように設定されていることを特徴とする可変容量形ポンプ。
  7. 請求項5に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記ポンプ構成体は、内燃機関によって回転駆動されるロータと、該ロータを内周側に収容したカムリングと、前記ロータから進退自在に設けられ、前記カムリング側に進出することによって複数の作動油室を隔成するベーンと、を備え、
    前記可変機構は、前記カムリングを移動させて該カムリングの中心を前記ロータの中心に対して偏心量を可変にすることを特徴とする可変容量形ポンプ。
  8. 請求項7に記載の可変容量形ポンプにおいて、
    前記吐出されるオイルは内燃機関の摺動部を潤滑するために用いられる潤滑油であることを特徴とする可変容量形ポンプ。
  9. 内燃機関の始動時に機関弁の開閉タイミングをロック状態とし、始動後には油圧よって前記ロック状態を解除して任意の開閉タイミングに変更可能なバルブタイミング制御装置と、
    前記内燃機関によって回転駆動されることにより、吸入部から複数の作動油室に導入されたオイルを、前記作動油室の容積変化を得て吐出部から吐出するポンプ構成体と、前記オイルの吐出油圧を利用して可動部材を移動させることにより、前記吐出部に開口する前記作動油室の容積を変化させる可変機構と、前記可動部材を前記作動油室の容積変化量が大きくなる方向へ常時付勢する第1付勢部材と、ばねセット荷重が付与された状態で配置され、前記可動部材が前記第1付勢部材の付勢力に抗して所定量以上移動した際に付勢力を付与する第2付勢部材と、から構成された可変容量形ポンプと、を備え、
    前記第1付勢部材の付勢力は、前記可動部材が前記第1付勢部材の付勢力に抗して移動するまでの間に、前記バルブタイミング制御装置のロック状態が解除されるように設定されていることを特徴とする可変容量形ポンプを用いたバルブタイミング制御システム。
  10. 請求項9に記載の可変容量形ポンプを用いたバルブタイミング制御システムにおいて、
    前記バルブタイミング制御装置は、
    クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    カムシャフトに回転力を伝達する従動回転体と、
    前記駆動回転体と従動回転体との間に設けられ、内部の油圧によって容積が変更することにより前記駆動回転体と従動回転体が相対回転するように構成された油圧室と、
    前記駆動回転体と従動回転体のいずれか一方側に設けられ、第3付勢部材によって他方側に進出するように付勢されかつ油圧によって後退するロックピストンと、
    前記駆動回転体と従動回転体の他方側に設けられ、前記ロックピストンが当接して前記駆動回転体と従動回転体の相対回転を規制する当接部と、
    前記油圧室とロックピストンに対して油圧を給排する油圧給排機構と、
    を備え、
    前記第3付勢部材の付勢力は、前記可動部材が前記第1付勢部材の付勢力に抗して移動するまでの間に、前記ロックピストンが当接部から後退できる大きさに設定されていることを特徴とする可変容量形ポンプを用いたバルブタイミング制御システム。
  11. 請求項9に記載の可変容量形ポンプを用いたバルブタイミング制御システムにおいて、
    前記バルブタイミング制御装置は、
    クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    カムシャフトに回転力を伝達する従動回転体と、
    前記駆動回転体と従動回転体との間に設けられ、容積が拡大することにより前記機関弁の開閉タイミングを進角させる進角室と、
    前記駆動回転体と従動回転体の間に設けられ、容積が拡大することにより前記機関弁の開閉タイミングを遅角させる遅角室と、
    前記進角室と遅角室に対して油圧を給排する油圧給排機構と、
    を備え、
    前記油圧給排機構の油圧は、前記可動部材に前記第1付勢部材の付勢力のみが作用している状態において少なくとも前記進角室の容積を拡大できるように設定されていることを特徴とする可変容量形ポンプを用いたバルブタイミング制御システム。
  12. 請求項9に記載の可変容量形ポンプを用いたバルブタイミング制御システムにおいて、
    前記ポンプ構成体は、内燃機関によって回転駆動されるロータと、該ロータを内周側に収容したカムリングと、前記ロータから進退自在に設けられ、前記カムリング側に進出することによって複数の作動油室を隔成するベーンと、を備え、
    前記可変機構は、前記カムリングを移動させて該カムリングの中心を前記ロータの中心に対して偏心量を可変とすることを特徴とする可変容量形ポンプを用いたバルブタイミング制御システム。
  13. 請求項12に記載の可変容量形ポンプを用いたバルブタイミング制御システムにおいて、
    前記吐出されるオイルは、内燃機関の摺動部を潤滑するために用いられる潤滑油であることを特徴とする可変容量形ポンプを用いたバルブタイミング制御システム。
  14. 内燃機関によって回転駆動されることにより、吸入部から複数の作動油室に導入されたオイルを、前記作動油室の容積変化を得て吐出部から吐出するポンプ構成体と、
    前記オイルの吐出油圧を利用して可動部材を移動させることにより、前記吐出部に開口する前記作動油室の容積を変化させる可変機構と、
    前記可動部材を前記作動油室の容積変化量が大きくなる方向へ常時付勢する第1付勢部材と、
    圧縮された状態で配置され、前記可動部材が前記第1付勢部材の付勢力に抗して所定量以上移動した際に付勢力を付与する第2付勢部材と、を有する可変容量形ポンプから供給された油圧によって機関弁の開閉タイミングを任意に変更可能な内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記可動部材に前記第1付勢部材の付勢力が作用している状態で前記吐出油圧によって機関弁の開閉タイミングを駆動することができるように構成したことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  15. 請求項14に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記バルブタイミング制御装置は、
    クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    カムシャフトに回転力を伝達する従動回転体と、
    前記駆動回転体と従動回転体との間に設けられ、内部の油圧によって容積が変更することにより前記駆動回転体と従動回転体が相対回転するように構成された油圧室と、
    前記駆動回転体と従動回転体のいずれか一方側に設けられ、第3付勢部材によって他方側に進出するように付勢されかつ油圧によって後退するロックピストンと、
    前記駆動回転体と従動回転体の他方側に設けられ、前記ロックピストンが当接して前記駆動回転体と従動回転体の相対回転を規制する当接部と、
    前記油圧室とロックピストンに対して油圧を給排する油圧給排機構と、
    を備え、
    前記第3付勢部材の付勢力は、前記可動部材が前記第1付勢部材の付勢力に抗して移動するまでの間に、前記ロックピストンが当接部から後退できる大きさに設定されていることを特徴とするバルブタイミング制御装置。
  16. 請求項15に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記駆動回転体は内周側に仕切壁が突出したハウジングを有し、該ハウジング内に相対回転自在に設けられた前記従動回転体に、径方向に突出して前記仕切壁との間で一対の前記油圧室を隔成するベーンが設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  17. 請求項16に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記当接部は、前記ロックピストンの先端が係合可能なロック穴によって構成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  18. 請求項17に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ロックピストンは、軸方向に沿って進退移動することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  19. 請求項14に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記バルブタイミング制御装置は、
    クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    カムシャフトに回転力を伝達する従動回転体と、
    前記駆動回転体と従動回転体との間に設けられ、容積が拡大することにより前記機関弁の開閉タイミングを進角させる進角室と、
    前記駆動回転体と従動回転体の間に設けられ、容積が拡大することにより前記機関弁の開閉タイミングを遅角させる遅角室と、
    前記進角室と遅角室に対して油圧を給排する油圧給排機構と、
    を備え、
    油圧給排機構による油圧は、前記可動部材に前記第1付勢部材の付勢力のみが作用している状態において少なくとも前記進角室の容積を拡大して機関弁の開閉タイミングを進角側に制御できる圧力に設定されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  20. 請求項19に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記駆動回転体は内周側に隔壁部が突出したハウジングを有し、該ハウジング内に相対回転自在に設けられた前記従動回転体には、径方向に突出して前記隔壁部との間で前記進角室と遅角室を隔成するベーンが設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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