JP4908122B2 - 常時給電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車のスライドドアに車両ボディ側から常時給電を行うための小型化された常時給電装置に関するものである。
図6〜図7は従来の常時給電装置の一形態を示すものである(例えば特許文献1参照)。
この給電装置50は、自動車のスライドドア41に配設され、ワイヤハーネス43を屈曲自在に収容する合成樹脂製のプロテクタ42と、プロテクタ内でワイヤハーネス43を上向きに付勢する金属製の板ばね44とを備えたものである。
プロテクタ42はプロテクタベース(符号42で代用)とプロテクタカバー(図示せず)とで構成され、プロテクタベースとプロテクタカバーはそれぞれ対向する垂直な基壁51と外周の周壁52とを有している。基壁51には、ワイヤハーネス43の屈曲半径を規制する環状の規制壁16が設けられている。プロテクタカバーは係止手段でプロテクタベースに係止され、プロテクタベースがボルト56でスライドドア41のインナパネルに固定されている。
板ばね44の下端部はワイヤハーネス43と共にプロテクタ42の前端下部側のハーネス固定部55に固定され、板ばね44の先端側に装着した合成樹脂製の支持具49がワイヤハーネス43を摺接自在に支持している。
ワイヤハーネス43は複数本の電線43aを合成樹脂製のコルゲートチューブ43bで覆って構成され、コルゲートチューブ43bの前端下部はプロテクタ42にテープ巻き等で固定されている。コルゲートチューブ43bは周方向の凹溝と凸条とを交互に有して良好な屈曲性を発揮する。
ワイヤハーネス43の一方の電線部分43aがプロテクタ42の前部から導出されてスライドドア側の補機に接続される。ワイヤハーネス43の他方のコルゲートチューブ部分43bがプロテクタ42の長形の下部開口45から渡り空間46(図7)を経て車両ボディ47のステップ48側のハーネス固定具53にかけて揺動自在に配索され、他方の電線部分(図示せず)はハーネス固定具53を経て車両ボディ側のワイヤハーネス(図示せず)にコネクタ接続される。プロテクタ42は合成樹脂製のドアトリム(図示せず)で覆われて隠され、ドアトリムの下端の開口からワイヤハーネス43が車両ボディ側に導出される。
渡り空間46(図7)においてワイヤハーネス43内の電線43aが比較的剛性の高く且つ防水性の高いコルゲートチューブ43bによって外部との干渉や水滴や塵等から安全に保護されている。ハーネス固定具53は内側に球状のインナ部材(図示せず)を周方向回動自在に有し、インナ部材にコルゲートチューブ43bが固定され、スライドドア41の開閉に伴うワイヤハーネス43の揺動時の捩れが吸収される。
図6はスライドドア41の全閉状態、図7は同じく全開間近の状態をそれぞれ示している。スライドドア41は開き初期時に車両ボディ側のガイドレール(図示せず)に沿って車両ボディ47から外向きに離間しつつ後方へ移動する。
スライドドア41の全閉状態でワイヤハーネス43はハーネス支持具53を支点に後方へ引っ張られ、スライドドア41の全開状態でワイヤハーネス43は同様に前方へ引っ張られる。スライドドア41の半開状態でワイヤハーネス43は垂れ下がろうとするが、板ばね44で上向きに付勢されて弛み(余長)が吸収され、垂れ下がりによるスライドドアと車両ボディ間への挟み込みが防止される。
特開2002−17032号公報(図4〜図5)
しかしながら、上記従来の常時給電装置にあっては、図8にスライドドア開閉時の状態を示す如く、例えば車種によってプロテクタ42とハーネス固定具53との間の水平距離Lを短く設定する場合に、ドア閉時にプロテクタ内に収納するワイヤハーネス43が長くなる(余長が長くなる)ために、プロテクタ42が大型化したり、板ばね44のばね力を高める必要が生じ、ワイヤハーネス43や板ばね44の屈曲が過度に行われることで、ワイヤハーネス43や板ばね44の耐久性等が低下する懸念があった。
上記懸念は自動車のスライドドア41に限らず、自動車以外の車両のスライドドアや加工装置や検査装置等のスライドドア等に上記常時給電装置を適用した場合に生じ得るものである。スライドドアはスライド構造体、車両ボディや装置本体等は固定構造体と総称される。
本発明は、上記した点に鑑み、スライド構造体の開閉に伴って発生するワイヤハーネスの余長を少なくして、プロテクタを小型化することができ、また、ワイヤハーネスの屈曲に伴うワイヤハーネスや板ばねの耐久性等を高めることのできる常時給電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る常時給電装置は、プロテクタベースとプロテクタカバーとで成り、スライド構造体に縦置きに配置されるプロテクタと、該プロテクタ内に屈曲して収容され、該スライド構造体の前後方向の開閉に伴って、該プロテクタの長形の下部開口に沿って固定構造体との間で揺動自在に配索されたワイヤハーネスとを備える常時給電装置において、前記プロテクタカバーの下部開口端が円弧状に形成され、該下部開口端の円弧の中心点が該下部開口端よりも上方に位置して、該下部開口端の前半部と後半部とが該下部開口端の前後方向中央部から円弧状に順次高くなっており、該スライド構造体の開閉時に前記ワイヤハーネスが円弧状の該下部開口端に沿って摺接しつつ振り子式に前後に揺動することを特徴とする。
上記構成により、スライド構造体が固定構造体に沿ってスライド式に開閉されるに伴って、ワイヤハーネスがプロテクタ内でスライド構造体開閉方向に揺動されつつ、プロテクタの円弧状の開口端をスムーズに摺動する。プロテクタカバーの開口端が円弧状に切欠されているので、スライド構造体の全閉時と全開時とでプロテクタ内のワイヤハーネスの長さは従来のストレートな開口端のプロテクタにおけるよりも短縮され、ハーネス余長が少なくなる。ハーネス余長はワイヤハーネスが振り子式に揺動することでほぼ吸収される。ワイヤハーネスを余長吸収方向に付勢する板ばね等の弾性部材は使用せずとも、ワイヤハーネス自体の弾性(復元力)でプロテクタ内で屈曲した状態に維持される。
請求項2に係る常時給電装置は、請求項1記載の常時給電装置において、前記プロテクタ内で前記ワイヤハーネスが弾性部材で支持されたことを特徴とする。
上記構成により、スライド構造体の半開時にワイヤハーネスの余長が最大となるが、この際に弾性部材が補助的に作用して(ワイヤハーネスを余長吸収方向に付勢して)余長を確実に吸収する。弾性部材は補助的でよいので、例えば板ばねの場合、全長は短く、ばね力も弱く設定される。
請求項3に係る常時給電装置は、請求項2記載の常時給電装置において、前記スライド構造体の開閉時に前記ワイヤハーネスが前記弾性部材を支点に振り子式に揺動して余長吸収されつつ、該弾性部材で補助的に付勢されて余長吸収されることを特徴とする。
上記構成により、ワイヤハーネスの余長吸収が振り子式の揺動と弾性部材の付勢との二つの要素で確実に行われる。弾性部材の付勢は補助的なものであり、どちらかと言えば振り子式の揺動が主で、弾性部材の付勢が従である。スライドドアの開閉途中においてワイヤハーネスが振り子式に揺動し、スライドドアの全閉及び全開時にワイヤハーネスが弾性部材を余長吸収反対方向に少し撓ませつつ固定構造体側に伸長する。
請求項に係る常時給電装置は、請求項1〜の何れか記載の常時給電装置において、前記ワイヤハーネスが前記プロテクタにスライド構造体開き側の位置で固定され、且つスライド構造体閉じ方向に配索されて前記固定構造体に続くことを特徴とする。
上記構成により、スライド構造体の全閉時にスライド構造体側のプロテクタ内でワイヤハーネスが半ループ状に省スペースで屈曲されつつスライド構造体開き方向に揺動し、スライド構造体の全開時にワイヤハーネスがスライド構造体側のプロテクタ内で半ループ状の屈曲を解除されてスライド構造体閉じ方向に大きな屈曲半径で揺動する。このように、スライド構造体の全閉時にワイヤハーネスの余長が小さなスペースで確実に吸収されると共に、スライド構造体の全開時にワイヤハーネスの全長(ハーネス余長)が短縮される。
請求項1記載の発明によれば、スライド構造体の開閉時にプロテクタカバーの円弧状の開口端に沿ってワイヤハーネスが振り子式に揺動することで、ハーネス余長がスムーズに吸収され、且つハーネス余長が短縮化されるから、プロテクタの小型化が可能となる。また、ワイヤハーネスが主に振り子式の揺動運動を行うので、従来のようにワイヤハーネスに過大な曲げ負荷が作用せず、ワイヤハーネスの屈曲耐久性が高まり、常時給電の信頼性が向上する。また、従来の板ばねを用いなくともハーネス余長を吸収できるから、プロテクタ内の省スペース化や構造の簡素化・低コスト化が図られる。
請求項2記載の発明によれば、ワイヤハーネスの振り子式の揺動による余長吸収に加えて弾性部材で確実にハーネス余長を吸収することができ、常時給電の信頼性が向上する。また、弾性部材が短くばね力の低いものでよいので、弾性部材と接するワイヤハーネスの負担(摩耗や折れ曲がり等)が少なく、常時給電の信頼性が向上すると共に、常時給電装置も小型化・軽量化される。
請求項3記載の発明によれば、ワイヤハーネスの揺動と弾性部材の付勢力との両方でワイヤハーネスの余長を吸収するから、弾性部材の付勢力が小さくて済み、弾性部材の耐久性が高まると共に、弾性部材がワイヤハーネスを強く押さないから、ワイヤハーネスの摩耗や折れ曲がり等を起こす心配がなく、常時給電の信頼性が向上する。
請求項記載の発明によれば、スライド構造体の全閉時にワイヤハーネスの余長が小さなスペースで確実に吸収されると共に、スライド構造体の全開時にワイヤハーネスの全長(ハーネス余長)が短縮されることで、プロテクタの小型化が可能となる。
図1〜図2は、本発明に係る常時給電装置を自動車のスライドドアに適用した一実施形態を示し、図3〜図4は、同じくスライドドアの開閉時における常時給電装置の作用を示し、図5は、同じくスライドドアの開閉過程におけるワイヤハーネスの動きを示すものである。図1〜図2は、従来例(図6〜図7)のスライドドアに準じている。
図1の如く、この常時給電装置10は、従来例(図6)とは前後逆にスライドドア(スライド構造体)41に搭載されている。合成樹脂製のプロテクタ11は後端側にハーネス導入用の小さな開口17を有し、開口17の近傍で金属製の板ばね(弾性部材)14がプロテクタ11の後から前に向けて設置されている。プロテクタ11はドアインナパネル41aに沿って垂直に配置されている。
図1のスライドドア41の全閉時に、ワイヤハーネス13はプロテクタ11内で後端側の開口17側で固定され、板ばね14に沿って前向きに配索されつつ半ループ状(不完全な環状)に屈曲して、下端側の長形の開口15の後端側から車両ボディ(固定構造体)47側のハーネス固定具53に向けて後向きに導出されている。図1でワイヤハーネス13の固定部を符号12、屈曲部を符号13aで示す。
図2のスライドドア41の全開間近において、ワイヤハーネス13はプロテクタ11内で後端側の開口17から板ばね14に沿って前向きに配索されつつ下向きに屈曲して、下端側の長形の開口15の前端寄りから車両ボディ側のハーネス固定具53に向けてほぼ前向きに導出されている。
このように常時給電装置10を従来とは前後逆に配置することは、本出願人が先に特願2005−252763で提案している。本発明の常時給電装置10は、プロテクタ11の下部開口15においてプロテクタカバー19の下端(開口端)20の形状を円弧状に形成したことを第一の特徴としている。
プロテクタ11はプロテクタベース21とプロテクタカバー19とで成り、プロテクタベース21とプロテクタカバー19はそれぞれ垂直な基壁(符号19,21で代用)と、湾曲状の周壁18とを有している。基壁(19,21)には環状の屈曲規制壁16が一体に設けられている。両基壁(19,21)はハーネス収容空間を介して対向して位置し、両周壁18や両屈曲規制壁16は板厚方向に相互に重なって位置する。
プロテクタベース21はスライドドア41のインナパネル41aにブラケット56のねじ締めで固定され、プロテクタカバー19はプロテクタベース21に係止突起と係合枠片等の係止手段(図示せず)で固定されて、ドアトリム(図示せず)に沿って平行に位置する。プロテクタカバー19をドアインナパネル41aやドアトリムにねじ締め等で固定してもよい。
図3の如く、プロテクタカバー19の下端20の形状は、カバー後半側で大きな半径の円弧状に形成され(後半の円弧状部を符号20aで示す)、カバー中央側でより大きな(直線に近い)円弧状に形成され(中央の円弧状部を符号20bで示す)、カバー前端側で小さな半径の円弧状に形成されている(前端側の円弧状部を符号20cで示す)。このように本例のプロテクタカバー19の下端形状は複数(本例で三つ)の円弧20a〜20cが滑らかに連続して形成されている。
他の例として、プロテクタカバー19の下端20の形状を一つの半径(屈曲中心)の円弧形状としたり、二つの半径の円弧形状で滑らかに連続させたりすることも可能である。例えば一つの半径の円弧形状の場合、円弧の中心点はプロテクタ11の中心延長線上にあるとは限らず、中心延長線上から前側又は後側に偏心した位置にあることも可能である。
図3において、プロテクタカバー19の下端部23(図3で鎖線23aから下側の部分)は板厚方向外向きに(プロテクタベース21とは反対の方向に)湾曲したハーネスガイド部となっており、この縦断面湾曲状のガイド部23に沿ってワイヤハーネス13を滑らかに屈曲させて車両ボディのハーネス固定具53まで配索する。ガイド部23自体は既存のものである。
また、プロテクタ11の後半側でプロテクタカバー19の下端20aよりも下側にプロテクタベース21の下端22が突出し、プロテクタ11の前半側でプロテクタカバー19の下端20cがプロテクタベース21の下端22よりも下側に突出している。プロテクタベース21の下端22の形状もプロテクタカバー19の下端20とほぼ同様な円弧状に形成されている。但し、プロテクタベース21の下端部はワイヤハーネス13のガイド部としては作用せず、プロテクタカバー19の下端部23との間に長形の開口15(図1)を形成するのみである。
図3の如く、板ばね14はプロテクタ11の前後方向ほぼ中央において本例で長めの湾曲状のハーネス支持具(ハーネス支持部)49を有している。板ばね14は金属で形成され、付け根部14aをプロテクタベース21に固定され、ハーネス支持具49は合成樹脂で形成されている。板ばね14はプロテクタ11の前後方向長さの半分程度の短いものである。ハーネス支持具49は板ばね14に一体に形成されたハーネス支持部であってもよい。
ワイヤハーネス13はプロテクタ11の前後方向ほぼ中央で板ばね14の支持具49に支持されて前後に揺動自在となっている。図3で右側の図はスライドドア41(図1)の全閉時の状態、図3で左側の図はスライドドア41(図2)の全開時の状態であるが、全閉時と全開時とで板ばね14に大きな変化はなく、板ばね14は少し下向きに湾曲して撓んだ状態で、プロテクタ11の周壁18との間に少しの隙間30を存している。
スライドドア41(図2)の半開時においても板ばね14の形状はさほど変化はない。図5の如く、スライドドア41の半開時に(開閉途中で)板ばね14(図5では不図示)はワイヤハーネス13と共に少し上向きに弾性復帰してハーネス余長を少し吸収する程度である(持ち上げられたハーネス部分を符号13bで示す)。このように、板ばね14はさほど撓むことなく主にワイヤハーネス13を揺動自在に支持するのみの作用を担っている。
図5で、スライドドア全閉時のワイヤハーネスを符号131、半開時のワイヤハーネスを符号132、全開時のワイヤハーネスを符号133で示す。ここで半開時とはスライドドア41の開閉ストロークの半分の位置に限定されるものではなく、それよりも広い範囲を含んでいる。
スライドドア41(図1)の開閉時にワイヤハーネス13は板ばね14の支持具49と車両ボディ側のハーネス固定具53との間で(これら49,53を支点として)、プロテクタカバー19の円弧状の下端20に沿って振り子状にスムーズに揺動する。プロテクタカバー19の下端20が円弧状であるから、ワイヤハーネス13はプロテクタ11の前後方向中央すなわち頂部18a(図3)の下側で板ばねのハーネス支持具49に支持されて、プロテクタカバー19の下端側の開口15(図1)に沿って前後にスムーズに揺動する。
プロテクタカバー19の下端20が円弧状であり、プロテクタカバー19の下端20の中央20b(図3)が最も低く、プロテクタカバー19の下端20の後半20aと前半20cとは下端20の中央20bから円弧状に順次高くなっているから、図5のスライドドア開閉過程でプロテクタ11内のワイヤハーネス13の長さはさほど大きく変化することがない。
ワイヤハーネス13はそれ自体で弾性(復元性)を有しているから、板ばね14を廃除してワイヤハーネス13のみの弾性でプロテクタ内にワイヤハーネス13を屈曲させて収容することが可能である。これはハーネス保護チューブとしてコルゲートチューブを用いた場合に特に顕著となる。
図5においては、あえて板ばね14を図示しておらず、プロテクタ内のハーネス固定部12から斜め上向きに配索されたワイヤハーネス13は、板ばね14がなくても上向きの復元力(付勢力)を発揮し、プロテクタ内で湾曲した形状を維持し、その状態でスライドドア41(図1)の開閉時にプロテクタ11の中央頂部18a側を支点にワイヤハーネス13がプロテクタカバー19の円弧状の下端20に沿って振り子式に前後に揺動する。
プロテクタカバー19の下端20が円弧状であり、プロテクタカバー19の前半と後半とでカバー下端20が円弧状に切欠されているから、スライドドア41の全閉時と全開時にプロテクタカバー19の前半(前端側)と後半(後端側)とでプロテクタ内のワイヤハーネス13が短く収容されつつプロテクタカバー19の円弧状に切欠された前後の下端20a,20cから車両ボディ側に導出される。
これにより、従来の直線的な下端(45)を有するプロテクタ42(図6)に較べて、使用するワイヤハーネス13の全長が短く規定される。スライドドア41の開閉中間位置において、プロテクタカバー19の下端中央位置20bが最も下まで延長されているから、プロテクタ内のワイヤハーネス13の収容長さが最大となり、ハーネス余長が吸収される。
このように、スライドドア開閉時にワイヤハーネス13がプロテクタカバー19の円弧状の下端20をなぞって振り子のように動くために、ワイヤハーネス13の全長変化すなわちハーネス余長が少ない(短い)。従って、板ばね14を使う場合は、短くてばね力の弱い板ばね14で済む。ハーネス余長が少ないからプロテクタ11が小型化される。また、ワイヤハーネス13や板ばね14の屈曲変化が少ないから、ワイヤハーネス13や板ばね14のダメージが少なく、これらの耐久性が向上する。また、板ばね14の力が弱いので、押接するワイヤハーネス13の摩耗も極めて少なくなる。
図4は、スライドドア41(図1)が全閉時にプロテクタ11(図4で右側の図)と共に車両ボディ47(図1)の乗降口を閉じ、開き初期時にスライドドア41が車両ボディ47から外向きに離間して、全開時にプロテクタ11(図4で左側の図)と共に車両ボディ47の外壁面に沿って平行に位置した状態を示している。
ワイヤハーネス13は車両ボディ側のハーネス固定具53を支点に前後に揺動する。ハーネス固定具内の球状のインナクランプ53aでワイヤハーネス13のコルゲートチューブ(符号13で代用)が周方向回動自在に支持されて捩れ吸収される。コルゲートチューブはインナクランプ53aで終端し、複数本の電線13cのみが車両ボディ側に導出される。これらは従来と同様である。
図3,図4の如く、プロテクタ11はスライドドア41(図1)の全開時と全閉時とで中間のハーネス固定具53を支点に前後に同程度の水平距離で移動する。この点も、スライドドア41の開閉時にワイヤハーネス13の長さ変化すなわちハーネス余長を少なくして振り子式に揺動し得る条件と言える。
なお、上記実施形態においては、弾性部材として板ばね14を用いたが、板ばね以外に例えばコイルばね(図示せず)をワイヤハーネスの外周に装着して用いたり、板状の渦巻きばね(図示せず)を用いたりすることも可能である。無論、弾性部材を何ら用いなくとも使用は可能である。また、保護チューブとしてコルゲートチューブに代えて網状チューブ等を用いたり、保護チューブを用いずに複数本の電線13cをテープ巻き等して用いることも可能である。
また、上記実施形態においては、プロテクタ11を従来(図6)とは前後逆に(180゜反転して)スライドドア41に配置したが、従来のプロテクタ42(図6)のプロテクタカバーの下端を円弧状に形成して、円弧状の下端に沿ってワイヤハーネス43を振り子式に揺動させることも可能である。この場合も前記実施形態と同様にプロテクタ内でワイヤハーネス43がプロテクタ頂部の下側で板ばね44(図6)のハーネス支持具49で揺動自在に支持されることが好ましく、ワイヤハーネス43の揺動によってハーネス余長が吸収され、板ばね44は補助的にハーネス余長を吸収することで、プロテクタ42の小型化が可能となる。
また、上記実施形態においては、プロテクタ11の下端を円弧状に形成したが、プロテクタ11の下端を従来例(図6)のようにストレートに形成したものにおいても、スライドドア41の半開時に(開閉途中で)プロテクタ内でワイヤハーネス13を、板ばね14の支持具49を支点に前後に揺動させることでハーネス余長を吸収し、スライドドア41の全閉及び全開時に板ばね14を少し下向きに撓ませつつワイヤハーネス13をプロテクタ11の下部開口15から外向きに伸長させることが可能である。
言い換えれば、スライドドア41の半開時に板ばね(弾性部材)14の付勢力でワイヤハーネス13を少し持ち上げて余長吸収させ、それに加えてワイヤハーネス13の揺動で余長吸収させることが可能である。板ばね14は補助的に余長を吸収する。プロテクタ11の下端の形状はストレートよりも円弧状である方が、スライドドア41の全開やその付近及び全閉やその付近においてプロテクタ内のワイヤハーネス13の長さが短くなり、プロテクタ11の小型化等に寄与できることは言うまでもない。
このように、ワイヤハーネス13の余長を弾性部材14の付勢力とワイヤハーネス13の揺動との二つの要素で吸収させることが、本発明の常時給電装置の第二の特徴といえる。
また、上記実施形態においては、板ばね14の支持具49でワイヤハーネス13を支持したが、支持具49を板ばね14と一体に形成したり、支持具49を廃除することも可能である。支持具49は板ばね14の一部をなすものである。
また、上記実施形態においては、ワイヤハーネス13をスライドドア41に沿ってプロテクタ内に収容したが、プロテクタ11を廃除して、例えば板ばね14をドアインナパネル41aに固定し、ワイヤハーネス13をドアインナパネル41aに沿って板ばね14で支持しつつ屈曲させて車両ボディ47との間で揺動自在に配索することも可能である。この場合、ドアインナパネル41aやドアトリム(図示せず)にプロテクタ11の代用となる凹部を一体に形成することも可能である。少なくとも板ばね(弾性部材)14とワイヤハーネス13とで給電装置が構成される。
また、上記実施形態においては、自動車のスライドドア41に常時給電装置10を搭載したが、自動車のスライドドア41に代えて、自動車以外の車両のスライドドアや加工装置や検査装置等のスライドドア等に上記常時給電装置を適用することも可能である。
本発明に係る常時給電装置の一実施形態を示すスライドドア閉じ時の斜視図である。 同じく常時給電装置を示すスライドドア開き時の斜視図である。 同じく常時給電装置を示すスライドドア全閉時と全開時の正面図である。 同じく常時給電装置を示すスライドドア全閉時と全開時の平面図である。 同じく常時給電装置を示すスライドドア開閉過程の正面図である。 従来の常時給電装置の一形態を示すスライドドア閉じ時の斜視図である。 従来の常時給電装置の一形態を示すスライドドア開き時の斜視図である。 従来の常時給電装置のスライドドア全閉時と全開時の正面図である。
符号の説明
10 常時給電装置
11 プロテクタ
13 ワイヤハーネス
14 板ばね(弾性部材)
15 長形の開口
19 プロテクタカバー
20 下端(開口端)
21 プロテクタベース
41 スライドドア(スライド構造体)
47 車両ボディ(固定構造体)

Claims (4)

  1. プロテクタベースとプロテクタカバーとで成り、スライド構造体に縦置きに配置されるプロテクタと、該プロテクタ内に屈曲して収容され、該スライド構造体の前後方向の開閉に伴って、該プロテクタの長形の下部開口に沿って固定構造体との間で揺動自在に配索されたワイヤハーネスとを備える常時給電装置において、前記プロテクタカバーの下部開口端が円弧状に形成され、該下部開口端の円弧の中心点が該下部開口端よりも上方に位置して、該下部開口端の前半部と後半部とが該下部開口端の前後方向中央部から円弧状に順次高くなっており、該スライド構造体の開閉時に前記ワイヤハーネスが円弧状の該下部開口端に沿って摺接しつつ振り子式に前後に揺動することを特徴とする常時給電装置。
  2. 前記プロテクタ内で前記ワイヤハーネスが弾性部材で支持されたことを特徴とする請求項1記載の常時給電装置。
  3. 記スライド構造体の開閉時に前記ワイヤハーネスが前記弾性部材を支点に振り子式に揺動して余長吸収されつつ、該弾性部材で補助的に付勢されて余長吸収されることを特徴とする請求項2記載の常時給電装置。
  4. 前記ワイヤハーネスが前記プロテクタにスライド構造体開き側の位置で固定され、且つスライド構造体閉じ方向に配索されて前記固定構造体に続くことを特徴とする請求項1〜の何れか記載の常時給電装置。
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