JP4908113B2 - 受信装置及び受信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、受信装置及び受信方法に関する。
従来から、ラジオ放送の受信装置の多くにおいては、希望局周辺の電波の電界強度が弱くなると、高域を減衰させるハイカット制御が行われている(特許文献1,2等参照)。かかるハイカット制御を行うことにより、高域の妨害成分を減少させて実効的なSN比の向上が図られる。この結果、視聴者は、耳障りな音から開放される。
上記のハイカット制御については、FM(周波数変調)受信装置に加えて、AM(振幅変調)受信装置についても適用する技術が提案されている(特許文献1参照:以下、「従来例」と呼ぶ)。この従来例の技術では、検波結果の信号に基づいて、希望局周辺の電波の電界強度を検出する。そして、その検出結果に基づいて、ハイカット制御を行うようになっている。
特公平6−44745号公報 実公平6−28836号公報
上述した従来例の技術では、振幅変調信号の検波後の信号の検出結果に基づいて、高域信号を減衰させる。このため、希望局からの放送波である希望波の中心周波数から上側の高域信号及び下側の高域信号を一括して減衰させる。このため、例えば、当該中心周波数から上側の高域信号にのみ妨害信号が含まれている場合であっても、妨害信号が含まれていない下側の高域信号も減衰される。
この結果、受信信号における妨害信号を効率的に除去できず、受信信号において妨害信号が含まれていない周波数帯域の信号を有効に活用できない場合が発生していた。このため、妨害信号が含まれていない周波数帯域の信号を有効に活用できる振幅変調信号の受信装置に関する技術が待望されている。かかる要請に応えることが、本発明が解決すべき課題の一つとして挙げられる。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、受信した振幅変調信号に対して効率的なノイズ除去を行うことができる受信装置及び受信方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、振幅変調方式によって変調された振幅変調信号を復調する受信装置であって、前記振幅変調信号を複数の周波数帯域に分割する帯域分割手段と;前記帯域分割手段により分割された前記複数の周波数帯域における分割信号のそれぞれについて、妨害信号が含まれるか否かを判定する妨害信号判定手段と;前記妨害信号判定手段により前記妨害信号が含まれると判定された分割信号を除去し、状態判定対象信号として出力する妨害信号除去手段と;前記振幅変調信号の中心周波数を中心とする前記状態判定対象信号に含まれる分割信号パワーの周波数軸上における左右対称性、及び、前記振幅変調信号の中心周波数近辺の前記状態判定対象信号のパワーの高低という、前記状態判定対象信号の信号状態を判定する信号状態判定手段と;前記信号状態判定手段による判定結果に基づいて、前記複数の周波数帯域それぞれに関する前記状態判定対象信号に含まれる分割信号それぞれの信号レベルの補正処理を行う補正処理手段と;前記補正処理手段により処理された結果に対して検波処理を行う検波手段と;を備えることを特徴とする受信装置である。
請求項4に記載の発明は、振幅変調方式によって変調された振幅変調信号を復調する受信方法であって、前記振幅変調信号を複数の周波数帯域に分割する帯域分割工程と;前記帯域分割工程において分割された前記複数の周波数帯域における分割信号のそれぞれについて、妨害信号が含まれるか否かを判定する妨害信号判定工程と;前記妨害信号判定工程において前記妨害信号が含まれると判定された分割信号を除去し、状態判定対象信号を生成する妨害信号除去工程と;前記振幅変調信号の中心周波数を中心とする前記状態判定対象信号に含まれる分割信号パワーの周波数軸上における左右対称性、及び、前記振幅変調信号の中心周波数近辺の前記状態判定対象信号のパワーの高低という、前記状態判定対象信号の信号状態を判定する信号状態判定工程と;前記信号状態判定工程における判定結果に基づいて、前記複数の周波数帯域それぞれに関する前記状態判定対象信号に含まれる分割信号それぞれの信号レベルの補正処理を行う補正処理工程と;前記補正処理工程において処理された結果に対して検波処理を行う検波工程と;を備えることを特徴とする受信方法である。

以下、本発明の実施形態を、図1〜図12を参照しつつ説明する。なお、以下の説明においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[構成]
図1には、本実施形態に係る受信装置100の概略的な構成がブロック図にて示されている。この図1に示されるように、受信装置100は、周波数変換手段としての周波数変換部110と、検波前処理部120と、検波手段としての検波部130とを備えている。また、受信装置100は、検波後処理部140と、制御部150とを備えている。
周波数変換部110は、制御部150からの選局指令に従って、信号源910からの高周波信号に含まれる希望局からの放送信号を所定の中間周波数帯域の信号に変換する。この周波数変換部110は、高周波増幅器111と、ミキサ112と、バンドパスフィルタ(BPF)等のフィルタ113と、中間周波増幅器114と、局部発振器115とを備えている。
周波数変換部110では、アンテナ等の信号源910から入力した高周波信号RFが、高周波増幅器111により増幅された後、ミキサ112に供給される。一方、制御部150からの選局指令C1に従って、局部発振器115が、希望局に対応する周波数を有する信号を発生し、ミキサ112に供給する。
ミキサ112は、高周波増幅器111からの出力信号と、局部発振器115からの出力信号とを混合する。かかる混合の結果として得られる信号から、フィルタ113が所定の中間周波数帯域の信号を抽出する。こうして得られた中間周波数帯域の信号が中間周波増幅器114により増幅され、中間周波信号IFとして検波前処理部120へ向けて出力される。
検波前処理部120は、周波数変換部110から出力された中間周波信号IFに対して、妨害信号除去処理及び補正処理を施す。この検波前処理部120は、図2に示されるように、帯域分割部210と、妨害除去処理部220と、受信制御処理部230とを備えている。
帯域分割部210は、中間周波信号IFを予め定められた複数の周波数帯域の信号に分割する。この帯域分割部210は、本実施形態においては、図3に示されるように、8つのバンドパスフィルタ(BPF)211〜218を備えている。
帯域分割部210は、BPF211〜218により、中間周波信号IFを、本実施形態においては図4に示されるような8つの周波数帯域SR1〜SR8に分割している。なお、図4において、周波数F0は、中間周波信号IFにおける希望局信号の中心周波数を示している。また、周波数FUは、中間周波信号IFにおける希望局の上側隣接局信号の中心周波数を示している。また、周波数FLは、中間周波信号IFにおける希望局の下側隣接局信号の中心周波数を示している。なお、図4においては、中間周波信号IFに希望局信号S0が含まれている場合における信号パワーの周波数分布の一例が示されている。
図3に戻り、BPF211〜218は、周波数帯域SR1〜SR8の信号をそれぞれ抽出し、分割信号SA1〜SA8として出力する。分割信号SA1〜SA8は、帯域分割部210から、妨害除去処理部220及び受信制御処理部230へ向けて出力される。
なお、分割信号SA1〜SA8をまとめて表記する場合には、分割信号SA[1:8]とも記すものとする。
妨害除去処理部220は、帯域分割部210からの分割信号SA1〜SA8のそれぞれにおける妨害信号の有無を判定して、希望局信号に対して明らかに高パワーの妨害信号が存在している周波数帯域の信号を除去する。この妨害除去処理部220は、図5に示されるように、妨害信号判定手段としての妨害判定部221と、妨害信号除去手段としての妨害除去部222とを備えている。
妨害判定部221は、分割信号SA1〜SA8に基づいて、希望局信号に対して明らかに高パワーの妨害信号が存在しているか否かを判定する。かかる判定に際して、妨害判定部221は、隣接局信号による妨害信号の有無、及び、隣接局信号による妨害信号以外のノイズ信号の有無を分割信号SA1〜SA8に基づいて判定する。
隣接局信号による妨害信号の有無の判定に際して、妨害判定部221は、下側隣接局信号の有無及び上側隣接局信号の有無をそれぞれ独立に判定する。なお、隣接局信号に由来する妨害信号の有無の判定は、隣接局信号は周波数FU又は周波数FLの両側に対称的な周波数分布を有することに基づいて行われる。
下側隣接局信号の有無の判定に際しては、妨害判定部221は、周波数FLの両側の周波数帯域である周波数帯域SR1,SR2に対応する分割信号SA1,SA2のパワーを検出する。引き続き、妨害判定部221は、分割信号SA1のパワーと,分割信号SA2のパワーとを比較する。分割信号SA1のパワーと分割信号SA2のパワーとの比較の結果、両者が同等であった場合には、妨害判定部221は、分割信号SA1,SA2のパワーと、希望局信号における中心周波数F0の両側の周波数帯域SR4,SR5に対応する分割信号SA4,SA5のパワーとを比較する。分割信号SA1,SA2のパワーと分割信号SA4,SA5のパワーとの比較の結果、分割信号SA1,SA2のパワーが、分割信号SA4,SA5のパワーよりも十分に低いとはいえない場合には、妨害判定部221は、周波数帯域SR1,SR2には下側隣接局信号が存在する、すなわち、分割信号SA1,SA2の大半が隣接局妨害信号であると判定する。
一方、分割信号SA1のパワーと分割信号SA2のパワーとが同等ではない、又は、分割信号SA1,SA2のパワーが、分割信号SA4,SA5のパワーよりも十分に低い場合には、妨害判定部221は、周波数帯域SR1,SR2には下側隣接局信号が存在するとはいえない、すなわち、分割信号SA1,SA2の大半が隣接局妨害信号であるとはいえないと判定する。
上側隣接局信号の有無の判定に際しては、妨害判定部221は、周波数FUの両側の周波数帯域である周波数帯域SR7,SR8に対応する分割信号SA7,SA8のパワーを検出する。引き続き、妨害判定部221は、分割信号SA7のパワーと,分割信号SA8のパワーとを比較する。分割信号SA7のパワーと分割信号SA8のパワーとの比較の結果、両者が同等であった場合には、妨害判定部221は、分割信号SA7,SA8のパワーと、上述した分割信号SA4,SA5のパワーとを比較する。分割信号SA7,SA8のパワーと分割信号SA4,SA5のパワーとの比較の結果、分割信号SA7,SA8のパワーが、分割信号SA4,SA5のパワーよりも十分に低いとはいえない場合には、妨害判定部221は、周波数帯域SR7,SR8には上側隣接局信号が存在する、すなわち、分割信号SA7,SA8の大半が隣接局妨害信号であると判定する。
一方、分割信号SA7のパワーと分割信号SA8のパワーとが同等ではない、又は、分割信号SA7,SA8のパワーが、分割信号SA4,SA5のパワーよりも十分に低い場合には、妨害判定部221は、周波数帯域SR7,SR8には上側隣接局信号が存在するとはいえない、すなわち、分割信号SA7,SA8の大半が隣接局妨害信号であるとはいえないと判定する。
上記の隣接局妨害に関する判定の結果、隣接局妨害信号が存在しないと判定された場合、妨害判定部221は、隣接局信号による妨害信号以外のノイズ信号の有無を判定する。この判定は、ノイズ信号による妨害信号が存在しない場合には、中間周波信号IFは周波数F0を中心として両側に対称の周波数分布を有することに基づいて行われる。
かかるノイズ信号の有無の判定に際して、妨害判定部221は、周波数F0に対して対称的な位置にある周波数帯域SR1,SR8に対応する分割信号SA1,SA8のパワーを比較する。また、妨害判定部221は、周波数帯域SR2,SR7に対応する分割信号SA2,SA7のパワーを比較する。
分割信号SA1のパワーと分割信号SA8のパワーとの比較の結果、一方のパワーが他方のパワーよりも十分に高い場合には、妨害判定部221は、当該一方のパワーを有する信号の大半がノイズ信号による妨害信号であると判定する。これに対し、一方のパワーが他方のパワーよりも十分に高いとはいえない場合には、分割信号SA1のパワー及び分割信号SA8のいずれかの大半がノイズ信号に由来する妨害信号であるとはいえないと判定する。
また、分割信号SA2のパワーと分割信号SA7のパワーとの比較の結果、一方のパワーが他方のパワーよりも十分に高い場合には、妨害判定部221は、当該一方のパワーを有する信号の大半がノイズ信号による妨害信号であると判定する。これに対し、一方のパワーが他方のパワーよりも十分に高いとはいえない場合には、分割信号SA2のパワー及び分割信号SA7のいずれかの大半がノイズ信号に由来する妨害信号であるとはいえないと判定する。
上記の分割信号SA1に関する判定の結果は、妨害判定信号PC1として妨害除去部222に通知されるとともに、分割信号SA2に関する判定の結果は、妨害判定信号PC2として妨害除去部222に通知される。また、分割信号SA7に関する判定の結果は、妨害判定信号PC3として妨害除去部222に通知されるとともに、分割信号SA8に関する判定の結果は、妨害判定信号PC4として妨害除去部222に通知される。なお、妨害判定信号PC1〜PC4をまとめて表記する場合には、妨害判定信号PC[1:4]とも記すものとする。
妨害除去部222は、妨害判定信号PC1〜PC4に従って、分割信号SA1〜SA8における妨害信号を除去する。この妨害除去部222は、図6に示されるように、通過制御器2251〜2254を備えている。
通過制御器2251は、分割信号SA1の大半が妨害信号である旨が判定結果信号PC1により通知された場合には、「0」信号を信号SB1として出力するとともに、分割信号SA1の大半が妨害信号であるとはいえない旨が判定結果信号PC1により通知された場合には、分割信号SA1を信号SB1として出力する。また、通過制御器2252は、分割信号SA2の大半が妨害信号である旨が判定結果信号PC2により通知された場合には、「0」信号を信号SB2として出力するとともに、分割信号SA2の大半が妨害信号であるとはいえない旨が判定結果信号PC2により通知された場合には、分割信号SA2を信号SB2として出力する。
通過制御器2253は、分割信号SA7の大半が妨害信号である旨が判定結果信号PC3により通知された場合には、「0」信号を信号SB7として出力するとともに、分割信号SA7の大半が妨害信号であるとはいえない旨が判定結果信号PC3により通知された場合には、分割信号SA7を信号SB7として出力する。また、通過制御器2254は、分割信号SA8の大半が妨害信号である旨が判定結果信号PC4により通知された場合には、「0」信号を信号SB8として出力するとともに、分割信号SA8の大半が妨害信号であるとはいえない旨が判定結果信号PC4により通知された場合には、分割信号SA8を信号SB8として出力する。
また、妨害除去部222は、分割信号SA3〜SA6を、そのまま信号SB3〜SB6として出力する。こうして、分割信号SA1〜SA8の内、明らかに妨害信号を含むものが除去されて生成された信号SB1〜SB8が、妨害除去部222から補正処理部232へ向けて出力される。なお、信号SB1〜SB8をまとめて表記する場合には、信号SB[1:8]とも記すものとする。
受信制御処理部230は、帯域分割部210からの分割信号SA1〜SA8に基づいて、妨害除去処理部220からの信号SB1〜SB8の補正を行う。この受信制御処理部230は、図7に示されるように、信号状態判定手段としての信号状態判定部231と、補正処理手段としての補正処理部232とを備えている。
信号状態判定部231は、分割信号SA1〜SA8のパワーを検出し、その検出結果に基づいて、信号SB1〜SB8に対する補正係数を算出する。かかる補正係数の算出は、ノイズ信号による妨害信号が存在しない場合には、中間周波信号IFは周波数F0を中心として両側に対称の周波数分布を有するとの観点、及び、中間周波信号IFにおける周波数F0近辺のパワーが低い場合には上述のハイカット制御を行うべきであるとの観点に基づいて行われる。
補正係数の算出に際して、信号状態判定部231は、周波数F0を中心として左右対称な周波数帯域である周波数帯域SR1,SR8の対に対応する分割信号SA1,SA8のパワーの比較、及び、周波数帯域SR2,SR7の対に対応する分割信号SA2,SA7のパワーの比較を行う。また、信号状態判定部231は、周波数F0を中心として左右対称な周波数帯域である周波数帯域SR3,SR6の対に対応する分割信号SA3,SA6のパワーの比較、及び、周波数帯域SR4,SR5の対に対応する分割信号SA4,SA5のパワーの比較を行う。
これらの比較の結果に基づいて、信号状態判定部231は、比較結果として両パワーが同等であるといえない周波数帯域対について、より低いパワーの周波数帯域に対しては「1」を第1補正係数とするとともに、より高いパワーの周波数帯域に対してはより低いパワーを合わせるための補正係数(<1)を第1補正係数として算出する。一方、比較結果として両パワーが同等である周波数帯域対については、両周波数帯域に対して、「1」を第1補正係数とする。
また、信号状態判定部231は、分割信号SA4,SA5のパワーが所定値以上であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合には、信号状態判定部231は、上記の第1補正係数を最終補正係数に決定する。一方、当該判定の結果が否定的であった場合には、分割信号SA4,SA5のパワーに対応して予め定められた信号SA1〜8に対する第2補正係数を第1補正係数に乗じて最終補正係数として算出する。
なお、信号SB4,SB5に対する第2補正係数は「1」とされ、周波数F0から遠い周波数帯域ほど、第2補正係数が小さくなるように定められている。また、分割信号SA4,SA5のパワーが低いほど、信号SB1〜3,6〜8の第2補正係数は小さくなるように定められている。
こうして求められた信号SB1〜SB8に対する最終補正係数は、補正係数信号CF1〜CF8として、信号状態判定部231から補正処理部232へ向けて出力される。なお、補正係数信号CF1〜CF8をまとめて表記する場合には、信号CF[1:8]とも記すものとする。
補正処理部232は、補正係数信号CF1〜CF8に従って、信号SB1〜SB8を補正する。この補正処理部232は、図8に示されるように、乗算器2351〜2358と加算器236とを備えている。
乗算器235k(k=1〜8)のそれぞれは、信号状態判定部231からの補正係数信号CFkが担った最終補正係数と、妨害除去処理部220からの信号SBkとの積を算出し、補正信号APkとして出力する。また、加算器236は、補正信号AP1〜AP8を加算し、信号IPとして検波部130へ向けて出力する。
図1に戻り、検波部130は、検波前処理部120から出力された信号IPに対して検波処理を行う。かかる検波処理の方式としては様々あるが、本実施形態では、ダイオード検波方式を採用している。
検波後処理部140は、検波部130から出力された検波結果信号AFに増幅等の処理を施し、音声信号AOとしてスピーカ920へ向けて出力する。なお、検波結果信号AFに対する増幅率は、制御部150からの音量設定指令に基づいて定められるようになっている。
制御部150は、受信装置100の全体の動作を制御するとともに、利用者からの選局指定や音量指定に従って、周波数変換部110に対して選局指令を発行するとともに、検波後処理部140に対して音量設定指令を発行する。この制御部150は、中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び周辺回路等を備えて構成されている。
[動作]
次に、上記のように構成された受信装置100における振幅変調信号の受信動作について、主に妨害除去処理及び補正処理に主に着目して説明する。
受信装置100では、利用者により選局指定が行われると、制御部150が、周波数変換部110に対して選局指令C1を発行する。この選局指令C1を受けた周波数変換部110では、局部発振器115が、希望局に対応する周波数を有する信号を発生し、ミキサ112に供給する。この状態で、アンテナ等の信号源910からの高周波信号RFを受けると、周波数変換部110は、高周波増幅器111において増幅した後、局部発振器115が発生した信号とミキサ112により混合する。この結果、ミキサ112からは、希望局からの放送信号を所定の中間周波数帯域の信号に変換した信号が出力される。ミキサ112から出力された信号は、フィルタ113により所定の中間周波数帯域の部分が抽出された後、中間周波増幅器114で増幅され、中間周波信号IFとして検波前処理部120へ向けて出力される。
中間周波信号IFを受けた検波前処理部120では、まず、帯域分割部210が、中間周波信号IFを、予め定められた周波数帯域SR1〜SR8(図4参照)のそれぞれに対応する分割信号SA1〜SA8に分割する。分割信号SA1〜SA8は、妨害除去処理部220及び受信制御処理部230へ向けて出力される。
妨害除去処理部220では、妨害判定部221は分割信号SA1〜SA8を受け、妨害除去部222は、妨害判定部221から出力された妨害判定信号PC1〜PC4、及び、分割信号SA1〜SA8を受ける。この妨害除去処理部220では、まず、妨害判定部221が、分割信号SA1〜SA8に基づいて、希望局信号に対して明らかに高パワーの妨害信号が存在しているか否かを判定する。この判定に際して、妨害判定部221は、まず、周波数FLの両側の周波数帯域である周波数帯域SR1,SR2に対応する分割信号SA1,SA2のパワー及び分割信号SA4,SA5のパワーを検出する。
引き続き、妨害判定部221は、分割信号SA1のパワーと,分割信号SA2のパワーとを比較する。分割信号SA1のパワーと分割信号SA2のパワーとの比較の結果、両者が同等であった場合には、妨害判定部221は、分割信号SA1,SA2のパワーと、希望局信号における中心周波数F0の両側の周波数帯域SR4,SR5に対応する分割信号SA4,SA5のパワーとを更に比較する。
かかる分割信号SA1,SA2のパワーと分割信号SA4,SA5のパワーとの比較の結果、分割信号SA1,SA2のパワーが、分割信号SA4,SA5のパワーよりも十分に低いとはいえない場合には、妨害判定部221は、分割信号SA1,SA2の大半が隣接局妨害信号であると判定する。一方、分割信号SA1のパワーと分割信号SA2のパワーとが同等ではない、又は、分割信号SA1,SA2のパワーが、分割信号SA4,SA5のパワーよりも十分に低い場合には、妨害判定部221は、分割信号SA1,SA2の大半が隣接局妨害信号であるとはいえないと判定する。
次に、妨害判定部221は、周波数FUの両側の周波数帯域である周波数帯域SR7,SR8に対応する分割信号SA7,SA8のパワーを検出する。引き続き、妨害判定部221は、分割信号SA7のパワーと、分割信号SA8のパワーとを比較する。分割信号SA7のパワーと分割信号SA8のパワーとの比較の結果、両者が同等であった場合には、妨害判定部221は、分割信号SA7,SA8のパワーと、希望局信号における中心周波数F0の両側の周波数帯域SR4,SR5に対応する分割信号SA4,SA5のパワーとを更に比較する。
かかる分割信号SA7,SA8のパワーと分割信号SA4,SA5のパワーとの比較の結果、分割信号SA7,SA8のパワーが、分割信号SA4,SA5のパワーよりも十分に低いとはいえない場合には、妨害判定部221は、分割信号SA7,SA8の大半が隣接局妨害信号であると判定する。一方、分割信号SA7のパワーと分割信号SA8のパワーとが同等ではない、又は、分割信号SA7,SA8のパワーが、分割信号SA4,SA5のパワーよりも十分に低い場合には、妨害判定部221は、分割信号SA7,SA8の大半が隣接局妨害信号であるとはいえないと判定する。
上記の隣接局妨害に関する判定の結果、隣接局妨害信号が存在しないと判定された場合には、妨害判定部221は、引き続いて、隣接局信号による妨害信号以外のノイズ信号の有無を判定する。
かかるノイズ信号の有無の判定に際しては、妨害判定部221は、まず、周波数F0に対して対称的な位置にある周波数帯域SR1,SR8に対応する分割信号SA1,SA8のパワーを比較する。分割信号SA1のパワーと分割信号SA8のパワーとの比較の結果、一方のパワーが他方のパワーよりも十分に高い場合には、妨害判定部221は、当該一方のパワーを有する信号の大半がノイズ信号による妨害信号であると判定する。これに対し、一方のパワーが他方のパワーよりも十分に高いとはいえない場合には、分割信号SA1のパワー及び分割信号SA8のいずれかの大半がノイズ信号に由来する妨害信号であるとはいえないと判定する。
次に、妨害判定部221は、周波数F0に対して対称的な位置にある周波数帯域SR2,SR7に対応する分割信号SA2,SA7のパワーを比較する。分割信号SA2のパワーと分割信号SA7のパワーとの比較の結果、一方のパワーが他方のパワーよりも十分に高い場合には、妨害判定部221は、当該一方のパワーを有する信号の大半がノイズ信号による妨害信号であると判定する。これに対し、一方のパワーが他方のパワーよりも十分に高いとはいえない場合には、分割信号SA2のパワー及び分割信号SA7のいずれかの大半がノイズ信号に由来する妨害信号であるとはいえないと判定する。
上記の分割信号SA1,SA2,SA7,SA8に関する判定の結果は、妨害判定信号PC1〜PC4として妨害除去部222に通知される。分割信号SA1〜SA8及び妨害判定信号PC1〜PC4を受けた妨害除去部222は、妨害判定信号PC1〜PC4に従って、大半が妨害信号であると判定された周波数帯域の分割信号を除去する。
すなわち、妨害除去部222における通過制御器2251は、分割信号SA1の大半が妨害信号である旨が判定結果信号PC1により通知された場合には、「0」信号を信号SB1として出力するとともに、分割信号SA1の大半が妨害信号であるとはいえない旨が判定結果信号PC1により通知された場合には、分割信号SA1を信号SB1として出力する。また、通過制御器2252〜2254も、通過制御器2251の場合と同様に、対応する分割信号SA2,SA7,SA8の大半が妨害信号である旨が判定結果信号PC2〜4により通知された場合には、「0」信号を信号SB2,SB7,SB8として出力するとともに、大半が妨害信号であるとはいえない旨が判定結果信号PC2〜4により通知された場合には、分割信号SA2,SA7,SA8を、そのまま信号SB2,SB7,SB8として出力する。
なお、妨害除去部222は、分割信号SA3〜SA6については、そのまま信号SB3〜SB6として出力する。こうして、生成された信号SB1〜SB8が、妨害除去部222から受信制御処理部230へ向けて出力される。
以上の妨害除去処理部220における妨害除去処理の例が、図9及び図10に示されている。ここで、図9には、隣接局信号に由来する妨害信号の除去処理の例が示され、図10には、隣接局妨害信号以外のノイズ信号に由来する妨害信号の除去処理の例が示されている。
すなわち、図9(A)に示されるように、中間周波信号IFに、希望局信号S0に加えて上側隣接局信号SUが含まれている場合には、妨害除去処理部220における上記の妨害除去処理の結果として、図9(B)に示されるような周波数分布を有する信号S1の周波数帯域SR1〜SR8における信号成分が、信号SB1〜SB8として生成される。また、図10(A)に示されるように、中間周波信号IFに、希望局信号S0に加えて、隣接局信号とは異なるノイズ信号NZが含まれている場合には、妨害除去処理部220における上記の妨害除去処理の結果として、図10(B)に示されるような周波数分布を有する信号S1の周波数帯域SR1〜SR8における信号成分が、信号SB1〜SB8として生成される。なお、上述の図4に示されるように中間周波信号IFが希望局信号S0のみから成る等、周波数帯域SR1〜SR8の全てについて、大半が妨害信号であるとはいえない場合には、分割信号SA1〜SA8の全てが、そのまま信号SB1〜SB8とされる。
受信制御処理部230では、信号状態判定部231は分割信号SA1〜SA8を受け、補正処理部232は、信号状態判定部231から出力された補正係数信号CF1〜CF8、及び、妨害除去処理部220(より詳しくは、妨害除去部222)から出力された信号SB1〜SB8を受ける。この補正処理部232では、分割信号SA1〜SA8を受けた信号状態判定部231が、まず、分割信号SA1〜SA8のそれぞれのパワーを検出する。
次に、信号状態判定部231は、周波数F0を中心として左右対称な周波数帯域である周波数帯域SRk,SR(9−k)(k=1〜4)の対に対応する分割信号SAk,SA(9−k)のパワーの比較を行う。引き続き、これらの比較の結果に基づいて、信号状態判定部231は、比較結果として両パワーが同等であるといえない周波数帯域対について、より低いパワーの周波数帯域に対しては「1」を第1補正係数とするとともに、より高いパワーの周波数帯域に対してはより低いパワーを合わせるための補正係数(<1)を第1補正係数として算出する。一方、比較結果として両パワーが同等である周波数帯域対については、両周波数帯域に対して、「1」を第1補正係数とする。
次いで、信号状態判定部231は、分割信号SA4,SA5のパワーが所定値以上であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合には、信号状態判定部231は、上記の第1補正係数を最終補正係数に決定する。一方、当該判定の結果が否定的であった場合には、分割信号SA4,SA5のパワーに対応して予め定められた信号SA1〜8に対する第2補正係数を第1補正係数に乗じて最終補正係数として算出する。こうして求められた信号SB1〜SB8に対する最終補正係数は、補正係数信号CF1〜CF8として、信号状態判定部231から補正処理部232へ向けて出力される。
補正係数信号CF1〜CF8及び信号SB1〜SB8を受けた補正処理部232は、補正係数信号CF1〜CF8に従って、信号SB1〜SB8を補正する。かかる補正に際して、補正処理部232の乗算器255k(k=1〜8)のそれぞれは、信号状態判定部221からの補正係数信号CFkが担った最終補正係数と、妨害除去処理部220からの信号SBkとの積を算出し、補正信号APkとして出力する。こうして、乗算器255k(k=1〜8)から出力された補正信号APkは、加算器236により加算される。そして、加算器236による加算結果が、信号IPとして検波部130へ向けて出力される。
以上の受信制御処理部230における補正処理の例が、図11及び図12に示されている。ここで、図11には、中間周波信号IF(=SA[1:8])が、周波数F0を中心として左右非対称な周波数分布を有し、分割信号SA[1:8]がそのまま信号SB[1:8]とされた場合の補正処理の例が示され、図12には、中間周波信号IF(=SA[1:8])の周波数F0付近の信号パワーが低く、分割信号SA[1:8]がそのまま信号SB[1:8]とされた場合の補正処理の例が示されている。
すなわち、図11(A)に示されるように、中間周波信号IFが、周波数F0を中心として左右非対称な周波数分布を有する場合には、受信制御処理部230は、周波数F0を中心として左右対称な周波数帯域である周波数帯域SRk,SR(9−k)(k=1〜4)の対に対応する分割信号SAk,SA(9−k)のパワーが同等となるように、当該信号対におけるより高いパワーの周波数帯域に対して、より低いパワーを合わせる補正を行う。この補正の結果が、図11(B)に示されている。
また、図12(A)に示されるように、周波数F0の付近の信号パワーが低い場合には、受信制御処理部230は、上述したハイカット制御と同等の結果が得られるような、高域信号を減衰させる補正を行う。この補正の結果が、図12(B)に示されている。
信号IPを受けた検波部130は、信号IPに対して検波処理を施す。この検波処理の結果は、信号AFとして検波後処理部140へ送られる。信号AFを受けた検波後処理部140は、制御部150から通知された音量設定指令に従った信号AFの増幅等の処理を信号AFに施し、音声信号AOとしてスピーカ920へ向けて出力する。
以上説明したように、本実施形態では、帯域分割部210が、中間周波信号IFを、予め定められた周波数帯域SR1〜SR8のそれぞれに対応する分割信号SA1〜SA8に分割する。次に、信号状態判定部231が、分割信号SA1〜SA8に基づいて、周波数帯域SR1〜SR8のそれぞれに関する補正係数CF1〜CF8を算出する。引き続き、補正処理部232が、補正係数CF1〜CF8を利用して、補正処理部232が受けた信号における周波数帯域SR1〜SR8の信号成分のそれぞれを補正した後に加算する。そして、当該加算の結果を信号IPとして検波部130へ送る。したがって、受信した振幅変調信号に対して効率的なノイズ除去を行うことができる。
また、本実施形態では、妨害除去処理部220が、分割信号SA1〜SA8に基づいて、隣接局信号に由来する妨害信号等といった明らかな妨害信号を含む周波数帯域の信号を除去する。したがって、受信した振幅変調信号に対して更に効率的なノイズ除去を行うことができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
上記の実施形態においては、帯域分割部210は中間周波信号IFを、8つの周波数帯域に分割したが、周波数F0の両側において対称的な周波数帯域の分割であれば、分割数は8つに限られず、任意の数とすることができる。
また、上記の実施形態においては、互いに重複範囲が無いように周波数帯域の分割を行ったが、重複範囲が存在するように周波数帯域の分割を行うこともできる。
また、上記の実施形態では、帯域分割部210が備えるBPFの帯域幅は予め定められた帯域幅であったが、妨害信号の帯域や信号強度によってBPFの帯域幅を可変できるようにしてもよい。
また、上記の実施形態においては、帯域分割部210をBPFのみで構成したが、ローパスフィルタ(LPF)及びハイパスフィルタ(HPF)を組み合せて構成してもよいし、BPF、LPF及びHPFを組み合わせて構成してもよい。
また、上記の実施形態においては、帯域分割部210により得られた分割信号SA1〜SA8のそれぞれの信号状態に基づいて、分割帯域のそれぞれの補正係数を求めるようにした。これに対し、分割信号SA1〜SA8の少なくとも1つ(全てを含まない)のそれぞれの信号状態に基づいて、分割帯域のそれぞれの補正係数を求めるようにしてもよい。また、帯域分割がなされていない中間周波信号IFの信号状態に基づいて、分割帯域のそれぞれの補正係数を求めるようにしてもよい。さらに、妨害除去処理部220から出力された信号SB1〜SB8の少なくとも1つの信号状態、又は、信号SB1〜SB8の和信号の信号状態に基づいて、分割帯域のそれぞれの補正係数を求めるようにしてもよい。
また、上記の実施形態においては、分割信号SA1〜SA8のそれぞれのパワーに基づいて、分割信号SA1〜SA8の信号状態を判定した。これに対し、分割信号SA1〜SA8のそれぞれの周波数分布に基づき、分割信号SA1〜SA8における2以上の任意数の信号間における相関等から、信号状態を判定するようにしてもよい。
また、上記の実施形態においては、妨害除去処理部220が妨害信号が明らかに存在している周波数帯域の信号の除去を行うようにした。これに対して、妨害除去処理部220が、分割帯域それぞれにおける妨害信号の含有態様(例えば、含有率)を推定して、推定結果を受信制御処理部230へ報告するようにするとともに、受信制御処理部230が、当該推定結果と、信号状態判定部231における判定結果とに基づいて、分割帯域のそれぞれの補正係数を求めるようにしてもよい。
また、上記の実施形態においては、信号状態判定部231は、中間周波信号IFにおける周波数F0近辺のパワーが低い場合には上述のハイカット制御を行うべく、補正係数の算出を行うようにした。これに対し、中間周波信号IFにおける周波数F0近辺のパワーが更に低くなった場合には、周波数帯域SR4,SR5に対応する補正係数も合わせて減少させる、いわゆるソフトミュート制御に対応する処理を実現するように各周波数帯域に対応する補正係数を算出するようにしてもよい。
なお、上記の実施形態に対する変形は、適宜組み合わせて適用することができる。
また、実施形態における制御部150を除く受信装置100の機能は、DSP(Digital Signal Processor)におけるプログラムの実行によっても実現することができる。これらのプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配送の形態で取得されるようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係る受信装置の概略的な構成を示すブロック図である。 図1の検波前処理部の構成を示すブロック図である。 図2の帯域分割部の構成を示すブロック図である。 図3の帯域分割部による帯域分割を説明するための図である。 図2の妨害除去処理部の構成を示すブロック図である。 図5の妨害除去部の構成を示すブロック図である。 図2の受信制御処理部の構成を示すブロック図である。 図7の補正処理部の構成を示すブロック図である。 図6の妨害除去処理部における処理例を説明するための図(その1)である。 図6の妨害除去処理部における処理例を説明するための図(その2)である。 図8の補正処理部における処理例を説明するための図(その1)である。 図8の補正処理部における処理例を説明するための図(その2)である。
符号の説明
100 … 受信装置
110 … 周波数変換部(周波数変換手段)
130 … 検波部(検波手段)
210 … 帯域分割部(帯域分割手段)
221 … 妨害判定部(妨害信号判定手段)
222 … 妨害除去部(妨害信号除去手段)
231 … 信号状態判定部(信号状態判定手段)
232 … 補正処理部(補正処理手段)

Claims (4)

  1. 振幅変調方式によって変調された振幅変調信号を復調する受信装置であって、
    前記振幅変調信号を複数の周波数帯域に分割する帯域分割手段と;
    前記帯域分割手段により分割された前記複数の周波数帯域における分割信号のそれぞれについて、妨害信号が含まれるか否かを判定する妨害信号判定手段と;
    前記妨害信号判定手段により前記妨害信号が含まれると判定された分割信号を除去し、状態判定対象信号として出力する妨害信号除去手段と;
    前記振幅変調信号の中心周波数を中心とする前記状態判定対象信号に含まれる分割信号パワーの周波数軸上における左右対称性、及び、前記振幅変調信号の中心周波数近辺の前記状態判定対象信号のパワーの高低という、前記状態判定対象信号の信号状態を判定する信号状態判定手段と;
    前記信号状態判定手段による判定結果に基づいて、前記複数の周波数帯域それぞれに関する前記状態判定対象信号に含まれる分割信号それぞれの信号レベルの補正処理を行う補正処理手段と;
    前記補正処理手段により処理された結果に対して検波処理を行う検波手段と;を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 希望局から送信された高周波信号を中間周波信号に変換し、前記中間周波信号を前記振幅変調信号として前記帯域分割手段に供給する周波数変換手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記信号状態判定手段は、前記状態判定対象信号の信号状態に基づいて、
    前記状態判定対象信号に含まれる分割信号パワーの周波数軸上における左右対称性があるといえない分割信号対については、より低いパワーの分割信号に対しては「1」を第1補正係数とするとともに、より高いパワーの分割信号に対しては前記より低い分割信号のパワーと同等とするための補正係数(<1)を第1補正係数として決定し、前記状態判定対象信号に含まれる分割信号パワーの周波数軸上における左右対称性がある分割信号対については、両分割信号に対して、「1」を第1補正係数に決定し、
    前記振幅変調信号の中心周波数近辺の前記状態判定対象信号のパワーが所定値以上である場合には、前記第1補正係数を最終補正係数に決定し、前記振幅変調信号の中心周波数近辺の前記状態判定対象信号のパワーが所定値以下である場合には、前記中心周波数から離れるに従って小さくなるように、前記中心周波数近辺の前記状態判定対象信号のパワーに対応して予め定められた第2補正係数を前記第1補正係数に乗じて最終補正係数を決定し、
    前記補正処理手段は、前記信号状態判定手段から報告された前記最終補正係数を用いて、前記補正処理を行う、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の受信装置。
  4. 振幅変調方式によって変調された振幅変調信号を復調する受信方法であって、
    前記振幅変調信号を複数の周波数帯域に分割する帯域分割工程と;
    前記帯域分割工程において分割された前記複数の周波数帯域における分割信号のそれぞれについて、妨害信号が含まれるか否かを判定する妨害信号判定工程と;
    前記妨害信号判定工程において前記妨害信号が含まれると判定された分割信号を除去し、状態判定対象信号を生成する妨害信号除去工程と;
    前記振幅変調信号の中心周波数を中心とする前記状態判定対象信号に含まれる分割信号パワーの周波数軸上における左右対称性、及び、前記振幅変調信号の中心周波数近辺の前記状態判定対象信号のパワーの高低という、前記状態判定対象信号の信号状態を判定する信号状態判定工程と;
    前記信号状態判定工程における判定結果に基づいて、前記複数の周波数帯域それぞれに関する前記状態判定対象信号に含まれる分割信号それぞれの信号レベルの補正処理を行う補正処理工程と;
    前記補正処理工程において処理された結果に対して検波処理を行う検波工程と;を備えることを特徴とする受信方法。
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