JP4907614B2 - 天井用目地装置 - Google Patents

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Description

本発明は目地部を介して設けられた免震等の左右の建物の天井目地部を覆う天井用目地装置に関する。
従来、この種の天井用目地装置は目地部の左右の躯体にヒンジ部材を介して目地部を覆うように一対の天井目地パネルを設け、目地部が狭くなる揺れ動き時に一対の天井目地パネルの先端部の傾斜面によって上方あるいは下方へ回動して、その揺れ動きを吸収するように構成されている。
このため、小さな左右方向の異なる揺れ動きは安全に吸収することができるが、目地部の左右方向の寸法の半分以上、左右の建物が揺れ動いた場合、一方の天井目地パネルが左右の目地部側の躯体によって押し圧され、損傷するという欠点があった。
特開2004−124571
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、異なる左右方向に大きく揺れ動いても損傷することなく、その揺れ動きをスムーズに吸収することができ、揺れ動きが停止すると自動的に元の状態へ戻すことができる天井用目地装置を提供することを目的としている。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明は目地部を介して設けられた左右の建物の目地部の開口端部から目地部の幅寸法より上部位置の左右の建物の目地部側躯体に両端部が取付けられた中央部が、常時目地部の中央部に位置する少なくとも2個以上の中央維持機構と、この少なくとも2個以上の中央維持機構の中央部に上端部が取付けられ、下端部が前記目地部の開口端部に位置し、端部に左右方向へ突出する支持板を有するガイド板と、このガイド板の支持板に先端部が支持され、後端部が前記左右の目地部側躯体にヒンジ部材を介してほぼ水平状態となるように設けられた一対の天井目地パネルと、この一対の天井目地パネルの先端部に目地部が狭くなると、前記ガイド板によって該一対の天井目地パネルの先端部を上方へ案内するガイド部材と、前記一対の天井目地パネルの先端部を前記ガイド板の支持板に支持させられるように支持する一対の天井目地パネル支持手段とで天井用目地装置を構成している。
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)左右の建物の目地部の開口端部から目地部の幅寸法より上部位置の左右の建物の目地部側躯体に両端部が取付けられた中央部が、常時目地部の中央部に位置する少なくとも2個以上の中央維持機構と、この少なくとも2個以上の中央維持機構の中央部に上端部が取付けられ、下端部が前記目地部の開口端部に位置し、端部に左右方向へ突出する支持板を有するガイド板と、このガイド板の支持板に先端部が支持され、後端部が前記左右の目地部側躯体にヒンジ部材を介してほぼ水平状態となるように設けられた一対の天井目地パネルと、この一対の天井目地パネルの先端部に目地部が狭くなると、ガイド板によって該一対の天井目地パネルの先端部を上方へ案内するガイド部材と、一対の天井目地パネルの先端部をガイド板の支持板に支持させられるように支持する一対の天井目地パネル支持手段とで構成されているので、地震で目地部が狭くなるように揺れ動くと、一対の天井目地パネルの先端部のガイド部材がガイド板によって、ほぼ垂直状態になるように上方へスムーズに移動して、その揺れ動きを吸収することができる。
したがって、一対の天井目地パネルがほぼ垂直状態になるまで上方へ回動するので、目地部の左右方向の寸法が半分以下になっても、損傷することなく、その揺れ動きを吸収することができる。
(2)前記(1)によって、一対の天井目地パネルの先端部を、ガイド部材を介してガイド板に沿って移動させるので、一対の天井目地パネルの移動がスムーズで、確実に元の状態へ戻すことができる。
(3)前記(1)によって、一対の天井目地パネルの中央部にガイド板が位置した状態となり、美観の向上を図ることができる。
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
図1ないし図7に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1は目地部2を介して設けられた左右の建物3、3の天井部分の目地部2を覆う本発明の天井用目地装置で、この天井用目地装置1は前記目地部2の開口端部2aから、目地部の幅寸法Lより上部位置の左右の建物3、3の目地部側躯体3a、3aに両端部が取付けられた中央部が、常時前記目地部2の中央部に位置する少なくとも2個以上の中央維持機構4、4と、この少なくとも2個以上の中央維持機構4、4の中央枢支部5、5に上端部が取付けられ、下端部が前記目地部2の開口端部2aに位置し、端部に左右方向へ突出する支持板6を有するガイド板7と、このガイド板7の支持板6に先端部が支持され、後端部が前記左右の目地部側躯体3a、3aにヒンジ部材8、8を介してほぼ水平状態となるように設けられた一対の天井目地パネル9、9と、この一対の天井目地パネル9、9の先端部に、目地部2が狭くなると前記ガイド板7によって、該一対の天井目地パネル9、9の先端部を上方へ案内する、前記ヒンジ部材8、8の支点よりも上方に支点を有するローラ10、10が先端部に有するガイド部材11、11と、前記一対の天井目地パネル9、9の先端部を前記ガイド板7の支持板6に支持されるように支持する、一端部が該一対の天井目地パネル9、9の先端部寄りの部位に取付けられ、他端部が前記左右の目地部側躯体3a、3aの上部とに取付けられた吊りワイヤー12、12を用いた一対の天井目地パネル支持手段13、13とで構成されている。
前記少なくとも2個以上の中央維持機構4、4は四角形状が2個のパンタグラフ形状のリンク機構14と、このリンク機構14の両端部の枢支部に枢支ピン15、15を介して取付けられた左右の目地部側躯体3a、3aの取付部材16、16とで構成されている。
前記ガイド板7は板状のガイド板本体17と、このガイド板本体17の上部をほぼ直角に折り曲げて形成した、前記中央維持機構4、4の中央枢支部5、5に中央枢支ピン18、18を介して枢支される取付部19と、前記ガイド板本体17の下端部に固定された、前記一対の天井目地パネル9、9の先端部を支持する支持部6a、6aとなる支持板6とで構成されている。
前記一対の天井目地パネル9、9は目地部2の幅寸法Lの半分より小さな幅寸法の天井目地パネル本体20、20と、この天井目地パネル本体20、20の先端部の下面に形成された、前記支持板6の支持部6a、6aへスムーズに戻るように形成された傾斜面21、21とで構成されている。
上記構成の天井用目地装置1は、通常時には図1ないし図3に示すように、目地部2の天井部位はガイド板7の支持板6および一対の天井目地パネル9、9がほぼ水平状態に位置して天井目地部を覆っている。
地震によって目地部2が狭くなるように左右の建物3、3が揺れ動いた場合、図5に示すように少なくとも2個以上の中央維持機構4、4で、目地部2の中央部にガイド板7が維持されるとともに、ガイド部材11、11のローラ10、10がガイド板7に当接して、図6に示すようにローラ10、10が転動しながら上方へ移動し、一対の天井目地パネル9、9を回動させて、その揺れ動きを吸収する。
なお、支持板6の両端部が左右の目地部側躯体3a、3aに当接する状態まで目地部2が狭くなる揺れ動きを吸収することができる。
揺れ動きが停止する場合には、ガイド部材11、11のローラ10、10がガイド板7に当接しながら一対の天井目地パネル9、9が戻るため、スムーズに戻すことができる。
地震によって目地部2が広くなるように左右の建物3、3が揺れ動いた場合、図7に示すように一対の天井目地パネル支持手段13、13としての吊りワイヤー12、12によって、一対の天井目地パネル9、9はほぼ水平状態を保って、ガイド板7の支持板6より一対の天井目地パネル9、9の先端部が離れて、その揺れ動きを吸収する。
揺れ動きが停止する場合、一対の天井目地パネル9、9の先端部が傾斜面21、21になっているため、スムーズに支持板6の支持部6a、6aへ支持されるように自動的に戻る。
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図8ないし図20に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図8ないし図11に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、目地部側の左右の躯体3a、3aにほぼ水平状態で固定された左右のガイドレール22、22と、この左右のガイドレール22、22に両端部がローラ23、23を介してスライド移動可能に、ほぼ45度傾斜されて支持された少なくとも2個以上の支持バー24、24、この支持バー24、24の中央部に形成された中央枢支部5、5とからなる中央維持機構4A、4Aを用いた点で、このような中央維持機構4A、4Aを用いて構成した天井用目地装置1Aにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
図12ないし図14に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、一対の天井目地パネル9、9の先端部寄りの部位にほぼ45度の傾斜で先端部が半円弧状に形成されたガイド部材11A、11Aを取付けた点で、このようなガイド部材11A、11Aを用いて構成した天井用目地装置1Bにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
図15ないし図17に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、一対の天井目地パネル9、9をほぼ水平状態に保ことができるように、該一対の天井目地パネル9、9の後端部に左右の目地部側躯体3a、3aに当接する天井目地パネル支持手段としてのストッパー25、25を固定した点で、このようなストッパー25、25を用いた一対の天井目地パネル9、9を使用した天井用目地装置1Cにしてもよい。
なお、一対の天井目地パネル9、9があまり大きくない場合には、90度だけ開閉するヒンジ部材を用いることにより、ヒンジ部材に天井目地パネル支持手段を兼用させてもよい。
また、中央維持機構として一対のラックの中央部に、該一対のラックをスライド移動可能に支持するとともに、一対のラックと噛み合うピニオンを支持した支持筒を用いたギヤ式の中央維持機構を用いてもよい。
図18ないし図20に示す本発明を実施するための第5の実施例において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、ガイド板7の下端部にヒンジ部材8、8を介して一対の天井目地パネル9、9を取付けるとともに、左右の目地部側躯体3a、3a側の遊端部に、先端にローラ10、10を用いたガイド部材11、11を用いるとともに、一対の天井目地パネル9、9の遊端部を支持する支持板6、6を左右の目地部側躯体3a、3aに取付けた点で、このように構成した天井用目地装置1Dにしてもよい。
本発明は天井用目地装置を製造する産業で利用される。
本発明を実施するための最良の第1の形態の平面図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の底面図。 図1の3−3線に沿う断面図。 図1の4−4線に沿う断面図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の目地部が狭くなりはじめの動作説明図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の目地部が狭くなった動作説明図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の目地部が広くなった動作説明図。 本発明を実施するための第2の形態の平面図。 図8の9−9線に沿う断面図。 本発明を実施するための第2の形態の目地部が狭くなった時の平面図。 本発明を実施するための第2の形態の目地部が狭くなった動作説明図。 本発明を実施するための第3の形態の平面図。 図12の13−13線に沿う断面図。 本発明を実施するための第3の形態の目地部が狭くなった動作説明図。 本発明を実施するための第4の形態の平面図。 図15の16−16線に沿う断面図。 本発明を実施するための第4の形態の目地部が広くなった動作説明図。 本発明を実施するための第5の形態の平面図。 図18の19−19線に沿う断面図。 本発明を実施するための第5の形態の目地部が狭くなった動作説明図。
符号の説明
1、1A、1B、1C、1D:天井用目地装置、
2:目地部、 3:建物、
L:目地部の幅寸法、 4、4A:中央維持機構、
5:中央枢支部、 6:支持板、
7:ガイド板、 8:ヒンジ部材、
9:天井目地パネル、 10:ローラ、
11、11A:ガイド部材、 12:吊りワイヤー、
13:天井目地パネル支持手段、14:リンク機構、
15:枢支ピン、 16:取付部材、
17:ガイド板本体、 18:中央枢支ピン、
19:取付部、 20:天井目地パネル本体、
21:傾斜面、 22:ガイドレール、
23:ローラ、 24:支持バー、
25:ストッパー。

Claims (1)

  1. 目地部を介して設けられた左右の建物の、目地部の開口端部から目地部の幅寸法より上部位置の左右の建物の目地部側躯体に両端部が取付けられた中央部が、常時目地部の中央部に位置する少なくとも2個以上の中央維持機構と、この少なくとも2個以上の中央維持機構の中央部に上端部が取付けられ、下端部が前記目地部の開口端部に位置し、端部に左右方向へ突出する支持板を有するガイド板と、このガイド板の支持板に先端部が支持され、後端部が前記左右の目地部側躯体にヒンジ部材を介してほぼ水平状態となるように設けられた一対の天井目地パネルと、この一対の天井目地パネルの先端部に目地部が狭くなると、前記ガイド板によって該一対の天井目地パネルの先端部を上方へ案内するガイド部材と、前記一対の天井目地パネルの先端部を前記ガイド板の支持板に支持させられるように支持する一対の天井目地パネル支持手段とからなることを特徴とする天井用目地装置。
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