JP4907481B2 - イオン選択性電極を用いて得られた誤測定結果を検出する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一組のイオン選択性電極を用いて、生体液サンプル中の少なくとも2種類の検体の濃度を測定するための方法に関するものであり、それぞれの電極は、それらの検体のうちの1種類を測定するのに適しており、それらの検体のうちの1種類はナトリウムであり、もう1種類の検体はカリウムである。
本発明は特に、臨床化学分析装置システムの一部であるイオン選択性電極を用いるそのような方法の使用に関する。
イオン選択性電極(ISE)法は、臨床化学研究室において、ナトリウム、カリウムまたは塩化物を測定するために日常的に使用されている。これらのイオンは様々な生理学的機能の重要な調節因子であり、患者サンプル(例えば、血清、血漿または尿)中のそれらのモニタリング/測定は非常に重要である。
基礎をなす測定原理は電位差測定法である。ISEを用いる装置は、理想的には測定すべきイオンのみに選択性である測定電極と安定電位を供給する参照電極とを使用し、その安定電位に対して測定電極の電位が読まれる。
サンプル(例えば、ヒト血清、血漿または尿)は、イオン選択膜の前にあるサンプルチャンネル内に入れられる。電位はこの膜を横切って発生し、理想的な状況の下では、測定するイオン(検体)の活動度にのみ依存する。
その電位は接続ピンを介して引き出され、参照電極によって供給される安定シグナルに対して読まれる。この参照電極は測定回路のもう一方の半電池である。
測定電極と参照電極との間で測定される電位差は、例えばK CammannとH Galsterの書籍の“Das Arbeiten mit ionenselektiven Elektroden”, 3rd edition, Springer Verlag, 1996 の章中に記載されているように、ネルンストの式を用いて当該イオン濃度に関連付けられる。
各サンプルの測定は2つの分離した測定から成る:サンプル物質自体の測定とその後の1点校正。1点校正は既知濃度の1点校正標準の測定である。サンプルと1点校正の測定の両結果はミリボルトで表わされる。
これらの結果は、電極スロープ、およびメイン校正(すなわち、2点校正)の間に決定される他のパラメーターと一緒に、最終サンプル結果(すなわち、イオン濃度)の計算のために使用され、通常mmol/L(リットル当たりのミリモル)で表わされる。
様々な製造業者の臨床化学分析装置において、ナトリウム、カリウムおよび塩化物選択性電極を含むISEモジュールは、診断目的のために、人体の液体サンプル(血清、血漿または尿など)中のそれらのイオンを日常的に測定するために使用される。これらのモジュールは、一回の測定で、特定のサンプルから複数の検体濃度を同時に測定することができる。
そのようなモジュールによって出された結果は重要な臨床的関連性があるため、どのような場合でも信頼性のある結果を保証することに注意を払わなければならない。従って、その結果は、装置上に表示されるか、または電子検査情報システム(electronic laboratory information systems)へ配信される前にいくつものチェックと妥当性制御(plausibility controls)を受ける。
例えば、仮に特定の電極(例えば、ナトリウム)に生じた信号が、経時的信号安定性についての所定の基準を満たさないと、フラグが作成されて、結果に付され、その結果の正当性が疑わしいかもしれないということを医師に知らせる。フラグが付けられた測定結果が得られたサンプルは通常、再分析のために、ISEモジュールにおけるサンプルの測定が繰り返される。
臨床化学において、特に生体サンプル中のナトリウムおよびカリウム濃度の正確な測定結果を得ることは非常に重要であるため、非常に小さなミスの可能性でさえ取り除くことが望ましい。
測定ミスの考えられる1つの原因は、例えばサンプルチャンネル内に気泡が生じることによって、測定条件が変化することである。
測定ミスの他の考えられる原因は、廃棄ラインおよび/または適切に接地されていない機械的取り付け部品を通ってISEモジュールの遮蔽された測定区画に侵入する静電放電である。そのような静電放電は参照電圧にシフトを生じさせる可能性がある。
例えば1点校正のために、測定電極と参照電極との間で測定される電位差は、生体サンプル中の検体(例えば、ナトリウムおよびカリウム)の濃度の計算のために使用されるので、そのような変化は測定結果に悪影響を与えるかもしれない。
比較的大きな外乱によって引き起こされるイオン選択性電極を用いて測定された電位差の偏差はISEモジュールで実施される周知の試験と妥当性チェックによって検出される。しかしながら、上記した気泡および静電放電によって引き起こされるような、イオン選択性電極を用いて測定される電位差の小さな偏差は検出されないことがあり、未だに測定結果に悪影響を与える。
イオン選択性電極を用いて測定される電位差の小さいが異常な偏差を検出することが難しいのは、そのような偏差の一部が、如何なる異常もまたは問題も示さないが、単に、予測した正常値よりも高いまたは低い濃度値に相当するためである。
"Das Arbeiten mit ionenselektiven Elektroden", 3rd edition, Springer Verlag, 1996
前述のことを考慮して、一方では全ての問題のある偏差(すなわち、疑わしい原因の偏差)を特定し、他方では(正確な)サンプル測定を不必要に繰り返すことで、不要な仕事および費用の原因となり、また測定結果の通知が遅れてしまうので、正当な測定結果を疑わしいとして特定しないことを確実に行うことが望ましい。
本発明の目的は、一組のイオン選択性電極を用いて、生体液サンプル中の少なくとも2種類の検体の濃度を測定するための方法であって(それぞれの電極は、それらの検体のうちの1種類を測定するのに適しており、それらの検体のうちの1種類はナトリウムであり、もう1種類の検体はカリウムである)、ISEのサンプルチャンネル内の気泡または静電放電のような外乱によって引き起こされる、イオン選択性電極を用いて測定された電位差の偏差を検出するための工程を含む前記方法を提供することである。
本発明によれば、上記した目的は請求項1に定義した方法によって達せられる。請求項2および3はこの方法の好ましい実施形態を定義する。
本発明の方法を用いて得られる主な利点は次の通りである。
イオン選択性電極を用いて測定された電位差の全ての疑わしい偏差が特定され、フラグが付けられる。従って、正確な結果だとして疑わしい結果が通知されることは確実に阻止される。
正当な測定結果が、疑わしいとして誤って特定されることはない。従って、疑わしい結果だとして正当な結果を誤って通知すること、およびそのような通知によって測定が不必要に繰り返されることは確実に阻止される。
イオン選択性電極を用いて行われた測定結果の信頼性および正確性が、特に、気泡が測定チャンバー内の測定条件を変化させる場合および/または静電放電が起こる場合、そして他に実施されるイオン選択性電極の動作の妥当性チェックが不合格である場合に保証される。
分析装置システムで既に実施されている任意のフラグが、本発明の方法によって疑わしいと感知された結果に付けるフラグとして使用するのに適している。従って、分析装置のソフトウェアで新たなフラグを実行する必要はない。システムソフトウェアに新たなフラグを実行することに伴うリスクおよびそのソフトウェアに対する確認作業は回避される。
本発明の方法は検査情報システム/通信プロトコルと現存のシステムインターフェースを変更する必要が全く無い。
本発明を、添付図面を参照して好ましい実施形態の観点から記載する。これらの実施形態は本発明の理解を助けるために示すものであり、制限するものとして解釈すべきではない。
本発明の方法の好ましい実施形態を、添付図面を参照して以下に記載する。
一例として以下に記載する方法は、一組のイオン選択性電極を用いて、生体液サンプル中の少なくとも2種類の検体の濃度を測定するための方法であり、それぞれの電極はそれらの検体のうちの1種類を測定するのに適しており、それらの検体のうちの1種類はナトリウムであり、もう1種類の検体はカリウムである。この方法は、例えばイオン選択性電極のサンプルチャンネル内の気泡または静電放電などの測定条件の外乱によって引き起こされる測定電位差の偏差を検出するための工程、および疑わしいと感知された測定結果をフラグでマーキングするための工程を含む。
図1は、異なるサンプルに対してイオン選択性電極を用いて得られた測定結果についての結果のリストを列11〜16に示し、本発明の方法を用いて得られた計算およびチェックの結果を列17〜21に示す表(表1)を表わす。表1の行のうちの1つの行における列13〜16に示された測定結果は、番号1〜Nの複数の異なるサンプルうちの1つに対して得られたものである。
以下に説明する本発明の方法の一例は以下の工程を含む。
工程(a):一組のイオン選択性電極を用いて、一連の同じ種類の異なる生体サンプル(例えば、希釈血液サンプル)を測定し、イオン選択性電極からミリボルト単位で、それらの生体サンプルのそれぞれにおけるナトリウムおよびカリウムの各濃度を表わす電圧値を得、電子データ処理に適した形態でその値を保存する。表1の列13および14は、番号1〜Nの異なるサンプルの複数の測定に対するそれらの値の例を表す。N番目のサンプルに対して、ナトリウム測定電極を用いて測定された電圧はSSで表わされ、SSに基づいて計算されたナトリウム濃度の対応する値はConcSで表わされて、列11に記録される。N番目のサンプルに対して、カリウム測定電極を用いて測定された電圧はSPで表わされ、SPに基づいて計算されたカリウム濃度の対応する値はConcPで表わされて、列12に記録される。N−1サンプルに対して得られたそれぞれの値は同様に表わされるが、下付き文字はN−1である。
工程(b):工程(a)に従って各生体サンプルを測定した後、各イオン選択性電極を用いて、ナトリウムおよびカリウムについての校正標準を測定し、イオン選択性電極からミリボルト単位で、それらの校正標準のそれぞれにおけるナトリウムおよびカリウムの各濃度を表わす電圧値を得、電子データ処理に適した形態でその値を保存する。表1の列15および16は、番号1〜Nの複数の異なるサンプルの対応する測定と関連するそれらの値の例を表す。表1の各行の列15および16に示された電圧値は、表1の同じ行の列13および14に示された電圧値と関連または対応するものである。N番目のサンプルに対して、ナトリウム1点校正のために測定された電圧はCSで表わされる。N番目のサンプルに対して、カリウム1点校正のために測定された電圧はCPで表わされる。N−1サンプルに対して得られたそれぞれの値は同様に表わされるが、下付き文字はN−1である。
工程(c):工程(b)に従って校正標準を測定することにより得られたミリボルト単位でのそれぞれの値が、イオン選択性電極のうちの1つの動作中に外乱によって引き起こされた異常な値を有しているかどうかを所定の手順(以下で詳細に記載する)により検証し、もしこれがそのケースであるならば、
工程(d):工程(b)に従ってナトリウムおよびカリウムについての校正標準を測定する前に測定された対応するサンプルに対して得られた測定結果を疑わしいとしてフラグでマーキングする。
好ましい実施形態において、工程(a)に従ってそれぞれの上記生体サンプルを測定した直後に、工程(b)に従って各イオン選択性電極を用いて、ナトリウムおよびカリウムについての校正標準の測定が行われ、そして、工程(d)に従って、得られた測定結果を疑わしいとしてフラグでマーキングすることが、工程(b)に従ってナトリウムおよびカリウムについての校正標準を測定する直前に測定された対応するサンプルに対して実行される。
特定のサンプルについて工程(a)に従って得られた電圧値、および工程(b)に従って得られた電圧値は、特定のサンプル(例えば、表1に記載された1〜N番目のサンプルのうちの1つ)に対しての測定結果の一連の値を形成する。
工程(b)に従って校正標準を測定することにより得られたミリボルト値が異常な値を有しているかどうかを検証するための工程(c)において上記された所定の手順の例は、異なるサンプル(NおよびN−1)に対応する連続した測定結果について、工程(b)に従って得られたミリボルト単位での測定電圧を処理することを含み、そして該処理は以下の工程を含む。
工程(i):サンプル(N)およびその直前のサンプル(N−1)に対応する、ナトリウムについての電極によって測定された電位差の絶対値(△CS=|CS−CSN−1|)を計算および保存し、
工程(ii):サンプル(N)およびその直前のサンプル(N−1)に対応する、カリウムについての電極によって測定された電位差の絶対値(△CP=|CP−CPN−1|)を計算および保存し、
工程(iii):工程(i)および(ii)において計算された変化の、計算および保存されたそれぞれの絶対値が第1設定の閾値よりも大きいかどうかを検証し、もしこの検証結果がポジティブであれば、
工程(iv):工程(i)および(ii)において得られた、計算および保存された絶対値が、第2設定の閾値よりも小さい値によって互いに異なるかどうかを検証し、もしこの検証結果がポジティブであれば、
工程(v):サンプル(N)およびその直前のサンプル(N−1)に対して、工程(i)において得られた、計算された絶対値が第3設定の閾値よりも大きい値によって互いに異なるかどうかを検証し、もしこの検証結果がポジティブであれば、
工程(vi):サンプル(N)の測定結果が疑わしいということを示す信号を発する。
好ましい実施形態において、工程(iii)の第1設定の閾値は0.8ミリボルト、工程(iv)の第2設定の閾値は0.25ミリボルト、そして工程(v)の第3設定の閾値は0.25ミリボルトである。
上記の閾値は、1点校正のmV値における偏差の絶対値の経験から実験的に得られる。上記の閾値と大きく異なっている閾値は意図する目的に適していなく、それは、それらが低感度(例えば、チェック1において1.2mVの閾値を使用すること)であるか、またはあまりにも高感度(例えば、チェック2および3において0.1の制限を適用すること)であるかのどちらかであるためである。
表1の列17および18は、一連のサンプル1〜Nに対して工程(i)および(ii)で得られた計算結果C1およびC2の一部を表わす。文字A、B、CおよびDで表記される一連のサンプルに対して、例示のように数値が示される
表1の列19〜21は、サンプルA、B、CおよびDに対して、チェック1として指定された工程(iii)の検証結果、チェック2として指定された工程(iv)の検証結果、およびチェック3として指定された工程(v)の検証結果を表示する。表1におけるサンプルAおよびBの列20および21で使用する記号φは、これらのサンプルに対してチェック2の結果を決定していないということを意味する。これはすなわち、チェック1の結果がネガティブであったために、図2に示すフローチャートに従ってチェック2が実行されなかったからである。
図2は、本発明の上記した方法の工程を図解するフローチャート、特に、工程(i)および(ii)に従って計算および保存された値に基づいて実行される図1の表1に記載されたチェック1〜3を表わす。
図2で図解されているように、異常な結果を示すフラグは、チェック1、チェック2およびチェック3がポジティブである場合にのみ付けられる。もしこの条件が満たされないならばフラグは付けられず、測定結果が正当なものであるとして認識されたことに相当する。
図1に示されているように、全ての3つのチェック1、2および3は文字Cで表記された行における測定結果に対してポジティブな結果を与える一方で、文字A、BおよびDで表記された行における測定結果に対しては、チェック1、2および3のうちの少なくとも1つはネガティブな結果を与える。
少なくともナトリウム(列13)に対してのサンプルのmV値はほぼ同一であるが、表1の行C、列17および18における結果を表1の行BおよびD、列17および18に記載された結果と比較すると、これらの行におけるナトリウムおよびカリウムの両方に対する結果が行Cにおけるものよりも低いということが示されている。両電極の1点校正に関するmV値は、行BおよびD、列17および18で得られた測定結果に比べて、行C、列17および18の測定結果では、おおよそ同程度(それぞれ1.38mVおよび1.41mV)上昇している。
上記の方法は、ナトリウムおよびカリウムだけではなく他の検体(例えば、ナトリウムおよびカリウム以外の検体)にも適用できる。
サンプルのISE測定を行う研究室がその日常業務を開始し、表1の行1の測定値を得たとき、直前のサンプルの測定値はない。この場合において、メイン校正の間にシステム中に生じ、保存された一点校正のmV値は、表1の行1における測定結果に関しても、上記の方法の計算および検証を実行することを可能とするために、初期値として利用される。
メイン校正は規定の間隔で行われ、そして品質管理サンプルによって校正を確認することは医薬品安全性試験実施基準とされている。それらの結果は、受理される前に徹底的に検証され、校正が正しいことが保証される。
また、メイン校正結果に適用される複数の独立したチェックは、仮にフラグが付けられていなければ、そして仮に品質管理結果が許容範囲内であれば、メイン校正中に生じたmV値は信頼できるということもまた保証する。
メイン校正手順は、例えば以下のように行われる。
サンプル、ISE用の標準校正溶液、または品質管理液は、ISEモジュールを備えた臨床診断分析装置の自動分注ユニットを通ってISEモジュールの測定チャンバーへ移送されるのに対し、1点校正液は、ISEモジュールの近くに位置するボトルから直接取り込まれ、ISEモジュールの測定チャンバーに直接供給される。
従って、サンプル、ISE用の標準校正溶液、または品質管理液は1点校正液とは異なって取り扱われる。もしこのように訂正されなければ、精度の問題が生じるかもしれない。例えば、希釈率が既定のシステムで時間とともに変化すること、または特に、大きな希釈率(例えば、>1000)が検討されているならば、異なるシステムにより実質的に提供される希釈率が変化することが起こり得る。
分析装置システムを用いて得られたISE測定結果の精度に影響を与えうるそのような差異について補正するために、いわゆるSolution 1−Factor(SOL1F)補正が、以下に記載されるように行われる。
既定量の以下の校正標準が使用される。
Sol 1は、第1濃度値を有する校正標準である。
Calは、第2濃度値を有する別の校正標準である。
Sol 2は、第3濃度値を有する校正標準である。
以下の表2は工程、および上記の補正係数SoL1Fを計算するために得られた測定結果を表わす。
Figure 0004907481
例えば日々のISEモジュールの作動開始時点などの利用できる前測定値がない場合、測定値mVCal_2が本発明の1点校正チェックのための初期値である。
上記の一連の工程1〜5の工程4において得られた1点校正の測定結果mVCal_2を使用することは、そのような結果のみが、その後のチェックのための、異なる方法によってそれらの整合性についてチェックされた開始点として使用されるということを保証する。
上記工程1〜5の測定が完了した後、以下の計算が実行される。
Figure 0004907481
[式中、CSol1はSol 1におけるイオン濃度(例えばナトリウム=150mM)であり、CSol2はSol 2におけるイオン濃度(例えばナトリウム=110mM)であり、logは10底の対数である]
に従ったSlopeの計算。
Slopeの単位はmV/デカード(decade)である。
得られたSlopeは許容される限度内かどうかチェックされ、その限度自体はシステムの対応する試験設定において規定される。
SOL1−Factorは
Figure 0004907481
に従って計算される。
補正係数SOL1Fは無次元である。
SOL1Fは濃度値の計算のための補正係数である。
Figure 0004907481
上記の(1)および(2)と同一の変数が使用される。
Conc.MeasはSol 1の濃度の計算値である。
計算値のConc.Measを、式(1)および(2)で計算したSlopeおよびSOL1Fの値を使用して得る。
Sol 1は測定のために利用されるので、目的の濃度は既知である。
例としてナトリウムを使用した場合、これは150mmol/Lである。Conc.Measは、
(4)148.8mmol/L <ConcMeas< 151.2mmol/L
に準じた値から、その偏差についてチェックされる。
もしこのチェックが満たされれば、メイン校正は更なる1点校正についての信頼性のある基準を提供し、得られた結果の信頼性および精度を保証する。さもなければ、すなわち、もし上記のチェック(4)が満たされなければ、フラグがメイン校正で生じた全ての結果に付けられる。
本発明の好ましい実施形態は特定の用語で記載されているが、そのような記載は、説明のためだけのものであり、請求項の精神または範囲から逸脱することなく変更および変化されてもよいと理解される。
図1は、異なるサンプルに対してイオン選択性電極を用いて得られた測定結果についての結果リストを列11〜16に示し、本発明の方法を用いて得られた計算およびチェックの結果を列17〜21に示す表(表1)を表わす。 図2は、本発明の方法の工程を図解するフローチャート、特に図1の表1に記載されたチェック1〜3を表わす。
符号の説明
SS:一連の連続して測定されたサンプルのN番目のサンプルに対して、ナトリウム選択性のイオン選択性電極を用いて測定された電位差
ConcS:SSに基づいて計算されたナトリウム濃度
SP:一連の連続して測定されたサンプルのN番目のサンプルに対して、カリウム選択性のイオン選択性電極を用いて測定された電位差
ConcP:SPに基づいて計算されたカリウム濃度
CS:N番目のサンプルに対して、ナトリウム1点校正のために測定された電圧
CSN−1:(N−1)番目のサンプルに対して、ナトリウム1点校正のために測定された電圧
CP:N番目のサンプルに対して、カリウム1点校正のために測定された電圧
CPN−1:(N−1)番目のサンプルに対して、カリウム1点校正のために測定された電圧
C1:|CS−CSN−1|値の計算
C2:|CP−CPN−1|値の計算

Claims (3)

  1. 一組のイオン選択性電極を用いて、生体液サンプル中の少なくとも2種類の検体の濃度を測定するための方法であって、それぞれの電極はそれらの検体のうちの1種類を測定するのに適しており、それらの検体のうちの1種類はナトリウムであり、もう1種類の検体はカリウムであり、以下の工程:
    (a)前記一組のイオン選択性電極を用いて、一連の同じ種類の異なる生体サンプルを測定し、イオン選択性電極から、それらの生体サンプルのそれぞれにおけるナトリウムおよびカリウムの各濃度を表わすミリボルト単位の電圧値を得、データ処理に適した形態でその値を保存する;
    (b)工程(a)に従って各生体サンプルを測定した後、各イオン選択性電極を用いて、ナトリウムおよびカリウムについての校正標準を測定し、イオン選択性電極から、それらの校正標準のそれぞれにおけるナトリウムおよびカリウムの各濃度を表わすミリボルト単位の電圧値を得、データ処理に適した形態でその値を保存する;
    (c):工程(b)に従って校正標準を測定することにより得られたミリボルト単位でのそれぞれの値が、イオン選択性電極のうちの1つの動作中に、外乱によって引き起こされた異常な値を有しているかどうかを検証し、その検証は異なる生体液サンプル(NおよびN−1)に対応する連続した測定結果について、工程(b)に従って得られたミリボルト単位での測定電圧を処理することを含み、そして該処理は以下の工程、
    (i):生体液サンプル(N)およびその直前の生体液サンプル(N−1)に対応する、ナトリウムについての電極によって測定された校正標準の電位差の絶対値(△CS=|CS−CSN−1|)を計算および保存し、
    (ii):生体液サンプル(N)およびその直前の生体液サンプル(N−1)に対応する、カリウムについての電極によって測定された校正標準の電位差の絶対値(△CP=|CP−CPN−1|)を計算および保存し、
    (iii):工程(i)および(ii)において得られた、計算および保存されたそれぞれの絶対値が第1設定の閾値よりも大きいかどうかを検証し、もしこの検証結果がポジティブであれば、
    (iv):工程(i)および(ii)において得られた、計算および保存された絶対値が、第2設定の閾値よりも小さい量で互いに異なるかどうかを検証し、もしこの検証結果がポジティブであれば、
    (v):生体液サンプル(N)に対して、工程(i)において得られた、計算された絶対値と、その直前の生体液サンプル(N−1)に対して、工程(i)において得られた、計算された絶対値が第3設定の閾値よりも大きい量で互いに異なるかどうかを検証し、もしこの検証結果がポジティブであれば、
    (vi):生体液サンプル(N)の測定結果が疑わしいということを示す信号を発する、
    を含む;
    (d):工程(b)に従ってナトリウムおよびカリウムについての校正標準を測定する前に測定された、対応する生体液サンプルに対して得られた測定結果を、疑わしいとしてフラグでマーキングする;
    を含む、前記方法。
  2. 工程(a)に従って各生体サンプルを測定した直後に、工程(b)に従って各イオン選択性電極を用いて、ナトリウムおよびカリウムについての校正標準の測定を行い、工程(d)に従って得られた測定結果を疑わしいとしてフラグでマーキングすることを、工程(b)に従ってナトリウムおよびカリウムについての校正標準を測定する直前に測定された対応する生体液サンプルに対して実行する、請求項1に記載の方法。
  3. 第1設定の閾値が0.8ミリボルト、第2設定の閾値が0.25ミリボルト、そして第3設定の閾値が0.25ミリボルトである、請求項1または2のいずれか1項に記載の方法。
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