JP4906176B2 - 電子源による電離箱 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非放射性電離源を有する電離箱、好ましくはイオン移動度分光装置、電子捕獲検出器、又は大気圧電離質量分光装置(APIMS)における電離箱に関し、詳しくは、反応区画室、分析物(analyte)を反応区画室に送る供給管路、及び分析物を排出する排出管路を備え、反応区画室が気体を透過させない仕切りによって真空区画室から隔てられており、非放射性電子源が真空区画室内に設置され、加速部の負極を構成している電離箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような電離箱は、イオン移動度分光装置(IMS)に対する米国特許第5,969,349 号、及び電子捕獲検出器(ECD)に対する米国特許第6,023,169 号から公知である。
【0003】
イオン移動度分光装置(IMS)は、1970年代の初期に、大気中の有機性蒸気を分析・検出するために導入された。イオン移動度分光装置は、分析すべき物質のイオンを発生させる反応室と、そのイオンを分離するためのドリフト室とから構成される。反応室では、通常、放射性物質を用いて分析すべきイオン、例えばトリチウム、63Ni 、241Am などを発生させるために使用される。この種のIMSの欠点は、放射性電離源の使用が環境及び保守要員の健康に有害となる可能性があるということである。
【0004】
この点に関連して、反応室内に非放射性の電離源、例えば電子を発生させるためのフォト・エミッタなどを有するIMS 装置を設計する試みが多数なされた。しかし、それらの実験では、分析される気体分子と源の表面との接触を排除することができなかった。そのような接触は非放射性電離源の作動特性を変化させることがあるので、検出器の表示の不安定性の一因になる。
【0005】
公知のIMS 装置は、反応室、ドリフト室、前記反応室に組み込まれた非放射性電子源、分析物を送るために反応室に接続された供給管路、及び分析物を除去するための排出管路、ならびにドリフト室に組み込まれた捕獲電極から構成される(例えば、Begley P., Carbin R., Fougler B.F., Sammonds P.G., J. Chromatogr. 588 (1991) Page 239を参照)。
【0006】
この公知のIMS の欠点は、分析物が非放射性電離源の表面と直接接触し、それにより前記電離源の作動条件が変化し、検出器の表示の不安定性の一因になり得ることである。
【0007】
米国特許第5,021,654 号は、放射性イオン源を簡単に熱イオン排出源という形の非放射性イオン源に置換する方法を開示している。
【0008】
冒頭で言及した電離箱によって、分析物と電離源との接触を回避して、正及び負イオンでの作動を可能とするIMS 又はECD 装置を形成することが可能である。
【0009】
電子源が別個の真空区画室に収容されるため、気体と電子源の表面との接触は完全に回避され、主な作動条件は常に一様でありコントロールされている。他方、前記仕切りは電子に対して透過性があり、電子は仕切りを通過して反応室の第2の区画室に入り込むことが可能である。この第2の区画室はIMS 気体回路の一部を成し、ここに、電子が仕切りを通って入り込んだ後、気体分子との反応によって、正又は負のIMS 作動モードに応じて分子イオンが形成される。ある好ましい実施の形態では、反応室を2つの区画室に分ける仕切りが雲母で形成される。これは、電子に対する透過性が高く、気体に対しては十分な不透過性があるという両方の点で特に適切な材料である。圧力差によって仕切りが湾曲するのを防ぐために、電子の散乱と吸収ができるだけ小さい金属のメッシュ、例えば銅製のメッシュで仕切りを支持することが好ましい。
【0010】
公知の反応区画室で既にある範囲の問題が解決されているが、まだ重大な問題がある。すなわち、仕切りが電子に対して十分に透過性であるためには、仕切りは極めて薄くなければならないということである。そうすると、上記のような支持手段を講じても、その窓は、圧力差のために機械的に壊れたり、漏れを生じたりする危険が出てくる。特に、強い電子衝撃が及ぼす負荷の増加を考えるとその危険が大きくなる。電子衝撃は、とりわけ局部的な熱負荷をもたらし、その熱は支持金属メッシュと極めて薄い金属膜では不十分にしか放散されない。仕切りに衝突する電子の大部分は依然として壁に吸収され、電子源の作動が進むにつれて、電子は仕切りに不可逆的な変化を生ぜしめ、その結果仕切りの不透過性が低下する。壁を貫通して反応区画室内で空気の成分をイオン化できる電子はppm 以下の割合のものだけになり、ほんの小さな測定信号しか生じないのはこのためである。より大きな測定信号が、仕切りを貫通する電子電流を増やすか、仕切りの前で電子が加速される電圧を高くすることで得られる。しかし、どちらの場合も、仕切りに注入されるエネルギは増大し、壁材料(例えば、雲母)は貫通した電荷をあまり効率的に放電しないので、装置の寿命の減少をもたらす。寿命の減少は、壁材料の組成によっては劇的なほどになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、冒頭で言及したタイプの非放射性の電離源による電離箱であって、反応区画室における必要なイオン分子反応のイオン化率が十分あるいはそれ以上に高いと共に、長い使用寿命を有し、安定し且つ真空気密な仕切りを備えた電離箱を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、一方においては、冒頭で言及したタイプの電離箱であって、加速部の正極が真空区画室内のX線陽極として、場合によって仕切りの表面として、a)衝突する電子によりこのX線陽極で発生したX線量子が反応区画室の方向で仕切りに到達し、b)仕切りは、加速電圧で得られる運動エネルギを有する電子に対しては不透過性であり、X線陽極で発生するX線量子に対しては透過性であり、c)反応区画室内に変換層を有する1つ以上の電極が、場合によって仕切りの表面として配置されており、仕切りを通過するX線量子により、前記変換層において光電子及びエネルギX線量子の少なくとも一方が放出され、d)上記光電子及び上記変換層において放出されたエネルギX線量子の少なくとも一方は、反応区画室内にある空気成分と衝突したときに、空気成分を電離するのに十分な運動エネルギーを有するように設計された電離箱によって解決される。
【0013】
前記課題はまた、冒頭で言及したタイプの電離箱であって、加速部の正極が真空区画室内のX線陽極として、場合によって仕切りの表面として、a)X線陽極で発生したX線量子が反応区画室の方向で仕切りに到達し、b)仕切りは、加速電圧で得られる運動エネルギを有する電子に対しては不透過性であり、X線陽極で発生するX線量子のうち、2keV未満の量子エネルギを有するものに対しては透過性であり、c)反応区画室に入るX線量子は、反応区画室内にある空気成分に衝突したときに、前記空気成分を電離するのに十分な量子エネルギを有するように設計された電離箱によっても解決される。
【0014】
本発明はまた、特にイオン移動度分光装置、電子捕獲検出器、又は大気圧電離質量分光装置における大気圧の反応区画室内の空気成分を電離させる方法であって、反応区画室外部の真空中で電子衝撃によってX線(X-radiation)量子が発生され、該発生されたX線量子に対してほぼ透過性で、安定し、且つ真空気密な仕切りを通って反応区画室に進入し、そこで1つ以上の電極において該X線量子が光電子及び/又はエネルギX線量子を放出し、それが空気成分を電離する方法を提供する。
【0015】
最後に、本発明は、特にIMS, ECD, 又はAPIMS における大気圧の反応区画室内の空気成分を電離させる方法であって、反応区画室外部の真空中で電子衝撃によってX線(X-radiation)が発生され、該発生されたX線に対してはほぼ透過性で、安定し、且つ真空気密な仕切りを通って反応区画室に進入し、そこで該X線量子の量子エネルギが2keV 未満、好ましくは1keV 未満であり、従って該X線量子が十分な効率で空気成分を電離する方法を提供する。
【0016】
本発明による電離箱の1つの好ましい実施の形態では、仕切りはベリリュウムから形成され、10μm乃至200μmの範囲の厚さを有する。ベリリュウム窓は、X線装置の分野では一般に極めて知られており、その十分な強度と相まって透過性が高いために用いられている。上記の好ましい厚さ範囲では、仕切りは耐久性が高く、真空気密であり、電子に対して貫通不可能なバリアとなる。他方、陽極で発生したX線は、仕切りをほとんど妨げられずに通過する。
【0017】
別の好ましい例では、仕切りは7μm乃至40μm の範囲の厚さの雲母で形成された仕切りである。雲母は、X線に対してベリリュウムほど透過性が高くなく、仕切りをより薄くしなければならないが、ベリリュウムの欠点、即ち高い価格と毒性は回避される。
【0018】
本発明の実施の形態では、加速電圧は2keV 乃至20keV、好ましくは5keV 乃至15keVの間にある。
【0019】
このように、X線陽極でX線が発生され、それが直接反応区画室内の空気成分を電離するのに適するか、あるいはそこで変換層で変換されて光電子及び/又はより低いエネルギのX線を放出し、それが上記の機能を果たすかのどちらかとなる。
【0020】
好ましくは、X線陽極は、原子番号が50より大きい元素、特に金を含有する。その結果、より高いレベルの制動放射(bremsstrahlung)が発生する。
【0021】
好ましくは、X線陽極は、電子源から発する電子の殆ど全てが仕切りに到達しないように真空区画室の内部に仕切りから距離を隔てて配置される。これは、例えば、電子がX線電極側に、仕切りとほぼ平行に加速され、そこでほぼ45°未満で衝突し、X線(特性放射線及び制動放射線)を発生する構成により実現される。X線のみが仕切りに衝突し、従って仕切りが電子で妨害されることがない。
【0022】
これに代えて、X線陽極を金属層として仕切りに貼付し、陽極に衝突する電子源からの電子が金属層中で減速され、X線を発生し、それが反対側から仕切りに入ってそれを貫通するようにすることもできる。
【0023】
好ましくは、金属層は電子源から貫通する電子の半減厚の少なくとも7倍をカバーするように十分に厚く形成して、実際に電子が全く仕切りに到達せず熱負荷が金属層の熱伝導性によって既に十分減少するようにされる。
【0024】
しかし、他方、金属層は発生するX線の半減厚の最大でも2倍しかカバーしないように十分に薄く形成しなければならない。これによって、十分に強いX線が確実に仕切りを貫通して反応区画室に入る。
【0025】
電子源は熱陰極を含むことが好ましい。これは、電子を発生させる最も普通の方法である。しかし、本発明は他の電子源を用いて実施することができる。
【0026】
本発明のある実施の形態では、電極は仕切り上の変換層として反応区画室内に収容される。これは容易に実施できるバリエーションである。仕切りを通って入ってくるX線は、その内部及び表面上に光電子及び/又はより低エネルギのX線量子を発生し、それらは反応区画室に入って、そこで空気成分を電離させる。
【0027】
変換層は、好ましくは、それに当たるX線の半減厚の少なくとも1倍、しかし最大で7倍をカバーするように十分に厚くすべきである。これにより、十分なレベルの変換効率が確実に得られる。
【0028】
具体的には、変換層の厚さは、用いる変換材料(複数の成分を有してもよい)及び入ってくるX線量子のエネルギによるが、1μm乃至200μmの間にある。より低エネルギの放射線及び最終的には光電子への変換はいくつかの変換段階を経て生じ得、そのため、それに応じて適合する材料の使用が勧められる。
【0029】
これに代えて、反応区画室内における1つ又は複数の電極を仕切りからある距離を隔てて配置し、X線が変換層(単数又は複数)にある角度で当たるようにしてもよい。
【0030】
この実施の形態をさらに発展させた例では、反応区画室内のいくつかのほぼ平行な電極を仕切りからある距離を隔てて配置し、X線が変換層に約90°の角度で当たるようする。その結果、反応区画室内に入ってくるX線は、空気成分を高い効率で電離する放射線及び/又は電子に非常に効果的に変換される。
【0031】
個々の電極は、その各々がそれに当たるX線の半減厚の厚さの約10分の1乃至1倍をカバーするように十分に厚くして、全ての電極が変換に寄与するようにしなければならない。
【0032】
この効果は、1つ以上の電極を反応区画室内で仕切りから距離を隔てて配置し、且つそれらがルーバ表面構造を有するようすれば、実効変換面積が拡大されてさらに強めることができる。
【0033】
ある実施の形態では、変換層が、それに当たるX線の平均量子エネルギよりもK−殻レベルが小さい材料で形成されている。従って、量子エネルギがより低く、効果的な電離により適する二次X線を発生させることができ、必要ならば継続的に発生させることもできる。
【0034】
ある実施の形態では、変換層が、K−殻レベルがそれに当たるX線の平均量子エネルギとほぼ同じである材料で形成されている。従って、空気成分を電離させる光電子が効果的に放出される。
【0035】
変換層にいくつかの元素を用いる場合、上述した2つの効果を組み合わせることもできる。より低エネルギのX線量子が、必要によりいくつかの段階を経て発生される。それらは既に十分なレベルの効率で空気成分を電離させるか、又は空気成分の電離を引き起こす光電子を放出させる。
【0036】
電子源とX線陽極との間に別の集束電極を配置して、それを加速電圧源に接続することもできる。
【0037】
β線源とは対照的に、電子の強度及び/又はエネルギ、すなわち、その飛程は有利に変えることができ、もってそれぞれの条件に、特に幾何学的条件に合わせて最適化することができる。ECD の場合、電子の飛程は、Ni-63 源の約7mmから、Ni-63 源の16keV に代えて約1.5乃至2keV のエネルギレベルの電子を発生させることによって0.2mm 未満にまで減少することができ、それによって検出器の体積を、例えば毛管カラム(capillary column)検出器の場合、かなり減少し、しかも所要の、空間的に不均一な電離を保つことができる。
【0038】
IMS では、電子の飛程を反応区画室の長さに適合させることができる。これは小型化(micro-IMS)の場合に、特に重要である。
【0039】
強度を変えることによって感度を高めたり、あるいはそれぞれの測定に適合させたりすることができる。アップライン全般的スキャン又は前回測定で生成イオンが何も見つからなかったり、量が不十分である場合に、それに応じて強度を増大させることができる。同様に、生成イオンの数が必要以上に多い場合に、強度を減少することもできる。
【0040】
本発明のその他の利点は、以下の説明及び添付図面に記載されている。さらに、本発明の上述した詳細な特徴は個々に又は種々の組み合わせで適用することができる。
【0041】
説明する実施の形態は、最終的な一覧と理解すべきものではなく、例示的なものであると理解すべきである。
【0042】
本発明による電離箱装置に最終的にもたらされた効果は、実験中に非常に驚くべき形で生じた。以下の説明では、予めいくつかの半定量的で、一般的な計算及び推定を示すが、それらは、本発明によって開発された可能な物理的メカニズムの背景を理解するための洞察の第一歩となるものである。
【0043】
高エネルギ電子が固体に進入すると、電子は減速され、その運動エネルギは新しい電荷担体(「電離減速」)と放射線の発生(「放射減速」)とに分配される。
【0044】
一次電子が減速媒質の核外電子に衝突すると、その運動エネルギの50%までが移動する。このエネルギは、仕事関数(=核外電子の結合エネルギ、例えば、価電子ではほぼ15eV,K−殻電子ではほぼ0.5…1.5keV)及びその結果生ずる二次電子の運動エネルギに分配される。後者のエネルギが十分に大きければ、電離プロセスが再び生じ得る。
【0045】
これらの電離プロセスとは別に、一次及び二次電子の弾性散乱も生じる。運動エネルギが減少するにつれて、偏向角度(元の運動方向に対する)は次第に大きくなる。その結果、及び一次電子と二次電子の基本的不可識別性(エネルギの高い方が一次電子と呼ばれる)のために、電子の進路はその後端側でかなり広がる(すなわち、一次電子の明確な飛程について語ることはできなくなる)。
【0046】
単一エネルギの電子の線束密度を減速媒質の厚さに対してプロットすると、層厚が増加するにつれてほとんど直線的に減少する。これを外挿した直線と層厚軸との交点は「平均飛程」と呼ばれる。飛程は、x(cm)で表されるだけでなく、x(g/cm2)(「質量飛程」)でも表される。それは、減速媒質の原子番号と原子量との比が一定である限り、「質量減速能」(Massenbremsvermogen)(−dE/dx)/ρは媒質の種類にほとんど依存しないからである。すなわち、「直線的」な飛程xは、媒質間で(例えば、アルミニウム−銅−空気で)それぞれの媒質の密度を考慮に入れて換算することができる。
【0047】
いくつかの電離箱では、ほぼ6μmの厚さを有し、白雲母(白雲母=カリウム雲母=KAl2((OH1F)2/AlSi3O10)であって、平均原子番号:9.4、平均原子量:19、密度:2.6…3.2g/cm2を有するもの、以下の計算では、2.8、すなわち、6μm=1.7mg/cm2という数字が用いられる)で形成された窓が設置され、外側アルミニウム厚さが(すなわち、空気側で)30…50 nm である。
【0048】
窓材料中の電子飛程は次の式によって推定することができる:
R=0.5E(1-0.983/(1+4.29E))= ほぼ7HVT
ここで、Rは電子飛程(単位g/cm2)、Eは電子のエネルギ(単位MeV)、HVTは半減厚、すなわち電子のエネルギを半分にする層厚である。
【0049】
上記式を、63Ni-β線(平均エネルギ16 keV)を用い、空気を減速媒質として用いてチェックした:1HVT =0.9mm 空気。文献における他の資料は、HVT を0.5…1.3mm空気(平均0.9mm)と述べている。
【0050】
この式によって、電子飛程(単位mg/cm2 及び μm 雲母)とHVT (単位μm 雲母)を電子エネルギについて計算した:
【0051】
【表1】
Figure 0004906176
【0052】
第5欄:6 μm 雲母がn HVT に対応する。
第6欄:6μm 雲母を通った後、電子流が因子2(HVT の数 )だけ減少。
【0053】
ほぼ15keV より低く、特に10keV より低いエネルギでは、一次電子は全く窓を通過しないことは非常に高い確率であり得る。
【0054】
重い原子核のクーロン場で高速の電子(1…100keV)が偏向され、減速されると、いわゆる制動放射(bremsstrahlung)が発生する。そのエネルギは0から電子の最大エネルギまでにわたって分布する。制動放射線のスペクトルの強度ピークは短波長リミットの1.5…2倍の波長にある。すなわち、例えば、電子が減速媒質を15keV (λmin =0.83オングストローム)で進入する場合、ほぼ10keV (= 1.25オングストローム)である。電子のエネルギが減速媒質のK−, L−,N− 殻のエネルギより大きい場合、連続制動放射線スペクトルが減速媒質の離散的なスペクトル線に、例えば白雲母の場合、Kからの3.3keV, Al からの1.5 keV, 及びSi からの1.7 keV の線に重畳される:Fからの678eV 及び0 (雲母の原子の52%は0である!) からの517eV の放射線は、多分、エネルギが小さすぎて窓から出てくることができない(放射吸収率〜1/エネルギ)。
【0055】
制動放射の収率(yield)については、いろいろな研究者たちが実験式/特性を発表しており、それらから、例えば15keV の電子については次の数字が得られる:
【0056】
【表2】
Figure 0004906176
【0057】
制動放射の収率 (yield) は極めて小さい。一次電子のエネルギの大部分は、「電離減速」によって荷電担体に転換され、この二次電子が窓を出て行くのに十分なエネルギを持っていなければ失われてしまう。表2から、一次電子を雲母(平均原子番号9.4)でなく金(原子番号79)で減速すれば、制動放射の収率(yield)は約18倍も増大させることができることが分かる。
【0058】
窓で生ずる制動放射線は窓を通って進む際に減衰する。この強度減少は ランベルト・ベーアの法則で次のように記述される:1/l0 = e-(μ/ρ)xρ、ここで (μ/ρ) = 質量減衰係数及びxρ= 減衰させる層の面積密度(雲母の窓では1.7 mg/cm2まで)。質量減衰係数の値は種々の文献中に特性及び表の形でまとめられている。一次イオンのエネルギ(=量子の最大エネルギ)に依存する制動放射線の強度減少を計算した(表3)。13及び6.5keV は、それぞれ20及び10keV の電子で発生された制動放射線スペクトルのピーク値である。
【0059】
【表3】
Figure 0004906176
【0060】
これらの計算から、既に想定したように、1keV 未満の放射線は窓から出て行くことができないこと、そしてK, Al, 及びSi の特性線は窓から出て行くが大きく減衰していることが明らかである。従って、スペクトルは制動放射線の「山」、すなわち、ほぼ3keV からEmax までの範囲に限定される。
【0061】
30…50nm の厚さの外側アルミニウム層での制動放射線の減衰は、表4の数字が示すように、ごく小さい。平均厚さ40nm = 4×10-6 cm が想定されているが、これはアルミニウムの密度(= 2.7g/cm3)を乗ずると、質量層厚1.1×10-5 g/cm2 に相当する。
【0062】
【表4】
Figure 0004906176
【0063】
窓での制動放射線の強度減少は、放射線の量子と窓材料の原子の殻電子との相互作用による。小さな原子番号及び低い量子エネルギで、それは光電効果(photo effect)である。
【0064】
光電効果は純粋な吸収プロセスである。全量子エネルギEx が電子に移され、電子は運動エネルギEkin = Ex -Ei で原子から離れて行く、ここでEi は殻(K,L,M,....)の電子の結合エネルギである。量子エネルギがE(K)(=K殻での結合エネルギ)より大きければ、光電吸収は主に(約80%)K−殻で生じ、高い方の殻では約20%しか生じない。量子エネルギが電子の結合エネルギよりもほんの少し高い場合、光電効果の確率は最も高くなる。光電子の放出角度(量子の入射方向に対する)は量子エネルギに依存する:11.3 MeV で11°、79keV で43°、17keV で65°、そしてさらに小さなエネルギでは90°である。
【0065】
光電子に与えられた運動エネルギが、隣接する原子の中の電子の結合エネルギより大きければ、そこで二次電子が放出される。
【0066】
光電子があとに(例えば、K−殻に)残す孔(hole)は、より遠くの電子によって埋められ、その電子は、ジャンプして、経路エネルギ差を放射により放出する。この特性X線がまた、隣接する原子の光電子を(当然、より小さいエネルギを有する)再び放出させることができる。しかし、いわゆる真性光電効果も可能であり、その場合−何らの放射なしに−別の(より遠くの)同じ原子の核外電子が放出される(オージェ効果):例えば、L−電子がK−殻の孔を埋めてエネルギ差を他のL−電子に渡し、該L−電子が結果的に原子を離れて行くことが生じ得る。この場合、与えられるエネルギは、ほぼ E(K)-2E(L)(例えばアルミニウムの場合:ほぼ1,500eV −×165eV =1.2keV)。このような放射を伴わない遷移は軽い元素では非常に生じやすい。
【0067】
この「孔埋め」プロセスは連鎖的に続いて、広い範囲の低いエネルギを有する多数の電子が放出されることが生じ得る。
【0068】
上述の相互作用プロセスは、IMS イオン源で窓材料においても空気中においても生じ得る。
【0069】
実際に、IMS イオン源における飽和電流を求める方法を説明する。
【0070】
イオン源で生成され加速された電子は窓に進入してパワーが1.2×1014 eV/s の制動放射線を生ずる(前述した通り)。経験式P = 1.5×10-9×Z×i×U2(ここでP は電子ビームが完全に吸収されたときの制動放射線のパワー、Zは減速媒質の原子番号、iは電子の流量(flow),そしてUは電子を加速する電圧である)によると、このパワーは8.8×1013 eV/s と推定される(「電子ビームの完全な吸収」なる条件は、前述のように、満たされていると見なすことができる)ので、差異(deviation)は約−25%である。放射は4π立体角(geometry)に拡がるが、我々が関心を持つのはIMS イオン源の方に向いた半球だけである(→因子0.5)。制動放射線スペクトルは多分ほぼ6.5keV のところに強度のピークを有する−従って、以下の計算でこの値を用いる(→因子0.65)。放射の約20%が窓で減衰する(→因子0.8)。窓の外表面の薄いアルミニウム層で、放射の0.1%が吸収され、光電子に変換される。アルミニウム電子は(平均して)ほぼ170eV で結合される。従って、毎秒ほぼ1.8×108の光電子が生じ、そのうち、アルミニウム層からIMS イオン源の方へ出て行く50%のみが重要である(→因子0.5)。これらの光電子の平均エネルギは推定できるとしても困難である。それが約1keV である(あるいはそれより若干高い)とすると(例えばL−殻オージェ電子、上記参照)、これらの電子にはアルミニウム層から出て行くチャンスがある:平均アルミニウム層厚40nm は、1keV 電子で6.8HVTに対応する、すなわち、これらの電子が窓から出て行く確率は1%である。1keV の電子は、空気中でcm及びTorr当たり約3イオン対を生成する。 760 Torr 及び最大飛程120μm (=10HVT)で、これは光電子あたり27.4イオン対又は毎秒2.5×109 イオン対を生ずる。この数字に素電荷を乗ずると、飽和電流は約410pA となる。他方、IMS イオン源の空気中へのエネルギ入力9×107 電子/s×1 keV/電子を用いても飽和電流を計算できる。すなわち、それをイオン対あたりほぼ34eV の空気−比電離エネルギ(luftspezifiscen Ionisierungsaufwand, air-specific ionization effort)で割って、素電荷を乗ずると:420pA となる。
【0071】
測定された飽和電流は、(電子源に応じて)170から330pA までの間にある。
【0072】
ここで述べた方法に代わるものとして、空気の電離が「アルミニウム層からの光電子」という中間ステップを介してではなく、制動放射線の量子と空気中の窒素及び酸素原子との相互作用によってむしろ直接的に生じることも考えられる。相互作用の形は、第1段階では原子に対する光電効果で光電子の生成であり、第2段階ではそれらの光電子によるN2 及びO2 分子の電離である。放射量子は電荷がないので相互作用の確率が低い、すなわち、制動放射線量子は(同じエネルギの電子と比べて)空気中の飛程が約1500倍も大きい。
【0073】
表5には、放射線の飛程R(1%)を、放射線を<1%に減少するのに必要な距離によって示しており(第3行)、併せて、反応区画室(約3cm の長さ、第4行)での放射線の減少率、及びIMS測定セル全体(約8cm の長さ、第5行)での減少率を示している。
【0074】
【表5】
Figure 0004906176
【0075】
放射量子が3keV より大きいエネルギを有すると、上で推定したように、放射線はごくわずかな相互作用で測定セル全体を通過して、集電極に衝突する。この結果、電離電流(ドリフト区画室における電離及び集電極での光電子の放出によって生ずる)は一定になって、それはスペクトルのベースラインの増加を生ずる。しかし、これは観測されなかったので、放射量子がドリフト区画室に到達しないか、又はIMS 測定セル内での相互作用の確率が小さくて、検出できるような効果をほとんど何も生じないかのいずれかであると結論せざるを得ない。IMS 測定セル(より具体的には、反応区画室)に入る放射線の比率を推定するために、反応区画室の体積(約2.5cm3)の半径R(1%)の球の体積に対する比を補正因子として導入する。
【0076】
表6は、幾何学的な比率を考慮した結果(イオン対及び飽和電流)を示す。
【0077】
【表6】
Figure 0004906176
【0078】
表6の最後行の値から、2つの効果が作用し得ることが分かる。制動放射線スペクトルが、ほぼ3keV から一次電子のエネルギまでのエネルギ範囲に亘っている場合、制動放射線による空気電離はほとんどありそうもない。しかし、スペクトルの低エネルギ成分が無視すべきでない場合には、制動放射線によって生ずる電離電流がたちまち支配的になり始める可能性がある。
【0079】
本発明を図面によって示し、実施の形態を用いてさらに詳しく説明する。
【0080】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0081】
図1は、電離箱を備えた従来のIMS 測定セルを模式的に示す概略図である。
【0082】
測定セル(1)は、ドリフト区画室(2)、イオン導入グリッド(3)、反応区画室(4)、及び反撥電極(6)を備えた前部領域(5)から構成されている。
【0083】
ドリフト区画室(2)は、例えば、直径が1又は2cm、長さが5乃至10cm である。電場支持リングあるいは均一抵抗コーティングなどの個別的あるいは連続的構造体が、円筒状のドリフト区画室(2)の軸に沿って200乃至300V/cm の強度の電場を維持するように機能する。
【0084】
気体入口(7)から清浄な乾燥空気が5乃至20l/h の流量でドリフト区画室に入る。イオン導入グリッド(3)はドリフト区画室(2)と反応区画室(4)との間に配置されている。グリッドは(例えば)ニールセン・ブラッドバリータイプのものでもよい。反応区画室(4)の直径は、ドリフト区画室(2)の直径と正確に同じ大きさ又はそれよりも小さなものでもよく、その長さは、例えば、1乃至3cm である。ドリフト区画室のものと類似した電場支持構造体が、電場を区画室の軸に沿って200-300V/cm の強度に維持している。反応区画室(4)には、清浄な乾燥空気が5乃至20l/h の流量で入口(8)から出口(9)に潅流され、この出口はドリフト気体の出口にもなっている。
【0085】
反応区画室(4)の前端(5)には、イオン源が通常配置され、該イオン源は、通常は、Ni-63 β-線源、又はコロナ針、又は真空UV ランプ(例えば、10.6eV で117nm)である。
【0086】
反撥電極(6)は、前部領域(5)と気体入口(8)との間に配され、IMS 測定セル(1)の軸に沿って電位差の最大点に位置しており、その結果、領域(5)で形成された電荷担体を反撥して反応区画室へ追いやる。
【0087】
制動放射線源(10)を図2に示す。
【0088】
制動放射線源(10)は、真空容器(11)(圧力<10-6 Torr)で構成され、該容器は、例えば、ガラスで形成され、その中に直接又は間接加熱される熱陰極(12)及び好ましくは重金属、例えば金で形成された陽極(13)が配置されている。2つの電極は電圧源(14)に接続され、該電圧源が電子を加速するための電位差(例えば10-15kV)を供給する。陽極(13)の厚さ(Dicke, width)は加速された電子がその中で十分に吸収されるようなものでなければならない。金の場合、これは数百ナノメートルになる。
【0089】
陽極(13)の背後には窓(15)があり、該窓は容器(11)の壁に、例えば接着(gluing)により、気密に封止されている。陽極(13)は窓(15)に結合させることも、窓(15)から機械的に分離して配置することもできる。窓(15)は、制動放射線に対してはほぼ透過性であるが空気に対して不透過性であり、また、圧力差に耐える程に十分に厚くなければならない。
【0090】
適当な窓材料の例としては、ベリリュウム(厚さ25-100μm)や雲母(厚さ5-10μm)があげられる。
【0091】
熱陰極(12)から放出された電子(16)は陽極(13)の方向へ、10から15keV にまで加速されて、陽極材料に進入し、そこで制動放射線(17)が生じ、陽極(13)から出て行く。陽極(13)は、該陽極に衝突する電子(16)の大部分が該陽極を通過することができず、制動放射線(17)がわずかに弱まるだけで陽極(13)から出て行くことができるのに必要な厚さを有する。適当な厚さはほぼ0.4μm であり、これは金における15 keV 電子の半減厚の10倍に相当し(電子電流を約0.1%に減少させる)、生ずる放射線をほぼ10%未満しか弱めない。
【0092】
窓(15)における放射線の吸収損失を最小に抑えるために、低い原子番号の材料が選ばれる(例えば、原子番号が4のベリリウム、あるいは平均原子番号が9.4の白雲母)。
【0093】
制動放射線量子のエネルギが2keV より低ければ、図1の領域5において空気は効果的に電離される。該エネルギが2又は3keV よりも大きいと、制動放射線を光電子に変換することが必要になる。このために適当な金属、例えばアルミニウムが放射線にさらされる。
【0094】
図3(a)、(b)、及び(c)は、制動放射線源(10)とIMS 測定セル(1)との間のこの変換層(18)の種々の配置例及び実施の形態を示す。
【0095】
図3(a)は、制動放射線源(10)とIMS 測定セル(1)の軸方向配置を示す。変換層(18)が窓(15)の前にそれと平行に配されている。
【0096】
変換層(18)は、窓(15)上及びその前面に見られ、窓(15)に接着、例えば蒸着又は積層されている。この層(18)の厚さは、光電子に対するアルミニウムの半減厚の1乃至7倍、例えば5keV の電子に対して50-350nm である。層(18)において、光電子に変換されるのは制動放射線出力の1%未満である。この層(18)をより厚く選ぶと、光電子に変換される放射線の割合はより大きくなるが、生ずる電子のエネルギが低すぎて層(18)から出て行くことができない。層(18)はIMS 測定セル(1)の高電位点にあり、同時に光電子によって生成される反応イオンに対する反撥電極(6)としても機能する。
【0097】
図3(b)は、放射線が側方からIMS 測定セルに入り、IMS 測定セル(1)の軸に対し45°に傾いた変換層(18)に衝突する実施の形態を示している。放射線源(10)は光量子を主にIMS 測定セル(1)の軸に対して直角に放出し、変換層(18)は軸に対し45°の角度で固定されている。
【0098】
放射源の窓(15)から層(18)までの距離は、IMS 測定セル(1)の反応区画室(4)の直径に対応している。層(18)の厚さは1 mm 以上にすることもでき、制動放射線の光電子への変換は、主として層(18)の最初の350-400 nm で起こる。層(18)はIMS 測定セル(1)の高電位点に再び一度なり、このようにして生成された反応イオンをIMS 測定セル(1)の反応区画室(4)内に追いやる。
【0099】
第3の実施の形態を図3(c)に示す。放射源(10)とIMS 測定セル(1)の配置は図3(b)と同様であるが、変換層(18)は、IMS 測定セルの軸に沿って整列している多数のルーバ(19)から成っている。光電子の生成は多数のアルミニウムルーバ(19)の中及びその表面で生じる。アルミニウムルーバは、IMS 測定セル(1)の反撥電極(6)に導電的に固定され、測定セルの軸に平行に延びており、側方から測定セル(1)に入る制動放射線によって照射される。ルーバ(19)の長さは数ミクロンから数ミリメートルの間にすることができ、互いの間の距離もそのようにできる。ルーバ(19)は円板状である必要はなく、棒状又は球状であってもよい。ルーバは反撥電極(6)の全面を覆っており、規則的又は不規則に配分される。これにより、変換層(18)は大きな表面積を獲得し、他の実施の形態に比較してより多くの光電子が発生することができる。極端な場合、変換層はスポンジ状に配分することもできる。
【0100】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、反応区画室外部の真空中で電子衝撃によってX線(X-radiation)が発生され、該発生されたX線に対してほぼ透過性で、安定し、且つ真空気密な仕切りを通って反応区画室に進入し、そこで1つ以上の電極において該X線が光電子及び/又は低エネルギX線量子を放出し、それが空気成分を電離するものであるので、反応区画室における必要なイオン分子反応のイオン化率が十分あるいはそれ以上に高いと共に、長い使用寿命を有し、安定し、且つ真空気密な仕切りを備えた電離箱が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】公知のIMS 分光装置の概略図である。
【図2】本発明の電離箱の真空区画室を成す制動放射線源を示す概略図である。
【図3】 (a)は、本発明の第1の実施の形態に係る電離箱における、制動放射線源(10)とIMS 測定セル(1)の軸方向配置を示す図である。(b)は、本発明の第2の実施の形態に係る電離箱における、制動放射線源(10)とIMS 測定セル(1)の軸方向配置を示す図である。(c)は、本発明の第3の実施の形態に係る電離箱における、制動放射線源(10)とIMS 測定セル(1)の軸方向配置を示す図である。
【符号の説明】
1 測定セル
2 ドリフト区画室
3 イオン導入グリッド
4 反応区画室
5 前部領域
6 反撥電極
7 気体入口
8 入口
9 出口
10 制動放射線源
11 真空容器
12 熱陰極
13 陽極
14 電圧源
15 窓
16 電子
17 制動放射線
18 変換層
19 ルーバ

Claims (19)

  1. イオン移動度分光装置、電子捕獲検出器、及び大気圧電離質量分光装置のいずれか1つの非放射性電離源を有する電離箱であって、真空区画室と、反応区画室と、空気成分を該反応区画室に導入する供給部と、該空気成分を排出する排出部とを備え、前記反応区画室が前記真空区画室から気体不透過性の仕切りによって隔てられ、非放射性電子源が前記真空区画室内に配置されて加速路の負極を構成し、
    前記加速路の正極が、前記仕切りの表面を含む前記真空区画室内に配置されたX線陽極として形成され、
    a)衝突する電子によって前記X線陽極に生成され前記反応区画室の方向に進行するX線量子が前記仕切りに到達し、
    b)前記仕切りは、加速電圧によって達成される運動エネルギを有する電子に対しては不透過性であるが、前記X線陽極で生成される前記X線量子に対しては透過性であり、
    c)前記仕切りの前記反応区画室側表面を含む前記反応区画室内に、変換層を有する1つ又は複数の電極が配置されており、前記仕切りを通過した前記X線量子により、前記変換層において光電子及びエネルギX線量子の少なくとも一方が放出され、、
    d)前記光電子及び前記変換層において放出されたエネルギX線量子の少なくとも一方は、前記空気成分と衝突したときに、前記空気成分の電離をおこすのに十分な運動エネルギーを有する
    ことを特徴とする電離箱。
  2. イオン移動度分光装置、電子捕獲検出器、及び大気圧電離質量分光装置のいずれか1つの非放射性電離源を有する電離箱であって、真空区画室と、反応区画室と、空気成分を該反応区画室に導入する供給部と、該空気成分を排出する排出部とを備え、前記反応区画室が前記真空区画室から気体不透過性の仕切りによって隔てられ、非放射性電子源が前記真空区画室内に配置されて加速路の負極を構成し、
    前記加速路の正極が、前記仕切りの表面を含む前記真空区画室内に配置されたX線陽極として形成され、
    a)衝突する電子によって前記X線陽極で生成され前記反応区画室の方向に進行するX線量子が前記仕切りに到達し、
    b)前記仕切りは、加速電圧によって達成される運動エネルギを有する電子に対しては不透過性であるが、前記X線陽極に生成される該X線量子のうち、2keV未満の量子エネルギを有するものに対しては透過性であって、
    c)前記反応区画室に入る前記X線量子は、前記空気成分と衝突したときに、前記空気成分を電離するのに十分な量子エネルギを有する
    ことを特徴とする電離箱。
  3. 前記仕切りがベリリュウムから成り、10μm以上200μm以下の厚さを有することを特徴とする請求項1又は2記載の電離箱。
  4. 前記仕切りが雲母から成り、7μm以上40μm以下の厚さを有することを特徴とする請求項1又は2記載の電離箱。
  5. 前記加速電圧が2keV以上20keV以下であることを特徴とする請求項3又は4記載の電離箱。
  6. 前記X線陽極が前記仕切りに金属層として被覆され、前記電子源からの衝突する電子が前記金属層で減速されて前記X線量子を生成し、該X線量子が前記金属層の反対側で前記仕切りに進入することを特徴とする前記各項のいずれか1項に記載の電離箱。
  7. 前記金属層の厚さが、その前記電子源に面する側から該金属層に進入する電子の半減厚の少なくとも7倍であることを特徴とする請求項6記載の電離箱。
  8. 前記金属層の厚さが、該金属層に生成される前記X線量子の半減厚の2倍未満であることを特徴とする請求項7記載の電離箱。
  9. 前記1つ又は複数の電極が前記反応区画室内に前記仕切り上の変換層の形で配置されていることを特徴とする前記各項のいずれか1項に記載の電離箱。
  10. 前記変換層の厚さが、該変換層に入射する前記X線量子の半減厚の1倍以上7倍以下であることを特徴とする請求項9記載の電離箱。
  11. 前記変換層の厚さが、1μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項10記載の電離箱。
  12. 前記反応区画室内の1つ又は複数の電極が、前記X線量子が前記変換層にある角度で入射するように前記仕切りから距離を隔てて配置されることを特徴とする前記各項のいずれか1項に記載の電離箱。
  13. 行な複数の電極が、前記電子源から放出される電子が前記変換層に約90°の角度で入射するように前記反応区画室内に前記仕切りから距離を隔てて配置されていることを特徴とする前記各項のいずれか1項に記載の電離箱。
  14. 前記電極の個々の厚さが十分に厚く、該個々の厚さが入射する前記X線量子の半減厚の10分の1倍以上1倍以下であることを特徴とする請求項13記載の電離箱。
  15. 前記反応区画室内の1つ又は複数の電極が前記仕切りから距離を隔てて配置され、各々前記変換層のためのルーバ表面構造を有することを特徴とする前記各項のいずれか1項に記載の電離箱。
  16. 記変換層が、それに入射するX線量子の平均量子エネルギよりもK−殻レベルが小さい材料から成ることを特徴とする前記各項のいずれか1項に記載の電離箱。
  17. 前記変換層が、それに入射するX線量子の平均量子エネルギとK−殻レベルが重複する材料から成ることを特徴とする前記各項のいずれか1項に記載の電離箱。
  18. イオン移動度分光装置、電子捕獲検出器、又は大気圧電離質量分光装置のいずれか1つの、大気圧下にある反応区画室における空気成分を電離する方法であって、前記反応区画室の外部の真空内で電子衝撃により生成されたX線量子が、機械的に安定し、真空気密であり且つ該X線量子に対しては透過性である仕切りを通って前記反応区画室に到達し、そこで該X線量子が1つ又は複数の電極から光電子及びエネルギX線量子の少なくとも一方を、空気成分を電離するために放出することを特徴とする方法。
  19. イオン移動度分光装置、電子捕獲検出器、又は大気圧電離質量分光装置のいずれか1つの、大気圧下にある反応区画室における空気成分を電離する方法であって、前記反応区画室の外部の真空内で電子衝撃により生成されたX線量子が、機械的に安定し、真空気密であり且つ該X線量子に対しては透過性である仕切りを通って前記反応区画室に到達し、そこで前記X線量子の量子エネルギが2keV未満であり、従って該X線量子が十分な効率で空気成分を電離することができることを特徴とする方法。
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