JPH0589820A - 電子増倍管 - Google Patents

電子増倍管

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JPH0589820A
JPH0589820A JP25066691A JP25066691A JPH0589820A JP H0589820 A JPH0589820 A JP H0589820A JP 25066691 A JP25066691 A JP 25066691A JP 25066691 A JP25066691 A JP 25066691A JP H0589820 A JPH0589820 A JP H0589820A
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JP
Japan
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tube
soft
rays
film
dynode
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JP25066691A
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English (en)
Inventor
Masaru Kitamura
優 北村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】管体内を真空封入して、大気中で軟X線を効率
よく、かつ確実に測定でき、取扱いが容易となり、真空
チャンバや真空ポンプが不要になって、廉価でスペース
をとらない電子増倍管を提供する。 【構成】光入射窓11から入射した入射光子を光電子に
変換する光電変換膜でコーティングされた光電面を備
え、この光電面で変換された光電子を真空中に放出して
加速・収束するとともに2次電子放出作用を持つダイノ
ード14および最終ダイノード19から放出された電子
群を収束する陽極電極20等を内部に収容する管体10
からなり、2次電子の放出比を大にして光電流を増幅し
光検出をなすものにおいて、軟X線検出用として、上記
光入射窓にBe(ベリリウム)膜13を設け、管体内を
真空封入した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえばLSIの製造
や、構造解析に用いられる軟X線の検出を可能とした電
子増倍管に関する。
【0002】
【従来の技術】数1000オングストローム以上の、可
視光よりの光を検出するための、光センサとして、光電
子増倍管が知られている。
【0003】これは図2に示すようになっていて、1は
内部を真空に保ったガラス容器、2はこのガラス容器1
の一端開口部である光入射窓を閉塞するAuなどの光電
変換膜でコーティングされた光電面、3は光電面2近傍
のガラス容器1内部に収容される集束電極、4aないし
4eはこの集束電極3から順次所定方向に向け、上下に
位置を相違して配置されるダイノード(電極)、5は陽
極電極、6は外部電極である。
【0004】ガラス容器1の光入射窓から入射する入射
光子は、光電面2によって光電子に変換される。この光
電面2で変換された光電子はガラス容器1内の真空中に
放出され、集束電極3の電圧によって加速される。
【0005】そして、最も端部よりにあるダイノード4
aに導かれ、衝突する。このダイノード4aから2次電
子が放出される。上記ダイノード4aにおける2次電子
の放出比をδとすると、光電流はδ倍に増幅されること
になる。このようなダイノード4aないし4eが複数個
配置されるので、それぞれ順次2次電子を衝突させては
δ倍に増幅して放出する。
【0006】ダイノード4aないし4eの数がn個あれ
ば、最終ダイノード4eから放出された状態で、光電流
はδn 倍に増倍して陽極電極5に到達する。結局、光電
流を大なる状態に増幅して効率の良い光検出をなす。
【0007】ところで、いわゆるレントゲン線とも呼ば
れる、物質に対する透過能の大きいX線は、概して波長
が短いほど良く透過する。この透過能の大小によって、
硬X線と軟X線とに区別する。一般に、X線と呼ばれて
いるのは、上記硬X線のほうであって、この波長は、1
0オングストローム以下の極めて短い波長である。これ
に対して、上記軟X線は、10〜数100オングストロ
ーム程度に亘る範囲である。上記硬X線の光検出にあた
っては、先に図2で説明した光電子増倍管がそのまま使
用できる。しかしながら、上記軟X線の光検出にあたっ
ては、先に説明した光電子増倍管を適用することができ
ず、別構造の電子増倍管が用いなければならない。
【0008】すなわち、光電面をAuなど光電変換膜で
コーティングすること、および光電面から放出される光
電子を真空中に放出する基本構造には変わりがない。そ
の反面、軟X線は大気中において減衰が著しい特性があ
る。
【0009】そこで、軟X線の光検出をなす電子増倍管
は、入射窓がない開放状態の管体を真空チャンバ内にお
き、この真空チャンバは真空ポンプと連通する。管体内
には、複数の上記ダイノードを並設し、陽極電極を備え
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記軟X線は、波長が
可視光と比較すると極端に短いところから、透過力が大
であり、近時、LSIの製造に用いたり、構造解析に使
用するなど幅広い分野で多用される。それにともなっ
て、上記電子増倍管自体の使用も盛んになっている。
【0011】ところが、上記構成の電子増倍管では、真
空チャンバと、これに連通する真空ポンプを別途必要と
するところから、上記光電子増倍管と比較して極めて大
型の装置化して高価となり、装置スペースをとり、取扱
いが面倒になるなどの不具合がある。したがって、上記
光電子増倍管なみの小型で廉価、および大気中で取扱い
が容易にできる、電子増倍管の開発が望まれている。
【0012】いずれにしても、光入射窓から入射した入
射光子を、光電子に変換するAuなどでコーティングさ
れた光電面を備える必要があり、しかも、この光電面で
変換された光電子を真空中に放出するダイノードを備え
るという基本構造は変わりがない。
【0013】なお、軟X線は大気中で減衰することは先
に説明した通りであるが、たとえばシンクロトロン放射
をなすことによって、大気中でも減衰する度合いが小さ
くなることもまた、よく知られるところである。
【0014】本発明はこのような事情によりなされたも
のであり、その目的とするところは、光電子倍増管と同
様、管体内を真空封入して、大気中で軟X線を効率よ
く、かつ確実に測定でき、取扱いを容易にするとともに
廉価でスペースをとらない電子増倍管を提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、光入射窓から入射した入射光子を光電子に変
換する光電変換膜でコーティングされた光電面を備え、
この光電面で変換された光電子を真空中に放出して加速
・収束するとともに2次電子放出作用を持つダイノード
および最終ダイノードから放出された電子群を収束する
陽極等を内部に収容する管体からなり、2次電子の放出
比を大にして光電流を増幅し光検出をなすものにおい
て、軟X線の検出を可能とするため、上記光入射窓にB
e(ベリリウム)膜を設け、かつ管体内を真空状態に保
持し、軟X線の検出を可能としたことを特徴とする電子
増倍管である。
【0016】
【作用】Be膜によって、管体内を真空封入することに
なり、軟X線を大気中でそのまま光検出できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図1にもとづい
て説明する。
【0018】10は、両端面が閉塞された密閉構造の金
属管からなる管体である。この管体10の一端面には、
小窓である光入射窓11が開口している。上記管体10
内部の光入射窓11周囲には窓枠部12が一体に設けら
れ、ここに厚さが20μm程度の極く薄いBe(ベリリ
ウム)膜13が気密的に嵌め込まれる。
【0019】すなわち、上記Be膜13は、従来よりX
線管の窓等に用いられていて、これが上記光入射窓11
を閉塞することによって、管体10内部は真空封入の状
態にある。
【0020】上記Be膜13の近傍には、表面を光電変
換膜、たとえばAuコーティングされた第1のダイノー
ド14が備えられる。この第1のダイノード14は、た
とえば、従来の光電子増倍管と同様、2次電子の放出比
がδのものを用いる。
【0021】さらに、第1のダイノード14の電子放出
方向に対向して、2次電子の放出比が略同一条件のδ´
で、かつ2次電子放出材料が従来と同様な第2のダイノ
ード15が備えられる。以下、第2のダイノード14と
全く同一構成で、かつ所定の2次電子放出方向に向けら
れる第3のダイノード16ないし第6のダイノード19
が備えられる。上記第6のダイノード19の2次電子放
出方向に対向して陽極電極20が備えられ、ここから外
部の図示しないインジケータに電気的に接続される。
【0022】しかして、このようにして構成される電子
増倍管を大気中に置き、たとえばシンクロトロン放射に
より軟X線を大気中に透過させる。軟X線は、強度が大
きくなって、大気中での減衰が比較的少ない状態のまま
電子増倍管に導かれる。
【0023】電子増倍管の上記光入射窓11から入射し
た軟X線は、Be膜13を透過する。上記Be膜13
は、極く薄い肉厚(25μm程度)でありながら管体1
1内を真空封入し、その特性上、透過の際に軟X線の減
衰がほとんどない。
【0024】上記Be膜13から管体11内に入った軟
X線は、真空中に放出され、第1のダイノード14に衝
突して、光電変換膜であるAuコーティングされた光電
面により光電子に変換される。
【0025】さらに、この光電面で変換された光電子は
δ倍に増幅して真空中に放出され、第2のダイノード1
5に衝突する。ここでもδ´倍に増幅するとともに2次
電子としてして真空中に放出され、第3のダイノード1
6に衝突する。
【0026】第3のダイノード16以下は同様にして、
2次電子が増幅され、最終の第6のダイノード19から
陽極電極20に向けて放出される。このように増幅され
た2次電子を受けた上記陽極電極20は、これを微小電
流に変えて外部に流れ出し、インジケータにおいて電気
信号となって検出される。
【0027】結局、そのまま大気中で用いることができ
る、増幅度(増倍率)の高い電子増倍管であり、大気中
に残存する軟X線を減衰させることなく、非常に感度の
高い検出を行う。
【0028】なお、上記Be膜は、極めて薄い肉厚のも
のを使用しないと、軟X線の減衰が見られる。したがっ
て、管体内を真空封入するのに足りる必要な強度を備
え、かつ軟X線の減衰のない肉厚のものを用意しなけれ
ばならない。
【0029】この種の電子増倍を用いた軟X線測定装置
として、検出装置に、MCP(マイクロチャンネルプレ
ート)、ガス比例係数管等が使用できる。このように、
使用すべき波長域やX線強度などを考慮して使い分けす
るべきである。本発明のものは、強度の強い軟X線に対
して検出能力が優れているので、SOR(シンクロ放射
光)に対して特に有効である。
【0030】上記ダイノードの数および管体における位
置は、上記実施例に限定されない。軟X線の波長など条
件に最適な構成を採用すればよい。要は、Be膜13を
用いて管体10内を真空封入した電子増倍管であり、大
気中でそのまま使用できればよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、軟
X線検出用として、光入射窓にBe(ベリリウム)膜を
設け、管体内を真空封入した電子増倍管であるから、可
視光に近い光および硬X線等の検出用として従来から用
いられる光電子倍増管と同様、管体内を真空封入して、
大気中で軟X線を効率よく、かつ確実に測定できる。し
たがって、取扱いが容易となり、真空チャンバや真空ポ
ンプが不要になって、廉価でスペースをとらない電子増
倍管を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、電子増倍管の概略縦
断面図。
【図2】従来例の、電子増倍管の概略縦断面図。
【符号の説明】
10…管体、11…光入射窓、13…Be膜、14…第
1のダイノード、15…第2のダイノード、16…第3
のダイノード、17…第4のダイノード、18…第5の
ダイノード、19…第6のダイノード、20陽極電極。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光入射窓から入射した入射光子を光電子に
    変換する光電変換膜でコーティングされた光電面を備
    え、この光電面で変換された光電子を真空中に放出して
    加速・収束するとともに2次電子放出作用を持つダイノ
    ードおよび最終ダイノードから放出された電子群を収束
    する陽極電極等を内部に収容する管体からなり、2次電
    子の放出比を大にして光電流を増幅し光検出をなすもの
    において、軟X線検出用として、上記光入射窓にBe
    (ベリリウム)膜を設け、管体内を真空封入したことを
    特徴とする電子増倍管。
JP25066691A 1991-09-30 1991-09-30 電子増倍管 Pending JPH0589820A (ja)

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JP25066691A JPH0589820A (ja) 1991-09-30 1991-09-30 電子増倍管

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JP (1) JPH0589820A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001068053A (ja) * 1999-07-17 2001-03-16 Bruker Saxonia Analytik Gmbh 電子源による電離箱
JP2008027776A (ja) * 2006-07-21 2008-02-07 Hamamatsu Photonics Kk 光電管

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JP2001068053A (ja) * 1999-07-17 2001-03-16 Bruker Saxonia Analytik Gmbh 電子源による電離箱
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