JP4905878B2 - ポリイミド合成用組成物及びポリイミドの製造方法 - Google Patents

ポリイミド合成用組成物及びポリイミドの製造方法 Download PDF

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本発明は、ポリイミド合成用組成物並びにポリイミド及びポリイミド組成物の製造方法に関するものである。
ポリイミドは、プラスチック材料の中でも、耐熱性、絶縁性、耐薬品性、耐溶剤性、機械的強度等において優れた特性を示すため、工業的に重要である。ポリイミドは通常、ジアミン化合物と酸二無水物との反応により得られたポリアミド酸を、化学的方法又は熱的方法により脱水閉環反応に付してイミド化する事により製造されている。上記化学的方法による脱水閉環反応は、ポリアミド酸溶液に脱水触媒及び脱水剤を添加して常温で又は高温で脱水閉環反応を行うものであり、脱水触媒としてはピリジン、キノリン、トリメチルアミンなどの第三級アミン類や、δ−バレロラクトンなどのラクトン類が提案されている。脱水剤としては無水酢酸、無水安息香酸等の酸無水物が提案されている。化学的方法によるイミド化は、熱によるポリアミド酸の加水分解が起こらず、高分子量のポリイミドが得やすいこと、配向性が良く、物性が良好なポリイミドが得られることなど、熱的方法によるイミド化によるポリイミドに比して利点があるため、目的のポリイミドの性状や特性等に応じて様々な脱水触媒が検討されている。
例えば、特開平7−278298号公報は、脱水触媒として、窒素原子を2個以上含有する多環型の含窒素複素環化合物を使用することにより、脱水剤及び脱水触媒を添加後にポリアミド酸溶液が急速にイミド化し、数分から数十分でゲル化してしまう問題を解決し、保存性が良好で長時間連続してのポリイミドフィルム等の製造に好適なポリアミド酸溶液を提案している。
しかし、従来の化学的方法によるイミド化においては、多量の脱水触媒(例えば、ポリアミド酸単位1モルに対して0.5〜2モル程度)を添加する必要があり、効率が悪い。また、多量に添加した脱水触媒によるポリイミドの物性の低下も懸念される。さらに、従来の多くの化学的方法によるイミド化においては、イミド化完了のために高温での加熱(200〜300℃程度)を要する場合があり、製造コストの面からも不利である。
特開平7−278298号公報
本発明は上記問題に鑑み、ポリイミドの合成に用いることのできる組成物であって、多量の触媒添加を要せず、室温付近で効率よくイミド化反応を行うことができるポリイミド合成用組成物を提供することを目的とする。
本発明は又、少量の触媒添加により室温付近で効率よくイミド化反応を行うことができるポリイミド及びポリイミド組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、金属化合物からなる脱水閉環触媒を使用することにより、多量の触媒添加や高温での加熱を要せず、室温付近において効率よくイミド化反応を行うことが可能であることを見出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、
ジアミン化合物と酸二無水物とを、ジアミン化合物:酸二無水物(モル比)=0.9:1.1〜1.1:0.9の範囲の混合比で重合に付して得られるポリアミド酸を、6〜13族元素を含む金属化合物からなる脱水閉環触媒をポリアミド酸単位1モルに対して0.009〜0.15モル用いて、反応温度5〜30℃でイミド化反応に付してポリイミドを得るポリイミドの製造方法であって、
前記ジアミン化合物が、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ビス(4ーアミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、及び2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンからなる群から選択される1又は2種以上の化合物である、ポリイミドの製造方法を提供する。
本発明は又
ジアミン化合物と酸二無水物とを、ジアミン化合物:酸二無水物(モル比)=0.9:1.1〜1.1:0.9の範囲の混合比で重合に付して得られるポリアミド酸又はジアミン化合物と酸二無水物とを、ジアミン化合物:酸二無水物(モル比)=0.9:1.1〜1.1:0.9の範囲の混合比で重合に付して得られるポリアミド酸を含む組成物を、6〜13族元素を含む金属化合物からなる脱水閉環触媒をポリアミド酸単位1モルに対して0.009〜0.15モル用いて、反応温度5〜30℃でイミド化反応に付して固体状若しくは液体状ポリイミド又はポリイミド溶液若しくはポリイミド懸濁液を得るポリイミド組成物の製造方法であって、
前記ジアミン化合物が、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ビス(4ーアミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、及び2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンからなる群から選択される1又は2種以上の化合物である、ポリイミド組成物の製造方法を提供する。
本発明はさらに又
ジアミン化合物と酸二無水物とを、ジアミン化合物:酸二無水物(モル比)=0.9:1.1〜1.1:0.9の範囲の混合比で、6〜13族元素を含む金属化合物からなる脱水閉環触媒をポリアミド酸単位1モルに対して0.009〜0.15モル用いて、反応温度5〜30℃で重合及びイミド化反応に付し、重合と同時にイミド化させてポリイミドを得るポリイミドの製造方法であって、
前記ジアミン化合物が、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ビス(4ーアミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、及び2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンからなる群から選択される1又は2種以上の化合物である、ポリイミドの製造方法を提供する。
ジアミン化合物及び酸二無水物又はこれらを含む組成物を、ジアミン化合物:酸二無水物(モル比)=0.9:1.1〜1.1:0.9の範囲の混合比で、6〜13族元素を含む金属化合物からなる脱水閉環触媒をポリアミド酸単位1モルに対して0.009〜0.15モル用いて、反応温度5〜30℃で重合及びイミド化反応に付し、重合と同時にイミド化を行った場合は、固体上若しくは液体状のポリイミド又はポリイミド溶液若しくはポリイミド懸濁液の形態でポリイミド組成物を製造することができる。
なお、本明細書では、上記発明のほか、
ポリアミド酸と、金属化合物からなる脱水閉環触媒との組み合わせからなるポリイミド合成用組成物、についても説明する
さらに、ポリアミド酸を金属化合物からなる脱水閉環触媒の存在下でイミド化反応に付してポリイミドを得るポリイミドの製造方法、
ポリアミド酸又はポリアミド酸を含む組成物を金属化合物からなる脱水閉環触媒の存在下でイミド化反応に付して固体状若しくは液体状ポリイミド又はポリイミド溶液若しくはポリイミド懸濁液を得るポリイミド組成物の製造方法、
ジアミン化合物と酸二無水物とを金属化合物からなる脱水閉環触媒の存在下で重合及びイミド化反応に付し、重合と同時にイミド化させてポリイミドを得るポリイミドの製造方法、
ジアミン化合物及び酸二無水物又はこれらを含む組成物を、金属化合物からなる脱水閉環触媒の存在下で重合及びイミド化反応に付し、重合と同時にイミド化させて固体状若しくは液体状ポリイミド又はポリイミド溶液若しくはポリイミド懸濁液を得るポリイミド組成物の製造方法、についても説明する。
本発明のポリイミド合成用組成物は、触媒の添加量が少なく、脱水剤を使用しなくても効率よくイミド化反応を行うことができるため、該組成物を原料として得られるポリイミドは添加した触媒等によるポリマーの特性低下の心配が少ない。また、触媒の添加量が少量であることに加え、高温でのイミド化反応を必要とせず、150℃以下(例えば室温付近〜100℃程度)でも効率よくイミド化を行うことができるため、経済的にも有利である。また、2液型タイプ等の形態としてポリアミド酸と触媒とを接触させない状態で保存することができるため、長期保存にも適している。
本発明のポリイミドの製造方法によれば、少量の触媒添加により効率よくイミド化反応を行うことができ、また、脱水剤を添加しなくてもよく、さらに150℃以下の低温(例えば室温付近〜100℃程度)においてイミド化反応を効率よく行うことができるため、大幅なコスト低減効果がある。また、ポリマー中に残存する多量の触媒や脱水剤によるポリマーの特性低下の懸念がすくない。さらに、本発明のポリイミドの製造方法によれば、固体状、液体状、溶液状、懸濁液等、様々な形態のポリイミドを製造可能であるため、フィルム状ポリイミド、ポリイミド成型体、板状ポリイミド、粉体ポリイミド等様々な形状のポリイミドを製造でき、電子機器耐熱基盤、耐熱コート剤、耐熱ベルト、耐熱ゴム製品等、多様な製品製造への応用が容易に可能である。
本発明のポリイミド合成用組成物には、金属化合物からなる脱水閉環触媒を使用する。
上記金属化合物は、金属元素をその分子中に含むものであればよく、その形態は特に制限されない。例えば、金属水酸化物;金属酸化物;ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩などの有機金属塩;硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物などの無機金属塩;金属錯体などが挙げられる。なお、本発明において金属元素には、典型金属元素、遷移金属元素に加えて、例えばホウ素、ケイ素、ゲルマニウム、ヒ素、アンチモン、セレン、テルルなどの類金属元素も含む。
金属化合物としては、上記のように種々の形態のものを何れも使用することができ、特に制限されないが、例えば、金属錯体を好適に使用することができる。金属錯体の中心原子としての金属元素としては特に制限されず、上述の金属元素を何れも使用することができる。これらの中で、アルカリ金属元素及び3〜13族元素を好適に使用することができ、さらに好ましくはアルカリ金属元素及び6〜13族元素、特に好ましくは鉄、コバルト、マンガン、アルミニウム元素を使用でき、とりわけアルミニウム元素を好適に使用することができる。
錯体においては配位子の種類等は特に制限されず、陰イオンタイプの配位子でもよく、中性分子タイプの配位子でもよい。また、単座配位子、二座配位子、多座配位子の何れのタイプであってもよい。単座配位子としては例えば、F-、Cl-、Br-、CN-、NH3、H2O、CH3OH、OH-などが挙げられる。二座配位子としては例えば、エチレンジアミン、エチレンビスジフェニルホスフィン、アセチルアセトナートイオン、カルボン酸イオン、硝酸イオン、ジチオカルバミン酸イオン、硫酸イオンなどが挙げられる。多座配位子としては、ジエチレントリアミン、テルピリジル、ルフィリン、フタロシアニン、エチレンジアミン四酢酸などが挙げられる。
本発明のポリイミド合成用組成物の脱水閉環触媒として特に好適に使用できる金属化合物としては[Fe(acac)2]、[Co(acac)2]、[Mn(acac)2]、[Al(acac)3]などの金属錯体の他、KCN、NaCNなどのアルカリ金属塩があげられ、これらのなかでとりわけ[Al(acac)3]を好適に使用することができる。
金属化合物からなる脱水閉環触媒は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明のポリイミド合成用組成物において使用するポリアミド酸としては、従来公知のポリイミドの合成において使用するポリアミド酸を何れも使用することができ、特に制限されない。例えば、ポリアミド酸は通常、1又は2種以上のジアミン化合物と、1又は2種以上の酸二無水物とを混合し、重合に付すことにより得られる。ジアミン化合物及び酸二無水物は、所望のポリアミド酸及びポリイミドの性質に応じて適宜選択し、組み合わせて使用すればよい。
ジアミン化合物としては例えば、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ビス(4ーアミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス(3−エチル−4−アミノフェニル)メタン、ビス(3−クロロ−4−アミノフェニル)メタン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノジフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′,5,5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジカルボキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジヒドロキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノビフェニル、4,4′−ジアミノオクタフルオロビフェニル、2,4−ジアミノトルエン、メタフェニレンジアミン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,5−ジメチル−p−フェニレンジアミン、2,4−ジメチル−m−フェニレンジアミンなどを例示できる。
上記ジアミン化合物には、あらかじめ調製された各種オリゴマーであって、アミノ基を有する末端アミンのオリゴマーや、これらにさらにイソシアナート基などの反応性官能基や、(メタ)アクリロイル基、アジド基、シンナモイル基等の光硬化性官能基を持つジアミン系オリゴマーも含む。
酸二無水物としては例えば、ベンゾフェノン−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシルフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェニレンテトラカルボン酸二無水物、4,4′−オキシジフタル酸二無水物、などを例示できる。
ジアミン化合物と酸二無水物との反応によりポリアミド酸を得る場合は、通常両者の混合比は、ジアミン化合物:酸二無水物=0.9:1.1〜1.1:0.9の範囲から選択され、特に、高重合体のポリイミドを得るためには、正確にジアミン化合物:酸二無水物=1:1の割合とするのがよい。ジアミン化合物と酸二無水物との反応は、有機溶媒中で行うことができる。有機溶媒としては、溶媒自身の有する官能基がジアミン化合物及び酸二無水物と反応しない有機溶媒であればよいが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサン、1,4−ジオキサン等の非プロトン極性溶媒が挙げられる。この際の反応温度は例えば20〜100℃程度の範囲から選択される。
本発明のポリイミド合成用組成物において、ポリアミド酸と、金属化合物からなる脱水閉環触媒との割合は、ポリアミド酸単位1モルに対して、脱水閉環触媒を例えば0.001〜0.5モル、好ましくは0.0025〜0.2モル、さらに好ましくは0.009〜0.15モルの範囲から選択することができる。触媒の添加量が0.001倍モル未満ではイミド化が効率よく進行しにくい場合がある。本発明のポリイミド合成用組成物は脱水閉環触媒に特徴を有し、従来公知のイミド化触媒に比べて極めて少量の添加によりイミド化反応を進行させることができる。このため、添加した触媒によるイミドの物性低下の懸念が少ないものとなっている。脱水閉環触媒の添加量はこのような本発明の利点を考慮し、使用するポリイミドの種類や金属化合物の種類又は所望のポリイミドの物性、形状等に応じて選択して使用することができる。
本発明のポリイミド合成用組成物で使用する脱水閉環触媒は、ポリアミド酸と混合することにより室温付近において速やかにポリアミド酸の脱水閉環反応を触媒するものであるため、脱水閉環反応開始希望時直前まではポリアミド酸又はポリアミド酸を含む組成物と、金属化合物からなる脱水閉環触媒又は該触媒を含む組成物とを別々に保管し、ポリイミド合成時に両者を混合するものである。上記ポリアミド酸を含む組成物には、通常ポリアミド酸及び有機溶媒が含まれているが、さらにその他の成分、例えば、各種フィラー、可塑剤、光硬化剤、架橋剤、増感剤、染料など、通常樹脂組成物に添加される添加剤等が含まれていてもよい。上記その他の成分は、所望の特性や機能等に応じて1種又は2種以上を選択して使用することができる。なお、組成物の構成成分として上記その他の成分を使用する場合の使用量は、通常ポリアミド酸100重量部に対して1〜1000重量部程度の範囲から選択することができる。
ポリアミド酸は、有機溶媒及び/又はモノマーの状態で残存するジアミン化合物及び酸二無水物を適宜な方法で除去した状態で用いてもよい。
金属化合物からなる脱水閉環触媒は、固体の状態で使用してもよく、適宜な溶媒に溶解させた溶液の状態で使用してもよい。また、必要に応じて適宜な担体に担持させて使用してもよい。担体としては例えば、シリカ、ゼオライト、活性炭などが挙げられるがこれらに限定されない。なお、本発明のポリイミド合成用組成物には、脱水閉環触媒として上述の金属化合物からなる脱水閉環触媒に加えて、その他のイミド化触媒を併用してもよい。その他のイミド化触媒としては例えばイミダゾール、2−イミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、ピコリン、置換ピコリン、ピリジン、コリジン、ルチジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、ジイソプロピルエチルアミン、n−N,N−ジメチルアニリン、1,8−ビス(N,N−ジメチルアミノ)ナフタレン、ピピリジン、ナフチリジン、1,10−フェナントロリン、9−メチル−1,10−フェナントロリンなどの第3級アミン類;δ−バレロラクトン、δ−ブチロラクトン、δ−テトロン酸、δ−フタリド、δ−クマリン、などのラクトン類;又はこれらの組み合わせ等が挙げられるがこれらに限定されない。また、適宜な脱水剤を添加してもよい。脱水剤としては例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水吉草酸、無水安息香酸、無水トリフルオロ酢酸、アリールホスホン酸ジハロゲン化物、チオニルハロゲン化物、N,N′−ジアルキルカルボジイミドなどが挙げられる。これらのその他のイミド化触媒や脱水剤は金属化合物からなる脱水閉環触媒にあらかじめ混合しておいてもよく、又は、ポリアミド酸と金属化合物からなる脱水閉環触媒とを混合する際に添加してもよい。
上述のポリアミド酸と、金属化合物からなる脱水閉環触媒との組み合わせからなるポリイミド合成用組成物は、所望のポリイミドの性質や形状等に応じてポリアミド酸や金属化合物の種類とその組み合わせを調整したり、イミド化反応に付す条件を調節することにより、例えばフィルム状、成形体、粉末状、溶液状等、種々の形態のポリイミドを合成することができる。
次に、本発明のポリイミドの製造方法について説明する。本発明のポリイミドの製造方法は、例えば上述の本発明のポリイミド合成用組成物を用いて実施することができる。すなわち、ポリイミド酸に上述の金属化合物からなる脱水閉環触媒を添加混合し、必要に応じて撹拌、加熱することにより脱水閉環反応が進行し、ポリイミドを得ることができる。
本発明のポリイミドの製造方法においては、脱水閉環反応時の温度は例えば5〜180℃、好ましくは15〜150℃、さらに好ましくは20〜100℃程度の範囲から選択できる。特に、室温付近(例えば20〜30℃)でイミド化反応を行うことができるため、大幅なコスト低減が可能である。反応は高湿度下や反応系内への水の浸入を避け、例えばアルゴン等の不活性雰囲気下で行うのが好ましい。反応時間は反応温度や、使用するポリアミド酸及び脱水閉環触媒の種類及びそれらの組み合わせに応じて適宜選択すればよく、特に制限されないが、例えば室温でイミド化反応を行う場合であれば、1〜24時間程度の範囲から選択することができる。イミド化反応終了後は例えば真空乾燥やオーブンなどを用いた加熱などにより得られたポリイミドを乾燥し、溶媒又や縮合反応により発生した水等を除去してもよい。真空乾燥は例えば得られたポリイミドをコーティング剤として利用する場合であって、該ポリイミドを熱により劣化しやすい素材にコーティングする場合における乾燥など、低温での加工が必要な場合にの乾燥手段として優れている。真空乾燥は従来公知の装置、方法を用いて行うことができる。真空乾燥の際の温度は例えば25〜60℃程度の範囲から選択することができる。加熱乾燥の際の乾燥温度は特に制限されないが、たとえば80〜300℃程度から選択することができる。
ポリイミド合成用組成物として溶媒を含まないポリアミド酸と溶媒を含まない脱水閉環触媒との組み合わせからなる溶媒非含有ポリイミド合成用組成物を使用した場合は、固体状又は液体状のポリイミドを製造することができる。このようなポリイミドは例えば射出成型機を用いてイミド化反応と同時に成形を行い、平面板状ポリイミドや所望の形状を有するポリイミド成型体の製造等に有用である。
ポリイミドの合成において、溶媒に溶解又は分散したポリアミド酸を使用するなど、溶媒を含む形でイミド化反応を行った場合には、ポリイミド溶液又はポリイミド懸濁液が得られる。ポリイミド溶液は例えば、適宜な基材上に塗布し、乾燥してフィルム状のポリイミドの製造に有用である。又は、金属、樹脂等種々の素材上にコーティングしてポリイミド塗膜を形成するためのコーティング剤等として使用することもできる。あるいは、ポリイミド溶液に適宜な貧溶媒を添加することによりポリイミドを析出させ、溶媒をろ別するなどして除去し、粉体ポリイミドを製造することもできる。ポリイミド懸濁液は、例えば、ろ過等の適宜な方法により溶媒を除去し、種々の成型体等の充填剤として有用な粉体状ポリイミドを製造することができる。
なお、本発明のポリイミドの製造方法は、上述のように本発明のポリイミド合成用組成物を使用するなどして、ポリアミド酸に触媒を添加する方法により行う他、例えば、反応容器として該容器の内部(反応液と接触する側)に脱水閉環触媒が適宜な方法により固定された容器を使用したり、又は反応液を撹拌するための撹拌機に脱水閉環触媒が固定されたものを使用する方法により行うこともできる。ポリアミド酸と金属化合物よりなる脱水閉環触媒とが接触していればその形態は特に制限されない。
本発明において、上述のようにポリアミド酸又はポリアミド酸を含む組成物をあらかじめ調製し、該ポリアミド酸又は組成物に金属化合物からなる脱水閉環触媒を添加してイミド化反応に付してもよいが、ジアミン化合物と酸二無水物との混合物、又はジアミン化合物と酸二無水物とを含む組成物に金属化合物からなる脱水閉環触媒を添加し、重合とイミド化とを同時に行いポリイミドを製造することもできる。
ジアミン化合物及び酸二無水物としては、特に制限されず、例えば上述のポリアミド酸の製造に使用しうるジアミン化合物及び酸二無水物として例示したものの中から所望のポリイミドの特性等に応じて1種又は2種以上を選択して使用することができる。ジアミン化合物と酸二無水物との混合比は特に制限されないが、例えばジアミン化合物:酸二無水物=0.8:1.2〜1.2:0.8程度の範囲から選択することができる。高重合体のポリイミドを得るためには、正確にジアミン化合物:酸二無水物=1:1の割合とするのがよい。
金属化合物からなる脱水閉環触媒としては、前期と同様の脱水閉環触媒を使用することができる。
ジアミン化合物及び酸二無水物を含む組成物には、溶媒や、例えば架橋性単量体、各種フィラー、可塑剤、光硬化剤、増感剤、染料等、重合及びイミド化反応を阻害しない範囲内で適宜な添加剤が含まれていてもよい。なお、上記添加剤等を使用する場合の使用量は、ジアミン化合物及び酸二無水物100重量部に対して通常1〜1000重量部の範囲から選択することができる。
ジアミン化合物及び酸二無水物とを金属化合物からなる脱水閉環触媒の存在下で重合及びイミド化反応に付してポリイミドを製造する際は、ジアミン化合物、酸二無水物及び金属化合物からなる脱水閉環触媒を混合又は接触し、必要に応じて撹拌、加熱すればよい。この際の加熱温度は特に制限されないが、例えば5〜180℃、好ましくは15〜150℃、さらに好ましくは20〜100℃程度の範囲から選択できる。
ジアミン化合物及び酸二無水物を含む組成物からポリイミド組成物を製造する場合も同様に該組成物に金属化合物からなる脱水閉環触媒を混合又は接触し、必要に応じて撹拌、加熱することにより製造することができる。これにより、原料としてのジアミン化合物及び酸二無水物又はこれらを含む組成物に対応して、固体状若しくは液体状ポリイミド又はポリイミド溶液若しくはポリイミド懸濁液等のポリイミド組成物を得ることができる。
本発明のポリイミド合成用組成物を用いて、150℃以下の低温(例えば室温〜100℃程度)でイミド化反応を行い、耐薬品性、耐候性、耐摩耗性に優れたポリイミドを製造することができる。このため、高温処理によるイミド化工程が省略でき、大幅なコスト低減効果がある。また、熱により変形や劣化する製品表面へのコーティング用途等、低温での加工が必要な用途への利用に適している。
以上本明細書においては、ジアミン化合物と酸二無水物とを主原料とするポリイミドの製造方法について詳細に説明してきたが、本発明のポリイミドの製造方法及びポリイミド組成物の製造方法は、これら限定されず、ポリアミド酸を経由するイミド化反応を伴うすべてのポリイミド及びポリイミド組成物の製造に応用可能である。例えば、酸無水物とイソシアナートとを主原料とするポリイミドの製造や、ジアミン化合物とジイソシアナートの反応により得られるウレア化合物と酸無水物とを主原料とするポリイミドの製造などが挙げられる。
本発明のポリイミドの製造方法及びポリイミド組成物の製造方法によれば、150℃以下の低温(例えば室温〜100℃程度)でイミド化反応を行い、耐薬品性、耐候性、耐摩耗性に優れたポリイミドを製造することができる。このため、低温での加工が必要なポリイミド製品の製造にも適している。また、原料として使用するポリアミド酸又はジアミン化合物及び酸二無水物の種類やその組み合わせ、その他のモノマー成分や添加物、溶媒などを適宜選択することにより、様々な組成、性質のポリイミドを製造することができる。さらに、成形方法等を選択することにより、例えば電子機器耐熱基盤、耐熱コート剤、耐熱ベルト、耐熱ゴム製品等、種々多様な形態及び形状のポリイミド製品の製造に利用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。なお、実施例2は参考例として記載する。
(実施例1)
4,4′−ジアミノフェニルメタン1.2g(6.0×10-3mol)を含むNMP(N−メチルピロリドン)/THF(テトラヒドロフラン)=1/1溶液100mlと、ベンゾフェノン−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物1.9g(6.0×10-3mol)を含むNMP/THF=1/1溶液100mlとを混合し、アルゴン雰囲気下で23℃において2時間撹拌して反応させ、ポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液に脱水閉環触媒として[Al(acac)3](アルミニウム(III)アセチルアセトナート錯体)0.1g(3.0×10-4mol)を加え、23℃、アルゴン雰囲気下で2時間撹拌し、イミド化反応を行った。反応終了後の溶液にメタノールを加え析出したポリマーをろ別し、40℃で24時間真空乾燥し、粉体状生成物を得た。
(実施例2)
イミド化反応時の温度を100℃とした以外は実施例1と同様の操作を行い粉体状生成物を得た。
(実施例3)
脱水閉環触媒としての[Al(acac)3](アルミニウム(III)アセチルアセトナート錯体)の添加量を6.0×10-6molとした以外は実施例1と同様の操作を行い、粉体状生成物を得た。
(実施例4)
脱水閉環触媒として[Al(acac)3](アルミニウム(III)アセチルアセトナート錯体)のかわりに、[Fe(acac)2](鉄(II)アセチルアセトナート錯体)3.0×10-4molを使用した以外は、実施例1と同様の操作を行い、粉体状生成物を得た。
(実施例5)
脱水閉環触媒として[Al(acac)3](アルミニウム(III)アセチルアセトナート錯体)のかわりに、[Fe(acac)3](鉄(III)アセチルアセトナート錯体)3.0×10-4molを使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、粉体状生成物を得た。
(実施例6)
脱水閉環触媒として[Al(acac)3](アルミニウム(III)アセチルアセトナート錯体)のかわりに、[Co(acac)2](コバルト(II)アセチルアセトナート錯体)3.0×10-4molを使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、粉体状生成物を得た。
(実施例7)
脱水閉環触媒として[Al(acac)3](アルミニウム(III)アセチルアセトナート錯体)のかわりに[Ni(acac)2](ニッケル(II)アセチルアセトナート錯体)3.0×10-4molを使用した以外は実施例1と同様の操作を行い粉体状生成物を得た。
(比較例1)
4,4′−ジアミノジフェニルメタン1.2g(6.0×10-3mol)を含むNMP(N−メチルピロリドン)/THF(テトラヒドロフラン)=1/1溶液100mlとベンゾフェノン3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物1.9g(6.0×10-3)を含むNMP/THF=1/1溶液100mlとを混合し、23℃においてアルゴン雰囲気下で2時間撹拌して反応させ、ポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液に触媒等を添加することなく、23℃、アルゴン雰囲気下で2時間撹拌した。反応終了後の溶液にメタノールを加え析出したポリマーをろ別し、40℃で24時間真空乾燥を行った。
(比較例2)
4,4′−ジアミノジフェニルメタン1.2g(6.0×10-3mol)を含むNMP/THF=1/1溶液100mlとベンゾフェノン3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物1.9g(6.0×10-3)を含むNMP/THF=1/1溶液100mlとを混合し、23℃においてアルゴン雰囲気下で2時間撹拌して反応させ、ポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液に無水酢酸0.61g(6.0×10-3mol)を加え、23℃、アルゴン雰囲気下で2時間撹拌し、イミド化反応を行った。反応終了後の溶液にメタノールを加え析出したポリマーをろ別し、40℃で24時間真空乾燥し、粉体状生成物を得た。
(比較例3)
4,4′−ジアミノフェニルメタン1.2g(6.0×10-3mol)とトリエチルアミン(TEA)0.91g(9.0×10-3mol)を含むNMP/THF=1/1溶液100mlとベンゾフェノン3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物1.9g(6.0×10-3mol)と無水安息香酸5.4g(2.4×10-2mol)を含むNMP/THF溶液100mlとを混合し、23℃、アルゴン雰囲気下で24時間撹拌し、イミド化反応を行った。反応終了後の溶液にメタノールを加え析出したポリマーをろ別し、40℃で24時間真空乾燥し、粉体状生成物を得た。
(比較例4)
イミド化反応時の反応温度を180℃、反応時間を1時間とした以外は比較例3と同様の操作を行い、粉体状生成物を得た。
〈試験評価〉
実施例及び比較例で得られた粉体の吸熱量をDSC(示差走査熱量測定)により測定し、イミド化率を算出した。尚、上記吸熱量は100〜300℃の間に見出されるイミド化反応に起因する吸熱ピークの面積を意味する。吸熱量の算出は、装置として理学電気株式会社製:商品名「Thermo−plus DSC8230」を使用し、約9.5mgの試料をアルムニウム製サンプルパンにとり、標準サンプルにはアルミニウムを用い、25〜400℃まで昇温(昇温速度10℃/min)して測定を行った。測定はアルゴン雰囲気下にて行った。
イミド化率は、触媒等を全く使用していない比較例1で得られた粉体のイミド化率を0%とし、以下の式(1)により計算した。実施例で得られた粉体イミドの吸熱量及びイミド化率を表1に、比較例で得られた粉体の吸熱量及びイミド化率を表2に示す。
Figure 0004905878
Figure 0004905878
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Claims (4)

  1. ジアミン化合物と酸二無水物とを、ジアミン化合物:酸二無水物(モル比)=0.9:1.1〜1.1:0.9の範囲の混合比で重合に付して得られるポリアミド酸を、6〜13族元素を含む金属化合物からなる脱水閉環触媒をポリアミド酸単位1モルに対して0.009〜0.15モル用いて、反応温度5〜30℃でイミド化反応に付してポリイミドを得るポリイミドの製造方法であって、
    前記ジアミン化合物が、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ビス(4ーアミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、及び2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンからなる群から選択される1又は2種以上の化合物である、ポリイミドの製造方法
  2. ジアミン化合物と酸二無水物とを、ジアミン化合物:酸二無水物(モル比)=0.9:1.1〜1.1:0.9の範囲の混合比で重合に付して得られるポリアミド酸又はジアミン化合物と酸二無水物とを、ジアミン化合物:酸二無水物(モル比)=0.9:1.1〜1.1:0.9の範囲の混合比で重合に付して得られるポリアミド酸を含む組成物を、6〜13族元素を含む金属化合物からなる脱水閉環触媒をポリアミド酸単位1モルに対して0.009〜0.15モル用いて、反応温度5〜30℃でイミド化反応に付して固体状若しくは液体状ポリイミド又はポリイミド溶液若しくはポリイミド懸濁液を得るポリイミド組成物の製造方法であって、
    前記ジアミン化合物が、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ビス(4ーアミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、及び2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンからなる群から選択される1又は2種以上の化合物である、ポリイミド組成物の製造方法
  3. ジアミン化合物と酸二無水物とを、ジアミン化合物:酸二無水物(モル比)=0.9:1.1〜1.1:0.9の範囲の混合比で、6〜13族元素を含む金属化合物からなる脱水閉環触媒をポリアミド酸単位1モルに対して0.009〜0.15モル用いて、反応温度5〜30℃で重合及びイミド化反応に付し、重合と同時にイミド化させてポリイミドを得るポリイミドの製造方法であって、
    前記ジアミン化合物が、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ビス(4ーアミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、及び2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンからなる群から選択される1又は2種以上の化合物である、ポリイミドの製造方法
  4. ジアミン化合物及び酸二無水物又はこれらを含む組成物を、ジアミン化合物:酸二無水物(モル比)=0.9:1.1〜1.1:0.9の範囲の混合比で、6〜13族元素を含む金属化合物からなる脱水閉環触媒をポリアミド酸単位1モルに対して0.009〜0.15モル用いて、反応温度5〜30℃で重合及びイミド化反応に付し、重合と同時にイミド化させて固体状若しくは液体状ポリイミド又はポリイミド溶液若しくはポリイミド懸濁液を得るポリイミド組成物の製造方法であって、
    前記ジアミン化合物が、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ビス(4ーアミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、及び2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンからなる群から選択される1又は2種以上の化合物である、ポリイミド組成物の製造方法
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