JP2012077144A - ポリアミドイミド樹脂およびその製造方法、ポリアミドイミド樹脂溶液、ポリアミドイミド膜およびその利用 - Google Patents

ポリアミドイミド樹脂およびその製造方法、ポリアミドイミド樹脂溶液、ポリアミドイミド膜およびその利用 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性、更には有機溶媒への可溶性及び低線熱膨張性に優れたポリアミドイミド溶液およびポリアミドイミド膜を得ること、さらに、当該ポリアミドイミドを用いて耐熱性や低線熱膨張性の要求の高い製品又は部材を提供することを目的とする。特に、本発明のポリアミドイミド樹脂を、ガラス、金属、金属酸化物及び単結晶シリコン等の無機物表面に形成する用途に適用した製品、及び部材を提供することを目的とする。
【解決手段】特定の構造を有するポリアミドイミドと沸点が40℃以上120℃以下の有機溶媒を含有するポリアミドイミド溶液を用いて製膜したポリアミドイミド膜で上記課題を達成できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアミドイミド樹脂に関し、より詳しくは、有機溶媒に溶解性を示し、寸法安定性、耐熱性に優れるポリアミドイミド樹脂およびこの樹脂から得られるフィルム、このフィルムを用いた基板材料、画像表示装置に関する。
近年、液晶や有機EL、電子ペーパー等のディスプレイや、太陽電池、タッチパネル等のエレクトロニクスの急速な進歩に伴い、デバイスの薄型化や軽量化、更には、フレキシブル化が要求されるようになってきた。これらのデバイスにはガラス板上に様々な電子素子、例えば、薄膜トランジスタや透明電極等が形成されているが、このガラス材料をフィルム材料に変えることにより、パネル自体の薄型化や軽量化が図れる。しかしながらこれらの電子素子の形成には高温プロセスが必要である。
また無機材料からなるこれらの微細な素子をフィルム上に形成した場合、無機材料とフィルムの線熱膨張係数の違いにより、無機素子の形成後フィルムが曲がったり、更には、無機素子が破壊されてしまう恐れがあった。このため、耐熱性を有しながら、無機材料と同じ線熱膨張係数を有する材料が望まれていた。
ポリアミドイミド樹脂は、耐熱性、機械的強度、電気的特性等に優れているため、従来より、電気、電子、機械、航空分野等の工業用材料として広く用いられてきた。特に一般的なポリイミドとは異なり、ポリアミドイミドは有機溶剤に可溶であるものが多く知られており、エナメルワニス、電気絶縁用のコーティング剤、塗料など溶液成形が必須な用途で好適に用いられてきた。
有機溶剤に可溶なポリアミドイミドは多く知られている。(例えば特許文献1、2)また、特許文献3にはアミド基含有のポリイミドが記載されている。
特開2007−13800号公報 特開平5−59174号公報 特開2010−106225号公報
可溶性ポリアミドイミドは多く知られているが、特許文献1に記載のポリアミドイミドは、脂肪族を含有しているため低線熱膨張性は示さないことが知られている。特許文献2に記載のポリアミドイミドはビフェニル骨格を含有し、実施例には、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に関する溶解性の記載のみであり、その他の溶剤への溶解性に関しては、何ら記載されていない。また使用できる溶媒は高沸点タイプが例示されているだけであり、溶媒と線熱膨張係数(CTE)の関係についてはなんら触れられていない。また、ポリマー骨格に屈曲成分を含有しているために、ポリマーの剛直性が失われ、線熱膨張係数の値は20ppm以上であり、十分満足のいくものではなかった。
また特許文献3には可溶性のポリアミドイミドとして、アミド基含有のテトラカルボン酸二無水物を合成し、この物質とジアミンよりポリアミドイミドを合成しているが、ポリアミドイミド溶液とCTEの関係については全く触れられておらず、さらにポリアミドイミド溶液は高沸点のものが例示されているのみであった。また、フレキシブルプリント基板や層間絶縁膜等のように銅に積層する用途であり、銅の線熱膨張係数である18ppmに近づけることを目的としているため、ガラスのように線熱膨張係数が3〜5ppmである基材に塗工するためには、CTE値をさらに改善する必要がある。
上記のように、可溶性ポリアミドイミドは従来より知られていたが、各種有機溶媒への溶解性を示し、かつ、製膜した際に極めて低い低線熱膨張係数を持つポリアミドイミドはこれまで開示されていなかった。本発明は、上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、耐熱性、更には有機溶媒への可溶性及び低線熱膨張係数に優れたポリアミドイミド溶液およびポリアミドイミド膜を得ることを目的とする。さらに、当該ポリアミドイミドを用いて耐熱性や低線熱膨張係数の要求の高い製品又は部材を提供することを目的とする。特に、本発明のポリアミドイミド樹脂を、ガラス、金属、金属酸化物及び単結晶シリコン等の無機物表面に形成する用途に適用した製品、及び部材を提供することを目的とする。
上記課題である、有機溶媒への可溶性及び低線熱膨張性に優れたポリアミドイミド溶液およびポリアミドイミド膜を得るためには、低沸点溶剤とポリアミドイミドを含有する溶液からポリアミドイミド膜を製造する方法が非常に有効であることを見出した。
すなわち、本願発明は以下の構成を有するものである。
(I)下記一般式(1)で表されるポリアミドイミドと沸点が40℃以上120℃以下の有機溶媒を含有するポリアミドイミド溶液。
(II)前記式(1)で表されるポリアミドイミドが下記一般式(6)で表されるポリアミドイミドであることを特徴とする(I)記載のポリアミドイミド溶液。
(III)有機溶媒がテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソランおよび1,4−ジオキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(I)または(II)記載のポリアミドイミド溶液。
(IV)(I)〜(III)のいずれか1項に記載のポリアミドイミド溶液を支持体に塗工して得られることを特徴とするポリアミドイミド膜。
(V)100℃〜300℃における線熱膨張係数が20ppm/℃以下である(IV)記載のポリアミドイミド膜。
(VI)面内の屈折率をNxy、厚み方向の屈折率をNzとしたときに、△N=Nxy−Nzで表される面内複屈折△Nが0.085以上、0.30以下であることを特徴とする(IV)または(V)記載のポリアミドイミド膜。
(VII)(IV)〜(VI)のいずれか1項に記載のポリアミドイミド膜とガラス基板との積層物。
(VIII)(IV)〜(VI)のいずれか1項に記載のポリアミドイミド膜を含有するフレキシブルディスプレイ基板。
上記本発明に係るポリアミドイミド溶液から得られるポリイミド膜は、様々な無機材料と同等の極めて低い線熱膨張係数を有し、耐熱性に優れることから、耐熱性、低線熱膨張性(寸法安定性)が必要とされる公知の全ての部材用のフィルムや塗膜として好適である。また、本発明に係るポリアミドイミドはポリアミドイミド溶液を経由することで、各種基板へ容易に塗工し、イミド化方法にも左右されず極めて低い線熱膨張係数を発現することができる。発明で得られるポリアミドイミド膜は、例えば、各種ディスプレイの基板材料としての利用が期待される。
以下において本発明を詳しく説明する。
本発明は下記一般式(1)で表されるポリアミドイミドと沸点が40℃以上、120℃以下の有機溶媒を含有するポリアミドイミド溶液に関する。まず、下記一般式(1)で表されるポリアミドイミドについて説明する。
前記一般式(1)であらわされるポリアミドイミドの中でも、低線熱膨張係数と透明性の両立という観点から、下記一般式(6)で表されるポリアミドイミドを用いることがより好ましい。
本発明のポリアミドイミドを製造する方法としては、特に制限されず、目的に合った製造方法を選択することができる。例えば、溶媒存在下、トリメリット酸無水物クロライドと下記一般式(2)または(3)で表されるジアミンを反応させ、下記一般式(4)を一度単離せずに、溶液中でイミド化する方法(ワンポット法)やトリメリット酸無水物クロライドと下記一般式(2)または(3)で表されるジアミンを反応させ下記一般式(4)を一度単離・精製し、さらにジアミンと反応させ、イミド化する方法が挙げられる。下記一般式(4)を単離し、その後ジアミンと反応させる方法については、特開2010−106225記載の方法等を用いることができる。
ワンポット法におけるポリアミドイミドの合成は、まず一般式(5)で表される前駆体であるポリアミド−アミド酸を合成する。
ポリアミド−アミド酸の合成は、ジアミン成分とトリメリット酸無水物クロライドを混合することで得ることができる。混合中には攪拌していることが好ましく、攪拌時間は1〜24時間が好ましい。撹拌時の反応温度は、使用する原料によって最適な温度が適宜選択される。具体的には、−10℃〜50℃であることが好ましく、0℃〜30℃であることがさらに好ましい。ジアミン成分とトリメリット酸無水物クロライドの仕込み比は、ポリアミド−アミド酸合成反応は、重縮合反応であるために、仕込み比が等モルから大きく離れると高分子量体が得られないため99.5:100〜100.5:100であることが好ましく、100:100であることが特に好ましい。また、成分比を変えることで、分子量を調整することが可能である。混合方法はジアミン成分に酸無水物クロライドを加える方法、その反対の方法が採用できるが、アミン成分にトリメリット酸無水物クロライドを加える方法が好ましい。それぞれの成分は一度に加えても良いし、複数回に分けて加えてもよい。
ワンポット法におけるポリアミド−アミド酸の重合に使用される有機溶媒としては、トリメリット無水物酸クロライドおよび使用するジアミンと反応せず、前駆体であるポリアミド−アミド酸を溶解することができれば特に制限されない。例えば、メチル尿素、N,N−ジメチルエチルウレアのようなウレア系溶媒、ジメチルスルホキシド、ジフェニルスルホン、テトラメチルスルフォンのようなスルホキシドあるいはスルホン系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N’−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、γ−ブチルラクトン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド系溶媒、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化アルキル系溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、p−クレゾールメチルエーテルなどのエーテル系溶媒を挙げることができ、通常これらの溶媒を単独で用いるか必要に応じて2種以上を適宜組み合わせて用いて良い。ポリアミド−アミド酸の溶解性及び反応性の観点から、DMAc、NMPなどが好ましく使用される。
前駆体であるポリアミド−アミド酸からポリアミドイミドとする方法としては、ポリアミド−アミド酸に脱水触媒とイミド化剤を添加したポリアミド−アミド酸ワニスを、反応溶媒中でイミド化を完結した後、反応溶媒中に、貧溶媒を投入し、ポリアミドイミド樹脂固形物として得る手法が挙げられる。一旦、ポリアミドイミド樹脂固形物として単離する方法は、不純物である前駆体合成時に発生した塩酸塩、脱水触媒とイミド化剤を貧溶媒で洗浄することができ、また、塗工する基板に合わせて、各種有機溶媒を選定できるという点から特に好ましい。
上記にあるイミド化剤としては、3級アミンを用いることができる。3級アミンとしては複素環式の3級アミンがさらに好ましい。複素環式の3級アミンの好ましい具体例としてはピリジン、ピコリン、キノリン、イソキノリンなどをあげることができる。酸無水物としては具体的には無水酢酸、プロピオン酸無水物、n−酪酸無水物、安息香酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物等が好ましい具体例として挙げることができる。
イミド化剤の量として、ポリアミド−アミド酸のカルボン酸に対しての添加モル量を変えることにより、得られるポリイミドフィルムの物性が改良される事を見出した。すなわち、添加するイミド化剤の量を多くするほど、得られるフィルムの低線熱膨張特性や寸法安定性が良好になる。一方で、多量のイミド化剤によりイミド化があまりに早く進行すると、フィルム化を行う前に不溶化してしまい、キャストできなくなる場合がある。また、酸無水物については、イミド化剤ほどには添加量による影響は少ないものの、多すぎるとキャストフィルムが基板から剥がれてしまう等の問題点があり、それぞれ下記の好ましい範囲を例示することができる。
イミド化剤や脱水触媒の添加量としては、ポリアミド−アミド酸のアミド基に対して、イミド化剤は0.5から5.0倍モル当量、さらには0.7〜2.5倍モル当量、特には0.8〜2.0倍モル当量が好ましい。また、脱水触媒は0.5から10.0倍モル当量、さらには0.7〜5.0倍モル当量、特には0.8〜3.0倍モル当量が好ましい。
ポリアミド酸溶液にイミド化剤や脱水触媒を加える際、溶剤に溶かさず直接加えても良いし、溶剤に溶かしたものを加えても良い。直接加える方法ではイミド化剤や脱水触媒が拡散する前に反応が急激に進行しゲルが生成することがある。好ましくはイミド化剤や脱水触媒を溶剤に溶かし、その溶液をポリアミド酸溶液に混合することが好ましい。
前記したように、ポリアミド−アミド酸に脱水触媒とイミド化剤を添加し、反応溶媒中でイミド化を完結した後、反応溶媒中に、貧溶媒を投入し、ポリアミドイミド樹脂固形物として得る場合、ポリアミドイミド、イミド化促進剤及び脱水剤を含有するポリアミドイミド樹脂溶液を貧溶媒中に投入することで、ポリアミドイミド樹脂を固形状態で単離する方法、または固形状態で析出させる方法を用いることができる。ポリアミドイミド樹脂固形物は、粉末状、フレーク状、種々の形態を含む固形物状態のものであり、その平均粒径は、好ましくは5mm以下であり、さらには3mm以下、特には1mm以下が好ましい。
本発明で用いられるポリアミドイミド樹脂の貧溶媒としては、ポリアミドイミド樹脂の貧溶媒であって、ポリアミドイミド樹脂を溶解している溶媒として使用した有機溶剤と混和するものを用いることができる。例えば、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、2−ブチルアルコール、2−プロピルアルコール、2−ヘキシルアルコール、シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、フェノール、t−ブチルアルコールなどが挙げられる。上記アルコールの中でもイソプロピルアルコール、2−ブチルアルコール、2−ペンチルアルコール、フェノール、シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、t−ブチルアルコール等のアルコールが、単離後のポリイミド樹脂の安定性やイミド化率が高くなるという観点から好ましく、2−プロピルアルコールが特に好ましい。
ポリアミドイミド樹脂溶液を貧溶媒中に投入する際、ポリアミドイミド樹脂溶液の固形分濃度は、撹拌が可能な粘度であるならば特に制限されないが、粒径を小さくするという観点から濃度は希薄である方が好ましい。しかし、希薄すぎる場合、ポリアミドイミド樹脂を析出させるために、大量の貧溶媒を使用することとなり、好ましくない。これらの観点より、ポリアミドイミド樹脂溶液の固形分濃度が15%以下、好ましくは10%以下の状態になるように希釈を行った後に、貧溶媒溶液中にポリイミド溶液を投入することが好ましい。使用する貧溶媒量はポリイミド樹脂溶液の等量以上の量を使用することが好ましく、2〜3倍量がより好ましい。
ここで得られたポリアミドイミド樹脂固形物は、少量のイミド化剤や脱水剤を含んでいるため、上記貧溶媒、特に2−プロピルアルコール等のアルコール系溶媒で数回洗浄することが好ましい。
こうして得られたポリアミドイミド樹脂固形物の乾燥方法は、真空乾燥でも、熱風乾燥でもよい。樹脂に含まれる溶媒を完全に乾燥させるためには、真空乾燥の使用が望ましく、乾燥温度は100〜200℃の範囲が好ましく、120〜180℃以下で行うことが特に好ましい。
また、前記式(1)で表されるポリアミドイミドは、前駆体であるポリアミド−アミド酸溶液を支持体に塗工し、その後、支持体上で加熱イミド化して製造しても良い。
本発明のポリアミドイミドの重量平均分子量は、その用途にもよるが、5,000〜500,000の範囲であることが好ましく、10,000〜300,000の範囲であることがさらに好ましく、30,000〜200,000の範囲であることがさらに好ましい。重量平均分子量が5,000以下であると、塗膜又はフィルムとした場合に十分な特性が得られにくい。一方、500,000を超えると粘度が上昇し、溶解性も落ちてくるため、表面が平滑で膜厚が均一な塗膜又はフィルムが得られにくい。ここで用いている分子量とは、ゲルパーミレーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリエチレングリコール換算の値のことを示す。
次に、本発明のポリアミドイミド溶液について説明する。上述の方法で製造した、ポリアミドイミドは、適切な溶媒に溶解される。本発明のポリアミドイミド溶液に含まれる溶媒種としては、沸点が40〜120℃の溶媒があげられる。120℃以下の溶媒を使用すると、ポリアミドイミド膜を製造する際、低線熱膨張特性が発現しやすくなるため好ましい。また沸点が40℃未満であると、室温で揮発してしまうため、ハンドリングが悪く溶解溶媒として適さない。沸点が40〜120℃の溶媒のなかでも、環状エーテル系溶媒が好ましく、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサンが特に好ましい。
ポリアミドイミドを溶解した溶液の粘度は塗工する厚み及び塗工環境に応じて、随時選択され、特に制限されない。0.1〜50Pa・sであることが好ましく、0.5〜30Pa・sであることがさらに好ましい。0.1Pa・sより低い場合は、溶液粘度が低すぎて、十分な膜厚精度が確保できず、50Pa・sより高い場合は、溶液粘度が高すぎて、膜厚精度が確保できないとともに塗工後すぐに乾燥する部分が発生し、ゲル欠陥等の外観欠陥が発生する。
例えば、ポリアミドイミド溶液中の前記式(1)で表されるポリアミドイミドの含有量は、1〜50重量%が好ましく、7〜20重量%が好ましい。1重量%未満であると、均一なフィルムが得られにくく、50重量%より大きいと貯蔵安定性に問題が発生したり、製膜時にムラが生じる可能性が高くなることから好ましくない。
次に、本発明におけるポリアミドイミド膜の製造方法について説明する。本発明のポリアミドイミド膜は前述の方法で得られたポリアミドイミド溶液を支持体に塗工して得られる。塗工後、乾燥することで製膜し、ポリアミドイミド膜(ポリアミドイミドフィルム)を得ることが可能である。本発明のポリアミドイミド溶液を経由して製膜することで低線熱膨張特性が発現することは、驚くべきことである。製膜温度に関しては、プロセスに合わせた条件を選択することが可能であり、特に制限されない。
上記製造方法で得られたポリアミドイミド膜は、フィルム特性として低線熱膨張特性と加熱前後の寸法安定性を有することを特徴としており、例えば熱機械分析(TMA)によりこれらの値を測定する場合、膜厚を測定し、10mm×3mmのサイズにカットしたフィルム試料に加重を3.0gとし、10℃/minの昇温速度で測定したときに、100〜300℃の範囲での線熱膨張係数が15ppm/K以下、好ましくは13ppm/K以下、さらに好ましくは12ppm/K以下のポリアミドイミド膜を得ることができる。
また、本発明で得られるポリイミド膜は、ポリアミドイミド膜の面内の屈折率をNxy、厚み方向の屈折率をNzとしたときに、
・ N=Nxy−Nz
で表される面内複屈折△Nの値が0.085以上、0.300以下であることが好ましく、0.085以上、0.20以下であることがさらに好ましい。値が0.085より小さいと、面内の分子が配向が十分ではなく、線熱膨張係数が高くなる場合があり、0.300より大きいとフィルムの結晶化が起こり、濁りなどが生じる場合がある。
ポリアミドイミド溶液を塗工する支持体としては、ガラス基板、SUS等の金属基板あるいは金属ベルト、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエチレンナフタレート及びトリアセチルセルロース等のプラスチックフィルム等が使用されるがこれに限定されるものではない。プラスチックフィルムを支持体として使用する場合、樹脂溶解に使用した有機溶媒がプラスチックフィルムを溶解しない材料を適宜選択する。
ガラス転移温度は、耐熱性の観点からは高ければ高いほど良いが、示差走査熱量分析(DSC)または動的粘弾性分析(DMS)において、昇温速度10℃/minの条件で測定したときのガラス転移温度が、250℃以上が好ましく、熱処理温度を高くできるという点において、更に好ましくは300℃以上であるとよい。
本発明に係るポリアミドイミドは、そのまま製品や部材を作製するためのコーティングや成形プロセスに供してもよいが、フィルム状に成形された成形物にさらにコーティング等の処理を行い積層物として用いることが出来る。コーティングあるいは成形プロセスに供するために、本発明のポリアミドイミド溶液を製造する際に、必要に応じて溶剤に溶解又は分散させ、さらに、光又は熱硬化性成分、本発明に係るポリアミドイミド以外の非重合性バインダー樹脂、その他の成分を配合してもよい。
本発明に係るポリアミドイミド膜に加工特性や各種機能性を付与するために、その他に様々な有機又は無機の低分子又は高分子化合物を配合してもよい。例えば、染料、界面活性剤、レベリング剤、可塑剤、微粒子、増感剤等を用いることができる。微粒子には、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン等の有機微粒子、コロイダルシリカ、カーボン、層状珪酸塩等の無機微粒子等が含まれ、それらは多孔質や中空構造であってもよい。また、その機能又は形態としては顔料、フィラー、繊維等がある。
本発明に係るポリアミドイミド溶液及びポリアミドイミド膜は、式(1)で表されるポリアミドイミドを、固形分全体即ち、ポリアミドイミド溶液及びポリアミドイミド膜中の溶媒を乾燥し、残溶媒の含量を0.1重量%以下の状態にした際に、に対し、通常、5〜99.9重量%の範囲内で含有する。なお、99.9重量%とは実質的に全ての意味である。また、その他の任意成分の配合割合は、固形分全体に対し、50重量%〜99重量%の範囲が好ましく、60〜99重量%の範囲がさらに好ましく、80〜95重量%の範囲が特に好ましい。い。50重量%より少ないと添加物を添加した効果が発揮されにくく、99重量%より多いと、樹脂組成物の特性が最終生成物に反映されにくい。なお、ポリアミドイミド樹脂組成物の固形分とは溶剤以外の全成分であり、液状のモノマー成分も固形分に含まれる。
本発明に係るポリアミドイミド溶液は、フィルム状に成形し、その表面に金属酸化物や透明電極等の各種無機薄膜を形成していても良い。これら無機薄膜の製膜方法は特に限定されるものではなく、例えばCVD法、スパッタリング法や真空蒸着法、イオンプレーティング法等のPVD法であっても良い。
本発明に係るポリアミドイミドは、耐熱性、絶縁性等のポリアミドイミド本来の特性に加えて、高い寸法安定性及び高い有機溶媒への溶解性を有することから、これらの特性が有効とされる分野・製品、例えば、印刷物、カラーフィルター、フレキシブルディスプレー、光学フィルムを液晶表示装置、有機EL及び電子ペーパー等の画像表示装置、あるいは太陽電池に使用されることが好ましく、さらには現在ガラスが使用されている部分の代替材料とすることがさらに好ましい。
(評価方法)
本明細書中に記載の材料特性値等は以下の評価法によって得られたものである。
(1)ポリイミド樹脂の分子量
表1の条件にて重量平均分子量(Mw)を求めた。評価結果を表3に示した。
(2)ポリイミド樹脂の有機溶剤への溶解性試験
樹脂0.5gに対し、表2に記載の有機溶剤9.5g(固形分濃度5%)をサンプル管に配合し、マグネチックスターラーで、室温で撹拌した。完全に溶解したものを○、一部溶け残りがあるものを△、不溶なものを×とした。使用した溶媒とその沸点、評価結果を表2に示した。
(3)フィルムの線熱膨張係数
線熱膨張係数の測定は、セイコー電子(株)社製TMA120Cを用いて(サンプルサイズ 幅3mm、長さ10mm、膜厚を測定し、フィルムの断面積を算出)、荷重3gとし10℃/minで10〜340℃まで一旦昇温させた後、10℃まで冷却し、さらに10℃/minで昇温させて2回目の昇温時の100〜200℃および100〜300℃における熱膨張率の平均値を線熱膨張係数とした。
(4)フィルムのガラス転移温度
セイコー電子工業社製DMS−200を用い、測定長( 測定治具間隔)を2 0 m m として、動的粘弾性の測定を行い、当該弾性率の変曲点(tanδのピークトップ)をガラス転移温度とした。
(5)フィルムの複屈折の測定
分子の面内配向の指標として、本発明では、複屈折の測定を実施した。本発明における複屈折(△N)とは、ポリアミドイミド膜の面内の屈折率をNxy、厚み方向の屈折率をNzとしたときに、△N=Nxy−Nzで表される値である。屈折率の測定は、40mm×8mmにカットしたフィルムを偏光板付き接眼鏡をセットしたATAGO社製波長アッベ屈折計(DR−M2)にて測定した。偏光板の向きを変え、偏光方向を変えることで面内および厚み方向の屈折率を測定した。測定波長は589nmとし、中間液はイオウヨウ化メチレンを用い、テストピースは屈折率が1.92ものを用いて測定した。
(合成例1)
<ポリアミドイミドの合成>
ポリテトラフルオロエチレン製のシール栓に撹拌翼を具備したステンレス製撹拌棒を備えた撹拌機、窒素導入管を備えた、2Lのガラス製セパラブルフラスコに、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(以下、TFMB)12.1gを入れ、重合用溶媒として脱水したN,N−ジメチルアセトアミド(以下、DMAC)46.6gを仕込み攪拌した後、ピリジンを3.0g加え均一になるまで撹拌し、5℃の氷浴にて冷却した。この溶液を撹拌しながら、トリメリット酸無水物クロライド7.9gを粉体のままゆっくりと加え、5℃の氷浴中にて3時間攪拌した。なお、この反応溶液におけるジアミン化合物及びテトラカルボン酸二無水物の仕込み濃度は、全反応液に対して30重量%となっていた。
3時間撹拌後、上記溶液にDMACを33.4g加え希釈し、25℃の水浴中にてさらに20時間撹拌後にDMAC33.3gを加え均一になるまで撹拌した後、イミド化触媒としてピリジンを6.0g添加して、完全に分散させた。分散させた溶液中に無水酢酸を9.2gを添加して攪拌し、100℃で4時間攪拌したのち、室温まで冷却した。冷却した反応溶液に、DMACを33.3g添加し撹拌したのち、溶液を撹拌しながら滴下ロートにて2〜3滴/秒となる速度で350gの2−プロピルアルコール(以下IPA)を投入し、目的とする生成物を析出させた。その後、桐山ロートにより、吸引ろ過し、200gのIPAにて洗浄した。この洗浄を5回繰り返し、桐山ロートにより、吸引ろ過し120℃に設定した真空オーブンで一晩乾燥させることで、収量17.0gで生成物を得た。
(実施例1)
<フィルムの作製>
合成例1で得られたポリアミドイミド樹脂を1,3−ジオキソランに溶解してポリアミドイミド樹脂が7重量%含有されているポリアミドイミド樹脂溶液を作製し、ガラス板上に塗工した後、60℃で10分間乾燥させ、さらに150℃で60分間、300℃で60分間乾燥させた。その後ガラス板からフィルムを剥がし、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果は表3に記載した。
(実施例2)
合成例1で得られたポリアミドイミド樹脂を1,4−ジオキサンに溶解してポリアミドイミド樹脂が7重量%含有されているポリアミドイミド樹脂溶液を作製し、ガラス板上に塗工した後、60℃で10分間乾燥させ、さらに150℃で60分間、300℃で60分間乾燥させた。その後ガラス板からフィルムを剥がし、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果は表3に記載した。
(合成例2)
<アミド基含有テトラカルボン酸二無水物の合成(下記式(7))>
ポリテトラフルオロエチレン製のシール栓に4枚羽根撹拌翼を具備したステンレス製撹拌棒を備えた撹拌機、窒素導入管を備えた、500mLのガラス製セパラブルフラスコに、トリメリット酸無水物クロライド67.4gを入れ、酢酸エチル190gとn−ヘキサン190gからなる混合溶媒を加えて溶解させ、溶液Aを調製した。更に別の容器に2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(以下、TFMB)25.6gを酢酸エチル72gとn−ヘキサン72gからなる混合溶媒を加えて溶解させ、脱酸剤としてプロピレンオキサイド9.2gを加えて溶液Bを調製した。
エタノールアイスバス中で−20℃程度に冷却下で、溶液Aに攪拌下溶液Bを滴下して3時間攪拌し、その後室温で12時間攪拌した。析出物を濾別し、酢酸エチル/n−ヘキサン混合溶媒(体積比1:1)でよく洗浄した。その後、濾別し、60℃で12時間、さらに120℃で12時間真空乾燥して収率70%で白色の生成物を得た。FT−IRにて3380cm−1(アミド基NH伸縮振動)、3105cm−1(芳香族C−H伸縮振動)、1857cm−1、1781cm−1(酸無水物基C=O伸縮振動)、1677cm−1(アミド基C=O伸縮振動)のピーク、また、H−NMRで、δ11.06ppm(s、NH、2H)、δ8.65ppm(s、フタルイミド上、3位CaromH、2H)、δ8.37ppm(フタルイミド上、5および6位CaromH、4H)、δ7.46ppm(d、中央ビフェニル上、6および6’位CaromH、2H)、δ8.13ppm(d、中央ビフェニル上、5および5’位CaromH、2H)、δ8.27ppm(s、中央ビフェニル上、3および3’位CaromH、2H)のピークを確認することができたことから、目的物である上記式(7)に示すアミド基含有テトラカルボン酸二無水物が得られたことを確認した。この化合物の融点をDSCで測定したところ、274℃であった。
<ポリイミドの合成>
ポリテトラフルオロエチレン製のシール栓に4枚羽根撹拌翼を具備したステンレス製撹拌棒を備えた撹拌機、窒素導入管を備えた、500mLのガラス製セパラブルフラスコに、TFMB9.7gを入れ、重合用溶媒として脱水したN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMF)170gを仕込み攪拌した後、この溶液に、上記式(7)に示すアミド基含有テトラカルボン酸二無水物20.2gを加え、室温で攪拌し、ポリアミド−アミド酸を得た。なお、この反応溶液におけるジアミン化合物及びテトラカルボン酸二無水物の仕込み濃度は、全反応液に対して15重量%となっていた。
24時間撹拌後に、イミド化触媒としてピリジンを4.8gを添加して、完全に分散させた。分散させた溶液中に無水酢酸7.4gを添加して攪拌し、100℃で4時間攪拌したのち、室温まで冷却した。冷却した反応溶液に、DMFを88g添加し撹拌したのち、その溶液を2Lセパラブルフラスコに移し、その溶液に600gのIPAを2〜3滴/秒となる速度で滴下して、目的とする生成物を沈殿させた。その後、桐山ロートにより、吸引ろ過し、300gのIPAにて洗浄した。この洗浄を2回繰り返し、桐山ロートにより、吸引ろ過し100℃に設定した真空オーブンで一晩乾燥させることで、収量28.5gで生成物を得た。
(実施例3)
<フィルムの作製>
合成例2で得られたポリイミド樹脂をジオキソランに溶解してポリアミドイミド樹脂が7重量%含有されているポリアミドイミド樹脂溶液を作製し、ガラス板上に塗工した後、60℃で10分間乾燥させ、さらに150℃で60分間、300℃で60分間乾燥させた。その後ガラス板からフィルムを剥がし、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果は表3に記載した。
(実施例4)
合成例1で得られたポリアミドイミド樹脂をテトラヒドロフランに溶解してポリアミドイミド樹脂が7重量%含有されているポリアミドイミド樹脂溶液を作製し、ガラス板上塗工した後、60℃で10分間乾燥させ、さらに150℃で60分間、300℃で60分間乾燥させた。その後ガラス板からフィルムを剥がし、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果は表3に記載した。
(実施例5)
合成例1で得られたポリアミドイミド樹脂を1,4−ジオキサンに溶解してポリアミドイミド樹脂が7重量%含有されているポリアミドイミド樹脂溶液を作製し、ガラス板上に塗工した後、60℃で10分間乾燥させ、さらに150℃で60分間、300℃で60分間乾燥させた。その後ガラス板からフィルムを剥がし、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果は表3に記載した。
(合成例3)
ポリテトラフルオロエチレン製のシール栓に4枚羽根撹拌翼を具備したステンレス製撹拌棒を備えた撹拌機、窒素導入管を備えた、500mLのガラス製セパラブルフラスコに、TFMB9.7gを入れ、重合用溶媒として脱水したN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMF)170gを仕込み攪拌した後、この溶液に、上記式(7)に示すアミド基含有テトラカルボン酸二無水物20.2gを加え、室温で攪拌し、ポリアミドーアミド酸を得た。なお、この反応溶液におけるジアミン化合物及びテトラカルボン酸二無水物の仕込み濃度は、全反応液に対して15重量%となっていた。この溶液にDMF100gを加え、仕込み濃度が10重量%となるように調整し、ポリアミド−アミド酸を得た。
(比較例1)
<フィルムの作製>
合成例3でで得られたポリアミド−アミド酸溶液をガラス板上に塗工した後、60℃で10分間乾燥させ、さらに150℃で60分間、300℃で60分間乾燥させた。その後ガラス板からフィルムを剥がし、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果は表3に記載した。
(比較例2)
比較例1で得られたポリアミドイミドフィルムをDMACに再溶解し、ポリアミドイミド樹脂が7重量%含有されているポリアミドイミド樹脂溶液を作製し、このポリアミドイミド溶液をガラス板上に塗工した後、60℃で10分間乾燥させ、さらに150℃で60分間、300℃で60分間乾燥させた。その後ガラス板からフィルムを剥がし、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果は表3に記載した。
(比較例3)
合成例1で得られたポリアミドイミド樹脂をDMACに溶解してポリアミドイミド樹脂が7重量%含有されているポリアミドイミド樹脂溶液を作製し、ガラス板上に塗工した後、60℃で10分間乾燥させ、さらに150℃で60分間、300℃で60分間乾燥させた。その後ガラス板からフィルムを剥がし、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果は表3に記載した。
(比較例4)
合成例1で得られたポリアミドイミド樹脂をDMFに溶解してポリアミドイミド樹脂が7重量%含有されているポリアミドイミド樹脂溶液を作製し、ガラス板上に塗工した後、60℃で10分間乾燥させ、さらに150℃で60分間、300℃で60分間乾燥させた。その後ガラス板からフィルムを剥がし、フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果は表3に記載した。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表されるポリアミドイミドと沸点が40℃以上120℃以下の有機溶媒を含有するポリアミドイミド溶液。
  2. 前記式(1)で表されるポリアミドイミドが下記一般式(6)で表されるポリアミドイミドであることを特徴とする請求項1記載のポリアミドイミド溶液。
  3. 有機溶媒がテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソランおよび1,4−ジオキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2記載のポリアミドイミド溶液。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のポリアミドイミド溶液を支持体に塗工して得られることを特徴とするポリアミドイミド膜。
  5. 100℃〜300℃における線熱膨張係数が20ppm/℃以下である請求項4記載のポリアミドイミド膜。
  6. 面内の屈折率をNxy、厚み方向の屈折率をNzとしたときに、△N=Nxy−Nzで表される面内複屈折△Nが0.085以上、0.300以下であることを特徴とする請求項4または5記載のポリアミドイミド膜。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載のポリアミドイミド膜とガラス基板との積層物。
  8. 請求項4〜6のいずれか1項に記載のポリアミドイミド膜を含有するフレキシブルディスプレイ基板。
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