JP4905686B2 - 基材処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、帯状の被処理用の基材にメッキ液等の処理液によってメッキ処理等の湿式処理を施し、フレキシブル基板等を製造する基材処理装置に関するものである。
このフレキシブル基板の一例として、例えば、携帯電話やディスプレイ等のプリント配線板として利用される銅積層ポリイミドフィルム等がある。この銅積層ポリイミドフィルムは、一般的に、厚さ数十μmのポリイミドフィルムの片面又は両面に、順次、ニッケルクロム合金のスパッタ層と、この合金スパッタ層の上に銅スパッタ層とが形成された帯状の被処理用の基材に、銅メッキ処理が施されることによって構成されている。
そして、この銅メッキ処理は、基材を硫酸銅等のメッキ液が充填されたメッキ槽に供給し、メッキ槽の外部に配設された電極によって合金スパッタ層と銅スパッタ層とからなるスパッタ層が通電され、銅スパッタ層の上に、メッキ層を形成することにより行われる。その際、基材は、スパッタ層の膜厚が著しく薄いため、スパッタ層を流れる電流量に上限があり、1槽のメッキ槽によるメッキ処理では、銅スパッタ層上に薄いメッキ層しか形成されない。
このため、銅積層ポリイミドフィルムの製造装置は、一般に、製造ラインに沿って複数のメッキ槽が配設されており、各メッキ槽は、対向側面にそれぞれ基板を通過させる細長状の開口が上下方向に向けて形成されている。
一方、基材は、その帯幅方向が上下方向に向けて配設され、順次、各メッキ槽に形成された開口を通じて、各メッキ槽内に供給されるとともに、各メッキ槽外に排出され、製造ラインに沿って搬送される。そして基材は、1槽目のメッキ槽において薄いメッキ層が形成されると、2槽目のメッキ槽においてスパッタ層と銅メッキ層の肉厚分だけ電流量が流れるため、1槽目のメッキ層よりも膜厚のメッキ層が形成され、同様に、3槽目、4槽目と段階的に膜厚のメッキ層が形成され、最終的に薄いスパッタ層上に漸次、膜厚の銅メッキ層が形成され、所望の厚みの銅メッキ層が形成された銅積層ポリイミドフィルムとなる。
ところで、この銅積層ポリイミドフィルムの製造装置は、上述のように、メッキ槽の対向側面に一対の開口され、この開口を通じて基材が搬送されるため、そのままでは基材とともに開口から硫酸銅等のメッキ液が流出してしまう。
このため、各メッキ槽は、それぞれ上記開口の周囲に、上記メッキ液の流出を抑制するシール機構を設けて、製造ラインに沿って配設される必要があり、このシール機構としては、一般的に、特許文献1に示すように、上記開口の周囲において基材を挟持する一対のシールローラを備えたものが知られている。
この一対のシールローラは、上記開口を封じるように配設されることによって、基材を挟持しつつ上記メッキ液の流出を抑制することができる。
しかしながら、シールローラは、上記開口からのメッキ液の流出を抑制するために基材に強く密着させる必要があり、異物が付着している場合、この異物を基材に転写してしまう。一方、基材は、繰り返し、メッキ槽に供給されるために、銅スパッタ層又はメッキ層上に異物が転写される確率が高くなり、異物が転写されると、その転写された異物上にメッキ処理が施されてしまう。このため、基板には、異物上にメッキ層が形成されることによって突起が形成され、又は異物上にメッキ層が付着しないことによって凹部が形成されてしまう。このようにして、シールローラは、銅メッキ層の欠陥発生原因となっていた。
特開2003−147582号公報
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、シールローラによって基材を挟持することなく、メッキ槽等の処理槽に形成された開口からのメッキ液等の処理液の流出を抑制することができるシール機構を備えた基材処理装置を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、シールローラによって基材に付着する異物がメッキ液中に浮遊するメッキ処理用のアノード電極から発生するスライムであり、シールロールの材質を変更してもシールローラによる基材への異物の転写を防ぐことができないことを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、請求項1に記載の基材処理装置に係る発明は、内部に処理液が収容された処理槽を有し、上記処理槽の対向側面に、それぞれ帯幅方向が上下方向に向けて配設されて搬送される帯状の基材を通過させる細長状の開口が形成され、上記開口の周囲にそれぞれ上記処理液の流出を抑制するシール機構が備えられた基材処理装置であって、上記シール機構は、上記開口を通過する上記基材の搬送方向に交差する方向に向けて上記処理液を噴出させることにより、当該処理液によって上記開口から流出する上記処理液を上記処理槽内に向けて押圧する液体噴出ノズルを有するとともに、上記液体噴出ノズルは、噴出圧力がヘッド圧によって一定に保たれていることを特徴としている。
ここで、処理液を噴出させる液体噴出ノズルとは、処理槽内に収容されている処理液と濃度が異なる処理液を噴出させる液体噴出ノズルであってもよく、少なくとも処理槽内に収容されている処理液と同一組成の処理液を噴出させる液体噴出ノズルであることを意味するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基材処理装置において、上記対向側面の外部には、当該対向側面を一側面として上記開口を囲繞し、当該開口から流出した上記処理液を回収する有底筒状の回収槽が設けられ、上記液体噴出ノズルは、上記回収槽内であって、かつ上記開口を間に挟む両側にそれぞれ設けられるととともに、各々が上記開口を通過する上記基材の搬送方向に交差する方向に向けて上記処理液を噴出するように配設されていることを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項2に記載の基材処理装置において、上記シール機構は、上記回収槽内における上記液体噴出ノズルの下流側であって、上記基材を間に挟む両側に、それぞれ上記基材の表面に沿って上記処理液の流出路を形成するとともに、上記流出路に連通した上記処理液の複数の滞留部を形成し、上記処理液の流速を低下させるラビリンスが形成されていることを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項2に記載の基材処理装置において、上記シール機構は、上記回収槽内における上記液体噴出ノズルの下流側に、上記処理液が貯留可能な大気開放型の流入槽が配設され、上記流入槽は、槽内に上記基材の搬送方向に交差する方向に向けて複数枚の仕切壁が上記搬送方向に沿って配設されることによって、上記槽内が複数の区画槽に区切られるとともに、上記仕切壁が下流側に向けて、漸次、低く形成され、上記開口に対応して上記基材が通過する開口が形成されていることを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項2に記載の基材処理装置において、上記液体噴出ノズルは、上記基材側の対向面に上記処理液を噴出する上記噴出口が上下方向に向けて細長状に形成されるとともに、上記対向面が上記基材と0.1mm以上であって、2.5mm以下の間隔を保つように配設されていることを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の基材処理装置において、上記液体噴出ノズルは、上記対向面の上記処理槽側の内方端部から上記噴出口までの面幅L1よりも、上記対向面の上記処理槽と反対側の外方端部から上記噴出口までの面幅L2が大きくなるように形成されるとともに、上記面幅L1及びL2が5mm≦L1≦50mmであって、15mm≦L2≦80mmであることを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載の基材処理装置において、上記処理槽は、大気開放型であるとともに、上記噴出口は、上記開口の上端に対応する位置から下方に向けて、上記開口の全長の1/20以上であって、1/2以下の長さに形成されていることを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項ないしのいずれか一項に記載の基材処理装置において、上記処理槽は、大気開放型であるとともに、上記噴出ノズルは、その対向面と上記基材との間隔が漸次下方に向けて狭くなるように配設されていることを特徴としている。
請求項1ないしのいずれか一項に記載の発明によれば、処理槽の開口の周囲に処理液の流出を抑制するシール機構として、処理液の液面下の上記開口に向けて処理液を噴出させる液体噴出ノズルを設けたため、この液体噴出ノズルから噴出する処理液によって、基材を挟持するシールローラを用いることなく、処理槽の開口からの処理液の流出を抑制することができる。
その結果、基材に対するシールローラの密着による異物の転写を防止でき、処理液によって処理した基材に欠陥が生じることを防止できる。
さらには、液体噴出ノズルは、処理液を噴出するため、処理槽内に組成の異なる液体が流入し、基材の処理に際して悪影響を与えることを防止できる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、液体噴出ノズルを、処理槽の外部に設けられた回収槽内に、開口を挟む両側にそれぞれ設け、処理液を基材の搬送方向に交差する方向に向けて噴出させるため、上記開口から上記基材両面に沿って流出する上記処理液を上記処理槽内に向けて押圧することができ、効率的に処理液の流出を抑制することができる。また、噴出した処理液及び開口から溢れた処理液を回収槽から容易に回収して、再利用することができる。
さらに、請求項に記載の発明によれば、液体噴出ノズルの噴出圧力をヘッド圧によって一定に保たせるため、ポンプ等の機械装置によって噴出させた場合と異なり、噴出圧力の強弱による開口からの処理液の流出を防止することができる。
一方、請求項に記載の発明によれば、シール機構として、回収槽内における上記液体噴出ノズルの下流側であって、基材wを間に挟む両側に、それぞれラビリンスを形成し、これらのラビリンスによって基材の表面に沿って処理液の流出路を形成するとともに、この流出路に連通する処理液の複数の滞留部を形成したため、処理液を流出路に沿って流出させつつ、上記滞留部に流入させ、処理液を滞留させることができる。これにより、処理液の流速を低下させることができ、後続の処理液の流出を抑制し、処理槽からの処理液の流出量を減少させることができる。
また、請求項に記載の発明によれば、液体噴出ノズルの下流側に流出した処理液が水槽に貯留され、流入槽内において、順次、仕切壁の高低差分に相当する処理液が仕切壁の上端から溢れ、又は開口を通じて下流側の区画槽に徐々に流出する。故に、この流入槽によって、処理槽の開口から流出した処理液の流速を低下させることができ、請求項4に記載の発明と同様に、処理槽からの処理液の流出量を減少させることができる。
請求項に記載の発明によれば、液体噴出ノズルを、基材側の対向面と基材との間隔が0.1mm以上であって、2.5mm以下に保たれるように配設したため、基材が対向面に接触して傷付くことを防止できるとともに、処理槽から流出する液量の増大を防止することができる。
また、請求項に記載の発明によれば、液体噴出ノズルを、対向面における噴出口から上記処理槽側の内方端部までの面幅L1よりも、対向面における噴出口から上記処理槽と反対側の外方端部までの面幅L2が大きくなるように形成し、かつ上記面幅L1及びL2をそれぞれ5mm≦L1≦50mm、15mm≦L2≦80mmとしたため、液体噴出ノズルの噴出口からの処理液の噴出量の増大を防止できるとともに、処理槽からの処理液の流出量の増大を防止することができる。
他方、上記処理槽は、大気開放型であるため、内部に収容された処理液の圧力が漸次底部に向けて大きくなり、処理液は、その流出圧力が開口の上部において小さく、開口の下部において大きくなるため、開口の上部よりも下部からの流出量が著しく多くなる。
そこで、請求項に記載の発明によれば、噴出口を、開口の上端に対応する位置から下方に向けて開口の全長の1/20以上であって、1/2以下の長さを有するように形成して、噴出口を開口の上部に対応する位置に配設することによって、開口上部からの流出圧力の小さい処理液の流出を抑制して、効果的なシール作用を得ることができるとともに、開口下部からの流出圧力が大きく、流出抑制が困難である処理液への噴出によって液体噴出ノズルからの処理液の噴出量の増大を抑止することができる。
すなわち、噴出口の全長を開口の全長の1/20以上とすることによって、開口から流出する処理液を処理槽に向けて押圧するシール作用が充分に得られ、噴出口の全長を開口の全長の1/2以下とすることによって、噴出口からの処理液の噴出量の増大を抑止することができる。
また、処理液は、上述のように開口の上部よりも下部からの流出量が著しく多くなるとともに、基材wは、その上部よりも下部の方が液圧によって搬送姿勢が支持されるため、上部の方が搬送方向に交差する方向への振れが大きくなり、処理槽の開口や液体噴出ノズルの対向面に接触して、傷付く恐れがある。
そこで、請求項に記載の発明は、噴出ノズルを、その対向面と基材との間隔が漸次下方に向けて狭くなるように配設することによって、基材の上部が噴出ノズルの対向面間を通過する際に、対向面に接触して、傷付くのを防止するとともに、多量の処理液が対向面の下部に沿って流出することを抑制することができ、結果として、基材の傷の形成を防止できるとともに、処理液の流出を効率的に抑制することができる。その際、処理槽の開口幅を漸次下方に向けて小さくなるように形成し、かつこの開口の長手方向に沿って噴出ノズルを配設して、噴出ノズルの対向面と基材との間隔が漸次下方に向けて狭くなるようにした場合には、基材の上部が処理槽の開口に接触することを防止するとともに、処理液が開口の下部から流出することを防止でき、一段と効果的に基材の傷の形成を防止できるとともに、処理液の流出を抑制することができる。
以下、本発明に係るメッキ装置について、図1ないし図9を用いて説明する。
本実施形態のメッキ装置は、内部に硫酸銅のメッキ液が充填されるメッキ槽(処理槽)1を有しており、このメッキ槽1は基体19によって床上に支持されている。
メッキ槽1は、上部が大気中に開放された平面視長方形状に構成されており、長手方向に沿って配設された1対の側壁1aと長手方向の両端部に配設された1対の端部側壁(対向側面)1bと底部とによって構成されている。そして、端部側壁1bには、それぞれ側壁1a間の中央部に帯状の基材wを通過させる細長矩形状のスリット(開口)10が互いに対向して垂直に形成されている。このスリット10は、それぞれスリット幅が基材wの厚みよりも大きく形成されており、基材wの上端部及び下端部の接触を防止すべく、基材wの垂直方向の全長よりも長く形成されるとともに、その上端が端部側壁1bの上端から離間した位置に形成されている。これによって、スリット10は、その上端部及び下端部がそれぞれ基材wの上端部及び下端部との間にそれぞれ隙間L6(図7参照)を有しており、この隙間L6がメッキ槽1内のメッキ液の流出防止の観点からそれぞれ10mm以下、より好ましくは5mm以下となるように形成されている。
ここで、基材wは、厚さ数十μmの帯状のポリイミドフィルムの片面全体にニッケルクロム合金のスパッタ層が形成され、この合金スパッタ層上に銅スパッタ層が形成された状態で、帯幅方向が垂直方向に向けて配設されている。そして、基材wは、スリット10を通過して、メッキ槽1内に供給されるとともに、メッキ装置の上流側及び下流側の外部にそれぞれ配設された電極(図示を略す)によって、上記合金スパッタ層及び上記銅スパッタ層がメッキ装置内において通電されている。
また、側壁1aの上部には、基材wの上端よりも上方位置において、長手方向に沿ってメッキ槽1内の液面高さを一定に保持するためのスリット111が形成され、このスリット111から流出するメッキ液を一時的に貯留するオーバーフロー槽112が一体的に設けられている。このオーバーフロー槽112は、底板に接続された排出管(図示を略す)によって、スリット111から流出したメッキ液をメッキ槽1の下方に配設された循環液貯留槽3に排出するようになっている。
メッキ槽1の底部は、側壁1a間の中央部が最深部となるように、漸次、幅方向の両端部から上記中央部に向けて下方に位置するように傾斜して形成されており、メッキ槽1の上記最深部には、長手方向に沿ってメッキ液を流動させるディフューザー13が配設されている。
このディフューザー13は、円筒状に形成され、内部に、配設方向に沿ってエアーを噴出させるパイプ13aが配設されるとともに、循環液貯留槽3内のメッキ液が配管及びポンプ等を備えた送液手段(図示を略す)によって供給されるようになっており、外周壁面に多数の穴が形成されている。
さらに、両端部側壁1bには、それぞれ、端部側壁1bを一側面として、スリット10を囲繞し、スリット10から流出したメッキ液を回収する有底筒状の回収槽22が一体に形成されている。そして、これらの回収槽22は、それぞれ端部側壁1bに対向する壁面27に、基材wを通過させる細長状のスリット27aが垂直に形成されるとともに、内部にシール機構2が設けられている。
また、回収槽22は、シール機構2の下流側に排出口22aが形成されており、この排出口22aに排出管25が接続されるとともに、この排出管25によって回収槽22内のメッキ液が上記循環液貯留槽3に排出されるようになっている。
次いで、このシール機構2について、2つの実施形態を説明する。
[第1実施形態]
第1の実施形態におけるシール機構2は、スリット10の両側に、それぞれ端部側壁1bに近接して設けられた液体噴出ノズル20と、この液体噴出ノズル20の下流側における基材wを間に挟む両側に、それぞれラビリンスが形成されている。
この液体噴出ノズル20は、角柱筒状(本実施形態においては矩形筒状)に形成され、内部に長手方向に沿ってメッキ液の流路が形成されるとともに、垂直に配設されており、メッキ槽1のスリット10から回収槽22内を経由し、スリット27aを通過して外方に向けて搬送される基材wの両側方に対になって配設されている。そして、各液体噴出ノズル20は、スリット10を通過する基材wの搬送方向に対して略垂直にメッキ液を噴出する一連(本実施形態では細長状)の噴出口20aが形成されており、この噴出口20aは、少なくともスリット10の上端部に対応する位置からスリット10の下端部に対応する位置まで垂直に形成され(図7参照)、スリット10から流出するメッキ液をメッキ槽1内に向けて押圧するようになっている。
また、液体噴出ノズル20は、図6に示すように、細長状の噴出口20aが形成された基材w側の対向面200が基材wと平行に配設されるとともに、この噴出口20aに連通する横断面円状の流路20bが鉛直方向に連続して形成されている。そして、この流路20bと噴出口20aとを連通させる連通路201が基材wに対して垂直に形成されて、この連通路201における流路20b側の基端部202の路幅L3が基材w側に向けて均一に形成されている。
この路幅L3は、0.05mm≦L3≦0.5mm、より好ましくは0.1mm≦L3≦0.3mmとなるように形成されている。このような路幅L3の寸法としたのは、路幅L3が0.05mm未満であると、メッキ液の噴出量が著しく少なくなって、スリット10から流出するメッキ液をメッキ槽1内に向けて押圧する充分なシール作用が得られず、他方、路幅L3が0.5mmを超えると、充分な噴射圧を確保することができず、結果として、充分なシール作用が得られなくなるためである。
さらに、液体噴出ノズル20は、連通路201の噴出口20a側の先端部203が基材w側に向けて路幅が漸次大きくなるように面取りされており、対向面200での面取り量M1が8mm以下、より好ましくは5mm以下となるように形成されている。なお、本実施形態における面取りとは、角度が45°に限定されるものではない。そして、液体噴出ノズル20は、対向面200と基材wとの間に噴出口20aから噴出するメッキ液によってメッキ槽1からのメッキ液の流出を阻止する狭小のシール路20cが形成されている。
このような先端部203の面取りは、基材wの両側の噴出口20aが同一直線上から微少に外れるように液体噴出ノズル20が配設されてしまった場合にも、基材wがメッキ液の噴出圧によって搬送方向に交差する方向に左右に振れることを抑制する。面取り量M1を8mm以下、より好ましくは5mm以下としたのは、面取り量M1が8mmを超えると、噴出圧の低下により、上記シール作用が著しく低下してしまうとともに、面取り量M1が5mm以下であると、噴出口20aから噴出するメッキ液がシール路20cの全長を小さくしてもシール作用を担保することが可能となるためである。
また、液体噴出ノズル20は、このシール路20cにおいて、対向面200と基材wとの間隔L4が0.1mm≦L4≦2.5mm、より好ましくは0.2mm≦L4≦1.5mmとなるように形成されている。このような範囲の間隔L4を設けたのは、間隔L4が0.1mm未満であると、基材wが対向面200に接触する可能性があり、間隔L4が2.5mmを超えると、シール路20cの幅が大きくなって、メッキ槽1から流出するメッキ液量が増大してしまうためである。
さらに、液体噴出ノズル20は、少なくとも対向面200が基材wの接触による基材wの表面の傷の形成を抑制すべく、テフロン(登録商標)等の撥水性素材によって形成されるとともに、基材wの搬送方向の両端の角隅部がそれぞれ対向面200での面取り量M2が1mm以上となるように面取りされている。これによって、基材wの先端部をスリット10からシール路20cに挿通させる際、又は基材wの終端部をスリット10からシール路20cに通過させる際に、噴出ノズル20の角部が接触して、基材wの表面を傷付けないようになっている。なお、ノズル20は、本実施形態において、面取りされた表面が平面状に形成されているものの、より好ましくは曲面状に形成される。
さらにまた、液体噴出ノズル20は、対向面200のメッキ槽1側の内方端部から噴出口20aのメッキ槽1側の縁部までの面幅L1よりも、対向面200のラビリンス側(処理槽と反対側)の外方端部から噴出口20aの上記ラビリンス側の縁部までの面幅L2が大きく、かつ面幅L1、L2が5mm≦L1≦50mmであるとともに、15mm≦L2≦80mmであり、より好ましくは10mm≦L1≦35mmであるとともに、25mm≦L2≦50mmであるように形成されている。
これは、L1よりもL2が小さい場合に、噴出口20aから噴出するメッキ液がスリット10から流出するメッキ液をメッキ槽1側に向けて押圧するよりも、回収槽22側に流出しやすくなり、結果として、噴出口20aからのメッキ液の噴出量が増大するためである。また、L1が5mm未満であると、メッキ槽1から流出するメッキ液がシール路20cにおいて充分に圧力損失を得ることなく、噴出口20aに臨む位置まで流出するため、メッキ槽1からのメッキ液の流出量が増大してしまうとともに、L2が15mm未満であると、L1よりもL2が小さい場合と同様に、噴出口20aからのメッキ液の噴出量が増大してしまうためであり、L1が50mm又はL2が80mmを超えると、対向面200が基材wに接触する恐れがあるためである。
なお、液体噴出ノズル20は、第2の例として、図8に示すように、噴出口20aの上端をスリット10の上端に対応する位置から下方に向けて、噴出口20aの全長L5をスリット10の全長Lに対して、1/20L≦L5≦1/2L、より好ましくは1/10L≦L5≦1/3Lの長さに形成して、噴出口20aをスリット10の上部に対応する位置に配設することがより望ましい。
これは、メッキ槽1が大気開放型であるため、漸次底部に向けてメッキ液の圧力が大きくなり、メッキ液の流出圧力がスリット10の下部において著しく大きくなる。このため、液体噴出ノズル20の噴出口20aをスリット10の下部に対応して位置させても、噴出口20aから噴出するメッキ液によるシール作用が小さく、その結果、噴出ノズル20からのメッキ液の噴出量を増大させるだけになることから、噴出口20aをスリット10の上部に対応する位置に配設することによって、効率的にスリット10の上部からのメッキ液の流出を抑制して、効果的なシール作用を得るものである。さらに、噴出口20aの全長L5を上述の長さに形成したのは、噴出口20aの全長L5が1/2Lを超えると、噴出口20aからのメッキ液の流出量が増大してしまうとともに、全長L5が1/20L以下であるとシール作用が得られないためである。
さらに、液体噴出ノズル20は、第3の例として、図9に示すように、スリット10の開口幅が漸次下方に向けて小さくなるように形成することにより、このスリット10の長手方向に沿って配設して、対向面200と基材wとの間隔L4が漸次下方に向けて狭くなるように配設することがより望ましい。
これは、上述のようにメッキ液の流出圧力がスリット10の上部において小さく、スリット10の下部において大きくなるため、スリット10の上部よりも下部からのメッキ液の流出量が著しく多くなる。これによって、基材wの上部よりも下部の方が液圧によって搬送姿勢が支持されるため、基材wの上部の方が左右の振れが大きくて、スリット10や対向面200に接触して傷付く恐れがある。それ故に、スリット10の開口幅及び間隔L4を漸次下方に向けて小さくして、基材wの上部が傷付くのを防止するとともに、スリット10の下部からのメッキ液の流出を防止して、多量のメッキ液の流出を阻止するためである。
一方、シール機構2は、少なくともメッキ槽1のメッキ液の液面よりも上方にヘッドタンク23が配設されており、このヘッドタンク23に接続された配管24の下流端部が液体噴出ノズル20の下端部に接続されるとともに、この配管24がヘッドタンク23によ
る水頭圧を10cm以上であってかつ3m以下、より好ましくは30cm以上であってかつ1m以下とするように設置されている。これは、水頭圧が10cm未満であると、充分なシール作用が得られず、3mを超えると、液体噴出ノズル20によるメッキ液の流出量が増加してしまうためである。
他方、ヘッドタンク23には、循環液貯留槽3に貯留されたメッキ液を供給する配管26がポンプ26aを介装して接続されている。
これにより、液体噴出ノズル20によって、ヘッドタンク23からの自然流下による噴出圧力が一定のメッキ液が噴出口20aから噴出され、特に、上部の噴出口20aよりも下部の噴出口20aから圧力の高いメッキ液が噴出され、スリット10の下部から流出する高圧のメッキ液をもメッキ槽1内に向けて押圧するようになっている。
一方、ラビリンスは、基材wを間に挟む両側に、基材w側に突起部21aを有する細長板状部材21が基材wの搬送方向に直交する方向に上記搬送路に沿って複数枚配設されることによって形成された突起部21a間の複数の隙間、すなわち複数のメッキ液の滞留部21bにより形成されている。
また、突起部21aは、基材wとの間に一定の隙間(本実施形態においては2mm)を介して配設されており、突起部21aと基材wとの間には、基材wの表面に沿って流出するメッキ液の流出路が形成されている。これにより、上記滞留部21bは、流出路に連通して形成され、流出路に沿って流出するメッキ液を滞留させるようになっている。
そして、各細長板状部材21は、最も下流側の細長板状部材21に沿って配設された横断面コ字状の枠体29並びにこの枠体29、細長板状部材21、液体噴出ノズル20及び端部側壁1bに貫通する係合部材(本実施形態においてはボルトとナット)によって、互いに密着して固定されている。他方、この枠体29は、その内部に、細長板状部材21及び液体噴出ノズル20の他、配管24が配設されている。
[第2実施形態]
次いで、シール機構2の第2の実施形態について、図4及び図5を用いて、説明する。
なお、第1の実施形態におけるシール機構2と同一のものについては、同一の符号を用いることにより、説明を省略するものとする。
第2の実施形態におけるシール機構2は、第1の実施形態と同様、スリット10の両側に、それぞれ端部側壁1bに近接して設けられた液体噴出ノズル20と、この噴出ノズル20の下流側に配設され、スリット10から流出したメッキ液を貯留可能な大気開放型の流入槽4とによって構成されている。換言すると、ラビリンスに換えて流入槽4が配設された点を除き、第1の実施形態と同様の構成となっている。
この流入槽4は、槽内に基材wの搬送方向に直交する方向に向けて複数枚(本実施形態においては4枚)の仕切壁44が上記搬送方向に沿って等間隔に配設されるとともに、仕切壁44の下端部が流入槽4の底部に一体的に設けられており、槽内が複数(本実施形態においては5槽)の区画槽46に区切られている。この仕切壁44及び流入槽4の基材wの搬送方向に直交する方向に向けて配設された外壁は、上端が下流側に向けて低く形成されるとともに、スリット10に対応する位置に、基材wを通過させる細長状のスリット45が垂直に形成されている。これらのスリット45は、全て板面の上端から下端まで形成され、スリット幅が基材wの板厚よりも大きく形成されている。
一方、基材wの搬送方向に沿って配設された流入槽4の外壁の上端は、仕切壁44及び上記搬送方向に直交する方向に向けて配設された外壁の上端に対応して形成されており、漸次、下流側に向けて低くなるように傾斜して形成されている。
そして、流入槽4は、下流側の外壁面に沿って配設された横断面コ字状の枠体29並びにこの枠体29、流入槽4(仕切壁44を含む)、液体噴出ノズル20及び端部側壁1bに貫通する係合部材(本実施形態においてはボルトとナット)によって、液体噴出ノズル20の外壁面に接して固定されている。他方、枠体29は、その内部に、流入槽4及び液体噴出ノズル20の他、配管24が配設されている。
次ぎに、第1の実施の形態におけるメッキ装置の作用について、説明する。
まず、基材wは、メッキ装置の上流側及び下流側の外部にそれぞれ配設された電極によって、スパッタ層が通電された状態で、順次、回収槽22のスリット27aを通過し、両側方に設けられたラビリンス間を移動した後に、両側方に設けられた一対の液体噴出ノズル20の間を移動し、一方の端部側壁1bに形成されたスリット10からメッキ槽1内に搬送される。
その際、基材wの両面に沿ってメッキ槽1内のメッキ液がスリット10から流出するものの、このメッキ液は、液体噴出ノズル20から噴出されるヘッドタンク23から自然流下した一定噴出圧力のメッキ液によってメッキ槽1内に向けて押圧される。さらに、液体噴出ノズル20間を流出したメッキ液は、ラビリンスを形成する細長板状部材21と基材wとの間に形成された流出路に沿って流出し、流出路に連通して形成された突起部21a間の滞留部21bに流入することによって滞留し、後続のメッキ液の流出を抑制しつつ、順次、下流側へ流出する。これにより、メッキ槽1からのメッキ液の流出量が減少する。
他方、ラビリンスを流出したメッキ液は、排出口22aから排出管25を通じて循環液貯留槽3に排出される。
一方、メッキ槽1内に供給された基材wは、漸次、メッキ液によってスパッタ層上に銅メッキ層が形成された後、メッキ槽1の他方の端部側壁1bに形成されたスリット10を通過し、ラビリンス間を移動した後に、一対の液体噴出ノズル20の間を移動し、壁面27のスリット27aから外方へと搬出される。
その際、メッキ槽1内のメッキ液は、前述と同様に、スリット10から基材wの両面に沿って流出するものの、液体噴出ノズル20からのメッキ液によってメッキ槽1内に向けて押圧される。さらに、液体噴出ノズル20を流出したメッキ液がラビリンスにおける突起部21a間の滞留部21bに流入することによって滞留する。これにより、メッキ槽1からのメッキ液の流出量が減少する。他方、ラビリンスを流出したメッキ液は、排出口22aから排出管25を通じて循環液貯留槽3に排出される。
一方、メッキ槽1内のメッキ液は、スリット111から溢れた場合にも、オーバーフロー槽112を介して循環液貯留槽3に排出されるとともに、循環液貯留槽3から上記送液手段によってディフューザー13内に循環供給され、攪拌されるようになっている。
上述の第1の実施形態におけるメッキ装置によれば、メッキ槽1の外部の回収槽22内における基材wの両側方にそれぞれ液体噴出ノズル20を設け、この液体噴出ノズル20には、スリット10を通過する基材wの搬送方向に対して略垂直にメッキ液を噴出する噴出口20aを形成したため、基材wに沿ってスリット10から流出するメッキ液をメッキ槽1内に向けて効率的に押圧することができる。
さらに、ラビリンスを構成する複数枚の細長板状部材21を垂直に配設するとともに、細長板状部材21を基材の搬送方向に直交する方向に搬送方向に沿って配設したため、この細長板状部材21によって基材wの両面に沿って流出するメッキ液の流出路を形成することができる。さらに、細長板状部材21の突起部21aを基材w側に向けて配設したため、この突起部21a間に流出路に連通する滞留部21bを形成でき、流出路に沿って流出するメッキ液を滞留部21bに滞留させることによって、メッキ液の流速を低下させることができる。このため、後続のメッキ液の流出を抑制し、メッキ槽1からのメッキ液の流出量を減少させることができる。
その結果、基材wを挟持するシールローラを用いることなく、効率的にスリット10からのメッキ液の流出を抑制することができ、基材wに対するシールローラの密着による異物の付着を防止でき、基材w上に形成された銅メッキ層に欠陥が生じることを防止できる。
また、液体噴出ノズル20は、ヘッドタンク23に貯留された循環液貯留槽3から供給されたメッキ液を自然流下による一定の噴出圧力によって噴出するため、ポンプ等の機械装置によって噴出させた場合と異なり、噴出圧力の強弱によるスリット10からのメッキ液の流出を防止することができる。加えて、噴出口20aがヘッドタンク23を通じて、メッキ槽1から排出された循環液貯留槽3内のメッキ液を噴出するため、メッキ槽1内に不純物が混入することなく、効率的にメッキ処理を行うことができる。
次ぎに、第2の実施の形態におけるメッキ装置の作用について、説明する。
基材wは、スパッタ層が通電している状態で、順次、回収槽22のスリット27aを通過し、流入槽4内のスリット45間を移動した後に、両側方に設けられた一対の液体噴出ノズル20の間を移動し、一方の端部側壁1bに形成されたスリット10からメッキ槽1内に搬送される。
その際、基材wの両面に沿ってメッキ槽1内のメッキ液がスリット10から流出するものの、このメッキ液は、液体噴出ノズル20から噴出されるヘッドタンク23から自然流下した一定噴出圧力のメッキ液によってメッキ槽1内に向けて押圧される。さらに、液体噴出ノズル20間を流出したメッキ液は、順次、流入槽4における仕切壁44の高低差分に相当するメッキ液が仕切壁44の上端から溢れ、又はスリット45を通じて下流側の区画槽46に向けて徐々に流出する。これにより、スリット10から流出したメッキ液の流速が低下し、後続のメッキ液の流出を抑制し、メッキ槽1からのメッキ液の流出量が減少する。
他方、流入槽4から流出したメッキ液は、排出口22aから排出管25を通じて循環液貯留槽3に排出される。
一方、メッキ槽1内に供給された基材wは、漸次、メッキ液によって銅メッキ層が形成された後、メッキ槽1の他方の端部側壁1bに形成されたスリット10を通過し、流入槽4内のスリット45間を移動した後に、一対の液体噴出ノズル20の間を移動し、壁面27のスリット27aから外方へと搬出される。
その際、メッキ槽1内のメッキ液は、前述と同様に、スリット10から流出するものの、液体噴出ノズル20からのメッキ液によってメッキ槽1内に向けて押圧されるとともに、流入槽4において下流側の区画槽46に向けて徐々に流出し、流出量が減少する。
他方、流入槽4から流出したメッキ液は、排出口22aから排出管25を通じて循環液貯留槽3に排出される。
一方、メッキ槽1内のメッキ液は、第1の実施形態におけるメッキ装置と同様に、スリット111及びスリット10から流出すると、循環液貯留槽3に排出されるとともに、循環液貯留槽3から上記送液手段によってディフューザー13内に循環供給される。
上述の第2の実施形態におけるメッキ装置によれば、第1の実施形態におけるメッキ装置と同様に、液体噴出ノズル20を設けたため、この液体噴出ノズル20から噴出するメッキ液によって、基材wに沿ってスリット10から流出するメッキ液をメッキ槽1内に向けて効率的に押圧することができる。
さらに、液体噴出ノズル20の下流側に大気開放型の流入槽4を配設し、この流入槽4内に複数の仕切壁44によって区画された区画槽46を設け、かつ漸次、下流側に向けて仕切壁44を低く形成したため、仕切壁44の高低差分に相当するメッキ液を下流側の区画槽46に向けて徐々に流出させることができる。このため、第1の実施形態におけるメッキ装置と同様に、後続のメッキ液の流出を抑制することができ、基材wを挟持するシールローラを用いることなく、効率的にメッキ槽1からのメッキ液の流出量を減少させることができる。その結果、基材wに対するシールローラの密着による異物の付着を防止でき、基材w上に形成された銅メッキ層に欠陥が生じることを防止できる。
また、第1の実施形態におけるメッキ装置と同様に、液体噴出ノズル20は、ヘッドタンク23に貯留された循環液貯留槽3から供給されたメッキ液を自然流下による一定の噴出圧力によって噴出するため、噴出圧力の強弱によるスリット10からのメッキ液の流出を防止することができる。加えて、噴出口20aがヘッドタンク23を通じて、メッキ槽1から排出された循環液貯留槽3内のメッキ液を噴出するため、メッキ槽1内に不純物が混入することを防止できる。
なお、本発明は、上述の実施形態により何ら限定されるものではない。例えば、処理槽は、メッキ槽1でなくてもよく、内部に処理液が収容され、端部側壁1bに基材wが通過可能な細長状の一対の開口10が形成されたものであればよい。
第1の実施形態におけるメッキ装置の横断面図である。 図1のII−II線矢示図である。 図2のIII−III線矢示図である。 第2の実施形態におけるメッキ装置の横断面図である。 図4のV−V線矢示図である。 液体噴出ノズル20の横断面図である。 図7のVII−VII矢示図であり、スリット10と液体噴出ノズル20とを示す縦断面図である。 液体噴出ノズル20の第2の例を示す縦断面図である。 液体噴出ノズル20の第3の例を示す縦断面図である。
符号の説明
1 処理槽(メッキ槽)
1b 端部側壁(対向側面)
2 シール機構
10 スリット(開口)
20 液体噴出ノズル

Claims (8)

  1. 内部に処理液が収容された処理槽を有し、上記処理槽の対向側面に、それぞれ帯幅方向が上下方向に向けて配設されて搬送される帯状の基材を通過させる細長状の開口が形成され、上記開口の周囲にそれぞれ上記処理液の流出を抑制するシール機構が備えられた基材処理装置であって、
    上記シール機構は、上記開口を通過する上記基材の搬送方向に交差する方向に向けて上記処理液を噴出させることにより、当該処理液によって上記開口から流出する上記処理液を上記処理槽内に向けて押圧する液体噴出ノズルを有するとともに、上記液体噴出ノズルは、噴出圧力がヘッド圧によって一定に保たれていることを特徴とする基材処理装置。
  2. 上記対向側面の外部には、当該対向側面を一側面として上記開口を囲繞し、当該開口から流出した上記処理液を回収する有底筒状の回収槽が設けられ、
    上記液体噴出ノズルは、上記回収槽内であって、かつ上記開口を間に挟む両側にそれぞれ設けられるととともに、各々が上記開口を通過する上記基材の搬送方向に交差する方向に向けて上記処理液を噴出するように配設されていることを特徴する請求項1に記載の基材処理装置。
  3. 上記シール機構は、上記回収槽内における上記液体噴出ノズルの下流側であって、上記基材を間に挟む両側に、それぞれ上記基材の表面に沿って上記処理液の流出路を形成するとともに、上記流出路に連通した上記処理液の複数の滞留部を形成し、上記処理液の流速を低下させるラビリンスが形成されていることを特徴とする請求項2に記載の基材処理装置。
  4. 上記シール機構は、上記回収槽内における上記液体噴出ノズルの下流側に、上記処理液が貯留可能な大気開放型の流入槽が配設され、
    上記流入槽は、槽内に上記基材の搬送方向に交差する方向に向けて複数枚の仕切壁が上記搬送方向に沿って配設されることによって、上記槽内が複数の区画槽に区切られるとともに、上記仕切壁が下流側に向けて、漸次、低く形成され、上記開口に対応して上記基材が通過する開口が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の基材処理装置。
  5. 上記液体噴出ノズルは、上記基材側の対向面に上記処理液を噴出する上記噴出口が上下方向に向けて細長状に形成されるとともに、上記対向面が上記基材と0.1mm以上であって、2.5mm以下の間隔を保つように配設されていることを特徴とする請求項2に記載の基材処理装置。
  6. 上記液体噴出ノズルは、上記対向面の上記処理槽側の内方端部から上記噴出口までの面幅L1よりも、上記対向面の上記処理槽と反対側の外方端部から上記噴出口までの面幅L2が大きくなるように形成されるとともに、上記面幅L1及びL2が5mm≦L1≦50mmであって、15mm≦L2≦80mmであることを特徴とする請求項5に記載の基材処理装置。
  7. 上記処理槽は、大気開放型であるとともに、上記噴出口は、上記開口の上端に対応する位置から下方に向けて、上記開口の全長の1/20以上であって、1/2以下の長さに形成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の基材処理装置。
  8. 上記処理槽は、大気開放型であるとともに、上記噴出ノズルは、その対向面と上記基材との間隔が漸次下方に向けて狭くなるように配設されていることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか一項に記載の基材処理装置。
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