JP2007196094A - 処理液供給ユニットおよびそれを備えた基板処理装置 - Google Patents

処理液供給ユニットおよびそれを備えた基板処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007196094A
JP2007196094A JP2006015114A JP2006015114A JP2007196094A JP 2007196094 A JP2007196094 A JP 2007196094A JP 2006015114 A JP2006015114 A JP 2006015114A JP 2006015114 A JP2006015114 A JP 2006015114A JP 2007196094 A JP2007196094 A JP 2007196094A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
supply unit
processing
liquid supply
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006015114A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Kitazawa
裕之 北澤
Tsutomu Kamiyama
勉 上山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2006015114A priority Critical patent/JP2007196094A/ja
Publication of JP2007196094A publication Critical patent/JP2007196094A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Weting (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】基板処理の均一性および安定性を向上し、基板の汚染量および処理液の消費量を低減することができる処理液供給ユニットおよびそれを備えた基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、基板2に薬液を供給する複数の上側薬液吐出ヘッド15および下側薬液吐出ヘッド17を備えている。各薬液吐出ヘッド15,17は、断面矩形状の支持部材22と、この支持部材22に固定された多孔質膜23とを有し、支持部材22および多孔質膜23によって薬液室35が区画されている。薬液室35には、薬液回収路39を介して薬液が供給され、薬液室35に供給された薬液は、多孔質膜23を透過して基板2との間に液膜36を形成する。処理対象の基板2は、液膜に接液されて処理が行われる。
【選択図】図4

Description

この発明は、基板を処理するための処理液を供給する処理液供給ユニットおよびそれを備えた基板処理装置に関する。処理の対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁器ディスク用基板、光磁器ディスク用基板、フォトマスク用基板などが含まれる。
液晶表示装置の製造工程では、液晶表示装置用ガラス基板に対して処理液を用いた処理を施す基板処理装置が用いられている。この種の基板処理装置は、たとえば、基板の表面にシャワー状に処理液を吐出するシャワーノズルを備えている。
しかしながら、このような処理液の供給方法では、大面積の基板(たとえば、2200mm×2600mmの矩形ガラス基板)の表面に対して均一に処理液を供給するために大量の処理液を消費するうえ、シャワーノズルから吐出された処理液が基板に衝突する際の衝撃によって、基板の表面に形成された微細パターンにダメージを与えてしまうおそれもある。
この問題は、たとえば、特許文献1に記載されている構成を採用することによって改善できる。この特許文献1の基板処理装置では、バッファ室を有するマニフォールドに、複数の孔が形成された板状の多孔質部材を接続し、この多孔質部材を水平に配置してその表面に現像液の液膜を形成するとともに、この液膜に処理対象の基板を接液させている。これにより、処理液が基板に衝突する際の衝撃を低減している。特許文献1に記載されているような板状の多孔質部材は、たとえば、特許文献2および3に見られるように、燒結金属で作製するのが一般的である。
特開2003−17392号公報 特開平3−64908号公報 特開平4−2117号公報
しかし、前記多孔質部材を介して基板に処理液を供給する場合、以下のような問題がある。すなわち、焼結金属で構成される多孔質部材では、孔内の異物を完全に除去することが困難であり、そのため、多孔質部材を介して基板に処理液を供給する際に、孔内の異物が基板の表面に流れて基板が異物で汚染されてしまう。
また、前記多孔質部材では、処理液中に混在する数マイクロメートル程度の大きさの気泡を捕獲することができず、この処理液中に混在する気泡によって、基板処理の均一性や安定性が低下してしまう。
さらに、焼結金属からなる多孔質部材は剛体であるから、多孔質部材上で基板を搬送しながら基板表面の処理を行う構成としようとすると、基板が多孔質部材に衝突したときの衝撃によって、基板の割れ、欠け、キズが生じるおそれがある。
さらにまた、剛体である多孔質部材の表面と同じく剛体である基板の表面との間隔を基板の各部で均一に保持することは困難である。とくに、2200mm×2600mmの矩形ガラス基板のような大面積基板には重力による撓みが不可避であり、基板各部の板厚が均一である保証もない。加えて、このような大面積基板に対応するサイズの多孔質部材にも撓みや加工精度に起因して、その平坦度に限界がある。したがって、多孔質部材と基板の表面との間に均一な厚さの液膜を形成することができず、これにより、基板面内で処理に不均一が生じるという問題がある。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、基板処理の均一性を向上し、かつ、基板の汚染量を低減することができる処理液供給ユニットおよびそれを備えた基板処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、支持部材(22)と、この支持部材に固定されて当該支持部材との間に処理液室(35,55)を形成し、この処理液室に供給される処理液を外部に通過させる可撓性の多孔質膜(23)と、前記処理液室に連通し、この処理液室に処理液を導く処理液供給路(39,47)とを含み、この多孔質膜と処理対象の基板(2)との間に前記多孔質膜を透過した処理液による液膜(36)を形成し、この液膜に前記基板を接液させて当該基板を処理する処理液供給ユニット(3,4)である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、処理液供給路を通って処理液室に処理液が供給され、処理液室に供給された処理液が多孔質膜を透過して液膜を形成している。そして、この液膜に処理対象の基板を接液させて当該基板を処理している。これにより、処理液が基板に衝突する際の衝撃を低減することができ、処理液の衝突による基板へのダメージを抑制できる。
また、多孔質膜を透過して形成された液膜内では、多孔質膜の近傍では処理液流速が早いが、多孔質膜から所定距離(たとえば、数ミリメートル)離れると、処理液流速は極端に低下する。そのため、処理液の雰囲気中への飛散を抑制することができる。これにより、処理室内の雰囲気の汚染を抑制でき、かつ、剛体からなる多孔質部材を用いる場合よりも処理液の消費量を一層低減することができる。
さらに、可撓性の多孔質膜を通して処理液の液膜を形成する構成であるので、基板を搬送しながら処理する場合であっても、基板が多孔質膜に衝突したときの衝撃は、多孔質膜の変形によって吸収されるので、基板に割れ、欠け、キズが生じるおそれがない。
しかも、可撓性の多孔質膜はその表面の液膜の厚さを一定に保持するように変形する。換言すれば、対向する基板表面の形状に倣う。そのため、たとえ大面積の基板を処理する場合であっても、基板の各部において多孔質膜表面と基板表面との間の液膜の厚さを均一に保持することができる。これにより、処理の均一性を向上することができる。
また、可撓性の多孔質膜は、樹脂材料を展伸したりして作製することができるので、焼結金属からなる多孔質部材の場合に問題となる異物の流出を容易に抑制または防止できる。これにより、基板の汚染量を低減できる。
また、液膜の膜厚は、数ミリメートル程度であるので、基板と処理液供給ユニットとの距離を短くできる。これにより、基板処理装置の小型化を図ることができる。
さらに、液膜は、多孔質膜を透過する処理液によって安定して均一に置換されるので、基板に処理能力の高い新しい処理液を基板表面の各部に安定して供給することができる。これにより、シャワーノズルを用いて処理液を供給する構成に比較して、基板処理の速度を向上することができる。換言すれば、基板に処理液をシャワー状に供給する基板処理装置と本発明に係る基板処理装置とで、同一の基板処理時間を設定した場合、処理液をシャワー状に供給する基板処理装置よりも本発明に係る基板処理装置を小型化することができる。
なお、多孔質膜は、支持部材との間に形成された処理液室を閉塞するように支持部材に固定されていることが好ましい。さらには、多孔質膜は、処理液室内への処理液の供給によってドーム状に膨満するように支持部材に固定されていることが好ましい。
請求項2記載の発明は、前記多孔質膜を透過して前記液膜を形成した処理液を回収する処理液回収機構(16,18,24,32,38,44,46,)をさらに含む、請求項1記載の処理液供給ユニットである。
この構成によれば、前記多孔質膜を透過して前記液膜を形成した処理液を回収することができる。また、回収した処理液を再び基板処理に利用する場合には、処理液の消費量をさらに低減することができる。
請求項3記載の発明は、前記多孔質膜は、前記処理液供給路から供給される処理液を通過させる一方で、前記処理液室内に生じる気泡の通過を阻止する膜である、請求項1または2記載の処理液供給ユニットである。
この構成によれば、多孔質膜は処理液を通過させて、気泡の通過を阻止するので、極めて残存ガスの少ない液膜を形成することができる。これにより、処理液中の気泡による基板処理の均一性や安定性の低下を抑制できる。また、脱泡機等の脱泡手段を別途設けたり、装置の待機時に処理液室内に蓄積した気泡を、装置の再起動時に排出したりしなくてもよい。
請求項4記載の発明は、前記処理液室に連通し、この処理液室内の気泡を当該処理液室外に排出させる気泡排出路(37)をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の処理液供給ユニットである。
この構成によれば、気泡排出路を通じて、処理液室内の気泡を処理液室外に排出することができるので、基板への処理液の供給を円滑に行うことができる。これにより、多孔質膜と基板との間に安定して液膜を形成することができ、高品質な基板処理を行うことができる。
請求項5記載の発明は、前記多孔質膜は、孔径が10μm以下、(より好ましくは、5μm以下)の膜である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の処理液供給ユニットである。
この構成によれば、多孔質膜の孔径よりも大きい異物が多孔質膜を通過することを阻止することができるので、多孔質膜を透過する処理液の清浄度を向上することができる。
請求項6記載の発明は、前記多孔質膜は、前記処理液供給路から供給される処理液を通過させる一方で、パーティクルの通過を阻止する濾過特性を有するフィルタ膜である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の処理液供給ユニットである。
この構成によれば、多孔質膜がフィルタ膜であるため、処理液中のパーティクルを捕獲することができる。これにより、清浄度の高い液膜を形成することができ、基板のパーティクル汚染を抑制できる。
なお、「パーティクル」とは、微小な異物粒子のことをいい、一般的には数ナノメートル以下の径を有する微粒子を指す。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の処理液供給ユニットと、この処理液供給ユニットと処理対象の基板とを相対的に移動させることによって、前記基板表面における処理領域を変更する処理領域変更手段(12,34)とを含む、基板処理装置である。
この構成によれば、処理液供給ユニットと処理対象の基板とを相対移動させて、基板表面における処理領域を変更するので、大型の基板であっても基板の全面に処理を行うことができる。
また、処理液供給ユニットと処理対象の基板との相対移動は、処理液供給ユニットおよび処理対象の基板の何れか一方を移動させ、他方を固定してもよいし、処理液供給ユニットおよび処理対象の基板を共に移動させてもよい。
また、多孔質膜は、可撓性であるので、処理液供給ユニットと処理対象の基板とを相対的に移動させる際に、基板姿勢が崩れたり基板の撓みが生じたりして基板が多孔質膜に衝突しても、多孔質膜が変形して衝撃を吸収するので、基板が破損するおそれはない。
請求項8記載の発明は、前記支持部材および多孔質膜が、処理対象の基板と前記処理液供給ユニットとの相対移動方向(X1)と交差する交差方向(Z1)に延びた長尺形状の処理液吐出ヘッド(15,17,43,45)を形成している、請求項7記載の基板処理装置である。
この場合、請求項9記載の発明のように、前記処理液供給ユニットが、前記相対移動方向に並んで配置された複数の前記処理液吐出ヘッドを備えていることが好ましい。
この構成によれば、交差方向に延びた長尺形状の処理液吐出ヘッドを用いることにより、交差方向における基板処理の均一性を向上することができる。すなわち、多孔質膜は可撓性であるので、基板の搬送時に基板の姿勢が崩れたり、基板に撓みが生じた場合でも、多孔質膜が変形して、多孔質膜と基板との間に一定の膜厚の液膜を形成することができる。これにより、交差方向における基板処理の均一性を向上することができる。また、複数の処理液吐出ユニットを相対移動方向に並べて配置することにより、相対移動方向における基板処理の均一性を向上することができる。
請求項10記載の発明は、前記処理液ヘッドは、その長手方向(Z1)が前記相対移動方向に直交する方向に対して所定の傾斜角(A1)で傾斜した状態で配置されている、請求項8または9記載の基板処理装置である。
この構成によれば、処理対象の基板が基板処理装置内に進入する際に、処理液によって基板に急激な応力が加わることを抑制し、装置内に基板をスムーズに進入させることができる。
請求項11記載の発明は、前記処理液供給ユニットは、前記多孔質膜を上方に向けて配置されており、この多孔質膜の上に処理対象基板が配置される、請求項7〜10のいずれか1項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、多孔質膜が上方に向けて配置されており、この多孔質膜の上に処理対象基板が配置されているので、処理液供給ユニットによって、液膜を介して基板を非接触で支持し、基板の下面に処理を行うことができる。これにより、処理液供給ユニットが基板の支持を行うので、別の基板支持手段を設けなくてもよい。また、基板を非接触で支持するので、基板の清浄度を向上することができる。
この場合、基板の上面に気体を供給して、基板の上面に一定の圧力を均一に加える上面気体供給手段を設けてもよい。これにより、基板の姿勢を安定させることができる。また、処理液供給ユニットと基板の下面との間液膜の膜厚をより均一化できるので、基板の下面により均一な処理を行うことができる。
基板の上面に気体を供給する上面気体供給手段としては、前記処理液供給ユニットと同様の構成を用いることができる。すなわち、支持体に柔軟な多孔質膜(たとえば樹脂材料を展伸して作製されたもの)を固定し、支持体と多孔質膜との間に気体室を形成した気体供給ユニットを下方に向けて配置し、気体室に気体を供給することによって、多孔質膜を介して基板上面に気体を供給すればよい。
請求項12記載の発明は、前記処理液供給ユニットは、前記多孔質膜を下方に向けて配置されており、この多孔質膜の下に処理対象基板が配置される、請求項7〜10のいずれか1項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、下方に向けられた多孔質膜を透過した処理液によって液膜が形成され、この液膜に基板の上面が接液されて処理が行われる。
この場合、基板の下面に気体を供給して、基板の下面に一定の圧力を均一に加える下面気体供給手段を設けてもよい。これにより、基板の姿勢を安定させることができる。また、処理液供給ユニットと基板の上面との間に一定の膜厚の液膜を形成し、基板の上面に均一な処理を行うことができる。
基板の下面に気体を供給する下面気体供給手段としては、前述のような上面気体供給手段と同様の構成のものを、多孔質膜を上方に向けて用いるようにすればよい。これにより、気体を介して基板を非接触で支持することができ、基板が異物によって汚染されることを低減することができる。
請求項13記載の発明は、前記処理液供給ユニットは、前記多孔質膜を上方に向けて配置される下側処理液供給ユニット(14,26,140)と、前記多孔質膜を下方に向けて配置される上側処理液供給ユニット(13,25,130)とを含み、前記下側処理液供給ユニットおよび上側処理液供給ユニットの間に、処理対象の基板が配置される、請求項7〜10のいずれか1項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、下側処理液供給ユニットおよび上側処理液供給ユニットの間に、処理対象の基板が配置されるので、下側処理液供給ユニットによって基板が液膜を介して支持され、基板の上面および下面が非接触で処理される。これにより、基板の清浄度を向上することができる。また、処理対象の基板の上面および下面に均一な処理を行うことができる。
請求項14記載の発明は、前記処理液供給ユニットは、第1の処理液を処理対象の基板に供給する第1処理液供給ユニット(3)と、第2の処理液を処理対象の基板に供給する第2処理液供給ユニット(4)とを含み、前記第1処理液供給ユニットおよび第2処理液供給ユニットは、処理対象の基板と前記処理液供給ユニットとの相対移動方向に関してずれて配置されている、請求項7〜13のいずれか1項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、相対移動方向に関してずれて配置された第1処理液供給ユニットと第2処理液供給ユニットとによって、処理対象の基板にそれぞれの処理液に応じた処理を行うことができる。
第1処理液供給ユニットおよび第2処理液供給ユニットは、処理対象の基板に対して同種の処理を行ってもよいし、それぞれ異なる種類の処理を行ってもよい。すなわち、第1の処理液および第2の処理液は、同種の処理液であってもよいし、異なる種類の処理液であってもよい。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置1の構成を示す図解的な正面図であり、図2は、その図解的な平面図である。
この基板処理装置1は、たとえば基板サイズが2200×2600mmの液晶表示装置用矩形ガラス基板2(以下、単に「基板2」という。)に対して、薬液や洗浄液等の処理液を供給して処理を行うための装置であり、基板2に薬液を供給する薬液供給ユニット3と、基板2に洗浄液を供給する洗浄液供給ユニット4と、基板2に乾燥空気を供給する空気供給ユニット5とを備える。
これら薬液供給ユニット3、洗浄液供給ユニット4および空気供給ユニット5は、ハウジング6内に収容されており、基板2の搬送方向X1(この実施形態では水平方向)に沿って、薬液供給ユニット3、洗浄液供給ユニット4、空気供給ユニット5の順に配置されている。また、空気供給ユニット5と薬液供給ユニット3および洗浄液供給ユニット4とは、隔壁7によって隔てられており、この隔壁7によって、薬液および洗浄液が空気供給ユニット5内に侵入することを抑制している。
処理対象の基板2は、ハウジング6の側面に形成された基板搬入口8から搬入され、各ユニット3,4,5によって所定の処理が行われた後、基板搬入口8と反対側のハウジング6の側面に形成された基板排出口9から排出される。この基板搬入口8および基板排出口9には、それぞれに対応する入口シャッター10および出口シャッター11が設けられており、入口シャッター10および出口シャッター11には、それぞれ入口シャッター駆動機構および出口シャッター駆動機構が接続されている。入口シャッター10および出口シャッター11は、それぞれ入口シャッター駆動機構および出口シャッター駆動機構によって上下動され、これにより、基板搬入口8および基板排出口9が開閉するようになっている。
また、ハウジング6内には、基板2の搬送路の両側に沿って複数の搬送ローラ12が設けられており、処理対象の基板2は、この搬送ローラ12によってハウジング6内を搬送される。具体的には、複数の搬送ローラ12は、それぞれ鉛直方向に沿う円柱状をなしており、たとえば、各ユニット3,4,5間やハウジング6と薬液供給ユニット3および空気供給ユニット5との間に設けられている。また、複数の搬送ローラ12は、基板2を幅方向Y1に挟んで対向する対をなすように配置されている。ハウジング6内に搬送された基板2は、この複数対の搬送ローラ12によって両側端面が挟持され、この複数の搬送ローラ12がローラ駆動源によって回転駆動されることにより、基板2がハウジング6内を搬送される。これにより、処理対象の基板2は、各ユニット3,4,5に対して相対移動して基板表面の処理領域が変更される。
薬液供給ユニット3は、基板2に薬液を供給して、基板2に薬液による処理を行うためのものであり、上側から基板2に薬液を供給する上側薬液供給ユニット13と、下側から基板2に薬液を供給する下側薬液供給ユニット14とを含む。これら上側薬液供給ユニット13および下側薬液供給ユニット14は、互いに所定間隔をあけて上下方向に対向するように配置されており、上側薬液供給ユニット13および下側薬液供給ユニット14間で処理対象の基板2が搬送されるようになっている。なお、薬液は、処理液として、界面活性剤を含むアルカリ水溶液や、リン酸と酢酸の混合液であるエッチング液が使用される。
上側薬液供給ユニット13は、複数(たとえば、2つ)の上側薬液吐出ヘッド15と、上側薬液吐出ヘッド15を覆う上側用カバー16とを有する。また、下側薬液供給ユニット14は、複数(たとえば、2つ)の下側薬液吐出ヘッド17と、下側薬液吐出ヘッド17を覆う下側用カバー18とを有する。
上側薬液吐出ヘッド15および下側薬液吐出ヘッド17は、それぞれ薬液供給路19を介して薬液供給源20と連通されており、薬液供給路19には、上側薬液吐出ヘッド15および下側薬液吐出ヘッド17にそれぞれ対応する一対の圧力調節弁21が介装されている。この一対の圧力調節弁21によって、薬液供給源20から上側薬液吐出ヘッド15および下側薬液吐出ヘッド17に供給される薬液の圧力を独立に調節することができる。
また、上側薬液吐出ヘッド15および下側薬液吐出ヘッド17は、それぞれ、支持部材22と、この支持部材22に固定された可撓性の多孔質膜23とを有する。上側薬液吐出ヘッド15は、多孔質膜23を下方に向けて配置されており、下側薬液吐出ヘッド17は、多孔質膜23を上方に向けて配置されている。
支持部材22および多孔質膜23は、図2に示すように、基板2の搬送方向X1と交差する水平方向に延びている。すわなち、支持部材22および多孔質膜23は、長尺形状をなし、その長手方向Z1は、搬送方向X1に直交する方向に対して所定の傾斜角A1(たとえば、−30〜+30度)で傾斜して配置されている。
また、複数の上側薬液吐出ヘッド15は、基板2の搬送方向X1に並んで配置されており、上側薬液供給ユニット13の基板2の搬送方向X1に沿う長さD1は、たとえば100〜300mmにされている。同様に、複数の下側薬液吐出ヘッド17も、基板2の搬送方向X1に並んで配置されており、下側薬液供給ユニット14の基板2の搬送方向X1に沿う長さD2は、たとえば100〜300mmにされている。
上側用カバー16および下側用カバー18は、それぞれ上側薬液吐出ヘッド15および下側薬液吐出ヘッド17から吐出された薬液を回収するためのものであり、各薬液吐出ヘッド15,17を覆い、多孔質膜23が基板2に対向できるようにされている。また、上側用カバー16および下側用カバー18は、それぞれ薬液回収路39を介して図示しない薬液回収タンクと連通されており、薬液回収路39には、たとえばポンプ等の薬液回収駆動源24が介装されている。この薬液回収駆動源24によって上側薬液吐出ヘッド15および下側薬液吐出ヘッド17から吐出された薬液を薬液回収タンクに回収することができる。
洗浄液供給ユニット4は、薬液供給ユニット3によって基板2に供給された薬液や、基板2に付着するパーティクル等の異物を洗浄して除去するためのものであり、上側から基板2に洗浄液を供給する上側洗浄液供給ユニット25と、下側から基板2に洗浄液を供給する下側洗浄液供給ユニット26とを含む。これら上側洗浄液供給ユニット25および下側洗浄液供給ユニット26は、互いに所定間隔をあけて上下方向に対向するように配置されており、上側洗浄液供給ユニット25および下側洗浄液供給ユニット26間で処理対象の基板2が搬送されるようになっている。
上側洗浄液供給ユニット25は、複数(たとえば、2つ)の上側洗浄液吐出ヘッド43と、上側洗浄液吐出ヘッド43を覆う上側用カバー44とを有する。また、下側洗浄液供給ユニット26は、複数(たとえば、2つ)の下側洗浄液吐出ヘッド45と、下側洗浄液吐出ヘッド45を覆う下側用カバー46とを有する。
上側洗浄液吐出ヘッド43および下側洗浄液吐出ヘッド45は、それぞれ洗浄液供給路47を介して洗浄液供給源40と連通されており、洗浄液供給路47には、上側洗浄液吐出ヘッド43および下側洗浄液吐出ヘッド45にそれぞれ対応する一対の圧力調節弁21が介装されている。この一対の圧力調節弁21によって、洗浄液供給源40から上側洗浄液吐出ヘッド43および下側洗浄液吐出ヘッド45に供給される薬液の圧力を独立に調節することができる。なお、洗浄液は、処理液として、純水や炭酸水等が使用される。
また、上側洗浄液吐出ヘッド43および下側洗浄液吐出ヘッド45は、それぞれ、前記支持部材22と、この支持部材22に固定された可撓性の前記多孔質膜23とを有する。上側洗浄液吐出ヘッド43は、多孔質膜23を下方に向けて配置されており、下側洗浄液吐出ヘッド45は、多孔質膜23を上方に向けて配置されている。
上側用カバー44および下側用カバー46は、それぞれ上側洗浄液吐出ヘッド43および下側洗浄液吐出ヘッド45から吐出された洗浄液を回収するためのものであり、各洗浄液吐出ヘッド43,45を覆い、多孔質膜23が基板2に対向できるようにされている。また、上側用カバー44および下側用カバー46は、それぞれ洗浄液回収路48を介して図示しない洗浄液回収タンクと連通されており、洗浄液回収路48には、たとえばポンプ等の洗浄液回収駆動源32が介装されている。この洗浄液回収駆動源32によって上側洗浄液吐出ヘッド43および下側洗浄液吐出ヘッド45から吐出された洗浄液を洗浄液回収タンクに回収することができる。
空気供給ユニット5は、薬液供給ユニット3および洗浄液供給ユニット4による処理が行われた基板2に乾燥空気を供給して、基板2を乾燥させるためのものであり、上側から基板2に乾燥空気を供給する上側空気供給ユニット27と、下側から基板2に乾燥空気を供給する下側空気供給ユニット28とを含む。これら上側空気供給ユニット27および下側空気供給ユニット28は、互いに所定間隔をあけて上下方向に対向するように配置されており、上側空気供給ユニット27および下側空気供給ユニット28間で処理対象の基板2が搬送されるようになっている。
上側空気供給ユニット27は、単一の上側空気吐出ヘッド49と、上側空気吐出ヘッド49を覆う上側用カバー50とを有する。また、下側空気供給ユニット28は、単一の下側空気吐出ヘッド51と、下側空気吐出ヘッド51を覆う下側用カバー52とを有する。
上側空気吐出ヘッド49および下側空気吐出ヘッド51は、それぞれ空気供給路53を介して空気供給源41と連通されており、空気供給路53には、上側空気吐出ヘッド49および下側空気吐出ヘッド51にそれぞれ対応する一対の圧力調節弁21が介装されている。この一対の圧力調節弁21によって、空気供給源41から上側空気吐出ヘッド49および下側空気吐出ヘッド51に供給される乾燥空気の圧力を独立に調節することができる。
また、上側空気吐出ヘッド49および下側空気吐出ヘッド51は、それぞれ、前記支持部材22と、この支持部材22に固定された可撓性の前記多孔質膜23とを有する。上側空気吐出ヘッド49は、多孔質膜23を下方に向けて配置されており、下側空気吐出ヘッド51は、多孔質膜23を上方に向けて配置されている。
上側用カバー50および下側用カバー52は、それぞれ上側空気吐出ヘッド49および下側空気吐出ヘッド51から吐出された乾燥空気を回収するためのものであり、各空気吐出ヘッド49,50を覆い、多孔質膜23が基板2に対向できるようにされている。また、上側用カバー50および下側用カバー52は、それぞれ空気回収路54を介して図示しない空気回収タンクと連通されており、空気回収路54には、たとえばポンプ等の空気回収駆動源33が介装されている。この空気回収駆動源33によって上側空気吐出ヘッド49および下側空気吐出ヘッド51から吐出された空気を空気回収タンクに回収することができる。
図3は、前記基板処理装置1の制御に関する構成を示すブロック図である。基板処理装置1は、基板処理装置1の動作を制御する制御装置42を備えている。この制御装置42には、入口シャッター駆動機構30、出口シャッター駆動機構31、薬液供給源20、洗浄液供給源40、空気供給源41、薬液回収駆動源24、洗浄液回収駆動源32、空気回収駆動源33およびローラ駆動源34が電気的に接続されており、制御装置が、これらの機構および駆動源を制御することにより、基板2の処理が行われる。
図4は、上側薬液供給ユニット13および下側薬液供給ユニット14の基板2の搬送方向X1に直交する切断面における図解的な断面図である。
上側薬液吐出ヘッド15および下側薬液吐出ヘッド17に備えられた支持部材22は、断面略U字状の剛体からなり、それぞれ薬液供給路19と連通されている。
上側薬液吐出ヘッド15および下側薬液吐出ヘッド17に備えられた多孔質膜23は、フィルタ材料などとして使用される機能膜(より具体的には、樹脂材料を展伸して作製した多孔質膜)からなり、基板2の製造工程で問題となるパーティクル等の異物は通過させないが、流体を通過させることができる濾過特性を有するものである。具体的には、孔径が0.1〜5μmの微孔質膜等であり、膜厚が10〜300μm程度の可撓性を有するシート体である。また、本実施形態の上側薬液吐出ヘッド15および下側薬液吐出ヘッド17では、孔径が0.1〜5μmの多孔質膜23が用いられている。これらの微孔は、多孔質膜23の全面に均一に形成されている。
また、多孔質膜23は、たとえば親水化の表面処理を行うことにより、液体のみを通過させ、気体の通過を阻止するようにされている。これにより、液体中に混在する数マイクロメートル程度の大きさの気泡の通過を阻止することができる。
多孔質膜23は、支持部材22に固定されており、支持部材22との間に薬液室35が形成されている。具体的には、多孔質膜23の縁部は、支持部材22の側面の上縁部に、たとえば超音波溶着によって、固定されており、多孔質膜23と支持部材22との間に薬液室35が形成されている。多孔質膜23は、薬液供給路19を除いて、薬液室35を閉塞するように支持部材22に固定されている。
したがって、薬液室35には、薬液供給路19を介して薬液供給源20から薬液が供給され、薬液室35が薬液によって満たされる。さらに、薬液室35内の薬液は、多孔質膜23を膨満させ、さらに多孔質膜23に形成された微孔を通過して薬液室35の外部に流出する。この流出した薬液によって、多孔質膜23の周辺に均一な膜厚の液膜36が形成される。処理対象の基板2は、この液膜36に接液されて処理が行われる。すなわち、処理対象の基板2の上面は、上側薬液吐出ヘッド15によって形成された液膜36に接液されて処理が行われ、処理対象の基板2の下面は、下側薬液吐出ヘッド17によって形成された液膜36に接液されて処理が行われる。
これにより、液膜36を基板2に接液させて基板処理を行うので、処理液が基板2に与える衝撃を低減し、基板2に形成されたパターンへのダメージを抑制することができる。
薬液回収路39を介する薬液回収流量は、多孔質膜23と基板2の表面との間に液膜36を保持するのに必要十分な値に制御される。これにより、液膜36が破れることがなく、また、薬液はほとんどこぼれ落ちることなく回収される。これにより、薬液消費量を低減できる。
また、多孔質膜23を透過して形成された液膜36は、多孔質膜23の近傍では流速が大きいが、多孔質膜23から所定距離(たとえば、数ミリメートル)離れると、流速が極端に低下するため、処理液の雰囲気中への飛散を抑制することができる。これにより、処理液の消費量を一層低減することができる。また、液膜36の膜厚は、数ミリメートル程度であるので、基板2と上側薬液吐出ヘッド15および下側薬液吐出ヘッド17との距離を短縮して(たとえば、0.5mm以下)、基板処理装置1の小型化を図ることができる。
さらに、処理対象の基板2の下面には、下側薬液吐出ヘッド17からの薬液によって一定の圧力が均一に加えられ、基板2は、複数の下側薬液吐出ヘッド17によって液膜36を介して非接触で支持されている。そして、処理対象の基板2の上面には、上側薬液吐出ヘッド15からの薬液によって一定の圧力が均一に加えられ、上側薬液吐出ヘッド15と基板2の上面とは非接触にされている。これにより、上側薬液吐出ヘッド15および下側薬液吐出ヘッド17から基板2に異物が移動して、基板2が汚染されることを抑制することができる。
また、上側薬液吐出ヘッド15および下側薬液吐出ヘッド17からの薬液によって、基板2の上面および下面に一定の圧力が加えられ、多孔質膜23は可撓性を有するので、たとえば基板2に撓みが生じていたり、基板2の各部の板厚が不均一であったりする場合でも、多孔質膜23が変形して、多孔質膜23と基板2との間に一定の膜厚の液膜36を維持することができる。これにより、基板処理の均一性を向上することができる。また、可撓性の多孔質膜23を用いることにより、基板2の搬送中に基板2の姿勢が崩れて、基板2が多孔質膜23に衝突しても基板2が破損することはない。
また、多孔質膜23には、前記微孔が多孔質膜23の全面に均一に形成されているので、処理能力の高い新しい薬液が、多孔質膜23の全面から均一に供給される。これにより、これにより、基板2の接液部分には、安定して新しい薬液が均一に供給され、基板処理の均一性および安定性を向上することができる。さらに、多孔質膜23は、大量生産が容易であるので、コスト安価である。
また、多孔質膜23は、薬液中の異物および気泡の通過を阻止することができるので、極めて清浄度が高く、残存ガスの少ない液膜36が形成される。これにより、基板2の汚染および残存ガスによる基板処理の均一性の低下を抑制することができる。
また、支持部材22は、薬液室35内の気泡を薬液室35外に排出するための気泡排出路37とそれぞれ連通されている。これにより、気泡が薬液室35に蓄積されないので、処理対象の基板2に薬液を円滑に供給することができる。したがって、多孔質膜23と基板2との間に安定して液膜36を形成することができ、高品質な基板処理を行うことができる。
上側薬液供給ユニット13に備えられた上側用カバー16は、各上側薬液吐出ヘッド15を、多孔質膜23が基板2と対向できるように覆っており、各上側薬液吐出ヘッド15に対応する複数の薬液回収路39と連通されている。また、上側用カバー16は、各上側薬液吐出ヘッド15に近接して配置されており、上側用カバー16の内部には、薬液回収路39を介して薬液回収駆動源24の吸引力が与えられている。これにより、上側薬液吐出ヘッド15から吐出された薬液は、薬液回収駆動源24の吸引力によって吸引され、薬液回収タンクに回収される。したがって、上側薬液吐出ヘッド15から吐出された薬液が、基板2の上面に広がって、基板処理の均一性を低下させることを抑制できる。
下側薬液供給ユニット14に備えられた下側用カバー18は、複数の下側薬液吐出ヘッド17を、多孔質膜23が基板2と対向できるように覆っており、複数の下側薬液吐出ヘッド17に対応する薬液回収路39と連通されている。下側用カバー18も、上側用カバー16と同様に、薬液回収路39を介して薬液回収駆動源24の吸引力が与えられ、下側薬液吐出ヘッド17から吐出された薬液は、薬液回収タンクに回収される。
なお、図4においては、薬液供給ユニット3の上側薬液供給ユニット13および下側薬液供給ユニット14について説明したが、洗浄液供給ユニット4の上側洗浄液供給ユニット25および下側洗浄液供給ユニット26も、基板2に洗浄液を供給することを除いて、薬液供給ユニット3と同様の構成を有する。
すなわち、上側洗浄液供給ユニット25および下側洗浄液供給ユニット26に備えられた支持部材22は、断面略U字状の剛体からなり、それぞれ洗浄液供給路47と連通されている。また、支持部材22は、気泡を排出するための気泡排出路37と連通されている。
上側洗浄液供給ユニット25および下側洗浄液供給ユニット26に備えられた多孔質膜23は、フィルタ材料などとして使用される機能膜からなり、基板2の製造工程で問題となるパーティクル等の異物は通過させないが、流体を通過させることができる濾過特性を有するものである。また、本実施形態の上側洗浄液供給ユニット25および下側洗浄液供給ユニット26では、孔径が0.1〜5μmの多孔質膜23が用いられており、多孔質膜23は、たとえば親水化の表面処理を行うことにより、液体のみを通過させ、気体の通過を阻止するようにされている。
多孔質膜23は、支持部材22に固定されており、支持部材22との間に洗浄液室55が形成されている。この洗浄液室55には、洗浄液供給路47を介して洗浄液供給源40から洗浄液が供給され、洗浄液室55内の洗浄液は、多孔質膜23を透過して多孔質膜23の周辺に均一な膜厚の液膜36を形成する。薬液供給ユニット3から洗浄液供給ユニット4に搬送されてきた基板2は、この液膜36に接液されて処理が行われる。
上側洗浄液供給ユニット25に備えられた上側用カバー44は、各上側洗浄液吐出ヘッド43を、多孔質膜23が基板2と対向できるように覆っており、各上側洗浄液吐出ヘッド43に対応する複数の洗浄液回収路48と連通されている。また、上側用カバー44は、各上側洗浄液吐出ヘッド43に近接して配置されており、上側用カバー44の内部には、洗浄液回収路48を介して洗浄液回収駆動源32の吸引力が与えられている。これにより、上側洗浄液吐出ヘッド43から吐出された洗浄液は、洗浄液回収タンクに回収される。
下側洗浄液供給ユニット26に備えられた下側用カバー46は、複数の下側洗浄液吐出ヘッド45を、多孔質膜23が基板2と対向できるように覆っており、複数の下側洗浄液吐出ヘッド45に対応する洗浄液回収路48と連通されている。下側用カバー46も、上側用カバー44と同様に、洗浄液回収路48を介して洗浄液回収駆動源32の吸引力が与えられ、下側洗浄液吐出ヘッド45から吐出された洗浄液は、洗浄液回収タンクに回収される。
また、空気供給ユニット5の上側空気供給ユニット27および下側空気供給ユニット28も、基板2に乾燥空気を供給することと、上側空気供給ユニット27および下側空気供給ユニット28に空気吐出ヘッド49,51がそれぞれ1つしか備えられていないこととを除いて、薬液供給ユニット3と同様の構成を有する。
すなわち、上側空気供給ユニット27および下側空気供給ユニット28に備えられた支持部材22は、断面略U字状の剛体からなり、それぞれ空気供給路53と連通されている。
上側空気供給ユニット27および下側空気供給ユニット28に備えられた多孔質膜23は、フィルタ材料などとして使用される機能膜からなり、基板2の製造工程で問題となるパーティクル等の異物は通過させないが、流体を通過させることができる濾過特性を有するものである。また、本実施形態の上側空気供給ユニット27および下側空気供給ユニット28では、孔径が0.05〜2μmの多孔質膜23が用いられている。
多孔質膜23は、支持部材22に固定されており、支持部材22との間に空気室56が形成されている。この空気室56には、空気供給路53を介して空気供給源41から乾燥空気が供給され、空気室56内の乾燥空気は、多孔質膜23を透過して多孔質膜23の周辺に吐出される。洗浄液供給ユニット4から空気供給ユニット5に搬送されてきた基板2は、この多孔質膜23から吐出された乾燥空気によって乾燥される。
上側空気供給ユニット27に備えられた上側用カバー50は、上側空気吐出ヘッド49を、多孔質膜23が基板2と対向できるように覆っており、空気回収路54と連通されている。また、上側用カバー50は、上側空気吐出ヘッド49に近接して配置されており、上側用カバー50の内部には、空気回収路54を介して空気回収駆動源33の吸引力が与えられている。これにより、上側空気吐出ヘッド49から吐出された空気は、空気回収タンクに回収される。
下側空気供給ユニット28に備えられた下側用カバー52は、下側空気吐出ヘッド51を、多孔質膜23が基板2と対向できるように覆っており、下側空気吐出ヘッド51に対応する空気回収路54と連通されている。下側用カバー52も、上側用カバー50と同様に、空気回収路54を介して空気回収駆動源33の吸引力が与えられ、下側空気吐出ヘッド51から吐出された空気は、空気回収タンクに回収される。
図5は、上側薬液供給ユニット130および下側薬液供給ユニット140の他の構成例を示す基板2の搬送方向X1に直交する切断面における図解的な断面図である。この図5において、前述の図4等に示された各部と同等の構成部分については、図4等と同一の参照符号を付して示す。また、前述の図1を再び参照する。
なお、以下においては、薬液供給ユニット3の上側薬液供給ユニット130および下側薬液供給ユニット140について説明するが、同一の構成を洗浄液供給ユニット4および空気供給ユニット5に適用してもよい。
この図5の構成における図4の構成との主要な相違点は、複数の上側薬液吐出ヘッド15および複数の下側薬液吐出ヘッド17のそれぞれに対応するカバー38が備えられており、それぞれのカバー38に、薬液回収路39が連通されていることにある。
この実施形態においても、前記の実施形態と同様に、薬液が多孔質膜23を通過して、液膜36が形成され、この液膜36によって基板2の処理が行われる。また、複数の上側薬液吐出ヘッド15および複数の下側薬液吐出ヘッド17は、それぞれに対応するカバー38によって覆われているので、薬液の回収率を向上することができる。さらに、それぞれのカバー38は、互いに独立して設けられているので、各薬液吐出ヘッド15,17およびその薬液吐出ヘッド15,17に対応するカバー38を、任意の位置に配置することができる。すなわち、各薬液吐出ヘッド15,17間の間隔や、薬液吐出ヘッド15,17の長手方向Z1の基板2の搬送方向X1に直交する方向に対する傾斜角A1を任意に設定して、基板処理装置1を小型化することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、他の形態で実施することもできる。例えば、前記の実施形態では、基板2を搬送する搬送手段として、基板2の両側端面を挟持する搬送ローラ12による搬送機構の例について説明したが、搬送手段は、基板2の後端をプッシャピンによって押すプッシャピン機構でもよく、また、基板2の幅方向Y1に延びる搬送ローラによって、基板2の上下面を挟持して搬送するローラ機構であってもよい。
また、前記の実施形態では、薬液供給ユニット3、洗浄液供給ユニット4および空気供給ユニット5の3つの処理ユニットを備える基板処理装置1の例について説明したが、基板処理装置は、3つ以上の処理ユニットを備えていてもよい。たとえば、前記3つの処理ユニットに加え、薬液供給ユニットおよび洗浄液供給ユニットをさらに設け、基板の搬送方向に沿って薬液供給ユニット、洗浄液供給ユニット、薬液供給ユニット、洗浄液供給ユニット、空気供給ユニットの順に配置してもよい。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を示す図解的な正面図である。 前記基板処理装置の図解的な平面図である。 前記基板処理装置の制御に関する構成を示すブロック図である。 上側薬液供給ユニットおよび下側薬液供給ユニットの基板の搬送方向に直交する切断面における図解的な断面図である。 上側薬液供給ユニットおよび下側薬液供給ユニットの他の構成例を示す基板の搬送方向に直交する切断面における図解的な断面図である。
符号の説明
2 基板
3 薬液供給ユニット(第1処理液供給ユニット)
4 洗浄液供給ユニット(第2処理液供給ユニット)
12 搬送ローラ(処理領域変更手段の一部)
13,130 上側薬液供給ユニット(上側処理液供給ユニット)
14,140 下側薬液供給ユニット(下側処理液供給ユニット)
16,44 上側用カバー(処理液回収機構の一部)
15 上側薬液吐出ヘッド(処理液吐出ヘッド)
17 下側薬液吐出ヘッド(処理液吐出ヘッド)
18,46 下側用カバー(処理液回収機構の一部)
22 支持部材
23 多孔質膜
24 薬液回収駆動源(処理液回収機構の一部)
25 上側洗浄液供給ユニット(上側処理液供給ユニット)
26 下側洗浄液供給ユニット(下側処理液供給ユニット)
32 洗浄液回収駆動源(処理液回収機構の一部)
34 ローラ駆動源(処理領域変更手段の一部)
35 薬液室(処理液室)
36 液膜
37 気泡排出路
38 カバー(処理液回収機構の一部)
39 薬液回収路(処理液供給路)
43 上側用洗浄液吐出ヘッド(処理液吐出ヘッド)
45 下側用洗浄液吐出ヘッド(処理液吐出ヘッド)
47 洗浄液供給路(処理液供給路)
55 洗浄液室(処理液室)
A1 所定の傾斜角
X1 相対移動方向
Z1 長手方向(交差方向)

Claims (14)

  1. 支持部材と、
    この支持部材に固定されて当該支持部材との間に処理液室を形成し、この処理液室に供給される処理液を外部に通過させる可撓性の多孔質膜と、
    前記処理液室に連通し、この処理液室に処理液を導く処理液供給路とを含み、
    この多孔質膜と処理対象の基板との間に前記多孔質膜を透過した処理液による液膜を形成し、この液膜に前記基板を接液させて当該基板を処理する処理液供給ユニット。
  2. 前記多孔質膜を透過して前記液膜を形成した処理液を回収する処理液回収機構をさらに含む、請求項1記載の処理液供給ユニット。
  3. 前記多孔質膜は、前記処理液供給路から供給される処理液を通過させる一方で、前記処理液室内に生じる気泡の通過を阻止する膜である、請求項1または2記載の処理液供給ユニット。
  4. 前記処理液室に連通し、この処理液室内の気泡を当該処理液室外に排出させる気泡排出路をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の処理液供給ユニット。
  5. 前記多孔質膜は、孔径が10μm以下の膜である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の処理液供給ユニット。
  6. 前記多孔質膜は、前記処理液供給路から供給される処理液を通過させる一方で、パーティクルの通過を阻止する濾過特性を有するフィルタ膜である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の処理液供給ユニット。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の処理液供給ユニットと、
    この処理液供給ユニットと処理対象の基板とを相対的に移動させることによって、前記基板表面における処理領域を変更する処理領域変更手段とを含む、基板処理装置。
  8. 前記支持部材および多孔質膜が、処理対象の基板と前記処理液供給ユニットとの相対移動方向と交差する交差方向に延びた長尺形状の処理液吐出ヘッドを形成している、請求項7記載の基板処理装置。
  9. 前記処理液供給ユニットが、前記相対移動方向に並んで配置された複数の前記処理液吐出ヘッドを備えている、請求項8記載の基板処理装置。
  10. 前記処理液ヘッドは、その長手方向が前記相対移動方向に直交する方向に対して所定の傾斜角で傾斜した状態で配置されている、請求項8または9記載の基板処理装置。
  11. 前記処理液供給ユニットは、前記多孔質膜を上方に向けて配置されており、この多孔質膜の上に処理対象基板が配置される、請求項7〜10のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  12. 前記処理液供給ユニットは、前記多孔質膜を下方に向けて配置されており、この多孔質膜の下に処理対象基板が配置される、請求項7〜10のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  13. 前記処理液供給ユニットは、前記多孔質膜を上方に向けて配置される下側処理液供給ユニットと、前記多孔質膜を下方に向けて配置される上側処理液供給ユニットとを含み、前記下側処理液供給ユニットおよび上側処理液供給ユニットの間に、処理対象の基板が配置される、請求項7〜10のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  14. 前記処理液供給ユニットは、第1の処理液を処理対象の基板に供給する第1処理液供給ユニットと、第2の処理液を処理対象の基板に供給する第2処理液供給ユニットとを含み、
    前記第1処理液供給ユニットおよび第2処理液供給ユニットは、処理対象の基板と前記処理液供給ユニットとの相対移動方向に関してずれて配置されている、請求項7〜13のいずれか1項に記載の基板処理装置。
JP2006015114A 2006-01-24 2006-01-24 処理液供給ユニットおよびそれを備えた基板処理装置 Pending JP2007196094A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006015114A JP2007196094A (ja) 2006-01-24 2006-01-24 処理液供給ユニットおよびそれを備えた基板処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006015114A JP2007196094A (ja) 2006-01-24 2006-01-24 処理液供給ユニットおよびそれを備えた基板処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007196094A true JP2007196094A (ja) 2007-08-09

Family

ID=38451221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006015114A Pending JP2007196094A (ja) 2006-01-24 2006-01-24 処理液供給ユニットおよびそれを備えた基板処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007196094A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010219187A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置および基板処理方法
JP2011071385A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置および基板処理方法
US9539589B2 (en) 2011-08-30 2017-01-10 SCREEN Holdings Co., Ltd. Substrate processing apparatus, and nozzle
JP2017017138A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 東京エレクトロン株式会社 ノズル、処理液供給装置、液処理装置、及び処理液供給方法
JP2017017143A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 東京エレクトロン株式会社 基板処理方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010219187A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置および基板処理方法
JP2011071385A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置および基板処理方法
US9539589B2 (en) 2011-08-30 2017-01-10 SCREEN Holdings Co., Ltd. Substrate processing apparatus, and nozzle
JP2017017138A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 東京エレクトロン株式会社 ノズル、処理液供給装置、液処理装置、及び処理液供給方法
JP2017017143A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 東京エレクトロン株式会社 基板処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI250136B (en) Glass plate surface etching method, glass plate etching apparatus, glass plate for flat panel display, and flat panel display
TWI438857B (zh) 浮上式基板搬送處理裝置及浮上式基板搬送處理方法
JP4003441B2 (ja) 表面処理装置および表面処理方法
KR101322983B1 (ko) 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
TW201709398A (zh) 氣體浮上工件支持裝置及非接觸工件支持方法
WO2003052805A1 (en) Film removing device, film removing method, and substrate processing system
JP2007190483A (ja) 塗布方法及び塗布装置及び塗布処理プログラム
JP2007196094A (ja) 処理液供給ユニットおよびそれを備えた基板処理装置
JP2008080230A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
TWI605876B (zh) Coating device and coating method
CN101499408B (zh) 基板处理装置以及基板处理方法
KR101069600B1 (ko) 부상식 기판 코터 장치 및 그 코팅 방법
JP6860356B2 (ja) 塗布装置および塗布方法
JP4229670B2 (ja) 薄板状材の搬送方法及び装置
JP2006255590A (ja) 基板処理装置
JP2007284345A (ja) フラットパネルディスプレイ用ガラス板の製造方法及びその装置
KR102157973B1 (ko) 이물질 제거 장치 및 이물질 제거 방법
KR100451386B1 (ko) 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
JP2001196345A (ja) 基板ガイド装置ならびにこれを用いた洗浄装置
JP4488965B2 (ja) 基板処理装置
JP2001035778A (ja) 基板処理装置
JP2006019525A (ja) 基板処理装置
JP5307358B2 (ja) 塗布装置
JP2007005665A (ja) 基板処理装置
JP2009032868A (ja) 基板処理装置