JP4904657B2 - プラズマディスプレイパネル、その保護膜用原材料、およびそれらの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示デバイスなどに用いるプラズマディスプレイパネル、その保護膜用原材料およびそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のプラズマディスプレイパネルは、図4に示すような構成のものが一般的である。
【0003】
このプラズマディスプレイパネルは、前面パネル100と背面パネル200とからなる。前面パネル100は、前面ガラス基板101上に走査電極102a、維持電極102bが交互にストライプ状に形成され、さらにそれが誘電体ガラス層103および酸化マグネシウム(MgO)からなる保護膜104により覆われて形成されたものである。
【0004】
背面パネル200は、背面ガラス基板201上に、ストライプ状にアドレス電極202が形成され、これを覆うように電極保護層203が形成され、更にアドレス電極202を挟むように電極保護層203上にストライプ状に隔壁204が形成され、更に隔壁204間に蛍光体層205が設けられて形成されたものである。そして、このような前面パネル100と背面パネル200とが貼り合わせられ、隔壁204で仕切られた空間210に放電ガスを封入することで放電空間が形成される。前記蛍光体層はカラー表示のために通常、赤、緑、青の3色の蛍光体層が順に配置されている。
【0005】
そして、放電空間210内には、例えばネオンおよびキセノンを混合してなる放電ガスが、通常0.67×105Pa程度の圧力で封入されている。
【0006】
次に、前記プラズマディスプレイパネルの駆動方式について説明する。
【0007】
図5は、前記プラズマディスプレイパネルの駆動回路の構成を示したブロック図である。
【0008】
当該駆動回路は、アドレス電極駆動部220と、走査電極駆動部230と、維持電極駆動部240とから構成されている。
【0009】
プラズマディスプレイパネルのアドレス電極202にアドレス電極駆動部220が接続され、走査電極102aに走査電極駆動部230が接続され、維持電極102bに維持電極駆動部240が接続されている。
【0010】
一般に交流型のプラズマディスプレイパネルでは1フレームの映像を複数のサブフィールド(SF)に分割することによって階調表現をする方式が用いられている。そして、この方式ではセル中の気体の放電を制御するために1SFを更に4つの期間に分割する。この4つの期間について図6を使用して説明する。図6は、1SF中の駆動波形である。
【0011】
この図6において、セットアップ期間250では放電を生じやすくするためにPDP内の全セルに均一的に壁電荷を蓄積させる。アドレス期間260では点灯させるセルの書き込み放電を行う。サステイン期間270では前記アドレス期間260で書き込まれたセルを点灯させその点灯を維持させる。イレース期間280では壁電荷を消去させることによってセルの点灯を停止させる。
【0012】
セットアップ期間250では、走査電極102aにアドレス電極202および維持電極102bに比べ高い電圧を印加しセル内の気体を放電させる。それによって発生した電荷はアドレス電極202、走査電極102aおよび維持電極102b間の電位差を打ち消すようにセルの壁面に蓄積されるので、走査電極102a付近の保護膜表面には負の電荷が壁電荷として蓄積され、またアドレス電極付近の蛍光体層表面および維持電極付近の保護膜表面には正の電荷が壁電荷として蓄積される。この壁電荷により走査電極−アドレス電極間、走査電極−維持電極間には所定の値の壁電位が生じる。
【0013】
アドレス期間260では、セルを点灯させる場合には走査電極102aにアドレス電極202および維持電極102bに比べ低い電圧を印加させることにより、つまり走査電極−アドレス電極間には前記壁電位と同方向に電圧を印加させるとともに走査電極−維持電極間に壁電位と同方向に電圧を印加させることにより書き込み放電を生じさせる。これにより、蛍光体層表面、保護膜表面には負の電荷が蓄積され走査側電極付近の保護膜表面には正の電荷が壁電荷として蓄積される。これにより、維持−走査電極間には所定の値の壁電位が生じる。
【0014】
サステイン期間270では、走査電極102aに維持電極102bに比べ高い電圧を印加させることにより、つまり維持電極−走査電極間に前記壁電位と同方向に電圧を印加させることにより維持放電を生じさせる。これによりセル点灯を開始させることができる。そして、維持電極−走査電極交互に極性が入れ替わるようにパルスを印加することにより断続的にパルス発光させることができる。
【0015】
イレース期間280では、幅の狭い消去パルスを維持電極102bに印加することによって不完全な放電が発生し壁電荷が消滅するため消去が行われる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、セル構造の高精細化に伴って走査線数が増加するためにテレビ映像を表示する場合には1フィールド=1/60[s]内で全てのシーケンスを終了させる必要がある。これに応えるには、書き込み期間に印加するアドレスパルスのパルス幅を狭くして高速駆動を行う必要があるが、パルスの立ち上がりからかなり遅れて放電が行われるという「放電遅れ」が存在するために、印加されたパルス幅内で放電が終了する確率が低くなり、本来点灯すべきセルに書き込みなどが出来ずに点灯不良が生じてしまう。
【0017】
ところが、この「放電遅れ」を減少させ、アドレス放電を確実に生じさせられるかどうかは、その放電空間に面している保護膜から放出される電子量に大きく関与している。
【0018】
そこで、本発明はこの保護膜の元素組成を制御することにより電子放出量を拡大し、画像表示のちらつきを低減し、画像表示品位を向上させることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、保護膜として酸化マグネシウムを含み、さらにカリウム、カルシウム、鉄、クロムおよび珪素の5種の元素を含み、かつその5種の元素が原子数量比率で下記の濃度範囲であるとしたものである。
【0020】
カリウム:100ppm以下
カルシウム:100ppm以下
鉄:10ppm以下
クロム:10ppm以下
珪素:500〜15000ppm
【0021】
【発明の実施の形態】
まず、放電遅れは、放電が開始される際にトリガーとなる初期電子が基板表面から放電空間中に放出されにくいことが主要な要因として考えられている。
【0022】
従って、この初期電子が放出されやすい状況を作り出すことができれば、放電遅れを効果的に防止することができると考えられる。
【0023】
このための方法として、アドレス時・放電維持時の駆動パルス電圧を上昇させるか、あるいは電極間距離を短縮する方法が考えられる。しかし、パルス電圧の増加は、駆動回路のスイッチング素子の耐圧とスルーレートとが相反する関係にあるため、高耐圧素子ではパルスの立ち上がりが鈍り、放電遅れ時間の抑制には限界がある。また、電極間距離を短縮することは、同時に隔壁の高さを低下させることになるが、このように隔壁の高さを低下させれば放電空間そのものが縮小し、プラズマを取り囲む単位体積あたりの放電空間を囲う壁の面積が増加するため、プラズマが壁面に衝突した際に消滅してしまうという、いわゆる壁面損失によって効率が低下することとなる。
【0024】
従って、本発明者らは、このように駆動回路の構成や、電極間の距離には変更を加えず従来のものを踏襲したとしても、放電遅れを防止することができるパネル構造を模索した結果、本発明に想到した。
【0025】
すなわち、本発明では、主電極対を構成する第1および第2の電極が放電ガスに対して絶縁層で覆われ、前記絶縁層を覆う保護膜を配したプラズマディスプレイパネルであって、前記保護膜は酸化マグネシウム〔MgO〕を含み、さらにカリウム〔K〕、カルシウム〔Ca〕、鉄〔Fe〕、クロム〔Cr〕および珪素〔Si〕の5種の元素を含み、かつその5種の元素が原子数量比率で下記の濃度範囲としたものである。
【0026】
カリウム:100ppm以下
カルシウム:100ppm以下
鉄:10ppm以下
クロム:10ppm以下
珪素:500〜15000ppm
さらに、本発明では、プラズマディスプレイパネルの保護膜を作製するための酸化マグネシウム原材料として、カリウム、カルシウム、鉄、クロムおよび珪素の5種の元素を含み、かつその5種の元素が原子数量比率で下記の濃度範囲であるものを用いる。
【0027】
カリウム:100ppm以下
カルシウム:100ppm以下
鉄:10ppm以下
クロム:10ppm以下
珪素:500〜15000ppm
これにより、誘電体層の表面層において、電子放出を阻害する不純物元素が低減されることになり、その結果アドレス放電や維持放電のためのトリガー電子が放出され易くなるので、アドレス放電や維持放電の際の放電遅れを抑えることができ、電圧印加に対する放電の発生の応答性を改善して、良好な画像を表示することが可能となる。
【0028】
また、本発明においては、K、Ca、Fe、Crの濃度範囲を規定することで電子放出量を向上させるため、Siを添加する効果を保持しつつ、かつ「放電遅れ」を抑えることができる。さらには、K、Ca、Fe、Crの濃度範囲を規定することのみを施したMgO膜よりも電子放出能力が向上しているという結果から、Si添加することとの相乗効果もあると考えられる。
【0029】
以下に本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルについて図面を参照しながら具体的に説明する。
【0030】
図1は本発明の一実施の形態に係る交流面放電型プラズマディスプレイパネル1(以下、単にPDP1という)を示す斜視図である。
【0031】
このPDP1は、各電極にパルス状の電圧を印加することで放電を放電空間30内で生じさせ、放電に伴って背面パネルPA2側で発生した各色の可視光を前面パネルPA1の主表面から透過させる交流面放電型のPDPである。
【0032】
前面パネルPA1は、走査電極12aと維持電極12bとが放電ギャップ12Cを設けてストライプ状に複数対配設(図では便宜上1対を記載してある)された前面ガラス基板11上に、表面11aを覆うように誘電体ガラス層13が形成されており、さらにこの誘電体ガラス層13を覆うようにMgOからなる保護膜14が形成されたものである。
【0033】
この保護膜14は本発明に示すような吸着ガスの低減および変質層の形成を防止するような作製方法によって成膜される。
【0034】
背面パネルPA2は、アドレス電極17が前記走査電極12aと維持電極12bと直交するようにストライプ状に配設された背面ガラス基板16上に、アドレス電極を保護するとともに可視光を前面パネル側に反射する作用を担う電極保護層18がアドレス電極17を覆うように形成されており、この電極保護層18上にアドレス電極17と同じ方向に向けて伸び、アドレス電極17を挟むように隔壁19が立設され、さらに当該隔壁19間に蛍光体層20が配設されたものである。
【0035】
上記構成のPDPの駆動は上述の図5に示す駆動回路を用いて、図6に示す駆動波形に基づいて駆動される。なお、アドレス駆動部220にはアドレス電極17が接続され、走査電極駆動部230には走査電極12aが、維持電極駆動部240には維持電極12bがそれぞれ接続される。
【0036】
上述したように、現在PDP保護膜には主にMgOが用いられており、この保護膜の作製には蒸着方法あるいはスパッタ方法が一般的である。
【0037】
ところで、このMgO成膜用の原材料の作製方法は、海水から精製された純度の低いMgOを電融溶解し、それを徐冷することによって単結晶成長させ、純度の高いMgOを得る手法が一般的であり、この高純度MgOを破砕・粉砕・選別を行って原材料とする。その原材料の形状は様々で、粉末形状のものをそのまま用いたり、あるいはその粉末形状のものを加圧・昇温圧縮し焼結体としたものを用いたり、あるいは粉砕の段階で数mm程度の単結晶体のまま用いたり様々である。
【0038】
本発明において、濃度制御を行う元素であるK、Ca、Fe、Crは、上記過程において、海水から得られる純度の低いMgOの段階にて含まれるものであるが、本発明のプラズマディスプレイパネルに使用する原材料としては、非常に純度の高い単結晶部が望ましい。また、Fe、Crに関しては粉砕時の混入も考えられるため、粉砕用器具の材料を非金属とするなどの手法が有効である。
【0039】
一方、Siに関して、これもK、Ca、Fe、Cr同様に海水から得られる純度の低いMgOの段階にて含まれるものであるが、本発明においては原子数量比率で500〜15000ppmの濃度が必要である。そこで、一旦上記手法によって、高純度のMgO原材料を得てから、それにSiを加える手法が望ましい。例えば、粉末状の高純度MgOを用いる場合は、粉末状のSi化合物を混合して使用するか、あるいはその混合物を焼結体にして使用する手法がある。また、単結晶体を用いる場合も、Si化合物を用い、それらを混合して蒸着源とする手法や、あるいはMgO、Si化合物の二元系の蒸着方法、スパッタ方法等が可能である。
【0040】
なお、上記説明ではMgO原材料として海水から精製する方法についてのみ述べたが、岩石からMgO原材料を得る手法もあり、この場合も成分純度を上げることによって本発明が適応できる。
【0041】
次に本発明の保護膜の製造方法について説明する。
【0042】
本発明では蒸着方法を使用した。上述したように成分制御を行ったMgO蒸着源を用い、酸素雰囲気中において、ピアス式電子ビームガンを加熱源として、同時に加熱し所望の膜を形成した。
【0043】
ここで、成膜時の電子ビーム電流量、酸素分圧量、基板温度等は、成膜後の保護層の組成には大きな影響を及ぼさないため、任意設定でかまわない。
【0044】
なお、成膜方法として、蒸着方法に限らず、スパッタ法、イオンプレーティング法なども考えられ、この場合もターゲット材料、および原材料の成分制御を行い、その材料によって成膜することによって同様の効果は得られる。
【0045】
さらに、Siについて、上述したように、得られた高純度MgOに混合して使用する手法、あるいはMgO、Si化合物の二元系での蒸着源、スパッタ用ターゲット等として使用する手法が有効である。
【0046】
本発明によって得られた保護膜の成分分析結果を図2に示す。図2の分析方法は、TOF−SIMSを用いているが、サファイア基板上に成膜した本発明のMgO膜からもほぼ同様の結果が得られている。
【0047】
また、本発明によって得られた保護膜からの電子放出特性についての測定結果を図3に示す。図3の測定方法は放電面に各MgO膜を配した試料を面内放電させ、対向に配した電極に流れる電荷量を測定したものである。これら結果より、従来技術と比較して、Siのみを添加したものは、電子放出量が大きく減少しているが、Siを添加し、さらに本発明に示すK、Ca、Fe、Crの濃度範囲を規定したものは電子放出量が従来技術より増加していることが確認できる。
【0048】
これは、電子放出能力を阻害していた不純物元素がK、Ca、Fe、Crの濃度を低減させたことで、MgO本来が持つ電子放出特性を引き出したことによるものと考えられる。
【0049】
次に、PDPの製造方法について説明する。
【0050】
まず、前面パネルPA1の作製方法について説明すると、前面ガラス基板11上に走査電極12a、維持電極12bを交互に配列するように形成する。
【0051】
走査電極12a、維持電極12bは、金属電極であって、白金を電子ビーム蒸着法によって成膜した後、リフトオフ法によってパターニングすることによって形成される。なお、ITOなどの透明電極と金属電極の対により各走査電極12aおよび維持電極12bを形成してもよい。
【0052】
次に、前記走査電極12aおよび維持電極12bを覆うように、誘電体ガラス層をスクリーン印刷法などの公知の印刷法によって印刷した後焼成することによって形成する。
【0053】
次に、誘電体ガラス層13の表面にMgOによる保護膜14を形成する。具体的には、誘電体ガラス層13の表面にMgO薄膜を電子ビーム蒸着法によって析出させることにより形成する。
【0054】
次に、背面パネルPA2の作製方法について説明すると、背面パネルPA2は、背面ガラス基板16上にアドレス電極17を形成し、その上を電極保護層18で覆い、この電極保護層18の表面に隔壁19を形成し、その後蛍光体層20を形成することによって作製する。アドレス電極17は、背面ガラス基板16上に前記走査電極12a、維持電極12bと同様の方法にて作製する。
【0055】
電極保護層18は、アドレス電極17の上にスクリーン印刷法などの印刷法を用いて印刷した後、焼成することによって形成されたもので、前記誘電体ガラス層13と同じようなガラスの組成物に、酸化チタン(TiO2)粒子を含有させた薄膜である。
【0056】
隔壁19は、スクリーン印刷法、リフトオフ法、あるいはサンドブラスト法等の方法で隔壁形成原料を塗布した後、これを焼成し、その後隔壁頂部に加工処理を施すことによって形成されたものである。
【0057】
蛍光体層20は、スクリーン印刷法、ノズル噴霧法などの方法によって形成されたものである。なお、蛍光体には、赤色、緑色、青色の3色を用いる。そして、例えば、以下のものを用いることができる。
【0058】
赤色蛍光体 : Y2O3:Eu3+
緑色蛍光体 : Zn2SiO4:Mn2+
青色蛍光体 : BaMgAl10O17:Eu2+
次に、前面パネルPA1と背面パネルPA2とを走査電極12a、維持電極12bとアドレス電極17とが直交する状態に位置合わせして貼り合わせ、その後隔壁19に仕切られた放電空間30内に放電ガス、例えば、He−Xe系、Ne−Xe系の不活性ガスを所定の圧力で封入することにより、PDP1が得られる。
【0059】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、プラズマディスプレイパネルにおいて、保護膜に含まれるカリウム、カルシウム、鉄、クロムおよび珪素の5種の元素を含み、かつその5種の元素が原子数量比率で、カリウム:100ppm以下、カルシウム:100ppm以下、鉄:10ppm以下、クロム:10ppm以下、珪素:500〜15000ppmの濃度範囲とすることにより、保護膜の電子放出特性を阻害する不純物元素の濃度を低減して電子放出能力を向上させることができ、その結果、アドレス放電や維持放電のためのトリガー電子が放出され易くなるので、アドレス放電や維持放電の際の放電遅れを抑えることができ、電圧印加に対する放電の発生の応答性を改善して、良好な画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルを示す斜視図
【図2】 同パネルのMgO膜の不純物分析結果を示す特性図
【図3】 MgO膜からの電子放出量を比較して示す特性図
【図4】 従来のプラズマディスプレイパネルを示す斜視図
【図5】 プラズマディスプレイパネルに駆動回路を接続した画像表示装置を示すブロック図
【図6】 プラズマディスプレイパネルの駆動波形を示すタイムチャート
【符号の説明】
PA1 前面パネル
PA2 背面パネル
1 プラズマディスプレイパネル(PDP)
11 前面ガラス基板
12a 走査電極
12b 維持電極
12c 放電ギャップ
13 誘電体ガラス層
14 保護膜
16 背面ガラス基板
17 アドレス電極
18 電極保護層
19 隔壁
20 蛍光体層
30 放電空間
Claims (4)
- 主電極対を構成する第1および第2の電極が放電ガスに対して絶縁層で覆われ、前記絶縁層を覆う保護膜を配したプラズマディスプレイパネルであって、前記保護膜は酸化マグネシウムを含み、さらにカリウム、カルシウム、鉄、クロムおよび珪素の5種の元素を含み、かつその5種の元素が原子数量比率で下記の濃度範囲であることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
カリウム(K):100ppm以下
カルシウム(Ca):100ppm以下
鉄(Fe):10ppm以下
クロム(Cr):10ppm以下
珪素(Si):500〜15000ppm - プラズマディスプレイパネルの保護膜用酸化マグネシウム原材料であって、原材料中にカリウム、カルシウム、鉄、クロムおよび珪素の5種の元素を含み、かつその5種の元素が原子数量比率で下記の濃度範囲であることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの保護膜用酸化マグネシウム原材料。
カリウム(K):100ppm以下
カルシウム(Ca):100ppm以下
鉄(Fe):10ppm以下
クロム(Cr):10ppm以下
珪素(Si):500〜15000ppm - プラズマディスプレイパネルの保護膜用酸化マグネシウム原材料の製造方法であって、
非金属粉砕用器具を用いて粉砕した、カリウム、カルシウム、鉄およびクロムの元素が原子数量比率で下記の濃度範囲である酸化マグネシウム原材料粉末に、
珪素の元素が原子数量比率で下記の濃度範囲である化合物の粉末を混合し焼結体とすることを特徴とすることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの保護膜用酸化マグネシウム原材料の製造方法。
カリウム(K):100ppm以下
カルシウム(Ca):100ppm以下
鉄(Fe):10ppm以下
クロム(Cr):10ppm以下
珪素(Si):500〜15000ppm - プラズマディスプレイパネルの製造方法であって、保護膜成膜工程において、請求項3に記載の保護膜用酸化マグネシウム原材料を用いることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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