JP4902543B2 - 形状記憶セパレータを有するイオントフォレーシス用電極構造体およびそれを用いたイオントフォレーシス装置 - Google Patents

形状記憶セパレータを有するイオントフォレーシス用電極構造体およびそれを用いたイオントフォレーシス装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4902543B2
JP4902543B2 JP2007537754A JP2007537754A JP4902543B2 JP 4902543 B2 JP4902543 B2 JP 4902543B2 JP 2007537754 A JP2007537754 A JP 2007537754A JP 2007537754 A JP2007537754 A JP 2007537754A JP 4902543 B2 JP4902543 B2 JP 4902543B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode structure
iontophoresis
shape memory
drug
ionic drug
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007537754A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2007037475A1 (ja
Inventor
岡 明 彦 谷
山 鳩 夫 中
村 健 彦 松
山 英 郎 秋
村 昭 彦 松
Original Assignee
Tti・エルビュー株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tti・エルビュー株式会社 filed Critical Tti・エルビュー株式会社
Priority to JP2007537754A priority Critical patent/JP4902543B2/ja
Publication of JPWO2007037475A1 publication Critical patent/JPWO2007037475A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4902543B2 publication Critical patent/JP4902543B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/02Details
    • A61N1/04Electrodes
    • A61N1/0404Electrodes for external use
    • A61N1/0408Use-related aspects
    • A61N1/0428Specially adapted for iontophoresis, e.g. AC, DC or including drug reservoirs
    • A61N1/0444Membrane
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/02Details
    • A61N1/04Electrodes
    • A61N1/0404Electrodes for external use
    • A61N1/0408Use-related aspects
    • A61N1/0428Specially adapted for iontophoresis, e.g. AC, DC or including drug reservoirs
    • A61N1/0432Anode and cathode
    • A61N1/044Shape of the electrode
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/02Details
    • A61N1/04Electrodes
    • A61N1/0404Electrodes for external use
    • A61N1/0408Use-related aspects
    • A61N1/0428Specially adapted for iontophoresis, e.g. AC, DC or including drug reservoirs
    • A61N1/0448Drug reservoir

Description

関連出願
本出願は、先に出願された日本国における特許出願である特願2005−288618号(出願日:2005年9月30日)に基づく優先権主張を伴うものである。かかる先の特許出願における全開示内容は、引用することにより本明細書の一部とされる。
発明の背景
発明の分野
本発明は、イオントフォレーシス(iontophoresis)によって各種イオン性薬物を経皮的に投与する技術(経皮ドラッグデリバリー)に関し、特に、イオントフォレーシスに用いる電極構造体およびそれを用いたイオントフォレーシス装置に関するものである。
背景技術
生体の所定部位の皮膚ないし粘膜(以下、単に「皮膚」という)の表面上に配置されたイオン性薬物に対してこのイオン性薬物を駆動させる起電力を皮膚に与えて、薬物を皮膚を介して体内に導入(浸透)させる方法は、イオントフォレーシス(iontophoresis、イオントフォレーゼ、イオン導入法、イオン浸透療法)と呼ばれている(特開昭63−35266号等を参照されたい)。
たとえば、正電荷をもつイオンは、イオントフォレーシス装置の電気系統のアノード(陽極)側において皮膚内に駆動(輸送)される。一方、負電荷をもつイオンは、イオントフォレーシス装置の電気系統のカソード(陰極)側において皮膚内に駆動(輸送)される。
上記のようなイオントフォレーシス装置としては従来多くの提案がなされている。(たとえば、特開昭63−35266号、特開平4−297277号、特開2000−229128号、特開2000−229129号、特開2000−237327号、特開2000−237328号および国際公開WO03/037425A1等を参照されたい)。この中には、イオントフォレーシス用電極構造体として、電極、電解液保持部、イオン性薬物と反対の極性のイオンを選択するイオン交換膜、イオン性薬物を含浸保持する薬液保持部、およびイオン性薬物と同極性のイオンを選択するイオン交換膜を積層した電極構造体を提案するものがある。
しかしながら、この電極構造体では、製造した後、使用までの間に、上記イオン性薬物と反対の極性のイオンを選択するイオン交換膜を介して、電解液中の成分や薬液中の成分(主にイオン性薬物と反対の極性のイオン成分)が移動することがあり、電解液中の成分や薬液中の成分によっては、悪影響(例えば、薬物成分の変質、薬物の安定性の低下、薬物放出可能量の低下や、異種イオンが混入することによる輸率の低下等)が生ずることがある。
従って、イオントフォレーシス用電極構造体の使用時までは、電解液と薬液との間の物質移動を防止し、使用時には一定の物質の移動を可能とすることは重要な課題である。
発明の概要
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、イオントフォレーシス用電極構造体の使用時までは、電解液と薬液との間の物質移動を防止し、使用時には一定の物質の移動を可能とするセパレータを設けたイオントフォレーシス用電極構造体およびそれを用いたイオントフォレーシス装置を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するために、本発明によるイオン性薬物を保持するイオントフォレーシス用電極構造体は、電極構造体中の前記イオン性薬物と同種の極性の電源装置に接続される電極と、該電極に隣接して配置された電解液を含浸保持する電解液保持部と、該電解液保持部に隣接して配置された前記イオン性薬物と反対の極性のイオンを選択するイオン交換膜と、該イオン交換膜に隣接して配置された前記イオン性薬物を含浸保持する薬液保持部と、該薬液保持部に隣接して配置された、前記イオン性薬物と同極性のイオンを選択するイオン交換膜、とから少なくともなり、前記イオン性薬物と反対の極性のイオンを選択するイオン交換膜の少なくとも片面に隣接して、形状記憶樹脂の変形により物質の透過と物質の遮断を切り替えることのできる、形状記憶セパレータが配置されてなることを特徴とするものである。
本発明の好ましい態様においては、前記セパレータが、多孔質となりうる形状記憶樹脂の膜または形状記憶樹脂を含む多孔質膜から形成されており、電極構造体製造時及び保存時は孔が閉じて物質移動を遮断するが、温度変化または電圧印加によって、多孔質に変形し、物質の透過を許容するものである。
本発明の他の好ましい態様においては、前記セパレータが、30℃未満では物質透過を遮断するが、30℃以上の加温により形状記憶樹脂の変形により多孔性となり物質透過を許容する。
本発明の別の好ましい態様においては、前記セパレータが、40℃以上の加温により形状記憶樹脂の変形により多孔性となり物質透過を許容し、その後40℃未満に冷却しても変形が戻らず物質透過を許容する。
そして、本発明によるイオントフォレーシス装置は、電源装置と、該電源装置に接続され、かつ上記イオン性薬物を保持する電極構造体を1以上含む2以上の電極構造体を含んでなる薬物投与手段と、前記電極構造体へ流れる電流を制御するための電流制御手段とを備え、前記電流制御手段から流れる電流に応じて、前記電極構造体から、イオン性薬物を放出して生体へ経皮的に投与するようにしたことを特徴とするものである。
別の本発明によるイオン性薬物を保持するイオントフォレーシス用電極構造体は、電極構造体中の前記イオン性薬物と同種の極性の電源装置に接続される電極と、該電極に隣接して配置された電解液を含浸保持する電解液保持部と、該電解液保持部に隣接して配置された前記イオン性薬物と反対の極性のイオンを選択するイオン交換膜と、該イオン交換膜に隣接して配置された前記イオン性薬物を含浸保持する薬液保持部と、該薬液保持部に隣接して配置された、前記イオン性薬物と同極性のイオンを選択するイオン交換膜、とから少なくともなり、前記イオン性薬物と同極性のイオンを選択するイオン交換膜の少なくとも片面に隣接して、形状記憶樹脂の変形により物質の透過と物質の遮断を切り替えることのできる、形状記憶セパレータが配置されてなることを特徴とするものである。
このように本発明によるイオントフォレーシス用電極構造体においては、イオン交換膜の少なくとも片面に隣接して、形状記憶樹脂の変形により物質の透過と物質の遮断を切り替えることのできる、形状記憶セパレータを配置したので、イオントフォレーシス用電極構造体の使用時までは、電解液と薬液との間の物質移動を防止し、使用時には一定の物質の移動が可能となる。
本発明によるイオントフォレーシス用電極構造体の概要を示す図である。 本発明によるイオントフォレーシス用電極構造体を備えたイオントフォレーシス装置の概要を示す図である。
発明の具体的説明
以下、本発明を図面に例示した好ましい具体例に基づいて説明する。
図1に示す態様は、皮膚S上に配置された、本発明の好適態様によるイオントフォレーシス用電極構造体A1の使用状態の模式図である。この電極構造体A1は、イオントフォレーシス装置においてイオン性薬物を経皮的に投与するための作用側電極構造体として用いられる。イオントフォレーシス用電極構造体A1は、イオン性薬物の電荷と同種の極性の電源装置に電線を介して接続される電極11と、電極11に隣接して配置された電解液を含浸保持する電解液保持部12と、電解液保持部12に隣接して配置された形状記憶セパレータF1と、セパレータF1に隣接して配置されたイオン性薬物と反対の極性のイオンを選択するイオン交換膜13と、イオン交換膜13に隣接して配置された、イオン性薬物を含浸保持する薬液保持部14と、薬液保持部14に隣接して配置された、イオン性薬物と同極性のイオンを選択するイオン交換膜15とを備え、その全体はカバー16によって収容されている。
図2は、本発明の好適態様によるイオントフォレーシス用電極構造体(作用側電極構造体)A1と、電源装置Cと、イオントフォレーシス用電極構造体A1の対電極としての非作用側電極構造体B1とを備えたイオントフォレーシス装置X1が、皮膚S上に配置された状態を示す模式図である。
イオントフォレーシス用電極構造体A1は、電線を介し、電源装置Cにおけるイオン性薬物と同種の極性側に接続されている。また、非作用側電極構造体B1は、電線を介して電源装置Cにおけるイオン性薬物と反対の極性側に接続された電極21と、電極21に隣接して配置された電解液を含浸保持する電解液保持部22と、電解液保持部22に隣接して配置されたイオン性薬物と同極性のイオンを選択するイオン交換膜23と、イオン交換膜23に隣接して配置された電解液を含浸保持する電解液保持部24と、電解液保持部24に隣接して配置されたイオン性薬物と反対の極性のイオンを選択するイオン交換膜25とを備え、その全体はカバー26に収容されている。なお、上記非作用側電極構造体B1は、一つの好ましい態様として例示されるものであり、上記態様に限定されない。また、図2では、イオントフォレーシス用電極構造体A1が電源装置Cの+側、非作用側電極構造体B1が電源装置Cの−側に接続されているが、イオン性薬剤の極性に応じ、これが逆となることも当然あり得る。
イオントフォレーシス装置X1にあっては、電源装置Cによってイオン性薬物を保持する電極構造体A1に通電した場合、イオン性薬物は、電場(電界)により電極の反対側へ電気泳動により移動し、イオン交換膜15を介して経皮的に生体へ投与される。この際、電極側に配置されたイオン交換膜13は、イオン性薬物と反対の極性のイオンを選択するため、イオン性薬物の電極側への移動を防ぎ、一方、皮膚上に配置されたイオン交換膜15は、イオン性薬物と同極性のイオンを選択するため、イオン性薬物を効率的に放出し、皮膚Sに高い輸送効率にてイオン性薬物を投与することが可能となる。さらに、本発明における電極構造体は、上述のような構成を有することにより、電気化学反応に基づく皮膚のダメージを防止し、イオン性薬物の安全な投与を可能とする。また、イオントフォレーシス装置における好ましい通電条件としては、例えば、以下の条件が採用される。定電流条件、具体的には0.1〜0.5mA/cm、好ましくは0.1〜0.3mA/cm。上記定電流を実現させかつ安全な電圧条件、具体的には50V以下、好ましくは30V以下。
本発明においては、作用側電極構造体、非作用側電極構造体のいずれについても複数の電極構造体を含んで構成することができる。その場合、複数種類のイオン性薬物を1つの作用側電極構造体に保持させてもよい。さらに、極性の異なる複数のイオン性薬物を投与する場合には、アノード側に作用側電極構造体と非作用側電極構造体を設け、カソード側にも作用側電極構造体と非作用側電極構造体を設けることもできる。
また、複数の電極構造体を薬物投与手段として構成し、一つのパッケージに集合させて取り扱いの便宜等を図ってもよい。この場合のパッケージに用いられる材料は、イオン性薬物の投与に影響を与えない限り特に限定されず、例えば、医療機器用ポリオレフィン等が挙げられる。さらに、薬物を所定時間に所定量確実に投与するために電流制御手段を設けてもよく、この薬物投与手段、電流制御手段および電源装置を、例えば、電源装置をボタン電池とし、電流制御手段を集積回路として構成して小型化することにより、薬物投与手段と、電流制御手段と、電源装置とを一体に構成するようにしてもよい。
電極構造体に使用されるセパレータは、形状記憶樹脂の変形により物質の透過と物質の遮断を切り替えることのできる、形状記憶セパレータであり、イオン性薬物と反対の極性のイオンを選択するイオン交換膜の少なくとも片面に隣接して設けられる。図1ではイオン交換膜13の電解液保持部12側に隣接して、セパレータF1が設けられているが、薬液保持部14側あるいは両側に設けてもよい。
別の本発明の態様にあっては、形状記憶セパレータをイオン性薬物と同極性のイオンを選択するイオン交換膜の少なくとも片面に隣接して設けることもできる。このようにすることで、薬物の投与自体をセパレータによって制御でき、必要なときのみ薬物通過を許容し、効率的な薬物投与をより確実に実現できる。
ここで、形状記憶樹脂(形状記憶ポリマーないし形状記憶重合体)は、典型的には例えば、所定の温度域(ガラス転移温度以上)で変形加工し、低温において固定化した後、所定の温度域(ガラス転移温度以上)に再加熱すると元の形状に回復する樹脂をいい、現実には形状記憶特性はほとんどの高分子材料が多少なりとも固有に有する性質である。
このセパレータは、好ましくは多孔質となりうる形状記憶樹脂の膜または形状記憶樹脂を含む多孔質膜から形成されており、電極構造体製造時及び保存時は孔が閉じて物質移動を遮断するが、一定の刺激によって、多孔質に変形し、物質の透過を許容するものである。この透過が許容される物質としては、少なくとも、イオン交換膜を通過することが予定されたイオンが含まれればよく、その他の物質を通過させてもよい。このようなセパレータを設けることで、イオントフォレーシス用電極構造体の使用時までは、電解液と薬液との間の物質移動を防止し、使用時には物質の移動を可能とすることができるので、製造後使用までの間に、イオン交換膜を介して電解液中の成分や薬液中の成分(主にイオン性薬物と反対の極性のイオン成分)が移動することによる悪影響を防ぐことができる。
上述の形状記憶樹脂を変形させる一定の刺激としては、熱(温度)や、電気刺激が挙げられる。例えば、30℃未満では物質透過を遮断するが、30℃以上の加温により形状記憶樹脂の変形により多孔性となり物質透過を許容する樹脂を用いると、電極構造体を冷所に保管している間は物質透過を遮断するが、電極構造体を生体に装着した場合には、体温による加温で物質透過させるセパレータとすることができる。また、例えば、電圧が加えられない状態では物質透過を遮断するが、電圧印加により形状記憶樹脂の変形により多孔性となり物質透過の許容する樹脂を用いると、電極構造体を保管している間は物質透過を遮断するが、イオントフォレーシスにより薬物投与を開始すべく電圧を印加した場合には、物質透過させるセパレータとすることができる。
形状記憶樹脂の一定の刺激による変形は、可逆的でも不可逆的であってもよい。不可逆的な変形をする形状記憶樹脂を用いた場合は、薬物などの電極構造体の構成物質がその一定の刺激に耐えられる限り、生体装着時に適用できない強度な刺激を一度与えることにより、セパレータの物質透過を許容できるようになる。例えば、使用直前に一度40℃に加温してセパレータの物質透過を許容させたり、使用直前に一度100Vの電圧を印加してセパレータの物質透過を許容させたりした後、生体に装着してイオントフォレーシスにより薬物投与を開始することができる。可逆的な変形をする形状記憶樹脂を用いた場合は、断続的な薬物投与を行う場合に、投与時のみセパレータの物質透過を許容するようにすることができる。
本発明におけるセパレータに用いることのできる形状記憶樹脂としては、所定の条件で形状が復元する形状記憶樹脂であれば特に限定されないが、例えば、ポリエステル、ポリウレタン、スチレン・ブタジエン、ポリノルボルネン、トランスポリイソプレン、ポリN−イソプロピルアクリルアミド、エチレングリコール-プロピレングリコール共重合体が挙げられる。
セパレータの形状としては、例えば厚み1μm〜1mm、孔径が0.01μm〜100μmのものが挙げられる。形状記憶セパレータの形成にあたっては、例えば粒状の形状記憶樹脂を圧縮等して多孔質材料を得た後、あるいは形状記憶樹脂を発泡させて多孔質材料を得た後、所定の温度域で圧縮して連続気泡を消失させると、所定温度以下では、連続気泡がないため物質透過を遮断するが、所定温度以上に加熱すると連続気泡を有する多孔質材料に戻り、物質透過を許容するようになる。
このような形状記憶セパレータの具体例としては、AIChE Journal Vol.49,No.4 896〜909頁に記載のような多孔フィルム、すなわち、膜厚100μm,孔径0.28μm、多孔率69%を有するポリエチレン製多孔フィルムに、温度応答性高分子であるグラフトポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAM)をプラズマ・グラフト孔充填重合法によって付着させることによって、透過性を温度制御するものが挙げられる。
電極構造体に使用される電極としては、たとえば、炭素、白金のような導電性材料からなる不活性電極が好ましく用いられ得る。
電極構造体に使用される電解液保持部としては、電解液を含浸保持する特性を有する薄膜体で構成することができる。なお、この薄膜体は、後述するイオン性薬物を含浸保持するための薬液保持部に使用される材料と同種のものが使用可能である。電解液としては、適用する薬物等の条件に応じて適宜所望のものが使用できるが、電極反応により生体の皮膚に障害を与えるものは回避すべきである。本発明において好適な電解液としては、生体の代謝回路において存在する有機酸やその塩は無害性という観点から好ましい。たとえば、乳酸、フマル酸等が好ましく、具体的には、1Mの乳酸と1Mのフマル酸ナトリウムの1:1比率の水溶液が好ましい。このような電解液は、水に対する溶解度が高く、電流をよく通すものであり、定電流で電流を流した場合、電気抵抗が低く電源装置におけるpHの変化も比較的小さいため好ましい。
一般には、電解液は、薬物と相互作用を生じないものが好ましい。しかしながら、本発明では、電解液が、例えば薬物成分の変質、薬物の安定性の低下、薬物放出可能量の低下や、異種イオンが薬液に混入することによる輸率の低下等の薬物との相互作用を生じるものであっても好適に用いることができる点で優れている。
薬液保持部は、イオン性薬物を含浸保持する薄膜体により構成される。このような薄膜体としては、イオン性薬物を含浸し保持する能力が充分であり、所定の電場条件のもとで含浸保持したイオン性薬物を皮膚側へ移行させる能力(イオン伝達性、イオン導電性)が充分であることが重要である。良好な含浸保持特性と良好なイオン伝達性の双方を具備する材料としては、アクリル系樹脂のヒドロゲル体(アクリルヒドロゲル膜)、セグメント化ポリウレタン系ゲル膜、あるいはゲル状固体電解質形成用のイオン導電性多孔質シート等を挙げることができる(例えば特開昭11−273452に開示された、アクリロニトリルが50モル%以上、好ましくは70〜98モル%以上であり、空隙率が20〜80%であるアクリルニトリル共重合体をベースにした多孔質重合体)等を挙げることができる。また、上記のような薬液保持部を含浸させる場合、その含浸率(乾燥時の重量をD、含浸後の重量をWとして場合の100×(W−D)/D[%])は、好ましくは30〜40%である。
電極構造体に使用されるイオン交換膜としては、カチオン交換膜とアニオン交換膜を併用することが好ましい。カチオン交換膜としては、好ましくは、(株)トクヤマ製ネオセプタ(NEOSEPTA,CM―1、CM―2、CMX、CMS、CMB、CLE04−2)等が挙げられる。また、アニオン交換膜としては、好ましくは、(株)トクヤマ製ネオセプタ(NEOSEPTA,AM―1、AM―3、AMX、AHA、ACH、ACS、ALE04−2、AIP−21)等が挙げられる。また、他の好ましい例としては、多孔質フィルムの空隙部の一部または全部に、陽イオン交換機能を有するイオン交換樹脂が充填されたイオン交換膜、または陰イオン交換機能を有するイオン交換樹脂が充填されたイオン交換膜が挙げられる。
ここで、上記イオン交換樹脂としては、パーフルオロカーボン骨格にイオン交換基が導入されたフッ素系のもの、またはフッ素化されていない樹脂を骨格とする炭化水素系のものが使用できるが、製造工程の簡便さから炭化水素系のイオン交換樹脂が好ましく用いられる。また、イオン交換樹脂の上記多孔質フィルムへの充填率は、多孔質フィルムの空隙率によって異なるが、例えば、5〜95質量%とすることができ、好ましく10〜90質量%であり、より好ましくは20〜60質量%である。
また、上記イオン交換樹脂が有するイオン交換基としては、水溶液中で負または正の電荷を有する基を生じる官能基であれば、特に限定されない。このような官能基は、遊離酸または塩の形で存在していてもよい。陽イオン交換基としては、例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基等が挙げられ、好ましくはスルホン酸基である。また、陽イオン交換基の対カチオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ陽イオンやアンモニウムイオン等が挙げられる。また、陰イオン交換基としては、例えば、1〜3級アミノ基、4級アミノ基、ピリジル基、イミダゾール基、4級ピリジウム基または4級イミダゾリウム基等が挙げられ、好ましくは4級アンモニウム基または4級ピリジウム基である。また、陰イオン交換基の対カチオンとしては、塩素イオン等のハロゲンイオンやヒドロキシイオン等が挙げられる。
また、上記多孔質フィルムとしては、表裏を連通する細孔を多数有するフィルムもしくはシート状のものが特に制限されることなく使用されるが、高い強度と柔軟性を両立させるために、熱可塑性樹脂からなるものであることが好ましい。この多孔質フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1ペンテン、5−メチル−1−ヘプテン等のα−オレフィンの単独重合体または共重合体等のポリオレフィン樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−オレフィン共重合体等の塩化ビニル系樹脂;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体等のフッ素系樹脂;ナイロン66等のポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂等が挙げられるが、機械的強度、柔軟性、化学的安定性、耐薬品性等を勘案すれば、好ましくはポリオレフィン樹脂であり、より好ましくはポリエチレンまたはポリプロピレンであり、さらに好ましくはポリエチレンである。
さらに、上記熱可塑性樹脂からなる多孔質フィルムの平均孔径は、好ましくは0.005〜5.0μmであり、より好ましくは0.01〜2.0μmであり、さらに好ましくは0.02〜0.2μmである。なお、上記平均口径は、バルブポイント法(JISK3832−1990)に準拠して測定される平均流孔径を意味する。
また、多孔質フィルムの空隙率は、好ましくは20〜95%であり、より好ましくは30〜90%であり、さらに好ましくは30〜60%である。さらに、多孔質フィルムの厚みは、最終的に形成されるイオン交換膜の厚みを勘案すれば、好ましくは5〜140μmであり、より好ましくは10〜130μmであり、さらに好ましくは15〜55μmである。このような多孔質フィルムにより形成されるアニオン交換膜またはカチオン交換膜の厚さは、通常、多孔質フィルムの厚さ+0〜20μmである。
上述したように、本発明によるイオントフォレーシス用電極構造体においては、イオン性薬物を保持することを特徴とするものである。
薬物の具体例としては、以下のものが挙げられる。
イオン性薬物としては、例えば、局所麻酔剤(塩酸プロカイン、塩酸リドカイン等)、胃腸疾患治療薬(塩化カルニチン等)、骨格筋弛緩剤(臭化バンクロニウム等)、抗生物質(テトラサイクリン系製剤、カナマイシン系製剤、ゲンタマイシン系製剤)等が挙げられる。
また、負にイオン化しうるイオン性薬物としては、ビタミン(リン酸リボフラビン、ニコチン酸、アスコルビン酸、葉酸等)、副腎皮質ホルモン(ヒドロコルチゾン系水溶性製剤、リン酸プレドニゾロンナトリウム、リン酸デキサメタゾンナトリウム等のデキサメサゾン系、プレドニソロン系水溶性製剤等)、抗菌薬(キノロン系製剤)等が挙げられる。
ワクチンとしては、例えば、BCGワクチン、A型肝炎ワクチン、黒色腫ワクチン、麻疹ワクチン、ポリオワクチン、インフルエンザワクチン等が挙げられる。
また、アジュバントとしては、例えば、MPL(Monophosphoryl lipid A)、DMPC(dimyristoylphosphatidylcholine)、QS-21、DDA(Dimethyldioctadecyl ammonium chloride)、RC-529等が挙げられる。
さらに、ワクチンとアジュバントとの好ましい組み合わせとしては、例えば、正にイオン化したワクチンとRC-529、負にイオン化したワクチンとDDA、BCGワクチンとMPL、A型肝炎ワクチンとDMPC、黒色腫ワクチンとQS-21等が挙げられる。
また、上記ワクチンとアジュバントとの組み合わせの他、好ましい薬物の組み合わせとしては、例えば、降圧剤と降圧利尿剤との組み合わせとして、リシノプリルとヒドロクロロチアジド、メチルドパとヒドロクロロチアジド、塩酸クロニジンとクロルタリドン、および塩酸ベナゼプリルとヒドロクロロチアジド等が挙げられ、糖尿病薬の組み合わせとしてインスリンと塩酸メトホルミンが挙げられ、その他の組み合わせとして、塩酸オザグレルとオザグレルナトリウム、塩酸コデインと塩酸プロメタジン等が挙げられる。
また、本発明におけるイオントフォレーシス用電極構造体に保持されるイオン性薬物は、疾患の種類、患者の状態等により適宜複数種類を組み合わせてもよい。これは、電極構造体ごとに異なるイオン性薬物を保持させることができるが、単一の電極構造体中で複数種類を組み合わせてもよい。
イオン性薬物の量は、患者に適用した際に予め設定された有効な血中濃度を有効な時間得られるように、個々のイオン性薬物毎に決定され、薬液保持部等の大きさや厚みおよび薬物放出面の面積、電極装置における電圧、投与時間等に応じ、当業者によって設定される。
上述したような各構成材料の詳細については、特開平3−146511号、特開2004−300292号および本出願人に係る国際公開WO03/037425A1を参照してもよく、本発明はこれらの文献に記載された内容を含めるものとする。

Claims (6)

  1. イオン性薬物を保持するイオントフォレーシス用電極構造体であって、
    電極構造体中の前記イオン性薬物と同種の極性の電源装置に接続される電極と、
    該電極に隣接して配置された電解液を含浸保持する電解液保持部と、
    該電解液保持部に隣接して配置された前記イオン性薬物と反対の極性のイオンを選択するイオン交換膜と、
    該イオン交換膜に隣接して配置された前記イオン性薬物を含浸保持する薬液保持部と、
    該薬液保持部に隣接して配置された、前記イオン性薬物と同極性のイオンを選択するイオン交換膜、とから少なくともなり、
    前記イオン性薬物と反対の極性のイオンを選択するイオン交換膜の少なくとも片面に隣接して、形状記憶樹脂の変形により物質の透過と物質の遮断を切り替えることのできる、形状記憶セパレータが配置されてなることを特徴とする、イオントフォレーシス用電極構造体。
  2. 前記セパレータが、多孔質となりうる形状記憶樹脂の膜または形状記憶樹脂を含む多孔質膜から形成されており、電極構造体製造時及び保存時は孔が閉じて物質移動を遮断するが、温度変化または電圧印加によって、多孔質に変形し、物質の透過を許容するものである、請求項1に記載のイオントフォレーシス用電極構造体。
  3. 前記セパレータが、30℃未満では物質透過を遮断するが、30℃以上の加温により形状記憶樹脂の変形により多孔性となり物質透過を許容する、請求項2に記載のイオントフォレーシス用電極構造体。
  4. 前記セパレータが、40℃以上の加温により形状記憶樹脂の変形により多孔性となり物質透過を許容し、その後40℃未満に冷却しても変形が戻らず物質透過を許容する、請求項2に記載のイオントフォレーシス用電極構造体。
  5. 電源装置と、該電源装置に接続され、かつ請求項1に記載の電極構造体を1以上含む2以上の電極構造体を含んでなる薬物投与手段と、前記電極構造体へ流れる電流を制御するための電流制御手段とを備え、
    前記電流制御手段から流れる電流に応じて、前記電極構造体から、イオン性薬物を放出して生体へ経皮的に投与するようにしてなる、イオントフォレーシス装置。
  6. イオン性薬物を保持するイオントフォレーシス用電極構造体であって、
    電極構造体中の前記イオン性薬物と同種の極性の電源装置に接続される電極と、
    該電極に隣接して配置された電解液を含浸保持する電解液保持部と、
    該電解液保持部に隣接して配置された前記イオン性薬物と反対の極性のイオンを選択するイオン交換膜と、
    該イオン交換膜に隣接して配置された前記イオン性薬物を含浸保持する薬液保持部と、
    該薬液保持部に隣接して配置された、前記イオン性薬物と同極性のイオンを選択するイオン交換膜、とから少なくともなり、
    前記イオン性薬物と同極性のイオンを選択するイオン交換膜の少なくとも片面に隣接して、形状記憶樹脂の変形により物質の透過と物質の遮断を切り替えることのできる、形状記憶セパレータが配置されてなることを特徴とする、イオントフォレーシス用電極構造体。
JP2007537754A 2005-09-30 2006-10-02 形状記憶セパレータを有するイオントフォレーシス用電極構造体およびそれを用いたイオントフォレーシス装置 Expired - Fee Related JP4902543B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007537754A JP4902543B2 (ja) 2005-09-30 2006-10-02 形状記憶セパレータを有するイオントフォレーシス用電極構造体およびそれを用いたイオントフォレーシス装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005288618 2005-09-30
JP2005288618 2005-09-30
PCT/JP2006/319684 WO2007037475A1 (ja) 2005-09-30 2006-10-02 形状記憶セパレータを有するイオントフォレーシス用電極構造体およびそれを用いたイオントフォレーシス装置
JP2007537754A JP4902543B2 (ja) 2005-09-30 2006-10-02 形状記憶セパレータを有するイオントフォレーシス用電極構造体およびそれを用いたイオントフォレーシス装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007037475A1 JPWO2007037475A1 (ja) 2009-04-16
JP4902543B2 true JP4902543B2 (ja) 2012-03-21

Family

ID=37899888

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007537754A Expired - Fee Related JP4902543B2 (ja) 2005-09-30 2006-10-02 形状記憶セパレータを有するイオントフォレーシス用電極構造体およびそれを用いたイオントフォレーシス装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20090299265A1 (ja)
EP (1) EP1941929A1 (ja)
JP (1) JP4902543B2 (ja)
WO (1) WO2007037475A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5383497B2 (ja) 2006-12-01 2014-01-08 Tti・エルビュー株式会社 装置、例として経皮送達装置に給電し且つ/又は当該装置を制御するシステム及び装置
JP2019094459A (ja) * 2017-11-27 2019-06-20 三井・ケマーズ フロロプロダクツ株式会社 形状記憶成形品用材料および形状記憶成形品

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1991016943A1 (en) * 1988-10-03 1991-11-14 Alza Corporation Device and method of iontophoretic drug delivery
JPH11123246A (ja) * 1997-07-30 1999-05-11 Becton Dickinson & Co 結合剤及び電極を印刷導電性配線に結合する方法
JP2001505091A (ja) * 1996-11-07 2001-04-17 エルフ・アキテーヌ 活性成分を被検体に経皮投与するための、少なくとも一つの膜電極アセンブリを含むイオン導入装置
WO2003037425A1 (en) * 2001-10-31 2003-05-08 R & R Ventures Incorporation Iontophoresis device

Family Cites Families (99)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3645884A (en) * 1969-07-10 1972-02-29 Edwin R Gilliland Electrolytic ion exchange apparatus
US3891786A (en) * 1973-10-05 1975-06-24 Herculite Protective Fab Electrically conductive sheeting
DE2626294C3 (de) * 1976-06-11 1980-01-10 Siemens Ag, 1000 Berlin Und 8000 Muenchen Implantierbare Dosiereinrichtung
US4141359A (en) * 1976-08-16 1979-02-27 University Of Utah Epidermal iontophoresis device
US4250878A (en) * 1978-11-22 1981-02-17 Motion Control, Inc. Non-invasive chemical species delivery apparatus and method
EP0126064A4 (en) * 1982-11-17 1985-07-01 Chevron Res ELECTROACTIVE POLYMERS.
US4640689A (en) * 1983-08-18 1987-02-03 Drug Delivery Systems Inc. Transdermal drug applicator and electrodes therefor
US5605536A (en) * 1983-08-18 1997-02-25 Drug Delivery Systems Inc. Transdermal drug applicator and electrodes therefor
US4727881A (en) * 1983-11-14 1988-03-01 Minnesota Mining And Manufacturing Company Biomedical electrode
US4744787A (en) * 1984-10-29 1988-05-17 Medtronic, Inc. Iontophoresis apparatus and methods of producing same
US4747819A (en) * 1984-10-29 1988-05-31 Medtronic, Inc. Iontophoretic drug delivery
US4585652A (en) * 1984-11-19 1986-04-29 Regents Of The University Of Minnesota Electrochemical controlled release drug delivery system
US4722726A (en) * 1986-02-12 1988-02-02 Key Pharmaceuticals, Inc. Method and apparatus for iontophoretic drug delivery
US4752285B1 (en) 1986-03-19 1995-08-22 Univ Utah Res Found Methods and apparatus for iontophoresis application of medicaments
US4915685A (en) * 1986-03-19 1990-04-10 Petelenz Tomasz J Methods and apparatus for iontophoresis application of medicaments at a controlled ph through ion exchange
US4725263A (en) * 1986-07-31 1988-02-16 Medtronic, Inc. Programmable constant current source transdermal drug delivery system
US5746711A (en) * 1987-01-05 1998-05-05 Drug Delivery Systems, Inc. Programmable control and mounting system for transdermal drug applicator
US4731049A (en) * 1987-01-30 1988-03-15 Ionics, Incorporated Cell for electrically controlled transdermal drug delivery
US5080646A (en) * 1988-10-03 1992-01-14 Alza Corporation Membrane for electrotransport transdermal drug delivery
US5496266A (en) * 1990-04-30 1996-03-05 Alza Corporation Device and method of iontophoretic drug delivery
CA2001444C (en) * 1988-10-28 2000-07-25 Darrel F. Untereker Iontophoresis electrode
US5006108A (en) * 1988-11-16 1991-04-09 Noven Pharmaceuticals, Inc. Apparatus for iontophoretic drug delivery
JP2938102B2 (ja) 1989-11-02 1999-08-23 旭化成工業株式会社 形状記憶性重合体樹脂とその樹脂組成物および形状記憶成形体
GB8928748D0 (en) * 1989-12-20 1990-02-28 Ici Plc Solid state electrochromic devices
US5084008A (en) * 1989-12-22 1992-01-28 Medtronic, Inc. Iontophoresis electrode
US5084006A (en) * 1990-03-30 1992-01-28 Alza Corporation Iontopheretic delivery device
WO1992007618A1 (en) * 1990-10-29 1992-05-14 Alza Corporation Iontophoretic drug delivery electrode and method of hydrating the same
SE9003903D0 (sv) * 1990-12-07 1990-12-07 Astra Ab New pharmaceutical formulations
MX9201029A (es) * 1991-03-11 1992-09-01 Alza Corp Dispositivo de suministro iontoforetico y metodo para fabricar el mismo.
JP3040517B2 (ja) 1991-03-27 2000-05-15 アール アンド アール ベンチャーズ株式会社 電気泳動による薬剤浸透装置
US5405317A (en) * 1991-05-03 1995-04-11 Alza Corporation Iontophoretic delivery device
US5203768A (en) * 1991-07-24 1993-04-20 Alza Corporation Transdermal delivery device
US5310404A (en) * 1992-06-01 1994-05-10 Alza Corporation Iontophoretic delivery device and method of hydrating same
US5312326A (en) * 1992-06-02 1994-05-17 Alza Corporation Iontophoretic drug delivery apparatus
JPH07507465A (ja) * 1992-06-02 1995-08-24 アルザ・コーポレーション イオン導入薬物投与装置
US5380271A (en) * 1992-09-24 1995-01-10 Alza Corporation Electrotransport agent delivery device and method
US5322520A (en) * 1992-11-12 1994-06-21 Implemed, Inc. Iontophoretic structure for medical devices
EP0600470A3 (en) * 1992-12-04 1995-01-04 Asahi Glass Co Ltd Bipolar membrane.
JP3587537B2 (ja) * 1992-12-09 2004-11-10 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
US5298017A (en) * 1992-12-29 1994-03-29 Alza Corporation Layered electrotransport drug delivery system
EP0676973B1 (en) * 1992-12-31 1998-01-28 Alza Corporation Electrotransport system having flexible means
US5380272A (en) * 1993-01-28 1995-01-10 Scientific Innovations Ltd. Transcutaneous drug delivery applicator
US5406945A (en) * 1993-05-24 1995-04-18 Ndm Acquisition Corp. Biomedical electrode having a secured one-piece conductive terminal
DE69426077T3 (de) * 1993-05-25 2004-09-02 Wyeth Holdings Corp. Adjuvantien für impfstoffe gegen das respiratorische synzitialvirus
CA2126487C (en) * 1993-06-23 2001-05-29 Keiichiro Okabe Iontophoresis device
US6377847B1 (en) * 1993-09-30 2002-04-23 Vyteris, Inc. Iontophoretic drug delivery device and reservoir and method of making same
US5503632A (en) * 1994-04-08 1996-04-02 Alza Corporation Electrotransport device having improved cathodic electrode assembly
AU2286995A (en) * 1994-04-08 1995-10-30 Alza Corporation Electrotransport system with ion exchange competitive ion capture
WO1996005884A1 (en) * 1994-08-22 1996-02-29 Iomed, Inc. Iontophoretic delivery device with integral hydrating means
US20030088205A1 (en) * 1994-09-07 2003-05-08 Chandrasekaran Santosh Kumar Electrotransport delivery of leuprolide
US6032073A (en) * 1995-04-07 2000-02-29 Novartis Ag Iontophoretic transdermal system for the administration of at least two substances
IE960312A1 (en) * 1995-06-02 1996-12-11 Alza Corp An electrotransport delivery device with voltage boosting¹circuit
US6425892B2 (en) * 1995-06-05 2002-07-30 Alza Corporation Device for transdermal electrotransport delivery of fentanyl and sufentanil
US7033598B2 (en) * 1996-11-19 2006-04-25 Intrabrain International N.V. Methods and apparatus for enhanced and controlled delivery of a biologically active agent into the central nervous system of a mammal
AU6667698A (en) * 1997-02-26 1998-09-18 Alfred E. Mann Foundation For Scientific Research Battery-powered patient implantable device
US6228206B1 (en) * 1997-07-30 2001-05-08 Drug Delivery Technologies, Inc. Bonding agent composition containing conductive filler and method of bonding electrode to printed conductive trace with same
US6047208A (en) * 1997-08-27 2000-04-04 Becton, Dickinson And Company Iontophoretic controller
JP3998765B2 (ja) * 1997-09-04 2007-10-31 シャープ株式会社 多結晶半導体層の製造方法及び半導体装置の評価方法
US6374136B1 (en) * 1997-12-22 2002-04-16 Alza Corporation Anhydrous drug reservoir for electrolytic transdermal delivery device
US6195582B1 (en) * 1998-01-28 2001-02-27 Alza Corporation Electrotransport device electrode assembly having lower initial resistance
KR100550492B1 (ko) * 1998-01-28 2006-02-09 알자 코포레이션 전기수송 장치용의 전기화학 반응성 캐소드
JP4099852B2 (ja) 1998-03-25 2008-06-11 ソニー株式会社 ゲル状固体電解質形成用多孔質シ−ト及びそれを用いたゲル状固体電解質シ−ト
EP0970719A3 (en) * 1998-07-08 2000-08-23 Nitto Denko Corporation Electrode structure
CN1315877A (zh) * 1998-08-31 2001-10-03 强生消费者公司 含刀片的电传送装置
PT1115454E (pt) * 1998-08-31 2007-01-31 Travanti Pharma Inc Sistema de fornecimento de fármacos de dosagem controlada
JP3620703B2 (ja) * 1998-09-18 2005-02-16 キヤノン株式会社 二次電池用負極電極材、電極構造体、二次電池、及びこれらの製造方法
FR2785544B1 (fr) * 1998-11-09 2001-01-05 Lhd Lab Hygiene Dietetique Electrode de transfert d'un courant electrique traversant la peau d'un patient
JP4361153B2 (ja) 1999-02-10 2009-11-11 Tti・エルビュー株式会社 イオントフォレーゼ装置
JP2000229129A (ja) 1999-02-12 2000-08-22 R & R Ventures Kk イオントフォレーゼによるイオン性薬剤の投与法
JP2000237327A (ja) 1999-02-19 2000-09-05 R & R Ventures Kk イオントフォレーゼによるイオン性薬剤の投与法
JP2000237328A (ja) 1999-02-22 2000-09-05 R & R Ventures Kk イオントフォレーゼ装置
US6477410B1 (en) * 2000-05-31 2002-11-05 Biophoretic Therapeutic Systems, Llc Electrokinetic delivery of medicaments
US6553253B1 (en) * 1999-03-12 2003-04-22 Biophoretic Therapeutic Systems, Llc Method and system for electrokinetic delivery of a substance
JP4180244B2 (ja) * 1999-04-16 2008-11-12 ジョンソン・アンド・ジョンソン・コンシューマー・カンパニーズ・インコーポレイテッド 内部センサを有する電気的な移動による送出装置系
US20040064084A1 (en) * 1999-08-23 2004-04-01 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Iontophoresis system
JP4414517B2 (ja) * 1999-09-01 2010-02-10 久光製薬株式会社 イオントフォレーシス用デバイス構造体
US6368275B1 (en) * 1999-10-07 2002-04-09 Acuson Corporation Method and apparatus for diagnostic medical information gathering, hyperthermia treatment, or directed gene therapy
US6503957B1 (en) * 1999-11-19 2003-01-07 Electropure, Inc. Methods and apparatus for the formation of heterogeneous ion-exchange membranes
WO2002013784A2 (en) * 2000-08-14 2002-02-21 Pharmacia Corporation Drug delivery system with bilayer electrodes
US6560483B1 (en) * 2000-10-18 2003-05-06 Minnesota High-Tech Resources, Llc Iontophoretic delivery patch
US6553255B1 (en) * 2000-10-27 2003-04-22 Aciont Inc. Use of background electrolytes to minimize flux variability during iontophoresis
US6731977B2 (en) * 2001-01-22 2004-05-04 Iomed, Inc. Iontophoretic electrode with improved current distribution
US7054682B2 (en) * 2001-04-04 2006-05-30 Alza Corp Transdermal electrotransport delivery device including an antimicrobial compatible reservoir composition
EP1409119B1 (en) * 2001-07-20 2006-06-21 McMaster University Asymmetric gel-filled microporous membranes
DE10140666C2 (de) * 2001-08-24 2003-08-21 Univ Braunschweig Tech Verfahren zur Herstellung eines leitfähigen strukturierten Polymerfilms und Verwendung des Verfahrens
US7349733B2 (en) * 2001-11-02 2008-03-25 Ceramatel, Inc. Iontophoretic drug delivery systems
US7047069B2 (en) * 2002-02-04 2006-05-16 Ceramatec, Inc. Iontophoretic fluid delivery device
US6708050B2 (en) * 2002-03-28 2004-03-16 3M Innovative Properties Company Wireless electrode having activatable power cell
US20060009730A2 (en) * 2002-07-29 2006-01-12 Eemso, Inc. Iontophoretic Transdermal Delivery of One or More Therapeutic Agents
JP4388296B2 (ja) 2003-03-31 2009-12-24 三菱重工業株式会社 形状記憶ポリマーの半硬化材料
WO2004089464A1 (en) * 2003-03-31 2004-10-21 Alza Corporation Electrotransport device having a reservoir housing having a flexible conductive element
US8734421B2 (en) * 2003-06-30 2014-05-27 Johnson & Johnson Consumer Companies, Inc. Methods of treating pores on the skin with electricity
CA2546282A1 (en) * 2003-11-13 2005-06-02 Alza Corporation System and method for transdermal delivery
JP2005288618A (ja) 2004-03-31 2005-10-20 Sinto Brator Co Ltd 粉体定量供給方法
WO2006015299A2 (en) * 2004-07-30 2006-02-09 Microchips, Inc. Multi-reservoir device for transdermal drug delivery and sensing
US20060083962A1 (en) * 2004-10-20 2006-04-20 Nissan Motor Co., Ltd. Proton-conductive composite electrolyte membrane and producing method thereof
JP2006116086A (ja) * 2004-10-21 2006-05-11 Tokuyama Corp イオントフォレーシス装置用作用極構造体及びイオントフォレーシス装置
US20060095001A1 (en) * 2004-10-29 2006-05-04 Transcutaneous Technologies Inc. Electrode and iontophoresis device
CA2619665A1 (en) * 2005-09-15 2007-03-22 Tti Ellebeau, Inc. Rod type iontophoresis device

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1991016943A1 (en) * 1988-10-03 1991-11-14 Alza Corporation Device and method of iontophoretic drug delivery
JP2001505091A (ja) * 1996-11-07 2001-04-17 エルフ・アキテーヌ 活性成分を被検体に経皮投与するための、少なくとも一つの膜電極アセンブリを含むイオン導入装置
JPH11123246A (ja) * 1997-07-30 1999-05-11 Becton Dickinson & Co 結合剤及び電極を印刷導電性配線に結合する方法
WO2003037425A1 (en) * 2001-10-31 2003-05-08 R & R Ventures Incorporation Iontophoresis device

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007037475A1 (ja) 2007-04-05
EP1941929A1 (en) 2008-07-09
US20090299265A1 (en) 2009-12-03
JPWO2007037475A1 (ja) 2009-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2007023907A1 (ja) 冷凍型イオントフォレーシス用電極構造体
JP4731931B2 (ja) イオントフォレーシス装置
US7590444B2 (en) Iontophoresis device
JPWO2007037324A1 (ja) 乾燥型イオントフォレーシス用電極構造体
US20060116628A1 (en) Iontophoresis device
US20070135754A1 (en) Electrode assembly for iontophoresis for administering active agent enclosed in nanoparticle and iontophoresis device using the same
KR102347311B1 (ko) 역전기투석과 산화-환원 반응을 이용한 장치 및 그를 사용하여 약물을 전달하는 방법
JP2006334164A (ja) イオントフォレーシス装置及びその制御方法
EP1818076A1 (en) Iontophoresis device
EP1820533B1 (en) Ion-tophoretic apparatus
JP4902543B2 (ja) 形状記憶セパレータを有するイオントフォレーシス用電極構造体およびそれを用いたイオントフォレーシス装置
US20090301882A1 (en) Iontophoresis device
JP4833015B2 (ja) 液晶スイッチングセパレータを有するイオントフォレーシス用電極構造体およびそれを用いたイオントフォレーシス装置
JPWO2007037476A1 (ja) 睡眠導入剤と興奮剤の投与量および投与時期を制御するイオントフォレーシス装置
EP1844813B1 (en) Iontophoresis apparatus
JP2007195607A (ja) 薬物投与方法および薬物投与装置
JP2007202759A (ja) 浸透圧の作用を軽減したイオントフォレーシス用電極構造体
EP1944058A1 (en) Iontophoresis apparatus sticking to mucosa
JP2007054288A (ja) イオントフォレーシス用組成物および電極構造体
JP2007097641A (ja) リポソームに封入された薬物投与のためのイオントフォレーシス用電極構造体およびそれを用いたイオントフォレーシス装置
JP2007075504A (ja) 投与部位を経時的に移動しつつ同一薬剤を投与するイオントフォレーシス装置
JPWO2007037474A1 (ja) ナノパーティクルに封入された薬物投与のためのイオントフォレーシス用電極構造体およびそれを用いたイオントフォレーシス装置
JP2007075501A (ja) 吸収促進型イオントフォレーシス装置
JP2008173221A (ja) 浸透圧作用軽減イオントフォレーシス用電極構造体
MX2008004212A (en) Electrode structure for iontophoresis used to administer drug enclosed in nanoparticle and iontophoresis device making use of the same

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150113

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees