JPH11503043A - 少なくとも2種の被投与物を投与するためのイオン泳動性経皮システム - Google Patents

少なくとも2種の被投与物を投与するためのイオン泳動性経皮システム

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JPH11503043A
JPH11503043A JP8529944A JP52994496A JPH11503043A JP H11503043 A JPH11503043 A JP H11503043A JP 8529944 A JP8529944 A JP 8529944A JP 52994496 A JP52994496 A JP 52994496A JP H11503043 A JPH11503043 A JP H11503043A
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エッフェンハウザー,カルロ・シュテファン
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ノバルティス・アクチエンゲゼルシャフト
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Abstract

(57)【要約】 少なくとも2種の被投与物を電流を利用して皮膚を通して投与するための経皮システム(1)は、該被投与物を含有する貯蔵層を有する貯蔵部および投与中は該貯蔵部と患者の皮膚(5)と連絡する分離層(3)として形成することができる輸送部を具有する。この経皮システム(1)は、被投与物を貯蔵部から皮膚(5)へ輸送する電流を発生する電極(4)をさらに具有する。この経皮システム(1)においては、被投与物の逐次的投与を可能にする該被投与物の空間的分離手段が配設される。

Description

【発明の詳細な説明】 少なくとも2種の被投与物を投与するための イオン泳動性経皮システム この発明は少なくとも2種の被投与物を電流を利用して皮膚を通して投与する ための請求項1記載の上位概念による経皮システムに関する。 経皮システムは一般に、注射針のような器具を用いて外側の皮膚層(角質層)お よびその下の皮膚層を機械的に穿刺することなく生物の皮膚を通して被投与物、 例えば治療作用を有する成分もしくは混合成分を投与する手段を提供する。従っ て、経皮システムは通常は非穿刺型投与手段に属する。 経皮システムは常套の他の投与手段に比べて明白な利点を有するので大きな注 目を集めている。経口投与の場合、胃腸管または肝臓における不適合性に起因し て望ましくない副作用がしばしばあらわれる。また、経口投与された物質は胃腸 管または肝臓内でしばしば分解されるかまたは所望の治療作用を示さないほど変 性される[ファーストパス(first−pass)効果]。その他の非経口投与、例えば静 脈、皮下または筋肉内注射等の場合には、皮膚または皮膚層の穿刺を伴うために 患者に痛感がもたらされるだけでなく、皮膚の局部的な傷に起因して局部的な炎 症または感染症がもたらされる。特に、規則的な投与物の注射または集中的な注 入(多くの場合、このような処置は毎日おこなう)を必要とする長期の治療は患者 に多大な負担を強いる場合が多い。このことは、医療上必要なこのような処方箋 に従わなければならない患者を非協力的にする。 経皮システムにはこのような制限がないので、今日では特に代表的な代替手段 、即ち経皮膏薬として広範囲の用途を有する常套の投与手段に属するようになっ ている。経皮システムは受動システムと能動システムに大別される。受動システ ムの場合には、被投与物は貯蔵部から皮膚を通して拡散する。能動システムの場 合には、皮膚を通る物質輸送に付加的な力が印加される。この場合、皮膚を通し て電流を発生させる電場を印加するのが特に好ましい。治療作用を有する被投与 物を電流を利用して皮膚を通して投与する方法は一般に「イオン浸透療法(Ionto phorese)」と呼ばれている。 今日一般的に使用されているイオン泳動性システムは少なくとも2つの電極を 有しており、そのうちの1つは被投与物を含有する貯蔵部と接触する。他の電極 は無作用電極と呼ばれる場合が多く、皮膚に直接装着され、身体を通る回路を形 成するのに供される。該システムを電源に接続すると、被投与物を体内へ輸送す る電流が皮膚を通して流れる。通例、このような能動系においては受動的な物質 輸送が付随的におこなわれる。 今日一般的に用いられている受動的経皮システムの欠点は、皮膚の導管(脂腺 、汗腺、細胞間および細胞内の輸送路、毛嚢)を通る拡散過程が非常に遅いこと である。このため、受動的経皮システムを用いて十分に大きな投与率で所望の治 療作用をもたらす物質を角質層を通して投与することは困難である。投与率は単 位時間あたりに皮膚を通して投与される物質の量である。 受動的な経皮システムに比較して、能動的な経皮システム、特にイオン泳動性 経皮システムによれば、通例、より高い投与率での投与が可能となる。さらに、 この経皮システムは投与率を簡単な方法で調整して変化させることができるとい う利点を有する。投与に際して能動的な制御要素としての電流を制御することに よって、例えば、投与率を患者の個々の要求に適合させることができる。さらに 、治療上重要な処方箋を実施することができる。例えば、投与率の高い時期と低 い時期を入れ替えることができる。 さらにまた、イオン泳動性経皮システムは被投与物をほぼ要求通りに調整でき るという利点を有する。電流の簡単な活性化または不活性化によって物質の投与 を開始または停止させることができる。 もちろん、イオン泳動性経皮システムにおいて使用電流の強さは生理学的条件 によって制限され、過度に強い電流を流すことによって、例えば、皮膚に火傷や その他の刺激がもたらされる。従って、電流の強さ以外の別の要素によって投与 率を調整もしくは高める必要がある。投与率を制御もしくは変化させる一つの方 法は、皮膚の毛細血管内の血液の流れに影響を及ぼす薬剤を治療剤と一緒に投与 する方法である。このような方法は、例えば、ヨーロッパ特許出願EP−A−0 ,448,300号明細書に開示されている。この方法においては、治療剤のほか に血管処置剤を含有する組成物をイオン泳動的に投与する。血管処置剤が血管拡 張剤の場合には、該処置剤が皮膚の毛細血管内の血流を増大させるので、治療剤 を高い投与率で投与することができる。血管処置剤が血管収縮剤の場合には、該 処置剤は皮膚の毛細血管内の血流を低減させるので、治療剤の貯留効果がもたら される。このような方法は、血管処置剤と治療剤が一緒に投与されるので「共同 イオン浸透療法」と呼ばれている。 投与率の制御のほかに、別の理由から経皮システムを用いて複数種の物質を投 与するのが望ましいことがある。例えば、異なる物質を投与して異なった効果を 得てもよく、あるいは、一方の物質によって他方の物質の望ましくない副作用を 低減させてもよい。 今日知られているイオン泳動性経皮システムを用いて複数種の物質を経皮投与 する場合には、通常は異なったイオン形態で貯蔵部に含まれる物質がイオン浸透 療法中に相互に競合作用をもたらすという問題がある。このことは電流による荷 電輸送が複数の異なった荷電体によっておこなわれることを意味する。この結果 、これらの投与物の個々の成分の投与率の調整が困難となる。ヨーロッパ特許出 願EP−A−0,448,300号明細書には治療剤と血管処置剤を用いる共同イ オン浸透療法におけるこのような競合の問題が明確に指摘されている。血管拡張 剤を用いる共同イオン浸透療法の場合には、例えば、血管拡張剤の濃度の増加に 伴って治療剤の投与率は高くなるが、該濃度がさらに高くなると減少する。従っ て、時間のかかる方法においては、治療剤と血管処置剤の最適な組成を決定する ことによって、両方の物質を用いる共同イオン浸透療法において所望の効果が得 られるようにしなければならない。 本発明の課題は、複数種の物質を電流を利用して皮膚を通して投与するための 経皮システムの効率を高めると共に該物質の投与を制御することである。さらに 、該経皮システムは、治療効能を実質的に変化させることなく比較的長期間にわ たって貯蔵できなければならない。 上記課題は、請求項1記載の特徴を有する少なくとも2種の物質を電流を利用 して皮膚を通して投与する経皮システムによって解決された。本発明によれば、 経皮システムには被投与物質を空間的に相互に分離する手段が配設され、該手段 によって被投与物の投与は相互に異なった時間に開始される。このような制御さ れた逐次的な投与によって投与効率は確実に高くなる。最初に投与される物質は 、他の物質が皮膚内へ達する前に皮膚内においてその作用を十分に発揮する。例 えば、最初に投与された血管拡張剤が皮膚の毛細血管内の血流を増大させた後で 治療剤が投与されると、該治療剤は拡張した血管を通してより多く吸収されるよ うになる。従って、このような時間的なずれを伴う投与によって個々の投与成分 を効率的に利用することができるので該成分の使用量を低減させることが可能と なる。 本発明による経皮システムにおいては被投与物が時間的なずれを伴って皮膚を 通して投与されるので、個々の被投与物の投与率の制御が可能となる。例えば、 投与の開始に際しては実質的に最初の投与物のみが皮膚を通して投与されるので 、前述のような競合効果は実際上はもたらされない。 さらに、経皮システムの使用中に被投与物の濃度を制御下で変化させることが できる。例えば、経皮システム中の被投与物の濃度を高めること、即ち、該シス テムの輸送部内の被投与物の濃度を貯蔵部内の元の濃度よりも高くすることがで きる。使用中の被投与物のこのような濃度増大によって投与率を確実に高めるこ とができるが、これは皮膚の近傍に被投与物が濃縮され、被投与物の皮膚を通る 電気的輸送を伴う該被投与物の受動的な輸送率が高くなるからである。さらに、 被投与物を実質的に低い濃度で貯蔵部内に貯蔵して使用に際して該被投与物を輸 送部内で濃縮させてもよい。 本発明による経皮システムの第1の好ましい実施態様においては、被投与物は 貯蔵部内に存在する貯蔵層内に一緒に含まれる。これらの被投与物の空間的分離 は、輸送部内に存在する分離層中の移動の際におこなわれる。分離層は、異なっ た物質の該層内での移動速度を異なった大きさにするような特性を有する。この 特性に起因して空間的な分離がもたらされるので被投与物が逐次的投与がおこな われる。 この実施態様において被投与物をさらに濃縮すべき場合には、該実施態様は以 下において詳述するように、分離層が貯蔵層よりも大きな導電率を有するときは 特に有利である。 本発明による経皮システムの第2の好ましい実施態様においては、貯蔵部は少 なくとも2つの空間的に分離された貯蔵層を有しており、これらの貯蔵層はいず れも少なくとも1種の被投与物を含有する。これらの貯蔵層の間には、該貯蔵層 を空間的に相互に分離する調整層を配設するのが特に好ましい。輸送部は皮膚の 次に位置する貯蔵部の貯蔵層と接触するように配設された別の調整層を有してい てもよい。 この実施態様における被投与物の投与率および被投与物の投与間の時間的ずれ は貯蔵層間の調整層の厚さおよび被投与物が個々の層を通過する移動速度によっ て制御することができる。 例えば、異なった貯蔵層に同一物質を異なった濃度で含有させてもよい。異な った貯蔵層内に含まれる物質を投与するときの時間的ずれによって投与率を時間 的に変化させて調整することができる。このような態様によれば、投与計画を患 者の経時的に変化する要求に適合させることができるので、治療効率を高くする ことができるという利点が得られる。 この第2の実施態様において被投与物をさらに濃縮すべき場合には、該実施態 様は調整層が貯蔵層よりも大きな導電率を有するときには特に有利である。 本発明による経皮システムのその他の有利な特徴や好ましい実施態様は後述の 従属請求項から明らかである。 以下、本発明を実施例と添付図に基づいて説明する。添付図は正確な尺度には 従わない模式図であって、図1は本発明による経皮システムの第1の実施例の主 要部を示す模式的断面図であり、図2は本発明による経皮システムの第2の実施 例の主要部を示す模式的断面図である。 説明を簡単化するために、以下においては本発明による経皮システムを2種の 物質を経皮投与する実施例に基づいて説明する。本発明の範囲を逸脱することな く、被投与物の数をさらに多くすることはもちろん可能である。図1においては 、少なくとも2種の物質を電流を利用して皮膚を通して投与するための本発明に よ る経皮システムの第1の好ましい実施例の断面図を示す。図を見やすくするため に、図1においては、本発明を理解するために非常に重要な主要部のみを示す。 経皮システム(1)は貯蔵部を有しており、該貯蔵部はこの実施例の場合には貯蔵 層(2)から成っており、該貯蔵層には第1の被投与物と第2の被投与物が一緒に 包含されている。さらに、経皮システム(1)は輸送手段として機能する分離層( 3)を有しており、該分離層は投与中は貯蔵層(2)と患者の皮膚(5)を連絡する 。経皮システム(1)にはそのほかに貯蔵層(2)と接触する第1電極(4)が配設さ れる。断面のみを示すので、この電極に対応する対電極(無作用電極と呼ばれる ことが多い)は図示されていない。図1に示す経皮システムにおいては、第1電 極(4)と貯蔵層(2)の間には中間層(4a)が配設される。さらに図1に示す経皮 システムは、貯蔵層(2)と分離層(3)の間に配設された遮断膜(15)を有する。 中間層(4a)と遮断膜(15)の機能については後述する。 貯蔵層(2)と分離層(3)は導電性材料から形成されているので、電流はこれら の層を流れる。貯蔵層(2)は被投与物質が一般的には溶解状態で含まれるイオン 伝導性の高分子物質、ゲルまたはヒドロゲルから調製するのが好ましい。分離層 (3)もイオン伝導性の高分子物質、ゲルまたはヒドロゲルから調製するのが好ま しい。これらの層(2)および(3)は同一の材料から調製してもよい。この種の高 分子物質やゲルはそれ自体公知のものであり、既知の能動的および受動的経皮シ ステムに使用されている材料である。 第1の電極(4)および図1には示さない対電極はそれ自体公知の技術であるの でこれらについては詳述しない。対電極は、例えば分離層(3)をほぼ環状に包囲 して投与に際しては皮膚(5)と直接接触するように配設される。この態様は、例 えば国際特許公報WO−A−93/17754号に記載されている対応する対電 極の場合と類似する。しかしながら、対電極は図1に示す経皮システム(1)の部 分から空間的に分離して患者の皮膚(5)に装着してもよく、この態様は前述のヨ ーロッパ特許出願EP−A−0,448,300号明細書に記載されている態様に 類似する。 被投与物の投与に際しては、本発明による経皮システム(1)を、分離層(3)が 第1電極(4)とは反対の面を皮膚(5)と接触させるように患者の皮膚(5)に固定 する。経皮システム(1)は絆創膏の形態に調製して、例えば接着層で被覆しても よい。しかしながら、分離層(3)を接着層として形成させてもよい。皮膚(5)へ の固定は常套の経皮膏薬の場合のような既知の方法でおこなわれる。第1電極( 4)と対電極は電源(例えば、電池)、両方の電極、貯蔵層(2)、分離層(3)およ び皮膚(5)が閉鎖回路を形成するように該電源に接続される。貯蔵層(2)に含ま れる被投与物は電極間の電場に基づく対極の近傍における電流の作用によって貯 蔵層(2)から分離層(3)を経て皮膚(5)内へ移動する。 図1に示す実施例においては、第1と第2の被投与物はイオン泳動的投与の前 は貯蔵部の貯蔵層(2)内に一緒に包含されている。両方の被投与物は荷電形態、 例えばイオンとして溶解した状態で存在し得る。電気回路と対応する極を閉鎖さ せると、これらのイオンは存在する電場に基づいて貯蔵層(2)から分離層(3)を 経て患者の皮膚(5)の内部へ移動する。媒体中のイオンの移動速度は該媒体中の 局部的な電場の強さとイオンの電気泳動移動度の積によって実質的に決定される 。しかしながら、電気泳動移動度はイオン種の種類とイオンが移動する媒体によ って左右されるので、第1の被投与物のイオンは第2の被投与物のイオンの移動 速度とは異なる移動速度で分離層(3)を通過する。この結果、被投与物が分離層 (3)を通過するに際しては、第1物質のイオンと第2物質のイオンは空間的に分 離される。例えば、分離層(3)内における第1物質のイオンが第2物質のイオン よりも大きな移動速度を有するならば、前者は後者よりも時間的に速く分離層( 3)を通過して患者の皮膚(5)の内部へ達する。両方の被投与物が分離層の通過 の際に空間的に分離されることによって、これらの物質は時間的なずれを伴って 逐次的に投与される。個々の被投与物は実質的に一定の移動速度で分離層(3)を 通過するので、第1の被投与物の投与の開始と第2の被投与物の投与の開始との 間の時間的ずれは分離層(3)の厚さによって調整することができる。分離層が厚 いほど第1の被投与物の投与の開始と第2の被投与物の投与の開始の間に経過す る時間は長くなる。しかしながら、このような時間的ずれは、分離層(3)の材質 の選択によっても調整することができる。何故ならば、この材質はイオンの電気 泳動 移動度だけでなく、電場の強さ、従って、両方の被投与物のイオン移動速度の差 に影響を及ぼすからである。 上記の原理によれば、本発明による経皮システムを用いることによって2種ま たはそれ以上の被投与物を制御下で逐次的に投与することができる。この逐次的 投与には、最初に投与された物質が第2の物質が皮膚内に達する前に皮膚内でそ の作用を十分に発揮するという大きな利点がある。この結果、被投与物が効率的 に利用されるのでこれらの物質の使用量を低減させることができる。従って、投 与率が同じ場合には経皮システムの適用時間を短縮することができ、また、経皮 システムの適用時間が同じ場合には投与率を低減させることができる。両方の作 用効果によって、常套のイオン泳動性経皮システムの場合に問題となる皮膚の刺 激性炎症または刺激を少なくすることができる。何故ならば、適用時間が短縮さ れれば電流の流れる時間が短くなり、また、投与率が低くなればより弱い電流が 流れるからである。 さらに、本発明による経皮システムによれば、両方の被投与物の濃度を制御下 で変化させることができる。例えば、経皮システムの適用中に被投与物を分離層 中に濃縮させることができる。即ち、両方の被投与物は元の貯蔵層よりも高い濃 度で分離層中に含ませることができる。第1の実施例のこの変形態様においては 、分離層(3)の導電率を貯蔵層(2)の導電率よりも大きくするのが好ましい。両 方の層(2)および(3)を同じ材料から調製する場合には、例えば異なった架橋度 の同一高分子材料を用いることによって両者の導電率を異なるようにしてもよい 。分離層(3)と貯蔵層(2)は2つの抵抗体によって直列に配列される。また、分 離層(3)の導電率は貯蔵層(2)の導電率よりも大きいので、貯蔵層(2)による電 圧降下は分離層(3)による電圧降下よりも大きくなる。しかしながら、このこと は、電場の強さは貯蔵層(2)の方が分離層(3)の場合よりも大きいことも意味す る。 以下の説明は、第1投与物の貯蔵層(2)中の電気泳動移動度は分離層(3)の場 合と実質的に同一であり、また、第2投与物のイオンの貯蔵層(2)中の電気泳動 移動度は分離層(3)の場合と実質的に同一であるという仮定に基づく。このよう な仮定はもっぱら本発明の理解を容易にするためのものであって、必ずしも必要 なものではない。被投与物のイオンの移動速度は局部的な電場の強さと電気泳動 移動度の積によって決定されるので、貯蔵層(2)と分離層(3)に含まれる被投与 物のイオンの移動度が等しいとする仮定のもとでは、このイオン種の移動速度は 主としてこれらの層(2)および(3)内の個々の電場の強さによって左右される。 このことは、第1実施例の前記の変形態様の場合には、両方の被投与物のイオン がより小さな導電率とより強い電場を有する貯蔵層(2)からより大きな導電率と より弱い電場を有する分離層(3)へ移動する速度が抑制されることを意味する。 両方のイオン種、即ち、第1の被投与物と第2の被投与物のイオンは、いずれの 場合も、両方の層(2)大きな(3)においては異なった速度で移動する。このよう なイオン種の移動速度の相違は、内部での移動速度が小さな分離層(3)内のイオ ン種の濃度増加をもたらす。従って、経皮システム(1)をイニシャライズする間 に分離層(3)の内部においてイオン種の濃縮がおこなわれる。他のイオン種の場 合も上記と同様のことがいえる。さらに本発明による経皮システムにおいては、 両方のイオン種は分離層(3)の内部では異なった速度で移動するので、この変形 態様の場合には、分離層(3)の内部において、両方のイオンの空間的分離を付加 的な濃度増加(即ち、被投与物の皮膚(5)の近傍での濃縮)がもたらされる。この 作用効果により、濃度勾配に起因する受動的な輸送率が高くなるという利点がも たらされる。受動的な輸送は電場に起因する能動的な輸送に付随しておこなわれ る。従って、全体的には、電流の強さを大きくすることなく投与率を高くするこ とができる。 前述のように、貯蔵層(2)と分離層(3)の内部におけるイオン種の電気泳動移 動度を等しくするためには被投与物の濃縮効果は必ずしも必要なわけではない。 このような濃縮効果は、分離層(3)内のイオン種の移動速度が貯蔵層(2)内の場 合よりも小さいときに重要なだけである。このような効果は、例えば、貯蔵層( 2)と分離層(3)の内部の電場の強さが同じときにこれらの層内でのイオン種の 電気泳動移動度を異なるようにすることによっても得られる。もちろん、両方の 層(2)および(3)の内部におけるイオン種の移動速度は電場の強さと電気泳動移 動度の両方を異なるようにすることによって相違させることもできる。 もちろん、第1の実施例は、分離層(3)の内部において被投与物を空間的に分 離させると共にこれらの濃度を低下させるような態様にしてもよい。この態様は 、例えば、分離層(3)の導電率を貯蔵層(2)よりも小さくすることによってもた らしてもよい。 従来は、両方の被投与物は同符号の電荷を有する荷電形態で貯蔵層内に存在し ているということが暗黙のうちに仮定されていた。しかしながら、本発明による 経皮システムを用いることによって、異符号の電荷を有する2種の被投与物を逐 次的に投与することができる。この場合、第1の被投与物を投与した後で電極交 換がおこなわれる。 第1の実施例においては、第1電極(4)と貯蔵層(2)との間および所望による 皮膚(5)と対電極との間には導電性中間層(4a)が配設される。これらの中間層 は第1電極(4)と貯蔵層(2)または対電極と皮膚(5)を空間的に分離する。中間 層(4a)は貯蔵層(2)または皮膚の汚染を防止する。即ち、通電中に電極上で生 成する電解生成物は、中間層(4a)によって貯蔵層(2)または皮膚から隔離され る。 また、第1の実施例においては、分離層(3)と貯蔵層(2)の間には遮断膜(1 5)が配設される。この遮断膜(15)はその透過性が電場の作用によって制御さ れるという特性を有する。経皮システムを使用する前においては電極間には電場 は作用していないので、遮断膜(15)は実際上は透過性を示さない。経皮システ ムの使用によって電場が印加されると、遮断膜(15)が透過性を示すようになる ために、被投与物は該膜を通過できるようになる。遮断膜(15)のような膜は当 該分野においては既知のものである。 このような構成により、経皮システムが良好な状態で比較的長期間にわたって 貯蔵できるという利点が得られる。即ち、該経皮システムの貯蔵中に遮断膜(1 5)は貯蔵層(2)と分離層(3)を長期間にわたって分離し、これらの構成要素は 異なる物理的および化学的特性(例えば、導電率)を有する相を形成する。特に、 電気回路が形成されていない不活性な経皮システムの場合には、個々の層の間に おいて、例えば受動拡散による実質的な質量輸送がおこなわれることは遮断層( 1 5)によって防止される。他方、被投与物を投与するための経皮システムの使用 に際して、開放された状態にある遮断膜は被投与物の移動を実際上妨げない。 図2には、本発明による経皮システムの第2の好ましい実施例の模式的断面を 示す。見易くするために、図2においては本発明を理解するのに重要な主要部の みを示す。この経皮システム(1)は貯蔵部を有しており、該貯蔵部はこの実施例 の場合には第1貯蔵層(11)および該層と空間的に分離された第2貯蔵層(13) を含む。第1貯蔵層(11)は第1の被投与物を含有し、第2貯蔵層(13)は第2 の被投与物を含有する。これらの貯蔵層(11)および(13)の間には、両者を空 間的に分離する第1調整層(12)が配設される。輸送部は第2調整層(10)を有 しており、該調整層は経皮システムの適用に際しては患者の皮膚(5)と第1貯蔵 層(11)と連絡する。上記の4つの層(10)〜(13)は積層構造を形成する。さ らにこの経皮システム(1)においては第1電極(4)が配設されており、該電極は 第2貯蔵層(13)の皮膚(5)とは反対側の面と接触する。図2においては経皮シ ステムの一部の断面のみを示すので、対応する対電極は省略される。また、図2 に示す経皮システムにおいては、第1電極(4)と第2貯蔵層(13)の間には中間 層(4a)が配設される。さらにまた、図2に示す経皮システムにおいては、第1 調整層(12)とこれに隣接する貯蔵層(11)および(13)の間並びに第2調整層 (10)と第1貯蔵層(11)の間には遮断膜(15)が配設される。中間層(4a)と 遮断層(15)の機能については以下において説明する。 両方の貯蔵層(11)および(13)並びに両方の調整層(10)および(12)は導 電性材料から形成されているので、電流はこれらの層(10)〜(13)を流れる。 貯蔵層(11)および(13)は、被投与物を一般的には溶解状態で含有するイオン 伝導性の高分子物質、ゲルまたはヒドロゲルから調製するのが好ましい。調整層 (10)および(12)もイオン伝導性の高分子物質、ゲルまたはヒドロゲルから調 製するのが好ましい。この種の高分子物質やゲル等は当該分野においては既知で あって、従来の能動的および受動的経皮システムにおいてはしばしば使用されて いる。 電極に関しては、第1の実施例に関連した先の説明を適用することができる。 被投与物を投与するためには、第2調整層(10)が第1電極(4)と反対側の面 を介して皮膚(5)と接触するような状態で患者の皮膚(5)に装着させる。経皮シ ステム(1)は膏薬の形態に調製して、例えば接着層で被覆してもよく、あるいは 第2調整層(10)を接着層として調製してもよい。経皮システムの皮膚(5)への 固定は常套の経皮システムの場合のような既知の方法によっておこなえばよい。 第1電極(4)と対電極は、両方の電極、貯蔵層(11)および(13)、調整層(1 0)および(12)並びに皮膚(5)によって閉鎖電気回路が形成されるように電源( 例えば、電池)に接続される。第1貯蔵層(11)に含まれる第1の被投与物は電 極間の電場に起因する対応する極または電流によって第2貯蔵層(11)から第2 調整層(13)を通って皮膚(5)の内部へ輸送される。同様にして、第2の被投与 物は第2貯蔵層(13)から第1調整層(12)、第1貯蔵層(11)および第2調整 層(10)を通って皮膚(5)の内部へ輸送される。 本発明による経皮システムのこの第2実施例においては、両方の被投与物は空 間的に相互に分離された異なる貯蔵層(11)および(13)の内部に含有させる。 イオン泳動的投与に際しては、第1電極(4)からの電流が第2貯蔵層(13)、第 1調整層(12)、第1貯蔵層(11)、第2調整層(10)および患者の皮膚(5)を 通って対電極へ流れることによって被投与物の皮膚(5)の内部への輸送がおこな われる。第1貯蔵層(11)内に含まれる第1の被投与物のイオンは皮膚(5)の内 部へ達するために第2調整層(10)のみを通過すればよいので、該被投与物は第 2貯蔵層(13)内に含まれる第2の被投与物のイオンよりも早く皮膚(5)の内部 へ到達する。何故ならば、後者は皮膚(5)の内部へ達するためにはさらに第1調 整層(12)と第1貯蔵層(11)を通過しなければならないからである。従って、 このような経皮システムを用いることによって両方の被投与物の逐次的に投与す ることができる。 この実施例の場合には、第1の被投与物と第2の被投与物の投与の間の時間的 ずれは制御下で変化させることができる。この時間的ずれは、例えば第1調整層 (12)の厚さによって調整することができる。即ち、第1調整層(12)の厚さを より厚くすると時間的ずれはより大きくなる。しかしながら、第1の被投与物と 第2の被投与物の投与の間の時間的ずれは対応する移動速度によっても調整する ことができる。前述のように、媒体中のイオン種の移動速度は該媒体中の局部的 電場の強さおよび該媒体中におけるイオン種の電気泳動移動度によって左右され る。従って、第2の被投与物のイオンが第1調整層(12)を通過するのに必要な 時間に実質的に左右されるこの時間的ずれは第1調整層(12)内の電場の強さお よび該調整層(12)内の第2被投与物イオンの電気泳動移動度による調整下で変 化させることができる。これに対して、第1調整層(12)内の電場は、先に説明 したように、該調整層の導電率によって調整することができる。例えば、第1調 整層(12)が第2貯蔵層に比べて大きな導電率を有する場合には、該調整層内の 移動速度は小さくなる。このようにして、本発明による経皮システムの第2実施 例の態様によって両方の被投与物を逐次的に調整下で投与することができる。 この実施例の場合には、被投与物を第2調整層(10)、従って、皮膚(5)の近 傍に濃縮させることによって、受動的な輸送率と全体的な投与率を高めることが できる。このためには、両方の調整層(10)および(12)の導電率を貯蔵層(1 1)および(13)の導電率よりも大きくすることによって電場の強さを低下させ て調整層(10)および(12)の内部におけるイオンの移動速度を小さくするよう に経皮システムを構成することができる。個々の層(10)〜(13)の導電率は、 例えば高分子物質の架橋度によって調整することができる。イオン泳動的投与に 際しては、第1の被投与物は第1貯蔵層(11)から第2調整層(10)内へ移動し て該調整層内で濃縮され、次いで皮膚(5)の内部に達する。第2の被投与物は第 2貯蔵層(13)から第1調整層(12)内へ移動するが、該調整層内ではほとんど 停滞するほどの小さな移動速度で移動し、次いで、第1貯蔵層(11)の内部をよ り大きな移動速度で移動した後、第2調整層(10)の内部で濃縮される。 空間的に分離された両方の貯蔵層(11)および(13)の内部に含まれる被投与 物は化学的に同一にして、例えば、これらの貯蔵層内での濃度を変えることによ って該被投与物を区別することも可能である。この態様の利点は、電流の強さを 一定に維持した条件下での投与率を経時的に変化させることによって経時的に変 わる患者の治療的要求に適合させることができることである。このためには、例 え ば第1貯蔵層(11)内の被投与物の濃度を第2貯蔵層(13)内の被投与物の濃度 よりも低くすることができる。従って、第1貯蔵層内の物質が投与された後、先 に説明したように、第2貯蔵層内に含まれる同じ物質が時間的にずれて投与され る。第2貯蔵層内にはより高濃度の被投与物が含まれるので、該被投与物は第1 調整層(12)と第1貯蔵層(11)を通過した後、第2貯蔵層(10)の内部におい て、第1貯蔵層(11)から移動した被投与物よりも高濃度で存在するようにする 。これによって少なくとも受動的な輸送率と全体的に投与率が高くなる。 第2の実施例においては、第1電極(4)と第2貯蔵層(13)の間および所望に よる皮膚(5)と対電極との間には導電性中間層(4a)が配設される。これらの中 間層は第1電極と第2貯蔵層(13)または対電極と皮膚を空間的に分離する。中 間層(4a)は第2貯蔵層(13)または皮膚の汚染を防止する。即ち、中間層(4a) は通電中に電極上に生成する電解生成物を第2貯蔵層(13)または皮膚(5)から 隔離する。 また、第2の実施例においては、調整層(10)または(12)とこれに隣接する 貯蔵層(11)または(13)の間には、先に説明したような遮断膜(15)が配設さ れる。これによって経皮システムの貯蔵性が改良される。 もちろん、経皮システムの貯蔵部には2種よりも多くの被投与物を包含させる ために2種よりも多くの貯蔵層を設けてもよい。隣接する貯蔵層の間にさらに調 整層を配設し、個々の層は所望によりさらに遮断膜によって空間的に分離するの が特に有利である。このような態様は第2実施例に関して説明した上記の場合と 類似の方法によって構成することができる。 本発明による経皮システムを用いることにより、少なくとも2種の被投与物を イオン泳動的方法によって制御下で逐次的に時間的にずらして投与することがで きる。この結果、投与効率を高くすることができる。即ち、第1投与物は第2の 被投与物の投与前に皮膚内においてその作用を十分に発揮する。例えば、第1の 被投与物が血管拡張剤の場合、血管が第1投与物によって拡張された後で第2投 与物が血管に達すると、第2投与物はより迅速で効率的な作用を発揮する。第1 の被投与物が血管収縮剤の場合、第1投与物は血管収縮後に投与される投与物に 対して蓄積作用を発揮する。第1の被投与物が痛みまたは炎症の抑制剤の場合、 経皮投与における副作用や随伴症状を和らげることができる。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも2種の被投与物を電流を利用して皮膚を通して投与するための 経皮システム(1)であって、該被投与物を含有する貯蔵部、投与中に該貯蔵部と 皮膚(5)と連絡する輸送部および該貯蔵部から該被投与物を該輸送部を通して皮 膚(5)へ輸送する電流を発生するように配設された電極(4)を具有する経皮シス テム(1)において、該被投与物の投与を時間的にずらして開始させる該被投与物 の空間的分離手段を有することを特徴とする経皮システム。 2.貯蔵部が、少なくとも2種の異なる被投与物が貯蔵された貯蔵層(2)を有 する請求項1記載の経皮システム。 3.輸送部が分離層(3)を有し、該分離層が異なる被投与物の通過の際に該物 質を空間的に相互に分離する請求項2記載の経皮システム。 4.貯蔵層(2)内の異なる被投与物が同じ電荷符号の荷電状態で存在する請求 項3記載の経皮システム。 5.貯蔵層(2)の異なる被投与物が異なる電荷符号の荷電状態で存在する請求 項3記載の経皮システム。 6.分離層(3)が貯蔵層(2)とは異なった(特に大きな)導電率を有する請求項 2から5いずれかに記載の経皮システム。 7.分離層(3)が高分子物質、ゲルまたはヒドロゲルを含有する請求項2から 6いずれかに記載の経皮システム。 8.貯蔵層(2)が高分子物質、ゲルまたはヒドロゲルを含有する請求項2から 7いずれかに記載の経皮システム。 9.少なくとも電極(4)にはこれに隣接する中間層(4a)を配設し、該中間層 によって電解生成物を貯蔵層(2)と皮膚(5)から隔離する請求項2から8いずれ かに記載の経皮システム。 10.貯蔵層(2)と分離層(3)の間に、電場によって変化する透過度を有する 遮断膜を配設させた請求項2から9いずれかに記載の経皮システム。 11.貯蔵部が少なくとも2つの空間的に実質上相互に分離された貯蔵層、即 ち、第1貯蔵層(11)および第2貯蔵層(13)を有し、各々の貯蔵層が少なくと も1種の被投与物を含有する請求項1記載の経皮システム。 12.空間的に相互に分離された貯蔵層(11)および(13)の間に第1調整層 (12)を配設させた請求項11記載の経皮システム。 13.貯蔵層(11)および(13)が同種の被投与物を含有する請求項11また は12記載の経皮システム。 14.輸送部が、皮膚(5)に最も近い貯蔵部の貯蔵層(11)と接触する第2調 整層(10)を有する請求項11から13いずれかに記載の経皮システム。 15.調整層(10)および(12)が貯蔵層(11)および(13)とは異なった( 特に大きな)導電率を有する請求項11から14いずれかに記載の経皮システム 。 16.貯蔵層(11)および(13)が高分子物質、ゲルまたはヒドロゲルを含有 する請求項11から15いずれかに記載の経皮システム。 17.調整層(10)および(12)が高分子物質、ゲルまたはヒドロゲルを含有 する請求項11から16いずれかに記載の経皮システム。 18.少なくとも電極(4)にはこれに隣接する中間層(4a)を配設し、該中間 層によって電解生成物を隣接する貯蔵層(13)と皮膚(5)から隔離する請求項1 1から17いずれかに記載の経皮システム。 19.隣接する調整層(10)および(12)と貯蔵層(11)および(13)の間に 、電場によって変化する透過度を有する遮断膜(15)を配設させた請求項11か ら18いずれかに記載の経皮システム。
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