JP4902442B2 - 電子回路部品保持装置 - Google Patents

電子回路部品保持装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4902442B2
JP4902442B2 JP2007170778A JP2007170778A JP4902442B2 JP 4902442 B2 JP4902442 B2 JP 4902442B2 JP 2007170778 A JP2007170778 A JP 2007170778A JP 2007170778 A JP2007170778 A JP 2007170778A JP 4902442 B2 JP4902442 B2 JP 4902442B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic circuit
suction nozzle
circuit component
shaft portion
holding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007170778A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009010205A (ja
Inventor
浩二 河口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Corp
Original Assignee
Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Machine Manufacturing Co Ltd filed Critical Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2007170778A priority Critical patent/JP4902442B2/ja
Publication of JP2009010205A publication Critical patent/JP2009010205A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4902442B2 publication Critical patent/JP4902442B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Installment Of Electrical Components (AREA)

Description

本発明は、吸着ノズルにより電子回路部品を吸着して保持する装置に関するものであり、特に、吸着ノズルの、その軸線と直交する方向における位置ずれの防止に関するものである。
電子回路部品保持装置において吸着ノズルは、軸方向に相対移動可能に設けられる。例えば、下記の特許文献1に記載の部品実装装置においては、ノズルユニットにより複数の吸着ノズルがそれぞれ軸方向に相対移動可能に保持され、それら吸着ノズルのうちの1つが選択されて電子回路部品の装着に使用される。ノズルユニットには、複数の吸着ノズルの各々について突出・格納機構が設けられ、吸着ノズルを、非使用時にはノズルユニット内に格納された状態に保ち、使用時には格納状態を解除して移動させ、ノズルユニットから下方へ突出させる。
下記の特許文献2にも同様に、複数の吸着ノズルのうちの1つを選択して電子回路部品の装着に使用する部品実装装置が記載されている。
また、下記の特許文献3に記載の部品実装装置において吸着ノズルはシャフトにより保持され、シャフトの軸方向の移動および軸線まわりの回転により昇降,回転させられ、電子回路部品の装着を行うようにされている。シャフトはカップリングによりスプライン軸に相対回転不能かつ軸方向に相対移動不能に連結され、スプライン軸が昇降装置によって昇降させられ、ボールスプラインを含む回転装置によって回転させられることにより、シャフトと共に吸着ノズルが昇降,回転させられる。
このように吸着ノズルが軸方向に移動させられる場合、吸着ノズルあるいは吸着ノズルを保持して吸着ノズルと共に移動するシャフトと、それらを軸方向に相対移動可能に保持する部材との間には移動を許容する隙間が設けられるのであるが、その隙間により吸着ノズルに、その軸線と直交する方向のがたつきが発生し、電子回路部品の装着精度低下を招来する。
そのため、特許文献1に記載の部品実装装置においては、複数の吸着ノズルのうち、選択された吸着ノズルを一対のノズル押さえにより半径方向の両側から挟んで拘束し、あるいは1つのノズル押さえにより吸着ノズルをガイド孔の内周面に押し付け、上記隙間によるガタが除去されるようにされている。これらノズル押さえはそれぞれ、駆動装置により吸着ノズルを拘束する位置と解放する位置とに移動させられる。
また、特許文献2に記載の部品実装装置においては、選択された吸着ノズルを負圧により、吸着ノズルの軸方向の移動を案内するガイド部に引き寄せ、ガタが除去されるようにされている。電子回路部品を吸着するために吸着ノズル内の通路に供給される負圧を、吸着ノズルの外面にも作用させ、引き寄せるのである。
さらに、特許文献3に記載の部品実装装置においては、吸着ノズルがスプライン軸により直接保持されるとともに、ボールスプラインが吸着ノズルの近傍に配設され、スプライン軸が吸着ノズルの近傍においてボールスプラインによって保持されることにより、吸着ノズルの位置ずれが防止されるようにされている。
特開2003−101295公報 特開2004−311613公報 特開2003−174290公報
しかしながら、特許文献1に記載の部品実装装置におけるように、ノズル押さえを設け、駆動装置により駆動して吸着ノズルを拘束するようにすれば、構造が複雑になる問題がある。また、特許文献2に記載の部品実装装置におけるように、負圧によって吸着ノズルを引き寄せる場合、電子回路部品を回路基板に装着する際に、吸着ノズルの位置が変わる恐れがある。吸着ノズルを吸引する負圧は、吸着ノズルが電子回路部品を吸着するための負圧であるが、吸着ノズルが下降させられ、電子回路部品が回路基板に載置される直前に負圧の供給が断たれ、電子回路部品が解放される。それにより、負圧による吸着ノズルの引き寄せも解除され、吸着ノズルが半径方向に動いて電子回路部品の装着位置にずれが生じる恐れがあるのである。吸着ノズルによる電子回路部品の吸着を速やかに解除するために、吸着ノズルに正圧が供給される場合もあり、その場合には一層負圧による吸着ノズルの引き寄せが解除され易くなる。また、特許文献3に記載の部品実装装置においては、ボールスプラインの使用により構造が複雑になり、コストが高くなる問題がある。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、電子回路部品保持装置において吸着ノズルの、その軸線と直交する方向のガタにより生じる問題を安価にかつ良好に解決することを課題とする。
上記の課題は、電子回路部品保持装置を、(a)少なくとも一部が強磁性材料から成る軸部とその軸部の先端側に設けられた吸着部とを含み、その吸着部の中心に形成された負圧孔に供給される負圧により電子回路部品を吸着して保持する吸着ノズル側部と、(b)その吸着ノズル側部の前記軸部が軸方向に摺動可能に嵌合される嵌合孔を備えたホルダ側部と、(c)そのホルダ側部に設けられた永久磁石とを含み、その永久磁石を、前記軸部にその軸部を前記嵌合孔の内周面の予め定められた密着部に向かって引き寄せる磁気力を作用させる状態で設け、それにより、嵌合孔が、密着部において密着した状態で軸部を保持する密着保持孔とされるものとすることにより解決される。
吸着ノズル側部は、上記軸部と上記吸着部とを一体に備えた吸着ノズル自体でもよく、吸着ノズルと、その吸着ノズルを着脱可能に保持するとともに上記軸部を備えたアダプタとの組立体である第1ノズル側組立体でもよく、さらに、吸着ノズル自体または第1ノズル側組立体を保持して吸着ノズルの軸方向に移動させられる第2ノズル側組立体でもよい。第2ノズル側組立体において、吸着ノズル自体または第1ノズル側組立体を保持する部材が上記軸部を備えてもよい。ホルダ側部も密着保持孔を備えたノズルホルダ自体でもよく、ノズルホルダとそのノズルホルダを保持するホルダ保持部材との組立体であるホルダ側組立体でもよく、密着保持孔を備えた保持孔具備部材とその保持孔具備部材を保持する第1保持部材との組立体である第1保持側組立体でもよく、それらノズルホルダまたは第1保持側組立体とそれらを保持する第2保持部材との組立体である第2保持側組立体でもよい。
軸部が嵌合孔の密着部に密着させられれば、軸部は嵌合孔に対して半径方向においては固定されたに等しく、軸部の嵌合孔に対する半径方向のガタが除去される。永久磁石の磁気力は常時、軸部に作用し、軸部は静止時も摺動時もガタが除去された状態に保たれ、吸着ノズルの位置ずれが防止される。
本電子回路部品保持装置は、例えば、電子回路部品装着システムに設けられるが、その電子回路部品装着システムにおいて、吸着ノズルにより吸着された電子回路部品が回路基板に装着される際に、吸着ノズルの位置が半径方向にずれることがなく、精度良く装着することができる。また、電子回路部品が極めて小形であったり、電子回路部品が小形ではないが吸着ノズルの吸着面が大きい等により、電子回路部品と吸着面との差が小さくても、吸着ノズルが予め定められた密着部に密着させられるのであれば、吸着ノズルの半径方向における位置が一定し、その位置が予め判り、その事実を考慮して吸着ノズルの電子回路部品の吸着時における位置の制御が行われることにより、電子回路部品の予め定められた被吸着位置を正確に吸着させることが容易となる。それにより、例えば、吸着ノズルが電子回路部品を吸着し損なったり、被吸着位置から外れた位置を吸着して電子回路部品の保持が不安定になったりすることが回避される。あるいは、吸着面の一部が電子回路部品の外へはみ出した状態で電子回路部品を吸着し、電子回路部品装着システムにおいて認識装置による電子回路部品の認識の際に吸着面の一部も認識され、認識に基づく吸着ノズルによる電子回路部品の保持位置誤差の取得精度が低下して、電子回路部品の装着精度が低下することが防止される。
このように本発明に係る電子回路部品保持装置によれば、ホルダ側部に永久磁石を設け、吸着ノズル側部の軸部を少なくとも一部を強磁性材料製とすることにより、軸部のガタを除去することができ、前記特許文献1に記載のものにおけるように駆動部材を用いることなく、単純な構成で吸着ノズルの位置ずれを防止することができ、あるいは前記特許文献2に記載のものにおけるように負圧を利用しないため、確実に位置ずれを防止することができ、あるいは前記特許文献3に記載のもののようにボールスプラインを使用する必要がないため、前記特許文献3に記載のものに比較して装置コストの増大を抑制することができる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載,従来技術等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(2)項が請求項2に、(5)が請求項3に、(9)項が請求項4に、(10)項が請求項5に、(11)項が請求項6に、(14)項と(15)項とを合わせ、(8)項の要件を除いたものが請求項7に、(17)項が請求項8に、(19)項が請求項9に、(20)項が請求項10に、それぞれ相当する。
(1)少なくとも一部が強磁性材料から成る軸部とその軸部の先端側に設けられた吸着部とを含み、その吸着部の中心に形成された負圧孔に供給される負圧により電子回路部品を吸着して保持する吸着ノズル側部と、
その吸着ノズル側部の前記軸部が軸方向に摺動可能に嵌合される嵌合孔を備えたホルダ側部と、
そのホルダ側部に設けられた永久磁石と
を含み、前記永久磁石が、前記軸部にその軸部を前記嵌合孔の内周面の予め定められた密着部に向かって引き寄せる磁気力を作用させる状態で設けられ、それにより、前記嵌合孔が、前記密着部において密着した状態で前記軸部を保持する密着保持孔とされた電子回路部品保持装置。
(2)前記軸部が強磁性材料から成る一方、前記吸着部が非磁性材料から成る(1)項に記載の電子回路部品保持装置。
軸部全体を強磁性材料で形成すれば、軸部のいかなる部分が永久磁石の近くにある状態でも、永久磁石の磁力を軸部に良好に作用させることができる。一方、吸着部まで強磁性材料で形成すれば、電子回路部品に磁力が作用し、負圧の解除による電子回路部品の解放の邪魔になったり、電子回路部品に磁気の悪影響が及んだりする不都合がある。したがって、軸部は強磁性材料で形成し、吸着部は非磁性材料で形成することが望ましい。
(3)前記吸着ノズル側部が、前記軸部と前記吸着部とを一体に備えた吸着ノズルから成る(1)項または(2)項に記載の電子回路部品保持装置。
吸着ノズルそのものが直接、密着保持孔に密着させられ、位置ずれが確実に防止される。
(4)前記吸着ノズル側部が、前記吸着部を備えた吸着ノズルと、その吸着ノズルを着脱可能に保持するとともに、前記軸部を備えたアダプタとを含む(1)項または(2)項に記載の電子回路部品保持装置。
吸着ノズルがアダプタに保持される形態の電子回路部品保持装置において、吸着ノズルの位置ずれが防止される効果が得られる。
(5)前記吸着ノズル側部が、前記ホルダ側部の密着保持孔に、前記軸方向である上下方向に相対移動可能に嵌合され、昇降駆動装置により昇降させられる昇降部材であって、それの少なくとも一部が前記軸部を構成するものを含む(1)項ないし(4)項のいずれかに記載の電子回路部品保持装置。
昇降部材全体が軸部を構成してもよく、昇降部材が、軸部とそれ以外の部分とを含むものとしてもよい。例えば、軸部と、その軸部より大径で吸着ノズルあるいは前記第1ノズル側組立体を保持する保持部とを含むものとしてもよいのである。
昇降部材の昇降により、吸着ノズルが位置ずれを防止されつつホルダ側部に対して昇降させられる。
(6)前記吸着ノズル側部が、
前記昇降部材に形成された嵌合孔に摺動可能に嵌合される、第1軸部としての前記軸部とは別の第2軸部を備えた吸着ノズル、または第2軸部を備えるとともに吸着ノズルを着脱可能に保持するアダプタと、
前記吸着ノズルまたは前記アダプタを、前記第2軸部が前記嵌合孔から突出する向きに付勢する付勢装置と、
その付勢装置の付勢力に基づく前記第2軸部の前記嵌合孔からの突出限度を規定する突出限度規定装置と
を含む(5)項に記載の電子回路部品保持装置。
第2軸部は、非磁性材料から成るものとしてもよく、少なくとも一部が強磁性材料から成るものとしてもよい。
付勢装置により、吸着ノズルまたはアダプタが昇降部材に対して嵌合孔内に引っ込む向きに移動することが許容され、例えば、吸着ノズルが電子回路部品を吸着する際に、吸着ノズルの電子回路部品への当接時の衝撃を緩和することができ、あるいは吸着ノズルが電子回路部品に当接した後も昇降部材が小距離下降し、吸着ノズルが電子回路部品を確実に吸着するようにすることができる。本電子回路部品保持装置が電子回路部品装着システムに設けられ、吸着ノズルが電子回路部品を回路基板に装着する場合にも同様の効果が得られる。
第2軸部が、非磁性材料から成る場合については、(20)項の説明が当てはまり、少なくとも一部が強磁性材料から成る場合については、次項の説明が当てはまる。
(7)前記第2軸部の少なくとも一部が強磁性材料から成り、その第2軸部が前記永久磁石の磁気力により前記嵌合孔の内周面の予め定められた部分に引き寄せられる(6)項に記載の電子回路部品保持装置。
昇降部材がヘッド本体の嵌合孔の予め定められた一部に引き付けられるとともに、第2軸部も昇降部材の嵌合孔の予め定められた一部に引き付けられ、昇降部材のガタ取りと第2軸部のガタ取りとが共に行われる。また、その際、同じ永久磁石を昇降部材と第2軸部とに兼用することも可能である。第2軸部が嵌合される昇降部材の嵌合孔も密着保持孔として機能する。
本項の特徴は(6)項の特徴とは別に採用することも可能である。その場合には、昇降部材をホルダ側部と、また第2軸部を単に軸部と、それぞれ読み替えるべきこととなり、嵌合孔が密着保持孔として機能することとなる。
(8)前記ホルダ側部が、回転軸線を中心線とする一円周上に複数の保持部を備え、前記回転軸線のまわりに回転させられるロータリヘッドを含む(1)項ないし(7)項のいずれかに記載の電子回路部品保持装置。
保持部は3つ以上設けられることが望ましい。
ロータリヘッドは、吸着ノズルを複数備え、電子回路部品を複数保持することができ、例えば、電子回路部品装着システムに設けられる場合、電子回路部品の装着を能率良く行うことができるが、電子回路部品の吸着,装着は、複数の吸着ノズルが1つずつ選択されて、順次、行われるのが普通であり、その選択のために吸着ノズルがホルダ側部に対して軸方向に移動させられるため、本発明の効果を有効に享受し得る。ロータリヘッドは電子回路部品を複数、まとめて保持し、そのために複数の吸着ノズルが電子回路部品の吸着に使用され、ロータリヘッドの吸着ノズルは並行使用型吸着ノズルと称することができる。
(9)前記ロータリヘッドが前記一円周上に複数の嵌合孔が形成されたヘッド本体を含み、前記吸着ノズル側部が、そのヘッド本体に形成された複数の嵌合孔の各々に前記軸方向である上下方向に相対移動可能に嵌合され、昇降駆動装置により昇降させられる複数の昇降部材を含み、前記ヘッド本体の前記複数の嵌合孔の各々を形成する部分が前記複数の保持部を構成している(8)項に記載の電子回路部品保持装置。
昇降部材の少なくとも一部が、永久磁石の磁気力により引き付けられる前記軸部を構成してもよく、吸着ノズルの一部が前記軸部を構成してもよく、吸着ノズルがアダプタにより保持される場合、アダプタの少なくとも一部が前記軸部を構成してもよい。
昇降部材の昇降により、例えば、その昇降部材に保持された吸着ノズルが、他の昇降部材に保持された吸着ノズルより下方へ突出させられ、複数の吸着ノズルのうち、電子回路部品の吸着を行う吸着ノズルが選択される。上記昇降部材,吸着ノズルおよびアダプタのうちの少なくとも1つのものの、前記軸部として機能する部分において、吸着ノズルの位置ずれが抑制される。
(10)前記永久磁石が、前記ロータリヘッドの前記複数の保持部の各々に対応する複数箇所に設けられた(8)項または(9)項に記載の電子回路部品保持装置。
複数の吸着ノズル側部の各軸部について磁気力を同様にかつ十分に作用させることができ、いずれの軸部についてもガタが良好に除去される。
(11)前記永久磁石が、前記ロータリヘッドの前記複数の保持部のうちの複数のものに共通に設けられた(8)項または(9)項に記載の電子回路部品保持装置。
永久磁石を、互いに隣接する2つずつの保持部に共通に設けることも可能であり、次項におけるように複数の保持部のすべてに共通に設けることも可能である。永久磁石の数が少なくて済み、配設が容易であり、あるいはコストダウンが可能である。
(12)前記永久磁石が、前記ロータリヘッドの前記複数の保持部のすべてに共通に、かつ、前記一円周と同心に配設された(11)項に記載の電子回路部品保持装置。
複数の吸着ノズル側部の各軸部の全部について、同様にかつ十分に磁気力が作用し、同様にガタが除去される。(11)項に関連して記載されている効果を特に有効に享受することができる。
(13)前記永久磁石が前記複数の保持部の内周側に設けられた(8)項ないし(12)項のいずれかに記載の電子回路部品保持装置。
永久磁石を複数の保持部の外周側に設けることも可能である。しかし、保持部の外周側には圧力切換弁,昇降駆動装置等種々の装置が配設されることが多いのに対し、内周側はスペースに比較的余裕がある場合が多く、内周側の方が永久磁石を配設し易いことが多い。
(14)前記永久磁石が、前記ホルダ側部に前記軸方向と平行に形成された磁石孔に嵌合された(8)項ないし(13)項のいずれかに記載の電子回路部品保持装置。
永久磁石は軸部に沿って配設することが望ましい場合が多く、その場合、ホルダ側部に、軸部に平行な磁石孔を形成すれば容易にその要求を満たし得る。磁石孔は、ホルダ側部の軸方向の両端面の一方から他方に向かって形成されてもよく、両端面の各々から他方の端面に向かって形成されてもよい。
磁石孔が軸方向と平行に形成されれば、永久磁石を軸方向において広い範囲で磁気力が作用するように設けることができ、摺動により軸部の位置が変わっても密着部に密着させられた状態に保つことが容易である。あるいは軸部が軸方向において広い部分において磁気力を受けるようにすることができる。
本(14)項から下記(18)項までの特徴は、ロータリヘッドを含まない電子回路部品保持装置にも適用可能である。その場合、ロータリヘッドを保持ヘッドと読み替えるものとする。
(15)前記永久磁石が前記磁石孔の中心線に平行な方向に並んで複数個設けられた(14)項に記載の電子回路部品保持装置。
永久磁石は、磁石孔の中心線に平行な方向に長い1個の永久磁石としてもよい。しかし、その場合には、長い永久磁石の長手方向の中央部、すなわち磁石孔の中心線に平行な方向である深さ方向の中央部の周囲に形成される磁界における磁力線の半径方向成分が少なくなるため、吸着ノズル側部の軸部を密着保持孔の密着部に引き付ける力が小さくなる。それに対し、短い永久磁石を前記磁石孔の中心線に平行な方向に並べて配設すれば、磁石孔の深さ方向の中央部における磁力線の半径方向成分が多くなるため、軸部を密着部に引き付ける力が大きくなり、軸部を効果的に密着部に引き付けることができる。
(16)前記永久磁石が、前記磁石孔内に互いに間隔を隔てて複数個配設された(15)項に記載の電子回路部品保持装置。
永久磁石は2個でもよいが、3個以上が望ましい。また、複数の永久磁石の間にスペーサが配設されることが望ましい。この場合、スペーサを、ゴムまたはその類似物等の弾性材料製とすれば、スペーサを磁石孔にしまり嵌合させることにより、永久磁石を固定することができ、永久磁石自体を磁石孔に固定するのに較べて固定が容易になる。
(17)前記永久磁石が、前記磁石孔内に同極同士(N極とN極同士、あるいはS極とS極同士)が互いに対向する状態で設けられた(15)項または(16)項に記載の電子回路部品保持装置。
永久磁石を同極同士が互いに対向する状態で設ければ、磁石孔の外周側に形成される磁界が強くなるとともに、磁力線の半径方向成分が多くなって、軸部を効果的に嵌合孔の密着部に密着させることが可能となり、あるいは磁石孔の中心線に平行な方向に関して、軸部を嵌合孔の密着部に引き付る磁気力を均一に作用させることが容易となって、軸方向の位置の変化に関わらずほぼ均一な力で軸部を引き付けさせることができる。複数の永久磁石の間にスペーサが配設されれば、隣接する永久磁石同士が直接当接する場合に比較して、隣接する永久磁石同士が反発し合う力が小さくて済み、永久磁石の配設や磁石孔への固定が容易となる。
(18)前記ロータリヘッドが非磁性材料から成るヘッド本体を含む(8)項ないし(17)項のいずれかに記載の電子回路部品保持装置。
ヘッド本体を強磁性材料で形成する場合に比較して、永久磁石の磁束のうち、例えば、前記 (9)項に関する説明中に記載された昇降部材,吸着ノズルおよびアダプタのうちの少なくとも1つのものの、前記軸部として機能する部分を通る部分の割合が大きくなり、その軸部として機能する部分に効果的に磁気力を作用させることができる。
(19)前記ロータリヘッドが前記一円周上に複数の嵌合孔が形成されたヘッド本体を含み、前記吸着ノズル側部が、そのヘッド本体に形成された複数の嵌合孔の各々に前記軸方向である上下方向に相対移動可能に嵌合され、昇降駆動装置により昇降させられる複数の昇降部材を含み、前記ヘッド本体の前記複数の嵌合孔の各々を形成する部分が前記複数の保持部を構成しており、前記ヘッド本体が非磁性材料から成り、前記昇降部材が強磁性材料から成る(8)項に記載の電子回路部品保持装置。
ヘッド本体を強磁性材料で形成する場合に比較して、永久磁石の磁束のうち昇降部材を通る部分の割合が大きくなり、効果的に昇降部材に磁気力を作用させることができる。昇降部材が嵌合される嵌合孔が密着保持孔として機能する。
(20)前記吸着ノズル側部が、
前記昇降部材に形成された嵌合孔に摺動可能に嵌合される第1軸部としての前記軸部とは別の第2軸部を備えた吸着ノズルまたは第2軸部を備えるとともに吸着ノズルを着脱可能に保持するアダプタと、
前記吸着ノズルまたは前記アダプタを、前記第2軸部が前記嵌合孔から突出する向きに付勢する付勢装置と、
その付勢装置の付勢力に基づく前記第2軸部の前記嵌合孔からの突出限度を規定する突出限度規定装置と
を含み、前記第2軸部が非磁性材料から成る(19)項に記載の電子回路部品保持装置。
第2軸部は、吸着部に吸着された電子回路部品が認識装置により認識されてから回路基板の装着箇所等に押し付けられるまでの間は、付勢装置の付勢力により突出限度規定装置に押し付けられ、自由な移動を抑制される。したがって、第2軸部のガタが装着位置精度に影響を及ぼすことが少なく、ガタ取りの必要性が低い。一方、第2軸部が昇降部材の嵌合孔の内周面の一部に引き付けられる場合には、第2軸部の移動に対する摩擦抵抗が大きくなり、吸着部の電子回路部品に対する押付力が過大になり易い。したがって、本項におけるように、第2軸部は非磁性材料で形成することが望ましい場合がある。
本項の特徴は、ロータリヘッドの特徴とは別に採用することも可能である。その場合には、ロータリヘッドを保持ヘッドと読み替えるものとする。
以下、請求可能発明のいくつかの実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
図1に、請求可能発明の一実施例としての電子回路部品保持装置を備えた電子回路部品装着システムが概略的に図示されている。本電子回路部品装着システムは、図1に示すように、基板搬送装置10,それぞれ部品供給装置の一種であるフィーダ型部品供給装置12およびトレイ型部品供給装置14,基板保持装置16,装着装置18および制御装置20を含む。
基板搬送装置10は、図1に示すように、システム本体としてのベッド30上に設けられ、回路基板32を、例えば、水平な一方向に搬送して基板保持装置16に搬入し、基板保持装置16から搬出する。基板搬送方向をX軸方向とし、基板保持装置16に保持されている回路基板32の表面であり、部品装着面に平行な一平面である水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向とする。基板保持装置16は位置を固定して設けられ、図示は省略するが、例えば、回路基板32を下方から支持する基板支持装置と、回路基板32の基板搬送方向に平行な両縁部をそれぞれクランプするクランプ装置とを含み、基板搬送装置10により搬入された回路基板32を水平な姿勢で保持する。フィーダ型部品供給装置12およびトレイ型部品供給装置14は、本電子回路部品装着システムでは、ベッド30上の、基板搬送装置10に対してY軸方向に隔たった両側にそれぞれ設けられている。
装着装置18は、図1および図2に示すように、ロータリヘッド40,ヘッド保持装置44,ヘッド移動装置46,ヘッド昇降装置48およびヘッド回転装置50を含む。ヘッド移動装置46は、図1に示すように、X軸方向移動装置54およびY軸方向移動装置56を含む。X軸方向移動装置54は、可動部材としてのX軸スライド60とX軸スライド移動装置62とを含む。X軸スライド移動装置62は、駆動源たるX軸移動用モータ(図示省略)と、ボールねじおよびナットを含む送りねじ機構たるボールねじ機構(図示省略)とを含む。Y軸方向移動装置56はX軸スライド60上に設けられ、可動部材としてのY軸スライド70とY軸スライド移動装置72とを含む。Y軸スライド移動装置72は、X軸スライド移動装置62と同様に、駆動源たるY軸移動用モータ(図示省略)と送りねじ機構(図示省略)とを含む。X軸移動用モータおよびY軸移動用モータは、例えば、電動モータの一種であるエンコーダ付サーボモータにより構成される。サーボモータは、回転角度の正確な制御が可能な電動回転モータであり、サーボモータに代えてステップモータを用いてもよい。リニアモータを用いてもよい。
図2に示すように、Y軸スライド70に前記ヘッド保持装置44,ヘッド昇降装置48およびヘッド回転装置50が設けられ、X軸スライド60およびY軸スライド70の移動により、ヘッド保持装置44が水平面上の任意の位置へ移動させられる。X軸,Y軸スライド60,70の移動はそれぞれ、例えば、案内装置たるボールリニアガイドにより位置ずれを防止されつつ案内される。ヘッド移動装置46は、ロータリヘッド40と基板保持装置16とを、基板保持装置16に保持された回路基板32の部品装着面に平行な方向に相対移動させる相対移動装置である。これらヘッド保持装置44等は、特開2006−261325公報に記載のヘッド保持装置等と同様に構成され、ロータリヘッド40の基本的な構成は、特開2006−261325公報に記載のロータリヘッドと同じであり、簡単に説明する。
ヘッド保持装置44は、図2に示すように、装置本体たる軸状部材80および軸状部材80の下端部に一体的に設けられたヘッド保持部82とを含む。軸状部材80は、横断面形状が円形を成し、外周面にスプライン84が設けられたスプライン軸部材である。ヘッド保持部82は、横断面形状が円形を成し、軸状部材80より大きい直径を有する。
ヘッド回転装置50は、Y軸スライド70に、基板保持装置16に保持された回路基板32の部品装着面に直角な軸線であって、鉛直な軸線まわりに回転可能に保持された回転部材としての回転体86と、回転部材駆動装置としての回転体駆動装置88とを含む。回転体駆動装置88は回転用モータ90を駆動源とし、その回転が回転体86に固定のギヤ92等を含む回転伝達装置により回転体86に伝達され、回転体86が鉛直な回転軸線まわりに回転させられる。回転用モータ90は、例えば、エンコーダ付サーボモータにより構成される。回転体86は円筒状を成し、その内周面にスプライン94が設けられてスプライン穴が設けられ、軸状部材80のスプライン84が軸方向に相対移動可能かつ相対回転不能に嵌合され、回転体86の回転により軸状部材80およびヘッド保持部82が鉛直軸線まわりに正逆両方向に任意の角度回転させられる。スプライン94はボール(図示省略)を保持したボールスプラインとされ、スプライン軸部材である軸状部材80は回転体86にボールを介してスプライン嵌合され、位置ずれが防止されている。
前記ヘッド昇降装置48は、図2に示すように、Y軸スライド70に昇降可能に設けられた昇降部材100と、駆動源としての昇降用モータ102と、Y軸スライド70に軸方向に相対移動不能かつ鉛直軸線まわりに回転可能に設けられたねじ軸としてのボールねじ104および昇降部材100に固定のナット106を含む送りねじ機構108とを含む。昇降用モータ102は、例えば、エンコーダ付サーボモータにより構成される。軸状部材80の上部は、昇降部材100により相対回転可能かつ軸方向に相対移動不能に保持されており、ボールねじ104が昇降用モータ102により回転させられ、昇降部材100が昇降させられることによりヘッド保持装置44が昇降させられる。ヘッド昇降装置48は、ロータリヘッド40と基板保持装置16とを、回路基板32の部品装着面に直角な方向に相対移動させる相対移動装置であり、互いに接近,離間させる接近・離間装置である。
軸状部材80内には、その軸線上に通路110が設けられるとともに、その外側に円環状通路112が設けられ、円環状通路112は負圧ポンプ等の負圧源120に接続されている。負圧源120から円環状通路112への負圧の供給は、開閉装置122により許容,遮断される。以後、円環状通路112を負圧供給通路112と称する。通路110は、コンプレッサ等の正圧源124および前記負圧源120に接続されている。通路110への正圧の供給と負圧の供給とは切換装置126により切り換えられ、正圧と負圧とが択一的に供給される。切換装置126により、通路110が大気に開放された状態も得られる。以後、通路110を正圧・負圧供給通路110と称する。
前記ヘッド保持部82は、図2に示すように、その軸線に直角な一平面状を成し、水平で下向きの吸着面130を備えている。ヘッド保持部82には、図3に示すように、吸着面130に開口し、その軸線を中心線とする円環状の負圧室用凹部132が形成され、通路134により負圧供給通路112に連通させられている。正圧・負圧供給通路110の下端部は、吸着面130に開口させられている。
ロータリヘッド40は、図3に示すように、ヘッド本体150,複数の保持部152,それぞれ保持部152により保持された吸着ノズル154,複数の吸着ノズル154の各々について設けられたバルブ装置156およびノズル昇降装置158を備えている。 ヘッド本体150は、製造の都合上、複数の部材が互いに組み付けられて成り、組付け後は一体のヘッド本体150として機能する。このヘッド本体150は、本実施例では非磁性材料、例えば、アルミニウムにより形成され、横断面形状が円形を成す。ヘッド本体150は、その軸線に直角で一平面状の被吸着面160を備えており、被吸着面160が吸着面130に密着させられて負圧室用凹部132の開口が塞がれ、ヘッド吸着用負圧室162が形成される。負圧供給通路112からヘッド吸着用負圧室162に供給される負圧によってロータリヘッド40がヘッド保持装置44により吸着され、同心に保持される。ロータリヘッド40はヘッド保持装置44により保持された状態では、軸線が上下(鉛直)方向となり、ヘッド保持装置44の昇降,回転により昇降,回転させられる。
ヘッド本体150には、図3および図4に示すように、その回転軸線を中心線とする一円周上に複数、例えば、12個の嵌合孔170が形成されている。これら嵌合孔170はそれぞれ、横断面形状が円形を成し、図3に示すように、ヘッド本体150の回転軸線に平行に延び、ヘッド本体150の被吸着面160とは反対側の面に開口させられた有底孔であり、下方に開口させられている。なお、図3に示すように、12個の嵌合孔170は、それらのうちの2つは、30度より大きい角度間隔で設けられ、残りは30度より小さい等角度間隔で設けられている。このように角度間隔が設けられているのは、後述するレバーおよび第1,第2バルブスプールとレバー駆動部材との干渉を回避するためであるが、本発明とは関係が薄いため、干渉回避についての説明は省略する。
12個の嵌合孔170にはそれぞれ、図3に2つを示すように、昇降部材172が上下方向に相対移動可能に嵌合されている。12個の昇降部材172はいずれも、全体が強磁性材料、例えば、SCM(クロムモリブデン鋼)により形成され、それぞれについて設けられた昇降駆動装置174により個々に昇降させられる。昇降駆動装置174は、図3に1つが示されるように、ヘッド本体150の嵌合孔170より外周側の部分に軸176により、嵌合孔170の中心線と直角に立体交差する水平な軸線まわりに回動可能に取り付けられた駆動部材としてのレバー178を備えている。レバー178は板状を成し、軸176から延び出させられた一方のアーム部180において、昇降部材172の上端部に、レバー178の回動軸線と平行に設けられた係合部としての軸状部182に相対回動可能に係合させられている。レバー178の他方のアーム部184は、軸176からヘッド本体150の外へ延び出させられ、その延び出し端部に部分円筒面状を成す係合部186が設けられている。レバー178は、アーム部180とヘッド本体150との間に配設された付勢装置の一種である弾性部材としての圧縮コイルスプリング188により、ボール190を介して昇降部材172を上昇させる向きに付勢されている。このスプリング188の付勢によるレバー178の回動限度は、昇降部材172が嵌合孔170の底面に当接することにより規定される。昇降部材172の嵌合孔170の底面に当接する位置が上昇端位置である。
レバー178は、図3に示すように、前記回転体86に、ロータリヘッド40の回転軸線まわりに相対回転可能に設けられたレバー駆動部材192により駆動される。レバー駆動部材192は、回転体86およびリセット部材194により、ロータリヘッド40の回転軸線まわりに相対回転可能に支持されたギヤ196から下方へ延び出させられ、ギヤ196および駆動源としての旋回用モータ198等を含む旋回装置200により、ロータリヘッド40に対して旋回させられる。ヘッド保持装置44により保持されたロータリヘッド40が下降させられるとき、レバー178も下降させられるが、その係合部186は、レバー駆動部材192の係合部202の係合面204に係合して下降を阻止される。それにより、ロータリヘッド40が更に下降させられるのに伴ってレバー178の回動軸線が係合部186に対して下降させられるとともに、レバー178がスプリング188の付勢力に抗して回動させられて昇降部材172が下降させられる。本ロータリヘッド40においてはアーム部180,184の長さが同じにされており、昇降部材172は、ロータリヘッド40の下降距離の2倍の距離下降させられ、12個の昇降部材172のうち、電子回路部品の吸着あるいは装着を行う吸着ノズル154を保持した昇降部材172が、他の吸着ノズル154を保持した昇降部材172より下方へ突出させられ、吸着ノズル154が選択される。ロータリヘッド40の上昇時には、レバー178はスプリング188により付勢され、昇降部材172を上昇させる方向に回動させられ、昇降部材172がロータリヘッド40と共に上昇させられつつ、ヘッド本体150に対して上昇させられて上昇端位置へ戻り、その昇降部材172に保持された吸着ノズル154が他の吸着ノズル154と同じ高さの位置であって、選択されていない非選択位置に戻る。昇降部材172および昇降駆動装置174がノズル昇降装置158を構成している。
12個の昇降部材172にはそれぞれ、図3に2個を示すように、その内部に下方に開口する有底の嵌合孔220が形成され、各嵌合孔220に前記吸着ノズル154が軸方向に摺動可能にかつ相対回転不能に嵌合されている。吸着ノズル154は、軸部222および吸着部224を有する。軸部222は円筒状を成し、全体が非磁性材料、例えば、アルミニウムにより形成されており、嵌合孔220に軸方向に摺動可能に嵌合されるとともに、その一端部であり、昇降部材172から下方へ突出させられた下端部に吸着部224が設けられている。吸着部224は、本実施例では、全体が非磁性材料、例えば、セラミックスにより形成され、その中心を貫通して負圧孔226が形成され、上端は軸部222内に開口させられ、下端は、軸線に直角な吸着面228に開口させられている。吸着ノズル154には、吸着面228の形状,寸法が異なる複数種類のものがある。
吸着ノズル154は、軸部222と嵌合孔220の底面との間に配設された付勢装置の一種である弾性部材としての圧縮コイルスプリング230により、軸部222が嵌合孔220から下方へ突出する向きに付勢されている。このスプリング230の付勢による吸着ノズル154の下降限度であって、軸部222の嵌合孔220からの突出限度は、軸部222に、その外周面から半径方向外向きに突出する状態で設けられた係合部たる係合突部232が、昇降部材172の周壁に上下方向に延びる状態で形成された被係合部たる長孔234に、上下方向に相対移動可能に嵌合されるとともに、長孔234の下側の端面236に係合することにより規定される。これら係合突部232および長孔234が突出限度規定装置238を構成している。突出限度規定装置238は、係合突部232と長孔234の側面との係合により吸着ノズル154の昇降部材172に対する相対回転を阻止する相対回転阻止装置としても機能する。係合突部232も、全体が非磁性材料、例えば、アルミニウムにより形成されている。
本実施例においては、昇降部材172全体が第1軸部を構成し、吸着ノズル154の軸部222が第2軸部を構成し、昇降部材172および吸着ノズル154が吸着ノズル側部を構成している。また、ヘッド本体150の12個の嵌合孔170が形成された部分がそれぞれ、保持部152を構成し、ロータリヘッド40は、その回転軸線を中心線とする一円周上に12個の保持部152を備え、ヘッド本体150がノズルホルダを構成し、ホルダ側部を構成している。吸着ノズル側部およびホルダ側部は複数ずつ、本実施例では12ずつある。
前記複数のバルブ装置156はそれぞれ、図3に示すように、第1バルブ240および第2バルブ242を備えている。これら第1,第2バルブ240,242は、本実施例においてはいずれもスプールバルブとされており、それぞれ第1バルブスプール244,第2バルブスプール246を備えている。第1,第2バルブスプール244,246はそれぞれ、ヘッド本体150のノズル保持部152の外周側部分であって、レバー178の回動軸線より外周側の部分に、ロータリヘッド40の軸線に平行な方向に相対移動可能に嵌合されている。第1バルブスプール244は、図3に示すように、前記負圧供給通路112からヘッド本体150内に形成された負圧通路に供給される負圧の吸着ノズル154への供給を阻止する原位置と、原位置からヘッド本体150に対して上昇させられた切換位置であって、吸着ノズル154への負圧の供給を許容する負圧供給位置とに移動させられる。また、第2バルブスプール246は、図3に示すように、第1バルブスプール244への負圧の供給を許容するとともに、前記正圧・負圧供給通路110から、ヘッド本体150内に形成された正圧通路に供給される正圧の吸着ノズル154への供給を阻止する原位置と、ヘッド本体150に対して原位置から上昇させられ、第1バルブスプール244への負圧の供給を遮断するとともに、吸着ノズル154への正圧の供給を許容する正圧供給位置とに移動させられる。
これら第1,第2バルブスプール244,246はそれぞれ、前記レバー駆動部材192により、原位置から負圧供給位置,正圧供給位置へ移動させられる。そのため、第1,第2バルブスプール244,246の各上端部には、ヘッド本体150から半径方向外向きに突出する係合部250,252が設けられ、ロータリヘッド40の下降時にレバー駆動部材192の係合面204に係合して下降を阻止され、ヘッド本体150に対して上昇させられる。それぞれ負圧供給位置と正圧供給位置とに移動させられた第1,第2バルブスプール244,246は、ロータリヘッド40が、電子回路部品の吸着,装着時における上昇端位置より更に上方へ移動させられることにより、前記リセット部材194によってヘッド本体150に対して下降させられ、原位置へ戻される。
ヘッド本体150には、図3および図4に示すように、複数の保持部152の各々に対応する複数箇所であって、各保持部152の内周側の前記嵌合孔170に近接する部分にそれぞれ磁石孔270が形成されている。各磁石孔270は、ロータリヘッド40の回転軸線と各嵌合孔170の中心線とを含む各平面上に、ロータリヘッド40の回転軸線と平行に延びる直線を中心線とする円形断面の孔として形成されている。そして、これら磁石孔270の各々の内部に永久磁石272が複数個ずつ、図示の例では3個ずつ、嵌合され、複数の保持部152の内周側に配設されている。これら磁石孔270はそれぞれ、昇降部材172が嵌合される嵌合孔170の上端部から、下側の開口近くに至る長さを有し、上部に開口を有する有底孔とされ、ヘッド本体150の軸方向の両端面の一方である上端面側から他方である下端面に向かって形成されている。磁石孔270の開口は、ヘッド本体150を構成する複数の部材の1つであって、前記被吸着面160が設けられた部材により閉塞されている。3個ずつの永久磁石272はそれぞれ短い円柱形状を成し、図5に示すように、ゴムまたはその類似物である弾性材料製のスペーサ274を間に挟み、磁石孔270の中心線に平行に、かつ、その中心線に平行な方向に互いに間隔を隔てて並ぶとともに、同極同士が互いに対向する状態で嵌合されている。スペーサ274は磁石孔270にしまり嵌合され、それによってスペーサ274の下側の永久磁石272が磁石孔270に固定されている。
一番上の永久磁石272は、固定部材276により磁石孔270に固定されている。固定部材276は、中空円筒状の本体部278と、中空円筒の周壁が中心線に平行な方向に延びる複数のスリットにより割られるとともに、先端に向かうに従って半径方向外向きに拡がった固定部280とを備え、固定部280が縮径された状態で磁石孔270に嵌合されることにより磁石孔270に固定され、一番上の永久磁石272を固定する。さらに、固定部280に接着剤が塗布されて、磁石孔270に接着されてもよい。スペーサ274および固定部材276が永久磁石を磁石孔に固定する固定装置を構成している。
このように12個の昇降部材172のそれぞれに対応して永久磁石272が配設されることにより、強磁性材料製の昇降部材172の各々を通って磁界が形成され、昇降部材172に、嵌合孔170の内周面の予め定められた部分であって、永久磁石272に最も近い部分、本実施例ではロータリヘッド40の回転軸線側の部分である密着部284(図3および図4参照)に向かって引き寄せる磁気力が作用する。それにより、昇降部材172が密着部284に密着させられ、昇降部材172と嵌合孔170との間の、昇降部材172のヘッド本体150に対する軸方向の相対移動を許容するために設けられている隙間による昇降部材172のガタが除去される。永久磁石272が3個、磁石孔270の中心線に平行に並んで配設されているため、密着部284は嵌合孔170の中心線に平行な方向に長く、また、昇降部材172の全体が強磁性材料製であるため、昇降部材172が上下方向においていずれの位置にあっても磁気力が作用し、密着部284に密着した状態に保たれる。さらに、3個の永久磁石272は同極同士が互いに対向する状態で設けられており、隣接する永久磁石270の磁界同士が反発し、永久磁石の半径方向外側に強い磁界が得られ、昇降部材172が密着部284に効果的に密着させられる。本実施例においては、12個の嵌合孔170がそれぞれ、密着保持孔とされている。以後、嵌合孔170を密着保持孔170と称する。
昇降部材172に摺動可能に嵌合された吸着ノズル154は非磁性材料製であるため、永久磁石272の磁気力は作用せず、永久磁石272によっては、嵌合孔220と吸着ノズル154の軸部222との間の軸部222の軸方向の相対移動を許容するために設けられている隙間によるガタは除去されない。しかし、吸着ノズル154は、スプリング230により付勢され、突出限度規定装置238の係合突部232が長孔234の端面236に押し付けられた状態では、昇降部材172に係止されて自由な移動を抑制され、上記隙間によるガタつきの発生が抑制される。
さらに、図1に概略的に示すように、X軸スライド60には2組の部品撮像システム300が設けられ、Y軸スライド70にはマーク撮像システム302が設けられている。これら撮像システム300,302はそれぞれ、認識装置の一種である撮像デバイスとしてのCCDカメラおよび照明装置(図示省略)を備えている。また、前記制御装置22はコンピュータを主体として構成され、前記基板搬送装置10等を制御する。
以上のように構成された電子回路部品装着システムにおいて回路基板32に電子回路部品を装着する場合には、ヘッド保持装置44により保持されたロータリヘッド40がフィーダ型部品供給装置12あるいはトレイ型部品供給装置14へ移動させられ、吸着ノズル154に電子回路部品を吸着させる。この際、ロータリヘッド40の回転により12個の吸着ノズル154が順次、予め定められた部品吸着位置へ移動させられて昇降させられ、電子回路部品の吸着を行う。12個の吸着ノズル154がいずれも、電子回路部品の吸着,装着に使用される使用ノズルである。レバー駆動部材192は、ロータリヘッド40の回転軸線まわりにおいて部品吸着位置に対応する位置へ移動させられ、ロータリヘッド40の下降に伴って、電子回路部品の吸着を行う吸着ノズル154について設けられたノズル昇降装置158のレバー178がレバー駆動部材192の係合面204に係合して回動させられ、電子回路部品の吸着を行う吸着ノズル154を保持した昇降部材172がヘッド本体150と共に下降させられつつ、さらにそのヘッド本体150に対して下降させられ、選択された吸着ノズル154が電子回路部品に当接させられる。昇降部材172は永久磁石272の磁気力によって密着部284に密着させられているが、レバー172によって機械的に駆動されるため、密着部284に密着させられた状態を保ちつつ、ヘッド本体150に対して下降させられる。
ロータリヘッド40の下降時にはまた、電子回路部品の吸着を行う吸着ノズル154について設けられたバルブ装置156の第1バルブスプール244の係合部250がレバー駆動部材192の係合面204に係合し、ヘッド本体150に対して原位置から負圧供給位置へ上昇させられ、昇降部材172に形成された通路,軸部222を通って吸着部224の負圧孔226に負圧が供給され、電子回路部品が吸着される。ロータリヘッド40は、吸着ノズル154が電子回路部品に当接した後、更に小距離、昇降部材172が下降させられる距離、下降させられる。この下降は、昇降部材172がスプリング230を圧縮しつつ吸着ノズル154に対して下降することにより許容される。吸着ノズル154が電子回路部品を吸着した後、ロータリヘッド40が上昇させられ、昇降部材172と共に吸着ノズル154が上昇させられて電子回路部品を取り出す。
全部の吸着ノズル154が電子回路部品を吸着したならば、ヘッド保持装置44はヘッド移動装置46により基板保持装置16へ移動させられるが、その途中で部品撮像システム300に至り、複数の電子回路部品がCCDカメラにより撮像される。ここでは、全部の吸着ノズル154に保持された電子回路部品がCCDカメラにより同時に一括して撮像される。そして、撮像データが画像処理コンピュータ(図示省略)により処理され、取得された電子回路部品の画像データに基づいて、複数の電子回路部品についてそれぞれ、保持位置誤差が検出される。電子回路部品の保持位置誤差には、吸着ノズル154の軸線に直角な方向の位置誤差であるX軸,Y軸方向における各位置誤差、およびX軸方向およびY軸方向に直角なZ軸方向に平行な軸線まわりの回転位置誤差が含まれる。
上記X軸,Y軸方向の各位置誤差は、吸着ノズル154の移動位置の修正により修正され、回転位置誤差は、ロータリヘッド40が回転させられることにより修正される。この際、回路基板32の部品装着箇所のX軸,Y軸方向の各位置誤差および回転位置誤差も合わせて修正され、ロータリヘッド40の回転による電子回路部品のX軸,Y軸方向の位置ずれも修正される。部品装着箇所の位置誤差は、回路基板32に設けられた複数の基準マーク(図示省略)をマーク撮像システム302により撮像することにより取得される。修正後、電子回路部品は回路基板32に装着されるのであるが、この場合には、電子回路部品の装着を行う吸着ノズル154に対応する位置へレバー駆動部材192が旋回させられ、ロータリヘッド40の下降に伴ってレバー178に係合し、回動させ、昇降部材172がヘッド本体150と共に下降させられつつ、さらにそのヘッド本体150に対して下降させられて電子回路部品が回路基板32に載置される。電子回路部品を装着する吸着ノズル154が選択され、他の吸着ノズル154より下方へ突出させられるのであり、この際にも、昇降部材172は密着部284に密着させられた状態を保って下降させられる。吸着ノズル154は、選択されない状態においても、選択されて昇降させられる状態においても、位置ずれが防止された状態に保たれる。また、電子回路部品の装着時には、前記第2バルブスプール246の係合部252がレバー駆動部材192の係合面204に係合してヘッド本体150に対して上昇させられ、原位置から正圧供給位置へ移動させられ、吸着ノズル154への負圧の供給が遮断されるとともに、正圧が供給され、電子回路部品が積極的に解放される。負圧の供給は、電子回路部品が回路基板32に当接する直前に遮断され、当接に前後して正圧が供給される。
ロータリヘッド40は、電子回路部品が回路基板32に当接した状態から更に昇降部材172が小距離下降するように下降させられ、電子回路部品が回路基板32に確実に載置されるようにされる。電子回路部品の回路基板32への当接後の昇降部材172の下降は、昇降部材172がスプリング230を圧縮して吸着ノズル154に対して下降することにより許容される。この際、突出限度規定装置238の係合突部232が長孔234の下側の端面236から離れ、吸着ノズル154の昇降部材172に対する係止が解除されるが、係合突部232が端面236から離れるのは、電子回路部品が吸着ノズル154によって回路基板32に押し付けられた後であるので、吸着ノズル154の嵌合孔220内におけるがたつきに起因する電子回路部品の装着精度低下の問題は生じない。
吸着ノズル154は、部品撮像システム300により電子回路部品が撮像され、位置誤差が算出,修正されて回路基板32の部品装着箇所上に載置されるまでの間、突出限度規定装置238によって昇降部材172に係止された状態に保たれるのであり、また、昇降部材172は、永久磁石272の磁気力によって密着部284に密着させられ、常時、ガタを除去された状態に保たれており、上昇端位置に位置する状態においても昇降時においてもガタが除去され、電子回路部品の吸着後、回路基板32に載置するまでの間、吸着ノズル154のヘッド本体150に対する、ヘッド本体150の半径方向(回転軸線と直交する方向)における相対位置が変わらず、電子回路部品の撮像および基準マークの撮像に基づいて取得された位置誤差を修正することにより、電子回路部品を回路基板32に精度良く装着することができる。電子回路部品の装着後、ロータリヘッド40は上昇させられ、レバー178が回動させられて昇降部材172が上昇させられるとともに、吸着ノズル154が上昇させられる。そして、ロータリヘッド40が移動させられ、次に、保持した電子回路部品を回路基板32に装着する吸着ノズル154が部品装着箇所へ移動させられる。
なお、電子回路部品の吸着時にも装着時と同様に、昇降部材172の密着保持孔170に対する半径方向の位置は密着部284により決められ、一定であるため、そのことを考慮して吸着ノズル154の位置決めが行われるようにすれば、昇降部材172のがたつきがない分、吸着ノズル154を電子回路部品に対して正確な位置に位置決めすることができる。
ただし、吸着ノズル154は、それが電子回路部品に当接するまでの間は、突出限度規定装置238によって昇降部材172に係止された状態に保たれるが、吸着ノズル154の昇降部材172に対する半径方向の相対位置は一定に決まるわけではないので、吸着ノズル154の嵌合孔220内におけるがたつきに相当する位置誤差は除去することができない。この位置誤差を除去する必要がある場合には、吸着ノズル154の軸部220を強磁性材料製とし、永久磁石272の磁気力により嵌合孔220の密着部に引き付けられるようにすればよい。
図6に示すように、磁石孔350の上部と下部とにそれぞれ、永久磁石352,354を配設してもよい。磁石孔350は、例えば、前記磁石孔270と同様にロータリヘッド355のヘッド本体356に形成され、ロータリヘッド355の回転軸線に平行に延び、上部に開口が設けられた有底孔とされるとともに、開口部358は底部360側より大径とされている。永久磁石354は、短い円柱形状を成し、外周面に接着剤が塗布されて底部360に嵌合され、固定されている。永久磁石354の軸方向の一方の端面に接着剤を塗布し、底部360の底面に接着してもよい。永久磁石352は永久磁石354より大径の短い円柱形状を成し、外周面に接着剤が塗布されて開口部358に嵌合され、固定されている。永久磁石352は、開口部358と底部360側との間の肩面に当接し、軸方向において位置決めされる。永久磁石352も、軸方向の一方の端面に接着剤を塗布し、上記肩面に接着してもよい。これら永久磁石352,354は、それらの間にスペーサはなく、開けられており、また、磁極が同じ方向を向く状態で固定されている。接着剤が永久磁石352,354を磁石孔350に固定する固定手段を構成している。
永久磁石は、ロータリヘッドの複数の保持部のうちの複数のものに共通に設けられてもよい。例えば、図7に示すロータリヘッド380におけるように、それぞれ、12個の保持部152のうちの複数、例えば、互いに隣接する2つずつの保持部152に共通に永久磁石382を設ける。ヘッド本体384の12個の保持部152より内周側の部分の、隣接する2個の保持部152の間に対応する部分であって、ロータリヘッド40の回転軸線を含み、隣接する2個の密着保持孔170の間を通る平面上に、ロータリヘッド40の回転軸線と平行に延びる直線を中心線とする円形断面の孔として磁石孔386が1個設けられ、永久磁石382が嵌合されている。磁石孔386は、例えば、前記磁石孔270と同様に形成され、3個の永久磁石382がスペーサを間に挟んで嵌合され、固定部材により磁石孔386に固定されている。前記磁石孔350と同様の磁石孔を形成し、その上部と下部とにそれぞれ永久磁石を配設してもよい。本ロータリヘッド380においては、隣接する2個の昇降部材172に、それらの間に配設された共通の永久磁石382の磁気力が作用し、密着保持孔170の内周面の予め定められた部分に引き寄せられ、密着された状態に保たれる。密着保持孔170の内周面の永久磁石382に最も近い部分が密着部を構成する。
また、永久磁石は、ロータリヘッドの複数の保持部のすべてに共通に、かつ、ロータリヘッドの回転軸線を中心線とする一円周と同心に配設されてもよい。例えば、図8および図9に示すロータリヘッド400のヘッド本体402には、12個の保持部152の内周側に、ロータリヘッド400の回転軸線を中心線とする円環状を成す磁石孔410,412がロータリヘッドの軸線方向に距離を隔てて形成され、それぞれ円環状の永久磁石414,416が嵌合され、固定されている。上側の磁石孔410は上方に開口させられた有底孔とされ、下側の磁石孔412は下方に開口させられた有底穴とされている。磁石孔410,412は、ヘッド本体の軸方向の両端面(上側の磁石孔410については、ヘッド本体の磁石孔410が開口させられた部材の面がヘッド本体の軸方向の端面と考える)の各々から他方の端面に向かって形成されているのである。永久磁石414,416はそれぞれ、外周面に接着剤が塗布されて磁石孔410,412に嵌合され、接着されている。
12個の昇降部材172にはそれぞれ、永久磁石414,416の周方向において対応する部分の磁気力が作用し、昇降部材172が上昇端位置に位置する状態においては、永久磁石414,416の磁気力によって密着保持孔170の内周面の予め定められた密着部に密着させられ、上昇端位置から下降した位置においては主に、永久磁石416の磁気力によって密着部に密着させられた状態に保たれる。この場合にも、密着保持孔170の内周面の永久磁石414,416に最も近い部分が密着部を構成する。
本発明は、ロータリヘッドを含まない電子回路部品保持装置であって、例えば、1つの吸着ノズルが専用の昇降装置および回転装置によって昇降,回転させられる電子回路部品保持装置にも適用可能である。例えば、前記特許文献3(特開2003−174290公報)に記載の電子回路部品保持装置のように、シャフトの下端部に一体的に保持された吸着ノズルと、その吸着ノズルを軸方向に移動させ、昇降させる昇降装置と、吸着ノズルをその軸線まわりに回転させる回転装置とを備え、移動装置により、吸着ノズルの軸線と直交する方向に移動させられる電子回路部品保持装置において、シャフトを、回転装置の回転体を上下方向に貫通して形成された嵌合孔に軸方向に相対移動可能に嵌合するとともに、それらシャフトと回転体との間に、相対回転阻止部材たるキーを設け、シャフトを回転体に対して相対回転不能とする。シャフトを強磁性材料製とし、回転体の、例えば、嵌合孔に対してキーとは反対側であって、嵌合孔に近接する部分に、嵌合孔と平行に延びる磁石孔を設け、永久磁石を設ける。永久磁石は、例えば、図1〜図5に示す実施例の永久磁石272と同様に複数、磁石孔の中心線に平行な方向に並んで設ける。吸着ノズルは、シャフトが昇降装置によって昇降させられることにより昇降させられ、回転体が回転駆動装置により回転させられ、シャフトが回転させられることにより回転させられるが、シャフトは、永久磁石の磁気力が作用し、嵌合孔の内周面の予め定められた部分であり、嵌合孔に対してキーが設けられた部分とは反対側の部分であって、永久磁石に最も近い部分である密着部に密着させられており、シャフトのガタが除去され、吸着ノズルの半径方向の位置ずれが防止される。
このような電子回路部品保持装置においては、シャフトが軸部を構成し、吸着ノズルにより構成される吸着部と共に吸着ノズル側部を構成し、嵌合孔を備え、永久磁石が設けられる回転体がホルダ側部を構成し、これらが保持ヘッドを構成する。吸着ノズルをシャフトに形成された嵌合孔に摺動可能に嵌合するとともに、付勢装置および突出限度規定装置を設け、シャフトが昇降部材を構成し、吸着ノズルが第2軸部を備えるようにしてもよく、第2軸部を備えたアダプタに吸着ノズルを保持させてもよく、第2軸部の少なくとも一部を強磁性材料製としてもよい。吸着ノズルを軸方向に摺動可能に保持するシャフトに永久磁石を保持させ、ホルダ側部を構成させてもよい。
また、本発明は、前記特許文献1(特開2003−101295公報)および特許文献2(特開2004−311613公報)にそれぞれ記載の電子回路部品保持装置のように、複数の吸着ノズルのうちの1つを選択し、その選択された吸着ノズルのみが電子回路部品の吸着に単独で使用される電子回路部品保持装置にも適用可能である。電子回路部品の吸着に使用される吸着ノズルは単独使用型吸着ノズルと称することができ、電子回路部品の吸着に使用されない他の吸着ノズルより突出した選択位置へ移動させられたままとされ、他の電子回路部品の吸着に使用されない吸着ノズルは非選択位置に位置させられたままとされる。この場合、例えば、吸着ノズルを、少なくとも一部が強磁性材料製である軸部を備えたものとし、ノズル保持体に形成された嵌合孔に摺動可能に嵌合するとともに、ノズル保持体に永久磁石を設け、永久磁石の磁気力によって軸部を嵌合孔の内周面に密着させてガタを除去し、吸着ノズルを位置ずれが防止された状態で選択位置に位置させる。ノズル保持体に複数の嵌合孔を形成してそれぞれ昇降部材を上下方向に相対移動可能に嵌合し、各昇降部材の嵌合孔に吸着ノズルを摺動可能に嵌合するとともに、付勢装置および突出限度規定装置を設け、昇降部材の少なくとも一部を強磁性材料製とし、軸部を構成させてもよく、吸着ノズルを第2軸部を備えたものとしてもよく、アダプタを介して吸着ノズルを昇降部材に保持させてもよい。
さらに、本発明は、特開平6−342998号公報に記載の電子回路部品保持装置のように、ロータリヘッドが回転軸線まわりに回転させられるが、移動,昇降はさせられず、ヘッド本体に、ロータリヘッドの回転軸線を中心とする一円周上に複数、等角度間隔に設けられた複数の吸着ノズルが、ヘッド本体の回転により順次、部品装着ステーション,部品装着ステーション等へ移動させられるとともに、ヘッド本体に対して昇降させられて電子回路部品の吸着,装着を行う電子回路部品保持装置にも適用可能である。
また、例えば、前記昇降部材172を非磁性材料製とし、前記吸着ノズル154の軸部222を強磁性材料製とし、吸着ノズル側部を吸着ノズルから成るものとすることにより、発明の態様の項の(3)項の発明の一実施例である電子回路部品保持装置が得られる。
さらに、例えば、前記昇降部材172と、前記吸着ノズル154の軸部222とを共に強磁性材料製とすることにより、発明の態様の項の(7)項の発明の一実施例である電子回路部品保持装置が得られる。
また、吸着ノズル側部において吸着ノズルはアダプタを介して保持されてもよい。アダプタに対して吸着ノズルが動くことは予定されず、アダプタに対して吸着ノズルを着脱することにより、吸着ノズル側部において吸着ノズルが容易に替えられる。
さらに、2個の永久磁石を円形断面の磁石孔内に上下に距離を隔てて配設する場合、それらの間にスペーサを挟んで軸線方向に位置決めしてもよく、また、永久磁石を円環状とし、複数の保持部の全部について共通に設ける場合、永久磁石をロータリヘッドの回転軸線に平行な方向において長い円筒状を成すものとしてもよい。
請求可能発明の一実施例である電子回路部品保持装置を備えた電子回路部品装着システムを概略的に示す平面図である。 上記電子回路部品装着システムの装着装置を示す側面図(一部断面)である。 上記装着装置のロータリヘッドを示す側面断面図である。 上記ロータリヘッドのヘッド本体に設けられた保持部および永久磁石の配置を概略的に示す平面図である。 上記ヘッド本体に配設された永久磁石を示す側面断面図である。 請求可能発明の別の実施例である電子回路部品保持装置のロータリヘッドの永久磁石および保持部を概略的に示す側面図である。 請求可能発明の更に別の実施例である電子回路部品保持装置のロータリヘッドにおける保持部および永久磁石の配置を概略的に示す平面図である。 請求可能発明の更に別の実施例である電子回路部品保持装置のロータリヘッドにおける保持部および永久磁石の配置を概略的に示す平面図である。 図8に示す保持部および永久磁石を概略的に示す側面図(一部断面)である。
符号の説明
40:ロータリヘッド 44:ヘッド保持装置 46:ヘッド移動装置 48:ヘッド昇降装置 150:ヘッド本体 152:保持部 154:吸着ノズル 170:嵌合孔(密着保持孔) 172:昇降部材 174:昇降駆動装置 220:嵌合孔 222:軸部 224:吸着部 226:負圧孔 230:圧縮コイルスプリング 238:突出限度規定装置 270:磁石孔 272:永久磁石 274:スペーサ 284:密着部 350:磁石孔 352,354:永久磁石 355:ロータリヘッド 356:ヘッド本体 380:ロータリヘッド 382:永久磁石 384:ヘッド本体 386:磁石孔 400:ロータリヘッド 402:ヘッド本体 410,412:磁石孔 414,416:永久磁石

Claims (10)

  1. 少なくとも一部が強磁性材料から成る軸部とその軸部の先端側に設けられた吸着部とを含み、その吸着部の中心に形成された負圧孔に供給される負圧により電子回路部品を吸着して保持する吸着ノズル側部と、
    その吸着ノズル側部の前記軸部が軸方向に摺動可能に嵌合される嵌合孔を備えたホルダ側部と、
    そのホルダ側部に設けられた永久磁石と
    を含み、前記永久磁石が、前記軸部にその軸部を前記嵌合孔の内周面の予め定められた密着部に向かって引き寄せる磁気力を作用させる状態で設けられ、それにより、前記嵌合孔が、前記密着部において密着した状態で前記軸部を保持する密着保持孔とされた電子回路部品保持装置。
  2. 前記軸部が強磁性材料から成る一方、前記吸着部が非磁性材料から成る請求項1に記載の電子回路部品保持装置。
  3. 前記吸着ノズル側部が、前記ホルダ側部の密着保持孔に、前記軸方向である上下方向に相対移動可能に嵌合され、昇降駆動装置により昇降させられる昇降部材であって、それの少なくとも一部が前記軸部を構成するものを含む請求項1または2に記載の電子回路部品保持装置。
  4. 前記ホルダ側部が、回転軸線を中心線とする一円周上に複数の保持部を備え、前記回転軸線のまわりに回転させられるロータリヘッドを含み、そのロータリヘッドが前記一円周上に複数の嵌合孔が形成されたヘッド本体を含み、前記吸着ノズル側部が、そのヘッド本体に形成された複数の嵌合孔の各々に前記軸方向である上下方向に相対移動可能に嵌合され、昇降駆動装置により昇降させられる複数の昇降部材を含み、前記ヘッド本体の前記複数の嵌合孔の各々を形成する部分が前記複数の保持部を構成している請求項1ないし3のいずれかに記載の電子回路部品保持装置。
  5. 前記永久磁石が、前記ロータリヘッドの前記複数の保持部の各々に対応する複数箇所に設けられた請求項4に記載の電子回路部品保持装置。
  6. 前記永久磁石が、前記ロータリヘッドの前記複数の保持部のうちの複数のものに共通に設けられた請求項4に記載の電子回路部品保持装置。
  7. 前記永久磁石が、前記ホルダ側部に前記軸方向と平行に形成された磁石孔の中心線に平行な方向に並んで複数個設けられた請求項1ないし6のいずれかに記載の電子回路部品保持装置。
  8. 前記永久磁石が、前記磁石孔内に同極同士が互いに対向する状態で設けられた請求項7に記載の電子回路部品保持装置。
  9. 前記ホルダ側部が、回転軸線を中心線とする一円周上に複数の保持部を備え、前記回転軸線のまわりに回転させられるロータリヘッドを含み、そのロータリヘッドが前記一円周上に複数の嵌合孔が形成されたヘッド本体を含み、前記吸着ノズル側部が、そのヘッド本体に形成された複数の嵌合孔の各々に前記軸方向である上下方向に相対移動可能に嵌合され、昇降駆動装置により昇降させられる複数の昇降部材を含み、前記ヘッド本体の前記複数の嵌合孔の各々を形成する部分が前記複数の保持部を構成しており、前記ヘッド本体が非磁性材料から成り、前記昇降部材が強磁性材料から成る請求項1ないし8のいずれかに記載の電子回路部品保持装置。
  10. 前記吸着ノズル側部が、
    前記昇降部材に形成された嵌合孔に摺動可能に嵌合される第1軸部としての前記軸部とは別の第2軸部を備えた吸着ノズルまたは第2軸部を備えるとともに吸着ノズルを着脱可能に保持するアダプタと、
    それら吸着ノズルまたはアダプタを、前記第2軸部が前記嵌合孔から突出する向きに付勢する付勢装置と、
    その付勢装置の付勢力に基づく前記第2軸部の前記嵌合孔からの突出限度を規定する突出限度規定装置と
    を含み、前記第2軸部が非磁性材料から成る請求項9に記載の電子回路部品保持装置。
JP2007170778A 2007-06-28 2007-06-28 電子回路部品保持装置 Active JP4902442B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007170778A JP4902442B2 (ja) 2007-06-28 2007-06-28 電子回路部品保持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007170778A JP4902442B2 (ja) 2007-06-28 2007-06-28 電子回路部品保持装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009010205A JP2009010205A (ja) 2009-01-15
JP4902442B2 true JP4902442B2 (ja) 2012-03-21

Family

ID=40324992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007170778A Active JP4902442B2 (ja) 2007-06-28 2007-06-28 電子回路部品保持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4902442B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5126177B2 (ja) * 2009-07-29 2013-01-23 パナソニック株式会社 部品実装装置
CN105027698B (zh) * 2013-03-06 2018-01-09 富士机械制造株式会社 电子电路元件安装机

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3863487B2 (ja) * 2001-12-28 2006-12-27 シーケーディ株式会社 移載装置
JP3813913B2 (ja) * 2002-08-29 2006-08-23 松下電器産業株式会社 部品実装装置
JP2004311613A (ja) * 2003-04-04 2004-11-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 部品実装装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009010205A (ja) 2009-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0821549B1 (en) Electronic component-mounting apparatus
CN109952017B (zh) 元件装配机
KR102006989B1 (ko) 이동탑재 유닛, 이동탑재 장치 및 보유지지 유닛
JP4969609B2 (ja) 電気部品保持装置
JP6028084B2 (ja) 電子回路部品装着機
JP5954945B2 (ja) 複重型ロータリヘッドによる複数部品同時取出方法
JP2012164881A (ja) 複重型ロータリヘッドおよび電子回路部品装着機
JP2000294990A (ja) 電気部品の装着方法および電気部品装着システム
JP4902442B2 (ja) 電子回路部品保持装置
JP6454426B2 (ja) ロータリーヘッド、及び、表面実装機
JP4405310B2 (ja) 部品装着装置
WO2017216859A1 (ja) 電子部品装着機および電子部品切離し方法
WO2019229884A1 (ja) 部品実装システム
JP6132512B2 (ja) 部品装着装置
JP4700131B2 (ja) 電子部品保持装置および電子部品装着システム
JP5876967B2 (ja) 部品実装装置
JP6792422B2 (ja) 部品実装装置
JP2015056573A (ja) 装着ヘッド及び部品実装装置
JP4365270B2 (ja) 部品移載装置、表面実装機および部品検査装置
JP6781326B2 (ja) 部品実装装置
JP3813913B2 (ja) 部品実装装置
JP2003258495A (ja) 部品装着装置用の部品装着ヘッド
WO2018163425A1 (ja) ノズル交換治具及びこれを用いたノズル交換システム
CN112219462B (zh) 元件安装机以及支撑部件的配置变更方法
JP2000141263A (ja) 電子部品吸着用ノズル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111206

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4902442

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150113

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250