JP4901199B2 - 抵抗溶接用電極チップ - Google Patents

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Description

本発明は、高い伝導率と強度を有し長期間にわたって安定して抵抗溶接を行なうことができる抵抗溶接用電極チップに関するものである。
例えば、自動車の生産ライン等においてはボディ部材とナット部品の溶接など多くの溶接個所があり、ロボットアームを利用して抵抗溶接を行なっている。このような抵抗溶接機の電極チップには、導電率および熱伝導率が高いこと、更に常温および高温における機械的強度が高いことが要求されている。
これらの要求に適合するものとして、Cr−Cu、Zr−cu、Zr−Cr−Cu系等の銅合金の材料が用いられてきた(例えば、特許文献1を参照)。これらの材料は、通常75%以上の導電率を示し、またCr、Zrの添加元素がCu生地中へ析出して高温強度を高めており、最適材料とされている。
しかしながら、生産性の向上に伴う過酷な使用条件下では、前記の材料からなる電極を用いても、なお溶接部の品質を維持するために溶接中電極の先端形状を頻繁に研磨修正したり、耐久性に乏しいため早期に交換しなければならないという問題点があり、このことが生産の合理化を阻害する一つの要因となっていた。
特公昭60−39140号公報
本発明は上記のような問題点を解決して、高い伝導率と強度を有し長期間にわたって安定して抵抗溶接を行なうことができ、チップの寿命を大幅に延ばすことができる抵抗溶接用電極チップを提供することを目的として完成されたものである。
上記課題を解決するためになされた本発明の抵抗溶接用電極チップは、クロム・ジルコニウム系銅合金に、鉄およびニッケルを添加した合金よりなる抵抗溶接用電極チップであって、前記クロム・ジルコニウム系銅合金は、Cr:0.3〜1.0質量%およびZr:0.02〜0.1質量%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなるものであり、また、前記鉄:0.01〜0.2質量%、ニッケル:0.1〜0.3質量%の範囲で添加することを特徴とするものである。
本発明では、電極チップとしてクロム・ジルコニウム系銅合金に、鉄およびニッケルを添加した銅合金よりなるものとすることで、高い伝導率を維持しつつ、さらには高温使用時においける合金の粘りを向上させ、機械的強度を高めてチップの寿命を大幅に延ばすことができる。
以下に、本発明の好ましい形態を示す。
本発明でいうクロム・ジルコニウム系銅合金は、Zr−Cr−Cu系銅合金を意味し、この銅合金は、母材中へのクロムおよびジルコニウムの析出により、耐熱性や機械的強度を高めるものとして電極チップ材料に広く利用されている。
このクロム・ジルコニウム系銅合金は、Cr:0.3〜1.0質量%およびZr:0.02〜0.1質量%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなるものである。
Crが0.3質量%未満では十分な硬度が得られず、1.0質量%より多くても一層の硬度の増加が得られない。また、Zrが0.02質量%未満では硬度、耐熱性を高めることが難しく、0.1質量%より多いと電気伝導率が低下するおそれがある。
なお、不可避不純物としてはMg、Si、Al、Sn、Mn、Ag、Co、Pb、B、P等が1.0質量%以下含まれていてもよい。
本発明は、前記クロム・ジルコニウム系銅合金に、鉄およびニッケルを添加する点に特徴を有する。
即ち、本発明者は電極チップの寿命延長について研究した結果、従来、不純物として含有することはあっても、積極的に含有させることはなかった鉄およびニッケルを添加した銅合金よりなるものとすることで、高い伝導率を維持しつつ、さらには高温使用時における合金の機械的強度を高めることができることを見出したのである。
鉄およびニッケルを積極的に添加することにより、特に高温使用時における合金の粘り(高温クリープ強さ)を向上させることとなり、結果として機械的強度を高めてチップの寿命を大幅に延ばすことができるのである。
鉄およびニッケルを添加した場合に、前記クロム・ジルコニウム系銅合金に対して如何なる作用をし、また如何なる結晶構造となるかは不明であるが、鉄、ニッケルは粘りのある金属材料であり、高温使用時における合金の粘りを向上させることで、機械的強度を高めているものと推測される。更に、鉄またはニッケル単独では効果が小さく、鉄およびニッケルの両方を添加する必要がある。
なお、鉄およびニッケルの添加量としては、Fe:0.01〜0.2質量%、Ni:0.1〜0.3質量%の範囲が好ましい。
いずれも添加量が0.01質量%未満では合金の粘りを十分に向上させることができず、また鉄が0.2質量%より多い場合、あるいはニッケルが0.3質量%より多い場合は電気伝導率が低下するおそれがある。
表1に示す化学成分からなる合金で、直径13mm、全長20mmの抵抗溶接用電極チップを作成した。この電極チップを用いて、加圧力180kg/cm、電流1800A(交流)の条件下で抵抗溶接を行なった結果、5500打点までは先端形状の摩耗変形は見られなかった。
一方、表1の比較例に示す化学成分からなる合金で同様のチップを作成し、同じ条件下で抵抗溶接を行なった結果、1500打点で先端形状の摩耗変形が発生して、研磨修正が必要となった。これにより、本発明の電極チップの寿命が大幅に長くなっていることが確認できた。
Figure 0004901199
以上の説明からも明らかなように、本発明の抵抗溶接用電極チップはクロム・ジルコニウム系銅合金に、鉄およびニッケルを添加した合金よりなるものとすることにより、高い伝導率を維持しつつ、さらには高温使用時においける合金の粘りを向上させ、機械的強度を高めてチップの寿命を大幅に延ばすことができるもので。産業の発展に寄与するところ極めて大である。

Claims (1)

  1. クロム・ジルコニウム系銅合金に、鉄およびニッケルを添加した合金よりなる抵抗溶接用電極チップであって、前記クロム・ジルコニウム系銅合金は、Cr:0.3〜1.0質量%およびZr:0.02〜0.1質量%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなるものであり、また、前記鉄:0.01〜0.2質量%、ニッケル:0.1〜0.3質量%の範囲で添加することを特徴とする抵抗溶接用電極チップ。
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