JP4901195B2 - 可変ステアリングラックシステム - Google Patents

Description

本発明は、可変ステアリングラックシステムに係り、より詳しくは、騷音を減少させた可変ステアリングラックシステムに関する。

周知のように、可変ステアリングラックシステムは、タイヤにチェーンが装着される場合、車両のホイールの最大移動変位を調節することができるシステムである。図１及び図２は、従来の技術による可変ステアリングラックシステムを示す図面である。図１及び図２に示すように、従来の技術による可変ステアリングラックシステムは、ギヤボックス１０、ステアリングラックバー１９、ストップ突起１７、ケース１３、ストッパー１５、モータケース１１、モータ２１、モータギヤ２２、中間ギヤ２３を含む。

ギヤボックス１０にはモータケース１１、ストッパー１５、ケース１３が順次に結合され、ケース１１の内周面には溝が形成されている。ストッパー１５は、溝に沿ってモータ２１によって回転可能に配置される。ステアリングラックバー１９にはストップ突起１７が固定される。可変ステアリングラックシステムが初期状態である場合、つまり、可変ステアリングラックシステムが作動しない場合、ステアリングラックバー１９の移動によってストップ突起１７は、ストッパー１５の内周面に嵌合されるように構成される。また、可変ステアリングラックシステムが作動した場合、ステアリングラックバー１９の移動によってストッパー１５が回転するので、ストップ突起１７はストッパー１５に嵌合されないように構成される。このように、ステアリングラックバー１９の移動変位は、ストッパー１５の厚さに制限されるようになっている。

モータ２１は中間ギヤ２３に回転力を伝達し、中間ギヤ２３はストッパー１５を回転させる。ケース１１の内周面に形成された溝には止め突起３３が形成され、ストッパー１５には突起３１が形成されている。そのため、ストッパー１５がケース１１の内周面で溝に沿って回転すると、その途中で、止め突起３３とストッパー１５の突起３１が接触し、ストッパー１５の回転を止めるようになっている。

一般に、従来の技術による可変ステアリングラックシステムに使用されるモータ２１は高速に回転するので、止め突起３３とストッパー１５の突起３１が接触する時、衝撃音が非常に大きく発生するという問題点があった。また、騷音が大きく発生するために、耐久性が低下するという問題点があった。
特開２００１−１９１６号公報

従って、本発明の目的は、作動時の騷音の発生量が小さく、耐久性を増大させる可変ステアリングラックシステムを提供することである。

前記目的を達成するために、本発明による可変ステアリングラックシステムは、ステアリングギヤボックスから伝達される動力によって移動し、設定された地点にストップ突起が形成されたステアリングラックバーと、前記ステアリングラックバーが貫通する第１貫通ホールが形成されたケースと、設定された厚さを有し、前記ステアリングラックバーが貫通する第２貫通ホールが形成されて、前記第１貫通ホールの内周面に設定された角度で回転可能に締結され、その回転によって前記ステアリングラックバーの移動変位を設定された厚さだけ調節するストッパーと、前記ストッパーを回転させる中間ギヤと、前記中間ギヤを駆動させる駆動部と、を含んで構成された可変ステアリングラックシステムにおいて、
前記可変ステアリングラックシステムは、更に、前記ストッパーを介在して前記ケースに結合されたストッパーハウジングと、前記ストッパーハウジングに形成された設定された形状の溝と、横断面が円形で、前記中間ギヤ面に対して垂直に形成され、前記溝の設定された形状により移動が制限されたバーと、前記バーの外周面の少なくとも一部に回転可能に形成されたラバー層とを有し、前記中間ギヤが回転する時、前記ストッパーハウジングの前記溝は前記ストッパーが設定された角度だけ回転するように前記バーの移動を制限し、前記バーが移動する時、前記ラバー層は前記溝に沿って回転することを特徴とする。

前記ストッパーの表面の少なくとも一部には合成樹脂がコーティングされることが好ましい。

本発明による可変ステアリングラックシステムによれば、作動時騷音を減少させることができ、耐久性も向上できる。

以下、本発明の実施形態を添付した図面を参照して詳細に説明する。

図３は、本発明の第１実施形態による可変ステアリングラックシステムを示す図面である。図４は、本発明の第１実施形態による可変ステアリングラックシステムのストッパーハウジングが結合された状態を示す図面である。図５は、本発明の実施形態による可変ステアリングラックシステムのステアリングラックバー及びストッパーを示す図面である。

図３〜図５に示すように、ステアリングラックバーの最大移動変位を可変的に調節することができる可変ステアリングラックシステムは、ステアリングラックバー３０１、ケース３０３、ストッパー３０５、ストッパーハウジング５０１、中間ギヤ３０７、及び駆動部３０９を含む。ステアリングラックバー３０１はステアリングギヤボックス４０１から伝達される動力によって移動し、設定された地点にストップ突起４０３が形成される。ケース３０３にはステアリングラックバー３０１が貫通する第１貫通ホール３１１が形成される。また、ケース３０３はギヤボックス４０１と一体に形成することができる。ストッパー３０５は設定された厚さを有する。また、ストッパー３０５には、ステアリングラックバー３０１が貫通する第２貫通ホール３１３が形成される。さらに、ストッパー３０５は、第１貫通ホール３１１の内周面に設定された角度で回転可能に締結される。その回転によってステアリングラックバー３０１の移動変位を設定されたその厚さだけ調節することができる。

ストッパーハウジング５０１はストッパー３０５を介在してケース３０３に結合され、設定された形状の溝５０３が形成される。中間ギヤ３０７にはストッパーハウジング５０１の溝５０３に結合されるバー３１５がその面に対して垂直に形成されて、ストッパー３０５を回転させる。駆動部３０９は中間ギヤ３０７を駆動させる。ストッパーハウジング５０１の設定された形状の溝５０３はストッパー３０５が設定された角度だけ回転するようにバー３１５の移動を制限する。

図４及び図５に示すように、ステアリングラックバー３０１はギヤボックス４０１に移動可能に連結され、ギヤボックス４０１から伝達される動力によって図面の上下方向に移動する。第１貫通ホール３１１の内周面にストッパー３０５が設定された角度で回転可能に結合され、第２貫通ホール３１３にはステアリングラックバー３０１のストップ突起４０３が挿入される。つまり、第２貫通ホール３１３にストップ突起４０３が挿入される場合、ステアリングラックバー３０１の（上下方向の）移動範囲が広くなる。また、ストッパー３０５が設定された角度だけ回転してストップ突起４０３がストッパー３０５に挿入されない場合、ステアリングラックバー３０１の（上下方向の）移動範囲は、ストッパー３０５の厚さだけ制限される。

本発明の実施形態では駆動部３０９はモータで実現され、駆動部３０９は中間ギヤ３０７を駆動させる。駆動部３０９が中間ギヤ３０７を回転させると、中間ギヤ３０７はストッパー３０５を設定された角度だけ回転させる。つまり、ストッパー３０５の回転によって、ステアリングラックバー３０１のストップ突起４０３を第２貫通ホール３１３に選択的に挿入することができる。

図３及び図４に示すように、中間ギヤ３０７にはバー３１５が形成される。バー３１５はストッパーハウジング５０１の設定された形状の溝５０３に結合される。つまり、設定された形状の溝５０３によってバー３１５の移動が制限される。バー３１５の外周面の少なくとも一部にはラバー層３１７が形成され、ラバー層３１７はバー３１５の外周面に沿って回転可能に形成される。より詳しくは、設定された形状の溝５０３とバー３１５とが接触するバー３１５の接触面にラバー層３１７が形成される。また、中間ギヤ３０７が回転すれば、ラバー層３１７は設定された形状の溝５０３に沿って回転するように形成される。従って、設定された形状の溝５０３によってバー３１５の移動が制限される場合、ラバー層３１７によって騷音が発生しないようにできる。

ストッパー３０５の表面の少なくとも一部には合成樹脂５１０がコーティングされる。つまり、ストッパー３０５がストップ突起４０３と接触する表面またはストッパー３０５がケース３０３と接触する面に合成樹脂５１０がコーティングされる。従って、ステアリングラックバー３０１のストップ突起４０３がストッパー３０５に接触する時、または、ストッパー３０５が設定された角度で回転する時、騷音が減少する。

バー３１５の横断面は円形に形成される。従って、設定された形状の溝５０３に結合されたバー３１５はより容易に移動することができる。

図６は本発明の第２実施形態による可変ステアリングラックシステムの設定された角度を示す図面である。図６に示すように、この可変ステアリングラックシステムは本発明の第１実施形態による可変ステアリングラックシステムと類似している。しかし、本発明の第２実施形態による可変ステアリングラックシステムは、本発明の第１実施形態が含むバー３１５、ラバー層３１７、及びコーティングされた合成樹脂５１０を含まない。

また、本発明の第２実施形態による可変ステアリングラックシステムは、従来の技術による図２のシステムのように、ストッパー３０５が停止する方式は同一である。しかし、本発明の第２実施形態による可変ステアリングラックシステムのストッパー３０５が移動する設定された角度は、４５゜または６０゜に設定される。つまり、ストッパー３０５の回転が、４５゜または６０゜にとされる場合、回転角度がより小さいので、ストッパー３０５の突起３１が止め突起３３に衝突する時に発生する衝撃力が減少する。従って、衝撃力による騷音も減少する。実験結果によれば、ストッパー３０５が４５゜回転する場合、約２７％の騷音が減少し、６０゜回転する場合、約１０％の騷音が減少する。

本発明の第１実施形態によれば、可変ステアリングラックシステムの作動時に、ラバー層及び合成樹脂コーティングによって、騷音を減少させることができる。また、本発明の第２実施形態によれば、可変ステアリングラックシステムの作動時に、ストッパーの回転角度によってストッパーの衝撃力を減少させ、騷音を減少させることができる。従って、可変ステアリングラックシステムの耐久性を増やすことができる。以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施形態から当該発明の技術的範囲に含まれる全ての変更を含む。

本発明は、車両のスエアリングラックシステムに好適である。

従来技術による可変ステアリングラックシステムが適用されたステアリングシステムを示す図面である。 従来技術による可変ステアリングラックシステムを示す図面である。 本発明による可変ステアリングラックシステムを示す図面である。（実施例１） 本発明による可変ステアリングラックシステムのストッパーハウジングが結合された状態を示す図面である。（実施例１） 本発明による可変ステアリングラックシステムのステアリングラックバー及びストッパーを示す図面である。（実施例１） 本発明による可変ステアリングラックシステムの設定された角度を示す図面である。（実施例２）

符号の説明

１０ ギヤボックス
１１ モータケース
１３、３０３ ケース
１５、３０５ ストッパー
１７、４０３ ストップ突起
１９、３０１ ステアリングラックバー
２１ モータ
２２ モータギヤ
２３、３０７ 中間ギヤ
３１ 突起
３３ 止め突起
３０９ 駆動部
３１１ 第１貫通ホール
３１３ 第２貫通ホール
３１５ バー
３１７ ラバー層
４０１ ステアリングギヤボックス
５０１ ストッパーハウジング
５０３ 溝
５１０ 合成樹脂

Claims (2)

1. ステアリングギヤボックスから伝達される動力によって移動し、設定された地点にストップ突起が形成されたステアリングラックバーと、
   前記ステアリングラックバーが貫通する第１貫通ホールが形成されたケースと、
   設定された厚さを有し、前記ステアリングラックバーが貫通する第２貫通ホールが形成されて、前記第１貫通ホールの内周面に設定された角度で回転可能に締結され、その回転によって前記ステアリングラックバーの移動変位を設定された厚さだけ調節するストッパーと、
   前記ストッパーを回転させる中間ギヤと、
   前記中間ギヤを駆動させる駆動部と、を含んで構成された可変ステアリングラックシステムにおいて、
   前記可変ステアリングラックシステムは、更に、
   前記ストッパーを介在して前記ケースに結合されたストッパーハウジングと、
   前記ストッパーハウジングに形成された設定された形状の溝と、
   横断面が円形で、前記中間ギヤ面に対して垂直に形成され、前記溝の設定された形状により移動が制限されたバーと、
   前記バーの外周面の少なくとも一部に回転可能に形成されたラバー層とを有し、
   前記中間ギヤが回転する時、前記ストッパーハウジングの前記溝は前記ストッパーが設定された角度だけ回転するように前記バーの移動を制限し、
   前記バーが移動する時、前記ラバー層は前記溝に沿って回転することを特徴とする可変ステアリングラックシステム。
2. 前記ストッパーの表面の少なくとも一部には合成樹脂がコーティングされることを特徴とする請求項１に記載の可変ステアリングラックシステム。

Images