JP4900670B2 - 有機電界発光素子 - Google Patents

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本発明は、有機電界発光素子及びこれを用いた表示装置や照明装置に関する。
従来、電界発光する発光素子を用いた表示装置は、小電力化や薄型化が可能なことから、種々研究され、さらに、有機材料から成る有機電界発光素子は、軽量化や大型化が容易なことから活発に検討されてきた。特に、光の三原色の一つである青色をはじめとする発光特性を有する有機材料の開発、および正孔、電子などの電荷輸送能(半導体や超電導体となる可能性を有する)を備えた有機材料の開発については、高分子化合物、低分子化合物を問わずこれまで活発に研究されてきた。
例えば、ジスチリルベンゼン誘導体を発光層に用いた有機電界発光素子が報告されている(特開平1-245087号公報(特許文献1)、Appl. Phys. Lett., 56, 799, 1990(非特許文献1))。しかしこれらのジスチリルベンゼン誘導体は、結晶化しやすいため薄膜の安定性が低く、また、パイ共役が比較的小さいため、これらを用いた有機電界発光素子の発光効率は低く、実用的ではない。
高発光効率および高電荷輸送能を発揮できる材料設計として、高い平面性を備えたパイ共役系骨格を有する分子を構築することがあげられる。その一つの例として、パイ共役を有効に拡張したジスチリルベンゼン誘導体の例としてケイ素、炭素で架橋されたジスチリルベンゼン誘導体(特開2005-154410号公報(特許文献2)、J. Am. Chem. Soc., 2005, 127, 1638-1639(非特許文献2))が報告されている。これらの文献では、溶液中での光物性について報告されているが、これらを発光材料として有機EL素子に使用した例は開示されていない。
また、アントラセン誘導体を有機電界発光素子の発光層に用いた例(特開2006-45503号公報(特許文献3)、特開平11-3782号公報(特許文献4)、Appl. Phys. Lett., 56, 799, 1990(非特許文献1)、特開平11-312588号公報(特許文献5)、特開平11-323323号公報(特許文献6)、特開平11-329732号公報(特許文献7)、特開平8-12600号公報(特許文献8)、特開平11-111458号公報(特許文献9)、特開平2000-344691号公報(特許文献10)および特開平2002-154993号公報(特許文献11))が報告されている。
より高効率、長寿命な有機EL素子を得るために、発光層に少量の蛍光色素をドーピングする方法が提案されている。この例として、アントラセン誘導体をホスト材料、ペリレン誘導体をドーパント材料として用いた有機EL素子が開示されている(Appl. Phys. Lett., 80, 3201, 2002(非特許文献3)、特開2006-45503号公報(特許文献3))。また、アントラセン誘導体をホスト材料、アミン含有スチリル誘導体をドーパントとして用いた有機EL素子が開示されている(特開2006-45503号公報(特許文献3)、国際公開第01/21729号明細書(特許文献12))。
特開平1−245087号公報 特開2005−154410号公報 特開2006−45503号公報 特開平11−3782号公報 特開平11−312588号公報 特開平11−323323号公報 特開平11−329732号公報 特開平8−12600号公報 特開平11−111458号公報 特開平2000−344691号公報 特開平2002−154993号公報 国際公開第01/21729号明細書 Appl. Phys. Lett., 56, 799, 1990 J. Am. Chem. Soc., 2005, 127, 1638-1639 Appl. Phys. Lett., 80, 3201, 2002
しかしながら、発光材料として上述する有機材料を単独で用いても、色純度、発光効率の点、あるいはキャリヤー移動度およびキャリヤー注入の点、さらには素子寿命の点で十分な特性を得られない場合がある。また、上述するドーピング方法でも同様である。したがって、多種多様な有機材料の組み合わせを検討して、これらの特性を満たす発光層を備えた有機電界発光素子の開発が望まれている。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、発光層におけるドーパント材料として下記一般式(1)又は(2)で表される化合物を少なくとも一種含有する発光層を備えた有機電界発光素子とすることにより、発光効率、電流効率などにおいて優れた有機電界発光素子が得られることを見出し、本発明を完成させた。また、ホスト材料として、少なくとも1つのアントラセン環を分子構造中に含む化合物を少なくとも一種含有させることにより、より優れた性能を有する有機電界発光素子が得られることを見出した。
すなわち本発明は、以下のような有機電界発光素子及びこれを用いた表示装置や照明装置を提供する。
[1] 陽極および陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に配置され、ホスト及びドーパントを含有する発光層を有し、該ドーパントとして下記一般式(1)又は(2)で表される化合物を少なくとも一種含有する有機電界発光素子。
Figure 0004900670
(一般式(1)又は(2)において、
1及びR2は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキルチオ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールチオ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアリールアルキルチオ、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいアリールアルキニル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよいシリルオキシ、置換されていてもよいアリールスルフォニルオキシ、置換されていてもよいアルキルスルフォニルオキシ又は置換されていてもよいヘテロアリールであり、
3及びR4は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいアリールアルキニル又は置換されていてもよいヘテロアリールであり、また、R3及びR4は互いに結合して環を形成してもよく、
5及びR6は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキルチオ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールチオ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアリールアルキルチオ、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいアリールアルキニル、置換されていてもよいボリル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよいシリルオキシ、置換されていてもよいアリールスルフォニルオキシ、置換されていてもよいアルキルスルフォニルオキシ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ又はヒドロキシルであり、そして、
mは0,1又は2であり、nは、それぞれ独立して、0,1,2,3又は4である。)
[2] R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールアルキル又は置換されていてもよいヘテロアリールであり、
3及びR4は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアリール又は置換されていてもよいヘテロアリールであり、
また、R3及びR4が置換されてもよいアリールの場合、互いに結合して、置換されていてもよい2価のビアリールであってもよく、
5及びR6は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいボリル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよいヘテロアリール又はハロゲンであり、そして、
mは0,1又は2であり、nは、それぞれ独立して、0,1,2,3又は4である、
[1]に記載する有機電界発光素子。
[3] R1及びR2は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜20のアルケニル、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ、置換されていてもよい炭素数6〜30のアリール、置換されていてもよい炭素数7〜30のアリールアルキル又は置換されていてもよい炭素数2〜30のヘテロアリールであり、
3及びR4は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数6〜30のアリール又は置換されていてもよい炭素数2〜30のヘテロアリールであり、
また、R3及びR4が置換されてもよい炭素数6〜30のアリールの場合、互いに結合して、置換されていてもよい炭素数12〜60の2価のビアリールであってもよく、
5及びR6は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜20のアルケニル、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ、置換されていてもよい炭素数6〜30のアリール、置換されていてもよい炭素数7〜30のアリールアルキル、置換されていてもよい炭素数7〜30のアリールアルコキシ、置換されていてもよい芳香族ボリル、置換されていてもよい芳香族アミノ、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよい炭素数2〜30のヘテロアリール又はハロゲンであり、
1,R2,R3,R4,R5及びR6における置換基は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、ナフチル、メチルフェニル、メチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、キノリル、フェナントロリニル又はチエニルであり、そして、
mは0,1又は2であり、nは、それぞれ独立して、0,1,2又は3である、
[1]に記載する有機電界発光素子。
[4] R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル、炭素数6〜25のアリール又は炭素数2〜25のヘテロアリールであり、
3及びR4は、それぞれ独立して、水素、炭素数6〜25のアリール又は炭素数2〜25のヘテロアリールであり、
また、R3及びR4が炭素数6〜25のアリールの場合、互いに結合して、炭素数12〜50の2価のビアリールであってもよく、
5及びR6は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数1〜12のアルコキシ、炭素数6〜25のアリール、芳香族ボリル、芳香族アミノ、炭素数2〜25のヘテロアリール又はハロゲンであり、そして、
mは0,1又は2であり、nは、それぞれ独立して、0,1又は2である、
[1]に記載する有機電界発光素子。
[5] R1及びR2は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル又はフェニルであり、
3及びR4は、それぞれ独立して、フェニル、ビフェニル、ナフチル又はピリジルであり、
また、R3及びR4がフェニルの場合、互いに結合して、2価のビフェニルであってもよく、
5及びR6は、それぞれ独立して、水素、メトキシ又はFであり、そして、
mは0又は1であり、nは、それぞれ独立して、0又は1である、
[1]に記載する有機電界発光素子。
[6] 前記一般式(1)又は(2)で表される化合物は下記式(1-1)、(1-2)、(2-1)又は(2-2)で表される化合物である、[1]に記載する有機電界発光素子。
Figure 0004900670
[7] 前記ホストは少なくとも1つのアントラセン環を分子構造中に含む化合物を少なくとも一種含有する、[1]ないし[6]のいずれかに記載する有機電界発光素子。
[8] 前記ホストは下記一般式(3)で表される化合物を少なくとも一種含有する、[1]ないし[7]のいずれかに記載する有機電界発光素子。
Figure 0004900670
(一般式(3)において、
10,R11,R12,R13,R14,R15,R16及びR17は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいヘテロアリール又は置換されていてもよいシクロアルキルであり、そして、
18及びR19は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいアリールアルキニル又は置換されていてもよいヘテロアリールである。)
[9] R10,R11,R12及びR13は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数1〜25のアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜25のアルケニル、置換されていてもよい炭素数1〜25のアルコキシ又は置換されていてもよい炭素数6〜30のアリールであり、
14,R15,R16及びR17は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜25のアルキル又は炭素数1〜25のアルコキシであり、
18及びR19は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアリール又は置換されていてもよいヘテロアリールであり、そして、
10,R11,R12及びR13における置換基は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、ナフチル、メチルフェニル、メチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、キノリル、フェナントロリニル又はチエニルである、
[8]に記載する有機電界発光素子。
[10] R10,R11,R12及びR13は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数1〜25のアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜25のアルケニル、置換されていてもよい炭素数1〜25のアルコキシ又は置換されていてもよい炭素数6〜30のアリールであり、
14,R15,R16及びR17は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜25のアルキル又は炭素数1〜25のアルコキシであり、
18及びR19は、それぞれ独立して、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいナフチル、置換されていてもよいアンスリル、置換されていてもよいフェナンスリルであり、そして、
10,R11,R12及びR13における置換基は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、ナフチル、メチルフェニル、メチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、キノリル、フェナントロリニル又はチエニルである、
[8]に記載する有機電界発光素子。
[11] 前記一般式(3)で表される化合物は下記一般式(3’)で表される化合物である、[8]に記載する有機電界発光素子。
Figure 0004900670
(一般式(3’)において、
10,R11,R12及びR13は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜24のアルキル又は炭素数1〜24のアルコキシであり、
1,A2,A3,A4及びA5は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜24のアルキル又は炭素数3〜24のシクロアルキルであり、
1及びB2は、それぞれ独立して、水素、炭素数6〜25のアリール、炭素数1〜24のアルキル又は炭素数3〜24のシクロアルキルであり、この炭素数6〜25のアリールにおける任意の水素は炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜12のシクロアルキル又は炭素数6〜12のアリールで置換されていてもよく、この炭素数1〜24のアルキルにおける任意の−CH2−は、−O−で置換されていてもよく、この炭素数1〜24のアルキルにおけるナフタレン環に直結している−CH2−を除く任意の−CH2−は、炭素数6〜24のアリーレンで置換されていてもよく、この炭素数3〜24のシクロアルキルにおける任意の水素は炭素数1〜24のアルキル又は炭素数6〜25のアリールで置換されていてもよく、そして、
1,X2,X3,X4及びX5は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜24のアルキル又は炭素数3〜24のシクロアルキルであり、この炭素数1〜24のアルキルにおける任意の−CH2−は、−O−で置換されていてもよく、この炭素数1〜24のアルキルにおけるフェニル基に直結している−CH2−を除く任意の−CH2−は、炭素数6〜24のアリーレンで置換されていてもよく、この炭素数3〜24のシクロアルキルにおける任意の水素は炭素数1〜24のアルキル又は炭素数6〜12のアリールで置換されていてもよい。)
[12] R10,R11,R12及びR13は、それぞれ独立して、水素又は炭素数1〜12のアルキルであり、
1,A2,A3,A4及びA5は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜12のアルキル又はシクロヘキシルであり、
1及びB2は、それぞれ独立して、水素、メチル、t−ブチル、又は、任意の水素が炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜12のシクロアルキル又は炭素数6〜12のアリールで置換されていてもよい、フェニル、ビフェニリル、ターフェニリル、クアテルフェニリル、ナフチル、フェナントリル、クリセニル又はトリフェニレニルであり、そして、
1,X2,X3,X4及びX5は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜12のアルキル又は炭素数3〜12のシクロアルキルである、
[8]に記載する有機電界発光素子。
[13] R10,R11,R12及びR13は、それぞれ独立して、水素、メチル又はt−ブチルであり、
1,A2,A3,A4及びA5は、水素、メチル、t−ブチル又はシクロヘキシルであり、
1及びB2は、それぞれ独立して、水素、フェニル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、m−ターフェニル−5’−イル、m−ターフェニル−3−イル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−(2−ナフチル)フェニル、3,5−ジ(1−ナフチル)フェニル、3,5−ジ(2−ナフチル)フェニル、p−ターフェニル−2’−イル、m−ターフェニル−2−イル、o−ターフェニル−2−イル、p−ターフェニル−2−イル、5’−フェニル−m−ターフェニル−2−イル、5’−フェニル−m−ターフェニル−3−イル、m−クアテルフェニル−2−イル、m−クアテルフェニル−3−イル、6−(m−ターフェニル−5’−イル)−2−ナフチル又は4−(m−ターフェニル−5’−イル)−1−ナフチルであり、そして、
1,X2,X3,X4及びX5は、それぞれ独立して、水素、メチル、t−ブチル又はシクロヘキシルである、
[8]に記載する有機電界発光素子。
[14] 前記一般式(3)で表される化合物は下記式(3-1)で表される化合物である、[8]に記載する有機電界発光素子。
Figure 0004900670
[15] 前記陰極と前記発光層との間に、下記一般式(4)で表される化合物の少なくとも一種を含有する電子輸送層及び/又は電子注入層を有する、[1]ないし[14]のいずれかに記載する有機電界発光素子。
Figure 0004900670
(一般式(4)において、
21,R22,R23,R24,R25及びR26は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいボリル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ又はヒドロキシルであり、
Mは、Al、Ga、Mg、Be又はZnであり、そして、
nは、2又は3である。)
[16] R21,R22,R23,R24,R25及びR26は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、ハロゲン又はシアノであり、
Mは、Al、Ga、Mg、Be又はZnであり、そして、
nは、2又は3である、
[15]に記載する有機電界発光素子。
[17] R21,R22,R23,R24,R25及びR26は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜20のアルケニル、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ、置換されていてもよい炭素数6〜30のアリール、置換されていてもよい炭素数7〜30のアリールアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜30のヘテロアリール、ハロゲン又はシアノであり、
21,R22,R23,R24,R25及びR26における置換基は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、ナフチル、メチルフェニル、メチルナフチル、ピリジル又はピリミジニルであり、
Mは、Al、Mg又はZnであり、そして、
nは、2又は3である、
[15]に記載する有機電界発光素子。
[18] R21,R22,R23,R24,R25及びR26は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数6〜25のアリール、炭素数7〜25のアリールアルキル、炭素数2〜25のヘテロアリール、ハロゲン又はシアノであり、
Mは、Al、Mg又はZnであり、そして、
nは、2又は3である、
[15]に記載する有機電界発光素子。
[19] R21,R22,R23,R24,R25及びR26は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ハロゲン又はシアノであり、
Mは、Alであり、そして、
nは、3である、
[15]に記載する有機電界発光素子。
[20] 前記一般式(4)で表される化合物は下記式(4-1)で表される化合物である、[15]に記載する有機電界発光素子。
Figure 0004900670
[21] 前記陰極と前記発光層との間に、下記一般式(5)で表される化合物の少なくとも一種を含有する電子輸送層及び/又は電子注入層を有する、[1]ないし[14]のいずれかに記載する有機電界発光素子。
Figure 0004900670
(一般式(5)において、
Gは、単なる結合手又はn価の連結基を表し、
nは、2,3,4,5,6,7又は8であり、
31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいボリル、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル又はシアノであり、隣接する基は互いに結合して縮合環を形成してもよく、R31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38のうち少なくとも1つはGを表し、そして、
31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38と2,2’−ビピリジル核とで形成されるn個の2,2’−ビピリジル残基は、それぞれ同じか又は異なっていてもよい。)
[22] Gは、1つ又は複数の5員環又は6員環により構成される、置換されていてもよいn価の芳香族基又はヘテロ芳香族基を表し、
nは、2,3,4,5又は6であり、
31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜20のアルケニル、置換されていてもよい炭素数6〜30のアリール、置換されていてもよい炭素数7〜30のアリールアルキル、置換されていてもよい炭素数8〜30のアリールアルケニル、アリールボリル、アルキルシリル、置換されていてもよい炭素数2〜30のヘテロアリール、置換されていてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル又はシアノであり、そして、
G,R31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38における置換基は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、エチルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、キノリル、フェナントロリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル又はカルバゾリルである、
[21]に記載する有機電界発光素子。
[23] Gは、1つ又は複数の5員環又は6員環により構成される、置換されていてもよいn価の芳香族基又はヘテロ芳香族基を表し、それらは、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、エチルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、キノリル、フェナントロリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル又はカルバゾリルで置換されていてもよく、
nは、2,3又は4であり、そして、
31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数6〜25のアリール、炭素数7〜25のアリールアルキル、ジアリールボリル、トリアルキルシリル、炭素数3〜8のシクロアルキル又はシアノである、
[21]に記載する有機電界発光素子。
[24] Gは、n価の、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、ターフェニル環、ビフェニル環、チオフェン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、フェナレン環、シロール環又はピリダジン環であり、これらの環は、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、エチルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、キノリル、フェナントロリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル又はカルバゾリルで置換されていてもよく、
nは、2又は3であり、そして、
31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6のアルキル、炭素数2〜6のアルケニル又は炭素数6〜20のアリールである、
[21]に記載する有機電界発光素子。
[25] Gは、n価の、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、チオフェン環、ピリジン環、フェナレン環又はシロール環であり、これらの環は、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、エチルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチル又はピリジルで置換されていてもよく、
nは2又は3であり、
31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル又はキシリルである、
[21]に記載する有機電界発光素子。
[26] 前記一般式(5)で表される化合物は下記式(5-1)で表される化合物である、[21]に記載する有機電界発光素子。
Figure 0004900670
[27] [1]ないし[26]のいずれかに記載する有機電界発光素子を備えた表示装置。
[28] [1]ないし[26]のいずれかに記載する有機電界発光素子を備えた照明装置。
本発明の好ましい態様によれば、例えば、色純度、発光効率の点、あるいはキャリヤー移動度およびキャリヤー注入の点、さらには素子寿命の点で優れた特性を有する有機電界発光素子を得ることができる。また、本発明においてホストとして用いる化合物は、蛍光量子収率や耐熱性が高い。また、本発明においてドーパントとして用いる化合物は、ジスチリルベンゼン骨格を架橋した構造を有し、平面性が高く有効にパイ共役が拡張されているため、蛍光量子収率が高い。したがって、このようなホスト材料及びドーパント材料を含有する発光層とすることにより、高発光効率、低駆動電圧、優れた耐熱性、長寿命を有する有機電界発光素子を得ることができる。さらに、この有機電界発光素子を用いることにより、フルカラー表示等の高性能のディスプレイ装置を得ることができる。
本発明の実施形態に係る有機電界発光素子について詳細に説明する。
本実施形態に係る有機電界発光素子は、陽極および陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に配置され、ホスト及びドーパントを含有する発光層を有し、該ドーパントとして上記一般式(1)又は(2)で表される化合物を少なくとも一種含有する有機電界発光素子である。
また、前記ホストとして、少なくとも1つのアントラセン環を分子構造中に含む化合物を少なくとも一種含有することが好ましい。さらに、このアントラセン環を分子構造中に含む化合物としては、上記一般式(3)で表される化合物であることが好ましい。
ホスト材料として少なくとも1つのアントラセン環を分子構造中に含む化合物を少なくとも一種含有させ、ドーパント材料として上記一般式(1)又は(2)で表される化合物を少なくとも一種含有させて発光層を構成することにより、ドーパント材料の吸収波長とホスト材料の蛍光波長との重なりを大きくして、電荷の再結合によりホスト材料上で生成する励起エネルギーをドーパント材料に高効率で移動させることができる。すなわち、ホスト材料とドーパント材料との組み合わせをエネルギー移動効率が高いものとすることにより、蛍光量子収率の高いドーパント材料を採用して発光効率を高めるのと同様又はそれ以上の効率で、ドーパント材料を高効率に励起、発光させることができ、発光効率を高めた発光層とすることができる。
また、前記陰極と前記発光層との間に、上記一般式(4)又は上記一般式(5)で表される化合物の少なくとも一種を含有する電子輸送層及び/又は電子注入層を設けることが好ましい。このような電子輸送層及び/又は電子注入層を設けることにより有機電界発光素子の特性をさらに向上させることができる。
1.化合物の説明
以下、上記一般式(1)又は(2)で表される化合物、上記一般式(3)で表される化合物、上記一般式(4)で表される化合物及び上記一般式(5)で表される化合物について詳細に説明する。
1−1.一般式(1)又は(2)で表される化合物
上記一般式(1)又は(2)で表される化合物について説明する。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアルキル」の「アルキル」としては、直鎖、分枝鎖、環状のいずれでもよく、例えば、炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキルまたは環状のアルキルがあげられる。好ましい「アルキル」は、炭素数1〜12のアルキルである。より好ましい「アルキル」は、炭素数1〜6のアルキルである。特に好ましい「アルキル」は、炭素数1〜4のアルキルである。具体的な「アルキル」としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、シクロヘプチル、オクチル、シクロオクチルなどがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアルケニル」の「アルケニル」としては、直鎖でも分枝鎖でもよく、例えば、炭素数2〜20の直鎖もしくは分枝鎖状のアルケニルがあげられる。好ましい「アルケニル」は、炭素数2〜12のアルケニルである。より好ましい「アルケニル」は、炭素数2〜6のアルケニルである。特に好ましい「アルケニル」は、炭素数2〜4のアルケニルである。具体的には、ビニル、プロペニル、イソプロペニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ゲラニル、ファルネシルなどがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアルキニル」の「アルキニル」としては、直鎖でも分枝鎖でもよく、例えば、炭素数2〜20の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキニルがあげられる。好ましい「アルキニル」は、炭素数2〜12のアルキニルである。より好ましい「アルキニル」は、炭素数2〜6のアルキニルである。特に好ましい「アルキニル」は、炭素数2〜4のアルキニルである。具体的には、エチニル、プロピニル、ブチニルなどがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアルコキシ」の「アルコキシ」としては、例えば、炭素数1〜20のアルコキシがあげられる。好ましい「アルコキシ」は、炭素数1〜15のアルコキシである。さらに好ましい「アルコキシ」は、炭素数1〜10のアルコキシである。具体的な「アルコキシ」としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、シクロペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、シクロヘプチルオキシ、オクチルオキシ、シクロオクチルオキシ、フェノキシなどがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアルキルチオ」の「アルキルチオ」としては、炭素数1〜20のアルキルチオがあげられる。好ましい「アルキルチオ」は、炭素数1〜15のアルキルチオである。さらに好ましい「アルキルチオ」は、炭素数1〜10のアルキルチオである。具体的な「アルキルチオ」としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、s−ブチルチオ、t−ブチルチオ、ペンチルチオ、シクロペンチルチオ、ヘキシルチオ、シクロヘキシルチオ、ヘプチルチオ、シクロヘプチルチオ、オクチルチオ、シクロオクチルチオなどがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアリール」の「アリール」としては、例えば、炭素数6〜30のアリールがあげられる。好ましい「アリール」は、炭素数6〜25のアリールである。さらに好ましい「アリール」は、炭素数6〜20のアリールである。具体的な「アリール」としては、フェニル、トリル、キシリル、ビフェニリル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、ターフェニリル、フルオレニル、ピレニルなどがあげられる。特に好ましい「アリール」は、フェニルまたはナフチルである。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアリールオキシ」の「アリールオキシ」としては、炭素数6〜20のアリールオキシがあげられる。好ましい「アリールオキシ」は、炭素数6〜16のアリールオキシである。さらに好ましい「アリールオキシ」は、炭素数6〜13のアリールオキシである。具体的な「アリールオキシ」としては、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、アントラセニルオキシ、フェナントリルオキシなどがあげられる。なお、「アリールオキシ」の「アリール」としては上述するアリールがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアリールチオ」の「アリールチオ」としては、炭素数6〜30のアリールチオがあげられる。好ましい「アリールチオ」は、炭素数6〜25のアリールチオである。さらに好ましい「アリールチオ」は、炭素数6〜20のアリールチオである。具体的な「アリールチオ」としては、フェニルチオ、ナフチルチオ、アントラセニルチオ、フェナントリルチオなどがあげられる。なお、「アリールチオ」の「アリール」としては上述するアリールがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアリールアルキル」の「アリールアルキル(アラルキル)」としては、炭素数7〜30のアリールアルキルがあげられる。好ましい「アリールアルキル」は、炭素数7〜25のアリールアルキルである。さらに好ましい「アリールアルキル」は、炭素数7〜20のアリールアルキルである。具体的な「アリールアルキル」としては、ベンジル(フェニルメチル)、p−メチルベンジル、o−メトキシベンジル、3,5−ジクロルベンジル、ジフェニルメチル、トリチル(トリフェニルメチル)、メナフチル(ナフチルメチル)、フェネチル(フェニルエチル)、2,4−ジメチルフェネチル、p−メトキシフェネチル、フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、1−メチル−3−フェニルプロピル、2−メチル−3−フェニルプロピル、フェニルブチル、フェニルペンチル、フェニルヘキシル、フェニルヘプチル、フェニルオクチル、フェニルノニル、シンナミル(3−フェニルアリル)又はスチリル(2−フェニルビニル)などがあげられる。なお、「アリールアルキル」の「アリール」としては上述するアリールがあげられる。また、「アリールアルキル」の「アルキル」としては上述するアルキルがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアリールアルコキシ」の「アリールアルコキシ」としては、炭素数7〜30のアリールアルコキシがあげられる。好ましい「アリールアルコキシ」は、炭素数7〜25のアリールアルコキシである。さらに好ましい「アリールアルコキシ」は、炭素数7〜20のアリールアルコキシである。具体的な「アリールアルコキシ」としては、アリールメチトキシ、アリールエトキシなどがあげられる。なお、「アリールアルコキシ」の「アリール」としては上述するアリールがあげられる。また、「アリールアルコキシ」の「アルコキシ」としては上述するアルコキシがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアリールアルキルチオ」の「アリールアルキルチオ」としては、炭素数7〜30のアリールアルキルチオがあげられる。好ましい「アリールアルキルチオ」は、炭素数7〜25のアリールアルキルチオである。さらに好ましい「アリールアルキルチオ」は、炭素数7〜20のアリールアルキルチオである。具体的な「アリールアルキルチオ」としては、アリールメチトキシ、アリールエトキシなどがあげられる。なお、「アリールアルキルチオ」の「アリール」としては上述するアリールがあげられる。また、「アリールアルキルチオ」の「アルキルチオ」としては上述するアルキルチオがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアリールアルケニル」の「アリールアルケニル」としては、炭素数8〜30のアリールアルケニルがあげられる。好ましい「アリールアルケニル」は、炭素数8〜25のアリールアルケニルである。さらに好ましい「アリールアルケニル」は、炭素数8〜20のアリールアルケニルである。具体的な「アリールアルケニル」としては、アリールビニル、アリールプロペニル、アリールイソプロペニルなどがあげられる。なお、「アリールアルケニル」の「アリール」としては上述するアリールがあげられる。また、「アリールアルケニル」の「アルケニル」としては上述するアルケニルがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアリールアルキニル」の「アリールアルキニル」としては、炭素数8〜30のアリールアルキニルがあげられる。好ましい「アリールアルキニル」は、炭素数8〜25のアリールアルキニルである。さらに好ましい「アリールアルキニル」は、炭素数8〜20のアリールアルキニルである。具体的な「アリールアルキニル」としては、アリールエチニル、アリールプロピニルなどがあげられる。なお、「アリールアルキニル」の「アリール」としては上述するアリールがあげられる。また、「アリールアルキニル」の「アルキニル」としては上述するアルキニルがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアミノ」としては、具体的には、アミノ;メチルアミノ、エチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、アセチルアミノなどのアルキルアミノ;ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノなどのジアルキルアミノ;ジフェニルアミノなどのジアリールアミノなどがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいシリル」としては、具体的には、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリル、トリフェニルシリルなどのトリアルキルシリルや、トリメトキシシリル、トリエトキシシリル、トリブトキシシリルなどのアルコキシシシリルがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいシリルオキシ」としては、トリアルキルシリルオキシ、トリアルキルアリールシリルオキシなどがあげられる。トリアルキルシリルオキシとしては、例えば、トリメチルシリルオキシ、トリエチルシリルオキシ、トリイソプロピルシリルオキシ、ジエチルイソプロピルシリルオキシ、ジメチルイソプロピルシリルオキシ、ジ−t−ブチルメチルシリルオキシ、イソプロピルジメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ、テキシルジメチルシリルオキシなどがあげられる。トリアルキルアリールシリルオキシとしては、例えば、ジフェニルメチルシリルオキシ、t−ブチルジフェニルシリルオキシ、t−ブチルジメトキシフェニルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアリールスルフォニルオキシ」としては、ベンゼンスルフォニルオキシ、p−トルエンスルフォニルオキシ、メシチレンスルフォニルオキシ、ナフタレンスルフォニルオキシなどがあげられる。なお、「アリールスルフォニルオキシ」の「アリール」としては、上述するアリールがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいアルキルスルフォニルオキシ」としては、メタンスルフォニルオキシ、エタンスルフォニルオキシ、ブタンスルフォニルオキシ、オクタンスルフォニルオキシ、トリフルオロメタンスルフォニルオキシなどがあげられる。なお、「アルキルスルフォニルオキシ」の「アルキル」としては、上述するアルキルがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1及びR2における「置換されていてもよいヘテロアリール」の「ヘテロアリール」としては、例えば環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし5個含有する複素環基などがあげられる。ヘテロ原子以外の構成原子である炭素原子に着目すれば、例えば、炭素数2〜30のヘテロアリール、好ましくは、炭素数2〜25のヘテロアリール、さらに好ましくは、炭素数2〜20のヘテロアリールがあげられる。例えば、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、フラザニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ[b]チエニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリル、キナゾリル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、インドリジニル、フェナントロリニルなどがあげられ、例えばチエニル、オキサジアゾリル、ピリジル、ベンゾ[b]チエニル、キノリル、カルバゾリルなどが好ましい。
また、一般式(1)又は(2)のR3及びR4における、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいアリールアルキニル又は置換されていてもよいヘテロアリールとしては、一般式(1)又は(2)におけるR1及びR2の説明で記載したものと同様のものがあげられ、同様のものが好ましい。また、R3及びR4は互いに結合して環を形成してもよく、特に、R3及びR4が置換されてもよいアリールの場合、互いに結合して、置換されていてもよい2価のビアリールであってもよい。「置換されていてもよい2価のビアリール」の「2価のビアリール」としては、例えば、炭素数12〜60の2価のビアリールがあげられる。好ましい2価のビアリールは、炭素数12〜50の2価のビアリールである。さらに好ましい2価のビアリールは、炭素数12〜40の2価のビアリールである。具体的な2価のビアリールとしては、ビフェニル−2,2’−ジイル、1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイル、2,2’−ビナフチル−3,3’−ジイルなどがあげられ、例えばビフェニル−2,2’−ジイルが好ましい。
また、一般式(1)又は(2)のR5及びR6における、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキルチオ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールチオ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアリールアルキルチオ、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいアリールアルキニル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよいシリルオキシ、置換されていてもよいアリールスルフォニルオキシ、置換されていてもよいアルキルスルフォニルオキシ、置換されていてもよいヘテロアリールとしては、一般式(1)又は(2)におけるR1及びR2の説明で記載したものと同様のものがあげられ、同様のものが好ましい。
なお、一般式(1)又は(2)にはR5が2つ結合しているが、2つのR5は同じであることが好ましい。
一般式(1)又は(2)のR5及びR6における「置換されていてもよいボリル」としては、具体的には、ジフェニルボリル、ジトリルボリル、ジメシチルボリル、ジアントリルボリル、アントリルメシチルボリルなどのジアリールボリルなどがあげられる。置換ボリルの「置換基」としては、例えば、オルトジ置換フェニルがあげられる。具体的な「置換基」としては、キシリル、メシチル、ジイソプロピルフェニル、トリイソプロピルフェニル、ターフェニルなどがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR5及びR6における「置換されていてもよいシクロアルキル」の「シクロアルキル」としては、例えば、炭素数3〜10のシクロアルキルがあげられる。好ましい「シクロアルキル」は、炭素数3〜8のシクロアルキルである。さらに好ましい「シクロアルキル」は、炭素数3〜5のシクロアルキルである。具体的な「シクロアルキル」として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチルなどがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR5及びR6における「ハロゲン」としては、F、Cl、Br、Iなどがあげられる。好ましいハロゲンとしては、Fがあげられる。
一般式(1)又は(2)のR1,R2,R3,R4,R5及びR6における「置換基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、シクロヘプチル、オクチル、シクロオクチル、トリフルオロメチルなどのアルキル;フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリルなどのアリール;メチルフェニル、エチルフェニル、s−ブチルフェニル、t−ブチルフェニル、1−メチルナフチル、2−メチルナフチル、4−メチルナフチル、1,6−ジメチルナフチル、4−t−ブチルナフチルなどのアルキルアリール;ピリジル、キナゾリニル、キノリル、ピリミジニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、テトラゾリル、フェナントロリニルなどのヘテロ環;シアノなどがあげられる。置換基の数は、例えば、最大置換可能な数であり、好ましくは1〜3個、より好ましくは1〜2個、さらに好ましくは1個である。
一般式(1)又は(2)におけるmとしては、0〜2があげられるが、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。
一般式(1)又は(2)におけるnとしては、0〜4があげられるが、好ましくは0〜3であり、より好ましくは0〜2であり、さらに好ましくは0又は1であり、最も好ましくは0である。
上記一般式(1)又は(2)で表される化合物の更なる具体例としては、例えば、上記式(1-1)、(1-2)、(2-1)及び(2-2)で表される化合物をあげることができる。
さらに、上記一般式(1)又は(2)で表される化合物の具体例として、上記式(1-1)、(1-2)、(2-1)及び(2-2)で表される化合物の他に、例えば、下記表1に例示される、一般式(1)で表される化合物について具体例1-3〜具体例1-18の化合物、一般式(2)で表される化合物について具体例2-3〜具体例2-18の化合物をあげることができる。
Figure 0004900670
1−2.一般式(3)で表される化合物
上記一般式(3)で表される化合物について説明する。
一般式(3)のR10,R11,R12,R13,R14,R15,R16及びR17における、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、ハロゲンとしては、一般式(1)又は(2)におけるR1及びR2の説明及びR5及びR6の説明で記載したものと同様のものがあげられ、同様のものが好ましい。
一般式(3)のR18及びR19における、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいアリールアルキニル又は置換されていてもよいヘテロアリールとしては、例えば、一般式(1)又は(2)におけるR1及びR2の説明及びR5及びR6の説明で記載したものと同様のものがあげられる。
18及びR19の他の好ましい例としては、それぞれ独立して、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいナフチル、置換されていてもよいアンスリル、置換されていてもよいフェナンスリルである。
一般式(3)のR10,R11,R12,R13,R14,R15,R16及びR17おける「置換基」としては、一般式(1)又は(2)におけるR1及びR2の説明で記載したものと同様のものがあげられる。好ましい置換基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、ナフチル、メチルフェニル、メチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、キノリル、フェナントロリニル又はチエニルがあげられる。
また、一般式(3)のR18及びR19おける「置換基」としては、例えば、一般式(1)又は(2)におけるR1及びR2の説明で記載したものと同様のものがあげられる。また、特にR18及びR19の一方がフェニル基であり、他方がナフチル基である場合には、フェニル基はアルキル又はシクロアルキルにより置換されていてもよく、ナフチル基はアリール、アルキル又はシクロアルキルにより置換されていてもよい。
上記一般式(3)で表される化合物の中でも特に好ましい構造としては、例えば、上記一般式(3’)で表される化合物をあげることができる。
一般式(3’)のR10,R11,R12及びR13における「炭素数1〜24のアルキル」としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、t−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、5−メチルへキシルなどがあげられる。また、一般式(1)又は(2)の説明で記載したものもあげられる。
一般式(3’)のR10,R11,R12及びR13における「炭素数1〜24のアルコキシ」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、s−ブチルオキシ、t−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、t−ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、1−メチルペンチルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシなどがあげられる。また、一般式(1)又は(2)の説明で記載したものもあげられる。
一般式(3’)におけるR10,R11,R12及びR13としては、好ましくは水素又は炭素数1〜12のアルキルであり、より好ましくは水素、メチル又はt−ブチルであり、さらに好ましくは水素である。
一般式(3’)のA1,A2,A3,A4及びA5における「炭素数1〜24のアルキル」としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、t−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、5−メチルへキシルなどがあげられる。また、一般式(1)又は(2)の説明で記載したものもあげられる。
一般式(3’)のA1,A2,A3,A4及びA5における「炭素数3〜24のシクロアルキル」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどがあげられる。また、一般式(1)又は(2)の説明で記載したものもあげられる。
一般式(3’)におけるA1,A2,A3,A4及びA5としては、好ましくは水素又は炭素数1〜12のアルキル又はシクロヘキシルであり、より好ましくは水素、メチル、t−ブチル又はシクロヘキシルであり、さらに好ましくは水素である。
一般式(3’)におけるB1及びB2は、それぞれ独立して、水素、炭素数5〜25のアリール、炭素数1〜24のアルキル又は炭素数3〜24のシクロアルキルである。以下にこれらの基について詳細に説明する。
第1に「炭素数5〜25のアリール」としては、例えば、フェニル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビフェニリル、m−ターフェニル−2−イル、m−ターフェニル−3−イル、m−ターフェニル−4−イル、m−ターフェニル−2’−イル、m−ターフェニル−4’−イル、m−ターフェニル−5’−イル、o−ターフェニル−2−イル、o−ターフェニル−3−イル、o−ターフェニル−4−イル、o−ターフェニル−3’−イル、o−ターフェニル−4’−イル、p−ターフェニル−2−イル、p−ターフェニル−3−イル、p−ターフェニル−4−イル、p−ターフェニル−2’−イル、m−クアテルフェニル−2−イル、m−クアテルフェニル−3−イル、m−クアテルフェニル−4−イル、o−クアテルフェニル−2−イル、o−クアテルフェニル−3−イル、o−クアテルフェニル−4−イル、p−クアテルフェニル−2−イル、p−クアテルフェニル−3−イル、p−クアテルフェニル−4−イル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−フェナントリル、2−フェナントリル、3−フェナントリル、4−フェナントリル、9−フェナントリル、1−クリセニル、2−クリセニル、3−クリセニル、5−クリセニル、6−クリセニル、1−トリフェニレニル、2−トリフェニレニルなどがあげられる。また、一般式(1)又は(2)の説明で記載したものもあげられる。
この炭素数5〜25のアリールにおける任意の水素は炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜12のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリールで置換されていてもよい。
「任意の水素が炭素数1〜12のアルキルで置換された炭素数5〜25のアリール」としては、例えば、o−トリル、m−トリル、p−トリル、2,4−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−ブチルフェニル、2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル、2−メチル−4−ビフェニリル、2−メチル−3−ビフェニリル、2−メチル−2−ビフェニル、3,5−ジ(2’−メチルフェニル)フェニル、3,5−ジ(3’−メチルフェニル)フェニル、3,5−ジ(4’−メチルフェニル)フェニル、3,5−ジ(4’−t−ブチルフェニル)フェニル、3,5−ビス(2’、4’−ジメチルフェニル)フェニル、3,5−ビス(3’、5’−ジメチルフェニル)フェニル、4−メチル−1−ナフチル、4−t−ブチル−1−ナフチル、6−メチル−2−ナフチル、6−t−ブチル−2−ナフチルなどがあげられる。
「任意の水素が炭素数3〜12のシクロアルキルで置換された炭素数5〜25のアリール」としては、例えば、2−シクロヘキシルフェニル、3−シクロヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、2、4−ジシクロヘキシルフェニル、3、5−ジシクロヘキシルフェニル、4−シクロヘキシル−1−ナフチル、6−シクロヘキシル−2−ナフチルなどがあげられる。
「任意の水素が炭素数6〜12のアリールで置換された炭素数5〜25のアリール」としては、例えば、2−(1−ナフチル)フェニル、3−(1−ナフチル)フェニル、4−(1−ナフチル)フェニル、2−(2−ナフチル)フェニル、3−(2−ナフチル)フェニル、4−(2−ナフチル)フェニル、3,5−ジ(1−ナフチル)−フェニル、3,5−ジ(2−ナフチル)−フェニル、2,4−ジ(1−ナフチル)−フェニル、2,4−ジ(2−ナフチル)−フェニル、5−(1−ナフチル)−3−ビフェニリル、5−(2−ナフチル)−3−ビフェニリル、3,5−ビス(2−ビフェニリル)フェニル、3,5−ビス(3−ビフェニリル)フェニル、3,5−ビス(4−ビフェニリル)フェニル、5’−フェニル−m−ターフェニル−2−イル、5’−フェニル−m−ターフェニル−3−イル、5’−フェニル−m−ターフェニル−4−イル、5’−(1−ナフチル)−m−ターフェニル−2−イル、5’−(1−ナフチル)−m−ターフェニル−3−イル、5’−(1−ナフチル)−m−ターフェニル−4−イル、5’−(2−ナフチル)−m−ターフェニル−2−イル、5’−(2−ナフチル)−m−ターフェニル−3−イル、5’−(2−ナフチル)−m−ターフェニル−4−イル、4−フェニル−1−ナフチル、6−フェニル−2−ナフチル、2,2’−ビナフチル−6−イル、1,2’−ビナフチル−6’−イル、1,2’−ビナフチル−4−イル、1,1’−ビナフチル−4−イル、4−(2−ビフェニリル)−1−ナフチル、4−(3−ビフェニリル)−1−ナフチル、4−(4−ビフェニリル)−1−ナフチル、4−(m−ターフェニル−5’−イル)−1−ナフチル、6−(2−ビフェニリル)−2−ナフチル、6−(3−ビフェニリル)−2−ナフチル、6−(4−ビフェニリル)−2−ナフチル、6−(m−ターフェニル−5’−イル)−2−ナフチルなどがあげられる。
第2に「炭素数1〜24のアルキル」としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、t−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、5−メチルへキシルなどがあげられる。また、一般式(1)又は(2)の説明で記載したものもあげられる。
この炭素数1〜24のアルキルにおける任意の−CH2−は−O−で置換されていてもよい。また、この炭素数1〜24のアルキルにおけるナフタレン環に直結している−CH2−を除く任意の−CH2−は炭素数6〜24のアリーレンで置換されていてもよい。炭素数6〜24のアリーレンとしては、例えば、1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイルなどがあげられる。
「任意の−CH2−が−O−で置換された炭素数1〜24のアルキル」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、s−ブチルオキシ、t−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、t−ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、1−メチルペンチルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシなどがあげられる。
「ナフタレン環に直結している−CH2−を除く任意の−CH2−が炭素数6〜24のアリーレンで置換された炭素数1〜24のアルキル」としては、例えば、2−フェニルエチル、2−(4−メチルフェニル)エチル、1−メチル−1−フェニルエチル、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル、トリチル、2−(4−ビフェニリル)エチル、2−(4’−メチル−ビフェニリル)エチル、2−(4−メチル−1−ナフチル)エチル、2−(6−メチル−2−ナフチル)エチルなどがあげられる。
「任意の−CH2−が−O−で置換され、かつナフタレン環に直結している−CH2−を除く任意の−CH2−が炭素数6〜24のアリーレンで置換された炭素数1〜24のアルキル」としては、例えば、フェノキシ、o−トリルオキシ、m−トリルオキシ、p−トリルオキシ、1−ナフトキシ、2−ナフトキシ、2,4−ジメチルフェノキシ、2,6−ジメチルフェノキシ、2,4,6−トリメチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、2,4−ジ−t−ブチルフェノキシ、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノキシ、2−フェニルエトキシ、2−(4−メチルフェニル)エトキシなどがあげられる。
第3に「炭素数3〜24のシクロアルキル」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどがあげられる。また、一般式(1)又は(2)の説明で記載したものもあげられる。
この炭素数3〜24のシクロアルキルにおける任意の水素は炭素数1〜24のアルキル、炭素数5〜25のアリールで置換されていてもよい。
「任意の水素が炭素数1〜24のアルキルで置換された炭素数3〜24のシクロアルキル」としては、例えば、2−メチルシクロヘキシル、3−メチルシクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、2,4、6−トリメチルシクロヘキシル、2−t−ブチルシクロヘキシル、3−t−ブチルシクロヘキシル、4−t−ブチルシクロヘキシル、2,4、6−トリ−t−ブチルシクロヘキシルなどがあげられる。
「任意の水素が炭素数6〜24のアリールで置換された炭素数3〜12のシクロアルキル」としては、例えば、2−フェニルシクロヘキシル、3−フェニルシクロヘキシル、4−フェニルシクロヘキシル、2,4−ジフェニルシクロヘキシル、3,5−ジフェニルシクロヘキシルなどがあげられる。
1及びB2の好ましい例は、水素、メチル、t−ブチル、フェニル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビフェニリル、m−ターフェニル−4’−イル、m−ターフェニル−5’−イル、p−ターフェニル−2’−イル、p−ターフェニル−2−イル、m−ターフェニル−2−イル、m−ターフェニル−3−イル、o−ターフェニル−2−イル、o−ターフェニル−3−イル、3,5−ジ(2−ナフチル)フェニル、3,5−ジ(1−ナフチル)フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−フェニル−1−ナフチル、6−フェニル−2−ナフチル、1,2’−ビナフチル−4−イル、2,2’−ビナフチル−6−イル、9−フェナントリル、2−トリフェニレニル、2−(2−ナフチル)フェニル、5’−フェニル−m−ターフェニル−2−イル、5’−フェニル−m−ターフェニル−3−イル、m−クアテルフェニリル−2−イル、m−クアテルフェニリル−3−イル、6−(m−ターフェニル−5’−イル)−2−ナフチル、4−(m−ターフェニル−5’−イル)−1−ナフチルなどである。特に好ましい例は、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、m−ターフェニル−5’−イル、m−ターフェニル−3−イル、1−ナフチル、2−ナフチルなどである。
1及びB2の両方が上記の基であってもよいし、どちらか片方が上記の基であって、他方が水素であってもよい。B1又はB2が嵩高い基であると、その基の立体障害によって発光波長が低波長側にシフトするので、ホストとして好ましい。またB1又はB2が嵩高い基であると、得られる化合物のガラス転移温度が高くなるので、好ましい。有機電界発光素子を作製した場合に、ガラス転移温度が低いと時間経過とともに結晶化が進み、発光効率や安定性が変化してしまう可能性があるが、ガラス転移温度が高ければこのような経時変化が小さくなる。ただし、B1及びB2の両方があまりに嵩高い基である場合はそれらの基による立体障害によって、合成が困難になる場合がある。
1又はB2のどちらの位置に上記の基を導入するかによって、得られる化合物の特性は、それ程大きく変わらない。ただし、B1に導入した場合の方が、B2に導入する場合よりは、合成が容易であり、コスト的に有利である。
一般式(3’)におけるX1,X2,X3,X4及びX5は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜24のアルキル又は炭素数3〜24のシクロアルキルである。以下にこれらの基について詳細に説明する。
第1に「炭素数1〜24のアルキル」としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、t−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、5−メチルへキシルなどがあげられる。また、一般式(1)又は(2)の説明で記載したものもあげられる。
この炭素数1〜24のアルキルにおける任意の−CH2−は、−O−で置換されていてもよい。また、この炭素数1〜24のアルキルにおけるナフタレン環に直結している−CH2−を除く任意の−CH2−は炭素数6〜24のアリーレンで置換されていてもよい。炭素数6〜24のアリーレンの例はB1及びB2の説明で記載したものと同じである。
「任意の−CH2−が−O−で置換された炭素数1〜24のアルキル」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、s−ブチルオキシ、t−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、t−ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、1−メチルペンチルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシなどがあげられる。
「ナフタレン環に直結している−CH2−を除く任意の−CH2−が炭素数6〜24のアリーレンで置換された炭素数1〜24のアルキル」としては、例えば、2−フェニルエチル、2−(4−メチルフェニル)エチル、1−メチル−1−フェニルエチル、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル、トリチル、2−(4−ビフェニリル)エチル、2−(4’−メチル−ビフェニリル)エチル、2−(4−メチル−1−ナフチル)エチル、2−(6−メチル−2−ナフチル)エチルなどがあげられる。
「任意の−CH2−が−O−で置換され、かつナフタレン環に直結している−CH2−を除く任意の−CH2−が炭素数6〜24のアリーレンで置換された炭素数1〜24のアルキル」としては、例えば、フェノキシ、o−トリルオキシ、m−トリルオキシ、p−トリルオキシ、1−ナフトキシ、2−ナフトキシ、2,4−ジメチルフェノキシ、2,6−ジメチルフェノキシ、2,4,6−トリメチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、2,4−ジ−t−ブチルフェノキシ、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノキシ、2−フェニルエトキシ、2−(4−メチルフェニル)エトキシなどがあげられる。
第2に「炭素数3〜24のシクロアルキル」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどがあげられる。また、一般式(1)又は(2)の説明で記載したものもあげられる。
この炭素数3〜24のシクロアルキルにおける任意の水素は炭素数1〜24のアルキル又は炭素数6〜12のアリールで置換されていてもよい。
「任意の水素が炭素数1〜24のアルキルで置換された炭素数3〜24のシクロアルキル」としては、例えば、2−メチルシクロヘキシル、3−メチルシクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、2,4、6−トリメチルシクロヘキシル、2−t−ブチルシクロヘキシル、3−t−ブチルシクロヘキシル、4−t−ブチルシクロヘキシル、2,4、6−トリ−t−ブチルシクロヘキシルなどがあげられる。
「任意の水素が炭素数6〜12のアリールで置換された炭素数3〜12のシクロアルキル」としては、例えば、2−フェニルシクロヘキシル、3−フェニルシクロヘキシル、4−フェニルシクロヘキシル、2,4−ジフェニルシクロヘキシル、3,5−ジフェニルシクロヘキシルなどがあげられる。
1,X2,X3,X4及びX5の好ましい例は、水素、炭素数1〜12のアルキル又は炭素数3〜12のシクロアルキルであり、より好ましい例は水素、メチル、t−ブチル及びシクロヘキシルであり、さらに好ましい例は水素、メチル、t−ブチルである。最も好ましい例をフェニル基の構造にて以下に示す。
Figure 0004900670
さらに、上記一般式(3)で表される化合物の具体例としては、例えば、下記式(3-2)〜(3-103)の化合物をあげることができる。なお、下記式(3-32)は上記式(3-1)で表される化合物と同じである。
Figure 0004900670
Figure 0004900670
Figure 0004900670
Figure 0004900670
Figure 0004900670
上記の具体例の中でも化合物(3-20)、(3-29)、(3-30)、(3-31)、(3-32)、(3-33)、(3-34)、(3-37)、(3-38)、(3-39)、(3-40)、(3-41)、(3-43)、(3-44)、(3-45)、(3-47)、(3-48)、(3-55)、(3-56)、(3-64)、(3-69)、(3-70)、(3-71)及び(3-75)が好ましい。
また、上記一般式(3)で表される化合物の具体例としては、例えば、下記式(3-104)〜(3-127)の化合物もあげることができる。
Figure 0004900670
1−3.一般式(4)で表される化合物
上記一般式(4)で表される化合物について説明する。
一般式(4)のR21,R22,R23,R24,R25及びR26における、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいボリル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、ハロゲンとしては、一般式(1)又は(2)におけるR1及びR2の説明及びR5及びR6の説明で記載したものと同様のものがあげられ、同様のものが好ましい。
一般式(4)のR21,R22,R23,R24,R25及びR26における「置換基」としては、一般式(1)又は(2)におけるR1及びR2の説明で記載したものと同様のものがあげられ、同様のものが好ましい。
一般式(4)におけるMとしては、Al、Ga、Mg、Be又はZnがあげられ、好ましくはAl、Mg、Znであり、より好ましくはAlである。
一般式(4)におけるnとしては、2又は3があげられ、好ましくは3である。
上記一般式(4)で表される化合物の更なる具体例としては、例えば、上記式(4-1)で表される化合物をあげることができる。
1−4.一般式(5)で表される化合物
上記一般式(5)で表される化合物について説明する。
一般式(5)におけるGとしては、単なる結合手またはn価の連結基を表し、例えば1つ又は複数の5員環又は6員環により構成される置換されていてもよいn価の芳香族基又はヘテロ芳香族基を表す。n価の芳香族基又はヘテロ芳香族基とは、任意の芳香族炭化水素化合物や芳香族複素環化合物及びそれらの組み合わせからn個の水素原子または置換基を取り除いた残基のことであり、具体的には芳香環からn個の結合手が出ているn価の連結基のことである。
芳香環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、ビフェニル環、ターフェニル環、アズレン環、フェナントレン環、トリフェニレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、ペリレン環、ペンタセン環、ヘキサセン環、コロネン環、トリナフチレン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、1,2,4−トリアゾール環、1,2,3−トリアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、イソオキサゾール環、イソチアゾール環、フラザン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、キノリン環、イソインドール環、インドール環、イソキノリン環、フタラジン環、プリン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、プテリジン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、ペリミジン環、フェナントロリン環、フェナジン環、フェナレン環、シロール環等があげられる。またこれらは任意の置換基を複数個それぞれ独立に有していてもよく、その複数の置換基が互いに縮合してさらに環を形成してもよい。
より好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、ターフェニル環、ビフェニル環、チオフェン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、フェナレン環、シロール環、又はピリダジン環であり、これらの環は置換されていてもよい。更に好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、チオフェン環、ピリジン環、フェナレン環、又はシロール環であり、これらの環は置換されていてもよい。
「任意の置換基を複数個それぞれ独立に有していてもよく」の「置換基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、s−ブチル、t−ブチル及びペンチルなどの脂肪族炭化水素基、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルなどの脂環式炭化水素基、フェニル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、キシリル、メシチル、o−クメニル、m−クメニル、p−クメニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、ビフェニリル、メチルフェニル、エチルフェニル、ブチルフェニル、メチルナフチル、ジメチルナフチル、エチルナフチル、ジエチルナフチル及びブチルナフチルなどの芳香族炭化水素基、ピリジル、キナゾリニル、キノリル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、カルバゾリル、フェナントロリニルなどの複素環基、さらには、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、フェノキシ及びベンジルオキシなどのアルコキシル基などがあげられる。
より好ましい「置換基」は、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、エチルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、キノリル、フェナントリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニルまたはカルバゾリルである。更に好ましい「置換基」は、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、エチルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、キノリル、フェナントロリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニルまたはカルバゾリルである。もっとも好ましい「置換基」は、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、エチルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチルまたはピリジルである。
また、一般式(2)のGとしては、例えば、以下のものがあげられる。なお、構造式中のRは、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロヘキシル、フェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチルである。
Figure 0004900670
一般式(5)におけるnとしては、2〜8があげられ、好ましくは2〜6であり、より好ましくは2〜4であり、さらに好ましくは2又は3であり、最も好ましくは2である。
一般式(5)のR31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38における、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいボリル、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよいシクロアルキルとしては、一般式(1)又は(2)におけるR1及びR2の説明及びR5及びR6の説明で記載したものと同様のものがあげられ、同様のものが好ましい。また、R31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38は、隣接する基が互いに結合して縮合環を形成していてもよい。ここで、形成された縮合環としては、例えば、キノリン環、イソキノリン環、ベンゾキノリン環、ベンゾイソキノリン環又はフェナントロリン環などがあげられる。
一般式(5)のR31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38における「置換されていてもよいヘテロアリール」の「ヘテロアリール」としては、例えば環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし5個含有する複素環基などがあげられる。ヘテロ原子以外の構成原子である炭素原子に着目すれば、例えば、炭素数2〜30のヘテロアリール、好ましくは、炭素数2〜25のヘテロアリール、さらに好ましくは、炭素数2〜20のヘテロアリールがあげられる。例えば、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、フラザニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ[b]チエニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリル、キナゾリル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、インドリジニル、フェナントロリニルなどがあげられ、例えばトリアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ベンゾ[b]チエニル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、カルバゾリル、フェナントロリニルなどが好ましい。
一般式(5)のR31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38における「置換基」としては、一般式(1)又は(2)におけるR1及びR2の説明で記載したものと同様のものがあげられる。好ましい「置換基」は、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、エチルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、キノリル、フェナントロリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニルまたはカルバゾリルである。
上記一般式(5)で表される化合物の更なる具体例としては、例えば、上記式(5-1)で表される化合物をあげることができる。また、上記一般式(5)で表される化合物に関する説明としては、例えば、特開2003−123983号公報に記載された説明を援用することができる。
2.化合物の製造方法
次に、上記一般式(1)、(2)、(3)、(3’)、(4)又は(5)で表される化合物の製造方法について説明する。
2−1.一般式(1)又は(2)で表される化合物の製造方法
一般式(1)又は(2)で表される化合物は、例えば、特開2005-154410号公報およびJ. Am. Chem. Soc., 2005, 127, 1638-1639に記載の方法で合成することができる。参考までに、特開2005-154410号公報に記載された製造方法を以下に説明する。
一般式(1)で表される化合物は下記式(1b)で表される中間体を経て製造される。また、一般式(2)で表される化合物は下記式(2b)で表される中間体を経て製造される。まず、下記式(1b)又は(2b)で表される各中間体の製造方法についてそれぞれ以下に説明する。
Figure 0004900670
式(1a)又は(2a)で表される各原料について、それぞれ、有機金属塩基を用いたハロゲン−メタル交換反応によりジメタル化した後、R12SiXYの一般式で表される有機ケイ素試薬で捕捉することにより、それぞれ式(1b)又は(2b)で表される各中間体を製造することができる。なお、式(1a)及び(2a)で表される各原料は公知の化合物であり一般に入手可能である。
この際、用いる有機金属塩基としては、n−BuLi、s−BuLi、t−BuLiなどの有機リチウム試薬、アルキルグリニャール試薬、アルキルマグネシウムアミドなどの有機マグネシウム試薬、あるいはアルキル亜鉛試薬が使用できる。このうち、t−BuLiを用いてTHF中でメタル化を行うとき、最も収率がよい。
反応に用いる溶媒としては、これらの有機金属塩基に不活性なものなら特に制限はなく、THF、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエンなどの芳香族系溶媒、ペンタン、ヘキサンなとの脂肪族系溶媒を用いることができる。反応温度は、−150度〜150度、好ましくは、−100度〜100度で行うことができる。
また、有機ケイ素試薬R12SiXYにおいて、X、Yは、独立に、水素、ハロゲン、アルコキシ、アルキルチオ、アリールオキシ、アリールチオ、シリル、置換シリル、シリルオキシ、置換シリルオキシ、アリールスルフォニルオキシ、アルキルスルフォニルオキシ、スタンニル又は置換スタンニルを示す。
式(1b)又は(2b)において、Xとしては、水素又はアルコキシが特に有用である。Xとしての水素を有する化合物の製造には、有機ケイ素試薬R12SiXYとして、例えばR12SiH2、R12SiHClなどが使用できる。
Xとしてのアルコキシを有する化合物の製造には、有機ケイ素試薬R12SiXYとして、R12Si(OR)2又はR12SiCl(NR2)が使用できる。後者の場合には、R12SiCl(NR2)と一旦反応させた後、単離せずに、そのまま塩化アンモニウムなどの酸触媒存在下、アルコホリシスすることにより目的生成物を得ることができる。
Figure 0004900670
次に、分子内還元的環化反応について、上記の各反応式に基づき説明する。まず、式(1b)又は(2b)で表される各化合物を金属還元剤(reductant)とそれぞれ反応させることにより、分子内還元的環化反応が進行してジアニオン中間体が生成し、このジアニオン中間体をさらに求電子剤(electrophile)で捕捉することにより、それぞれ式(1c)又は(2c)で表される環化生成物である多環縮環型π共役有機材料が得られる。
金属還元剤としては、例えば、リチウム、リチウムナフタレニド、リチウムビフェニリド、リチウム(4,4’−ジ−t−ブチルビフェニリド)、リチウム[8−(N,N−ジメチルアミノ)ナフタレニド]、リチウム/液化アンモニア、ナトリウム、ナトリウムナフタレニド、ナトリウムビフェニリド、ナトリウム(4,4’−ジ−t−ブチルビフェニリド)、ナトリウム[8−(N,N−ジメチルアミノ)ナフタレニド]、ナトリウム/液化アンモニア、カリウム、カリウムグラファイトなどがあげられる。
反応に用いる溶媒としては、THFの他、ジエチルエーテルやジメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒が使える。反応温度は、−78度〜50度、好ましくは、−20度〜30度で行うことができる。
この反応の特徴としては、生成する中間体がジアニオン種であり、様々な求電子剤を用いることにより多様な置換基Raを導入することが可能である点があげられる。求電子剤としては、ハロゲン化アルキルやカルボニル化合物などの通常の炭素求電子剤の他、ICH2CH2I、I2、Br2、ICl、NIS、NBS、BrCH2CH2Br、BrCl2CCCl2Br又はBrF2CCF2Brなどの求電子性ハロゲン化剤、あるいはMe3SnCl、Bu3SnCl、Ph3SnCl、R3SiCl、R2Si(OR)Cl、RSi(OR)2Cl、Si(OR)3Cl、R2SiF2、RSiF3、B(OR)3、(iPrO)B(−OCMe2CMe2O−)、ClB(NR22、MgCl2、MgBr2、MgI2、ZnCl2、ZnBr2、ZnI2又はZnCl2(tmen)などの求電子性メタル化剤などが代表例としてあげられる(但し、Rは、アルキル基またはアリール基である)。また、フッ化アリールなどのフッ素化合物を用いることにより、直接、アリール基や複素環基やフッ素置換アルキル基の導入も可能である。
下記の各反応式に示すように、それぞれ、式(1d)から一般式(1)へ、又は式(2d)から一般式(2)への変換は、BF3・OEt2、BAr3、AlCl3、AlBr3、EtAlCl2、Et2AlClなどの通常のルイス酸(Lewis Acid)を用いることで達成できる。
Figure 0004900670
なお、式(1b)又は(2b)で表される化合物の生成反応、式(1c)又は(2c)で表される化合物の生成反応及び一般式(1)又は(2)で表される化合物の生成反応の3つの反応は、不活性ガス中で行うことが好ましく、不活性ガスとしては窒素、アルゴンなどが使用できる。反応時間は特に制限はなく、反応が十分に進行している時点で反応を止めればよい。NMRあるいはクロマトグラフィー等の一般的な分析手段により反応を追跡し、最適の時点で反応の終点を決定すればよい。
2−2.一般式(3)及び(3’)で表される化合物の製造方法
一般式(3)で表される化合物は、公知の化合物を用いて、公知の合成法により製造することができる。製造方法の一例としては、公知の文献(例えば、特許文献4、非特許文献1、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10および特許文献11)に記載の方法により合成することができる。
また、一般式(3’)で表される化合物は、例えば、特開2004-203268号公報に記載の方法で合成することができる。参考までに、特開2004-203268号公報に記載された製造方法を以下に説明する。
一般式(3’)で表される化合物は、鈴木カップリング反応のような既知の合成法を利用して合成することができる。鈴木カップリング反応は、塩基の存在下パラジウム触媒を用いて、芳香族ハライドと芳香族ボロン酸とをカップリングする方法である。この方法で一般式(3’)で表される化合物を得る反応経路の具体例は下記の通りである。なお、式中、R10〜R13、X1〜X5、A1〜A5、B1及びB2は上述するとおりである。
Figure 0004900670
この反応で用いられるパラジウム触媒の具体例は、Pd(PPh34、PdCl2(PPh32、Pd(OAc)2、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウムクロロホルム錯体(0)等である。
反応を促進させるため、場合によりこれらのパラジウム化合物にホスィン化合物を加えてもよい。そのホスィン化合物の具体例は、トリ(t−ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、1−(N,N−ジメチルアミノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)フェロセン、1−(N,N−ジブチルアミノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)フェロセン、1−(メトキシメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)フェロセン、1,1’−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)フェロセン、2,2’−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−メトキシ−2’−(ジ−t−ブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル等である。
この反応で用いられる塩基の具体例は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、ナトリウムエトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、酢酸ナトリウム、リン酸三カリウム、フッ化カリウム等である。
さらに、この反応で用いられる溶媒の具体例は、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジエチルエ−テル、t−ブチルメチルエ−テル、1,4−ジオキサン、メタノ−ル、エタノール、イソプロピルアルコ−ル等である。これらの溶媒は、反応させる芳香族ハライドおよび芳香族ボロン酸の構造に応じて適宜選択できる。溶媒は単独で用いてもよく、混合溶媒として用いてもよい。
反応温度は、−150度〜150度、好ましくは、−100度〜100度で行うことができる。反応時間は特に制限はなく、反応が十分に進行している時点で反応を止めればよい。NMRあるいはクロマトグラフィー等の一般的な分析手段により反応を追跡し、最適の時点で反応の終点を決定すればよい。
2−3.一般式(4)で表される化合物の製造方法
一般式(4)で表される化合物は、公知の化合物を用いて、公知の合成法により製造することができる。製造方法の一例としては、公知の文献(例えば、Jpn. J. Appl. Phys., 32, L514, 1993など)に記載の方法により合成することができる。。また、市販されているキノリノール系金属錯体を使用してもよい。
2−4.一般式(5)で表される化合物の製造方法
一般式(5)で表される化合物は、公知の化合物を用いて、公知の合成法により製造することができる。製造方法の一例としては、公知の文献(例えば、「Metal-Catalyzed Cross-Coupling Reactions - Second, Completely Revised and Enlarged Edition」や「J.Am.Chem.Soc. (1996), 118, 11974.」など)に記載の方法や本明細書の実施例に記載の方法により合成することができる。
3.有機電界発光素子
本実施形態に係る有機電界発光素子について図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る有機電界発光素子を示す概略断面図である。
<有機電界発光素子の構造>
図1に示された有機電界発光素子100は、基板101と、基板101上に設けられた陽極102と、陽極102の上に設けられた正孔注入層103と、正孔注入層103の上に設けられた正孔輸送層104と、正孔輸送層104の上に設けられた発光層105と、発光層105の上に設けられた電子輸送層106と、電子輸送層106の上に設けられた電子注入層107と、電子注入層107の上に設けられた陰極108とを有する。
なお、有機電界発光素子100は、作製順序を逆にして、例えば、基板101と、基板101上に設けられた陰極108と、陰極108の上に設けられた電子注入層107と、電子注入層107の上に設けられた電子輸送層106と、電子輸送層106の上に設けられた発光層105と、発光層105の上に設けられた正孔輸送層104と、正孔輸送層104の上に設けられた正孔注入層103と、正孔注入層103の上に設けられた陽極102とを有する構成としてもよい。
上記各層すべてがなくてはならないわけではなく、最小構成単位を陽極102と発光層105と陰極108とからなる構成として、正孔注入層103、正孔輸送層104、電子輸送層106および電子注入層107は任意に設けられる層である。また、上記各層は、それぞれ単一層からなってもよいし、複数層からなってもよい。
有機電界発光素子を構成する層の態様としては、上述する「基板/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極」の構成態様の他に、「基板/陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極」、「基板/陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極」、「基板/陽極/正孔注入層/発光層/陰極」、「基板/陽極/正孔輸送層/発光層/陰極」、「基板/陽極/発光層/電子輸送層/陰極」、「基板/陽極/発光層/電子注入層/陰極」、「基板/陽極/発光層/陰極」の構成態様であってもよい。
<有機電界発光素子における基板>
基板101は、有機電界発光素子100の支持体となるものであり、通常、石英、ガラス、金属、プラスチックなどが用いられる。基板101は、目的に応じて板状、フィルム状、またはシート状に形成され、例えば、ガラス板、金属板、金属箔、プラスチックフィルム、プラスチックシートなどが用いられる。なかでも、ガラス板、および、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホンなどの透明な合成樹脂製の板が好ましい。ガラス基板であれば、ソーダライムガラスや無アルカリガラスなどが用いられ、また、厚みも機械的強度を保つのに十分な厚みがあればよいので、例えば、0.2mm以上あればよい。厚さの上限値としては、例えば、2mm以下、好ましくは1mm以下である。ガラスの材質については、ガラスからの溶出イオンが少ない方がよいので無アルカリガラスの方が好ましいが、SiO2などのバリアコートを施したソーダライムガラスも市販されているのでこれを使用することができる。また、基板101には、ガスバリア性を高めるために、少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜などのガスバリア膜を設けてもよく、特にガスバリア性が低い合成樹脂製の板、フィルムまたはシートを基板101として用いる場合にはガスバリア膜を設けるのが好ましい。
<有機電界発光素子における陽極>
陽極102は、発光層105へ正孔を注入する役割を果たすものである。なお、陽極102と発光層105との間に正孔注入層103および/または正孔輸送層104が設けられている場合には、これらを介して発光層105へ正孔を注入することになる。
陽極102を形成する材料としては、無機化合物および有機化合物があげられる。無機化合物としては、例えば、金属(アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、クロムなど)、金属酸化物(インジウムの酸化物、スズの酸化物、インジウム−スズ酸化物(ITO)など)、ハロゲン化金属(ヨウ化銅など)、硫化銅、カーボンブラック、ITOガラスやネサガラスなどがあげられる。有機化合物としては、例えば、ポリ(3−メチルチオフェン)などのポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリンなどの導電性ポリマなどがあげられる。その他、有機電界発光素子の陽極として用いられている物質の中から適宜選択して用いることができる。
透明電極の抵抗は、発光素子の発光に十分な電流が供給できればよいので限定されないが、発光素子の消費電力の観点からは低抵抗であることが望ましい。例えば、300Ω/□以下のITO基板であれば素子電極として機能するが、現在では10Ω/□程度の基板の供給も可能になっていることから、例えば100〜5Ω/□、好ましくは50〜5Ω/□の低抵抗品を使用することが特に望ましい。ITOの厚みは抵抗値に合わせて任意に選ぶ事ができるが、通常100〜300nmの間で用いられることが多い。
<有機電界発光素子における正孔注入層、正孔輸送層>
正孔注入層103は、陽極102から移動してくる正孔を、効率よく発光層105内または正孔輸送層104内に注入する役割を果たすものである。正孔輸送層104は、陽極102から注入された正孔または陽極102から正孔注入層103を介して注入された正孔を、効率よく発光層105に輸送する役割を果たすものである。正孔注入層103および正孔輸送層104は、それぞれ、正孔注入・輸送材料の一種または二種以上を積層、混合するか、正孔注入・輸送材料と高分子結着剤の混合物により形成される。また、正孔注入・輸送材料に塩化鉄(III)のような無機塩を添加して層を形成してもよい。
正孔注入・輸送性物質としては電界を与えられた電極間において正極からの正孔を効率よく注入・輸送することが必要で、正孔注入効率が高く、注入された正孔を効率よく輸送することが望ましい。そのためにはイオン化ポテンシャルが小さく、しかも正孔移動度が大きく、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時および使用時に発生しにくい物質であることが好ましい。
正孔注入層103および正孔輸送層104を形成する材料としては、光導電材料において、正孔の電荷輸送材料として従来から慣用されている化合物、p型半導体、有機電界発光素子の正孔注入層および正孔輸送層に使用されている公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。それらの具体例は、カルバゾール誘導体(N−フェニルカルバゾール、ポリビニルカルバゾール等)、ビス(N−アリルカルバゾール)またはビス(N−アルキルカルバゾール)などのビスカルバゾール誘導体、トリアリールアミン誘導体(芳香族第3級アミンを主鎖あるいは側鎖に持つポリマー、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−4,4’−ジアミノビフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミン、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニル(フェニル)アミノ)トリフェニルアミンなどのトリフェニルアミン誘導体、スターバーストアミン誘導体等、スチルベン誘導体、フタロシアニン誘導体(無金属、銅フタロシアニン等)、ピラゾリン誘導体、ヒドラゾン系化合物、ベンゾフラン誘導体やチオフェン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ポルフィリン誘導体などの複素環化合物、ポリシラン等である。ポリマー系では前記単量体を側鎖に有するポリカーボネートやスチレン誘導体、ポリビニルカルバゾールおよびポリシランなどが好ましいが、発光素子の作製に必要な薄膜を形成し、陽極から正孔が注入できて、さらに正孔を輸送できる化合物であれば特に限定されるものではない。
また、有機半導体の導電性は、そのドーピングにより、強い影響を受けることも知られている。このような有機半導体マトリックス物質は、電子供与性の良好な化合物、または、電子受容性の良好な化合物から構成されている。電子供与物質のドーピングのために、テトラシアノキノンジメタン(TCNQ)または2,3,5,6−テトラフルオロテトラシアノ−1,4−ベンゾキノンジメタン(F4TCNQ)などの強い電子受容体が知られている(例えば、文献「M.Pfeiffer,A.Beyer,T.Fritz,K.Leo,Appl.Phys.Lett.,73(22),3202-3204(1998)」及び文献「J.Blochwitz,M.Pheiffer,T.Fritz,K.Leo,Appl.Phys.Lett.,73(6),729-731(1998)」を参照)。M.Pfeiffer,A.Beyer,T.Fritz,K.Leo,Appl.Phys.Lett.,73(22),3202-3204(1998).およびJ.Blochwitz,M.Pheiffer,T.Fritz,K.Leo,Appl.Phys.Lett.,73(6),729-731(1998)。これらは、電子供与型ベース物質(正孔輸送物質)における電子移動プロセスによって、いわゆる正孔を生成する。正孔の数および移動度によって、ベース物質の伝導性が、かなり大きく変化する。正孔輸送特性を有するマトリックス物質としては、例えばベンジジン誘導体(TPDなど)またはスターバーストアミン誘導体(TDATAなど)、あるいは、特定の金属フタロシアニン(特に、亜鉛フタロシアニンZnPcなど)が知られている(特開2005−167175号公報)。
<有機電界発光素子における発光層>
発光層105は、電界を与えられた電極間において、陽極102から注入された正孔と、陰極108から注入された電子とを再結合させることにより発光するものである。発光層105を形成する材料としては、正孔と電子との再結合によって励起されて発光する化合物(発光性化合物)であればよく、安定な薄膜形状を形成することができ、かつ、固体状態で強い発光(蛍光および/または燐光)効率を示す化合物であるのが好ましい。
発光層は単一層でも複数層からなってもどちらでもよく、それぞれ発光材料(ホスト材料、ドーパント材料)により形成される。発光層の少なくとも一層においてホストを形成する材料としては、前記一般式(3)で表される化合物を用いる。また、ドーパントを形成する材料としては、前記一般式(1)又は(2)で表される化合物を用いる。
発光層における前記一般式(1)又は(2)及び(3)で表される化合物の合計の含有量は、1〜100質量%、さらに10〜100質量%、特に50〜100質量%、とりわけ80〜100質量%が好ましい。ホスト材料とドーパント材料は、それぞれ一種類であっても、複数の組み合わせであっても、いずれでもよい。ドーパント材料はホスト材料の全体に含まれていても、部分的に含まれていても、いずれであってもよい。ドーパント材料の量は、多すぎると濃度消光現象が起きるため、ホスト材料に対して0.1〜50質量%で用いることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜20質量%である。ドーピング方法としては、ホスト材料との共蒸着法によって形成することができるが、ホスト材料と予め混合してから同時に蒸着してもよい。
他のホスト材料としては、特に限定されるものではないが、以前から発光体として知られていたアントラセンやピレンなどの縮合環誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムをはじめとする金属キレート化オキシノイド化合物、ビススチリルアントラセン誘導体やジスチリルベンゼン誘導体などのビススチリル誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、クマリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピロロピリジン誘導体、ペリノン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、ピロロピロール誘導体、ポリマー系では、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、そして、ポリチオフェン誘導体が好適に用いられる。
その他、ホスト材料としては、化学工業2004年6月号13頁、および、それにあげられた参考文献などに記載された化合物などの中から適宜選択して用いることができる。
また、他のドーパント材料としては、特に限定されるものではなく、既知の化合物を用いることができ、所望の発光色に応じて様々な材料の中から選択することができる。具体的には、例えば、フェナンスレン、アントラセン、ピレン、テトラセン、ペンタセン、ペリレン、ナフトピレン、ジベンゾピレンおよびルブレンなどの縮合環誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンズトリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、スチルベン誘導体、チオフェン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体やジスチリルベンゼン誘導体などのビススチリル誘導体(特開平1−245087号公報)、ビススチリルアリーレン誘導体(特開平2−247278号公報)、ジアザインダセン誘導体、フラン誘導体、ベンゾフラン誘導体、フェニルイソベンゾフラン、ジメシチルイソベンゾフラン、ジ(2−メチルフェニル)イソベンゾフラン、ジ(2−トリフルオロメチルフェニル)イソベンゾフラン、フェニルイソベンゾフランなどのイソベンゾフラン誘導体、ジベンゾフラン誘導体、7−ジアルキルアミノクマリン誘導体、7−ピペリジノクマリン誘導体、7−ヒドロキシクマリン誘導体、7−メトキシクマリン誘導体、7−アセトキシクマリン誘導体、3−ベンズチアゾリルクマリン誘導体、3−ベンズイミダゾリルクマリン誘導体、3−ベンズオキサゾリルクマリン誘導体などのクマリン誘導体、ジシアノメチレンピラン誘導体、ジシアノメチレンチオピラン誘導体、ポリメチン誘導体、シアニン誘導体、オキソベンズアンスラセン誘導体、キサンテン誘導体、ローダミン誘導体、フルオレセイン誘導体、ピリリウム誘導体、カルボスチリル誘導体、アクリジン誘導体、オキサジン誘導体、フェニレンオキサイド誘導体、キナクリドン誘導体、キナゾリン誘導体、ピロロピリジン誘導体、フロピリジン誘導体、1,2,5−チアジアゾロピレン誘導体、ピロメテン誘導体、ペリノン誘導体、ピロロピロール誘導体、スクアリリウム誘導体、ビオラントロン誘導体、フェナジン誘導体、アクリドン誘導体およびジアザフラビン誘導体などがあげられる。
発色光ごとに例示すると、青〜青緑色ドーパント材料としては、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン、トリフェニレン、ペリレン、フルオレン、インデンなどの芳香族炭化水素化合物やその誘導体、フラン、ピロール、チオフェン、シロール、9−シラフルオレン、9,9’−スピロビシラフルオレン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、イミダゾピリジン、フェナントロリン、ピラジン、ナフチリジン、キノキサリン、ピロロピリジン、チオキサンテンなどの芳香族複素環化合物やその誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、スチルベン誘導体、アルダジン誘導体、クマリン誘導体、イミダゾール、チアゾール、チアジアゾール、カルバゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾールなどのアゾール誘導体およびその金属錯体およびN,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジフェニル−1,1’−ジアミンに代表される芳香族アミン誘導体などがあげられる。
また、緑〜黄色ドーパント材料としては、クマリン誘導体、フタルイミド誘導体、ナフタルイミド誘導体、ペリノン誘導体、ピロロピロール誘導体、シクロペンタジエン誘導体、アクリドン誘導体、キナクリドン誘導体およびルブレンなどのナフタセン誘導体などがあげられ、さらに上記青〜青緑色ドーパント材料として例示した化合物に、アリール基、ヘテロアリール基、アリールビニル基、アミノ基、シアノ基など長波長化を可能とする置換基を導入した化合物も好適な例としてあげられる。
さらに、橙〜赤色ドーパント材料としては、ビス(ジイソプロピルフェニル)ペリレンテトラカルボン酸イミドなどのナフタルイミド誘導体、ペリノン誘導体、アセチルアセトンやベンゾイルアセトンとフェナントロリンなどを配位子とするEu錯体などの希土類錯体、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピランやその類縁体、マグネシウムフタロシアニン、アルミニウムクロロフタロシアニンなどの金属フタロシアニン誘導体、ローダミン化合物、デアザフラビン誘導体、クマリン誘導体、キナクリドン誘導体、フェノキサジン誘導体、オキサジン誘導体、キナゾリン誘導体、ピロロピリジン誘導体、スクアリリウム誘導体、ビオラントロン誘導体、フェナジン誘導体、フェノキサゾン誘導体およびチアジアゾロピレン誘導体などあげられ、さらに上記青〜青緑色および緑〜黄色ドーパント材料として例示した化合物に、アリール基、ヘテロアリール基、アリールビニル基、アミノ基、シアノ基など長波長化を可能とする置換基を導入した化合物も好適な例としてあげられる。さらに、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)に代表されるイリジウムや白金を中心金属とした燐光性金属錯体も好適な例としてあげられる。
その他、ドーパントとしては、化学工業2004年6月号13頁、および、それにあげられた参考文献などに記載された化合物などの中から適宜選択して用いることができる。
<有機電界発光素子における電子注入層、電子輸送層>
電子注入層107は、陰極108から移動してくる電子を、効率よく発光層105内または電子輸送層106内に注入する役割を果たすものである。電子輸送層106は、陰極108から注入された電子または陰極108から電子注入層107を介して注入された電子を、効率よく発光層105に輸送する役割を果たすものである。電子輸送層106および電子注入層107は、それぞれ、電子輸送・注入材料の一種または二種以上を積層、混合するか、電子輸送・注入材料と高分子結着剤の混合物により形成される。
電子注入・輸送層とは、陰極から電子が注入され、さらに電子を輸送することを司る層であり、電子注入効率が高く、注入された電子を効率よく輸送することが望ましい。そのためには電子親和力が大きく、しかも電子移動度が大きく、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時および使用時に発生しにくい物質であることが好ましい。しかしながら、正孔と電子の輸送バランスを考えた場合に、陽極からの正孔が再結合せずに陰極側へ流れるのを効率よく阻止できる役割を主に果たす場合には、電子輸送能力がそれ程高くなくても、発光効率を向上させる効果は電子輸送能力が高い材料と同等に有する。したがって、本実施形態における電子注入・輸送層は、正孔の移動を効率よく阻止できる層の機能も含まれてもよい。
電子輸送層106または電子注入層107を形成する材料として、前記一般式(4)又は(5)で表される化合物を用いることができる。電子輸送層106または電子注入層107における前記一般式(4)又は(5)で表される化合物の含有量は、1〜100質量%、さらに10〜100質量%、特に50〜100質量%、とりわけ80〜100質量%が好ましい。
他の電子輸送層および電子注入層を形成する材料としては、光導電材料において電子伝達化合物として従来から慣用されている化合物、有機電界発光素子の電子注入層および電子輸送層に使用されている公知の化合物の中から任意に選択して用いることができる。
電子輸送層および電子注入層に用いられる材料としては、炭素、水素、酸素、硫黄、ケイ素およびリンの中から選ばれる一種以上の原子で構成される芳香環もしくは複素芳香環からなる化合物、ピロール誘導体およびその縮合環誘導体および電子受容性窒素を有する金属錯体の中から選ばれる少なくとも一種を含有することが好ましい。具体的には、ナフタレン、アントラセンなどの縮合環系芳香環誘導体、4,4’−ビス(ジフェニルエテニル)ビフェニルに代表されるスチリル系芳香環誘導体、ペリノン誘導体、クマリン誘導体、ナフタルイミド誘導体、アントラキノンやジフェノキノンなどのキノン誘導体、リンオキサイド誘導体、カルバゾール誘導体およびインドール誘導体などがあげられる。電子受容性窒素を有する金属錯体としては、例えば、ヒドロキシフェニルオキサゾール錯体などのヒドロキシアゾール錯体、アゾメチン錯体、トロポロン金属錯体、フラボノール金属錯体およびベンゾキノリン金属錯体などがあげられる。これらの材料は単独でも用いられるが、異なる材料と混合して使用しても構わない。中でも、9,10−ビス(2−ナフチル)アントラセンなどのアントラセン誘導体、4,4’−ビス(ジフェニルエテニル)ビフェニルなどのスチリル系芳香環誘導体、4,4’−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル、1,3,5−トリス(N−カルバゾリル)ベンゼンなどのカルバゾール誘導体が、耐久性の観点から好ましく用いられる。
また、他の電子伝達化合物の具体例として、ピリジン誘導体、フェナントロリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ペリレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、チオフェン誘導体、トリアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、オキシン誘導体の金属錯体、キノリノール系金属錯体、キノキサリン誘導体、キノキサリン誘導体のポリマー、ベンザゾール類化合物、ガリウム錯体、ピラゾール誘導体、パーフルオロ化フェニレン誘導体、トリアジン誘導体、ピラジン誘導体、ベンゾキノリン誘導体、イミダゾピリジン誘導体、ボラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、キノリン誘導体、ターピリジンなどのオリゴピリジン誘導体、ナフチリジン誘導体、アルダジン誘導体、ビススチリル誘導体などがあげられる。
<有機電界発光素子における陰極>
陰極108は、電子注入層107および電子輸送層106を介して、発光層105に電子を注入する役割を果たすものである。
陰極108を形成する材料としては、電子を有機層に効率よく注入できる物質であれば特に限定されないが、陽極102を形成する材料と同様のものを用いることができる。なかでも、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀、銅、ニッケル、クロム、金、白金、鉄、錫、亜鉛、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムおよびマグネシウムなどの金属またはそれらの合金(マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、フッ化リチウム/アルミニウムなどのアルミニウム−リチウム合金など)などが好ましい。電子注入効率をあげて素子特性を向上させるためには、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、カルシウム、マグネシウムまたはこれら低仕事関数金属を含む合金が有効である。しかしながら、これらの低仕事関数金属は、一般に大気中で不安定であることが多く、例えば、有機層に微量のリチウム、セシウムやマグネシウム(真空蒸着の膜厚計表示で1nm以下)をドーピングして安定性の高い電極を使用する方法が好ましい例としてあげることができるが、フッ化リチウム、フッ化セシウム、酸化リチウムおよび酸化セシウムのような無機塩の使用も可能であることから特にこれらに限定されるものではない。
更に、電極保護のために白金、金、銀、銅、鉄、錫、アルミニウムおよびインジウムなどの金属、またはこれら金属を用いた合金、そしてシリカ、チタニアおよび窒化ケイ素などの無機物、ポリビニルアルコール、塩化ビニル、炭化水素系高分子化合物などを積層することが、好ましい例としてあげられる。これらの電極の作製法も、抵抗加熱、電子線ビーム、スパッタリング、イオンプレーティングおよびコーティングなど、導通を取ることができれば特に制限されない。
<各層で用いてもよい結着剤>
以上の正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層および電子注入層に用いられる材料は単独で各層を形成することができるが、高分子結着剤としてポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリサルフォン、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン樹脂などの溶剤可溶性樹脂や、フェノール樹脂、キシレン樹脂、石油樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの硬化性樹脂などに分散させて用いることも可能である。
<有機電界発光素子の作製方法>
有機電界発光素子を構成する各層は、各層を構成すべき材料を蒸着法、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、分子積層法、印刷法、スピンコート法またはキャスト法、コーティング法等の方法で薄膜とすることにより、形成することができる。このようにして形成された各層の膜厚については特に限定はなく、材料の性質に応じて適宜設定することができるが、通常2nm〜5000nmの範囲である。膜厚は通常、水晶発振式膜厚測定装置などで測定できる。蒸着法を用いて薄膜化する場合、その蒸着条件は、材料の種類、膜の目的とする結晶構造および会合構造等により異なる。蒸着条件は一般的に、ボート加熱温度50〜400℃、真空度10-6〜10-3Pa、蒸着速度0.01〜50nm/秒、基板温度−150〜+300℃、膜厚2nm〜5μmの範囲で適宜設定することが好ましい。
次に、有機電界発光素子を作製する方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/ホスト材料とドーパント材料からなる発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極からなる有機電界発光素子の作製法について説明する。適当な基板上に、陽極材料の薄膜を蒸着法等により形成させて陽極を作製した後、この陽極上に正孔注入層および正孔輸送層の薄膜を形成させる。この上にホスト材料とドーパント材料を共蒸着し薄膜を形成させて発光層とし、この発光層の上に電子輸送層、電子注入層を形成させ、さらに陰極用物質からなる薄膜を蒸着法等により形成させて陰極とすることにより、目的の有機電界発光素子が得られる。なお、上述の有機電界発光素子の作製においては、作製順序を逆にして、陰極、電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極の順に作製することも可能である。
このようにして得られた有機電界発光素子に直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として印加すればよく、電圧2〜40V程度を印加すると、透明または半透明の電極側(陽極または陰極、および両方)より発光が観測できる。また、この有機電界発光素子は、パルス電流や交流電流を印加した場合にも発光する。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
<有機電界発光素子の応用例>
また、本発明は、有機電界発光素子を備えた表示装置または有機電界発光素子を備えた照明装置などにも応用することができる。
有機電界発光素子を備えた表示装置または照明装置は、本実施形態にかかる有機電界発光素子と公知の駆動装置とを接続するなど公知の方法によって製造することができ、直流駆動、パルス駆動、交流駆動など公知の駆動方法を適宜用いて駆動することができる。
表示装置としては、例えば、カラーフラットパネルディスプレイなどのパネルディスプレイ、フレキシブルカラー有機電界発光(EL)ディスプレイなどのフレキシブルディスプレイなどがあげられる(例えば、特開平10−335066号公報、特開2003−321546号公報、特開2004−281086号公報など参照)。また、ディスプレイの表示方式としては、例えば、マトリクスおよび/またはセグメント方式などがあげられる。なお、マトリクス表示とセグメント表示は同じパネルの中に共存していてもよい。
マトリクスとは、表示のための画素が格子状やモザイク状など二次元的に配置されたものをいい、画素の集合で文字や画像を表示する。画素の形状やサイズは用途によって決まる。例えば、パソコン、モニター、テレビの画像および文字表示には、通常一辺が300μm以下の四角形の画素が用いられ、また、表示パネルのような大型ディスプレイの場合は、一辺がmmオーダーの画素を用いることになる。モノクロ表示の場合は、同じ色の画素を配列すればよいが、カラー表示の場合には、赤、緑、青の画素を並べて表示させる。この場合、典型的にはデルタタイプとストライプタイプがある。そして、このマトリクスの駆動方法としては、線順次駆動方法やアクティブマトリックスのどちらでもよい。線順次駆動の方が構造が簡単であるという利点があるが、動作特性を考慮した場合、アクティブマトリックスの方が優れる場合があるので、これも用途によって使い分けることが必要である。
セグメント方式(タイプ)とは、予め決められた情報を表示するようにパターンを形成し、決められた領域を発光させることになる。例えば、デジタル時計や温度計における時刻や温度表示、オーディオ機器や電磁調理器などの動作状態表示および自動車のパネル表示などがあげられる。
照明装置としては、例えば、室内照明などの照明装置、液晶表示装置のバックライトなどがあげられる(例えば、特開2003−257621号公報、特開2003−277741号公報、特開2004−119211号公報など参照)。バックライトは、主に自発光しない表示装置の視認性を向上させる目的に使用され、液晶表示装置、時計、オーディオ装置、自動車パネル、表示板および標識などに使用される。特に、液晶表示装置、中でも薄型化が課題となっているパソコン用途のバックライトとしては、従来方式のものが蛍光灯や導光板からなっているため薄型化が困難であることを考えると、本実施形態に係る発光素子を用いたバックライトは薄型で軽量が特徴になる。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために各実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<上記式(1-1)で表される化合物の製造例>
上記式(1-1)で表される化合物の製造例について説明する。
Figure 0004900670
反応(1):化合物(1-1')の合成
アルゴン雰囲気下、リチウム(130mg)とナフタレン(2.40g)の混合物をTHF中(18mL)、室温で4時間攪拌し、リチウムナフタレニド溶液を調製した。この溶液に対し、上記混合物の約1/4モル量の化合物(1-1")(1.85g)のTHF溶液(12mL)を室温で加えた。室温にて5分間攪拌した後、ベンゾフェノン(3.42g)を室温で加え、10分間攪拌した後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム溶液を加え、エーテルにより抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水MgSO4で乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧下留去した。得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/酢酸エチル=10/1)により精製することにより、目的化合物(1-1')を2.77g、白色固体として収率78%で得た。
反応(2):上記式(1-1)で表される化合物の合成
アルゴン雰囲気下、化合物(1-1')(2.72g)のCH2Cl2(350mL)溶液にBF3・OEt2(0.99mL)を室温で加え、15分攪拌した。反応混合物に水を加えた後、有機層をエーテルにより抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水MgSO4で乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧下留去した。得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)、再結晶により精製することにより、上記式(1-1)で表される化合物を0.48g、黄色固体として収率18%で得た。
このようにして得られた式(1-1)で表される化合物の物性は以下の通りであった。
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 0.34 (s, 12H), 7.06-7.10 (m, 2H), 7.16-7.25 (m, 16H), 7.30-7.33 (m, 12H)
13C−NMR(100.4MHz,CDCl3):-4.28, 67.20, 121.86, 124.39, 125.58, 126.68, 127.08, 127.11, 128.07, 128.97, 142.41, 142.53, 143.75, 144.89, 157.49, 171.10
融点:407℃、ガラス転移温度(Tg):133℃[測定機器:Diamond DSC (PERKIN−ELMER社製);測定条件:冷却速度200℃/分、昇温速度10℃/分]
<上記式(2-1)で表される化合物の製造例>
上記式(2-1)で表される化合物の製造例について説明する。
Figure 0004900670
反応(1):化合物(2-1')の合成
アルゴン雰囲気下、リチウム(22.7mg)とナフタレン(0.417g)の混合物をTHF中(2.5mL)、室温で4時間攪拌し、リチウムナフタレニド溶液を調製した。この溶液に対し、上記混合物の約1/4モル量の化合物(2-1")(0.300g)のTHF溶液(2mL)を室温で加えた。室温にて5分間攪拌した後、ベンゾフェノン(0.595g)を室温で加え、10分間攪拌した後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム溶液を加え、エーテルにより抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水MgSO4で乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧下留去した。得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、目的化合物(2-1')を0.487g、白色固体として収率84%で得た。
反応(2):上記式(2-1)で表される化合物の合成
アルゴン雰囲気下、化合物(1-1')(0.248g)のCH2Cl2(35mL)溶液にBF3・OEt2(0.09mL)を室温で加え、15分攪拌した。反応混合物に水を加えた後、有機層をエーテルにより抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水MgSO4で乾燥し、ろ過後、溶媒を減圧下留去した。得られた混合物をヘキサンにより洗浄した後、減圧下乾燥することにより、上記式(2-1)で表される化合物を0.226g、黄色固体として収率96%で得た。
このようにして得られた式(2-1)で表される化合物の物性は以下の通りであった。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ 0.38 (s, 12H), 6.98-7.06 (m, 8H), 7.14-7.24 (m, 12H), 7.30-7.35 (m, 8H), 7.44 (m, 2H)
13C−NMR(67.8MHz,CDCl3):-3.83, 66.65, 118.13, 123.27, 125.94, 126.57, 128.10, 129.11, 129.20, 131.10, 142.05, 142.37, 142.42, 144.55, 145.72, 157.18, 170.25
融点:397℃、ガラス転移温度(Tg):151℃[測定機器:Diamond DSC (PERKIN−ELMER社製);測定条件:冷却速度200℃/分、昇温速度10℃/分]
<上記式(3-1)で表される化合物の製造例>
上記式(3-1)で表される化合物の製造例について説明する。
窒素雰囲気下、9−ブロモ−10−フェニルアントラセン(3.33g)、6−(m−ターフェニル−5'−イル)ナフチレン−2−ボロン酸(4.8g)をトルエンとエタノールの混合溶媒(100mL)(トルエン/エタノール=4/1)に溶かし、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.58g)を加えて5分間攪拌し、その後、2M炭酸ナトリウム水溶液(10mL)を加えて8時間還流した。加熱終了後反応液を冷却し、有機層を分取して、これを飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を除去し、溶媒を減圧留去して得られた固体を、シリカゲルでカラム精製(溶媒:ヘプタン/トルエン=3/1)を行った後、昇華精製して、上記式(3-1)で表される化合物3.7gを得た。
このようにして得られた式(3-1)で表される化合物の物性は以下の通りであった。
融点:280℃、ガラス転移温度(Tg):143℃[測定機器:Diamond DSC (PERKIN−ELMER社製);測定条件:冷却速度200℃/分、昇温速度10℃/分]
<上記式(4-1)で表される化合物>
上記式(4-1)で表される化合物は東京化成工業製の試薬を使用した。
<上記式(5-1)で表される化合物の製造例>
上記式(5-1)で表される化合物の製造例について説明する。
リチウム(0.55g)およびナフタレン(10g)を含むテトラヒドロフラン溶液(70ml)を、アルゴン気流化、室温で15時間攪拌してリチウムナフタリニドを生成させた。この溶液を−20℃に冷却して、ジメチル−ビス−(2,4,6−トリメチル−フェニルエチニル)−シラン(6.9g)を含むテトラヒドロフラン溶液(30ml)を滴下した。さらに臭化tertブチル(4.6ml)を滴下して、塩化亜鉛テトラメチルエチレンジアミン(12.6g)を加えた。つづいてこの溶液を室温で30分攪拌した後、6−ブロモ−2,2’−ビピリジン(11.2g)とPdCl2(PPh32(1.4g)を加え、還流温度で4.5時間攪拌した。反応が終了した後、この溶液を室温まで冷却して、エバポレーターで濃縮した。この濃縮物をカラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製し、目的化合物9.2gを得た。
このようにして得られた式(5-1)で表される化合物の物性は以下の通りであった。
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 0.9 (s, 6H), 2.0 (s, 12H), 2.2 (s, 6H), 6.4 (s, 2H), 6.7 (s, 4H), 7.3 (m, 2H), 7.4 (t, 2H), 7.9 (t, 2H), 8.1 (d, 2H), 8.5 (d, 2H), 8.7 (d, 2H)
融点:221℃、ガラス転移温度(Tg):97℃[測定機器:Diamond DSC (PERKIN−ELMER社製);測定条件:冷却速度200℃/分、昇温速度10℃/分]
<上記式(1-1)、(2-1)及び(3-1)で表される化合物のスペクトルデータ>
上記式(1-1)、(2-1)及び(3-1)で表される化合物について、それぞれガラス基板上に蒸着薄膜を作製した。作製した薄膜を分光光度計(日本分光製V-560)又は蛍光光度計(日本分光製FP-777W)を用いて、吸収スペクトル又は蛍光スペクトルを測定した。上記式(1-1)又は(2-1)で表される化合物の吸収スペクトル、上記式(3-1)で表される化合物の蛍光スペクトルについて規格化したものを図2に示す。図2に示すように、上記式(3-1)で表される化合物の蛍光スペクトルと上記式(1-1)又は(2-1)で表される化合物の吸収スペクトルとの重なりが大きいことがわかる。
<上記化合物を用いた有機電界発光素子の実施例>
実施例1,2及び3に係る電界発光素子及び比較例1及び2に係る電界発光素子を作製し、それぞれ、輝度1000cd/m2時の素子特性として、電圧(V)、電流密度(mA/cm2)、発光効率(lm/W)、電流効率(cd/A)、発光波長(nm)及びCIE色度(x,y)の測定、さらに、初期輝度1000cd/m2が半減する寿命である輝度半減寿命(時間)の測定を行った。以下、実施例及び比較例について詳細に説明する。
作製した実施例1,2及び3に係る電界発光素子及び比較例1及び2に係る電界発光素子における、各層の材料構成を下記表2に示す。
Figure 0004900670
表1において、「ホスト1」は上記式(3-1)で表される化合物であり、「ドーパント1」は上記式(1-1)で表される化合物であり、「ドーパント2」は上記式(2-1)で表される化合物である。また、「Alq3」は上記式(4-1)で表される化合物であり、「ET」は上記式(5-1)で表される化合物である。
また、表1において、「CuPc」は銅フタロシアニン、「NPD」はN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジンであり、それぞれ、下記化学構造式を有する。
Figure 0004900670
<実施例1>
ガラス基板上にITOを150nmの厚さに蒸着したものを透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置の基板ホルダーに固定し、「CuPc」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、「NPD」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、「ホスト1」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、「ドーパント1」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、「ET」を入れたモリブデン製蒸着用ボート、弗化リチウムを入れたモリブデン製蒸着用ボート、およびアルミニウムを入れたタングステン製蒸着用ボートを装着した。
透明支持基板のITO膜の上に順次、下記各層を形成した。真空槽を1×10-3Paまで減圧し、まず、「CuPc」が入った蒸着用ボートを加熱して膜厚20nmになるように蒸着して正孔注入層を形成し、ついで、「NPD」が入った蒸着用ボートを加熱して膜厚30nmになるように蒸着して正孔輸送層を形成した。次に、「ホスト1」が入った蒸着用ボート及び「ドーパント1」が入った蒸着用ボートを同時に加熱して膜厚30nmになるように蒸着して発光層を形成した。「ホスト1」と「ドーパント1」の質量比が99対1になるように蒸着速度を調節した。次に、「ET」の入った蒸着用ボートを加熱して膜厚20nmになるように蒸着して電子輸送層を形成した。各層の蒸着速度は0.001〜3.0nm/秒であった。
その後、弗化リチウム入りの蒸着用ボートを加熱して膜厚0.5nmになるように0.003〜0.01nm/秒の蒸着速度で蒸着し、次いで、アルミニウム入りの蒸着用ボートを加熱して膜厚100nmになるように0.1〜1nm/秒の蒸着速度で蒸着することにより、陰極を形成し、実施例1に係る有機電界発光素子を得た。
ITO電極を陽極、弗化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、輝度1000cd/m2時の素子特性を測定すると、電圧3.8V、電流密度11mA/cm2、発光効率7.5(lm/W)、電流効率9.1cd/A、発光波長469nm及び498nmであり、さらに輝度半減寿命170時間であった。
<実施例2>
「ホスト1」と「ドーパント1」の蒸着速度を「ホスト1」と「ドーパント1」の質量比が95対5になるように調節し、電子輸送層の材料を「Alq3」とした以外は、実施例1と全く同様にして電界発光素子を得た。
ITO電極を陽極、弗化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、輝度1000cd/m2時の素子特性を測定すると、電圧6.6V、電流密度14mA/cm2、発光効率3.4(lm/W)、電流効率7.1cd/A、発光波長471nm及び499nmであり、さらに輝度半減寿命2300時間であった。
<実施例3>
ドーパント材料を「ドーパント2」とし、電子輸送層の材料を「Alq3」とした以外は、実施例1と全く同様にして電界発光素子を得た。
ITO電極を陽極、弗化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、輝度1000cd/m2時の素子特性を測定すると、電圧6.6V、電流密度27mA/cm2、発光効率1.8(lm/W)、電流効率3.7cd/A、発光波長449nm及び473nmであり、さらに輝度半減寿命890時間であった。
<比較例1>
ドーパント材料を入れずにホスト材料のみで発光層を形成した以外は、実施例1と全く同様にして電界発光素子を得た。
ITO電極を陽極、弗化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、輝度1000cd/m2時の素子特性を測定すると、電圧5.1V、電流密度46mA/cm2、発光効率1.3(lm/W)、電流効率2.2cd/A、発光波長442nmであり、さらに輝度半減寿命40時間であった。
<比較例2>
ドーパント材料を入れずにホスト材料のみで発光層を形成し、電子輸送層の材料を「Alq3」とした以外は、実施例1と全く同様にして電界発光素子を得た。
ITO電極を陽極、弗化リチウム/アルミニウム電極を陰極として、輝度1000cd/m2時の素子特性を測定すると、電圧7.3V、電流密度62mA/cm2、発光効率0.69(lm/W)、電流効率1.6cd/A、発光波長438nmであり、さらに輝度半減寿命120時間であった。
実施例1,2及び3に係る電界発光素子及び比較例1及び2に係る電界発光素子の素子特性の結果を下記表3に示す。
Figure 0004900670
本発明の好ましい態様によれば、発光効率、電流効率において、更に性能のよい有機電界発光素子、それを備えた表示装置およびそれを備えた照明装置などを提供することができる。
本実施形態に係る有機電界発光素子を示す概略断面図である。 式(1-1)又は(2-1)で表される化合物の吸収スペクトル及び式(3-1)で表される化合物の蛍光スペクトルである。
符号の説明
100 有機電界発光素子
101 基板
102 陽極
103 正孔注入層
104 正孔輸送層
105 発光層
106 電子輸送層
107 電子注入層
108 陰極

Claims (28)

  1. 陽極および陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に配置され、ホスト及びドーパントを含有する発光層を有し、該ドーパントとして下記一般式(1)又は(2)で表される化合物を少なくとも一種含有する有機電界発光素子。
    Figure 0004900670
    (一般式(1)又は(2)において、
    及びRは、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキルチオ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールチオ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアリールアルキルチオ、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいアリールアルキニル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよいシリルオキシ、置換されていてもよいアリールスルフォニルオキシ、置換されていてもよいアルキルスルフォニルオキシ又は置換されていてもよいヘテロアリールであり、
    及びRは、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいアリールアルキニル又は置換されていてもよいヘテロアリールであり、また、R及びRは互いに結合して環を形成してもよく、
    及びRは、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルキルチオ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールチオ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアリールアルキルチオ、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいアリールアルキニル、置換されていてもよいボリル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよいシリルオキシ、置換されていてもよいアリールスルフォニルオキシ、置換されていてもよいアルキルスルフォニルオキシ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ又はヒドロキシルであり、
    ,R ,R ,R ,R 及びR における置換基は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、シクロヘプチル、オクチル、シクロオクチル、トリフルオロメチル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、メチルフェニル、エチルフェニル、s−ブチルフェニル、t−ブチルフェニル、1−メチルナフチル、2−メチルナフチル、4−メチルナフチル、1,6−ジメチルナフチル、4−t−ブチルナフチル、ピリジル、キナゾリニル、キノリル、ピリミジニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、テトラゾリル、フェナントロリニル又はシアノであり、そして、
    mは0,1又は2であり、nは、それぞれ独立して、0,1,2,3又は4である。)
  2. 及びRは、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールアルキル又は置換されていてもよいヘテロアリールであり、
    及びRは、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアリール又は置換されていてもよいヘテロアリールであり、
    また、R及びRが置換されてもよいアリールの場合、互いに結合して、置換されていてもよい2価のビアリールであってもよく、
    及びRは、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいボリル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよいヘテロアリール又はハロゲンであり、
    ,R ,R ,R ,R 及びR における置換基は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、シクロヘプチル、オクチル、シクロオクチル、トリフルオロメチル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、メチルフェニル、エチルフェニル、s−ブチルフェニル、t−ブチルフェニル、1−メチルナフチル、2−メチルナフチル、4−メチルナフチル、1,6−ジメチルナフチル、4−t−ブチルナフチル、ピリジル、キナゾリニル、キノリル、ピリミジニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、テトラゾリル、フェナントロリニル又はシアノであり、そして、
    mは0,1又は2であり、nは、それぞれ独立して、0,1,2,3又は4である、
    請求項1に記載する有機電界発光素子。
  3. 及びRは、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜20のアルケニル、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ、置換されていてもよい炭素数6〜30のアリール、置換されていてもよい炭素数7〜30のアリールアルキル又は置換されていてもよい炭素数2〜30のヘテロアリールであり、
    及びRは、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数6〜30のアリール又は置換されていてもよい炭素数2〜30のヘテロアリールであり、
    また、R及びRが置換されてもよい炭素数6〜30のアリールの場合、互いに結合して、置換されていてもよい炭素数12〜60の2価のビアリールであってもよく、
    及びRは、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜20のアルケニル、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ、置換されていてもよい炭素数6〜30のアリール、置換されていてもよい炭素数7〜30のアリールアルキル、置換されていてもよい炭素数7〜30のアリールアルコキシ、置換されていてもよい芳香族ボリル、置換されていてもよい芳香族アミノ、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよい炭素数2〜30のヘテロアリール又はハロゲンであり、
    ,R,R,R,R及びRにおける置換基は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、ナフチル、メチルフェニル、メチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、キノリル、フェナントロリニル又はチエニルであり、そして、
    mは0,1又は2であり、nは、それぞれ独立して、0,1,2又は3である、
    請求項1に記載する有機電界発光素子。
  4. 及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル、炭素数6〜25のアリール又は炭素数2〜25のヘテロアリールであり、
    及びRは、それぞれ独立して、水素、炭素数6〜25のアリール又は炭素数2〜25のヘテロアリールであり、
    また、R及びRが炭素数6〜25のアリールの場合、互いに結合して、炭素数12〜50の2価のビアリールであってもよく、
    及びRは、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数1〜12のアルコキシ、炭素数6〜25のアリール、芳香族ボリル、芳香族アミノ、炭素数2〜25のヘテロアリール又はハロゲンであり、そして、
    mは0,1又は2であり、nは、それぞれ独立して、0,1又は2である、
    請求項1に記載する有機電界発光素子。
  5. 及びRは、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル又はフェニルであり、
    及びRは、それぞれ独立して、フェニル、ビフェニル、ナフチル又はピリジルであり、
    また、R及びRがフェニルの場合、互いに結合して、2価のビフェニルであってもよく、
    及びRは、それぞれ独立して、水素、メトキシ又はFであり、そして、
    mは0又は1であり、nは、それぞれ独立して、0又は1である、
    請求項1に記載する有機電界発光素子。
  6. 前記一般式(1)又は(2)で表される化合物は下記式(1-1)、(1-2)、(2-1)又は(2-2)で表される化合物である、請求項1に記載する有機電界発光素子。
    Figure 0004900670
  7. 前記ホストは少なくとも1つのアントラセン環を分子構造中に含む化合物を少なくとも一種含有する、請求項1ないし6のいずれかに記載する有機電界発光素子。
  8. 前記ホストは下記一般式(3)で表される化合物を少なくとも一種含有する、請求項1ないし7のいずれかに記載する有機電界発光素子。
    Figure 0004900670
    (一般式(3)において、
    10,R11,R12,R13,R14,R15,R16及びR17は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルキニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいヘテロアリール又は置換されていてもよいシクロアルキルであり、
    10 ,R 11 ,R 12 ,R 13 ,R 14 ,R 15 ,R 16 及びR 17 における置換基は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、シクロヘプチル、オクチル、シクロオクチル、トリフルオロメチル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、メチルフェニル、エチルフェニル、s−ブチルフェニル、t−ブチルフェニル、1−メチルナフチル、2−メチルナフチル、4−メチルナフチル、1,6−ジメチルナフチル、4−t−ブチルナフチル、ピリジル、キナゾリニル、キノリル、ピリミジニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、テトラゾリル、フェナントロリニル又はシアノであり、
    18及びR19は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールオキシ、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルコキシ、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいアリールアルキニル又は置換されていてもよいヘテロアリールであり、そして、
    18 及びR 19 における置換基は、それぞれ独立して、炭素数6〜25のアリール、炭素数1〜24のアルキル又は炭素数3〜24のシクロアルキルであり、この炭素数6〜25のアリールにおける任意の水素は炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜12のシクロアルキル又は炭素数6〜12のアリールで置換されていてもよく、この炭素数1〜24のアルキルにおける任意の−CH −は−O−で置換されていてもよく、この炭素数1〜24のアルキルにおける任意の−CH −(ただし被置換部位に直結している−CH −を除く)は炭素数6〜24のアリーレンで置換されていてもよく、この炭素数3〜24のシクロアルキルにおける任意の水素は炭素数1〜24のアルキル又は炭素数6〜25のアリールで置換されていてもよい。)
  9. 10,R11,R12及びR13は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数1〜25のアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜25のアルケニル、置換されていてもよい炭素数1〜25のアルコキシ又は置換されていてもよい炭素数6〜30のアリールであり、
    10,R11,R12及びR13における置換基は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、ナフチル、メチルフェニル、メチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、キノリル、フェナントロリニル又はチエニルであり、
    14,R15,R16及びR17は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜25のアルキル又は炭素数1〜25のアルコキシであり、
    18及びR19は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアリール又は置換されていてもよいヘテロアリールであり、そして、
    18 及びR 19 における置換基は、それぞれ独立して、炭素数6〜25のアリール、炭素数1〜24のアルキル又は炭素数3〜24のシクロアルキルであり、この炭素数6〜25のアリールにおける任意の水素は炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜12のシクロアルキル又は炭素数6〜12のアリールで置換されていてもよく、この炭素数1〜24のアルキルにおける任意の−CH −は−O−で置換されていてもよく、この炭素数1〜24のアルキルにおける任意の−CH −(ただし被置換部位に直結している−CH −を除く)は炭素数6〜24のアリーレンで置換されていてもよく、この炭素数3〜24のシクロアルキルにおける任意の水素は炭素数1〜24のアルキル又は炭素数6〜25のアリールで置換されていてもよい、
    請求項8に記載する有機電界発光素子。
  10. 10,R11,R12及びR13は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数1〜25のアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜25のアルケニル、置換されていてもよい炭素数1〜25のアルコキシ又は置換されていてもよい炭素数6〜30のアリールであり、
    10,R11,R12及びR13における置換基は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、ナフチル、メチルフェニル、メチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、キノリル、フェナントロリニル又はチエニルであり、
    14,R15,R16及びR17は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜25のアルキル又は炭素数1〜25のアルコキシであり、
    18及びR19は、それぞれ独立して、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいナフチル、置換されていてもよいアンスリル、置換されていてもよいフェナンスリルであり、そして、
    18 及びR 19 における置換基は、それぞれ独立して、炭素数6〜25のアリール、炭素数1〜24のアルキル又は炭素数3〜24のシクロアルキルであり、この炭素数6〜25のアリールにおける任意の水素は炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜12のシクロアルキル又は炭素数6〜12のアリールで置換されていてもよく、この炭素数1〜24のアルキルにおける任意の−CH −は−O−で置換されていてもよく、この炭素数1〜24のアルキルにおける任意の−CH −(ただし被置換部位に直結している−CH −を除く)は炭素数6〜24のアリーレンで置換されていてもよく、この炭素数3〜24のシクロアルキルにおける任意の水素は炭素数1〜24のアルキル又は炭素数6〜25のアリールで置換されていてもよい、
    請求項8に記載する有機電界発光素子。
  11. 前記一般式(3)で表される化合物は下記一般式(3’)で表される化合物である、請求項8に記載する有機電界発光素子。
    Figure 0004900670
    (一般式(3’)において、
    10,R11,R12及びR13は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜24のアルキル又は炭素数1〜24のアルコキシであり、
    1,A,A,A及びAは、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜24のアルキル又は炭素数3〜24のシクロアルキルであり、
    及びBは、それぞれ独立して、水素、炭素数6〜25のアリール、炭素数1〜24のアルキル又は炭素数3〜24のシクロアルキルであり、この炭素数6〜25のアリールにおける任意の水素は炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜12のシクロアルキル又は炭素数6〜12のアリールで置換されていてもよく、この炭素数1〜24のアルキルにおける任意の−CH−は、−O−で置換されていてもよく、この炭素数1〜24のアルキルにおけるナフタレン環に直結している−CH−を除く任意の−CH−は、炭素数6〜24のアリーレンで置換されていてもよく、この炭素数3〜24のシクロアルキルにおける任意の水素は炭素数1〜24のアルキル又は炭素数6〜25のアリールで置換されていてもよく、そして、
    1,X,X,X及びXは、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜24のアルキル又は炭素数3〜24のシクロアルキルであり、この炭素数1〜24のアルキルにおける任意の−CH−は、−O−で置換されていてもよく、この炭素数1〜24のアルキルにおけるフェニル基に直結している−CH−を除く任意の−CH−は、炭素数6〜24のアリーレンで置換されていてもよく、この炭素数3〜24のシクロアルキルにおける任意の水素は炭素数1〜24のアルキル又は炭素数6〜12のアリールで置換されていてもよい。)
  12. 10,R11,R12及びR13は、それぞれ独立して、水素又は炭素数1〜12のアルキルであり、
    1,A,A,A及びAは、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜12のアルキル又はシクロヘキシルであり、
    及びBは、それぞれ独立して、水素、メチル、t−ブチル、又は、任意の水素が炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜12のシクロアルキル又は炭素数6〜12のアリールで置換されていてもよい、フェニル、ビフェニリル、ターフェニリル、クアテルフェニリル、ナフチル、フェナントリル、クリセニル又はトリフェニレニルであり、そして、
    1,X,X,X及びXは、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜12のアルキル又は炭素数3〜12のシクロアルキルである、
    請求項8に記載する有機電界発光素子。
  13. 10,R11,R12及びR13は、それぞれ独立して、水素、メチル又はt−ブチルであり、
    1,A,A,A及びAは、水素、メチル、t−ブチル又はシクロヘキシルであり、
    及びBは、それぞれ独立して、水素、フェニル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、m−ターフェニル−5’−イル、m−ターフェニル−3−イル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−(2−ナフチル)フェニル、3,5−ジ(1−ナフチル)フェニル、3,5−ジ(2−ナフチル)フェニル、p−ターフェニル−2’−イル、m−ターフェニル−2−イル、o−ターフェニル−2−イル、p−ターフェニル−2−イル、5’−フェニル−m−ターフェニル−2−イル、5’−フェニル−m−ターフェニル−3−イル、m−クアテルフェニル−2−イル、m−クアテルフェニル−3−イル、6−(m−ターフェニル−5’−イル)−2−ナフチル又は4−(m−ターフェニル−5’−イル)−1−ナフチルであり、そして、
    1,X,X,X及びXは、それぞれ独立して、水素、メチル、t−ブチル又はシクロヘキシルである、
    請求項8に記載する有機電界発光素子。
  14. 前記一般式(3)で表される化合物は下記式(3-1)で表される化合物である、請求項8に記載する有機電界発光素子。
    Figure 0004900670
  15. 前記陰極と前記発光層との間に、下記一般式(4)で表される化合物の少なくとも一種を含有する電子輸送層及び/又は電子注入層を有する、請求項1ないし14のいずれかに記載する有機電界発光素子。
    Figure 0004900670
    (一般式(4)において、
    21,R22,R23,R24,R25及びR26は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいボリル、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ又はヒドロキシルであり、
    21 ,R 22 ,R 23 ,R 24 ,R 25 及びR 26 における置換基は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、シクロヘプチル、オクチル、シクロオクチル、トリフルオロメチル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、メチルフェニル、エチルフェニル、s−ブチルフェニル、t−ブチルフェニル、1−メチルナフチル、2−メチルナフチル、4−メチルナフチル、1,6−ジメチルナフチル、4−t−ブチルナフチル、ピリジル、キナゾリニル、キノリル、ピリミジニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、テトラゾリル、フェナントロリニル又はシアノであり、
    Mは、Al、Ga、Mg、Be又はZnであり、そして、
    nは、2又は3である。)
  16. 21,R22,R23,R24,R25及びR26は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいヘテロアリール、ハロゲン又はシアノであり、
    21 ,R 22 ,R 23 ,R 24 ,R 25 及びR 26 における置換基は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、シクロヘプチル、オクチル、シクロオクチル、トリフルオロメチル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、メチルフェニル、エチルフェニル、s−ブチルフェニル、t−ブチルフェニル、1−メチルナフチル、2−メチルナフチル、4−メチルナフチル、1,6−ジメチルナフチル、4−t−ブチルナフチル、ピリジル、キナゾリニル、キノリル、ピリミジニル、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、テトラゾリル、フェナントロリニル又はシアノであり、
    Mは、Al、Ga、Mg、Be又はZnであり、そして、
    nは、2又は3である、
    請求項15に記載する有機電界発光素子。
  17. 21,R22,R23,R24,R25及びR26は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜20のアルケニル、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ、置換されていてもよい炭素数6〜30のアリール、置換されていてもよい炭素数7〜30のアリールアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜30のヘテロアリール、ハロゲン又はシアノであり、
    21,R22,R23,R24,R25及びR26における置換基は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、ナフチル、メチルフェニル、メチルナフチル、ピリジル又はピリミジニルであり、
    Mは、Al、Mg又はZnであり、そして、
    nは、2又は3である、
    請求項15に記載する有機電界発光素子。
  18. 21,R22,R23,R24,R25及びR26は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数1〜15のアルコキシ、炭素数6〜25のアリール、炭素数7〜25のアリールアルキル、炭素数2〜25のヘテロアリール、ハロゲン又はシアノであり、
    Mは、Al、Mg又はZnであり、そして、
    nは、2又は3である、
    請求項15に記載する有機電界発光素子。
  19. 21,R22,R23,R24,R25及びR26は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ハロゲン又はシアノであり、
    Mは、Alであり、そして、
    nは、3である、
    請求項15に記載する有機電界発光素子。
  20. 前記一般式(4)で表される化合物は下記式(4-1)で表される化合物である、請求項15に記載する有機電界発光素子。
    Figure 0004900670
  21. 前記陰極と前記発光層との間に、下記一般式(5)で表される化合物の少なくとも一種を含有する電子輸送層及び/又は電子注入層を有する、請求項1ないし14のいずれかに記載する有機電界発光素子。
    Figure 0004900670
    (一般式(5)において、
    Gは、単なる結合手又はn価の連結基を表し、
    nは、2,3,4,5,6,7又は8であり、
    31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールアルキル、置換されていてもよいアリールアルケニル、置換されていてもよいボリル、置換されていてもよいシリル、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいシクロアルキル又はシアノであり、隣接する基は互いに結合して縮合環を形成してもよく、R31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38のうち少なくとも1つはGを表し、
    31 ,R 32 ,R 33 ,R 34 ,R 35 ,R 36 ,R 37 及びR 38 における置換基は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、エチルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、キノリル、フェナントロリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル又はカルバゾリルであり、そして、
    31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38と2,2’−ビピリジル核とで形成されるn個の2,2’−ビピリジル残基は、それぞれ同じか又は異なっていてもよい。)
  22. Gは、1つ又は複数の5員環又は6員環により構成される、置換されていてもよいn価の芳香族基又はヘテロ芳香族基を表し、
    nは、2,3,4,5又は6であり、
    31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38は、それぞれ独立して、水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル、置換されていてもよい炭素数2〜20のアルケニル、置換されていてもよい炭素数6〜30のアリール、置換されていてもよい炭素数7〜30のアリールアルキル、置換されていてもよい炭素数8〜30のアリールアルケニル、アリールボリル、アルキルシリル、置換されていてもよい炭素数2〜30のヘテロアリール、置換されていてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル又はシアノであり、そして、
    G,R31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38における置換基は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、エチルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、キノリル、フェナントロリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル又はカルバゾリルである、
    請求項21に記載する有機電界発光素子。
  23. Gは、1つ又は複数の5員環又は6員環により構成される、置換されていてもよいn価の芳香族基又はヘテロ芳香族基を表し、それらは、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、エチルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、キノリル、フェナントロリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル又はカルバゾリルで置換されていてもよく、
    nは、2,3又は4であり、そして、
    31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数6〜25のアリール、炭素数7〜25のアリールアルキル、ジアリールボリル、トリアルキルシリル、炭素数3〜8のシクロアルキル又はシアノである、
    請求項21に記載する有機電界発光素子。
  24. Gは、n価の、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、ターフェニル環、ビフェニル環、チオフェン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、フェナレン環、シロール環又はピリダジン環であり、これらの環は、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、エチルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、キノリル、フェナントロリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル又はカルバゾリルで置換されていてもよく、
    nは、2又は3であり、そして、
    31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6のアルキル、炭素数2〜6のアルケニル又は炭素数6〜20のアリールである、
    請求項21に記載する有機電界発光素子。
  25. Gは、n価の、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、チオフェン環、ピリジン環、フェナレン環又はシロール環であり、これらの環は、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、エチルフェニル、メチルナフチル、エチルナフチル又はピリジルで置換されていてもよく、
    nは2又は3であり、
    31,R32,R33,R34,R35,R36,R37及びR38は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、トリル又はキシリルである、
    請求項21に記載する有機電界発光素子。
  26. 前記一般式(5)で表される化合物は下記式(5-1)で表される化合物である、請求項21に記載する有機電界発光素子。
    Figure 0004900670
  27. 請求項1ないし26のいずれかに記載する有機電界発光素子を備えた表示装置。
  28. 請求項1ないし26のいずれかに記載する有機電界発光素子を備えた照明装置。
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