JP4900579B2 - 溶着部の燃料耐性に優れたポリアミド樹脂組成物、それを用いた部品、および成形品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、溶着部の燃料耐性に優れたポリアミド樹脂組成物及びそれを用いた燃料部品に関する。さらに詳しくは、燃料透過耐性に優れ、溶着部の燃料耐性が長期に亘って優れているポリアミド樹脂組成物及びそれを用いた燃料部品に関するものである。
従来、安全及び環境対策のために燃料タンクまたは付属部品等の器壁や接続部分からの燃料の揮散量を低減化することが要求されている。例えば、自動車分野においては、自動車の燃料タンク本体は、単層構造のブロー法により製造された高密度ポリエチレン(HDPE樹脂と称することもある)の樹脂製燃料タンクが普及しているが、樹脂製燃料タンクの場合はタンク本体からの燃料の透過量を減らすため樹脂をスルホン化処理する方法(SO処理、特公昭46−23914号公報)、フッ素処理する方法(F処理)、バリア性樹脂との多層構造を有する中空成形製品とする方法(特公昭55−49989号公報)、ポリエチレンの連続マトリックス相中にポリアミド等のバリア性樹脂を薄片状に分散させる方法(特公昭60−14695号公報)等が開発されている。
特に、最近では、燃料タンクの外側にHDPE樹脂による外層を形成するとともに、燃料タンクの内側に燃料ガスのバリア性に優れたポリアミド樹脂やエチレンビニルアルコール・コポリマーの内層を形成した多層構造品の樹脂製燃料タンクが一般的になりつつある。
しかし、上記の方法等により燃料タンク本体からの燃料の透過量を低減化しても、実際には燃料タンクに付属する各種の部品(例えばバルブ類等)からの透過量が多く、燃料用部品全体からの揮散量を低減化するための障害となっている。
これは、燃料タンクに付属する各種の部品は、燃料タンクと十分な接着強度を得るために、燃料タンクと同じ材料である高密度ポリエチレンで製造されており、この高密度ポリエチレンが燃料透過性に劣るためである。
そこで、燃料タンクに付属する各種の部品を燃料透過性に優れたポリアミド樹脂等で製造することが検討されているが、もともとポリエチレンとポリアミドは接着性が悪いため、今度は、燃料タンクと十分な接着強度が得られないという問題があった。
本発明の目的は、上記問題点を解決し、燃料透過耐性に優れ、かつ、溶着部の燃料耐性、特に長期に亘って溶着部の燃料耐性に優れているポリアミド樹脂組成物及びそれを用いた燃料部品を提供することである。
本発明は以下の事項に関する。
1. (A)アミノ末端基濃度>カルボキシル末端基濃度であるポリアミド6 100重量部及び(B)前記ポリアミド6中に均一に分散されている層状フィロ珪酸塩0.05〜10重量部からなるポリアミド樹脂組成物であって、
不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂を成形した成形品との溶着に用いられることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
2. 前記層状フィロ珪酸塩がモンモリロナイトである上記1記載のポリアミド樹脂組成物。
3. アミノ末端基濃度がポリマー1kgあたり60ミリ当量以上である上記1または2に記載のポリアミド樹脂組成物。
4. アミノ末端基濃度>カルボキシル末端基濃度である前記ポリアミド6が、ジアミン化合物を含有させることにより得られることを特徴とする上記1〜3のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
5. 前記ジアミン化合物が、ヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミンまたはメタキシレンジアミンである上記4記載のポリアミド樹脂組成物。
6. ヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミンまたはメタキシレンジアミンの含有量が、1/200〜1/350eq/molラクタムである上記5に記載のポリアミド樹脂組成物。
7. 層状フィロ珪酸塩が、一辺の長さが0.002〜1μmで厚さが6〜20Åであり、それぞれが平均20Å以上の層間距離を保って、ポリアミド6中に均一に分散されている上記1〜6のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
8. 前記溶着が、振動溶着工法、射出溶着工法、超音波溶着工法、スピン溶着工法、熱板溶着工法、熱線溶着工法、レーザー溶着工法および高周波誘導加熱溶着工法からなる群より選ばれる溶着工法を用いることを特徴とする上記1〜7のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
9. 上記1〜8のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を用いることを特徴とする燃料タンクに付属するバルブ類、燃料ホース用継手、キャニスター接続用ノズルおよびセパレーターからなる群より選ばれる部品。
10. 不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂を成形した成形品に、上記1〜7のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を溶着することを特徴とする不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂とポリアミド樹脂組成物が溶着された成形品の製造方法。
11. 上記10に用いられる溶着が、振動溶着工法、射出溶着工法、超音波溶着工法、スピン溶着工法、熱板溶着工法、熱線溶着工法、レーザー溶着工法および高周波誘導加熱溶着工法からなる群より選ばれる溶着工法を用いることを特徴とする上記10に記載の成形品の製造方法。
12. 前記成形品が、燃料タンクに付属するバルブ類、燃料ホース用継手、キャニスター接続用ノズルおよびセパレーターからなる群より選ばれる部品である上記10または11に記載の成形品の製造方法。
本出願はさらに、(A)アミノ末端基濃度>カルボキシル末端基濃度である結晶性ポリアミド樹脂100重量部及び(B)前記ポリアミド樹脂中に均一に分散されている層状珪酸塩0.05〜10重量部からなる、溶着部の燃料耐性に優れたポリアミド樹脂組成物も開示している
本出願はさらに、(A)アミノ末端基濃度>カルボキシル末端基濃度である結晶性ポリアミド樹脂100重量部及び(B)前記ポリアミド樹脂中に均一に分散されている層状珪酸塩0.05〜10重量部からなるポリアミド樹脂組成物を用いた、溶着部の燃料耐性に優れた燃料部品も開示している
本発明のポリアミド樹脂組成物は、結晶性ポリアミド樹脂本来の特性を損なうことなく、高い溶着強度とバリア性を有している。このため、特殊な成形機や後加工方法にたよることなく大型成形品や複雑な形状の部品に用いることができる。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物を用いた燃料部品は、燃料透過耐性に優れ、かつ、溶着部の燃料耐性、特に長期に亘って溶着部の燃料耐性に優れており、自動車等の燃料タンクに付属する各種部品として好適に用いることができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の結晶性ポリアミド樹脂は、アミノ末端基濃度がカルボキシル末端基濃度よりも大きい。また、アミノ末端基濃度がポリマー1kgあたり50ミリ当量以上、好ましくは、60ミリ当量以上であることが望ましい。アミノ末端基濃度が過剰であることにより、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂と溶着した場合に、溶着強度が優れたものとなり、優れた燃料耐性を発現する。
本発明の結晶性ポリアミド樹脂としては、脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸からなるか、または、ラクタムもしくはアミノカルボン酸からなる脂肪族ポリアミド樹脂が好ましい。
脂肪族ポリアミド樹脂のモノマー成分としては、炭素数4〜12の脂肪族ジアミンと炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸、又は炭素数6〜12のラクタム類もしくは炭素数6〜12のアミノカルボン酸が挙げられる。
脂肪族ジアミンの具体例としては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等が挙げられ、脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、アジピン酸、ヘプタンジカルボン酸、オクタンジカルボン酸、ノナンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸等が挙げられ、好ましい脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸の組合せは、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩である。
ラクタムの具体例としては、α−ピロリドン、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム、ε−エナントラクタム等が挙げられ、アミノカルボン酸の具体例としては、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられるが、6―アミノカプロン酸、12―アミノドデカン酸、ε―カプロラクタム、ラウロラクタムが好ましい。
脂肪族ポリアミド形成モノマーは、1成分単独だけでなく2成分以上を混合して使用することもできる。
これらモノマー成分から形成される脂肪族ポリアミド樹脂の具体例としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12が挙げられ、これらはホモポリマーでも2種以上のコポリマーでも良い。
また、本発明の結晶性ポリアミド樹脂としては、芳香族モノマー成分を1種以上含む結晶性半芳香族ポリアミド樹脂が好ましい。
芳香族系モノマー成分を1種以上含む結晶性半芳香族ポリアミド樹脂としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸成分などの芳香族系モノマー成分を1種以上含む共重合ポリアミド樹脂が挙げられる。好ましくは、芳香族系モノマー成分を1種以上含み、融点が260℃以上320℃未満の結晶性半芳香族共重合ポリアミド樹脂であり、より好ましくは、芳香族系モノマー成分を1種以上含み、融点が290℃以上316℃未満の結晶性半芳香族共重合ポリアミド樹脂である。
芳香族系モノマー成分を1種以上含む好ましい結晶性半芳香族共重合ポリアミド樹脂の組み合わせとしては、脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸の等モル塩、脂肪族ジアミンと芳香族ジカルボン酸の等モル塩および/または脂肪族ポリアミド形成モノマーからなる結晶性共重合ポリアミド樹脂である。
ここで脂肪族ジアミンとは炭素数4〜12の脂肪族ジアミンであり、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸とは炭素数が6〜12の脂肪族ジカルボン酸であり、アジピン酸、ヘプタンジカルボン酸、オクタンジカルボン酸、ノナンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸等が挙げられる。
好ましい組み合わせは、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩である。
芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、好ましい組み合わせは、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩である。
脂肪族形成モノマーとしては、炭素数6〜12のアミノカルボン酸および炭素数6〜12のラクタム類であり、6―アミノカプロン酸、7―アミノヘプタン酸、11―アミノウンデカン酸、12―アミノドデカン酸、α―ピロリドン、ε―カプロラクタム、ラウロラクタム、ε―エナントラクタム等が挙げられるが、6―アミノカプロン酸、12―アミノドデカン酸、ε―カプロラクタム、ラウロラクタムが好ましい。脂肪族ポリアミド形成モノマーは、1成分単独だけでなく2成分以上を混合して使用することもできる。
これらの使用量は、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩30〜70重量%、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩70〜30重量%、脂肪族ポリアミド形成モノマー0〜15重量%であり、好ましくは、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩35〜55重量%、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩65〜45重量%、脂肪族ポリアミド形成モノマー0〜10重量%である。
本発明における結晶性ポリアミド樹脂の重合度には特に制限はないが、ポリマー1gを96%濃硫酸100mlに溶解し、25℃で測定した相対粘度が1.8〜5.0であることが好ましく、より好ましくは2.0〜3.0である。相対粘度が上記数値の上限より高い場合、加工性を著しく損ない、上記下限より低い場合、機械的強度が低下するため好ましくない。
本発明のアミノ末端基濃度がカルボキシル末端基濃度よりも大きいポリアミド樹脂の製造方法は、特に限定されるものではないが、重合時もしくは重合終了後に当該組成物を押出混練する際に、ジアミン化合物を含有させることで得ることができる。溶融重合時に製造するならば、原料仕込み時にジアミンモノマーを過剰に添加して重合する方法、原料仕込み時に原料モノマーと原料モノマー以外のジアミン化合物を添加して重合する方法、所定の分子量のポリアミドを重合した後、重合槽からポリマーを抜き出す直前に目的の末端基濃度バランスとなるようジアミン化合物を添加する方法が用いられる。重合後に製造するならば、目的の末端基濃度バランスとなるよう重合後のポリアミド樹脂とジアミン化合物を溶融混練する方法等が用いられる。
このジアミン化合物の具体例としては、前述したポリアミド樹脂のモノマーとして用いられるものの他に、メチレンジアミン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン等の脂肪族ジアミンやナフタレンジアミン、メタキシリレンジアミン等の芳香族ジアミンが用いられ、好ましくはヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシリレンジアミンが用いられる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、前記ポリアミド樹脂中に層状珪酸塩が均一に分散されている。層状珪酸塩としては、珪酸マグネシウムまたは珪酸アルミニウムの層で構成される層状フィロ珪酸塩等を挙げることができる。
層状フィロ珪酸塩の具体例としては、モンモリロナイト、サポナイト、パイデライト、ノントロナイト、ヘクトライト、スティプンサイト等のスメクタイト系粘土鉱物やバーミキュライト、ハロサイトなどを挙げることができる。これらは天然物でも、合成物でもよい。これらのなかでもモンモリロナイトが好ましい。
前記層状珪酸塩はポリアミド樹脂に均一に分散された状態であることが望ましい。層状珪酸塩が均一に分散された状態とは、一辺の長さが0.002〜1μmで、厚さが6〜20Åの層状珪酸塩がポリアミド樹脂中に分散させた際、それぞれが平均20Å以上の層間距離を保ち、均一に分散されていることである。ここで層間距離とは層状珪酸塩の平板の重心間距離を言い、均一に分散するとは、層状珪酸塩の平板が、平均的に5層以下で重なった多層物が平行に、またはランダムに、もしくは平行とランダムに混在した状態で、その50重量%以上が、好ましくは70重量%以上が局所的な塊を形成することなく分散する状態を言う。
層状珪酸塩の割合は、前記ポリアミド樹脂100重量部に対して0.05〜10重量部、特に1.5〜5重量部が好ましい。層状珪酸塩の割合が0.05重量部未満のときには、燃料透過抑制効果が十分でなく、10重量部を超えるとポリマーの物性、特に衝撃強度の低下を招くため好ましくない。
層状珪酸塩が多層状粘土鉱物である場合には、ジオクタデシルアミン、フェニレンジアミンのようなアミン、4−アミノ−n−酪酸、12−アミノドデカン酸のようなアミノ酸またはε−カプロラクタムのようなラクタム類の膨潤化剤と接触させて、予め層間を拡げて層間にモノマーを取り込みやすくした後、重合して均一に分散させることもできる。また、膨潤化剤を用い、予め層間を20Å以上に拡げて、これをポリアミド樹脂と溶融混合して均一に分散させる方法によってもよい。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物は、そのままでも燃料部品として使用できるが、その目的を損なわない範囲で耐熱剤、耐候剤、結晶核剤、結晶化促進剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、着色剤等の機能性付与剤を用いることができる。
より具体的には、耐熱剤としては、ヒンダードフェノール類、ホスファイト類、チオエーテル類、ハロゲン化銅などが挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
耐候剤としては、ヒンダードアミン類やサリシレート類が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
結晶核剤としては、タルク、クレーなどの無機フィラー類や脂肪酸金属塩等の有機結晶核剤などが挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
結晶化促進剤としては、低分子量ポリアミド、高級脂肪酸類、高級脂肪酸エステル類や高級脂肪族アルコール類が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
離型剤としては、脂肪酸金属塩類、脂肪酸アミド類や各種ワックス類が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
帯電防止剤としては、脂肪族アルコール類、脂肪族アルコールエステル類や高級脂肪酸エステル類が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
難燃剤としては、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、リン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、メラミンシアヌレート、エチレンジメラミンジシアヌレート、硝酸カリウム、臭素化エポキシ化合物、臭素化ポリカーボネート化合物、臭素化ポリスチレン化合物、テトラブロモベンジルポリアクリレート、トリブロモフェノール重縮合物、ポリブロモビフェニルエーテル類や塩素系難燃剤が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
これらの中で、離型剤、滑剤、結晶核剤等の成形性改良剤を添加することが好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂を加えることができる。併用される熱可塑性樹脂の例としてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂等の汎用樹脂材料、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、その他高耐熱樹脂が挙げられる。特にポリエチレンやポリプロピレンを併用する場合には無水マレイン酸やグリシジル基含有モノマー等で変性したものを使用することが望ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物を用いた燃料部品は、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂を中間接着層として、燃料タンクと接合される。具体的には、まず、ポリアミド樹脂組成物と、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂が溶着され、次にこの付属部品を燃料タンクと接合する。
不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン系共重合体、エチレン・α,β−不飽和カルボン酸エステル系共重合体、エチレン・酢酸ビニル部分鹸化物系共重合体に不飽和カルボン酸もしくはその誘導体を上記共重合体に対して、グラフト重合させた重合体が挙げられる。
エチレン・α−オレフィン系共重合体とは、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンを共重合した重合体であり、炭素数3以上のα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、デセン−1、4−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1が挙げられ、好ましくはプロピレン、ブテン−1が挙げられる。
エチレン・α,β−不飽和カルボン酸エステル系共重合体とは、エチレンとα,β−不飽和カルボン酸エステル単量体を共重合した重合体であり、α,β−不飽和カルボン酸エステル単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチルなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチルなどのメタクリル酸エステル等を挙げることができる。好ましくは、安価で入手でき、且つ熱安定性に優れている、エチレン・アクリル酸エチル共重合体やエチレン・メタクリル酸メチル共重合体が挙げられる。
エチレン・酢酸ビニル部分鹸化物系共重合体とは、エチレン・酢酸ビニル共重合体を部分鹸化した化合物である。エチレン・酢酸ビニル共重合体を公知の鹸化法、例えば、メタノール、エタノールなどの低沸点アルコールと水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラートなどのアルカリからなる系で処理する方法で鹸化することで、エチレン・酢酸ビニル部分鹸化物系共重合体を得ることが出来る。
グラフト重合させる不飽和カルボン酸もしくはその誘導体としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、ナジック酸などの不飽和カルボン酸もしくはその誘導体、例えば酸ハライド、アミド、イミド、無水物、エステルなどが挙げられる。誘導体の具体例としては、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチルなどが挙げられる。これらのなかでは、不飽和ジカルボン酸またはその無水物が好適であり、特にマレイン酸、ナジック酸またはこれらの酸無水物が好ましく用いられる。
また、変性ポリオレフィン樹脂は、公知の製造方法、例えば、未変性ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸類とを溶融状態で反応させる方法、溶液状態で反応させる方法、スラリー状態で反応させる方法、気相状態で反応させる方法等のいずれかにより製造することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物と、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂を溶着する方法は、まず不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂を成形した後、ポリアミド樹脂組成物を射出成形し、両成形品を溶着することにより行われる。
溶着工法の具体例としては、振動溶着工法、ダイスライドインジェクション(DSI)やダイロータリーインジェクション(DRI)や二色成形といった射出溶着工法、超音波溶着工法、スピン溶着工法、熱板溶着工法、熱線溶着工法、レーザー溶着工法、高周波誘導加熱溶着工法等が挙げられる。
DSI、DRI、二色成形等の射出溶着工法により溶着する際の成形樹脂温度は250℃〜320℃、好ましくは270℃〜300℃であることが望ましい。また、その時の金型温度は30℃〜120℃、好ましくは50℃〜100℃が望ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物を用いた燃料部品としては、燃料タンク、燃料タンクに付属するバルブ類、燃料ホース用継手、キャニスター接続用ノズル、セパレーター等の部品が挙げられる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例における成形品の物性測定は次のように行った。
[ポリアミド樹脂の末端基濃度の測定]
アミノ末端基濃度は、ポリアミド1gをフェノール・メタノール混合溶液に溶解し、0.02Nの塩酸で滴定して測定した。
カルボキシル末端基濃度は、ポリアミド1gをベンジルアルコールに溶解し、0.05Nの水酸化ナトリウム溶液で滴定して測定した。
[燃料透過係数]
JIS Z0208に従い、射出成形で成形したφ75mm、厚み1mmの試験片を用いて測定雰囲気温度60℃での燃料透過試験を行った。燃料にはイソオクタンとトルエンを体積比で1:1としたFuelCにエタノールを10%混合して用いた。また、燃料透過測定試料面には常に燃料が接触するように透過面を下向きにして設置した。
[引張り強さ]
ASTMD638に従い、厚み3.2mmの1号試験片を用いて引張り速度毎分5mmで行った。
[初期接着強度]
図1に示したテストピースの形状で、部品1と部品2の境界面が、射出溶着時に溶融接着されることにより、一つのテストピースが得られる。
テストピースは、先ず、金型に図1の部品2の形状の金属片をインサートし、無水マレイン酸にて変性されたポリエチレンを用いて部品1の成形を行った。次に、部品1を十分に冷却した後金型内にインサートし、評価対象の樹脂を用いて部品2の部分を成形することにより、接合したテストピースを得た。このテストピースを引張り速度毎分50mmで境界面から剥離するか境界面以外の部分で破壊する(基材破壊)までの最大引張り強度を測定し、初期接着強度として評価を行った。
[燃料浸漬後接着強度]
初期接着強度の評価と同様の手順で成形された試験片をオートクレブに入れ、FuelC+メタノール15%混合燃料を同試験片が完全に浸漬するまで封入する。そのオートクレブを60℃温水槽内に350時間放置した。その後取出した試験片の引張り強度最大点を燃料浸漬後接着強度として評価した。
実施例1
層状珪酸塩の一単位の厚みが平均的に9.5Åで一辺の平均長さが約0.1μmのモンモリロナイト100gを10Lの水に分散し、これに51.2gの12−アミノドデカン酸と24mLの濃塩酸を加え、5分間拡散したのちろ過した。さらにこれを十分洗浄し真空乾燥した。この操作により、12アミノドデカン酸アンモニウムイオンとモンモリロナイトの複合体を調製した。複合体中の層状珪酸塩分は80重量%となった。またこの複合体のX線回折による測定では、珪酸塩層間距離が18.0Åであった。
70リットルのオートクレブに重合モノマーとしてε−カプロラクタム20kgに対し水0.5kg、200gの前記複合体およびメタキシリレンジアミンを1/290(eq/molラクタム)となるよう仕込み、槽内を窒素置換した後、100℃まで加熱し槽内が均一になるよう攪拌した。次いで槽内を260℃、1.7MPaで1時間攪拌した。その後放圧し、水分を反応容器から揮発させながら常圧下で3時間重合を行った。反応終了後、反応容器の下部ノズルからストランド状に取出したポリマーを冷却、カッティングしてポリアミド樹脂とモンモリロナイトからなるペレットを得た。得られたペレットを100℃熱水中で未反応モノマーを抽出し真空乾燥して試料とした。なおこの材料をX線回折により層間距離を測定したところ、100Å以上であった。
得られたポリアミド6の相対粘度は2.50、アミノ末端基濃度は90ミリ当量/kgであった。得られたペレットをシリンダー温度270℃、金型温度80℃で射出成形し、ASTM準拠の引張り試験片を評価した。また、図1の手順中の二次射出成形シリンダー設定温度を270℃、金型温度80℃で成形された試験片の初期接着強度と燃料浸漬後接着強度を測定した。さらに同成形条件にて成形した厚み1mmのプレートを用い、JIS Z0208に準拠した燃料透過試験を行った。得られた結果を表1に示した。
実施例2
実施例1においてメタキシリレンジアミンを1/350(eq/molラクタム)とした他は、実施例1と同様にしてポリアミド6を得た。得られたポリアミド6のアミノ末端基濃度は60ミリ当量であった。得られたペレットをシリンダー温度270℃、金型温度80℃で射出成形し、ASTM準拠の引張り試験片を評価した。また、図1の手順中の二次射出成形シリンダー設定温度を270℃、金型温度80℃で成形された試験片の初期接着強度と燃料浸漬後接着強度を測定した。さらに同成形条件にて成形した厚み1mmのプレートを用い、JIS Z0208に準拠した燃料透過試験を行った。得られた結果を表1に示した。
実施例3
実施例1においてメタキシリレンジアミンを1/200(eq/molラクタム)とした他は、実施例1と同様にしてポリアミド6を得た。得られたポリアミド6のアミノ末端基濃度は110ミリ当量であった。得られたペレットをシリンダー温度270℃、金型温度80℃で射出成形し、ASTM準拠の引張り試験片を評価した。また、図1の手順中の二次射出成形シリンダー設定温度を270℃、金型温度80℃で成形された試験片の初期接着強度と燃料浸漬後接着強度を測定した。さらに同成形条件にて成形した厚み1mmのプレートを用い、JIS Z0208に準拠した燃料透過試験を行った。得られた結果を表1に示した。
実施例4
実施例1において前記モンモリロナイト複合体を500gとした他は、実施例1と同様にしてポリアミド6を得た。得られた材料をX線回折により層間距離を測定したところ、100Å以上であった。得られたペレットをシリンダー温度270℃、金型温度80℃で射出成形し、ASTM準拠の引張り試験片を評価した。また、図1の手順中の二次射出成形シリンダー設定温度を270℃、金型温度80℃で成形された試験片の初期接着強度と燃料浸漬後接着強度を測定した。さらに同成形条件にて成形した厚み1mmのプレートを用い、JIS Z0208に準拠した燃料透過試験を行った。得られた結果を表1に示した。
実施例5(参考例)
70リットルのオートクレブに重合モノマーとしてω−ラウロラクタム20kgに対し水4kg、200gの前記モンモリロナイト複合体およびメタキシリレンジアミンを1/300(eq/molラクタム)となるよう仕込み、槽内を窒素置換した後、180℃まで加熱し槽内が均一になるよう攪拌した。次いで槽内を280℃、3.0MPaで前重合を行った後、大気圧まで放圧しながら250℃まで温度を下げ、250℃、窒素気流下で後重合を行った。反応終了後、反応容器の下部ノズルからストランド状に取出したポリマーを冷却、カッティングしてポリアミド樹脂とモンモリロナイトからなるペレットを得た。得られたペレットを100℃熱水中で未反応モノマーを抽出し真空乾燥して試料とした。なおこの材料をX線回折により層間距離を測定したところ、100Å以上であった。
得られたポリアミド12の相対粘度は2.05、アミノ末端基濃度は60ミリ当量/kgであった。得られたペレットをシリンダー温度270℃、金型温度80℃で射出成形し、ASTM準拠の引張り試験片を評価した。また、図1の手順中の二次射出成形シリンダー設定温度を270℃、金型温度80℃で成形された試験片の初期接着強度と燃料浸漬後接着強度を測定した。さらに同成形条件にて成形した厚み1mmのプレートを用い、JIS Z0208に準拠した燃料透過試験を行った。得られた結果を表1に示した。
実施例6(参考例)
実施例5においてメタキシリレンジアミンを1/480(eq/molラクタム)とした他は、実施例5と同様にしてポリアミド12を得た。得られたポリアミド12のアミノ末端基濃度は50ミリ当量であった。得られたペレットをシリンダー温度270℃、金型温度80℃で射出成形し、ASTM準拠の引張り試験片を評価した。また、図1の手順中の二次射出成形シリンダー設定温度を270℃、金型温度80℃で成形された試験片の初期接着強度と燃料浸漬後接着強度を測定した。さらに同成形条件にて成形した厚み1mmのプレートを用い、JIS Z0208に準拠した燃料透過試験を行った。得られた結果を表1に示した。
実施例7(参考例)
実施例5においてメタキシリレンジアミンを1/250(eq/molラクタム)とした他は、実施例5と同様にしてポリアミド12を得た。得られたポリアミド12のアミノ末端基濃度は80ミリ当量であった。得られたペレットをシリンダー温度270℃、金型温度80℃で射出成形し、ASTM準拠の引張り試験片を評価した。また、図1の手順中の二次射出成形シリンダー設定温度を270℃、金型温度80℃で成形された試験片の初期接着強度と燃料浸漬後接着強度を測定した。さらに同成形条件にて成形した厚み1mmのプレートを用い、JIS Z0208に準拠した燃料透過試験を行った。得られた結果を表1に示した。
比較例1
実施例1においてメタキシリレンジアミンを1/400(eq/molラクタム)とした他は、実施例1と同様にしてポリアミド6を得た。得られたポリアミド6のアミノ末端基濃度は50ミリ当量であった。得られたペレットをシリンダー温度270℃、金型温度80℃で射出成形し、ASTM準拠の引張り試験片を評価した。また、図1の手順中の二次射出成形シリンダー設定温度を270℃、金型温度80℃で成形された試験片の初期接着強度と燃料浸漬後接着強度を測定した。さらに同成形条件にて成形した厚み1mmのプレートを用い、JIS Z0208に準拠した燃料透過試験を行った。得られた結果を表1に示した。
比較例2
実施例1において前記モンモリロナイト複合体を添加せずに重合した他は、実施例1と同様にしてポリアミド6を得た。得られたペレットをシリンダー温度270℃、金型温度80℃で射出成形し、ASTM準拠の引張り試験片を評価した。また、図1の手順中の二次射出成形シリンダー設定温度を270℃、金型温度80℃で成形された試験片の初期接着強度と燃料浸漬後接着強度を測定した。さらに同成形条件にて成形した厚み1mmのプレートを用い、JIS Z0208に準拠した燃料透過試験を行った。得られた結果を表1に示した。
比較例3
実施例5において前記モンモリロナイト複合体を添加せずに重合した他は、実施例5と同様にしてポリアミド12を得た。得られたペレットをシリンダー温度270℃、金型温度80℃で射出成形し、ASTM準拠の引張り試験片を評価した。また、図1の手順中の二次射出成形シリンダー設定温度を270℃、金型温度80℃で成形された試験片の初期接着強度と燃料浸漬後接着強度を測定した。さらに同成形条件にて成形した厚み1mmのプレートを用い、JIS Z0208に準拠した燃料透過試験を行った。得られた結果を表1に示した。
比較例4
無水マレイン酸にて変性されたポリエチレンをシリンダー温度190℃、金型温度40℃で射出成形し、ASTM準拠の引張り試験片を評価した。また同成形条件にて成形した厚み1mmのプレートを用い、JIS Z0208に準拠した燃料透過試験を行った。得られた結果を表1に示した。
Figure 0004900579
図1は、接着強度評価用テストピースの形状を表す図である。

Claims (12)

  1. (A)アミノ末端基濃度>カルボキシル末端基濃度であるポリアミド6 100重量部及び(B)前記ポリアミド中に均一に分散されている層状フィロ珪酸塩0.05〜10重量部からなるポリアミド樹脂組成物であって、
    不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂を成形した成形品との溶着に用いられることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  2. 前記層状フィロ珪酸塩がモンモリロナイトである請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. アミノ末端基濃度がポリマー1kgあたり60ミリ当量以上である請求項1または2に記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. アミノ末端基濃度>カルボキシル末端基濃度である前記ポリアミド6が、ジアミン化合物を含有させることにより得られることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. 前記ジアミン化合物が、ヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミンまたはメタキシレンジアミンである請求項4記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. ヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミンまたはメタキシレンジアミンの含有量が、1/200〜1/350eq/molラクタムである請求項5に記載のポリアミド樹脂組成物。
  7. 層状フィロ珪酸塩が、一辺の長さが0.002〜1μmで厚さが6〜20Åであり、それぞれが平均20Å以上の層間距離を保って、ポリアミド中に均一に分散されている請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  8. 前記溶着が、振動溶着工法、射出溶着工法、超音波溶着工法、スピン溶着工法、熱板溶着工法、熱線溶着工法、レーザー溶着工法および高周波誘導加熱溶着工法からなる群より選ばれる溶着工法を用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物を用いることを特徴とする燃料タンクに付属するバルブ類、燃料ホース用継手、キャニスター接続用ノズルおよびセパレーターからなる群より選ばれる部品。
  10. 不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂を成形した成形品に、請求項1〜7のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を溶着することを特徴とする不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたポリオレフィン樹脂とポリアミド樹脂組成物が溶着された成形品の製造方法。
  11. 請求項10に用いられる溶着が、振動溶着工法、射出溶着工法、超音波溶着工法、スピン溶着工法、熱板溶着工法、熱線溶着工法、レーザー溶着工法および高周波誘導加熱溶着工法からなる群より選ばれる溶着工法を用いることを特徴とする請求項10に記載の成形品の製造方法。
  12. 前記成形品が、燃料タンクに付属するバルブ類、燃料ホース用継手、キャニスター接続用ノズルおよびセパレーターからなる群より選ばれる部品である請求項10または11に記載の成形品の製造方法。
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