JP3879839B2 - 燃料部品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂製燃料タンクに付属するバルブカバー等の燃料部品に関する。さらに詳しくは、燃料透過耐性に優れ、ガソリンやガソホールに接触しても層間接着強度の低下が小さく、層間剥離や割れなどが起こらず、しかも耐クリープ性にも優れた多層構造の燃料部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、安全及び環境対策のために自動車用燃料タンクまたは付属部品等の器壁や接続部分からの燃料の揮散量を低減化することが要求されている。
例えば、高密度ポリエチレン製燃料タンクはガソリンバリアー性の高いポリアミドやエチレンービニルアルコール共重合体を内層とする多層ブロー成形体とすることでガソリンが大気中に蒸散することを防止していた。
しかしながら、従来は高密度ポリエチレン製燃料タンクに付属する流体チューブを接続するためのバルブカバー等の燃料部品は、燃料タンクと十分な接着強度を得るために、燃料タンクと同じ材料である高密度ポリエチレンで製造され、熱板溶着法等によって燃料タンクに溶着されていた。このため、これら燃料透過性に劣る高密度ポリエチレン製の燃料部品からの透過量が多く、燃料用部品全体からの揮散量を低減化するための障害となっていた。
【0003】
そこで、燃料部品をガソリン透過性がポリエチレンと比較して格段に優れるポリアミドで製造することも考えられるが、もともとポリエチレンとポリアミドは接着性が悪いため、燃料タンクと燃料部品とを溶着することができない。
このため燃料部品をポリエチレン層/接着剤層/ポリアミド層からなる多層構造とすることも考えられたが、ガソリンやガソホールと接触するとポリエチレン層および接着剤層の膨潤によりポリエチレン層とポリアミド層の層間接着強度の低下がおこり、層間剥離や割れが発生するという問題があった。
【0004】
一方、特許第2715870号公報には、ポリエチレン製タンクにフレキシブルな導管を接合するための樹脂製継ぎ手として、ポリエチレン製の継ぎ手の一部をガラス繊維補強したポリアミド樹脂とすることで、カプラー等によるチューブ接続部分でおこるポリエチレンのクリープによる燃料漏れを防止することが記載されている。
【0005】
ポリアミド樹脂は、一般的にガソリン透過性が低く、ガソリンに対する膨潤性もほとんどなく物性低下や寸法変化はないとされている。しかしながら、近年、ガソリンにメタノールやエタノールを10〜15重量%混合したガソホールを使用する例が多くなってきており、燃料直噴エンジンにおいては燃料の一部戻りがあり、タンク内の燃料温度が60℃〜80℃まで上昇するため、このような使用温度が高い場合にはポリアミドはガソホール中のメタノールやエタノールで膨潤し、特にガラス繊維の配向強化方向と直角方向の弾性率が著しく低下しクリープ現象が起こることがわかった。
このことは、ポリアミド単体はもちろん、繊維強化ポリアミドでもガソホール燃料と接触する構造体では使用することができないことを示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は,上記問題点に鑑みて、ポリエチレン製燃料タンクに付属するバルブカバー等の燃料部品から蒸散する燃料を抑制するとともに、ポリエチレン製燃料タンクに容易に溶着接合でき、かつ、ガソリンやガソホールに接触したあとでも、優れた層間接着力を保持し、しかも耐クリープ性にも優れた燃料部品を提供することにある。
【0007】
【問題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、燃料に接する内層(A)を変性高密度ポリエチレン層とし、外層(B)を微粉末タルクを特定量含有し、アミノ末端基濃度>カルボキシル末端基濃度であるポリアミド層とする多層構造とするか、又は燃料に接する内層(A)と外気に接する外層(C)を変性高密度ポリエチレン層とし、中間層(B)を微粉末タルクを特定量含有し、アミノ末端基濃度>カルボキシル末端基濃度であるポリアミド層とする多層構造とすることにより、上記目的が達成できることを見出した。
【0008】
即ち、本発明は、樹脂製燃料タンクに付属する燃料部品であって、内層(A)が不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性された高密度ポリエチレンからなり、外層(B)が微粉末タルクを3〜27重量%含有し、アミノ末端基濃度>カルボキシル末端基濃度であるポリアミド樹脂からなる多層構造であって、少なくとも外層(B)が射出成形で得られたものであり、内層(A)と外層(B)が溶着されてなることを特徴とする燃料部品に関するものである。
また、本発明は、樹脂製燃料タンクに付属する燃料部品であって、燃料に接する内層(A)と外気に接する外層(C)が不飽和カルボン酸もしくはその誘導体をグラフトして得られる変性高密度ポリエチレンからなり、中間層(B)が微粉末タルクを3〜27重量%含有し、アミノ末端基濃度>カルボキシル末端基濃度であるポリアミド樹脂からなる多層構造であって、少なくとも中間層(B)が射出成形で得られたものであり、中間層(B)と内層(A)及び外層(C)が溶着されてなることを特徴とする燃料部品に関するものである。
【0009】
本発明における内層(A)と外層(C)は、高密度ポリエチレンに不飽和カルボン酸もしくはその誘導体をグラフトして得られる変性高密度ポリエチレンからなる。変性高密度ポリエチレンの密度は、0.935〜0.955g/cm3であることが好ましい。
【0010】
グラフト重合させる不飽和カルボン酸もしくはその誘導体としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、ナジック酸などの不飽和カルボン酸もしくはその誘導体、例えば酸ハライド、アミド、イミド、無水物、エステルなどが挙げられる。誘導体の具体例としては、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチルなどが挙げられる。これらのなかでは、不飽和ジカルボン酸またはその無水物が好適であり、特にマレイン酸、ナジック酸またはこれらの酸無水物が好ましく用いられる。
また、変性高密度ポリエチレンは、公知の製造方法、例えば、未変性高密度ポリエチレンと不飽和カルボン酸類とを溶融状態で反応させる方法、溶液状態で反応させる方法、スラリー状態で反応させる方法、気相状態で反応させる方法等のいずれかにより製造することができる。
【0011】
本発明の外層(B)又は中間層(B)のポリアミドとしては、脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸からなるか、または、ラクタムもしくはアミノカルボン酸からなる脂肪族ポリアミド樹脂や芳香族モノマー成分を1種以上含む結晶性半芳香族ポリアミド樹脂が用いられる。
【0012】
脂肪族ポリアミド樹脂のモノマー成分としては、炭素数4〜12の脂肪族ジアミンと炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸、又は炭素数6〜12のラクタム類もしくは炭素数6〜12のアミノカルボン酸が挙げられる。
脂肪族ジアミンの具体例としては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等が挙げられ、脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、アジピン酸、ヘプタンジカルボン酸、オクタンジカルボン酸、ノナンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸等が挙げられ、好ましい脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸の組合せは、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩である。
ラクタムの具体例としては、α−ピロリドン、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム、ε−エナントラクタム等が挙げられ、アミノカルボン酸の具体例としては、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられるが、6―アミノカプロン酸、12―アミノドデカン酸、ε―カプロラクタム、ラウロラクタムが好ましい。
脂肪族ポリアミド形成モノマーは、1成分単独だけでなく2成分以上を混合して使用することもできる。
【0013】
これらモノマー成分から形成される脂肪族ポリアミド樹脂の具体例としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12が挙げられ、これらはホモポリマーでも2種以上のコポリマーでも良い。特に、ガソリン透過性の最も低いナイロン6、ナイロン66が最も好適に用いられる。
【0014】
また、芳香族系モノマー成分を1種以上含む結晶性半芳香族ポリアミド樹脂としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸成分などの芳香族系モノマー成分を1種以上含む共重合ポリアミド樹脂が挙げられる。好ましくは、芳香族系モノマー成分を1種以上含み、融点が260℃以上320℃未満の結晶性半芳香族共重合ポリアミド樹脂であり、より好ましくは、芳香族系モノマー成分を1種以上含み、融点が290℃以上316℃未満の結晶性半芳香族共重合ポリアミド樹脂である。
芳香族系モノマー成分を1種以上含む好ましい結晶性半芳香族共重合ポリアミド樹脂の組み合わせとしては、脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸の等モル塩、脂肪族ジアミンと芳香族ジカルボン酸の等モル塩および/または脂肪族ポリアミド形成モノマーからなる結晶性共重合ポリアミド樹脂である。
【0015】
ここで脂肪族ジアミンとは炭素数4〜12の脂肪族ジアミンであり、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸とは炭素数が6〜12の脂肪族ジカルボン酸であり、アジピン酸、ヘプタンジカルボン酸、オクタンジカルボン酸、ノナンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸等が挙げられる。
好ましい組み合わせは、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩である。
【0016】
芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、好ましい組み合わせは、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩である。
【0017】
脂肪族形成モノマーとしては、炭素数6〜12のアミノカルボン酸および炭素数6〜12のラクタム類であり、6―アミノカプロン酸、7―アミノヘプタン酸、11―アミノウンデカン酸、12―アミノドデカン酸、α―ピロリドン、ε―カプロラクタム、ラウロラクタム、ε―エナントラクタム等が挙げられるが、6―アミノカプロン酸、12―アミノドデカン酸、ε―カプロラクタム、ラウロラクタムが好ましい。脂肪族ポリアミド形成モノマーは、1成分単独だけでなく2成分以上を混合して使用することもできる。
【0018】
これらの使用量は、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩30〜70重量%、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩70〜30重量%、脂肪族ポリアミド形成モノマー0〜15重量%であり、好ましくは、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩35〜55重量%、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩65〜45重量%、脂肪族ポリアミド形成モノマー0〜10重量%である。
【0019】
本発明におけるポリアミドの重合度には特に制限はないが、ポリマー1gを96%濃硫酸100mlに溶解し、25℃で測定した相対粘度が1.8〜5.0であることが好ましく、より好ましくは2.0〜3.0である。相対粘度が上記数値の上限より高い場合、加工性を著しく損ない、上記下限より低い場合、機械的強度が低下するため好ましくない。
【0020】
本発明のポリアミドは、アミノ末端基濃度がカルボキシル末端基濃度よりも大きいことが必要である。また、アミノ末端基濃度がポリマー1kgあたり50ミリ当量以上、好ましくは、60ミリ当量以上であることが望ましい。アミノ末端基濃度が過剰であることにより、不飽和カルボン酸無水物で変性されたポリオレフィン樹脂と溶着した場合に、溶着強度が優れたものとなり、優れた燃料耐性を発現する。
【0021】
本発明のアミノ末端基濃度がカルボキシル末端基濃度よりも大きいポリアミド樹脂の製造方法は、特に限定されるものではないが、重合時もしくは重合終了後に当該組成物を押出混練する際に、ジアミン化合物を含有させることで得ることができる。溶融重合時に製造するならば、原料仕込み時にジアミンモノマーを過剰に添加して重合する方法、原料仕込み時に原料モノマーと原料モノマー以外のジアミン化合物を添加して重合する方法、所定の分子量のポリアミドを重合した後、重合槽からポリマーを抜き出す直前に目的の末端基濃度バランスとなるようジアミン化合物を添加する方法が用いられる。重合後に製造するならば、目的の末端基濃度バランスとなるよう重合後のポリアミド樹脂とジアミン化合物を溶融混練する方法等が用いられる。
【0022】
このジアミン化合物の具体例としては、前述したポリアミド樹脂のモノマーとして用いられるものの他に、メチレンジアミン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン等の脂肪族ジアミンやナフタレンジアミン、メタキシリレンジアミン等の芳香族ジアミンが用いられ、好ましくはヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシリレンジアミンが用いられる。
【0023】
本発明の外層(B)又は中間層(B)のポリアミドは、微粉末タルクを3〜27重量%含有する。微粉末タルクとしては、特に平均粒径が0.5〜10μmであり、アスペクト比(即ち平板状の直径/厚みの比)が5倍以上のものが望ましい。
【0024】
微粉末タルクの含有量は3〜27重量%、好ましくは15〜25重量%である。3重量%を下回るとT剥離強度向上効果が得られない。また27重量%を越えるとポリアミド層がもろくなり界面溶着強度が大きいもののポリアミド層が凝集破壊して好ましくない。
【0025】
本発明の燃料部品は、ガソリンに直接触れる内層(A)に変性高密度ポリエチレンを使用することで、高密度ポリエチレン製多層燃料タンクに溶着可能とし、かつ、メタノールなどのアルコール系燃料の遮断性に優れる。また、外気にさらされる外層(C)に変性高密度ポリエチレンを使用する場合は、耐塩化カルシウム性に優れる。さらに、外層(B)又は中間層(B)に微粉末タルクを含有するポリアミドを使用した多層構造とした。その理由は、ポリアミドはメタノールなどのアルコール系燃料に対して高い使用温度では膨潤することが避けられず、その結果、ポリアミドと変性高密度ポリエチレンの燃料による膨潤率が大幅に異なることから、寸法変化により界面剥離が進行するためである。つまり、ポリアミド層とポリエチレン層の多層構造とすることで、メタノールなどのアルコールは内層(A)のポリエチレン層で遮断し、ポリエチレン層を拡散浸透してくるガソリンは微粉末タルクを含有するポリアミドの層(B)により遮断することで、通常のポリアミドが持つガソリン遮断性に加えて、板状結晶の配向によるガソリン遮断効果が重畳した効果で、効果的にガソリン蒸散性を低下させる多層構造とした。
【0026】
更に、タルクの板状微粉結晶をポリアミドに分散させることで、溶着強度が低く実用的な使用に耐えなかった変性高密度ポリエチレンとポリアミド間溶着物において、初期層間接着のみならずガソリン浸せき後の層間接着強度を保持することができるようになった。即ち、多層燃料バルブにおいては、変性高密度ポリエチレンのガソリン膨潤率に対してタルク混合ポリアミド層の燃料膨潤率を可能範囲で同等もしくは材料のせん断破壊限界内に押さえることで、ガソリンに接触しても強度低下の少ない特性が得られることを利用している。これにより、多層射出成形品においてポリエチレン層とポリアミド層の層間溶着強度を向上させ、タルクなどの板状結晶の面配向によりガソリンの透過速度をさらに低下させる効果と相まって、燃料膨潤による層間剥離や割れなどが起こらず、しかも耐クリープ性にも優れた燃料部品が得られる。ここで高密度変性ポリエチレンを使用する理由は、燃料タンクが高密度ポリエチレンの多層ブロー成形物であり、樹脂製バルブを燃料タンクに容易に溶着できること、および、長期間のガソリンによるポリエチレンの膨潤による寸法変化を最小限に押さえて溶着部のせん断変形による剥離、割れ等を防止するためである。
【0027】
また、本発明の実施例において、タルクを混合した末端アミノ基濃度の高いナイロン6とマレイン酸変性高密度ポリエチレンのT剥離強度が、タルクを混合しない同じナイロン6とマレイン酸変性高密度ポリエチレンの溶着物の場合と比べて、格段に向上している理由は明らかではないが、タルクとマレイン酸変性高密度ポリエチレンの間で何らかの相互作用があるためと考えられる。
【0028】
本発明の内層(A)が変性高密度ポリエチレンからなり、外層(B)がポリアミド樹脂からなる燃料部品は、変性高密度ポリエチレンを成形した後、ポリアミド樹脂を射出成形し、両成形品を溶着することにより行われる。
【0029】
溶着工法の具体例としては、振動溶着工法、ダイスライドインジェクション(DSI)やダイロータリーインジェクション(DRI)や二色成形といった射出溶着工法、超音波溶着工法、スピン溶着工法、熱板溶着工法、熱線溶着工法、レーザー溶着工法、高周波誘導加熱溶着工法等が挙げられる。
【0030】
DSI、DRI、二色成形等の射出溶着工法により溶着する際の成形樹脂温度は250℃〜320℃、好ましくは270℃〜300℃であることが望ましい。また、その時の金型温度は30℃〜120℃、好ましくは50℃〜100℃が望ましい。
【0031】
また、本発明の内層(A)と外層(C)が変性高密度ポリエチレンからなり、中間層(B)がポリアミド樹脂からなる燃料部品は、サンドイッチ成形などによって成形できる。
サンドイッチ成形においては変性高密度ポリエチレン溶融樹脂を金型に部分的に注入しておき、固化する前に中間層であるポリアミドを注入して金型充填を完了する通常の多層成形方法を使用できる。変性ポリエチレンとポリアミドの界面は変性ポリエチレンより高い温度で注入されるポリアミド溶融樹脂によって変性ポリエチレンが溶解し、変性ポリエチレンのカルボキシル基とポリアミド樹脂の末端アミノ基の化学反応により化学結合に結合し、両樹脂界面で強固に溶着される。
【0032】
本発明の燃料部品を構成する各樹脂には本発明の目的を損なわない範囲で耐熱剤、耐候剤、結晶化促進剤、離型剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、顔料、滑剤、発泡剤などのそれ自体公知の添加剤を配合することができる。
【0033】
より具体的には、耐熱剤としては、ヒンダードフェノール類、ホスファイト類、チオエーテル類、ハロゲン化銅などが挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
耐候剤としては、ヒンダードアミン類やサリシレート類が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
結晶化促進剤としては、低分子量ポリアミド、高級脂肪酸類、高級脂肪酸エステル類や高級脂肪族アルコール類が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
離型剤としては、脂肪酸金属塩類、脂肪酸アミド類や各種ワックス類が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
帯電防止剤としては、脂肪族アルコール類、脂肪族アルコールエステル類や高級脂肪酸エステル類が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。難燃剤としては、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、リン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、メラミンシアヌレート、エチレンジメラミンジシアヌレート、硝酸カリウム、臭素化エポキシ化合物、臭素化ポリカーボネート化合物、臭素化ポリスチレン化合物、テトラブロモベンジルポリアクリレート、トリブロモフェノール重縮合物、ポリブロモビフェニルエーテル類や塩素系難燃剤が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
【0034】
本発明の外層又は中間層(B)のポリアミドには、本発明の目的を損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂を加えることができる。併用される熱可塑性樹脂の例としてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂等の汎用樹脂材料、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、その他高耐熱樹脂が挙げられる。特にポリエチレンやポリプロピレンを併用する場合には無水マレイン酸やグリシジル基含有モノマー等で変性したものを使用することが望ましい。
【0035】
本発明の燃料部品としては、燃料タンクに付属するバルブ類、燃料ホース用継手、キャニスター接続用ノズル、セパレーター等の部品が挙げられる。
【0036】
図1に本発明の実施態様として樹脂製バルブカバーの例を示す。
この樹脂製バルブカバーは、ガソリンやガソホールを使用する自動車のポリエチレン製燃料タンクに溶着されて、フレキシブルな流体用チューブを漏れや割れなく永続的に接合でき、かつ、燃料蒸散性が低く、しかも耐クリープ性にも優れている。
【0037】
【実施例】
以下に実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例における成形品の物性測定は次のように行った。
【0038】
[試料作成と試験方法]
・タルク混合ポリアミド6樹脂;日本製鋼所(株)製二軸混練機(TEX30XSST)を使用し、混練温度250℃、スクリュー回転数250RPM、スクリューは2条、L/D=40、成分ごとに重量フィーダを用いて所定材料組成になるように供給口に投入した。ストランドを水冷し、ペレット状のタルク混合ポリアミドを得て、更に80℃で48時間真空乾燥した。
・ガラス繊維混合ポリアミド6樹脂;日本製鋼所(株)製二軸混練機(TEX30XSST)を使用し、混練温度250℃、スクリュー回転数200rpm、スクリューは2条、L/T=40、ポリアミドは重量フィーダーにてホッパー供給口に所定量投入し、ガラス繊維は(日本電気硝子(株)製03T275H、カット長10mm、繊維径10μm)はサイドフィーダーにて投入した。ストランドを水冷し、ペレット状のガラス繊維混合ポリアミドを得た。
更に80℃、48時間真空乾燥を行った。
【0039】
・ASTM1号ダンベル引っ張り試験;ASTM D882−91
・T剥離強度試料および測定;70mm×70mm×3mmの金型を使用し、金型温度40℃にてマレイン酸変性高密度ポリエチレンを230℃で射出成形した。次に70mm×70mm×5mmの金型(金型温度80℃)に設定し、引っ張り試験用のチャックしろを得るため、あらかじめ作成しておいた変性高密度ポリエチレン片の端部に30mm×70mmのポリイミド製粘着フィルムを張り付けて、粘着フィルムが金型のゲート側で、かつ、溶着面側になるようにインサートしてからポリアミド6樹脂あるいはタルク混合ポリアミド6樹脂を300℃で射出した。得られた試料はポリエチレン層厚みが3mm、ポリアミド層厚みが2mmで両界面で溶着している。この試料を射出方向に平行に10mm間隔で切り出し、ポリイミドフィルム部分を開いて引っ張り試験機のチャックのつかみしろとしてT剥離試料を得た。T剥離速度は20mm/分で測定した。
【0040】
・燃料浸せき方法;ステンレス製耐圧容器に合成ガソリン(Fuel C)あるいはメタノール混合合成ガソリンに60℃、2週間浸せきして、ただちに引っ張り試験、T剥離試験試料とした。
浸せき条件1;浸せき液としてFuel Cを用い、60℃、2週間浸せき
浸せき条件2;浸せき液としてメタノール混合ガソリンを用い、60℃、2週間浸せき
ただし
Fuel C;トルエン50容量%+イソオクタン50容量%
メタノール混合ガソリン;Fuel C85容量%+メタノール15容量%
である。
【0041】
[使用したポリアミド樹脂]
ポリアミド6A;宇部興産(株)製ナイロン6、商品名1013A、アミノ末端基濃度97ミリ当量/kg、カルボキシル末端基濃度25ミリ当量/kg
ポリアミド6B;宇部興産(株)製ナイロン6、商品名1013B、アミノ末端基濃度46ミリ等量/kg、カルボキシル末端基濃度65ミリ当量/kg
[使用した変性高密度ポリエチレン]
密度0.95g/cm3、無水マレイン酸濃度が19.2ミリ等量/kgであるマレイン酸変性高密度ポリエチレン(日本オリオレフィン(株)製、商品名ER403A)
【0042】
実施例1
マレイン酸変性高密度ポリエチレン(日本オリオレフィン(株)製、商品名ER403A)を用いてASTM1号ダンベル金型に金型温度40℃、シリンダー温度230℃でに射出した。得られた1号ダンベル形状の変性ポリエチレンを中央位置にて切断し、金型温度80℃に上げた金型のゲートとは反対側にインサートしてからポリアミド6A(宇部興産(株)製、商品名1013A)90重量%とタルク粉末(冨士タルク工業(株)製、商品名LSM350:平均粒子径4.2μm)10重量%を二軸混練機で混合したタルク混合ナイロンを300℃で射出して、中央部分で両樹脂が溶着した付き当て溶着ASTM1号ダンベル試料を得た。この試料と浸せき条件1および浸せき条件2で処理した試料の引っ張り試験による溶着強度を測定した。初期強度は85.7MPa、浸せき条件1では76MPa、浸せき条件2では25.5MPaであった。
【0043】
実施例2
実施例1で使用したタルク混合ポリアミドが、ポリアミド6Aを80重量%、タルク粉末を20重量%とした以外は実施例1と同様に試料を作成して、初期溶着強度と浸せき後の溶着強度を求めた。初期溶着強度は91.3MPa、浸せき条件1処理後では76.5MPa、浸せき条件2処理後では37.4MPaであった。
【0044】
比較例1
ポリアミド6Aとし、タルクを含まない系とした以外は、実施例1と同様に試料を作成して、初期溶着強度と浸せき後の溶着強度を求めた。初期強度は84.3MPa、浸せき条件1処理後では56.1MPa、浸せき条件2処理後では11.8MPaに低下した。
【0045】
比較例2
ポリアミド6Bとし、タルクを含まない系とした以外は、実施例1と同様に試料を作成して、初期溶着強度と浸せき後の溶着強度を求めた。初期強度は81.3MPa、浸せき条件1処理後は7.7MPa、浸せき条件2処理後は2.5MPaに低下した。
【0046】
比較例3
板状結晶であるタルクのかわりに、形状に異方性のない球状の炭酸カルシウム微粉末(白石カルシウム(株)製、商品名StaVigot 15A:平均粒子径0.15μm)を10重量%、ポリアミド6Aを90重量%を二軸混練して得られたポリアミドを使用した以外は実施例1と同様に試料を作成して、初期溶着強度と浸せき後の溶着強度を求めた。初期強度は80.2MPa、浸せき条件1処理後は51.5MPa、浸せき条件2処理後は18.8MPaに低下した。
【0047】
比較例4
炭酸カルシウム微粉末を20重量%、ポリアミド6Aを80重量%とした以外は比較例3と同様に試料を作成して、初期溶着強度と浸せき後の溶着強度を求めた。初期強度は81.4MPa、浸せき条件1処理後は66.4MPa、浸せき条件2処理後は16.7MPaに低下した。
実施例1、2と比較例1〜4の結果をまとめて表1に示す。
【0048】
実施例3
ポリアミド6Aを80重量%、タルク粉末を20重量%含むタルク混合ポリアミドを用いて、T剥離試験用試料を作成し、無水マレイン酸変性高密度ポリエチレンとポリアミドの層間溶着強度を評価した。燃料部品の内層は酸変性高密度ポリエチレンであり、実使用時にはガソホール中のメタノール等は内層のポリエチレン層で遮断されるのでポリアミド層には到達しにくい。従って溶着強度の燃料による強度低下試験として、浸せき条件としてメタノールを含まないFuel Cによる浸せき条件1を用いて評価した。結果を表2に示すが、タルク微粉末を20重量%含むポリアミド6Aとマレイン酸変性高密度ポリエチレンのT剥離強度はタルクを含まないポリアミド6Aと比較してT剥離強度が大幅に増加し、しかもFuel Cに浸せき後も強度低下は少ない。
【0049】
比較例5
ポリアミド6Aとし、タルクを含まない系とした以外は、実施例3と同様に試料を作成して、層間溶着強度を評価した。結果を表2に示す。タルクを含まないポリアミド6Aとマレイン酸変性高密度ポリエチレンのT剥離強度は初期強度、浸せき条件1処理後ともに強度は低かった。
【0050】
比較例6
ポリアミド6Aを70重量%、タルク粉末を30重量%とした以外は、実施例3と同様に試料を作成して、層間溶着強度を評価した。結果を表2に示す。
【0051】
実施例4及び比較例7
キャビティーが100×100×2mmのフィルムゲート方式の金型を使用して、ガラス繊維混合ポリアミド樹脂とタルク混合ポリアミド樹脂を250℃、金型温度80℃で射出成形して平板を得た。平板を60度のFuelC+メタノール15体積%の燃料に2週間浸漬後、平板の射出方向及び射出方向と直角方向に10mm幅で切り出し引張試験用試料とした。引張条件はASTM D882−91に準拠した。結果を表3に示す。
【0052】
合成燃料浸漬前の弾性率で比較すると、充填剤量が20%のガラス繊維混合ポリアミド成形品は射出方向とそれと直角方向で異方性が大きいのに対して、充填剤量が同じ20%のタルク混合ポリアミド成形品は異方性がほとんど無い。燃料浸漬後の弾性率の変化傾向をみるとガラス繊維混合ポリアミド成形品は射出方向とそれと直角方向の異方性が更に拡大し、特に非強化方向である射出と直角方向の弾性率の落ち込みが激しい。
一方、タルクを20%混合したタルク混合ポリアミド樹脂成形品は燃料浸漬後も弾性率の異方性はほとんどない。しかも同量の充填剤量で射出方向と直角方向の弾性率を比較すると、ガラス繊維混合ポリアミド成形品より弾性率が高い。
この実験結果はガラス繊維混合ナイロン樹脂成形品は燃料浸漬によって射出方向と直角方向に外部応力がかかると容易に変形することを示している。一方、タルク混合ナイロン樹脂成形品は燃料浸漬によっても弾性率の異方性はほとんどなく維持されて、しかもガラス繊維混合成形品の射出と直角方向の弾性率より高い弾性率を保持していることが分かる。
この結果は、繊維状物であるガラス繊維を混合したナイロン樹脂成形品は機械的性質の異方性と、燃料浸漬による弾性率異方性の拡大によって起こるクリープ現象をさけることができないが、板状結晶であるタルク混合ナイロン樹脂成形品は燃料浸漬によっても機械的性質の異方性がほとんど無く、しかも射出方向と直角方向の弾性率がガラス繊維混合品よりも大きいことから特定の方向に変形しやすいこともなく、クリープ耐性が高い材料であると言える。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、ガソリンやガソホール(ガソリンとアルコール混合物)と接触しても溶着強度の低下が少なく、層間剥離や割れ等のない優れたポリエチレン製燃料タンク用の燃料部品を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施形態による樹脂製バルブカバーの構造を示す図である。
Claims (6)
- 樹脂製燃料タンクに付属する燃料部品であって、内層(A)が不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性された高密度ポリエチレンからなり、外層(B)が微粉末タルクを3〜27重量%含有し、アミノ末端基濃度>カルボキシル末端基濃度であるポリアミド樹脂からなる多層構造であって、少なくとも外層(B)が射出成形で得られたものであり、内層(A)と外層(B)が溶着されてなることを特徴とする燃料部品。
- 樹脂製燃料タンクに付属する燃料部品であって、燃料に接する内層(A)と外気に接する外層(C)が不飽和カルボン酸もしくはその誘導体をグラフトして得られる変性高密度ポリエチレンからなり、中間層(B)が微粉末タルクを3〜27重量%含有し、アミノ末端基濃度>カルボキシル末端基濃度であるポリアミド樹脂からなる多層構造であって、少なくとも中間層(B)が射出成形で得られたものであり、中間層(B)と内層(A)及び外層(C)が溶着されてなることを特徴とする燃料部品。
- 変性高密度ポリエチレンの密度が0.935〜0.955g/cm3であることを特徴とする請求項1又は2記載の燃料部品。
- ポリアミド樹脂のアミノ末端基濃度がポリマー1kgあたり50ミリ当量以上である請求項1又は2記載の燃料部品。
- 燃料部品が、樹脂製燃料タンクに流体用チューブを結合させるためのバルブカバーであって、該バルブカバーは前記流体用チューブと結合させるためのパイプ状部位と前記燃料タンクに溶着するための溶着用端部を有することを特徴とする請求項1又は2記載の燃料部品。
- 燃料タンクに溶着するための溶着用端部がフランジである請求項5記載の燃料部品。
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