JP4899448B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置に関し、より詳しくは、感光体に対してレーザ光を走査露光するレーザ露光装置を備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、一般に、一定速度で回転する感光体ドラムの表面が帯電器によって一様に帯電された後、レーザ露光装置により画像情報に基づいて制御されたレーザ光が走査露光され、静電潜像が形成される。感光体ドラム上に形成された静電潜像は、現像器により現像され、現像されたトナー像は記録紙上に静電転写される。そして、定着器によってトナー像が記録紙に定着され、画像が形成される。
このような画像形成装置においては、感光体ドラムの光感度や現像器内の現像剤量(トナー濃度)、さらには動作時の温湿度条件等といった動作条件が変化すると、形成される画像の濃度に変動が生じる。そのため、画像形成装置では、このような様々な動作条件に変化が生じた場合にも、画像濃度の変動が許容範囲内に収まるように構成されている。すなわち、レーザ露光装置は、レーザ光源(半導体レーザ)の出力が所定範囲内で可変に設定され、被走査面である感光体ドラム表面でのレーザ露光量が調整できるように構成されている。そして、半導体レーザの出力値を指示する光量制御信号を画像形成装置の動作条件に応じて変更させて、被走査面上でのレーザ露光量を調整しながら潜像電位を設定している。
ここで、半導体レーザの出力を調整する従来技術として、次のようなものが開示されている。例えば、半導体レーザのフロント出射パワーの検出値と標準値との比較結果に基づいて、バック光量を検出するモニター増幅器の増幅度を決定するトリマブル抵抗をトリミング調整する。そして、モニター増幅器出力と、半導体レーザが標準発光パワーで出射したときのモニター増幅器出力に該当する基準値との比較結果に基づいて、半導体レーザの駆動電流を可変制御する技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
さらに、レーザを発光させる際に設定される光出力目標値と、レーザの光出力を光出力電位として検出し、光出力電位を増幅する際の増幅率とを最大に設定して、レーザを点灯させる。そして、その場合のレーザ出力が絶対最大定格以下の所定値となるように、光出力電位を増幅する増幅率を調整する技術が存在する(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−321377号公報(第5−6頁、図1) 特開2003−145830号公報(第3頁、図8)
ところで、従来は、画像形成装置に設置されるレーザ露光装置が異なっても、半導体レーザの出力値を設定する光量制御信号と、感光体ドラム表面を照射するレーザ露光量とが1対1の関係になるように、それぞれのレーザ露光装置における半導体レーザの出力値を設定していた。それにより、いかなるレーザ露光装置が画像形成装置に設置された場合においても、同一の光量制御信号がレーザ露光装置に出力された際には、感光体ドラム表面を照射するレーザ露光装置からのレーザ露光量を同一値に設定することができる。
しかしながら、レーザ露光装置では、レーザ光を感光体ドラム上に結像させながら走査する走査光学系内に配置される光学素子に、透過率や反射率のバラツキが存在する。また、半導体レーザにおいても、レーザ光の発散角に個体差がある。そのため、レーザ露光装置においては、光源としての半導体レーザから出射されるレーザ光量(レーザ出力)と、走査光学系を通過して感光体ドラムを露光する際のレーザ露光量との比である透過率がそれぞれレーザ露光装置で異なった値を有している。
そのため、透過率の高い走査光学系が設置されたレーザ露光装置では、半導体レーザの出力が低くても感光体ドラム表面において必要な光量が得られる。その反対に、透過率の低い走査光学系が設置されたレーザ露光装置では、半導体レーザの出力を高くしなければ、感光体ドラム表面において必要な光量を得ることができない。それにより、従来のように光量制御信号と感光体ドラム表面を照射するレーザ露光量との関係が1対1の関係になるように設定した場合には、レーザ露光装置では、それぞれの走査光学系の透過率によって半導体レーザの出力設定値が異なることとなる。
半導体レーザの出力設定値が異なると、次のような不都合が生じる。例えば、定格5mWの半導体レーザを用い、この半導体レーザの出力を設定する光量制御信号として10ビットデータ(1024ステップ)を用いたとする。そして、光量制御信号と感光体ドラム表面を照射する光量(感光体露光量)との関係が1対1の関係になるように設定する。また、走査光学系の透過率が例えば10〜26%のバラツキを有するとする。
図6は、このような条件で、光量制御信号と感光体露光量との関係が1対1の関係になるように設定した場合の半導体レーザの出力(光強度)を示した図である。図6において、LDmaxは、走査光学系の透過率が最小値である10%の場合の光量制御信号に対応したレーザ光強度である。また、LDminは、走査光学系の透過率が最大値である26%の場合の光量制御信号に対応したレーザ光強度である。この場合に、感光体露光量の光量調整レンジを約4.5倍の範囲に設定しようとすると、例えば感光体露光量の上限を光量制御信号(光量設定値)「920」に設定すれば、下限は例えば光量制御信号(光量設定値)「205」(≒920/4.5)である。そのとき、LDmaxでは、4.500〜1.003mWの範囲で設定されるのに対して、LDminでは、1.710〜0.381mWの範囲で設定されることとなる。
ところで、半導体レーザでは、所定のレーザ出力以下において温度履歴による出射光量変化が発生するという特性を有している。そのため、所定のレーザ出力以下での使用は、所謂「白抜け」といった画像不良の発生原因となる。ここで、出射光量変化が発生しないレーザ出力の下限値は、定格5mWの半導体レーザにおいては通常1mW程度である。
このような出射光量変化の発生を考慮すると、LDmaxでは、光量制御信号920〜205において4.500〜1.003mWの範囲で設定されるため、出射光量変化が発生しない範囲で、感光体露光量の約4.5倍の光量調整レンジを実現することができる。ところが、LDminでは、光量制御信号920〜205において1.710〜0.381mWの範囲で設定されるため、約4.5倍の光量調整レンジを実現しようとすると、低光量領域でレーザ出力が1mW以下となり、「白抜け」画像が発生するという問題が発生する。そのため、「白抜け」画像の発生を抑えようとすると、半導体レーザの出力範囲が1mW以上を満たす光量制御信号の範囲は538〜920となることから、光量調整レンジは、実質的には約1.7倍(=920/538)の狭い範囲となってしまう。
このように、光量制御信号と感光体露光量との関係が1対1の関係になるように半導体レーザの出力を設定する場合には、レーザ露光装置では、それぞれの走査光学系の透過率によって半導体レーザの出力設定値は異なることとなる。そのために、レーザ露光装置によっては、実際に感光体露光量を調整できる光量調整レンジが狭くなる場合が発生する。その際には、画像形成装置の動作条件に対応させてレーザ出力の調整レンジを充分に広く設定することができないこととなり、画像濃度が所定範囲内に収めることが困難となるという不都合が発生する。
そこで本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、画像形成装置に設置されるレーザ露光装置にて、レーザ光量の調整可能範囲を拡大することにある。
かかる目的のもと、本発明の画像形成装置は、トナー像が形成される感光体と、感光体を露光するレーザ光を出射するレーザ光源と、レーザ光源からのレーザ光を感光体上に走査露光する走査光学系と、レーザ光源から出射されるレーザ光の光強度を制御する制御部とを備え、制御部は、レーザ光の光強度をレーザ光源の定格出力値以下の範囲で制御する第1光量制御モードと、レーザ光の光強度を第1光量制御モードにおける範囲よりも狭い範囲で制御する第2光量制御モードとのいずれかにより、レーザ光の光強度を制御することを特徴としている。
ここで、制御部は、レーザ光源の出力を設定する光量設定値であってレーザ光源から出射されたレーザ光の光強度を走査光学系を通過させずに測定した場合の光強度と対応付けられた光量設定値によりレーザ光の光強度を制御することを特徴とすることができる。特に、第2光量制御モードでの光強度の制御範囲を設定する光量設定値を記憶する記憶部をさらに備えたことを特徴とすることもできる。
また、レーザ光源から感光体に対して出射されるレーザ光を検知するセンサをさらに備え、制御部は、第1光量制御モードが、センサがレーザ光を検知可能なレーザ光の光強度を下回らない範囲で制御するように設定されたことを特徴とすることができる。
さらに、制御部は、第2光量制御モードが、レーザ光源から走査光学系を通過して感光体を露光する際の感光体表面でのレーザ光の露光量が所定値となるレーザ光源の光強度を上限とし、レーザ光源が温度履歴を発生させない下限出力値に対応する光強度を下回らない範囲で制御するように設定されたことを特徴とすることもできる。
加えて、感光体に形成されたテスト用パッチの濃度を、感光体上または感光体からテスト用パッチが転写された転写体上で測定するパッチ濃度検出部をさらに備え、制御部は、第2光量制御モードが、パッチ濃度検出部で測定されるテスト用パッチの濃度を所定範囲内に設定できるレーザ光の光強度範囲において制御するように設定されたことを特徴とすることもできる。
さらに、本発明の画像形成装置は、感光体と、感光体をレーザ光源から出射されたレーザ光により走査露光して、感光体に静電潜像を形成するレーザ露光部と、レーザ露光部により感光体に形成された静電潜像を現像剤により現像して、トナー像を形成する現像部とを備え、レーザ露光部は、レーザ光の光強度がレーザ光源の定格出力値以下の範囲で構成される第1光量可変範囲と、第1光量可変範囲よりも狭い範囲で構成される第2光量可変範囲とのいずれかの範囲で制御されることを特徴としている。
ここで、レーザ露光部は、感光体の使用時間が所定時間を経過した場合、現像部内の現像剤のトナー濃度が所定値以下となった場合、および装置が設置される場所での気温が所定温度範囲を外れた場合の少なくとも何れか一つの場合に、第1光量可変範囲にてレーザ光の光強度が制御されることを特徴とすることができる。また、レーザ露光部が第1光量可変範囲にてレーザ光の光強度が制御される場合に、感光体の交換または現像部へのトナー補給を指示する表示または警告を行なう表示部をさらに備えたことを特徴とすることもできる。
さらに、感光体に形成されたテスト用パッチの濃度を、感光体上または感光体からテスト用パッチが転写された転写体上で測定するパッチ濃度検出部をさらに備え、レーザ露光部は、パッチ濃度検出部でのテスト用パッチの濃度測定を行なう場合に、第1光量可変範囲にてレーザ光の光強度が制御されることを特徴とすることもできる。
また、ユーザの操作により、第1光量可変範囲でのレーザ光の光強度制御と、第2光量可変範囲でのレーザ光の光強度制御との切り替えを行なう切替部をさらに備えたことを特徴とすることもできる。
本発明によれば、画像形成装置に設置されるレーザ露光装置において走査光学系の透過率が各々異なっている場合にも、レーザ露光装置における光量調整レンジを充分に広く設定することができる。それにより、画像濃度を安定して所定範囲内に収めることが可能となる。さらには、画像品質の低下を容認しつつ、画像形成を行なうことも可能となるので、ユーザの多様なニーズに対応した画像形成が可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[実施の形態1]
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置の一例としてのカラー複写機1を示した図である。図1に示すカラー複写機1は、画像読取部10および画像形成プロセス部20を含んで構成されている。
画像読取部10は、図示しない原稿を載置する透明なプラテンガラス12、原稿を照射する光源14と原稿から反射した光を反射する第1の反射ミラー15とで構成され、図中水平方向に移動自在な原稿照明ユニット13、原稿照明ユニット13からの光を反射する第2の反射ミラー17および第3の反射ミラー18を備えたミラーユニット16、ミラーユニット16による反射光の光路上に配置された結像レンズ19、ミラーユニット16による反射光を受光するCCD(Charge Coupled Device)21、CCD21からの出力信号をイエロー (Y)、マゼンタ (M)、シアン (C)、黒 (K)の画像データに変換し、濃度補正、拡大縮小補正等のデータ処理を施して書込用画像データとして出力する画像処理部(IPS:Image Processing System)22を備えている。
画像形成プロセス部20は、矢印A方向に向かって回転する像担持体としての感光体ドラム31、この感光体ドラム31の周囲に、感光体ドラム31を一様に帯電する帯電ロール32、IPS22からの書込用画像データに応じて変調されたレーザ光Lを感光体ドラム31に照射するレーザ露光部の一例としてのレーザ露光装置(ROS:Raster Output Scanner)25、現像部の一例として、イエロー (Y)、マゼンタ (M)、シアン (C)、黒 (K)の各色トナーが収容された現像器33Y,33M,33C,33Kを搭載し、回転軸33aを中心に回動するロータリー現像器33、感光体ドラム31上に残留したトナーを除去するドラムクリーナ34、帯電ロール32による帯電前に感光体ドラム31を除電する除電ランプ35を含んで構成されている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部60を有している。
また、画像形成プロセス部20には、感光体ドラム31の表面に当接するように配置された中間転写ベルト41が配設されている。中間転写ベルト41は、中間転写ベルト41を回動させるための駆動ロール46、中間転写ベルト41にかかる張力を一定とするためのテンションロール47、従動回転するアイドラロール48a,48b,48c、二次転写用のバックアップロール49によって張架され、矢印B方向に回動するように構成されている。
中間転写ベルト41が感光体ドラム31と当接する一次転写部T1には、中間転写ベルト41の裏面側に中間転写ベルト41を介して感光体ドラム31に圧接するように一次転写ロール42が配設されている。また、用紙Pの搬送経路に面した中間転写ベルト41の二次転写部T2には、中間転写ベルト41のトナー担持面側(外側)に中間転写ベルト41と接離自在に配設された二次転写ロール50と、中間転写ベルト41の裏面側(内側)に配設され、二次転写ロール50の対向電極となるバックアップロール49が配設されている。また、中間転写ベルト41における二次転写部T2の下流側には、中間転写ベルト41を挟んでアイドラロール48aと対向する位置に、中間転写ベルト41に対して接離自在のベルトクリーナ55が配設されている。
さらに、中間転写ベルト41の一次転写部T1と二次転写部T2との間の領域には、所定のタイミングで感光体ドラム31上に形成され、中間転写ベルト41に転写されたテスト用パッチ(濃度見本)の濃度を検出する第1パッチ濃度検出部65が配設されている。
本実施の形態に係るカラー複写機1では、ユーザインターフェースのコピースタートキーがオンに操作されると、まず、プラテンガラス12に置かれた原稿が原稿照明ユニット13の光源14により照射される。原稿から反射された原稿反射光は、原稿照明ユニット13の第1の反射ミラー15およびミラーユニット16の第2の反射ミラー17および第3の反射ミラー18で反射し、結像レンズ19を通ってCCD21によりR(赤)、G(緑)、B(青)のアナログ信号として読み取られる。CCD21からの読取画像信号は、IPS22に入力される。IPS22では、CCD21から入力された読取画像信号をAD変換するとともに、イエロー (Y)、マゼンタ (M)、シアン (C)、黒 (K)の画像データに変換して濃度補正、拡大縮小補正等のデータ処理を施す。そして、書込用画像データ(レーザ駆動データ)としてレーザ露光装置25に出力する。それにより、レーザ露光装置25は、レーザ光Lを感光体ドラム31に対して出射する。
感光体ドラム31は矢印A方向に一定の速度で回転駆動され、その表面が帯電ロール32によって所定電位に帯電される。そして、感光体ドラム31表面にレーザ露光装置25からレーザ光Lが出射されることによって静電潜像が書き込まれる。このとき、感光体ドラム31に書き込まれた静電潜像がイエロー(Y)の画像情報に対応したものであれば、この静電潜像はYのトナーが収容される現像器33Yで現像され、感光体ドラム31にはYのトナー像が形成される。そして、感光体ドラム31上に形成されたYのトナー像は、感光体ドラム31と中間転写ベルト41とが対向する一次転写部T1で一次転写ロール42に印加される一次転写バイアスにより中間転写ベルト41上に転写される。一方、一次転写後に感光体ドラム31上に残留したトナー (転写残トナー)は、ドラムクリーナ34によって除去される。
単色画像(例えば、白黒画像)を形成する場合は、中間転写ベルト41に一次転写されたトナー像を直ちに用紙Pに二次転写する。一方、複数色のトナー像からなるカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム31上でのトナー像の形成と、このトナー像の一次転写の工程とが色数分だけ繰り返される。例えば、4色のトナー像を重ね合わせたフルカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム31上には順次Y、M、C、Kのトナー像が形成され、これらトナー像は順次中間転写ベルト41に一次転写される。中間転写ベルト41は、一次転写されたトナー像を保持したまま感光体ドラム31と同一の周速で回動し、中間転写ベルト41上にはその一回転毎に順次Y、M、C、Kのトナー像が重ねられていく。なお、その際には、二次転写ロール50およびベルトクリーナ55は中間転写ベルト41から離隔した位置に設定される。
このようにして中間転写ベルト41上に一次転写されたトナー像は、中間転写ベルト41の回動に伴って二次転写部T2へと搬送される。一方、用紙Pはピックアップロール72により用紙トレイ71から取り出され、搬送ロール73によって一枚ずつレジストロール74の位置まで搬送される。また、それと同期して、二次転写ロール50は中間転写ベルト41と当接した位置に設定される。
続いて、用紙Pは中間転写ベルト41上のトナー像が二次転写部T2に到達するタイミングに合わせるように二次転写部T2へと供給され、中間転写ベルト41を介してバックアップロール49と二次転写ロール50との間に用紙Pが挟持される。その際に、二次転写部T2では、バックアップロール49に印加される二次転写バイアスにより二次転写ロール50とバックアップロール49との間に形成される転写電界の作用で、中間転写ベルト41上に担持されたトナー像が用紙Pに二次転写(一括転写)される。その後、トナー像が転写された用紙Pは、搬送ガイド76および用紙搬送ベルト77によって定着器80へと搬送される。定着器80は、用紙P上のトナー像を加熱および加圧して定着した後、用紙Pを排紙トレイ90に排出する。また、二次転写後に中間転写ベルト41に付着したトナー(転写残トナー)は、二次転写の終了後に中間転写ベルト41に当接されたベルトクリーナ55によって除去される。
次に、レーザ露光装置25について説明する。
図2は、レーザ露光装置25を説明する概略構成図である。レーザ露光装置25は、レーザ光源としての半導体レーザ101、さらには、走査光学系として、レーザ光Lを略平行光とするコリメータレンズ102、レーザ光Lを整形するアパーチャ103、副走査方向にのみパワーを有するシリンダレンズ104、折り返しミラー105、例えば正六角面体で形成された回転多面鏡(ポリゴンミラー)106、fθレンズ107、反射ミラー108およびSOSセンサ(受光素子)109、副走査方向にのみパワーを有するシリンダミラー110,111を含んで構成されている。
レーザ露光装置25では、半導体レーザ101から出射された発散性のレーザ光Lは、コリメータレンズ102によって略平行光に変換された後、アパーチャ103により整形される。さらに、ポリゴンミラー106の偏向反射面106a近傍にて主走査方向に長い線像で結像するように、シリンダレンズ104によって屈折され、折り返しミラー105によってポリゴンミラー106側へ反射される。
ポリゴンミラー106は不図示のモータによって高速で回転駆動され、レーザ光Lを偏向反射面106aにより主走査方向に偏向反射する。ポリゴンミラー106によって偏向反射されたレーザ光Lは、主走査方向にのみパワーを有するfθレンズ107によって感光体ドラム31上に結像されるとともに、レーザ光Lを感光体ドラム31上で主走査方向(矢印D方向)に略等速で移動させる。
また、fθレンズ107のレーザ光L射出側には、副走査方向にのみパワーを有するシリンダミラー110,111が順に配置されている。そして、fθレンズ107を透過したレーザ光Lは、副走査方向の結像位置が感光体ドラム31の外周面に一致するようにシリンダミラー110,111によって反射され、感光体ドラム31の外周面上に照射される。
また、上記した線像は、ポリゴンミラー106の偏向反射面106aの近傍に結像し、fθレンズ107は副走査方向に関して偏向反射面106aを物点として光スポットを感光体ドラム31の表面上に結像させるので、この走査光学系は、偏向反射面106aの面倒れを補正する機能を有している。
レーザ光Lは、感光体ドラム31の表面上を走査露光するのに先立ち、反射ミラー108を介してSOSセンサ109に入射する。すなわち、SOSセンサ109には、レーザ光Lが感光体ドラム31の表面を走査する毎に、各走査ラインの最初のレーザ光Lが入射される。そして、SOSセンサ109は、感光体ドラム31の表面への走査ライン毎の照射タイミングを検知し、照射開始タイミングを設定する信号(SOS信号)を生成する。
さらに、半導体レーザ101には、半導体レーザ101の駆動を制御するレーザドライバ120が接続されている。レーザドライバ120には、画像読取部10のIPS22からの書込用画像データや、画像形成プロセス部20の制御部60からの光量制御実行指示(APC:Automatic Power Control)信号、SOSセンサ109からのSOS信号等が入力されるように構成されている。
画像形成時には、レーザドライバ120は、制御部60からのAPC信号やIPS22からの書込用画像データに従って半導体レーザ101へレーザ駆動信号を出力し、半導体レーザ101の点灯/消灯を制御する。その際には、レーザドライバ120は、SOSセンサ109からのSOS信号に基づいて、半導体レーザ101に対してレーザ駆動信号の出力を開始するタイミングが設定される。
また、レーザドライバ120は、制御部60からの光量制御信号に基づいて半導体レーザ101の光量調整を行なう。以下に、本実施の形態のカラー複写機1における半導体レーザ101の光量調整について説明する。
まず、本実施の形態のカラー複写機1(図1参照)では、所定のタイミングで感光体ドラム31上にテスト用パッチ(濃度見本)が形成され、これが中間転写ベルト41に転写される。そして、第1パッチ濃度検出部65を用いて中間転写ベルト41上のテスト用パッチのトナー像濃度が検出される。第1パッチ濃度検出部65で検出されたトナー像濃度データは、制御部60に出力される。制御部60では、入力されたトナー像濃度データに基づいて、半導体レーザ101で出力されるべきレーザ光強度を演算して、光量制御信号を生成する。
カラー複写機1においては、例えば感光体ドラム31の感度の変動、潜像電位(暗部電位Vや明部電位V)の変動、ロータリー現像器33内の現像剤量(トナー濃度)の変動、さらには温湿度条件等といったカラー複写機1の内部および外部の動作条件が要因となって、形成される画像の濃度に変動が生じる。そのため、カラー複写機1においてこのような動作条件に変動が生じた場合においても、画像濃度が常に許容範囲内に維持されるように構成する必要が生じる。そこで、カラー複写機1では、動作条件の変動に応じた光量制御信号を生成し、光量制御信号により感光体ドラム31に形成される静電潜像の電位を調整している。そのため、光量制御信号は、レーザ露光装置25の半導体レーザ101の出力値(光強度)を設定するための指示データとして出力される。本実施の形態のカラー複写機1では、光量制御信号(光量設定値)は、制御部60において10ビットデータ(0〜1023の1024ステップ)として生成される。
本実施の形態のレーザ露光装置25では、レーザ露光装置25の半導体レーザ101から出力される光強度は、制御部60から出力される光量制御信号と1対1に対応付けられて設定されている。
図3は、レーザ露光装置25の半導体レーザ101の光強度を光量制御信号と1対1に対応付けるように設定する出力調整装置200の構成を説明するブロック図である。
図3において、出力調整装置200は、半導体レーザ101、半導体レーザ101と一体化して配設され、半導体レーザ101のバックビームを受光するモニタフォトダイオード115、半導体レーザ101を駆動するレーザドライバ120、半導体レーザ101の増幅率を設定するトリマー抵抗116、モニタフォトダイオード115からの光電流を電流−電圧変換し、光強度検知信号Voutとして出力するオペアンプ63を含んで構成されている。ここで、オペアンプ63の回路構成はボルテージホロワであり、トリマー抵抗116は、オペアンプ63の非反転入力端子と接地(GND)との間に接続されている。それにより、モニタフォトダイオード115からの光電流は、トリマー抵抗116により電流−電圧変換され、この電圧値がオペアンプ63から出力される光強度検知信号Voutとなる。
なお、半導体レーザ101のバックビームは、画像形成に寄与するフロントビームの光強度に比例するので、光強度検知信号Voutは半導体レーザ101のフロントビームに比例したものである。
また、出力調整装置200には、第1パッチ濃度検出部65で検出されたトナー像濃度データから半導体レーザ101から出力されるべき光強度を演算し、光量制御信号を生成するCPU69、CPU69で生成された光量制御信号に対応した基準電圧Vrefを生成して出力する基準電圧発生部66、オペアンプ63からの光強度検知信号Voutと基準電圧発生部66からの基準電圧Vrefとを比較し、その差分に対応した比較誤差信号を出力する比較器64、比較器64からの比較誤差信号に基づいて半導体レーザ101に供給する電流を調整するためのAPC信号を生成し、レーザドライバ120に出力する光量制御回路61が含まれている。
さらに、出力調整装置200には、半導体レーザ101のフロントビームを受光してフロントビームの光強度を測定するパワーメータ201、パワーメータ201からの出力に基づいてトリマー抵抗116の抵抗値を設定する調整部202が含まれている。
なお、CPU69、基準電圧発生部66、比較器64、光量制御回路61、オペアンプ63は制御部60に配置されている。また、半導体レーザ101、モニタフォトダイオード115、トリマー抵抗116、レーザドライバ120はレーザ露光装置25に配置されている。
ここで、出力調整装置200において、半導体レーザ101からの光強度を光量制御信号と1対1に対応付けるように設定する方法を説明する。図4は、半導体レーザ101の光強度を光量制御信号と1対1に対応付ける際の処理フローを示した図である。図4に示したように、まず最初に、ステップ11として、出力調整装置200では、光量制御信号を最大光量設定値(1023)に設定して、半導体レーザ101を点灯させる(S11)。
具体的には、ステップ11では、以下のようにして、半導体レーザ101の点灯を最大光量設定値(1023)に対応した光強度に設定する。まず、CPU69から最大光量設定値(1023)に設定された光量制御信号が光量制御回路61に出力される。光量制御回路61は、最大光量設定値(1023)に対応した出力信号をレーザドライバ120に出力する。そして、レーザドライバ120は、最大光量設定値(1023)に対応したレーザ駆動信号により半導体レーザ101を点灯させる。
また、CPU69は基準電圧発生部66に対しても、同時に最大光量設定値(1023)に設定された光量制御信号を出力する。それにより、基準電圧発生部66は、比較器64に対して最大光量設定値(1023)に対応した基準電圧Vrefを出力する。
そして、最大光量設定値データ(1023)に対応したレーザ駆動信号により点灯する半導体レーザ101のバックビームの光強度をモニタフォトダイオード115で検出する。モニタフォトダイオード115で生成される光電流は、トリマー抵抗116およびオペアンプ63により光強度検知信号Voutに変換され、比較器64に出力される。比較器64では、オペアンプ63からの光強度検知信号Voutと、基準電圧発生部66からの最大光量設定値(1023)に対応した基準電圧Vrefとを比較し、比較誤差信号を生成する。比較誤差信号は光量制御回路61に出力され、光量制御回路61では、比較器64からの比較誤差信号に対応したAPC信号を生成して、レーザドライバ120に出力する。それにより、レーザドライバ120に対してAPC信号をフィードバックし、半導体レーザ101からの出射光強度に対応する光強度検知信号Voutと基準電圧Vrefとを一致させ、最大光量設定値データ(1023)に対応した半導体レーザ101の出射光強度に調整する。
次に、ステップ12において、最大光量設定値データ(1023)に対応した出射光強度に調整された半導体レーザ101のフロントビームの光強度をパワーメータ201により測定する(S12)。
そして、ステップ13およびステップ14において、パワーメータ201で測定される半導体レーザ101の光強度が、半導体レーザ101の最大定格出力(ここでは、5mWとする。)となるように、調整部202はトリマー抵抗116の抵抗値を調整する(S13〜S14)。
このように設定することで、最大光量設定値(1023)と半導体レーザ101の最大定格出力(5mW)とを対応付けることができる。それにより、光量制御信号を構成する光量設定値0〜1023は、半導体レーザ101の出力0〜5mWに対して1対1に対応付けられて設定される。すなわち、半導体レーザ101の出力可能範囲0〜5mWの全領域において、光量制御信号によって0.00488(=5/1024)mWステップで調整することが可能となる。
なお、パワーメータ201と調整部202とは、カラー複写機1の製造段階でカラー複写機1内に設置され、カラー複写機1それぞれにおけるレーザ露光装置25のトリマー抵抗116の抵抗値を設定する。そして、トリマー抵抗116の抵抗値を設定した後の工場出荷時には、カラー複写機1から取り外される。ただし、パワーメータ201と調整部202とをカラー複写機1に搭載しておくことも可能である。その場合には、カラー複写機1の初期調整の段階にて、レーザ露光装置25と感光体ドラム31との光路上にパワーメータ201を配置して、レーザ露光装置25のトリマー抵抗116の抵抗値を設定する。そして、トリマー抵抗116の抵抗値を設定した後は、パワーメータ201を光路を遮らない位置に移動させるように構成することもできる。
上述したように、本実施の形態のカラー複写機1では、半導体レーザ101の増幅率を設定するトリマー抵抗116の抵抗値を調整することにより、光量制御信号が最大光量設定値(1023)に設定された場合に、半導体レーザ101が最大定格出力である5mWを出力するように構成している。それにより、レーザ露光装置25の半導体レーザ101からは、光量制御信号に1対1に対応して、半導体レーザ101の出力能力の最大限である0〜5mWの範囲で動作させることが可能となる。
また、レーザ露光装置25の光源として面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Emitting Laser)を用いた場合において、駆動電流に対する出射光強度の関係がリニアになる領域を選択して使用することも可能となる。
図5は、レーザ露光装置25の半導体レーザ101の出力値を光量制御信号に1対1に対応させて設定した場合において、光量制御信号(0〜1023)、それに対応する半導体レーザ101の出力光強度(mW)、さらには、感光体ドラム31上を照射するレーザ露光量(感光体露光量)(nJ/mm)の関係の一例を示した図である。
レーザ露光装置25では、レーザ光Lを感光体ドラム31上に結像させながら走査する走査光学系内に配置される光学素子、例えばシリンダレンズ104、fθレンズ107等のレンズや、折り返しミラー105、ポリゴンミラー106、シリンダミラー110,111等のミラーに、透過率や反射率のバラツキが存在する。また、半導体レーザ101においてはレーザ光Lの発散角に個体差があるため、コリメータレンズ102やアパーチャ103を通過するレーザ光量もそれぞれ異なることとなる。そのために、レーザ露光装置25においては、半導体レーザ101から出射されるレーザ光量(光強度)と、走査光学系を通過して感光体ドラム31を露光する際のレーザ露光量との比である透過率は、各々のレーザ露光装置25毎に異なった値を有している。レーザ露光装置25では、一例として、10〜26%程度の透過率のバラツキが発生する場合がある。
そこで、図5では、レーザ露光装置25の透過率が10〜25%の範囲でバラツキを持った場合において、光量設定値とレーザ光強度とそれぞれの透過率での感光体ドラム31上を照射するレーザ露光量との関係を示している。すなわち、透過率が最大値(26%)である場合の感光体露光量をLmax、平均透過率の場合の感光体露光量をLnom、透過率が最小値(10%)である場合の感光体露光量をLminとしている。
図5に示したように、本実施の形態のカラー複写機1では、レーザ露光装置25の半導体レーザ101を光量制御信号に1対1に対応させて出力することから、上記したレーザ露光装置25の透過率の差により、感光体ドラム31上でのレーザ露光量(感光体露光量)はそれぞれ異なる。ところが、上述したように、半導体レーザ101の出力可能範囲(0〜5mW)のすべての領域を光量制御信号に1対1に対応させて出力することが可能である。例えば、図5から理解できるように、光量制御信号での光量設定値205〜920の範囲で、半導体レーザ101の出力は1.002〜4.497mWと調整することが可能となる。さらに、その際の感光体露光量に関しては、透過率が最大値(26%)である場合に、Lmax=2.706〜12.142nJ/mmであり、透過率が最小値(10%)である場合にも、Lmin=1.028〜4.614nJ/mmとなる。このように、レーザ露光装置25の透過率が最大値(26%)から最小値(10%)までのバラツキを持ったとしても、感光体ドラム31上での必要なレーザ露光量が充分に得られるだけでなく、その可変幅(光量調整レンジ)も4.5倍を確保することが可能である。
ここで、半導体レーザ101においては、レーザの出力が所定値以下になると、温度履歴による出射光量変化が発生するという特性を有している。そのため、半導体レーザ101を所定値以下の出力で使用すれば所謂「白抜け」といった画像不良が発生し易くなる。最大定格5mWの半導体レーザ101では、出射光量変化が発生しないレーザ出力の下限値は、通常1mW程度である。したがって、半導体レーザ101は1mW以上で使用する必要がある。
この点に関して、本実施の形態のカラー複写機1では、半導体レーザ101の出力を光量制御信号に1対1に対応させて出力することができる。したがって、半導体レーザ101の出力が1mWである光量制御信号を容易に把握しておくことができる。そして、図5に示した例では、光量設定値を205以上に設定することで、半導体レーザ101の出力を1mW以上に設定することができる。そのため、白抜けの発生を抑制する範囲での半導体レーザ101の出力設定を容易に行なうことが可能となる。
これに対して、従来の画像形成装置においては、画像形成装置に設置されるレーザ露光装置が異なっても、半導体レーザの出力を設定する光量制御信号と、感光体ドラム上を照射するレーザ露光量とが1対1の関係になるように、それぞれのレーザ露光装置における半導体レーザの出力を設定していた。そのような設定を行なえば、透過率の異なるレーザ露光装置が画像形成装置に設置された場合においても、同一の光量制御信号がレーザ露光装置に出力された際には、感光体ドラム上を照射するレーザ露光装置からのレーザ露光量を同一値に設定することができるという利点を有している。
しかし、透過率の高いレーザ露光装置では、半導体レーザの出力が低くても感光体ドラム上において必要な露光量が得られる。その反対に、透過率の低いレーザ露光装置では、半導体レーザの出力を高くしなければ、感光体ドラム上において必要な露光量を得ることができない。それにより、光量制御信号と感光体ドラム上を照射するレーザ露光量との関係が1対1の関係になるように設定すると、レーザ露光装置では、それぞれの透過率によって半導体レーザの出力設定値が異なることとなる。
図6は、本実施の形態のレーザ露光装置25と同様の構成において、光量制御信号と感光体露光量との関係が1対1の関係になるように設定した場合での、光量設定値と感光体ドラム31上でのレーザ露光量と半導体レーザ101の出力値(レーザ光強度)との関係を示した図である。図6において、LDmaxは、走査光学系の透過率が最小値(10%)である場合の光量制御信号に対応したレーザの出力(光強度)である。また、LDminは、走査光学系の透過率が最大値(26%)である場合の光量制御信号に対応したレーザ光強度である。この場合に、感光体露光量の光量調整レンジを約4.5倍の範囲に設定しようとすると、例えば感光体露光量の上限を光量制御信号(光量設定値)920に設定すれば、下限は例えば光量制御信号(光量設定値)205である。そのとき、LDmaxでは、4.500〜1.003mWの範囲で設定されるのに対して、LDminでは、1.710〜0.381mWの範囲で設定されることとなる。
上述したように、半導体レーザでは、レーザの出力が所定値以下になると、温度履歴による出射光量変化が発生するという特性を有しており、最大定格5mWの半導体レーザでは1mW以上の出力で使用する必要がある。
ところが、LDmaxでは、光量制御信号920〜205において4.500〜1.003mWの範囲で設定されるため、出射光量変化が発生しない範囲で、感光体露光量の約4.5倍の光量調整レンジを実現することができるが、LDminでは、光量制御信号920〜205において1.710〜0.381mWの範囲が設定される。そのため、約4.5倍の光量調整レンジを実現しようとすると、低光量領域でレーザ出力が1mW以下となり、「白抜け」画像が発生するという問題が発生する。そのため、「白抜け」画像の発生を抑えようとすると、半導体レーザの出力範囲が1mW以上を満たす光量制御信号の範囲は538〜920となることから、光量調整レンジは、実質的に約1.7倍(=920/538)の狭い範囲となる。
しかも、光量制御信号と、感光体ドラム31上でのレーザ露光量とを1対1の関係になるように設定した場合には、その際の半導体レーザの光強度は把握できていない。したがって、レーザ露光装置の走査光学系の透過率が高い場合には、光量調整を行なう際に、半導体レーザが出射光量変化の発生する1mW以下で出力されていることを把握できないので、「白抜け」画像の発生を抑える目安を設定することができない。また、レーザ露光装置の走査光学系の透過率が低い場合には、光量調整レンジを広げようとすると、半導体レーザの最大定格以上の出力で点灯させてしまう可能性もあり、半導体レーザの劣化、さらには破壊に至る場合も想定される。
このように、光量制御信号と感光体露光量との関係が1対1の関係になるように半導体レーザの出力(光強度)を設定する場合には、レーザ露光装置では、それぞれの透過率の違いによって半導体レーザの出力設定値は異なることとなる。そのために、レーザ露光装置によっては、感光体露光量を調整する光量調整レンジが狭くなる場合が発生する。その際には、画像形成装置の動作条件に対応させてレーザ出力の調整レンジを充分に広く設定することができないこととなり、画像濃度が所定範囲内に収めることが困難となる。
また、「白抜け」画像の発生を抑えたり、さらには、半導体レーザの劣化、さらには破壊を生じないような限界となる光量設定値を把握することができないため、容易に光量調整レンジを広げるように設定することができない。
一方、本実施の形態のカラー複写機1では、レーザ露光装置25の半導体レーザ101から出力される光強度は、制御部60から出力される光量制御信号と1対1に対応付けられて設定されている。それにより、半導体レーザ101の出力可能範囲(0〜5mW)のすべての領域を光量制御信号に1対1に対応させて出力することができ、半導体レーザ101を1mW以上で使用する光量設定値を容易に設定することができる。そのため、レーザ露光装置25の透過率がバラツキを持っても、白抜けの発生を抑制する範囲で半導体レーザ101を使用することができる。同時に、レーザ露光装置25の透過率のバラツキに拘わらず、感光体ドラム31上で、必要なレーザ露光量が得られるだけでなく、その可変幅(光量調整レンジ)について4.5倍を確保することが可能である。
加えて、本実施の形態のカラー複写機1は、感光体ドラム31上を照射するレーザ露光量を調整する光量調整レンジとして、画像を高品質に形成する第2光量可変範囲と、画像品質の低下を容認しつつ、画像を形成することは可能である領域をも含む第1光量可変範囲とを設定している。そして、本実施の形態のカラー複写機1では、第2光量可変範囲での光量調整を行なう第2光量制御モードと、第1光量可変範囲での光量調整を行なう第1光量制御モードとを切り替えて使用できるように構成されている。
以下に、本実施の形態のカラー複写機1における、感光体ドラム31でのレーザ露光量の光量調整レンジについて述べる。
まず、本実施の形態では、半導体レーザ101の出力可能範囲(0〜5mW)のすべての領域を光量制御信号に1対1に対応させて出力することが可能である。ところが、本実施の形態のカラー複写機1では、レーザ露光装置25の半導体レーザ101を光量制御信号に1対1に対応させて設定したことにより、上記したレーザ露光装置25の透過率のバラツキに応じて、感光体ドラム31上でのレーザ露光量(感光体露光量)はレーザ露光装置25毎にそれぞれ異なる。それにより、カラー複写機1においては、第1パッチ濃度検出部65によるテスト用パッチのトナー像濃度の検出値に基づいて濃度制御を行う際の基準となる光量設定値が不明となる。
そこで、本実施の形態のカラー複写機1においては、レーザ露光装置25毎に感光体ドラム31上でのレーザ露光量(感光体露光量)が基準光量となる光量設定値(これを、「基準光量設定値」という。)を予め検出し、それを記録しておく。図7は、感光体露光量を基準光量に設定するための光量設定値を検出して記憶する際の装置構成を説明する図である。図7に示したように、CPU69から光量設定値0〜1023の光量制御信号を1ステップ毎に出力し、各光量設定値毎に半導体レーザ101を点灯させる。そして、その際の感光体ドラム31表面に相当する位置でのレーザ露光量(光強度)をパワーメータ203で測定する。そして、パワーメータ203で測定されたレーザ露光量(光強度)が基準光量(例えば、4.55nJ/mm)となる場合の基準光量設定値Xを検出し、その基準光量設定値Xを記録部の一例としてのメモリ68に記憶する。例えば、基準光量が4.55nJ/mmであるとして、走査光学系の透過率が最大値(26%)である場合には、基準光量設定値Xとして345、走査光学系の透過率が最小値(10%)である場合には、基準光量設定値Xとして907をメモリ68に記憶する(図5参照)。
なお、基準光量設定値Xの検出は、カラー複写機1の製造段階、または装置の初期調整段階に行なわれる。
また、基準光量設定値Xを記憶する記録部としては、メモリ68に限らず、記録可能なものであれば如何なる形式を採用することができる。例えば、バーコードや数値等で光量設定値Xを表示し、それを光学的に読み取り可能なようにラベル等に記録する方法でもよい。また、光量設定値Xをサーバに記憶し、ネットワーク上から読み出す方式を用いてもよい。
本実施の形態のカラー複写機1において、第1パッチ濃度検出部65によるテスト用パッチのトナー像濃度の検出値に基づいて通常の濃度制御を行う場合には、メモリ68から濃度制御を行う際の基準となる基準光量設定値Xを読み出す。それにより、カラー複写機1の制御部60は、基準光量設定値Xを基準として第2光量可変範囲を設定する。そして、制御部60は、第2光量可変範囲において、感光体ドラム31の感度の変動、潜像電位(暗部電位Vや明部電位V)の変動、ロータリー現像器33内の現像剤量(トナー濃度)の変動、さらには温湿度条件等といったカラー複写機1の内部および外部の動作条件に対応させて、画像濃度を所定範囲内に収める濃度制御を実行する。すなわち、この第2光量可変範囲は、高品質な画像を提供することが保証できる通常の光量調整が行なわれるものである。
具体例で示すと、走査光学系の透過率が最小値(10%)である場合には、第2光量可変範囲は、基準光量設定値907を上限として、下限は、温度履歴による出射光量変化が発生しない半導体レーザ101の出力1mW以上に相当する光量設定値205に設定する。すなわち、第2光量可変範囲として、例えば、光量設定値205〜907を設定する。それにより、画像濃度を所定範囲内に収める通常の濃度制御を実行することができる。この場合には、光量調整レンジとして、4.4倍(=907/205)の領域を設定する。
また、走査光学系の透過率が最大値(26%)である場合には、第2光量可変範囲は、基準光量設定値345を上限として、下限は、温度履歴による出射光量変化が発生しない半導体レーザ101の出力1mW以上に相当する光量設定値205に設定する。すなわち、第2光量可変範囲として、例えば、光量設定値205〜345を設定する。それにより、画像濃度を所定範囲内に収める通常の濃度制御を実行することができる。この場合には、光量調整レンジとして、1.68倍(=345/205)の領域を設定する。
次に、第1光量可変範囲について述べる。上述したように、第1光量可変範囲は、画像品質は低下するが、画像を形成することは可能である領域を含んで、光量調整が行なわれる領域である。
上述したように、実施の形態のカラー複写機1では、光量制御信号と半導体レーザ101の光強度とを1対1に対応させるとともに、光量制御信号の最大光量設定値(1023)を半導体レーザ101の最大定格出力5mWに対応させている。したがって、半導体レーザ101では、最大出力が最大定格出力5mWに限定されており、半導体レーザ101の最大定格出力5mWを超えて出力されることはない。すなわち、半導体レーザ101は0〜5mWの範囲でのみ点灯させることが可能である。
そこで、実施の形態のカラー複写機1では、光量調整レンジとして、通常の光量調整を行なう第2光量可変範囲を超えた範囲で第1光量可変範囲を設定している。そして、所定の条件の下で、光量調整レンジを第2光量可変範囲から第1光量可変範囲に切り替えて、第1光量可変範囲での光量調整を行なうことが可能な第1光量制御モードを設定している。
図8は、実施の形態のカラー複写機1における光量調整レンジを説明する図である。図8に示したように、第1光量制御モードでの第1光量可変範囲は第2光量制御モードでの第2光量可変範囲を含む範囲に設定され、例えば、上限は最大定格出力5mWに対応する最大光量設定値(1023)である。また、下限は、最小光量設定値(0)とすることもできるが、レーザ露光装置25内でSOS信号を生成するSOSセンサ109(図2参照)が、レーザ光Lを安定して検知することができるレベルのレーザ光強度に対応する光量設定値Yとするのが好適である。
このように、第2光量可変範囲を超えて第1光量可変範囲を設定することで、光量調整レンジを広く設定することが可能となる。
例えば、上述した走査光学系の透過率が最小値(10%)である場合では、光量設定値は205〜907の範囲で使用でき、光量調整レンジとして4.4倍を得ることができるのに加えて、さらに、調整領域を広げることができる。また、上述した走査光学系の透過率が最大値(26%)である場合には、光量設定値は205〜345の範囲であって、光量調整レンジとしては1.68倍しか得られなかった。しかし、第1光量可変範囲により、例えば最大光量設定値1023まで使用可能とすれば、光量設定値は205〜1023の範囲で使用できることとなり、光量調整レンジとして5.0倍を得ることができるようになる。
それにより、例えば、感光体ドラム31の感度が低下したり、現像剤量(トナー量)が減少している場合や、寒冷地の冬場で気温が性能保証温度以下の場合等において、少なくとも情報の認識が可能な程度での画像を提供することが可能となる。すなわち、このような動作条件の下においては、通常の光量調整(第2光量可変範囲での光量調整)では、通常の濃度制御を行なうことができない場合がある。その際には、高品質な画像を形成することが困難であるので、一般的には、画像形成装置の動作を不能に設定して、画像不良の発生を防いでいる。しかし、感光体ドラム31、ロータリー現像器33、またはレーザ露光装置25等に異常が生じていない等の条件の下に、第2光量可変範囲を超えた第1光量可変範囲での画像形成装置の動作を許可することで、画像品質の低下を容認しつつ、情報の認識が可能な程度での画像は提供することが可能となる。
そこで、感光体ドラム31の使用時間(プリント枚数)が所定時間を超えた場合、第1パッチ濃度検出部65で検出されるトナー像濃度が所定値以下となった場合、装置が設置される場所での気温が所定温度範囲を外れた場合等に第2光量制御モードから第1光量制御モードに設定を切り替えるように構成することもできる。
加えて、第1光量可変範囲での画像形成を可能とすることで、低画像濃度の画像の提供を継続しながら、感光体ドラム31の交換やトナーの補給等までの時間的な余裕を作り出すことができる。さらには、第1光量可変範囲での光量調整が行なわれる場合には、表示部の一例としてのユーザインターフェース上に警告表示を行ない、これらの感光体ドラム31やトナー等の消耗品等の交換・補給をユーザに促すことができる。
また、温湿度環境が画像形成装置の性能保証温度範囲を超えた場合においても、少なくとも情報の認識が可能な程度での画像を確保することを可能とする。
さらには、第1光量可変範囲での半導体レーザ101の発光を可能とすることで、第1パッチ濃度検出部65でのテスト用パッチのトナー像濃度の検出を精度良く行なうことも可能となる。すなわち、感光体ドラム31上に形成される潜像電位Vと感光体露光量Eとの関係を表すE−V特性は、温湿度や感光体ドラム31の感度により変動する。しかし、感光体露光量Eが大きな光露光量領域では、潜像電位Vの変動幅は小さくなる。そのため、感光体露光量Eの大きな光露光量領域では、潜像電位Vは安定する。したがって、半導体レーザ101の光強度を最大定格出力5mW付近で使用すれば、テスト用パッチのトナー像濃度からロータリー現像器33内のトナー濃度を精度良く検出することが可能となる。そこで、第1パッチ濃度検出部65でのテスト用パッチのトナー像濃度の検出時には、第2光量制御モードから第1光量制御モードに設定を切り替える構成とすることもできる。
一方、第1光量可変範囲内であって、第2光量可変範囲の下限、すなわち半導体レーザ101の出力1mWに相当する光量設定値以下の領域を使用することで、「白抜け」画像が発生する可能性が高くなるが、情報の認識が可能な程度での画像は提供可能となる。
ここで、第2光量可変範囲を超えて第1光量可変範囲を使用するか、または通常の濃度制御のみを行なう第2光量可変範囲のみを使用するかは、ユーザが選択できるように構成することもできる。それにより、ユーザの画像形成に対するニーズに多様に対応することが可能となる。その場合、ユーザインターフェースを第1光量制御モードと第2光量制御モードとに切り替える切替部として使用することができる。
また、第1光量可変範囲での光量調整を行なっても、第1パッチ濃度検出部65でのテスト用パッチのトナー像濃度の検出値が所定値よりも低い場合には、感光体ドラム31、ロータリー現像器33、またはレーザ露光装置25その他に異常が発生している可能性が高いと判断して、カラー複写機1の動作を停止するように構成することもできる。
以上説明したように、本実施の形態のカラー複写機1では、光量調整レンジとして、通常の光量調整を行なう第2光量可変範囲に加えて、第2光量可変範囲を超えた範囲での第1光量可変範囲を設定している。そのため、レーザ露光装置25に配設された走査光学系の透過率のバラツキに拘わらず、光量調整レンジを広く設定することが可能となる。それにより、カラー複写機1に設置されるレーザ露光装置25に拠らず、画像濃度を所定範囲内に収めて、高品質の画像を形成することができる。それとともに、感光体ドラム31の光感度やロータリー現像器33内の現像剤量(トナー濃度)、さらにはカラー複写機1の動作時の温湿度条件等に変動が生じても、少なくとも情報の認識が可能な程度での画像の形成を確保することが可能となる。また、第1パッチ濃度検出部65でのテスト用パッチのトナー像濃度の検出を精度良く行なうことも可能となる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、通常の光量調整を行なう第2光量可変範囲を設定するに際して、カラー複写機1内に測定装置を設置して、レーザ露光装置25毎に感光体ドラム31上でのレーザ露光量(感光体露光量)が基準光量となる基準光量設定値Xを予め検出し、それをメモリ68に記録しておく場合を説明した。実施の形態2では、カラー複写機1自身において第2光量可変範囲を設定する基準光量設定値Xを検出する場合について説明する。なお、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。また、一部の構成要素については省略している。
図9は、本実施の形態のカラー複写機1内にて第2光量可変範囲を設定する際に用いる装置構成を説明する図である。図9に示したように、第2光量可変範囲を設定する際には、図7に示した構成に含まれるパワーメータ203に代えて、感光体ドラム31上にテスト用パッチを形成するための点灯信号を生成して、レーザドライバ120に出力するパッチ生成回路67と、感光体ドラム31上に形成されたテスト用パッチからの反射光強度を検出してテスト用パッチの濃度を測定し、制御部60のCPU69に出力する第2パッチ濃度検出部204とを備えている。
次に、第2光量可変範囲を設定する際の処理の手順を説明する。図10は、本実施の形態のカラー複写機1内にて第2光量可変範囲を設定する際の処理フローを示した図である。まず、制御部60のCPU69から光量制御回路61に対して、所定レベルの光量制御信号、例えば上述した第1光量可変範囲の中心となる光量設定値(例えば、500)や、通常使用される光量範囲の上限値となる光量設定値(例えば、907)の光量制御信号を出力する。そして、半導体レーザ101の出射光強度を図4のステップ11と同様の処理を行なって調整する。さらに、パッチ生成回路67からレーザドライバ120に対してテスト用パッチを形成するための点灯信号を出力し、感光体ドラム31上にテスト用パッチを生成する(S21)。
次に、第2パッチ濃度検出部204により、感光体ドラム31上に形成されたテスト用パッチの反射光強度を検出してテスト用パッチの濃度(パッチ濃度)を測定し、制御部60のCPU69に出力する(S22)。CPU69は、第2パッチ濃度検出部204で測定されたパッチ濃度を予め定められた所定の濃度範囲と比較する。そして、第2パッチ濃度検出部204で測定されたパッチ濃度が、所定の濃度範囲の下限値より低いと判断した場合には(S23)、光量設定値をステップ21で設定した光量設定値よりも高く設定し(S24)、再度ステップ21、ステップ22を実行する。また、第2パッチ濃度検出部204で測定されたパッチ濃度が、所定の濃度範囲の上限値より高いと判断した場合には(S25)、光量設定値をステップ21で設定した光量設定値よりも低く設定し(S26)、再度ステップ21、ステップ22を実行する。
この処理を第2パッチ濃度検出部204で測定されたパッチ濃度が、所定の濃度範囲内となるまで繰り返す。そして、第2パッチ濃度検出部204で測定されたパッチ濃度が、所定の濃度範囲内となった時点で、その光量設定値をメモリ68に記憶する(S27)。
そして、メモリ68に記憶された光量設定値を用いて、第2光量可変範囲を設定する。例えば、ステップ21において通常使用される光量範囲の上限値となる光量設定値(例えば、907)の光量制御信号でテスト用パッチを形成した場合には、メモリ68に記憶された光量設定値を第2光量可変範囲の上限として、その1/4.5の光量設定値を第2光量可変範囲の下限とすることで、第2光量可変範囲を設定することができる。
なお、第2光量可変範囲の設定は、カラー複写機1の工場出荷段階、または装置の初期調整段階において、感光体ドラム31がフレッシュであり、ロータリー現像器33内のトナー濃度も適正値であって、かつ温湿度環境もカラー複写機1の動作保証範囲内である状態で行なわれる。また、ユーザの設定により任意に行なうことも可能である。
本実施の形態では、このようにして第2光量可変範囲を設定し、さらに実施の形態1と同様にして、第2光量可変範囲を超えた範囲での第1光量可変範囲を設定する。それによっても、レーザ露光装置25に配設された走査光学系の透過率のバラツキに拘わらず、光量調整レンジを広く設定することが可能となる。それにより、カラー複写機1に設置されるレーザ露光装置25に拠らず、画像濃度を所定範囲内に収めて、高品質の画像を形成することができる。それとともに、感光体ドラム31の光感度やロータリー現像器33内の現像剤量(トナー濃度)、さらにはカラー複写機1の動作時の温湿度条件等に変動が生じても、情報の認識が可能な程度での画像の形成を確保することが可能となる。また、第1パッチ濃度検出部65でのテスト用パッチのトナー像濃度の検出を精度良く行なうことも可能となる。
本発明の画像形成装置の一例としてのカラー複写機を示した図である。 レーザ露光装置を説明する概略構成図である。 出力調整装置の構成を説明するブロック図である。 半導体レーザの光強度を光量制御信号と1対1に対応付ける際の処理フローを示した図である。 レーザ露光装置の透過率が10〜25%の範囲でバラツキを持った場合の光量設定値とレーザ光強度と感光体ドラム上でのレーザ露光量との関係を示した図である。 従来の光量制御信号と感光体露光量との関係が1対1の関係になるように設定した場合の光量設定値と感光体ドラム上でのレーザ露光量とレーザ光強度との関係を示した図である。 感光体露光量を基準光量に設定するための光量設定値を検出して記憶する際の装置構成を説明する図である。 光量調整レンジを説明する図である。 実施の形態2における第2光量可変範囲を設定する際に用いる装置構成を説明する図である。 カラー複写機内にて第2光量可変範囲を設定する際の処理フローを示した図である。
符号の説明
1…カラー複写機、10…画像読取部、20…画像形成プロセス部、22…画像処理部(IPS)、25…レーザ露光装置、31…感光体ドラム、60…制御部、61…光量制御回路、63…オペアンプ、64…比較器、65…第1パッチ濃度検出部、66…基準電圧発生部、67…パッチ生成回路、68…メモリ、69…CPU、101…半導体レーザ、102…コリメータレンズ、103…アパーチャ、104…シリンダレンズ、105…折り返しミラー、106…回転多面鏡(ポリゴンミラー)、107…fθレンズ、108…反射ミラー、109…SOSセンサ(受光素子)、110,111…シリンダミラー、115…モニタフォトダイオード、116…トリマー抵抗、120…レーザドライバ、201,203…パワーメータ、202…調整部、204…第2パッチ濃度検出部

Claims (10)

  1. トナー像が形成される感光体と、
    前記感光体を露光するレーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源からのレーザ光を前記感光体上に走査露光する走査光学系と、
    前記レーザ光源から出射されるレーザ光の光強度を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記レーザ光の光強度を前記レーザ光源の定格出力値以下の範囲で制御する第1光量制御モードと、当該レーザ光の光強度を当該第1光量制御モードにおける範囲よりも狭い範囲であって、当該レーザ光源から前記走査光学系を通過して前記感光体を露光する際の当該感光体表面での当該レーザ光の露光量が所定光量となる当該レーザ光源の出力値を上限とし、当該レーザ光源にて温度履歴による出射光量変化が発生しない下限の当該レーザ光源の出力値を下限とする範囲で制御する第2光量制御モードとのいずれかにより、当該レーザ光の光強度を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記レーザ光源の出力を設定する光量設定値であって前記レーザ光源から出射されたレーザ光の光強度を前記走査光学系を通過させずに測定した場合の光強度と対応付けられた光量設定値により当該レーザ光の光強度を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記第2光量制御モードでの前記光強度の制御範囲を設定する前記光量設定値を記憶する記憶部をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記レーザ光源から前記感光体に対して出射されるレーザ光を検知するセンサをさらに備え、
    前記制御部は、前記第1光量制御モードが、前記センサが前記レーザ光を検知可能な当該レーザ光の光強度を下回らない範囲で制御するように設定されたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記感光体に形成されたテスト用パッチの濃度を、当該感光体上または当該感光体から当該テスト用パッチが転写された転写体上で測定するパッチ濃度検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第2光量制御モードが、前記パッチ濃度検出部で測定される前記テスト用パッチの濃度を所定範囲内に設定できる前記レーザ光の光強度範囲において制御するように設定されたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 感光体と、
    レーザ光源から出射されたレーザ光を走査光学系により前記感光体上に走査露光して、当該感光体に静電潜像を形成するレーザ露光部と、
    前記レーザ露光部により前記感光体に形成された静電潜像を現像剤により現像して、トナー像を形成する現像部とを備え、
    前記レーザ露光部は、前記レーザ光の光強度が前記レーザ光源の定格出力値以下の範囲で設定される第1光量可変範囲と、当該第1光量可変範囲よりも狭い範囲であって、当該レーザ光源から前記走査光学系を通過して前記感光体を露光する際の当該感光体表面での当該レーザ光の露光量が所定光量となる当該レーザ光源の出力値を上限とし、当該レーザ光源にて温度履歴による出射光量変化が発生しない下限の当該レーザ光源の出力値を下限とする範囲で設定される第2光量可変範囲とのいずれかの範囲で制御されるとともに、当該感光体の使用時間が所定時間を経過した場合、前記現像部内の現像剤のトナー濃度が所定値以下となった場合、および当該装置が設置される場所での気温が所定温度範囲を外れた場合の少なくとも何れか一つの場合に、当該第1光量可変範囲にて当該レーザ光の光強度が制御されることを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記レーザ露光部が前記第1光量可変範囲にて前記レーザ光の光強度が制御される場合に、前記感光体の交換または前記現像部へのトナー補給を指示する表示または警告を行なう表示部をさらに備えたことを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  8. 前記感光体に形成されたテスト用パッチの濃度を、当該感光体上または当該感光体から前記テスト用パッチが転写された転写体上で測定するパッチ濃度検出部をさらに備え、
    前記レーザ露光部は、前記パッチ濃度検出部での前記テスト用パッチの濃度測定を行なう場合に、前記第1光量可変範囲にて前記レーザ光の光強度が制御されることを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  9. ユーザの操作により、前記第1光量可変範囲での前記レーザ光の光強度制御と、前記第2光量可変範囲での当該レーザ光の光強度制御との切り替えを行なう切替部をさらに備えたことを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  10. 感光体と、
    レーザ光源から出射されたレーザ光を走査光学系により前記感光体上に走査露光して、当該感光体に静電潜像を形成するとともに、当該静電潜像を形成するに際し、当該レーザ光の光強度が当該レーザ光源の定格出力値以下の範囲で構成される第1光量可変範囲と、当該第1光量可変範囲よりも狭い範囲であって、当該レーザ光源から当該走査光学系を通過して当該感光体を露光する際の当該感光体表面での当該レーザ光の露光量が所定光量となる当該レーザ光源の出力値を上限とし、当該レーザ光源にて温度履歴による出射光量変化が発生しない下限の当該レーザ光源の出力値を下限とする範囲で構成される第2光量可変範囲とのいずれか一方の範囲で制御されるレーザ露光部と、
    前記レーザ露光部により前記感光体に形成された静電潜像を現像剤により現像して、トナー像を形成する現像部と、
    前記レーザ露光部が前記第1光量可変範囲にて前記レーザ光の光強度が制御される場合に、前記感光体の交換または前記現像部へのトナー補給を指示する表示または警告を行なう表示部と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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