JP4899178B2 - 微粒子蛍光体の製造方法、並びに微粒子蛍光体の製造装置 - Google Patents
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上述のように、表面処理ステップは、水を用いて球状微粒子を洗浄することにより実現可能である。しかしながら、噴霧熱分解ステップにおいて噴霧された直後の球状微粒子を水で洗浄すると、図11に示すように、微粒子が溶けて組成が変わってしまう場合がある。
表面処理ステップは、酸、塩基、塩、またはフラックス剤を用いて、球状微粒子を洗浄することによっても実現可能である。溶液処理は、塩酸、硫酸、硝酸等の強酸を用いて行うことが好ましい。なお、水を用いる溶液処理を行う場合だけでなく、酸(強酸),塩基,およびフラックス剤を用いる溶液処理を行う場合にも、前焼成処理工程を行うことが好ましい。
〔参考例1〕
硝酸アルミニウム0.25mol、硝酸バリウム0.0225mol、硝酸ユウロピウム0.0025mol、硝酸マグネシウム0.025molを1Lの純水に溶かして原料溶液とした。この原料溶液を図8の噴霧器を用い、原料溶液を流量が毎分0.5Lの乾燥空気(キャリアガス)と共に導入した。このとき、噴霧器と炉心菅の高さHを70cmにして熱分解炉へ送った。これにより、微細な液滴径の揃ったマイクロミストを得ることができた。1300℃に設定した熱分解炉において、乾燥および熱分解により球状微粒子を得た後、その球状微粒子を収集室で静電気を用いて捕集した。
参考例1において、噴霧条件として噴霧器と炉心菅の高さHを25cm、流量を毎分2.0Lにした以外は参考例1と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。電子顕微鏡観察および粒度分布解析の結果、得られた粒子は真球状のものおよび中空粒子とその壊れたものが存在し(図10)、平均粒子径は1.0μmであり、発光強度も低かった。
〔実施例2〕
参考例1において、発光活性化処理の前に大気中1300℃で1時間前焼成処理した後、水でろ過洗浄することで溶液処理を行った以外は参考例1と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。電子顕微鏡観察および粒度分布解析の結果、参考例1と同様の結果が得られた(図5)。
発光活性化処理の前に、前焼成処理を行わず水で洗浄した以外は実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。電子顕微鏡観察の結果、球状の崩れたものが数多く存在していた(図11)。
水で一昼夜撹拌して溶液処理を行った以外は、実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。電子顕微鏡観察の結果、球状の崩れたものが数多く存在していた。
〔実施例3〕
0.01mol/L(0.01M)硝酸で洗浄することで溶液処理を行った以外は、実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。溶液処理の前後における電子顕微鏡観察の結果、若干表面が滑らかになっていることを確認した(図6)。
0.01M硝酸で10分撹拌して溶液処理を行った以外は実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。電子顕微鏡観察の結果、球状の崩れたものが数多く存在していた。
1M硝酸で一昼夜撹拌して溶液処理を行った以外は実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。電子顕微鏡観察の結果、原形を留めてない数μmの柱状の粗い粒子であった(図12)。
0.005M硫酸で洗浄することで溶液処理を行った以外は実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。溶液処理の前後における電子顕微鏡観察の結果、若干表面が滑らかになっていることを確認した(図3および4)。
0.01M塩酸で洗浄することで溶液処理を行った以外は実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。溶液処理の前後における電子顕微鏡観察の結果、若干表面が滑らかになっていることを確認した。
0.005M硫酸アンモニウムで洗浄することで溶液処理を行った以外は実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。溶液処理の前後における電子顕微鏡観察の結果、若干表面が滑らかになっていることを確認した。
0.01M硝酸アンモニウムで洗浄することで溶液処理を行った以外は実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。溶液処理の前後における電子顕微鏡観察の結果、若干表面が滑らかになっていることを確認した。
0.01M塩化アンモニウムで洗浄することで溶液処理を行った以外は実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。溶液処理の前後における電子顕微鏡観察の結果、若干表面が滑らかになっていることを確認した。
0.01Mホウ酸で洗浄することで溶液処理を行った以外は実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。溶液処理の前後における電子顕微鏡観察の結果、若干表面が滑らかになっていることを確認した。
0.01Mアンモニア水で洗浄することで溶液処理を行った以外は実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。溶液処理の前後における電子顕微鏡観察の結果、若干表面が滑らかになっていることを確認した。
0.01M酢酸で洗浄することで溶液処理を行った以外は実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。溶液処理の前後における電子顕微鏡観察の結果、若干表面が滑らかになっていることを確認した。
フッ化アルミニウムの飽和水溶液で洗浄することで溶液処理を行った以外は実施例2と全く同じ条件により微粒子蛍光体を得た。溶液処理の前後における電子顕微鏡観察の結果、若干表面が滑らかになっていることを確認した。
現在、固相反応法で作成された市販の青色蛍光体粒子(BaMgAl10O17:Eu)を、電子顕微鏡観察および粒度分布解析した結果、粒子の形状は六角柱状であり、平均粒子径は3μmであった(図9)。
溶液処理による表面凹凸の減少を定量化するために、原子間力顕微鏡による高さ測定を行った。これは溶液処理を行っていない参考例1および塩酸で溶液処理を行った実施例5について、直径0.5〜1.0μmの粒子における表面の凹凸の段差を測定したものである。
3 熱分解炉
10 噴霧熱分解装置
Claims (12)
- 微粒子蛍光体の原料溶液のマイクロミストを分級し、分級されたマイクロミストの熱分解により微粒子を得る熱分解工程、
上記熱分解工程によって得られた微粒子を、焼成により結晶化する前焼成処理工程、
上記前焼成工程によって得られた微粒子を、水、または、酸、塩基、塩、もしくはフラックス剤を含む溶液により洗浄する溶液処理工程、
を含むことを特徴とする微粒子蛍光体の製造方法。 - 上記前焼成処理工程は、1300℃〜1500℃で行うことを特徴とする請求項1に記載の微粒子蛍光体の製造方法。
- 微粒子蛍光体の組成が、BaMgAl 10 O 17 :Euであることを特徴とする請求項1または2に記載の微粒子蛍光体の製造方法。
- 上記熱分解工程は、マイクロミストとした原料溶液を分級し、分級したマイクロミストを熱分解することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の微粒子蛍光体の製造方法。
- 上記熱分解工程は、原料溶液をマイクロミストとする噴霧器からマイクロミストを熱分解する熱分解炉までの高さ、および、噴霧器に供給するキャリアガスの流量の調節によって、マイクロミストを分級することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の微粒子蛍光体の製造方法。
- 上記熱分解工程は、マイクロミストが、噴霧器内を螺旋状に流れるように、キャリアガスを供給することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の微粒子蛍光体の製造方法。
- 微粒子蛍光体の原料溶液を分級されたマイクロミストとする噴霧器と、噴霧器から供給されたマイクロミストを熱分解により微粒子を得る熱分解炉とを備えた噴霧熱分解装置、および、
上記マイクロミストの熱分解により得られた微粒子を、水、または、酸、塩基、塩、もしくはフラックス剤を含む溶液により洗浄する溶液処理部を備え、
上記噴霧器から熱分解炉までの高さ、および、噴霧器に供給するキャリアガスの流量の調節によって、マイクロミストを分級するようになっていることを特徴とする微粒子蛍光体の製造装置。 - 上記噴霧器は、マイクロミストが噴霧器内を螺旋状に流れるようにキャリアガスを供給するキャリアガス供給口を備えていることを特徴とする請求項7に記載の微粒子蛍光体の製造装置。
- 上記溶液処理工程は、前焼成工程によって得られた微粒子を、水、アンモニア水、または、硝酸、硫酸、塩酸、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、もしくはホウ酸を含む溶液中で撹拌することなく洗浄する工程である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の微粒子蛍光体の製造方法。
- 上記溶液処理工程は、前焼成工程によって得られた微粒子を、水、または、強酸を含む溶液中で撹拌することなく洗浄する工程である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の微粒子蛍光体の製造方法。
- 上記溶液処理工程は、前焼成工程によって得られた微粒子を、水、または、酸、塩基、塩、もしくはフラックス剤を含む溶液中で撹拌することなく洗浄する工程である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の微粒子蛍光体の製造方法。
- 上記溶液処理工程後の微粒子を還元雰囲気下で焼成する光活性化処理工程を含む、請求項1〜6および9〜11のいずれか1項に記載の微粒子蛍光体の製造方法。
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