JP4373670B2 - 真空紫外線励起発光体の製造方法およびプラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空紫外線励起発光体およびその製造方法、並びにそれらを用いた発光素子に関し、より詳細には、球状微粒子の真空紫外線励起発光体が含まれた蛍光層を有するプラズマディスプレイパネルおよびその製造方法、並びにプラズマディスプレイパネルの蛍光体層に好適に利用することのできる球状微粒子の真空紫外線励起発光体およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
情報化産業時代の到来と共に、平面薄型の大型フラットディスプレイの需要が高まり、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel;PDP)が注目されている。PDPは、例えば、壁掛けテレビや、マルチメディアディスプレイなどとして、デジタルデータの画像表示に特に適している。
【0003】
このため、PDPに関する研究は、世界中で精力的に行われている。日本では世界に先行してPDP開発が行われ、PDPの世界シェアの8割以上を日本が占めている。PDPの生産量は、2001年度では20万台に達しており、2002年度には40万台に達し、2005年度には600万台の市場規模となることが予測されている。
【0004】
一般に、PDPは、2枚のガラス基板が互いに平行かつ対向して配設されており、2枚のガラス基板の間には、隔壁により区切られNeやXeなどの希ガスが封入された放電空間が多数配設されている。2枚のガラス基板のうちPDPの観察者側のガラス板が前面板でありもう一方のガラス板が背面板であるが、前面板の背面板側に電極が形成され、これを覆って誘電体層が形成されており、さらにその上に保護膜(MgO層)が形成されている。背面板となるガラス基板の前面板側には前面板に形成された電極と交差するようにアドレス電極が形成されており、さらに背面板上(セルの底面に該当する。)と隔壁の壁面を覆うようにして蛍光体層が設けられている。電極間に交流電圧を印加し放電により生じる真空紫外線により蛍光体を発光させ、前面板を透過する可視光を観察者が視認するようになっている。
【0005】
一般に、PDPは、CRTに比べ発光効率が低く、消費電力が大きい。このため、PDPは高輝度と低消費電力化のための高い発光効率が要求される。
【0006】
したがって、PDPの発光輝度を高くするために、真空紫外線による励起発光体の発光効率を向上することが求められる。
【0007】
PDPでは、真空紫外線励起発光体は、発光体塗布膜を形成した蛍光体層として適用される。具体的には、真空紫外線励起発光体にバインダー樹脂を加えて塗料化し、基板に均一に塗布した後、空気中で熱処理してバインダーを熱分解することにより蛍光体層を形成する。
【0008】
一般に、蛍光体層の発光強度は、真空紫外線励起発光体粒子の発光強度よりも低くなることが知られている。この原因の1つは、蛍光体層を形成する際の熱処理時に、真空紫外線励起発光体の付活剤(発光中心)が酸化するためである。例えば、PDPの青色蛍光体として実用化されているBAM(BaMgAl10O17:Eu)では、付活剤のEu2+がEu3+に酸化するためである。このような現象は、「熱劣化」または「ベーキング劣化」と称される。
【0009】
また、PDPは、蛍光体層に、継続的にXeガス放電プラズマによる真空紫外線(VUV)を照射することによる、真空紫外線励起発光体の発光を利用している。その結果、蛍光体層の発光強度が、真空紫外線照射により経時的に減少する。この現象は「VUV劣化」と称される。
【0010】
したがって、PDPを作製するには、真空紫外線励起発光体の熱劣化とVUV劣化とを低減することが重要な課題である。このような劣化を低減することにより、PDPの問題である発光効率が改善されると共に、PDPの長寿命化に導くことができる。
【0011】
発光効率を向上させるためには、真空紫外線励起発光体の粒子径を小さくすることと、蛍光体の結晶性の向上とを同時に行うことが必要となる。従来の真空紫外線励起発光体微粒子は、不純物相を含んでいるため純度が低い。このため、安定な結晶構造を形成することができない。その結果、熱や真空紫外線に対して不安定になり、熱劣化やVUV劣化の原因となっていると予想される。
【0012】
したがって、真空紫外線励起発光体の結晶性を向上することができれば、熱劣化やVUV劣化を低減して発光効率を向上できると考えられる。
【0013】
このような課題を解決するために、結晶性を改善した蛍光体の製造方法が開発されている(例えば、特許文献1〜3)。
【0014】
具体的には、特許文献1では、固相法によってBAMなどの蛍光体が製造されている。この製造方法では、原料として粒子径の整ったアルミナを使用している。固相法の場合、フラックス剤を添加すると得られた蛍光体は板状となり、フラックス剤を添加しなければ得られた蛍光体は原料のアルミナ粒子と同じ形状となる。このため、特許文献1をはじめとする固相法による蛍光体では、球状のアルミナ粒子を原料として用いている。ところが、真球状のアルミナ粒子を得ることが困難であり、コスト高となる。その上、固相法によって得られるBAMの発光輝度は低く、熱劣化やVUV劣化も低減することが困難である。
【0015】
そこで、特許文献2および特許文献3では、硝酸アルミニウムを原料として用いてBAMを製造している。具体的には、BAM((Ba0.9Eu0.1)MgAl10O17)の組成となるように、秤量した金属の硝酸塩水溶液を、超音波噴霧器によって液滴化した後、加熱してBAMを製造している。
【0016】
【特許文献1】
特開平11−199867号公報(公開日1999年7月27日)
【0017】
【特許文献2】
特開2002−322469号公報(公開日2002年11月8日)
【0018】
【特許文献3】
特開2002−322470号公報(公開日2002年11月8日)
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献2および特許文献3の方法では、BAMを構成する金属の硝酸塩水溶液に、塩化ナトリウムや水酸化ナトリウムといった、金属塩化物や金属の水酸化物を大過剰(得られる蛍光体の2.5倍量程度)添加する必要がある。このため、得られる蛍光体には、不純物が混入しやすい。BAMは特に不純物の混入に敏感であり、不純物の存在によって発光輝度が大きく低下する。さらに、不純物の混入は、熱劣化やVUV劣化の原因にもなる。
【0020】
このように、これまでに真空紫外線励起発光体の結晶性の向上、および粒子径を小さくすること、並びに粒子形状を制御することに成功した例はない。
【0021】
そこで、本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、真空紫外線励起発光体の結晶性の向上と、粒子径を小さくすること、粒子形状を球状に制御することを同時に行うことにより、熱劣化やVUV劣化を低減すること、また、そのようにして発光効率を改善したプラズマディスプレイパネルおよびその製造方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、プラズマディスプレイパネルの蛍光体層に好適に利用できる真空紫外線励起発光体およびその製造方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、プラズマディスプレイパネルの蛍光体層に含まれる真空紫外線励起発光体の熱劣化およびVUV劣化を低減することについて、鋭意に検討した。その結果、真空紫外線励起発光体を、結晶性が高く(すなわち、欠陥程度の低い)、粒子径の小さい球状微粒子とすれば、熱安定性および真空紫外線に対する安定性が向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0023】
すなわち、本発明にかかるプラズマディスプレイパネルは、上記の課題を解決するために、1対の対向基板間に、真空紫外線により励起されて発光する蛍光体層を有するプラズマディスプレイパネルにおいて、上記蛍光体層は、球状微粒子の真空紫外線励起発光体を含むことを特徴としている。
【0024】
上記の構成によれば、蛍光体層に真空紫外線が入射すると、真空紫外線蛍光体が励起され、可視光に変換される。上記真空紫外線励起発光体は、従来の結晶構造とは異なる球状微粒子である。この球状微粒子の結晶性は従来よりもよく、熱安定性および真空紫外線に対する安定性が向上している。
【0025】
これにより、真空紫外線蛍光体から蛍光体層を形成するときに生じる「熱劣化」を低減することができる。また、継続的に真空紫外線を照射することにより発光強度が低くなる「VUV劣化」を低減することができる。
【0026】
したがって、真空紫外線励起発光体の発光輝度を維持したまま、蛍光体層を形成することができる。その結果、蛍光体層での発光強度が向上するので、高輝度のプラズマディスプレイを提供できる。
【0027】
上記真空紫外線励起発光体は、母体物質と付活剤とのみからなることが好ましい。すなわち、上記真空紫外線励起発光体は、不純物相を含まない単一相(純相)である。これにより、真空紫外線励起発光体の純度が高くなるので、一層発光強度の高い蛍光体層が得られる。その結果、高品質のプラズマディスプレイパネルを提供できる。
【0028】
上記上記真空紫外線励起発光体は、真球状の微粒子であることが好ましい。これにより、同じ粒子径の発光体の場合、表面の露出原子は最も少なくなり、熱劣化およびVUV劣化特性が改善される。真空紫外線励起発光体の結晶性が向上する。
【0029】
上記真空紫外線励起発光体は、粒子径が2μm以下であることが好ましい。真空紫外線の進入深さは約0.2μm程度しかないので、大きい粒子の方は発光に寄与しない部分は増えるだけで、全体の発光効率は低い。
【0030】
上記の構成によれば、蛍光体層に含まれる真空紫外線励起発光体の粒子径は、従来よりも小さい2μm以下である。真空紫外線励起発光体の粒子径が小さければ、表面積が大きくなるので、発光効率が高くなる。したがって、蛍光体層の発光強度を向上できる。これにより、一層高輝度のプラズマディスプレイを提供できる。さらに、粒子が小さくなると、充填密度が高くなり、蛍光体層の発光強度が高くなる上,蛍光体層の厚さを薄くすることができ、製造コストを削減できる。
【0031】
上記真空紫外線励起発光体は、BaMgAl10O17:Euで示されるBAM系発光体であることが好ましい。
【0032】
上記の構成によれば、真空紫外線励起発光体の熱安定性は向上しているので、熱劣化を低減できる。したがって、Eu2+を含む青色蛍光体の熱劣化を低減できる。これにより、高純度の青色の色度(色彩)を保持することができる。これにより、安定したフルカラーを実現できる。
【0033】
換言すれば、上記真空紫外線励起発光体は、母体物質がアルミン酸塩を含むアルミン酸塩系発光体であることが好ましい。
【0034】
上記の構成によれば、真空紫外線励起発光体の母体物質として、プラズマディスプレイの蛍光体層に用いられるアルミン酸塩系発光体が含まれる。したがって、真空紫外線励起発光体の組成が、従来と同様であっても、結晶構造が異なるので、従来よりも高輝度のプラズマディスプレイを提供することができる。
【0035】
また、上記真空紫外線励起発光体は、上記付活剤としてEu2+を含む青色蛍光体あってもよい。
【0036】
プラズマディスプレイパネルでは、青色蛍光体の熱劣化が特に大きい。これは、蛍光体層を形成する際の熱分解で生じるEu2+からEu3+への酸化が原因である。プラズマディスプレイパネルでは、赤・緑・青の3色でフルカラーを実現している。
【0037】
本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法は、1対の対向基板間に、真空紫外線により励起されて発光する真空紫外線励起発光体を含む蛍光体層を有するプラズマディスプレイパネルの製造方法において、真空紫外線励起発光体の金属イオン溶液を霧化して、500〜1500℃の加熱雰囲気下で球状微粒子を形成する反応工程と、上記反応工程で形成された球状微粒子を、上記反応工程以上の温度に加熱して焼成する焼成工程とを含むことを特徴としている。
【0038】
上記の構成によれば、反応工程により、真空紫外線励起発光体を球状微粒子として製造することができる。得られた球状微粒子は、不純物相を含んでいない高純度である。このため、結晶性がよく、粒子径の小さい球状微粒子を得ることができる。また、焼成工程を行うことにより、さらに粒子径を小さくすることができ、一層結晶性が向上した真空紫外線励起発光体を製造することができる。
【0039】
したがって、熱劣化やVUV劣化を低減できるので、高輝度のプラズマディスプレイを製造することができる。
【0040】
上記焼成工程の加熱温度は、1000℃〜1700℃であることが好ましい。これにより、結晶性を向上させると共に、Eu2+への還元を十分に行うことができる。
【0041】
また、本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法は、1対の対向基板間に、真空紫外線により励起されて発光する真空紫外線励起発光体を含む蛍光体層を有するプラズマディスプレイパネルの製造方法において、真空紫外線励起発光体の金属イオン溶液を霧化して、加熱雰囲気下で球状微粒子を形成する反応工程と、上記反応工程で形成された球状微粒子を、1000℃以上に加熱して焼成する焼成工程とを含むものであってもよい。
【0042】
上記焼成工程では、酸素濃度が0.2ppm以下、水分が0.5ppm以下の雰囲気下で行われることが好ましい。これにより、熱劣化の原因となる真空紫外線励起発光体の酸化を防止することができる。それゆえ、蛍光体層の発光強度がさらに向上する。
【0043】
上記反応工程では、さらに、上記金属イオン溶液にフラックス剤または増粘剤が添加されることが好ましい。例えば、フラックス剤として、フッ化アルミニウム、フッ素化ホウ素アンモニウム(NH4BF4)、ホウ酸などを、増粘剤として、PVAなどを添加してもよい。
【0044】
上記フラックス剤としては、NH4BF4を添加することが好ましい。これにより、得られた真空紫外線励起発光体の結晶性がさらに向上する。
【0045】
フラックス剤は、高温での液相形成を促進すると共に、反応触媒の役割も果たす。また、増粘剤は、球状微粒子の結晶化を促進する役割を果たす。
【0046】
したがって、フラックス剤や増粘剤を添加することにより、真空紫外線励起発光体の結晶性を、さらに向上できる。その結果、熱劣化やVUV劣化の影響を低減した蛍光層を形成できるので、一層高輝度のプラズマディスプレイパネルを製造できる。
【0047】
本発明の真空紫外線励起発光体は、上記の課題を解決するために、真空紫外線により励起されて発光する真空紫外線励起発光体であって、真球状微粒子であることを特徴ととしている。
【0048】
これにより、従来とは結晶構造が異なる真空紫外線励起発光体を提供することができる。この球状微粒子の結晶性は従来よりもよく、熱安定性および真空紫外線に対する安定性が向上している。これにより、高輝度の紫外線励起発光体を提供できる。
【0049】
上記真空紫外線励起発光体は、母体物質と付活剤とのみからなる純相であることが好ましい。すなわち、上記真空紫外線励起発光体は、不純物相を含まない単一相であることが好ましい。したがって、真空紫外線励起発光体の純度が高くなるので、一層発光強度の高い真空紫外線励起発光体を提供できる。
【0050】
上記真空紫外線励起発光体は、粒子径が2μm以下であることが好ましい。
【0051】
上記の構成によれば、蛍光体層に含まれる真空紫外線励起発光体の粒子径は、従来よりも小さい2μm以下である。真空紫外線励起発光体の粒子径が小さければ、表面積が大きくなるので、発光効率が高くなる。それゆえ、発光輝度が高くなる。
【0052】
真球状粒子の場合、表面積と粒子径との関係は、S(m2/g)=9/[ρ(g/cm3)×D(μm)]で表される。ここで、Sは比表面積、ρは密度(BaMgAl10O17:Euの場合3.7(g/cm3))、Dは粒子径である。本発明の発光球状粒子の表面積と粒子径との相関は、この式によく一致している。つまり、本発明の発光体が真球状粒子であることを裏付けている。
【0053】
本発明の真空紫外線励起発光体の製造方法は、真空紫外線により励起されて発光する真空紫外線励起発光体の金属イオン溶液を霧化して加熱雰囲気下で球状微粒子を形成する反応工程と、上記反応工程で形成される球状微粒子を、1000℃以上に加熱して焼成する焼成工程とを含むことを特徴としている。
【0054】
上記の構成によれば、反応工程により、真空紫外線励起発光体を球状微粒子として製造することができる。得られた球状微粒子は、不純物相を含んでいない高純度である。このため、結晶性がよく、粒子径の小さい球状微粒子を得ることができる。また、焼成工程を行うことにより、さらに粒子径を小さくすることができ、一層結晶性が向上した真空紫外線励起発光体を製造することができる。
【0055】
上記反応工程では、さらに、上記金属イオン溶液にフラックス剤または増粘剤が添加されることが好ましい。これにより、真空紫外線励起発光体の結晶性を、さらに向上できる。
【0056】
上記焼成工程は、酸素濃度が0.2ppm以下、水分濃度が0.5ppm以下の雰囲気下で行われることが好ましい。これにより、熱劣化の原因となる真空紫外線励起発光体の酸化を防止することができる。それゆえ、発光強度がさらに向上する。
【0057】
本発明の真空紫外線励起発光体は、真空紫外線によって励起されて発光する真空紫外線励起発光体であって、球状微粒子であってもよい。
【0058】
上記真空紫外線励起発光体は、真球状であることが好ましい。
【0059】
上記真空紫外線励起発光体は、粒子径が2μm以下であることが好ましい。
【0060】
上記真空紫外線励起発光体は、BaMgAl10O17:Euで示されるBAM系発光体であることが好ましい。
【0061】
これにより、結晶性が向上し、粒子径が小さく、真球状の真空紫外線励起発光体を提供することができる。その結果、発光輝度が向上し、VUV劣化や熱劣化を低減できる。
【0062】
また、本発明のプラズマディスプレイパネルの真空紫外線励起発光体を製造する方法は、真空紫外線励起発光体の製造方法と換言することもできる。
【0063】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、説明すれば以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
【0064】
(1)本発明のプラズマディスプレイパネルおよび真空紫外線励起蛍光体
本発明の真空紫外線励起発光体は、紫外線、特に真空紫外線により励起された付活剤が基底状態に戻ると同時に、可視光を発光するものである。
【0065】
本発明のプラズマディスプレイパネル(PDP)は、放電により発生する真空紫外光から可視光を得る蛍光体層に、球状微粒子の真空紫外線励起発光体を含んでいる。より詳細には、蛍光体層は、球状微粒子の真空紫外線励起蛍光体にバインダー樹脂を加えて形成される。
【0066】
上記真空紫外線励起発光体は、不純物を含まない単一相であって、母体物質と、発光中心となる付活剤とのみからなるものである。
【0067】
この母体物質としては、一般式(1)
M1 xM2 yAlzO(2x+2y+3z)/2・・・(1)
(式中のM1およびM2は、Ca、Mg、Ba、Srのようなアルカリ土類金属、Sc,Y、La、Ce,Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luのような希土類金属、Sb、Ti、Zr、V、Cr、Mn、Fe,Co、Ni、Cu、Zn、Nb、Mo、Ta、Wのような遷移金属、また、M1およびM2の一部はLi、Na、K、Rb、Cs、Frのようなアルカリ金属、およびSi、Al、In、Ga、Geの中から選ばれた少なくとも1種類の金属で置換できるもので、x、yおよびzは、整数である。)
で表されるアルミン酸や、一般式(2)〜(6)
M3Al8O13 ・・・(2)
M3 4Al14O25 ・・・(3)
M3MgAl10O17 ・・・(4)
M3 4Al2SiO7 ・・・(5)
M3 4Mg2Al16O27 ・・・(6)
(式中のM3は、Ca、Ba、SrおよびMgの中から選ばれた少なくとも1種の金属である)
で表される化合物や、Al2O3、SrO、MgO、ZrO2、TiO2、Y3Al5O12、ZnO、LiAlO2、CeMgAl11O19などの金属酸化物が用いられる。
【0068】
一方、上記付活剤は、少なくと1種類の希土類金属または遷移金属から形成される。具体的には、付活剤としては、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd,Tb,Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、などの希土類金属、好ましくはEu、Tm、Nd、Gd、Tbや、Sb、Ti、Zr、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Nb、Mo、Ta、W、などの遷移金属、好ましくはMn、Fe、Cuが用いられる。
【0069】
上記紫外線励起発光体は、PDPの蛍光体層として多く用いられているアルミン酸塩を含むアルミン酸塩系の発光体であることが好ましい。
【0070】
ところで、PDPの青色蛍光体層に実用化されているのは、BaMgAl10O17:Euで示されるユーロピウム付活アルミン酸バリウムマグネシウムである。BaMgAl10O17:Euは、特に熱劣化が大きい。その結果、発光色度が、Eu2+の青色領域から、長波長側にシフトし、発光強度も低下する。
【0071】
プラズマディスプレイでは、赤・緑・青の3色を併せて白色を実現している。そのうちの1色でも発光特性が悪いと、理想的な白色を実現できない。
【0072】
本発明によれば、真空紫外線励起発光体が、結晶性の改善された球状微粒子であるので、熱劣化やVUV劣化などを低減することができる。これにより、真空紫外線励起蛍光体が、特に熱劣化の大きいEu2+を含む青色蛍光体であっても、その熱劣化を低減することができる。その結果、蛍光体層から高輝度の可視光が得られる。すなわち、発光効率の高いプラズマディスプレイパネルを提供できる。
【0073】
上記真空紫外線励起蛍光体は、粒子径が2μm以下であることが好ましく、0.2〜1.5μmがより好ましい。
【0074】
従来の真空紫外線励起蛍光体微粒子は、不純物相を含んでいるため結晶性が悪い。このため、熱安定性・真空紫外線に対する安定性も悪く、熱劣化・VUV劣化が大きかった。その結果、発光輝度が低かった。
【0075】
これに対して、本発明の真空紫外線励起蛍光体微粒子は、純相の真空紫外線励起発光体であり、結晶性が向上した球状微粒子である。これにより、熱安定性・真空紫外線に対する安定性が向上している。その結果、発光輝度が高くなる。
【0076】
本発明によれば、真空紫外線励起発光体が、結晶性の改善された球状微粒子であるので、熱劣化やVUV劣化などを低減することができる。これにより、蛍光体層から高輝度の可視光が得られる。その結果、発光効率の高いPDPを提供できる。
【0077】
(2)本発明のプラズマディスプレイおよび真空紫外線励起蛍光体の製造方法
本発明の真空紫外線励起蛍光体は、以下のようにして製造することができる。すなわち、
(a)真空紫外線励起発光体の金属イオン溶液を霧化して加熱雰囲気下で球状微粒子を形成する反応工程と、
(b)上記反応工程で形成された球状微粒子を、1000℃以上に加熱して焼成する焼成工程とを含んでいる。
【0078】
工程(a)は、真空紫外線励起蛍光体の球状微粒子を形成する工程である。この工程では、真空紫外線励起蛍光体を構成する金属イオン溶液を、加熱しながら霧化することにより、球状微粒子が得られる。
【0079】
上記金属イオン溶液は、真空紫外線励起蛍光体の母体物質と付活剤との金属化合物の可溶化溶液である。具体的には、例えば、真空紫外線励起蛍光体に含まれる金属の硝酸塩、硫酸塩、塩化物などの無機塩や酢酸塩、アルコラートなどの有機化合物の溶液である。
【0080】
これら無機塩や有機化合物の量は、真空紫外線励起蛍光体中の金属成分、すなわち、母体物質および付活剤中の各金属成分の構成原子比に相当する割合で混合すればよい。この際の全体の金属イオン濃度としては、通常0.0001〜1.0モル/Lの範囲内で選ばれる。
【0081】
後述する実施例のように、Eu付活BAMを製造する場合には、付活剤としてのEuの含量は、1mоl%以上であればよく、好ましくは3〜25mоl%、より好ましくは5〜15mоl%である。これにより、発光強度の高い真空紫外線励起発光体が得られる。
【0082】
金属イオン溶液の溶媒としては、水または水と水混和性溶媒、例えばエチルアルコールなどのアルコール系溶媒、アセトンなどのケトン系溶媒との混合物が用いられる。
【0083】
このような金属イオン溶液を霧化する方法は、例えば、マルチマイクロチャンネル高圧噴霧器(ネフライザー方式)や超音波噴霧器(超音波方式)を用いることにより、容易に霧化状態とすることができる。
【0084】
マルチチャンネル高圧噴霧器は、加圧ガスと共に供給された金属イオン溶液を、マルチチャンネルの細孔を通すことにより霧化状態とし、霧化粒子を加熱管に送り、霧化粒子を加熱することによって蒸気粒子となる。加熱温度は、500℃〜1500℃、好ましくは800℃〜1300℃、で行い、加熱時間は数秒〜1分以内でよい。
【0085】
このように、わずかな時間加熱するのみで、瞬時に乾燥と焼成とを同時に行わせる。その結果、場合により混合する大きい粒径の霧状粒子を細かく分解することができ、均一な微粉体を製造することができる。つまり、従来の固相法のような、粒子の粉砕工程は不要である。
【0086】
なお、マルチチャンネルの孔径は、10〜1000μmの範囲で調整される。これにより、生成する霧状粒子の粒径を0.1〜500μmの範囲内で制御することができる。しかし、高結晶性球状微粒子を効率よく生成させるためには、300μm以下の孔径のマイクロチャンネルを用いるのが有利である。
【0087】
この蒸気粒子のサイズは、必要に応じ空間分布を利用することにより選別制御することができる。マルチマイクロチャンネル噴霧器においては、酸素、窒素、アルゴン、希釈水素、空気のようなガスを溶液と共に圧入して溶液を霧化状態に変える。この際のガス圧としては、10〜500kPaの範囲が用いられる。
【0088】
一般に、霧状粒子の粒径を小さくするには、低粘度の原料液を流量および圧力の高いガスで噴出させることが必要であるが、上記のマルチマイクロチャンネル噴霧器を用いることにより、従来方法では得ることが困難であった20μm以下の粒径の霧状粒子を110kPa以下の低いガス圧で発生させることができる。
【0089】
一方、超音波噴霧装置を用いると、気流の制御は簡便になる。超音波噴霧装置は、超音波振動子を振動させることにより、金属イオン溶液を霧化する簡便な装置である。
【0090】
超音波振動子の共振周波数を選択すれば、金属イオン溶液の噴霧サイズを100nm〜10μmまで制御することができる。例えば、共振周波数を2.4MHzとしたときの霧化状態の金属イオン溶液の平均サイズは、約3μmであった。
【0091】
超音波噴霧装置によって霧化した粒子は、金属イオン溶液との組成ずれや偏析はない。
【0092】
なお、反応工程では、球状微粒子の結晶性を高めるために、上記金属イオン溶液にフラック剤や増粘剤などの添加剤を添加してもよい。
【0093】
例えば、フラックス剤として、フッ化アルミニウム、フッ素化ホウ素アンモニウム、ホウ酸などを、増粘剤として、PVAなどを添加してもよい。
【0094】
添加剤の添加量は、特に限定されるものではないが、1mоl%〜50mоl%程度添加することができる。
【0095】
これにより、得られる球状微粒子の結晶性が向上し、発光強度が高くなる。また、熱劣化やVUV劣化も低減できる。
【0096】
以上のように、反応工程のみでも、真空紫外線粒子蛍光体の球状微粒子を製造することができるが、さらに、反応工程で形成される球状微粒子を、反応工程以上に加熱して焼成する焼成工程を行うことが非常に好ましい。
【0097】
焼成工程での加熱温度は、上記反応工程よりも高い温度で行う。具体的には、1000℃〜1700℃、より好ましくは1300℃〜1500℃で行う。例えば、焼成工程の加熱温度は、上記反応工程の加熱温度よりも200℃程度高い温度で行えばよい。
【0098】
これにより、反応工程で得られた球状微粒子の粒子径をさらに小さくすることができる。その結果、熱劣化およびVUV劣化を低減できる。
【0099】
さらに、上記焼成工程は、酸素濃度が0.2ppm以下、水分が0.5ppm以下の雰囲気下で行われることが好ましい。また、上記焼成工程のガス雰囲気は、高純度の水素ガスと高純度の不活性ガス(アルゴン、窒素など)を利用することが好ましく、ガス純度は、99.99%以上でることが好ましい。これにより、熱劣化の原因となる真空紫外線励起発光体の酸化を防止することができる。それゆえ、蛍光体層の発光強度がさらに向上する。
【0100】
なお、上記反応工程を仮焼成工程、上記焼成工程を本焼成工程ということもできる。つまり、本製造方法においては、本焼成工程の加熱温度を、仮焼成工程の加熱温度よりも高くすることによって、結晶性が向上し、粒子径が小さく、真球状に粒子形状を制御することができる。
【0101】
以上のようにして、従来とは異なる球状結晶の真空紫外線励起蛍光体を製造することができる。この球状微粒子の結晶性は従来よりもよく、熱安定性および真空紫外線に対する安定性が向上している。
【0102】
PDP用蛍光体層を製造するためには、上記の方法で製造された真空紫外線励起蛍光体に、バインダー樹脂を加えて塗料化し、基板に均一に塗布した後、空気中で熱処理してバインダーを熱分解することにより、蛍光体層を製造できる。この蛍光体層は、発光輝度が高いので、高輝度のPDPを製造することができる。
【0103】
なお、従来は固相法で真空紫外線励起発光体が製造されている。固相法では、所定の組成の蛍光体を生成させるための原料を粉末状で混合した後、1500℃〜1800℃以上の程度の高温で焼成して、各原料間で固相反応させる方法である。また、従来は、得られた発光体粒子を粉砕する粉砕工程が必要であるが、粉砕によって格子に欠陥が導入され、熱劣化やVUV劣化の原因となる。
【0104】
これに対して、本発明の製造方法によれば、生成する球状微粒子の粒子径は、10nm〜10μmが可能である。また、フラックス剤の添加は必須ではなく、添加しなくても十分な、高結晶性・高純度の球状微粒子が生成する。さらに、粒子径は十分に小さいので、粉砕する必要はない。
【0105】
加えて、反応工程での加熱は、数秒行うのみでよい。すなわち、短時間で球状微粒子が生成する。さらに、結晶性を向上させるには、焼成工程を設ければよい。これにより、真球状粒子がさらに微粒子化し、粒子径が小さくなるので、一層高輝度となる。なお、焼成工程は、1000〜1500℃程度の低温焼成で可能であり、省エネルギー化した製造方法である。
【0106】
また、前述の特許文献2および特許文献3には、金属塩化物や金属水酸化物を添加してBAMを製造する方法について記載されている。これら各特許文献と本願との相違点は以下の通りである。
【0107】
すなわち、第1に、本発明においては、焼成時に金属塩化物や金属水酸化物をフラックス剤として添加する必要がない。すなわち、発光体中に不純物が混入する虞がない。
【0108】
第2に、本発明においては、仮焼成(反応工程)の加熱温度は、本焼成(焼成工程)の加熱温度よりも低い。加えて、仮焼成の温度は、1500℃以下である。これに対して、特許文献2および3では、仮焼成(特許文献中では熱分解合成温度)の加熱温度は、1350℃〜1950℃であり、本焼成(特許文献中では再加熱)の加熱温度は、1000℃〜1700℃であり、好ましくは仮焼成の加熱温度よりも100℃以上、より好ましくは200℃以上低くなっている。加熱温度が高くなると不純物が混入しやすくなり、発光輝度の低下につながる。さらに、本焼成の加熱温度が仮焼成より低いと、仮焼成時に生成した格子欠陥を除去することができなくなる。その上、Eu2+の還元は不十分になるため、発光効率は低い。
【0109】
また、特許文献2および特許文献3では、塩化ナトリウムや硝酸ナトリウムを水に溶解させるために、固形物が形成されやすく、組成の偏析が生じやすいので、硝酸を添加する必要がある。
【0110】
このように、本発明においては、収集した発光体中の水分量が少ないので、凝集しにくい。つまり、本焼成温度を仮焼成温度よりも高くすることにより、発光体の結晶性が向上し、その結果、発光輝度が向上する。
【0111】
これに対して、特許文献2および3のように、水分量が多いまま、高温で焼成することになるので、発光中心が酸化して例えばEu3+を生成する。生成したEu3+は、還元雰囲気下、本焼成しても完全にもとのEu2+に戻らない。その結果、発光強度が低下してしまう。
【0112】
後述する実施例にも示すように、本発明によって得られるBAMは、結晶性が高く、粒子径も小さく、真球状の微粒子であるので、発光輝度が高く、VUV劣化や熱劣化を低減することができる。
【0113】
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0114】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
【0115】
〔実施例1〕
硝酸バリウム(Ba(NO3)2) 0.018モル,Mg(NO3)2・6H2O 0.02モル,Al(NO3)3・9H2O 0.2モル,Eu(NO3)3・2.4H2O 0.002モルを1Lの蒸留水に溶解して原料溶液とした。この原料溶液を毎時100mLの速度でマイクロチャンネル噴霧装置に導入してマクロミストに噴霧し、5%Ar−N2のガスと共に1300度に設定した管状電気炉に導入し、3秒間通過しながら加熱した(反応工程)。得られた球状微粒子は収集機で収集した。電子顕微鏡観察および粒度分布解析の結果、得られた粒子は真球状になっており、平均粒子径D50は1.0μmであった。
【0116】
表1に、作製した発光粒子をプラズマディスプレイに利用した場合の発光強度を示す。表中、熱劣化は塗布膜を空気中で500度30分熱処理後の発光強度の維持率で評価した。また、VUV劣化はプラズマ照射加速試験管で、22時間照射後の発光強度の維持率で評価した。
【0117】
【表1】
【0118】
表1に示すように、噴霧直後の球状微粒子は、極めて短時間(数秒)の焼成にもかかわらず、50%以上の発光強度が得られた。同様な焼成時間では、固相反応法の物は全く発光しなかった。そこで、発光強度を向上させ、熱劣化とVUV劣化を低減させ、発光強度とその安定性を向上するために、焼成を行った(焼成工程)。
【0119】
(2)焼成温度の検討
表2に再焼成温度による発光強度を示す。再焼成温度は噴霧温度よりも高い方が有効であった。この場合、焼成温度を、1300度以上とすることが有効であった。従来の方法では、このような低温では結晶相が形成できないために、発光粒子も形成されない。一方、本実施例で作成した発光粒子は、すべてBaMgAl10O17の純相であり、不純物相が全く存在しない。
【0120】
発光強度は高いだけでなく、色彩もすぐれ、プラズマディスプレイの品質に有利である。本方法は非常に低い温度で純相が形成できる特徴がある。
【0121】
【表2】
【0122】
1400℃で4%H2−N2雰囲気中に4時間再焼成すると、塗布膜で117%発光強度が得られた。熱劣化後の発光強度維持率とVUV劣化後の発光強度維持率はそれぞれ10%アップした。
【0123】
本実施例で得られたBAMの結晶について各種解析を行った(図1〜図5)。
【0124】
図1は、再焼成前(反応工程後)のBAMの球状粒子のSEM画像を示したものであり、図2は、再焼成後(最終生成物)のSEM画像を示したものである。これらの図に示すように、いずれのBAMも真球状であり、再焼成を行うことにより、凝集することがなく、より小さい粒子径のBAMが得られていることが分かる。
【0125】
図3は、最終生成物のBAMのTEM画像を示した図である。中央部の球状粒子がBAMであり、粒子径は約300nmである。図4は、最終生成物のBAMの電子回折パターンを示す図であり、結晶性が高いことが確認できる。
【0126】
図5は、最終生成物のBAMを結晶構造解析した結果を示すものである。BAMの結晶構造解析は、これまでBAMの結晶性が悪かったために、完全に構造解明することができなかった。本発明によって得られるBAMは結晶性がよく、不純物を含んでいないので、結晶構造解明を行うことができた。
【0127】
なお、実施例1におけるBAMの平均粒子径は、X線回折パターン解析により、C軸方向の結晶子サイズは154nm、C軸に垂直方向の結晶子サイズは496nmであり、C軸に垂直方向の結晶子サイズとC軸方向の結晶子サイズの比は3.2であり、2.5より大きかった。また、格子定数cは2.2625nmであり、2.2630nmより小さかった。同様な結果は表1に示す本発明の実施例2−7において得られた。
【0128】
〔実施例2〕 超音波式噴霧器の例
酢酸バリウム(Ba(CH3COO)2) 0.18モル,Mg(NO3)2・6H2O 0.2モル、Al(NO3)3・9H2O 2モル,Eu(NO3)3・2.4H2O 0.02モルを3Lの蒸留水に溶解して原料溶液とした。この原料溶液を毎時200mLの速度で超音波噴霧装置に導入してマクロミストに噴霧し、5%H2−N2のガスと共に1300度に設定した管状電気炉に導入して反応焼成を行い、得られた球状微粒子は100度に保温した収集機で収集した。得られた粒子は真球状になっており、平均粒子径は1.0μmであった。
噴霧直後の球状微粒子は、極めて短時間(秒)の焼成にもかかわらず、60%以上の発光輝度が得られた。同様な焼成時間では、固相反応法の物は全く発光しなかった。
【0129】
この場合も、発光強度とその安定性を向上するために、焼成を行うことは有効であった。
【0130】
1400度で4%H2−N2雰囲気中に5時間再焼成すると、発光強度と、熱劣化、VUV劣化特性が大幅に改善された。塗布膜で120%発光強度が得られた。また、熱劣化とVUV劣化率とが、それぞれ20%と15%向上した。
【0131】
〔実施例3〕
硝酸バリウム(Ba(NO3)2) 0.018モル,Mg(NO3)2・6H2O0.02モル,Al(NO3)3・9H2O 0.2モル,Eu(NO3)3・2.4H2O 0.002モルを3Lの純水に溶解して原料溶液とした。この原料溶液を毎時200mLの速度で超音波噴霧装置に導入してマクロミストに噴霧し、5%H2−N2のガスと共に1300度に設定した管状電気炉に導入して反応焼成を行い、得られた球状微粒子は、100度に保温した収集機で収集した。得られた粒子は真球状になっており、平均粒子径は0.50μmであった。再焼成後の粒子径は、噴霧直後よりも少し小さくなっており、0.45μmであった。発光特性も同様に向上できた。(表1参照)
〔実施例4〕AlF3を使用した例
硝酸バリウム(Ba(NO3)2) 0.018モル,Mg(NO3)2・6H2O 0.02モル,Al(NO3)3・9H2O 0.2モル,Eu(NO3)3・2.4H2O 0.002モル、AlF3 0.0016を2Lの純水に溶解して原料溶液とした。この原料溶液を毎時200mLの速度で超音波噴霧装置に導入してマクロミストに噴霧し、5%H2−N2のガスと共に800度に設定した管状電気炉に導入して反応焼成を行い、得られた球状微粒子は収集機で収集した。得られた粒子は真球状になっており、平均粒子径は1.0μmであった。このフラックスを添加すると発光特性と劣化特性はさらに改善できた。(表1参照)
〔実施例5〕NH4BF4を使用した例
硝酸バリウム(Ba(NO3)2) 0.018モル,Mg(NO3)2・6H2O0.02モル,Al(NO3)3・9H2O 0.2モル,Eu(NO3)3・2.4H2O 0.002モル、NH4BF40.01モルを2Lの純水に溶解して原料溶液とした。この原料溶液を毎時200mLの速度で超音波噴霧装置に導入してマクロミストに噴霧し、5%H2−N2のガスと共に600度に設定した管状電気炉に導入して反応焼成を行い、得られた球状微粒子は収集機で収H2O集した。得られた粒子は真球状になっており、平均粒子径は1.0μmであった。このフラックスを添加すると発光特性と劣化特性はさらに改善できた。(表1参照)
〔実施例6〕H3BO3を使用した例
NH4BF4の代わりに、H3BO3を0.01モル用いた以外は、実施例5と同様の方法により発光体粒子を得た。得られた粒子は真球状になっており、平均粒子径は1.1μmであった。
【0132】
〔実施例7〕PVAを使用した例
NH4BF4の代わりに、PVAを0.0004モル用いた以外は、実施例5と同様の方法により発光体粒子を得た。得られた粒子は真球状になっており、平均粒子径は1.3μmであった。
【0133】
〔実施例8〕クエン酸溶液を使用した例
Al(NO3)3・9H2O 0.2モルを1L純水に溶解し、アンモニア水NH3・H2Oで中和し、生成したゾルを濾過・水洗を繰り返して、硝酸イオンを除去した。次に、炭酸バリウム、酸化ユウロピウム、と共にクエン酸溶解し、原料溶液とした。すると共に、pH8まで,硝酸バリウム(Ba(NO3)2)0.018モル,Mg(NO3)2・6H2O 0.02モル,Eu(NO3)3・2.4H2O 0.002モルを3Lの純水に溶解して原料溶液とした。この原料溶液を毎時200mLの速度で超音波噴霧装置に導入してマクロミストに噴霧し、酸素ガスと共に1500度に設定した管状電気炉に導入して反応焼成を行い、得られた球状微粒子は100度に保温した収集機で収集した。得られた粒子は真球状になっており、平均粒子径は1.5μmであった。
【0134】
〔実施例9〕Euの組成を変化した例
Euの添加量を変化させる以外は、前述の実施例と同様の方法で実験を行い、Eu添加量と、発光強度との関係について検討した。
【0135】
表3にその結果を示す。1%添加で40%の発光強度が得られ、5−14%の添加量では発光強度はほとんど変化せず、いずれも比較例よりも高い発光強度が得られた。
【0136】
【表3】
【0137】
〔実施例10〕
実施例1〜9において、再焼成を雰囲気中の酸素濃度が0.2ppm以下とし、再焼成のガス純度を変えて再焼成を行った。焼成温度は、1400℃2時間で行った。その結果を表4に示す。表4に示すように、通常の紫外線(254nm)では発光強度の変化ないが、真空紫外線(147nm)で励起した場合にのみ、発光強度が、さらに5−20%向上できた。また、酸素濃度と水分濃度とを制御した場合に最も発光強度が高くなった。同時に、VUV劣化および熱劣化も大幅に改善された。酸素濃度を0.002ppm以下、水分濃度0.5ppm以下とした場合、フラックス剤を添加せず、発光強度を向上させることができた。
【0138】
なお、平均粒子径が小さいほどアップ率が大きかった。また、酸素トラップおよび水分トラップは、酸素フィルターおよび水フィルターを用いて行った。
【0139】
【表4】
【0140】
〔比較例1〕
固相法により(Ba0.9Eu0.1)MgAl10O17を製造した。この場合、1500度5時間の焼成でも、フラックスなしではBaMgAl10O17の単一相が形成できず、不純物相が共存した。得られたBAMの発光強度は低いだけでなく、色彩もずれるため、プラズマディスプレイの品質に不利である。
【0141】
なお、比較例1におけるBAMのC軸方向の結晶子サイズは503nm、C軸に垂直する方向の結晶子サイズは1032nmであり、C軸に垂直する方向の結晶子サイズとC軸方向の結晶子サイズの比は2.5より小さかった。また、格子定数cは2.2630nmであった。以下の比較例2でも同様な解析結果が得られた。
【0142】
〔比較例2〕
特許文献1と同様の方法によって(Ba0.9Eu0.1)MgAl10O17を製造した。すなわち、(Ba0.9Eu0.1)MgAl10O17となるように、炭酸バリウム、酸化ユウロピウム、塩基性炭酸マグネシウムを秤量し、雰囲気炉1500℃で、5%H2−N2中で5時間焼成した。得られたBAMの147nmにおける発光強度を測定したところ、100であった。これは、固相反応を利用しているため、比較例1と同様の結果となっていると考えられる。
【0143】
〔比較例3〕
(Ba0.9Eu0.1)MgAl10O17となるよに、硝酸バリウム、硝酸ユーロピウム、硝酸アルミニウムを秤量し、水に溶解した。この水溶液に塩化ナトリウムを添加し、硝酸を添加して水溶液のpHを0.8とした。この水溶液を2.1MHzの振動を有する超音波噴霧装置で噴霧する以外は、特許文献2の実施例2と同様の方法でBAMを製造した。得られたBAMの発光強度は、比較例1よりも低いものであった。これは、焼成工程の温度が、反応工程の温度よりも低いために発光中心のEu2+の還元が不充分であること、および1600℃で10秒間しか加熱していないために、得られた結晶が不完全なものであること、並びに添加した塩化ナトリウムが不純物として残存して非輻射中心を形成することなどが原因であると考えられる。このため、特許文献2の方法で得られたBaMgAl10O17:Euは、発光特性が悪い。また、塩化ナトリウムと水分とが残存するため、焼成温度を高くすると凝縮が激しいので、高温焼成することができない。
【0144】
〔比較例4〕
比較例3の塩化ナトリウムを硝酸ナトリウムにした以外は、比較例3と同様の方法によって(Ba0.9Eu0.1)MgAl10O17を製造した(特許文献3の方法)。これにより得られた(Ba0.9Eu0.1)MgAl10O17も、比較例3と同様に、発光強度が比較例1よりも低かった。比較例1〜4のBAMの真空紫外線励起による発光強度を表5に示す。
【0145】
本発明ではEu2+への還元は不十分であると、格子定数Cの長さは長くなり、特に2.2630nmよりも長くなると発光効率が低いだけでなく、熱劣化、VUV劣化しやすい事が分かった。また、結晶性が低いと、C軸に垂直方向の結晶子サイズとC軸方向の結晶子サイズの比は小さくなる。特に、C軸に垂直方向の結晶子サイズとC軸方向の結晶子サイズの比は2.5より小さくなると発光効率が低く、劣化しやすい事が分かった。
【0146】
【表5】
【0147】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかるプラズマディスプレイの蛍光体層は、1対の対向基板間に、真空紫外線により励起されて発光する蛍光体層を有するプラズマディスプレイパネルにおいて、上記真空紫外線励起発光体は、球状微粒子の真空紫外線励起発光体を含んでいる構成である。
【0148】
この球状微粒子の結晶性は従来よりもよく、熱安定性および真空紫外線に対する安定性が向上している。
【0149】
これにより、真空紫外線蛍光体から蛍光体層を形成するときに生じる「熱劣化」を低減することができる。また、継続的に真空紫外線を照射することにより発光強度が低くなる「VUV劣化」を低減することができる。
【0150】
したがって、真空紫外線励起発光体の発光輝度を維持したまま、蛍光体層を形成することができる。その結果、蛍光体層での発光強度が向上するので、高輝度のプラズマディスプレイを提供できるという効果を奏する。
【0151】
また、本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法は、1対の対向基板間に、真空紫外線により励起されて発光する真空紫外線励起蛍光体を含む蛍光体層を有するプラズマディスプレイパネルの製造方法において、真空紫外線励起発光体の金属イオン溶液を霧化して加熱雰囲気下で球状微粒子を形成する反応工程と、上記反応工程で形成された球状微粒子を、1000℃以上に加熱して焼成する焼成工程とを含む構成である。
【0152】
これにより、真空紫外線励起発光体を球状微粒子として製造することができる。得られた球状微粒子は、母体物質と付活剤とのみからなり、不純物相を含んでいない高純度の球状微粒子である。このため、結晶性がよく、粒子径の小さい球状微粒子を得ることができる。また、焼成工程を行うことにより、さらに粒子径を小さくすることができ、一層結晶性が向上した真空紫外線励起発光体を製造することができる。
【0153】
それゆえ、熱劣化やVUV劣化を低減できるので、高輝度のプラズマディスプレイを製造することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における本焼成前のBAMの電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。
【図2】本発明の実施例1における本焼成後のBAMの電子顕微鏡(SEM)画像を示す図である。
【図3】本発明の実施例1における本焼成後のBAMの電子顕微鏡(TEM)画像を示す図である。
【図4】本発明の実施例1における本焼成後のBAMの電子回折パターンの結果を示す図である。
【図5】本発明の実施例1における本焼成後のBAMの結晶構造解析の結果を示す図である。
Claims (7)
- 真空紫外線により励起されて発光する真空紫外線励起発光体の製造方法であって、
真空紫外線励起発光体の金属イオン溶液を霧化して500〜1500℃の加熱雰囲気下で球状微粒子を形成する反応工程と、
上記反応工程で形成された球状微粒子を、上記反応工程以上の温度に加熱して焼成する焼成工程とを含み、
上記真空紫外線励起発光体は、BaMgAl 10 O 17 :Euで示されるBAM系発光体であり、
上記焼成工程は、酸素濃度が0.02ppm以下、水分濃度が0.5ppm以下の雰囲気下で行うことを特徴とする真空紫外線励起発光体の製造方法。 - 上記焼成工程の加熱温度は、1000℃〜1700℃であることを特徴とする請求項1に記載の真空紫外線励起発光体の製造方法。
- 上記反応工程では、上記金属イオン溶液に、さらにフラックス剤または増粘剤が添加されることを特徴とする請求項1または2に記載の真空紫外線励起発光体の製造方法。
- 上記フラックス剤として、NH 4 BF 4 が添加されることを特徴とする請求項3に記載の真空紫外線励起発光体の製造方法。
- 上記反応工程では、フラックス剤が添加されないことを特徴とする請求項1または2に記載の真空紫外線励起発光体の製造方法。
- 真空紫外線励起発光体が、S(m 2 /g)=9/[ρ(g/cm 3 )×D(μm)](Sは比表面積、ρは密度である)を満たす真球状微粒子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の真空紫外線励起発光体の製造方法。
- 1対の対向基板間に、真空紫外線により励起されて発光する真空紫外線励起発光体を含む蛍光体層を有するプラズマディスプレイパネルの製造方法において、
真空紫外線励起発光体の金属イオン溶液を霧化して、500〜1500℃の加熱雰囲気下で球状微粒子を形成する反応工程と、
上記反応工程で形成された球状微粒子を、上記反応工程以上の温度に加熱して焼成する焼成工程とを含み、
上記真空紫外線励起発光体は、BaMgAl 10 O 17 :Euで示されるBAM系発光体であり、
上記焼成工程は、酸素濃度が0.02ppm以下、水分濃度が0.5ppm以下の雰囲気下で行うことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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