JP4898272B2 - プレイリスト検索装置およびプレイリスト検索方法 - Google Patents

プレイリスト検索装置およびプレイリスト検索方法 Download PDF

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Description

本発明は、プレイリスト検索装置およびプレイリスト検索方法に関し、より特定的には、複数のプレイリストのうちからユーザのイメージに適合したプレイリストを検索するプレイリスト検索装置およびプレイリスト検索方法に関する。
従来、DVD(Digital Versatile Disc)およびBD(Blue Ray Disc)等の光ディスクまたはハードディスクに代表される大容量の情報記録媒体が開発されている。また、MP3(MPEG Audio Layer−3)に代表される各種の音声圧縮記録方式が開発されている。これにより、多数の楽曲のデータを情報記録媒体に記録することができるようになっている。
多数の楽曲が格納されている再生装置で楽曲を再生する場合、ユーザは、そのときのユーザの気分や状況(例えば、ドライブ中)に応じて聴きたい楽曲を多数の楽曲の中から選出する。しかし、選出作業は煩雑でユーザにとって面倒であり手間がかかってしまう。特に、車載機器のように複雑な操作がユーザにとって困難となる環境や、携帯型の音楽再生装置のように入力インターフェイスに制約がある環境等では、選出作業は現実的ではない。したがって、多数の楽曲の中から再生すべき楽曲を選出する方法として、再生対象となる楽曲を選出したリスト(以下、プレイリストと称す)に基づいて楽曲を連続再生する方法が有効である。すなわち、ユーザは、予め作成されたプレイリストの中から好みのプレイリストを選択し、選択したプレイリストに含まれる楽曲が順次再生されるのである。プレイリストを用いることにより、ユーザは、上記選出作業を行ったり、好みでない楽曲をスキップさせる作業を行ったりすることなく、好みにあった楽曲を選択的に聴くことができる。
なお、上記プレイリストの入手方法に関しては次の技術がある。例えば、予め作成されてWeb上などで公開されているプレイリストから所望のプレイリストを各ユーザが選択して取得することができるサービスが提供されている。また、例えば、過去に作成された複数のプレイリストから各楽曲間についての楽曲の順序関係を算出し、算出した順序関係に基づいてプレイリストを自動的に作成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−178088号公報
しかしながら、予め作成されたプレイリストをユーザが選択して用いる方法では、ユーザが聴取したことのない楽曲がプレイリスト内に多く含まれていれば、ユーザはプレイリスト全体の印象を聴取前に把握することは困難である。そのため、ユーザが好みのプレイリストを選択することは困難となる場合がある。
また、上記特許文献1で開示された選曲方法においては、2曲間の順序関係に基づいて適当な順番となるように楽曲を選出することができる。しかし、この方法では、作成されたプレイリスト全体の印象、すなわち、プレイリストに含まれる全楽曲がユーザに及ぼす印象は考慮していない。そのため、作成されたプレイリスト自体がユーザのイメージに適合しているとは限らない。
それ故、本発明は、複数のプレイリストの中からユーザの好みに合ったプレイリストを抽出して提示することが可能なプレイリスト検索装置およびプレイリスト検索方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明は、プレイリストを検索するプレイリスト検索装置である。プレイリスト検索装置は、プレイリスト記憶部と、条件受付部と、プレイリスト検索部とを備えるプレイリスト記憶部は、プレイリストと、プレイリストに含まれる少なくとも複数の楽曲について当該楽曲の関連情報を再生順にみたときの推移を示すストーリ情報とを対応付けて記憶する。条件受付部は、検索条件となるストーリ情報を指定するための入力を受け付ける。プレイリスト検索部は、プレイリスト記憶部に記憶されているプレイリストのうちから、検索条件となるストーリ情報に類似するストーリ情報が対応付けられるプレイリストを検索して選出する。
第2の発明においては、ストーリ情報は、プレイリストに含まれる少なくとも複数の楽曲について、当該楽曲の関連情報を再生順に並べた情報であってもよい。
第3の発明においては、ストーリ情報は、プレイリストに含まれる2つの楽曲間における関連情報の変化を示す情報を含んでいてもよい。
第4の発明においては、プレイリスト検索部は、プレイリスト記憶部に記憶されているストーリ情報について、検索条件となるストーリ情報との類似度を算出し、算出された類似度に基づいて1以上のプレイリストを選出してもよい。
第5の発明においては、プレイリスト記憶部には、複数種類の関連情報のそれぞれに関する複数種類のストーリ情報が記憶されていてもよい。このとき、プレイリスト検索部は、ストーリ情報の種類毎に類似度を複数算出し、当該複数の類似度に基づいて1以上のプレイリストを選出する。
第6の発明においては、プレイリスト検索装置は、プレイリスト記憶部に記憶されているストーリ情報のうちから、プレイリスト検索部によって算出されるストーリ情報毎の類似度に基づいて、新たな検索条件となる候補ストーリ情報を算出する候補選出部をさらに備えていてもよい。このとき、プレイリスト検索部は、候補ストーリを含むように検索条件を変更し、変更された検索条件を用いて再検索を行う。
第7の発明においては、条件受付部は、プレイリストの入力をユーザから受け付けてもよい。このとき、プレイリスト検索装置は、受け付けられたプレイリストに含まれる各楽曲の関連情報を取得し、取得した関連情報に基づいて、検索条件となるストーリ情報を生成するストーリ生成部をさらに備える。
なお、上記の発明は、コンピュータに上記プレイリスト検索装置の機能を実現させるためのプログラムの形態で提供されてもよいし、同様の機能を有する集積回路の形態で提供されてもよいし、上記プレイリスト検索装置において行われるプレイリスト検索方法の形態で提供されてもよい。
本発明によれば、ユーザが煩雑な入力操作を行ったりプレイリストを試聴したりすることなく、複数のプレイリストの中から所望に近いプレイリストを検索することができる。
(第1の実施形態)
図1〜図7を参照して、本発明における第1の実施形態に係るプレイリスト検索装置について説明する。なお、第1の実施形態および後述する第2の実施形態においては、プレイリスト検索装置の一例として、楽曲を記録および再生する楽曲記録再生装置に本発明を適用した例について説明する。
まず、上記楽曲記録再生装置の概要構成を説明する。図1は、第1の実施形態に係るプレイリスト検索装置の一例である楽曲記録再生装置の構成を示す図である。図1において、楽曲記録再生装置100は、制御部110、記憶部120、音声エンコーダ130、取得部140、音声デコーダ150、およびGUI(Graphical User Interface)部160を備えている。これらの各部は、内部バスによって接続されている。
制御部110は、後述する種々の情報処理を行ったり、記憶部120に対するデータの読み出しおよび書き込みを制御したりするものであり、例えばパーソナルコンピュータのCPUである。制御部110は、関連情報抽出部111、ストーリ生成部112、プレイリスト検索部113、および条件受付部114を含む。制御部110に含まれる各部の詳細については後述する。
記憶部120は、種々のデータを記憶するものであり、例えばDVDおよびBD等の光ディスクのような、楽曲記録再生装置100に着脱可能な外部記録媒体であったり、または、ハードディスク等の楽曲記録再生装置100に内蔵される記録装置である。記憶部120は、楽曲記憶部121、プレイリスト記憶部122、および関連情報記憶部123を含む。記憶部120に含まれる各部の詳細については後述する。
取得部140は、楽曲データ等の各種データを外部から取得する。取得部140は、例えば、CDやDVD等のパッケージメディアからデータを取得するものであってもよいし、ネットワークを介してサーバ等の外部装置からデータを取得するものであってもよい。取得部140によって取得されたデータは記憶部120に記憶される。
GUI部160は、ユーザからの入力を受け付ける入力装置および表示装置を備え、ユーザによる指示を受け付けたり、ユーザに情報を提示したりする。また、音声エンコーダ130は、楽曲の音声データを入力し、音声データを所定の方式で符号化する。音声デコーダ150は、符号化された音声データを復号し、図示しないスピーカ等に出力する。
次に、楽曲記録再生装置の機能的な構成について説明する。図2は、楽曲記録再生装置の主な機能的構成を示す図である。図2において、取得部140は、上述したように外部から楽曲データを取得する。楽曲データには、楽曲の音声データの他、アーティスト名やアルバムタイトル等の書誌情報のデータが含まれている。楽曲記憶部121は、取得部140によって取得された楽曲データを記憶する。
関連情報抽出部111は、楽曲データから関連情報を抽出する。また、関連情報記憶部123は、抽出された関連情報を記憶する。ここで、関連情報とは、楽曲に関する情報であり、書誌情報、音楽特徴量、物理特徴量、および印象情報を含む概念である。書誌情報とは、例えば、アーティスト名、アルバムタイトル、作詞者、作曲者、編曲者、ジャンル、および演奏時間等の情報である。音楽特徴量は、テンポや調性など、楽曲の音楽的な特徴を示す数値である。物理特徴量は、楽曲信号のパワーや周波数変化度などの楽曲の信号波形に関する特徴を示す数値である。印象情報は、楽曲の印象、すなわち、楽曲に対して聴者が受ける印象を示す数値である。印象情報とは、例えば、「明るさ=5」や、「激しさ=1」というように、1以上の項目(「明るさ」や「激しさ」)毎に数値が設定された情報である。これら関連情報の抽出方法の詳細について後述する。
また、プレイリスト記憶部122は、プレイリストと、そのプレイリストのプレイリストストーリ情報(以下、単に「ストーリ」と記載する)とを対応付けて記憶する。プレイリストは、1以上の楽曲について、各楽曲の再生順序を示すリストである。また、ストーリは、そのプレイリストに含まれる少なくとも複数の楽曲について、当該楽曲の関連情報または関連情報から得られる情報を楽曲の再生順に並べた情報である。ストーリは、プレイリストに含まれる楽曲毎の関連情報の値の変遷を表している。
図3は、ストーリの一例を示す図である。図3は、再生順に楽曲A、楽曲B、楽曲C、および楽曲Dという4つの楽曲を含むプレイリストのストーリを示している。図3(a)に示すストーリは、各楽曲A〜Dのジャンル情報を楽曲の再生順に並べた情報である。具体的には、図3(a)に示すストーリでは、関連情報としてジャンル情報が再生順に並べられている。また、図3(b)に示すストーリは、各楽曲A〜Dのテンポ情報を楽曲の再生順に並べた情報である。なお、図3では、関連情報は、上記書誌情報の一例であるジャンル情報、および、上記音楽特徴量の一例であるテンポ情報であったが、他の実施形態においては、関連情報は、楽曲の何らかの特徴を表す情報であればよい。なお、ここでは、ジャンルに関するストーリおよびテンポに関するストーリという2種類のストーリがプレイリスト記憶部122に記憶されるものとするが、プレイリスト記憶部122に記憶されるストーリの種類は1種類であってもよいし、3種類以上であってもよい。
また、条件受付部114は、GUI部160を用いて、ユーザからプレイリストを指定する入力を受け付ける。プレイリスト検索部113は、プレイリスト記憶部122に記憶されているプレイリストの中から、ユーザによって指定されたプレイリストに類似するプレイリストを検索する。プレイリストの検索方法の詳細については後述する。
ストーリ生成部112は、プレイリスト検索部113またはプレイリスト記憶部122からプレイリストを入力し、入力したプレイリストのストーリを生成する。ストーリの生成方法の詳細については後述する。
なお、上記関連情報抽出部111、ストーリ生成部112、プレイリスト検索部113、および条件受付部114はCPUで構成され、所定のプログラムをCPUが実行することによって各部の機能が実現される。また、他の実施形態においては、上記各部111〜114は、LSI等の集積回路や専用の信号処理回路を用いて1チップ化したものを用いてもよいし、複数のチップで構成されてもよい。なお、ここではLSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。
次に、以上のように構成される楽曲記録再生装置100における動作について説明する。楽曲記録再生装置100は、記憶部120に記憶されているプレイリストの中から、ユーザによって指定されたプレイリストに類似するプレイリストを選出し、さらに、記憶部120に記憶されている楽曲の中から、選出したプレイリストにより示される楽曲を連続して再生するものである。以下では、プレイリストを検索する処理を説明する前にまず、検索処理の準備処理である、(1)楽曲データを記憶する処理、(2)プレイリストを作成する処理、および(3)ストーリを生成する処理について説明する。
(1)楽曲データを記憶する処理
まず、楽曲データを記憶部120に記憶する場合の処理について図2を用いて説明する。取得部140は、上述したように、ネットワークを介して接続される外部装置や、楽曲記録再生装置100に着脱可能な記録媒体から楽曲データを取得する。なお、取得部140は、ユーザの指示に従って楽曲データの取得を行ってもよいし、自動的に(例えば定期的に)楽曲データを取得してもよい。取得部140によって取得された楽曲データは、関連情報抽出部111および楽曲記憶部121へ出力される。
取得部140から出力された楽曲データは、楽曲記憶部121において記憶される。なお、楽曲記憶部121に楽曲データを記憶する際、楽曲記録再生装置100は、音声デコーダ150と音声エンコーダ130とを用いて、楽曲データに含まれる音声データの符号化方式を別の符号化方式に変換してもよい。例えば、MP3の符号化方式で音声データを取得した場合、音声デコーダ150を用いて復号し、その後、音声エンコーダ130でAACの符号化方式に変換してから楽曲記憶部121に記憶するようにしてもよい。
また、取得部140から出力された楽曲データは、関連情報抽出部111によって関連情報が抽出される。関連情報が例えば上記書誌情報である場合、関連情報抽出部111は、楽曲データに含まれているアーティスト名等の情報を書誌情報として抽出することができる。また、関連情報が例えば上記物理特徴量および音楽特徴量である場合、関連情報抽出部111は、楽曲データに含まれている音声データから物理特徴量および音楽特徴量を算出するようにしてもよい。また、ID3タグやMPEG7などにおいて物理特徴量および音楽特徴量の数値がメタ情報として楽曲データに含まれている場合には、楽曲データからこれらの数値を抽出してもかまわない。さらには、ネットワークを介して、CDDB(CD DataBase)などのデータベースから検索することによって物理特徴量および音楽特徴量を得るようにしてもかまわない。また、印象情報は、例えば、書誌情報、音楽特徴量、および物理特徴量の全部または一部を用いて算出される。
以上のように抽出された関連情報のデータは関連情報記憶部123へ出力され、関連情報記憶部123において記憶される。以上の処理によって、取得された楽曲データが記憶部120に記憶されるとともに、楽曲に関する関連情報のデータが記憶部120に記憶される。なお、関連情報は、プレイリストのストーリを生成する際に用いられる。
(2)プレイリストを作成する処理
次に、楽曲記録再生装置100においてプレイリストを作成する処理について説明する。図4は、プレイリストを作成する処理の流れを示すフローチャートである。まず、ステップS401において、制御部110は、GUI部160を制御し、楽曲記憶部121に記憶されている楽曲のうちから再生すべき楽曲を指定するユーザの指示を受け付ける。例えば、再生すべき楽曲を指定する操作と、再生ボタンを押下する操作とが受け付けられる。なお、プレイリストを用いることによって複数の楽曲を連続して再生する指示を受け付けるようにしてもよい。
続くステップS402において、制御部110は、音声デコーダ150等を用いて、ユーザによって指定された楽曲を再生する。楽曲の再生は、当該楽曲が最後まで再生されるまで、または、ユーザによって楽曲の再生を停止する指示が行われる(例えば、停止ボタンまたはスキップボタンが押下される)まで行われる。楽曲の再生が停止されると、ステップS403の処理が実行される。
ステップS403において、制御部110は、S402における再生が終了した楽曲の再生時間が閾値(T1)を超えているか否かを判定する。例えば、楽曲の再生途中で、停止ボタンやスキップボタンの押下等により再生が中断された場合には、再生されていた楽曲は、ユーザのその時のイメージに合わなかった(聴きたくなかった)楽曲である可能性が高いと考えられる。また、ある一定以上の時間再生されていれば、ユーザのその時のイメージに合った所望の楽曲であったものの再生途中で飽きてしまったために、停止ボタンやスキップボタンの押下によって他の楽曲を検索しようとした可能性が高いと考えられる。したがって、ステップS403における閾値を用いた判定によって、再生曲が所望の楽曲であった否かを判定することができる。なお、上記閾値T1は一定値でもよいが、楽曲の長さによって変わることが望ましい。例えば、閾値T1を再生曲の曲長の半分の値とし、楽曲の半分以上が再生されれば所望の楽曲であったと判定することができる。ステップS403の判定において、再生時間が閾値T1を超えていると判定される場合、ステップS404の処理が実行される。一方、再生時間が閾値T1を超えていないと判定される場合、ステップS404の処理がスキップされてステップS405の処理が実行される。
ステップS404において、制御部110は、ステップS402で再生された楽曲を再生履歴として記憶部120に記憶する。つまり、再生された楽曲がユーザの所望していた楽曲であると判断される場合、当該楽曲は再生履歴として保存される。ステップS404の後、ステップS405の処理が実行される。
ステップS405において、制御部110は、ステップS402における楽曲の再生終了から所定時間以内に、新たな楽曲の再生が指示されたか否か判定する。例えば、次に再生すべき楽曲が所定時間以内にユーザによって指定された場合には、ステップS405の判定結果は肯定となる。この場合には、次の楽曲を検索する等の理由によりユーザは一時的に再生を中断していると判断できるからである。逆に、所定時間以内に指示が行われない場合には、ユーザは楽曲の聴取をしなくなったと判断することができるので、ステップS405の判定結果は否定となる。なお、次に再生すべき楽曲を指定する指示とは、例えば、ステップS402において停止ボタン等の押下により楽曲の再生が中断されている場合においては、次に再生すべき楽曲を再生する指示(再生を再開する指示)であり、ステップS402において楽曲が最後まで再生されている場合においては、次に再生すべき楽曲を選択する指示である。
また、次に再生すべき楽曲がプレイリストによって決められている場合には、ステップS405の判定を次のように行うことができる。すなわち、この場合、ステップS402で最後まで楽曲が再生されていれば、プレイリストに従って次の楽曲を再生すればよいので、ステップS405の判定結果は肯定となる。一方、ステップS402において停止ボタン等の押下により楽曲の再生が中断されている場合においては、次に再生すべき楽曲を再生する指示が所定時間以内にユーザによって行われればステップS405の判定結果は肯定となり、当該指示が所定時間以内に行われなければステップS405の判定結果は否定となる。
ステップS405の判定結果が否定の場合、ステップS406の処理が実行される。一方、ステップS405の判定結果が肯定の場合、ステップS402の処理が再度実行され、以降、ステップS405の判定結果が肯定となるまでステップS402〜S405の処理が繰り返される。
ステップS406においては、ステップS404で再生履歴として保存された楽曲がプレイリストとしてプレイリスト記憶部122に記憶される。なお、このとき、再生履歴として保存されていた内容は破棄しておく。ステップS406の後、楽曲記録再生装置100は、図4に示す処理を終了する。
以上のようにして、楽曲を再生する際においてユーザは、無意識のうちに多くのプレイリストを登録することが可能となる。ユーザはその時の気分や状況等によって再生曲を取捨選択するので、ユーザが心地よいと感じる楽曲のプレイリストは、ユーザのそのときの気分や状況等によって様々に変化すると考えられる。このため、ユーザが実際に再生した楽曲をプレイリストとして登録しておくことで、様々の気分や状況に対応した様々なプレイリストを記憶することができる。そのため、ユーザが所望のプレイリストを検索する際においても、その時の気分や状況に適したプレイリストを容易に検索することが可能となる。
なお、プレイリストは、ユーザが手操作で楽曲を選択することによって作成されてもよいし、商用パッケージとして購入したアルバムに含まれている複数の楽曲をプレイリストとして取得部140が取得することによって得られてもよい。また、取得部140によってネットワーク等を介してサーバにアクセスし、他のユーザが作成したプレイリストをダウンロードして取得してもかまわない。さらには、ユーザが再生ボタンを押下してから停止ボタンを押下するまでに再生された楽曲を1つのプレイリストとして作成してもかまわない。
(3)ストーリを生成する処理
次に、プレイリストからストーリを生成する処理について説明する。図5は、プレイリストからストーリを生成する処理の流れを示すフローチャートである。図5では、関連情報として楽曲のジャンルと楽曲のテンポとを用いてストーリを生成する場合を例として説明する。
まず、ステップS501において、ストーリ生成部112は、ストーリを生成すべきプレイリストを取得する。具体的には、プレイリスト記憶部122に記憶されているプレイリストのうちからユーザの指示に従ってプレイリストを取得してもよいし、上記(2)の処理によってプレイリストが作成されたことに応じて、当該作成されたプレイリストをストーリ生成部112が自動的に取得するようにしてもよい。
続くステップS502において、ストーリ生成部112は、選択したプレイリストに含まれる各楽曲の関連情報を関連情報記憶部123から取得する。なお、該当する楽曲の関連情報が関連情報記憶部123に記憶されていない場合、関連情報抽出部111によって関連情報を抽出する。また、該当する楽曲が楽曲記憶部121に記憶されていない場合、当該楽曲のデータを取得部140が外部から取得するようにしてもよい。
ステップS503において、ストーリ生成部112は、ストーリを生成すべき関連情報を1つ選択する。ここでは、楽曲のジャンルおよびテンポを関連情報としてストーリを生成するので、ジャンルおよびテンポのいずれかが選択される。なお、すでに処理済み(ステップS503で選択済み)の関連情報がある場合は、未処理の関連情報が選択される。
ステップS504において、ストーリ生成部112は、ステップS503で選択された関連情報に基づいて、ストーリを示すベクトルを生成する。ここで得られるベクトル(配列)は、プレイリストに含まれる楽曲の数と同数の要素を持ち、各要素の値(属性値と呼ぶ)が各楽曲の関連情報の内容となるベクトルである。また、ベクトルの各要素の順番は、プレイリストにおける各楽曲の再生順に対応する。例えば、楽曲A、楽曲B、楽曲C、および楽曲Dの順番に4つの楽曲を含むプレイリストを例として考える。このとき、楽曲Aのジャンルがポップスであり、楽曲Bのジャンルがクラシックであり、楽曲Cおよび楽曲Dのジャンルがジャズであるとする。この場合、ジャンルについてのベクトルは、(ポップス,クラシック,ジャズ,ジャズ)となる。同様にして、楽曲Aのテンポが“120”であり、楽曲Bのテンポが“100”であり、楽曲Cおよび楽曲Dのテンポが“80”であるとすると、テンポについてのベクトルは、(120,100,80,80)となる。
続くステップS505において、ストーリ生成部112は、ステップS504で得られたベクトルの属性値が数値であるか否かを判定する。そして、ベクトルの属性値が数値である場合にはステップS506の処理を実行し、ベクトルの属性値が数値でない場合にはステップS506の処理をスキップしてステップS507の処理を実行する。
ステップS506においては、ストーリ生成部112は、ステップS504で得られたベクトルをより簡易化な形式に変換する。具体的には、まず、第1の処理として、ステップS504で得られたベクトルにおいて隣り合う要素同士の差分を値とするベクトルを算出する。例えば、楽曲Aのテンポが“120”であり、楽曲Bのテンポが“100”であり、楽曲Cおよび楽曲Dのテンポが“80”である場合、楽曲Bのテンポから楽曲Aのテンポを減算した値を1番目の属性値とし、楽曲Cのテンポから楽曲Bのテンポを減算した値を2番目の属性値とし、楽曲Dのテンポから楽曲Cのテンポを減算した値を3番目の属性値とする。その結果、第1の処理によって得られるベクトルは、(−20,−20,0)となる。次に、第2の処理として、ストーリ生成部112は、各属性値が正であれば“1”、負であれば“−1”に変換する。上記例の場合であれば、第2の処理によって得られるベクトルは、(−1,−1,0)となる。
なお、ステップS506における第1および第2の処理は、プレイリストを検索する際における検索処理を簡易化する目的でベクトルの属性値を“−1”、“0”、および“1”の3値に簡易化するための処理である。他の実施形態においては、ステップS506の変換を行わなくてもよいし、ステップS506とは異なる他の変換処理を行うようにしてもよい。例えば、ベクトルの属性値が3値以上の値をとるようにしてもかまわない。例えば、第2の変換において、テンポの差分が−16となる場合の属性値を“−2”とし、差分が−15以上かつ−6以下となる場合の属性値を“−1”とし、差分が−5以上かつ5以下となる場合の属性値を“0”とし、差分が6以上かつ15以下となる場合の属性値を“1”とし、差分が16以上となる場合の属性値を“2”としてもよい。この場合、上記例の場合に第2の変換によって得られるベクトルは、(−2,−2,0)となる。このように、属性値をより詳細に表すことによって、ストーリをより詳細に表現することができる。以上のステップS506の次にステップS507の処理が実行される。
ステップS507においては、ストーリ生成部112は、ステップS504〜S506で得られたベクトルに対して、関連情報が連続する部分を抽出する変換を行う。具体的には、ストーリ生成部112は、ベクトルの各属性値について、所定回数以上連続して同じ値が続く部分を残し、他の部分の属性値を“NON”とする。例えば、所定回数を2回とし、ジャンルに関して得られたベクトルが(ポップス,クラシック,ジャズ,ジャズ)とすると、変換後のベクトルは、(NON,NON,ジャズ,ジャズ)となる。また、テンポに関して得られたベクトルが(−1,−1,0)とすると、変換後のベクトルは、(−1、−1、NON)となる。本実施形態では、ステップS507によって得られたベクトルをストーリとして用いる。
以上のようにして得られたストーリは、プレイリストのどの区間にどのような特徴があるかを示す。例えば、テンポに関する属性値を有するストーリが(1,1,1,1,NON,NON,NON,NON,NON,NON)である場合、このストーリは、プレイリストの先頭から4割までの曲順においてテンポがだんだん高くなるというプレイリストの特徴を示している。
ステップS508においては、ストーリ生成部112は、全ての関連情報についてストーリを生成したか否かを判定する。全ての関連情報についてストーリ生成処理が完了した場合には、ステップS509の処理が実行される。一方、ストーリ生成処理が完了していない関連情報が存在する場合には、ステップS503の処理が再度実行される。
ステップS509においては、各関連情報についてステップS507で得られたベクトルがストーリとしてプレイリスト記憶部122に記憶される。当該ストーリは、ステップS501で選択されたプレイリストと対応付けて記憶される。
以上のようにして、プレイリストからストーリが生成される。なお、プレイリストからストーリを生成する処理は、楽曲記録再生装置100において実行される必要はなく、例えば、楽曲記録再生装置100はプレイリストを外部装置(例えば、ネットワークを介して通信可能なサーバ)に送信し、プレイリストを受信した当該外部装置が当該プレイリストからストーリを生成して楽曲記録再生装置100へ送信するようにしてもよい。これによっても楽曲記録再生装置100はストーリを取得することができる。
以上に説明した処理によって、プレイリストとストーリとが対応付けて記憶されている状態において、楽曲記録再生装置100は、プレイリストの検索を行うことが可能である。以下、プレイリストの検索について図6および図7を用いて説明する。
図6は、プレイリストを検索する処理の流れを示すフローチャートである。まず、ステップS601において、条件受付部114は、検索の元となるプレイリストの入力を受け付ける。具体的には、条件受付部114は、GUI部160を用いて、プレイリストの入力を受け付ける画面を表示させる。これに応じて、ユーザは、所望のプレイリストとイメージが類似しているプレイリストを入力する。例えば、昨日用いたプレイリストと同じイメージを有する他のプレイリストを所望する場合、ユーザは、昨日のプレイリストを入力すればよい。条件受付部114は、GUI部160に入力されたプレイリストを示す情報をプレイリスト検索部113に渡す。
ユーザによって入力されたプレイリストを取得すると、プレイリスト検索部113は、ステップS602においてプレイリストのストーリをプレイリスト記憶部122から取得する。なお、ストーリは、プレイリスト記憶部122にプレイリストと対応付けて記憶されている。また、プレイリスト記憶部122にストーリがない場合、プレイリスト検索部113は、ストーリ生成部112に対して、プレイリストのストーリを生成する旨の指示を行う。ストーリ生成部112は、この指示に従って、上述した方法(図5参照)によってストーリを生成し、ストーリをプレイリストと対応付けてプレイリスト記憶部122に記憶する。
ステップS603において、プレイリスト検索部113は、プレイリスト記憶部122に記憶されているプレイリストのうちから、ステップS602で取得されたストーリと類似しているストーリを有するプレイリストを選出する。
図7は、図6に示すステップS603の処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS701において、プレイリスト検索部113は、プレイリスト記憶部122に記憶されている各ストーリと、ステップS602で取得されたストーリとについて、正規化を行う。本実施形態において、正規化とは、ストーリの要素数を全て同じにすることである。例えば要素数を10に正規化する場合を例として説明すると、あるプレイリストのテンポに関するストーリが(1,1,NON,NON,NON)である場合、正規化によって得られるストーリは、(1,1,1,1,NON,NON,NON,NON,NON,NON)となる。具体的には、プレイリスト検索部113は、正規化後のストーリの第i番目(iは1以上の整数)の属性値Vn(i)は次式(1)に従って正規化を行う。
Vn(i)=Vo(round(i/Vn_Len*Vo_Len)) …(1)
上式(1)において、Vo(i)は正規化前のストーリの第i番目の属性値であり、Vn_Lenは正規化後のストーリの要素数であり、Vo_Lenは正規化前のストーリの要素数である。round(x)は、値xの小数点以下を四捨五入した整数値を示す。以上のように、正規化によって各ストーリの要素数を等しくすることによって、各プレイリストに含まれる曲数が異なっていても、プレイリスト同士の類似度を容易に判断することができる。なお、ステップS602において複数種類のストーリが取得される場合、プレイリスト検索部113は、ステップS701において、各ストーリについて正規化を行う。
ステップS702において、プレイリスト検索部113は、プレイリスト記憶部122に記憶されている各ストーリについて、ステップS602で取得されたストーリとの類似度を算出する。類似度は、ストーリの種類毎に算出される。具体的には、プレイリスト検索部113は、次式(2)に従って、2つのベクトル(ストーリ)VaおよびVbの類似度Simを算出する。
Sim(Va,Vb)=Sum(Abs(Va−Vb)) …(2)
なお、Abs(V)は、ベクトルVの全ての属性値を絶対値化した値を出力とする関数であり、Sum(V)は、ベクトルVの各属性値の総和を出力とする関数である。
なお、テンポに関するストーリのように、ストーリの属性値が数値である場合において、上式(2)におけるVa−Vbの除算は次のように行う。すなわち、2つのベクトルの属性値が共に数値である場合には2つの数値に対して除算を行う。また、2つのベクトルの属性値のうちいずれか一方の属性値が“NON”である場合、除算の結果を所定の既定値とする。例えば、Va=(1、1、1、NON、NON)とVb=(NON、2、2、NON、NON)との類似度Sim(Va、Vb)は次式(3)のようになる。
Sim(Va,Vb)=Sum(Abs(5、−1、−1、5、5))
=Sum(5、1、1、5、5)
=17 …(3)
なお、上式(3)においては、上記所定の既定値を“5”としている。
また、ジャンルに関するストーリのように、ストーリの属性値が数値でない場合、上式(2)におけるVa−Vbの除算は次のように行う。すなわち、2つの属性値が同じ内容であれば除算結果を“0”とし、2つの属性値が異なる内容であれば除算結果を所定の既定値とする。例えば、ジャンルに関するストーリを示すベクトルについて、ベクトルVa=(ジャズ,ジャズ,ブルース,ブルース,NON)と、ベクトルVb=(ジャズ,ジャズ,NON,ロック,ロック)との類似度Sim(Va,Vb)は、次式(4)のようになる。
Sim(Va,Vb)=Sum(0,0,5,5,5))=15 …(4)
なお、上式(4)においては、上記所定の既定値を“5”としている。
上記(2)に示した計算を行うことによって、2つのストーリ(ベクトル)が類似するほど類似度Simの値が小さくなる。なお、ステップS602において複数種類のストーリが取得される場合、プレイリスト検索部113は、ステップS702において各ストーリについて類似度を算出する。例えば、関連情報がテンポであるストーリとジャンルであるストーリという2種類のストーリが取得される場合、プレイリスト検索部113は、テンポに関するストーリ、および、ジャンルに関するストーリのそれぞれについて類似度を算出する。
ステップS703において、プレイリスト検索部113は、ステップS702で算出したストーリ毎の類似度の総和を算出する。例えば、テンポおよびジャンルの2種類に関する各ストーリについて類似度が算出される場合、2種類の類似度の総和が算出される。なお、このとき、ストーリ毎に重み付けを行ってもよい。
ステップS704において、プレイリスト検索部113は、プレイリスト記憶部122に記憶されている各プレイリストに対して、検索の元となったプレイリストに類似する順に順序を付ける。この順序づけは、ステップS703で算出された類似度に基づいて行われる。すなわち、対応するストーリの類似度の総和が小さいものから順にプレイリストに順序を付ける。したがって、1番目のプレイリストが、検索の元となったプレイリストに最も類似するプレイリストである。以上で図7に示す選出処理の説明を終了する。
図6の説明に戻り、ステップS604において、プレイリスト検索部113は、検索結果をユーザに提示する。具体的には、プレイリスト検索部113は、ステップS704で順番が付された各プレイリストについて、上位から順に所定個数までのプレイリストを画面に表示する。すなわち、プレイリスト検索部113は、画面に表示すべきプレイリストの情報を、GUI部160を用いて表示する。以上で図6に示す処理の説明を終了する。
以上の処理によって、ユーザからプレイリストが入力されると(ステップS601)、そのプレイリストに類似したプレイリストが選出されて(ステップS603)画面に表示される(ステップS604)。これによって、ユーザは、入力したプレイリストに類似するプレイリストを知ることができ、さらには、検索結果のプレイリストを用いて楽曲の再生を行うことができる。したがって、ユーザは、プレイリストを入力するだけで、自己のイメージに合った所望のプレイリストを検索することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るプレイリスト検索装置について説明する。なお、第2の実施形態においても第1の実施形態と同様、プレイリスト検索装置の一例として、楽曲を記録および再生する楽曲記録再生装置に本発明を適用した例について説明する。また、第2の実施形態における楽曲記録再生装置の構成は、第1の実施形態における楽曲記録再生装置100と同じ構成であるので、詳細な説明を省略する。第2の実施形態においては、楽曲記録再生装置においてプレイリストの検索処理を行う際の検索方法および表示画面に関して主に説明する。
図8は、第2の実施形態におけるプレイリストの検索結果を示す画面の一例を示す図である。図8に示すように、画面800には、入力ストーリ表示領域801、候補ストーリ表示領域802、および検索結果表示領域803が含まれる。
入力ストーリ表示領域801には、検索の元となるプレイリストとして入力されたプレイリスト(入力プレイリストと呼ぶ)のストーリ(入力ストーリと呼ぶ)の内容が表示される。ストーリの内容はストーリの種類毎に表示される。図8では、ジャンル情報に関するストーリと、テンポ情報に関するストーリと、印象情報に関するストーリの内容とが表示されている。図8においては、「ジャンル:ALL JPOP」という表現がジャンル情報に関するストーリとして表示されている。この表現は、プレイリストに含まれる全楽曲のジャンルがJPOPであることを示す。また、「テンポ:低→中」という表現がテンポ情報に関するストーリとして表示されている。この表現は、プレイリストの1曲目から最後にかけてテンポが低速から中速の楽曲へと移行するように楽曲が並んでいることを示す。また、「印象:静か→普通」という表現が印象情報に関するストーリとして表示されている。この表現は、プレイリストの1曲目から最後にかけて、楽曲から受ける聴者の印象が静かな印象から普通(静かな楽曲とにぎやかな楽曲の中間)の印象となるように楽曲が並んでいることを示す。
候補ストーリ表示領域802においては、入力ストーリに類似している他のプレイリストのストーリ(候補ストーリと呼ぶ)が表示される。第2の実施形態では、当該候補ストーリは、ストーリの種類毎に表示される。なお、図8では、テンポ情報に関する候補ストーリ、および、印象情報に関する候補ストーリが表示されているが、これに加えてジャンル情報に関する候補ストーリが表示されてもよい。また、ジャンル情報、テンポ情報、および印象情報のうちのいずれか1つのみに関する候補ストーリが表示されてもよい。
図8において、テンポ情報に関する候補ストーリとしては、「テンポ:低→高」および「テンポ:中→高」という表現が表示されている。「テンポ:低→高」という表現は、プレイリストの1曲目から最後にかけてテンポが低速から高速の楽曲へと移行するように楽曲が並んでいることを示す。「テンポ:中→高」という表現は、プレイリストの1曲目から最後にかけてテンポが中速から高速の楽曲へと移行するように楽曲が並んでいることを示す。また、図8では、印象情報に関する候補ストーリとして、「印象:普→にぎやか」という表現が候補ストーリ表示領域802内に表示されている。この表現は、プレイリストの1曲目から最後にかけて、楽曲から受ける聴者の印象が普通の印象からにぎやかな印象となるように楽曲が並んでいることを示す。
このように、図8においては、ストーリの内容を表す情報が、例えば「ジャンル:ALL JPOP」や「テンポ:低→中」といったように、ストーリの内容を示す文字によって表示される。これによって、ユーザにとっては、ストーリの内容がよりイメージしやすくなる。なお、ストーリの内容と、その内容を示す文字との対応を示すテーブルは予め楽曲記録再生装置において用意しておく。楽曲記録再生装置は、ストーリに対応する文字を上記テーブルを参照して決定し、決定した文字を画面に表示させる。なお、他の実施形態においては、ストーリの内容を示す画像(アイコン等)を表示してもよいし、ストーリの内容そのもの(上述したベクトルの内容そのもの)を表示するようにしてもよい。
検索結果表示領域803には、プレイリスト記憶部122に記憶されているプレイリストのうちで、入力プレイリストに最も類似するプレイリストの内容が表示される。検索結果表示領域803に表示されるプレイリストの決定方法は、上述した図6に示す方法と同様である。
以下、第2の実施形態における楽曲記録再生装置の動作を説明する。まず、楽曲記録再生装置は、入力プレイリストの入力を受け付ける。ユーザはプレイリストを入力する。ユーザがプレイリストを入力すると、楽曲記録再生装置は、ステップS602に示した方法で入力プレイリストのストーリを取得し、取得したストーリを示す文字を入力ストーリ表示領域801に表示する。
次に、楽曲記録再生装置は、プレイリストの検索を受け付ける。ユーザが検索を指示すると、楽曲記録再生装置は、図6に示した方法で入力プレイリストに類似するプレイリストの検索を行う。そして、検索の結果、入力プレイリストに最も類似するプレイリストの内容を検索結果表示領域803に表示する。
さらに、楽曲記録再生装置は、候補ストーリを決定して、決定した候補ストーリを示す文字を候補ストーリ表示領域802に表示する。第2の実施形態では、ユーザは、候補ストーリ表示領域802内に表示された候補ストーリを選択することによって、検索条件を変えて再度検索を行うことができる。例えば、図8に示す状態において、ユーザが「テンポ:低→高」を選択すると、入力ストーリ表示領域801内のテンポ情報に関するストーリが、「テンポ:低→高」により示されるストーリに変更され、変更後の内容で再度検索が行われる。これによって、ユーザは、最初の検索によって選出されたプレイリストが気に入らない場合や、または、複数種類のうちの1種類のストーリを変更したい場合等に、検索条件を変えて再度検索を行うことができる。
以下、図9を用いて候補ストーリの決定方法について説明する。図9は、候補ストーリを決定する処理の流れを示すフローチャートである。図9に示す処理は、入力プレイリストに類似するプレイリストを検索する処理が実行され、検索結果表示領域803にプレイリストの内容が表示された後で開始される。
まず、ステップS901において、制御部110は、入力ストーリに含まれる各種類のストーリのうちの1種類を選択する。ここで、ステップS901で選択されたストーリを示すベクトルを、「選択ベクトル」と呼ぶ。
ステップS902において、制御部110は、選択ベクトルの特徴箇所を抽出する。ここで、特徴箇所とは、選択ベクトルが数値の属性値を有する場合、ベクトルの属性値が1つ前の要素の属性値と異なる値になる箇所である。この場合、制御部110は、当該特徴箇所の始端および終端の属性値を抽出する。第2の実施形態においては、上記ステップS506における変換を行わないものとし、例えば、テンポに関する選択ベクトルを(120,100,80,80)とすると、特徴箇所の始端として1番目の楽曲のテンポの値“120”が抽出され、特徴箇所の終端として3番目の楽曲のテンポの値“80”が抽出される。
また、選択ベクトルが数値の属性値を有しない場合、特徴箇所とは、同じ属性値が連続している箇所である。この場合、制御部110は、特徴箇所の属性値を抽出する。第2の実施形態においては、上記ステップS506における変換を行わないものとし、例えば、ジャンルに関する選択ベクトルを(ポップス,クラシック,ジャズ,ジャズ)とすると、特徴箇所として“ジャズ”の属性値が抽出される。
ステップS903において、制御部110は、ステップS902と同様の方法で、候補ベクトルの特徴箇所を抽出する。ここで、候補ベクトルとは、プレイリスト記憶部122に記憶されているストーリに含まれる関連情報を示すストーリを示すベクトルのうちで、選択ベクトルと同じ関連情報に関するベクトルである。制御部110は、選択ベクトルと同様候補ベクトルについても特徴箇所の始端および終端の属性値を抽出する。
ステップS904において、制御部110は、選択ベクトルに対する各候補ベクトルの類似度StSimを算出する。具体的には、類似度StSimは、次の式(5)に従って算出される。
StSim=α*StVecSim+β*StValSim …(5)
上式(5)において、StVecSimは、選択ベクトルと候補ベクトルとの類似度を示し、上記ステップS702で算出される類似度である。また、StValSimは、上記特徴箇所に関する、選択ベクトルと候補ベクトルとの類似度である。すなわち、ステップS902およびS903で抽出した属性値の類似度である。選択ベクトルが数値の属性値を有する場合、StValSimは、ステップS702と同様の方法で算出される。また、選択ベクトルが数値の属性値を有しない場合、特徴箇所として抽出された属性値が、選択ベクトルと候補ベクトルとで一致すれば、StValSim=0となり、選択ベクトルと候補ベクトルとで一致しなければ、StValSimは所定の既定値となる。また、定数αおよびβはそれぞれの類似度の重み係数であり、類似度の重要度によって適当な値に設定される。
ステップS905において、制御部110は、ステップS904で算出された類似度StSimが所定の閾値以下である候補ベクトルを、候補ストーリとして提示する候補から除外する。ここで、類似度StSimが所定の閾値以下であることは、選択ベクトルと候補ベクトルとが非常に類似していることを意味する。ステップS905において選択ベクトルと非常に類似する候補ベクトルを候補から除外するのは、入力ストーリとはやや異なるストーリを候補ストーリとして提示するためである。
ステップS906において、制御部110は、ステップS905で除外されなかった候補ベクトルのうちから、ステップS904で算出された類似度StSimが小さいものから順に所定個数の候補ベクトルを選出する。ここで選出された候補ベクトルにより示されるストーリが候補ストーリとして表示される。
ステップS907において、制御部110は、入力ストーリに含まれる全てのストーリについて候補ストーリを選出したか否かを判定する。選出していない候補ストーリが存在する場合、ステップS901の処理が再度実行される。一方、全ての候補ストーリが選出された場合、制御部110は図9に示す処理を終了する。
図9に示す処理が終了すると、図8に示すように、候補ストーリが候補ストーリ表示領域802に表示される。候補ストーリが画面に表示されると、楽曲記録再生装置は、入力ストーリの変更の受付を開始する。そして、ユーザが候補ストーリを選択すると、楽曲記録再生装置は、入力ストーリの一部を、選択された候補ストーリにより示される内容に変更する。ユーザにより検索指示が行われると、楽曲記録再生装置は、変更後の内容でプレイリストの検索を開始するとともに、変更後の内容について候補ストーリを決定する。以降、ユーザにとって所望のプレイリストが選出されるまで、検索条件(入力ストーリ)の変更処理と検索処理とが繰り返される。
以上のように、第2の実施形態によれば、候補ストーリを用いることによって入力プレイリストの内容をストーリ毎に変更することが可能となる。したがって、ユーザは検索条件をより詳細に設定することができ、所望のプレイリストをより正確に検索することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、ユーザの簡単な入力操作によって所望に近いプレイリストを検索することができ、未知のプレイリストから、ユーザが検索したいイメージに合ったプレイリストを効率的に検索する装置等として利用することが可能である。
第1の実施形態に係るプレイリスト検索装置の一例である楽曲記録再生装置の構成を示す図 第1の実施形態における楽曲記録再生装置の主な機能的構成を示す図 第1の実施形態におけるストーリの一例を示す図 第1の実施形態おける、プレイリストを作成する処理の流れを示すフローチャート 第1の実施形態における、プレイリストからストーリを生成する処理の流れを示すフローチャート 第1の実施形態における、プレイリストを検索する処理の流れを示すフローチャート 第1の実施形態における、図6に示すステップS603の処理の詳細を示すフローチャート 第2の実施形態におけるプレイリストの検索結果を示す画面の一例を示す図 第2の実施形態において候補ストーリを決定する処理の流れを示すフローチャート
符号の説明
100 楽曲記録再生装置
110 制御部
111 関連情報抽出部
112 ストーリ生成部
113 プレイリスト検索部
114 条件受付部
120 記憶部
121 楽曲記憶部
122 プレイリスト記憶部
123 関連情報記憶部
130 音声エンコーダ
140 取得部
150 音声デコ−ダ
160 GUI部
801 入力ストーリ表示領域
802 候補ストーリ表示領域
803 検索結果表示領域


Claims (5)

  1. プレイリストを検索するプレイリスト検索装置であって、
    プレイリストと、プレイリストに含まれる少なくとも複数の楽曲について当該楽曲の関連情報を再生順にみたときの推移を示すストーリ情報とを対応付けて記憶するプレイリスト記憶部と、
    検索条件となるストーリ情報を指定するための入力を受け付ける条件受付部と、
    前記プレイリスト記憶部に記憶されているプレイリストのうちから、前記検索条件となるストーリ情報に類似するストーリ情報が対応付けられるプレイリストを検索して選出するプレイリスト検索部と
    前記プレイリスト記憶部に記憶されているプレイリストのうちから、前記プレイリスト検索部によって算出されるストーリ情報毎の類似度に基づいて、新たな検索条件となる候補ストーリ情報を算出する候補選出部とを備え、
    前記候補選出部は、前記ストーリ情報において、関連情報が一定値で推移している箇所または漸増および漸減している箇所の関連情報を抽出する特徴箇所抽出部を備える、プレイリスト検索装置。
  2. 前記候補選出部は、類似度が閾値以下であるストーリ情報を候補ストーリ情報から除外する候補ストーリ除外部を備える、
    請求項1に記載のプレイリスト検索装置。
  3. プレイリストを検索するプレイリスト検索方法であって、
    プレイリストと、そのプレイリストに含まれる少なくとも複数の楽曲について、当該楽曲の関連情報または関連情報から得られる情報を楽曲の再生順に並べたストーリ情報とを対応付けて記憶しておき、
    検索条件となるストーリ情報を指定するための入力を受け付ける条件受付ステップと、
    前記プレイリスト記憶部に記憶されているプレイリストのうちから、前記検索条件となるストーリ情報に類似するストーリ情報が対応付けられるプレイリストを検索して選出するプレイリスト検索ステップと
    前記プレイリスト記憶部に記憶されているプレイリストのうちから、前記プレイリスト検索ステップによって算出されるストーリ情報毎の類似度に基づいて、新たな検索条件となる候補ストーリ情報を算出する候補選出ステップとを備え、
    前記候補選出ステップは、前記ストーリ情報において、関連情報が一定値で推移している箇所または漸増および漸減している箇所の関連情報を抽出する特徴箇所抽出ステップを備える、プレイリスト検索方法。
  4. プレイリストを検索するプレイリスト検索装置のコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
    前記プレイリスト検索装置には、プレイリストと、そのプレイリストに含まれる少なく
    とも複数の楽曲について、当該楽曲の関連情報または関連情報から得られる情報を楽曲の再生順に並べたストーリ情報とが対応付けて記憶されており、
    検索条件となるストーリ情報を指定するための入力を受け付ける条件受付ステップと、
    前記プレイリスト記憶部に記憶されているプレイリストのうちから、前記検索条件となるストーリ情報に類似するストーリ情報が対応付けられるプレイリストを検索して選出するプレイリスト検索ステップと
    前記プレイリスト記憶部に記憶されているプレイリストのうちから、前記プレイリスト検索ステップによって算出されるストーリ情報毎の類似度に基づいて、新たな検索条件となる候補ストーリ情報を算出する候補選出ステップとを備え、
    前記候補選出ステップは、前記ストーリ情報において、関連情報が一定値で推移している箇所または漸増および漸減している箇所の関連情報を抽出する特徴箇所抽出ステップとを前記コンピュータに実行させる、プレイリスト検索プログラム。
  5. プレイリストを検索するプレイリスト検索装置に搭載される集積回路であって、
    前記プレイリスト検索装置には、プレイリストと、そのプレイリストに含まれる少なくとも複数の楽曲について、当該楽曲の関連情報または関連情報から得られる情報を楽曲の再生順に並べたストーリ情報とが対応付けて記憶されており、
    検索条件となるストーリ情報を指定するための入力を受け付ける条件受付部と、
    前記プレイリスト記憶部に記憶されているプレイリストのうちから、前記検索条件となるストーリ情報に類似するストーリ情報が対応付けられるプレイリストを検索して選出するプレイリスト検索部と
    前記プレイリスト記憶部に記憶されているプレイリストのうちから、前記プレイリスト検索部によって算出されるストーリ情報毎の類似度に基づいて、新たな検索条件となる候補ストーリ情報を算出する候補選出部とを備え、
    前記候補選出部は、前記ストーリ情報において、関連情報が一定値で推移している箇所または漸増および漸減している箇所の関連情報を抽出する特徴箇所抽出部を備える、集積回路。

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