まず、図1〜図13を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。はじめに、図1に示されるように、本最良形態に係るパチンコ遊技機PMは、外郭方形枠サイズに構成されて縦向きの固定保持枠をなす外枠1と、当該外枠1の開口前面にこれに合わせた方形枠サイズに構成された開閉搭載用の前枠2と、を有する。ここで、外枠1と前枠2とは、互いの正面左側上下に配設されたヒンジ機構3a,3bで横開き開閉及び着脱が可能に取り付けられている。そして、通常時には、正面右側に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して外枠1と係合された閉鎖状態に保持されている。
次に、前枠2の前面側には、前枠2の前面域に合わせた方形状のガラス/球皿一体枠5が正面左側に設けられたヒンジ機構7a,7bを利用して横開き開閉及び着脱可能に組付けられている。そして、通常時には、正面右側の施錠装置4により前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持されている。このように、ガラス枠と球皿枠とが別体となっている従来のパチンコ遊技機と異なり、本最良形態に係るパチンコ遊技機PMではガラス枠と球皿枠とが一体化したガラス/球皿一体枠を採用している。ここで、まず、従来のパチンコ遊技機におけるガラス枠と球皿枠について説明する。ここで、ガラス枠の開放は、例えば遊技球が遊技盤に設けられた釘等に引っ掛かった場合の取り外し等の際に行われる。また、球皿枠の開放は、例えば遊技球の発射装置付近での球詰まりを起こした場合の球抜きの際に行われる。ここで、従来のパチンコ遊技機では、ガラス枠及び球皿枠は物理的に別体として備えられている。具体的には、まず、従来のガラス枠は、ヒンジを介して前枠の左側(遊技者から見て左側)に回動可能に支持されている。そして、ガラス枠裏面(遊技者から見て裏面)における、前枠に支持されている側と反対側に設けられたガラス枠側係合部と、前枠前面(遊技者から見て前面)における、ガラス枠を支持している側と反対側の、ガラス枠側係合部と対向した位置に設けられた前枠側係合部とが係合し合うことで、ガラス枠は前枠に開放不能に固定される。尚、専用の鍵を鍵穴に差し込み回動させることで、前述した係合が解除されてガラス枠が開放する。他方、従来の球皿枠も、従来のガラス枠同様、ヒンジを介して前枠の左側(遊技者から見て左側)に回動可能に支持されている。そして、球皿枠裏面(遊技者から見て裏面)における、前枠に支持されている側と反対側に設けられた球皿枠側係合部と、前枠前面(遊技者から見て前面)における、球皿枠を支持している側と反対側の、球皿枠側係合部と対向した位置に設けられた係合部とが係合し合うことで、球皿枠は前枠に開放不能に固定される。尚、ガラス枠を開放した後に球皿開放施錠装置を解除することで、前述した係合が解除されて球皿枠が開放する。ここで、従来のガラス枠と球皿枠とが別体である場合、ガラス枠と球皿枠との間の隙間から長尺部材を挿入して賞球を取得する不正行為が実行される危険性がある。
次に、本最良形態に係るガラス/球皿一体枠5を説明することとする。ここで、図2は、パチンコ遊技機PMから取り外した際の、ガラス/球皿一体枠5の正面図である。当該図から分かるように、本最良形態に係るパチンコ遊技機PMでは、従来のガラス枠と球皿枠とが一体化したガラス/球皿一体枠5を有している。より詳細に説明すると、ガラス/球皿一体枠5は、ガラスを包囲して固定可能である枠体5aと、枠体5aに形成された方形枠内に収納されたガラス5bと、演出実行時に遊技者が操作する演出ボタン5cと、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル5d、とを有している。そして、枠体5aには、遊技の際に使用される遊技球を供給するための上皿部5a−1が一体形成されている。この上皿部5a−1には、その下流には打球発射装置に向けて遊技球を誘導する誘導路(図示せず)と、賞球払出ユニットから払い出された遊技球を導入するための導入路(図示せず)と、上皿部5a−1上の遊技球を遊技機外に排出するための排出路(図示せず)と、が形成されている。更に、ガラス/球皿一体枠5には、遊技者により操作可能な球抜き部材5eが備えられており、球抜き部材5eが操作された場合には、上皿部5a−1上の遊技球は排出路を介して遊技機外に排出される。加えて、ガラス5bの周囲の枠体5aには、ソレノイドの励磁や消磁で駆動する可動物5fや各種電飾5gが配されている。
ここで、図1及び図2から分かるように、ガラス5bを包囲して固定している枠体と球皿枠とが一体形成されている。このような構造を採るため、従来のガラス枠と球皿枠とが別体である場合のような、ガラス枠と球皿枠との間の隙間が存在せず、当該隙間からの長尺部材の挿入等による不正行為を有効に防止することが可能となる。
次に、図3を参照しながら、ガラス/球皿一体枠5の裏面構造を説明することとする。ここで、図3は、遊技者と反対側から眺めた、ガラス/球皿一体枠5の裏面構造を示した図である。まず、一体枠5の略中央にはガラス5bが嵌め込まれている。そして、一体枠5の裏面左側には、閉鎖時に前枠2前面(遊技者側)の右側の上中下三箇所に設けられた前枠側係合部2a−1〜2a−3と係合して閉鎖状態を担保するための、一体枠側係合部5h−1〜5h−3が、前枠側係合部2a−1〜2a−3と対向した上中下三箇所の位置に設けられている。以下、当該一体枠5の特徴的構成を列記する。
《配線》
まず、本最良形態に係る一体枠5には、嵌め込まれたガラス5bの周囲に各種基板が内蔵されている。ところで、従来のパチンコ遊技機でも、ガラス枠や球皿枠には各種基板が取り付けられている。ここで、これら各種基板は、複数の配線を介して、前枠裏面に固定されている裏セット枠等に取り付けられている制御基板と電気的に接続している。このような状況下、遊技機の整備等のためにガラス枠を前枠から外す必要性が生じることがある。この場合、前述した複数の配線をすべて外す必要があるために極めて面倒である。更には、従来であれば、演出ボタン用基板は球皿枠の裏面に取り付けられている。したがって、従来のパチンコ遊技機においては、この演出ボタン用基板の配線を外さなくてもガラス枠を取り外すことが可能である。しかしながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機では、ガラス枠と球皿枠が一体化した一体枠であるため、当該一体枠を取り外すためには演出ボタン用基板の配線を外す必要がある。そこで、本最良形態では、一つの基板に他の基板(例えば演出ボタン用基板)への電力供給や情報(信号を含む)送受信の機能、即ち、中継地点的機能を持たせることで、裏セット枠等からの配線(特に、可動物や電飾及び演出ボタンといったサブで管理される基板)を一本化することを実現している。ここで、図4は、一体枠5裏面の配線の様子を示した外観図である。図に示されるように、皿電飾接続基板5i−1は、後述する裏セット枠50に取り付けられている枠演出接続基板5000と回線で接続されており、一体枠5内に備え付けられた他の基板やスピーカ等の中継場所として機能する。尚、皿電飾接続基板5i−1と枠演出接続基板5000とは、複数の回線が一体化してなるハーネスを介して電力供給や情報送受信が実行される。そこで、この皿電飾接続基板5i−1と接続している他の基板等を説明すると、まず、枠上電飾基板5i−2、枠右電飾基板5i−3及び枠左電飾基板5i−4が一体枠5に内蔵されている。ここで、枠上電飾基板5i−2は、図1に示される可動物5fの可動に係るソレノイドを駆動させたり上部に設けられた電飾5gに電力供給するための基板である。また、枠右電飾基板5i−3及び枠左電飾基板5i−4は、図1に示される電飾5gやスピーカ5jに電力供給等するための基板である。更に、演出ボタン電飾基板5i−5は、演出ボタンに施された電飾に対して電力供給等するための基板である。演出ボタンスイッチ基板5i−6は、演出ボタンを振動させるための振動モータに対して電力供給したり演出ボタンの入力信号を皿電飾接続基板5i−1に出力するための基板である。尚、他にも、図4には示さないが、左下皿や右下皿の電飾に対して電力供給等をするための左下皿電飾基板や右下皿電飾基板、所謂パトランプに対して電力供給等するためのパトランプ電飾基板等、各種基板が皿電飾接続基板5i−1と接続している。
次に、一体枠5に内蔵されている基板の内、発射ハンドルに係る要素(例えば、球送りソレノイドやハンドルユニット)に対しての電源供給等を行うためのハンドル接続基板5i−7は、配線を介して裏セット枠50に取り付けられた払出制御基板3000と接続している。尚、図5は、一体枠5に取り付けられた基板等の配線図の詳細である。尚、本最良形態では、このハンドル接続基板5i−7を皿電飾接続基板5i−1と接続しないように構成したがこれには限定されない。このハンドル接続基板5i−7を皿電飾接続基板5i−1と接続するように構成すれば、皿電飾接続基板5i−1に取り付けられた、枠演出接続基板5000と接続している配線を外すだけで、一体枠5を前枠2から外すことが可能となる。
次に、図6を参照しながら、前枠2に取り付けられている状態の一体枠5を説明する。図6に示すように、本最良形態に係るガラス/球皿一体枠5は、ヒンジ機構7a、7bを介して前枠2の左側(遊技者から見て左側)に回動可能に支持されている。そして、ガラス/球皿一体枠5(遊技者から見て裏面)における、前枠2に支持されている側と反対側に設けられた一体枠側係合部5h−1〜5h−3(図3参照)と、前枠2前面(遊技者から見て前面)における、一体枠を支持している側と反対側の、一体枠側係合部と対向した位置に設けられた前枠側係合部2a−1〜2a−3とが係合し合うことで、一体枠5は前枠2に開放不能に固定される。尚、専用の鍵を鍵穴に差し込み回動させることで、前述した係動が解除されて一体枠5が開放する。
ここで、図7は、一体枠5を回動可能に固定する側の前枠2の斜視図及び正面図である。まず、前枠2前面(遊技者側)の左側には、一体枠5を回動可能に固定するためのヒンジ機構7a、7bが取り付けられている。そして、前枠2前面(遊技者側)の右側には、一体枠5を前枠2に対して閉じた際、一体枠5の一体枠側係合部5h−1〜5h−3と係合して一体枠5の閉状態を担保するための、前枠側係合部2a−1〜2a−3が、一体枠側係合部5h−1〜5h−3と対向した上中下三箇所の位置に設けられている。以下、当該前枠2の特徴的構成を説明する。
まず 図7(及び図6)に示されるように、前枠2前面(遊技者側)の右側上下には、一体枠5上部(特に右上部)の開放を検知するための上部一体枠開放スイッチ2b−1、一体枠5下部(特に右下部)の開放を検知するための下部一体枠開放スイッチ2b−2が取り付けられている。そして、前枠2の中央付近(一体枠5の球皿部の裏面)にも、一体枠5中程の開放を検知するための中央部一体枠開放スイッチ2b−3が取り付けられている。ここで、図8(代表として中央部一体枠開放スイッチ2b−3)に示されるように、これらスイッチ2b−1〜2b−3は、遊技者と遊技機を基準として前後方向に変位可能な変位部材2b−1−1〜2b−3−1と、変位部材2b−1−1〜2b−3−1が変位した際に、変位した旨の信号を出力する信号出力回路2b−1−2〜2b−3−2とから構成される。
ここで、図8(a)に示すように、一体枠5が正常に閉鎖されている際には、これら三箇所の開放スイッチの変位部材2b−1−1〜2b−3−1と対向する一体枠5の裏面がこれら変位部材を押し付けた状態となる。この場合には後述するような一体枠開放エラー報知処理等が実行されない。他方、図8(b)に示すように、上部での一体枠側係合部材と前枠側係合部材とがうまく噛み合っていないとか不正行為等の実施により一体枠5と前枠2との間に隙間が形成された場合、当該隙間が形成された箇所における変位部材が変位する。この場合、上部の開放スイッチに関するエラー報知処理等が実行される。
ところで、上部と下部での一体枠側係合部材5h−1〜5h−3と前枠側係合部材2a−1〜2a−3とが正しく係合している場合には、中央部一体枠開放スイッチ2b−3の変位部材2b−3−1は一体枠5に押された状態にある{図8(a)参照}。ところで、図9(a)に示すように、賞球が払い出される上皿開口部5a−1−1は、遊技盤10の裏面に配置された、賞球が払い出される賞球払出ユニットUに通じている。したがって、上皿開口部5a−1−1から不正用具を遊技機内に挿入すると遊技盤の裏面に不正用具を到達させることができる。このような構成下、図9(b)に示すように、当該賞球通路UTの壁面を押すと裏セット枠50が一体枠から離れる方向に力が印加される。その結果、裏セット枠50を固定する前枠2も追従して一体枠から離隔し、これに起因して、前枠2に固定されている遊技盤10と一体枠5との間に隙間が形成される。遊技盤と一体枠との間にこのような隙間が形成されると、当該隙間を介して長尺部材(例えばセルロイド)を遊技盤内の入賞口の下方に配すると、所謂リフティングゴトと称される不正行為が実行可能となる。このような不正行為が実行された場合、上下二箇所に設けられた上部一体枠開放スイッチ2b−1及び下部一体枠開放スイッチ2b−2のみでは当該不正行為は検知できない。そこでこのような不正行為を検知するために中央部開放スイッチ2b−3が設けられている。図9(b)に示すように、上皿開口部から不正用具を押し当てることで遊技盤10と一体枠5との間に隙間が形成された場合、中央部一体枠開放スイッチ2b−3の変位部材2b−3−1は、正常時の完全に引込んだ状態からやや一体枠5側(遊技者側)に突き出た状態となる。このような状態となった場合、中央の開放スイッチに関するエラー報知処理等が実行される。尚、前枠2は、ヒンジを介して木枠60に回動可能に固定されている。
尚、前枠2が外枠1に対して閉鎖状態にあるか否かを検知するための前枠開放スイッチ2cも設けられている。尚、図10は、前枠2に取り付けられた開放スイッチ等の配線図の一例である。
次に、前枠2の裏面に固定されている裏セット枠50について説明する。ここで、図11は、裏セット枠50を裏側(遊技者側と反対側)から眺めた図である。前枠2の裏面側には、中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりもやや小型の方形枠状に形成された裏セット枠50が、前枠2の裏側に設けられた複数のレバーL2,L・・・を利用して着脱可能にセット保持される。裏セット枠50の各部には、遊技球を貯留する球貯留タンク51、球貯留タンク51から供給された遊技球を流下させる過程で前後2列に整列させるタンクレール52、所定数量の遊技球を整列状態で待機させる待機通路53、遊技盤10における入賞状態等に基づいて遊技球を払い出す球払出装置54、球払出装置54から払い出された遊技球を上皿に導く球払出通路55等の賞球装置が装備されている。以下、各種基板と配線の様子を説明する。
まず、はじめに、裏セット枠50には直接取り付けられていない基板(主制御基板1000及び副制御基板2000)について説明する。前述のように、裏セット枠50の前面(遊技者側)には前枠2が存在し、前枠2には遊技盤10(遊技盤ユニット)が固定されている。ここで、この遊技盤10の裏面には、パチンコ機の全体の制御を行う主制御手段(主制御基板)1000(主制御基板ケースに収容)と、演出表示装置の画像表示等の演出制御を行う副制御手段2000(副制御基板ケースに収容)とが固定されている。したがって、遊技盤を前枠2に固定した場合、主制御基板1000や副制御基板2000は、前枠2の背後に配された裏セット枠50側に位置する。ここで、裏セット枠50には巨大な開口部が形成されている結果、図11に示すように、遊技盤10裏面に固定されたこれら主制御基板1000と副制御基板2000は当該開口部を介して裏セット枠50を貫通し裏面に露出することとなる。
次に、裏セット枠50に取り付けられている各種基板を説明する。まず、図11に示すように、賞球払出ユニットによる賞球の払出を制御する払出制御手段(払出制御基板)3000(払出制御基板ケースに収容)と、遊技機の各部に電力供給する電源手段4000(電源基板ケースに収容)、一体枠5に取り付けられた可動部材5f、電飾5g及びスピーカの制御や電源供給等を行う枠演出接続基板5000と、パチンコ遊技機PMの遊技状態等の遊技情報を外部に出力するための外部(出力)端子板600と、CRユニットと電気的に接続可能な遊技球等貸出装置接続端子板700と、主制御基板1000から遊技盤に設けられた各種構成要素への情報等送信(例えば、第1種であれば特別図柄表示部での表示制御関連情報、第2種であれば役物可動制御情報)や遊技盤に設けられた各種構成要素(例えば入球センサ)から主制御基板1000への信号受信等を中継する遊技盤中継端子板800を有している。ここで、図12は、遊技盤10及び裏セット枠50等に取り付けられた基板等の電子部品の配線図である。尚、当該配線については後述する。
ここで、まず、図13を参照しながら、副制御基板2000の構造について説明することとする。本最良形態に係る副制御基板2000は、所謂サブメイン制御基板と称される、主制御基板1000からのコマンドに基づいて演出全般を制御する演出制御基板2100と、所謂サブサブ制御基板と称される、演出制御基板2100からのコマンドに基づいて画像演出を制御する画像制御基板2200と、盤面電飾や盤面の可動物や電源供給等のインターフェースに係る演出インターフェース基板2300と、を有している。ところで、これら基板同士の従来の電気的接続はハーネスを介してなされているが、この場合だと配線の引き回しに労を要するという問題がある。本最良形態では各基板同士が接触する側壁にコネクタ(一方がオス型で他方がメス型)が設けられている。そして、図13(a)に示すように、例えば最初に画像制御基板2200を遊技盤に固定し、続いて、図13(b)に示すように、画像制御基板2200の右側壁に設けられた右コネクタに、演出制御基板2100の左側壁に設けられた左コネクタを挿入した上で演出制御基板2100を固定し、最後に、図13(c)に示すように、画像制御基板2200の左側壁に設けられた左コネクタに、演出インターフェース基板2200の右側壁に設けられた右コネクタを挿入した上で演出インターフェース基板2300を固定する。このように構成することで、ハーネスを使用することによる引き回しの面倒さを回避しつつ、各基板同士の電気的接続を簡易且つ確実に行うことが可能となる。更には、各基板同士のコネクタによる接続により物理的に一体化できる。
《配線》
次に、図12を参照しながら、各基板間の主たる配線について説明することとする。まず、主制御基板1000の配線について説明する。はじめに、主制御基板1000と演出制御基板2100との間には、主制御基板1000からの情報及びコマンド(例えば、図柄に関する停止図柄情報や変動態様情報、変動開始コマンドや変動終了コマンド等)を送信するための配線が設けられている。更に、主制御基板1000と払出制御基板3000との間には、主制御基板1000から払出制御基板3000へのコマンドや情報送信(例えば賞球払出コマンド)、払出制御基板3000から主制御基板1000への情報(例えばエラー情報)送信、更には払出制御基板3000から主制御基板1000への電源供給のための配線が設けられている。更に、主制御基板1000と遊技盤中継端子板800との間には、主制御基板1000から遊技盤に設けられた各種構成要素への情報等送信や遊技盤に設けられた各種構成要素から主制御基板1000への信号受信等のための配線が設けられている。
次に、副制御基板2000の配線について説明する。はじめに、副制御基板2000の内、演出制御基板2100と主制御基板1000との間には、前述のように主制御基板1000からのコマンド等の各種制御情報を演出制御基板2100側に送信するための配線が設けられている。更に、演出制御基板2100と枠演出接続基板5000との間には、演出に関する情報を送受信するための配線が設けられている。また、副制御基板2000の内、画像制御基板2200と液晶中継基板との間には、液晶の駆動やバックライト電源を供給するための配線が設けられている。尚、この画像制御基板2200から電源供給された液晶中継基板からは、液晶パネルに液晶用電源を供給する配線が設けられている。更には、この液晶中継基板とインバータ基板との間にも、液晶のバックライト電源を供給するための配線が設けられている。そして、インバータ基板から液晶パネルに対してバックライト電源としてのCCFL電源を供給する配線が設けられている。
次に、払出制御基板3000の配線について説明する。はじめに、主制御基板1000と払出制御基板3000との間には前述の配線が設けられている。更に、払出制御基板3000と電源基板4000との間には、電源を供給するための配線が設けられている。更に、払出制御基板3000は、上皿が一杯であることを検知する満タンスイッチからの配線とも接続している。このように満タンスイッチからの配線が払出制御基板3000に繋がっているため、満タン(或いは不正行為)を検知した場合、払出制御基板3000がただちに賞球払出を停止することが可能となる。更に、払出制御基板3000は、上述した上扉開放スイッチ2b−1、下扉開放スイッチ2b−2及び中扉開放スイッチ2b−3からの配線とも接続している。このように一体枠5の開放に伴う不正行為の危険性が生じた場合、即ち、これらスイッチからの信号を受信した場合には、例えば、払出制御基板3000側でただちに賞球払出を停止させることが可能になる。同様に、払出制御基板3000は、上述した前枠開放スイッチ2cからの配線とも接続している。このように前枠2の開放に伴う不正行為の危険性が生じた場合、即ち、当該スイッチからの信号を受信した場合には、例えば、払出制御基板3000側でただちに賞球払出を停止させることが可能になる。更に、払出制御基板3000と賞球払出ユニット(賞球カセット)との間には、払出制御及び賞球払出ユニットからの各種検知情報(例えば球センサ、電波センサからの検知信号)の受信等のための配線が設けられている。更に、払出制御基板3000と遊技球等貸出装置接続端子板との間には、CRユニットからの貸出情報や払出完了情報等の送受信のための配線が設けられている。
次に、枠演出接続基板5000の配線について説明する。まず、枠演出接続基板5000と電源基板4000との間には、電源を供給するための配線が設けられている。このように、枠演出接続基板5000が他の基板を介すること無く電源基板4000から直接電力が供給されるように構成されている。ここで、枠演出接続基板5000に電源基板4000から直接電力が供給される理由については後述する。次に、枠演出接続基板5000と皿電飾接続基板5i−1との間には、可動物、電飾及び演出ボタン等の制御等及び電源を供給するための配線やスピーカの音声制御のための配線が設けられている。更に、枠演出接続基板5000と演出制御基板2100との間には、前述した、演出に関する情報を送受信するための配線が設けられている(図中の「枠演出接続信号」)。更に、枠演出接続基板5000と演出インターフェース基板2300との間には、演出インターフェース基板2300に対して電源供給するための配線が設けられている(図中の「演出インターフェース電源」)。
ここで、本最良形態における基板及び基板間配線の内、特徴的な基板及び基板間配線を説明することとする。まず、従来の配線例から説明すると、例えば、電源基板→払出制御基板→主制御基板→副制御基板、といった具合に順次下流に電源供給がなされる。そして、下流での副制御基板では、液晶等における画像制御のための電力供給の他、盤面電飾等の電力供給も担っている。しかしながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機では、このような基板構成や基板間配線構成を採ると問題を招くことがある。この点を以下で詳述する。
本最良形態では、図1に示されるように、ガラス/球皿一体枠5にはソレノイドで駆動する可動物5fが設けられている。このような可動物が存在する場合、電飾5gのみの場合と比較して消費される電力が格段に大きくなる。ここで、一般的な入力電源はAC24Vであるところ、この電源が供給されていれば可動物5fを駆動した場合でも電圧低下を招くことは通常は無い。しかしながら、電源供給状況が劣悪な環境下、例えば入力電源がAC20V程度しかない場合には、可動物5fを駆動するためにソレノイドを励磁した際、電圧が急激に低下する結果、電飾の輝度が低下する等の事態を招くことが危惧される。更には、副制御基板よりも上流に配された払出制御基板や主制御基板に対しても、電圧低下の悪影響を与える危険性がある。例えば、払出制御基板3000は、賞球払出の際、払出ユニットに取り付けられたステッピングモータを励磁させて払出ユニットのスプロケットを回転させるが、賞球払出でない状況下でも所定値(例えば33%)励磁している。これは、賞球払出をしていない状況下でもステッピングモータが停止状態を維持するように所定値励磁することで、台を叩く等の不正行為によりスプロケットが回転して不正に遊技球が払い出されることを防止するためである。しかしながら、払出制御基板3000に接続された他の基板で電力消費され、払出制御基板3000の電圧が低下してしまうと、所定値より小さい励磁となり不正行為の危険性が高まる。
このような事態の一回避手法が、ガラス/球皿一体枠5に配された、電飾や可動物等の所謂枠演出に関する要素に対する電源供給をするための裏セット枠側に設けられた中継基板として、電源基板と配線で接続された枠演出接続基板5000を設けた点である。このように、枠演出接続基板5000と電源基板との間に配線を設けることにより電源基板から直接枠演出接続基板5000に対して電力供給するように構成されている。したがって、可動物を駆動する等して一時的に大きい電力が消費される状況に至った場合であっても、主制御基板や払出制御基板を介して電力が供給されている訳ではないので、主制御基板や払出制御基板に対して電圧低下による悪影響を与える事態を回避できる。
更には、前述のように、裏セット枠側に設けられた枠演出接続基板5000とガラス/球皿一体枠5側に設けられた皿電飾接続基板5i−1との間には配線が設けられている。したがって、前述のように、枠演出接続基板5000には電源基板4000からの配線を介して電力が供給されているので、皿電飾接続基板5i−1にはこの枠演出接続基板5000からのルートで電力が供給されることになる。更には、皿電飾接続基板5i−1と他の基板(例えば、電源基板4000や副制御基板2000等)とも配線で接続しているので、当該他の基板からのルートでも電力が供給されている。したがって、仮に可動物を駆動する等して一時的に大きい電力が消費されるに至り、一方のルートだけでの電力では足りない事態を招いても、他方のルートからの電力でこれが補填される結果、全体として電力が低下することを防止できる。更には、枠演出接続基板5000は副制御基板2000に対しても電力供給しているが、何らかの事情により副制御基板2000側で大きな電力が一時的にでも消費されるに至った場合には枠演出接続基板5000側から副制御基板2000側に供給できる電力が足りなくなることもあり得る。この場合には、先ほどとは逆に、皿電飾接続基板から枠演出接続基板側に電力が補填されることとなる。このように、枠演出接続基板5000と皿電飾接続基板との間に配線が設けられていることにより、枠演出接続基板側からの皿電飾接続基板への電力供給と、皿電飾接続基板からの枠演出接続基板側への電力供給という、双方向での電力供給が実現される。
次に、配線に関する更なる特徴点を述べる。前述のように、ガラス/球皿一体枠5には、当該枠の開放を検知するための上部一体枠開放スイッチ2b−1、下部一体枠開放スイッチ2b−2及び中央部一体枠開放スイッチ2b−3が取り付けられているが、これらスイッチと払出制御基板3000との間に配線が設けられており、当該配線を介してこれらスイッチからの信号は払出制御基板3000に入力される。このような構成を採っているため、例えば主制御基板からのコマンドを通じて間接的に賞球払出停止をする場合と比較し、これらスイッチが検知されて不正行為のリスクが高まった際、払出制御基板3000側での判断で直ちに賞球払出を停止することができるので当該リスクに対して迅速な対応が可能となる。
《機能構成》
次に、図14の機能ブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の機能を説明することとする。尚、ここに主として示す機能は、本発明と特に関連する、主制御基板1000、副制御基板2000及び払出制御基板3000の機能である。
(主制御基板1000)
まず、主制御基板1000(主制御手段1000)は、遊技の進行や賞球払出決定に関する制御を司る遊技制御手段1100と、副制御基板2000や払出制御基板3000や各種入賞口(例えば、特図始動口Aや大入賞口B)側等とのコマンド・情報の送受信の制御を司る送受信制御手段1200と、払出関連の処理に関する情報等を一時記憶するための処理関連情報一時記憶手段1400と、電源断時や電源立ち上げ時の制御を司る電源断時・電源絶ち上げ時処理制御手段1700と、主制御基板1000及び払出制御基板3000等でのエラーを制御するエラー制御手段1500と、大入賞口Bが開状態から閉状態に遷移してから所定の有効時間が経過した後に大入賞口センサB−1で入球を検知した場合に当該入球に基づく賞球払出禁止制御を実行する賞球払出禁止制御手段1600と、を有する。
ここで、まず、遊技制御手段1100は、従来の第一種遊技機が有する周知構成である。具体的には、遊技制御手段1100は、特図始動口Aへの遊技球の入球に基づき主遊技側乱数を取得する乱数取得判定実行手段1110と、主遊技側乱数に基づき、遊技者に有利な特別遊技移行抽選を実行する当否抽選手段1120と、主遊技側図柄(特別図柄)に関する表示制御を司る主遊技側図柄制御手段1130と、通常時は閉鎖状態にある大入賞口Bを所定条件下で開放する特別遊技の実行制御を司る特別遊技制御手段1140と、大入賞口B内に備えられた大入賞口センサB−1で入球が確認された場合に賞球払出を決定する賞球払出決定手段1150と、を有している。ここで、乱数取得判定実行手段1110は、主遊技側図柄の変動開始条件を充足していない場合に、所定個数を上限として主遊技側乱数を一時記憶する保留一時記憶手段1111を更に有している。また、主遊技側図柄制御手段1130は、主遊技側乱数に基づき主遊技側図柄の変動態様(変動時間)や停止図柄を決定する主遊技側図柄内容決定手段1131を更に有している。
次に、送受信制御手段1200は、主制御基板1000から副制御基板2000や払出制御基板3000等への送信制御を司る送信制御手段1210と、各種周辺機器(例えば、特図始動口A、大入賞口Bの大入賞口センサB−1、払出制御基板や各種信号出力装置)からの情報(信号も含む)を受信する受信制御手段1220と、を有している。
ここで、送信制御手段1210は、払出制御基板3000側にコマンドや情報を送信するための払出制御側送信制御手段1211と、副制御基板2000側にコマンドや情報を送信するための副制御側送信制御手段1212と、を有している。そして、払出制御側送信制御手段1211は、賞球払出の際、払出制御基板3000側に送信される賞球払出コマンドがセットされる送信コマンド一時記憶手段1211aを更に有している。
また、受信制御手段1220は、遊技機に備えられた信号出力装置(例えば、特図始動口A内に取り付けられた特図始動口入球センサA−1、大入賞口B内に取り付けられた大入賞口センサB−1、入賞口センサS1、S2・・・等)からの情報(信号)を受信する遊技側受信制御手段1221と、払出制御基板3000からの情報を受信する払出制御側受信制御手段1122と、を有している。ここで、遊技側受信制御手段1221は、信号出力装置から受信した情報を、当該情報に係る処理が実行されるまで一時記憶するための遊技側受信情報一時記憶手段1221aを更に有している。また、払出制御側受信制御手段1122は、払出制御基板3000から受信した情報を、当該情報に係る処理が実行されるまで一時記憶するための払出制御側受信情報一時記憶手段1222aを更に有している。
次に、処理関連情報一時記憶手段1400は、賞球払出の順番に到達していない未払賞球情報(待機賞球払出情報)を一時記憶するための未払賞球情報一時記憶手段1410を更に有している。
次に、電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1700は、電源断時に主制御基板側のRAMにバックアップ電源を供給するためのバックアップ電源供給手段1710を更に有している。
次に、エラー制御手段1500は、主制御基板1000及び払出制御基板3000側での賞球払出に関するエラーを含む遊技関連エラー(例えば、賞球払出に関するエラー以外として扉開放エラー等)を監視すると共に、所定のエラーが発生した際に外部に異常を報知する制御を司る異常報知制御手段1510と、所定のエラーが発生した際に不正行為のリスクが高まった状態(警戒状態)として記憶し、不正な賞球払出を防止する制御を司る警戒エラー制御手段1520と、を更に有している。
ここで、異常報知制御手段1510は、遊技関連エラーフラグのオンオフ状態を一時記憶するためのエラーフラグ一時記憶手段1511を更に有している。
また、警戒エラー制御手段1520は、警戒状態の段階を表す指標(警戒エラーレベル)を管理する警戒エラーレベル管理手段1521と、夫々の警戒エラーレベルを解除するまでの期間(警戒エラー期間)を管理する警戒エラー期間管理手段1523と、を更に有している。ここで、警戒エラーレベル管理手段1521は、警戒エラーレベルのレベル数値を一時記憶するための警戒エラーレベル一時記憶手段1522と、発生したエラーに応じて警戒エラーレベルのレベル数値を決定するために参照される警戒エラーレベル決定用参照テーブル1522aを更に有している。
ここで、表1は、警戒エラーレベル決定用参照テーブル1522aの一例である。このように、本最良形態では、不正行為が実行されている可能性が特に高い、一体枠開放(中)エラー、不正入賞エラー等には高い警戒エラーレベル数値が設定されている。
また、警戒エラー期間管理手段1523は、警戒エラーレベル期間の残り時間を計時するための警戒エラー期間管理用タイマ1524(減算タイマ)と、夫々の警戒エラーレベルに応じた警戒エラー期間を決定するために参照される警戒エラー期間決定用参照テーブル1524aを更に有している。ここで、表2は、警戒エラー期間決定用参照テーブル1524aの一例である。このように、本最良形態では、警戒エラーレベルのレベル数値が高くなるに従い警戒エラー期間を長く設定することで、不正行為が実行されている可能性が特に高まった場合には、長期間に渡って警戒状態を維持することができるように構成されている。
次に、賞球払出禁止制御手段1600は、大入賞口Bの大入賞口センサB−1で検知された入賞球を予め定められた閾値(有効時間)に基づき、正常な入球と見做すか不正な入球と見做すかを判定する有効賞球判定手段1610と、該閾値を遊技機の動作環境に合わせて適当な値へと再設定する有効時間再設定制御手段1620と、を更に有している。尚、本最良形態では、デフォルトの有効時間を1.9秒として予め定めておくこととするが、これには限定されない。
ここで、有効賞球判定手段1610は、特別遊技中の状態において大入賞口Bの開放状態後に所定条件を満たし閉鎖状態となった時点から、入賞猶予期間(有効時間)が満了となるまでの期間を管理する有効時間管理手段1611と、特別遊技中の状態において大入賞口Bの開放状態後に所定条件を満たし閉鎖状態となった時点から、入賞猶予期間が満了となるまでの期間を経て、次回大入賞口Bが開放状態となるまでの一連の期間(ラウンド間隔)を管理するラウンド間隔管理手段1613と、有効時間及び有効時間の補正時間(有効時間補正時間)に関する情報が一時記憶される有効時間情報一時記憶手段1615と、を更に有している。ここで、表2には、有効時間補正時間の一例が示されている。このように、本最良形態では、警戒エラーレベルのレベル数値が高くなるに従い、有効時間補正時間の減算幅が大きく設定されている。これにより、不正行為が実行されている可能性が特に高まった場合には、有効時間がより短時間に補正されることで、不正行為を検知しやすい状態となるように構成されている。
ここで、有効時間管理手段1611は、有効時間が満了となるまでの残り時間を計時するための有効時間管理用タイマ1612(減算タイマ)を更に有している。また、ラウンド間隔管理手段1613は、ラウンド間隔が満了となるまでの残り時間を計時するためのラウンド間隔管理用タイマ1614(減算タイマ)を更に有している。
次に、有効時間再設定制御手段1620は、有効時間の再設定に係る所定条件を満たしているかどうかを判定する有効時間再設定条件判定手段1621を更に有している。ここで、有効時間再設定条件判定手段1621は、有効時間の再設定に係る所定条件を決定するために参照される有効時間再設定条件決定用参照テーブル1622と、有効時間の再設定に係る所定条件が一時記憶される有効時間再設定条件一時記憶手段1623と、を更に有している。ここで、表3は、有効時間再設定条件決定用参照テーブル1622の一例である。このように、本最良形態では、有効時間の再設定に係る所定条件を実行条件1、実行条件2、実行条件3と予め定めておき、全ての実行条件を満たした場合に、抽出パターンに従って計時算出された時間を新たな有効時間として再設定するよう構成されている。尚、有効時間を決定するに際しては、例えば電源投入時の最初の大入賞口開放が複数回の単位遊技が実行される特別遊技時である場合、まず抽選を行い、何回目の単位遊技終了時に有効時間決定用の実測をするかを決定し、当該単位遊技終了後、当該単位遊技が閉鎖してから大入賞口センサB−1で最後の球が検知されるまでの時間をサンプリングするように構成してもよい。
(副制御基板2000)
次に、副制御基板(演出制御手段)2000は、主制御基板1000側からの情報(コマンドを含む)を受信するための受信制御手段2100と、副制御側図柄(装飾図柄)の表示制御を司る副制御側図柄制御手段2200と、主制御基板1000や払出制御基板3000側でエラーが発生した場合にエラー報知を実行するエラー報知制御手段2300と、副制御基板2000側での処理に関連した情報を一時記憶するための処理関連情報一時記憶手段2400と、を有している。ここで、受信制御手段2100は、主制御基板1000側から送信された情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2110を更に有している。また、副制御側図柄制御手段2200は、副制御側図柄の変動態様や停止図柄を決定するための副制御側図柄内容決定手段2210を更に有している。ここで、副制御側図柄内容決定手段2210は、副制御側図柄の変動態様を決定する際に参照される変動態様決定用テーブル2211を更に有している。そして、変動態様決定用テーブル2211は、重要エラーが発生していない状況下で副制御側図柄の変動態様を決定する際に参照される非重要エラー時用テーブル2111aと、重要エラーが発生している状況下で副制御側図柄の変動態様を決定する際に参照される重要エラー時用テーブル2111bと、を有している。尚、これらテーブルの詳細は処理欄で説明する。更に、エラー報知制御手段2300は、主制御基板1000側から送信されたエラー内容が重要エラーであるか否かを判定する際に参照される重要エラー判定用テーブル2310と、非重要エラー(本最良形態では、重要エラーである場合には遊技者困難なように装飾図柄の変動態様を通常と異ならせることで報知)が発生した場合に当該エラーの報知態様を決定する際に参照される非重要エラー報知態様参照テーブル2320と、を更に有している。尚、これらテーブルの詳細も処理欄で説明する。
(払出制御基板3000)
次に、払出制御基板3000は、主制御基板1000側やカードユニットC側等とのコマンド・情報の送受信の制御を司る送受信制御手段3100と、払出制御基板3000側での払出等に関連したエラーの制御を実行するエラー制御手段3200と、賞球払出コマンドや貸球コマンドを受けて所定数の遊技球の払出処理を実行する払出制御手段3300と、を有している。以下、各手段について詳述する。
まず、送受信制御手段3100は、主制御基板1000やカードユニットCからの情報(例えば、コマンドや信号)の受信制御を司る受信制御手段3110と、主制御基板1000やカードユニットCへの情報の送信制御を司る送信制御手段3120と、を有している。
ここで、受信制御手段3110は、主制御基板1000からの情報(例えば、コマンド)の受信制御を司るメイン側受信制御手段3111を更に有している。そして、メイン側受信制御手段3111は、主制御基板1000側から送信されてきた情報が一時記憶されるメイン側受信データ一時記憶手段3111aを更に有している。
次に、エラー制御手段3200は、払出制御基板3000側での払出等のエラーフラグのオンオフ状態を一時記憶するためのエラーフラグ一時記憶手段3221を更に有している。
次に、払出制御手段3300は、払出処理の際に必要な情報を一時記憶するための払出処理関連情報一時記憶手段3310を有している。ここで、払出処理関連情報一時記憶手段3310は、払出に関連した状態(例えば、払出中か否か・払出異常が発生しているか否か)を一時記憶するための払出状態フラグ一時記憶手段3311と、払出処理時に、払い出されるべき遊技球数がセットされる払出カウンタ3312と、を更に有している。
《メイン制御基板/払出制御基板間で送受信されるコマンド・情報の内容》
次に、図15を参照しながら、主制御基板1000及び払出制御基板3000間で送受信されるコマンド及び情報の内容を説明する。ここで、本最良形態に係る主制御基板1000から払出制御基板3000へのコマンドは、賞球払出コマンドであることの特定情報及び賞球個数の情報からなる。具体的には、ビット7〜4は、1001固定である(当該コマンドが賞球払出コマンドであることの識別情報)。次に、ビット3〜0は、賞球個数に関するものであり、例えば、0(0000B)は賞球0個であることを意味し、15(1111A)は賞球15個であることを意味する。
次に、払出制御基板3000から主制御基板1000側に送信される払出関連情報を説明することとする。ここで、払出関連情報(賞球払出関連情報又は払出異常関連情報)は、固定値、枠開放状態情報、上皿状態情報、払出装置異常情報及び賞球払出完了情報からなる。具体的には、ビット7及び6は、01固定である。次に、ビット5〜3は、枠開放状態情報である。例えば、「010」は、中央部一体枠開放スイッチ22cが開放検知した状態である。次に、ビット2は、受け皿満タン状態に関するものであり、「0」が受け皿満タンでないことを意味し、「1」が受け皿満タン中であることを意味する。尚、本最良形態では、受け皿が満タンセンサからの信号が払出制御基板3000に入力されるように構成されているが、主制御基板1000側に入力されるように構成してもよい。この場合には、当該受け皿満タン情報は、例えば賞球払出コマンドに付加する。次に、ビット1は、払出装置異常(払出関連エラー)に関するものであり、「0」は払出装置異常ではないことを意味し、「1」は払出装置異常中であることを意味する。最後に、ビット0は、賞球払出完了に関するものであり、「0」は賞球払出完了であることを意味し、「1」は賞球払出未完了であることを意味する。
《処理》
次に、図16〜図38のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機で実行される制御処理を説明する。ここで、図16〜図28が、主制御基板1000側での処理を示すフローチャートである。また、図29〜図32が、払出制御基板3000側での処理を示すフローチャートである。更に、図33〜図38が、副制御基板2000側での処理を示すフローチャートである。以下、順に説明することとする。
《主制御基板側での処理》
まず、図16〜図28のフローチャートを参照しながら、主制御基板1000における処理を説明することとする。まず、図16(左)は、主制御基板1000側で実行されるメイン処理のフローチャートである。はじめに、ステップ1200で、主制御手段1000は、後述する未払出賞球管理処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御手段1000は、後述する払出制御基板3000側へのコマンド送信制御処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御手段1000は、後述する払出制御基板3000側からの情報受信制御処理を実行する。次に、ステップ1500で、主制御手段1000は、後述するエラー時対応制御処理を実行する。そして、ステップ1600で、主制御手段1000は、後述する遊技制御処理を実行し、ステップ1200に移行する。
次に、図16(右)は、NMI信号を受信した際の主制御装置1000側で実行されるメイン処理のフローチャートである。NMI信号を受信した場合、ステップ1700で電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1700は、後述する電断時処理を実行する。尚、NMI信号を受信した場合には、他の処理が実行中であっても他の処理を中断して当該処理を優先実行するように構成されている。以下、各処理を詳述する。
まず、図17は、図16のステップ1200のサブルーチンに係る、未払出賞球(賞球払出コマンド送信前)管理処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1205で、遊技側受信制御手段1221は、遊技側受信情報一時記憶手段1221aを参照し、大入賞口センサB−1以外のいずれかの入賞口センサS(S1、S2・・・)から入賞信号を受信したか否かを判定する。ここで、大入賞口センサB−1からの入賞信号を除外しているのは、後述する処理にて当該入賞が有効と判断された場合のみ賞球払出処理を実行するからである。ステップ1205でYesの場合、ステップ1210で、賞球払出決定手段1150は、受信した入賞信号に係る未払出賞球情報を、未払出賞球情報一時記憶手段1410に一時記憶し、次の処理(ステップ1300の対払出制御基板送信制御処理)に移行する。尚、ステップ1205でNoの場合にも、次の処理(ステップ1300の対払出制御基板送信制御処理)に移行する。
次に、図18は、図16のステップ1300のサブルーチンに係る、対払出制御基板送信制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1305で、払出制御側送信制御手段1211は、第二回線(賞球払出中か否かに係るONOFF信号を送信する線)の入力ポートを参照し、払出信号がOFFであるか否か、即ち、現在払出が実行されていないか否かを判定する。ステップ1305でYesの場合、ステップ1310で、払出制御側送信制御手段1211は、未払賞球情報一時記憶手段1410を参照し、未払出賞球(まだ賞球払出コマンドを払出制御基板3000側に送信していない賞球)が存在するか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1315で、払出制御側送信制御手段1211は、エラーフラグ一時記憶手段1511を参照し、賞球払出を行うことが不適なエラーである賞球払出関連エラー(例えば、払出モータの故障に関するエラー、上皿満タン、一体枠開放エラー等)が発生していないか否かを判定する。ステップ1315でYesの場合、ステップ1320で、払出制御側送信制御手段1211は、未払賞球情報一時記憶手段1410に一時記憶されている、今回払出処理が実行される順番の未払出賞球情報に対応した賞球数分の賞球払出コマンド(図15参照)を、送信コマンド一時記憶手段1211aにセットする。そして、ステップ1325で、払出制御側送信制御手段1211は、今回セットした賞球払出コマンドに対応する未払出賞球情報を、未払出賞球情報一時記憶手段1410から消去し、以後の情報をシフトさせる処理を実行する。次に、ステップ1330で、払出制御側送信制御手段1211は、送信コマンド一時記憶手段1211aにセットした賞球払出コマンドを払出制御基板3000側に送信し、次の処理(ステップ1400の対払出制御基板受信制御処理)に移行する。尚、ステップ1305、ステップ1310及びステップ1315でNoの場合にも、次の処理(ステップ1400の対払出制御基板受信制御処理)に移行する。
次に、図19は、図16のステップ1400のサブルーチンに係る、対払出制御基板受信制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1405で、払出制御側受信制御手段1122は、払出制御側受信情報一時記憶手段1122aを参照し、払出関連情報を受信したか否かを判定する。ここで、ステップ1405でYesの場合、ステップ1410で、エラー制御手段1500は、受信した払出関連情報中にエラー情報(枠開放エラー、上皿満タンエラー、払出関連エラー)が存在するか否かを判定する。ステップ1410でYesの場合、ステップ1415で、エラー制御手段1500は、エラーフラグ一時記憶手段1511にアクセスし、該当するエラーに係るエラーフラグをオンにすることで、払出制御基板3000側でのエラー情報を主制御基板1000側でも管理(一元管理)する。他方、ステップ1410でNoの場合、エラー制御手段1500は、エラーフラグ一時記憶手段1511にアクセスし、払出制御基板3000側でのエラーに係るエラーフラグをオフにする。そして、ステップ1425で、送受信制御手段1200は、受信した払出関連情報中に賞球払出完了情報が存在するか否かを判定する。ステップ1425でYesの場合、ステップ1430で、送受信制御手段1200は、送信コマンド一時記憶手段1211aにセットされている賞球払出コマンド(今回の払出完了に係る賞球払出コマンド)をクリアし、次の処理(ステップ1500のエラー時対応制御処理)に移行する。尚、ステップ1405及びステップ1425でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500のエラー時対応制御処理)に移行する。
次に、図20は、図16のステップ1500のサブルーチンに係る、エラー時対応制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ1505で、エラー制御手段1500は、エラーフラグ一時記憶手段1511を参照し、エラーが発生しているか否かを判定する。ステップ1505でYesの場合、ステップ1510で、エラー制御手段1500は、発生したエラーが重要エラーであるか(例えば、不正行為の危険性が高い枠開放エラー)否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1515で、異常報知制御手段1510は、外部端子板600を介してホールコンピュータに対し、今回発生したエラーに対応したエラー情報を送信する。そして、ステップ1520で、異常報知制御手段1510は、今回発生したエラーに対応したエラー報知コマンドを副制御基板2000側に送信する。次に、ステップ1522で、エラー制御手段1500は、エラーフラグ一時記憶手段1511を参照し、取得したエラー内容と警戒エラーレベル決定用参照テーブル1522aに基づき、発生したエラーが警戒エラーであるか否か(警戒エラーレベルが1以上か否か)を判定する。ステップ1522でYesの場合、ステップ1524で、警戒エラーレベル管理手段1521は、警戒エラーレベル一時記憶手段1522を参照し、取得した警戒エラーレベルのレベル数値と発生したエラーの種類に応じた警戒エラーレベル数値を加算した数値で、警戒エラーレベル一時記憶手段1522の警戒エラーレベルを更新する。次に、ステップ1526で、警戒エラー制御手段1520は、警戒エラーレベル一時記憶手段1522を参照し、取得したレベル数値と警戒エラー期間決定用参照テーブル1524aに基づき有効時間補正時間を決定し有効時間情報一時記憶手段1615に一時記憶する。尚、後述するように、以後の有効時間は、「基本有効時間」(例えば、電源立ち上げ後の特別遊技時に決定した有効時間)と「有効時間補正時間」(警戒エラーレベルに応じて長短)との合計値である(但し、表2に示すように、有効時間補正時間は−であるので有効時間補正時間が長い程、有効時間は短くなる)。次に、ステップ1528で、警戒エラー期間管理手段1523は、警戒エラーレベル一時記憶手段1522を参照し、取得したレベル数値と警戒エラー期間決定用参照テーブル1524aに基づき警戒期間を決定し、警戒エラー期間管理用タイマ1524にセットしてタイマをリスタートさせる。このように、本最良形態では、警戒エラーが発生する度、即ち、大入賞口Bに対する不正行為が実行されるリスクが高まるにつれ、有効時間を短くし、警戒時間を長くし、更に警戒時間をリスタートさせるように構成されている。
次に、ステップ1530で、警戒エラー期間管理手段1523は、警戒エラー期間管理用タイマ1524を参照し、残り時間が0であるか否かを判定する。ステップ1530でYesの場合、ステップ1532で、警戒エラーレベル管理手段1521は、警戒エラーレベル一時記憶手段1522を参照し、取得した警戒エラーレベルのレベル数値を1減算した数値で、警戒エラーレベル一時記憶手段1522の警戒エラーレベルを更新する。尚、警戒期間中に警戒エラーが発生しなかった場合にはレベル値を0クリアするように構成してもよい。次に、ステップ1534で、警戒エラー制御手段1520は、警戒エラーレベル一時記憶手段1522を参照し、取得したレベル数値と警戒エラー期間決定用参照テーブル1524aに基づき有効時間補正時間を決定し有効時間情報一時記憶手段1615に一時記憶する。そして、ステップ1536で、警戒エラー期間管理手段1523は、警戒エラーレベル一時記憶手段1522を参照し、取得したレベル数値と警戒エラー期間決定用参照テーブル1524aに基づき警戒期間を決定し、警戒エラー期間管理用タイマ1524にセットしてタイマをリスタートさせた後、次の処理(ステップ1600の遊技制御処理)に移行する。尚、ステップ1505及びステップ1530でNoの場合にも次の処理(ステップ1600の遊技制御処理)に移行し、ステップ1510でNoの場合にはステップ1520に移行し、ステップ1522でNoの場合にはステップ1530に移行する。
ここで、表4は、主制御基板1000側から副制御基板2000側に送信されるエラー報知コマンドの一例を示したものである(ステップ1510参照)。このように、主制御基板1000側又は払出制御基板3000側で発生したエラー内容と対応したエラー報知コマンドが送信される。
次に、図21は、図16におけるステップ1600のサブルーチンに係る、遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1600(1)で、主制御手段1000は、特別遊技移行に係る始動口(特図始動口A)への入賞を契機として取得される主遊技側乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1600(2)で、主制御手段1000は、後述の通常遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1600(3)で、主制御手段1000は、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1600(4)で、主制御手段1000は、後述の大入賞口関連賞球払出禁止制御処理を実行し、再びステップ1600(1)に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
次に、図22は、図21におけるステップ1600(1)のサブルーチンに係る、主遊技側乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1602(1)で、乱数取得判定実行手段1110は、特図始動口A(演出表示装置下の入賞口)の特図始動口入球検出装置(特図始動口入球センサA−1)から特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1602(1)でYesの場合、ステップ1604(1)で、乱数取得判定実行手段1110は、保留一時記憶手段1111を参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1604(1)でYesの場合、ステップ1606(1)及びステップ1608(1)で、乱数取得判定実行手段1110は、主遊技側乱数(当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得し、乱数取得判定実行手段1110は、特別図柄について何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該主遊技側乱数を保留一時記憶手段1111にセットする。次に、ステップ1610(1)で、送信制御手段1210は、保留一時記憶手段1111を参照し、当該乱数が特別図柄について何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を副制御基板2000側に送信し、次の処理{通常遊技制御処理1600(2)}に移行する。尚、ステップ1602(1)及びステップ1604(1)でNoの場合も次の処理{通常遊技制御処理1600(2)}に移行する。
次に、図23は、図21におけるステップ1600(2)のサブルーチンに係る、通常遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1600(2−1)で、主制御手段1000は、後述する特別図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1600(2−2)で、主制御手段1000は、後述する特別遊技作動条件判定処理を実行し、次のステップ{特別遊技制御処理1600(3)}に移行する。
次に、図24は、図23におけるステップ1600(2−1)のサブルーチンに係る、特別図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1604(2−1)で、主遊技側図柄制御手段1130は、特図変動開始条件を充足しているか否か、即ち、現在特別図柄が変動中でないか及び特別遊技中でないか並びに保留が存在しているか否かを、処理関連情報一時記憶手段1400を参照することで判定する。ステップ1604(2−1)でYesの場合、ステップ1608(2−1)で、主遊技側図柄制御手段1130は、主遊技側図柄制御手段1130は、保留一時記憶手段1111に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る主遊技側乱数を読み出す。次に、ステップ1610(2−1)で、当否抽選手段1120は、主遊技側乱数及び遊技状態に基づき、特図用当否抽選テーブルを参照し、特別図柄当否(大当たり、小当たり)抽選を実行する。そして、ステップ1612(2−1)で、遊技制御手段1100は、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1612(2−1)でYesの場合、ステップ1614(2−1)で、遊技制御手段1100は、処理関連情報一時記憶手段1400の当たりフラグをオンにする。他方、ステップ1612(2−1)でNoの場合には、ステップ1614(2−1)をスキップする。
そして、ステップ1616(2−1)で、主遊技側図柄内容決定手段1131は、特図内容決定用抽選テーブル内の各抽選テーブルを参照し、主遊技側乱数(例えば、特別図柄決定乱数、変動態様決定乱数)に基づいて特別図柄に関する停止図柄及び変動態様を決定し、これらを処理関連情報一時記憶手段1400に一時記憶する。尚、前記参照されるテーブルは、当否結果・遊技状態(確率変動遊技状態や限定頻度遊技状態)に基づいて決定される(以下も同様)。次に、ステップ1618(2−1)で、送信制御手段1210は、ステップ1616(2−1)で決定した特別図柄に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)を副制御基板2000側に送信する。次に、ステップ1620(2−1)で、主遊技側図柄制御手段1130が、所定時間{前記ステップ1616(2−1)で決定した変動態様に係る変動時間}を特図変動管理用タイマにセットする。そして、ステップ1622(2−1)で、主遊技側図柄制御手段1130は、特別図柄表示装置の特図表示部上で、処理関連情報一時記憶手段1400に記憶された変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1624(2−1)で、主遊技側図柄制御手段1130は、処理関連情報一時記憶手段1400の変動中フラグをオンする。
そして、ステップ1626(2−1)で、主遊技側図柄制御手段1130が、所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1626(2−1)でNoの場合には、次の処理{特別遊技作動条件判定処理1600(2−2)}に移行する。他方、ステップ1626(2−1)でYesの場合、ステップ1628(2−1)で、送信制御手段1210は、所定時間に到達した旨のコマンドを副制御基板2000側に送信する。次に、ステップ1630(2−1)で、主遊技側図柄制御手段1130は、特別図柄表示装置の特図表示部上での特別図柄の変動表示を停止し、処理関連情報一時記憶手段1400に記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。
次に、ステップ1632(2−1)で、遊技制御手段1100は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1632(2−1)でYesの場合、ステップ1634(2−1)で、遊技制御手段1100は、処理関連情報一時記憶手段1400の当たりフラグをオフにする。次に、ステップ1636(2−1)で、遊技制御手段1100は、処理関連情報一時記憶手段1400の特別遊技実行許可フラグをオンにし、ステップ1638(2−1)に移行する。尚、ステップ1632(2−1)でNoの場合にも、ステップ1638(2−1)に移行する。
次に、ステップ1638(2−1)で、主遊技側図柄制御手段1130は、処理関連情報一時記憶手段1400の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1640(2−1)で、主遊技側図柄制御手段1130は、特図変動管理用タイマをリセットし、次の処理{特別遊技作動条件判定処理1600(2−2)}に移行する。
尚、ステップ1604(2−1)でNoの場合には、ステップ1642(2−1)で、主遊技側図柄制御手段1130は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1642(2−1)でYesの場合にはステップ1626(2−1)に移行し、Noの場合には次の処理{特別遊技作動条件判定処理1600(2−2)}に移行する。
次に、図25は、図23におけるステップ1600(2−2)のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1602(2−2)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照し、特別遊技実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602(2−2)でYesの場合、ステップ1604(2−2)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400の特別遊技実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ1606(2−2)で、特別遊技制御手段1140は、当該所定態様に基づき、特別遊技内容参照テーブルを参照することにより、当該特別遊技の内容を処理関連情報一時記憶手段1400にセットする。ステップ1608(2−2)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400の特別遊技移行許可フラグをオンにし、次の処理{特別遊技制御処理1600(3)}に移行する。尚、ステップ1602(2−2)でNoの場合にも、次の処理{特別遊技制御処理1600(3)}に移行する。
次に、図26は、図21におけるステップ1600(3)のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602(3)でYesの場合、ステップ1604(3)及びステップ1606(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1608(3)で、送信制御手段1210は、副制御基板2000側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612(3)に移行する。他方、ステップ1602(3)でNoの場合、ステップ1610(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610(3)でYesの場合には、ステップ1612(3)に移行する。尚、ステップ1610(3)でNoの場合には、特別遊技制御手段1140は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(大入賞口関連賞球払出禁止制御処理1600(4))に移行する。
次に、ステップ1612(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612(3)でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614(3)〜1622(3)の処理を行うことなく、ステップ1650(3)に移行する。他方、ステップ1612(3)でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400にセットした開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)をセットする。次に、ステップ1616(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400の入賞球カウンタをゼロクリアする。次に、ステップ1618(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、処理関連情報一時記憶手段1400に記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照し、アタッカーと称される大入賞の大入賞口電動役物を駆動して大入賞口Bを開放し、ステップ1650(3)に移行する。
次に、ステップ1650(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照して大入賞口Bが開放中であるか否かを判定する。ステップ1650(3)でYesの場合には、ステップ1670(3)で、遊技側受信制御手段1221は、遊技側受信情報一時記憶手段1221aを参照し、大入賞口センサB−1から入賞信号を受信したか否かを判定する。ステップ1670(3)でYesの場合、ステップ1672(3)で、賞球払出決定手段1150は、大入賞口Bへの当該入賞に係る未払出賞球情報を、未払出賞球情報一時記憶手段1410に一時記憶し、ステップ1626(3)に移行する。他方、ステップ1670(3)でNoの場合には当該ステップはスキップする。このように、本最良形態では、大入賞口B開放中に大入賞口センサB−1が入球検知した場合には、前述した他の入賞口(図17参照)と同様、無条件に未払出賞球情報一時記憶手段に当該検知情報がセットされる(但し、エラー発生時には無効とするように構成してもよい)。そして、ステップ1626(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1626(3)でYesの場合には、ステップ1630(3)に移行する。他方、ステップ1626(3)でNoの場合、ステップ1628(3)で、特別遊技制御手段1140は、特別遊技管理用タイマ(特に開放時間タイマ)を参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1628(3)でYesの場合にも、ステップ1630(3)に移行し、Noの場合には、次の処理(大入賞口関連賞球払出禁止制御処理1600(4))に移行する。尚、ステップ1650(3)でNoの場合には、ステップ1664(3)へ移行する。
次に、ステップ1630(3)で、特別遊技制御手段1140は、大入賞口Bの大入賞口電動役物の駆動を停止して大入賞口Bを閉鎖する。そして、ステップ1632(3)で、特別遊技制御手段1140は、特別遊技管理用タイマ(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1652(3)で、有効時間管理手段1611は、有効時間情報一時記憶手段1615を参照し、取得した有効時間を有効時間管理用タイマ1612にセットする。次に、ステップ1654(3)で、有効時間管理手段1611は、有効時間情報一時記憶手段1615を参照し、取得した有効時間補正時間で有効時間管理用タイマ1612にセットされた値を補正する。次に、ステップ1656(3)で、有効時間管理手段1611は、有効時間管理用タイマ1612をスタートさせる。次に、ステップ1658(3)で、ラウンド間隔管理手段1613は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照し、取得したラウンド間隔をラウンド間隔管理用タイマ1614にセットする。次に、ステップ1660(3)で、ラウンド間隔管理手段1613は、ラウンド間隔管理用タイマ1614をスタートさせる。そして、ステップ1622(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400内のラウンド終了処理フラグをオンにしてステップ1664(3)に移行する。ここで、「ラウンド終了処理フラグ」とは、ラウンド継続フラグはオンである状況下、大入賞口が閉状態になった後、インターバル時間(ラウンド間期間、終了デモ時間)が経過するまでオンであるフラグである。
次に、ステップ1664(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400内のラウンド終了処理フラグがオフであるか否か、換言すれば、ラウンド終了処理が完了したか否かを判定する。ステップ1664(3)でYesの場合、ステップ1634(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1636(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、大当たりであれば9ラウンド、小当たりであれば1ラウンド)であるか否かを判定する。ステップ1636(3)でYesの場合、ステップ1638(3)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400の特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1640(3)で、送信制御手段1210は、副制御基板2000側に特別遊技終了信号を送信し、次の処理(大入賞口関連賞球払出禁止制御処理1600(4))に移行する。尚、ステップ1664(3)及びステップ1636(3)でNoの場合にも、次の処理(賞球払出禁止制御処理1600(4))に移行する。
次に、図27は、図22におけるステップ1600(4)のサブルーチンに係る、賞球払出禁止制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602(4)で、賞球払出禁止制御手段1600は、処理関連情報一時記憶手段1400内のラウンド終了処理フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602(4)でYesの場合、ステップ1604(4)で、有効時間管理手段1611は、有効時間管理用タイマ1612の値が0を超過しているか否か、換言すると、有効時間が満了していないか否かを判定する。ステップ1604(4)でYesの場合、ステップ1606(4)で、有効賞球判定手段1610は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照し、大入賞口B閉鎖後に大入賞口Bへの入球を検知したか否かを判定する。ステップ1606(4)でYesの場合、賞球払出決定手段1150は、当該入球情報を未払賞球情報一時記憶手段1410に一時記憶し、次の処理(未払出賞球管理処理1200)に移行する。尚、ステップ1602(4)及びステップ1606(4)でNoの場合にも、次の処理(未払出賞球管理処理1200)に移行する。
他方、ステップ1604(4)でNoの場合、ステップ1610(4)で、ラウンド間隔管理手段1613は、ラウンド間隔管理用タイマ1614の値が0を超過しているか否か、換言すると、当該ラウンドと次ラウンド間のインターバル時間が満了していないか否か(或いは終了デモ時間が満了していないか否か)を判定する。ステップ1610(4)でYesの場合、ステップ1612(4)で、有効賞球判定手段1610は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照し、大入賞口B閉鎖後に大入賞口Bへの入球を検知したか否かを判定する。ステップ1612(4)でYesの場合、ステップ1614(4)で、有効時間再設定条件判定手段1621は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照し、取得した当該特別遊技に関する情報及びラウンド数を基に、有効時間再設定条件一時記憶手段1623に一時記憶されている情報と合致しているか否かを判定する。ここで、有効時間再設定条件一時記憶手段1623に一時記憶されている情報は、初回の電源投入時に限り、有効時間再設定条件決定用参照テーブル1622内の任意の条件が選択され設定される。ステップ1614(4)でYesの場合、ステップ1616(4)で、有効時間再設定制御手段1620は、処理関連情報一時記憶手段1400を参照し、取得したラウンド間隔の値とラウンド間隔管理用タイマ1614の値との差を算出した値で、有効時間情報一時記憶手段1615内の有効時間を更新し、次の処理(未払出賞球管理処理1200)に移行する。尚、この更新処理は、当該ラウンドの最終球を検知するまで実行される。また、ステップ1612(4)でNoの場合にも、次の処理(未払出賞球管理処理1200)に移行する。
尚、ステップ1610(4)でNoの場合、ステップ1620(4)で、特別遊技制御手段1140は、処理関連情報一時記憶手段1400内のラウンド終了処理フラグをオフにして次の処理(未払出賞球管理処理1200)に移行し、ステップ1614(4)でNoの場合、ステップ1618(4)で、有効賞球判定手段1610は、エラーフラグ一時記憶手段1511にアクセスし、不正入賞エラーの発生に該当するエラーフラグをオンにし、次の処理(未払出賞球管理処理1200)に移行する。
次に、図28は、図16(右)におけるステップ1700のサブルーチンに係る、電源断時処理のフローチャートである。NMI信号を受信した場合、ステップ1702で、警戒エラーレベル管理手段1521は、警戒エラーレベル一時記憶手段1522を参照し現在の警戒エラーレベルのレベル数値に1を加算し更新する。次に、ステップ1704で、警戒エラー制御手段1520は、警戒エラーレベル一時記憶手段1522を参照し、取得したレベル数値と警戒エラー期間決定用参照テーブル1524aに基づき有効時間補正時間を決定し、有効時間情報一時記憶手段1615に一時記憶する{例えば表2に示すように、レベル数値が1の場合には、有効時間補正時間−0.1(秒)が一時記憶される}。次に、ステップ1706で、警戒エラー期間管理手段1523は、警戒エラーレベル一時記憶手段1522を参照し、取得したレベル数値と警戒エラー期間決定用参照テーブル1524aに基づき警戒期間を決定し、警戒エラー期間管理用タイマ1524にセット{例えば表2に示すように、レベル数値が1の場合には、警戒期間30(分)がセット}してタイマをリスタートさせる。次に、ステップ1708で、電源断時・電源立ち上げ時処理制御手段1600は、メインRAMにバックアップ電源を供給し、現在の遊技状態及び警戒エラーレベルを維持する。ここで、現在の遊技状態としては、現時点における各レジスタの内容、例えば、賞球払出中の場合には賞球払出状態、未賞球払出データがある場合には当該データ、図柄変動中の場合には停止図柄情報等、保留が存在する場合には乱数値及び警戒エラーレベルや各種タイマ類、等を挙げることができる。尚、この後は、図16(右)の処理からも分かるように、当該処理をループし、他の割り込み処理が実行されることを禁止し、電源電圧が降下してCPUが非動作状態になるのを待つ。その後、CPUは非動作状態となるが、メインRAMにはバックアップ電源供給手段1710(バックアップ電源)が供給されているので、当該メインRAMに一時記憶されているデータがそのまま保存され続ける。即ち、電源が完全に遮断された後もメインRAMエリアの内容は現状のまま維持される。尚、前述のように、NMI信号を主制御装置1000が受信した場合、他の割り込み処理が実行されている途中であっても当該処理に移行する。
《払出制御基板側での処理》
次に、図29〜図32を参照しながら、払出制御基板3000側での処理を詳述する。まず、図29は、払出制御基板3000におけるメインルーチンを示すフローチャートである。はじめに、ステップ2100で、払出制御基板(手段)3000は、後述する賞球払出関連情報受信処理を実行する。次に、ステップ2200で、払出制御基板(手段)3000は、後述する賞球払出制御処理を実行する。そして、ステップ2300で、払出制御基板(手段)3000は、後述するエラー判定・エラー時対応制御処理を実行し、ステップ2100に戻る。以下、各サブルーチンについて説明する。
まず、図30は、図29のステップ2100のサブルーチンに係る、賞球払出関連情報受信処理(対主制御基板)のフローチャートである。ここで、当該フローの前半が主制御基板1000からの情報受信処理(及びこれに伴う賞球払出数のセット処理)であり、当該フローの後半が主制御基板1000への情報送信処理である。そこで、前半の主制御基板1000からの情報受信処理(及びこれに伴う賞球払出数のセット処理)から説明すると、まず、ステップ2105で、メイン側受信制御手段3111は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、モータ駆動中フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「モータ駆動中フラグ」とは、払出装置の払出モータが駆動動作中にオンになるフラグである。ステップ2105でYesの場合、ステップ2110で、メイン側受信制御手段3111は、メイン側受信情報一時記憶手段3111aを参照し、賞球払出コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2110でYesの場合、ステップ2115で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、賞球払出開始許可フラグをオンにする。次に、ステップ2120で、払出制御手段3300は、メイン側受信情報一時記憶手段3111aに一時記憶されている賞球払出コマンド情報に基づき、今回払い出されるべき賞球数を導き、当該賞球数情報を払出カウンタ3312にセットし、次の処理(ステップ2125)に移行する。以上で、通常の賞球払出処理が実行される際の、賞球払出数のセット処理を終了する。尚、ステップ2105及びステップ2110でNoの場合にも次の処理(ステップ2125)に移行する。
次に、主制御基板1000への情報送信処理を説明すると、まず、ステップ2125で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、中央部開放エラーフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2125でYesの場合、ステップ2130で、送信制御手段3120は、主制御基板1000側に、中央部一体枠開放スイッチ22cにより開放が検知された旨の情報を送信する。そして、ステップ2135で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の中央部開放エラーフラグをオフにし、ステップ2170に移行する。他方、ステップ2125でNoの場合、ステップ2140で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、上部開放エラーフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2140でYesの場合、ステップ2145で、送信制御手段3120は、主制御基板1000側に、上部一体枠開放スイッチ22aにより開放が検知された旨の情報を送信する。そして、ステップ2150で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の上部開放エラーフラグをオフにし、ステップ2170に移行する。他方、ステップ2140でNoの場合、ステップ2155で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、下部開放エラーフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2155でYesの場合、ステップ2160で、送信制御手段3120は、主制御基板1000側に、下部一体枠開放スイッチ22bにより開放が検知された旨の情報を送信する。そして、ステップ2165で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の下部開放エラーフラグをオフにし、ステップ2170に移行する。他方、ステップ2155でNoの場合、ステップ2167で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、前枠開放エラーフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2167でYesの場合、ステップ2168で、送信制御手段3120は、主制御基板1000側に、前枠開放スイッチ2cにより開放が検知された旨の情報を送信する。そして、ステップ2169で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の前枠開放エラーフラグをオフにし、ステップ2170に移行する。尚、ステップ2165でNoの場合にもステップ2170に移行する。このように、一体枠5及び前枠2には複数の開放スイッチが備えられており、同時に複数の開放スイッチが開放検知することもあるが、同時に開放検知された場合には、最も不正行為のリスクが高い中部一体枠開放スイッチ22cに関する開放エラー情報が主制御基板1000側に優先的に送信される。
次に、ステップ2170で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、払出に関するエラーフラグがオンであるか否か、即ち、上皿満タンエラー、球詰まりエラー、モータ異常エラー等の払出関連エラーが発生したか否かを判定する。ステップ2170でYesの場合、ステップ2175で、送信制御手段3120は、メイン制御基板1000側に対して払出関連エラーが発生した旨の情報を送信し、次の処理(ステップ2180)に移行する。尚、ステップ2170でNoの場合にも次の処理(ステップ2180)に移行する。
次に、ステップ2180で、送信制御手段3120は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出完了フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、「賞球払出完了フラグ」とは、払出制御手段3300により賞球払出が完了したと判定された場合にオンとなるフラグである。ステップ2180でYesの場合、ステップ2185で、送信制御手段3120は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、賞球払出完了フラグをオフにする。そして、ステップ2190で、送信制御手段3120は、主制御基板1000側に対して賞球払出が完了した旨の情報を送信し、次の処理(ステップ2200の賞球払出制御処理)に移行する。尚、ステップ2180でNoの場合にも、次の処理(ステップ2200の賞球払出制御処理)に移行する。以上で、賞球払出完了情報送信処理を終了する。
次に、図31は、図29のステップ2200のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2201で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出強制停止フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「賞球払出強制停止フラグ」とは、後述するステップ2300のエラー判定・エラー時対応制御処理で一体枠や前枠の開放スイッチにより開放検知されたことを契機としてオンとなる、賞球払出中に賞球払出を強制停止させるためのフラグである。ステップ2201でYesの場合、ステップ2205で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出開始許可フラグ(図28のステップ2115参照)がオンであるか否かを判定する。ステップ2205でYesの場合、ステップ2210及びステップ2215で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグをオンにすると共に賞球払出開始許可フラグをオフにする。そして、ステップ2220で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数が所定個数(例えば5個)以上であるか否かを判定する。ステップ2220でYesの場合、ステップ2225で、払出制御手段3300は、所定個数分払い出されるよう、払出装置の払出モータを駆動制御する。他方、ステップ2220でNoの場合、即ち、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数が所定個数に満たない場合には、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数分が払い出されるよう、払出装置の払出モータ13を駆動制御する。そして、ステップ2235で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、モータ駆動中フラグをオンにする。以上で、払出モータ駆動開始処理を終了する。
次に、ステップ2240で、払出制御手段3300は、スプロケット位置確認用センサからのONOFF信号に基づき、ステップ2225又はステップ2230で予定していたモータ駆動が完了したか否かを判定する。ステップ2240でYesの場合、ステップ2245で、払出制御手段3300は、スプロケット位置確認用センサからのONOFF信号に基づき、スプロケットをデフォルト位置で停止させる。そして、ステップ2250で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、モータ駆動中フラグをオフにする。尚、ステップ2240でNoの場合には次の処理(ステップ2255)に移行する。以上で、払出モード停止処理を終了する。
次に、ステップ2255で、払出制御手段3300は、カウントセンサから遊技球検知信号を受信したか否かを判定する。ステップ2255でYesの場合、ステップ2260で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312に一時記憶されているカウンタ値を1減算し、次の処理(ステップ2265)に移行する。尚、ステップ2255でNoの場合にも次の処理(ステップ2265)に移行する。以上で、遊技球検知時処理を終了する。
次に、ステップ2265で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312を参照し、カウント値が0であるか否かを判定する。ステップ2265でYesの場合、ステップ2270及びステップ2275で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグをオフにすると共に賞球払出完了フラグをオンにし、次の処理(ステップ2300のエラー判定・エラー時対応制御処理)に移行する。
他方、ステップ2201でNoの場合、即ち、賞球払出強制停止フラグがオンである場合には、ステップ2205で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出強制停止フラグをオフにする。そして、ステップ2207で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、ステップ2207でYesの場合にはステップ2245に移行する。これにより、一体枠や前枠の開放による不正行為の実行可能性が生じた際、賞球払出予定数に到達していなくとも駆動中の払出モータが強制停止する。他方、ステップ2207でNoの場合には次の処理(ステップ2300のエラー判定・エラー時対応制御処理)に移行する。
他方、ステップ2205でNoの場合、即ち、賞球払出開始許可フラグがオフである場合には、ステップ2280で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、ステップ2280でYesの場合には、ステップ2240に移行して賞球払出動作を継続する。他方、ステップ2280でNoの場合には、ステップ2285で、払出制御手段3300は、賞球払出中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2285でNoの場合には、まだ払出を実行すべき賞球が存在すると判定し、ステップ2220に移行する。他方、ステップ2285でYesの場合及びステップ2265でNoの場合には、次の処理(ステップ2300のエラー判定・エラー時対応制御処理)に移行する。
次に、図32は、図29のステップ2300のサブルーチンに係る、エラー判定・エラー時対応制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2305で、エラー制御手段3200は、中央部一体枠開放スイッチ2b−3の入力ポートを参照し、当該スイッチがオン状態であるか否かを判定する。ステップ2305でYesの場合、ステップ2310で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の中央部開放エラーフラグをオンにする。尚、当該フラグは、主制御基板1000側に当該エラー情報が送信されるまでオンのままである(図30のステップ2130〜ステップ2135)。また、ステップ2315で、エラー制御手段3200は、払出状態フラグ一時記憶手段3311の賞球払出強制停止フラグをオンにし、次の処理(ステップ2325)に移行する。尚、当該フラグは、賞球払出の強制停止処理が実行されるまでオンのままである(図31のステップ2205等)。
次に、ステップ2325で、エラー制御手段3200は、上部一体枠開放スイッチ2b−1の入力ポートを参照し、当該スイッチがオン状態であるか否かを判定する。ステップ2325でYesの場合、ステップ2330で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の上部開放エラーフラグをオンにする。尚、当該フラグは、主制御基板1000側に当該エラー情報が送信されるまでオンのままである(図30のステップ2145〜ステップ2150)。また、ステップ2335で、エラー制御手段3200は、払出状態フラグ一時記憶手段3311の賞球払出強制停止フラグをオンにし、次の処理(ステップ2345)に移行する。尚、当該フラグは、賞球払出の強制停止処理が実行されるまでオンのままである(図31のステップ2205等)。
次に、ステップ2345で、エラー制御手段3200は、下部一体枠開放スイッチ2b−2の入力ポートを参照し、当該スイッチがオン状態であるか否かを判定する。ステップ2345でYesの場合、ステップ2350で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の下部開放エラーフラグをオンにする。尚、当該フラグは、主制御基板1000側に当該エラー情報が送信されるまでオンのままである(図30のステップ2160〜ステップ2165)。また、ステップ2355で、エラー制御手段3200は、払出状態フラグ一時記憶手段3311の賞球払出強制停止フラグをオンにし、次の処理(ステップ2365)に移行する。尚、当該フラグは、賞球払出の強制停止処理が実行されるまでオンのままである(図31のステップ2205等)。以上のように、一体枠の開放を示す開放スイッチが同時に複数検知状態となった場合でも、不正行為のリスクが最も高い中央部一体枠開放スイッチに係る報知処理・賞球払出強制停止処理が優先的に実行されるように構成されている。尚、本最良形態では、他の開放スイッチに係る処理よりも先に実行することで当該優先実行を担保しているが、これには限定されない。
次に、ステップ2365で、エラー制御手段3200は、前枠開放スイッチ2cの入力ポートを参照し、当該スイッチがオン状態であるか否かを判定する。ステップ2365でYesの場合、ステップ2370で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の前枠開放エラーフラグをオンにする。尚、当該フラグは、主制御基板1000側に当該エラー情報が送信されるまでオンのままである(図30のステップ2168〜ステップ2169)。また、ステップ2375で、エラー制御手段3200は、払出状態フラグ一時記憶手段3311の賞球払出強制停止フラグをオンにし、次の処理(ステップ2385)に移行する。尚、当該フラグは、賞球払出の強制停止処理が実行されるまでオンのままである(図31のステップ2205等)。
次に、ステップ2385で、エラー制御手段3200は、払出装置や上皿満タン検知スイッチ等の入力ポートを参照し、いずれかのスイッチがオン状態であるか、即ち、いずれかの払出関連エラーが発生しているか否かを判定する。ステップ2385でYesの場合、ステップ2390で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221の、対応する払出関連エラーフラグをオンにし、次の処理(ステップ2100の賞球払出関連情報送受信処理)に移行する。尚、ステップ2385でNoの場合にも次の処理(ステップ2100の賞球払出関連情報送受信処理)に移行する。
《副制御基板側での処理》
次に、図33〜図38のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の副制御基板2000側での処理の流れを説明する。まず、図33は、副制御基板2000(演出制御手段)側で実行される一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。はじめに、ステップ3100で、演出制御手段2000は、後述する装飾図柄の保留情報管理・保留表示処理を実行する。次に、ステップ3200で、演出制御手段2000は、後述するエラー報知制御処理を実行する。次に、ステップ3300で、演出制御手段2000は、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ3400で、演出制御手段2000は、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。そして、ステップ3500で、演出制御手段2000は、後述する特別遊技中(大当たり中)表示制御処理を実行し、ステップ3100に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
はじめに、図34は、図33でのステップ3100のサブルーチンに係る、保留情報管理・保留表示処理のフローチャートである。まず、ステップ3102で、演出制御手段2000は、メイン側情報一時記憶手段2110を参照し、主制御基板1000側から保留情報を受信したか否かを判定する。ステップ3102でYesの場合、ステップ3104で、演出制御手段2000は、処理関連情報一時記憶手段2400の装図保留カウンタ値に1を加算する。そして、ステップ3105で、演出制御手段2000は、処理関連情報一時記憶手段2400の装図保留カウンタ値と同数の保留表示をし、次の処理(ステップ3200のエラー報知制御処理)に移行する。他方、ステップ3102でNoの場合、ステップ3106で、演出制御手段2000は、メイン側情報一時記憶手段2110を参照し、主制御基板1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ3106でYesの場合、ステップ3108で、演出制御手段2000は、処理関連情報一時記憶手段2400の装図保留カウンタ値に1を減算する。そして、ステップ3110で、演出制御手段2000は、処理関連情報一時記憶手段2400のフラグエリアにアクセスし、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ3105に移行する。
次に、図35は、図33でのステップ3200のサブルーチンに係る、エラー報知制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3202で、エラー報知制御手段2300は、メイン側情報一時記憶手段2110を参照し、主制御基板1000側からエラー情報(表4参照)を受信したか否かを判定する。ステップ3202でYesの場合、ステップ3204で、エラー報知制御手段2300は、重要エラー判定用テーブル2310を参照し、受信したエラー情報が重要エラーであるか否かを判定する。ここで、表5は、重要エラー用判定用テーブル2310の一例である。このように、本最良形態では、不正行為が実行されている可能性が特に高い、上皿満タンエラー、一体枠開放(中)エラー等を重要エラーと判定するように構成されている。
そして、ステップ3204でYesの場合、ステップ3206で、エラー報知制御手段2300は、処理関連情報一時記憶手段2400の重要エラー報知フラグをオンにし、次の処理(ステップ3300の装飾図柄表示内容決定処理)に移行する。尚、後述するように、このフラグがオンになった場合、通常とは異なる装飾図柄変動が実行される。他方、ステップ3204でNoの場合、即ち、主制御基板1000側から受信したエラーが重要エラーでない場合には、ステップ3208で、エラー報知制御手段2300は、非重要エラー報知態様参照テーブル2320を参照し、受信したエラー内容に対応したエラー報知態様を決定し、エラー報知を実行し、次の処理(ステップ3300の装飾図柄表示内容決定処理)に移行する。ここで、表6は、非重要エラー報知態様参照テーブルの一例である。このように、本最良形態では、所定のエラー(例えば、不正行為の可能性がある重要エラー)については、不正行為者に気付かれないようにすることを担保するため、遊技者が分かるような報知態様では報知しないように構成されている。尚、ステップ3202でNoの場合にも次の処理(ステップ3300の装飾図柄表示内容決定処理)に移行する。
次に、図36は、図33でのステップ3300のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ3302で、副制御側図柄内容決定手段2210は、メイン側情報一時記憶手段2110を参照し、主制御基板1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ3302でYesの場合、ステップ3304で、副制御側図柄内容決定手段2210は、処理関連情報一時記憶手段2400を参照し、重要エラー報知フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ3304でYesの場合、ステップ3306で、副制御側図柄内容決定手段2210は、処理関連情報一時記憶手段2400の重要エラー報知フラグをオフにする。そして、ステップ3308で、副制御側図柄内容決定手段2210は、主制御基板1000側から受信した図柄情報とエラー情報に基づき、重要エラー時用テーブル2211bを参照して、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定する。そして、ステップ3312で、副制御側図柄内容決定手段2210は、処理関連情報一時記憶手段2400の図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ3400の装飾図柄表示制御処理)に移行する。ここで、表7は、重要エラー時用テーブル2211bの一例である。尚、本例では重要エラー時用テーブルとして変動態様決定用テーブルのみを示すが、停止図柄決定用テーブルでもよく或いは両方でもよい(更には予告、音響、振動等、副制御基板で制御されるいかなる要素についてテーブル化してもよい)。このように、主制御基板1000側から同一の図柄情報(本例では変動態様情報)が送信されてきた場合でも、発生したエラーの種類により異なる変動態様が割り当てられるように構成されている。このように構成することで、ホールスタッフは装飾図柄の変動態様を確認することにより発生したエラーの種類を把握できる。尚、主制御基板1000側での図柄(特別図柄)変動と副制御基板2000側での図柄(装飾図柄)変動は同期しており、したがって、主制御基板1000側で選択された変動態様と同一時間の変動態様が副制御基板2000側で選択される。例えば、下記表の例の場合、主制御基板側で変動態様Aが選択されたとすると、副制御基板側で選択される変動態様a−2−1、変動態様a−2−2、変動態様a−2−3は変動態様Aと同一時間である。
他方、ステップ3304でNoの場合、ステップ3310で、副制御側図柄内容決定手段2210は、主制御基板1000側から受信した図柄情報に基づき、非重要エラー時用テーブル2211aを参照して、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定し、次の処理(ステップ3400の装飾図柄表示制御処理)に移行する。ここで、表8は、非重要エラー時用テーブル2211aの一例である。尚、上記のように、主制御基板1000側での図柄(特別図柄)変動と副制御基板2000側での図柄(装飾図柄)変動は同期しており、したがって、主制御基板1000側で選択された変動態様と同一時間の変動態様が副制御基板2000側で選択される。例えば、下記表の例の場合、主制御基板側で変動態様Aが選択されたとすると、副制御基板側で選択される変動態様a−1は変動態様Aと同一時間である。
次に、図37は、図33でのステップ3400のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3402で、副制御側図柄制御手段2200は、処理関連情報一時記憶手段2400のフラグエリアを参照し、図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ3402でYesの場合、ステップ3404で、副制御側図柄制御手段2200は、処理関連情報一時記憶手段2400のフラグエリアを参照し、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ3404でYesの場合、ステップ3406及びステップ3408で、副制御側図柄制御手段2200は、処理関連情報一時記憶手段2400のフラグエリア内の図柄変動中フラグをオンにすると共に、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ3410で、副制御側図柄制御手段2200は、処理関連情報一時記憶手段2400の図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置の装図表示部上で装飾図柄の変動表示を開始する。
そして、ステップ3412で、副制御側図柄制御手段2200は、メイン側情報一時記憶手段2110を参照し、主制御基板1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ3412でYesの場合、ステップ3414で、副制御側図柄制御手段2200は、処理関連情報一時記憶手段2400の図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、演出表示装置の装図表示部上で装飾図柄の停止図柄を確定表示する。そして、ステップ3416で、副制御側図柄制御手段2200は、処理関連情報一時記憶手段2400のフラグエリア内の図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(ステップ3500の特別遊技中表示制御処理)に移行する。
尚、ステップ3402でNoの場合はステップ3412に移行し、ステップ3404及びステップ3412でNoの場合は次の処理(ステップ3500の特別遊技中表示制御処理)に移行する。
次に、図38は、図33のステップ3500のサブルーチンに係る、特別遊技中(大当たり中)表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3502で、演出制御手段2000は、処理関連情報一時記憶手段2400のフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ3502でYesの場合、ステップ3504で、演出制御手段2000は、メイン側情報一時記憶手段2110を参照し、主制御基板1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ3504でYesの場合、ステップ3506及びステップ3508で、演出制御手段2000は、処理関連情報一時記憶手段2400のフラグエリア内の特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ3510で、演出制御手段2000は、演出表示装置上で、ステップ1624で主制御基板1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する。次に、ステップ3512で、演出制御手段2000は、メイン側情報一時記憶手段2110を参照し、主制御基板1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6312でYesの場合、ステップ3514で、演出制御手段2000は、演出表示装置上で、大当たり終了表示を行う。そして、ステップ3516で、演出制御手段2000は、処理関連情報一時記憶手段2400のフラグエリア内の特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ3100の保留情報管理・保留表示制御処理)に移行する。尚、ステップ3502でNoの場合はステップ3510に移行し、ステップ3504及びステップ3512でNoの場合は次の処理(ステップ3100の保留情報管理・保留表示制御処理)に移行する。
(作用)
次に、本最良形態に係る作用を説明する。まず、図39は、大入賞口閉鎖後から次回の大入賞口開放までの間に、大入賞口センサB−1により4回の入球が検知された場合において、警戒レベルが0と警戒レベルが3の夫々のケースでの有効賞球判定処理の様子を示した図である。
まず、警戒レベルが0の場合から説明すると、後述する有効時間の再設定処理が実行される状況下ではない場合(通常時、即ち、電源立ち上げ後の最初の特別遊技時では無い場合)、有効時間には初期値(1.9秒)が設定されており、有効時間補正時間には0秒が設定されている(表2参照)。このとき、大入賞口センサB−1により入球が検知された4回のタイミングが、大入賞口閉鎖時点から夫々、1回目=0.3秒後、2回目=0.7秒後、3回目=1.7秒後、4回目=2.1秒後であるとすると、1回目から3回目までは有効時間内であるため、正常な入球と判定された結果、3回の入賞分に相当する賞球の払出処理が行われる。一方、4回目は有効時間外であるため、異常な入賞と判定された結果、不正入賞のエラーとしてエラー処理が行われることとなる。
次に、警戒レベルが3の場合を説明すると、後述する有効時間の再設定処理が実行される状況下ではない場合(通常時、即ち、電源立ち上げ後の最初の特別遊技時では無い場合)、有効時間には初期値(1.9秒)が設定されており、有効時間補正時間には−0.3秒が設定されている(表2参照)。そのため、有効時間として計時される期間が1.9秒から1.6秒へと補正されることとなる。このとき、入賞口センサにより入球が検知された4回のタイミングが、大入賞口閉鎖時点から夫々、1回目=0.3秒後、2回目=0.7秒後、3回目=1.7秒後、4回目=2.1秒後であるとすると、1回目と2回目は有効時間内であるため、正常な入球と判定された結果、2回の入賞分に相当する賞球の払出処理が行われる。一方、3回目と4回目は有効時間外であるため、異常な入球と判定された結果、不正入賞のエラーとしてエラー処理が行われることとなる。
本最良形態によれば、警戒エラーレベルのレベル数値が高くなるに従い、有効時間補正時間の減算幅が大きく設定されるよう構成されているので、不正行為が実行されている可能性が特に高まった場合には、有効時間がより短時間に補正されることで、不正行為を検知しやすくなるという効果を奏する。
更に、警戒エラーレベルのレベル数値は所定時間が経過する度にレベルが降下変動し、それに従い有効時間も初期値へと復元するよう構成されているため、不正行為のリスクが低まった場合には、一般遊技者に不利益とならない状態へ復帰できるという効果を奏する。また、有効時間が不定となるよう構成されているため、所謂リフティングゴトをはじめとする各種不正行為の実行タイミングを把握することが困難となり、不正行為を効果的に防止することができるという効果を奏する。
次に、図40は、大入賞口閉鎖後から次回の大入賞口開放までの間に、大入賞口センサB−1により4回の入球が検知された場合において、有効時間の再設定前(旧有効時間)と再設定後(新有効時間)の夫々のケースでの有効賞球判定処理の様子を示した図である。
まず、有効時間の再設定前の場合から説明する。ここで、図の上段は、「旧有効時間」下で特別遊技が実行された際のタイミングチャートである。本例では、「旧有効時間」として初期値(例えば1.9秒)が設定されており、有効時間補正時間には0秒が設定されている(表2参照)。このとき、入賞口センサにより入球が検知された4回のタイミングが、大入賞口閉鎖時点から夫々、1回目=0.3秒後、2回目=0.7秒後、3回目=1.7秒後、4回目=2.1秒後であるとすると、1回目から3回目までは有効時間内であるため、正常な入球と判定された結果、3回の入賞分に相当する賞球の払出処理が行われる。一方、4回目は有効時間外であるため、異常な入球と判定された結果、不正入賞エラーとしてエラー処理が行われることとなる。
ところで、遊技機の動作環境によっては、短時間内に大入賞口Bへの入球が多発し、大入賞口閉鎖後も入球した球が大入賞口内に滞留してしまうことで、4回目のタイミングにおいても正常な入球である場合が考えられる。そこで、このような状況にも対応できるよう、本最良形態では、「旧有効時間」下で一旦電源を落として再度電源を入れ直すと、最初に実行された特別遊技時において、大入賞口が閉鎖した後に最後の球がセンサで検知されるまでの時間を計測した「実測値」に基づき「新有効時間」が再設定されるように構成されている。具体的には、本例では、「2.3秒」が「新有効時間」として再設定されたとする。この場合、図の下段に示すように、図の上段と全く同じ条件で大入賞口センサB−1で検知がなされたとしても、1回目から4回目までの全ての入球を正常な入球と判定することができる。そのため、遊技機の動作環境に合わせた適切な不正行為の監視に加えて、一般遊技者に不利益とならない状態を作り出せるという効果を奏する。