本発明の実施の形態に係る回胴式遊技機1(以下、「遊技機1」という)の構成について、以下図面を参照しながら説明する。まず、図1を参照して、遊技機1の概観について説明する。
遊技機1には、後述の主制御回路71などを収容するキャビネット1aとキャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられる前面扉1bとが設けられている。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rの表面には複数種類の図柄がリールの回転方向に連続して配されている。具体的には、各リール3L,3C,3Rの表面には一の図柄に割り当てられる領域が複数(即ち、21個)設けられており、これらの各領域に、後述の赤7、青7、バクダン、プラム、赤チェリー、緑チェリー、黒チェリー、リプレイ、又は緑ブランクの各図柄が配されている(後述の図4参照)。各リール3L,3C,3Rは、定速で回転(例えば80回転/分)するように後述の主制御回路71により制御され、リール3L,3C,3Rの表面に配された複数の図柄がリールの回転に伴って変動する。
前面扉1bの中央には、遊技機1の正面側から見てリール3L,3C,3Rの手前側、即ち、リール3L,3C,3Rに重畳する位置に、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5の液晶表示部5aは、縦長矩形の図柄表示領域4L,4C,4R及び演出表示領域23により構成されている。図柄表示領域4L,4C,4Rは、3個のリール3L,3C,3Rに対応して設けられており、対応する各リール3L,3C,3Rの前方に位置するように設けられている。そして、図柄表示領域4L,4C,4Rは、各リール3L,3C,3Rの表面に配された図柄を透過することが可能となっている。即ち、図柄表示領域4L,4C,4Rを透して、その背後に設けられている各リール3L,3C,3Rの回転及びその停止の動作が視認可能となっている。また、液晶表示装置5の演出表示領域23では、遊技に関する映像の表示が行われ、演出が実行される。尚、図柄表示領域4L,4C,4R及び演出表示領域23を含めた液晶表示部5aの表示領域の全体を使って、所定の映像の表示を行い、演出を実行することも可能である。
また、各図柄表示領域4L,4C,4Rには、その表示領域内における上段、中段又は下段の各領域に一の図柄が表示されることにより、対応するリールの表面に配された複数の図柄のうち3個の図柄が表示される(即ち、図柄表示領域4L,4C,4Rは、各リール3L,3C,3Rの表面に配された複数の図柄のうち一部の複数の図柄を夫々表示する図柄表示手段の一例であり、以下では「表示窓」と称す)。表示窓4L,4C,4Rには、上段、中段及び下段の各領域のうち予め定められた何れかを夫々結ぶ擬似的なライン(予め定められた領域の組合せともいえる)が形成される。基本的に、当該ラインにより表示される図柄の組合せに基づいて遊技者に対して付与を行う利益の決定が行われる。
上記ラインとして、具体的に、クロスアップライン8a、トップライン8b、センターライン8c、ボトムライン8d、及び、クロスダウンライン8eの5つが設けられる。センターライン8cは、各表示窓4L,4C,4Rの中段の領域を組み合せてなる。トップライン8bは、各表示窓4L,4C,4Rの上段の領域を組み合せてなる。ボトムライン8dは、各表示窓4L,4C,4Rの下段の領域を組み合せてなる。クロスアップライン8aは、左表示窓4Lの下段、中表示窓4Cの中段、及び右表示窓4Rの上段の各領域を組み合せてなる。クロスダウンライン8eは、左表示窓4Lの上段、中表示窓4Cの中段、及び右表示窓4Rの下段の各領域を組み合せてなる。
液晶表示装置5の下方には、略水平面の台座部10が形成されている。台座部10の右側にはメダル投入口22が設けられ、台座部10の左側には1−ベットボタン11、2−ベットボタン12及び最大ベットボタン13が設けられている。基本的に、メダル投入口22にメダルが放り込まれることに基づいて、及び、ベットボタン11,12,13に対する押圧操作に基づいて、メダルが投入され、上記入賞ライン8a〜8eが有効化される(有効化された入賞ラインを以下、有効ラインという)。有効化されたラインは、後述の利益の付与に係る図柄の組合せが表示されたか否かの判定を行う対象となる。尚、本実施の形態では、遊技媒体としてメダルを使用するが、これに限らず、コイン、遊技球又はトークンなどの他、メダルの数量等の情報を記憶したカード等も適用可能である。また、台座部10の中央には、7セグメントLEDから成り、遊技機1に投入されるメダルの枚数(以下、投入枚数という)や遊技者に対して払い出されるメダルの枚数(以下、「払出枚数」という)などを表示する情報表示部18が設けられている。
台座部10の前面部の左寄りには、メダルのクレジット(Credit)又はメダルの排出(Pay)の切り換えを行うためのC/Pボタン14が設けられている。メダルの排出が行われる場合、払出枚数に応じたメダルが正面下部のメダル払出口15から排出され、メダル受け部16に溜められる。また、クレジットが行われる場合、払出枚数に応じたメダルがクレジットされる。台座部10の前面部の中央には、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられ、各リール3L,3C,3Rの回転を停止させるためのストップボタン7L,7C,7Rが設けられている。ストップボタン7L,7C,7Rの左側には、リール3L,3C,3Rの回転を開始するためのスタートレバー6が設けられている。
以下では、全てのリール3L,3C,3Rが回転しているときに最初に行われる停止操作(即ち、ストップボタン7L,7C,7Rに対する遊技者の押圧操作)を「第1停止操作」といい、第1停止操作の次に行われ、2つのリールが回転しているときに行われる停止操作を「第2停止操作」といい、第2停止操作の次に行われ、残り1つのリールが回転しているときに行われる停止操作を「第3停止操作」という。また、第1停止操作が左ストップボタン7Lに対して行われる場合を「順押し」といい、第1停止操作が中ストップボタン7Cに対して行われる場合を「中押し」といい、第1停止操作が右ストップボタン7Rに対して行われる場合を「逆押し」という。
また、前面扉1bの上部には、LED101が設けられている。LED101は、遊技の状況に応じた点灯パターンにて点灯が行われ、遊技に関する演出が行われる。前面扉1bの下部には、スピーカ21L,21Rが設けられている。スピーカ21L,21Rは、遊技の状況に応じた効果音や楽曲等の音が出力され、遊技に関する演出が行われる。また、図示は省略しているが、キャビネット1aの内部には、遊技機1に電源を入れるための電源ボタン、後述の設定値の変更を開始するための設定変更ボタン、予め定められた複数の設定値の中から何れかを決定するためのリセットボタンが設けられている。
次に、図2を参照して、主制御回路71、副制御回路72、主制御回路71及び副制御回路72と電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を含む遊技機1の回路構成について説明する。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、CPU31、記憶手段であるROM32及びRAM33により構成されている。ROM32には、CPU31により実行される制御プログラム(例えば、後述の図15〜図25参照)、後述の図柄組合せテーブル等の各種テーブル(例えば、後述の図4〜図11参照)等が記憶されている。RAM33には、後述の内部当籤役格納領域等の各種格納領域(例えば、後述の図12及び図13参照)が設けられ、種々のデータが記憶される。
CPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36、及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、基準クロックパルスを発生する。発生される基準クロックパルスに基づいて、後述の割込処理などが行われる。乱数発生器36は、一定の範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、乱数発生器36により発生された乱数から1つの乱数値を抽出(サンプリング)する。
図2の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、情報表示部18、ホッパー40、ステッピングモータ49L,49C,49Rなどがある。また、マイクロコンピュータ30の各出力ポートには、CPU31から出力される制御信号を受けて、前述の各アクチュエータの動作を制御するための各回路がそれぞれ接続されている。各回路としては、表示部駆動回路48、モータ駆動回路39、及びホッパー駆動回路41がある。表示部駆動回路48は、情報表示部18による各種情報(払出枚数やクレジット枚数等)の表示の制御を行う。ホッパー駆動回路41は、ホッパー40によるメダルの排出の制御を行う。モータ駆動回路39は、主制御回路71からのパルスをステッピングモータ49L,49C,49Rに対して出力することによって、ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御し、リール3L,3C,3Rの回転及びその停止の制御を行う。
ここで、本実施の形態では、リールが一回転したことを示すリールインデックスが後述のリール位置検出回路50により検出されてから、ステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数を計数することによって、リールインデックスが検出される位置を基準とするリールの回転角度を検出することとしている。また、ステッピングモータ49L,49C,49Rの回転を所定の減速比をもってリール3L,3C,3Rに伝達するギア(図示せず)が備えられており、ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して16回のパルスの出力が行われることによって、リールの表面に配された図柄1つ分のリールの回転が行われる構成となっている。
具体的には、前述のステッピングモータ49L,49C,49Rに対して出力されたパルスの数は、RAM33のパルスカウンタによって計数され、パルスカウンタにより16回のパルスの出力が計数される毎に、RAM33の図柄カウンタが1ずつ加算される。また、図柄カウンタは、リールインデックスが検出される毎にその値がクリアされる。
ここで、前述のリールの表面に配された各図柄には、リールの回転方向から順に、夫々を識別するための図柄位置「0」〜「20」が規定されている。そして、図柄位置「0」に対応する図柄がセンターライン8c(より正確には、各表示窓4L,4C,4R内の縦方向における中段の領域の中心部)に位置するように、後述のリール位置検出回路50によってリールインデックスが検出される構成となっている。即ち、リールインデックスの検出により図柄カウンタの値が「0」になる際に、図柄位置「0」に対応する図柄がセンターライン8cに位置することとなり、この結果、図柄カウンタと図柄位置とが対応付けられる。
また、ROM32には、各リール3L,3C,3Rの表面に配された図柄の構成(図2参照)をデータとして表した図柄配置テーブルが記憶されている。図柄配置テーブルには、リールインデックスが検出されたときに、各表示窓4L,4C,4Rの中段に位置する図柄を図柄位置「0」として、前述の図柄カウンタと対応する図柄位置「0」〜「20」と、各図柄位置に対応する図柄の種別とが規定されている。従って、図柄配置テーブルと図柄カウンタとに基づいて、各リール3L,3C,3Rの表示窓4L,4C,4Rの中段に位置する図柄や、これに隣接する図柄などが特定可能となる。
尚、本実施の形態では、図柄位置「0」の図柄がセンターライン8cに位置するようにリールインデックスが検出される構成とし、図柄カウンタによりセンターライン8c上にある図柄が特定されるようにしているが(即ち、所定の位置としてセンターライン8cを適用したが)、これに限らず、図柄が特定される位置は任意に変更可能である。例えば、所定の位置として、トップライン8bやボトムライン8dを適用することもできる。このとき、トップライン8b(より厳密には、各表示窓4L,4C,4Rの縦方向における上段の領域の中心部)やボトムライン8d(より厳密には、各表示窓4L,4C,4Rの縦方向における下段の領域の中心部)に図柄位置「0」の図柄が位置するようにリールインデックスが検出される構成を適用することができる。
また、マイクロコンピュータ30の各入力ポートには、スイッチ類等がそれぞれ接続されており、前述のアクチュエータ等の制御が行われる契機となる所定の信号を入力する。具体的には、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7S、1−ベットスイッチ11S、2−ベットスイッチ12S、最大ベットスイッチ13S、C/Pスイッチ14S、設定変更スイッチ19S、リセットスイッチ20S、メダルセンサ22S、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51が接続されている。また、図示を省略しているが、電源ボタンに対する管理者の操作に基づいて、遊技機1に対する電源の供給及び遮断を行うための電源スイッチも設けられている。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6に対する遊技者の傾動操作(即ち、開始操作)を検出し、信号をマイクロコンピュータ30に出力する。ストップスイッチ7Sは、各ストップボタン7L,7C,7Rに対する遊技者の押圧操作(即ち、停止操作)を夫々検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。1−ベットスイッチ11S、2−ベットスイッチ12S、及び最大ベットスイッチ13Sは、1−ベットボタン11、2−ベットボタン12、及び最大ベットボタン13の夫々に対する遊技者の押圧操作(即ち、投入操作)を検出し、該当する投入枚数の加算を要求する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。メダルセンサ22Sは、遊技者の操作によりメダル投入口22に放り込まれたメダルを検出し、1の投入枚数の加算を要求する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
C/Pスイッチ14Sは、C/Pボタン14に対する遊技者の押圧操作を検出し、メダルの排出又はクレジットの切り替えを要求する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。リール位置検出回路50は、例えば発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリール3L,3C,3R毎に検出し、検出した信号をマイクロコンピュータ30に出力する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの動作により、払出枚数が所定枚数に達したか否かを検出し、検出した信号をマイクロコンピュータ30に出力する。
設定変更スイッチ19Sは、設定変更ボタンに対する管理者の操作を検出し、設定値の変更を要求する信号をマイクロコンピュータ30に出力する。リセットスイッチ20Sは、リセットボタンに対する管理者の操作を検出し、検出した信号をマイクロコンピュータ30に出力する。設定値は、遊技者にとっての有利さの度合いを区別するための指標となるデータである。即ち、後述の内部当籤役の当籤確率等に関わり、遊技者及び遊技店側の利益に関わるデータである。利益の付与に係る内部当籤役の当籤確率等が高いほど、より多くのメダルを獲得することができる可能性が生じるので、遊技者にとっては有利となる。本実施の形態では、設定値として「1」〜「6」の6通りが設けられており、スタートスイッチ6S、設定変更スイッチ19S及びリセットスイッチ20Sの入力に基づいて、これらのうち何れかがRAM33の設定値格納領域に格納(記憶)される。尚、設定値として予め定める数値は、例えば「1」及び「6」の2通りなどを適用しても良く、任意に変更可能である。
次に、図3を参照して、副制御回路72の回路構成について説明する。
主制御回路71は、内部当籤役の決定やリールの制御など一連の遊技の進行を制御するものであるのに対し、副制御回路72は、映像、音、光、あるいはこれらを組み合わせた遊技に関する演出の制御を行うものである。主制御回路71と副制御回路72とはハーネスなどにより電気的に接続されており、副制御回路72は、主制御回路71から送信された各種コマンド(後述するスタートコマンドなど)に基づいて演出内容の決定や実行などの各種処理を行う。
副制御回路72は、基本的に、サブCPU81、制御ROM82、SDRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用SDRAM85(フレームバッファ86を含む)、ドライバ87、A/D変換器88、及びアンプ89によって構成される。また、副制御回路72により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、液晶表示装置5、スピーカ21L,21R、及びLED101がある。尚、LED101は、遊技機1の前面に設けられる装飾ランプ(図1参照)に限らず、リール3L,3C,3Rの内部に設けられるバックランプ等としても機能する。
制御ROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。プログラム記憶領域は、サブCPU制御用プログラム(例えば、後述の図26〜図32参照)を記憶する。具体的には、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、主制御回路71との通信を制御するための基板間通信タスク、LED101による光の出力を制御するためのLED制御タスク、スピーカ21L,21Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク、演出の内容(後述の演出識別子等)の決定等を行うための演出登録タスク、決定した演出の内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御するための描画制御タスク等が含まれている。
データ記憶領域は、演出の内容の決定に係るテーブル等(例えば、後述の図14)を記憶するテーブル記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータ等(例えば、後述の図33〜図37に示す映像を表示するためのデータ)を記憶する描画制御データ記憶領域、BGMや効果音といった音データ等を記憶する音声制御データ記憶領域、光の点灯パターン等を記憶するLED制御データ記憶領域等によって構成される。サブCPU81は、主制御回路71から送信された各種コマンドに基づいて、上記制御ROM82内に記憶された制御用プログラム等に従い、映像、音、光の出力を制御する。また、SDRAM83は、サブCPU81が上記制御用プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。SDRAM83には、後述の遊技状態等の各種情報が格納される。
レンダリングプロセッサ84は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに応じて、レンダリングを行う。レンダリングプロセッサ84が行うタスクに必要なデータは起動時に描画用SDRAM85に展開される。描画が行われた映像は、ドライバ87を介して液晶表示装置5により表示される。A/D変換器88は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに応じて、音楽データのデジタルからアナログへの変換を行う。アナログに変換が行われると、アンプ89を介してスピーカ21L,21Rにより出力される。また、サブCPU81には、LED101が接続されており、サブCPU81により出力される信号及び電力に基づいて光が出力される。
次に、図4を参照して、主制御回路71の図柄配置テーブルについて説明する。
図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの表面に配された図柄の配列をデータとして表したものである。各リール3L,3C,3Rの表面に配される図柄の種別としては、赤7、青7、バクダン、プラム、赤チェリー、緑チェリー、黒チェリー、リプレイ、又は緑ブランクが規定されている。図柄配置テーブルには、リールインデックスが検出されたときに、各表示窓4L,4C,4Rの中段に位置する図柄を図柄位置「0」として、前述の図柄カウンタと対応する図柄位置「0」〜「20」と、各図柄位置に対応する図柄の種別とが規定されている。従って、図柄配置テーブルと図柄カウンタとに基づいて、各リール3L,3C,3Rの表示窓4L,4C,4Rの中段に位置する図柄や、これに隣接する図柄などの特定が可能となる。
次に、図5を参照して、主制御回路71の内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルには、遊技状態に応じて決定される内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数とが規定されている。一般遊技状態では、一般遊技状態用内部抽籤テーブルが決定され、基本的に、抽籤回数が27に決定される。後述のレギュラーボーナス(以下、「RB」と略記する)遊技状態では、RB遊技状態用内部抽籤テーブルが決定され、抽籤回数が23に決定される。
次に、図6〜図8を参照して、主制御回路71の内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルでは、各当籤番号に応じて割り当てられた乱数値の下限値及び上限値(即ち、下限値以上且つ上限値以下の数値の範囲)が規定されている。当籤番号は、内部抽籤テーブルに規定される複数の数値の範囲を識別するためのデータであり、後述の内部当籤役の決定等を行う際に用いられるデータである。
内部抽籤テーブルでは、「0〜65535」の範囲から抽出された乱数値が、前述の各当籤番号の数値範囲に属するか否かの判定が行われる。前述の抽籤回数は、この判定を行う回数を示す。抽籤回数分の判定を行った結果、乱数値格納領域に格納されたが何れかの数値範囲に属するとき、該当する当籤番号が決定される。尚、抽出された乱数値が何れの数値範囲にも属さなければ、当籤番号が0に決定される。また、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に規定された上限値と下限値との差に1を加えた数(即ち、数値範囲の大きさであり、図中における幅と等しい)/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(即ち65536)」により算出することができる。
図6は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図7の(1)〜図7の(3)は、リプレイタイム(以下、「RT」と略記する)作動中用内部抽籤テーブルを示す。一般遊技状態用内部抽籤テーブル及びRT作動中用内部抽籤テーブルでは、設定値格納領域に格納される設定値(即ち、1〜6)毎に、当籤番号1〜当籤番号27に応じた下限値及び上限値が規定されている。一般遊技状態用内部抽籤テーブルとRT作動中用内部抽籤テーブルでは、基本的に、後述の再遊技の作動に係る当籤番号(即ち、当籤番号24及び当籤番号25)の当籤確率が異なり、その他の当籤番号(即ち、当籤番号1〜当籤番号23、当籤番号26、及び当籤番号27)の当籤確率は等しくなっている。また、図示は省略したが、設定値格納領域に格納されている設定値が大きいほど、後述のボーナスゲームの作動に係る当籤番号(即ち、当籤番号26及び当籤番号27)の当籤確率が高くなる。
本実施の形態では、RTの種別としてRT1及びRT2の2種類を設けており、作動が行われるRTの種別に応じてRT作動中用内部抽籤テーブルを設けるようにしている。当籤番号24(後述のリプレイ1)及び当籤番号25(後述のリプレイ2)の幅は、図7の(1)に示すRT1作動中用内部抽籤テーブルでは「50958」であるのに対して、一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは「8980」であることから、その当籤確率はRT1作動中の方が極めて高い。また、当籤番号24及び当籤番号25の幅は、図7の(2)に示すRT2作動中用内部抽籤テーブルでは「8981」であるのに対して、一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは「8980」であることから、その当籤確率はRT2作動中の方が僅かに高いが、両者は概ね等しい。尚、後述のボーナスゲームの作動に係る内部当籤役(即ち、BB1、BB2)が持ち越されているときには、当籤番号24(後述のリプレイ1)及び当籤番号25(後述のリプレイ2)の幅は「10923」に変更される。
図8は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜当籤番号23に応じた下限値及び上限値が規定されている。また、RB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと比べて、当籤番号21(後述のプラム)の当籤確率が極めて高く、その他の当籤番号(即ち、当籤番号1〜当籤番号20、当籤番号22、及び当籤番号23)の当籤確率は等しくなっている。尚、RB遊技状態では、当籤番号1〜当籤番号27の何れも決定されない確率(即ち、当籤番号0の当籤確率)は、「4/65535」である。
次に、図9を参照して、主制御回路71の内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルでは、前述の当籤番号1〜当籤番号27の夫々に応じた内部当籤役が規定されている。当籤番号が決定されると、この当籤番号に応じた内部当籤役が決定されるため、当籤番号の決定と内部当籤役の決定とは等価の関係にあるといえる。各内部当籤役は、夫々が1バイトのデータ構成を有する後述の内部当籤役1格納領域及び内部当籤役2格納領域からなる2バイトのデータにより表される。
ここで、複数の当籤番号のうち所定の当籤番号については、複数種類の内部当籤役が共に決定される構成となっている。即ち、赤チェリー、緑チェリー、及び黒チェリー(これらを総称して単に「チェリー」という場合がある)は、夫々が単数で決定される可能性があることに加えて、これらのうちの複数(全てのときも含む)が共に決定される可能性がある。また、赤チェリー、緑チェリー、及び黒チェリーの夫々が単一で決定されるとき、及び、赤チェリー、緑チェリー、及び黒チェリーのうち複数が共に決定されるときの何れも、これと共にボーナスゲームの作動に係る内部当籤役(即ち、BB1又はBB2)が決定される可能性がある。
例えば、当籤番号1〜当籤番号3のときは何れも赤チェリーが決定されるが、これと共に、当籤番号1ではBB1が決定され、当籤番号3ではBB2が決定される(尚、当籤番号2ではチェリーのみ)。また、当籤番号10〜当籤番号12のときは何れも赤チェリー及び緑チェリーが共に決定されるが、これらと共に、当籤番号10ではBB1が決定され、当籤番号12ではBB2が決定される。さらに、当籤番号19及び当籤番号20のときは何れも赤チェリー、緑チェリー、及び黒チェリー(即ち、全てのチェリー)が共に決定されるが、これらと共に、当籤番号19ではBB1が決定され、当籤番号20ではBB2が決定される。
尚、3種類のチェリーのうち、1種類のみが決定されるとき(即ち、チェリーの当籤個数が1個のとき)及び2種類が決定されるとき(即ち、チェリーの当籤個数が2個のとき)は、この一部においてボーナスゲームの作動に係る内部当籤役が決定されるのに対して、3種類が全て決定されるとき(即ち、チェリーの当籤個数が3個のとき)は、必ずボーナスゲームの作動に係る内部当籤役が決定されるようになっている。このように、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役と他の内部当籤役とが共に決定されるようにすると、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役が決定されることに対して遊技者が期待を抱く機会を多く提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、図10を参照して、主制御回路71の図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルでは、予め定められた複数種類の図柄の組合せ(即ち、遊技者に対する利益の付与に係る図柄の組合せ)と、各図柄の組合せに応じて、表示役及び払出枚数とが規定されている。表示役は、図柄表示手段により表示される図柄の組合せの種別を識別するためのデータである。表示役を表すデータの構成は、前述の内部当籤役を表すデータの構成と同様の内容となっている。
左リール3Lの赤チェリー、及び中リール3Cのプラムが一の有効ラインに沿って表示されると、残りの表示窓4R内に表示される右リール3Rの図柄の種別に拘らず、表示役が赤チェリーと決定される。赤チェリーに対応する払出枚数は6である。また、左リール3Lの緑チェリーが左表示窓4L内の上段、中段、及び下段の何れかに表示されると、残りの表示窓4C,4R内に表示される中リール3Cの図柄の種別及び右リール3Rの図柄の種別に拘らず、表示役が緑チェリーと決定される。緑チェリーに対応する払出枚数は3である。また、左リール3Lの黒チェリーが左表示窓4L内の上段、中段、及び下段の何れかに表示されると、残りの表示窓4C,4R内に表示される中リール3Cの図柄の種別及び右リール3Rの図柄の種別に拘らず、表示役が黒チェリーと決定される。黒チェリーに対応する払出枚数は3である。
尚、赤チェリーに係る図柄の組合せとして「赤チェリー−Any−Any」を適用しても良く、左リール3Lの赤チェリーが左表示窓4Lの上段、中段、及び下段の何れかに表示されると、残りの表示窓4C,4R内に表示される中リール3Cの図柄の種別及び右リール3Rの図柄の種別に拘らず、表示役が赤チェリーと決定されるようにしても良い。
各リール3L,3C,3Rのプラムが一の有効ラインに沿って表示されると、表示役がプラムと決定される。プラムに対応する払出枚数は15である。また、各リール3L,3C,3Rのバクダンが一の有効ラインに沿って表示されると、表示役がバクダン1と決定される。また、左リール3Lの青7、中リール3Cのバクダン、及び右リール3Rのバクダンが一の有効ラインに沿って表示されると、表示役がバクダン2と決定される。バクダン1及びバクダン2に対応する払出枚数は5である。
各リール3L,3C,3Rのリプレイが一の有効ラインに沿って表示されると、表示役がリプレイ1と決定される。また、左リール3Lの青7、中リール3Cのリプレイ、及び右リール3Rのリプレイが一の有効ラインに沿って表示されると、表示役がリプレイ2と決定される。リプレイ1及びリプレイ2が決定されると、再遊技の作動が行われる。即ち、これらが表示役として決定されたときの投入枚数と同数のメダルが、遊技者による投入操作に基づかずに、自動的に投入される。従って、遊技者は次回において所有するメダルを消費する必要がない。
ここで、プラムが表示役として決定されると、基本的に(後述するが、一般遊技状態であり、持越役が無く、RT作動中ではないことを条件に)、RT1の作動が開始される。また、赤チェリー、緑チェリー、及び黒チェリーの何れかが表示役として決定されると、基本的に、RT2の作動が開始される。RTの作動が開始されると、基本的に、作動が開始されてから予め定められた遊技回数に達するまでの間、前述のRTの種別に応じたRT作動中用内部抽籤テーブルが使用される。
即ち、RT1の作動が開始されると、前述したようにRT1作動中用内部抽籤テーブルが決定されることから、再遊技の作動に係る内部当籤役が極めて高い確率で決定されるようになり、その結果、再遊技が行われる機会が増加するので、RTの非作動中と比べて、メダルの消費を極力抑えることができるようになる。これに対して、RT2の作動が開始されると、前述したようにRT2作動中用内部抽籤テーブルが決定されて、再遊技の作動に係る内部当籤役がRTの非作動中と概ね等しい確率で決定されることから、RT1の作動中と比べて、メダルの消費を抑え難い。この結果、RT2の作動が行われるよりも、RT1の作動が行われる方が遊技者にとって有利であることから、RT2の作動が行われることよりも、RT1の作動が行われることの方に対して、遊技者により高い期待を抱かせるようになる。
各リール3L,3C,3Rの赤7が一の有効ラインに沿って表示されると、表示役がBB1と決定される。また、各リール3L,3C,3Rの青7が一の有効ラインに沿って表示されると、表示役がBB2と決定される。BB1及びBB2が決定されると、BBの作動が開始される。
尚、表示窓4L,4C,4Rにより表示される図柄の組合せが前述の図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せの何れにも該当しない場合には、表示役がハズレと決定される。ここで、赤チェリー、緑チェリー、黒チェリー、プラム、バクダン1、及びバクダン2は、メダルの払い出しに係るものである。また、リプレイ1及びリプレイ2は、再遊技の作動に係るものである。また、赤チェリー、緑チェリー、及び黒チェリーは、遊技者にとって有利さの度合いが相対的に低いRTの作動に係るものである。また、プラムは、遊技者にとって有利さの度合いが相対的に高いRTの作動に係るものである。また、BB1及びBB2は、ボーナスゲームの作動に係るものである。
次に、図11を参照して、主制御回路71のボーナス作動時テーブルについて説明する。
ボーナス作動時テーブルには、ボーナスゲームの作動が開始されるときに、RAM33の所定の格納領域に格納されるデータが規定されている。RBの作動が開始されるときには、RB作動中フラグがオンされ、遊技可能回数カウンタに12が格納され、入賞可能回数カウンタに8が格納される。遊技可能回数カウンタは、RB作動中において行われた単位遊技の回数を計数するためのデータである。入賞可能回数カウンタは、RB作動中において入賞が決定された回数を計数するためのデータである。BB1の作動が開始されるとき及びBB2の作動が開始されるときには、BB作動中フラグがオンされ、ボーナス終了枚数カウンタに460が格納される。ボーナス終了枚数カウンタは、BB作動中における払出枚数の累積数を計数するためのデータである。
次に、図12を参照して、主制御回路71のRAM33の内部当籤役格納領域の構成について説明する。
内部当籤役が決定されると、決定された内部当籤役を示す識別子(フラグ)が各内部当籤役格納領域に格納(記憶)される。図12の(1)に示す内部当籤役1格納領域のビット0〜ビット7の夫々は、赤チェリー、緑チェリー、黒チェリー、プラム、バクダン1、バクダン2、リプレイ1、及びリプレイ2の夫々に対応している。また、図12の(2)に示す内部当籤役2格納領域のビット0及びビット1の夫々は、BB1及びBB2の夫々に対応している(尚、ビット2〜ビット7は未使用)。尚、表示役格納領域の構成は、この内部当籤役格納領域の構成と同様の内容となっている。
次に、図13を参照して、主制御回路71のRAM33の持越役格納領域の構成について説明する。
前述の内部当籤役決定テーブルによりボーナスゲームの作動に係る内部当籤役が決定されると、持越役格納領域に格納される。具体的に、ビット0及びビット1の夫々は、BB1及びBB2の夫々に対応している。また、持越役格納領域に格納された識別子は、ボーナスゲームの作動が開始されることによりクリアされる。即ち、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役が決定されると、そのボーナスゲームの作動が開始されるまでの間、その識別子が記憶される構成となっている(いわゆる「持ち越し」と称され、格納されている識別子は「持越役」と称される)。そして、持越役格納領域に識別子が格納されている間は、抽出される乱数値にかかわらず、その格納されている識別子が内部当籤役として決定されるようになっている。また、持越役は、内部当籤役に基づいて決定されることから、内部当籤役の下位概念とも言える。
次に、図14を参照して、副制御回路72のナビ演出回数抽籤テーブルについて説明する。
ナビ演出回数抽籤テーブルには、予め定められたナビ演出回数と、各ナビ演出回数に応じた下限値及び上限値とが規定されている。ナビ演出回数抽籤テーブルは、BB1の作動又はBB2の作動が行われている場合において、チェリー(即ち、赤チェリー、緑チェリー、及び黒チェリーの何れか)又はハズレが内部当籤役として決定されたときに使用される。ナビ演出回数は、BB1の作動又はBB2の作動が終了した後の一般遊技状態においてチェリーが内部当籤役として決定されたときに、決定されたチェリーの種別を遊技者に対して報知する演出(以下、「当籤チェリー種別報知用演出」という)を実行するか否かの決定に係るデータである。
即ち、上記当籤チェリー種別報知用演出が行われると、遊技者は、内部当籤役として決定されているチェリーの種別を知ることができるようになるので、当該チェリーの種別に係る図柄の組合せが表示されないように停止操作を行うことによって、遊技者にとって相対的に不利なRT2の作動が行われることを回避することができるようになる。
図14の(1)に示すナビ演出回数抽籤テーブルAは、3種類のチェリーのうち、内部当籤役として決定されたチェリーの種類が1種類(即ち、チェリーの当籤個数が1個)であるときに使用される。ナビ演出回数抽籤テーブルAには、ナビ演出回数として、「0」及び「1」が規定されている。ナビ演出回数「1」の当籤確率よりもナビ演出回数「0」の当籤確率の方が高い。
図14の(2)に示すナビ演出回数抽籤テーブルBは、3種類のチェリーのうち、内部当籤役として決定されたチェリーの種類が2種類(即ち、チェリーの当籤個数が2個)であるときに使用される。ナビ演出回数抽籤テーブルBには、ナビ演出回数として、「0」、「1」、及び「2」が規定されている。ナビ演出回数の数値が大きいほど、当籤確率が低い。
図14の(3)に示すナビ演出回数抽籤テーブルCは、3種類のチェリーの全てが内部当籤役として決定されたとき(即ち、チェリーの当籤個数が3個のとき)に使用される。ナビ演出回数抽籤テーブルCには、ナビ演出回数として、「1」、「2」、及び「3」が規定されている。各ナビ演出回数の当籤確率は概ね等しい。このように、チェリーの当籤個数が増すほど、ナビ演出回数として決定される可能性のある数値が大きくなる。
図14の(4)に示すナビ演出回数抽籤テーブルDは、ハズレが内部当籤役として決定されたとき(尚、RB遊技状態用内部抽籤テーブルにおけるハズレの当籤確率は極めて低い)に使用される。ナビ演出回数抽籤テーブルDには、ナビ演出回数として、「5」、「10」、「20」、及び「30」が規定されている。ナビ演出回数の数値が大きいほど、当籤確率が低い。
次に、図15〜図25に示すフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31が行う制御について説明する。
先ず、図15を参照して、主制御回路71のCPU31により行われるリセット割込処理について説明する。CPU31は、電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されることにより、リセット割込を発生させ、そのリセット割込の発生に基づいて、ROM32に記憶されたリセット割込処理を順次行うように構成されている。
電源が投入されると、初めに、CPU31は、初期化処理を行う(ステップS1)。この処理では、電源遮断時にRAM33に格納されたレジスタのデータや実行アドレスの復帰を行う処理などが行われる。また、この初期化処理では、設定スイッチ19Sの入力のチェックが行われ、設定スイッチ19Sがオンであると判別した場合には、設定値の変更が行われる。具体的には、リセットスイッチ20S及びスタートスイッチ6Sの入力に基づいて、設定値「1」〜「6」のうちの何れかがRAM33の設定値格納領域に格納される。次に、CPU31は、RAM33における指定格納領域のクリアを行う(ステップS2)。この処理では、RAM33の各種格納領域等に格納されたデータがクリアされる。
次に、CPU31は、後で図16を参照して説明するボーナス作動監視処理を行う(ステップS3)。この処理では、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグの何れかがオンである場合に、RBの作動を行うか否かのチェックが行われる。次に、CPU31は、後で図17を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS4)。この処理では、メダルセンサ22S及びベットスイッチ11S,12S,13Sの入力のチェックに基づく投入枚数カウンタ等の更新や、スタートスイッチ6Sの入力のチェックが行われる。次に、CPU31は、乱数値を抽出し、乱数値格納領域に格納する(ステップS5)。
次に、CPU31は、遊技状態監視処理を行う(ステップS6)。具体的には、RB作動中フラグがオンであればRB遊技状態を示す識別子(いわゆるフラグ)がRAM33に格納され、RB作動中フラグがオフであれば一般遊技状態を示す識別子がRAM33に格納される。次に、CPU31は、後で図18を参照して説明する内部抽籤処理を行う(ステップS7)。この処理では、乱数値格納領域に格納されている乱数値が内部抽籤テーブルに規定されている複数の数値範囲のうちの何れに属するかの判定が行われ、内部当籤役が決定される。
次に、CPU31は、後で図20を参照して説明するRT遊技数カウンタ更新処理を行う(ステップS8)。RT遊技数カウンタは、RT作動中における遊技回数を計数するためのデータである。次に、CPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS9)。スタートコマンドには、内部当籤役や遊技状態などのデータが含まれている。次に、CPU31は、全リールの回転開始を要求する(ステップS10)。尚、全リールの回転開始が要求されると、後述する割込処理(図25参照)においてリールの回転を開始する処理が行われる。そして、全てのリール3L,3C,3Rの回転が定速に達すると、各ストップボタン7L,7C,7Rの押圧操作が有効であることを示す識別子がRAM33に格納され、押圧操作の有効化が行われる。
次に、CPU31は、後で図21を参照して説明するリール停止制御処理を行う(ステップS11)。この処理では、全てのリール3L,3C,3Rの回転を停止する処理が行われる。次に、CPU31は、図柄組合せテーブルを参照し、有効ラインに沿って表示される図柄の組合せに基づいて表示役等を決定する(ステップS12)。具体的には、図柄組合せテーブルを参照し、当該テーブルに規定されている図柄の組合せと、有効ライン8a〜8cに沿って表示される図柄の組合せとが比較され、一致するか否かが判別される。そして、一致するときには、該当する表示役のデータが取得され、表示役格納領域に格納される。さらに、該当する払出枚数が決定され、払出枚数カウンタが更新される。尚、一致しないときには、表示役はハズレとなる。
また、ステップS12において、CPU31は、表示役がリプレイ1又はリプレイ2の何れかであるか否かを判別し、そうであると判別したときには、投入枚数カウンタの値を自動投入カウンタにコピーする処理を行う。
次に、CPU31は、表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS13)。表示コマンドには、決定された表示役などのデータが含まれている。次に、CPU31は、メダル払出処理を行う(ステップS14)。この処理では、払出枚数カウンタに基づいて、ホッパー40の制御やクレジットカウンタの更新が行われる。次に、CPU31は、払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(ステップS15)。この処理では、ボーナス終了枚数カウンタが1以上であることを条件に、当該カウンタから払出枚数に応じた値が減算される。
次に、CPU31は、RB、BB1、又はBB2作動中フラグのうちの何れかがオンであるか否かを判別する(ステップS16)。CPU31は、RB、BB1、又はBB2作動中フラグのうちの何れかがオンであると判別したときには、後で図24を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(ステップS17)。この処理では、ボーナスゲームの作動時にRAM33に格納される各種カウンタに基づいて、ボーナスゲームの作動を終了するか否かの決定が行われる。CPU31は、ステップS17の後、又は、ステップS16においてRB、BB1、又はBB2作動中フラグのうちの何れもオンではないと判別したときには、後で図22を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(ステップS18)。この処理では、表示役に基づいてBB1の作動又はBB2の作動を行うか否かの決定が行われる。
次に、CPU31は、後で図23を参照して説明するリプレイタイム作動チェック処理を行う(ステップS19)。この処理では、表示役に基づいてRT1の作動又はRT2の作動を行うか否かの決定が行われる。この処理が終了すると、ステップS2に移る。
次に、図16を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。
初めに、CPU31は、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのうちの何れかがオンであるか否かを判別する(ステップS31)。CPU31は、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのうちの何れもオンではないと判別したときには、ボーナス作動監視処理を終了する。CPU31は、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのうちの何れかがオンであると判別したときには、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS32)。CPU31は、RB作動中フラグはオンであると判別したときには、ボーナス作動監視処理を終了する。
CPU31は、ステップS32においてRB作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動時テーブルに基づいてRB作動時処理を行う(ステップS33)。このようにして、本実施の形態では、BB1の作動中又はBB2の作動中では、RBの作動が終了しても直ちにその作動が開始され、結果的にRBの作動が連続して行われる構成となっている。この処理が終了すると、ボーナス作動監視処理を終了する。
次に、図17を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、メダルが通過したか否かを判別する(ステップS51)。具体的には、投入メダルセンサ22Sがオンである場合に、メダルが通過したと判別される。CPU31は、メダルが通過したと判別したときには、投入枚数カウンタは最大値(本実施の形態では「3」)であるか否かを判別する(ステップS52)。CPU31は、投入枚数カウンタは最大値ではないと判別したときには、投入枚数カウンタに1を加算する(ステップS53)。次に、CPU31は、有効ラインカウンタに5を格納する(ステップS54)。有効ラインカウンタは、有効ラインの数を特定するためのデータである。次に、CPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS55)。メダル投入コマンドには、投入枚数のデータ等が含まれる。
尚、ステップS51の前において、自動投入カウンタ(当該カウンタは、表示役としてリプレイが決定されるときに更新される)が0ではないときには、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写する自動投入処理が行われる。さらに、以後、メダル投入口22からメダルが投入されても、投入枚数カウンタが加算されないようにするため、メダル投入口22から投入されたメダルがメダル払出口15から排出されるように、セレクタ(図示せず)のソレノイドが駆動される。
CPU31は、ステップS52において投入枚数カウンタは最大値であると判別したときには、クレジットカウンタを1加算する(ステップS56)。クレジットカウンタは、クレジットされるメダルの枚数を計数するためのデータである。次に、CPU31は、ステップS56の後、ステップS55の後、又はステップS51においてメダルが通過していないと判別したときには、ベットスイッチのチェックを行う(ステップS57)。具体的には、ベットスイッチ11S,12S,13Sがオンである場合は、その種別が特定され、投入枚数カウンタ、クレジットカウンタ、及び投入枚数カウンタの最大値に基づいて、投入枚数カウンタに加算する値が算出され、投入枚数カウンタが更新される。
次に、CPU31は、投入枚数カウンタは3であるか否かを判別する(ステップS58)。CPU31は、投入枚数カウンタは3ではないと判別したときには、ステップS51に移る。CPU31は、投入枚数カウンタは3であると判別したときには、スタートスイッチ6Sはオンであるか否かを判別する(ステップS59)。CPU31は、スタートスイッチ6Sはオンではないと判別したときには、ステップS51に移る。CPU31は、スタートスイッチ6Sはオンであると判別したときには、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
次に、図18を参照して、内部抽籤処理について説明する。
初めに、CPU31は、遊技状態と、内部抽籤テーブル決定テーブルに基づいて、内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(ステップS91)。次に、CPU31は、後で図19を参照して説明する内部抽籤テーブル変更処理を行う(ステップS92)。この処理では、作動が行われているRTの種別に応じたRT作動中用内部抽籤テーブルに変更する処理が行われる。
次に、CPU31は、持越役格納領域にBB1又はBB2を示す識別子のうちの何れかが格納されているか否かを判別する(ステップS93)。CPU31は、持越役格納領域にBB1又はBB2を示す識別子のうちの何れかが格納されていると判別したときには、抽籤回数を25に変更する(ステップS94)。これによって、持越役が存在するときには、BB1又はBB2が重複して決定されないようになる。CPU31は、ステップS94の後、又は、ステップS93において持越役格納領域にBB1又はBB2を示す識別子のうちの何れも格納されていないと判別したときには、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットする(ステップS95)。
次に、CPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値と、設定値格納領域に格納されている設定値及びセットされている当籤番号に応じた下限値及び上限値とを比較する(ステップS96)。次に、CPU31は、乱数値は下限値以上且つ上限値以下であるか否かを判別する(ステップS97)。CPU31は、ステップS97において乱数値は下限値以上且つ上限値以下であると判別したときには、内部当籤役決定テーブルを参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役を取得する(ステップS98)。
次に、CPU31は、RB遊技状態又は持越中であるか否かを判別する(ステップS99)。CPU31は、RB遊技状態であるか、又は、持越役格納領域のビット0又はビット1がオンであると判別したときには、取得した内部当籤役2を示すデータのビット0及びビット1をマスクする(ステップS100)。即ち、内部当籤役2を示すデータのビット0及びビット1がオンであるとき、これがオフされるようにして、RB遊技状態及び持越中において、当籤番号1等が決定されるとき(即ち、チェリーとBBが共に決定されるとき)に、BBが重複して決定されることを防ぐようにしている。
CPU31は、ステップS100の後、又は、ステップS99においてRB遊技状態又は持越中ではないと判別したときには、内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(ステップS101)。次に、CPU31は、内部当籤役は、BB1又はBB2であるか否かを判別する(ステップS102)。CPU31は、内部当籤役2格納領域のビット0又はビット1がオンであると判別したときには、RT遊技数カウンタをクリアする(ステップS103)。尚、RT作動中フラグはオンのままとなるので、ボーナスゲームの作動が開始されるまで、RT遊技数カウンタにかかわらずRTの作動が継続する。
次に、CPU31は、ステップS103の後、ステップS102において内部当籤役はBB1又はBB2ではないと判別したとき、又は、ステップS97において乱数値は下限値以上且つ上限値以下ではないと判別したときには、抽籤回数を1減算する(ステップS104)。次に、CPU31は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(ステップS105)。CPU31は、抽籤回数は0ではないと判別したときには、ステップS95に移る。CPU31は、抽籤回数は0であると判別したときには、内部当籤役2格納領域と持越役格納領域の論理和を持越役格納領域に格納する(ステップS106)。次に、CPU31は、内部当籤役2格納領域と持越役格納領域の論理和を内部当籤役2格納領域に格納する(ステップS107)。この処理が終了すると、内部抽籤処理を終了する。
次に、図19を参照して、内部抽籤テーブル変更処理について説明する。
初めに、CPU31は、RT1作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS111)。CPU31は、RT1作動中フラグはオンであると判別したときには、RT1作動中用内部抽籤テーブルに変更する(ステップS112)。この処理が終了すると、内部抽籤テーブル変更処理を終了する。
CPU31は、ステップS111においてRT1作動中フラグはオンではないと判別したときには、RT2作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS113)。CPU31は、RT2作動中フラグはオンではないと判別したときには、内部抽籤テーブル変更処理を終了する。CPU31は、RT2作動中フラグはオンであると判別したときには、RT2作動中用内部抽籤テーブルに変更する(ステップS114)。この処理が終了すると、内部抽籤テーブル変更処理を終了する。
次に、図20を参照して、RT遊技数カウンタ更新処理について説明する。
初めに、CPU31は、RT遊技数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS121)。CPU31は、RT遊技数カウンタは0であると判別したときには、RT遊技数カウンタ更新処理を終了する。CPU31は、RT遊技数カウンタは0ではないと判別したときには、RT遊技数カウンタを1減算する(ステップS122)。
次に、CPU31は、RT遊技数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS123)。CPU31は、RT遊技数カウンタは0ではないと判別したときには、RT遊技数カウンタ更新処理を終了する。CPU31は、RT遊技数カウンタは0であると判別したときには、RT1作動中フラグ及びRT2作動中フラグをクリアする(ステップS124)。次に、CPU31は、副制御回路72に対してリプレイタイム終了コマンドを送信する(ステップS125)。リプレイタイム終了コマンドには、作動が終了したRTの種別等が含まれている。この処理が終了すると、RT遊技数カウンタ更新処理を終了する。
次に、図21を参照して、リール停止制御処理について説明する。
初めに、CPU31は、有効なストップボタンが押圧操作されたか否かを判別する(ステップS131)。CPU31は、有効なストップボタンが押圧操作されていないと判別したときには、ステップS131の処理を繰り返す。尚、いわゆる自動停止を行う場合には、スタートスイッチ6Sがオンされてから所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判別するようにしても良い。CPU31は、有効なストップボタンが押圧操作されたと判別したときには、ストップボタンの種別を特定し、該当するストップボタンを無効化する(ステップS132)。即ち、該当するストップボタンの押圧操作の検出が無効であることを示す識別子がRAM33に格納される。
次に、CPU31は、チェック回数として5をセットする(ステップS133)。次にCPU31は、図柄カウンタに対応する図柄位置からチェック回数の範囲内において、最も優先順位の高い図柄位置を検索する(ステップS134)。例えば、図柄カウンタに対応する図柄位置からチェック回数の範囲内にある各図柄の中に、内部当籤役(即ち、内部当籤役格納領域に格納されているデータ)を満足する図柄があるか否かが検索される。
このとき、ストップボタンに対する押圧操作の検出が行われたときに該当するリールの図柄カウンタに対応する図柄位置(これを「停止開始位置」という)と、決定された内部当籤役と、利益の付与に係る図柄の組合せの種別(或いは内部当籤役の種別)に応じて予め規定されている優先順位とに基づいて、最も優先順位の高い図柄位置が決定される。利益の付与に係る図柄の組合せの種別(或いは内部当籤役の種別)に応じて予め規定されている優先順位としては、例えば、優先順位1としてリプレイ1及びリプレイ2が規定され、優先順位2としてBB1及びBB2が規定され、優先順位3として赤チェリー、緑チェリー、黒チェリー、プラム、バクダン1、及びバクダン2を規定することができる。尚、最も高い優先順位の図柄位置が複数決定された場合には、決定可能な滑り駒数の中から所定の優先順位(例えば、滑り駒数「0」→「1」→「2」→「3」→「4」)にて何れかを決定するようにしても良い。
次に、CPU31は、検索の結果に基づいて滑り駒数を決定する(ステップS135)。即ち、停止開始位置に基づいて、決定された図柄位置までの移動分(言い換えると、停止開始位置と決定された図柄位置との差分)が滑り駒数として決定される。
ここで、滑り駒数は、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されてから対応するリールの回転が停止する迄のリールの回転量である。言い換えると、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止する迄の期間において、該当する表示窓の中段を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
本実施の形態の遊技機1では、基本的に、ストップスイッチ7Sにより信号が出力された後、190msec以内にリール3L,3C,3Rの回転を停止させる制御が行われ、「0」〜「4」のうちの何れかが滑り駒数として決定される(即ち、前述のように、チェック回数が「5」に決定され、この範囲内で最も優先順位の高い図柄位置が検索される)。そして、例えば、ストップボタンに対する押圧操作の検出が行われたときに該当するリールの図柄カウンタに対応する図柄位置(これを「停止開始位置」という)が「0」であり、決定された滑り駒数が「4」であれば、図柄位置「4」の図柄を該当する表示窓の中段に表示するように該当するリールの回転を停止することが可能となる。このように、停止開始位置から滑り駒数の範囲内にある図柄をセンターライン8cに表示可能とするリールの回転の停止制御を所謂「引き込み」という。また、停止開始位置から滑り駒数分の引き込みが行われて停止されることとなる図柄位置を「停止制御位置」という。
次に、CPU31は、停止制御位置待ちに移行する(ステップS136)。例えば、決定された滑り駒数が「2」であり、停止開始位置が「20」であれば、停止制御位置が「1」に決定される。そして、停止制御位置が決定されると、後述する割込処理(図25参照)において、当該停止制御位置に基づいて該当リールの回転を停止する処理が行われる。尚、滑り駒数と停止制御位置は、一方が決定されれば、他方も決定される関係にあるため、等価の関係にあるといえる。
次に、CPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS137)。リール停止コマンドには、停止されたリールの種別などのデータが含まれる。次に、CPU31は、押圧操作が有効なストップボタンがあるか否かを判別する(ステップS138)。CPU31は、押圧操作が有効なストップボタンがあると判別したときには、ステップS131に移る。また、CPU31は、押圧操作が有効なストップボタンがないと判別したときには、リール停止制御処理を終了する。
ここで、滑り駒数の最大値をX(Xは自然数であり、本実施の形態では「4」)とすると、例えば、プラム(図柄)は、中リール3Cの表面に他の図柄がX+1個連続しない間隔で(換言すると、プラムとプラムの間に配される他の図柄の個数がX個以下となるように)配されている(図4を参照)。このように、リールの表面に他の図柄がX+1個連続しない間隔で配される図柄は、基本的に、遊技者により停止操作が行われると、そのタイミング等にかかわらず、表示窓により表示されるようになる。
これに対して、例えば、赤チェリー(図柄)、緑チェリー(図柄)、又は黒チェリー(図柄)は、左リール3Lの表面に他の図柄がX+1個連続する間隔で(換言すると、例えば、赤チェリーと赤チェリーの間に配される他の図柄の個数がX+1個以上となるように)配されている。このように、リールの表面に他の図柄がX+1個連続する間隔で配される図柄は、遊技者にはいわゆる目押しを行うことが要求される。従って、赤チェリー、緑チェリー、又は黒チェリーに係る図柄の組合せの表示を実現するためには、目押しに関する技量が遊技者に求められる。また、逆に言えば、赤チェリー(図柄)、緑チェリー(図柄)、又は黒チェリー(図柄)が引き込まれないタイミングにて遊技者による停止操作の検出が行われれば、赤チェリー、緑チェリー、又は黒チェリーに係る図柄の組合せの表示を回避することも可能となる。
尚、左リール3Lの表面において、赤チェリー、緑チェリー、及び黒チェリーは、これら3種の図柄の間に他の図柄がX+1個連続しない間隔で(換言すると、例えば、赤チェリーと緑チェリーとの間、赤チェリーと黒チェリーとの間、及び緑チェリーと黒チェリーとの間の夫々に配される他の図柄の個数がX以下となるように)配されている。従って、3種類のチェリーの全てが内部当籤役として決定されるときには、基本的に、遊技者による停止操作のタイミング等にかかわらず、何れかに係る図柄の組合せが表示窓により表示されるようになる。
次に、図22を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、表示役はBB1又はBB2のうちの何れかであるか否かを判別する(ステップS151)。CPU31は、表示役はBB1又はBB2のうちの何れでもないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する。CPU31は、表示役はBB1又はBB2のうちの何れかであると判別したときには、ボーナス作動時テーブルに基づいてBB作動時処理を行う(ステップS152)。次に、CPU31は、持越役格納領域をクリアする(ステップS153)。
次に、CPU31は、RT遊技数カウンタをクリアし、RT1作動中フラグ及びRT2作動中フラグをクリアする(ステップS154)。次に、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS159)。ボーナス開始コマンドには、作動が開始されるボーナスゲームの種別等が含まれている。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
次に、図23を参照して、リプレイタイム作動チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、一般遊技状態であるか否かを判別する(ステップS161)。CPU31は、一般遊技状態ではないと判別したときには、リプレイタイム作動チェック処理を終了する。CPU31は、一般遊技状態であると判別したときには、持越役格納領域のビット0又はビット1はオンであるか否かを判別する(ステップS162)。CPU31は、持越役格納領域のビット0又はビット1の何れかがオンであると判別したときには、リプレイタイム作動チェック処理を終了する。CPU31は、持越役格納領域のビット0又はビット1の何れもオンではないと判別したときには、RT遊技数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS163)。CPU31は、RT遊技数カウンタは0ではないと判別したときには、リプレイタイム作動チェック処理を終了する。CPU31は、RT遊技数カウンタは0であると判別したときには、表示役はプラムであるか否かを判別する(ステップS164)。
CPU31は、ステップS164において表示役はプラムであると判別したときには、RT1作動中フラグをオンし、RT遊技数カウンタに33を格納する(ステップS165)。CPU31は、ステップS164において表示役はプラムではないと判別したときには、表示役は、赤チェリー、緑チェリー、又は黒チェリーであるか否かを判別する(ステップS166)。CPU31は、表示役は、赤チェリー、緑チェリー、又は黒チェリーの何れでもないと判別したときには、リプレイタイム作動チェック処理を終了する。CPU31は、表示役は、赤チェリー、緑チェリー、又は黒チェリーの何れかであると判別したときには、RT2作動中フラグをオンし、RT遊技数カウンタに1200を格納する(ステップS167)。
このように、RTの作動は、一般遊技状態であり、持越役が無く、且つ、RT遊技数カウンタが0であるときに行われ、上記以外では、表示役としてチェリー又はプラムが表示されても、その作動が行われない構成となっている。また、RT1の作動が開始されるときはRT遊技数カウンタに33が格納されるのに対して、RT2の作動が開始されるときはRT遊技数カウンタに1200が格納されることから、遊技者にとって相対的に有利なRT1よりも、遊技者にとって相対的に不利なRT2の方が、その作動が継続する期間が長期となる。
CPU31は、ステップS165の後、又は、ステップS167の後で、副制御回路72に対してリプレイタイム開始コマンドを送信する(ステップS168)。リプレイタイム開始コマンドには、作動が開始されたRTの種別等が含まれている。
次に、図24を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS171)。CPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であると判別したときには、BB終了時処理を行う(ステップS172)。具体的には、BB作動中フラグ、RB作動中フラグ、ボーナス終了枚数カウンタ、入賞可能回数カウンタ、及び遊技可能回数カウンタのクリアが行われる。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
CPU31は、ステップS171においてボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したときには、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS173)。CPU31は、メダルの払い出しに係る表示役が決定されたと判別したときには、入賞可能回数カウンタを1減算する(ステップS174)。次に、CPU31は、入賞可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS175)。CPU31は、入賞可能回数カウンタは0ではないと判別したとき、又は、ステップS173において入賞が成立していないと判別したときには、遊技可能回数カウンタを1減算する(ステップS176)。
次に、CPU31は、遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS177)。CPU31は、遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには、ボーナス終了チェック処理を終了する。CPU31は、ステップS177において遊技可能回数カウンタは0であると判別したとき、又は、ステップS175において入賞可能回数カウンタは0であると判別したときには、RB終了時処理を行う(ステップS178)。具体的には、RB作動中フラグのオフや、入賞可能回数カウンタ、及び遊技可能回数カウンタのクリアが行われる。CPU31は、ステップS178の後、又は、ステップS172の後には、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS179)。ボーナス終了コマンドには、作動が終了されるボーナスゲームの種別等が含まれている。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
次に、図25を参照して、主制御回路71のCPU31の制御により行われる、1.1173ms周期の割込処理について説明する。
初めに、CPU31は、レジスタの退避を行う(ステップS191)。次に、CPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS192)。具体的には、CPU31は、各スイッチなどからの信号の入力などをチェックする。次に、CPU31は、リール制御処理を行う(ステップS193)。具体的には、リールの回転開始要求がされた場合であれば、リール3L,3C,3Rの回転が開始され、一定速度での回転が行われる。また、停止制御位置が決定された場合であれば、該当リールの図柄カウンタが停止制御位置と同一の値に更新されるのを待って、その回転の減速及び停止が行われる。例えば、図柄カウンタが「0」であり、停止制御位置が「4」であれば、図柄カウンタが「4」に更新されたときにリールの回転が停止される。
次に、CPU31は、ランプ・7SEG駆動処理を行う(ステップS194)。具体的には、CPU31は、投入枚数カウンタに基づくベットランプ9a,9b,9cの点灯や、情報表示部18への払出枚数の表示などの処理を行う。次に、CPU31は、レジスタの復帰を行う(ステップS195)。この処理が終了すると、1.1173ms周期の割込処理を終了する。
次に、図26〜図32に示すフローチャートを参照して、副制御回路72のサブCPU81が行う制御について説明する。まず、図26を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。
始めに、サブCPU81は、主制御回路71により送信されるコマンドの受信を行う(ステップS201)。次に、サブCPU81は、コマンドの種別を抽出する(ステップS202)。次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS203)。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信していないと判別したときには、ステップS201に移る。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには、メッセージキューに格納する(ステップS204)。この処理が終了するとステップS201に移る。
次に、図27を参照して、サブCPUにより行われる演出登録タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(ステップS211)。次に、サブCPU81は、メッセージは有るか否かを判別する(ステップS212)。サブCPU81は、メッセージが有ると判別したときには、メッセージから遊技情報を複写する(ステップS213)。即ち、各コマンドに含まれる内部当籤役等の各データが複写される。
次に、サブCPU81は、後で図28を参照して説明する演出内容決定処理を行う(ステップS214)。この処理では、受信したコマンドの種別に基づいて、演出内容の決定や、決定した演出内容に基づく演出の進行等が行われる。サブCPU81は、ステップS214の後、又は、ステップS212においてメッセージは無いと判別したときには、上記演出内容決定処理においてセットされた演出データ又は進行された演出データに基づいて、アニメーションデータの登録を行う(ステップS215)。次に、サブCPU81は、上記演出内容決定処理においてセットされた演出データ又は進行された演出データに基づいて、LEDデータ・サウンドデータの登録を行う(ステップS216)。この処理が終了すると、ステップS211に移る。
次に、図28を参照して、サブCPUにより行われる演出内容決定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS221)。サブCPU81は、スタートコマンド受信時であると判別したときには、後で図29を参照して説明するスタートコマンド受信時処理を行う(ステップS222)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、ステップS221においてスタートコマンド受信時ではないと判別したときには、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS223)。サブCPU81は、リール停止コマンド受信であると判別したときには、リールの種別等に基づいて演出を進行する(ステップS224)。この結果、第1停止操作の検出、第2停止操作の検出、及び第3停止操作の検出に連動した演出の進行が行われる。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、ステップS223においてリール停止コマンド受信時ではないと判別したときには、表示役コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS225)。サブCPU81は、表示役コマンド受信であると判別したときには、表示役に基づいて演出を進行する(ステップS226)。この処理により、全てのリール3L,3C,3Rの回転が停止したときの演出が行われる。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、ステップS225において表示役コマンド受信時ではないと判別したときには、リプレイタイム開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS227)。サブCPU81は、リプレイタイム開始コマンド受信時であると判別したときには、RTの種別に応じて、(SDRAM83における遊技状態の識別子を)RT1遊技状態(サブ)又はRT2遊技状態(サブ)に変更する(ステップS228)。
次に、CPU31は、RT1遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(ステップS229)。CPU31は、RT1遊技状態(サブ)ではないと判別したときには、演出内容決定処理を終了する。CPU31は、RT1遊技状態(サブ)であると判別したときには、ナビ演出回数カウンタを1減算する(ステップS230)。即ち、本実施の形態では、ナビ演出回数カウンタは、RT1の作動が開始されることにより「1」が減算されるため、BB1又はBB2の作動が終了してからRT1の作動が開始されるまでの間、又は、RT1の作動が終了してから次のRT1の作動が終了するまでの間、チェリーが内部当籤役として決定される毎に、その種別が遊技者に対して報知される。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、ステップS227においてリプレイタイム開始コマンド受信時ではないと判別したときには、リプレイタイム終了コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS231)。サブCPU81は、リプレイタイム終了コマンド受信であると判別したときには、持越役の有無に応じて、一般遊技状態(サブ)又は内部当籤状態(サブ)に変更する(ステップS232)。即ち、持越役が有れば内部当籤状態(サブ)に変更され、持越役が無ければ一般遊技状態(サブ)に変更される。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
CPU31は、ステップS231においてリプレイタイム終了コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS233)。サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには、ボーナス開始コマンド受信時処理を行う(ステップS234)。この処理では、ボーナスゲームの種別に応じてボーナス開始時の演出データがセットされる。次に、ボーナスゲームの種別に応じて、BB1遊技状態(サブ)又はBB2遊技状態(サブ)に変更する(ステップS235)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、ステップS233においてボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS236)。サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信であると判別したときには、後で図32を参照して説明するボーナス終了コマンド受信時処理を行う(ステップS237)。次に、サブCPU81は、一般遊技状態(サブ)に変更する(ステップS238)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。サブCPU81は、ステップS236においてボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したときには、投入枚数に基づいて演出を進行する(ステップS239)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、図29を参照して、サブCPUにより行われるスタートコマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、BB1遊技状態(サブ)又はBB2遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(ステップS241)。サブCPU81は、BB1遊技状態(サブ)又はBB2遊技状態(サブ)の何れかであると判別したときには、後で図30を参照して説明するボーナスゲーム用演出決定処理を行う(ステップS242)。
サブCPU81は、ステップS241においてBB1遊技状態(サブ)又はBB2遊技状態(サブ)の何れでもないと判別したときには、内部当籤役はBB1又はBB2であるか否かを判別する(ステップS243)。内部当籤役はBB1又はBB2の何れかであると判別したときには、内部当籤状態(サブ)に変更する(ステップS244)。サブCPU81は、ステップS244の後、又は、ステップS243において内部当籤役はBB1又はBB2の何れでもないと判別したときには、後で図31を参照して説明する通常演出決定処理を行う(ステップS245)。サブCPU81は、ステップS245の後、又は、ステップS242の後で、演出識別子に基づいて演出データをセットする(ステップS246)。この処理が終了すると、スタートコマンド受信時処理を終了する。
次に、図30を参照して、サブCPUにより行われるボーナスゲーム用演出決定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、内部当籤役はチェリー(即ち、赤チェリー、緑チェリー、又は黒チェリーの少なくとも何れか)又はハズレであるか否かを判別する(ステップS261)。サブCPU81は、内部当籤役はチェリー又はハズレであると判別したときには、該当するナビ演出回数抽籤テーブルを参照し、抽出する乱数値に基づいてナビ演出回数を決定する(ステップS262)。即ち、チェリーの当籤個数が1個であればナビ演出回数抽籤テーブルAが決定され、チェリーの当籤個数が2個であればナビ演出回数抽籤テーブルBが決定され、チェリーの当籤個数が3個であればナビ演出回数抽籤テーブルCが決定され、ハズレであればナビ演出回数抽籤テーブルDが決定される。次に、サブCPU81は、決定したナビ演出回数をナビ演出回数カウンタに加算する(ステップS263)。即ち、BB1又はBB2の作動中においてナビ演出回数が決定される度にナビ演出回数カウンタに累積される。
サブCPU81は、ステップS261において内部当籤役はチェリー又はハズレの何れでもないと判別したときには、BB1遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(ステップS264)。サブCPU81は、BB1遊技状態(サブ)であると判別したときには、内部当籤役はチェリーであるか否かを判別する(ステップS255)。サブCPU81は、内部当籤役はチェリーであると判別したときには、チェリーの当籤個数に基づいて、BB1作動中チェリー当籤報知用の演出識別子を決定する(ステップS256)。具体的には、チェリーの当籤個数が「0」〜「3」の夫々に応じた演出識別子が規定されており、これらのうち何れかが決定される。この処理が終了すると、ボーナスゲーム用演出決定処理を終了する。この結果、液晶表示装置5の演出表示領域23では、図33及び図34に示す映像が表示され、BB1作動中におけるチェリー当籤報知用の演出が行われる。
図33の(1)は、チェリーの当籤個数が「1」であるときに表示される映像の例である。図33の(2)は、チェリーの当籤個数が「2」であるときに表示される映像の例である。図34の(1)は、チェリーの当籤個数が「3」であるときに表示される映像の例である。図34の(2)は、チェリーの当籤個数が「0」であるときに表示される映像の例である。図示のように、チェリーの当籤個数が増すほど、画面左下に表示される特定の映像(例えば、レーダーの表示を模したような映像)のサイズが大きくなる演出が行われる。従って、遊技者は、BB1の作動中では、当該画面の左下に表示される特定の映像のサイズを観察することによって、チェリーの当籤個数を知ることができる。さらに、チェリーの当籤個数に応じて、スピーカ21L,21Rにより出力される効果音(即ち、開始操作の検出に基づいて出力される音であり、これを「遊技開始音」という)が異なる演出が実行される(例えば、効果音の種別を異ならせたり、効果音の大きさ(ボリューム)を異ならせたりすることなどを適用可能)。本実施の形態では、チェリーの当籤個数が増すほど、決定されるナビ演出回数が増す可能性があるので、上記のような演出を行うことによって遊技者に抱かせる期待感に起伏を持たせることができる。
サブCPU81は、ステップS265において内部当籤役はチェリーではないと判別したときには、内部当籤役等に基づいて、BB1作動中用の演出識別子を決定する(ステップS267)。この処理が終了すると、ボーナスゲーム用演出決定処理を終了する。
サブCPU81は、ステップS264においてBB1遊技状態(サブ)ではないと判別したとき(即ち、BB2遊技状態(サブ)であるとき)には、内部当籤役はチェリーであるか否かを判別する(ステップS268)。サブCPU81は、内部当籤役はチェリーであると判別したときには、BB2作動中チェリー当籤報知用の演出識別子を決定する(ステップS269)。この処理が終了すると、ボーナスゲーム用演出決定処理を終了する。サブCPU81は、ステップS268において内部当籤役はチェリーではないと判別したときには、内部当籤役等に基づいて、BB2作動中用の演出識別子を決定する(ステップS270)。この処理が終了すると、ボーナスゲーム用演出決定処理を終了する。この結果、BB2の作動中では、チェリーの当籤の有無に応じて、スピーカ21L,21Rにより出力される遊技開始音が異なる演出が実行される。従って、遊技者は、BB2の作動中では、スピーカ21L,21Rにより出力される遊技開始音を聞き分けることによって、チェリーの当籤の有無を知ることができる。
次に、図31を参照して、サブCPUにより行われる通常演出決定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、一般遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(ステップS281)。CPU31は、一般遊技状態(サブ)であると判別したときには、内部当籤役はチェリーであるか否かを判別する(ステップS282)。CPU31は、内部当籤役はチェリーであると判別したときには、ナビ演出回数カウンタは1以上である否かを判別する(ステップS283)。CPU31は、ナビ演出回数カウンタは1以上であると判別したときには、当籤しているチェリーの種別に基づいて、当籤チェリー種別報知用の演出識別子を決定する(ステップS284)。この処理が終了すると、通常演出決定処理を終了する。この結果、液晶表示装置5の演出表示領域23では、図36の(1)に示す映像が表示される。そして、その後、停止操作の検出に基づいて演出が進行されることにより、図36の(2)及び図37に示す映像が表示され、BB1又はBB2の作動終了後における当籤チェリー種別報知用の演出が行われる。
図36の(1)は、開始操作の検出に基づいて表示される映像の例である。図36の(2)は、第1停止操作の検出に基づいて表示される映像の例である。図37の(1)は、第2停止操作の検出に基づいて表示される映像の例である。図37の(2)は、第3停止操作の検出に基づいて表示される映像の例である。この演出では、停止操作の検出に基づいてリールの回転が停止する毎に、3種類のチェリー(即ち、赤チェリー、緑チェリー、及び黒チェリー)に対応する映像のうち、内部当籤役として決定されていないものに対応する映像に変化を生じさせることによって(例えば、映像の輝度を低下させて、消灯したかのように見せるなど)、内部当籤役として決定されているチェリーの種類を遊技者に対して報知するようにしている。
例えば、内部当籤役として赤チェリーのみが決定されているときは、図示したように、第1停止操作の検出に基づいて黒チェリーに該当する映像の輝度を低下させ、第2停止操作の検出に基づいて緑チェリーに該当する映像の輝度を低下させることにより、赤チェリーに該当する映像のみが明示されることから、遊技者は、赤チェリーが内部当籤役として決定されている可能性を察知することができる。従って、残り1つのリール(即ち、左リール3L)に対して、赤チェリーの図柄が表示窓内に引き込まれないタイミングで停止操作を行うことによって、赤チェリーの入賞を回避することができ、遊技者にとって相対的に不利なRT2の作動が開始されることを回避することができる。この結果、遊技者にとっては、遊技者にとって相対的に有利なRT1の作動が行われる可能性を高めることができる。
尚、本実施の形態では、3種類のチェリーに対応する映像のうち、内部当籤役として決定されていないものに対応する映像に変化を生じさせることによって、内部当籤役として決定されているチェリーの種類を遊技者に対して報知するようにしているが、これに限らず、3種類のチェリーに対応する映像のうち、内部当籤役として決定されているものに対応する映像に変化を生じさせることによって、内部当籤役として決定されているチェリーの種類を遊技者に対して報知するようにしても良い。例えば、内部当籤役として赤チェリーのみが決定されているときは、第1停止操作の検出に基づいて赤チェリーに該当する映像の輝度を低下させ、第2停止操作の検出に基づいて残りの映像の輝度に変化を生じさせないことにより、緑チェリーに該当する映像及び黒チェリーに該当する映像が明示されることから、遊技者は、赤チェリーが内部当籤役として決定されている可能性を察知することができる。
サブCPU81は、ステップS281において一般遊技状態(サブ)ではないと判別したとき、ステップS282において内部当籤役はチェリーではないと判別したとき、又はステップS283においてナビ演出回数カウンタは1以上ではないと判別したときには、内部当籤役等に基づいて、通常用の演出識別子を決定する(ステップS285)。この書理が終了すると、通常演出決定処理を終了する。
尚、前述の演出内容決定処理のステップS231において、現在の遊技状態(サブ)がRT2遊技状態(サブ)であるときには、特定のフラグ(例えば、RT2消化フラグ)をSDRAM83に格納するなどして、上記通常演出決定処理のステップS283及びステップS284の処理にて、一般遊技状態(サブ)においてボーナスゲームの作動が開始されるまで、内部当籤役として決定されるチェリーの種別を遊技者に対して報知するようにしても良い。即ち、遊技者にとって相対的に不利なRTの作動が、予め定められた遊技回数(1200回)に達して終了するときに、遊技者に新たな特典を付与することによって、興趣の向上を図ることができる。
次に、図32を参照して、ボーナス終了コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、BB2遊技状態(サブ)であるか否かを判別する(ステップS291)。CPU31は、BB2遊技状態(サブ)であると判別したときには、ナビ演出回数カウンタに基づいて、BB2終了時用の演出識別子(ナビ演出回数報知)を決定する(ステップS292)。この結果、液晶表示装置5の演出表示領域23では、図35の(1)に示す映像が表示されることにより、BB2の作動終了時におけるナビ演出回数報知用の演出が行われる。即ち、BB2の作動終了時では、BB2の作動中において決定されたナビ演出回数の累積数が遊技者に対して報知される。
サブCPU81は、ステップS291においてBB2遊技状態(サブ)ではないと判別したとき(即ち、BB1遊技状態(サブ)であるとき)には、BB1終了時用の演出識別子を決定する(ステップS293)。この結果、液晶表示装置5の演出表示領域23では、図35の(2)に示す映像が表示されることにより、BB1の作動終了時における演出が行われる。即ち、BB1の作動終了時では、ナビ演出回数カウンタが1以上であるときに、この旨が遊技者に対して報知される。
サブCPU81は、ステップS292の後、又は、ステップS293の後、演出識別子に基づいて演出データをセットする(ステップS294)。この処理が終了すると、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。
以上のように、本実施の形態では、表示窓4L,4C,4Rによりプラムに係る図柄の組合せが表示されると、RT1の作動を行う一方で、表示窓4L,4C,4Rにより赤チェリーに係る図柄の組合せ、緑チェリーに係る図柄の組合せ、及び黒チェリーに係る図柄の組合せのうちの何れかが表示されると、RT2の作動を行うようにした。従って、作動が開始される条件や、遊技者にとっての有利さの度合いが異なる複数種類のリプレイタイムの作動を行うようにしていることから、遊技者が抱く期待感に起伏を生じさせることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、BB1又はBB2の作動中に、チェリー(即ち、赤チェリー、緑チェリー、及び黒チェリーのうちの何れか一つ、又は、赤チェリー、緑チェリー、及び黒チェリーの組合せ)が内部当籤役として決定されると、その当籤個数に基づいてナビ演出回数抽籤テーブルを決定し、抽出する乱数値に基づいて、当該ナビ演出回数抽籤テーブルに規定されている複数の数値の中から何れかを決定し、これをナビ演出回数カウンタに加算するようにした。そして、ボーナスゲームの作動が終了された後に、チェリーが内部当籤役として決定されると、ナビ演出回数カウンタに基づいて、内部当籤役として決定されたチェリーの種別が遊技者に対して報知する演出を実行するようにしている。
従って、チェリーが決定されたことを遊技者が知ることができるようになるので、遊技者は当該チェリーに係る図柄の組合せが図柄表示手段により表示されることを回避するタイミングにて停止操作を行うことによって、遊技者にとって相対的に不利なRT2の作動が行われることを回避することが可能となる。この結果、遊技者にとって相対的に有利なRT1の作動が行われるように促すことが可能となるので、遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、ボーナスゲームの作動中において内部当籤役としてチェリーが決定されるか否かによって、ボーナスゲームの作動終了後において内部当籤役として決定されるチェリーの種別が報知されるか否かが決定されることになるので、単調となりがちなボーナスゲームにあって遊技者の訴求力を高めることができ、興趣の向上を図ることができる。
さらに、内部当籤役としてチェリーが決定されると、BB1の作動中では、その当籤個数を報知する演出を行う一方で、BB2の作動中では、それが決定されたことのみを報知する(従って、当籤個数は報知されない)ようにした。従って、ボーナスゲームの作動中において、チェリーが内部当籤役として決定されたことを遊技者が知ることができるようになることから、ナビ演出回数の決定が行われることを知ることができるようになるので、当該演出を行うことで遊技者の期待感を高めることができ、興趣の向上を図ることができる。また、ボーナスゲームの種類に応じて、内部当籤役としてチェリーが決定されたときの報知のパターンを異ならせるようにしたので、単調となることを回避することができ、興趣の向上を図ることができる。さらに、BB1の作動中では、遊技者は報知された当籤個数に基づいて、決定される数値の種類やその確率等を遊技者が推測することができるようになり、興趣の向上を図ることが可能となる。
さらにまた、BB2の作動が終了されるとき、ナビ演出回数カウンタに格納されている値を遊技者に対して報知する演出を実行するようにしたので、BB2の作動中にナビ演出回数カウンタに格納された値の合計を遊技者が知ることができるようになる。従って、BB2の作動が終了された後に、内部当籤役として決定されたチェリーの種別の報知が行われる回数等を遊技者が知ることができるようになるので、興趣の向上を図ることができる。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、前記遊技機を構成する、リール、図柄表示手段、開始操作検出手段、内部当籤役決定手段、リール回転手段、停止操作検出手段、リール停止手段、再遊技作動手段、第1里プレイタイム作動手段、第2リプレイタイム作動手段、ボーナスゲーム作動手段、ボーナスゲーム終了手段、数値決定手段、数値格納手段、演出実行手段、数値抽籤テーブル記憶手段、数値抽籤テーブル決定手段などの具体的構成については前述した本実施の形態の各要素に限らず任意に変更可能である。
本実施の形態では、ボーナスゲームの作動が行われる間に、第2の図柄の組合せに係る内部当籤役(即ち、赤チェリー、緑チェリー、黒チェリー)が決定されると、ナビ演出回数抽籤テーブルを参照し、予め定められた複数の数値の中から何れかをナビ演出回数として決定するようにしたが、本発明はこれに限らず、図柄表示手段により第2の図柄の組合せが表示されると、予め定められた複数の数値の中から何れかをナビ演出回数として決定するようにしても良い。これにより、遊技者には、第2の図柄の組合せを表示させるための技量が要求されることから、ボーナスゲーム終了後の報知演出が行われるか否かの決定に遊技者の技量を反映させることができ、興趣の向上を図ることが可能となる。
また、ボーナスゲームの作動が行われる間に、第2の図柄の組合せに係る内部当籤役が決定されると、ナビ演出回数を決定するようにしたが、本発明はこれに限らず、ボーナスゲームの作動が行われる間に、予め定められた特定の内部当籤役(例えば、スイカなど)が決定されると、ナビ演出回数を決定するようにしても良い。
また、本実施の形態では、第1のリプレイタイムの作動が行われる毎に、数値格納手段により格納されている数値(即ち、ナビ演出回数カウンタの値)を更新(即ち、減算)するようにしているが、本発明はこれに限らず、ボーナスゲームの作動が終了された後に、内部当籤役決定手段により第2の図柄の組合せに係る内部当籤役が決定される毎に、数値格納手段により格納されている数値を更新するようにしても良い。第2の図柄の組合せに係る内部当籤役が決定された旨の報知を遊技者に対して必要以上に行わないようにすることができる。
また、本実施の形態において適用した、図1に示す装置構成、図2及び図3に示す回路構成及びその周辺装置、図4〜図11及び図14に示すテーブルの構成、図12及び図13に示すRAMの格納領域の構成、図15〜図32に示すフローチャートの構成、図33〜図37に示す演出の表示例などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更又は修正が可能なものである。
また、本実施の形態のようなパチスロ機の他、スロットマシン、ビデオスロット等の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、前述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
尚、本実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。