JP4896544B2 - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、高輝度でかつ輝度が改良された有機電界発光素子に関する。特に大面積発光体においても輝度ムラの少ないマルチフォトンエミッション型有機電界発光素子に関する。
電流を通じることによって励起され発光する薄膜材料を用いた有機電界発光素子が知られている。有機電界発光素子は、低電圧で高輝度の発光が得られるために、携帯電話ディスプレイ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、コンピュータディスプレイ、自動車の情報ディスプレイ、TVモニター、あるいは一般照明を含む広い分野で幅広い潜在用途を有し、それらの分野でデバイスの薄型化、軽量化、小型化、および省電力のなどの利点を有する。このため、将来の電子ディスプレイ市場の主役としての期待が大きい。しかしながら、実用的にこれらの分野で従来ディスプレイに代わって用いられるためには、発光輝度と色調、広い使用環境条件下での耐久性、安価で大量生産性など多くの技術改良が課題となっている。
発光輝度は、用途によってはさらに高い輝度が要求されている。輝度を高める手段として、発光素子の量子効率を高めることはもちろんのこと、発光を効率良く外部に取り出す手段の改良も多方面より試みられている。
輝度を高める手段として、複数の発光層を積層したマルチフォトンエミッション型素子が提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。発光層と補助層を含む単位発光層を電荷発生層で接続した構成を開示している。電荷発生層として、n型ドープ層およびp型ドープ層からなる絶縁層が用いられている。しかしながら、電荷発生層として、絶縁層を配した場合、電流発光量子効率の低下が避けられず、輝度が低下してしまう問題があった。また、電圧降下による輝度ムラが大きくなり、特に大面積発光体を作製した場合には、輝度ムラが大きな問題であった。
一方、電荷発生層として導電性層を設けることが開示されている(例えば特許文献3,4参照。)。しかしながら、十分なマルチフォトンエミッション効果を発現することが困難であった。
特開2003−272860号公報 特開2004−39617号公報 特開平11−329748号公報 特開2003−45676号公報
本発明は、高輝度でかつ輝度が改良された有機電界発光素子を提供することを課題とする。特に大面積発光体においても輝度ムラの少ないマルチフォトンエミッション型有機電界発光素子を提供することを課題とする。
本発明の上記課題は、下記の手段によって解決する事を見出された。
<1> 一対の電極間に膜厚方向に複数の発光層および少なくとも1層の電荷発生層を有するマルチフォトンエミッション型有機電界発光素子であって、前記電荷発生層が陽極側から陰極側へ、アルカリ金属及びAlqと、アルカリ金属のハロゲン化物、Al及びAlqと、のいずれか一方を含むn型ドープ層、アルカリ金属層、正孔輸送材料のみを含む層、及び前記正孔輸送材料と金属酸化物とを含むp型ドープ層を、この順に有してなり、前記n型ドープ層のアルカリ金属と前記アルカリ金属層のアルカリ金属とは同一であり、前記p型ドープ層の金属酸化物はMoO、V、及びReから選択される少なくとも1種であり、前記p型ドープ層の正孔輸送材料が芳香族3級アミン化合物であることを特徴とする有機電界発光素子。
<2> 前記アルカリ金属層がLi、Na、K、Rb、またはCsを含む群より選ばれる金属であることを特徴とする<1>に記載の有機電界発光素子。
<3> 前記アルカリ金属層がLiであることを特徴とする<1>または<2>に記載の有機電界発光素子。
<4> 前記正孔輸送材料のみを含む層が芳香族3級アミン化合物を含有することを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
<5> 前記正孔輸送材料のみを含む層が4,4’,4”−トリ(2−ナフチルフェニルアミノ)−トリフェニルアミンを含有することを特徴とする<4>に記載の有機電界発光素子。
<6>前記アルカリ金属のハロゲン化物がLiFであることを特徴とする上記<1>〜<5>のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
本発明により、高輝度でかつ輝度が改良された有機電界発光素子が提供される。特に大面積発光体においても輝度ムラの少ないマルチフォトンエミッション型有機電界発光素子が提供される。
本発明の有機電界発光素子(以下、有機EL素子と呼ぶ場合がある。)は、一対の電極間に膜厚方向に複数の発光層および少なくとも1層の電荷発生層を有するマルチフォトンエミッション型有機電界発光素子であって、前記電荷発生層が陽極側から陰極側へ、アルカリ金属及びAlqと、アルカリ金属のハロゲン化物、Al及びAlqと、のいずれか一方を含むn型ドープ層、アルカリ金属層、正孔輸送材料のみを含む層、及び前記正孔輸送材料と金属酸化物とを含むp型ドープ層を、この順に有してなり、前記n型ドープ層のアルカリ金属と前記アルカリ金属層のアルカリ金属とは同一であり、前記p型ドープ層の金属酸化物はMoO、V、及びReから選択される少なくとも1種であり、前記p型ドープ層の正孔輸送材料が芳香族3級アミン化合物であることを特徴とする有機電界発光素子である。
好ましくは、前記アルカリ金属層がLi、Na、K、Rb、またはCsを含む群より選ばれる金属である。より好ましくは、前記アルカリ金属層がLiである。
好ましくは、前記正孔輸送材料が芳香族3級アミン化合物である。より好ましくは、前記正孔輸送材料が4,4’,4”−トリ(2−ナフチルフェニルアミノ)−トリフェニルアミン(以後、2−TNATAと略記する。)である。
次に、本発明の有機電界発光素子について詳細に説明する。
(構成)
本発明の有機電界発光素子における有機化合物層の積層の形態としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている構成を一つの単位として、該単位が複数積層されている態様が好ましい。更に、正孔輸送層と発光層との間に正孔輸送性中間層、及び/又は発光層と電子輸送層との間に、電子輸送性中間層を有する。また、陽極と正孔輸送層との間に正孔注入層を、同様に陰極と電子輸送層との間に電子注入層を設けても良い。各単位構成の間には電荷発生層が配される。
(電荷発生層)
電荷発生層は、電流を通じることにより層内で酸化還元反応を起こし、ラジカルカチオンとラジカルアニオンを発生し得る層である。
本発明における電荷発生層は、前述の通り、陽極側から陰極側へ、n型ドープ層、アルカリ金属層、正孔輸送材料のみを含む層、及びp型ドープ層の順に有してなり、前記n型ドープ層とp型ドープ層は異なる2種類の物質の積層体又は混合層からなり、該2種類の物質間で酸化還元反応によるラジカルカチオンとラジカルアニオンからなる電荷移動錯体が形成しており、該電荷移動錯体中のラジカルカチオン状態とラジカルアニオン状態が、電圧印加時にそれぞれ陰極方向と陽極方向へ移動することにより、前記電荷発生層の陰極側に接する発光ユニットへホールを注入し、電荷発生層の陽極側に接する発光ユニットへ電子を注入することができる。
1)p型ドープ層
<材料>
p型ドープ層は、ホール輸送性すなわち電子供与性を有する有機化合物を含有する。好ましくは、イオン化ポテンシャルが5.7eVより小さい有機化合物である。
本発明におけるp型ドープ層に用いられる有機化合物の具体例の一つは、アリールアミン化合物であり、一般式(I)で表される。
式中、Ar1、Ar2及びAr3は、それぞれ独立に置換基を有してよい芳香族炭化水素基を表わす。より好ましくは、(a)成分である有機化合物が、ガラス転移点が90℃以上であるアリールアミン化合物である。
アリールアミン化合物の好ましい具体例は、α−NPD、TNATA、スピロ−TAD又はスピロ−NPBが挙げられる。
上記以外に本発明におけるp型ドープ層を構成する成分は、無機物質もしくは有機物質である。
無機物質としては、好ましくは金属酸化物である。該金属酸化物の具体例として、V 2 5 (5酸化バナジウム)又はRe 2 7 (7酸化レニウム)が挙げられる。
これらの無機物質は、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法又はレーザービーム蒸着法によって成膜されているのが好ましい。特に好ましくは、無機物質はスパッタ法によって成膜されており、該スパッタ法に使用されるスパッタ装置は、所定距離隔てて対向配置した一対のターゲットの各々の周辺の前方に電子を反射する反射電極を設けるとともに、磁界発生手段により各ターゲットの周辺部の近傍にその面に平行な部分を有する平行磁界を形成した対向ターゲット式スパッタ装置である。
<層の配置>
本発明におけるp型ドープ層は、複数の発光層のいずれか一方に隣接して配されるのが好ましい。
<層の厚み>
本発明におけるp型ドープ層の厚みは、1nm〜100nmが好ましく、より好ましくは10nm〜50nmである。本発明におけるp型ドープ層の厚みは蒸着条件を調整することにより所望の値を得ることが出来る。
本発明に於いては、厚みがこの範囲より厚くなると、発熱を伴う耐久性の減少や発光効率低下の問題があり、また、薄くなると膜として機能しない問題があり、好ましくない。
2)n型ドープ層
本発明における型ドープ層を構成する成分は、無機物質もしくは有機物質である。
無機物質としては、アルカリ金属又はアルカリ金属ハロゲン化物である。アルカリ金属はLiが好ましく、アルカリ金属のハロゲン化物はLiFが好ましい。アルカリ金属はアルカリ金属層のアルカリ金属と同一であり、Liが好ましい。
これらの無機物質は、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法又はレーザービーム蒸着法によって成膜されているのが好ましい。特に好ましくは、無機物質はスパッタ法によって成膜されており、該スパッタ法に使用されるスパッタ装置は、所定距離隔てて対向配置した一対のターゲットの各々の周辺の前方に電子を反射する反射電極を設けるとともに、磁界発生手段により各ターゲットの周辺部の近傍にその面に平行な部分を有する平行磁界を形成した対向ターゲット式スパッタ装置である。
本発明における型ドープ層を構成する有機物質としては、Alqである
<層の配置>
本発明におけるn型ドープ層は、複数の発光層のp型ドープ層が隣接する層とは別の発光層に隣接して配されるのが好ましい。
<層の厚み>
本発明におけるn型ドープ層の厚みは、1nm〜100nmが好ましく、より好ましくは10nm〜50nmである。本発明におけるn型ドープ層の厚みは蒸着条件を調整することにより所望の値を得ることが出来る。
本発明に於いては、厚みがこの範囲より厚くなると、発熱を伴う耐久性の減少や発光効率低下の問題があり、また、薄くなると膜として機能しない問題があり、好ましくない。
(アルカリ金属層)
<材料>
本発明におけるアルカリ金属層は、Li、Na、K、Rb、またはCsを含む群より選ばれる金属を含有する。より好ましくは、前記アルカリ金属がLiである。
<層の配置>
本発明におけるアルカリ金属層は、p型ドープ層の発光層に面する面とは反対面に隣接して配されるのが好ましい。
<層の厚み>
本発明におけるアルカリ金属層の厚みは、0.1nm〜10nmが好ましく、より好ましくは1nm〜10nmである。本発明におけるアルカリ金属層の厚みは蒸着条件を調整することにより所望の値を得ることが出来る。
本発明に於いては、厚みがこの範囲より厚くなると、光透過率の減少にともなう発光効率の低下の問題があり、また、薄くなると膜として機能しない問題があり、好ましくない。
(正孔輸送材料のみを含む層)
<材料>
本発明における正孔輸送材料のみを含む層に用いられる正孔輸送材料は、後述の正孔輸送層に用いられる正孔輸送材料として説明する材料より選択して用いることが出来る。
好ましくは、前記正孔輸送材料が芳香族3級アミン化合物である。より好ましくは、前記正孔輸送材料が2−TNATAである。
<層の配置>
本発明における正孔輸送材料のみを含む層は、n型ドープ層の発光層に面する面とは反対面に隣接して配されるのが好ましい。
<層の厚み>
本発明における正孔輸送材料のみを含む層の厚みは、1nm〜100nmが好ましく、より好ましくは10nm〜50nmである。本発明における正孔輸送材料のみを含む層の厚みは蒸着条件を調整することにより所望の値を得ることが出来る。
(その他の有機層)
本発明の有機電界発光素子における有機化合物層の好適な単位構成は、陽極側から順に、少なくとも、(1)正孔注入層、正孔輸送層(正孔注入層と正孔輸送層は兼ねても良い)、正孔輸送性中間層、発光層、電子輸送層、及び電子注入層(電子輸送層と電子注入層は兼ねても良い)を有する態様、(2)正孔注入層、正孔輸送層(正孔注入層と正孔輸送層は兼ねても良い)、発光層、電子輸送性中間層、電子輸送層、及び電子注入層(電子輸送層と電子注入層は兼ねても良い)を有する態様、(3)正孔注入層、正孔輸送層(正孔注入層と正孔輸送層は兼ねても良い)、正孔輸送性中間層、発光層、電子輸送性中間層、電子輸送層、及び電子注入層(電子輸送層と電子注入層は兼ねても良い)を有する単位である。
上記正孔輸送性中間層は、発光層への正孔注入を促進する機能、及び電子をブロックする機能の少なくとも一方を有することが好ましい。
また、上記電子輸送性中間層は、発光層への電子注入を促進する機能、及び正孔をブロックする機能の少なくとも一方を有することが好ましい。
更に、上記正孔輸送性中間層及び上記電子輸送性中間層の少なくとも一方は、発光層で生成する励起子をブロックする機能を有することが好ましい。
上記の正孔注入促進、電子注入促進、正孔ブロック、電子ブロック、励起子ブロックといった機能を有効に発現させるためには、該正孔輸送性中間層および該電子輸送性中間層は、発光層に隣接していることが好ましい。
尚、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
次に、本発明の発光素子を構成する要素について、詳細に説明する。
(有機化合物層の形成)
本発明の有機電界発光素子において、有機化合物層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法、塗布法、インクジェット法、またはスプレー法等いずれによっても好適に形成することができる。
(正孔注入層、正孔輸送層)
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。
正孔注入層、あるいは正孔輸送層に導入する電子受容性ドーパントとしては、電子受容性で有機化合物を酸化する性質を有すれば、無機化合物でも有機化合物でも使用でき、具体的には、無機化合物は塩化第二鉄や塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、または五塩化アンチモンなどのルイス酸化合物を好適に用いることができる。
有機化合物の場合は、置換基としてニトロ基、ハロゲン、シアノ基、またはトリフルオロメチル基などを有する化合物、キノン系化合物、酸無水物系化合物、フレーレンなどを好適に用いることができる。
具体的にはヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、p−ベンゾキノン、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、テトラメチルベンゾキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、o−ジシアノベンゼン、p−ジシアノベンゼン、1,4−ジシアノテトラフルオロベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、p−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、o−ジニトロベンゼン、p−シアノニトロベンゼン、m−シアノニトロベンゼン、o−シアノニトロベンゼン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1−ニトロナフタレン、2−ニトロナフタレン、1,3−ジニトロナフタレン、1,5−ジニトロナフタレン、9−シアノアントラセン、9−ニトロアントラセン、9,10−アントラキノン、1,3,6,8−テトラニトロカルバゾール、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,3,5,6−テトラシアノピリジン、マレイン酸無水物、フタル酸無水物、C60、およびC70などが挙げられる。
このうちヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、p−ベンゾキノン、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、1,4−ジシアノテトラフルオロベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、p−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、o−ジニトロベンゼン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,3−ジニトロナフタレン、1,5−ジニトロナフタレン、9,10−アントラキノン、1,3,6,8−テトラニトロカルバゾール、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,3,5,6−テトラシアノピリジン、またはC60が好ましく、ヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、または2,3,5,6−テトラシアノピリジンが特に好ましい。
これらの電子受容性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
電子受容性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、正孔輸送層材料に対して0.01質量%〜50質量%であることが好ましく、0.05質量%〜20質量%であることが更に好ましく、0.1質量%〜10質量%であることが特に好ましい。該使用量が、正孔輸送材料に対して0.01質量%未満のときには、本発明の効果が不十分であるため好ましくなく、50質量%を超えると正孔輸送能力が損なわれるため好ましくない。
正孔注入層、正孔輸送層の材料としては、具体的には、ピロール誘導体、カルバゾール誘導体、ピラゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、またはカーボン等を含有する層であることが好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、特に限定されるものではないが、駆動電圧低下、発光効率向上、耐久性向上の観点から、厚さが1nm〜5μmであることが好ましく、5nm〜1μmであることが更に好ましく、10nm〜500nmであることが特に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
前記発光層に隣接したキャリア輸送層が正孔輸送層であるとき、該正孔輸送層のIp(HTL)は前記発光層中に含有されるドーパントのIp(D)より小さいことが駆動耐久性の点で好ましい。
正孔輸送層におけるIp(HTL)は、後述するIpの測定方法により測定することができる。
また、正孔輸送層におけるキャリア移動度は、一般的に、10-7cm2・V-1・s-1以上10-1cm2・V-1・s-1以下であり、中でも、発光効率の点から10-5cm2・V-1・s-1以上10-1cm2・V-1・s-1以下が好ましく、10-4cm2・V-1・s-1以上10-1cm2・V-1・s-1以下が更に好ましく、10-3cm2・V-1・s-1以上10-1cm2・V-1・s-1以下が特に好ましい。
該キャリア移動度は、前記発光層のキャリア移動度の測定方法と同様の方法により測定した値を採用する。
また、該正孔輸送層のキャリア移動度は、前記発光層のキャリア移動度より大きいことが駆動耐久性、発光効率の観点から好ましい。
(電子注入層、電子輸送層)
電子注入層、電子輸送層は、陰極から電子を注入する機能、電子を輸送する機能、陽極から注入され得た正孔を障壁する機能のいずれかを有している層である。
電子注入層、あるいは電子輸送層に導入される電子供与性ドーパントとしては、電子供与性で有機化合物を還元する性質を有していればよく、Liなどのアルカリ金属、Mgなどのアルカリ土類金属、希土類金属を含む遷移金属などが好適に用いられる。
特に仕事関数が4.2eV以下の金属が好適に使用でき、具体的には、Li、Na、K、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、Cs、La、Sm、Gd、およびYbなどが挙げられる。
これらの電子供与性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子供与性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、電子輸送層材料に対して0.1質量%〜99質量%であることが好ましく、1.0質量%〜80質量%であることが更に好ましく、2.0質量%〜70質量%であることが特に好ましい。該使用量が、電子輸送層材料に対して0.1質量%未満のときには、本発明の効果が不十分であるため好ましくなく、99質量%を超えると電子輸送能力が損なわれるため好ましくない。
電子注入層、電子輸送層の材料としては、具体的には、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、およびそれらの誘導体(他の環と縮合環を形成してもよい)、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体等を挙げることができる。
電子注入層、電子輸送層の厚さは、特に限定されるものではないが、駆動電圧低下、発光効率向上、耐久性向上の観点から、厚さが1nm〜5μmであることが好ましく、5nm〜1μmであることが更に好ましく、10nm〜500nmであることが特に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
前記発光層に隣接したキャリア輸送層が電子輸送層であるとき、該電子輸送層のEa(ETL)は前記発光層中に含有されるドーパントのEa(D)より大きいことが駆動耐久性の点で好ましい。
該Ea(ETL)は、後述するEaの測定方法と同様の方法により測定した値を用いる。
また、電子輸送層におけるキャリア移動度は、一般的に、10-7cm2・V-1・s-1以上10-1cm2・V-1・s-1以下であり、中でも、発光効率の点から10-5cm2・V-1・s-1以上10-1cm2・V-1・s-1以下が好ましく、10-4cm2・V-1・s-1以上10-1cm2・V-1・s-1以下が更に好ましく、10-3cm2・V-1・s-1以上10-1cm2・V-1・s-1以下が特に好ましい。
また、該電子輸送層のキャリア移動度は、前記発光層のキャリア移動度より大きいことが駆動耐久性の観点から好ましい。該キャリア移動度は、前記正孔輸送層の測定方法と同様に行った。
本発明における発光素子のキャリア移動度において、正孔輸送層、電子輸送層、及び発光層におけるキャリア移動度としては、(電子輸送層≧正孔輸送層)>発光層であることが、駆動耐久性の点で好ましい。
バッファー層に含有されるホスト材料としては、後述する正孔輸送性ホストまたは電子輸送性ホストを好適に用いることができる。
(発光層)
本発明においては発光層は複数有するが、ここではその単層について説明する。複数有する場合は、以下に説明する単層の構成の中より好ましく選択して組合わせて用いることが出来る。
発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、正孔輸送層または正孔輸送性バッファー層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、電子輸送層または電子輸送性バッファー層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
本発明における発光層は、少なくとも一種の発光性ドーパントと複数のホスト化合物とを含む。
また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。発光層が複数の場合であっても、発光層の各層に、少なくとも一種の発光性ドーパントと複数のホスト化合物とを含有することが好ましい。
また、発光層の単層の厚さは、駆動電圧を下げるため、一般的に100nm以下であることが好ましく、5nm〜100nmであることが更に好ましい。
本発明における発光層に含有する発光性ドーパントと複数のホスト化合物としては、一重項励起子からの発光(蛍光)が得られる蛍光発光性ドーパントと複数のホスト化合物との組み合せでも、三重項励起子からの発光(燐光)が得られる燐光発光性ドーパントと複数のホスト化合物との組み合せでもよいが、中でも、発光効率の観点から、燐光発光性ドーパントと複数のホスト化合物との組み合せであることが好ましい。
本発明における発光層は、色純度を向上させるためや発光波長領域を広げるために2種類以上の発光性ドーパントを含有することができる。
《発光性ドーパント》
本発明における発光性ドーパントとしては、燐光性発光材料、蛍光性発光材料等いずれもドーパントとして用いることができる。
本発明における発光性ドーパントは、更に前記ホスト化合物との間で、1.2eV>△Ip>0.2eV、及び/又は1.2eV>△Ea>0.2eVの関係を満たすドーパントであることが駆動耐久性の観点で好ましい。
《燐光発光性ドーパント》
前記燐光性の発光性ドーパントとしては、一般に、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体を挙げることができる。
例えば、該遷移金属原子としては、特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金であり、更に好ましくはイリジウム、白金である。
ランタノイド原子としては、例えばランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、およびルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry, Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、芳香族炭素環配位子(例えば、シクロペンタジエニルアニオン、ベンゼンアニオン、またはナフチルアニオンなど)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、またはフェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子など)、アルコラト配位子(例えば、フェノラト配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子であり、より好ましくは、含窒素ヘテロ環配位子である。
上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
これらの中でも、発光性ドーパントの具体例としては、例えば、US 6303238 B1、US6097147、WO 00/57676、WO 00/70655、WO 01/08230、WO 01/39234 A2、WO 01/41512 A1、WO 02/02714 A2、WO 02/15645 A1、WO 02/44189 A1、特開2001−247859、特願2000−33561、特開2002−117978、特願2001−248165、特開2002−235076、特願2001−239281、特開2002−170684、EP 1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特願2005−75340、特願2005−75341等の特許文献に記載の燐光発光化合物などが挙げられ、中でも、更に好ましい(2)の関係を満たす発光性ドーパントとしては、Ir錯体、Pt錯体、Cu錯体、Re錯体、W錯体、Rh錯体、Ru錯体、Pd錯体、Os錯体、Eu錯体、Tb錯体、Gd錯体、Dy錯体、Ce錯体が挙げられる。特に好ましくは、Ir錯体、Pt錯体、Re錯体であり、中でも金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含むIr錯体、Pt錯体、Re錯体が好ましい。
《蛍光発光性ドーパント》
前記蛍光性の発光性ドーパントとしては、一般には、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、スチリルベンゼン、ポリフェニル、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、クマリン、ピラン、ペリノン、オキサジアゾール、アルダジン、ピラリジン、シクロペンタジエン、ビススチリルアントラセン、キナクリドン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、シクロペンタジエン、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、縮合多環芳香族化合物(アントラセン、フェナントロリン、ピレン、ペリレン、ルブレン、ペンタセンなど)、8−キノリノールの金属錯体、ピロメテン錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン、およびこれらの誘導体などを挙げることができる。
これらの中でも、発光性ドーパントの具体例としては例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記の中でも、本発明で用いる発光性ドーパントとしては、発光効率、耐久性の観点からD−2、D−3、D−4、D−5、D−6、D−7、D−8、D−9、D−10、D−11、D−12、D−13、D−14、D−15、D−16、D−21、D−22、D−23、D−24、またはD−25〜D−28が好ましく、D−2、D−3、D−4、D−5、D−6、D−7、D−8、D−12、D−14、D−15、D−16、D−21、D−22、D−23、D−24、またはD−25〜D−28がより好ましく、D−21、D−22、D−23、D−24、またはD−25〜D−28が更に好ましい。
発光層中の発光性ドーパントは、発光層中に一般的に発光層を形成する全化合物質量に対して、0.1質量%〜30質量%含有されるが、耐久性、発光効率の観点から1質量%〜15質量%含有されることが好ましく、2質量%〜12質量%含有されることがより好ましい。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、1nm〜500nmであるのが好ましく、中でも、発光効率の観点で、5nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが更に好ましい。
(ホスト材料)
本発明に用いられるホスト材料としては、正孔輸送性に優れる正孔輸送性ホスト材料(正孔輸送性ホストと記載する場合がある)及び電子輸送性に優れる電子輸送性ホスト化合物(電子輸送性ホストと記載する場合がある)を用いることができる。
《正孔輸送性ホスト》
本発明の有機層に用いられる正孔輸送性ホストとしては、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、イオン化ポテンシャルIpが5.1eV以上6.3eV以下であることが好ましく、5.4eV以上6.1eV以下であることがより好ましく、5.6eV以上5.8eV以下であることが更に好ましい。また、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、電子親和力Eaが1.2eV以上3.1eV以下であることが好ましく、1.4eV以上3.0eV以下であることがより好ましく、1.8eV以上2.8eV以下であることが更に好ましい。
このような正孔輸送性ホストとしては、具体的には、例えば、以下の材料を挙げることができる。
ピロール、カルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマチオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、及び、それらの誘導体等が挙げられる。
中でも、カルバゾール誘導体、芳香族第三級アミン化合物、チオフェン誘導体が好ましく、特に分子内にカルバゾール骨格および/または芳香族第三級アミン骨格を複数個有するものが好ましい。
このような正孔輸送性ホストとしての具体的化合物としては、例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
《電子輸送性ホスト》
本発明に用いられる発光層内の電子輸送性ホストとしては、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、電子親和力Eaが2.5eV以上3.5eV以下であることが好ましく、2.6eV以上3.2eV以下であることがより好ましく、2.8eV以上3.1eV以下であることが更に好ましい。また、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、イオン化ポテンシャルIpが5.7eV以上7.5eV以下であることが好ましく、5.8eV以上7.0eV以下であることがより好ましく、5.9eV以上6.5eV以下であることが更に好ましい。
このような電子輸送性ホストとしては、具体的には、例えば、以下の材料を挙げることができる。
ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、およびそれらの誘導体(他の環と縮合環を形成してもよい)、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体等を挙げることができる。
電子輸送性ホストとして好ましくは、金属錯体、アゾール誘導体(ベンズイミダゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体等)、アジン誘導体(ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体等)であり、中でも、本発明においては耐久性の点から金属錯体化合物が好ましい。金属錯体化合物(A)は金属に配位する少なくとも1つの窒素原子または酸素原子または硫黄原子を有する配位子をもつ金属錯体がより好ましい。
金属錯体中の金属イオンは特に限定されないが、好ましくはベリリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、インジウムイオン、錫イオン、白金イオン、またはパラジウムイオンであり、より好ましくはベリリウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、白金イオン、またはパラジウムイオンであり、更に好ましくはアルミニウムイオン、亜鉛イオン、またはパラジウムイオンである。
前記金属錯体中に含まれる配位子としては種々の公知の配位子が有るが、例えば、「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」、Springer−Verlag社、H.Yersin著、1987年発行、「有機金属化学−基礎と応用−」、裳華房社、山本明夫著、1982年発行等に記載の配位子が挙げられる。
前記配位子として、好ましくは含窒素ヘテロ環配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数3〜15であり、単座配位子であっても2座以上の配位子であっても良い。好ましくは2座以上6座以下の配位子である。また、2座以上6座以下の配位子と単座の混合配位子も好ましい。
配位子としては、例えばアジン配位子(例えば、ピリジン配位子、ビピリジル配位子、ターピリジン配位子などが挙げられる。)、ヒドロキシフェニルアゾール配位子(例えば、ヒドロキシフェニルベンズイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルベンズオキサゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾピリジン配位子などが挙げられる。)、アルコキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ、4−ビフェニルオキシなどが挙げられる。)、
ヘテロアリールオキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、およびキノリルオキシなどが挙げられる。)、アルキルチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロアリールチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、および2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、シロキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数3〜25、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えば、トリフェニルシロキシ基、トリエトキシシロキシ基、およびトリイソプロピルシロキシ基などが挙げられる。)、芳香族炭化水素アニオン配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜25、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えばフェニルアニオン、ナフチルアニオン、およびアントラニルアニオンなどが挙げられる。)、芳香族ヘテロ環アニオン配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数2〜25、特に好ましくは炭素数2〜20であり、例えばピロールアニオン、ピラゾールアニオン、ピラゾールアニオン、トリアゾールアニオン、オキサゾールアニオン、ベンゾオキサゾールアニオン、チアゾールアニオン、ベンゾチアゾールアニオン、チオフェンアニオン、およびベンゾチオフェンアニオンなどが挙げられる。)、インドレニンアニオン配位子などが挙げられ、好ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ基、またはシロキシ配位子であり、更に好ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、シロキシ配位子、芳香族炭化水素アニオン配位子、または芳香族ヘテロ環アニオン配位子である。
金属錯体電子輸送性ホストの例としては、例えば特開2002−235076、特開2004−214179、特開2004−221062、特開2004−221065、特開2004−221068、特開2004−327313等に記載の化合物が挙げられる。
このような電子輸送性ホストとしては、具体的には、例えば、以下の材料を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
電子輸送層ホストとしては、E−1〜E−6、E−8、E−9、E−21、またはE−22が好ましく、E−3、E−4、E−6、E−8、E−9、E−10、E−21、またはE−22がより好ましく、E−3、E−4、E−21、またはE−22が更に好ましい。
本発明における発光層において、発光性ドーパントとして燐光発光性ドーパントを用いたとき、該燐光発光性ドーパントの最低三重項励起エネルギーT1(D)と前記複数のホスト化合物の最低励起三重項エネルギーのうち最小のもの前記T1(H)minとが、T1(H)min>T1(D)の関係を満たすことが色純度、発光効率、駆動耐久性の点で好ましい。
また、本発明におけるホスト化合物の含有量は、特に限定されるものではないが、発光効率、駆動電圧の観点から、発光層を形成する全化合物質量に対して15質量%以上85質量%以下であることが好ましい。
また、発光層におけるキャリア移動度は、一般的に、10-7cm2・V-1・s-1以上10-1cm2・V-1・s-1以下であり、中でも、発光効率の点から10-6cm2・V-1・s-1以上10-1cm2・V-1・s-1以下が好ましく、10-5cm2・V-1・s-1以上10-1cm2・V-1・s-1以下が更に好ましく、10-4cm2・V-1・s-1以上10-1cm2・V-1・s-1以下が特に好ましい。
該発光層のキャリア移動度は、後述の前記キャリア輸送層のキャリア移動度より小さいことが発光効率、駆動耐久性の観点から好ましい。
該キャリア移動度は、Time of Flight法により測定し、得られた値をキャリア移動度とした。
(正孔ブロック層)
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明においては、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層は、特に限定されるものではないが、具体的には、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、ピラザボール誘導体等を含有することができる。
また、正孔ブロック層の厚さは、駆動電圧を下げるため、一般的に50nm以下であることが好ましく、1nm〜50nmであることが好ましく、5nm〜40nmであることが更に好ましい。
(電極)
本発明における陽極電極および陰極電極は、発光を取り出す面をどちらにするかによって、反射率の高い鏡面とするか、前述の半反射性半透過性とされる。通常、ボトムエミッション型と呼ばれる素子構成では、陽極面が発光取り出し面であって、トップエミッション型と呼ばれる素子構成では、陰極面が発光取り出し面である。
−電極を半反射性半透過性に調整する手段−
電極の反射率の制御は、本発明の範囲内になるように厚みを制御することによって行うことができる。
電極の透過率の制御は、本発明の範囲内になるように厚みを制御することによって行うことができる。
半反射性半透過性電極を構成する材料としては、白金,金,銀,クロム,タングステンあるいはアルミニウムなどの仕事関数の高い金属元素の単体または合金が挙げられ、該電極の積層方向の厚みは5nm以上50nm以下が好ましい。合金材料としては、例えば、銀を主成分とし、0.3質量%〜1質量%のパラジウム(Pd)と、0.3質量%〜1質量%の銅(Cu)とを含むAgPdCu合金が挙げられる。
本発明における陽極および陰極の少なくとも一方は光取り出し面にあって、発光層で発光した光に対して半透過性かつ半反射性である。
本発明における半透過反射性金属の反射率および透過率は、下記の測定方法によって測定される。
−測定機器−
一般に市販されている分光光度計(例えば、日立製作所(株)製U−4100型分光光度計)。
−測定方法−
反射率:ガラス基板上に半透過反射性金属を成膜し、基板の法線方向に対して5度の入射角で測定光を入射し、−5度の反射角の反射光を検出する。反射光量÷入射光量で反射率が求まる。
透過率:上記と同様のサンプルに、基板の法線方向から光を入射し(入射角0度)、法線方向(出射角0度)に出射した光を検出する。出射光量÷入射光量で透過率が求まる。
上記方法で反射率を測定したとき、本願における半透過反射性金属は、発光スペクトルの極大波長において、30%以上80%以下の範囲にある。好ましくは40%以上
70%以下である。
上記方法で透過率を測定したとき、本願における半透過反射性金属は、発光スペクトルの極大波長において、20%以上70%以下の範囲にある。好ましくは30%以上60%以下である。
1)陽極
陽極は、通常、有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有する。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられ、仕事関数が4.0eV以上の材料が好ましい。陽極材料の具体例としては、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
陽極は、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陽極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って、前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料として、ITOを選択する場合には、陽極の形成は、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。
本発明の有機電界発光素子において、陽極の形成位置としては特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができる。陽極は、基板における一方の表面の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
なお、陽極を形成する際のパターニングとしては、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陽極の厚みとしては、陽極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常、10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
陽極の抵抗値としては、103Ω/□以下が好ましく、102Ω/□以下がより好ましい。
2)陰極
陰極は、通常、有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有する。
陰極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられ、仕事関数が4.5eV以下のものが好ましい。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、またはCs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、およびイッテルビウム等の希土類金属などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01質量%〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
なお、陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの広報に記載の材料は、本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。
例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、前記した陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って行うことができる。
陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
本発明において、陰極形成位置は特に制限はなく、有機化合物層上の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
また、陰極と前記有機化合物層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1nm〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μm程度であり、50nm〜1μmが好ましい。
(基板)
本発明においては基板を用いることができる。用いられる基板としては、有機化合物層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、ジルコニア安定化イットリウム(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。
基板は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、有機発光層から発せられる光を散乱又は減衰等させることがない点で、無色透明であることが好ましい。
基板には、その表面又は裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
(保護層)
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、またはNi等の金属、MgO、SiO、SiO2、Al23、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe23、Y23、またはTiO2等の金属酸化物、SiNx、SiNxy等の金属窒化物、MgF2、LiF、AlF3、またはCaF2等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、または転写法を適用できる。
(封止)
さらに、本発明の有機電界発光素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、および酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、シリコーンオイル類が挙げられる。
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜40ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
(本発明の有機電界発光素子の用途)
本発明の有機電界発光素子は、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、または光通信等に好適に利用できる。
以下に、本発明の有機電界発光素子の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
実施例1
1.有機EL素子の作製
厚さ0.7mmのガラス基板を2−プロパノール中で超音波洗浄後、20分間UV−オゾン処理を行った。その後、真空蒸着によって陽極としてアルミニウムを60nm蒸着した後、順次有機層を重ね蒸着して、下記構成の2段の発光ユニットを有する積層体を作製した。
<素子の基本構成>
ガラス基板/陽極:Al(60nm)/発光ユニットA/n型ドープ層/アルカリ金属層/正孔輸送材料のみを含む層/p型ドープ層/発光ユニットB/陰極:Ag(15nm)
発光ユニットA:正孔輸送層としてα−NPDを10nm蒸着した層/発光層としてCBPとCBBに対してtbppyを12質量%となるように共蒸着した層/電子輸送層としてAlqを10nm蒸着した層よりなる積層体。
発光ユニットB:正孔輸送層としてα−NPDを10nm蒸着した層/発光層としてCBPとCBBに対してtbppyを12質量%となるように共蒸着した層/電子輸送層としてAlqを20nm蒸着した層よりなる積層体。
n型ドープ層、アルカリ金属層、正孔輸送材料のみを含む層、およびp型ドープ層の組成については表1に示した。これらの層はいずれも蒸着法により形成した。
表中、例えばa/bはa層とb層をそれぞれ蒸着して積層したことを表し、c+dはcとdの2つの材料を表示した厚みとなるように、または質量%となるように共蒸着したことを意味する。
マスク成膜により2mm×2mmの発光エリアを形成した。
2.性能評価
1)評価項目
《発光効率》
得られた各発光素子をKEITHLEY製ソ−スメジャ−ユニット2400型を用いて、直流電圧を発光素子に印加し発光させた。その発光スペクトルを、浜松フォトニクス社製のマルチ・チャンネル・アナライザーPMA−11を用いて測定した。その輝度をトプコン社製輝度計BM−8を用いて測定し、発光スペクトルの波形と測定時の電流・輝度(15mA/cm2)から外部量子効率を計算した。
《抵抗》
発光時の特定の電流値において、陽極と陰極の間の電圧を測り、電極材料であるAgとAlの抵抗は十分に小さいのものとして無視し、(抵抗{Ω})=(測定した陽極と陰極の間の電圧{V})÷(電流値{A})としてもとめた。
<測定方法>
陽極と陰極の間に電圧計(アドバンテスト社製デジタルマルチメータTR6847)を接続し、この電圧値と定電流電源(アドバンテスト社製プログラマブルDCボルテージ・カーレントジェネレータR6144)の電流値を測定する。
《輝度ムラ》
実施例で示したうち陽極(Al)・陰極(Ag)以外の部分の素子構成は全く同じで、陽極はITO(10Ω/□,150nm)、陰極はAl(100nm)を用いて、発光エリアのみ異なる素子を作製して、評価した。発光エリアは13cm×15cmで、10mA/mm2における最も明るい部分であるITO電極の端部分での発光輝度を100%とし、最も暗い部分であるITO電極の中央部での比発光輝度をX%としたとき、このX%を輝度ムラの定義とした。
評価基準
◎:×>50%である。
○:×=50%〜40%の範囲である。
×:×<40%である。
2)結果
得られた結果を表2に示した。
本発明の素子13は、いずれも高い外部量子効率を有し、かつ輝度ムラが改良された。本発明の素子は、抵抗値が高いにも拘わらず外部量子効率が高いことが特徴である。
一方、n型ドープ層とp型ドープ層が直接接している比較素子4および5は抵抗が低く、輝度ムラに優れなかった。
正孔輸送材料のみを含む層を除いた比較素子6は外部量子効率が低かった。
アルカリ金属層を除いた比較素子7は、抵抗値が低く、輝度ムラが改良されず、外部粒子効率が低かった。
Liと2−TNATAの共蒸着層を用いた比較素子8は、抵抗が高く輝度ムラが改良されたが、外部量子効率が低下した。

前記の発光素子に用いた化合物の構造を下記に示す。

Claims (6)

  1. 一対の電極間に膜厚方向に複数の発光層および少なくとも1層の電荷発生層を有するマルチフォトンエミッション型有機電界発光素子であって、前記電荷発生層が陽極側から陰極側へ、アルカリ金属及びAlqと、アルカリ金属のハロゲン化物、Al及びAlqと、のいずれか一方を含むn型ドープ層、アルカリ金属層、正孔輸送材料のみを含む層、及び前記正孔輸送材料と金属酸化物とを含むp型ドープ層を、この順に有してなり、前記n型ドープ層のアルカリ金属と前記アルカリ金属層のアルカリ金属とは同一であり、前記p型ドープ層の金属酸化物はMoO、V、及びReから選択される少なくとも1種であり、前記p型ドープ層の正孔輸送材料が芳香族3級アミン化合物であることを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 前記アルカリ金属層がLi、Na、K、Rb、またはCsを含む群より選ばれる金属であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記アルカリ金属層がLiであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記正孔輸送材料のみを含む層が芳香族3級アミン化合物を含有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記正孔輸送材料のみを含む層が4,4’,4”−トリ(2−ナフチルフェニルアミノ)−トリフェニルアミンを含有することを特徴とする請求項4に記載の有機電界発光素子。
  6. 前記アルカリ金属のハロゲン化物がLiFであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
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