JP4896340B2 - 磁気カード用支持体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、オンマシンで製造される適度な摩擦係数、高い撥水性および廃棄時に無害な磁気カード用支持体およびそれを製造する経済的な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
銀行振込みカードや各種磁気テープなどの磁気カードの支持体は、発券機等による何回もの搬送操作で折れないよう剛度を持たせる必要があり、非常に厚い0.65〜0.75mmの厚さが必要である。従来、この厚さを出すためには、板紙に顔料と撥水性を持たせたバインダーを片面塗工して原紙を製造し、その原紙の非塗工面同士を接着剤を用いて、ラミネーターにて貼合して製造するのが現状である。このため、作業工程が複雑で、製造コストも高くなることが問題であった。
【0003】
また、塗工した原紙に印刷し、磁気テープを貼り合わせ後、貼合し製造する加工方法もあり、この場合には貼合後表裏のずれが発生するという問題が生じていた。そこで、貼合せずに磁気テープの貼り合わせや、印刷のできる磁気カード支持体の製造方法の開発が要望されていた。
【0004】
また、磁気カードは、発券機等に何回も搬送操作を行うため、磁気カード支持体は、剛性だけでなく、適度な摩擦係数を持たせる必要があり、シリカや炭酸カルシウムなどの顔料だけでは、非常に摩擦係数が高く、発券機の搬送操作に支障を起こしたり、印刷、内抜き加工時に作業効率の低下を生じかねない(特許文献1参照)。
【0005】
更に、銀行振込カードや磁気カードは、雨や湿度、人の汗などにより、カードが歪みを生じたり、カード表面が剥離したり、貼り付けた磁気テープが剥がれたりする恐れが充分にあり、高い撥水性を付与する必要がある。
【0006】
このため、通常、撥水性を持たせるため、塗工液のバインダーとしては、塩化ビニル・ビニリデン系のラテックス(サラン系樹脂等)を使用するのが一般的であった。しかし、塩化ビニル・ビニリデン系のバインダーは紙への浸透が速く、これを抑える為塗工原紙には目止め加工をした片面コート紙を使用しているのが現状であり、これによって、製造される磁気カード支持体は2段塗工する必要があった。
【0007】
また、更に塩化ビニル・ビニリデン系のバインダーの使用は、使用済みの磁気カードを廃棄し、焼却する際に有害であるダイオキシンを発生する恐れが充分にある。
【特許文献1】
特開平10−21426号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記の問題点を全て解消し、オンマシンで製造される充分な剛性、適度な摩擦係数および高い撥水性を有しそして廃棄時に無害である磁気カード用支持体並びに安価で効率的にその磁気カード支持体を製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意研究した結果、パルプ、内添サイズ剤、定着剤、カチオン化澱粉からなる紙料を円網抄紙機或いは長網抄紙機或いは短網抄紙機あるいはそれらのコンビネーション抄紙機にて2層以上の抄き合わせにより抄造され、サイズプレスにて、表面紙力剤が塗布された原紙に、顔料、タルク、アクリル系バインダーを含有する塗工層を設け、塗工層の全顔料100重量部の内、タルクが10〜70重量部であり、塗工層を構成するバインダーがスチレン・アクリル系バインダーであり、塗工層の塗工量が固形分で片面当たり5〜20g/mとなるように原紙の両面に形成し、かつ、キャレンダー加工がオンマシンにて行なわれていることを特徴とする磁気カードの支持体により上記課題が全て解決できることを見出した。
【0010】
この磁気カード支持体は、パルプ、内添サイズ剤、定着剤、カチオン化澱粉からなる紙料を円網抄紙機或いは長網抄紙機或いは短網抄紙機あるいはそれらのコンビネーション抄紙機にて少なくとも2層抄きして抄造し、サイズプレスにて、表面紙力剤が塗布された原紙に、顔料、タルク、スチレン・アクリル系バインダーを含有する塗工層を原紙の両面に施しそして乾燥して、該塗工層の塗工量を固形分で片面当たり5〜20g/mとし、キャレンダー処理し、更にカッターにて断裁する全工程をオンマシンで行い、かつ、塗工層の全顔料100重量部の内、タルクが10〜70重量部であることによって製造できる。この方法も本発明の対象である。この方法によって、原紙の抄造、塗工およびキャレンダー加工が1台のマシンで一度に実施できる。この方法によって、安価な磁気カード支持体が製造でき、同時に巻き皺の発生がなくなり平坦性に優れた均一なシートが得られる。
【0011】
本発明の有利な一つの実施態様においては、表裏層の静摩擦係数を0.48±0.10(規格値)にするために、塗工液(または塗工層)の全顔料100重量部の内、タルクを10〜70重量部配合する。タルクが10重量部以下では、摩擦係数が高く、タルクが70部重量以上では逆に摩擦係数が低すぎて、滑りすぎにより断裁、打ち抜き等の作業効率が低下する恐れがある。
【0012】
本発明の別の一つの有利な実施態様においては、撥水性を持たせるため、塗工する塗工液(または塗工層)のバインダーが塩素を含まないアクリル樹脂を主体とするバインダーであり、そのバインダーの量がその塗工液(または塗工層)の顔料100重量部に対し30〜100重量部である。この際、塗工液(または塗工層)の顔料100重量部に対しバインダーが30部以下では、強度が低く、印刷の際に問題が発生する。また、バインダーが100部以上では、ブロッキングの発生、インク乾燥性の悪化、バインダーによるマシンコーターの汚れが多くなるという様ざまな問題が生じる。
【0013】
本発明の他の一つの実施態様においては、撥水性を持たせる塗工層の塗工量は固形分で片面当り、5〜20g/m2好ましくは9〜20g/m2の割合であるのが好ましい。5g/m2以下では、充分に原紙の表面を塗工することが出来ない。また、20g/m2では、製造コストのアップに繋がる。
【0014】
磁気カードは優れた撥水性を有することが重要である。この撥水性が低いと水分によりカードが歪み、発券機の搬送の妨げとなる。これは、雨に濡れたり、人の汗によっても同様な状態となる。これを防ぐため磁気カード用支持体の水による1秒後の接触角を90度以上にする必要がある。90度以下では、撥水性が低く、水濡れによる歪み、カールを発生する。従って本発明の一つの有利な実施態様においては、磁気カード支持体の水による1秒後の接触角が90度以上である。
【0015】
製品のコストダウンの要請は強く、磁気カード支持体においても、コストダウンが必要となっている。従来の様な多くの製造工程を経て、磁気カードを製造するとそのコストは非常に高いものであった。本発明の磁気カード用支持体及びその製造方法では、原料であるパルプから、磁気カード用支持体をオンマシンで、一度に一貫製造することができる。
【0016】
磁気カード支持体の原紙の抄造は、網抄紙機或いは長網抄紙機或いは短網抄紙機あるいはそれらのコンビネーション抄紙機を用いて行われるが、少なくも2層の多層抄きにより行う。
【0017】
具体的にこれらを達成するための一般的操作を以下に例示する:
パルプはNBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)/LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)=0/100〜50/50(重量比)、内添サイズ剤としてロジン系エマルジョン(日本PMC社製、AL−120)を対パルプ0.05〜0.5%(有効成分)、定着剤として硫酸バンドを対パルプ0.1〜2%(有効成分)、カチオン化澱粉を対パルプ0.5〜2%(有効成分)を添加し、4層抄き合わせにより抄紙し、サイズプレスにて、表面紙力剤として変性ポリアクリルアミド系樹脂(日本PMC社製、ST−481H)1〜5%液を両面で20〜50cc/m2塗布し、ドライヤーで乾燥後、エアーナイフコーター等で紙の両面で塗工液を合計で10〜40g/m2(固形分)塗工し、乾燥後にキャレンダーにて、50〜150kg/cmの圧力で、処理し磁気カード用支持体を製造する。なお、使用するパルプに古紙が含まれていても何ら差し支えはない。
なお、本発明はこの一般的操作に限定されるものではない。
【0018】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、勿論これらに限定されるものではない。なお、特に断らない限り、例中の部、%は固形分換算での重量部又は重量%を意味する。
【0019】
実施例1:
<原紙の製造>
NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)/LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)=30/70配分のパルプを混合叩解してカナディアンスタンダードフリーネス(以下CSF)500ccのパルプを得、内添サイズ剤としてロジン系エマルジョン(日本PMC社製、AL−120)を対パルプ0.3%、硫酸バンドを対パルプ1%、カチオン化澱粉を対パルプ1%を添加し、網抄紙機にて、各層坪量149g/mの4層抄き合わせにより坪量596g/mの紙を抄紙し、サイズプレスにて、表面紙力剤として変性ポリアクリルアミド系樹脂(日本PMC社製、ST−481H)の2.5%液を両面で40cc/m塗布し、ドライヤーで乾燥して原紙を製造した。
<磁気カード用支持体の製造>
上記サイズプレス液を塗布し、乾燥して得た原紙は巻取ることなく、該網抄紙機内に設備されているエアーナイフコーターにて下記に示す塗工液を該原紙の両面に片面当り16g/m(固形分)塗工しそして乾燥した後に、キャレンダーにて、100kg/cmの圧力で、処理され磁気カード用支持体をオンマシンで一貫して製造した。
【0020】
<塗工液調製>
水に分散剤(SN5034、サンノプコ社製)を顔料に対して0.1%添加し、軽質炭酸カルシウム(TP123CS、奥多摩工業社製)25部、合成非晶質シリカ(サイロイドW300、グレースデビソン社製)25部、タルク(LMS100、富士タルク社製)50部を順番に入れ、カウレス分散機で43%濃度の顔料スラリーを調製した。
この顔料スラリーにアクリル系バインダーを顔料に対して、80部(ジョンクリル450:スチレン・アクリル系、製造元:ジョンソンポリマー社製)を添加、攪拌・分散し、更に水を添加し、固形分濃度42%の塗工液を得た。
【0021】
実施例2:
塗工液の調製を下記の通り行った以外は、実施例1と同様にして、磁気カード支持体を製造した。
<塗工液調製>
水に分散剤(SN5034、サンノプコ社製)を顔料に対して0.1%添加し、軽質炭酸カルシウム(TP123CS、奥多摩工業社製)35部、合成非晶質シリカ(サイロイドW300、グレースデビソン社製)35部、タルク(LMS100、富士タルク社製)30部を順番に入れ、カウレス分散機で43%濃度の顔料スラリーを調製した。
この顔料スラリーにアクリル系バインダーを顔料に対して80部(ジョンクリル450、ジョンソンポリマー社製)を添加、攪拌・分散し、更に水を添加し、固形分濃度42%の塗工液を得た。
【0022】
実施例3:
ドライヤーでの乾燥後に、塗工液を紙の両面に片面当り10g/m2(固形分)塗工を行った以外は、実施例1と同様にして磁気カード支持体を製造した。
【0023】
実施例4:
塗工液の調製を下記の通り行った以外は実施例1と同様にして、磁気カード支持体を製造した。
<塗工液調製>
水に分散剤(SN5034、サンノプコ社製)を顔料に対して0.1%添加し、軽質炭酸カルシウム(TP123CS、奥多摩工業社製)25部、合成非晶質シリカ(サイロイドW300、グレースデビソン社製)25部、タルク(LMS100、富士タルク社製)30部を順番に入れ、カウレス分散機で43%濃度の顔料スラリーを調製した。
この顔料スラリーにアクリル系バインダーを顔料100部に対して50部(ジョンクリル450、ジョンソンポリマー社製)を添加、攪拌・分散し、更に水を添加し、固形分濃度42%の塗工液を得た。
【0024】
比較例1:
ドライヤー乾燥後、塗工液を紙の両面に片面当り4g/m2(固形分)塗工を行った以外は実施例1と同様にして、磁気カード支持体を製造した。
【0025】
比較例2:
塗工液の調製を下記の通り行なった以外は実施例1と同様にして、磁気カード支持体を製造した。
<塗工液調製>
水に分散剤(SN5034、サンノプコ社製)を、顔料を基準として0.1%添加し、顔料100部に対して軽質炭酸カルシウム(TP123CS、奥多摩工業社製)50部、合成非晶質シリカ(サイロイドW300、グレースデビソン社製)50部を順番に入れ、カウレス分散機で43%濃度の顔料スラリーを調製した。
この顔料スラリーにアクリル系バインダー80部(ジョンクリル450、ジョンソンポリマー社製)を添加、攪拌・分散し、更に水を添加し、固形分濃度42%の塗工液を得た。
【0026】
比較例3:
塗工液の調製を下記の通り行った以外は実施例1と同様にして、磁気カード支持体を製造した。
<塗工液調製>
水に分散剤(SN5034、サンノプコ社製)を、顔料を基準として0.1%添加し、顔料100部に対して軽質炭酸カルシウム(TP123CS、奥多摩工業社製)25部、合成非晶質シリカ(サイロイドW300、グレースデビソン社製)25部、タルク(LMS100、富士タルク社製)50部を順番に入れ、カウレス分散機で43%濃度の顔料スラリーを調製した。
この顔料スラリーに塩化ビニリデン樹脂系バインダーを顔料に対して、80部(L−411A、旭化成社製)を添加、攪拌・分散し、更に水を添加し、固形分濃度42%の塗工液を得た。
【0027】
比較例4:
<原紙の製造>
NBKP/LBKP=30/70配分のパルプを混合叩解しCSF500ccのパルプを得、内添サイズ剤としてロジン系エマルジョン(日本PMC社製、AL−120)を対パルプ0.3%、硫酸バンドを対パルプ1%、カチオン化澱粉を対パルプ1%で添加し、丸網抄紙機にて、各層70g/m2の4層抄き合わせにより坪量280g/m2の紙を抄紙し、サイズプレスにて、表面紙力剤として変性ポリアクリルアミド系樹脂(日本PMC社製、ST−481H)を2.5%液を両面で40cc/m2塗布し、ドライヤーで乾燥後、エアーナイフコーターにて下記に示す塗工液を紙の片面のみに20g/m2(固形分)塗工後、キャレンダーにて、100kg/cmの圧力で処理し、リールにて巻き取り原紙を作成した。
【0028】
<塗工液調製>
水に分散剤(SN5034、サンノプコ社製)を、顔料を基準として0.1%添加し、顔料100部に対して軽質炭酸カルシウム(TP123CS、奥多摩工業社製)95部、酸化チタン(A−110、堺化学社製)を順番に入れ、カウレス分散機で43%の顔料スラリーを調製した。
この顔料スラリーにSBR系バインダーを顔料100部に対して、20部(L−1612、旭化成社製)を添加、攪拌・分散し、更に水を添加し、固形分濃度40%の塗工液を得た。
【0029】
<撥水性塗工層の塗工>
得られた原紙にエアーナイフコーターにて下記の通り塗工液を紙の表面(塗工面)に10g/m2(固形分)塗工し、リールにて巻取り片面のみ撥水性の塗工層を有する紙を作成した。
<撥水性塗工液調製>
水に分散剤(SN5034、サンノプコ社製)を、顔料を基準として0.1%添加し、顔料100部に対して合成非晶質シリカ(P−50、水沢化学社製)20部、合成非晶質シリカ(P−78A、水沢化学社製)80部を順番に入れ、カウレス分散機で43%の顔料スラリーを調製した。
この顔料スラリーに塩化ビニリデン樹脂系バインダーを顔料100部に対して、80部(L−411A、旭化成社製)を添加、攪拌・分散し、更に水を添加し、固形分濃度42%の塗工液を得た。
【0030】
<磁気カード支持体の製造>
片面のみ撥水性層を有する巻き取り紙をラミネーターにて裏面(非塗工面)に酢酸ビニル系接着剤(ポリゾール1200、昭和高分子社製)5g/m2を塗布し、もうひとつの片面のみ撥水性を有する巻き取り紙の裏面に貼り合わせ、ニップロールにて、加圧圧着し、磁気カード支持体を製造した。
【0031】
評価方法:
得られた用紙は、23℃−50%RHの環境下で24時間調湿後、それぞれ下記の方法により評価を行った。
摩擦係数:JIS P8147により静摩擦係数を測定した。
接触角 :15mm×10cmの紙片を用意し、測定する面をダイナミックコンタクトアングルアブソープションテスター(DAT)(FIBRO system ab社製)にて、水の滴下時の接触角を0.1,0.5,1.0秒の時間で測定した。
【0032】
【表1】
Figure 0004896340
【0033】
上記表1のデータを利用して本発明の効果を説明する:
比較例4に示すように従来顔料塗工原紙に撥水性塗工液を塗工し、2枚の同様な撥水性塗工層を持った紙をラミネーターにて糊で貼り合わせ、磁気カード支持体を供給する場合、少なくとも4つ工程を巻き取り紙にて行う必要がある。これに対して、本発明の場合には、実施例1〜4に示すように、貼合することなくオンマシンで磁気カード支持体を供給することが可能となり、大幅に工程が短縮されるため、同時にコストも大幅に削減することができる。
【0034】
実施例3では10g/m2の塗工量で、その撥水性が良好であるのに対して、比較例1に示すように4g/m2では撥水性が不足することが判る。
【0035】
実施例1及び2に示すようにタルクの部数が30部、50部では静摩擦係数の値が良好であるのに対して、比較例2に示した様にタルク部数0では静摩擦係数が高すぎ、発券機での搬送操作に支障をきたすことが判る。
【0036】
アクリル樹脂を主体とするバイダーを実施例1および4に示す様に、50部、80部使用した場合には良好な撥水性が達成されるのに対して、比較例3に示す様に塩化ビニル・ビニリデン系のバインダーでは撥水性が不十分であることが判る。
【0037】
磁気カード支持体の水による1秒後の接触角が90度以上にすることによる効果は、銀行振込カードや磁気カードが雨や水分、人の汗などにより、カードが歪みを生じたり、カード表面が剥離したり、貼り付けた磁気テープが剥がれたりする恐れを除くのに必要な値である。
【0038】
【発明の効果】
本発明の磁気カード用支持体は、十分な剛性、高い撥水性および適切な摩擦係数を有する磁気カード支持体である。本発明の磁気カード用支持体及びその製造方法は、貼合することなく、オンマシンで行うことにより、生産効率を大幅に向上させ、また低価格での該磁気カード支持体を供給することを可能ならしめるものである。

Claims (4)

  1. パルプ、内添サイズ剤、定着剤、カチオン化澱粉からなる紙料を円網抄紙機或いは長網抄紙機或いは短網抄紙機あるいはそれらのコンビネーション抄紙機にて2層以上の抄き合わせにより抄造され、サイズプレスにて、表面紙力剤が塗布された原紙に、顔料、タルク、アクリル系バインダーを含有する塗工層を設け、塗工層の全顔料100重量部の内、タルクが10〜70重量部であり、塗工層を構成するバインダーがスチレン・アクリル系バインダーであり、塗工層の塗工量が固形分で片面当たり5〜20g/mとなるように原紙の両面に形成し、かつ、キャレンダー加工がオンマシンにて行なわれていることを特徴とする磁気カードの支持体。
  2. 磁気カード支持体の水による1秒後の接触角が90度以上である、請求項1に記載の磁気カード支持体。
  3. 該バインダーの量が顔料100重量部に対して30〜100重量部である、請求項1又は2に記載の磁気カード支持体。
  4. 請求項1〜のいずれか一つに記載の磁気カード支持体を製造する方法において、パルプ、内添サイズ剤、定着剤、カチオン化澱粉からなる紙料を円網抄紙機或いは長網抄紙機或いは短網抄紙機あるいはそれらのコンビネーション抄紙機にて少なくとも2層抄きして抄造し、サイズプレスにて、表面紙力剤が塗布された原紙に、顔料、タルク、スチレン・アクリル系バインダーを含有する塗工層を原紙の両面に施しそして乾燥して、該塗工層の塗工量を固形分で片面当たり5〜20g/mとし、キャレンダー処理し、更にカッターにて断裁する全工程をオンマシンで行い、かつ、塗工層の全顔料100重量部の内、タルクが10〜70重量部であることを特徴とする、上記方法。
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