JP4895984B2 - 塗布処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば半導体ウエハ等の基板の表面に塗布液を塗布する塗布処理装置に関するものである。
一般に、半導体デバイスの製造のプロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では、例えば半導体ウエハ(以下にウエハという)の下地膜上に塗布液であるレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、ウエハ表面に所定の回路パターンが露光される露光処理、露光後のウエハを現像液により現像する現像処理、及びウエハの下地膜などを食刻するエッチング処理等が行われている。
従来の塗布処理装置は、処理容器の内部に設けた鉛直軸回りに回転可能なスピンチャック上にウエハを保持して、ウエハを回転させながらレジスト液をウエハ表面に供給してレジスト膜を形成している。この塗布処理装置においては、高速回転時にレジスト液がミストとなってウエハの外方に飛散した後に、処理容器の内周面に衝突して、跳ね返ることによりウエハに再付着する虞がある。そのため、処理容器の上側にウエハ周りを排気する排気フードを設けて、上記ミストを強制的に外部に排気する必要がある。しかし、排気流量を増加することによってミストを速やかに処理容器の外部に排出できる反面、処理容器からの排気流量が増加されると、ウエハ周辺におけるレジストの乾燥が促進されて周辺部の膜厚が厚くなり、ウエハ中央部と周辺部とにおいて膜厚が不均一になるという問題があった。
上記問題を解決する手段として、処理容器の上側にウエハ周りを排気するように配設されたメインフードの上側にフード開口との高さを調整自在なサブフードを配設した構造や、上記サブフードのフード開口面積を調整自在にした構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載の塗布処理装置によれば、ウエハ周りの排気流量を調整することによってウエハの中央部と周辺部とにおける膜厚分布のばらつきを抑制することができる。
特開平9−10658号公報(特許請求の範囲、図1,図2,図4,図5)
ところで、塗布処理装置において、ウエハを高速回転すると、ウエハ表面を流れる気流が乱流及び遷移域(エクマン渦とも呼ばれる)となり、このエクマン渦により塗布膜のウエハ全面での均一な乾燥が行われない現象が生じ、この現象により塗布膜厚の均一性が得られないばかりか塗布むら(風きり跡)が生じる問題がある。なお、エクマン渦の生じる位置は回転系のレイノルズ数の式から求められる。すなわち、回転円盤でのレイノルズ数(Re)は、次式で表される。
Re=r2×ω×(ρ/μ) ・・・(1)
ここで、
r;半径位置
ω;回転角
ρ;密度(空気の場合;0.00119g/cm3)
μ;粘度(空気の場合;181μP)である。
上記レイノルズ数の式からエクマン渦が生じる半径位置が求められる。しかし、従来、一般の塗布機においては、レイノルズ数の値が約28万を越える条件で風きり跡が発生し始めるので、ウエハサイズが大径になると、ウエハの周縁から内方側にエクマン渦が生じる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、ウエハ周りの外方に排気する方式であるため、エクマン渦の発生する位置の乱流が残った状態の排気となり、レジストの乾燥の均一が図れず、塗布むら(風きり跡)を生じる懸念がある。
したがって、上記塗布むら(風きり跡)をなくすには、ウエハを低速で回転させることが行われるが、低速では乾燥速度を速くすることができず、処理時間が長くなる問題がある。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、基板の高速回転時に生じるエクマン渦部分の上方に排気を行ってエクマン渦の気流を上方へ排気することにより膜厚の均一を図れるようにした塗布処理装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、この発明の塗布処理装置は、処理容器内に配設され、基板の表面を上面にして保持する基板保持台と、上記基板保持台を鉛直軸回りに回転させる回転駆動機構と、上記基板保持台に保持された基板の表面に向かって塗布液を吐出するノズルと、上記基板保持台に保持された基板の周りを排気する排気機構と、を具備する塗布処理装置において、 上記排気機構は、上記基板保持台に保持された基板の回転に起因して基板表面を流れる気流の乱流及び遷移域より基板周縁側の上方の全周を覆う内側フード部及び上記基板保持台の側方を覆う内筒部を有する内カップと、上記基板表面を流れる気流の乱流及び遷移域の上方の全周を覆う外側フード部及び上記内カップの内筒部を覆う外筒部を有する外カップと、上記内カップに設けられた内側排気通路に連通する第1の排気装置と、上記外カップに設けられた外側排気通路に連通する第2の排気装置と、上記回転駆動機構、第1及び第2の排気装置の駆動を制御する制御手段と、を具備してなり、 上記制御手段からの制御信号に基づいて、上記ノズルから基板表面に塗布液が吐出された後、上記回転駆動機構により基板が回転した際に、上記第1及び第2の排気装置を駆動し、この際、上記外カップの外側排気通路の排気量を、内カップに設けられた内側排気通路の排気量より大きくして、上記乱流及び遷移域の気流を上方側へ排気する、ことを特徴とする(請求項1)。
このように構成することにより、ノズルから基板表面に塗布液が吐出された後、回転駆動機構により基板を回転した際に、基板の回転に起因して生じる基板表面を流れる気流の乱流及び遷移域(エクマン渦)の気流を上方側から外カップの外側排気通路を介して排気し、エクマン渦より基板外周側の気流を内カップの内側排気通路を介して排気することができる。
この発明において、上記外カップに設けられた外側排気通路に排気量調整弁を介設し、上記排気量調整弁の開度を上記制御手段からの制御信号に基づいて調整可能に形成する方が好ましい(請求項2)。
このように構成することにより、基板の回転速度に応じて排気流量を調整することができる。
また、上記内カップの内筒部及び外カップの外筒部に基板搬入出口を設けると共に、この基板搬入出口を閉塞するシャッタを開閉可能に形成してもよい(請求項3)。
このように構成することにより、内カップの内筒部及び外カップの外筒部に設けられた基板搬入出口を介して基板搬送手段と基板保持台との間で基板の受け渡しを行うことができる。
また、上記内カップ及び外カップを一体に形成し、この一体型カップを処理容器の上部に対して着脱可能に形成するようにしてもよい(請求項4)。
このように構成することにより、基板の大きさや回転速度を変えて処理する場合における最適な内カップ及び外カップを選択して装置に設置することができる。
また、上記内カップ及び外カップを基板保持台の上部において処理容器に対して昇降可能に形成すると共に、昇降機構によって昇降させるようにしてもよい(請求項5)。
このように構成することにより、内カップ及び外カップを基板保持台の上方に移動させた状態で、基板搬送手段と基板保持台との間で基板の受け渡しを行うことができる。
以上に説明したように、この発明の塗布処理装置は、上記のように構成されているので、以下のような効果が得られる。
(1)請求項1記載の発明によれば、基板の回転に起因して生じる基板表面を流れるエクマン渦を上方側から外カップの外側排気通路を介して排気し、エクマン渦より基板外周側の気流を内カップの内側排気通路を介して排気するので、エクマン渦による塗布むら(風きり跡)を防止すると共に、塗布膜厚の均一化が図れる。また、エクマン渦による塗布むら(風きり跡)が発生しない高速回転処理が可能となるので、処理効率の向上が図れる。
(2)請求項2記載の発明によれば、基板の回転速度に応じて排気流量を調整することができるので、上記(1)に加えて、更に処理条件の異なる塗布処理に対応することができる。
(3)請求項3,5記載の発明によれば、上記(1),(2)に加えて、内カップ及び外カップの構造を複雑にすることなく、基板搬送手段と基板保持台との間で基板の受け渡しを行うことができる。
(4)請求項4記載の発明によれば、上記(1)〜(3)に加えて、更に基板の大きさや回転速度を変えて処理する場合における最適な内カップ及び外カップを選択して装置に設置することができる。
以下に、この発明の最良の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明に係る塗布処理装置の第1実施形態を示す概略断面図、図2は、上記塗布処理装置における気体の流れの状態を示す概略平面図である。
上記塗布処理装置は、処理容器10内に配設され、基板である半導体ウエハW(以下にウエハWという)の表面を上面にして保持する基板保持台であるスピンチャック1と、スピンチャック1を鉛直軸回りに回転させる回転駆動機構であるモータ2と、スピンチャック1に保持されたウエハWの表面に向かって塗布液(レジスト液)を吐出する塗布ノズル3と、スピンチャック1に保持されたウエハWの周りを排気する排気機構20と、を具備している。
上記排気機構20は、スピンチャック1に保持されたウエハWの回転に起因してウエハ表面を流れる気流の乱流及び遷移域(エクマン渦)の気流よりウエハ周縁側の上方の全周を覆う内側フード部21及びスピンチャック1の側方を覆う内筒部22を有する内カップ23と、ウエハ表面を流れるエクマン渦の上方の全周を覆う外側フード部24及び内カップ23の内筒部22を覆う外筒部25を有する外カップ26と、内カップ23に設けられた第1及び第2の内側排気通路27a,27bに連通する第1の排気装置である第1の排気ポンプ31と、外カップ26に設けられた外側排気通路28に連通する第2の排気装置である第2の排気ポンプ32と、を具備している。
この場合、外側排気通路28は、内カップ23の内筒部22と外カップ26の外筒部25との間に形成される環状通路28aと、内カップ23の内筒部22の下端と外カップ26の外筒部25の下端とを連結する環状底部29の4箇所に設けられた連通口28bを介して連通する外部排気通路28cとで構成されている。また、外側排気通路28の外部排気通路28cには、第2の排気ポンプ32との間に部位に排気量調整弁33が介設されている。
また、上記内カップ23と外カップ26は、内カップ23の内筒部22の下端と外カップ26の外筒部25の下端とを連結する環状底部29によって一体に形成されている。このように一体に形成される一体型の内カップ23と外カップ26は、外カップ26の外筒部25の上端部側面に突設される取付ブラケット34を塗布装置の固定段部35に着脱可能に載置し、ボルト等の固定部材(図示せず)で固定することで、装置に設置される。
また、内カップ23の内筒部22と外カップ26の外筒部25の対向する位置にはウエハ搬入出口36が設けられており、外カップ26の外筒部25に設けられたウエハ搬入出口36は、図示しない昇降機構によって昇降されるシャッタ37によって開閉可能に閉塞されるように構成されている。したがって、シャッタ37を開放した状態で、スピンチャック1とウエハ搬送アーム4との間でウエハWの受け渡しを行うことができる。
一方、上記処理容器10は、上記内カップ23と外カップ26下方に連接する筒状の容器本体11と、容器本体11の下部内方側において一方から他方に向かって下り勾配をもって配設される底板12と、底板12の中央部側に立設する円筒壁13の上端部に設置され、スピンチャック1により保持されたウエハWの裏面へのレジスト液の浸入を阻止する外面が拡径テーパ面14aを有する環状の浸入阻止部材14と、内カップ23の内筒部22との間に第1の内側排気通路27aを形成し、浸入阻止部材14の拡径テーパ面14aとの間に第2の内側排気通路27bを形成する環状の排気分散部材15と、を具備する。なお、底板12には、第1及び第2の内側排気通路27a,27bと連通する排気口16が設けられている。なお、浸入阻止部材14には、ウエハWのエッジ部及び裏面を洗浄するエッジ,裏面リンスノズル(図示せず)が装着されている。
上記排気口16には内部排気管17を介して第1の排気装置である第1の排気ポンプ31が接続されている。また、底板12の最低部にはドレイン口18が設けられており、このドレイン口18にドレイン管19が接続されている。なお、底板12の中央部にはスピンチャック1の回転軸1aが気水密な状態で回転自在に貫通している。
上記塗布ノズル3の移動機構(図示せず)と、レジスト液供給源の開閉弁(図示せず)と、モータ2,排気量調整弁33,第1及び第2の排気ポンプ31,32はそれぞれ制御手段であるコントローラ40と電気的に接続されており、コントローラ40からの制御信号に基づいて、塗布ノズル3からウエハ表面にレジスト液が吐出された後、モータ2によりウエハWが高速回転例えば回転速度3000rpmで回転した際に、第1及び第2の排気ポンプ31,32が駆動されると共に、排気量調整弁33の開度が調整されるようになっている。なお、排気する際は、外カップ26の外側排気通路28の排気量を、内カップ23に設けられた第1及び第2の内側排気通路27a,27bの排気量より大きくして、上記乱流及び遷移域(エクマン渦)の気流を上方側すなわち外カップ26の外側フード部24へ排気し、外側排気通路28を介して外部に排気する。これにより、エクマン渦による塗布むら(風きり跡)を解消することができる。また、エクマン渦よりウエハWの外周側の気流は内カップ23の第1,第2の内側排気通路27a,27bを介して外部に排気される。
上記のようにして、回転するウエハWの表面に生じる乱流及び遷移域(エクマン渦)の気流を外カップ26の外側フード部24へ排気し、エクマン渦よりウエハWの外周側の気流を内カップ23の第1,第2の内側排気通路27a,27bを介して外部に排気するには、内カップ23の内側フード部21のウエハ側端部からの寸法と、外カップ26の外側フード部24のウエハ側端部からの寸法を、処理に供されるウエハWの大きさ及び回転速度に応じてエクマン渦が生じる位置に設定する必要がある。また、内カップ23及び外カップ26の寸法の設定に加えて第1,第2の内側排気通路27a,27bと外側排気通路28の排気量の条件を設定する必要がある。
次に、内カップ23及び外カップ26の寸法の設定と、第1,第2の内側排気通路27a,27bと外側排気通路28の排気量の条件について、図5ないし図7を参照して詳細に説明する。なお、図5は、内カップ23及び外カップ26の寸法と排気部を示す要部拡大断面図で、図5において、外側排気通路28の排気量;a,第1の内側排気通路27aの排気量;b,第2の内側排気通路27bの排気量;c,内カップ23の内側フード部21のウエハ外周端部からの寸法;e,外カップ26の外側フード部24のウエハ外周端部からの寸法;dとする。また、図6は、内カップ23及び外カップ26の排気部の気体の流れを示す要部拡大断面図、図7は、実験結果に基づく排気部における排気量と風きり跡との関係を示すグラフである。なお、図7に示す実験は、300mmサイズウエハで回転数3000rpmでの効果を調べたもので、d,e=0、d,e=20mm及びd=50mm,e=20mmの3つのタイプに対して外側排気通路28の開度を100%のものと、30%の条件について風きり跡の幅を調べたものである。なお、排気量の割合は、開度100%の場合は、a>b+cとなるが、開度30%の場合はa<b+cとなる。
上記実験の結果、内カップ23及び外カップ26の寸法がd=e=0、つまり、ウエハWの外周より外に外側及び内側排気通路28及び27a,27bの排気口がある場合、風きり跡が幅35mm程度発生する。その状態では排気量を絞って開度30%にしても、全開の開度100%にしても大差がない。このことから、排気の効果がないことが判る。
次に、内カップ23及び外カップ26の寸法がd=e=20mm、つまり、ウエハWの外周より20mm内側まで外側及び内側排気通路28及び27a,27bの排気口の位置を移動させた場合、風きり跡の幅が開度30%で15mm、開度100%で6mmであった。
次に、内カップ23及び外カップ26の寸法がd=50mm、e=20mm、つまり、ウエハWの外周より20mm内側まで内側排気通路27a,27bの排気口の位置を移動させ、ウエハWの外周より50mm内側まで外側排気通路28の排気口の位置を移動させた場合、風きり跡の幅が開度30%の条件で4mm、開度100%の条件では風きり跡は発生しなくなる。
上記実験の結果より、内カップ23及び外カップ26の寸法をd=50mm、e=20mmとし、開度100%(a>b+c)とすることが、風きり跡の防止効果に不可欠であることが判った。
次に、上記実験によるエクマン渦の生じる位置の裏付けの解析について説明する。まず、内カップ23及び外カップ26の寸法を設定するには、上述した回転系のレイノルズ数の式に基づいてエクマン渦の生じる位置を求める。すなわち、回転円盤でのレイノルズ数(Re)は、上述したように、次式で表される。
Re=r2×ω×(ρ/μ) ・・・(1)
ここで、
r;半径位置(cm)
ω;回転角(ラジアン)
ρ;密度(空気の場合;0.00119g/cm3)
μ;粘度(空気の場合;181μP)である。
また、上述したように、従来、一般の塗布機においては、レイノルズ数の値が約28万を越える条件で風きり跡が発生し始めていた。例えば、ウエハ半径サイズがrwのとき、風きり跡が発生せずに回転させることができる最高回転数ωmaxは式(1)を使い、式(2)で表される。
280000=(rw)2×ωmax×(0.00119/181×10-6
ωmax=280000×181×10-6/0.00119/(rw)2 ・・・(2)
この発明の手法を用いることによって風きり跡が解消できるので、ωmaxは1.2〜2倍程度まで大きな値へ改善することが可能となる。ただし、排気口の場所は、従来の風きり跡が発生する半径位置rcに、対応した配置が必要である。その位置は、式(2)で得られたωmaxに対し、ここでA倍の改善を図るとして、まずはその時のrcを式(1)より計算する。
280000=(rc)2×(A×ωmax)×(0.00119/181x10-6
(rc)2=(rw)2/A
rc=rw/A1/2 ・・・(3)
つまり、ウエハ半径サイズのA-1/2倍の半径位置にて風きり跡が発生することになる。
上記実験により、この位置の前後15mm程度の範囲に新たに排気口を設けることで、風きり跡を発生させる原因となっているエクマン渦の発生を軽減できた。したがって、外カップ26及び内カップ23の寸法、d及びeの値は式(4)、式(5)で表される。
d=rw−rc+15 ・・・(4)
e=rw−rc−15 ・・・(5)
さて、ここで300mmウエハ(ウエハ半径サイズrw=15cm)において、改善率Aを1.7倍とした時の計算を行う。
式(2)より、ωmaxの値を計算すると、
ωmax≒188.5(ラジアン)となる。これを回転数に換算すると、188.5÷2π×60≒1800(rpm)に当たる。1.7倍の改善率として、限界の回転数は3000rpmまで可能となる。
排気口の位置を計算すると、式(3)より、
rc≒0.77×15=11.6(cm)
つまり、ウエハ中心より116mmの位置にてエクマン渦が発生する。これは、ウエハ外周より34mm内側の位置になる。
したがって、式(4)、式(5)より、d,eの値が具体的に求まる。
d=0.23×15+15≒5(cm)
e=0.23×15−15≒2(cm)
以上の理由により、300mmウエハを回転数3000rpmで塗布処理する場合、内カップ23及び外カップ26の寸法をd=50mm、e=20mmとすることが好適である。
なお、改善率を1.7倍としたが、改善率を1.7倍より大きくすることも可能であるが、この値は、排気量に関係するため、工場施設の排気能力を考慮して、むやみに大きな数値とすることはできない。
次に、上記のように構成されたこの発明に係る塗布処理装置の具体的な動作態様について、表1を参照して説明する。
Figure 0004895984
まず、シャッタ37を下降してウエハ搬入出口36を開放し、ウエハ搬送アーム4によって搬送されたウエハWをスピンチャック1に受け渡す(ステップ1)。その後、ウエハ搬送アーム4はカップ外に後退し、シャッタ37がウエハ搬入出口36を閉塞する。次に、塗布ノズル3をウエハWの中心上方に移動し、塗布ノズル3からウエハWの中央部に向かってレジスト液を供給(吐出)する(ステップ2)。レジスト液の供給を4秒(s)間行った後、モータ2によりスピンチャック1が回転してウエハWを高速回転(3000rpm)すると共に、第1及び第2の排気ポンプ31,32が駆動して、外側排気通路28及び第1,第2の内側排気通路27a,27bからウエハWの上部を排気する(ステップ4)。この際、外側排気通路28の排気量を第1,第2の内側排気通路27a,27bの排気量より大きくする。このように排気することにより、ウエハWの高速回転に起因して生じるウエハ表面を流れる気流の乱流及び遷移域(エクマン渦)の気流を上方側から外カップ26の外側排気通路28を介して排気し、エクマン渦よりウエハ外周側の気流を内カップ23の第1及び第2の内側排気通路を介して排気することができる。これにより、ウエハ表面の風きり跡を防止することができ、ウエハ全面の塗布膜を均一にすることができる。
塗布膜を形成した後、ウエハWの回転数を1000rpmにし、上部排気を停止した状態で、図示しないエッジ,裏面リンスノズルからウエハWのエッジ部及び裏面にリンス液を供給して、洗浄処理を行う(ステップ5)。次いで、ウエハWを高速回転(2000rpm)にしてウエハWに付着したリンス液を振り切り乾燥する(ステップ7)。
乾燥処理を行った後、モータ2の駆動を停止し、次いで、シャッタ37を開放し、開放されたウエハ搬入出口36からカップ内に進入するウエハ搬送アーム4がスピンチャック1からウエハWを受け取ってカップ内からウエハW搬出する。
なお、上記実施形態では、内カップ23と外カップ26が一体型に形成され、外カップ26に設けられたウエハ搬入出口36を閉塞するシャッタ37を開放して、ウエハ搬送アーム4とスピンチャック1との間でウエハWを受け渡す場合について説明したが、別の構造にして、ウエハ搬送アーム4とスピンチャック1との間でウエハWを受け渡すことも可能である。例えば、図4に示すように、内カップ23及び外カップ26をスピンチャック1の上部において処理容器10に対して昇降可能に形成し、外カップ26の外筒部25の側面に突設されたブラケット38に昇降機構例えば昇降シリンダ39のピストンロッド39aの先端部を連結した構造としてもよい。このように構成することにより、昇降シリンダ39を駆動して内カップ23及び外カップ26を処理容器10に対して上昇させてスピンチャック1の上方を開放し、この状態で、ウエハ搬送アーム4とスピンチャック1との間でウエハWを受け渡すことができる。
なお、上記実施形態では、内カップ23と外カップ26を一体型に形成されているが、ウエハWの大きさや処理時の回転数によって外カップ26及び内カップ23の寸法(d,e)が異なる場合にも対応できるようにする必要がある。このような場合には、外カップ26及び内カップ23の寸法(d,e)の異なる数種のカップを用意しておき、必要に応じて最適な寸法のカップと交換すればよい。
この発明に係る塗布処理装置の第1実施形態を示す概略断面図である。 上記塗布処理装置における気体の流れの状態を示す概略平面図である。 この発明におけるウエハの搬送部の一例を示す概略斜視図である。 ウエハの搬送部の別の例を示す概略斜視図である。 この発明における排気部の要部拡大断面図である。 この発明における排気部の気体の流れを示す要部拡大断面図である。 この発明における排気部の排気量と風きり跡の幅との関係を示すグラフである。
符号の説明
W 半導体ウエハ(基板)
1 スピンチャック(基板保持台)
2 モータ(回転駆動機構)
3 塗布ノズル
4 ウエハ搬送アーム(基板搬送アーム)
10 処理容器
20 排気機構
21 内側フード部
22 内筒部
23 内カップ
24 外側フード部
25 外筒部
26 外カップ
27a 第1の内側排気通路
27b 第2の内側排気通路
28 外側排気通路
31 第1の排気ポンプ(第1の排気装置)
32 第2の排気ポンプ(第2の排気装置)
33 排気量調整弁
34 取付ブラケット
35 固定段部
36 ウエハ搬入出口(基板搬入出口)
37 シャッタ
38 ブラケット
39 昇降シリンダ
39a ピストンロッド
40 コントローラ(制御手段)

Claims (5)

  1. 処理容器内に配設され、基板の表面を上面にして保持する基板保持台と、上記基板保持台を鉛直軸回りに回転させる回転駆動機構と、上記基板保持台に保持された基板の表面に向かって塗布液を吐出するノズルと、上記基板保持台に保持された基板の周りを排気する排気機構と、を具備する塗布処理装置において、
    上記排気機構は、上記基板保持台に保持された基板の回転に起因して基板表面を流れる気流の乱流及び遷移域より基板周縁側の上方の全周を覆う内側フード部及び上記基板保持台の側方を覆う内筒部を有する内カップと、上記基板表面を流れる気流の乱流及び遷移域の上方の全周を覆う外側フード部及び上記内カップの内筒部を覆う外筒部を有する外カップと、上記内カップに設けられた内側排気通路に連通する第1の排気装置と、上記外カップに設けられた外側排気通路に連通する第2の排気装置と、上記回転駆動機構、第1及び第2の排気装置の駆動を制御する制御手段と、を具備してなり、
    上記制御手段からの制御信号に基づいて、上記ノズルから基板表面に塗布液が吐出された後、上記回転駆動機構により基板が回転した際に、上記第1及び第2の排気装置を駆動し、この際、上記外カップの外側排気通路の排気量を、内カップに設けられた内側排気通路の排気量より大きくして、上記乱流及び遷移域の気流を上方側へ排気する、ことを特徴とする塗布処理装置。
  2. 請求項1記載の塗布処理装置において、
    上記外カップに設けられた外側排気通路に排気量調整弁を介設し、上記排気量調整弁の開度を上記制御手段からの制御信号に基づいて調整可能に形成してなる、ことを特徴とする塗布処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載の塗布処理装置において、
    上記内カップの内筒部及び外カップの外筒部に基板搬入出口を設けると共に、この基板搬入出口を閉塞するシャッタを開閉可能に形成してなる、ことを特徴とする塗布処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の塗布処理装置において、
    上記内カップ及び外カップを一体に形成し、この一体型カップを処理容器の上部に対して着脱可能に形成してなる、ことを特徴とする塗布処理装置。
  5. 請求項1又は2に記載の塗布処理装置において、
    上記内カップ及び外カップを基板保持台の上部において処理容器に対して昇降可能に形成すると共に、昇降機構によって昇降させる、ことを特徴とする塗布処理装置。
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