JP7336276B2 - 塗布膜形成方法及び塗布膜形成装置 - Google Patents

塗布膜形成方法及び塗布膜形成装置 Download PDF

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Description

本開示は、塗布膜形成方法及び塗布膜形成装置に関する。
半導体デバイスの製造工程においては円形の基板である半導体ウエハ(以下、ウエハと記載する)に対してレジストなどの様々な塗布液が塗布されて成膜処理が行われる。特許文献1には、ウエハに塗布したレジストを乾燥させるにあたり、ウエハの周に沿った環状部材を当該ウエハ上に配置して、当該ウエハ上の気流を整流させることが記載されている。
特開2017-92392号公報
本開示にかかる技術は、基板の面内において均一性が良好な膜厚の塗布膜を形成する。
本開示の一態様は、基板の表面に塗布膜を形成する塗布膜形成方法であって、上面が開口した塗布カップ内において前記基板を第1の回転速度で回転させて、前記基板の表面に前記塗布膜を形成するための塗布液を供給して当該塗布液を拡散する工程と、前記塗布液を拡散する工程の後、前記第1の回転速度よりも低い第2の回転速度で前記基板を回転させながら、前記基板の基板周縁部との間に隙間を形成する隙間形成部材を前記基板周縁部の上方に配置して、前記基板と前記隙間形成部材との間の排気の流速を、前記隙間を通過させる際にさらに高める工程と、を有し、
前記塗布カップは、その上面側において外側下方に傾斜する環状の斜面部と、その斜面部の内周縁部にて上側に垂直に形成された環状の凸部を有し、前記隙間形成部材は、前記凸部の内側において垂下する環状の垂下部を有し、前記隙間形成部材の内径に相当する、対向する前記垂下部間の距離は、前記基板の直径と同じであり、前記凸部と前記垂下部の間の距離は、前記垂下部の下端部と基板上面との距離よりも小さい。
本開示にかかる技術によれば、基板の面内において均一性が良好な膜厚の塗布膜を形成することができる。
一実施形態であるレジスト塗布装置の側面の縦断側を模式的に示した説明図である。 図1のレジスト塗布装置の平面図である。 図1のレジスト塗布装置のフレーム部材とウエハ周縁部との位置関係を示す説明図である。 図1のレジスト塗布装置のフレーム部材とカップとの位置関係を示す説明図である。 図1のレジスト塗布装置で処理されるウエハの一例を示す説明図である。 図1のレジスト塗布装置のフレーム部材とウエハ周縁部との間の気流を示す説明図である。 排気圧が通常の圧力と高圧の場合における、フレーム部材の有無によるウエハ上の膜厚の変化を示すグラフである。 フレーム部材の他の例を示す縦断面図である。 フレーム部材の他の例を示す縦断面図である。 フレーム部材の他の例を示す縦断面図である。 フレーム部材の他の例を示す縦断面図である。 フレーム部材の垂下部の下端部とウエハの周縁部との位置関係を示す説明図である。
従来から、3D-NANDデバイスが形成されるいわゆる段差基板に塗布液を塗布した際の膜厚均一性を向上させるために、当該基板を低回転で乾燥させるという低回転レシピが行なわれている。しかしながらこのような低回転レシピでは遠心力が小さく、ウエハ外に塗布液が排出されずに周辺部に塗布液が堆積するので、基板周辺部の膜厚が厚くなる傾向がある。
この点に関し、特許文献1に記載の技術は、基板の中心部に塗布液を供給すると共に基板を第1の回転速度で回転させて遠心力により塗布液を広げ、次いで基板を第1の回転速度から第2の回転速度に向かって減速し、当該第2の回転速度で回転させて塗布液の液膜の表面を均し、その後基板を第2の回転速度よりも速い第3の回転速度で回転させて乾燥させている。そして前記第3の回転速度で回転させて基板の表面を乾燥させる工程では、基板の周方向に沿って環状に形成された環状部材を基板の周縁部上方を覆う位置に設定し、前記環状部材により基板の周縁部上方の気流を整流するようにしている。
しかしながら、この特許文献1の技術では、乾燥させる工程では第2の回転速度よりもさらに速い第3の回転速度で回転させる必要があり、そのままでは前記した低回転レシピでは適用できないという問題がある。一方で塗布カップ内の排気速度を高める、すなわち通常よりも高排気で排気すれば、基板周辺部の膜厚を制御することが可能となるが、そのように高排気による排気が出来ない塗布モジュールでは、環状部材を基板の周縁部上方を覆う位置に設定しただけでは、基板周辺部の膜厚を制御することが難しい。
本開示にかかる技術は、いわゆる低回転レシピ、すなわち塗布液を基板に供給してスピンコーティングによって拡散させる工程時よりも低回転で乾燥させる際に、低排気で塗布カップ内を排気する条件下でも、基板周辺部での塗布液の乾燥を促進させて当該周辺部の膜厚を制御し、基板の面内において均一性が良好な膜厚の塗布膜を形成する。
以下、本実施形態にかかる基板処理装置の構成について、図面を参照しながら説明する。なお本明細書において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は、実施の形態に塗布膜形成装置としてのレジスト膜形成装置1の側面の断面を模式的に示している。このレジスト膜形成装置1は、例えば直径が300mmの円形の基板であるウエハWの裏面中央部を真空吸着することにより、当該ウエハWを水平に保持する基板保持部であるスピンチャック11を備えている。このスピンチャック11は回転機構12に接続されており、当該回転機構12により鉛直軸回りに回転する。また、スピンチャック11に保持されたウエハWを囲むように、ウエハWからの塗布液や溶剤などの各種処理液の飛散を防止する塗布カップとしてのカップ14が設けられている。このカップ14の底部には排液口15が開口している。また、カップ14の底部には排気管16が設けられており、ウエハWの処理中においてカップ14内が、排気管16に接続された排気装置17によって排気される。このカップ14内の排気によって、ウエハWの周囲から当該ウエハWの表面の排気が行われる。
スピンチャック11の周囲には、昇降ピン21が配置されている。この昇降ピン21は、昇降機構22によって垂直に昇降し、ウエハWを支持して昇降させることができる。これによって、スピンチャック11と図示しない基板搬送機構との間でウエハWを受け渡すことができる。
上面が開口したカップ14の上方には、ファンフィルタユニット(FFU)19が設けられており、清浄なエアをスピンチャック11に載置されたウエハWに供給する。ウエハWに供給されたエアは、カップ14内から前記した排気管16により排気される。
スピンチャック11の周囲には、内外に斜面部23a、23bを有する環状のガイド部材23が配置されている。ガイド部材23の頂上部には、裏面洗浄ノズル24が設けられている。裏面洗浄ノズル24は、ウエハWの裏面の周縁部にレジスト液の溶剤を吐出し、裏面の洗浄を行う。
カップ14における上面側は、外側下方に傾斜する環状の斜面部25が形成され、この斜面部25の内周縁部には、上側に垂直に形成された環状の凸部26が形成されている。
レジスト膜形成装置1は、例えば垂直下方にレジストを吐出するレジスト液供給ノズル31を備えている。このレジスト液供給ノズル31は、レジスト液を貯留するレジスト供給機構32に接続されている。レジスト供給機構32はポンプやバルブなどを備え、レジスト液供給ノズル31へレジスト液を供給する。この実施の形態においては、レジスト供給機構32に貯留されるレジスト液の粘度は、例えば50cP~900cPである。
レジスト液供給ノズル31は、図2に示したように、アーム33の先端部に支持されており、アーム33の基端側は移動機構34に接続されている。移動機構34はモータなどの駆動機構(図示せず)によって、ガイドレール35に沿って図中の往復矢印の方向に移動自在である。またアーム33に支持されたレジスト液供給ノズル31は、垂直方向に移動自在である。レジスト液供給ノズル31は、カップ14の外側に配置された待機部36において待機可能である。
レジスト膜形成装置1は、例えば垂直下方に溶剤を吐出する溶剤供給ノズル41を備えている。この溶剤供給ノズル41は、溶剤を貯留する溶剤供給機構42に接続されており、当該溶剤供給機構42から溶剤供給ノズル41に溶剤が供給される。溶剤供給ノズル41は、ウエハWの周縁部の不要なレジスト膜を除去するために用いられる。
溶剤供給ノズル41は、アーム43の先端部に支持されており、アーム43の基端側は移動機構44に接続されている。移動機構44はモータなどの駆動機構(図示せず)によって、ガイドレール45に沿って図中の往復矢印の方向に移動である。またアーム43に支持された溶剤供給ノズル41は、垂直方向に移動自在である。溶剤供給ノズル41は、カップ14の外側に配置された待機部46において待機可能である。
レジスト膜形成装置1は、スピンチャック11に載置されたウエハWの周縁部上方を覆う隙間形成部材としてのフレーム部材51を有している。本実施の形態においては、フレーム部材51は平面視で環状である。フレーム部材51は、支持部材52を介して昇降機構53に接続されており、図1の一点鎖線で示す上昇位置(第1の位置)と、上昇位置の下方であり、図1に実線で示す下降位置(第2の位置)との間を昇降可能である。
このフレーム部材51は、その外周側に水平部51aと、水平部51aの外側端部から垂下した垂下部51bとを有し、いずれも例えば厚さは3mmである。また図3に示したように、水平部51aの径方向の長さLは、たとえば5mm~70mmである。垂下部51bの高さHは、たとえば5mm~30mmである。そしてフレーム部材51が前記した下降位置(第2の位置)に位置した際には、垂下部51bの下端部51cと、ウエハW上面との間の距離h1は、1mm~10mm、例えば2mmとなるように設定されている。一方でフレーム部材51の水平部51aの最も内側の端部51dとウエハW上面との間の距離h2は、1mm~40mm、例えば10mmとなるように設定されている。すなわち、下端部51cとウエハW上面との間の高さ方向の距離h1は、フレーム部材51における最も内側の端部51d下端部と前記ウエハW上面との間の高さh2よりも小さい。なお高さh1の大きさの設定は、昇降機構53において任意に設定可能である。
また本実施の形態では、フレーム部材51の内径、すなわち対向する垂下部51b間の距離は300mmとし、ウエハWの直径と同じに設定されている。もちろんこれに限らず垂下部51bの下端部51cの径方向の部分が、ウエハWの周縁部の上にかかる位置、大きさであってもよい。但し図4に示したように、フレーム部材51が前記した下降位置(第2の位置)に位置した際に、フレーム部材51の外側に位置することになるカップ14の垂直の環状の凸部26との距離d(すなわちフレーム部材51外周と凸部26の内周との間の隙間)は、1mm以上、好ましくは2mm以上確保するのがよい。かかる場合、距離dは、前記した垂下部51bの下端部51cと、ウエハW上面との間の距離h1よりも小さい方がよい。また、上述の様に垂下部51bの高さHをフレーム部材51の厚さよりも長く設けることで、より確実にフレーム部材51外周と凸部26の内周との間の隙間から流入する気流がウエハWの外周に流れ、ウエハW上で端部51dの内側からウエハWの外側に向けて流れる気流と互いに干渉させずに、この2つの気流の強さ及びバランスを調整可能になる。例えば距離d、距離h1等を適宜変更することで、これらを調整できる。
フレーム部材51の開口の中心は、スピンチャック11に載置されたウエハWの中心と平面視で一致するように配置されている。そしてフレーム部材51が前記した下降位置(第2の位置)に位置した際に、フレーム部材51は、スピンチャック11に載置されたウエハWの全周に亘ってその周縁部上に位置する。
レジスト膜形成装置1には、制御部100が設けられている。制御部100は、例えばCPUやメモリ等を備えたコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、レジスト膜形成装置1におけるウエハWの処理を制御するプログラムが格納されている。このプログラムが格納部には、たとえばコンパクトディスク、ハードディスク、MO(光磁気ディスク)及びメモリーカード、DVDなどの記憶媒体に格納されたプログラムがインストールされる。インストールされたプログラムは、レジスト膜形成装置1の各部に制御信号を送信してその動作を制御するように命令(各ステップ)が組み込まれている。例えば、回転機構12によるウエハWの回転数(回転速度)の変更、レジスト液供給ノズル31及び溶剤供給ノズル41の移動、レジスト供給機構32からレジスト液供給ノズル31へのレジスト液の供給、停止が制御される。さらにまたフレーム部材51の昇降、排気装置17の排気量の制御も、制御部100によってなされる。
続いて、このレジスト膜形成装置1について処理されるウエハWについて図5を参照して説明する。ウエハWの表面には凹凸パターンが形成されている。図5(a)に示すウエハWの表面において破線で囲った領域を、一点鎖線の矢印の先に拡大して示し、この拡大図中において凹凸パターンの一例を表示している。この例では、ウエハWの表面をマトリクス状に区分するように、縦方向、横方向に夫々複数の溝(凹部)61が形成されており、溝61によって凸部62が形成される。これら溝61、凸部62の上面に各々レジスト膜61a、62aが形成される。
図5(b)は、ウエハWの側面の縦断面を示している。溝61の深さ(凸部62の高さ)Aは例えば1μm~20μmであり、より具体的には例えば8μmである。溝61の幅Bは例えば10μm~5000μmであり、より具体的には例えば200μmである。凸部62の一辺の幅Cは例えば10μm~5000μmであり、より具体的には例えば2800μmである。なお、凹凸パターンはこの図5で示す形状には限られない。また凹凸パターンが形成されていない基板を処理する場合にも、本開示の技術を適用することができる。本開示にかかる技術が適用される当該凹凸パターンにおける凹部のアスペクト比は、例えば0.01~0.1において、最も効果が発揮できる。
次に前記した構成を有するレジスト膜形成装置1を用いた塗布膜形成方法の一例である、レジスト膜形成方法について説明する。まずスピンチャック11上にウエハWを保持し、第1の回転速度である1000rpm~3000rpm、例えば2000rpmでウエハWを回転させ、ウエハWの中心部にレジスト液供給ノズル31からレジスト液を供給する。かかる場合、フレーム部材51は上昇位置(第1の位置)に位置している。また前記第1の回転速度によってウエハW上にレジスト液を拡散している間は、排気装置17によるカップ14内の排気圧力は、例えば21Paである。
なおレジスト液を供給するにあたっては、レジスト液の供給前に溶剤供給ノズル41を用いて、ウエハWの表面に溶剤を供給して拡散させておく、いわゆるプリウェット方式を採用してもよい。
次いで第1の回転速度よりも遅い第2の回転速度である10rpm~500rpm、例えば100rpmの低回転で、ウエハW上のレジスト液を乾燥させる工程を行なう。この工程においては、フレーム部材51は、下降位置(第2の位置)にある。そして排気装置17によるカップ14内の排気圧は、21Paのままである。このような低回転での乾燥は、前記したような段差基板上のレジスト液の膜厚の均一性向上に寄与する。
そしてこの工程を実施することで、ウエハWの全面にレジスト液の膜が形成されるが、既述したようにこのような低回転では遠心力が小さく、そのためウエハWの外にレジスト液が排出されずに周辺部にレジスト液が堆積するので、ウエハW周辺部のレジスト膜の膜厚が厚くなる傾向があった。
しかしながら、本実施の形態では、ウエハW上のレジスト液を乾燥させる工程において、フレーム部材51は、下降位置(第2の位置)にあるので、ファンフィルタユニット(FFU)19より供給された空気が、図6に示したように、ウエハWとフレーム部材51との間を流れて行く際の流速を、ウエハWの周縁部とフレーム部材51の垂下部51bの下端部51cとの間の隙間を通過させる際にさらに高めることができる。これによって、ウエハWの周辺部に堆積していくレジスト液を速やかに外側に排出してウエハWの周辺部のレジスト液を乾燥させることができ。したがって当該周辺部の膜厚を制御して、ウエハW面内の膜厚の均一性を向上させることが可能である。しかもその際の排気装置17によるカップ14内の排気圧力は、21Paのままであり、通常の排気圧によってかかる効果が実現できる。
発明者が実際に検証した結果を、図7のグラフに示した。図7のグラフは、低回転でウエハW上のレジスト液を乾燥させる際に、排気圧を通常の圧力、すなわち21Paにした場合と、高圧、すなわち70Paにした場合と、前記実施の形態で説明した排気圧を通常圧力、すなわち21Paにしてフレーム部材51をウエハW周縁部に配置した場合と、排気圧を高圧、すなわち70Paにしてフレーム部材51をウエハW周縁部に配置した場合における、ウエハW上の各位置での膜厚を比較したものである。
これによれば、排気圧を通常の圧力、すなわち21Paにした場合には、ウエハWの周縁部のレジスト膜に跳ね上りが発生していたが、排気圧を高圧、すなわち70Paにした場合には、ウエハW上を流れる気流の速度が高くなり、それによってウエハWの周辺部の膜厚が通常排気圧力よりも低く抑えられていることが分かる。そして前記した実施の形態では、排気圧が通常の圧力、すなわち21Paではあるが、フレーム部材51を配置することで、前記した70Paとほぼ同様な膜厚のプロファイルを得ることができ、ウエハWの周辺部の膜厚が低く抑えられている。すなわち、フレーム部材51の配置によって、通常排気圧力の下でも、ウエハWの周辺部の膜厚を制御できることが確認できた。なおフレーム部材51を配置して、排気圧力を70Paにした場合には、ウエハWの周辺部の膜厚をさらに抑えることが確認できた。
なお前記実施の形態では、フレーム部材51は、環状の形状を有していたが、ウエハW上のレジスト液を乾燥させる場合、ウエハWは回転しているので、必ずしも環状のものを用いて、常にウエハWの周縁部を覆う必要はない。したがって例えば半円環状のフレーム部材を用いてもよい。要するにウエハWの周縁部の1/2以上を覆う形態のものであればよい。
また前記レジスト液等本開示の技術に適用できる塗布液の粘度は、50cP~900cPのものであれば、本開示の技術の作用効果を享有できる。
さらにまた前記実施の形態で用いたフレーム部材51は、水平部51aと垂下部51bとを有し、外側の端部下端部51cと最も内側の端部51dとの間の形状は、縦断面がアングル状であったが、フレーム部材51の形状はこれに限られるものではない。
例えば図8に示したフレーム部材71のように、水平部71aと垂下部71bとを有し、外側の端部下端部71cと最も内側の端部71dとの間の形状が、内側に凹に湾曲した湾曲面71eをなすようなものであってもよい。これによれば、端部下端部71cとウエハW周縁部上面との間の隙間に排気が流れて行く際に、乱流の発生を抑えることができ、より好適に隙間を通過する際の気流の流速を高めることができる。
またそのような湾曲面ではなく、図9に示したフレーム部材81のように、外側の端部下端部81cと最も内側の端部81dとの間の形状を、縦断面が直線状の斜面81eとなるようなものであってもよい。このフレーム部材81でも、端部下端部81cとウエハW周縁部上面との間の隙間に排気が流れて行く際に、乱流の発生を抑えることができ、より好適に隙間を通過する際の気流の流速を高めることができる。
さらにまた図10に示したフレーム部材91のように、外側の端部下端部91cと最も内側の端部91dとの間の形状が、外側に凸に湾曲した湾曲面91eをなすようなものであってもよい。このフレーム部材91によっても、端部下端部91cとウエハW周縁部上面との間の隙間に排気が流れて行く際に、乱流の発生を抑え、隙間を通過する際の気流の流速を好適に高めることができる。
さらにまた図11に示したフレーム部材101は、水平部101aと垂下部101bとはアングル形状を為しているものの、水平部101aの上端部が上方に延びて、当該上端部と最も内側の端部101dとの間の形状が斜面を形成した形状を有している。かかる形状を有するフレーム部材101によれば、ファンフィルタユニット(FFU)19より供給された空気をより多くフレーム部材101内に取り込むことができ、端部下端部101cとウエハW周縁部上面との間の隙間の流速を、図3に示したフレーム部材51よりも高めることができる。
なおたとえばフレーム部材51についていえば、図3に示したように、その端部下端部51cの内側とウエハWの周縁部とを平面視で一致させる必要はなく、図12に示したように、平面視で端部下端部51cの幅内に、ウエハWの周縁部が位置するように配置してもよい。またフレーム部材51の垂下部51bの外側と、カップ14の凸部26との間の隙間の高さ方向の長さは、これを長くすることで圧力損失を増大できるから、その分当該隙間に流れて行く空気を減じ、ファンフィルタユニット(FFU)19より供給された空気をより多くフレーム部材51内に取り込むことができる。したがって端部下端部51cとウエハW周縁部上面との間の隙間の流速を高めることができる。
以上、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)基板の表面に塗布膜を形成する塗布膜形成方法であって、
上面が開口した塗布カップ内において前記基板を第1の回転速度で回転させて、前記基板の表面に前記塗布膜を形成するための塗布液を供給して当該塗布液を拡散する工程と、前記塗布液を拡散する工程の後、前記第1の回転速度よりも低い第2の回転速度で前記基板を回転させながら、前記基板周縁部との間に隙間を形成する隙間形成部材を前記基板周縁部の上方に配置して、前記基板と前記隙間形成部材との間の排気の流速を、前記隙間を通過させる際にさらに高める工程と、を有する塗布膜形成方法。
(2)前記隙間形成部材における外側の端部下端部と前記基板上面との間の高さ方向の距離は、前記隙間形成部材における最も内側の端部下端部と前記基板上面との間の高さ方向の距離よりも小さい、(1)に記載の塗布膜形成方法。
(3)前記基板と前記隙間形成部材との間の排気の流速を前記隙間でさらに高める工程においては、前記塗布液を拡散する工程における前記塗布カップ内の排気よりも高圧で排気する、(1)または(2)のいずれかに記載の塗布膜形成方法。
(4)前記第1の回転速度は、1000rpm~3000rpmであり、前記第2の回転速度は10rpm~500rpmである、(1)~(3)のいずれかに記載の塗布膜形成方法。
(5)前記基板は、表面に凹凸パターンが形成されており、当該凹凸パターンにおける凹部のアスペクト比は、0.01~0.1である、(1)~(4)のいずれかに記載の塗布膜形成方法。
(6)前記塗布液の粘度は、50cP~900cPである、請求項1~5のいずれか一項に記載の塗布膜形成方法。
(7)基板の表面に塗布膜を形成する塗布膜形成装置であって、
基板を保持する基板保持部と、前記基板保持部に保持された前記基板を回転させる回転機構と、前記基板保持部に保持された基板を囲む塗布カップと、前記基板の表面の中心部に塗布膜を形成するための塗布液を供給するノズルと、前記基板周縁部の上方に配置自在で、前記基板周縁部との間に隙間を形成する隙間形成部材と、を有し、前記隙間形成部材は、前記基板周縁部の上方に配置された際に、外側の端部下端部と前記基板上面との間の高さ方向の距離が、最も内側の端部下端部と前記基板上面との間の高さ方向の距離よりも小さい、塗布膜形成装置。
(8)前記隙間形成部材における外側の端部下端部と最も内側の端部との間の形状は、縦断面がアングル状である、(7)に記載の塗布膜形成装置。
(9)前記隙間形成部材における外側の端部下端部と最も内側の端部との間の形状は、縦断面が斜面形状である、(7)に記載の塗布膜形成装置。
(10)前記隙間形成部材における外側の端部下端部と最も内側の端部との間の形状は、縦断面が湾曲形状である、(7)に記載の塗布膜形成装置。
(11)前記隙間形成部材は、前記基板の周縁部の半周以上を覆う形状を有する、請求項(7)~(10)のいずれかに記載の塗布膜形成装置。
(12)前記隙間形成部材は環状形状を有する、(7)~(10)のいずれかに記載の塗布膜形成装置。
1 レジスト膜形成装置
11 スピンチャック
12 回転機構
14 カップ
17 排気装置
31 レジスト液供給ノズル
51 フレーム部材
100 制御部
W ウエハ

Claims (12)

  1. 基板の表面に塗布膜を形成する塗布膜形成方法であって、
    上面が開口した塗布カップ内において前記基板を第1の回転速度で回転させて、前記基板の表面に前記塗布膜を形成するための塗布液を供給して当該塗布液を拡散する工程と、
    前記塗布液を拡散する工程の後、前記第1の回転速度よりも低い第2の回転速度で前記基板を回転させながら、前記基板の基板周縁部との間に隙間を形成する隙間形成部材を前記基板周縁部の上方に配置して、前記基板と前記隙間形成部材との間の排気の流速を、前記隙間を通過させる際にさらに高める工程と、を有し、
    前記塗布カップは、その上面側において外側下方に傾斜する環状の斜面部と、その斜面部の内周縁部にて上側に垂直に形成された環状の凸部を有し、
    前記隙間形成部材は、前記凸部の内側において垂下する環状の垂下部を有し、前記隙間形成部材の内径に相当する、対向する前記垂下部間の距離は、前記基板の直径と同じであり、
    前記凸部と前記垂下部の間の距離は、前記垂下部の下端部と基板上面との距離よりも小さい、
    塗布膜形成方法。
  2. 前記隙間形成部材における外側の端部下端部と前記基板上面との間の高さ方向の距離は、前記隙間形成部材における最も内側の端部下端部と前記基板上面との間の高さ方向の距離よりも小さい、請求項1に記載の塗布膜形成方法。
  3. 前記基板と前記隙間形成部材との間の排気の流速を前記隙間でさらに高める工程においては、前記塗布液を拡散する工程における前記塗布カップ内の排気よりも高圧で排気し、基板上の周辺部における膜厚を低く抑える、請求項1または2のいずれか一項に記載の塗布膜形成方法。
  4. 前記第1の回転速度は、1000rpm~3000rpmであり、前記第2の回転速度は10rpm~500rpmである、請求項1~3のいずれか一項に記載の塗布膜形成方法。
  5. 前記基板は、表面に凹凸パターンが形成されており、当該凹凸パターンにおける凹部のアスペクト比は、0.01~0.1である、請求項1~4のいずれか一項に記載の塗布膜形成方法。
  6. 前記塗布液の粘度は、50cP~900cPである、請求項1~5のいずれか一項に記載の塗布膜形成方法。
  7. 基板の表面に塗布膜を形成する塗布膜形成装置であって、
    基板を保持する基板保持部と、
    前記基板保持部に保持された前記基板を回転させる回転機構と、
    前記基板保持部に保持された基板を囲む塗布カップと、
    前記基板の表面の中心部に塗布膜を形成するための塗布液を供給するノズルと、
    前記基板の基板周縁部の上方に配置自在で、前記基板周縁部との間に隙間を形成する隙間形成部材と、を有し、
    前記隙間形成部材は、前記基板周縁部の上方に配置された際に、外側の端部下端部と前記基板上面との間の高さ方向の距離が、最も内側の端部下端部と前記基板上面との間の高さ方向の距離よりも小さ
    前記塗布カップは、その上面側において外側下方に傾斜する環状の斜面部と、その斜面部の内周縁部にて上側に垂直に形成された環状の凸部を有し、
    前記隙間形成部材は、前記凸部の内側において垂下する環状の垂下部を有し、前記隙間形成部材の内径に相当する、対向する前記垂下部間の距離は、前記基板の直径と同じであり、
    前記凸部と前記垂下部の間の距離は、前記垂下部の下端部と基板上面との距離よりも小さい、塗布膜形成装置。
  8. 前記隙間形成部材における外側の端部下端部と最も内側の端部との間の形状は、縦断面がアングル状である、請求項7に記載の塗布膜形成装置。
  9. 前記隙間形成部材における外側の端部下端部と最も内側の端部との間の形状は、縦断面が斜面形状である、請求項7に記載の塗布膜形成装置。
  10. 前記隙間形成部材における外側の端部下端部と最も内側の端部との間の形状は、縦断面が湾曲形状である、請求項7に記載の塗布膜形成装置。
  11. 前記隙間形成部材は、前記基板の周縁部の半周以上を覆う、半円環形状を有する、請求項7~10のいずれか一項に記載の塗布膜形成装置。
  12. 前記隙間形成部材は環状形状を有する、請求項7~10のいずれか一項に記載の塗布膜形成装置。
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