JP4895942B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
このような入賞口においては、それぞれの価値により賞球数が異なるように設定されており、特に大入賞口は大当り時に開放して遊技球が入賞することで、遊技者は非常に多くの遊技球を獲得することが可能となっている。
また、開放中以外を無効とし、それ以外の入賞があった場合に異常として報知を行う構成とすると、悪意のない遊技者の遊技中に、玉がみ等により無効期間に入賞が検出された場合にも、誤ってそれを異常と判定してしまう虞がある。この場合、周囲に「悪意のある遊技者である」と報知されると、遊技者が非常に不快な思いをするとともに、遊技に対する意欲が薄れてしまう。
さらに、単に遊技機前面側からむりやり始動口を開放して遊技球を入賞させるだけでなく、遊技機裏面側から不正用具により始動口センサを通過したように不正行為をして、できるだけ多くの変動表示ゲームを実行させようとする不正行為に関しては、対策を施すことができていないという問題もある。
遊技領域に配設され、遊技球を受け入れ不可能な第1状態と遊技球を受け入れ可能な第2状態とに変換可能な始動入賞口と、複数の識別情報の変動表示を行う変動表示ゲームを表示する表示部を有する変動表示装置と、前記変動表示ゲームの進行を制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段からの制御指令に基づいて前記変動表示ゲームの表示制御を行う表示制御手段と、を備える遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記第1状態或いは前記第2状態における前記始動入賞口に対する遊技球の入賞を検出する始動入賞検出手段と、
前記始動入賞検出手段により検出された前記第1状態における遊技球の入賞を不正入賞として計数する不正入賞計数手段と、
前記始動入賞検出手段により検出された遊技球の入賞を始動入賞として入賞順に複数記憶する始動入賞記憶手段と、
前記始動入賞記憶手段に記憶されている前記始動入賞に基づいて前記変動表示ゲームを開始させる際に、当該変動表示ゲームの変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、
前記変動表示ゲームにおける前記識別情報の変動表示時間を設定するための第1の設定用テーブルを記憶する第1のテーブル記憶手段と、
前記変動表示時間を前記第1の設定用テーブルのものよりも長く設定するための第2の設定用テーブルを記憶する第2のテーブル記憶手段と、を備え、
前記変動パターン決定手段は、
前記変動表示ゲームの開始の際に、前記不正入賞計数手段により計数された前記不正入賞があると、当該不正入賞分の前記変動表示ゲームの前記変動表示時間の設定を前記第2の設定用テーブルに基づいて行うように構成され、
前記始動入賞記憶手段において、前記不正入賞に係る始動入賞よりも前に前記第2状態における前記始動入賞口に対する遊技球の入賞に係る始動入賞が記憶されている場合に、当該第2状態における前記始動入賞口に対する遊技球の入賞に係る始動入賞に基づく前記変動表示ゲームにおける前記第1の設定用テーブルに基づいた前記変動表示時間の設定に対して、前記不正入賞分の前記変動表示ゲームの前記変動表示時間の設定を優先的に行うとともに、当該不正入賞分の前記変動表示ゲームを、前記第2状態における前記始動入賞口に対する遊技球の入賞に係る始動入賞に基づく前記変動表示ゲームよりも優先して行うことを特徴としている。
さらに、不正工作者に対しては、不正報知が行われているのと同様の圧力を与えることができるとともに、不正意志のない遊技者の遊技中に玉がみ等による誤検出があっても、露骨な報知でないため、当該遊技者が不正報知であることを認識することは少なく、不快な思いをさせることがなくなる。
しかも、始動入賞記憶手段において、前記不正入賞に係る始動入賞よりも前に前記第2状態における前記始動入賞口に対する遊技球の入賞に係る始動入賞が記憶されている場合に、当該第2状態における前記始動入賞口に対する遊技球の入賞に係る始動入賞に基づく前記変動表示ゲームにおける前記第1の設定用テーブルに基づいた前記変動表示時間の設定に対して、前記不正入賞分の前記変動表示ゲームの前記変動表示時間の設定を優先的に行うとともに、当該不正入賞分の前記変動表示ゲームを、前記第2状態における前記始動入賞口に対する遊技球の入賞に係る始動入賞に基づく前記変動表示ゲームよりも優先して行うので、大当りを獲得するための効率をより低減させることができ、遊技者の不正工作に対する意欲をより大きく減退させることができる。
前記第2の設定用テーブルは、長さの異なる複数の前記変動表示時間を規定し、
前記変動パターン決定手段は、
前記不正入賞計数手段による所定時間内の前記不正入賞の計数結果に基づいて、前記第2の設定用テーブルの前記複数の変動表示時間の中から何れかの変動表示時間を設定することを特徴としている。
前記変動パターン決定手段は、
前記不正入賞計数手段による前記不正入賞の計数結果に基づいて、前記第2の設定用テーブルの前記複数の変動表示時間の中から何れかの変動表示時間を設定する確率を変更することを特徴としている。
前記遊技制御手段は、
前記不正入賞と当該不正入賞に係る前記始動入賞とを対応付ける不正入賞対応付け手段を備え、
前記変動パターン決定手段は、
前記不正入賞と対応付けられた前記始動入賞に基づいて前記変動表示ゲームを開始させる際に、当該変動表示ゲームの前記変動表示時間を前記第2の設定用テーブルに基づいて設定することを特徴としている。
前記遊技制御手段は、
前記変動表示装置にて、前記第1の設定用テーブルに基づいて設定された前記変動表示時間で前記変動表示ゲームを実行中に、前記不正入賞計数手段により前記不正入賞が計数されると、当該変動表示ゲームの前記変動表示時間を前記第2の設定用テーブルに係る前記変動表示時間に変更する変動表示時間変更手段を備えることを特徴としている。
前記変動パターン決定手段は、
前記不正入賞計数手段により前記不正入賞が計数されてから所定期間経過するまでは、前記第2の設定用テーブルに基づいて前記変動表示時間を設定することを特徴としている。
前記遊技制御手段は、
前記第2状態から前記第1状態に変換されてから所定期間経過するまでに、前記不正入賞計数手段により計数された前記不正入賞を無効とするように構成されていることを特徴としている。
さらに、不正工作者に対しては、不正報知が行われているのと同様の圧力を与えることができるとともに、不正意志のない遊技者の遊技中に玉がみ等による誤検出があっても、露骨な報知でないため、当該遊技者が不正報知であることを認識することは少なく、不快な思いをさせることがなくなる。
しかも、始動入賞記憶手段に不正入賞に係る始動入賞よりも前に第2状態における始動入賞口に対する遊技球の入賞に係る始動入賞が記憶されていると、当該始動入賞に係る変動表示ゲームにおける第1の設定用テーブルに基づいた変動表示時間の設定に対して、不正入賞分の変動表示ゲームの変動表示時間の設定を優先的に行うとともに、当該不正入賞分の変動表示ゲームを、第2状態における始動入賞口に対する遊技球の入賞に係る変動表示ゲームよりも優先して行うので、大当りを獲得するための効率をより低減させることができ、遊技者の不正工作に対する意欲をより大きく減退させることができる。
従って、不正意志のない遊技者に不快な思いをさせず、不正意志を有する悪意の遊技者の遊技意欲、不正意欲を削ぐことができる。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について図1から図16を用いて説明を行う。
クリア部材保持枠140には、前面枠本体130の開口部をほぼ閉塞するように、該開口部に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な遊技領域1aとなる間隔を開けて二重のガラス板141が固定されている。そして、クリア部材保持枠140において、遊技機100の前側からガラス板141を介して遊技盤1の前面側の少なくとも遊技領域1aの部分が視認可能となっている。
また、クリア部材保持枠140の前面であって、ガラス板141が固定されて遊技領域1aを視認可能とする部分の周囲には、枠装飾装置としての装飾ランプ・LED144、音声を出力するスピーカ145,145などが設けられている。
この鍵穴143は、前面枠本体130の施錠装置の一部であるとともに、クリア部材保持枠140の施錠装置の一部でもあって、鍵穴143に鍵を入れて一方(例えば左回り)に回すと前面枠本体130の施錠が解除され、他方(例えば右回り)に回すとクリア部材保持枠140の施錠が解除されるようになっている。
発射操作ユニット150は、左右側部のうちの一側部となる左側部を前面枠本体130に軸着されて、左右方向に回動して開閉自在な開閉パネル151とその下の下部パネル152とからなる。
開閉パネル151は、排出された遊技球を貯留するとともに、遊技球を発射する発射装置(図示略)に遊技球を送る上皿153を有している。この上皿153の周囲には、遊技者が操作可能な演出用ボタン(図示略)が設けられている。
また、開閉パネル151の下側の下部パネル152には、上皿153に収容しきれない遊技球を収容する下皿154及び灰皿155と、遊技領域1aに向けての遊技球の発射操作を行うとともに、該遊技領域1aに遊技球を発射する際の発射勢を調節するための操作ハンドル156、音声を出力するスピーカ157などが設けられている。
液晶表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部42がセンターケース20の窓部22を介して遊技盤1の前面側から視認可能となるように配されている。
なお、液晶表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであっても良い。
なお、普図記憶表示器、普図表示器5、特図記憶表示器、特図表示器9は、遊技状態を表す遊技状態表示LED8a(図3に図示)と併せて、セグメントLED8として一体に設けられている。
また、特図記憶表示器の表示に連動して、液晶表示装置41の表示領域の一部に設けられる第1始動口用記憶表示部43、第2始動口用記憶表示部44に未処理回数が表示される。
この他、遊技領域1aには、一般入賞口12,…、打球方向変換部材としての風車14、多数の障害釘(図示略)などが配設されている。
なお、普図変動表示ゲームの始動記憶は、LEDを備える普図記憶表示器にて表示されるようになっており、始動記憶が1つ記憶されるのに対応してLEDを1つ点灯し、始動記憶が1つ減算されるのに対応してLEDを1つ消灯するようになっている。
また、普通変動入賞装置7の内部には第2始動口SW7c(図3に図示)が備えられている。この第2始動口SW7cによって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。
なお、第1特図変動表示ゲームの始動記憶は、特図記憶表示器にて表示されるとともに、液晶表示装置41の第1始動口用記憶表示部43に表示される。
なお、第2特図変動表示ゲームの始動記憶は、特図記憶表示器にて表示されるとともに、液晶表示装置41の第2始動口用記憶表示部44に表示される。
また、後述するように、第1特図変動表示ゲームで導出された特別結果よりも、第2特図変動表示ゲームで導出された特別結果のほうが特別遊技状態の終了後に遊技者にとって有利な状態(時短動作状態)となりやすい。
また、液晶表示装置41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。即ち、液晶表示装置41は、変動表示装置として、複数の識別情報の変動表示を行う変動表示ゲームを表示する。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図表示器9の表示態様が特別結果態様(例えば、「7」)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。また、これに対応して液晶表示装置41の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。
なお、遊技機100に特図表示器9を備えずに、液晶表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
なお、確変状態と時短動作状態はそれぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
なお、開閉扉10aは、例えば、駆動装置としてのソレノイド(大入賞口SOL10b、図3に図示)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出する入賞球検出手段としてのカウントSW10c(図3に図示)が配設されている。
また、CPUは、第1始動口SW13aや第2始動口SW7cによる遊技球の検出に従って出力された検出信号が入力されると、RAMに始動入賞として記憶させる。即ち、普通変動入賞装置7が第1状態或いは第2状態となっているか否かに関わらず、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞することにより、第2始動口SW7cから検出信号が出力され、CPUに入力されると、CPUは、始動入賞検出手段として、普通変動入賞装置7に対する遊技球の入賞を検出する。
具体的には、CPUは、特図変動表示ゲームの開始の際に、不正入賞があると、当該不正入賞分の飾り特図変動表示ゲームの変動表示時間の設定を第2変動表示時間設定用テーブルT2(図5参照;後述)に基づいて行うようになっている。ここで、CPUは、不正入賞分の飾り特図変動表示ゲームを第2状態における普通変動入賞装置7に対する入賞(通常入賞)に対して優先的に行うようになっており、具体的には、不正入賞に係る始動入賞よりも前に通常入賞に係る始動入賞が記憶されていると、当該通常入賞に係る飾り特図変動表示ゲームにおける第1変動表示時間設定用テーブルT1(図4参照;後述)に基づいた変動表示時間の設定に対して、不正入賞分の飾り特図変動表示ゲームにおける第2変動表示時間設定用テーブルT2に基づいた変動表示時間の設定を優先的に行う(図6参照)。
また、ROMには、特図変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)における識別情報の変動表示時間を設定するための第1変動表示時間設定用テーブルT1(図4参照)が記憶されている。ここで、遊技制御装置30のROMは、第1のテーブル記憶手段を構成している。
第1変動表示時間設定用テーブルT1は、図4に示すように、複数のパターンが記憶され、変動表示時間がそれぞれ5秒、8秒、10秒、15秒、20秒のパターンA〜Eが記憶されている。
さらに、ROMには、特図変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)における変動表示時間を第1変動表示時間設定用テーブルT1のものよりも長く設定するための第2変動表示時間設定用テーブルT2(図5参照)が記憶されている。ここで、遊技制御装置30のROMは、第2のテーブル記憶手段を構成している。第2変動表示時間設定用テーブルT2は、図5に示すように、第1変動表示時間設定用テーブルT1と同じ数のパターンが記憶され、変動表示時間がそれぞれ80秒、85秒、90秒、95秒、100秒のパターンA〜Eが記憶されている。
なお、ガラス枠開放SW146は、クリア部材保持枠140が開放されていることを検出するものであり、内枠開放SW121は、前面枠120が開放されていることを検出するものである。また、球切れSW122は、島設備から供給された遊技球を排出装置に誘導するシュートに設けられ、シュート内の遊技球がなくなったことを検出するものであり、払出球検出SW123は、賞球として払い出される遊技球を検出するものである。
演出制御装置40は、通信インタフェースを介して遊技制御装置30から受信した演出制御データに基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)、遊技機100の制御を行うものである。また、液晶表示装置41、遊技盤1に設けられた盤装飾LED54aや枠装飾LED144aや枠エラーLED147、スピーカ145等が接続され、遊技制御装置30の制御の下にこれらを制御することで遊技の演出を行うようになっている。
枠エラーLED147は、ガラス枠開放SW146により検出されたクリア部材保持枠140の開放を報知するものである。
遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン30aでは、普図始動ゲート4に備えられたゲートSW4aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当たり判定用乱数値を抽出してROMに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器5に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当たりの場合は、普図表示器5に特別の結果態様を表示するとともに、普電SOL7bを動作させ、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aを所定時間(例えば、0.5秒間)上述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器5にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、普通変動入賞装置7に備えられた第2始動口SW7cからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当たり判定用乱数値を抽出してROMに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。
また、演出制御装置40では、遊技制御装置30からの制御信号に基づき、液晶表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。ここで、演出制御装置40は、遊技制御装置(遊技制御手段)30からの制御指令に基づいて、液晶表示装置41における飾り特図変動表示ゲームの表示制御を行う表示制御手段を構成している。
さらに、演出制御装置40では、遊技制御装置30からの制御信号に基づき、スピーカ145,157からの音の出力、盤装飾LED54aや枠装飾LED144a等のLEDの発光を制御する処理、可動演出装置(図示略)の装飾モータ(図示略)の駆動を制御する処理を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、例えば、大入賞口SOL10bにより特別変動入賞装置10の開閉扉10aを開放し、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば25秒または1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば15回または2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
なお、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図表示器9にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
図7に示すように、遊技制御装置30のCPUは、普通変動入賞装置7の内部の第2始動口SW7cにより遊技球が検出されたか否か、即ち、始動入賞があるか否かを判定(監視)する(ステップS1)。
ここで、始動入賞があると判定されると(ステップS1;Yes)、CPUは、当該始動入賞が普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aを開放させるための普電SOL7bの動作制御を行っている期間、即ち、普電有効期間内に行われたか否かを判定する(ステップS2)。
次に、CPUは、RAMにおける始動入賞の記憶数が上限に達している否かを判定する(ステップS4)。ここで、始動入賞の記憶数が上限値に達していないと判定されると(ステップS4;No)、CPUは、当該始動入賞を新たな始動入賞として始動記憶数を1加算してRAMに記憶する(ステップS5)。
また、ステップS2にて、始動入賞が普電有効期間内であったと判定されると(ステップS2;No:図6における始動記憶1、2参照)、ステップS4に移行して、CPUは、それ以降の処理を制御する。
図8に示すように、CPUは、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動が終了しているか否かを判定する(ステップS11)。
ここで、識別情報の変動が終了していると判定されると(ステップS11;Yes)、CPUは、RAMにおける不正入賞に係る始動入賞の記憶数(不正入賞記憶数)が0であるか否かを判定する(ステップS12)。
一方、ステップS12にて、不正入賞記憶数が0ではないと判定されると(ステップS12;No)、CPUは、識別情報の変動表示時間の設定用のテーブルとして第2変動表示時間設定用テーブルT2を選択して(ステップS14)、当該テーブルに基づいて飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示時間を設定する(ステップS15)。
その後、CPUは、RAMにおける不正入賞記憶数を1減算する処理を行う(ステップS16)。
さらに、不正工作者に対しては、不正報知が行われているのと同様の圧力を与えることができるとともに、不正意志のない遊技者の遊技中に玉がみ等による誤検出があっても、露骨な報知でないため、当該遊技者が不正報知であることを認識することは少なく、不快な思いをさせることがなくなる。
以下に、遊技機の変形例について説明する。
変形例1の遊技機は、図9及び図10に示すように、普通変動入賞装置7に対する遊技球の不正入賞があった場合に、不正入賞に係る不正入賞フラグをたてて始動入賞と対応付けて記憶し、当該始動入賞に基づいて飾り特図変動表示ゲームを開始させる際に、識別情報の変動表示時間を第2変動表示時間設定用テーブルT2に基づいて設定する。
図9に示すように、遊技制御装置30のCPUは、普通変動入賞装置7の内部の第2始動口SW7cにより遊技球が検出されたか否か、即ち、始動入賞があるか否かを判定(監視)する(ステップS21)。
ここで、始動入賞があると判定されると(ステップS21;Yes)、CPUは、RAMにおける始動入賞の記憶数が上限に達している否かを判定する(ステップS22)。
ここで、始動入賞が普電有効期間内ではなかったと判定されると(ステップS23;No)、CPUは、当該始動入賞は普通変動入賞装置7が第1状態における遊技球の入賞である不正入賞として、不正入賞フラグをたてた状態(不正入賞フラグON)とした後(ステップS24)、始動記憶数を1加算してRAMに記憶する(ステップS25)。
なお、ステップS22にて、始動入賞の記憶数が上限値に達していると判定されると(ステップS22;Yes)、CPUは、当該始動入賞を破棄する。
図10に示すように、CPUは、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動が終了しているか否かを判定する(ステップS31)。
ここで、識別情報の変動が終了していると判定されると(ステップS31;Yes)、CPUは、次の飾り特図変動表示ゲームに係る始動記憶に不正入賞フラグがたてられているか否かを判定する(ステップS32)。
その後、CPUは、RAMにおける始動記憶数を1減算する処理を行う(ステップS35)。
変形例2の遊技機は、図11に示すように、所定時間内に計数された不正入賞数に基づいて、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示時間を変更する処理を行う。
具体的には、図11に示すように、第2変動表示時間設定用テーブルT3は、不正入賞数が1の場合には変動表示時間が90秒と規定され、不正入賞数が2〜3の場合には変動表示時間が100秒と規定され、不正入賞数が4以上の場合には変動表示時間が110秒と規定されている。
変形例3の遊技機は、図12に示すように、所定時間内に計数された不正入賞数に基づいて、第2変動表示時間設定用テーブルT4に規定された飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示時間の中から何れかの変動表示時間を設定する確率を変更する処理を行う。
具体的には、図12に示すように、第2変動表示時間設定用テーブルT4は、識別情報の変動表示時間として80秒、85秒、90秒、95秒及び100秒が規定されている。そして、不正入賞数が1の場合には、変動表示時間として80秒及び85秒が選択される確率は各30%に規定され、また、変動表示時間として90秒が選択される確率は20%に規定され、また、変動表示時間として95秒及び100秒が選択される確率は各10%に規定されている。さらに、不正入賞数が2〜3の場合には、変動表示時間として80秒が選択される確率は10%に規定され、また、変動表示時間として85秒、90秒及び95秒が選択される確率は各20%に規定され、また、変動表示時間として100秒が選択される確率は30%に規定されている。さらに、不正入賞数が4以上の場合には、変動表示時間として80秒が選択される確率は0%に規定され、また、変動表示時間として85秒が選択される確率は10%に規定され、また、変動表示時間として90秒が選択される確率は25%に規定され、また、変動表示時間として95秒が選択される確率は30%に規定され、また、変動表示時間として100秒が選択される確率は35%に規定されている。
変形例4の遊技機は、図13及び図14に示すように、第1変動表示時間設定用テーブルT1に基づいて設定された変動表示時間で飾り特図変動表示ゲームを実行中に、不正入賞があると、実行中の当該変動表示ゲームの変動表示時間を第2変動表示時間設定用テーブルT2に係る変動表示時間に変更する処理を行う。
図13に示すように、遊技制御装置30のCPUは、普通変動入賞装置7の内部の第2始動口SW7cにより遊技球が検出されたか否か、即ち、始動入賞があるか否かを判定する(ステップS41)。
ここで、始動入賞があると判定されると(ステップS41;Yes)、CPUは、当該始動入賞が普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aを開放させるための普電SOL7bの動作制御を行っている期間、即ち、普電有効期間内に行われたか否かを判定する(ステップS42)。
ここで、始動入賞の記憶数が上限値に達していないと判定されると(ステップS43;No)、CPUは、当該始動入賞を正当な始動入賞として始動記憶数を1加算してRAMに記憶した後(ステップS44)、第1変動表示時間設定用テーブルT1に基づいて飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示時間を設定する通常設定処理を行う(ステップS45)。
なお、始動入賞の記憶数が上限値に達していると判定されると(ステップS43;Yes)、CPUは、当該始動入賞を破棄する。
図14に示すように、CPUは、飾り特図変動表示ゲームにて識別情報を変動中であるか否かを判定する(ステップS51)。
その後、CPUは、第2変動表示時間設定用テーブルT2から選択された変動表示時間を、現に実行中の飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示時間として再設定する(ステップS54)。
変形例5の遊技機は、図15及び図16に示すように、普通変動入賞装置7に対する遊技球の不正入賞後、所定の解除条件が成立するまで、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示時間を第2変動表示時間設定用テーブルT2に基づいて設定する。
具体的には、図15に示すように、CPUは、テーブル設定処理を実行して、先ず、エラー状態であるか否か、即ち、普電有効期間外に普通変動入賞装置7に対する遊技球の入賞が行われることで不正入賞が検出された後、所定のエラー解除条件が成立していないか否かを判定する(ステップS61)。
ここで、エラー状態であると判定されると(ステップS61;Yes)、CPUは、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示時間の設定用のテーブルとして第2変動表示時間設定用テーブルT2を設定する(ステップS62)。
ここで、エラー状態が解除されたと判定されるまで、CPUは、第2変動表示時間設定用テーブルT2に基づいて識別情報の変動表示時間を設定する(ステップS63;No)。例えば、図16に示すように、エラー状態が解除されるまでの期間に、普電有効期間内に普通変動入賞装置7に対する遊技球の入賞、即ち、正当入賞(図16における「☆」や「◎」で示された正当入賞)があっても、当該正当入賞にかかる飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示時間の設定は、第2変動表示時間設定用テーブルT2に基づいて行われる。
一方で、ステップS63にて、エラー状態が解除されたと判定されると(ステップS63;Yes)、CPUは、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示時間の設定用のテーブルとして第1変動表示時間設定用テーブルT1を設定する(ステップS64)。例えば、図16に示すように、「☆」や「◎」で示された正当入賞、即ち、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aが開放動作した際に遊技球が入賞したことにより、エラー解除条件が成立したため、その後の正当入賞(図16における「△」で示された正当入賞)にかかる飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示時間の設定は、第1変動表示時間設定用テーブルT1に基づいて行われる。
1 遊技盤
9 特図表示器
30 遊技制御装置
40 演出制御装置
41 液晶表示装置
T1 第1変動表示時間設定用テーブル
T2、T3、T4 第2変動表示時間設定用テーブル
Claims (7)
- 遊技領域に配設され、遊技球を受け入れ不可能な第1状態と遊技球を受け入れ可能な第2状態とに変換可能な始動入賞口と、複数の識別情報の変動表示を行う変動表示ゲームを表示する表示部を有する変動表示装置と、前記変動表示ゲームの進行を制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段からの制御指令に基づいて前記変動表示ゲームの表示制御を行う表示制御手段と、を備える遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記第1状態或いは前記第2状態における前記始動入賞口に対する遊技球の入賞を検出する始動入賞検出手段と、
前記始動入賞検出手段により検出された前記第1状態における遊技球の入賞を不正入賞として計数する不正入賞計数手段と、
前記始動入賞検出手段により検出された遊技球の入賞を始動入賞として入賞順に複数記憶する始動入賞記憶手段と、
前記始動入賞記憶手段に記憶されている前記始動入賞に基づいて前記変動表示ゲームを開始させる際に、当該変動表示ゲームの変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、
前記変動表示ゲームにおける前記識別情報の変動表示時間を設定するための第1の設定用テーブルを記憶する第1のテーブル記憶手段と、
前記変動表示時間を前記第1の設定用テーブルのものよりも長く設定するための第2の設定用テーブルを記憶する第2のテーブル記憶手段と、を備え、
前記変動パターン決定手段は、
前記変動表示ゲームの開始の際に、前記不正入賞計数手段により計数された前記不正入賞があると、当該不正入賞分の前記変動表示ゲームの前記変動表示時間の設定を前記第2の設定用テーブルに基づいて行うように構成され、
前記始動入賞記憶手段において、前記不正入賞に係る始動入賞よりも前に前記第2状態における前記始動入賞口に対する遊技球の入賞に係る始動入賞が記憶されている場合に、当該第2状態における前記始動入賞口に対する遊技球の入賞に係る始動入賞に基づく前記変動表示ゲームにおける前記第1の設定用テーブルに基づいた前記変動表示時間の設定に対して、前記不正入賞分の前記変動表示ゲームの前記変動表示時間の設定を優先的に行うとともに、当該不正入賞分の前記変動表示ゲームを、前記第2状態における前記始動入賞口に対する遊技球の入賞に係る始動入賞に基づく前記変動表示ゲームよりも優先して行うことを特徴とする遊技機。 - 前記第2の設定用テーブルは、長さの異なる複数の前記変動表示時間を規定し、
前記変動パターン決定手段は、
前記不正入賞計数手段による所定時間内の前記不正入賞の計数結果に基づいて、前記第2の設定用テーブルの前記複数の変動表示時間の中から何れかの変動表示時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記変動パターン決定手段は、
前記不正入賞計数手段による前記不正入賞の計数結果に基づいて、前記第2の設定用テーブルの前記複数の変動表示時間の中から何れかの変動表示時間を設定する確率を変更することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。 - 前記遊技制御手段は、
前記不正入賞と当該不正入賞に係る前記始動入賞とを対応付ける不正入賞対応付け手段を備え、
前記変動パターン決定手段は、
前記不正入賞と対応付けられた前記始動入賞に基づいて前記変動表示ゲームを開始させる際に、当該変動表示ゲームの前記変動表示時間を前記第2の設定用テーブルに基づいて設定することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。 - 前記遊技制御手段は、
前記変動表示装置にて、前記第1の設定用テーブルに基づいて設定された前記変動表示時間で前記変動表示ゲームを実行中に、前記不正入賞計数手段により前記不正入賞が計数されると、当該変動表示ゲームの前記変動表示時間を前記第2の設定用テーブルに係る前記変動表示時間に変更する変動表示時間変更手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。 - 前記変動パターン決定手段は、
前記不正入賞計数手段により前記不正入賞が計数されてから所定期間経過するまでは、前記第2の設定用テーブルに基づいて前記変動表示時間を設定することを特徴とする請求項5に記載の遊技機。 - 前記遊技制御手段は、
前記第2状態から前記第1状態に変換されてから所定期間経過するまでに、前記不正入賞計数手段により計数された前記不正入賞を無効とするように構成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の遊技機。
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