以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図14を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の遊技機1の説明図である。
遊技機1の前面枠(遊技枠)3は本体枠(外枠)2にヒンジ4を介して、遊技機1の前面に開閉回動可能に組み付けられる。前面枠3の表側には、遊技盤10(図2参照)が収装される。また、前面枠3には、遊技盤10の前面を覆うカバーガラス(透明部材)を備えたガラス枠18が取り付けられている。
ガラス枠18のカバーガラスの周囲には、装飾光が発光される装飾部材9が備えられている。この装飾部材9の内部にはランプやLED等からなる装飾装置が備えられている。この装飾装置を所定の発光態様によって発光することによって、装飾部材9が所定の発光態様によって発光する。
ガラス枠18の左右には、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ30が備えられている。また、ガラス枠18の上方には照明ユニット11が備えられている。照明ユニット11の内部には、装飾装置が備えられている。
照明ユニット11の右側には、遊技機1において異常が発生したことを報知するための異常報知LED29が備えられている。
前面枠3の下部の開閉パネル20には図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21が、固定パネル22には灰皿15、下皿23及び打球発射装置の操作部24等が備えられている。下皿23には、下皿23に貯まった遊技球を排出するための下皿球抜き機構16が備えられる。前面枠3下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備えられている。
また、遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置は、上皿21から供給される遊技球を発射する。
また、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための演出ボタン17が備えられている。
遊技者が演出ボタン17を操作することによって、遊技盤10に設けられた表示装置53(図2参照)における特図変動表示ゲームの演出内容を選択すること、及び表示装置53における特図変動表示ゲームに、遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。
なお、特図変動表示ゲームは、発射された遊技球が遊技盤10に備わる第1始動入賞口45(図2参照)又は普通変動入賞装置36(図2参照)の第2始動入賞口に入賞した場合に開始される。特図変動表示ゲームでは、表示装置53において複数の識別情報が変動表示する。そして、変動表示していた識別情報が停止し、停止した識別情報の結果態様が特定の結果態様である場合に、遊技機1の状態が遊技者に有利な状態である特別遊技状態に遷移する。
上皿21の右上部には、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する球貸ボタン26、及び、図示しないカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。これらのボタン26、27の間には、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部28が設けられる。
図2は、本発明の第1実施形態の遊技盤10の正面図である。
図1に示す遊技機1は、内部の遊技領域10a内に遊技球を発射して(弾球して)遊技を行うもので、ガラス枠18のカバーガラスの前側上半部の奥側には、遊技領域10aを構成する遊技盤10が設置されている。
遊技盤10は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体10b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体10bの前面にガイドレール32で囲まれた遊技領域10aを有している。また、遊技盤本体10bの前面であってガイドレール32の外側には、前面構成部材33、33、…が取り付けられている。そして、このガイドレール32で囲まれた遊技領域10a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技領域10aの略中央には、特図変動表示ゲームの表示領域となる窓部52を形成するセンターケース51が取り付けられている。このセンターケース51に形成された窓部52の後方には、複数の識別情報を変動表示する特図変動表示ゲームを実行可能な演出表示装置としての表示装置53が配されるようになっている。この表示装置53は、例えば、液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部53aがセンターケース51の窓部52を介して遊技盤10の前面側から視認可能となるように配されている。なお、表示装置53は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであっても良い。
また、遊技領域10a内には、普図始動ゲート34と、普図変動表示ゲームの未処理回数を表示する普図記憶表示器47、普図変動表示ゲームを表示する普図表示器35が設けられている。また、遊技領域10a内には、第1の始動入賞領域をなす第1始動入賞口45と、第2の始動入賞領域をなす第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置36と、が設けられている。そして、遊技球が第1始動入賞口45に入賞した場合は、補助遊技として第1特図変動表示ゲームが実行され、遊技球が普通変動入賞装置36に入賞した場合は、補助遊技として第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、遊技領域10a内には、第1特図変動表示ゲームを表示する第1特図表示器38と、第2特図変動表示ゲームを表示する第2特図表示器39と、が設けられている。また、第1特図変動表示ゲームの未処理回数(第1特図始動記憶)を表示する第1特図記憶表示器48と、第2特図変動表示ゲームの未処理回数(第2特図始動記憶)を表示する第2特図記憶表示器49が設けられている。なお、普図記憶表示器47、普図表示器35、第1特図表示器38、第2特図表示器39、第1特図記憶表示器48、第2特図記憶表示器49は、遊技状態を表す遊技状態表示LED(図示略)と併せて、セグメントLEDとして一体に設けられている。
さらに遊技領域10aには、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉42aを有し、第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する特別変動入賞装置42、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴43が設けられている。この他、遊技領域10aには、一般入賞口44、44、…、打球方向変換部材としての風車46、多数の障害釘(図示略)などが配設されている。
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートSW34a(図3参照)が設けられている。そして、遊技領域10a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置36が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が1加算されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。なお、普図変動表示ゲームの始動記憶は、LEDを備える普図記憶表示器47にて表示されるようになっている。
普図変動表示ゲームは、遊技領域10a内に設けられた普図表示器35で実行されるようになっている。なお、表示装置53の表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良く、この場合は識別図柄として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。この普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置36の開閉部材36a、36aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。これにより、普通変動入賞装置36に遊技球が入賞しやすくなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
普通変動入賞装置36は左右一対の開閉部材36a、36aを具備し、第1始動入賞口45の下部に配設され、この開閉部材36a、36aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としてのソレノイド(普電SOL36b、図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置36に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
また、本実施形態の遊技機1は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として時短動作状態(第2動作状態)を発生可能となっている。この時短動作状態(第2動作状態)は、普通変動入賞装置36の動作状態が、通常動作状態(第1動作状態)に比べて開放状態となりやすい状態である。この時短動作状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が通常動作状態における長い実行時間よりも短くなるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置36の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置36が開放される場合に、開放時間が通常動作状態の短い開放時間より長くされるように制御される(例えば、0.3秒が1.8秒)。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置36が1回ではなく、複数回(例えば、2回)開放される。さらに、時短動作状態においては普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御される。すなわち、通常動作状態よりも普通変動入賞装置36の開放回数が増加され、普通変動入賞装置36に遊技球が入賞しやすくなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
第1始動入賞口45の内部には第1始動口SW45a(図3参照)が備えられ、この第1始動口SW45aによって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。また、普通変動入賞装置36の内部には第2始動口SW36d(図3参照)が備えられ、この第2始動口SW36dによって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。この第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第1始動記憶(特図1始動記憶)として記憶される。そして、この第1始動記憶は、第1特図記憶表示器48に表示される。また、第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第2始動記憶(特図2始動記憶)として記憶される。そして、この第2始動記憶は、第2特図記憶表示器49にて表示される。
そして、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が0の状態で、例えば、第1始動入賞口45に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第1始動記憶が記憶されて、第1始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第1始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲームが開始され、この際に第1始動記憶数が1減算される。また、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が0の状態で、例えば、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第2始動記憶が記憶されて、第2始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第2始動記憶に基づいて、第2特図変動表示ゲームが開始され、この際に第2始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが直ちに開始できない状態、例えば、既に第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口45に遊技球が入賞すると、第1始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第1始動記憶数が1加算されて第1始動記憶が1つ記憶されることになる。同様に、この場合に第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、第2始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第2始動記憶数が1加算されて第2始動記憶が1つ記憶されることになる。
そして、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態となると、第1始動記憶又は第2始動記憶に基づき第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが開始される。このとき、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームは同時に実行されることはなく、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1始動記憶と第2始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
補助遊技としての第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームは、遊技領域10a内に設けられた第1特図表示器38、第2特図表示器39で実行されるようになっており、複数の識別情報を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置53にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、この特図変動表示ゲームの結果として、第1特図表示器38又は第2特図表示器39の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。また、これに対応して表示装置53の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。なお、遊技機に第1特図表示器38、第2特図表示器39を備えずに、表示装置53のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、本実施形態の遊技機1は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として確変状態(第2確率状態)を発生可能となっている。この確変状態(第2確率状態)は、特図変動表示ゲームでの当り結果となる確率が、通常確率状態(第1確率状態)に比べて高い状態である。なお、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。また、確変状態と時短動作状態はそれぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
図3は、本発明の第1実施形態の遊技機1の構成を示すブロック図である。
遊技機1は、遊技機1で行われる遊技を統括的に制御する遊技制御装置500、各種演出を行うために表示装置53及びスピーカ30等を制御する演出制御装置550、遊技球を払い出すために図示しない払出モータを制御する払出制御装置580を備える。
図3では、遊技制御装置500及び演出制御装置550について説明する。
まず、遊技制御装置500について説明する。
遊技制御装置500は、遊技用マイコン501、入力I/F(Interface)505、出力I/F(Interface)506及び外部通信端子507を備える。
遊技用マイコン501は、CPU502、ROM(Read Only Memory)503及びRAM(Random Access Memory)504を備える。
CPU502は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、遊技制御を司る。ROM503は、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM504は、遊技制御時にワークエリアとして利用される。
外部通信端子507は、遊技制御装置500の設定情報等を検査する検査装置等の外部機器に遊技制御装置500を接続する。
CPU502は、入力I/F505を介して各種入力装置(第1始動口SW45a、第2始動口SW36d、一般入賞口SW44a、ゲートSW34a、カウントSW42d、ガラス枠開放SW18a、前面枠開放SW3a、球切れSW54、振動センサ55、及び磁気センサ56)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。
第1始動口SW45aは、第1始動入賞口45に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。第2始動口SW36dは、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。
一般入賞口SWa44a〜44nは、一般入賞口44に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。ゲートSW34aは、普図始動ゲート34を遊技球が通過したことを検出するスイッチである。
カウントSW42dは、特別変動入賞装置42の大入賞口に遊技球が入賞したことを検出するスイッチである。
ガラス枠開放SW18aは、ガラス枠18が開放されたことを検出するスイッチである。前面枠開放SW3aは、前面枠3が開放されたことを検出するスイッチである。
球切れSW54は、遊技機1の内部に貯留され、払い出しに用いられる遊技球の数が所定数以下になったことを検出するスイッチである。
振動センサ55は、遊技機1に与えられた振動を検出するセンサであり、遊技機1に振動を与えて、不当に遊技球を獲得する不正を検出する。磁気センサ56は、第1始動入賞口45、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口、一般入賞口44、特別変動入賞装置42の大入賞口、及び普図始動ゲート34付近に設けられ、磁力を検出するセンサである。磁気センサ56は、各入賞口付近に磁石を近づけて、遊技領域10aに発射された遊技球を各入賞口に導く不正を検出する。
また、CPU502は、出力I/F506を介して、第1特図表示器38、第1特図記憶表示器48、第2特図表示器39、第2特図記憶表示器49、普図表示器35、普電SOL36b、大入賞口SOL42b、及び払出制御装置580に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
第1特図表示器38には、第1始動入賞口45に遊技球が入賞した場合に補助遊技として実行される第1特図変動表示ゲームが表示される。第1特図記憶表示器48には、所定の上限数の範囲内で記憶される第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利である第1始動記憶が表示される。
第2特図表示器39には、普通変動入賞装置36の大入賞口に遊技球が入賞した場合に補助遊技として実行される第2特図変動表示ゲームが表示される。第2特図記憶表示器49には、所定の上限数の範囲内で記憶される第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利である第2始動記憶が表示される。
普図表示器35には、遊技球が普図始動ゲート34を通過した場合に行われる普図変動表示ゲームが表示される。
普電SOL36bは、普図表示器35で実行される普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となった場合に、開閉部材36a、36aを開放し、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口を遊技球が入賞しやすい状態にする。
大入賞口SOL42bは、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの結果が、特別の結果態様となり、特別遊技状態となった場合に、特別変動入賞装置42の開閉扉42aを開放して、大入賞口を遊技球が入賞しやすい状態とする。
また、遊技制御装置500は、遊技機データを、外部情報端子508を介して、図示しない情報収集端末装置を介して、図示しない遊技場管理装置に出力する。遊技場管理装置は、遊技場に設置された遊技機1の遊技データを収集管理する計算機である。
また、払出制御装置580は、遊技球が一般入賞口44又は大入賞口に入賞した場合に、入賞した入賞口に対応する数の遊技球の払い出し、又は球貸ボタン26が操作された場合に、所定数の遊技球の払い出しを行う払出指令を遊技制御装置500から受信した場合に、受信した払出指令に基づいて、図示しない払出モータを制御する。なお、払出指令には、払い出す遊技球の数が含まれる。
遊技制御装置500は、変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として、出力I/F506を介して、演出制御装置550へ送信する。
次に、演出制御装置550について説明する。
演出制御装置550は、遊技制御装置500から入力される各種コマンドに基づいて、役物駆動モータ560、表示装置53、各種LED基板561、及びスピーカを制御する。また、演出制御装置550は、演出ボタン17から当該演出ボタン17が操作されたことを示す信号が入力される。
演出制御装置550は、CPU551、ROM552、RAM553、画像ROM554、音ROM555、VDP556、音LSI557、通信I/F558、及び入出力I/F559を備える。
CPU551は、遊技制御装置500からの指令に基づいて、各種演出を制御する主制御装置である。ROM552は、演出制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM553は、演出制御時にワークエリアとして利用される。
画像ROM554には、表示装置53に表示される画像データが格納されている。音ROM555には、スピーカ30から出力される音データが格納されている。
VDP556は、表示装置53への画像出力を制御するプロセッサである。音LSI557は、スピーカ30からの音声出力を制御する回路である。
通信I/F558は、遊技制御装置500に接続されるインタフェースである。入出力I/F559は、演出ボタン17、役物駆動モータ560、表示装置53、各種LED基板561、及びスピーカ30に接続されるインタフェースである。
演出ボタン17は、上皿21の上縁部に設けられ、表示装置53で実行される第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームにおける演出で、遊技者によって操作される。
役物駆動モータ560は、遊技盤10に配置される図示しない装飾のための役物を可動させるために動作する。各種LED基板561は、照明ユニット11を点灯させるためのLEDを制御する。
図4は、本発明の第1実施形態のメイン処理の前半部のフローチャートである。図5は、本発明の第1実施形態のメイン処理の後半部のフローチャートである。
メイン処理は、遊技機1に電源が投入されたこと又は停電が復旧した場合に遊技制御装置500のCPU502によって実行される。
まず、遊技制御装置500は、所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で行われる割込みを禁止する(401)。なお、この割込みがあった場合に、図6に示すタイマ割込み処理が実行される。
遊技制御装置500は、割込みがあった場合に実行される割込み処理を実行するためにアクセスするRAM504上のアドレスを示す割込みベクタを設定し(402)、スタックポインタを設定する(403)。そして、遊技制御装置500は、各割込みモードを設定し(404)、RAM504へのアクセスを許可する(405)。次に、遊技制御装置500は、すべての出力ポートをOFFに設定する(406)。
次に、遊技制御装置500は、遊技機1に備わり、遊技制御装置500のRAM504に記憶された情報を初期化するバックアップクリアスイッチ(初期化スイッチ)57がONであるか否かを判定する(407)。バックアップクリアスイッチ57がONに操作されると、RAM504に記憶されたデータが初期化される。
バックアップクリアスイッチ57は、遊技盤10の遊技者に対峙する面(遊技領域10aが形成されている面)の裏面(反対側の面)に設けられる。遊技盤10の裏面側からしかバックアップクリアスイッチ57は操作できず、通常の遊技者はバックアップクリアスイッチ57を操作できない。遊技盤10を有する前面枠3を開放すると、遊技盤10の裏面が正面側を向くため、バックアップクリアスイッチ57が操作可能となる。このため、バックアップクリアスイッチ57の操作は、遊技場の従業員が前面枠3を開放してから行われる。
ステップ407の処理で、バックアップクリアスイッチ57がONであると判定された場合、遊技制御装置500は、使用するRAM504に記憶されたデータをクリアする(408)。
そして、遊技制御装置500は、RAM504に電源投入時の初期値を設定する(409)。なお、電源投入時の初期値は、予め定められた値である。
次に、遊技制御装置500は、電源投入時に表示装置53に表示される図柄を演出制御装置550に設定させる電源投入コマンド編集し、電源投入コマンドを演出制御装置550に送信し(410)、図5に示すステップ417の処理に進む。
一方、ステップ407の処理で、バックアップクリアスイッチ57がONでないと判定された場合、遊技制御装置500は、停電検査領域をチェックする(411)。
具体的には、停電検査領域は、RAM504の特定の領域であって、停電があったことを示す停電フラグが格納される領域である。
そして、遊技制御装置500は、ステップ411の処理で参照した停電検査領域に停電フラグが格納されているか否かを判定することによって、停電復旧時の電源投入であるか否かを判定する(412)。
ステップ412の処理で、停電復旧時の電源投入でないと判定された場合、遊技機1を初期化するためにステップ408の処理に進む。
一方、ステップ412の処理で、停電復旧であると判定された場合、遊技制御装置500は、RAM504に記憶されているデータが壊れている否かを判定するために、チェックサムが正常であるか否かを判定する(413)。
具体的には、遊技制御装置500は、停電があった場合にRAM504に記憶されているデータのチェックサムと現在RAM504に記憶されているデータのチェックサムとが一致するか否かを判定する。
ステップ413の処理で、チェックサムが異常であると判定された場合、RAM504に記憶されているデータが壊れていて、停電が発生した際のRAM504に記憶されたデータを引き継ぐことができないので、遊技機1を初期化するためにステップ408の処理に進み、電源投入処理を実行する。
ステップ413の処理で、チェックサムが正常であると判定された場合、RAM504に記憶されているデータは正常であり、停電復旧処理を実行できるので、RAM504に停電復旧時の初期値を設定する(414)。
次に、遊技制御装置500は、RAM504のエラー状態に係る領域をクリアする(415)。エラー状態に係る領域には、遊技制御装置500が検出した遊技機1における各種異常を記憶する領域である。遊技機1における各種異常には、ガラス枠開放エラー、前面枠開放エラー、大入賞口不正入賞エラー、及び普電不正入賞エラー等がある。
そして、遊技制御装置500は、停電復旧コマンドを演出制御装置550に送信する(416)。
次に、遊技制御装置500は、所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)でタイマ割込みを行う割込みタイマを起動する(417)。遊技制御装置500は、割込み禁止を設定する(418)。これによって、割込み禁止が設定されている場合、遊技制御装置500は、割込みがあってもタイマ割込み処理を実行しない。
そして、初期値乱数更新処理を実行する(419)。ステップ419の初期値乱数更新処理は、後述する図6のステップ605の処理における乱数更新処理の初期値を更新する処理である。具体的には、初期値乱数更新処理は、第1特図変動表示ゲームが当たりか否かを判定するための第1特図乱数の初期値、第2特図変動表示ゲームが当たりか否かを判定するための第2特図乱数の初期値、及び普図変動表示ゲームが当たりか否かを判定するための普図乱数の初期値を更新する処理である。
すなわち、遊技制御装置500で実行される処理の中には、普図始動ゲート34、第1始動入賞口45、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口に遊技球が入賞したときに、対応する遊技の結果態様を導き出すための抽選を行ったり、この抽選結果に基づいて、各種変動表示ゲームを進行させる際の演出又は装飾にランダム性を付与したりするために行われる、いくつかの乱数処理が含まれる。これらの乱数処理の一例としては、0から316の間でカウンタの値を所定の時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で1ずつ増加させ、値が316を越したときに再び0に戻す。この乱数値の更新処理は、ステップ605の処理の乱数更新処理に相当する。
このカウンタ値は、前述した遊技球の入賞等を遊技制御装置500が検出した時点で、そのときの乱数値が抽出される。しかし、乱数とはいえ、317ミリ秒周期で抽出されるカウンタであって、乱数値として抽出されるタイミングの無作為性を利用した乱数に過ぎない。よって、初期値乱数更新処理でカウンタ値の初期値を更新することによってカウンタとしての規則性を排除している。
前述した例において、カウンタ値を毎回所定値(例えば、1)だけ加算して更新するのではなく、初期値乱数更新処理で求められた値が一周期の更新をするごとに、カウンタ値の初期値として初期値乱数更新処理により得られた新たな値を次のカウンタの初期値として設定する。
初期値乱数更新処理における乱数更新の周期は、ステップ605の処理の乱数更新処理における乱数更新の周期と比較して短いため、前述したカウンタ値の外部からの推定を困難にすることができる。
次に、遊技制御装置500は、ステップ418の処理で禁止設定されていた割込みを許可する(420)。
そして、遊技制御装置500は、停電検査領域をチェックし(421)、停電が発生しているか否かを判定する(422)。具体的には、遊技機1に供給される電圧が所定値以下か否かを判定し、所定値以下である場合に停電が発生していると判定する。
ステップ422の処理で、停電が発生していると判定された場合、ステップ423〜ステップ428の処理の停電時処理を実行する。
まず、遊技制御装置500は、割込み禁止を設定し(423)、すべての出力ポートをOFFに設定する(424)。
遊技制御装置500は、停電検査領域に記憶されているデータを消去し(425)、停電が発生したことを示す停電フラグを停電検査領域に格納する(426)。
遊技制御装置500は。RAM504の電源が切れる前に、RAM504に記憶されているデータのチェックサムを算出し、算出したチェックサムの値を記憶する(427)。
そして、遊技制御装置500は、RAM504へのアクセスを禁止し(428)、遊技機1の電源が切れるまで待機する。なお、遊技制御装置500には、バックアップ電源が接続されているので、停電が発生しても、すぐに電源が切れることはない。
一方、ステップ422の処理で停電が発生していないと判定された場合、停電時処理を実行しないので、ステップ418の処理に戻る。
次に、遊技制御装置500が、タイマ割込みを受けた場合に実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図6は、本発明の第1実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートである。
遊技機1の電源が投入されると、遊技制御メイン処理が実行される。そして、ステップ417の処理で起動させた割込みタイマによって、所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)でタイマ割込みが発生すると、タイマ割込み処理が繰り返し実行される。ただし、これらの処理(601〜613の処理)は、割込み発生毎に必ずしもすべて行なわれない。例えば、出力処理(602)及び入力処理(603)においては、毎回入力信号を監視するが、出力処理は割込みの発生の1回おきに実行されてもよい。つまり、1回の割込み処理で一通りの処理をすべて完了するのではなく、この割込み処理が複数回繰り返し実行されて一連の遊技制御処理が完了してもよい。
まず、遊技制御装置500は、レジスタ退避の処理を実行する(601)。
そして、遊技制御装置500は、入力処理を実行する(602)。入力処理は、入力I/F505を介して入力される各種センサやスイッチ等からの信号にチャタリング除去等の処理をし、入力情報を確定する処理である。
その後、遊技制御装置500は、出力処理を実行する(603)。出力処理は、出力I/F506を介して、演出制御装置550及び払出制御装置580等に遊技制御に関する情報を出力する処理である。
次に、コマンドを演出制御装置550及び払出制御装置210に出力したり、発射制御装置221に発射許可コマンドを送信するコマンド送信処理を行う(604)。
次に、遊技制御装置500は、第1特図乱数、第2特図乱数及び普図乱数にランダム性を付与するために第1特図乱数のカウンタ、第2特図乱数のカウンタ及び普図乱数のカウンタの値を1ずつ加算する乱数更新処理を実行する(605)。
次に、遊技制御装置500は、大入賞口への不正入賞及び普通変動入賞装置の第2始動入賞口への不正入賞を検出する入賞口スイッチ/エラー監視処理を実行する(606)。入賞口スイッチ/エラー監視処理は、図7で詳細を説明する。
そして、遊技制御装置500は、普図変動表示ゲームの進行を制御する普図ゲーム処理を実行する(607)。
普図ゲーム処理では、ゲートSW34aによって検出された普図始動ゲート34への遊技球の通過に基づいて普図乱数が抽出され、抽出された普図乱数が当たりか否かを判定し、普図表示器35で普図変動表示ゲームを実行する。普図乱数が所定の値であれば、普図に関する当たり状態となり、普図変動表示ゲームにおいて図柄が当たり状態で停止するためのパラメータを設定する。
次に、遊技制御装置500は、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの進行を制御する特図ゲーム処理を実行する(608)。
特図ゲーム処理では、第1始動入賞口45又は普通変動入賞装置36の第2始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて、第1特図乱数又は第2特図乱数が抽出され、抽出された第1特図乱数又は第2特図乱数が当たりか否かを判定し、第1特図表示器38又は第2特図表示器39で第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームを実行する。第1特図乱数又は第2特図乱数が所定の値であれば、特別図柄に関する当たり状態となり、識別情報の変動表示が当たり図柄で停止する。また、当たり状態になると、特別変動入賞装置42の開閉扉42aを開放し、遊技球を受け入れやすい開状態になる。
次に、遊技制御装置500は、普図表示器35、第1特図表示器38及び第2特図表示器39のLEDに出力するためのパラメータを編集する処理を実行する(609)。
その後、遊技機1に接続される遊技場管理装置に遊技機1の状態を出力するための外部情報を編集する外部情報編集処理を行う(610)。外部情報には、図柄が確定したか、大当たりであるか、確率変動中であるか、変動時間短縮中であるか等、第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームの進行状態に関連する情報が含まれる。
次に、遊技制御装置500は、タイマ割込み処理の終了を宣言する(611)。
その後、一時退避していたレジスタの復帰処理(612)及び禁止設定されていた外部機器の割込み及びタイマ割込みの許可設定をする処理を行う(613)。そして、タイマ割込み処理を終了し、メイン処理(図4)に戻る。
図7は、本発明の第1実施形態の入賞口スイッチ/エラー監視処理のフローチャートである。
まず、遊技制御装置500は、一般入賞口44、及び第1始動入賞口45への遊技球の入賞を検出するために、一般入賞口SW44a、及び第1始動口SW45aからの入力信号を検出する順番が登録されているスイッチテーブルのアドレスをセットし(701)、スイッチテーブルに登録された順番で一般入賞口SW44a、及び第1始動口SW45aからの入力を読み取る。
遊技制御装置500は、ステップ701の処理でいずれかのスイッチ(SW)から入力を読み取ると、入力があったスイッチに対応する入賞口のカウンタを更新する入賞数カウンタ更新処理を実行する(702)。なお、入賞数カウンタ更新処理は、図8で詳細を説明する。
次に、遊技制御装置500は、特別変動入賞装置42の大入賞口への遊技球の入賞が不正な入賞であるか否かを監視し、大入賞口不正入賞エラーを検出する大入賞口入賞監視処理を実行する(703)。大入賞口入賞監視処理は、図9で詳細を説明する。
そして、遊技制御装置500は、普通変動入賞装置36の第2始動入賞口への遊技球の入賞が不正な入賞であるか否かを監視し、普電不正入賞エラーを検出する普電入賞監視処理を実行する(704)。なお、普電不正入賞監視処理は、図10で詳細を説明する。
次に、遊技制御装置500は、遊技機1において各種異常が発生していないかを確認するエラーチェック処理を実行する(705)。
エラーチェック処理で発生していないか否かが確認される異常には、具体的には、ガラス枠開放エラー、遊技枠開放エラー、シュート球切れエラー、オーバーフローエラー、払出異常エラー、スイッチ異常エラー、残存球エラー、振動エラー、磁気エラーがある。
ガラス枠開放エラーは、ガラス枠18が開放された場合に検出される異常である。遊技枠開放エラーは、前面枠3が開放された場合に検出される異常である。シュート球切れエラーは、球切れSW54によって、遊技機1の内部に貯留され、払い出しに用いられる遊技球の数が所定数以下になったことを検出された場合に発生する異常である。
オーバーフローエラーは、上皿21に所定数以上の遊技球が貯留されている場合に検出される異常である。払出異常エラーは、遊技球の払い出しに過不足が生じた場合に検出されるエラーである。
スイッチ異常エラーは、第1始動口SW45a、第2始動口SW36d、一般入賞口SW44a〜44n、ゲートSW34a、及びカウントSW42d等に断線等の異常が発生した場合に検出される。
残存球エラーは、カウントSW42dが検出した大入賞口へ入賞した遊技球の数が、図示しない残存球排出口SWが検出した遊技球の数よりも大きい場合であって、かつ最後にカウントSW42dが遊技球を検出してから所定時間経過しても残存球排出口SWが遊技球を検出しない場合に発生する。残存球排出口SWは、大入賞口に入賞した遊技球が流下する所定の位置に設けられる。
振動エラーは、振動センサ55によって、遊技機1が所定時間以上振動したことが検出された場合に発生する。磁気エラーは、磁気センサ56が、遊技機1に磁力が所定時間以上加えられたことを検出した場合に発生する。普電入賞エラーは、ステップ704の処理で検出される。
次に、遊技制御装置500は、入賞口スイッチ/エラー監視処理で発生が確認された異常を報知するためにエラー報知コマンド設定するステータス更新処理を実行する(706)。なお、ステータス更新処理は、図11で詳細を説明する。
図8は、本発明の第1実施形態の入賞数カウンタ更新処理のフローチャートである。
まず、遊技制御装置500は、繰り返し数を取得する(801)繰り返し数は、一般入賞口SW44a及び第1特図始動口SW45aからの入力があるか否かを判定する処理(802)を繰り返す回数であり、予め設定されている値である。
次に、遊技制御装置500は、一般入賞口SW44a及び第1特図始動口SW45aからの入力があるか否かを判定する(803)。
ステップ803の処理で一般入賞口SW44a及び第1特図始動口SW45aの少なくとも一方からの入力があると判定された場合、遊技制御装置500は、入力があったスイッチに対応する入賞口の入賞個数をインクリメントする(803)。
ステップ803の処理で、一般入賞口SW44a及び第1特図始動口SW45aからの入力がないと判定された場合、ステップ803の処理を実行せずに、ステップ804の処理に進む。
遊技制御装置500は、繰り返し数をデクリメントする(804)。
次に、遊技制御装置500は、繰り返し数がゼロか否かを判定する(805)。
ステップ805の処理で、繰り返し数がゼロである場合と判定された場合、入賞数カウンタ更新処理を終了し、ステップ805の処理で、繰り返し数がゼロでないと判定された場合、ステップ801の処理に戻る。
図9は、本発明の第1実施形態の大入賞口入賞監視処理のフローチャートである。
まず、遊技制御装置500は、ガラス枠18が開放中であるか否かを判定する(901)。具体的には、遊技制御装置500は、ガラス枠開放SW18aからの入力があった場合に、ガラス枠18が開放中であると判定する。
ステップ901の処理で、ガラス枠18が開放中であると判定された場合、大入賞口に遊技球が入賞しても、遊技店の従業員の操作によるものであるため、不正入賞数をカウントする必要はないので、ステップ910の処理に進む。
一方、ステップ901の処理で、ガラス枠が開放中でないと判定された場合、遊技制御装置500は、条件装置が作動しているか否か、つまり開閉扉42aが開放中であるか否かを判定する(902)。
具体的には、遊技制御装置500は、大入賞口SOL42bに開閉扉42aを開放する開放指令を出力しているか否かを判定する。
ステップ902の処理で、条件装置が作動中である、つまり開閉扉42aが開放中であると判定された場合、大入賞口に遊技球が入賞しても、特別遊技状態中の入賞であるため、不正入賞数をカウントしないので、ステップ910の処理に進む。
一方、ステップ902の処理で、条件装置が作動中でない、つまり開閉扉42aが開放中でないと判定された場合、遊技制御装置500は、大入賞口に遊技球が入賞したか否かを判定するために、カウントSW42dから入力があるか否かを判定する(903)。
ステップ903の処理で、カウントSW42dから入力がないと判定された場合、ガラス枠18が開放中でなく、開閉扉42aが開放中でない場合に、大入賞口に遊技球が入賞しないため、通常の状態であるので、不正入賞数をカウントすることなく、ステップ912の処理に進む。
一方、ステップ903の処理で、カウントSW42dから入力があると判定された場合、通常、ガラス枠18が開放中でなく、開閉扉42aが開放中でない場合に、大入賞口に遊技球が入賞することはないため、ステップ903の処理で検出された大入賞口への入賞は、不正な入賞であるとして、遊技制御装置500は、不正入賞数をインクリメントする(904)。
次に、遊技制御装置500は、不正入賞数が上限値未満であるか否かを判定する(905)。なお、ステップ905の処理を実行するのは、開閉扉42aが開放中に特別変動入賞装置42内に流入して、未だカウントSW42dに検出されていない遊技球が、開閉扉42aが閉塞された後に、カウントSW42dによって検出される場合があるからである。
ステップ905の処理で、不正入賞数が上限値未満であると判定された場合、大入賞口不正エラーは発生していないので、ステップ910の処理に進む。
一方、ステップ905の処理で、不正入賞数が上限値以上であると判定された場合、大入賞口不正エラーが発生しているものと判定し、不正入賞数を上限値に設定する(906)。これは、不正入賞数が上限値よりも大きい場合、次に大入賞口入賞監視処理が実行され、ステップ904の処理で不正入賞数が増加すると、不正入賞数を格納する領域がオーバーフローしてしまう可能性がある。このため、ステップ906の処理で不正入賞数に上限値を設定し、次に実行される大入賞口入賞監視処理で不正入賞数を格納する領域がオーバーフローすることを防止できる。
次に、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラーが発生したことを報知するための大入賞口不正入賞エラー報知コマンドを設定する(907)。ステップ907の処理で設定された大入賞口不正入賞エラー報知コマンドは、図6に示すタイマ割込み処理のステップ604の処理で演出制御装置550に送信される。
演出制御装置550は、大入賞口不正入賞エラー報知コマンドを受信した場合、受信した大入賞口不正入賞エラー報知コマンドに基づいて、遊技機1で大入賞口不正入賞エラーが発生したこと特定可能な態様で、表示装置53、各種LED基板561、及びスピーカ30の少なくとも一つを制御することによって、遊技機1で大入賞口不正入賞エラーが発生したことを報知する。
次に、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラーが発生したことを示すステータスデータを取得する(908)。
次に、遊技制御装置500は、遊技機1で大入賞口不正入賞エラーが発生したことを所定時間報知するために、報知タイマに初期値を設定し(909)、大入賞口入賞監視処理を終了する。
遊技制御装置500は、大入賞口への遊技球の入賞を検出するために、大入賞口のスイッチテーブルのアドレスを設定する(910)。
ステップ901の処理でカウントSW42dから入力を読み取ると、大入賞口のカウンタを更新する図8に示す入賞数カウンタ更新処理を実行する(911)。
次に、遊技制御装置500は、報知タイマを更新する(912)。そして、遊技制御装置500は、報知タイマがタイムアップしているか否かを判定する(913)。
ステップ913の処理で、報知タイマがタイムアップしていないと判定された場合には、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラーが発生したことの報知を継続するので、大入賞口入賞監視処理を終了する。
一方、ステップ913の処理で、報知タイマがタイムアップしたと判定された場合には、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラーが発生したことの報知を解除するために、大入賞口不正入賞エラー解除コマンドを設定する(914)。ステップ914の処理で設定された大入賞口不正入賞エラー解除コマンドは、図6に示すタイマ割込み処理のステップ604の処理で演出制御装置550に送信される。
演出制御装置550は、大入賞口不正入賞エラー解除コマンドを受信した場合、報知している大入賞口不正入賞エラーを停止する。
次に、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラーを解除したことを示すステータスデータを取得する(915)。
次に、遊技制御装置500は、不正入賞数をゼロにクリアするか否かを判定するために、取得しているステータスデータは、大入賞口不正入賞エラーが発生したことを示すステータスデータであるか否かを判定する(916)。
ステップ916の処理で、取得しているステータスデータが大入賞口不正入賞エラーが発生したことを示すステータスデータであると判定された場合、遊技制御装置500は、不正入賞数をゼロにクリアし(917)、大入賞口入賞監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置500は、ステップ916の処理で、取得しているステータスデータが大入賞口不正入賞エラーが発生したことを示すステータスデータでないと判定された場合、大入賞口入賞監視処理を終了する。
図10は、本発明の第1実施形態の普電入賞監視処理のフローチャートである。
まず、遊技制御装置500は、ガラス枠18が開放中であるか否かを判定する(1001)。具体的には、遊技制御装置500は、ガラス枠開放SW18aからの入力があった場合に、ガラス枠18が開放中であると判定する。
ステップ1001の処理で、ガラス枠18が開放中であると判定された場合、第2始動入賞口に遊技球が入賞しても、遊技店の従業員の操作によるものであるため、不正入賞数をカウントする必要はないので、ステップ1010の処理に進む。
一方、ステップ1001の処理で、ガラス枠が開放中でないと判定された場合、遊技制御装置500は、普通電動役物が作動しているか否か、つまり普通変動入賞装置36の開閉部材36aが開放中であるか否かを判定する(1002)。
具体的には、遊技制御装置500は、普電SOL36bに開閉部材36aを開放する開放指令を出力しているか否かを判定する。
ステップ1002の処理で、普通電動役物が作動中である、つまり開閉部材36aが開放中であると判定された場合、第2始動入賞口に遊技球が入賞しても、特別遊技状態中の入賞であるため、不正入賞数をカウントしないので、ステップ1010の処理に進む。
一方、ステップ1002の処理で、普通電動役物が作動中でない、つまり開閉部材36aが開放中でないと判定された場合、遊技制御装置500は、第2始動入賞口に遊技球が入賞したか否かを判定するために、第2始動口SW36dから入力があるか否かを判定する(1003)。
ステップ1003の処理で、第2始動口SW36dから入力がないと判定された場合、ガラス枠18が開放中でなく、開閉部材36aが開放中でない場合に、第2始動口に遊技球が入賞しないため、通常の状態であるので、不正入賞数をカウントすることなく、ステップ1012の処理に進む。
一方、ステップ1003の処理で、第2始動口SW36dから入力があると判定された場合、通常、ガラス枠18が開放中でなく、開閉部材36aが開放中でない場合に、第2始動入賞口に遊技球が入賞することはないため、ステップ1003の処理で検出された第2始動入賞口への入賞は、不正な入賞であるとして、遊技制御装置500は、不正入賞数をインクリメントする(1004)。
次に、遊技制御装置500は、不正入賞数が上限値未満であるか否かを判定する(1005)。なお、ステップ1005の処理を実行するのは、開閉部材36aが開放中に普通変動入賞装置36内に流入して、未だ第2始動口SW36dに検出されていない遊技球が、開閉部材36aが閉塞された後に、第2始動口SW36dによって検出される場合があるからである。
ステップ1005の処理で、不正入賞数が上限値未満であると判定された場合、普電不正入賞エラーは発生していないので、ステップ1012の処理に進む。
一方、ステップ1005の処理で、不正入賞数が上限値以上であると判定された場合、普電不正入賞エラーが発生しているものと判定し、不正入賞数を上限値に設定する(1006)。これは、不正入賞数が上限値よりも大きい場合、次に第2始動入賞口入賞監視処理が実行され、ステップ1004の処理で不正入賞数が増加すると、不正入賞数を格納する領域がオーバーフローしてしまう可能性がある。このため、ステップ1006の処理で不正入賞数に上限値を設定し、次に実行される第2始動入賞口入賞監視処理で不正入賞数を格納する領域がオーバーフローすることを防止できる。
次に、遊技制御装置500は、普電不正入賞エラーが発生したことを報知するための普電不正入賞エラー報知コマンドを設定する(1007)。ステップ1007の処理で設定された普電不正入賞エラー報知コマンドは、図6に示すタイマ割込み処理のステップ604の処理で演出制御装置550に送信される。
演出制御装置550は、普電不正入賞エラー報知コマンドを受信した場合、受信した普電不正入賞エラー報知コマンドに基づいて、遊技機1で普電不正入賞エラーが発生したこと特定可能な態様で、表示装置53、各種LED基板561、及びスピーカ30の少なくとも一つを制御することによって、遊技機1で普電不正入賞エラーが発生したことを報知する。
次に、遊技制御装置500は、普電不正入賞エラーが発生したことを示すステータスデータを取得する(1008)。
次に、遊技制御装置500は、遊技機1で普電不正入賞エラーが発生したことを所定時間報知するために、報知タイマに初期値を設定し(1009)、普電入賞監視処理を終了する。
遊技制御装置500は、第2始動入賞口への遊技球の入賞を検出するために、第2始動入賞口のスイッチテーブルのアドレスを設定する(1010)。
ステップ1010の処理で第2始動口SW36dから入力を読み取ると、第2始動入賞口のカウンタを更新する図8に示す入賞数カウンタ更新処理を実行する(1011)。
次に、遊技制御装置500は、報知タイマを更新する(1012)。そして、遊技制御装置500は、報知タイマがタイムアップしているか否かを判定する(1013)。
ステップ1013の処理で、報知タイマがタイムアップしていないと判定された場合には、遊技制御装置500は、普電不正入賞エラーが発生したことの報知を継続するので、普電入賞監視処理を終了する。
一方、ステップ1013の処理で、報知タイマがタイムアップしたと判定された場合には、遊技制御装置500は、普電不正入賞エラーが発生したことの報知を解除するために、普電不正入賞エラー解除コマンドを設定する(1014)。ステップ1014の処理で設定された普電不正入賞エラー解除コマンドは、図6に示すタイマ割込み処理のステップ604の処理で演出制御装置550に送信される。
演出制御装置550は、普電不正入賞エラー解除コマンドを受信した場合、報知している普電不正入賞エラーを停止する。
次に、遊技制御装置500は、普電不正入賞エラーを解除したことを示すステータスデータを取得する(1015)。
次に、遊技制御装置500は、不正入賞数をゼロにクリアするか否かを判定するために、取得しているステータスデータは、普電不正入賞エラーが発生したことを示すステータスデータであるか否かを判定する(1016)。
ステップ1016の処理で、取得しているステータスデータが普電不正入賞エラーが発生したことを示すステータスデータであると判定された場合、遊技制御装置500は、不正入賞数をゼロにクリアし(1017)、普電入賞監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置500は、取得しているステータスデータが普電不正入賞エラーが発生したことを示すステータスデータでないと判定された場合、普電入賞監視処理を終了する。
図11は、本発明の第1実施形態のステータス更新処理のフローチャートである。
まず、遊技制御装置500は、取得しているステータスデータが変化したか否かを判定する(1101)。
ステップ1101の処理で、取得しているステータスデータが変化していないと判定された場合、ステータスデータを更新する必要はないので、ステータス更新処理を終了する。
一方、ステップ1101の処理で、取得しているステータスデータが変化している判定された場合、遊技制御装置500は、ステータスデータを取得しているステータスデータに更新する(1102)。
次に、遊技制御装置500は、更新されたステータスデータに対応するエラー報知コマンドを設定する(1103)。
そして、遊技制御装置500は、コマンド設定処理を実行する(1104)。
なお、ステータスデータは、図7に示す入賞口スイッチ/エラー監視処理の大入賞口入賞監視処理(703)、普電入賞監視処理(704)、及びエラーチェック処理(705)で取得される。
エラーチェック処理では、ガラス枠開放エラーが発生したことを示すステータスデータ、ガラス枠開放エラーが終了したことを示すステータスデータ、遊技枠開放エラーが発生したことを示すステータスデータ、遊技枠開放エラーが終了したことを示すステータスデータ、シュート球切れエラーが発生したことを示すステータスデータ、シュート球切れエラーが終了したことを示すステータスデータ、オーバーフローエラーが発生したことを示すステータスデータ、オーバーフローエラーが終了したことを示すステータスデータ、払出異常エラーが発生したことを示すステータスデータ、払出異常エラーが終了したことを示すステータスデータ、スイッチ異常エラーが発生したことを示すステータスデータ、スイッチ異常エラーが終了したことを示すステータスデータ、残存球エラーが発生したことを示すステータスデータ、残存球エラーが終了したことを示すステータスデータ、振動エラーが発生したことを示すステータスデータ、振動エラーが終了したことを示すステータスデータ、磁気エラーが発生したことを示すステータスデータ、及び磁気エラーが終了したことを示すステータスデータがある。
図12は、本発明の第1実施形態のエラー報知テーブル1200の説明図である。
エラー報知テーブル1200は、遊技制御装置500のROM503に格納される。
エラー報知テーブル1200は、エラー報知の種類1201、コマンド1202及び動作の内容1203を含む。
エラー報知の種類1201には、各ステータスデータに対応して設定される各コマンドの名称が登録される。
コマンド1202には、遊技制御装置500が演出制御装置550に送信される各コマンドのデータ列が登録される。各コマンドのデータ列は、各コマンドのモードを示すMODE及び各コマンドに基づく制御内容を示すACTIONを含む。
動作の内容1203には、演出制御装置550の各コマンドに基づく制御内容が登録される。
図13は、本発明の第1実施形態の遊技制御装置500から出力される各種信号のタイミングチャートである。
遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞が発生した回数(大入賞口不正入賞数)を「3」とカウントしている。また、タイミングA〜Eの間で、ガラス枠18は開放されていないものとし、大入賞口不正入賞エラーが発生したと判定する大入賞口不正入賞数の上限値は「5」とする。
タイミングAで、遊技制御装置500は、カウントSW42dがONになったことを検出し、大入賞口に遊技球が入賞したことを検出する。タイミングAでは、ガラス枠18は開放中でなく、条件装置(開閉扉42a)の開放指令信号も出力していないので、タイミングAで検出された大入賞口の入賞は、不正入賞であるとして、大入賞口不正入賞数をインクリメントする。これによって、タイミングAの直後での大入賞口不正入賞数は「4」である。
この場合、大入賞口不正入賞数は、上限値「5」に達していないので、遊技制御装置500は、払出制御装置580に賞球コマンドを出力する。
具体的には、遊技制御装置500は、払出制御装置580にこれから賞球コマンドが出力されることを通知するためのストローブ信号を、BSTBから出力する。そして、遊技制御装置500は、払い出すべき遊技球の個数を含む賞球コマンドをBD0〜BD3から出力する。
タイミングBで、遊技制御装置500は、カウントSW42dがONになったことを検出し、大入賞口に遊技球が入賞したことを検出する。タイミングBでは、ガラス枠18は開放中でなく、条件装置(開閉扉42a)の開放指令信号も出力していないので、タイミングBで検出された大入賞口の入賞は、不正入賞であるとして、大入賞口不正入賞数をインクリメントする。これによって、タイミングBの直後での大入賞口不正入賞数は「5」となる。
この場合、大入賞口不正入賞数は、上限値「5」に達するので、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラーが発生したと判定し、図示しない遊技場管理装置に遊技機1で大入賞口不正入賞エラーが発生したことを通知するために、外部情報端子508から、大入賞口不正入賞エラー報知信号を出力する。
また、遊技制御装置500は、図示しない検査装置に遊技機1で大入賞口不正入賞エラーが発生したことを通知するために、外部通信端子507から遊技機エラー状態信号(大入賞口不正入賞エラー報知信号)を出力する。
また、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラー報知コマンドを演出制御装置550に出力する。
具体的には、遊技制御装置500は、演出制御装置550にこれから大入賞口不正入賞エラー報知コマンドのMODEが出力されることを通知するためのストローブ信号を、SSTBから出力する。そして、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラー報知コマンドのMODEをSDO〜SD7から演出制御装置550に出力する。
遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラー報知コマンドのMODEを出力した後に、これから演出制御装置550に大入賞口不正入賞エラー報知コマンドのACTIONが出力されることを通知するためのストローブ信号を、SSTBから出力する。そして、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラー報知コマンドのACTIONをSDO〜SD7から演出制御装置550に出力する。
なお、この大入賞口不正入賞エラー報知コマンドは、遊技制御装置500によって大入賞口不正入賞エラーが発生していないと判定されるまで、出力され続ける。遊技制御装置500が大入賞口不正入賞エラーが発生していないと判定するタイミングは、大入賞口不正入賞エラーが発生してから、大入賞口への不正な入賞がなく、所定時間(例えば、60秒)が経過したタイミングである。
また、タイミングBで大入賞口の入賞が検出されても、大入賞口不正入賞数が上限値に達し、大入賞口不正入賞エラーが発生しているため、遊技制御装置500は、賞球コマンドを払出制御装置580に出力しない。したがって、大入賞口不正入賞エラーが発生している場合には、大入賞口に遊技球が入賞しても、賞球としての遊技球は払い出されない。
タイミングBから所定時間(60秒)以内であるタイミングCで、遊技制御装置500は、遊技制御装置500は、カウントSW42dがONになったことを検出し、大入賞口に遊技球が入賞したことを検出する。タイミングBでは、ガラス枠18は開放中でなく、条件装置(開閉扉42a)の開放指令信号も出力していないので、タイミングCで検出された大入賞口の入賞は、不正入賞であるとして、大入賞口不正入賞数をインクリメントする。インクリメントされた大入賞口不正入賞数は「6」であり、大入賞口不正入賞数の上限値以上であるので、大入賞口不正入賞エラーが発生したと判定される。そして、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞数に上限数「5」を設定する。
タイミングCで、大入賞口への遊技球の入賞を検出しても、大入賞口不正入賞エラーが発生しているので、遊技制御装置500は、賞球コマンドを払出制御装置580に出力しない。
タイミングCで大入賞口への遊技球の不正な入賞を検出した後、大入賞口への不正な入賞を検出せずに、所定時間(60秒)経過したタイミングDで、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラーが発生していないものとする。
具体的には、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞数をゼロにクリアする。そして、遊技制御装置500は、外部情報端子508からの大入賞口不正入賞エラー報知信号の出力を停止し、外部通信端子507からの遊技機エラー状態信号(大入賞口不正入賞エラー報知信号)の出力を停止する。
また、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラー報知終了コマンドを演出制御装置550に出力する。
具体的には、遊技制御装置500は、演出制御装置550にこれから大入賞口不正入賞エラー報知終了コマンドのMODEが出力されることを通知するためのストローブ信号を、SSTBから出力する。そして、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラー報知終了コマンドのMODEをSDO〜SD7から演出制御装置550に出力する。
遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラー報知終了コマンドのMODEを出力した後に、これから演出制御装置550に大入賞口不正入賞エラー報知終了コマンドのACTIONが出力されることを通知するためのストローブ信号を、SSTBから出力する。そして、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラー報知終了コマンドのACTIONをSDO〜SD7から演出制御装置550に出力する。
タイミングEでは、条件装置作動中信号がONになる。つまり、開閉扉42aが開放される。この場合、大入賞口不正入賞数がゼロにクリアされる。
なお、図13では、大入賞口不正入賞エラーについて説明したが、普電不正入賞エラーの場合も同様である。
ガラス枠18が開放中である場合における遊技制御装置500から出力される各種信号について、図14を用いて説明する。図14は、本発明の第1実施形態のガラス枠18が開放中である場合における遊技制御装置500から出力される各種信号のタイミングチャートである。図14では、大入賞口不正入賞エラーと判定される大入賞口不正入賞数の所定値は「1」である。
タイミングAで、ガラス枠開放信号がOFFからONになっているので、遊技制御装置500は、ガラス枠18が開放されたことを検出する。
そして、遊技制御装置500は、ガラス枠18が開放中であることを図示しない遊技場管理装置に通知するために、外部情報端子508からガラス枠開放エラー報知信号を出力する。
また、遊技制御装置500は、ガラス枠18が開放中であることを図示しない検査装置に通知するために、外部通信端子507から遊技機エラー状態信号(ガラス枠開放エラー報知信号)を出力する。
また、遊技制御装置500は、ガラス枠開放エラー報知コマンドを演出制御装置550に出力する。
具体的には、遊技制御装置500は、演出制御装置550にこれからガラス枠開放エラー報知コマンドのMODEが出力されることを通知するためのストローブ信号を、SSTBから出力する。そして、遊技制御装置500は、ガラス枠開放エラー報知コマンドのMODEをSDO〜SD7から演出制御装置550に出力する。
遊技制御装置500は、ガラス枠開放エラー報知コマンドのMODEを出力した後に、これから演出制御装置550にガラス枠開放エラー報知コマンドのACTIONが出力されることを通知するためのストローブ信号を、SSTBから出力する。そして、遊技制御装置500は、ガラス枠開放エラー報知コマンドのACTIONをSDO〜SD7から演出制御装置550に出力する。
タイミングBで、カウントSW42dがOFFからONになり、遊技制御装置500は、大入賞口に遊技球が入賞したことを検出する。
この場合、ガラス枠開放信号がONになっている、つまりガラス枠18が開放中であるので、条件装置作動中信号がOFFであっても(つまり開閉扉42aが開放中でなくても)、検出した入賞を大入賞口不正入賞数に計数しない。これは、遊技場の従業員等が、遊技機1の払出装置の検査のために、ガラス枠18を開放し、従業員の手で開閉扉42aを開放して、大入賞口に遊技球を入賞させる場合を想定したものである。
このため、タイミングBで検出した大入賞口への遊技球の入賞は、不正な入賞ではないので、遊技制御装置500は、払出制御装置580に賞球コマンドを出力する。なお、賞球コマンドの出力方法については、図13と同じであるので、説明を省略する。
タイミングCで、ガラス枠開放信号がONからOFFになるので、遊技制御装置500は、ガラス枠18が開放中でなくなったことを検出する。遊技制御装置500は、ガラス枠18が開放中でなくなったことを検出すると、外部情報端子508からのガラス枠開放エラー報知信号の出力を停止し、外部通信端子からの遊技機エラー状態信号(ガラス枠開放エラー報知信号)の出力を停止する。
また、この場合、遊技制御装置500は、演出制御装置550にガラス枠18が閉塞したことを通知し、ガラス枠18が開放中であることを報知する演出を停止させるために、ガラス枠開放エラー報知終了コマンドを演出制御装置550に出力する。なお、ガラス枠開放エラー報知終了コマンドの出力方法については、ガラス枠開放エラー報知コマンドと同じであるので、説明を省略する。
タイミングDでは、カウントSW42dがOFFからONになり、遊技制御装置500は、大入賞口に遊技球が入賞したことを検出する。
この場合、ガラス枠18が開放中でなく、条件装置(開閉扉42a)の開放指令信号も出力していないので、遊技制御装置500は、タイミングDで検出された大入賞口への入賞は不正入賞であるとして、大入賞口不正入賞数をインクリメントする。インクリメントされた大入賞口不正入賞数は「1」であり、大入賞口不正入賞数の上限値以上であるので、大入賞口不正入賞エラーが発生したと判定される。
そして、遊技制御装置500は、外部情報端子508から大入賞口不正入賞エラー報知信号を出力し、外部通信端子507から遊技機エラー状態信号(大入賞口不正入賞エラー報知信号)を出力する。
また、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラー報知コマンドを演出制御装置550に出力する。大入賞口不正入賞エラー報知コマンドの出力方法は、図13と同じなので、説明を省略する。
大入賞口不正入賞エラーが発生しているので、遊技制御装置500は、タイミングDで検出された大入賞口の入賞に対応する賞球コマンドを、払出制御装置580に出力しない。
タイミングEで、カウントSW42dがOFFからONになり、遊技制御装置500は、大入賞口に遊技球が入賞したことを検出する。
この場合、ガラス枠18が開放中でなく、条件作動装置(開閉扉42a)の開放指令信号を出力しているので、タイミングEで検出された大入賞口への遊技球の入賞は、不正な入賞でないので、遊技制御装置500は、払出制御装置580に賞球コマンドを出力する。なお、賞球コマンドの出力方法については、図13と同じであるので、説明を省略する。
なお、図14では、大入賞口不正入賞エラーについて説明したが、普電不正入賞エラーの場合も同様である。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図15を用いて説明する。
第2実施形態は、遊技場の従業員等が前面枠(遊技枠)3を開放して、バックアップクリアスイッチ57を操作した場合には、条件装置(開閉扉42a)の開放指令信号を出力していないにもかかわらず、大入賞口に遊技球が入賞しても、大入賞口不正入賞数として計数しない。
図15は、本発明の第2実施形態の遊技制御装置500から出力される各種信号のタイミングチャートである。図15では、大入賞口不正入賞エラーと判定される大入賞口不正
タイミングAで、遊技枠開放信号がOFFからONになっているので、遊技制御装置500は、前面枠3が開放されたことを検出する。
そして、遊技制御装置500は、前面枠3が開放中であることを図示しない遊技場管理装置に通知するために、外部情報端子508から前面枠開放エラー報知信号を出力する。
また、遊技制御装置500は、前面枠3が開放中であることを図示しない検査装置に通知するために、外部通信端子507から遊技機エラー状態信号(前面枠開放エラー報知信号)を出力する。
また、遊技制御装置500は、前面枠開放エラー報知コマンドを演出制御装置550に出力する。なお、前面枠開放エラー報知コマンドの出力方法は、図14に示すガラス枠開放エラー報知コマンドの出力方法と同じなので、説明を省略する。
タイミングBでは、RAM初期化信号がOFFからONになり、遊技制御装置500は、バックアップクリアスイッチ57が操作されたことを検出する。ここでは、前面枠3が開放中に、RAM初期化信号がOFFからONになるため、バックアップクリアスイッチ57の操作は、遊技場の従業員が前面枠3を開放して行ったものと判定される。
一方、前面枠3が開放中でない場合に、RAM初期化信号がOFFからONになる場合には、前面枠3が開放中でないにも関わらず、バックアップクリアスイッチ57が操作されたことは、遊技者が不正を行うためにバックアップクリアスイッチ57を操作したと判定する。このため、この場合には、遊技制御装置500は、バックアップクリアスイッチ57が不正に操作されたことを演出制御装置550に通知し、バックアップクリアスイッチ57が不正に操作されたことを報知してもよい。
タイミングCでは、カウントSW42dがOFFからONになり、遊技制御装置500は、大入賞口に遊技球が入賞したことを検出する。
この場合、遊技枠開放信号がONになっている、つまり前面枠3が開放中であり、かつバックアップクリアスイッチ57が操作されているので、条件装置作動中信号がOFFであっても(つまり開閉扉42aが開放中でなくても)、検出した入賞を大入賞口不正入賞数に計数しない。これは、遊技場の従業員等が、遊技機1の払出装置の検査のために、前面枠3を開放し、従業員の手で開閉扉42aを開放して、大入賞口に遊技球を入賞させる場合を想定したものである。
このため、タイミングCで検出した大入賞口への遊技球の入賞は、不正な入賞ではないので、遊技制御装置500は、払出制御装置580に賞球コマンドを出力する。なお、賞球コマンドの出力方法については、図13と同じであるので、説明を省略する。
タイミングDで、ガラス枠開放信号がOFFからONになるので、遊技制御装置500は、前面枠3が開放中でなくなったことを検出する。遊技制御装置500は、前面枠3が開放中でなくなったことを検出すると、外部情報端子508からの遊技枠開放エラー報知信号の出力を停止し、外部通信端子からの遊技機エラー状態信号(遊技枠開放エラー報知信号)の出力を停止する。
また、この場合、遊技制御装置500は、演出制御装置550に前面枠3が閉塞したことを通知し、前面枠3が開放中であることを報知する演出を停止させるために、遊技枠開放エラー報知終了コマンドを演出制御装置550に出力する。なお、遊技枠開放エラー報知終了コマンドの出力方法については、遊技枠開放エラー報知コマンドと同じであるので、説明を省略する。
タイミングEでは、カウントSW42dがOFFからONになり、遊技制御装置500は、大入賞口に遊技球が入賞したことを検出する。
この場合、前面枠3が開放中でなく、条件装置(開閉扉42a)の開放指令信号も出力していないので、遊技制御装置500は、タイミングEで検出された大入賞口への入賞は不正入賞であるとして、大入賞口不正入賞数をインクリメントする。インクリメントされた大入賞口不正入賞数は「1」であり、大入賞口不正入賞数の上限値以上であるので、大入賞口不正入賞エラーが発生したと判定される。
そして、遊技制御装置500は、外部情報端子508から大入賞口不正入賞エラー報知信号を出力し、外部通信端子507から遊技機エラー状態信号(大入賞口不正入賞エラー報知信号)を出力する。
また、遊技制御装置500は、大入賞口不正入賞エラー報知コマンドを演出制御装置550に出力する。大入賞口不正入賞エラー報知コマンドの出力方法は、図13と同じなので、説明を省略する。
大入賞口不正入賞エラーが発生しているので、遊技制御装置500は、タイミングEで検出された大入賞口の入賞に対応する賞球コマンドを、払出制御装置580に出力しない。
タイミングFで、カウントSW42dがOFFからONになり、遊技制御装置500は、大入賞口に遊技球が入賞したことを検出する。
この場合、ガラス枠18が開放中でなく、条件作動装置(開閉扉42a)の開放指令信号を出力しているので、タイミングFで検出された大入賞口への遊技球の入賞は、不正な入賞でないので、遊技制御装置500は、払出制御装置580に賞球コマンドを出力する。なお、賞球コマンドの出力方法については、図13と同じであるので、説明を省略する。
なお、図15では、大入賞口不正入賞エラーについて説明したが、普電不正入賞エラーの場合も同様である。
また、第2実施形態では、前面枠3が開放し、バックアップクリアスイッチ57が操作された場合に、遊技制御装置500は、開閉扉42a及び開閉部材36aへ開放指令信号を出力するようにしてもよい。
これによって、遊技機1を検査する遊技場の従業員等は、開閉扉42a及び開閉部材36aを手で操作することなく、大入賞口及び第2始動入賞口へ遊技球を入賞させることができる。このため、遊技機1の検査を円滑に進めることができる。
また、前面枠3が開放し、バックアップクリアスイッチ57が操作された場合には、遊技制御装置500は、大入賞口及び第2始動入賞口への入賞を検出しても、遊技場に設置された遊技機1の入賞回数を計数する図示しない遊技場管理装置に、入賞信号を出力しない。これによって、遊技場管理装置は、計数する入賞回数から、検査による入賞回数を除外することができるので、遊技による入賞回数のみを正確に計数できる。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。