以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1ついて説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
図1は、パチンコ遊技機1の一例の概略正面図である。以下に、図1を用いて、パチンコ遊技機1の概略構成及び動作について説明する。パチンコ遊技機1は、発射装置(図示せず)から打ち出された遊技球が所定の入賞口に入賞すると賞球を払い出すように構成されている。パチンコ遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、遊技盤2に対して蝶番(図示せず)を介して開閉可能に構成されると共に、遊技盤2に対して着脱可能に構成されている。
遊技盤2の中央部には、各種演出画像を表示する画像表示器6が設けられている。画像表示器6は、本実施形態では一例として液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成されているが、例えばEL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置等の他の表示装置によって構成されてもよい。画像表示器6は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって大当たり抽選の結果を遊技者に報知したり、大当たり中に各種演出画像や情報を表示したりする。
遊技盤2の前面側には、遊技球によって遊技を行うための遊技領域20が設けられている。遊技者がハンドル31を握ってレバー32を時計回りに回転させると、皿39(図2参照)に貯められた遊技球が発射装置へと供給されて所定の時間間隔で遊技領域20に発射される。遊技盤2には、この発射装置から供給された遊技球を案内するガイド部材(図示なし)が設けられており、遊技球は、このガイド部材によって遊技領域20の上部位置へ案内される。遊技球は、遊技領域20に配置された遊技クギや風車等(図示なし)に接触することでその移動方向を変化させながら、遊技盤2の前面に沿って下方へと落下する。
遊技領域20には、第1始動口21、第2始動口22、及び普通入賞口24が配置されている。
第1始動口21及び第2始動口22は、第1始動口21を第2始動口22の上側として所定の間隔を隔てて上下二段に配置されている。パチンコ遊技機1では、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入って入賞すると、一定個数(例えば4個)の遊技球が払い出されると共に、大当たり抽選が実行される。すなわち、第1始動口21及び第2始動口22は、大当たり抽選を実行させるための始動入賞口である。なお、以下の説明では、第1始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる大当たり抽選を第1特別図柄抽選と呼び、第2始動口22への遊技球の入賞を契機として行われる大当たり抽選を第2特別図柄抽選と呼び、また、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選を総称して特別図柄抽選と呼ぶ場合がある。
第1始動口21と第2始動口22との間には、電動チューリップ27が配置されている。電動チューリップ27は、チューリップの花を模した一対の羽根部材を有しており、一対の羽根部材が閉じた姿勢(図1参照)と、一対の羽根部材が開いた姿勢(図示なし)との間で姿勢変化可能に構成されている。一対の羽根部材は、電動ソレノイド等の駆動によって姿勢変化する。第2始動口22への遊技球の進入路は、電動チューリップ27の羽根部材が閉じた姿勢においては、電動チューリップ27及び第1始動口21によって閉塞されている。そして、第2始動口22への遊技球の進入路は、後述する普通図柄抽選に当選することによって、電動チューリップ27の羽根部材が開いた状態となって開放される。
普通入賞口24は、遊技球の入賞によって一定個数(例えば10個)の遊技球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口21及び第2始動口22とは異なり、普通入賞口24に遊技球が入賞しても抽選が行われることはない。
普通入賞口24の上方には、ゲート25が配置されている。遊技球がゲート25を通過した場合、遊技球の払い出しは行われないものの、普通図柄抽選(電動チューリップ27の開閉抽選)が行われる。この普通図柄抽選に当選すると、電動チューリップ27の一対の羽根部材が規定時間(例えば1.8秒間)開いた状態を維持した後に閉じる動作が規定回数(例えば3回)繰り返される。このように、普通図柄抽選に当選することで第2始動口22が一時的に開放されて、遊技球が第2始動口22に進入可能となる。この結果として、第2特別図柄抽選の実行が可能となる。
第2始動口22の下方には大入賞口23が配置されている。大入賞口23は、特別図柄抽選の結果に応じて開放される。大入賞口23の開口部には、大入賞口23を開閉するプレートが設けられている。大入賞口23は、通常このプレートが遊技盤2と同一平面を形成する姿勢となっているために遊技球が入らない状態となっている。そして、特別図柄抽選に当選して大当たりすると、プレートの上端側が遊技盤2の前面側へ傾倒(開口)して遊技球が進入可能な開放状態に所定回数(例えば15回)なる。この開放状態は、所定条件を満たすまで(例えば、30秒間を上限として10個の遊技球が入るまで)維持された後、プレートが閉じられることで終了する。なお、大入賞口23に1個の遊技球が入賞する毎に例えば13個の賞球が払い出されるので、遊技者は、大当たり中に大入賞口23を狙って遊技球を打ち出すことで、多量の賞球を得ることが可能な大当たり遊技を楽しむことができる。
大入賞口23の下方には排出口26が設けられている。第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、又は普通入賞口24のいずれにも入らなかった遊技球は、この排出口26を通じて遊技領域20の外へと排出される。
遊技盤2の前面の画像表示器6と近接する位置には、各種の演出に用いられる盤ランプ8、可動役物7が配置されている。盤ランプ8は、遊技者による遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。可動役物7は、例えば発光しながら遊技盤2に対して回転することによって動きを伴う各種の演出を行う。
遊技盤2における遊技領域20の外側には、表示器4が配置されている。表示器4は、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果、及びこれらの抽選の保留数等に関する情報を表示する。図示されていないが、表示器4は、第1始動口21への遊技球の入賞を契機として特別図柄を変動表示して第1特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器、第1特別図柄抽選の保留数を表示する第1特別図柄保留表示器、第2始動口22への遊技球の入賞を契機として特別図柄を変動表示して第2特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器、第2特別図柄抽選の保留数を表示する第2特別図柄保留表示器、遊技球がゲート25を通過したことを契機として普通図柄を変動表示して普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器、普通図柄抽選の保留数を表示する普通図柄保留表示器、及びパチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態(例えば、通常遊技状態や時短遊技状態)を表示する遊技状態表示器から構成されている。
図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す概略平面図である。図1及び図2に示すように、枠部材5には、上記したハンドル31及びレバー32の他に、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、及び皿39が設けられている。
皿39は、枠部材5からパチンコ遊技機1の正面側へ突出するように設けられており、上述の発射装置へ供給される遊技球を一時的に溜めるものである。皿39には、上述のように払い出された遊技球(賞球)が排出される。遊技者がハンドル31を握ってレバー32を時計回りに回転させると、皿39に溜められた遊技球が発射装置へ供給されて遊技領域20へ発射される。取り出しボタン34は、皿39が設けられた位置近傍の前面に設けられている。遊技者が取り出しボタン34を操作することによって皿39の下面の一部が開口され、皿39の下方に配置された箱(図示なし)へ皿39に溜まった遊技球を落下させることができる。
停止ボタン33は、ハンドル31の下部側面に設けられている。遊技者がハンドル31を時計回りに回転させたままの状態で停止ボタン33を押下することによって、遊技球の発射が一時的に停止される。遊技者は、停止ボタン33を操作することによって、いわゆる止め打ちを行うことができる。
演出ボタン37は、皿39の上面に設けられる。演出キー38は、中央キーと中央キーの周辺に配列された複数(本実施形態では4つ)の周辺キーとを有し、演出ボタン37に隣接して設けられる。パチンコ遊技機1では、所定のタイミングで遊技者が演出ボタン37又は演出キー38を押下したことに応じて、所定の演出が行われる。
スピーカ35は、楽曲、音声、効果音等を出力して音による演出を行い、枠ランプ36は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更、光の照射方向の変更等の光による演出を行う。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
図3は、パチンコ遊技機1が備える制御装置の構成の一例を示すブロック図である。遊技盤2の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が配置されている。この制御装置は、メイン制御部51を構成するメイン基板と、サブ制御部52を構成するサブ基板とを有する。メイン基板は、特別図柄抽選の実行やその抽選結果に基づくコマンドをサブ制御部52側へ送信する処理等を制御する遊技制御部100として機能する遊技制御基板と、賞球の払い出しを制御する払出制御部120として機能する払出制御基板とを含む。一方、サブ基板は、遊技制御部100から送信されたコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御部130として機能する演出制御基板と、画像や音による演出を制御する画像音響制御部140として機能する画像音響制御基板と、各種のランプ(枠ランプ36や盤ランプ8)や可動役物7による演出を制御するランプ制御部150として機能するランプ制御基板とを含む。
以下、図3を用いて、パチンコ遊技機1の制御装置の構成について説明する。上記したように、メイン制御部51は、遊技制御部100と払出制御部120とを備え、サブ制御部52は、演出制御部130と画像音響制御部140とランプ制御部150とを備える。
遊技制御部100は、CPU101とROM102とRAM103とを備える。CPU101は、ROM102に記憶されたプログラムに基づいて、内部抽選や当選判定等の払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。ROM102には、上記プログラムの他に、第1特別図柄抽選の最大保留数Umax1、第2特別図柄抽選の最大保留数Umax2、特別図柄抽選に使用される乱数(当選値)、大当たり中の各ラウンドにおいて大入賞口23が閉塞されるタイミングを規定する最大遊技球数Cmax、特別図柄の変動時間の設定及びサブ制御部52で実行される演出の種類(演出条件)の決定等に用いられる複数の変動テーブルセット、各種演出の実行期間を示す設定時間等が記憶されている。RAM103は、CPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理等の作業領域として使用される。RAM103には、パチンコ遊技機1の遊技状態(通常遊技状態、大当たり遊技状態、時短遊技状態、時短付確変遊技状態等)を示す遊技状態情報(典型的にはフラグによる情報)、第1特別図柄抽選の保留数U1、第2特別図柄抽選の保留数U2、遊技球が第1始動口21又は第2始動口22に入賞したタイミングで取得された各種乱数、1つのラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球数C、大当たり中のラウンド数R等が一時的に記憶される。以下、遊技制御部100の主な機能について説明する。
遊技制御部100は、第1始動口21に遊技球が入賞すると第1特別図柄抽選を実行し、第2始動口22に遊技球が入賞すると第2特別図柄抽選を実行する。そして、これらの抽選結果等に応じたコマンドを演出制御部130へ送信する。
遊技制御部100は、電動チューリップ27の羽根部材が開状態となる開時間、羽根部材が開閉する回数、及び羽根部材が閉じてから次に開くまでの開閉時間間隔を制御する。また、遊技制御部100は、遊技球が第1始動口21へ入賞したことによる第1特別図柄抽選の保留数U1、遊技球が第2始動口22へ入賞したことによる第2特別図柄抽選の保留数U2、遊技球がゲート25を通過したことによる普通図柄抽選の保留数等を管理する。
遊技制御部100は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口23の開閉動作を制御する。例えば、所定条件(例えば、大入賞口23が開いてから30秒が経過又は大入賞口23への10個の遊技球の入賞)を満たすまで、大入賞口23のプレートが突出傾倒して大入賞口23の開状態を維持するラウンドを所定回数(例えば15回)繰り返すように制御する。また、遊技制御部100は、大入賞口23が閉じてから次のラウンドで開くまでのインターバル期間を制御する。
遊技制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、及び普通入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部120に遊技球の払出しを指示する。例えば、遊技制御部100は、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が1個入賞すると4個の賞球、大入賞口23に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球を払い出すように、払出制御部120へコマンドを送信する。なお、遊技制御部100は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部120に指示しない。払出制御部120が遊技制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部120から払い出した賞球の個数に関する情報が遊技制御部100へ送られる。そして、遊技制御部100は、払出制御部120から取得した情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
遊技制御部100は、遊技者の不正行為を検出する。そして、遊技制御部100は、遊技者の不正行為が検出された場合、特別図柄の変動時間の設定及びサブ制御部52によって実行される演出の種類(演出条件)の決定等に用いられる変動テーブルセットを、不正行為を検出したことを報知するための変動テーブルセットに切り替える。この処理については、図4及び図14等を用いて後に詳しく説明する。
以上の機能を実現するために、遊技制御部100には、第1始動口スイッチ(SW)111、第2始動口スイッチ(SW)112、電動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ(SW)114、大入賞口スイッチ(SW)115、大入賞口開閉部116、普通入賞口スイッチ(SW)117、及び不正センサ118が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを検出し、その検出信号を遊技制御部100へ送る。第2始動口スイッチ112は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを検出し、その検出信号を遊技制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部113は、例えば電動ソレノイドから成り、普通図柄抽選に当選した場合に、遊技制御部100の制御に従って電動チューリップ27の一対の羽根部材を開閉する。ゲートスイッチ114は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出し、その検出信号を遊技制御部100へ送る。大入賞口スイッチ115は、大入賞口23に遊技球が入賞したことを検出し、その検出信号を遊技制御部100へ送る。大入賞口開閉部116は、例えば電動ソレノイドから成り、特別図柄抽選に当選した場合に、遊技制御部100の制御に従って、大入賞口23を開閉させる。普通入賞口スイッチ117は、普通入賞口24に遊技球が入賞したことを検出し、その検出信号を遊技制御部100へ送る。不正センサ118は、遊技者がパチンコ遊技機1に対して行った不正行為を検出し、その検出信号を遊技制御部100へ送る。
ここで、不正センサ118は、遊技者がパチンコ遊技機1に対して行うあらゆる不正行為のうちの少なくとも1つを検出するセンサである。例えば、不正センサ118は、磁石を用いて遊技球を所定の入賞口(例えば第1始動口21)に誘導する遊技者の不正行為(いわゆる磁石ゴト)を検出する磁気センサである。この場合、不正センサ118は、例えば所定の入賞口(例えば第1始動口21)の周辺に配置される。また、例えば、不正センサ118は、パチンコ遊技機1に衝撃を与ることによってメイン制御部51等を誤作動させて不正に賞球を得ようとする遊技者の不正行為を検出する衝撃センサである。この場合、不正センサ118は、例えば枠部材5に固定して配置される。衝撃センサは、典型的には、加速度を検出する加速度センサである。また、例えば、不正センサ118は、パチンコ遊技機1に異物(針金等)を挿し込んで、遊技領域20の遊技球を誘導したり大入賞口23をこじ開けたりすることによって不正に賞球を得ようとする遊技者の不正行為を検出するセンサである。この場合、不正センサ118は、遊技者が異物を挿し込む可能性のある部分(典型的には、皿39に賞球を払い出す部分)に配置される。また、例えば、不正センサ118は、パチンコ遊技機1に強力な電波を照射することによってメイン制御部51等を誤作動させて不正に賞球を得ようとする遊技者の不正行為を検出する電波センサである。また、例えば、不正センサ118は、パチンコ遊技機1に電流を流すことによってメイン制御部51等を誤作動させて不正に賞球を得ようとする遊技者の不正行為を検出する電流センサである。
また、遊技制御部100には、表示器4が接続されている。遊技制御部100は、第1始動口21への遊技球の入賞によって始動した第1特別図柄抽選の結果を表示器4の第1特別図柄表示器に表示させる。遊技制御部100は、第1特別図柄抽選の保留数を表示器4の第1特別図柄保留表示器に表示させる。遊技制御部100は、第2始動口22への遊技球の入賞によって始動した第2特別図柄抽選の結果を表示器4の第2特別図柄表示器に表示させる。遊技制御部100は、第2特別図柄抽選の保留数を表示器4の第2特別図柄保留表示器に表示させる。遊技制御部100は、ゲート25への遊技球の通過によって始動した普通図柄抽選の結果を、表示器4の普通図柄表示器に表示させる。遊技制御部100は、普通図柄抽選の保留数を表示器4の普通図柄保留表示器に表示させる。遊技制御部100は、パチンコ遊技機1の遊技状態を表示器4の遊技状態表示器に表示させる。
払出制御部120は、CPU121とROM122とRAM123とを備える。CPU121は、ROM122に記憶されたプログラムに基づいて、賞球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。RAM123は、CPU121が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
払出制御部120は、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを指示するコマンドを遊技制御部100から受信する。そして、払出制御部120は、コマンドによって指定された数だけ賞球を払い出すように払出モータ125を制御する。ここで、払出モータ125は、遊技盤2の裏面側に配置された球タンクから皿39へ遊技球を送り出す駆動モータである。
払出制御部120には、払出モータ125の他に、払出検出部126と球あり検出部127と満タン検出部128とが接続されている。払出検出部126は、払出モータ125によって球タンクから皿39へ払い出された賞球の数を検出する。球あり検出部127は、球タンクにおける遊技球の有無を検出する。満タン検出部128は、発射装置へ供給される遊技球や球タンクから払い出された賞球によって皿39が満タンになったことを検出する。そして、払出制御部120は、払出検出部126、球あり検出部127、及び満タン検出部128の検出結果に応じて所定の処理を実行する。
演出制御部130は、CPU131とROM132とRAM133とRTC(リアルタイムクロック)134とを備える。CPU131は、ROM132に記憶されたプログラム及び各種データに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時を計測したり、時間(期間)を計測するために用いられる。
演出制御部130は、遊技制御部100から送られる各種コマンド等に基づいて、パチンコ遊技機1で行われる演出を統括的に制御する。具体的には、演出制御部130は、遊技制御部100から受信したコマンドに基づいて演出内容を設定し、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御部140やランプ制御部150へ送信する。
ここで、演出制御部130は、遊技制御部100において遊技者の不正行為が検出された場合、後に図4等を用いて詳しく説明する特徴的な演出を、画像音響制御部140やランプ制御部150を介して行う。
画像音響制御部140は、CPU141とROM142とRAM143とを備える。CPU141は、ROM142に記憶されたプログラムに基づいて、演出内容を表現する画像及び音響を制御する際の演算処理を行う。ROM142には、上記プログラムの他に、画像表示器6において遊技中に表示される各種画像の画像データと、スピーカ35から出力される楽曲、音声、効果音等の音響データとが記憶されている。RAM143は、CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
画像音響制御部140は、演出制御部130から送られたコマンドに基づいて、画像表示器6に表示する画像及びスピーカ35から出力する音を制御する。具体的には、CPU141は、ROM142に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部130から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU141は、読み出した画像データを用いて画像処理を行い、画像処理後の画像データに対応する画像を画像表示器6に表示させる。また、CPU141は、読み出した音響データを用いて音声処理を行い、音声処理後の音響データに対応する音響をスピーカ35に出力させる。
ランプ制御部150は、CPU151とROM152とRAM153とを備える。CPU151は、盤ランプ8と枠ランプ36と可動役物7とを制御する際の演算処理を行う。ROM152には、CPU151によって実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM152は、CPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプ制御部150は、演出制御部130から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ8と枠ランプ36と可動役物7の点灯及び点滅や発光色等を制御する。具体的には、ランプ制御部150のROM152には、演出制御部130において設定される演出内容に応じた盤ランプ8、枠ランプ36、及び可動役物7での点灯(及び点滅)パターンデータ及び発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU151は、ROM152に記憶されたパターンデータの中から、演出制御部130から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU151は、読み出したパターンデータに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36、及び可動役物7の発光を制御する。
また、ランプ制御部150は、演出制御部130から送られたコマンドに基づいて、可動役物7の動作を制御する。具体的には、ROM152には、演出制御部130において設定される演出内容に応じた可動役物7の動作パターンデータが記憶されている。CPU151は、ROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部130から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU151は、読み出した動作パターンデータに応じたパルス信号を駆動回路(図示せず)へ出力する。これにより、パルス信号に応じた励磁信号が駆動回路から可動役物7と連結されたステッピングモータへ出力されて、可動役物7の動きが制御される。
[不正行為が検出された場合に行われる演出]
図4は、遊技者の不正行為が検出された場合に、不正行為を検出したことを間接的に報知するために実行される遊技者に大当たりを期待させる演出の一例を説明するための図である。パチンコ遊技機1において遊技者の不正行為が検出された場合、特別図柄抽選で次に当選した時点(次に大当たり又は小当たりした時点)から、遊技者に対して行われる装飾図柄の変動演出として、遊技者に大当たりを期待させる演出(以下、大当たり期待演出という)を連続して実行する。例えば、遊技者の不正行為が検出された場合、図4の(a)に示すように、遊技者が大当たりの発生を期待する表示が行われ、その後、図4の(b)に示すように、装飾図柄が変動する大当たり期待演出が行われる。ここで、画像表示器6による大当たり期待演出の表示の実行と併せて、スピーカ35、盤ランプ8及び可動役物7等による音声及び光り等の演出が実行されてもよい。なお、上記した遊技者の不正行為が検出された場合に実行される大当たり期待演出を、以下では、不正時演出と言う場合がある。
そして、パチンコ遊技機1において遊技者の不正行為が検出された場合、特別図柄抽選で次に当選した以後に実行される所定回数(例えば50回)の装飾図柄の変動演出が、連続して大当たり期待演出とされる。このことから、パチンコ遊技機1において遊技者の不正行為が検出された場合、大当たり期待演出が不自然に多い頻度で実行される。
ここで、大当たり期待演出は、この演出が上記したように不正行為を検出したことを報知するために実行される場合を除いて、大当たり抽選に当選している可能性が比較的高い場合(例えば、大当たり抽選に当選している確率25%以上の場合)に実行される演出である。つまり、大当たり期待演出は、いわゆる「熱い演出」である。
このことから、パチンコ遊技機1において遊技者の不正行為が検出された場合、上記した大当たり期待演出の不自然な多頻度の実行によって、周囲の遊技者及びホール店員等の注目が集まることとなる。この結果として、ホール店員は、不正行為の発生を知ることができる。また、このことから、ホール店員は、不正行為が検出されたパチンコ遊技機1が誤作動している旨等の連絡をこのパチンコ遊技機1の周囲の遊技者から受けて、間接的に不正行為の発生を知ることができる。このように、パチンコ遊技機1は、遊技者の不正行為を検出した場合、従来のようにアラーム音等によって不正行為の発生を直接的に報知するのではなく、大当たり期待演出の不自然な多頻度の実行によって不正行為の発生を間接的に周囲に報知する。この結果として、パチンコ遊技機1は、例えば善意の遊技者の行動(偶然の磁石所持等)に起因して不正行為を報知した場合であっても、上記したように間接的に報知を行うので、この善意の遊技者に不快感を与えることを回避できる。また、この結果として、パチンコ遊技機1は、例えば悪意の遊技者が不正行為をした場合、上記したように周囲の遊技者及びホール店員等の注目が集まるので、この悪意の遊技者は不正行為を継続できなくなる。また、もし仮に、上記したように間接的に報知が行われることを理由にこの悪意の遊技者が即座にホールを出ることなく不正行為を継続した場合には、この報知によって不正行為を発見したホール店員によってこの悪意の遊技者が確保される可能性が高まることとなる。
以下、上記した不正行為発生の間接的な報知(大当たり期待演出の多頻度の実行)を行う制御を実現するためにパチンコ遊技機1で行われる処理及びパチンコ遊技機1の機能構成について説明する。
[メイン制御部の主要動作]
図5は、メイン制御部51の遊技制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図5を参照して、遊技制御部100において行われるタイマ割込み処理について説明する。遊技制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図5以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御部100で行われる処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいて、CPU101自身によって実行され又はCPU101が発行するコマンドに従って実行される。
まず、ステップS1において、遊技制御部100は、遊技者の不正行為を検出し、不正検出フラグをONにする。不正検出フラグは、不正行為の検出の有無を示すフラグであり、ONの状態によって不正行為が検出されたことを示す。この不正検出処理の詳細については、図8を用いて後に詳述する。
次に、ステップS2において、遊技制御部100は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当たり乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選、及び当選した当たりの種類(大当たり又は小当たり)を決定する(つまり、特別図柄抽選を行う)ための乱数である。大当たり乱数は、後に説明する図11のステップS5701の処理で使用される。図柄乱数は、特別図柄抽選で大当たりに当選した場合に大当たりの種類(通常の大当たり、確変ありの大当たり)を決定するための乱数である。図柄乱数は、後に説明する図11のステップS5703の処理で使用される。リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。リーチ乱数は、後に説明する図12のステップS5805の処理で使用される。変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間、及び特別図柄の変動中に行われる装飾図柄変動を伴う演出の実行時間を決定するための乱数である。変動パターン乱数は、後に説明する図12のステップS5808の処理で使用される。ステップS2の乱数更新処理において、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、ステップS3の始動口スイッチ(SW)処理やステップS4のゲートスイッチ(SW)処理において各抽選が行われて各乱数が取得されて、後述するステップS5の特別図柄処理やステップS6の普通図柄処理で使用される。なお、このステップS2の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当たり乱数では299)に達した後は、再び最小値0に戻る。
次に、ステップS3において、遊技制御部100は、第1始動口スイッチ111及び第2始動口スイッチ112の状態を監視し、いずれかのスイッチがONとなった時点(第1始動口スイッチ111又は第2始動口スイッチ112から検出信号が出力された時点)で、第1特別図柄抽選の保留数U1や第2特別図柄抽選の保留数U2に関する処理や各種乱数を取得する処理を行う始動口スイッチ処理を実行する。この始動口スイッチ処理の詳細については、図9を用いて後に詳述する。
次に、ステップS4において、遊技制御部100は、ゲートスイッチ114の状態を監視し、ゲートスイッチ114がONとなった時点(ゲートスイッチ114から検出信号が出力された時点)で普通図柄抽選の保留数が上限値未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するステップS6の普通図柄処理に使用される乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する。
次に、ステップS5において、遊技制御部100は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選を実行し、表示器4に特別図柄を変動表示させた後にこれらの抽選結果を示す停止図柄を表示させたり、演出制御部130へ各種コマンドを送信等するための特別図柄処理を実行する。この特別図柄処理については、図10〜図15を用いて後に詳述する。
次に、ステップS6において、遊技制御部100は、ステップS4のゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当たり乱数と一致するか否かを判定する普通図柄処理を実行する。そして、遊技制御部100は、表示器4の普通図柄表示器に普通図柄を変動表示させた後に判定処理の結果を示す普通図柄を表示させる。
次に、ステップS7において、遊技制御部100は、特別図柄抽選に当選して大当たり又は小当たり中となっている場合、この大当たり又は小当たり中の各状態に応じて、大入賞口開閉部116を制御して大入賞口23の開閉動作を行わせたり、演出制御部130へコマンドを送信等するための大入賞口処理を実行する。この大入賞口処理については、図16及び図17を用いて後に詳述する。
次に、ステップS8において、遊技制御部100は、ステップS6の普通図柄処理によって普通図柄表示器に表示された普通図柄が所定の当たり図柄である場合に、電動チューリップ27を作動させる電動チューリップ処理を実行する。なお、電動チューリップ27が作動することによって第2始動口22に遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動口22に遊技球が入賞することで、第2特別図柄抽選が行われることとなる。
次に、ステップS9において、遊技制御部100は、遊技球の入賞個数の管理及び入賞個数に応じた賞球の払出しを制御する賞球処理を実行する。
次に、ステップS10において、遊技制御部100は、ステップS1の不正検出処理、ステップS5の特別図柄処理、ステップS7の大入賞口処理、ステップS9の賞球処理等でRAM103にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部130又は払出制御部120へ出力する出力処理を実行する。
[サブ制御部の主要動作]
図6は、サブ制御部52の演出制御部130によって行われるタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。以下では、図6を用いて、図5のステップS10(出力処理)によってメイン制御部51から送信されたコマンドに基づいて演出制御部130において行われるタイマ割込み処理について説明する。演出制御部130は、メイン制御部51の遊技制御部100で行われるタイマ割込処理(図5参照)と同様に、図6に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図6以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御部130で行われる処理は、ROM132に記憶されているプログラムに基づいて、CPU131自身によって実行され又はCPU131が発行するコマンドに従って行われる。
まず、ステップS15において、演出制御部130は、コマンド送信手段110から送信されたコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいた演出の実行を指示するコマンドをRAM133にセットするコマンド受信処理を行う。ここで、図5のステップS1の不正検出処理によって不正行為が検出された場合、ステップS15において、図4を用いて説明した大当たり期待演出(不正時演出)を、装飾図柄の変動演出として実行することを指示するコマンドがRAM133にセットされる。このコマンド受信処理の詳細については、図18を用いて後に詳述する。
次に、ステップS16において、演出制御部130は、遊技者による演出ボタン37又は演出キー38の操作入力に基づく演出上の効果を実現するための演出ボタン処理を行う。
次に、ステップS17において、演出制御部130は、ステップS15のコマンド受信処理でRAM133にセットされたコマンドを、画像音響制御部140又はランプ制御部150へ送信するコマンド送信処理を行う。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示器6における画像表示やスピーカ35からの音声出力等による演出の実行が画像音響制御部140に指示され、また、盤ランプ8及び枠ランプ36の点灯や可動役物7の動作等による演出の実行がランプ制御部150に指示される。
[パチンコ遊技機1の機能構成]
図7は、パチンコ遊技機1の機能構成の一例を示す機能構成図である。以下に、図7を用いて、パチンコ遊技機1の機能構成について説明する。図7に示すように、遊技制御部100のCPU101は、機能的に、不正検出手段104と、入賞検出手段105と、乱数取得手段106と、特別図柄処理手段107と、大入賞口制御手段108と、送信制御手段109と、コマンド送信手段110とを備えている。一方、演出制御部130のCPU131は、機能的に、コマンド受信手段135と、演出制御手段136とを備えている。なお、図7において、本発明と関連の少ない機能的な構成要素は省略している。
遊技制御部100のCPU101は、ROM102に記憶されているプログラムを実行することによって、不正検出手段104と、入賞検出手段105と、乱数取得手段106と、特別図柄処理手段107と、大入賞口制御手段108と、送信制御手段109と、コマンド送信手段110として機能する。また、演出制御部130のCPU131は、ROM132に記憶されているプログラムを実行することによって、コマンド受信手段135と、演出制御手段136として機能する。
不正検出手段104は、図5のステップS1の不正検出処理を行う。
入賞検出手段105は、第1始動口スイッチ111から出力される検出信号に基づいて、第1始動口21への遊技球の入賞を検出する。同様に、入賞検出手段105は、第2始動口スイッチ112から出力される検出信号に基づいて、第2始動口22への遊技球の入賞を検出する。
乱数取得手段106は、図5のステップS2の乱数更新処理を行う。具体的には、乱数取得手段106は、図5のステップS2で説明したように、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数及び変動パターン乱数等のカウントを行う。例えば大当たり乱数に関して、特別図柄抽選の大当たりに当選する確率が1/300に設定されている場合、乱数取得手段106は、パチンコ遊技機1が起動している間、図5のステップS1の乱数更新処理を実行して0〜299の間で1ずつカウントアップし、カウント値が299に到達した後は、再度0からカウントアップを行う。そして、乱数取得手段106は、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞したことを入賞検出手段105が検出した時点のカウント値を、特別図柄抽選に使用する大当たり乱数として取得する。図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数についても同様にして取得される。上述のようなカウントアップが行われることを理由に、乱数取得手段106によって取得される乱数は、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞したタイミングによって異なることとなる。そして、乱数取得手段106によって取得された乱数は、RAM103の所定領域に格納される。
特別図柄処理手段107は、乱数取得手段106によって取得された乱数を用いて、図5のステップS5の特別図柄処理を実行する。ここで、後に図10のステップS59の変動テーブルセット切替え処理において説明するが、特別図柄処理手段107は、不正検出手段によって遊技者の不正行為が検出された場合、特別図柄抽選の当選を待って、使用する変動テーブルセットを、大当たり期待演出(不正時演出)を連続して演出制御手段136によって実行させるための不正報知用変動テーブルセットに切り替える。
大入賞口制御手段108は、特別図柄処理手段107によって特別図柄抽選に当選したと判定された場合に実行される図5のステップS7の大入賞口処理を実行する。
コマンド送信手段110は、図5のステップS10の出力処理を実行する。
送信制御手段109は、コマンド送信手段110によるコマンドの送信を制御する。具体的には、送信制御手段109は、コマンド送信手段110が送信する各コマンドをRAM103にセットして、コマンド送信手段110に対してコマンドの送信を指示する。
コマンド受信手段135は、図6のステップS15のコマンド受信処理において、コマンド送信手段110から送信されたコマンドを受信する処理を行う。
演出制御手段136は、図6のステップS15のコマンド受信処理において、コマンド受信手段135が受信した各コマンドに応じた演出の実行を指示するコマンドをRAM133にセットする。ここで、後に図18のステップS104及びS105において説明するが、演出制御手段136は、不正検出手段によって遊技者の不正行為が検出された場合、特別図柄抽選の当選以後、装飾図柄の変動を伴う演出の実行を指示するコマンドとして、図4を用いて説明した大当たり期待演出(不正時演出)の実行を指示するコマンドをRAM133にセットすることとなる。
以下では、図5及び図6を用いて説明したメイン制御部51及びサブ制御部52の主要動作の詳細について、図7に示した機能構成と関連付けて説明する。
[不正検出処理]
図8は、図5のステップS1における不正検出処理の一例の詳細フローチャートである。以下に、図5のステップS1における不正検出処理について、図8を用いて説明する。
まず、ステップS11において、不正検出手段104は、不正センサ118からの検出信号の有無に基づいて、不正センサ118が遊技者の不正行為を検出したか否かを判定する。不正行為を検出したと判定された場合(ステップS11でYES)、処理はステップS12に移る。一方、不正行為を検出したと判定されなかった場合(ステップS11でNO)、処理は図5のステップS2(乱数更新処理)に移る。
ステップS12において、不正検出手段104は、RAM103に格納されている不正検出フラグをONにする。その後、処理は図5のステップS2(乱数更新処理)に移る。
[始動口スイッチ処理]
図9は、図5のステップS3における始動口スイッチ処理の一例の詳細フローチャートである。以下に、図5のステップS3における始動口スイッチ処理について、図9を用いて説明する。
まず、ステップS31において、入賞検出手段105は、第1始動口スイッチ111からの検出信号の有無に基づいて、第1始動口21に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ111がONになったか否かを判定する。第1始動口スイッチ111がONになったと判定された場合(ステップS31でYES)、処理はステップS32に移る。一方、第1始動口スイッチ111がONになっていないと判定された場合(ステップS31でNO)、処理はステップS35に移る。
ステップS32において、乱数取得手段106は、ROM102から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。この保留数U1が上限値Umax1未満であると判定された場合(ステップS32でYES)、処理はステップS33に移る。一方、この保留数U1が上限値Umax1未満ではないと判定された場合(ステップS32でNO)、処理はステップS35に移る。
ステップS33において、乱数取得手段106は、RAM103に格納されている保留数U1の値を、1加算した値に書き換える。その後、処理はステップS34に移る。
ステップS34において、乱数取得手段106は、第1特別図柄抽選等に使用される乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、現時点の保留数U1の値と関連付けてRAM103の所定領域に格納する。その後、処理はステップS35に移る。
ステップS35において、入賞検出手段105は、第2始動口スイッチ112からの検出信号の有無に基づいて、第2始動口22に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ112がONになったか否かを判定する。第2始動口スイッチ112がONになったと判定された場合(ステップS35でYES)、処理はステップS36に移る。一方、第2始動口スイッチ112がONになっていないと判定された場合(ステップS35でNO)、処理は図5のステップS4(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS36において、乱数取得手段106は、ROM102から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。この保留数U2が上限値Umax2未満であると判定された場合(ステップS36でYES)、処理はステップS37に移る。一方、この保留数U2が上限値Umax2未満ではないと判定された場合(ステップS36でNO)、処理は図5のステップS4(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS37において、乱数取得手段106は、RAM103に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に書き換える。その後、処理はステップS38に移る。
ステップS38において、乱数取得手段106は、第2特別図柄抽選等に使用される乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、現時点の保留数U2の値と関連付けてRAM103の所定領域に格納する。その後、処理は図5のステップS4(ゲートスイッチ処理)に移る。
[特別図柄処理]
図10は、図5のステップS5における特別図柄処理の一例の詳細フローチャートである。以下に、図5のステップS5における特別図柄処理について、図10を用いて説明する。
まず、ステップS51において、特別図柄処理手段107は、RAM103に記憶されている情報に基づいて、パチンコ遊技機1の現在の状態が大当たり又は小当たり中であるか否かを判定する。ここで、大当たりとは、本実施形態では、特別図柄抽選に当選することによって発生する当たりであって、大入賞口23が比較的長時間(本実施形態では、遊技球10個入賞又は30秒経過の早い方まで)所定回数(本実施形態では、15回)開放されることによって遊技者が多数の賞球を獲得できる当たりである。小当たりとは、本実施形態では、特別図柄抽選に当選することによって発生する当たりであって、大入賞口23が極短時間(本実施形態では、0.1秒間)所定回数(本実施形態では、15回)開放され、このことから遊技球が大入賞口23に入賞することはほとんど無く、遊技者が原則として賞球を獲得できない当たりである。大当たり又は小当たり中であると判定された場合(ステップS51でYES)、特別図柄の変動表示等を開始することなく特別図柄処理を終了し、処理は図5のステップS6(普通図柄処理)に移る。一方、大当たり又は小当たり中のいずれでもないと判定された場合(ステップS51でNO)、処理はステップS52に移る。
ステップS52において、特別図柄処理手段107は、表示器4の第1特別図柄表示器又は第2特別図柄表示器による特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。特別図柄の変動表示中であると判定された場合(ステップS52でYES)、処理はステップS62移る。一方、特別図柄の変動表示中ではないと判定された場合(ステップS52でNO)、処理はステップS53に移る。
ステップS53において、特別図柄処理手段107は、RAM103に記憶されている保留数U2が1以上であるか否か(第2特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。保留数U2が1以上であると判断された場合(ステップS53でYES)、処理はステップS54に移る。一方、保留数U2が1以上ではないと判断された場合(ステップS53でNO)、処理はステップS55に移る。
ステップS54において、特別図柄処理手段107は、RAM103に記憶されている保留数U2を、1減算した値に書き換える。その後、処理はステップS57に移る。
一方、ステップS55において、特別図柄処理手段107は、RAM103に記憶されている保留数U1が1以上であるか否か(第1特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。保留数U1が1以上であると判定された場合(ステップS55でYES)、処理はステップS56に移る。一方、保留数U1が1以上ではないと判定された場合(ステップS55でNO)、特別図柄の変動表示等を開始することなく特別図柄処理を終了し、処理は図5のステップS6(普通図柄処理)に移る。
ステップS56において、特別図柄処理手段107は、RAM103に記憶されている保留数U1を、1減算した値に書き換える。その後、処理はステップS57に移る。
ステップS57において、特別図柄処理手段107は、大当たり判定処理を実行する。図11は、図10のステップS57の大当たり判定処理の一例の詳細フローチャートである。以下に、図11を用いて図10のステップS57の大当たり判定処理の詳細について説明する。
まず、ステップS5701において、特別図柄処理手段107は、特別図柄抽選の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、特別図柄処理手段107は、図10のステップS54の処理に続いてステップS5701の処理を実行する場合、第2始動口22への遊技球の入賞を契機として図9のステップS38の処理で取得された大当たり乱数をRAM103から読み出し、この大当たり乱数がROM102に記憶されている大当たりの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当たりであるか否かを判定する。一方、図10のステップS56の処理に続いてステップS5701の処理を実行する場合、特別図柄処理手段107は、第1始動口21への遊技球の入賞を契機として図9のステップS34の処理で取得された大当たり乱数をRAM103から読み出し、この大当たり乱数がROM102に記憶されている大当たりの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当たりであるか否かを判定する。特別図柄抽選の結果が大当たりであると判定された場合(ステップS5701でYES)、処理はステップS5703に移る。一方、特別図柄抽選の結果が大当たりではないと判定された場合(ステップS5701でNO)、処理はステップS5702に移る。
ステップS5702において、特別図柄処理手段107は、特別図柄抽選の結果が小当たりであるか否かを判定する。具体的には、特別図柄処理手段107は、図10のステップS54の処理に続いてステップS5702の処理を実行する場合、第2始動口22への遊技球の入賞を契機として図9のステップS38の処理で取得された大当たり乱数をRAM103から読み出し、この大当たり乱数がROM102に記憶されている小当たりの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選の結果が小当たりであるか否かを判定する。一方、図10のステップS56の処理に続いてステップS5702の処理を実行する場合、特別図柄処理手段107は、第1始動口21への遊技球の入賞を契機として図9のステップS34の処理で取得された大当たり乱数をRAM103から読み出し、この大当たり乱数がROM102に記憶されている小当たりの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が小当たりであるか否かを判定する。特別図柄抽選の結果が小当たりであると判定された場合(ステップS5702でYES)、処理はステップS5705に移る。一方、特別図柄抽選の結果が小当たりではないと判定された場合(つまり、ハズレの場合;ステップS5701でNO)、処理はステップS5704に移る。
ステップS5704において、特別図柄処理手段107は、特別図柄抽選にハズレたことを表すハズレ図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。その後、処理は図10のステップS58(変動パターン選択処理)に移る。
ステップS5705において、特別図柄処理手段107は、特別図柄抽選の小当たりに当選したことを表す小当たり図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。その後、処理は図10のステップS58(変動パターン選択処理)に移る。
ステップS5703において、特別図柄処理手段107は、大当たりの種類が確変ありの大当たりであるか否かを判定する。具体的には、特別図柄処理手段107は、図10のステップS54の処理に続いてステップS5703の処理を実行する場合、第2始動口22への遊技球の入賞を契機として図9のステップS38の処理で取得された図柄乱数をRAM103から読み出す。そして、この図柄乱数がROM102に記憶されている確変ありの大当たりに割当てられた図柄乱数と一致する場合は、今回の大当たりが確変ありの大当たりであると判定し、この図柄乱数がROM102に記憶されている通常の大当たりに割当てられた図柄乱数と一致する場合は、今回の大当たりが確変なしの通常の大当たりであると判定する。また、特別図柄処理手段107は、図10のステップS56の処理に続いてステップS5703の処理を実行する場合、第1始動口21への遊技球の入賞を契機として図9のステップS34の処理で取得された図柄乱数をRAM103から読み出す。そして、この図柄乱数がROM102に記憶されている確変ありの大当たりに割当てられた図柄乱数と一致する場合は、今回の大当たりが確変ありの大当たりであると判定し、この図柄乱数がROM102に記憶されている通常の大当たりに割当てられた図柄乱数と一致する場合は、今回の大当たりが確変なしの通常の大当たりであると判定する。確変ありの大当たりであると判定された場合(ステップS5703でYES)、処理はステップS5707に移る。一方、通常の大当たりであると判定された場合(ステップS5703でNO)、処理はステップS5706に移る。
ここで、本実施形態では、大当たりの種類を、一例として、通常の大当たり及び確変ありの大当たりの2種類としている。通常の大当たりとは、本実施形態では、この大当たり終了後において、特別図柄抽選の当選確率が通常値(例えば1/300)となり、特別図柄抽選及び特別図柄変動の時間間隔が通常よりも所定回数まで(本実施形態では100回まで)短縮される(つまり、時短となる)大当たりである。確変ありの大当たりとは、本実施形態では、この大当たり終了後において、特別図柄抽選の当選確率が通常よりも上昇した確率値(例えば1/30)となり、時短となる大当たりである。
ステップS5706において、特別図柄処理手段107は、通常の大当たりしたことを表す通常大当たり図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。その後、処理は図10のステップS58(変動パターン選択処理)に移る。
ステップS5707において、特別図柄処理手段107は、確変ありの大当たりしたことを表す確変大当たり図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。その後、処理は図10のステップS58(変動パターン選択処理)に移る。
以上で図10のステップS57の大当たり判定処理は終了する。
次に、図10のステップS58において、特別図柄処理手段107は、変動パターン選択処理を実行する。図12は、図10のステップS58の変動パターン選択処理の一例の詳細フローチャートである。以下に、図12を用いて図10のステップS58の変動パターン選択処理の詳細について説明する。
まず、ステップS5801において、特別図柄処理手段107は、図10のステップS57の大当たり判定処理で、大当たり(確変ありの大当たり又は通常の大当たり)したか否かを判定する。大当たりしたと判定された場合(ステップS5801でYES)、処理はステップS5803に移る。一方、大当たりしていないと判定された場合(ステップS5801でNO)、処理はステップS5802に移る。
ステップS5803において、特別図柄処理手段107は、図13を用いて後述する複数の変動テーブルセットのうち、後述する図10のステップS59の変動テーブルセット切替え処理によって使用対象としてRAM103に設定されている変動テーブルセットに含まれる大当たり用変動テーブルを、使用する変動テーブルとして設定する。その後、処理はステップS5808に移る。
図13は、ROM102に格納されている複数の変動テーブルセットの一例について説明するための図である。以下に、図13を用いて、変動テーブルセット、変動テーブル及び変動パターンについて説明する。図13に示すように、ROM102には、(A)に示す通常用変動テーブルセットと、(B)に示す時短用変動テーブルセットと、(C)に示す時短付確変用変動テーブルセットと、(D)に示す不正報知用変動テーブルセットとが格納されている。(A)〜(D)に示すように、変動テーブルセットは、それぞれ、大当たり用変動テーブルと、小当たり用変動テーブルと、リーチありハズレ用変動テーブルと、リーチなしハズレ用変動テーブルとから成る。(A)〜(C)に示す変動テーブルセットにおいて、大当たり用変動テーブルは、特別図柄抽選で大当たりした場合に使用される変動テーブルであり、小当たり用変動テーブルは、特別図柄抽選で小当たりした場合に使用される変動テーブルであり、リーチありハズレ用変動テーブルは、特別図柄抽選でハズレてリーチ演出を行う場合に使用される変動テーブルであり、リーチなしハズレ用変動テーブルは、特別図柄抽選でハズレてリーチ演出を行わない場合に使用される変動テーブルである。一方、(D)に示す不正報知用変動テーブルセットにおいて、大当たり用変動テーブルは、特別図柄抽選で大当たりした場合に使用される変動テーブルであり、小当たり用変動テーブルは、特別図柄抽選で小当たりした場合に使用される変動テーブルであり、リーチありハズレ用変動テーブル及びリーチなしハズレ用変動テーブルは、いずれも、特別図柄抽選でハズレてリーチ演出を行う場合に使用される変動テーブルである。各変動テーブルは、少なくとも1つの変動パターンから成る。各変動パターンは、変動パターンのタイプ及び表示器4に表示される特別図柄の変動時間から成る。なお、この特別図柄の変動時間は、演出制御部130の制御によって実行される装飾図柄の変動を伴う演出の実行時間に対応する。また、変動パターンは、それぞれ、変動パターン乱数の所定の乱数値(図示せず)と対応付けられている。以下、具体的に説明する。
まず、(A)に示す通常用変動テーブルセットにおいて、大当たり用変動テーブルは、大当たりタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンと、大当たりタイプであって特別図柄変動時間が20秒の変動パターンと、大当たりタイプであって特別図柄変動時間が15秒の変動パターンとから成る。また、(A)に示す通常用変動テーブルセットにおいて、小当たり用変動テーブルは、小当たりタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンと、小当たりタイプであって特別図柄変動時間が20秒の変動パターンと、小当たりタイプであって特別図柄変動時間が15秒の変動パターンとから成る。また、(A)に示す通常用変動テーブルセットにおいて、リーチありハズレ用変動テーブルは、リーチありハズレタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンと、リーチありハズレタイプであって特別図柄変動時間が20秒の変動パターンと、リーチありハズレタイプであって特別図柄変動時間が15秒の変動パターンとから成る。また、(A)に示す通常用変動テーブルセットにおいて、リーチなしハズレ用変動テーブルは、リーチなしハズレタイプであって特別図柄変動時間が8秒の変動パターンから成る。
(B)に示す時短用変動テーブルセット及び(C)に示す時短付確変用変動テーブルセットも、上記した(A)に示す通常用変動テーブルセットと同様であるので、その説明は省略する。但し、図13に示すように、(B)に示す時短用変動テーブルセット及び(C)に示す時短付確変用変動テーブルセットに含まれるリーチなしハズレ用変動テーブルは、それぞれ、リーチなしハズレタイプであって特別図柄変動時間が比較的短い2秒の変動パターンから成る。このことによって、特別図柄抽選の実行間隔が短縮されたいわゆる時短の状態が実現される。
(D)に示す不正報知用変動テーブルセットにおいて、大当たり用変動テーブルは、大当たりタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンから成り、小当たり用変動テーブルは、小当たりタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンから成り、リーチありハズレ用変動テーブルは、リーチありハズレタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンから成り、リーチなしハズレ用変動テーブルは、リーチありハズレタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンから成る。このように、(D)に示す不正報知用変動テーブルセットに含まれるリーチありハズレ用変動テーブル及びリーチなしハズレ用変動テーブルは、いずれも、リーチありハズレタイプであって特別図柄変動時間が比較的長い変動パターンから成る。
ステップS5802において、特別図柄処理手段107は、図10のステップS57の大当たり判定処理で、小当たりしたか否かを判定する。小当たりしたと判定された場合(ステップS5802でYES)、処理はステップS5804に移る。一方、小当たりしていないと判定された場合(ステップS5802でNO)、処理はステップS5805に移る。
ステップS5804において、特別図柄処理手段107は、図13を用いて説明した(A)〜(D)の変動テーブルセットのうち、後述する図10のステップS59の変動テーブルセット切替え処理によって使用対象としてRAM103に設定されている変動テーブルセットに含まれる小当たり用変動テーブルを、使用する変動テーブルとして設定する。その後、処理はステップS5808に移る。
ステップS5805において、特別図柄処理手段107は、リーチ演出を行うか否かを判定する。具体的には、特別図柄処理手段107は、図10のステップ57の大当たり判定処理で使用した大当たり乱数等と一緒に取得されたリーチ乱数をRAM103から読み出し、読み出したリーチ乱数がROM102に格納されている所定のリーチ乱数と一致するか否かに基づいて、遊技者に大当たりを期待させるためのリーチ演出を行うか否かを決定する。リーチ演出を行うと判定された場合(ステップ5805でYES)、処理はステップS5806に移る。一方、リーチ演出を行わないと判定された場合(ステップ5805でNO)、処理はステップS5807に移る。
ステップS5806において、特別図柄処理手段107は、図13を用いて説明した(A)〜(D)の変動テーブルセットのうち、後述する図10のステップS59の変動テーブルセット切替え処理によって使用対象としてRAM103に設定されている変動テーブルセットに含まれるリーチありハズレ用変動テーブルを、使用する変動テーブルとして設定する。その後、処理はステップS5808に移る。
ステップS5807において、特別図柄処理手段107は、図13を用いて説明した(A)〜(D)の変動テーブルセットのうち、後述する図10のステップS59の変動テーブルセット切替え処理によって使用対象としてRAM103に設定されている変動テーブルセットに含まれるリーチなしハズレ用変動テーブルを、使用する変動テーブルとして設定する。その後、処理はステップS5808に移る。
ステップS5808において、特別図柄処理手段107は、ステップS5803、S5804、S5806及びS5807のいずれかで設定した変動テーブルを参照して、図10のステップS57の大当たり判定処理に使用した大当たり乱数等と一緒に取得された変動パターン乱数に対応する変動パターンを選択することによって、変動パターンを決定する。このようにして決定された変動パターンは、設定情報としてRAM103にセットされる。その後、処理は図10のステップS59に移る。
以上で図10のステップS58の変動パターン選択処理は終了する。
図10のステップS59において、特別図柄処理手段107は、変動テーブルセット切替え処理を実行する。図14は、図10のステップS59の変動テーブルセット切替え処理の一例の詳細フローチャートである。以下に、図14を用いて図10のステップS59の変動テーブルセット切替え処理の詳細について説明する。
まず、ステップS5901において、特別図柄処理手段107は、図10のステップS57の大当たり判定処理で、特別図柄抽選に当選(確変ありの大当たり、通常の大当たり又は小当たり)したか否かを判定する。特別図柄抽選に当選したと判定された場合(ステップS5901でYES)、処理はステップS5902に移る。一方、特別図柄抽選に当選していないと判定された場合(つまり、ハズレていたと判定された場合;ステップS5901でNO)、処理はステップS5911に移る。
ステップS5902において、特別図柄処理手段107は、RAM103に格納されている不正検出フラグがONであるか否かを判定する(図8参照)。不正検出フラグがONであると判定された場合(つまり、不正行為が検出されていた場合;ステップS5902でYES)、処理はステップS5903に移る。一方、不正検出フラグがOFFであると判定された場合(つまり、不正行為が検出されていない場合;ステップS5902でNO)、処理はステップS5906に移る。
ステップS5903において、特別図柄処理手段107は、図13を用いて説明した(D)の不正報知用変動テーブルセットをROM102から読み出して、図10のステップS58の変動パターン選択処理で使用する変動テーブルセットとしてRAM103に設定する。その後、処理はステップS5904に移る。
ステップS5904において、特別図柄処理手段107は、RAM103に格納されている不正検出フラグをOFFにする。その後、処理はステップS5905に移る。
ステップS5905において、特別図柄処理手段107は、RAM103に格納されているKの値を「50」に設定する。ここで、Kは、図4を用いて説明した不正行為が検出された場合に実行される大当たり期待演出(不正時演出)を実行する回数である。なお、Kの値として設定した「50」は、一例であり、例えば、「30」、「100」、「10000」等の他の数であってもよい。その後、処理はステップS5911に移る。
ステップS5906において、特別図柄処理手段107は、図10のステップS57の大当たり判定処理で、小当たりしたか否かを判定する。小当たりしたと判定された場合(ステップS5906でYES)、処理はステップS5911に移る。一方、小当たりしていないと判定された場合(つまり、大当たりしていた場合;ステップS5906でNO)、処理はステップS5907に移る。
ステップS5907において、特別図柄処理手段107は、図10のステップS58の変動パターン選択処理で使用する変動テーブルセットとして、図13を用いて説明した(D)の不正報知用変動テーブルセットがRAM103に設定されているか否かを判定する。不正報知用変動テーブルセットが設定されている場合(ステップS5907でYES)、処理はステップS5911に移る。一方、不正報知用変動テーブルセットが設定されていない場合(つまり、図13の(A)〜(C)の変動テーブルセットのいずれかが設定されている場合;ステップS5907でNO)、処理はステップS5908に移る。
ステップS5908において、特別図柄処理手段107は、図10のステップS57の大当たり判定処理で、確変ありの大当たりしたか否かを判定する。確変ありの大当たりしたと判定された場合(ステップS5908でYES)、処理はステップS5910に移る。一方、確変ありの大当たりしていないと判定された場合(つまり、通常の大当たりしていた場合;ステップS5908でNO)、処理はステップS5909に移る。
ステップS5909において、特別図柄処理手段107は、図13を用いて説明した(B)の時短用変動テーブルセットをROM102から読み出して、図10のステップS58の変動パターン選択処理で使用する変動テーブルセットとしてRAM103に設定する。その後、処理はステップS5911に移る。
ステップS5910において、特別図柄処理手段107は、図13を用いて説明した(C)の時短付確変用変動テーブルセットをROM102から読み出して、図10のステップS58の変動パターン選択処理で使用する変動テーブルセットとしてRAM103に設定する。その後、処理はステップS5911に移る。
ステップS5911において、特別図柄処理手段107は、後に説明する図15のステップS6511の処理によってJの値が「0」になったか否かを判定する。ここで、図15のステップS6504、S6506及びS6513等の処理で後に説明するが、Jは、時短遊技状態又は時短付確変遊技状態における特別図柄抽選の実行回数であり、Jの値が「0」になった時点で遊技状態は通常遊技状態に戻される。このことから、ステップS5911において、特別図柄処理手段107は、前回のタイマ割込み処理における図15に示す停止中処理において遊技状態が通常遊技状態に戻されたか否か(前回のタイマ割込み処理における図15のステップS6512でYESか否か)を判定していると言い換えることもできる。Jの値が「0」になったと判定された場合(ステップS5911でYES)、処理はステップS5912に移る。一方、Jの値が「0」になったと判定されなかった場合(ステップS5911でNO)、処理はステップS5914に移る。
ステップS5912において、特別図柄処理手段107は、ステップS5907と同様に、図10のステップS58の変動パターン選択処理で使用する変動テーブルセットとして、図13を用いて説明した(D)の不正報知用変動テーブルセットがRAM103に設定されているか否かを判定する。不正報知用変動テーブルセットが設定されている場合(ステップS5912でYES)、処理はステップS5914に移る。一方、不正報知用変動テーブルセットが設定されていない場合(つまり、図13の(A)〜(C)の変動テーブルセットのいずれかが設定されている場合;ステップS5912でNO)、処理はステップS5913に移る。
ステップS5913において、特別図柄処理手段107は、図13を用いて説明した(A)の通常用変動テーブルセットをROM102から読み出して、図10のステップS58の変動パターン選択処理で使用する変動テーブルセットとしてRAM103に設定する。その後、処理はステップS5914に移る。
ステップS5914において、特別図柄処理手段107は、RAM103に格納されているKの値が現在「0」であるか否かを判定する。Kの値が現在「0」であると判定された場合(ステップS5914でYES)、処理は図10のステップS60に移る。一方、Kの値が現在「0」ではないと判定された場合(ステップS5914でNO)、処理はステップS5915に移る。
ステップS5915において、特別図柄処理手段107は、RAM103に格納されているKの値を、1減算した値に書き換える。その後、処理はステップS5916に移る。
ステップS5916において、特別図柄処理手段107は、ステップS5914と同様に、RAM103に格納されているKの値が現在「0」であるか否かを判定する。Kの値が現在「0」であると判定された場合(ステップS5916でYES)、処理はステップS5917に移る。一方、Kの値が現在「0」ではないと判定された場合(ステップS5916でNO)、処理は図10のステップS60に移る。
ステップS5917において、特別図柄処理手段107は、図13を用いて説明した(A)〜(C)の変動テーブルセットのうち現状の遊技状態に対応した変動テーブルセットをROM102から読み出して、図10のステップS58の変動パターン選択処理で使用する変動テーブルセットとしてRAM103に設定する。以下、具体的に説明する。
パチンコ遊技機1の遊技状態には、大当たり遊技状態と、小当たり遊技状態と、通常遊技状態と、時短遊技状態と、時短付確変遊技状態とが含まれる。大当たり遊技状態は、特別図柄抽選で通常の大当たり又は確変ありの大当たりに当選した場合に発生する大当たり遊技が実行されている期間の遊技状態である。ここで、大当たり遊技が実行されている期間とは、大当たり発生を報知等するオープニング、大入賞口23の所定の開閉動作(遊技球10個入賞又は30秒経過の早い方まで開放して閉塞する動作)が実行される15回のラウンド、ラウンドとラウンドとの間のインターバル、及び大当たりの終了を報知等するエンディングから成る期間である。小当たり遊技状態は、特別図柄抽選で小当たりに当選した場合に発生する小当たり遊技が実行されている期間の遊技状態である。ここで、小当たり遊技が実行されている期間とは、小当たり発生を報知等するオープニング、大入賞口23の所定の開閉動作(0.1秒間の開放を15回行う動作)が実行される1回のラウンド、及び小当たりの終了を報知等するエンディングから成る期間である。なお、大当たり遊技状態及び小当たり遊技状態においては、特別図柄抽選は実行されない。時短遊技状態は、特別図柄抽選が実行される遊技状態であって、通常の大当たり終了後になる遊技状態であり、特別図柄抽選の当選確率を上昇させることなく、特別図柄抽選等の実行間隔を短縮させた(つまり、時短させた)遊技状態である。時短付確変遊技状態は、特別図柄抽選が実行される遊技状態であって、確変ありの大当たり終了後になる遊技状態であり、特別図柄抽選の当選確率を上昇させ(つまり、確率変動させ)、特別図柄抽選等の実行間隔を短縮させた(つまり、時短させた)遊技状態である。通常遊技状態は、特別図柄抽選が実行される遊技状態であって、特別図柄抽選の当選確率を上昇させず、特別図柄抽選等の抽選間隔を短縮させない通常の遊技状態である。
ステップS5917において、特別図柄処理手段107は、RAM103を参照して現在の遊技状態を確認する。そして、特別図柄処理手段107は、現在の遊技状態が通常遊技状態である場合、図13の(A)の通常用変動テーブルセットをROM102から読み出して、図10のステップS58の変動パターン選択処理で使用する変動テーブルセットとしてRAM103に設定する。同様に、特別図柄処理手段107は、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合、図13の(B)の時短用変動テーブルセットをROM102から読み出して、図10のステップS58の変動パターン選択処理で使用する変動テーブルセットとしてRAM103に設定する。また同様に、特別図柄処理手段107は、現在の遊技状態が時短付確変遊技状態である場合、図13の(C)の時短付確変用変動テーブルセットをROM102から読み出して、図10のステップS58の変動パターン選択処理で使用する変動テーブルセットとしてRAM103に設定する。その後、処理は図10のステップS60に移る。
以上に説明した変動テーブル切替え処理によって、原則として、遊技状態に応じた変動テーブルセット(図13の(A)〜(C)のいずれか)が、図10のステップS58の変動パターン選択処理で使用される変動テーブルとして設定される。一方、以上に説明した変動テーブル切替え処理によって、特別図柄抽選に当選した時点で不正検出フラグがONであれば、図13の(D)の不正報知用テーブルセットが、図10のステップS58の変動パターン選択処理で使用される変動テーブルとして設定される。そして、この場合、不正報知用テーブルセットに基づいて、大当たり期待演出(不正時演出)が所定回数(K=50)実行されることとなる。その後、図10のステップS58の変動パターン選択処理で使用される変動テーブルとして、遊技状態に応じた変動テーブルセット(図13の(A)〜(C)のいずれか)が設定される。
次に、図10のステップS60において、送信制御手段109は、ステップS57の大当たり判定処理によってセットされた特別図柄の停止図柄を示す設定情報、及びステップS58の変動パターン選択処理によってセットされた変動パターンを示す設定情報を含む変動演出開始コマンドを生成してRAM103にセットする。ここで、変動演出開始コマンドは、演出制御部130に対して、画像表示器6等による装飾図柄の変動表示を伴う演出の開始を指示するコマンドである。この変動演出開始コマンドは、コマンド送信手段110によって実行される図5のステップS10における出力処理によって、演出制御部130のコマンド受信手段135へ送信される。その後、処理はステップS61に移る。
ステップS61において、特別図柄処理手段107は、ステップS60の処理でRAM103にセットされた変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、表示器4の第1特別図柄表示器又は第2特別図柄表示器による特別図柄の変動表示を開始する。その後、処理はステップS62に移る。
ステップS62において、特別図柄処理手段107は、ステップS61における特別図柄の変動表示の開始時点から、ステップS58の変動パターン選択処理で設定された変動パターンに対応する特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過したと判定された場合(ステップS62でYES)、処理はステップS63に移る。一方、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS62でNO)、処理は図5のステップS6(普通図柄処理)に移る。
ステップS63において、送信制御手段109は、画像表示器6による装飾図柄の変動表示を伴う演出の終了を指示する変動演出停止コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS64に移る。なお、ステップS63でセットされた変動演出停止コマンドは、コマンド送信手段110による図5のステップS10の出力処理によって演出制御部130のコマンド受信手段135へ送信される。
ステップS64において、特別図柄処理手段107は、ステップS61の処理で開始した第1特別図柄表示器又は第2特別図柄表示器による特別図柄の変動表示を終了してその停止図柄を表示する。その後、処理はステップS65に移る。
ステップS65において、特別図柄処理手段107は、後述する停止中処理を実行する。その後、処理は図5のステップS6(普通図柄処理)に移る。
[停止中処理]
図15は、図10のステップS65における停止中処理の一例の詳細フローチャートである。以下に、図10のステップS65における停止中処理について、図15を用いて説明する。
まず、ステップS6501において、特別図柄処理手段107は、今回の特別図柄抽選(図10のステップS57)で大当たりしたか否かを判定する。大当たりしたと判定された場合(ステップS6501でYES)、処理はステップS6502に移る。一方、大当たりしていないと判定された場合(ステップS6501でNO)、処理はステップS6509に移る。
ステップS6502において、特別図柄処理手段107は、今回の特別図柄抽選で判定された大当たりが、確率ありの大当たりであるか否かを判定する。確率ありの大当たりであると判定された場合(ステップS6502でYES)、処理はステップS6503に移る。一方、通常の大当たりと判定された場合(ステップS6502でNO)、処理はステップS6505に移る。
ステップS6503において、特別図柄処理手段107は、RAM103に格納されたパチンコ遊技機1の遊技状態の設定情報を、時短付確変遊技状態に設定する。その後、処理はステップS6504に移る。
ステップS6504において、特別図柄処理手段107は、時短付確変遊技状態又は時短遊技状態において実行される特別図柄抽選の回数J(以下、時短抽選回数Jという)を、例えば10000に設定してRAM103に格納する。その後、処理はステップS6507に移る。
一方、ステップS6505において、特別図柄処理手段107は、RAM103に格納されたパチンコ遊技機1の遊技状態の設定情報を、時短遊技状態に設定する。その後、処理はステップS6506に移る。
ステップS6504において、特別図柄処理手段107は、時短抽選回数Jを、例えば100に設定してRAM103に格納する。その後、処理はステップS6507に移る。
ステップS6507において、送信制御手段109は、演出制御部130に対して大当たり演出又は小当たり演出の開始を指示する情報及び開始する当たりの種類(確変ありの大当たり、通常の大当たり、又は小当たり)を示す情報を含むオープニングコマンドをRAM103にセットする。具体的には、送信制御手段109は、確変ありの大当たりした場合(ステップS6502でYES)には確変ありの大当たり演出の開始を指示する情報を含むオープニングコマンドをRAM103にセットし、通常の大当たりした場合(ステップS6502でNO)には通常の大当たり演出の開始を指示する情報を含むオープニングコマンドをRAM103にセットし、小当たりした場合(後述するステップS6509でYES)には小当たり演出の開始を指示する情報を含むオープニングコマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS6508に移る。なお、ステップS6507でセットされたオープニングコマンドは、コマンド送信手段110による図5のステップS10の出力処理によって演出制御部130のコマンド受信手段135へ送信される。
ステップS6508において、特別図柄処理手段107は、RAM103に格納された遊技状態を示す情報を、大当たり遊技状態又は小当たり遊技状態に設定することによって、大当たり又は小当たりを開始する。その後、処理は図5のステップS6(普通図柄処理)に移る。
ステップS6509において、特別図柄処理手段107は、今回の特別図柄抽選で小当たりに当選したか否かを判定する。小当たりに当選したと判定された場合(ステップS6509でYES)、処理はステップS6507に移る。一方、小当たりに当選していないと判定された場合(つまり、ハズレた場合;ステップS6509でNO)、処理はステップS65010に移る。
ステップS6510において、特別図柄処理手段107は、ステップS6504又はS6506で設定された時短抽選回数Jの値が現在「0」であるか否かを判定する。時短抽選回数Jの値が現在「0」であると判定された場合(ステップS6510でYES)、処理は図5のステップS6(普通図柄処理)に移る。一方、時短抽選回数Jの値が現在「0」ではないと判定された場合(ステップS6510でNO)、処理はステップS6511に移る。
ステップS6511において、特別図柄処理手段107は、時短抽選回数Jを、1減算した値に書き換える。その後、処理はステップS6512に移る。
ステップS6512において、特別図柄処理手段107は、ステップS6510と同様に、時短抽選回数Jの値が現在「0」であるか否かを判定する。時短抽選回数Jの値が現在「0」であると判定された場合(ステップS6512でYES)、処理はステップS6513に移る。一方、時短抽選回数Jの値が現在「0」ではないと判定された場合(ステップS6512でNO)、処理は図5のステップS6(普通図柄処理)に移る。
ステップS6513において、特別図柄処理手段107は、RAM103に格納されたパチンコ遊技機1の遊技状態の設定情報を、通常遊技状態に設定する。その後、処理は図5のステップS6(普通図柄処理)に移る。
以上で図10のステップS65の停止中処理は終了し、特別図柄処理が終了する。
[大入賞口処理]
図16及び図17は、図5のステップS7における大入賞口処理の一例の詳細フローチャートである。以下に、図5のステップS7における大入賞口処理について、図16及び図17を用いて説明する。
まず、ステップS701において、大入賞口制御手段108は、RAM103に格納されている情報に基づいて、パチンコ遊技機1の現在の状態が大当たり中又は小当たり中であるか否かを判定する。大当たり中又は小当たり中であると判定された場合(ステップS701でYES)、処理はステップS702に移る。一方、大当たり中又は小当たり中のいずれでもないと判定された場合(ステップS701でNO)、処理は図5のステップS8(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS702において、大入賞口制御手段108は、RAM103に格納されている情報に基づいて、パチンコ遊技機1の現在の状態が大当たり又は小当たりのオープニング中であるか否かを判定する。オープニング中であると判定された場合(ステップS702でYES)、処理はステップS703に移る。一方、オープニング中ではないと判定された場合(ステップS702でNO)、処理はステップS708に移る。
ステップS703において、大入賞口制御手段108は、図15のステップS6507の処理でセットされたオープニングコマンドがコマンド送信手段110によって送信された時点から所定の設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。設定オープニング時間が経過したと判定された場合(ステップS703でYES)、処理はステップS704に移る。一方、設定オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS703でNO)、オープニングは終了していないので、処理は図5のステップS8(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS704において、大入賞口制御手段108は、大当たり又は小当たりの全ラウンド数Rmaxと大当たり又は小当たりの大入賞口23の動作パターンとを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。具体的には、大入賞口制御手段108は、大当たりの場合、大当たりに含まれるラウンドの数量「15」と大当たり中の大入賞口23の動作パターンを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。同様に、大入賞口制御手段108は、小当たりの場合、小当たりに含まれるラウンドの数量「1」と小当たり中の大入賞口23の動作パターンを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。ステップS704の処理によって、大当たり又は小当たりの全ラウンド数Rmax、大当たり中のラウンドとラウンドとの間のインターバル時間、大当たり又は小当たり終了後にエンディング演出を行う時間である設定エンディング時間等が設定される。その後、処理はステップS705に移る。
ステップS705において、大入賞口制御手段108は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを0にリセットする。その後、処理はステップS706に移る。
ステップS706において、大入賞口制御手段108は、RAM103に格納されている大当たり又は小当たりのラウンド数Rを、1加算した値に書き換える。その後、処理はステップS707に移る。
ステップS707において、大入賞口制御手段108は、大入賞口開閉部116を制御して大入賞口23の開放制御を開始する。この処理によって、大当たりの場合、ラウンドが開始されて大入賞口23の開放が開始される。また、この処理によって、小当たりの場合、ラウンドが開始されて大入賞口23の開閉動作が開始される。その後、処理はステップS713に移る。
ステップS708において、大入賞口制御手段108は、RAM103に格納された情報に基づいて、パチンコ遊技機1の現在の状態が大当たりのインターバル中であるか否かを判定する。インターバル中であると判定された場合(ステップS708でYES)、処理はステップS709に移る。一方、インターバル中はないと判定された場合(ステップS708でNO)、処理はステップS710に移る。
ステップS709において、大入賞口制御手段108は、大当たり中の前回のラウンド終了時に大入賞口23が閉塞された時点から、ステップS704の処理で設定された大当たり中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。設定インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップS709でYES)、大当たり中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので、処理は既に説明したステップS705に移る。一方、設定インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップS709でNO)、大当たり中の次のラウンドを開始するタイミングになっていないので、処理は図5のステップS8(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS710において、大入賞口制御手段108は、RAM103に格納された情報に基づいて、パチンコ遊技機1の現在の状態が大当たり又は小当たりのエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。エンディング演出の実行中であると判断された場合(ステップS710でYES)、処理は図17のステップS719に移る。一方、エンディング演出の実行中ではないと判断された場合(ステップS710でNO)、処理はステップS711に移る。
ステップS711において、大入賞口制御手段108は、パチンコ遊技機1の現在の状態が大当たり又小当たりのラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ115からの検出信号の有無に基づいて、大入賞口スイッチ115がONになったか否かを判定する。大入賞口スイッチ115がONになったと判定された場合(ステップS711でYES)、処理はステップS712に移る。一方、大入賞口スイッチ115がONになっていないと判定された場合(ステップS711でNO)、処理はステップS713に移る。
ステップS712において、大入賞口制御手段108は、大入賞口23への遊技球の入賞を検出したと判断して、RAM103に格納されている遊技球の入賞数Cを、1加算した値に書き換える。大入賞口制御手段108は、ステップS712の処理を大入賞口スイッチ115がONになる毎に実行することで、1つのラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球の総数(入賞数C)をRAM103に累積記憶させる。その後、処理はステップS713に移る。
ステップS713において、大入賞口制御手段108は、ステップS707の処理で大入賞口23の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間が経過したか否かを判定する。具体的には、大入賞口制御手段108は、大当たりの場合、大入賞口23に30秒間の開放を1回実行させる開放制御時間が経過したか否かを判定し、小当たりの場合、大入賞口23に0.1秒間の開放動作を15回実行させる開放制御時間が経過したか否かを判定する。規定の開放制御時間が経過したと判定された場合(ステップS713でYES)、処理はステップS715に移る。一方、規定の開放制御時間が経過していないと判定された場合(ステップS713でNO)、処理はステップS714に移る。
ステップS714において、大入賞口制御手段108は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、大入賞口23が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では10個)となったか否かを判定する。入賞数CがCmaxになったと判定された場合(ステップS714でYES)、処理はステップS715に移る。一方、入賞数CがCmaxになっていないと判定された場合(ステップS714でNO)、処理は図5のステップS8(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS715において、大入賞口制御手段108は、大入賞口開閉部116を制御して、ステップS707で開始した大入賞口23の開放制御を終了する。このように、大当たりの場合、大当たり中の各ラウンドにおいて、大入賞口制御手段108は、大入賞口23を開放してから30秒が経過するまでに大入賞口スイッチ115によって検出された遊技球の総数(入賞数C)が10個(Cmax)に達したこと、又は大入賞口23を開放してから10個の遊技球が入賞することなく30秒が経過したことを条件として大入賞口23を閉塞する。また、小当たりの場合、小当たり中のラウンドにおいて、大入賞口制御手段108は、大入賞口23の規定の開閉制御時間が経過するまでに大入賞口スイッチ115によって検出された遊技球の総数(入賞数C)が10個(Cmax)に達したこと、又は大入賞口23を開放してから10個の遊技球が入賞することなく大入賞口23の規定の開閉制御時間が経過したことを条件として大入賞口23の開放制御を終了する。その後、処理はステップS716に移る。
ステップS716において、大入賞口制御手段108は、RAM103に格納されている現在のラウンド数Rが、ステップS704の処理で設定された大当たり中又は小当たり中の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。Rmaxに達したと判定された場合(ステップS716でYES)、処理は図17のステップS717に移る。一方、Rmaxに達していないと判定された場合(ステップS716でNO)、処理は図5のステップS8(電動チューリップ処理)に移る。
図17のステップS717において、大入賞口制御手段108は、RAM103に格納されているラウンド数Rを0にリセットする。その後、処理はステップS718に移る。
ステップS718において、送信制御手段109は、演出制御部130に対してエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドをRAM103にセットする。この処理でセットされたエンディングコマンドは、コマンド送信手段110による出力処理(図5のステップS10)によってコマンド受信手段135へ送信される。その後、処理はステップS719に移る。
ステップS719において、大入賞口制御手段108は、ステップS718でエンディングコマンドをRAM103にセットした時点から図16のステップS704の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。設定エンディング時間が経過したと判断された場合(ステップS719でYES)、処理はステップS720に移る。一方、設定エンディング時間が経過していないと判断された場合(ステップS719でNO)、処理は図5のステップS8(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS720において、大入賞口制御手段108は、大当たり又は小当たりを終了する。具体的には、大入賞口制御手段108は、RAM103に格納されている大当たり中又は小当たり中であることを示す設定情報を解除して、大当たり又は小当たりを終了する。その後、処理は図5のステップS8(電動チューリップ処理)に移る。
[コマンド受信処理]
図18は、図6のステップS15におけるコマンド受信処理の一例の詳細フローチャートである。以下に、図18を用いて、コマンド受信処理について説明する。
まず、ステップS101において、コマンド受信手段135は、画像表示器6における装飾図柄の変動表示を伴う演出が実行中であるか否かを、画像音響制御部140から取得した情報に基づいて判定する。実行中であると判定された場合(ステップS101でYES)、処理はステップS106に移る。一方、実行中ではないと判定された場合(ステップS101でNO)、処理はステップS102に移る。
ステップS102において、コマンド受信手段135は、図10のステップS60でセットされた変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。受信したと判定された場合(ステップS102でYES)、処理はステップS103に移る。一方、受信していないと判定された場合(ステップS102でNO)、処理はステップS108に移る。
ステップS103において、演出制御手段136は、ステップS102でコマンド受信手段135が受信した変動演出開始コマンドを解析する。その後、処理はステップS104に移る。
ステップS104において、演出制御手段136は、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、装飾図柄の変動を伴う演出のパターンを決定する演出パターン決定処理を実行する。以下、具体的に説明する。
図10のステップS60の処理で既に説明したように、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、図10のステップS57の大当たり判定処理(図11参照)によってセットされた特別図柄の停止図柄を示す設定情報、及び図10のステップS58の変動パターン選択処理(図12参照)でセットされた変動パターンを示す設定情報である。つまり、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、図10のステップS57の大当たり判定処理の結果(ハズレ、小当たり、通常の大当たり、又は確変ありの大当たりのいずれか)を示す情報と、図10のステップS58の変動パターン選択処理で決定された変動パターン(図13参照)を示す情報である。ステップS104において、演出制御手段136は、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報が示す条件を満たす複数の演出パターンから、抽選によって1つの演出パターンを決定する。以下、演出パターン決定処理について、より具体的に説明する。
まず、図10のステップS58の変動パターン選択処理(図12参照)において、図13の(A)の通常用変動テーブルセットが使用されている場合を考える。
この場合において、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理(図11参照)で通常の大当たりしたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理(図12参照)で大当たり用変動テーブルが設定されて(S5803)大当たりタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、通常遊技状態において特別図柄抽選で通常の大当たりしたことと、特別図柄の変動時間が30秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(通常遊技状態でリーチ演出の後に通常の大当たりする演出時間30秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理で確変ありの大当たりしたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理で大当たり用変動テーブルが設定されて(S5803)大当たりタイプであって特別図柄変動時間が20秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、通常遊技状態において特別図柄抽選で確変ありの大当たりしたことと、特別図柄の変動時間が20秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(通常遊技状態でリーチ演出の後に確変ありの大当たりする20秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理で小当たりしたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理で小当たり用変動テーブルが設定され(S5804)小当たりタイプであって特別図柄変動時間が15秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、通常遊技状態において特別図柄抽選で小当たりしたことと、特別図柄の変動時間が15秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(通常遊技状態でリーチ演出の後に小当たりする演出時間15秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理でハズレたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理でリーチありハズレ用変動テーブルが設定されて(S5806)リーチありハズレタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、通常遊技状態において特別図柄抽選でハズレたことと、リーチ演出を実行することと、特別図柄の変動時間が30秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(通常遊技状態でリーチ演出の後にハズレる演出時間30秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理でハズレたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理でリーチなしハズレ用変動テーブルが設定されて(S5807)リーチなしハズレタイプであって特別図柄変動時間が8秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、通常遊技状態において特別図柄抽選でハズレたことと、リーチ演出を実行しないことと、特別図柄の変動時間が8秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(通常遊技状態でリーチ演出を行わずハズレる演出時間8秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
次に、図10のステップS58の変動パターン選択処理(図12参照)において、図13の(B)の時短用変動テーブルセットが使用されている場合を考える。
この場合において、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理(図11参照)で通常の大当たりしたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理(図12参照)で大当たり用変動テーブルが設定されて(S5803)大当たりタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、時短遊技状態において特別図柄抽選で通常の大当たりしたことと、特別図柄の変動時間が30秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(時短遊技状態でリーチ演出の後に通常の大当たりする演出時間30秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理で確変ありの大当たりしたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理で大当たり用変動テーブルが設定されて(S5803)大当たりタイプであって特別図柄変動時間が20秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、時短遊技状態において特別図柄抽選で確変ありの大当たりしたことと、特別図柄の変動時間が20秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(時短遊技状態でリーチ演出の後に確変ありの大当たりする20秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理で小当たりしたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理で小当たり用変動テーブルが設定されて(S5804)小当たりタイプであって特別図柄変動時間が15秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、時短遊技状態において特別図柄抽選で小当たりしたことと、特別図柄の変動時間が15秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(時短遊技状態でリーチ演出の後に小当たりする演出時間15秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理でハズレたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理でリーチありハズレ用変動テーブルが設定されて(S5806)リーチありハズレタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、時短遊技状態において特別図柄抽選でハズレたことと、リーチ演出を実行することと、特別図柄の変動時間が30秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(時短遊技状態でリーチ演出の後にハズレる演出時間30秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理でハズレたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理でリーチなしハズレ用変動テーブルが設定されて(S5807)リーチなしハズレタイプであって特別図柄変動時間が2秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、時短遊技状態において特別図柄抽選でハズレたことと、リーチ演出を実行しないことと、特別図柄の変動時間が2秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(時短遊技状態でリーチ演出を行わずハズレる演出時間2秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
次に、図10のステップS58の変動パターン選択処理(図12参照)において、図13の(C)の時短付確変用変動テーブルセットが使用されている場合を考える。
この場合において、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理(図11参照)で通常の大当たりしたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理(図12参照)で大当たり用変動テーブルが設定されて(S5803)大当たりタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、時短付確変遊技状態において特別図柄抽選で通常の大当たりしたことと、特別図柄の変動時間が30秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(時短付確変遊技状態でリーチ演出の後に通常の大当たりする演出時間30秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理で確変ありの大当たりしたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理で大当たり用変動テーブルが設定され(S5803)大当たりタイプであって特別図柄変動時間が20秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、時短付確変遊技状態において特別図柄抽選で確変ありの大当たりしたことと、特別図柄の変動時間が20秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(時短付確変遊技状態でリーチ演出の後に確変ありの大当たりする20秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理で小当たりしたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理で小当たり用変動テーブルが設定されて(S5804)小当たりタイプであって特別図柄変動時間が15秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、時短付確変遊技状態において特別図柄抽選で小当たりしたことと、特別図柄の変動時間が15秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(時短付確変遊技状態でリーチ演出の後に小当たりする演出時間15秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理でハズレたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理でリーチありハズレ用変動テーブルが設定されて(S5806)リーチありハズレタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、時短付確変遊技状態において特別図柄抽選でハズレたことと、リーチ演出を実行することと、特別図柄の変動時間が30秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(時短付確変遊技状態でリーチ演出の後にハズレる演出時間30秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理でハズレたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理でリーチなしハズレ用変動テーブルが設定されて(S5806)リーチなしハズレタイプであって特別図柄変動時間が2秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、時短付確変遊技状態において特別図柄抽選でハズレたことと、リーチ演出を実行しないことと、特別図柄の変動時間が2秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている複数の演出パターン(時短付確変遊技状態でリーチ演出を行わずハズレる演出時間2秒の演出パターン)から、抽選によって1つの演出パターンを決定する。
次に、図10のステップS58の変動パターン選択処理(図12参照)において、図13の(D)の不正報知用変動テーブルセットが使用されている場合を考える。
この場合において、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理(図11参照)で通常の大当たりしたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理(図12参照)で大当たり用変動テーブルが設定されて(S5803)大当たりタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、不正報知を行うことと、特別図柄抽選で通常の大当たりしたことと、特別図柄の変動時間が30秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている演出パターン(図4を用いて説明した大当たり期待演出(不正時演出)の実行後に通常の大当たりする演出時間30秒の演出パターン)を決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理(図11参照)で確変ありの大当たりしたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理(図12参照)で大当たり用変動テーブルが設定されて(S5804)大当たりタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、不正報知を行うことと、特別図柄抽選で確変ありの大当たりしたことと、特別図柄の変動時間が30秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている演出パターン(図4を用いて説明した大当たり期待演出(不正時演出)の実行後に確変ありの大当たりする演出時間30秒の演出パターン)を決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理で小当たりしたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理で小当たり用変動テーブルが設定されて(S5806)小当たりタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、不正報知を行うことと、特別図柄抽選で小当たりしたことと、特別図柄の変動時間が30秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている演出パターン(図4を用いて説明した大当たり期待演出(不正時演出)の実行後に小当たりする演出時間30秒の演出パターン)を決定する。
また、例えば、図10のステップS57の大当たり判定処理でハズレたと判定され、図10のステップS58の変動パターン選択処理でリーチありハズレ用変動テーブル又はリーチなしハズレ用変動テーブルが設定され(S5806又はS5807)リーチありハズレタイプであって特別図柄変動時間が30秒の変動パターンが選択された場合、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報は、不正報知を行うことと、特別図柄抽選でハズレたことと、特別図柄の変動時間が30秒であることを示す情報である。この場合、ステップS104において、演出制御手段136は、この設定情報が示す条件を満たす予めROM132に格納されている演出パターン(図4を用いて説明した大当たり期待演出(不正時演出)の実行後にハズレる演出時間30秒の演出パターン)を決定する。
以上に説明したように、ステップS104において、演出制御手段136は演出パターン決定処理を実行する。その後、処理はステップS105に移る。
ステップS105において、演出制御手段136は、ステップS104で決定した演出パターンの演出を開始する。つまり、ステップS105において、演出制御手段136は、変動演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいた演出パターンの演出を開始し、この設定情報に不正報知を行う旨の情報が含まれている場合には図4を用いて説明した大当たり期待演出(不正時演出)を行う演出パターンの演出を開始する。なお、具体的な処理としては、演出制御手段136が、上記した演出パターンの演出の実行を指示するコマンドをRAM133にセットし、このコマンドは、図6のステップS17におけるコマンド送信処理によって、画像音響制御部140及びランプ制御部150へ送信される。そして、このことによって、画像表示器6による装飾図柄の変動演出表示が開始され、スピーカ35や盤ランプ8等による演出が開始される。その後、処理はステップS108に移る。
一方、ステップS106において、コマンド受信手段135は、図10のステップS63の処理でセットされた変動演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。受信したと判定された場合(ステップS106でYES)、処理はステップS107に移る。一方、受信していないと判定された場合(ステップS106でNO)、処理はステップS108に移る。
ステップS107において、演出制御手段136は、ステップS105の処理で開始した演出を終了する。このことによって、装飾図柄の変動演出を伴う演出が終了して特別図柄抽選の結果を報知する装飾図柄の停止図柄が画像表示器6によって表示され、スピーカ35や盤ランプ8等による演出が終了する。その後、処理はステップS108に移る。
ステップS108において、コマンド受信手段135は、図15のステップS6507の処理でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。受信したと判定された場合(ステップS108でYES)、処理はステップS109に移る。一方、受信していないと判定された場合(ステップS108でNO)、処理はステップS110に移る。
ステップS109において、演出制御手段136は、オープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、当たりの種類(確変ありの大当たり、通常の大当たり、又は小当たり)を判別し、判別した当たりに応じた当たり演出(確変ありの大当たり演出、通常の大当たり演出、又は小当たり演出)の開始を指示するコマンドをRAM133にセットする。RAM133にセットされたこのコマンドは、図6のステップS17のコマンド送信処理によって、画像音響制御部140及びランプ制御部150に送信される。このことによって、大当たり又は小当たりの開始を示すオープニング演出、大当たり又は小当たり中にラウンド数や演出画像を画像表示器6に表示する演出、スピーカ35、盤ランプ8、可動役物7等による演出が開始される。その後、処理はステップS110に移る。
ステップS110において、コマンド受信手段135は、図17のステップS718の処理でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。受信したと判定された場合(ステップS110でYES)、処理はステップS111に移る。一方、受信していないと判定された場合(ステップS110でNO)、処理は図6のステップS16(演出ボタン処理)に移る。
ステップS111において、演出制御手段136は、エンディングコマンドに含まれている情報に基づいて、大当たり又は小当たりのエンディング演出の実行を指示するコマンドをRAM133にセットする。RAM133にセットされたこのコマンドは、図6のステップS17のコマンド送信処理によって、画像音響制御部140及びランプ制御部150に送信される。このことによって、大当たり又は小当たりの終了を示すエンディング演出が実行される。その後、処理は図6のステップS16(演出ボタン処理)に移る。
[本実施形態の作用効果]
以上に説明したように、本実施形態によれば、遊技者による不正行為が検出された場合、従来のようにアラーム音等によって不正行為の発生を直接的に報知するのではなく、図4を用いて説明したように、大当たり期待演出を不自然に多い頻度で実行することによって不正行為の発生を間接的に報知する。このことによって、本実施形態によれば、図4を用いて説明したように、善意の遊技者に不快感を与えることを回避できる。また、本実施形態によれば、図4を用いて説明したように、周囲の注意を集めることによって悪意の遊技者による不正行為を終了させ、更には、この悪意の遊技者が確保される可能性を高めることができる。
[本実施形態の変形例]
なお、図13の(A)の不正報知用変動テーブルセットを構成する変動テーブルは、それぞれ、図4を用いて説明した大当たり期待演出(不正時演出)を実行させるための1つの変動パターンから成るものとして説明した。しかし、図13の(A)の不正報知用変動テーブルセットを構成する変動テーブルは、それぞれ、図4を用いて説明した大当たり期待演出(不正時演出)を実行させるための複数の変動パターンから成ってもよい。この場合、不正行為が検出された場合、演出制御部130によって、複数のバリエーションの大当たり期待演出(不正時演出)が実行されることとなる。
また、以上に説明した実施形態において、図4を用いて説明した大当たり期待演出(不正時演出)は、通常のリーチ演出を不正行為の報知に流用したものであった。しかし、図4を用いて説明した大当たり期待演出(不正時演出)は、不正行為の報知専用の演出であってもよい。この場合、図4を用いて説明した大当たり期待演出(不正時演出)は、遊技者が一般にリーチ演出と認識するものであることが好ましい。このことによって、ホール店員は、不正時演出を一度目撃するだけで、迅速に不正行為の発生を認識できる。
また、以上では、パチンコ遊技機1を例に挙げて、本願発明の一実施形態を説明した。しかし、本願発明は、所定の当たりが発生した場合に遊技者が多数のメダルを獲得できるいわゆるパチスロ遊技機(回胴式遊技機)として実施されてもよい。
また、上述したパチンコ遊技機1に設けられている各構成要素の形状、数、および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、および設置位置であっても、本発明の範囲を逸脱しなければ本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した処理で用いられている数値等は、単なる一例に過ぎず他の数値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
以上、本発明を実施形態を用いて詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。