JP4895560B2 - データ記憶装置 - Google Patents

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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/60Fluid-dynamic spacing of heads from record-carriers
    • G11B5/6005Specially adapted for spacing from a rotating disc using a fluid cushion

Description

本発明はデータ記憶装置及びその製造方法に関し、特に、データ記憶装置におけるヘッド素子部の突出量制御機構及びそのための製造手法に関する。
データ記憶装置として、光ディスク、磁気テープあるいは半導体メモリなどの様々な態様のメディアを使用する装置が知られているが、その中で、ハードディスク・ドライブ(HDD)は、コンピュータの記憶装置として広く普及し、現在のコンピュータ・システムにおいて欠かすことができない記憶装置の一つとなっている。さらに、コンピュータにとどまらず、動画像記録再生装置、カーナビゲーション・システム、携帯電話、あるいはデジタル・カメラなどで使用されるリムーバブルメモリなど、HDDの用途は、その優れた特性により益々拡大している。
HDDで使用される磁気ディスクは、同心円状に形成された複数のデータ・トラックを有しており、各データ・トラックはアドレス情報を有する複数のサーボ・データとユーザ・データを含む複数のデータ・セクタが記録されている。各サーボ・データの間には、複数のデータ・セクタが記録されている。揺動するアクチュエータに支持されたヘッド・スライダのヘッド素子部が、サーボ・データのアドレス情報に従って所望のデータ・セクタにアクセスすることによって、データ・セクタへのデータ書き込み及びデータ・セクタからのデータ読み出しを行うことができる。
ヘッド・スライダは、動作時において、磁気ディスクの回転により発生する空気流を利用して、磁気ディスクとの間に数ナノ〜数十ナノ・オーダの隙間を形成する。この時の磁気ディスクとしては、ヘッド・スライダの安定した浮上、あるいは安定した滑走を実現させ得るものが必要であり、より平滑な面が望ましい。しかし、高密度記録実現の観点からは磁気ディスク面上に突き出した微小突起を形成したものを用いている。この微小突起を均一な高さで、均一に形成することは難しく、異常な高さの微小突起を完全に除去するのは困難である。
この異常な高さの微小突起がヘッド素子部に接触し、磁気抵抗効果素子を用いた場合には接触による摩擦熱により素子部の温度が上がり、一時的に抵抗変化が発生し、再生信号に異常が生じる。この異常をサーマルアスペリティ(Thermal Asperity:TA)という。さらに、この微小突起と磁気ヘッドとの接触が激しい場合は磁気ヘッドそのものを破壊することもある。
この対策としては、特許文献1に開示された磁気ディスク装置に搭載されるヘッド・スライダのように、薄膜形成技術で作られたヘッド素子部の磁気ディスク対向面を、スライダの磁気ディスク対向面に対して、磁気ディスクから離れる方向に後退させ、即ちスライダ・素子段差をつけて窪ませることにより、磁気ディスク上の微小突起が磁気ヘッドに接触するのを回避させようとする技術がある。
但しこのスライダ・素子段差(リセッション)をつける技術は、大きくすればするほど、サーマルアスペリティの発生を抑制できるが、ヘッド素子部・磁気ディスクの隙間を広げていくことなので、磁気記録の記録再生の観点からは性能の低下を引き起こす。よってリセッションを大きくすればするだけ良いというものではない。
このヘッド障害と性能の両面からの改善策としては、特許文献2に開示されたヘッド・スライダが考えられる。このヘッド・スライダは、ヘッド素子部に、ライト素子とリード素子の他に、それらの近傍に熱膨張体と接触検知部を備えている。さらに、予めヘッド素子部は、スライダの磁気ディスク対向面から後退している。この磁気ディスク装置は、書き込み、読み出しなど必要に応じて熱膨張体に通電し、膨張させてヘッド素子部を磁気ディスクに近づける。この際、あまり膨張させすぎると、ヘッド素子部はスライダの磁気ディスク対向面よりも突出し、磁気ディスク上の突起と接触する危険がある。このため、搭載した隙間検知部により過度の突出によって微小突起と接触しないように通電量を調整する。
特開平10−269527号公報 特開2003−272335号公報
この技術を用いることにより、ヘッド素子部が磁気ディスク上の突起との接触を回避しながら、かつヘッド素子部と磁気ディスク間の隙間をコントロールすることが可能となる。しかし、実際に装置に搭載されるヘッド・スライダは、浮上バラツキや素子段差(ヘッド素子部のリセッション量)のバラツキが発生する。
また、スライダ・素子段差が小で、浮上量の高いヘッドについては、スライダ・素子段差が大きくで、浮上量の低いヘッド・スライダに比べ、記録あるいは再生時に熱膨張体に通電し膨張させた時、ヘッド素子部がスライダの磁気ディスク対向面よりも突出することは判別することができない。
その結果、磁気ディスク装置の稼動中に発生するディスク欠陥部の成長等により生じる新たな磁気ディスク上の突起や、ヘッド・スライダと磁気ディスクとの間に侵入してきた塵埃との接触によりヘッド素子部を破壊するといった危険までは対策しきれていない。
本発明は上述のような事情を背景としてなされたものであって、製造バラツキによってヘッド素子部の後退量が変化するヘッド・スライダを使用する場合においても、磁気ディスクとヘッド素子部との衝突を効果的に抑制することを目的とするものである。
本発明の第1の態様に係るデータ記憶装置は、スライダとヘッド素子部とを備え、磁気ディスクに対して前記スライダよりも前記ヘッド素子部が後退しているヘッド・スライダと、前記ヘッド素子部の後退レベルに応じた電流量を表す予め登録されたデータを参照し、前記ヘッド素子部の突出量を変化させうる発熱体への電流量を決定するコントローラと、前記コントローラの決定応じて前記発熱体へ電流を供給する電流供給回路とを備えるものである。ヘッド素子部の後退レベルに応じた電流量を表す予め登録されたデータを参照してヘッド素子部の突出量を変化させうる発熱体への電流量を決定することによって、製造バラツキによって後退量がヘッド・スライダ毎に異なっていても、ヘッド素子部と磁気ディスクとの衝突を効果的に抑制することができる。
本発明の第2の態様は、上記第1の態様において、前記発熱体は前記ヘッド素子部の突出量を調整するヒータであり、前記発熱体への電流はそのヒータに流すヒータ電流である。これによって、ヒータによってヘッド素子部を突出させることによって特性を向上すると共に、製造バラツキによって後退量がヘッド・スライダ毎に異なっていても、ヘッド素子部と磁気ディスクとの衝突を効果的に抑制することができる。
本発明の第3の態様は、上記第1の態様において、前記発熱体はライト素子であり、前記発熱体への電流は前記磁気ディスクにデータを書き込むためのライト電流である。これによって、ライト電流によるヘッド素子部の突出量を調整し、ヘッド素子部と磁気ディスクとの衝突を効果的に抑制することができる。
本発明の第4の態様は、上記第1の態様において、前記データ記憶装置は複数のヘッド・スライダを備え、前記コントローラは、前記複数のヘッド・スライダの各ヘッド・スライダについて、そのヘッド素子部の後退量に応じた電流量を表す予め登録されたデータを参照して各ヘッド・スライダへの電流量を決定し、前記登録されているデータが表す電流量は、後退のレベルが大きいヘッド・スライダが後退のレベルが小さいヘッド・スライダよりも大きくなるように設定されているものである。ヘッド・スライダ毎に後退量に応じた電流量を設定登録しておくことによって、製造バラツキによって後退量がヘッド・スライダ毎に異なっていても、ヘッド素子部と磁気ディスクとの衝突を効果的に抑制することができる。
本発明の第5の態様は、上記第1の態様において、前記データが表す電流量は、予め測定により決定された前記ヘッド素子部の後退レベルの増加に応じて増加するように設定されている。予め製造工程において各ヘッド・スライダの後退レベルを測定決定し、このように電流量を登録することによって、磁気ディスクとヘッド素子部の衝突を抑制すると共に、ヘッド素子部と磁気ディスクとの間のクリアランスを小さくすることができる。
本発明の第6の態様は、上記第1の態様において、前記データが表す電流量として、温度レベルに応じた異なる複数の値が登録されている。温度によって電流量を変化させることによって、温度変化によりヘッド素子部の突出量が変化しても、磁気ディスクとヘッド素子部の衝突を抑制すると共に、ヘッド素子部と磁気ディスクとの間のクリアランスを小さくすることができる。
本発明の第7の態様に係るデータ記憶装置の製造方法は、スライダとヘッド素子部とを備えるヘッド・スライダを製造し、前記製造されたヘッド・スライダにおいて、そのスライダに対するそのヘッド素子部の後退レベルを測定により決定し、前記後退量を測定したヘッド・スライダとアクチュエータとを備えるアセンブリを組み立てて筺体に実装し、前記測定によって決定されたヘッド素子部の後退レベルに応じた電流量を表すデータを設定登録し、前記設定登録されたデータを参照して前記ヘッド素子部の突出量を変化させうる発熱体への電流量を決定するコントローラと、そのコントローラの決定応じて前記発熱体へ電流を供給する電流供給回路とを実装するものである。予め製造工程において各ヘッド・スライダの後退レベルを測定決定し、このように電流量を登録することによって、磁気ディスクとヘッド素子部の衝突を抑制すると共に、ヘッド素子部と磁気ディスクとの間のクリアランスを小さくすることができる。
本発明の第8の態様は、上記第7の態様において、前記ヘッド・スライダは前記発熱体として前記ヘッド素子部の突出量を調整するヒータを備え、前記電流量はそのヒータに流すヒータ電流量である。本発明の第9の態様は、上記第7の態様において、前記発熱体はライト素子であり、前記電流量は前記磁気ディスクにデータを書き込むためのライト電流量である。
本発明の第10の態様に係るデータ記憶装置は、それぞれがスライダとヘッド素子部とを有し、磁気ディスクに対して前記スライダよりも前記ヘッド素子部が後退している複数のヘッド・スライダと、前記複数のヘッド・スライダ間において、ヘッド・スライダのヘッド素子部の突出量を増加させる発熱体への電流量がヘッド素子部の後退レベルの増加に応じて増加するように、各ヘッド・スライダへの供給電流量を決定するコントローラと、前記コントローラの決定応じて前記発熱体へ電流を供給する電流供給回路を備えるものである。ヘッド・スライダ毎に後退量に応じた電流量を設定登録しておくことによって、製造バラツキによって後退量がヘッド・スライダ毎に異なっていても、ヘッド素子部と磁気ディスクとの衝突を効果的に抑制することができる
本発明の第11の態様は、上記第10の態様において、前記発熱体は前記ヘッド素子部の突出量を調整するヒータであり、前記発熱体への電流はそのヒータに流すヒータ電流である。本発明の第12の態様は、上記第10の態様において、前記発熱体はライト素子であり、前記発熱体への電流は前記磁気ディスクにデータを書き込むためのライト電流である。本発明の第13の態様は、上記第10の態様において、前記データが表す電流量は、予め測定により決定された前記ヘッド素子部の後退レベルに応じて設定されている。
本発明によれば、ヒータを使用してヘッドを突出させてメディアとのクリアランスを調整する技術において、ヘッドのデータ領域へのアクセスをより確実なものとすると共に、メディアとヘッドとの衝突の可能性を低減することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態を説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略されている。
以下においては、磁気記憶装置の一例であるハードディスク・ドライブ(HDD)を例として、本発明の実施形態を説明する。本形態の特徴的な点の一つは、HDDにおけるヘッド素子部のライト電流制御、あるいは、ヘッド素子部と磁気ディスクとの間のクリアランスを調整するヒータのヒータ・パワー(ヒータ電流)制御である。本形態は、スライダに対するヘッド素子部のリセッション量を測定し、その測定されたリセッション量に応じたライト電流もしくはヒータ・パワーを与える。これによって、製造誤差によるリセッション量の違いに応じてヘッド素子部の突出量を制御し、ヘッド素子部と磁気ディスクとの衝突をより確実に回避する。
本形態の特徴点の理解を容易とするため、最初に、HDDの全体構成の概略を説明する。図1は、本実施の形態に係るHDD1の全体構成を模式的に示すブロック図である。図1に示すように、HDD1は、密閉されたエンクロージャ10内に、メディア(記録媒体)の一例である磁気ディスク11、ヘッドの一例であるヘッド・スライダ12、アーム電子回路(AE:Arm Electronics)13、スピンドル・モータ(SPM)14、ボイス・コイル・モータ(VCM)15、そしてアクチュエータ16を備えている。
HDD1は、さらに、エンクロージャ10の外側に固定された回路基板20を備えている。回路基板20上には、リード・ライト・チャネル(R/Wチャネル)21、モータ・ドライバ・ユニット22、ハードディスク・コントローラ(HDC)とMPUの集積回路(以下、HDC/MPU)23及びRAM24などの各ICを備えている。また、HDD1は、温度検出器29を備えている。尚、各回路構成は一つのICに集積すること、あるいは、複数のICに分けて実装することができる。また、温度検出器29をエンクロージャ10内に配置することができる。
外部ホスト51からのユーザ・データは、HDC/MPU23によって受信され、R/Wチャネル21、AE13を介して、ヘッド・スライダ12によって磁気ディスク11に書き込まれる。また、磁気ディスク11に記憶されているユーザ・データはヘッド・スライダ12によって読み出され、そのユーザ・データは、AE13、R/Wチャネル21を介して、HDC/MPU23から外部ホスト51に出力される。
磁気ディスク11は、SPM14に固定されている。SPM14は所定の速度で磁気ディスク11を回転する。HDC/MPU23からの制御データに従って、モータ・ドライバ・ユニット22がSPM14を駆動する。本例の磁気ディスク11はデータを記録する記録面を両面に備え、また、各記録面に対応するヘッド・スライダ12が設けられている。各ヘッド・スライダ12は、磁気ディスク11上を浮上する(飛行する)スライダと、スライダに固定され磁気信号と電気信号との間の変換を行うトランスデューサとしてのヘッド素子部とを備えている。本形態のヘッド・スライダ12は、加熱によってヘッド素子部を突出させ、その磁気ディスク11との間のクリアランス(浮上高)を調整するTFC(Thermal Fly height Control)のためのヒータを備えている。ヘッド・スライダ12の構造については後に詳述する。
各ヘッド・スライダ12はアクチュエータ16の先端部に固定されている。アクチュエータ16はVCM15に連結され、回動軸を中心に回動することによって、ヘッドヘッド・スライダ12を回転する磁気ディスク11上においてその半径方向に移動する。モータ・ドライバ・ユニット22は、HDC/MPU23からの制御データ(DACOUTと呼ぶ)に従ってVCM15を駆動する。なお、磁気ディスク11は、1枚以上あればよく、記録面は磁気ディスク11の片面あるいは両面に形成することができる。
AE13は、複数のヘッド・スライダ12(ヘッド素子部)の中から磁気ディスク11へのアクセスを行う1つのヘッド・スライダ12を選択し、選択されたヘッド・スライダ12により再生される再生信号(リード信号)を一定のゲインで増幅(プリアンプ)し、R/Wチャネル21に送る。また、R/Wチャネル21からの記録信号(ライト信号)を選択されたヘッド・スライダに送る。AE13は、さらに、クリアランス調整のためのヒータへ電流を供給し、その電流量(パワー)を調節する調節回路として機能する。AE13は、HDC/MPU23が設定した設定データに従って、データ書き込みのためのライト電流及びヒータ電流を供給する。本形態においては、これらの値はスライダに対するヘッド素子部のリセッション量にしたがって決定される。この点については後に詳述する。
R/Wチャネル21は、リード処理において、AE13から供給されたリード信号を一定の振幅となるように増幅し、取得したリード信号からデータを抽出し、デコード処理を行う。読み出されるデータは、ユーザ・データとサーボ・データを含む。デコード処理されたリード・ユーザ・データは、HDC/MPU23に供給される。また、ライト処理において、R/Wチャネル21はHDC/MPU23から供給されたライト・データをコード変調し、更にコード変調されたライト・データをライト信号に変換してAE13に供給する。
HDC/MPU23において、MPUはRAM24にロードされたマイクロ・コードに従って動作する。HDD1の起動に伴い、RAM24には、MPU上で動作するマイクロ・コードの他、制御及びデータ処理に必要とされるデータが磁気ディスク11あるいはROM(不図示)からロードされる。HDC/MPU23は、リード/ライト処理制御、コマンド実行順序の管理、サーボ信号を使用したヘッド素子部12のポジショニング制御(サーボ制御)、インターフェース制御、ディフェクト管理などのデータ処理に関する必要な処理の他、HDD1の全体制御を実行する。
また、本形態のHDC/MPU23は、リード/ライト処理制御におけるTFCを実行する。HDC/MPU23は、TFCのヒータ・パワーをAE13にセットする。また、ライト処理のためにライト素子に供給するライト電流の値をAE13にセットする。これらの値はヘッド素子部のリセッション量に応じて予め登録されている。
次に、本形態におけるTFCヘッド・スライダ12の構成について説明を行う。図2は、アクチュエータ16の先端部及びそれに固定されたヘッド・スライダ12を示す模式図である。ヘッド・スライダ12は、スライダ123とこのスライダ123に形成されたヘッド素子部122を備えている。ヘッド・スライダ12は、ロード・ビーム161に固定されたジンバル162に固着されている。ジンバル162のヘッド・スライダ12搭載面は、ディンプル163を中心としてロール方向やピッチ方向に変形し、トラッキングにおける追従性を発揮する。スライダ123は磁気ディスク11が回転することにより発生する空気流を流入端から取り込むことにより磁気ディスク11記録面から浮上する。この時、ヘッド素子部122と磁気ディスク11記録面との間にはナノ・オーダの隙間(クリアランス)が形成される。
図3は、ヘッド・スライダ12の空気流出端面(トレーリング側端面)近傍におけるその一部構成を示す断面図である。磁気ディスク11は、図3の左から右に向かって回転する。図2を参照して説明したように、ヘッド・スライダ12は、ヘッド素子部122とヘッド素子部122を支持するスライダ123とを備えている。さらに、TFCのためのヒータ124を備えている。図3は、ヒータ電流及びライト電流が供給されていない通常状態のヘッド・スライダ12の形状を示している。なお、本形態のTFCは水平磁気記録及び垂直磁気記録のHDDに適用することができる。
ヘッド素子部122は、磁気ディスク11との間で磁気データを読み書きする。ヘッド素子部122は、リード素子32とそのトレーリング側のライト素子31とを備えている。ライト素子31は、ライト・コイル311を流れる電流で磁極312間に磁界を発生し、磁気データを磁気ディスク11に記録するインダクティブ素子である。リード素子32は磁気抵抗型の素子であって、磁気異方性を有する磁気抵抗素子32aを備え、磁気ディスク11からの磁界によって変化するその抵抗値によって磁気ディスク11に記録されている磁気データを読み出す。
ヘッド素子部122は、スライダ123を構成するアルチック基板に、メッキ、スパッタ、研磨などの薄膜形成プロセスを用いて形成される。磁気抵抗素子32aは、磁気シールド(磁極がその一部を兼ねる)によって挟まれており、ライト・コイル311は絶縁膜313で囲まれている。また、ヘッド素子部122はライト素子31とリード素子32の周囲にアルミナなどの保護膜34を備え、ヘッド素子部122全体はその保護膜34で保護されている。なお、磁気ディスク11と対向する浮上面(ABS面:Air Bearing Surface)35上には、磁気ディスク11との短時間かつ軽微な接触が起こっても摩耗しないよう、またライト素子31およびリード素子32の腐食を防ぐため、厚さ数nmの炭素保護膜が形成されている。
ライト素子31およびリード素子32の近傍には、薄膜で形成された抵抗体によるヒータ124が薄膜プロセスを用いて形成されている。本例において、ヒータ124は、リード素子32とスライダ123との間に位置している。例えば、薄膜抵抗体として、パーマロイの細線を所定領域において蛇行させ、間隙はアルミナで埋めてヒータ124を形成することができる。ヒータ124の抵抗値は、例えば、50Ωである。
ヘッド素子部122の磁気ディスク11対向面とスライダ123の磁気ディスク対向面35(ABS)との間には、段差が存在する。つまり、ヘッド素子部12は、スライダ123よりも、磁気ディスク11に対して後退しており、それらの磁気ディスク対向面の間にはリセッションRが存在する。このリセッションRによって、ヘッド素子部122と磁気ディスク11の突起との間の衝突及びそれによるTAの発生あるいはヘッド素子部122へのダメージを回避することができる。
具体的には、磁気ディスク11、スライダ123、ヘッド素子部122の各硬度は、スライダ123が最も大きく、その次が磁気ディスク11そして最も硬度の小さいものがヘッド素子部122である。そのため、スライダ123の磁気ディスク対向面35よりもヘッド素子部の磁気ディスク対向面35を後退させることで、スライダ123で磁気ディスク11上の突起を削るとともに、ヘッド素子部122へのダメージを回避する。
ヒータ124からの熱によって、ヘッド素子部122は磁気ディスク11に向かって突出する。図4は、常温(25度程度)における、ヒータ124のヒータ・パワーとヘッド素子部122の突出量との関係を模式的に示す図である。図4(a)のヒータ・パワー0mWの状態から、図4(c)に向かってヒータ・パワーが増加する。また、図4(a)−(c)の各図において、リセッション量の異なる二つのヘッド・スライダ12が例示されており、左側よりも右側のヘッド・スライダ12のリセッション量Rが小さい。なお、図4の各要素の符号は図3と同様であり、また、一部の符号は省略している。この点は、図5及び6において同様である。
図4に示すように、AE13がヒータ124に電流を流すと、発熱体であるヒータ124の熱によってヘッド素子部122が突出変形する。具体的には、ヒータ124近傍のヘッド素子部122とスライダ123の一部とが突出する。アルチックからなるスライダ123と比較して保護膜34のアルミナが大きく熱膨張し、ヘッド素子部122がより大きく突出する。
図4(a)−(c)の各図において、リセッション量Rの大きい左側のヘッド・スライダ12は、ヒータ通電電流が0mAの時(図4(a))、ヒータに小電流(小電力)が流れた時(図4(b))及びヒータ124に大電流(大電力)が流れた時(図4(c))のいずれの場合においても、ヘッド素子部122はスライダ123の磁気ディスク11対向面から磁気ディスク11側には突出していない。一方、リセッション量Rの小さい右側のヘッド・スライダ12は、ヒータ124に大電流(大電力)が流れた時(図4(c))には、まだヘッド素子部122はスライダ123の磁気ディスク11対向面からから完全には突出した状態にはなっていないが、ほぼ同一面状態になっている。このように、同じヒータ・パワーであっても、通常状態のリセッション量Rが小さくなるに従って、スライダ123の磁気ディスク11対向面とヘッド素子部122との間の間隔が小さくなる。
ヘッド素子部122は、ヒータ124による熱以外にも、周囲の環境温度あるいはライト素子31の発熱によっても突出量が変化する。図5は、高温(65度程度)におけるヘッド素子部122の突出量変化とヒータ・パワー変化との関係を模式的に示している。環境温度が異なる点以外は、図4のヘッド・スライダ構成と同様である。ヒータ124に電流が流れていない図4(a)及び図5(a)について比較した場合、温度の影響で図5はすでにヘッド素子部122が突出した状態になっている。
リセッション量が大きい左側のヘッド・スライダ12については、ヒータ124通電電流が0mAの時(図5(a))、ヒータに小電流が流れた時(図5(b))、ヒータ124に大電流が流れた時(図5(c))のいずれの場合においても、ヘッド素子部122はスライダ123の磁気ディスク11対向面から磁気ディスク11側には突出していない。しかし、リセッション量が小さい右側のヘッド・スライダ12については、ヒータ124に大電流が流れた時(図5(c))には、ヘッド素子部122はスライダ123の磁気ディスク11対向面よりも磁気ディスク11側に突出した状態になる。
このように、各ヘッド・スライダ12の固有のリセッション量Rによって、同一のヒータ・パワーを与えた場合であっても、ヘッド素子部122とスライダ123の磁気ディスク11対向面との間の距離は異なる。図5(c)に示したリセッション量Rの小さいヘッド・スライダ12は、高温時においてヒータ124による熱膨張によってヘッド素子部122がスライダ123から大きく突出する。これによってヘッド素子部122と磁気ディスク11との衝突しヘッド素子部122が破壊される可能性が大きく増加する。従って、ヘッド素子部122がスライダ123から大きく突出しないように設定することが必要である。
一方、ヘッド素子部122の磁気ディスク11からのデータ読み出しあるいはデータ書き込みのためには、ヘッド素子部122と磁気ディスク11とができるだけ近い、つまりクリアランスが小さいことが好ましい。従って、各ヘッド・スライダ12のリセッション量Rに応じてヒータ・パワーを設定することが必要であり、リセッション量Rの小さいヘッド・スライダ12のヒータ・パワーは、リセッション量Rの大きいヘッド・スライダ12と比べて、小さくすることが必要である。また、ヒータ・パワー122は、温度によって変化させることが重要である。つまり、高温においてヒータ・パワー122を小さくし、低温においてヒータ・パワー122を大きくする。
上述のように、ヘッド素子部122は、発熱体であるライト素子31の発熱(ジュール熱)によっても突出量が変化する。ライト素子31はコイル311に電流を流すことによって磁界を生成し、磁気ディスク11にデータを書き込むため、そのライト電流によってライト素子31が発熱する。図6は、常温(25度程度)において、ライト電流とヘッド素子部122の突出量との関係を模式的に示す図である。図6に示したヘッド・スライダ12は、ヒータ124を備えていない。その他の点は、上述のヘッド・スライダ12と同様である。図6(a)のライト電流0の状態から、図6(c)に向かってライト電流が増加する。また、図6(a)−(c)の各図において、リセッション量の異なる二つのヘッド・スライダ12が例示されており、左側よりも右側のヘッド・スライダ12のリセッション量Rが小さい。
図6における各図左側のリセッション量Rが大きいヘッド・スライダについては、ライト電流が0mAの時(図6(a))(すなわち情報の書込みを行っていない)、書き込み時に小電流が流れた時(図6(b))、書き込み時に大電流が流れた時(図6(c))のいずれの場合においても、ヘッド素子部122はスライダ123の磁気ディスク対向面よりも突出していない。しかし、各図右側のリセッション量Rが小さいヘッド・スライダ12については、書き込み時に大電流が流れた時(図6(c))には、ヘッド素子部はスライダ123の磁気ディスク対向面よりも突出した状態になっている。
ライト電流についても、ヒータ電流と同様のことが当てはまる。つまり、各ヘッド・スライダ12の固有のリセッション量Rによって、同一のライト電流を与えた場合であっても、ヘッド素子部122とスライダ123の磁気ディスク11対向面との間の距離は異なる。図6(c)に示したリセッション量Rの小さいヘッド・スライダ12は、高温時においてライト素子31の熱によってヘッド素子部122がスライダ123から大きく突出する。これによってヘッド素子部122と磁気ディスク11との衝突しヘッド素子部122が破壊される可能性が大きく増加する。従って、ヘッド素子部122がスライダ123から大きく突出しないようにライト電流値を設定することが必要である。好ましくは、ヘッド素子部122がスライダの磁気ディスク対向面よりも突出しないように制御する。
従って、各ヘッド・スライダ12のリセッション量Rに応じて、ライト電流を設定することが必要であり、通常状態におけるリセッション量Rの小さいヘッド・スライダ12のライト電流は、リセッション量Rの大きいヘッド・スライダ12と比べて、相対的に小さくすることが必要である。また、ライト電流は、温度によって変化させる、つまり高温で小さくすることが重要である。ここで、上述の説明から理解されるように、データ書き込み時には、ライト電流によってヘッド素子部122が突出する。このため、ライト電流がライト素子32に供給されている間は、ヒータ電流を0とする、あるいはデータ読み出しの場合と比較してずっと小さい値のヒータ電流を供給する。
本形態は、ヘッド・スライダ12のリセッション量に応じて、ライト電流の値及びヒータ・パワー(ヒータ電流)の値を設定する。製造ばらつきのため、リセッション量はヘッド・スライダ毎に異なる。本形態においては、HDD1の製造工程において、各ヘッド・スライダ12のリセッション量が測定される。HDD1には、各ヘッド・スライダの測定されたリセッション量に応じたライト電流及びヒータ・パワーが予め登録され、HDD1はその登録されている値のライト電流及びヒータ・パワーを供給する。これによって、各ヘッド・スライダにおいて、ヘッド素子部122と磁気ディスク11との衝突をより確実に抑制することができる。
なお、ヘッド素子部122と磁気ディスク11との衝突を確実に回避すると共に、高い書き込み特性を得るため、ライト電流とヒータ・パワー(電流)の双方をリセッション量Rに応じて変化させることが好ましいが、各ヘッド・スライダのライト電流もしくはヒータの一方のみを、そのリセッション量Rに応じて変化させることもできる。また、ヘッド・スライダがTFCのためのヒータを備えていない場合においては、ライト電流のみをそのリセッション量に応じて変化させる、つまり、リセッション量の大きいヘッド・スライダ12には大きいライト電流を供給する。
上述のように、リセッション量Rは、HDD1の製造工程において測定される。図7を参照して、本形態のHDD1の製造工程を説明する。まず、ヘッド・スライダ12を製造する(S11)。ヘッド・スライダ製造工程は、アルチック基板上に薄膜形成プロセスによってヘッド素子部122及びヒータ124を形成する。続いて、製造された各ヘッド・スライダ122のリセッション量を測定する(S12)。リセッション量の測定は、例えば、AFM(Atomic Force Microscope)もしくは光学的な顕微鏡を使用して測定することができる。測定されたリセッション量はヘッド・スライダ12の識別番号を対応づけて製造装置の記憶装置に記憶される。リセッション量Rの測定において、その値が最小基準値よりも小さい場合、あるいは、最大基準値よりも大きい場合、エラー・ヘッド・スライダとして製造プロセスから外される。
リセッション量Rが測定された各ヘッド・スライダ12をサスペンションに実装し、HGA(Head Gimbal Assembly)を組み立てる(S13)。サスペンションは、ロード・ビーム161及びジンバル162を備えており、典型的には、ロード・ビーム161の回動軸側にはベース・プレートが固着されている。ヘッド・スライダ12は、ジンバル162の舌片部上に接着剤などで固着され、さらに、信号伝送配線であるトレースに半田などによって接続される。
次に、組み立てられたHGAをアーム部及びVCMコイルと結合することによって、HSA(Head Stack Assembly)を組み立てる(S14)。HSAはアクチュエータ16とヘッド・スライダ12とを備えており、典型的には、複数のヘッド・スライダ12が一つのHSAに実装される。その後、組み立てられたHSAにAE13を実装し、HSA、磁気ディスク11、SPM14などをエンクロージャ10内に固定する。
さらに各回路が実装された回路基板20を実装することによって、HDD1が組み立てられる(S15)。HDD1のROMもしくは磁気ディスク11には、各ヘッド・スライダ12に対応したライト電流値とヒータ・パワー値とが設定登録される(S16)。その後、HDD1はテスト工程(S17)を経て、製品として出荷される。テスト工程(S16)において必要な特性を得ることができない場合、エラーHDD1として除外される。
続いて、HDD1におけるライト電流及びヒータ・パワー制御について詳細に説明する。図8は、ライト電流及びヒータ・パワー制御のための、各機能ブロック間の伝送信号(データを含む)を示している。HDC/MPU23とR/Wチャネル21との間において、リード処理及びライト処理のためのリード・データやライト・データの他サーボ・データ(これらをDataと示す)が伝送される。HDC/MPU23は、サーボ・データに従って、モータ・ドライバ・ユニット22にVCM電流値を示すデータ(DACOUT)を出力する。モータ・ドライバ・ユニット24は、取得したDACOUTに応じたVCM電流をVCM15に供給する。
R/Wチャネル21とAE13との間においては、リード・データ、ライト・データ及びサーボ・データに対応する信号(Data_Signal)がやり取りされる。ヘッド・スライダ12はサーボ・データもしくはユーザ・データを読み出し、出力されたデータ信号(Data_Signal)は、AE13が増幅してR/Wチャネル21に転送する。R/Wチャネル21は所定の信号処理を行い、サーボ・データもしくはユーザ・データ(Data)を生成し、HDC/MPU23に転送する。また、HDC/MPU23からのユーザ・ライト・データ(Data)は、R/Wチャネル21が信号処理し、データ信号(Data_Signal)としてAE13に出力する。AE13はそれを増幅してヘッド・スライダ12に出力(Data_Signal)する。
ここで、AE13は複数のレジスタからなるレジスタ・セット131を備えている。各レジスタには、ライト電流値、ヒータ・パワー値の他、モード指定やバイアス電流値などがセットされる。AE13は、レジスタにセットされているライト電流値及びヒータ・パワー値に従って、ヘッド・スライダ12にライト電流(Data_Signal)及びヒータ電流(Heater_Current)を供給する。
HDC/MPU23は、サーミスタなどの温度検出器29からの環境温度を表す信号(Temp_Signal)に従ってライト電流値とヒータ・パワー値を決定し、ライト電流値を表すデータ(Write_Current_Data)と、ヒータ・パワー値を表すデータ(Heater_Power_Data)とをAE13のレジスタ・セット131に設定する。HDC/MPU23は、RAM24に格納されているテーブルを参照して、ライト電流値とヒータ・パワー値を決定する。
図9−図11は、RAM24に格納されている各テーブルを示している。図9は、ヘッド・スライダとそのリセッション量のレベルを対応づけるヘッド−リセッション・レベル対応テーブル241である。図10は、リセッション・レベル(RL)とライト電流値とを対応づけるライト電流テーブル242である。図11は、リセッション・レベルとヒータ・パワー値とを対応づけるヒータ・パワー・テーブル243である。ライト電流値及びヒータ・パワー値は、リセッション・レベルと温度検出器29が検出した環境温度とにもドづいて決定される。各テーブルは、HDD1の製造工程において予めHDD1内に予め設定登録されている。
図9のヘッド−リセッション・レベル対応テーブル241に示すように、本例において、HDD1は4つのヘッド・スライダ12を備えており、各ヘッド・スライダ12はヘッド番号0−3で特定される。また、各ヘッド・スライダ12のリセッション量範囲が複数のセグメントに分割され、リセッション・レベルとして設定される。本例では、4つのリセッション・レベルが定義されている。つまり、例えば、1−2nm、2−3nm、3−4nm、4−5nmの各リセッション量範囲に対して、リセッション・レベル0、1、2、3のそれぞれが対応する。つまり、各ヘッド・スライダ12は、測定されたリセッション量に対応するリセッション・レベルが割り当てられている。リセッション・レベルの数及びその対応範囲は、設計によって適切なものが設定され、リセション量とリセッション・レベルを同一としてもよい。
図10及び11のライト電流テーブル242、ヒータ・パワー・テーブル243に示すように、ライト電流値及びヒータ・パワー値は、環境温度によって、低温(Low Temperature)、常温(Nominal Temperature)そして高温(High Temperature)の3つのセグメントに分割されている。ここで、ライト電流値(Write_Current_XY)及びヒータ・パワー値(Heater_Power_XY)の各拡張子XYは、温度領域(L、N、H)及びリセッション・レベル(0−3)をそれぞれ示している。
温度領域は、例えば、5℃未満が低温、45℃より高い温度が高温、その間が常温と設定される。ライト電流とヒータ・パワーとが同一の温度基準を使用することも、異なる温度基準を使用することも可能である。例えば、ライト電流が4つの温度領域を使用し、ヒータ・パワーが3つの温度領域を使用する。あるいは、低温、常温、高温の各領域の境界温度は、ライト電流とヒータ電流とで異なるものを使用する。
上述の説明から理解されるように、各リセッション・レベル(Y)において、ライト電流テーブル242の各ライト電流値の関係は、
Write_Current_LY>Write_Current_NY>Write_Current_HY
であり、また、各温度領域(X)における各ライト電流値の関係は、
Write_Current_X0<Write_Current_X1<Write_Current_X2<Write_Current_X3
である。
例えば、「1−2nm」と「4−5nm」のようにリセッション・レベルが4倍異なる場合、それぞれ20mA、40mAと設定して、ライト電流を2倍に設定する。これは、ライト素子31の発熱量がライト電流量の2乗で計算できるからである。なお実際にはライト素子31の抵抗値も流す電流により変化するため、各値は実験により決定する。本形態の主旨としては、リセッション量の大きいヘッド・スライダ12に対しては、小さいものよりもライト電流が大きく流れるように設定することにある。
同様に、ヒータ・パワー・テーブル243において、各リセッション・レベル(Y)における各ヒータ・パワー値の関係は、
Heater_Power_LY>Heater_Power_NY>Heater_Power_HY
である。また、各温度領域(X)における各ヒータ・パワー値の関係は、
Heater_Power_X0<Heater_Power_X1<Heater_Power_X2<Heater_Power_X3
である。
ライト電流と同様に、例えば、「1−2nm」と「4−5nm」のようにリセッション・レベルが4倍異なる場合、ヒータ・パワー値も4倍に設定する。なお、本形態の主旨としてはリセッション量Rの大きいものに対しては小さいものよりもヒータ124に印加する最大電力を大きく設定する(あるいは通電する電流を大きく設定する)ことにあり、実際の値は実験によって決定する。
ここで、本例においては、リード処理においてヒータ124を使用し、ライト処理においてはヒータ124を使用しないものとする。ヘッド素子部122は、ライト素子31のジュール熱によって突出する。一方、リード・シーケンスにおいては、リード素子32はライト素子31のように発熱しないため、従って、データ書き込みにおいてはライト素子31の発熱でヘッド素子部12を突出させ(図6を参照)、データ読み出しにおいてヒータ124の発熱によってヘッド素子部12を突出させる(図4、5を参照)。もちろん、データ書き込み時において、ライト素子31の発熱に加えてヒータ124の発熱を使用することも可能である。
続いて、ヒータ・パワー値及びライト電流値の具体的設定処理を説明する。HDC/MPU23は、ライト処理におけるシーク開始前にAE13のレジスタにライト電流値をセットする。具体的には、HDC/MPU23は、ターゲット・セクタにデータを書き込むヘッド・スライダのリセッション・レベルを、ヘッド−リセッション・レベル対応テーブル241を参照して特定する。さらに、温度検出器29の検出温度から環境温度範囲を決定する。HDC/MPU23は、ライト電流テーブル242を参照して、特定されたリセッション・レベルと環境温度範囲から、ライト電流値を決定する。そのライト電流値を表すデータが、AE13のレジスタ・セット131に設定される。
HDC/MPU23は、ターゲット・トラックにヘッド・スライダ12をシークし、さらに、ターゲット・セクタにライト・データを書き込むように制御する。AE13は、データの書き込みにおいて、この設定されたライト電流をライト素子31に供給してターゲット・セクタにデータを書き込む。
リード処理において、HDC/MPU23は、シーク開始前にAE13のレジスタにヒータ・パワー値をセットする。具体的には、HDC/MPU23は、ターゲット・セクタからデータを読み出すヘッド・スライダのリセッション・レベルを、ヘッド−リセッション・レベル対応テーブル241を参照して特定する。さらに、温度検出器29の検出温度から環境温度範囲を決定する。HDC/MPU23は、ヒータ・パワー・テーブル243を参照して、特定されたリセッション・レベルと環境温度範囲から、ヒータ・パワー値を決定する。そのヒータ・パワー値を表すデータが、AE13のレジスタ・セット131に設定される。
HDC/MPU23は、ターゲット・トラックにヘッド・スライダ12をシークし、さらに、ターゲット・セクタからリード・データを読み出すように制御する。AE13は、この設定されたヒータ・パワー値のヒータ電流をヒータ124に供給する。ターゲット・セクタに到着すると、AE13はヘッド・スライダ12のリード素子32出力を増幅し、データ信号(Data_Signal)をR/Wチャネル21に伝送する。
上述の例において、ヒータ・パワーは設定された各温度領域内においては一定であるが、ヒータ・パワーを、検出温度を使用した演算式によって決定することができる。例えば通常のリード/ライトにおいて、予め定められた4つの温度LT/NT/HT/HT_Limmitのそれぞれに対してヒータ・パワーを設定する。各設定温度の間の温度領域において、ヒータ・パワーは、温度の一次式で算出される。例えば、LTのヒータ・パワーをPower_LT、NTのヒータ・パワーをPower_NTとして、LT−NT間のヒータ・パワーは、
Power = (Power_LT−Power_NT) / (NT−LT)×(NT−T) + Power_NT
と表すことができる。
他の規定温度の間の温度領域においても同様である。なお、LT未満及びHT_Limmitを超える温度領域においては、それぞれ一定のヒータ・パワーとすることができる。各設定温度、設定温度数およびヒータ・パワーは、リード、ライト毎に設定する。同一温度における各リセッション・レベル間のヒータ・パワーの大小関係は、上記の例と同様となる。
以上、本発明を好ましい実施形態を例として説明したが、本発明が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。例えば、リード素子あるいはライト素子のみを備えるヘッド・スライダを実装するHDDに、本形態のTFCを適用することも可能である。
本実施形態において、HDDの全体構成を模式的に示すブロック図である。 本実施形態において、アクチュエータの先端部及びそれに固定されたヘッド・スライダを示す模式図である。 本実施形態において、TFCのためのヒータを備えたヘッド・スライダの構成を模式的に示す断面図である。 本実施形態において、常温(25度程度)において、ヒータを備えているヘッド・スライダにおける、ヒータ・パワーとヘッド素子部の突出量との関係を模式的に示す図である。 本実施形態において、高温(65度程度)において、ヒータを備えているヘッド・スライダにおける、ヒータ・パワーとヘッド素子部の突出量との関係を模式的に示す図である。 本実施形態において、常温(25度程度)において、ライト電流とヘッド素子部の突出量との関係を模式的に示す図である。ヘッド・スライダは、ヒータを備えていない。 本実施形態において、リセッション量Rの測定を含む、HDDの製造工程を示すフローチャートである。 本実施形態におけるライト電流及びヒータ・パワー制御のための、各機能ブロック間の伝送信号(データを含む)を示すブロック図である。 本実施形態において、ヘッド・スライダとそのリセッション量のレベルを対応づけるヘッド−リセッション・レベル対応テーブルである。 本実施形態において、リセッション・レベルとライト電流値とを対応づけるライト電流テーブルである。 本実施形態において、リセッション・レベルとヒータ・パワー値とを対応づけるヒータ・パワー・テーブルである。
符号の説明
1 ハードディスク・ドライブ、10 エンクロージャ、11 磁気ディスク
12 ヘッド・スライダ、14 スピンドル・モータ、15 ボイス・コイル・モータ
16 アクチュエータ、20 回路基板、21 リード・ライト・チャネル
22 モータ・ドライバ・ユニット、23 ハードディスク・コントローラ/MPU
29 温度検出器、31 ライト素子、32 リード素子、32a 磁気抵抗素子、
34 保護膜、51 ホスト、122 ヘッド素子部、123 スライダ
124 ヒータ、241 ヘッド−リセッション・レベル対応テーブル
242 ライト電流テーブル、243 ヒータ・パワー・テーブル
311 ライト・コイル、312 磁極、313 絶縁膜

Claims (7)

  1. スライダとヘッド素子部とを備え、磁気ディスクに対して前記スライダよりも前記ヘッド素子部が後退しているヘッド・スライダと、
    前記ヘッド素子部の後退レベルと前記ヘッド素子部の周辺の温度レベルとに応じた電流量を表す予め登録されたデータを参照し、予め測定により決定された前記ヘッド素子部の後退レベルと、測定された前記ヘッド素子部の周辺の温度と、に基づいて、前記ヘッド素子部の突出量を変化させる発熱体への電流量を決定するコントローラと、
    前記コントローラの決定に応じて前記発熱体へ電流を供給する電流供給回路と、
    を備え、
    前記データが表す電流量は、前記ヘッド素子部の後退レベルの増加に応じて増加し、前記ヘッド素子部の周辺の温度レベルの増加に応じて減少するように設定されている、
    データ記憶装置。
  2. 前記発熱体は前記ヘッド素子部の突出量を調整するヒータであり、前記発熱体への電流はそのヒータに流すヒータ電流である、請求項1に記載のデータ記憶装置。
  3. 前記発熱体はライト素子であり、
    前記発熱体への電流は前記磁気ディスクにデータを書き込むためのライト電流である、
    請求項1に記載のデータ記憶装置。
  4. 前記データ記憶装置は複数のヘッド・スライダを備え、
    前記コントローラは、前記複数のヘッド・スライダの各ヘッド・スライダについて、そのヘッド素子部の後退レベルと前記ヘッド素子部の周辺の温度レベルとに応じた電流量を表す予め登録されたデータを参照して各ヘッド・スライダへの電流量を決定し、
    前記データが表す電流量は、後退レベルが大きいヘッド・スライダへの電流量が、後退レベルが小さいヘッド・スライダへの電流量よりも大きくなるように設定されている、
    請求項1に記載のデータ記憶装置。
  5. それぞれがスライダとヘッド素子部とを備え、磁気ディスクに対して前記スライダよりも前記ヘッド素子部が後退している複数のヘッド・スライダと、
    前記ヘッド素子部の後退レベルと前記ヘッド素子部の周辺の温度レベルとに応じた電流量を表す予め登録されたデータを参照し、予め測定により決定された各々の前記ヘッド素子部の後退レベルと、測定された前記ヘッド素子部の周辺の温度と、に基づいて、前記複数のヘッド・スライダ間において、ヘッド・スライダのヘッド素子部の突出量を増加させる発熱体への電流量がヘッド素子部の後退レベルの増加に応じて増加し、前記ヘッド素子部の周辺の温度レベルの増加に応じて減少するように、各ヘッド・スライダへの供給電流量を決定するコントローラと、
    前記コントローラの決定に応じて前記発熱体へ電流を供給する電流供給回路と、
    を備える、
    データ記憶装置。
  6. 前記発熱体は前記ヘッド素子部の突出量を調整するヒータであり、前記発熱体への電流はそのヒータに流すヒータ電流である、請求項に記載のデータ記憶装置。
  7. 前記発熱体はライト素子であり、
    前記発熱体への電流は前記磁気ディスクにデータを書き込むためのライト電流である、
    請求項に記載のデータ記憶装置。
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