JP4894756B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、植物由来樹脂を含有し、成形性や耐熱性に優れる熱可塑性樹脂組成物に関する。
石油原料の代替として、近年、植物由来樹脂が注目され、各種の植物由来樹脂を利用した樹脂組成物の実用化検討が盛んに行われている。植物由来樹脂を利用した樹脂組成物の一例として、最近では、ポリ乳酸をはじめとする生分解性樹脂が特に注目され、各種用途で製品化されつつある。前記の生分解性樹脂の用途としては、容器包装や農業用フィルム等のように使用期間が短く、廃棄を前提とした用途や、家電製品やOA機器のハウジング及び自動車用部品などのように、初期の特性を長期間保持できるような高機能用途まで、実に多岐にわたっている。
植物由来樹脂の多くは結晶性樹脂であり、耐熱性など、その本来の材料特性を発揮させるためには、樹脂を結晶化させることが重要である。しかし、植物由来樹脂の大部分の結晶化速度は遅く、結晶化が終了した成形体を得るためには、成形加工時において、樹脂の結晶化温度に調節した金型内部に長時間保持するか、成形後に成形品を結晶化温度にてアニール処理する必要があった。しかし、成形加工時における金型内部での長時間の保持は、実用的ではなく、且つ結晶化が不十分になりやすく、また、成形後のアニール処理による結晶化は、成形品が結晶化する過程で変形しやすいという欠点がある。
そこで、かかる問題点を改善すべく、植物由来樹脂の結晶化速度を向上させるための様々な方法が提案されている。例えば、特許文献1(特開平9−278991号公報)には、ポリ乳酸などの脂肪族ポリエステルに脂肪族アミド等の透明核剤を添加することによって、透明性及び結晶性を併有する成形体が得られることが記載されている。
特開平9−278991号公報
しかしながら、上記特許文献1に例示されている脂肪族アミド等の透明核剤を添加した場合、透明核剤を無添加のポリ乳酸の場合に比べ結晶化速度の向上は認められるものの、その効果は十分ではなく、このため十分な結晶化度を有する成形体を得るためには成形後に熱処理する必要がある。また、結晶化度が低いため、例えば射出成形の際に金型内での結晶固化が不十分となりやすく、その結果、十分な離型性が得られず、さらには離型時に成形体が変形しやすくなるなどの欠点がある。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、結晶化速度が十分に速く、成形性及び耐熱性に優れた植物由来樹脂複合材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、カルボン酸アミドやカルボン酸エステルのうち、分子中の特定の部位に極性基を有するものを結晶核剤として添加した場合に、それ以外のカルボン酸アミドやカルボン酸エステルを添加した場合に比べて植物由来樹脂の結晶化速度が飛躍的に向上することを見出した。
さらに、ケナフ繊維などの繊維を添加した場合に、当該結晶核剤又はケナフ繊維などの繊維のみをそれぞれ添加した場合に比べて、植物由来樹脂の成形性が向上することと、さらに驚くべきことに、耐熱性が飛躍的に向上することを見出した。これにより、成形性に優れ、かつ耐熱性にも優れる本発明の熱可塑性樹脂組成物を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の[1]〜[9]の事項により特定される熱可塑性樹脂組成物に関する。
[1]熱可塑性の植物由来樹脂および、分子中に少なくとも2個の極性基を有し、その中のいずれか2個の極性基の間隔が34±4オングストロームである低分子化合物(但し、エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミドを除く)の1種または2種以上からなる有機結晶核剤を含む熱可塑性樹脂組成物。
[2]前記有機結晶核剤が、前記所定の間隔で極性基が置換するカルボン酸アミドおよびカルボン酸エステルから選択される1種または2種以上の低分子化合物からなるものである[1]に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[3]前記極性基が、含酸素置換基、含窒素置換基およびハロゲン基から選択される1種または2種以上の基である[1]または[2]に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[4]前記極性基が、水酸基、グリシジル基、カルボキシル基、アミノ基および、ニトロ基、シアノ基、イソシアネート基から選択される1種または2種以上の基である[1]から[3]のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[5]さらに繊維を、熱可塑性樹脂組成物の総量に占める重量割合で40質量%以下含有せしめたことを特徴とする、[1]から[4]のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[6]熱可塑性の植物由来樹脂およびエチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミドからなる有機結晶核剤を含む熱可塑性樹脂組成物であって、熱可塑性樹脂組成物の総量に占める重量割合で40質量%以下で繊維を含有せしめたことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
[7]前記繊維が、植物由来繊維、合成有機繊維および無機繊維から選択される1種または2種以上の繊維であることを特徴とする、[5]または[6]に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[8]前記繊維の平均繊維長(破砕片を除く繊維の数平均繊維長)が100μm〜20mmであることを特徴とする[5]から[7]のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
[9]前記繊維が300μm〜20mmの繊維長の繊維を含むことを特徴とする[5]から[8]のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
本発明では、カルボン酸アミドやカルボン酸エステルなどの低分子化合物の特定の部位に存在する極性基のそれぞれと植物由来樹脂との間の高い化学的親和性により、当該化合物の近傍に存在する植物由来樹脂が溶融状態から冷却されると可及的速やかに結晶状態となって多数の結晶核を生成する。この効果により、成形性に優れた熱可塑性樹脂組成物が実現される。
また、植物由来樹脂中でのケナフ繊維などの繊維と本発明の有機結晶核剤との共存により、繊維の周囲にポリ乳酸分子が速やかに凝集して、組成物の耐熱性の向上に良好な効果をもたらす原因となる結晶相、いわゆるトランスクリスタル層の成長が特異的に促進されるという効果も得られると推察できる。従って、結晶核の生成及びトランスクリスタル層の生成の促進における、本発明の有機結晶核剤と繊維との想定外の相乗効果により、耐熱性、成形性に優れた熱可塑性樹脂組成物が実現される。
この結果、本発明は、結晶化速度が十分に速く、成形性に優れた植物由来樹脂複合材料が提供でき、さらに繊維を添加した場合、結晶化速度が十分に速く、成形性と耐熱性に優れた植物由来樹脂複合材料を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性の植物由来樹脂(以下、単に「植物由来樹脂」という)と、分子中の特定の部位に極性基を有するカルボン酸アミドやカルボン酸エステルなどの低分子化合物の1種または2種以上からなる有機結晶核剤を含有する組成物、および、植物由来樹脂と、分子中の特定の部位に極性基を有するカルボン酸アミドやカルボン酸エステルなどの低分子化合物からなる有機結晶核剤とケナフ繊維をはじめとする繊維を含有する組成物である。
本発明における、植物由来樹脂としては、植物に由来するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、トウモロコシや芋などに含まれる糖質を出発原料として得られる、ポリ乳酸やコハク酸を使用することができる。コハク酸を基にした植物由来樹脂としては、ポリブチレンサクシネートなどのエステル類がある。また、澱粉、アミロース、セルロース、セルロースエステル、キチン、キトサン、ゲランガム、カルボキシル基含有セルロース、カルボキシル基含有デンプン、ペクチン酸、アルギン酸などの多糖類なども植物由来樹脂である。
また、微生物により合成されるヒドロキシブチレート及び/またはヒドロキシバリレートの重合体であるポリベータヒドロキシアルカノエート(ゼネカ社製、商品名:バイオポール等)などは、植物由来ではないが、石油資源を必要としない点で、植物由来樹脂と同様の意義を持つため使用することが出来る。
以上の様な植物由来樹脂の中でも、人工合成した生分解性オリゴマー及びポリマー、人工合成した生分解性オリゴマー及びポリマーの変性体、天然合成した生分解性オリゴマー及びポリマーの変性体が、分子間の結合力が適度であるため熱可塑性に優れ、溶融時の粘度が著しく上昇することは無く、良好な成形加工性を有するため好ましい。なかでも、結晶性を有するポリエステル類及びポリエステル類の変性体が好ましく、脂肪族ポリエステル類及び脂肪族ポリエステル類の変性体が更に好ましい。また、ポリアミノ酸類及びポリアミノ酸類の変性体が好ましく、脂肪族ポリアミノ酸類及び脂肪族ポリアミノ酸類の変性体が更に好ましい。また、ポリオール類及びポリオール類の変性体が好ましく、脂肪族ポリオール類及び脂肪族ポリオール類の変性体が更に好ましい。
また、石油由来の樹脂も、植物由来樹脂に混合することが可能である。石油由来の樹脂として、例えば、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、シアネート系樹脂、イソシアネート系樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、熱硬化型ポリイミド、熱硬化型ポリアミド、スチリルピリジン系樹脂、ニトリル末端型樹脂、付加硬化型キノキサリン、付加硬化型ポリキノキサリン樹脂などの熱硬化性樹脂と、前記植物由来樹脂とのアロイが挙げられる。熱硬化性樹脂を使用する場合は、硬化反応に必要な硬化剤や硬化促進剤を使用できる。
本発明における有機結晶核剤となる低分子化合物とは、その分子量が1,000以下の化合物であり、より好ましくは分子量100〜900の化合物である。当該低分子化合物の分子量が1,000を超えると、植物由来樹脂との相溶性が低下して、分散性が低下したり成形体からブリードアウトしたりする場合がある。なかでも、カルボン酸アミド及びカルボン酸エステルが好ましく、1種の化合物でも複数の化合物を混合して使用してもよい。
カルボン酸アミドとしては、脂肪族モノカルボン酸アミド、脂肪族ビスカルボン酸アミド、および芳香族カルボン酸アミドが挙げられ、カルボン酸エステルとしては、脂肪族モノカルボン酸エステル、脂肪族ビスカルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステルが挙げられる。これらの化合物が有するアミド基またはエステル基は1個でも2個以上でもよい。これらの中でも、アミド基を含む化合物は、エステル基を含む場合に比べて融点が高く、本発明における熱可塑性樹脂組成物の成形時に、植物由来樹脂の結晶化を起こさせる原因となる結晶核を速やかに生成することができるため好ましい。さらに、ビスアミドは結晶化速度をより向上させることができる点で特に好ましい。
脂肪族モノカルボン酸アミド、脂肪族ビスカルボン酸アミドおよび芳香族カルボン酸アミドの具体例としては、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、N−オレイルパルミチン酸アミド、N−オレイルオレイン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステアリルオレイン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスイソステアリン酸アミド、ブチレンビスステアリン酸アミド、p−キシリレンビスステアリン酸アミドなどを例示することができる。
脂肪族モノカルボン酸エステル、脂肪族ビスカルボン酸エステルおよび芳香族カルボン酸エステルの具体例としては、ラウリン酸エステル、パルミチン酸エステル、オレイン酸エステル、ステアリン酸エステル、エルカ酸エステル、N−オレイルパルミチン酸エステル、N−オレイルオレイン酸エステル、N−オレイルステアリン酸エステル、N−ステアリルオレイン酸エステル、N−ステアリルステアリン酸エステル、N−ステアリルエルカ酸エステル、メチレンビスステアリン酸エステル、エチレンビスラウリン酸エステル、エチレンビスカプリン酸エステル、エチレンビスオレイン酸エステル、エチレンビスステアリン酸エステル、エチレンビスエルカ酸エステル、エチレンビスイソステアリン酸エステル、ブチレンビスステアリン酸エステル、p−キシリレンビスステアリン酸エステルなどを例示することができる。
本発明における低分子化合物が有する極性基としては、含酸素置換基および含窒素置換基、ハロゲン基の中であれば何れもよい。本発明における低分子化合物は、これらの極性基を少なくとも2個有し、その中のいずれか2つの極性基間の間隔が、34±4オングストロームであることが好ましい。2つの極性基間の間隔とは、分子全体を構成する各原子がそれぞれの結合において既知の結合角を満たしながら、分子全体が最も伸展した状態において、極性基が結合している炭素原子間の直線的距離である。これらの化合物が有する極性基の数は3つ以上でもよい。また、極性基の種類は、より具体的には、含酸素置換基には、水酸基および、グリシジル基、カルボキシル基等が含まれ、含窒素置換基には、アミノ基および、ニトロ基、シアノ基、イソシアネート基等が含まれる。また、ひとつの分子中に異なる種類の極性基が含まれていてもよい。ただし、分子構造中に含まれる極性基の種類が複数に及ぶ場合、および極性基の数が3つ以上に及ぶ場合は、極性基間の化学的な相互作用による影響から、上記の極性基のうち、二つの極性基間の間隔が分子全体を構成する各原子がそれぞれの結合において既知の結合角を満たしながら、分子全体が最も伸展した状態において34±10オングストロームの範囲にある場合も好ましく機能することがある。なお、本発明における「置換」とは、極性基を有さない場合の分子中の炭素原子に結合する水素原子を置換することを意味する。
本発明の最も特徴とするところは、極性基間の間隔が植物由来樹脂の結晶化に特異的に影響していることを見いだした点であり、従来、極性基間の間隔を規定することで、優れた結晶化速度を達成できることは全く知られていなかった。
上記の好ましい条件を備えた、分子の一部を極性基で置換したカルボン酸アミドおよびカルボン酸エステルとしては、例えば、エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−10−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−10,11−ジヒドロキシステアリン酸アミド、、エチレンビス−12−アミノステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−10−アミノステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−9,10−ジアミノステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−9,10−ジアミノステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−10,11−ジアミノステアリン酸アミド、、エチレンビス−12−シアノステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−10−シアノステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−9,10−ジシアノステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−9,10−ジシアノステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−10,11−ジシアノステアリン酸アミド、、エチレンビス−12−グリシジルステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−10−グリシジルステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−9,10−ジグリシジルステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−9,10−ジグリシジルステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−10,11−ジグリシジルステアリン酸アミド、、エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−10−ヒドロキシステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−10,11−ジヒドロキシステアリン酸エステル、、エチレンビス−12−アミノステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−10−アミノステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−9,10−ジアミノステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−9,10−ジアミノステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−10,11−ジアミノステアリン酸エステル、、エチレンビス−12−シアノステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−10−シアノステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−9,10−ジシアノステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−9,10−ジシアノステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−10,11−ジシアノステアリン酸エステル、、エチレンビス−12−グリシジルステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−10−グリシジルステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−9,10−ジグリシジルステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−9,10−ジグリシジルステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−10,11−ジグリシジルステアリン酸エステル、、などがある。この中でも、水酸基で置換したカルボン酸アミド、すなわちエチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−10−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−10,11−ジヒドロキシステアリン酸アミド、、などは、植物由来樹脂の結晶化速度をより向上させることができる点で好ましい。さらに、カルボン酸ビスアミドの2つのアミド結合の間にメチレン基が2個以上8個以内、あるいは、フェニル基が1つ以上4つ以下含まれているビスアミドで、水酸基の置換基が3個以上6個以内のカルボン酸ビスアミド、すなわちヘキサメチレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−10,11−ジヒドロキシステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミドなどは特に好ましい。
また、分子の一部を極性基で置換したカルボン酸アミドおよびカルボン酸エステルの融点は、好ましくは20〜300℃である。当該低分子化合物の融点が20℃未満であると成形体からブリードアウトして成形体の外観が損なわれる傾向にあり、他方、300℃を超えると一般的な成形加工条件では溶融させにくいため、成形加工性が低下する傾向にある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、分子の一部を極性基で置換した低分子化合物からなる有機結晶核剤の含有量は、植物由来樹脂100質量%に対して0.01〜20質量%であることが好ましく、0.1〜10質量%であることがより好ましい。極性基を有する低分子化合物からなる有機結晶核剤の含有量が前記下限値未満であると、剛性及び結晶化速度の向上の程度が不十分となる傾向にあり、他方、前記上限値を超える場合には、可塑剤的作用が過剰に強く発現するようになるために、剛性が低下したり、成形体からブリードアウトしたり、成形体の外観が損なわれる傾向が顕著になる恐れがある。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、さらに繊維を含有することにより、より高い耐熱性を付与することができる。繊維を使用する場合には、本発明の熱可塑性樹脂組成物の総量に占める繊維の重量割合が40質量%以下になるようにすると、耐衝撃性や成形性が特に優れるので好ましい。
本発明における繊維としては、ケナフなどの植物繊維、アラミド繊維や全芳香族ポリエステル繊維といった合成有機繊維、ガラス繊維、金属繊維といった無機繊維を使用することができる。これらは1種でも良く、また2種以上を混合して使用してもよく、また異なる種類の繊維を混合して使用してもよい。
本発明における植物繊維とは、植物に由来する繊維をいい、具体例として、木材、ケナフ、竹、麻類などから得られる繊維を挙げることができる。これらの繊維は、平均繊維長が20mm以下のものが好ましい。また、これらの植物繊維を脱リグニンや脱ペクチンして得られるパルプ等は、熱による分解や変色といった劣化が少ないため特に好ましい。ケナフや竹は光合成速度が速く成長が速いので、二酸化炭素を多量に吸収できることから、二酸化炭素による地球温暖化、森林破壊という地球問題を同時に解決する手段の一つとしても優れているので、植物繊維の中でも好ましい。
本発明における合成有機繊維としては、アラミド繊維やナイロン繊維などのポリアミド繊維、ポリアリレート繊維やポリエチレンテレフタレート繊維などのポリエステル繊維、超高強度ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、などが挙げられる。
アラミド繊維やポリアリレート繊維は芳香族化合物であり、他の繊維に比べ耐熱性が高く、かつ高強度であること、淡色であることから樹脂に添加しても意匠性を損なわないこと、比重も低いことから、特に望ましい。
本発明における無機繊維としては、炭素繊維、金属繊維、ガラス繊維、金属ケイ酸塩、無機酸化物繊維、無機窒化物繊維などが上げられる。
上記の各繊維の形状は、繊維断面を円状ではなく、多角形、不定形あるいは凹凸のある形状のもので、アスペクト比が高いものや、繊維径の小さいものが、樹脂との接合面積が大きくなるため、望ましい。
また、上記の各繊維には必要に応じて、基材となる樹脂との親和性または繊維間の絡み合いを高めるために、表面処理を施すことができる。表面処理方法としては、シラン系、チタネート系などのカップリング剤による処理、オゾンやプラズマ処理、さらには、アルキルリン酸エステル型の界面活性剤による処理などが有効である。しかしながら、これらに特に限定されるものでは無く、充填材の表面改質に通常使用できる処理方法が可能である。
上記の各繊維の平均繊維長(破砕片を除く繊維の数平均繊維長)は、100μm〜20mmであることが好ましく、0.1mm以上10mm以下の範囲であると、特に有効である。また、300μm〜20mmの繊維長の繊維を含むことが好ましい。
その他、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、必要に応じて、無機フィラー、補強材、着色剤(酸化チタンなど)、安定剤(ラジカル補足剤、酸化防止剤など)、難燃剤(公知の金属水和物やハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤等)、公知の結晶核剤(タルク等)、抗菌剤や防かび材などを併用できる。無機フィラーとしては、シリカ、アルミナ、砂、粘土、鉱滓などを使用できる。補強材としては針状無機物などを使用できる。抗菌剤としては、銀イオン、銅イオン、これらを含有するゼオライトなどを使用できる。
以上の様な本発明の熱可塑性樹脂組成物は、射出成形法、フィルム成形法、ブロー成形法、発泡成形法などの方法により、電化製品の筐体などの電気・電子機器用途、建材用途、自動車部品用途、日用品用途、医療用途、農業用途などの成形体に加工できる。
本発明における熱可塑性樹脂組成物の各種配合成分の混合方法には、特に制限はなく、公知の混合機、たとえばタンブラー、リボンブレンダー、単軸や二軸の混練機等による混合や押出機、ロール等による溶融混合が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形する方法としては、特に制限はなく、公知の射出成形、射出・圧縮成形、圧縮成形法等、通常の電気・電子機器製品の製造に必要とされる成形方法を用いることができる。これらの溶融混合や成形時における温度については、基材となる樹脂の溶融温度以上でかつ植物繊維や植物由来樹脂が熱劣化しない範囲を設定することが可能である。
以下、具体例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
まず、本発明例および比較例、参考例で用いた原材料について説明する。植物由来樹脂としては、ポリ乳酸樹脂(ユニチカ(株)製商品名「TE-4000」)を用いた。有機結晶核剤としてのカルボン酸アミド化合物は、エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、およびヘキサメチレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミドを使用した。ケナフ繊維としては、平均繊維長5mmの靭皮由来の繊維を用い、ガラス繊維としては、繊維径10μm、平均繊維長5mmの繊維(旭ファイバーグラス製)を用いた。無機フィラーとしては、50質量%粒径4μmの水酸化アルミニウム(酸化ナトリウム含有量0.05質量%)を用いた。
次に、本発明例及び比較例における、成形性、耐熱性の評価方法を示す。
(1)樹脂組成物の混練
下記の実施例と比較例に示した熱可塑性樹脂組成物用の各材料を、この組成物の温度が約190℃になるように設定した、混練機(二軸タイプを使用)内で、溶融混合して、射出成型用のペレットを作成した。
(2)評価用サンプルの作成
100℃で7時間以上乾燥させたペレットを用いて、金型表面温度を110℃に設定して、射出成型機で板厚3.2mmの成型体(長さ130mm、幅12mm)をそれぞれ作成し、各種評価用サンプルとした。ちなみに、射出成型機のバレルおよびノズルの温度は190℃または200℃に設定した。
(3)射出成形性の評価
(2)で成型したサンプルについて、成型性、離型性が良く、成形体の結晶固化が十分で、反り、ひけがない試験片を取り出すために要する金型内部での保持時間(冷却時間)を測定し、成型性の指標とした。
(4)耐熱性の評価
(2)で成型したサンプルについて、JIS K 7191−2に準拠して、荷重たわみ温度(HDT)を測定した。測定条件は、荷重を1.8MPa、昇温速度を2℃/min、支点間距離を100mmとした。上記のHDTを耐熱性の指標とした。
(5)DSCによる結晶化速度の測定
上記のペレットから5〜10mgの試料を採取してアルミニウム製パンに挟み、熱示差分析装置(セイコーインスツルメンツ社製、商品名「EXSTAR6200」)を用いて結晶化速度を評価した。なお、これらの測定は等速降温モードで行った。すなわち、試料を溶融した状態からある温度(本実施例の場合は20℃)まで一定の速度で降温し、結晶化に伴う吸熱ピークが現れる温度を測定し、結晶化速度の指標とした。すなわち、この温度が高い熱可塑性樹脂組成物は、より高温でも結晶化が起こりやすく、結晶化速度が大きな組成物であるといえる。なお、測定は窒素雰囲気下で行い、測定の際には以下のステップ1〜3の順で温度を変化させた。
ステップ1:昇温速度30℃/minで20℃から200℃まで昇温
ステップ2:200℃で5minの定温保持
ステップ3:降温速度5℃/minで200℃から20℃まで降温
(6)極性基の間隔の解析
分子の一部を極性基で置換した低分子化合物の極性基の間隔の解析は、分子モデリングによる解析によった。ケンブリッジソフト・コープ社製分子モデリングソフト「Chem 3D」(商品名)を用いて、分子全体を構成する各原子がそれぞれの結合において既知の結合角を満たしながら、分子全体が最も伸展した状態においての、極性基が結合している炭素原子間の間隔を求めた。
(参考例1)
植物由来樹脂としてポリ乳酸樹脂を97.5質量%、有機結晶核剤としてエチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミドを2.5質量%を混合してなる樹脂組成物を、混練機を用いて溶融混合してペレットを作成した。なお、上記の樹脂組成物の温度が約190℃になるように、混練機の温度を設定した。
次に、得られたペレットを、100℃で7時間以上、乾燥させた後、バレル温度を190℃に設定した射出成型機を使用して、評価用サンプルを成型した。上記評価方法に従い評価した結果を表1に示す。
(実施例1−46)、(比較例1−22)、(参考例2−8)
表1乃至17に示した配合の樹脂組成物を用いたこと以外は参考例1と同様にして、各種評価用サンプルを作成した。評価結果を表1乃至17に示す。
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表1乃至17において、カルボン酸アミドA〜Eは以下の化合物である。
A: エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド
B: ヘキサメチレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミド
C: p−キシリレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミド
D: ヘキサメチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミド
E: エチレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミド
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上記表1および表4、表5に示した結果から、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、従来技術にかかわる各比較例の樹脂組成物よりも、成型性に優れていることが分かる。
さらに、表2に示した実施例3と参考例3および比較例3との比較と、表3に示した実施例4と実施例5および比較例3との比較から明らかなように、植物由来樹脂に繊維と分子の一部を極性基で置換した低分子化合物を同時に添加すると、繊維を単独で添加した場合(比較例3)に比べて、樹脂組成物の耐熱性が一層向上する(実施例3、実施例4)。加えて、分子の一部を極性基で置換した低分子化合物を単独で添加した場合(参考例3、実施例5)に比べて、樹脂組成物の成形性が一層向上する(実施例3、実施例4)。
表6−表8に記載の実施例1、実施例5および実施例11−22、比較例2−3、参考例3に示すように、植物由来樹脂に繊維と分子の一部を極性基で置換した低分子化合物を同時に添加すると、分子の一部を極性基で置換した低分子化合物の添加量に関わらず、繊維を単独で添加した場合(比較例3)に比べて、樹脂組成物の耐熱性が一層向上する(実施例11〜21)。加えて、分子の一部を極性基で置換した低分子化合物を単独で添加した場合(参考例3、実施例5、実施例22)に比べて、樹脂組成物の成形性が一層向上する(実施例11〜21)。
表9−表11に記載の実施例7、実施例12、実施例15、実施例23−32、比較例2−8、参考例5、および表12、表13に記載の実施例33−37、比較例2、比較例9−13、参考例5に示すように、植物由来樹脂に繊維と分子の一部を極性基で置換した低分子化合物を同時に添加すると、繊維の添加量に関わらず、繊維を単独で添加した場合(表9記載の比較例3−8、表12記載の比較例9−13)に比べて、樹脂組成物の耐熱性が一層向上する(表10記載の実施例12、実施例23−27、表11記載の実施例15、表28−32、表13記載の実施例33−37)。加えて、分子の一部を極性基で置換した低分子化合物を単独で添加した場合(参考例5、実施例7)に比べて、樹脂組成物の成形性が一層向上する(表10記載の実施例12、実施例23−27、表11記載の実施例15、表28−32、表13記載の実施例33−37)。
表14と表15に記載の実施例38−42、比較例2、比較例14−18、および表16と表17に記載の実施例38、実施例43−46、比較例14、比較例19−22に示すように、植物由来樹脂に無機フィラーを混合した系においても、繊維と分子の一部を極性基で置換した低分子化合物を同時に添加すると、繊維の添加量に関わらず、繊維を単独で添加した場合(表14記載の比較例15−18、表16記載の比較例19−22)に比べて、樹脂組成物の耐熱性が一層向上する(表15記載の実施例39−42、表17記載の実施例43−46)。加えて、分子の一部を極性基で置換した低分子化合物を単独で添加した場合(実施例38)に比べて、樹脂組成物の成形性が一層向上する(表15記載の実施例39−42、表17記載の実施例43−46)。
本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物は、射出成型法、フィルム成形法、ブロー成形法、発泡成形法などの方法により、電気・電子機器用途、建材用途、自動車部品用途、日用品用途、医療用途、農業用途、玩具用と、娯楽用途などの成型体に加工される。

Claims (8)

  1. ポリ乳酸および、分子中に少なくとも2個の極性基を有し、その中のいずれか2個の極性基の間隔が34±4オングストロームである低分子化合物の1種または2種以上からなる有機結晶核剤を含み、前記低分子化合物が、ヘキサメチレンビス−10−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−10,11−ジヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビス−12−アミノステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−10−アミノステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−9,10−ジアミノステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−9,10−ジアミノステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−10,11−ジアミノステアリン酸アミド、エチレンビス−12−シアノステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−10−シアノステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−9,10−ジシアノステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−9,10−ジシアノステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−10,11−ジシアノステアリン酸アミド、エチレンビス−12−グリシジルステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−10−グリシジルステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス−9,10−ジグリシジルステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−9,10−ジグリシジルステアリン酸アミド、p−キシリレンビス−10,11−ジグリシジルステアリン酸アミド、エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−10−ヒドロキシステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−10,11−ジヒドロキシステアリン酸エステル、エチレンビス−12−アミノステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−10−アミノステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−9,10−ジアミノステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−9,10−ジアミノステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−10,11−ジアミノステアリン酸エステル、エチレンビス−12−シアノステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−10−シアノステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−9,10−ジシアノステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−9,10−ジシアノステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−10,11−ジシアノステアリン酸エステル、エチレンビス−12−グリシジルステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−10−グリシジルステアリン酸エステル、ヘキサメチレンビス−9,10−ジグリシジルステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−9,10−ジグリシジルステアリン酸エステル、p−キシリレンビス−10,11−ジグリシジルステアリン酸エステルから選択されることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 前記低分子化合物が、ヘキサメチレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミドまたはp−キシリレンビス−9,10−ジヒドロキシステアリン酸アミド、であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. さらに繊維を、熱可塑性樹脂組成物の総量に占める重量割合で40質量%以下含有せしめたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. ポリ乳酸およびエチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アミドからなる有機結晶核剤を含む熱可塑性樹脂組成物であって、熱可塑性樹脂組成物の総量に占める重量割合で40質量%以下で繊維を含有せしめたことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  5. 前記繊維が、植物由来繊維、合成有機繊維および無機繊維から選択される1種または2種以上の繊維であることを特徴とする、請求項3または4に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 前記繊維がケナフであることを特徴とする請求項5に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 前記繊維の平均繊維長(破砕片を除く繊維の数平均繊維長)が100μm〜20mmであることを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 前記繊維が300μm〜20mmの繊維長の繊維を含むことを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
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