JP4894111B2 - 熱処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
半導体基板の熱処理装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭化珪素(SiC)半導体装置における不純物層は、イオン注入後に活性化熱処理を行うことにより形成される。SiC中においてp型不純物は熱処理を行っても活性化しにくいという問題がある。そのため、熱処理温度を上げることにより、活性化率を向上させようとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ヒーター加熱炉でイオン注入後のSiC基板を室温から1600℃に約80分かけて上げて活性化熱処理をした後に表面をAFM(原子間力顕微鏡)で観察したところ、図9に示すように基板上の表面にステップ状の表面荒れが発生することが分かった。またさらに熱処理温度を上げてp型不純物の活性化率を向上させようとした場合、この表面荒れは更に悪化すると考えられる。特に加工が容易なオフ角を有する基板では表面荒れが発生しやすい。
【0004】
このような表面荒れが発生すると、MOS界面に凹凸が生じて電子が流れにくくなったり、電極接触抵抗が大きくなるなど、デバイス特性への悪影響が生じる。こうした表面荒れはSiC構成元素のSiが高温時に抜けることによるマイグレーション(再結晶化)によって発生し、活性化熱処理温度とこのマイグレーション発生温度との間には以下のような関係が成り立つ。
【0005】
活性化熱処理温度(1500℃以上)≧マイグレーション発生温度(1420℃)
つまり、SiCにおいてp型不純物の活性化熱処理を行うと必ずマイグレーションによる表面荒れが発生してしまうため、p型不純物の高活性化と表面荒れ抑制を両立することは困難である。
【0006】
この問題を解決するため、強力なランプの光を直接SiC基板に当て、短時間の熱処理を行うことにより、原子の移動時間を与えないようにして、不純物の高活性化と表面荒れの抑制を両立できるランプアニール法を考案している。しかしながら、このランプアニール法では、複数のランプからの光を集光して基板に当てるため、大面積処理が困難で、面内温度のばらつきも大きく、制御が困難であるといった問題がある。またこれらの問題から、量産性に乏しいといった問題が発生する。
【0007】
そこで本発明は、上述した問題点を解決し、大面積処理が可能で、制御が容易な量産性に優れた熱処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上述した問題点を解決するためになされた請求項1に記載の熱処理装置によれば、予め領域に半導体基板が搬送されるため半導体基板の温度を短時間で高温に上げることができる。また、この領域は予め1500℃から2300℃に加熱されているため、熱処理面内の温度分布のばらつきを抑えることができ、大面積熱処理が可能となり、量産性に優れる。また、予め領域を所望の温度に加熱するだけでよいので、ウェハにランプの光を直接当てて加熱する場合のように細かな制御が不要となり、制御が容易である。
【0009】
特に半導体基板内に熱処理温度で昇華する元素等が含まれる場合には、こうした昇華が進行する前に熱処理を完了させることができる。例えば、半導体基板にSiを含む場合、このような高温(1500℃以上)では、半導体基板中のSiの昇華(Si抜け)が発生するが、従来に比べ短時間で熱処理を完了できるためSi抜けの進行を抑制できる。例えば請求項2に示すように、半導体基板が炭化珪素半導体である場合には、炭化珪素半導体中のSi抜けを抑制することができる。特に請求項3のようにイオン注入により炭化珪素半導体へ導入された不純物の活性化を行う場合には、Si抜けによる半導体基板の表面荒れが進行する前に完了させることができる。
【0010】
このような熱処理時の雰囲気を、請求項4に示すように不活性ガスとすれば、熱処理時の半導体基板表面への反応物の形成を抑制することができる。こうした不活性ガスとしては例えば請求項5に示すようにArやHeまたはその混合ガスなどを用いることができる。
【0011】
また、例えば炭化珪素半導体基板に対する熱処理時の雰囲気は、請求項6に示すようにSiH 4 +H 2 雰囲気としてもよい。こうすることで平衡状態が実現され炭化珪素半導体基板からのSi抜けが抑制されて、表面荒れを抑えることができる。
また、雰囲気圧力は、請求項7に示すように665hPa以上にするとよい。雰囲気圧力を高くした状態で熱処理を行えば、半導体基板表面からのSi抜けが起こりにくくなり、表面荒れの発生をさらに抑制できる。
【0012】
予め1500℃〜2300℃に加熱された領域内に半導体基板を搬送する構成の場合には、請求項8に示すように、予め加熱されたホットウォールの輻射熱を直接半導体基板に当てるようにするとよい。このようにすることで、さらに早く半導体基板の温度を所望の熱処理温度に上げることができる。したがって、表面荒れ等の発生を抑制することができる。
【0013】
そしてこの輻射熱は半導体基板の片面に当たるようにしてもよいし、請求項9に示すように両面に同時に当たるようにしてもよい。両面に当たるようにすれば、さらに急激に半導体基板の温度を上げることができる
【0014】
こうしたホットウォールの加熱は請求項10に示すようにランプ、ヒーター線、高周波の少なくともいずれか1を用いて行うことができる。予め領域を加熱し、その領域に半導体基板を搬送するので、これら熱源の出力を細かく制御する必要がなく、制御が容易となり、熱処理装置のコストを抑えることができる。
【0015】
ホットウォールは請求項11に示すように高融点材料で構成するのが望ましい。高融点材料とは1500℃以上の融点を持つ材料であり、具体的には請求項12に示すように、W,Ta,SiCまたはCで構成したものを用いることができる。
【0016】
高融点材料としてSiCを用いる場合には、請求項13に示すように3C−SiCの焼結によりホットウォールを構成するとよい。またCを用いる場合には、請求項14に示すようにアモルファスカーボンの焼結によりホットウォールを構成するとよい。
【0017】
こうした熱処理装置は、請求項15に示すように複数の半導体基板を同時に処理できるように構成するようにしてもよい。例えば複数の半導体基板を1度に予め加熱された領域内に搬送する。このようにすれば、半導体装置の製造効率を高めることができる。
【0018】
高温領域生成手段及び搬送手段は、例えば請求項16に示すように構成することができる。半導体基板はホットウォールと対向させて輻射熱を直接半導体基板に当てて熱処理するのが望ましいが、このような構成の場合には、半導体基板を立てて搬送する必要があるため、搬送中に半導体基板が治具から落下する可能性がある。そこで、請求項17に示すように半導体基板を載置する面の傾斜角度を水平面に対して70°から85°にするとよい。このようにすることで、搬送中に半導体基板が滑り落ちるのを防止することができ、確実に高温の領域内に搬送することができるとともに、ホットウォールと半導体基板面とをほぼ対向させることができ輻射熱を直接半導体基板に当てることができる。
【0019】
して、予め1500℃から2300℃に加熱された領域内で所望の時間熱処理を行った後、請求項18に示すように、その領域から半導体基板を移動して冷却する。あるいは、請求項19に示すように、その領域自体を冷却する。例えば、半導体基板がSiCの場合には、降温時も短時間で1400℃以下まで下げることが重要となる。このように冷却を行うことにより降温時間を短縮することができる。
【0020】
例えばSiC基板にイオン注入により導入された不純物の活性化を行う場合などには、高温に加熱された領域での熱処理時間は10秒程度とするとよい。このようにすれば、Si抜けの進行を抑制することができ、不純物の活性率向上と表面荒れ抑制を両立することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうることは言うまでもない。
[第1実施例]
本実施例の熱処理装置1は、図1に示すように、SiCウェハ3にイオン注入された不純物の活性化熱処理を行うための装置であり、高温領域生成手段として、図示しない高周波電源に接続されたRFコイル10と、RFコイル10の内部に設けられたホットウォール12とを備えている。また、ホットウォール12の内部に半導体基板であるSiCウェハ3を搬送するための搬送手段として、図示しない搬送アームを備える。搬送アームの下端には治具14が取り付けられており、図示しないモータ等で構成された駆動機構により上下に移動可能に構成されている。
【0023】
ホットウォール12は、断面が略円形の筒状体であり、SiCウェハ3にイオン注入された不純物の活性化熱処理が行われる温度領域(1500℃〜2300℃)よりも高い融点を持つ材料を用いている。具体的には、W、Ta、SiC又はCで構成したものを用いることができる。高融点材料としてSiCを用いる場合には、3C−SiC粒子の焼結によりホットウォール12を構成すると好ましく、またCを用いる場合には、アモルファスカーボンの焼結によりホットウォール12を構成するとよい。
【0024】
SiCウェハ3の活性化熱処理は、RFコイル10への通電により、ホットウォール12を加熱して1500℃〜2300℃の範囲の所望の温度(熱処理の目的に応じた温度)のホットウォール12に挟まれた高温領域5を生成した後に、SiCウェハ3をこの高温領域5に移動させて行う。すなわち、SiCウェハ3を治具14に載置した後、搬送アームを下降させ、高温領域5内にSiCウェハ3が留まるように停止させることで、所望の時間(熱処理の目的に応じた時間)、熱処理を行う。
【0025】
このときSiCウェハ3には、ホットウォール12からの輻射熱が直接当たって温度が上がるため、従来のようにウェハを載せている治具14が暖まってからSiCウェハ3の温度を上げる場合に比べ、昇温速度が速く、短時間で熱処理を行うことができる。
【0026】
また、従来のようにランプ等で直接SiCウェハ3を加熱する場合と比べ、予め均一に加熱された高温領域5にSiCウェハ3を移動するため、輻射される熱量を容易に均一にすることができる。したがって、SiCウェハ3の熱処理面内の温度分布は非常に小さく抑えることができる。
【0027】
なお、SiCの不純物活性化熱処理を行う場合、目的とする温度に達してから10秒程度の熱処理時間とするとよい。このようにすることで、マイグレーションによる表面荒れの進行を抑制することができる。特にSiCウェハ3が、表面にオフ角の付いたウェハである場合に、優れた効果を発揮する。
【0028】
所望の時間の間、高温領域5内にSiCウェハ3を留めた後、搬送アームを引き上げて高温領域5から出す。これにより熱処理は完了し、搬送アームとウェハは同時に冷却される。
なお熱処理は、不活性ガス雰囲気中で行うとよい。これにより、SiCウェハ3の表面への反応物の形成を抑制することができる。不活性ガスとしては、Ar、Heまたはそれらの混合ガスを用いることができる。雰囲気圧力は、665hPa以上とするとよい。これにより、SiCウェハ3の表面からのSi抜けが起こりにくくなり、表面荒れの発生を抑制できる。
【0029】
また、SiC雰囲気中(例えば、SiH4+H2雰囲気など)で行ってもよい。このようにした場合、SiCウェハ3の内部と雰囲気との間でSiの平衡状態が実現され、SiCウェハ3の表面からのSi抜けを抑えることができ、表面荒れの発生をさらに抑制できる。また、反応性のエッチングガス雰囲気中(例えば、H2、HCl雰囲気など)で熱処理を行ってもよく、その様にした場合、SiCウェハ3の表面のエッチングが行われて、表面荒れの発生をさらに抑制することができる。
【0030】
またSiCウェハ3を高温領域5に留めた後、搬送アームを引き上げてウェハ3を冷却することとしたが、SiCウェハ3を高温領域5内で留めたままRFコイル10への通電をオフにして、自然に冷却してもよい。あるいは、例えば低温のガスをSiCウェハ3へ吹き付けるなどして強制的に冷却してもよい。
【0031】
そして、搬送アームは、下降させて高温領域5で熱処理後、上昇させて冷却することとしたが、例えば、搬送アームを上昇させて高温領域5に搬送してもよいし、熱処理後、搬送アームを下降させて冷却してもよい。
[第2実施例]
本実施例は、図2に示すように、第1実施例において治具14の形状を変更し、ホットウォール12とRFコイル10との間に熱の逃げを防止するため断熱材16を設けたものであり、その他の部分に関する構成、効果、変更例等は第1実施例と同様である。
【0032】
治具14は図2に示すように複数のウェハがセットできるように底面を多角形(4角形)とし、一度に処理できるSiCウェハ3の枚数を増やしたものである。図2に示した治具14では底面を4角形とし、その側面の4面それぞれにSiCウェハ3の大きさに合わせたざぐりを入れたSiCウェハ3の載置部を設けている。この載置部にSiCウェハ3を載置することで4枚のSiCウェハ3を同時に処理することができる。なお、図2では底面を4角形とした場合を例示したが、例えば6角形にすれば6枚、8角形にすると8枚のウェハを同時に処理することができる。このように治具14のSiCウェハ3を載せる部分の立体形状を工夫すると、さらにたくさんのウェハを同時に処理することができる。
【0033】
この治具14は、例えば略立方体形状としてその側面にSiCウェハ3をセットするようにしてもよいが、図2に示すように上面を底面より小さくして、側面の傾斜角度を水平面に対して70°から85°の範囲(例えば80°)にするとよい。このようにすれば、SiCウェハ3の搬送中の落下等を防止することができる。
【0034】
このような構成の熱処理装置1での温度状態を図3に示す。図3(a)は、SiCウェハ3をセットした治具14に取り付けられた搬送アーム15を下降させ、2000℃の高温領域5内にSiCウェハ3が留まるように停止させて、10秒程度の熱処理を行った後、搬送アーム15を上昇させて冷却した場合の温度状態を示す図である。また、図3(b)は、同様にして熱処理を行った後、搬送アーム15を上昇させずにRFコイルへの通電をオフにして、自然に冷却した場合の温度状態を示す図である。SiCウェハ3は、高温領域5への搬送された際に短時間で室温(RT)から熱処理温度である2000℃に達する。そして10秒程度で不純物活性化熱処理が完了する。したがって、従来の方法に比べて、マイグレーションによるSiCウェハ3の表面荒れの進行を抑えることができ、生産効率も高めることができる。
【0035】
なお、本実施例では、治具14は円形のSiCウェハ3をセット可能な構成としたが、例えば、小さいチップ型のサンプルをセット可能なチップサイズに合ったくぼみを複数設ければ、複数のチップを同時に熱処理できる。
[第3実施例]
本実施例は、第2実施例において、治具14の構成を変更したものである。その他の部分の構成、効果、変更例等は第2実施例と同様である。
【0036】
本実施例の治具14は、図4に示すように、SiCウェハ3をセットした際に、SiCウェハ3の両面から、ホットウォール12からの輻射熱を受けるように構成したものである。すなわち、治具14にはSiCウェハ3のサイズと略同一サイズの貫通孔が設けられており、SiCウェハ3がこの貫通孔内にセットされた際に倒れないようにするためのガイド機構(例えばウェハの厚さと略同等の厚さの溝)が設けられている。
【0037】
図5にこのような構成の熱処理装置1における温度変化を示す。図5(a)は、SiCウェハ3をセットした治具14に取り付けられた搬送アーム15を下降させ、2000℃の高温領域5内にSiCウェハ3が留まるように停止させて、10秒程度、熱処理を行った後、搬送アーム15を上昇させて冷却した場合の温度状態を示す図であり、図5(b)は、熱処理を行った後、搬送アーム15を上昇させずにRFコイルへの通電をオフにして、自然に冷却した場合の温度状態を示す図である。SiCウェハ3は、高温領域5への搬送された際に短時間で室温(RT)から熱処理温度である2000℃に達する。そして、10秒程度で不純物活性化熱処理が完了する。したがって、従来の方法に比べて、マイグレーションによるSiCウェハ3の表面荒れの進行を抑えることができるので、大面積処理が可能となり、直接ランプの光を照射する場合のようなきめ細かな温度制御が不要となって、生産効率も高めることができる。
[第4実施例]
本実施例の熱処理装置1は、図6に示すように、SiCウェハ3にイオン注入された不純物の活性化熱処理を行うための装置であり、高温領域生成手段として、図示しない高周波電源に接続されたRFコイル10と、RFコイル10の内部に設けられたステージ18とを備えている。また、ステージ18上へSiCウェハ3を搬送するための搬送手段として搬送アーム15と搬送アーム15の下端に取り付けられたウェハセット台17を備える。
【0038】
ステージ18は、上面にSiCウェハ3を載置可能であり、その上面がSiCウェハ3の熱処理面と同等の大きさを持つ円柱体である。ステージ18は、SiCウェハ3にイオン注入された不純物の活性化熱処理が行われる温度領域(1500℃〜2300℃)よりも高い融点を持つ材料を用いている。具体的には、W、Ta、SiC又はCで構成したものを用いることができる。高融点材料としてSiCを用いる場合には、3C−SiC粒子の焼結によりステージ18を構成すると好ましく、またCを用いる場合には、アモルファスカーボンの焼結によりステージ18を構成するとよい。ステージ18の熱容量は、SiCウェハ3に対して10倍程度とする。
【0039】
ウェハセット台17には図7に示すように中心部にステージ18の上面の直径より大きく、かつ、SiCウェハ3の直径より小さい直径の貫通孔17aが設けている。また、ウェハセット台17の上面部分には、貫通孔17aを取り巻くようにSiCウェハ3を載せるための凹部17bを設けている。
【0040】
RFコイル10への通電により、ステージ18を加熱して1500℃〜2300℃の範囲の所望の温度(熱処理の目的に応じた温度)にした後、搬送アーム15を下降させSiCウェハ3を載せたウェハセット台17の貫通孔17aにステージ18を通し、SiCウェハ3をステージ18上に置き去りにして、さらに下降する(図6及び、図7の中央の図を参照)。そして、搬送アーム15を上昇させて、SiCウェハ3をステージ18から奪い去り、熱処理を完了する(図7の右側の図を参照)。SiCウェハ3がステージ18上に載置されている時間は、所望の時間(熱処理の目的に応じた時間)とし、例えば10秒とする。
【0041】
なお、ステージ18の熱容量は、SiCウェハ3に比べて十分大きいためSiCウェハを載せた時にステージ18の温度が下がることはない。また予め1500℃から2300℃の高温に加熱されているステージ18上にSiCウェハ3を置き去りにするため、昇温速度が速く短時間で熱処理を行うことができる。
【0042】
図8にこのような構成の熱処理装置1における温度変化を示す。図8(a)は、2000℃のステージ18上にSiCウェハ3を10秒間置き去りにして熱処理を行った後、搬送アーム15を上昇させて冷却した場合の温度状態を示す図であり、図5(b)は、熱処理を行った後、搬送アーム15を上昇させずにRFコイルへの通電をオフにして、自然に冷却した場合の温度状態を示す図である。
【0043】
SiCウェハ3は、ステージ18上へ搬送された際に短時間で室温(RT)から熱処理温度である2000℃に達する。そして10秒程度で不純物活性化熱処理が完了する。したがって本熱処理装置1によれば、SiCウェハ3を高速に昇温させることができ、均一にしかも短時間での熱処理が可能となるため、SiCウェハ3の表面からのSi抜けの進行を抑制することができ、SiCウェハ3の表面荒れの発生を抑制できる。したがって、大面積処理が可能となり、生産性も向上する。また、ランプの光を直接SiCウェハ3に照射する場合に比べきめ細かな熱源の制御等が不要となり、制御が容易である。
【0044】
なお、熱処理の際の雰囲気については、第1実施例と同様に、不活性ガス雰囲気、SiH4+H2雰囲気、エッチングガス雰囲気などを用いることができ、それぞれ第1実施例で述べた効果と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の熱処理装置の構成を示す説明図である。
【図2】第2実施例の熱処理装置の構成を示す説明図である。
【図3】第2実施例の熱処理装置における高温領域とウェハの温度変化の例を示す図である。
【図4】第3実施例の熱処理装置の構成を示す説明図である。
【図5】第3実施例の熱処理装置における高温領域とウェハの温度変化の例を示す図である。
【図6】第4実施例の熱処理装置の構成を示す説明図である。
【図7】第4実施例の熱処理装置の構成と搬送アームの動きを示す説明図である。
【図8】第4実施例の熱処理装置における高温領域とウェハの温度変化の例を示す図である。
【図9】従来の熱処理装置におけるSiCウェハの表面荒れを示す図である。
【符号の説明】
1…熱処理装置
3…SiCウェハ
5…高温領域
10…RFコイル
12…ホットウォール
14…治具
15…搬送アーム
16…断熱材
17…ウェハセット台
17a…貫通孔
17b…凹部
18…ステージ

Claims (19)

  1. 筒状のホットウォールを加熱して、前記ホットウォール内に予め1500℃〜2300℃に加熱された領域を生成する高温領域生成手段と、
    前記高温領域生成手段によって生成された前記領域内に前記ホットウォールと対向するように半導体基板を搬送することにより前記半導体基板の熱処理を行う搬送手段と、を備え、
    前記搬送手段は、前記半導体基板の両面が露出した状態で前記半導体基板を保持する治具を備えていること
    を特徴とする熱処理装置。
  2. 請求項1に記載の熱処理装置において、
    前記半導体基板は、炭化珪素半導体を含むこと
    を特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の熱処理装置において、
    前記熱処理は、炭化珪素半導体にイオン注入により導入された不純物の活性化熱処理であること
    を特徴とする熱処理装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記領域内の雰囲気を不活性ガスとする手段を備えること
    を特徴とする熱処理装置。
  5. 請求項4に記載の熱処理装置において、
    前記不活性ガスは、Ar,Heまたはその混合ガスであること
    を特徴とする熱処理装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記領域内の雰囲気をSiH 4 +H 2 雰囲気とする手段を備えること
    を特徴とする熱処理装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記領域内の雰囲気圧力を665hPa以上にする手段を備えること
    を特徴とする熱処理装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記搬送手段は、予め加熱されたホットウォールの輻射熱が直接半導体基板に当たる位置に前記半導体基板の搬送を行う手段であること
    を特徴とする熱処理装置。
  9. 請求項8に記載の熱処理装置において、
    前記搬送手段は、前記輻射熱半導体基板の両面から当たる位置に前記半導体基板の搬送を行う手段であること
    を特徴とする熱処理装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記ホットウォールの加熱は、ランプ、ヒーター線、高周波の少なくともいずれか1を用いて行うこと
    を特徴とする熱処理装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記ホットウォールは、高融点材料で構成すること
    を特徴とする熱処理装置。
  12. 請求項11に記載の熱処理装置において、
    前記高融点材料は、W,Ta,SiC,又はCであること
    を特徴とする熱処理装置。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記前記ホットウォールは、3C−SiCの焼結により構成されたものであること
    を特徴とする熱処理装置。
  14. 請求項1〜12のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記ホットウォールは、アモルファスカーボンの焼結により構成されたものであること
    を特徴とする熱処理装置。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記搬送手段は、複数の前記半導体基板を同時に前記領域内に搬送する手段であること
    を特徴とする熱処理装置。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記ホットウォールは立設されており、
    前記搬送手段は、前記治具に半導体基板を載置した状態で、前記立設された筒状のホットウォール内の前記加熱された領域に該治具を上下動させて搬送する手段であること
    を特徴とする熱処理装置。
  17. 請求項16に記載の熱処理装置において、
    前記治具は、半導体基板を載置する面の傾斜角度を水平面に対して70°〜85°とすること
    を特徴とする熱処理装置。
  18. 請求項1〜17のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記搬送手段は、前記半導体基板を前記領域内に搬送して所定の時間熱処理を行った後に、前記半導体基板を前記領域内から取り除くように前記半導体基板を搬送する手段を有すること
    を特徴とする熱処理装置。
  19. 請求項1〜18のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記高温領域生成手段は、前記搬送手段が前記半導体基板を前記領域内に搬送して所定の時間熱処理を行った後に、前記領域の温度を下げる手段を有すること
    を特徴とする熱処理装置。
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