JP4891986B2 - 多段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動軸、出力軸、4組の遊星歯車セット、少なくとも8本の回転可能軸、及び、少なくとも5つのシフトエレメントを有し、それらの選択的係合が駆動軸と出力軸との間に異なるギヤ比を生じ、その結果、前進は少なくとも8段、後進は少なくとも1段が実現可能な、遊星構造の多段変速機、特には自動車用自動変速機、に関するものである。
自動変速機、特に自動車用のものは、従来技術による遊星歯車セットを有しており、それは、例えばクラッチおよびブレーキなどの摩擦エレメントないしシフトエレメントによって切り替えられ、そして通常、スリップ作用にさらされ選択的にロックアップクラッチが設けられる発進エレメント、例えば流体トルクコンバーターまたは流体クラッチなど、と結合されている。
この種の多段自動変速機は、例えばDE10213820A1から明らかになる。その変速機は、基本的に、相互に同軸に配置されている駆動軸と出力軸、合計3組の遊星歯車セット、そして6つの摩擦シフトエレメント、を有している。駆動軸の回転数を出力軸に伝達するために、この変速機は、2つの出力経路を有している。遊星歯車セットの2組は、当該変速機の切換え可能なメインギヤセットを、2キャリヤー4軸遊星歯車の形態で形成する。具体的には、例えば、いわゆるラビニヨ式遊星歯車セットまたはシンプソン式遊星歯車セットとして形成する。メインギヤセットの出力エレメントは、変速機の出力軸と結合している。3組の遊星歯車セットの残りの1組は、単純なシングルの遊星歯車セットとして形成されていて、切換え不能な前方取付けギヤセットを形成する。これは、駆動軸と固定結合しており、出力側で回転数を発生し、その回転数は駆動軸の回転数の他にメインギヤセットの様々な入力エレメントに伝達可能である。クラッチおよびブレーキとして形成されている6つの摩擦シフトエレメントのそれぞれ2つを選択的に係合(Sperren)することにより、合計で前進8段がレンジシフトなしに切換えできる。また、あるギヤをそのすぐ上またはすぐ下のギヤに切り換える場合、そのつど、前に係合していたシフトエレメントの1つだけが開放され、そして、前に開放されていたシフトエレメントの1つだけが締結される、と言う具合に切り換えができる。
1組の前方取付けセットと、2キャリヤー4軸遊星ギヤの形態で相互に結合された2組の遊星歯車セットから構成される1組のメインギヤセットと、を備えた、軸方向に比較的コンパクトな構造の多段自動変速機の類似の歯車セットのコンセプトは、例えばUS5,429,557から知られている。いわゆる前輪駆動車への組込みに非常に適しているこの変速機の実施形態では、変速機の駆動軸および出力軸は、互いに車軸並行に配置されており、カウンターシャフト構造の前方取付けセットは、2つの平歯車段で、オーバードライブ特性を有する一定のギヤ比を形成し、そしてメインギヤセットの両遊星歯車セットは、相互に内部に径方向に組み込まれ、変速機の駆動軸に軸並行に配置されている。ただし、ここでは、合計で5つの摩擦シフトエレメントを使用しているが、レンジシフトなしに切り換えできるのは前進6段のみである。
さらに、本件出願人によるDE19949507A1から、多段変速機が知られている。当該変速機では、駆動軸に切換え不能な2つの前方取付け遊星歯車セットが設けられており、当該歯車セットは出力側で2つの回転数を発生し、当該回転数は駆動軸の回転数以外に、選択的に、出力軸に作用するシフト可能な多数エレメントのメインギヤセットの様々な入力エレメントに、使用されるシフトエレメントを選択的に係合することによって、切り換え可能である。ここでは、あるギヤからそれぞれそのすぐ上または下のギヤへ切り換えるために、まさにちょうど作動した2つのシフトエレメントのうち、それぞれ1つのシフトエレメントだけが係合または開放される必要がある。このメインギヤセットは、これまた2キャリヤー4軸遊星ギヤセットとして形成されており、その2組の遊星歯車セットは、2つのエレメントを介して相互に堅く結合されている。この場合、5つのシフトエレメントを使用して、前進7段がレンジシフトなしに切換えできる。6つのシフトエレメントの使用では、前進9段または10段でさえもシフト可能である。4組すべての遊星歯車セットは、相互に同軸であり、駆動軸に対して同軸に配置されている。
本件出願人によるDE10115983A1では、前方取付けセットと結合している駆動軸と、後方取付けセットと結合している出力軸と、最大7つのシフトエレメントと、を備えた多段変速機が説明されており、それらエレメントを選択的に切換えることによって、少なくとも前進8段がレンジシフトなしに切換えできる。前方取付けセットは、1組の切換え可能、あるいは切換え不能な遊星歯車セットから、または、最大2組の切換不能な相互に結合した遊星歯車セットから、形成されている。後方取付けセットは、2組の切換え可能な後置遊星歯車セットを備えた2キャリヤー4軸変速機として形成されており、4本のフリーな軸を有する。この2キャリヤー4軸変速機の第1のフリーな軸は、第1シフトエレメントと結合しており、第2のフリーな軸は、第2及び第3シフトエレメントと結合しており、第3のフリーな軸は、第4及び第5シフトエレメントと結合しており、そして第4のフリーな軸は、出力軸と結合している。全部で6つのシフトエレメントを有する多段変速機用に、本発明に従って、後方取付けセットの第3のフリーな軸または第1のフリーな軸が、さらに第6シフトエレメントと結合すること、が提案される。全部で7つのシフトエレメントを有する多段変速機用に、本発明に従って、第3のフリーな軸がさらに第6シフトエレメントと結合し、第1のフリーな軸がさらに第7シフトエレメントと結合すること、が提案される。ここでもまた、変速機のすべての遊星歯車セットは、互いに同軸に配置されている。
その他の多数の多段変速機は、例えば本件出願人のDE10115995A1からも知られている。それらの場合、シフト可能で、相互に結合され、互いに同軸に配置された4組の遊星歯車セットと、摩擦係合する6つまたは7つのシフトエレメントと、が設けられており、それらの選択的係合により、変速機の駆動軸の回転数が、前進9段または11段、後進は少なくとも1段の切換えができるように、変速機の出力軸へ伝達可能である。ギヤスキームに応じて、どの段においても、2つまたは3つのシフトエレメントが係合されており、あるギヤをそれぞれすぐ上またはすぐ下のギヤに切換える際、レンジシフトを回避するために、それぞれ係合されたシフトエレメントの1つだけが開放され、それ以前に係合されていなかった1つのシフトエレメントが係合される。
本発明の課題は、合計4組の遊星歯車セットを使用して、必要とされるシフトエレメントの数が可能な限り少なくされた、少なくとも前進8段と少なくとも後進1段とを備えた、冒頭で述べた方式の多段変速機を提供することである。このとき、すべての前進段は、順次切換え方式の場合、レンジシフトなしに切換えができる。すなわち、ある前進ギヤをそのすぐ上またはすぐ下の前進ギヤに切り換える場合、それぞれ、以前に係合されていた1つのシフトエレメントのみが開放され、それ以前に係合されていなかった1つのシフトエレメントが係合される。さらに、この変速機は、比較的調和の取れた変速比で全体に大きな広がりを持ち、主走行ギヤでは、有利な効率−つまり、スリップ損失や噛合い損失が比較的少ない−を有する。この変速機は、特に駆動と出力とが同軸でない応用に適しており、それに従って、この変速機の軸方向の長さは出来る限り短くなる。
この本課題は、本発明に従って、特許請求の範囲の請求項1の特徴を有する多段変速機によって解決される。その他の有利な実施の形態や展開が、下位請求項から明らかになる。
それによると、駆動軸、出力軸、4組の遊星歯車セット、少なくとも8本の回転可能軸、及び、5つのシフトエレメント−2つのブレーキと3つのクラッチ−を有し、それらの選択的係合が駆動軸と出力軸との間に異なるギヤ比を生じ、その結果、前進8段、後進1段が実現可能であるという、遊星構造の、本発明に従う多段変速機が提案される。
歯車セットエレメント相互の、および、変速機の軸に対する歯車セットエレメントの動的結合に関しては、本発明に従い、次のことが考慮される。第4遊星歯車セットのキャリヤーと駆動軸とは、回転しないように相互に結合されて、変速機の第1の回転可能軸を形成している。第3遊星歯車セットのキャリヤーと出力軸とは、相互に結合されて、変速機の第2の回転可能軸を形成している。このとき、第3遊星歯車セットの当該キャリヤーと出力軸との間には、平歯車駆動部またはチェーン駆動部とディファレンシャル装置とが、動的に介在されていてよい。第3遊星歯車セットの太陽歯車と第4遊星歯車セットの太陽歯車とは、回転しないように相互に結合されて、変速機の第3の回転可能軸を形成している。第1遊星歯車セットの内歯歯車は、変速機の第4の回転可能軸を形成している。第2遊星歯車セットの内歯歯車と第1遊星歯車セットの太陽歯車とは、回転しないように相互に結合されて、変速機の第5の回転可能軸を形成している。第1遊星歯車セットのキャリヤーと第3遊星歯車セットの内歯歯車とは、回転しないように相互に結合されて、変速機の第6の回転可能軸を形成している。第2遊星歯車セットの太陽歯車と第4遊星歯車セットの内歯歯車とは、回転しないように相互に結合されて、変速機の第7の回転可能軸を形成している。第2遊星歯車セットのキャリヤーは、変速機の第8回転可能軸を形成している。
4組のすべての遊星歯車セットは、好ましくは、いわゆるマイナス遊星歯車セットとして形成されており、そのそれぞれの遊星歯車は、それぞれの遊星歯車セットの太陽歯車及び内歯歯車と噛合っている。
本発明の好ましい実施形態では、変速機のハウジング内での4組の遊星歯車セットの空間的配置に関して、第2及び第4遊星歯車セットが、軸方向に見て、ある平面内で径方向に上下に配置されている、ないし、径方向に互いの中に組み込まれている、ということが考慮されている。このとき、第4遊星歯車セットは、第2遊星歯車セットの内側中央に配置されており、(径方向内側の)第4遊星歯車セットの内歯歯車と(径方向外側の)第2遊星歯車セットの太陽歯車とは、一つのコンポーネントに一体化されている。さらに、本発明によると、この2組の、径方向に互いの中に組み込まれている遊星歯車セットが、空間的に見て、軸方向に他の2組の遊星歯車セットの間に配置される、ということが考慮される。
歯車セットエレメント、シフトエレメント、駆動軸および出力軸の、本発明に従う動的結合に応じて、有利なギヤステップが、個々の遊星歯車セットのステーショナリーギヤ比の特別な組み合わせの場合に、初めて生じる。まず、現行のケースにおいて、第2遊星歯車セットのステーショナリーギヤ比が数字的に十分小さく、同時に、第4遊星歯車セットのステーショナリーギヤ比が数字的に十分大きいということによって、本発明に従う、第2及び第4遊星歯車セットの径方向の組込みに対する前提条件が、与えられる。すなわち、マイナス1.55という第2遊星歯車セットのステーショナリーギヤ比は、(径方向外側の)第2遊星歯車セットの遊星歯車が高すぎる回転数で回転するということなく、比較的大きな径を有する太陽歯車を可能にする。マイナス2.20という第4遊星歯車セットのステーショナリーギヤ比は、(径方向内側の)第4遊星歯車セットの太陽歯車と遊星歯車とが、要求されたトルクを伝達できるために、直径について小さくなりすぎることなく、比較的小さな直径を有する内歯歯車を可能にする。(径方向内側の)第4遊星歯車セットの内歯歯車が(径方向外側の)第2遊星歯車セットの太陽歯車と直接結合されていることによって、この内歯歯車とこの太陽歯車をも一つのコンポーネントに一体化され得る。それによって、第2及び第4遊星歯車セットから形成されるこの歯車セットグループの径方向の取付けスペースが、さらに減少される。
5つのシフトエレメントの、遊星歯車セットの異なるエレメントへの動的結合と変速機の駆動軸への動的結合とに関して、第1シフトエレメントは、パワーフローにおいて、第3軸と変速機のハウジングとの間に配置されていること、第2シフトエレメントは、パワーフローにおいて、第4軸と変速機のハウジングとの間に配置されていること、そして第3シフトエレメントは、パワーフローにおいて、第5軸と第1軸との間に配置されていること、が考慮される。さらに、本発明に従って、第4シフトエレメントは、パワーフローにおいて、第8軸と第2軸との間か、あるいは第8軸と第6軸との間に配置されている。第5シフトエレメントは、本発明に従って、第2遊星歯車セットをインターロックするために考慮されており、そのために、パワーフローにおいて、第7軸と第5軸との間か、あるいは第7軸と第8軸との間か、または第5軸と第8軸との間に配置されている。変速機の様々な軸へのシフトエレメントのこのような様々な動的結合によって、本発明に従い、動的な構成部品(コンポーネント)の結合に関して、ギヤファミリーの全体が明らかになる。
前進第1段は第1、第2、第3シフトエレメントの係合によって、前進第2段は第1、第2、第5シフトエレメントの係合によって、前進第3段は第2、第3、第5シフトエレメントの係合によって、前進第4段は第2、第4、第5シフトエレメントの係合によって、前進第5段は第2、第3、第4シフトエレメントの係合によって、前進第6段は第3、第4、第5シフトエレメントの係合によって、前進第7段は第1、第3、第4シフトエレメントの係合によって、そして前進第8段は第1、第4、第5シフトエレメントの係合によって生じる。後進段は第1、第2、第4シフトエレメントの係合によって生じる。
4組の遊星歯車セットの、本発明に従う配置と内部組込みとの関連で、わずか5つのシフトエレメントを使用することによって、4組の個々のギヤを形成する遊星歯車セットを備えた8段自動変速機にとって、軸方向の長さが極めて短い変速機の実現が達成される。4組の遊星歯車セットの必要な長さは、この場合、軸方向に並行に配置された3組の単一(Einzel)遊星歯車セットの必要長さより長くない。その限りでは、本発明に従うこの自動変速機は、駆動エンジンが進行方向を横切るように取り付けられ駆動軸および出力軸が車軸に並行な車両に組み込むには、非常に良く適している。
本発明に従う多段変速機のこの実施の形態により、特に乗用車において、調和の取れた変速比で全体に大きな広がりを持つ好適なギヤ比が生じる。これによって、優れた乗り心地と有意な燃費低減が達成される。
さらに、本発明に従う多段変速機で、シフトエレメント数が少ない−ブレーキ2、クラッチ3−ことにより、製造費が比較的少なくて済む。有利な態様では、本発明に従う多段変速機で、流体式コンバーター、外部発進クラッチ、または、その他の適切な外部発進エレメントで発進を実施することが可能である。また、変速機に内蔵された発進エレメントで発進プロセスを可能にすることも考えられ得る。好ましくは、このためには、2個のブレーキのうち、前進1段と2段及び後進段で作動される1個のブレーキが、適している。
さらに、本発明に従う多段変速機では、一つには、各ギヤでそれぞれ2個のシフトエレメントだけが係合しないので、スリップ損失が少ないために、もう一つには、単純に構成されたシングル(Einzel)遊星歯車セット内での噛合い損失が少ないために、すべてのギヤで高い効率が生じている。
さらに、本発明に従う多段変速機は、異なるパワートレインの実施形態への適合が、パワーフローの方向に於いても空間的な観点に於いても、可能とされる、というように設計される。特に、この変速機は、進行方向に対して駆動エンジンが横置きに取り付けられた、つまり、駆動軸と出力軸とが車軸に並行な車両に組み込むのに、適している。
4組の遊星歯車セットの相互に対する本発明に従う空間的配置との関連において、そして、変速機の駆動軸及び出力軸の非同軸配置との関連において、パワーフローの中で、第3遊星歯車セットのキャリヤーと出力軸との間に設けられた平歯車駆動部またはチェーン駆動部を、空間的に見て、少なくとも部分的に、第3遊星歯車セットの、第2及び第4遊星歯車セットで構成される歯車セットグループとは反対側に配置すること、そして、第1シフトエレメントを、空間的に見て、平歯車駆動部またはチェーン駆動部の、第3遊星歯車セットとは反対側に配置することは、目的に適っている。さらにここで、少なくとも第4シフトエレメントのディスクパックを、空間的に見て、第3遊星歯車セットの、第1シフトエレメントとは反対側の領域に配置することは、目的に適っており、好ましくは、軸方向に第3遊星歯車セットに隣接し、空間的に見て、軸方向に第3と第2遊星歯車セットの間か、あるいは、第2遊星歯車セットの径方向上方に配置される。さらに、第2シフトエレメントを、空間的に見て、第1遊星歯車セットの近傍領域に配置すること、好ましくは、第1遊星歯車セットの径方向上方に配置すること、は目的に適っている。さらにこの場合、第3シフトエレメントを、空間的に見て、同様に、第1遊星歯車セットの近傍領域に配置することは、目的に適っている。第5シフトエレメントは、空間的に見て、選択的に、軸方向に第1と第2遊星歯車セットの間の範囲に配置され得るか、または、第1遊星歯車セットの、第2遊星歯車セットとは反対側に配置され得る。
本発明に従う変速機の取付けを容易にするために、3つのクラッチのうちの2つは、事前取付け可能なアセンブリーとしてまとめることが考えられる。この場合、以下の2つの実施形態の変種が、特に有用である。
・第5および第3シフトエレメントを事前取付け可能な1個のアセンブリーに統合。当該アセンブリーは、好ましくは、それぞれのディスクパックを作動させるためのサーボ装置を含み、2つのサーボ装置は、この2つのクラッチと結合された変速機の第5軸に軸方向に移動可能に支持されており、そして2個のサーボ装置は、好ましくは、独自の動的圧力調整装置を有している。あるいは、
・第5および第4シフトエレメントを事前取付け可能な1個のアセンブリーに統合。当該アセンブリーは、好ましくは、それぞれのディスクパックを作動させるためのサーボ装置を含み、2つのサーボ装置は、この2つのクラッチと結合された変速機の第8軸に軸方向に移動可能に支持されており、そして2つのサーボ装置は、好ましくは、独自の動的圧力調整装置を有しており、第5シフトエレメントは、変速機の第8軸および第5軸の間でシフト可能な結合か、あるいは、第8軸と第7軸との間でシフト可能な結合を形成する。
これによって、基本的に、遊星歯車セットに関する3つのクラッチの以下の有利な空間的配置が可能になる。
・第3および第5シフトエレメントで構成されるクラッチアセンブリーは、軸方向に、第2及び第4遊星歯車セットで形成される歯車セットアセンブリーと第1遊星歯車セットとの間。第4シフトエレメントは、軸方向に、第3遊星歯車セットと第2及び第4遊星歯車セットで構成される歯車セットアセンブリーとの間。
・第3および第5シフトエレメントで構成されるクラッチアセンブリーと第4シフトエレメントとは、軸方向に、第2及び第4遊星歯車セットで形成される歯車セットアセンブリーと第1遊星歯車セットとの間。
・第3および第5シフトエレメントで構成されるクラッチアセンブリーは、第1遊星歯車セットの、第2及び第4遊星歯車セットで形成される歯車セットアセンブリーとは反対の側。第4シフトエレメントは、軸方向に、第3遊星歯車セットと第2及び第4遊星歯車セットで構成される歯車セットアセンブリーとの間。
・第3および第5シフトエレメントで構成されるクラッチアセンブリーは、第1遊星歯車セットの、第2及び第4遊星歯車セットで形成される歯車セットアセンブリーとは反対の側。第4シフトエレメントは、軸方向に、第2及び第4遊星歯車セットで構成される歯車セットアセンブリーと第1遊星歯車セットとの間。
・第3および第5シフトエレメントで構成されるクラッチアセンブリーは、第2及び第4遊星歯車セットで構成される歯車セットアセンブリーの、第3ないし第1遊星歯車セットとは反対の側。第4シフトエレメントは、第2及び第4遊星歯車セットで構成される歯車セットアセンブリーの、第3および第5シフトエレメントで構成されるクラッチアセンブリーとは反対の側。この場合、前述のクラッチアセンブリーと第4シフトエレメントとは、好ましくは、直接に前述の歯車セットアセンブリーに隣接している。
・第4および第5シフトエレメントで構成されるクラッチアセンブリーは、軸方向に、第3遊星歯車セットと第2及び第4遊星歯車セットで形成される歯車セットアセンブリーとの間。第3シフトエレメントは、軸方向に、第2及び第4遊星歯車セットで構成される歯車セットアセンブリーと第1遊星歯車セットとの間。
・第4および第5シフトエレメントで構成されるクラッチアセンブリーは、軸方向に、第3遊星歯車セットと第2及び第4遊星歯車セットで形成される歯車セットアセンブリーとの間。第3シフトエレメントは、第1遊星歯車セットの、第2及び第4シフトエレメントで構成される歯車セットアセンブリーと反対の側。
・第4および第5シフトエレメントで構成されるクラッチアセンブリーと第3シフトエレメントとは、軸方向に、第2及び第4遊星歯車セットで構成される歯車セットアセンブリーと第1遊星歯車セットとの間。
または
・第4および第5シフトエレメントで構成されるクラッチアセンブリーは、軸方向に、第2及び第4遊星歯車セットで形成される歯車セットアセンブリーと第1遊星歯車セットとの間。第3シフトエレメントは、第1遊星歯車セットの、第2及び第4遊星歯車セットで構成される歯車セットアセンブリーと反対の側。
このとき、第3および第5シフトエレメント、ないしは、第4および第5シフトエレメントで構成されるクラッチアセンブリーのディスクパックは、使用できるスペースに応じて、並行にあるいは上下に配置され得る。選択的には、遊星歯車セットの径方向上方に、または、軸方向横に配置され得る。前記クラッチアセンブリーの第3および第5シフトエレメントないしは第4および第5シフトエレメントのサーボ装置は、選択的に(少なくとも大部分が)軸方向に並行に、または、(少なくとも大部分が)径方向に上下に配置され得る。それぞれのクラッチの係合時の、前記クラッチアセンブリーの第3および第5シフトエレメントないしは第4および第5シフトエレメントのサーボ装置の作動方向は、選択的に、軸方向に平歯車駆動ないしチェーン駆動に向く方向か、あるいは、軸方向に平歯車駆動ないしチェーン駆動から離反する方向であってよい。前記クラッチアセンブリーの第3および第5シフトエレメントないしは第4および第5シフトエレメントのために、好ましくは、共通のディスクキャリヤーが設けられる。例えば、前記クラッチアセンブリーの2つのクラッチに共通のアウターディスクキャリヤー、または、前記クラッチアセンブリーの2つのクラッチ用のインナーディスクキャリヤーとアウターディスクキャリヤーとのコンビネーションが、この変速機の第5軸ないし第8軸の一部として設けられる。
以下、本発明を図面に基づいて例示的に詳しく説明する。同一部品またはそれに匹敵する部品は、ここでは、同一参照記号が付記されている。
図1は、本発明に従う多段変速機の第1の実施の形態の概略図である。
図2は、図1に従う多段変速機用の例示的なシフト表である。
図3は、図1に従う多段変速機用の例示的な詳細設計図である。
図4は、図1に従う多段変速機用の構成部品(コンポーネント)の配置の例示的な第1の変種(態様)である。
図5は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第2の変種(態様)である。
図6は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第3の変種(態様)である。
図7は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第4の変種(態様)である。
図8は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第5の変種(態様)である。
図9は、図6に従う構成部品の配置の変種の例示的な詳細設計図である。
図10は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第6の変種(態様)である。
図11は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第7の変種(態様)である。
図12は、本発明に従う多段変速機の第2の実施の形態の概略図である。
図13は、図12に従う多段変速機の概略図である。
図14は、本発明に従う多段変速機の第3の実施の形態の概略図である。
図15は、本発明に従う多段変速機の第4の実施の形態の概略図である。
図16は、変速機要素の互いに対する相対的な空間配置の有用な態様の表図である。
図17は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第8の変種(態様)である。
図18は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第9の変種(態様)である。
図19は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第10の変種(態様)である。
図20は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第11の変種(態様)である。
図21は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第12の変種(態様)である。
図22は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第13の変種(態様)である。
図23は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第14の変種(態様)である。
図24は、図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第15の変種(態様)である。
図25は、図12乃至図13に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第1の変種(態様)である。
図26は、図12乃至図13に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第2の変種(態様)である。
図27は、図12乃至図13に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第3の変種(態様)である。
図28は、図12乃至図13に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第4の変種(態様)である。
図1には、本発明に従う多段変速機の第1の実施の形態が示されている。この変速機は、駆動軸AN、出力軸AB、4組の遊星歯車セットRS1、RS2、RS3、RS4および5つのシフトエレメントA、B、C、D、Eを擁し、これらはすべて変速機のハウジングGGの中に配置されている。4組すべての遊星歯車セットRS1、RS2、RS3、RS4は、マイナス遊星歯車セットとして形成されている。1組のマイナス遊星歯車セットは、周知のように、複数の遊星歯車を有し、それらはこの遊星歯車セットの太陽歯車及び内歯歯車と噛合っている。この4組の遊星歯車セットRS1、RS2、RS3、RS4の内歯歯車は、HO1、HO2、HO3、HO4で示され、太陽歯車はSO1、SO2、SO3、SO4で、遊星歯車はPL1、PL2、PL3、PL4で、当該遊星歯車が回転可能に支持されているキャリヤーはST1、ST2、ST3、ST4で、示されている。シフトエレメントA及びBは、ブレーキとして形成されており、図示された実施の形態では、両者は、摩擦係合で切換え可能なディスクブレーキとして形成されている。もちろん、他の形態では、摩擦係合で切換え可能なバンドブレーキとして、あるいは、例えば、噛み合い係合で切換え可能な爪ブレーキまたは円錐ブレーキとして、形成されてもよい。シフトエレメントC、D及びEは、クラッチとして形成されており、図示された実施の形態では、すべて、摩擦係合で切換え可能なディスククラッチとして形成されている。もちろん、他の形態では、例えば、噛み合い係合で切換え可能な爪クラッチまたは円錐クラッチとして形成されてもよい。
このAからEまでの5つのシフトエレメントを使用して、前進8段と少なくとも後進1段の選択的切換えが実現できる。本発明に従う多段変速機は、全部で少なくとも8本の回転可能な軸を有しており、それらは1から8で示されている。
遊星歯車セットRS1、RS2、RS3、RS4の4組の個々のエレメントの、相互のそして駆動軸AN及び出力軸ABへの動的結合に関して、図1に従う多段変速機の場合、次のように考慮されている。すなわち、第4遊星歯車セットRS4のキャリヤーST4と駆動軸ANとは、回転しないよう相互に結合されて、前記変速機の第1軸を形成している。第3遊星歯車セットRS3のキャリヤーST3と出力軸ABとは、相互結合されて、前記変速機の第2軸を形成しており、そのとき、このキャリヤーST3と出力軸ABとの間には、チェーン駆動(部)としてまたは平歯車駆動(部)として形成された出力段ABTRとディファレンシャルDIFFとが動的に介在(Zwischengeschaltet)されている。第3遊星歯車セットRS3の太陽歯車SO3と第4遊星歯車セットRS4の太陽歯車SO4とは、回転しないように相互に結合されて、前記変速機の第3軸を形成している。第1遊星歯車セットRS1の内歯歯車HO1は、前記変速機の第4軸を形成している。第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車HO2と第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車SO1とは、回転しないように相互に結合されて、前記変速機の第5軸を形成している。第1遊星歯車セットRS1のキャリヤーST1と第3遊星歯車セットRS3の内歯歯車HO3とは、回転しないように相互に結合されて、前記変速機の第6軸を形成している。第2遊星歯車セットRS2の太陽歯車SO2と第4遊星歯車セットRS4の内歯歯車HO4とは、回転しないように相互に結合されて、前記変速機の第7軸を形成している。第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーST2は、前記変速機の第8軸を形成している。
AからEまでの5つのシフトエレメントの、変速機の1から8までの前記軸への結合に関して、図1に従う多段変速機の場合、以下が考慮されている。すなわち、第1シフトエレメントAは、パワーフローの中で、第3軸3とギヤハウジングGGとの間に配置されている。第2シフトエレメントBは、パワーフローの中で、第4軸4とギヤハウジングGGとの間に配置されている。第3シフトエレメントCは、パワーフローの中で、第5軸5と第1軸1との間に配置されている。第4シフトエレメントDは、パワーフローの中で、第8軸8と第2軸2との間に配置されている。最後に、第5シフトエレメントEは、パワーフローの中で、第7軸7と第5軸5との間に配置されている。
第5シフトエレメントEが係合している場合、第2遊星歯車セットRS2は、それ自身インターロックしている。つまり、第2遊星歯車セットRS2の太陽歯車SO2と内歯歯車HO2とが同じ回転数で回転している。この機能が、クラッチEの遊星歯車セットRS2への図1に対する別の動的結合を介しても具現することができることは、当業者には明らかである。それに応じて、前記変速機の別の実施の形態においても、クラッチEが、図1と異なり、パワーフローの中で第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーST2と内歯歯車HO2との間−つまり、パワーフローの中で前記変速機の軸8と軸5との間−に、あるいは、パワーフローの中で第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーST2と太陽歯車SO2との間−つまり、パワーフローの中で前記変速機の軸8と軸7との間−に、配置されること、が考慮され得る。
図1に示された実施の形態では、第3遊星歯車セットRS3は、前記変速機の、その変速機の駆動部に向いた側に配置されており、そして第1遊星歯車セットRS1は、前記変速機の、その変速機の駆動部の反対側に配置されており、そのとき、前記変速機の駆動軸ANと出力軸ABとは、例示的に互いに車軸並行に配置されている。第2及び第4遊星歯車セットRS2、RS4は、軸方向に見て、ある平面内で、第4遊星歯車セットRS4が第2遊星歯車セットRS2の内側中央に配置されるように、径方向に上下に配置されている、ないしは、径方向に相互に組み込まれている。このとき、径方向内側の遊星歯車セットRS4の内歯歯車HO4と径方向外側の遊星歯車セットRS2の太陽歯車SO2とは、一つの構成部品にまとめられている。この2つの、径方向に相互に組み込まれている遊星歯車セットRS2、RS4を含む歯車セットグループは、空間的に見て、軸方向に他の2つの遊星歯車セットRS3、RS1の間の領域に配置されている。
駆動軸ANおよび出力軸ABの車軸並行な配置との関連で必要な出力段ABTR(チェーン駆動または平歯車駆動の構成)は、図示された例では、駆動部付近に配置されており、ここでは例示的に、空間的に見て、第3遊星歯車セットRS3の、径方向に相互に組み込まれている2つの遊星歯車セットRS2、RS4を含む歯車セットグループとは逆の側に、軸方向に隣接している。図示された実施の形態では、この出力段ABTRは、さらに空間的に見て、少なくとも一部が軸方向に遊星歯車セットRS3とブレーキAとの間に配置されており、そのとき、このブレーキAは、ギヤハウジングGGの駆動部に近い外壁の領域に配置されている。前記変速機の発進エレメントとして、この図示された実施の形態では、トルクコンバーターが設けられている。これは、パワーフローの中で、駆動軸ANと図1では簡略化のために詳しくは示されていない前記変速機の駆動エンジンとの間に配置されており、空間的に見て、軸方向に前記ハウジング壁と駆動エンジンとの間に配置されている。それに対応して、駆動部に近い第3遊星歯車セットRS3は、前記変速機の駆動軸ANないし軸1によってのみ、軸方向に中央を貫かれる。軸3は、第3および第4遊星歯車セットRS3、RS4の太陽歯車SO3、SO4を相互に結合し、駆動軸ANないし軸1は、第4遊星歯車セットRS4の、第3遊星歯車セットRS3と反対の側で、キャリヤーST4と結合されているので、第4遊星歯車セットRS4も前記変速機の駆動軸ANないし軸1によって、軸方向に中央を完全に貫かれる。これに対し、第1遊星歯車セットRS1は、前記変速機のどの軸によっても、軸方向に中央を完全に貫かれない。もちろん、前記変速機の他の実施の形態では、前記変速機の駆動エンジンが前記変速機の一方側に配置され、その側に第1遊星歯車セットRS1も配置されることが、考慮され得る。ただし、この場合、出力段ABTRは、前記変速機の、駆動部とは反対側に配置され、第1遊星歯車セットRS1だけが駆動軸ANないし軸1によって軸方向に中央を貫かれ、第3および第4遊星歯車セットRS3、RS4は、どの軸によっても軸方向に中心を貫かれない。
図1から明らかなように、ブレーキAは、空間的に見て、第3遊星歯車セットRS3の近傍領域に配置されているが、軸方向に見て、少なくとも第3遊星歯車セットRS3のキャリヤーST3と結合されている出力段ABTRの平歯車またはスプロケットによって、この遊星歯車セットRS3から分離されている。それに応じて、軸3は、例えばスチールディスクとして形成されるブレーキAのディスクパックの内側噛合いディスクを収容するためのインナーディスクキャリヤーとしても部分的に形成されているが、駆動軸ANないし軸1に回転可能に軸支されている。もちろん、図1で軸3に回転可能に軸支された、出力段ABTRの駆動される平歯車またはスプロケットは、図1の表示と異なって、直接ギヤハウジング固定ハブに回転可能に支持されていてもよい。例えばライニングディスクとして形成されるブレーキAのディスクパックの外側噛合いディスクを収容するための、ブレーキAのアウターディスクキャリヤーは、簡単な態様で、ギヤハウジングGGないしハウジング壁に内蔵され得る。しかし、もちろん、別々のコンポーネントとして形成されていてもよく、その場合には、そのコンポーネントは、ギヤハウジングGGないしハウジング壁と回転しないように結合される。図1では簡略化のために詳しく示されていない、ブレーキAのディスクパックを作動させるためのサーボ装置は、構造上簡単な態様で、ブレーキAのアウターディスクキャリヤーに内蔵され得る、あるいは、ブレーキAのアウターディスクキャリヤーに軸方向に移動可能に支持され得る。
図1に示された実施の形態では、ブレーキBは、空間的に見て、第1遊星歯車セットRS1の近くに配置されている。このとき特に、ブレーキBのディスクパックは、空間的に見て、少なくとも一部が、第1遊星歯車セットRS1の径方向上方に配置されている。軸4の一部が、例えばスチールディスクとして形成されるブレーキBのディスクパックの内側噛合いディスクを収容するためのインナーディスクキャリヤーとして、形成されている。例えば、ブレーキBのインナーディスクキャリヤーと、第1遊星歯車セットRS1の内歯歯車HO1とは、共通のコンポーネントとして一体に形成され得る。例えばライニングディスクとして形成されるブレーキBのディスクパックの外側噛合いディスクを収容するための、ブレーキBのアウターディスクキャリヤーは、簡単な態様で、ギヤハウジングGGに内蔵され得る。しかし、もちろん、別々のコンポーネントとして形成されていてもよく、その場合には、そのコンポーネントは、ギヤハウジングGGと回転しないように結合される。図1では簡略化のために詳しく示されていない、ブレーキBのディスクパックを作動させるためのサーボ装置は、構造上簡単な態様で、ブレーキBのアウターディスクキャリヤーに内蔵され得る、あるいは、ブレーキBのアウターディスクキャリヤーに軸方向に移動可能に支持され得る。
図1でさらに明らかなように、クラッチC及びEは、空間的に見て、軸方向に第1遊星歯車セットRS1と径方向に互いに内部に組み込まれている2つの遊星歯車セットRS2、RS4との間の領域に配置されている。図示された実施の形態では、クラッチCは、軸方向に第1遊星歯車セットRS1に隣接して配置されている。それに対して、クラッチEは、第2遊星歯車セットRS2に対して、軸方向に隣接配置されている。この場合、この2つのクラッチC、Eのディスクパックは、軸方向に見て、少なくとも基本的に、軸方向に並行に異なる直径で配置されている。このとき、クラッチEのディスクパックは、比較的大きな直径で配置されており、ほぼ(径方向外側の)第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車HO2の領域内である。クラッチCのディスクパックは、比較的小さな直径で配置されており、ほぼ第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車SO1の領域内である。
図示された実施の形態では、軸5の一部は、例えばライニングディスクとして形成されるクラッチEのディスクパックの外側噛合いディスクを収容するアウターディスクキャリヤーとして形成されている。それに応じて、軸7の一部は、例えばスチールディスクとして形成されるクラッチEのディスクパックの内側噛合いディスクを収容するインナーディスクキャリヤーとして形成されている。クラッチEのインナーディスクキャリヤーと第2遊星歯車セットRS2の太陽歯車SO2とは、例えば共通のコンポーネントとして一体に形成され得る。第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車SO1の領域内の軸5の一部は、ギヤハウジング固定ハブに回転可能に軸支されている。図1では簡略化のために詳しく示されていない、クラッチEのディスクパックを作動させるためのサーボ装置は、構造上簡単な態様で、クラッチEのアウターディスクキャリヤーに軸方向に移動可能に支持され得る。そして、そのサーボ装置は、クラッチEに属するディスクパックを、クラッチEの締結時に、軸方向に遊星歯車セットRS2の方向に作動させる。この場合、サーボ装置は、常に軸5の回転数で回転する。有用なことに、クラッチEのサーボ装置は、動的圧力調整装置も有している。クラッチEに対する圧力材供給および潤滑材供給は、構造上比較的簡単な態様で、対応する穴ないし導路を介して、駆動軸ANから行われる。
さらに、図示された実施の形態では、軸1の一部は、例えばライニングディスクとして形成されるクラッチCのディスクパックの外側噛合いディスクを収容するアウターディスクキャリヤーとして形成されている。それに応じて、軸5の一部は、例えばスチールディスクとして形成されるクラッチCのディスクパックの内側噛合いディスクを収容するインナーディスクキャリヤーとして形成されている。図1では簡略化のために詳しく示されていない、クラッチCのディスクパックを作動させるためのサーボ装置は、構造上簡単な態様で、クラッチCのアウターディスクキャリヤーに軸方向に移動可能に支持され得る。そして、そのサーボ装置は、クラッチCに属するディスクパックを、クラッチCの締結時に、軸方向に遊星歯車セットRS1の方向に作動させる。この場合、サーボ装置は、常に駆動軸ANの回転数で回転する。有用なことに、クラッチCのサーボ装置は、動的圧力調整装置も有している。クラッチCに対する圧力材供給および潤滑材供給は、構造上非常に簡単に、ギヤハウジング固定ハブを介して具現でき、このハブに遊星歯車セットRS1の太陽歯車SO1ないし軸5も回転可能に軸支されている。
図1でさらに明らかなように、クラッチDは、空間的に見て、軸方向に第3遊星歯車セットRS3と径方向に互いに内部に組み込まれている2個の遊星歯車セットRS2、RS4との間に配置されており、第3遊星歯車セットRS3に隣接している。図示された実施の形態では、軸2の一部は、例えばライニングディスクとして形成されるクラッチDのディスクパックの外側噛合いディスクを収容するアウターディスクキャリヤーとして形成されている。それに応じて、軸8の一部は、例えばスチールディスクとして形成されるクラッチDのディスクパックの内側噛合いディスクを収容するインナーディスクキャリヤーとして形成されている。第3遊星歯車セットRS3のキャリヤーST3とクラッチDのアウターディスクキャリヤーとは、例えば共通のコンポーネントとして形成され得る。クラッチDのインナーディスクキャリヤーないし軸8は、構造上簡単な態様で、軸3上に回転可能に支持されている。図1では簡略化のために詳しく示されていない、クラッチDのディスクパックを作動させるためのサーボ装置は、構造上簡単な態様で、クラッチDのアウターディスクキャリヤーに軸方向に移動可能に支持され得る。そして、そのサーボ装置は、クラッチDに属するディスクパックを、クラッチDの締結時に、軸方向に第2遊星歯車セットRS2の方向に作動させる。この場合、サーボ装置は、常に軸2の回転数で回転する。有用なことに、クラッチDのサーボ装置は、動的圧力調整装置も有している。クラッチDに対する圧力材供給および潤滑材供給は、構造上比較的簡単な態様で、軸3及びギヤハウジング固定ハブを介して具現でき、そのハブ上に軸3も回転可能に軸受けされている。
図1に表示された3つのクラッチC、D、Eの例示的空間配置から、第1軸1が部分的に第3軸3内の中央を延びて、そして部分的に第5軸5内の中央を延びていること、第3軸3が部分的に第8軸8内の中央を延びて、そして部分的に第2軸2内の中央を延びていること、第5軸5がクラッチCを軸方向および径方向に包囲していること、そして、第6軸6がクラッチC、E、Dならびに第2遊星歯車セットRS2を軸方向および径方向に包囲していること、がわかる。
図2は、図1に表示された発明に従う多段変速機用の例示的なシフト表を示している。どのギヤ段でも、3つのシフトエレメントが係合されており、2つのシフトエレメントが開放されている。このシフト表から、シフトロジックの他に、個々のギヤ段のそれぞれのギヤ比iの例示的な値と、そこから決定されるべきギヤ間ステップφとが、読み取れる。記載されたギヤ比iは、マイナス2.70、マイナス1.55、マイナス3.30、マイナス2.20という4組の遊星歯車セットRS1、RS2、RS3、RS4の(代表的な)ステーショナリーギヤ比から、生じている。まず、現存のケースでは、第2遊星歯車セットRS2のステーショナリーギヤ比(Standuebersetzung)が数字的に十分小さく、同時に、第4遊星歯車セットRS4のステーショナリーギヤ比が数字的に十分大きいということによって、本発明に従う第2及び第4遊星歯車セットの径方向の組込みに対する前提条件が与えられる。すなわち、マイナス1.55という遊星歯車セットRS2のステーショナリーギヤ比は、遊星歯車セットRS2の遊星歯車PL2が高過ぎる回転数で回転するということなく、比較的大きな直径を有する太陽歯車SO2を可能にする。また、マイナス2.20という遊星歯車セットRS4のステーショナリーギヤ比は、遊星歯車セットRS4の太陽歯車SO4及び遊星歯車PL4が、要求されるトルクを伝達できるように、直径において小さくなりすぎるということなく、比較的小さな直径を有する内歯歯車HO4を可能にする。
さらに、前記シフト表から、シーケンシャルシフト法の場合、シフトロジックで隣り合う2つのギヤ段が2つのシフトエレメントを共通に使用することにより、グループシフト(レンジシフト)が避けられる、ということがわかる。第6段は、好ましくは、ダイレクトギヤとして形成される。
前進第1段は、ブレーキA、BそしてクラッチCの係合によって生じる。前進第2段は、ブレーキA、BそしてクラッチEの係合によって生じる。前進第3段は、ブレーキBそしてクラッチC、Eの係合によって生じる。前進第4段は、ブレーキBそしてクラッチD、Eの係合によって生じる。前進第5段は、ブレーキBそしてクラッチC、Dの係合によって生じる。前進第6段は、クラッチC、D、Eの係合によって生じる。前進第7段は、ブレーキAそしてクラッチC、Dの係合によって生じる。前進第8段は、ブレーキAそしてクラッチD、Eの係合によって生じる。さらに、シフト表から明らかなように、後進段は、ブレーキA、BそしてクラッチDの係合によって生じる。
本発明に従えば、車両の発進は前記変速機に内蔵されたあるシフトエレメントによって可能である。この場合、前進第1段でも後進段でも必要とされるシフトエレメントが、特に適している。すなわち、ここでは、好ましくは、ブレーキAまたはブレーキBである。有利な態様では、これら2つのブレーキA、Bは、前進第2段でも必要とされる。ブレーキBが変速機に内蔵された発進エレメントとして使用されると、それによって、最初の前進1〜5段と後進段で発進が可能である。シフト表からわかるように、前進方向への発進のためには、クラッチCも利用され得る。また、後進方向への発進のためには、クラッチDもギヤ内蔵の発進エレメントとして利用され得る。
図3は、図1に表示された本発明に従う多段変速機の、例示的な詳細設計図であり、第2及び第4遊星歯車セットRS2、RS4で構成されるギヤセットグループに関係している。前にすでに説明したように、この2つの遊星歯車セットRS2、RS4は、本発明に従って径方向に互いに内部に組み込まれており、その際、第4遊星歯車セットRS4は、少なくとも基本的に(大体のところ)、第2遊星歯車セットRS2内の中央に配置されている。このとき、径方向外側の遊星歯車セットRS2の太陽歯車SO2は、径方向内側の遊星歯車セットRS4の内歯歯車HO4と結合されている。図3に示された詳細設計図では、当該太陽歯車SO2と当該内歯歯車HO4とが、一体に形成されている。これによって、上記ギヤセットグループに必要な径方向の取付けスペースが、最小に削減され得る。
太陽歯車SO2と内歯歯車HO4との別の設計上の実施の形態では、図3と異なり、例えば音響上の(ノイズの)理由から、太陽歯車SO2と内歯歯車HO4とがそれぞれ個別のコンポーネントとして形成されて互いに結合される、ということも考慮され得る。その場合、これらの結合は、固定して回転しないように、あるいは、規定の程度に弾性回転するように、形成され得る。そして、ノイズを回避した切離のために、例えばエラストマ製の中間層が、径方向に太陽歯車SO2と内歯歯車HO4との間に配置され得る。
本発明に従う多段変速機の図1に表示された実施の形態の、変速機内のシフトエレメントの空間的配置は、原則として任意であってよく、ギヤハウジングGGの寸法と外部形状によってのみ制限される。それに従って、以下では図4乃至図11に基いて、図1の多段変速機のために考えられる部品配置のいくつかの例が、説明される。これら図4乃至図11の、歯車セットエレメント、シフトエレメント及び軸の相互のすべての動的結合は、それぞれ、図1から変更されずに引き継がれている。
図4は、図1に従う多段変速機のための、例示的なコンポーネントの配置の第1の変種を示している。図1に対する基本的な変更は、クラッチCの空間的配置とクラッチDの構造上の形態に関している。図4でわかるように、クラッチCは、空間的に見て、ここでは第1遊星歯車セットRS1の一方側に配置されており、この側は、径方向に互いに内部に組み込まれた2つの遊星歯車セットRS2及びRS4で構成される歯車セットグループと反対の側である。このとき、クラッチC、特にはクラッチCのディスクパックは、軸方向に第1遊星歯車セットRS1に隣接している。表示された例では、クラッチCのディスクパックは、例示的に、比較的小さい直径で配置されている。もちろん、クラッチCは、より大きい直径で配置されていてもよい。表示された実施の形態では、軸1の一部が、クラッチCのアウターディスクキャリヤーとして形成されている。それに応じて、軸5の一部が、クラッチCのインナーディスクキャリヤーとして形成されている。図4では簡略化のために詳しく示されていない、クラッチCのディスクパックを作動させるためのサーボ装置は、設計上簡単な態様で、クラッチCのアウターディスクキャリヤーの中に軸方向に移動可能に支持されており、常に駆動軸ANないし軸1の回転数で回転し、当該アウターディスクキャリヤーに属するディスクパックをクラッチCの締結時に軸方向に遊星歯車セットRS1の方向に作動させる。クラッチCのサーボ装置の圧力室への圧力材の供給と、この回転する圧力室の回転圧を補整するために設けられている当該サーボ装置の圧力調整室への潤滑材の供給とは、構造上簡単な態様で、対応する穴ないし導路を介して、駆動軸ANないし軸1から行われる。
図4でさらに明らかなように、図1と相違して、ここでは、軸8の一部がクラッチDのアウターディスクキャリヤーとして形成されている。クラッチDのアウターディスクキャリヤーと第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーST2は、共通のコンポーネントとして形成され得る。クラッチDのアウターディスクキャリヤーないしキャリヤーST2は、ここでは例示的に、変速機の軸3上に、空間的に見て軸方向に遊星歯車セットRS3とRS4との間の領域に、回転可能に支持されている。図4では簡略化のために詳しく示されていない、クラッチDのディスクパックを作動させるためのサーボ装置は、目的に合わせて、クラッチDのアウターディスクキャリヤーに軸方向に移動可能に支持されており、そして常に軸8の回転数ないしはキャリヤーST2の回転数で回転し、当該アウターディスクキャリヤーに属するディスクパックをクラッチDの締結時に軸方向に遊星歯車セットRS3の方向に作動させる。クラッチDのサーボ装置の圧力室への圧力材の供給と、この回転する圧力室の回転圧を補整するために設けられている当該サーボ装置の圧力調整室への潤滑材の供給とは、構造上簡単な態様で、対応する穴ないし導路を介して、ギヤハウジング固定ハブ及び軸3から行われる。
さらなる構造上の詳細として、図4に、変速機の軸3が直接ギヤハウジング固定ハブGNに軸受けされていることが示されている。このハブは、ギヤハウジングGGの径方向の外壁GWから始まり、軸方向に第3ないし第4遊星歯車セットRS3ないしRS4の方向に、変速機内部へと延伸している。
図5は、図4に示されたコンポーネントの配置の第1の変種に基づいて、図1に従う多段変速機のための例示的なコンポーネントの配置の第2の変種を示している。図4に対する基本的な相違は、クラッチEの空間的配置にある。図5に従い、変速機の軸5および軸7の間のシフト可能な結合を提供するクラッチEは、空間的に見て、少なくとも一部が第1遊星歯車セットRS1の一方側に配置されており、その側は、2つの遊星歯車セットRS2及びRS4で構成される歯車セットアセンブリーの反対側である。ここでは、クラッチEのディスクパックは、空間的に見て、少なくともほぼクラッチCのディスクパックの径方向下方に配置されており、その結果、取付けを容易にするために、構造上簡単な態様で、クラッチEおよびCに共通のディスクキャリヤーが設けられてもよい。図5に示された実施の形態では、軸7の一部が、クラッチEのインナーディスクキャリヤー−好ましくはクラッチEのディスクパックの内側噛合いスチールディスクを収容するため−として形成されており、そして軸1に回転可能に軸受けされている。それに応じて、軸5の一部が、クラッチEのアウターディスクキャリヤー−好ましくはクラッチEのディスクパックの外側噛合いライニングディスクを収容するため−として形成されており、そして例示的に軸7に回転可能に軸受けされている。図5では簡略化のために詳しく示されていない、クラッチEのディスクパックを作動させるためのサーボ装置は、クラッチEのインナーディスクキャリヤーに軸方向に移動可能に支持され得て、その際、常に軸7の回転数で回転可能である。このサーボ装置の、クラッチEの締結時の作動方向は、このサーボ装置の空間的位置に応じて、軸方向に遊星歯車セットRS4ないし出力段ABTRに向くか、あるいは、軸方向に遊星歯車セットRS4ないし出力段ABTRから離れる方向に向くかもしれない。
この2つのクラッチCおよびEを備えたアセンブリーの別の実施の形態では、この2つのクラッチC、Eに共通のディスキャリヤーが2つのクラッチC、Eのサーボ装置を軸方向に移動可能に収容することも、考慮され得る。そのとき、この共通のディスキャリヤーは、図5の表示と異なり、インナーまたはアウターディスクキャリヤーとして、好ましくはクラッチCのディスクパックのスチールディスクを収容するために、そして、アウターまたはインナーディスクキャリヤーとして、好ましくはクラッチEのディスクパックのスチールディスクを収容するために、形成される。クラッチC、Eのサーボ装置の空間的位置と構造上の形態に応じて、その作動方向は、互いに同一方向か、または、反対方向でもあり得る。
さらなる構造上の詳細として、図5に、変速機の軸3が直接駆動軸ANに軸受けされていること、そして、軸2と回転しないように結合されて駆動される、出力段ABTRの平歯車がギヤハウジグ固定ハブGNに軸受けされていること、が示されている。このハブは、ギヤハウジングGGの径方向の外壁GWから始まり、軸方向に第3ないし第4遊星歯車セットRS3ないしRS4の方向に、変速機内部へ延伸している。
図6は、図5に示されたコンポーネントの配置の第2の変種に基づいて、図1に従う多段変速機のための例示的なコンポーネントの配置の第3の変種を示している。図5に対する基本的な相違は、ブレーキBのディスクパックの空間的配置、クラッチDの構造上の形態、クラッチDのディスクパックの空間的配置、及び、クラッチEの構造上の形態、にある。さらに、5つのシフトエレメントA乃至Eのすべての補助サーボ装置が、図式的に記入されている。
ブレーキAのディスクパックは、図6では100で示されており、好ましくはスチールディスクとして形成されるアウターディスクと、好ましくはライニングディスクとして形成されるインナーディスクと、を有している。空間的に見て、このディスクパック100は、軸方向に、変速機の軸2の一部を形成している出力段ABTRと隣接している。ブレーキAのアウターディスクキャリヤーは、110で示され、そして例示的にギヤハウジング固定のハウジング壁GWに内蔵されている。しかし、もちろん、別個の、ハウジング壁GWないしギヤハウジングGGと回転しないように結合されたコンポーネントとして形成されていてもよい。ブレーキAのインナーディスクキャリヤーは、120で示され、変速機の軸3の一部を形成する。ブレーキAのディスクパック100を作動させるためのサーボ装置は、130で示され、ディスクパック100の一方側に配置されており、この側は、第3遊星歯車セットRS3とは反対側であり、ハウジング壁GW−ここではブレーキAのアウターディスクキャリヤー110を形成している−に軸方向に移動可能に支持されており、ブレーキAに属するディスクパック100を係合時に軸方向に出力段ABTRないし遊星歯車セットRS3の方向に作動させる。
ブレーキBのディスクパックは、図6では200で示されており、好ましくはスチールディスクとして形成されるアウターディスクと、好ましくはライニングディスクとして形成されるインナーディスクと、を有している。空間的に見て、ブレーキBのディスクパック200は、ここでは、軸方向に第1および第2遊星歯車セットRS1、RS2の間の領域に配置されており、第2遊星歯車セットRS2の外径より大きい径に配置されている。ブレーキBのアウターディスクキャリヤーは、210で示され、そして例示的にギヤハウジングGGに内蔵されている。しかし、もちろん、別個の、ギヤハウジングGGに回転しないように結合されたコンポーネントとして形成されていてもよい。ブレーキBのインナーディスクキャリヤーは、220で示され、変速機の軸4の一部を形成する。ブレーキBのディスクパック200を作動させるためのサーボ装置は、230で示されている。空間的に見て、このサーボ装置230は、ディスクパック200の一方側に配置されており、この側は、第2遊星歯車セットRS2とは反対の側にあり、部分的に第1遊星歯車セットの径方向上方の領域に配置されている。このとき、サーボ装置230は、ギヤハウジングGG−ここではブレーキBのアウターディスクキャリヤー210を形成している−に軸方向に移動可能に支持されており、ブレーキBに属するディスクパック200を係合時に軸方向に出力段ABTRないし遊星歯車セットRS2の方向に作動させる。
クラッチCのディスクパックは、図6では300で示されており、好ましくはスチールディスクとして形成されるアウターディスクと、好ましくはライニングディスクとして形成されるインナーディスクと、を有している。空間的に見て、クラッチCのディスクパック300は−図5と同様に−第1遊星歯車セットRS1の一方側に配置されており、その側は、2つの遊星歯車セットRS2及びRS4で構成される歯車セットアセンブリーとは反対の側であり、図5と異なり、第1遊星歯車セットRS1の外径よりも大きい径に配置されている。クラッチCのアウターディスクキャリヤーは、310で示され、変速機の軸1の一部を形成している。クラッチCのインナーディスクキャリヤーは、320で示され、変速機の軸5の一部を形成している。クラッチCのディスクパック300を作動させるためのサーボ装置は、330で示され、アウターディスクキャリヤー310のシリンダールーム内でディスクパック300の一方側に配置されており、この側は、第1遊星歯車セットRS1とは反対の側にあり、アウターディスクキャリヤー310に軸方向に移動可能に支持されており、クラッチCに属するディスクパック300を係合時に軸方向に出力段ABTRないし遊星歯車セットRS1の方向に作動させる。
クラッチDのディスクパックは、図6では400で示されており、好ましくはスチールディスクとして形成されるアウターディスクと、好ましくはライニングディスクとして形成されるインナーディスクと、を有している。空間的に見て、クラッチDのディスクパック400は−図5と異なり−ここでは少なくとも大部分が第2遊星歯車セットRS2の径方向上方の領域に配置されている。クラッチDのアウターディスクキャリヤーは、410で示され、変速機の軸2の一部を形成している。クラッチDのインナーディスクキャリヤーは、420で示され、変速機の軸8の一部を形成している。クラッチDのディスクパック400を作動させるためのサーボ装置は、430で示されている。空間的に見て、このサーボ装置430は、軸方向に遊星歯車セットRS3とRS2との間の領域に配置されており、アウターディスクキャリヤー410のシリンダールーム内で、ディスクパック400の一方側に配置されており、この側は、第3遊星歯車セットRS3に向いている。このとき、サーボ装置430は、アウターディスクキャリヤー410に軸方向に移動可能に支持されており、当該サーボ装置に属するディスクパック400を係合時に軸方向に出力段ABTRないし遊星歯車セットRS3とは反対方向に作動させる。
クラッチEのディスクパックは、図6では500で示されており、好ましくはスチールディスクとして形成されるアウターディスクと、好ましくはライニングディスクとして形成されるインナーディスクと、を有している。空間的に見て、クラッチEのディスクパック500は−図5に似て−少なくとも大部分がクラッチCのディスクパック300の径方向下方に配置されており、図5と異なり、第1遊星歯車セットRS1の外径よりも少し大きい径に配置されている。図5と異なり、ここでは、クラッチEのアウターディスクキャリヤー510が、変速機の軸7の一部を形成している。それに応じて、クラッチEのインナーディスクキャリヤー520が、変速機の軸5の一部を形成している。クラッチEのディスクパック500を作動させるためのサーボ装置は、530で示されている。空間的に見て、このサーボ装置530は、アウターディスクキャリヤー510のシリンダールーム内でディスクパック500の一方側に配置されており、この側は、第1遊星歯車セットRS1とは反対の側に向いている。このとき、サーボ装置530は、アウターディスクキャリヤー510に軸方向に移動可能に支持されており、当該サーボ装置に属するディスクパック500を係合時に軸方向に出力段ABTRないし遊星歯車セットRS1の方向に作動させる。
図7は、図6に示されたコンポーネントの配置の第3の変種に基づいて、図1に従う多段変速機のための例示的なコンポーネントの配置の第4の変種を示している。図6に対する基本的な相違は、シフトエレメントA、B、Dのサーボ装置130、230、430の空間的配置、及び、これらサーボ装置130、230、430の、それぞれに属しているディスクパック100、200、400の係合時の作動方向、にある。
図7から明らかなように、ブレーキAのサーボ装置130は、ここでは、それに属するブレーキAのディスクパック100の、出力段ABTRないし第3遊星歯車セットRS3に向いた側に配置されている。それに応じて、ブレーキAのアウターディスクキャリヤー110を形成し、サーボ装置130を軸方向に移動可能に支持しているギヤハウジング固定のハウジング壁GWが、図6に対して構造上変更されている。ブレーキAの係合時、サーボ装置130は、ディスクパック100を、軸方向に今度は、出力段ABTRないし遊星歯車セットRS3とは反対方向に、作動させる。さらなる構造上の詳細として、第3遊星歯車セットRS3の出力エレメント(キャリヤーST3)によって駆動される出力段ABTRの平歯車またはスプロケットは、図6のように変速機の軸3に回転可能に支持されているのではなく、ここでは直接ハウジング壁GWのハブGNに支持されている。
ブレーキBのディスクパック200は、図7に従うと、空間的に見て、図1、図4、図5と同様に、第1遊星歯車セットRS1のほぼ径方向上方の領域に配置されている。ブレーキBのサーボ装置230は、図6と異なり、当該サーボ装置に属するブレーキBのディスクパック200の一方側に配置されており、その側は出力段ABTRないし遊星歯車セットRS2に向いた側である。それに応じて、サーボ装置230は、ディスクパック200を、係合時に、軸方向に出力段ABTRないし遊星歯車セットRS3と反対の方向に作動させる。
図7に示されたクラッチDの構造上の形態は、図5に従う形態に基づいている。クラッチDのディスクパック400は、図7に従い、空間的に見ると、第3遊星歯車セットRS3に隣接して配置されている。クラッチDのアウターディスクキャリヤー410は、変速機の軸8の一部を形成し、軸3に回転可能に支持されている。クラッチDのインナーディスクキャリヤー420は、変速機の軸2の一部を形成している。クラッチDのサーボ装置430は、ディスクパック400の遊星歯車セットRS3と反対の側に配置されており、アウターディスクキャリヤー410によって形成されるシリンダールーム内に配置されている。変速機の軸方向長さを短くするために、サーボ装置430は、空間的に見て、少なくとも部分的に第2遊星歯車セットRS2の径方向上方に配置されている。クラッチDの締結時には、このサーボ装置は、それに属するディスクパック400を、軸方向に出力段ABTR方向ないし遊星歯車セットRS3方向に作動させる。
図7からさらに明らかなように、2つのクラッチC及びEを備えたアセンブリーは、図6から変更されずに受け継がれている。
図8は、図7に示されたコンポーネントの配置の第4の変種に基づいて、図1に従う多段変速機のための例示的なコンポーネントの配置の第5の変種を示している。図7に対する基本的な相違は、ブレーキBが、もはやディスクブレーキとしてではなく、バンドブレーキとして形成されている、ということにある。このブレーキバンドは、201で示されている。このブレーキバンド201に対応する摩擦面を有するブレーキバンドシリンダーが、221で示され、変速機の軸4の一部を形成している。周知のように、バンドブレーキは、機能的に同等のディスクブレーキと比べて、必要とする取付けスペースの径が明らかに小さい。特に、前輪駆動で進行方向に対して横向きに配置された駆動エンジンを備え、そのために車両長さ部材(Fahrzeuglaengstraeger)の領域での変速機の取付けスペースが制限された車両において本発明に従う変速機を使用するには、その変速機が、駆動と反対側のハウジング側の領域においてそれほど大きな直径を有しないときに、都合がよい。本件において、それは、ギヤハウジングGGの領域であり、その中にクラッチC及びEが配置されている。ブレーキBのためにブレーキバンドを使用することは、第1遊星歯車セットRS1の径方向上方の領域において、図8に示されているように、ハウジングの直径がこの領域で大きすぎるということなく、クラッチCの軸方向の動きを可能にする。このとき、軸4の一部ないしブレーキバンドシリンダー221は、クラッチCのディスクパック300を駆動部に向いた側から包囲し、その結果、ブレーキBのブレーキバンド201は、空間的に見て、クラッチCのディスクパック300の径方向上方に配置されている。
以下の図9乃至11では、図6及び図7に従うギヤスキームで使用できるような、2つのクラッチC及びEで構成される事前組立て可能なクラッチアセンブリーの構造上の形態に関する3つの例を詳述する。
図9は、2つのクラッチC及びEで構成されるクラッチアセンブリーに関して、図6に示された第3のコンポーネントの配置の変種の例示的な詳細設計図を示している。図9から、この2つのクラッチC及びEのために、共通の例示的に一体に形成された一つのディスクキャリヤーが設けられており、これが一方において(径方向外側の)クラッチCに対してクラッチCのディスクパック300のライニングディスクを収容するためのインナーディスクキャリヤー320として形成されており、他方では(径方向内側の)クラッチEに対してクラッチEのディスクパック500のライニングディスクを収容するためのインナーディスクキャリヤー520として形成されている、ということが容易にわかる。この共通のインナーディスクキャリヤー320/520は、軸方向に第1遊星歯車セットRS1に、歯車セットアセンブリーRS2/RS4とは反対の側で隣接している。このとき、クラッチCのディスクパック300は、空間的に見て、少なくとも大部分が径方向にクラッチEのディスクパック500の上方に配置されている。(径方向外側の)クラッチCのアウターディスクキャリヤー310は、遊星歯車セットRS1の方向に開かれたシリンダー形状の容器として形成されており、それは、その内径でクラッチCのディスクパック300のスチールディスクを収容しており、また、変速機の軸1の一部として駆動軸ANと回転しないように結合されている。このアウターディスクキャリヤー310のシリンダールーム内には、サーボ装置330と、それに属するクラッチCのディスクパック300と、本質的にクラッチE全体をも、配置されている。(径方向内側の)クラッチEのアウターディスクキャリヤー510は、遊星歯車セットRS1の方向に開かれたシリンダー形状の容器として形成されており、それは、その内径でクラッチEのディスクパック500のスチールディスクを収容しており、また、変速機の軸7の一部として、第1遊星歯車セットRS1のクラッチEと反対の側で、第4遊星歯車セットRS4の内歯歯車HO4と第2遊星歯車セットRS2の太陽歯車SO2と回転しないように結合されている。このアウターディスクキャリヤー510のシリンダールーム内には、サーボ装置530と、それに属するクラッチEのディスクパック500と、が配置されている。空間的に見て、クラッチCのサーボ装置330は、(径方向内側の)クラッチEのアウターディスクキャリヤー510の径方向上方に、そしてそのとき、クラッチEのサーボ装置530の径方向上方に、配置されている。
図9でさらにわかるように、クラッチCのサーボ装置330は、ピストン331、ピストンのリターンエレメント332、圧力室333、エアセンサープレート335、圧力調整室336、を有している。ピストン331は、クラッチCのアウターディスクキャリヤー310に、軸方向に移動可能に支持されており、アウターディスクキャリヤー310とともに圧力室333を形成している。この圧力室は、ここでは簡略化のために図示されていない圧力材供給装置を介して、圧力材で加圧することができる。ピストン331の、圧力室333とは反対の側、すなわち、ピストン331の、遊星歯車セットRS1に向いた側には、圧力調整室336が配置されている。これは、ピストン331と軸方向にアウターディスクキャリヤー310に固定されたエアセンサープレート335とによって形成され、そして、常に駆動軸ANの回転数で回転する圧力室333の回転圧を調整するために、無圧で潤滑材で充填可能である。対応する潤滑材供給装置は、図9では簡略化のために図示されていない。軸方向にピストン331とエアセンサープレート335との間には、リターンエレメント332が装着されており、このエレメントは、ここでは例示的に、ディスクスプリングとして形成されている。サーボ装置330の圧力室333が圧力材で満たされると、ピストン331は、それに属するディスクパック300を、リターンエレメント332の力に抗して、軸方向に変速機の駆動部方向ないし軸方向に遊星歯車セットRS1方向に作動させる。
クラッチEのサーボ装置530は、ピストン531、ピストンのリターンエレメント532、圧力室533、エアセンサープレート535、圧力調整室536、を有している。ピストン531は、クラッチEのアウターディスクキャリヤー510に、軸方向に移動可能に支持されており、アウターディスクキャリヤー510とともに圧力室533を形成している。この圧力室は、ここでは簡略化のために図示されていない圧力材供給装置を介して、圧力材で加圧することができる。ピストン531の、圧力室533とは反対の側、すなわち、ピストン531の、遊星歯車セットRS1に向いた側には、圧力調整室536が配置されている。これは、ピストン531と軸方向にアウターディスクキャリヤー510に固定されたエアセンサープレート535とによって形成され、そして、常に軸7の回転数で回転する圧力室533の回転圧を調整するために、無圧で潤滑材で充填可能である。対応する潤滑材供給装置は、図9では簡略化のために表示されていない。軸方向にピストン531とエアセンサープレート535との間には、リターンエレメント532が装着されており、このエレメントは、ここでは例示的に、ディスクスプリングとして形成されている。サーボ装置530の圧力室533が圧力材で満たされると、ピストン531は、それに属するディスクパック500を、リターンエレメント532の力に抗して、軸方向に変速機の駆動部方向ないし軸方向に遊星歯車セットRS1方向に作動させる。
図10は、同様に図6に示されたコンポーネントの配置の第3の変種に基づいて、図1に従う多段変速機のための例示的なコンポーネントの配置の第6の変種を示している。2つのクラッチC及びEは、図6及び図9の場合と同様、事前組立て可能なクラッチアセンブリーを形成し、このアセンブリーは、ギヤハウジングGG内で空間的に見て、第1遊星歯車セットRS1の、歯車セットグループRS2/RS4とは反対の側に配置されている。そしてそこでは、クラッチEのディスクパック500は、基本的にクラッチCのディスクパック300の径方向下方に配置されている。図6及び図9に対する基本的な相違は、2つのクラッチC、Eのサーボ装置330、530が、本質的に軸方向に並行に配置されており、クラッチCのサーボ装置330が、クラッチEのサーボ装置530よりも、遊星歯車セットRS1により近く配置されている、ということにある。
これに加え、この2つのクラッチC及びEのために、共通の例示的に一体に形成された一つのディスクキャリヤーが設けられており、これが一方において(径方向外側の)クラッチCに対してクラッチCのディスクパック300のスチールディスクを収容するためのインナーディスクキャリヤー320として形成されており、他方では、(径方向内側の)クラッチEに対してクラッチEのディスクパック500のスチールディスクを収容するためのアウターディスクキャリヤー510として形成されている。このとき、2つのディスクパック300及び500が配置されている当該共通のディスクキャリヤー320/510の一部は、シリンダー形状の容器として形成されており、それは遊星歯車セットRS1と反対の方向に開かれている。(径方向外側の)クラッチCのアウターディスクキャリヤー310は、遊星歯車セットRS1の方向に開かれたシリンダー形状の容器として形成されており、それは、その内径でクラッチCのディスクパック300のライニングディスクを収容しており、また、変速機の軸1の一部として、駆動軸ANと回転しないように結合されている。(径方向内側の)クラッチEのインナーディスクキャリヤー520は、遊星歯車セットRS1の方向に開かれたシリンダー形状の容器として形成されており、それは、その外径でクラッチEのディスクパック500のライニングディスクを収容しており、また、変速機の軸7の一部として、遊星歯車セットRS1のクラッチEと反対の側で、遊星歯車セットRS4の内歯歯車及び遊星歯車セットRS2の太陽歯車と回転しないように結合されている。
サーボ装置530とそれに属するクラッチEのディスクパック500とは、アウターディスクキャリヤー510ないしは共通のディスクキャリヤー320/510によって形成されるシリンダールーム内に配置されている。このときサーボ装置530は、空間的に見て、本質的に、共通のディスクキャリヤー320/510のハブ部分の径方向上方に配置されている。このハブ部分は、その容器底部から始まり、軸方向に遊星歯車セットRS1とは逆の方向に延伸している。サーボ装置530は、ピストン531、ピストンのリターンエレメント532、圧力室533、エアセンサープレート535、圧力調整室536、を有している。ピストン531は、共通のディスクキャリヤー320/510に、圧力材が漏れないように軸方向に移動可能に支持されており、共通のディスクキャリヤー320/510とともに圧力室533を形成している。この圧力室は、ここでは簡略化のために図示されていない圧力材供給装置を介して、圧力材で加圧することができる。ピストン531の、圧力室533とは反対の側、すなわち、ピストン531の、遊星歯車セットRS1と反対の側には、圧力調整室536が配置されている。これは、ピストン531と軸方向に共通のディスクキャリヤー320/510のハブに固定されたエアセンサープレート535とによって形成され、そして、常に軸5の回転数で回転する圧力室533の回転圧を調整するために、無圧で潤滑材で充填可能である。対応する潤滑材供給装置は、図10では簡略化のために表示されていない。軸方向にピストン531とエアセンサープレート535との間には、リターンエレメント532が装着されており、このエレメントは、ここでは例示的に、ディスクスプリングとして形成されている。サーボ装置530の圧力室533が圧力材で満たされると、ピストン531は、それに属するクラッチEのディスクパック500を、リターンエレメント532の力に抗して、軸方向に遊星歯車セットRS1と反対方向に作動させる。
クラッチCのサーボ装置330は、空間的に見て、本質的に、共通のディスクキャリヤー320/510のハブ部分の径方向上方に配置されている。このハブ部分は、その容器底部から始まって、軸方向に遊星歯車セットRS1方向に延伸している。このとき、サーボ装置330は、ピストン331、ピストンのリターンエレメント332、支持プレート338、圧力室333、圧力調整室336、を有している。支持プレート338は、シリンダー形状の容器として形成されており、その容器は、遊星歯車セットRS1と反対の方向に開かれており、共通のディスクキャリヤー320/510の容器底部の、遊星歯車セットRS1に向いた側に配置されている。このとき、支持プレート338は、その内径で、共通のディスクキャリヤー320/510の遊星歯車セットRS1に向いたハブに、圧力材が漏れないよう軸方向に固定されている。ピストン331は、共通のディスクキャリヤー320/510にも、また支持プレート328にも、圧力材が漏れないように軸方向に移動可能に支持されており、支持プレート338とともに圧力室533を形成している。この圧力室は、ここでは簡略化のために図示されていない圧力材供給装置を介して、圧力材で加圧することができる。幾何形状的に見て、ピストン331は、曲折した構造を有している。その構造は、共通のディスクキャリヤー320/510の遊星歯車セットRS1に向いたハブと、支持プレート338と、共通のディスクキャリヤー320/510の容器底部と、共通のディスクキャリヤー320/510のシリンダー形状の外径と、に適合しており、共通のディスクキャリヤー320/510の外郭の部分を径方向および軸方向に覆っている。ピストン331の、圧力室333とは反対の側、すなわち、ピストン331の、遊星歯車セットRS1とは反対の側には、圧力調整室336が配置されている。これは、ピストン331と共通のディスクキャリヤー320/510とによって形成され、常に軸5の回転数で回転する圧力室333の回転圧を調整するために、無圧で潤滑材で充填可能である。対応する潤滑材供給装置は、図10では簡略化のために図示されていない。クラッチCの圧力調整室332は、従って、クラッチC、Eに共通のディスクキャリヤー320/510の外面(Mantelflaeche)だけで、クラッチEの圧力室533から分離されている。軸方向にクラッチCのピストン331とクラッチC、Eに共通のディスクキャリヤー320/510との間には、リターンエレメント332が装着されており、このエレメントは、ここでは例示的に、コイルスプリングパッケージとして形成されており、ピストン331の周囲に分散配置されパワーサイドに(kraftseitig)並置された多数のコイルスプリングを含んでいる。サーボ装置330の圧力室333が圧力材で満たされると、ピストン331は、それに属するクラッチCのディスクパック300を、リターンエレメント332の力に抗して、軸方向に遊星歯車セットRS1と反対方向に作動させる。
最後に、図11は、図10に示されたコンポーネントの配置の第6の変種に基づいて、図1に従う多段変速機のための例示的なコンポーネントの配置の第7の変種を示している。2つのクラッチC及びEは、図6、図9及び図10の場合と同様、事前組立て可能なクラッチアセンブリーを形成し、このアセンブリーは、ギヤハウジングGG内で空間的に見て、第1遊星歯車セットRS1の、歯車セットグループRS2/RS4とは反対の側に配置されている。図6と図9に対する基本的な相違は、2つのクラッチC、Eのサーボ装置330、530が、本質的に軸方向に並行に配置されており、クラッチCのサーボ装置330が、本質的にクラッチEのサーボ装置530よりも、遊星歯車セットRS1により近く配置されている、ということにある。図10に対する基本的な相違は、2つのクラッチC、Eのディスクパック300、500が、ここでは軸方向に並行に配置されており、クラッチEのディスクパック500が、クラッチCのディスクパック300よりも、遊星歯車セットRS1により近く配置されている、ということにある。
これに加え、この2つのクラッチC及びEに対し、共通の例示的に一体に形成された一つのアウターディスクキャリヤーが設けられており、これは、その一部分510の内径にクラッチEのディスクパック500のスチールディスクを、その一部分310の内径にクラッチCのディスクパック300のスチールディスクを収容する。好ましくは、2つのディスクパック300、500は同一の径を有し、好ましくは、2つのディスクパック300、500のために、同一部品が採用される。このとき、共通のアウターディスクキャリヤー310/510は、基本的にシリンダー形状の容器として形成されており、その容器は、遊星歯車セットRS1とは反対の方向に開かれており、そのとき、変速機の軸7の径方向上方に据え付けられた、共通のアウターディスクキャリヤー310/510のハブは、その容器底部から始まって、両方の方向に延伸している。クラッチCのインナーディスクキャリヤー320は、遊星歯車セットRS1の方向に開かれたシリンダー形状の容器として形成されており、それは、その外径でクラッチCのディスクパック300のライニングディスクを収容しており、また、変速機の軸1の一部として駆動軸ANと回転しないように結合されている。クラッチEのインナーディスクキャリヤー520は、遊星歯車セットRS1の方向に開かれたシリンダー形状の容器として形成されており、それは、その外径でクラッチEのディスクパック500のライニングディスクを収容しており、また、変速機の軸7の一部として、遊星歯車セットRS1のクラッチEと反対の側で、遊星歯車セットRS4の内歯歯車及び遊星歯車セットRS2の太陽歯車と回転しないように結合されている。
クラッチEのサーボ装置530は、基本的に図10から引き継がれ、そして空間的に見て、共通のアウターディスクキャリヤー310/510によって形成されるシリンダールームの中に完全に配置されており、基本的に共通アウターディスクキャリヤー310/510のハブ部分の径方向上方に配置されている。当該ハブ部分は、その容器底部から始まり、軸方向に遊星歯車セットRS1と反対の方向に延伸している。このとき、サーボ装置は、ピストン531、ピストンのリターンエレメント532、圧力室533、エアセンサープレート535、圧力室調整室536、を有している。ピストン531は、共通アウターディスクキャリヤー310/510に、圧力材が漏れないように軸方向に移動可能に支持されており、共通アウターディスクキャリヤー310/510とともに圧力室533を形成している。この圧力室は、ここでは簡略化のために図示されていない圧力材供給装置を介して、圧力材で加圧することができる。ピストン531の、圧力室533とは反対側、すなわち、ピストン531の、遊星歯車セットRS1とは反対側に、圧力調整室536が配置されている。これは、ピストン531と軸方向に共通アウターディスクキャリヤー310/510のハブに固定されたエアセンサープレート535とによって形成され、そして、常に軸5の回転数で回転する圧力室533の回転圧を調整するために、無圧で潤滑材で充填可能である。該当する潤滑材供給装置は、図11では簡略化のために表示されていない。軸方向にピストン531とエアセンサープレート535との間には、ここでは例示的にディスクスプリングとして形成されたリターンエレメント532が装着されている。サーボ装置530の圧力室533が圧力材で満たされると、ピストン531は、それに属するクラッチEのディスクパック500を、リターンエレメント532の力に抗して“押しながら”、軸方向に遊星歯車セットRS1と反対の方向に作動させる。
クラッチCのサーボ装置330は、図10の場合と類似した構成になっているが、しかしここでは、クラッチEのディスクパック500に対する、クラッチCに属するディスクパック300の図10に対して変更された空間的配置に、適合されている。図11からわかるように、クラッチCのサーボ装置330は、空間的に見て、部分的に共通アウターディスクキャリヤー310/510のハブ部分の径方向上方に配置されている。当該ハブ部分は、その容器底部から始まり、軸方向に遊星歯車セットRS1方向に延伸している。このとき、サーボ装置330は、ピストン331、ピストンのリターンエレメント332、圧力室333、エアセンサープレート335、圧力室調整室336、を有している。ピストン331は、共通アウターディスクキャリヤー310/510に、圧力材が漏れないように軸方向に移動可能に支持されており、アウターディスクキャリヤー310/510とともに圧力室333を形成している。この圧力室は、ここでは簡略化のために図示されていない圧力材供給装置を介して、圧力材で加圧することができる。ピストン331の、圧力室333とは反対の側、すなわち、ピストン331の、遊星歯車セットRS1に向いた側に、圧力調整室336が配置されている。これはピストン331と共通アウターディスクキャリヤー310/510の歯車セット側のハブに軸方向に固定されたエアセンサープレート335とによって形成されている。常に軸5の回転数で回転する圧力室333の回転圧を調整するために、圧力調整室336は、簡略化のためにここでは図示されていない潤滑材供給装置を介して、無圧で潤滑材で充填可能である。2つのクラッチC、Eの圧力室333、533は、従って、軸方向に互いに隣接して配置されており、クラッチC、Eに共通のアウターディスクキャリヤー310/510の外面(シェル)だけで互いから分離されている。幾何形状的に見て、クラッチCのピストン331は、曲折した構造を有している。その構造は、エアセンサープレート335と、アウターディスクキャリヤー310/510の外郭と、に適合されており、アウターディスクキャリヤー310/510の外側を径方向および軸方向で包囲し、そのキャリヤーに属するディスクパック300の側から、圧力室333と反対側のそのアウターディスクに作用する。軸方向にピストン331とエアセンサープレート335との間に、リターンエレメント332が装着されており、そのエレメントは、ここでは例示的に、コイルスプリングパッケージとして形成されており、ピストン331の周囲に分散配置されパワーサイドに並置された多数のコイルスプリングを含んでいる。サーボ装置330の圧力室333が圧力材で満たされると、ピストン331は、それに属するクラッチCのディスクパック300を、リターンエレメント332の力に抗して“引っ張りながら”、軸方向に遊星歯車セットRS1方向に作動させる。図10と異なり、図11に従うと、2つのクラッチC、Eのサーボ装置330、530の作動方向は異なる。
図12に基づいて、以下に、本発明に従う多段変速機の第2の実施の形態が説明される。このとき、この第2の実施の形態は、図1に基づいて詳述した本発明に従う多段変速機の第1の実施の形態の歯車セットのコンセプトを基にしている。歯車セットエレメント、シフトエレメント及び軸の、相互の動的結合は、図1に対して細部においてのみ変更が加えられている。クラッチEがパワーフローの中で変速機の軸5と軸7との間に配置されている図1と異なり、図12では、クラッチEはパワーフローの中で変速機の軸5と軸8との間に配置されている。すでに述べたように、第2遊星歯車セットRS2は、クラッチEの締結により、インターロックでき(verblockbar)、その結果、クラッチEが締結した場合、一つのブロックとして回転する。図12では、この機能は、第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車HO2とキャリヤーST2との摩擦係合の結合によって達成される。
図12で明らかなように、第3遊星歯車セットRS3は、変速機の駆動部に近いところに配置されている。第3遊星歯車セットRS3の、変速機の駆動部に向いた側で、パワーフローの中で第3遊星歯車セットRS3のキャリヤーST3と出力軸ABとの間に配置されている平歯車駆動部またはチェーン駆動部として形成された出力段ABTRが、軸方向に当該遊星歯車セットRS3に接続している。ブレーキAは、空間的に見て、出力段ABTRの変速機駆動部に向いた側で、キャリヤーST3と結合された当該出力段ABTRの平歯車またはスプロケットに接続している。ブレーキAのインナーディスクキャリヤー120と結合されている軸3の一部は、出力段ABTRを中央で貫いている。それに応じて、キャリヤーST3と結合されている出力段ABTRの平歯車ないしスプロケットは、軸3に回転可能に支持されている。軸3はさらに、例示的に、駆動軸AN上で回転可能に支持されている。ブレーキAのアウターディスクキャリヤー110は、例示的に、ギヤハウジングGGと回転しないよう結合されたハウジング壁GWに一体化されている。ブレーキAに属するディスクパック100を作動させるためのブレーキAのサーボ装置130は、図12では簡略化のために図式的にのみ示されている。空間的に見て、このサーボ装置130は、ブレーキAのディスクパック100の、変速機の駆動部に向いた側に配置されており、ハウジング壁GWに軸方向に移動可能に支持され、それに属するディスクパック100を係合時に軸方向に変速機駆動部に対して反対方向、ないし軸方向に遊星歯車セットRS3方向、に作動させる。
ブレーキBは、変速機の駆動部ないしはブレーキAとは反対側で、ギヤハウジングGGの外壁の領域内に直接配置されている。このとき、ブレーキBのディスクパック200は、空間的に見て、ギヤハウジングGGの内径の領域内で、ギヤハウジングGGの変速機駆動部とは反対側の径方向外壁の近くに配置されている。ブレーキBのアウターディスクキャリヤー210は、例示的に、ギヤハウジングGGに内蔵されている。図12では簡略化のために図式的にのみ表示された、ブレーキBに属するブレーキBのディスクパック200を作動させるブレーキBのサーボ装置230は、ディスクパック200の変速機駆動部と反対の側に配置されており、ギヤハウジングGGないし上記ハウジング外壁に軸方向に移動可能に支持されており、ディスクパック200を係合時に軸方向に変速機駆動部方向に作動させる。第1遊星歯車セットRS1の内歯歯車HO1と結合されているブレーキBのインナーディスクキャリヤー220は、変速機の軸4の一部を形成し、ディスクパック200から始まり、上記駆動部と反対側のギヤハウジングGGの外壁に沿って、径方向内側にギヤハウジング固定のハブGNまで延伸し、このハブに回転可能に支持されている。ブレーキBのインナーディスクキャリヤー220の変速機駆動部に向いた側で、第1遊星歯車セットRS1は、軸方向に当該インナーディスクキャリヤー220に、ブレーキBのディスクパック200が空間的に見て少なくとも部分的に第1遊星歯車セットRS1の径方向上方の領域に配置されているというように、接続している。
図12でさらに明らかなように、(駆動部に近い)第3遊星歯車セットRS3の変速機駆動部とは反対の側で、2つの径方向に相互に内部に組み込まれた遊星歯車セットRS2及びRS4で構成される歯車セットアセンブリーが、軸方向に遊星歯車セットRS3に接続している。このとき、変速機の軸7は、軸方向に遊星歯車セットRS3とRS4との間の領域で、変速機の軸3に回転可能に支持されている。空間的に見て、軸方向に歯車セットアセンブリーの(径方向外側の)遊星歯車セットRS2と遊星歯車セットRS3との間の領域で、しかしまた、2つの遊星歯車セットRS2、RS3の径方向上方に、クラッチDのディスクパック400が配置されている。クラッチDのインナーディスクキャリヤー420は、変速機の軸2の一部を形成し、第3遊星歯車セットRS3の出力段ABTRと反対の側でそのキャリヤーST3と回転しないように結合されている。このキャリヤーST3の駆動部とは反対のキャリヤープレートとインナーディスクキャリヤー420とは、共通のコンポーネントとして一体に形成され得る。
歯車セットアセンブリーRS2/RS4の変速機駆動部とは反対の側で、クラッチCは軸方向にこの歯車セットアセンブリーに直接接続している。このとき、クラッチCのアウターディスクキャリヤー310は、変速機の軸1の一部を形成しており、従って、駆動軸ANと回転しないように結合されており、そして、クラッチCのサーボ装置330及びディスクパック300を収容するための変速機駆動部とは反対方向に向かって開かれたシリンダールームを形成している。空間的に見て、サーボ装置330とディスクパック300と遊星歯車セットRS2とは、ほぼ同じ径に配置されている。サーボ装置330は、ピストン331、ピストンのリターンエレメント332、圧力室333、エアセンサープレート335、圧力調整室336、を有している。ピストン331は、アウターディスクキャリヤー310に軸方向に移動可能に支持されており、アウターディスクキャリヤー310とともに圧力室333を形成している。この圧力室は、圧力材供給装置334を介して、圧力材で加圧できる。ピストン331の、圧力室333とは反対側、つまり、ピストン331の、遊星歯車セットRS2の反対側に、圧力調整室336が配置されている。これは、ピストン331と軸方向のアウターディスクキャリヤー310に固定されたエアセンサープレート335とによって形成され、常に駆動軸ANの回転数で回転する圧力室333の回転圧を調整するために、無圧で潤滑材で充填可能である。それに対応する潤滑材供給装置は、337で示されている。軸方向にピストン331とエアセンサープレート335との間には、リターンエレメント332が装着されており、そのエレメントは、ここでは例示的に、コイルスプリングパッケージとして形成されており、ピストン331の周囲に分散配置されパワーサイドに並置された多数のコイルスプリングを含んでいる。サーボ装置330の圧力室333が圧力材で満たされると、ピストン331は、それに属するディスクパック300を、リターンエレメント332の力に抗して、軸方向に変速機駆動部ないしは第2遊星歯車セットRS2に対して反対の方向に作動させる。クラッチCのインナーディスクキャリヤー320は、軸5の一部を形成する。このとき、軸5は、クラッチCのインナーディスクキャリヤー320と固定結合されたハブ部分を有しており、この部分は、インナーディスクキャリヤー320の内径から始まり、軸方向に遊星歯車セットRS2ないしRS4と反対の方向に延伸し、ギヤハウジング固定のハブGNに回転可能に支持されており、遊星歯車セットRS4とは反対の側で第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車SO1と回転しないように結合されている。このハブGNは、ギヤハウジングGGの駆動部とは反対側の径方向外壁から始まり、軸方向に遊星歯車セットRS4の方向に延伸し、第1遊星歯車セットRS1と上述の軸5のハブ部分とを軸方向に中央で完全に貫いている。
空間的に見て、クラッチCの径方向上方に、クラッチEのディスクパック500が配置されている。さらに、第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車HO2と回転しないように結合されているクラッチEのインナーディスクキャリヤー520は、クラッチCを軸方向に完全に覆っており、クラッチCのディスクパック300の遊星歯車セットRS2とは反対側で、クラッチCのインナーディスクキャリヤー320と結合されている。クラッチEのインナーディスクキャリヤー520もまた、変速機の軸5の一部を形成している。図12に示された実施の形態ではクラッチEのインナーディスクキャリヤー520とクラッチCのインナーディスクキャリヤー320とが、製造技術上好都合な態様で、共通のコンポーネントとして一体に形成されている。
図12でさらに明らかなように、2つのクラッチD及びEは、製造技術上好都合な態様で事前組立てが可能な、クラッチアセンブリーを形成している。そのアセンブリーは、空間的に見て、本質的に軸方向に歯車セットアセンブリーRS2/RS4と(駆動部から離れた)弟1遊星歯車セットRS1との間の領域に配置されている。このとき、2つのクラッチD、Eには、共通のディスクキャリヤーが設けられており、このキャリヤーは、変速機の軸8として、一方ではクラッチDを介しての変速機の軸2と第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーST2との間の切換え可能な結合を形成し、他方ではクラッチEを介しての変速機の軸5と上述のキャリヤーST2との間の切換え可能な結合を形成している。図12に示された実施の形態では、この共通のディスクキャリヤーは、クラッチDのアウターディスクキャリヤー410として、及び、クラッチEのアウターディスクキャリヤー510として形成されており、軸5のハブ部分上に回転可能に支持されている。このとき、共通のディスクキャリヤー410/510は、2つのクラッチD、Eのディスクパック400、500もサーボ装置430、530も収容し、その際、2つのクラッチD、Eのディスクパック400、500とクラッチEのサーボ装置530とが、シリンダールーム内に配置されている。このシリンダールームは、共通のディスクキャリヤー410/510によって形成されている。空間的に見て、軸方向に2つのディスクパック400、500の間の領域に、第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーST2が、共通ディスクキャリヤー410/510の対応する受容部にかみ合い係合で掛けられている。
この動的結合に基づいて、この2つのクラッチD、Eを有するクラッチアセンブリーの別の形態では、クラッチDのアウターディスクキャリヤー410と第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーST2とが相互に固定結合されているか、あるいは、共通コンポーネントとして一体に形成されて、そのコンポーネントは取付けの際に適切な受容部(Mitnahmeprofil)を介してクラッチEのアウターディスクキャリヤー510と(取外し可能に)結合される、ということが考慮され得る。この場合、クラッチEのアウターディスクキャリヤー510は、クラッチEのディスクパック500及びサーボ装置530の他に、クラッチDのサーボ装置430も収容する。
図12に戻って、以下に、2つのクラッチD、Eのサーボ装置430、530を詳しく説明する。クラッチCの径方向上方にあるクラッチEのディスクパック500の空間的位置に対応して、ディスクパック500に属するサーボ装置530は、空間的に見て、クラッチCに直接隣接して配置されており、その際、十分にクラッチCの歯車セットアセンブリーRS2/RS4と反対の側において、クラッチC、Eの共通インナーディスクキャリヤー320/520に隣接して、ないしは、変速機の軸5に隣接して配置されている。すでに示したように、クラッチEのアウターディスクキャリヤー510は、この領域に、歯車セットアセンブリーRS2/RS4方向ないし変速機駆動部方向に開いたシリンダールームを形成し、その中にクラッチEのサーボ装置530が配置されている。このとき、サーボ装置530は、ピストン531、ピストンのリターンエレメント532、圧力室533、エアセンサープレート535、そして圧力室調整室536を有している。ピストン531は、アウターディスクキャリヤー510に軸方向に移動可能に支持されており、このアウターディスクキャリヤー510とともに、圧力室533を形成している。この圧力室は、圧力材供給装置534を介して圧力材で加圧することができる。ピストン531の、圧力室533とは反対の側、すなわち、ピストン531の、遊星歯車セットRS4に向いた側に、圧力調整室536が配置されている。これは、ピストン531と軸方向にアウターディスクキャリヤー510に固定されたエアセンサープレート535とによって形成され、そして、常に軸8の回転数で回転する圧力室533の回転圧を調整するために、無圧で潤滑材で充填可能である。対応する潤滑材供給装置は、537で示されている。軸方向にピストン531とエアセンサープレート535との間に、ここでは例示的にディスクスプリングとして形成されたリターンエレメント532が装着されている。サーボ装置530の圧力室533が圧力材で満たされると、ピストン531は、それに属するディスクパック500をリターンエレメント532の力に抗して軸方向に変速機駆動部方向ないし軸方向に遊星歯車セットRS2の方向に作動させる。クラッチEのサーボ装置510のピストン531は、従って、クラッチC、Eの共通インナーディスクキャリヤー320/520を部分的に包囲する。
クラッチDのディスクパック400に属するサーボ装置430は、空間的に見て、十分にクラッチEのアウターディスクキャリヤー510の一方側に配置されており、その側は歯車セットアセンブリーRS2/RS4と反対の側、ないしは、第1遊星歯車セットRS1に向いた側であり、クラッチEのアウターディスクキャリヤー510に隣接、ないしは、変速機の軸8に隣接している。このとき、サーボ装置430は、ピストン431、ピストンのリターンエレメント432、圧力室433、エアセンサープレート435、そして圧力室調整室436を有している。ピストン431は、クラッチEのアウターディスクキャリヤー510に軸方向に移動可能に支持されており、このアウターディスクキャリヤー510とともに、圧力室433を形成している。この圧力室は、圧力材供給装置434を介して、圧力材で加圧することができる。このとき、クラッチD及びEの圧力室433及び533は、軸方向に互いに隣接配置されており、アウターディスクキャリヤー510のシェル面(外面)のみで互いから分離されている。ピストン431の、クラッチDの圧力室433とは反対側、すなわち、ピストン431の、遊星歯車セットRS1に向いた側に、圧力調整室436が配置されている。これは、ピストン431と軸方向にアウターディスクキャリヤー510に固定されたエアセンサープレート435とによって形成され、そして、常に軸8の回転数で回転する圧力室433の回転圧を調整するために、無圧で潤滑材で充填可能である。それに対応する潤滑材供給装置は、437で示されている。軸方向にピストン431とエアセンサープレート435との間に、ここでは例示的にディスクスプリングとして形成されたリターンエレメント432が装着されている。サーボ装置430の圧力室433が圧力材で満たされると、ピストン431は、それに属するクラッチDのディスクパック400をリターンエレメント432の力に抗して“引っ張りながら”軸方向に遊星歯車セットRS1方向、ないし軸方向に変速機駆動部と反対の方向、に作動させる。軸方向に遊星歯車セットRS3とRS2との間の領域で、クラッチDのディスクパック400の空間的位置に対応して、サーボ装置430のピストン431は、ディスクパック400に作用する作動エレメントを有している。このエレメントは、2つのクラッチE、Dのアウターディスクキャリヤー510、410を軸方向と径方向とで外側で包囲し、このサーボ装置430の圧力室433とは反対の側からディスクパック400に作用する。その目的に合うように、ピストン431は、そのディスクパック400に作用する作動エレメントとともに、アウターディスクキャリヤー510/410の外郭に適合されている。
図12で明らかなように、第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車HO2と第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車SO1との間の結合を形成する変速機の軸5は、太陽歯車SO1への接続領域に至るまで−すなわち、ほぼ完全に−シリンダールームの内側に配置されている。このシリンダールームは、軸8ないしクラッチD、Eの共通のアウターディスクキャリヤーによって形成されている。第3遊星歯車セットRS3の内歯歯車HO3と第1遊星歯車セットRS1のキャリヤーST1との間の結合を形成する変速機の軸6は、従って、3つのクラッチC、D、Eのすべてと遊星歯車セットRS2とを軸方向及び径方向に完全に包囲する。
本発明に従う多段変速機の当該第2の実施の形態の動的結合をより良く理解するために、図13は、図12に従う多段変速機の概略図を示す。
続いて、図14には、図5に基いて以前に説明された本発明に従う多段変速機の実施の形態の歯車セットコンセプト及び空間的部品配置に基づく、本発明に従う多段変速機の第3の実施の形態が示されている。図5との唯一の相違は、クラッチDの歯車セットエレメントないし変速機軸への動的結合に関する。図5と異なり、クラッチDは、ここでは、パワーフローの中で変速機の軸6と軸8との間に配置されている。従って、図13によれば、ここでは、第3遊星歯車セットRS3の内歯歯車HO3と常時結合されている第1遊星歯車セットRS1のキャリヤーST1が、クラッチDによって、第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーST2と結合可能である。従って、図13によれば、軸2ないし第3遊星歯車セットRS3のキャリヤーST3は、他のどの歯車セットエレメントとも結合できない。図1に従う歯車セットスキーム用に図2に示されたシフトロジックは、図13に従う多段変速機用にも引き継ぐことができる。しかしながら、図1に従う歯車セットスキームに対して、図13ではクラッチDの動的結合が変更されたことにより、図2の場合とは異なるギヤ比が発生している、ということが指摘される。
続いて、図15には、本発明に従う多段変速機の第4の実施の形態が示されている。それは、図1に基いて詳細に説明された、4つの遊星歯車セットRS1乃至RS4と、異なる歯車セット要素に割り当てられた8つの軸1乃至8と、歯車セット要素の互いの及び駆動軸との及び出力軸との動的結合ための5つのシフトエレメントA乃至Eと、を備えた歯車セットコンセプトに基づいている。第5シフトエレメントEが第2遊星歯車セットRS2のロックのためだけに設けられるという考慮から外れて、図15に従う多段変速機の歯車セットスキームは、図1で以前に示された本発明に従う多段変速機の第1の実施の形態から、当該第5シフトエレメントEの動的結合によってのみ、異なっている。閉じられたクラッチEが第2遊星歯車セットRS2を当該遊星歯車セットRS2の内歯歯車及び太陽歯車の結合(軸5及び7の結合)によってロックするという図1と異なり、図15によれば、第5シフトエレメントEがパワーフローの中で第7軸7と第8軸8との間に配置される、ということが考慮される。図1と同様に、図15においても、軸7は、第2遊星歯車セットRS2の太陽歯車と常に結合された第4遊星歯車セットRS4の内歯歯車によって規定されており、軸8は、第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車と常に結合された第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーによって規定されている。クラッチEが閉じられると、第2遊星歯車セットRS2がロックされる。
図1と同様に、図15においても、第4シフトエレメントDがパワーフローの中で第2軸2と第8軸8との間に配置される、ということが考慮される。図1と同様に、図15においても、軸2は、変速機の出力段ABTRと常に結合された第3遊星歯車セットRS3のキャリヤーによって規定されている。両クラッチD及びEの遊星歯車セットへのこの動的結合は、両クラッチの製造技術上好都合なアセンブリーとしての構成を可能にする。そのアセンブリーは、図15に例示的に示されるように、空間的に見て、直接、軸方向に、第3遊星歯車セットRS3と第2及び第4遊星歯車セットRS2、RS4で構成される歯車セットアセンブリーとの間に配置され得る。好ましくは、クラッチDは、径方向に見てクラッチEの上方に、クラッチEよりも大径に配置されている。図15に例示的に示されているように、このクラッチアセンブリーは、両クラッチD、Eに共通のディスクキャリヤーを有し得る。それは、例示的に、例えば内側噛合いスチールディスクとして形成されるクラッチDのディスクパック400のインナーディスクを収容するためのインナーディスクキャリヤー420として、及び、例えば外側噛合いスチールディスクとして形成されるクラッチEのディスクパック500のアウターディスクを収容するためのアウターディスクキャリヤー510として、形成され、同時に、軸8の回転数で常に回転する当該両クラッチD、Eのサーボ装置430、530を、それぞれのディスクパック400ないし500を作動させるべく軸方向に移動可能に、収容している。
更に、図15に例示的に示されるように、第2シフトエレメントB−ここでは例示的にディスクパック200を有するディスクブレーキとして形成されている−が、簡単な態様で、第1遊星歯車セットRS1の径方向上方の領域に配置され得る。それは、軸方向に、第2及び第4遊星歯車セットRS2、RS4で構成される歯車セットアセンブリーに対して、そのクラッチアセンブリーD/Eとは反対の側で接続されている。ディスクパック200に付属されるサーボ装置は、図15では簡略化のために詳しくは図示されていないが、原理的には、当該ディスクパック200の両方の側に配置され得て、例えば、変速機ハウジング内に一体化され得る。第3シフトエレメントCは、ディスクパック300と、当該ディスクパック300に付属され、駆動軸ANの回転数で常に回転するサーボ装置330と、を有しており、例えば軸方向に、第1遊星歯車セットRS1に対して歯車セットアセンブリーRS2/RS4とは反対の側で接続している。第1シフトエレメントA−ここでは例示的にディスクパック100を有するディスクブレーキとして形成されている−は、例えば、第3遊星歯車セットRS3の歯車セットアセンブリーRS2/RS4とは反対の側に配置されている。この場合、軸方向にブレーキAと遊星歯車セットRS3との間で、変速機の出力段ABTRが、遊星歯車セットRS3のキャリヤーに結合されている。ブレーキAのサーボ装置130は、ディスクパック200を作動させるために、例えば、当該ディスクパックの遊星歯車セットRS3に向いた側に配置され、変速機ハウジング固定のハウジング壁GWに一体化されており、それには、少なくとも一つの遊星歯車セットRS3のキャリヤーと共に常に回転する出力段ABTRの平歯車またはスプロケットが支持されている。もちろん、サーボ装置130は、ディスクパック200の他の側にも配置され得る。
変速機の個々の軸の空間的態様に関して、図15に従う変速機は、図1及び図4に従う変速機と比較して、以下の通りである。すなわち、第1軸1は、部分的に第3軸3の内側中央を、そして部分的に第5軸5の内側中央を延びており、第3軸3は、部分的に第8軸8の内側中央を、そして部分的に第2軸2の内側中央を延びており、第5軸5は、第6軸6の内側中央を延びている。この際、第6軸6は、第4及び第5シフトエレメントD、Eならびに第2遊星歯車セットRS2を軸方向および径方向に少なくとも部分的に包囲している。
もちろん、図4乃至図11に記載された部品配置の変種(バリエーション)は、図1に従う歯車セットコンセプトの使用に限定されない。当業者は、これらの変種を、必要に応じて、発明上の付加がなくとも、意味があるように、例えば図12、図13、図14及び図15に示されているような、他の本発明による歯車セットコンセプトに転用するであろう。
図16は、駆動段、遊星歯車セット、シフトエレメントのディスクパック、及び、シフトエレメントのサーボ装置のための、すでに知られている用語を利用しての、変速機要素の互いに対する相対的な空間配置の有用な態様の例示的な表図である。以下では、図17乃至図24に基づいて、図1の多段変速機のための8つの更なる構造上有用なコンポーネント配置の態様が、簡単に説明される。また、図25乃至図28に基づいて、図12ないし図13の多段変速機のための4つの更なる構造上有用なコンポーネント配置の態様が、それぞれ変速機コンポーネントのためにすでに知られている用語を利用して、簡単に説明される。
図17は、図1の配置に基づく、図1に従う多段変速機のための、例示的なコンポーネントの配置の第8の変種を示している。図1に対する基本的な相違点として、クラッチCが、空間的に見て、クラッチEの径方向上方の領域に配置され、これにより、ギヤハウジングGGの内部の構造空間が、径方向に比較的大きく形成された歯車セットアセンブリーRS2/RS4とシングルの歯車セットRS1との間の領域において、良好に利用され得る。軸7、すなわち、歯車セットアセンブリーRS2/RS4の径方向外側の遊星歯車セットRS2の太陽歯車と径方向内側の遊星歯車セットRS4の内歯歯車とは、クラッチEの内側ディスクキャリヤー520として形成され、構造上簡単な態様で、軸1ないし駆動軸ANに回転可能に支持されている。
変速機の個々の軸の空間的態様に関して、図17に従う変速機は、図15に従う変速機と類似しているが、4つの付加的な細部を有している。すなわち、第1軸1は、部分的に第3軸3の内側中央を、そして部分的に第5軸5の内側中央を、そして部分的に第7軸7の内側中央を延びており、第3軸3は、部分的に第8軸8の内側中央を、そして部分的に第2軸2の内側中央を延びており、第7軸7は、部分的に第5軸5の内側中央を延びており、第5軸5は、第6軸6の内側中央を延びている。この際、第6軸6は、第3、第4及び第5シフトエレメントC、D、Eならびに第2遊星歯車セットRS2を軸方向および径方向に少なくとも部分的に包囲している。さらに、第1軸1の一部は、第5シフトエレメントEを軸方向および径方向に少なくとも部分的に包囲している。
図18は、図1の配置に基づく、図1に従う多段変速機のための、例示的なコンポーネントの配置の第9の変種を示している。特に、図18に示された2つのクラッチC及びEを有するクラッチアセンブリーの構造上の形態が注目される。この場合、クラッチEのディスクパック500が、空間的に見て、少なくとも大部分、クラッチCのディスクパック300の径方向上方に配置されており、また、両クラッチC、Eに共通のディスクキャリヤーが設けられている。それは、例えば、外側ディスクキャリヤー310として径方向内側のクラッチCのために、内側ディスクキャリヤー520として径方向外側のクラッチEのために、形成されている。さらに、とりわけ、図18に示された5つのシフトエレメントA、B、C、D、Eの全てのサーボ装置130、230、330、430、530の空間的配置が注目される。軸7の軸1ないし駆動軸ANでの支持は、図17に従う変速機の場合と同様に、図18においてはクラッチEの外側ディスクキャリヤー510が当該軸7の一部を形成していることに関わらず、比較的好適である。
変速機の第1軸1が第5シフトエレメントEを軸方向及び径方向に包囲しないという詳細に至るまで、図18に従う変速機の個々の軸の空間的態様は、図17に従う変速機の軸態様と同一である。
図19は、図1の配置に基づく、図1に従う多段変速機のための、例示的なコンポーネントの配置の第10の変種を示している。特に、図19に示された2つのクラッチC及びEを有するクラッチアセンブリーの構造上の形態が注目される。この場合、クラッチCのディスクパック300が、空間的に見て、少なくとも大部分、クラッチEのディスクパック500の径方向上方に配置されており、また、両クラッチC、Eに共通のディスクキャリヤーが設けられている。それは、例えば、外側ディスクキャリヤー510として径方向内側のクラッチEのために、内側ディスクキャリヤー320として径方向外側のクラッチCのために、形成されている。クラッチCのサーボ装置330が共通のディスクキャリヤーC/Eに軸方向に移動可能に軸支されているか、あるいは、外側ディスクキャリヤー310のシリンダ室内で軸方向に移動可能に軸支されているか、に応じて、サーボ装置330は常に軸5の回転数で回転するか、あるいは、常に駆動軸ANないし軸1の回転数で回転する。サーボ装置を外側ディスクキャリヤー310内に一体にすることは、サーボ装置330への圧力材および潤滑材の構造上とりわけ簡単な供給を可能にする。ディスクパック500の歯車セットアセンブリーRS2/RS4に向いた側へのクラッチEのサーボ装置530の図示の配置は、例示的なものと理解されるべきである。ディスクパック500の他方の側にサーボ装置530を配置することは、造作なく可能である。それによって、サーボ装置530への圧力材および潤滑材の供給における損失が受容されなければならない、ということも無い。
図19に従う変速機の個々の軸の空間的態様は、図17に従う変速機の軸態様と比較可能である。
図20は、図1に従う多段変速機のための、例示的なコンポーネントの配置の第11の変種を示している。特に、この場合、例示的にブレーキバンド201としてのブレーキBの形態、図18と同様のクラッチアセンブリーC/Eの構造上の形態、及び、図12ないし図13と同様のクラッチDの構造上の形態、が注目される。クラッチDのディスクパック400が、空間的に見て、軸方向にシングルの歯車セットRS3と歯車セットアセンブリーRS2/RS4との間に配置される一方で、当該ディスクパック400に付属されるクラッチDのサーボ装置430は、少なくとも大部分、すなわち、少なくともその圧力室と圧力調整室とにおいて、歯車セットアセンブリーRS2/RS4とシングルの歯車セットRS1との間の当該歯車セットRS1の近くの領域に配置されている。この場合、サーボ装置430は、軸方向に移動可能に外側ディスクキャリヤー410内に支持されている。外側ディスクキャリヤー410は、軸8の一部を形成すると共に、歯車セットアセンブリーRS2/RS4及び前述のクラッチアセンブリーC/Eを軸方向に完全に包囲しており、第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車の近くの領域において、軸5の一部の上ないしは第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車上に、回転可能に支持されている。ディスクパック400に作用するサーボ装置430のピストンの作動フィンガーは、歯車セットアセンブリーRS2/RS4及びクラッチアセンブリーC/Eを軸方向に完全に包囲しており、ディスクパック400のすぐ近くで第2遊星歯車セットRS2のウェブプレートを貫通している。それは、軸8の一部として、クラッチDの外側ディスクキャリヤー410と回転しないように結合されている。前記の貫通のために、第2遊星歯車セットRS2の前記ウェブプレートは、クラッチDのサーボ装置430のピストンの前記作動フィンガーに対応するように、軸方向の開口ないし貫通穴を有している。
バンドブレーキとしてのブレーキBの構造は、ブレーキバンド201と、軸4として第1遊星歯車セットRS1の内歯歯車に結合されたブレーキバンドシリンダ221と、ブレーキバンド201の操作のためのここでは詳しく図示されていないサーボ装置と、を含んでいる。軸方向に見て、ブレーキバンド201は、第1遊星歯車セットRS1の内歯歯車から始まって、歯車セットアセンブリーRS2/RS4の方向に延びている。これにより、変速機の比較的短い軸方向の構造長さが得られる。
変速機の個々の軸の空間的態様に関して、図21に従う変速機は、図12及び図13に従う変速機と類似して、以下の通りである。すなわち、第1軸1は、部分的に第3軸3の内側中央を、そして部分的に第5軸5の内側中央を延びており、第3軸3は、部分的に第8軸8の内側中央を、そして部分的に第2軸2の内側中央を延びており、第5軸5は、部分的に第8軸8の内側中央を延びており、第8軸8は、第6軸6の内側中央を延びている。この際、第6軸6は、第4シフトエレメントD及び第2遊星歯車セットRS2を軸方向および径方向に少なくとも部分的に包囲している。
図21は、図20に従う前述のコンポーネントの配置に基づく、図1に従う多段変速機のための、例示的なコンポーネントの配置の第12の変種を示している。図20と異なって、クラッチDのディスクパック400は、ここでは、軸方向に歯車セットアセンブリーRS2/RS4とシングルの歯車セットRS1との間の領域に配置されており、正確には、軸方向にクラッチEのディスクパック500と歯車セットRS1との間の領域に配置されている。空間的に見て、ディスクパック400は、クラッチEのサーボ装置530の径方向ほぼ上方に配置されている。クラッチDの内側ディスクキャリヤー420は、軸8の一部を形成し、これに対応して、第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーと常に結合されている。クラッチDの外側ディスクキャリヤー410は、軸2の一部を形成し、これに対応して、第2遊星歯車セットRS3のキャリヤー及び出力段ABTRと常に結合されている。クラッチDのサーボ装置430は、それに付属されるクラッチDのディスクパック400の、第1遊星歯車セットRS1に向いた側に配置されている。この場合、当該サーボ装置430は、あるシリンダ内で軸方向に移動可能に配置されている。それは、空間的に見て、軸方向にクラッチアセンブリーC/Eと第1遊星歯車セットRS1との間に配置されており、軸方向に第1遊星歯車セットRS1に隣接しており、当該第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車の領域で、軸5の一部の上ないしは第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車上に、回転可能に支持されている。前述のシリンダは、ディスクパック400の、第1遊星歯車セットRS1に向いた側で、例えば好適な駆動歯(Mitnahmeverzahnung)によって、内側ディスクキャリヤー420と回転しないように結合される。駆動歯は、一方では、前述のシリンダのディスクパック400に向いた端部上に配置され、他方では、内側ディスクキャリヤーの一部の外形上に配置される。それは、ディスクパック400の内径から始まって径方向外側に延びている。ディスクパック400の作動のために、サーボ装置430は、作動フィンガとしての軸方向の延長部を有するピストンを有している。それは、内側ディスクキャリヤー420の径方向に向けられた部分を、軸方向に貫通している。これに対応して、内側ディスクキャリヤー420の径方向に向けられた前記部分は、サーボ装置430のピストンの作動フィンガーに対応するように、軸方向の開口ないし貫通穴を有している。
変速機の個々の軸の空間的態様に関して、図21に従う変速機は、以下の通りである。すなわち、第1軸1は、部分的に第3軸3の内側中央を、そして部分的に第7軸7の内側中央を延びており、第3軸3は、部分的に第8軸8の内側中央を、そして部分的に第2軸2の内側中央を延びており、第7軸7は、部分的に第5軸5の内側中央を延びており、第5軸5は、部分的に第8軸8の内側中央を延びており、第8軸8は、第2軸2の内側中央を延びており、第2軸2は、部分的に第6軸6の内側中央を延びている。この際、第6軸6は、第3乃至第5シフトエレメントC、D、E及び第2遊星歯車セットRS2を軸方向および径方向に少なくとも部分的に包囲している。
図22は、図21に従う前述のコンポーネントの配置に基づく、図1に従う多段変速機のための、例示的なコンポーネントの配置の第13の変種を示している。図21との相違点は、クラッチDのサーボ装置430の支持のみである。組み立てを簡単にするために、内側ディスクキャリヤー420はシリンダとして形成されている。それは、クラッチDのディスクパック400から始まって、軸方向に第1遊星歯車セットRS1の方向に延びており、当該第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車の領域で、軸5の一部の上ないしは当該第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車上に、回転可能に支持されている。この場合、サーボ装置430は、ディスクパック400の第1遊星歯車セットRS1に向いた側に配置され、空間的に見て、シリンダ形状の内側ディスクキャリヤー420の外側面の径方向上方において、当該内側ディスクキャリヤー420上に軸方向に移動可能に支持されている。変速機の個々の軸の空間的態様に関して、図22に従う変速機は、図21に示された変速機と類似している。
図23は、図1に従う多段変速機のための、例示的なコンポーネントの配置の第14の変種を示している。重要な細部として、図1から変更された遊星歯車セットの軸方向の順序が注目される。この場合、第2及び第4遊星歯車セットRS2、RS4は、変更されずに歯車セットアセンブリーを形成する。ここで、第2遊星歯車セットRS2は、第4遊星歯車セットRS4の径方向上方に配置され、径方向外側の遊星歯車セットRS2の太陽歯車と径方向内側の遊星歯車セットRS4の内歯歯車とは、常に結合されている。(径方向外側の)第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーは、構造上簡単な態様で、軸3に回転可能に支持されている。
軸方向の歯車セットのこの特有の順序により、歯車セットとシフトエレメントとの動的結合の関連で、第3及び第5シフトエレメントC、Eを事前取付け可能なアセンブリーに一体化するという可能性が生じる。それは、歯車セットアセンブリーRS2/RS4の第3遊星歯車セットRS3とは反対の側に配置されており、ここでは例示的に、歯車セットアセンブリーRS2/RS4の変速機駆動部に向いた側に配置されている。第4シフトエレメントDは、軸方向に歯車セットアセンブリーRS2/RS4と第3遊星歯車セットRS3との間に配置されており、この場合、当該歯車セットRS2、RS4、RS3と直接隣接している。第2シフトエレメントBは、例えば、第1遊星歯車セットRS1の径方向上方の領域に配置されている。第1シフトエレメントAは、例えば、第1遊星歯車セットRS1の第3遊星歯車セットRS3とは反対の側に配置されている。この場合、軸方向に第1遊星歯車セットRS1とブレーキAとの間に、第3遊星歯車セットRS3のキャリヤーと常に結合されている出力段ABTRの平歯車またはスプロケットが配置されている。
変速機の個々の軸の空間的態様に関して、図23に従う変速機は、以下の通りである。すなわち、第1軸1は、部分的に第5軸5の内側中央を、そして部分的に第7軸7の内側中央を延びており、第7軸7は、第5軸5の内側中央を延びており、第8軸8は、第5軸5の内側中央を延びており、第3軸3は、部分的に第8軸8の内側中央を、そして部分的に第2軸2の内側中央を延びており、第2軸2は、部分的に第5軸5の内側中央を、そして部分的に第6軸6の内側中央を延びており、第6軸6は、第5軸5の内側中央を延びている。この際、第5軸5は、第3乃至第5シフトエレメントC、D、E並びに第2遊星歯車セットRS2及び第3遊星歯車セットRS3を軸方向および径方向に少なくとも部分的に包囲している。
有利な態様では、前記クラッチアセンブリーC/Eは、両クラッチC、Eに共通のディスクキャリヤー、両クラッチC、Eのディスクパック300、500、及び、各ディスクパック300、500の作動のための両クラッチC、Eのサーボ装置330、530を含んでいる。前記の共通のディスクキャリヤーは、軸5の一部を形成しており、第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車及び第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車と常に回転しないように結合されている。構造的には、例えば、図23の前記の共通のディスクキャリヤーは、クラッチCのための外側ディスクキャリヤー310として、クラッチEのための内側ディスクキャリヤー510として、形成されており、両サーボ装置330、530を軸方向に移動可能に収容しており、駆動軸ANないし軸1に回転可能に支持されている。
当業者にとっては、ブレーキAが配置されている変速機の側にも変速機の駆動部が配置され得る、ということが明らかである。この場合、軸3は中空軸として形成され、軸1ないし駆動軸ANを径方向に包含する。当業者には、図23に従うコンポーネント配置が、5つの全てのシフトエレメントA乃至Eへの構造上とりわけ簡単な圧力材供給および潤滑材供給を可能にする、ということも明らかである。
図24は、図23に詳細に示された変速機に基づく、図1に従う多段変速機のための、例示的なコンポーネントの配置の第15の変種を示している。図23に対する基本的な相違は、変更された遊星歯車セットの軸方向の順序である。これにより、とりわけ、2つのシングル歯車セットRS1、RS3に対するクラッチDの相対的な空間配置も変わる。図24において明らかなように、4つの遊星歯車セットは、軸方向に以下の順序で配置されている。すなわち、歯車セットアセンブリーRS2/RS4、第1遊星歯車セットRS1、第3遊星歯車セットRS3、の順序である。図23と同様に、(径方向外側の)第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーは、構造上簡単な態様で、軸3に回転可能に支持されている。
図23と比較可能であるように、クラッチC及びEは、事前組立てが可能なアセンブリーを形成している。それは、歯車セットアセンブリーRS2/RS4の、他の歯車セットRS3、RS1とは反対の側で、変速機の駆動部に向いた側、に配置されている。クラッチDは、軸方向に歯車セットアセンブリーRS2/RS4と第1歯車セットRS1との間に配置されており、軸方向に歯車セットRS2/RS4及びRS1に隣接している。第2シフトエレメントBは、図23のように、第1遊星歯車セットRS1の径方向上方の領域に配置されている。第1シフトエレメントAは、第3遊星歯車セットRS3の第1遊星歯車セットRS1とは反対の側に配置されている。この場合、軸方向に第3遊星歯車セットRS3とブレーキAとの間に、第3遊星歯車セットRS3のキャリヤーと常に結合されている出力段ABTRの平歯車またはスプロケットが配置されている。2つのシングルの歯車セットRS1、RS3は、軸方向に互いに隣接して配置されている。図23に対する利点として、図24に従う第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車が軸方向に2つの軸によって貫通されること、が挙げられる。
変速機の個々の軸の空間的態様に関して、図24に従う変速機は、以下の通りである。すなわち、第1軸1は、部分的に第5軸5の内側中央を、そして部分的に第7軸7の内側中央を延びており、第7軸7は、第5軸5の内側中央を延びており、第8軸8は、第5軸5の内側中央を延びており、第3軸3は、部分的に第8軸8の内側中央を、そして部分的に第2軸2の内側中央を延びており、第2軸2は、部分的に第5軸5の内側中央を、そして部分的に第6軸6の内側中央を延びており、第5軸5の一部が、第6軸6の内側中央を延びており、第5軸5は、第3乃至第5シフトエレメントC、D、E並びに第2遊星歯車セットRS2を軸方向および径方向に少なくとも部分的に包囲している。
当業者にとっては、図23と同様に、駆動部が変速機の別の側、すなわち、ブレーキAの近く、にも配置され得る、ということが明らかである。この場合、軸3は中空軸として形成され、軸1ないし駆動軸ANを径方向に包含する。5つの全てのシフトエレメントA乃至Eへの圧力材供給および潤滑材供給は、図24及び図23に従う変速機の場合、好ましい。
続いて、図25乃至図28に基づいて、図12乃至図13に従う多段変速機のための4つの更なる構造上有用なコンポーネント配置の態様が、それぞれ変速機コンポーネントのためにすでに知られている用語を利用して、簡単に説明される。
図25は、図12ないし図13に従う多段変速機のための、例示的なコンポーネントの配置の第1の変種を示している。図20に従う歯車セット及びシフトエレメントの空間的配置から始まって、また、クラッチEが第2遊星歯車セットRS2のロック(ブロック)のために設けられるという考慮から始まって、図20に示された変速機は、クラッチEの動的結合に関して、クラッチEがパワーフローにおいて軸5と軸8との間に配置され、従って、パワーフローにおいて第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車とキャリヤーとの間に配置される、というように修正される。
図20に従うコンポーネント配置に基づいてクラッチEの遊星歯車セットRSへの当該動的結合を実現可能とするために、図25では、クラッチEが空間的に見てもはや完全には軸方向に歯車セットアセンブリーとRS2/RS4と第1歯車セットRS1との間の領域には配置されない、ということが考慮される。クラッチEのサーボ装置530がほぼ完全に軸方向に歯車セットアセンブリーとRS2/RS4と第1歯車セットRS1との間に配置される一方で、クラッチEのディスクパック500は、もはや、少なくとも大部分が、第2遊星歯車セットRS2の第1遊星歯車セットRS1とは反対の側に、比較的大きい直径で、クラッチDのディスクパック400に近い遊星歯車セットRS2の内歯歯車の領域に、配置されている。この場合、クラッチEの内側ディスクキャリヤー520は、第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車と回転しないように結合されており、軸5の一部を形成している。もちろん、当業者は、ディスクパック500の軸方向位置を、必要に応じて移動することができる。軸方向に歯車アセンブリーRS2/RS4の歯車セットRS1に向いた側に接続しているクラッチCの空間的位置は、図20から変更されないで引き継がれている。また、図25には詳しくは図示されていないクラッチEのサーボ装置530の圧力室の位置も、同様に図20から変更されないで引き継がれていて、クラッチCの歯車セットRS1に向いた側に接続している。軸5の一部を形成するクラッチCの外側ディスクキャリヤー310は、第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車と直接結合されている。クラッチEのサーボ装置530は、ピストンを有している。当該ピストンは、クラッチCの外側ディスクキャリヤー310、クラッチCのディスクパック300と第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車との間に存在する軸5の一部、及び、第2遊星歯車RS2の内歯歯車を、軸方向に覆っている。これにより、クラッチEの締結の際のサーボ装置530の作動方向は、遊星歯車セットRS3に向かう方向であり(図20と同様)、ディスクパック500は「圧縮されて」締結される。クラッチEの外側ディスクキャリヤー510は、軸8の一部を形成し、ディスクパック500の第3遊星歯車セットRS3に向いた側で、第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーと結合されている。これについては、後に詳述される。
第2遊星歯車セットRS2の太陽歯車と第4遊星歯車セットRS4の内歯歯車とは、変速機の軸7として互いに結合されており、駆動軸ANないし軸1に回転可能に支持されている。
図25で更に明らかなように、クラッチDのディスクパック400は、クラッチEのディスクパック500と第3遊星歯車RS3との間に、当該ディスクパック500より少し大きな直径に、配置されている。図20と同様に、クラッチDの内側ディスクキャリヤー420は、軸2の一部として、第3遊星歯車セットRS3のキャリヤーと結合されている。図20と同様に、クラッチDの外側ディスクキャリヤー410は、軸8の一部を形成し、遊星歯車RS3の方向に開放されたシリンダとして形成されている。それは、ディスクパック400から始まって、軸方向に第1遊星歯車セットRS1の少し前まで延びている。そこで、それは、第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車の領域で、軸5の上ないし当該第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車の上に、回転可能に支持されている。シリンダ形状の外側ディスクキャリヤー410は、その軸方向過程において、ディスクパック500、遊星歯車セットRS2、及び、サーボ装置530(及び当該サーボ装置530によって径方向に包囲されたクラッチC)、を完全に包囲している。図20と同様に、クラッチDのサーボ装置430は、シリンダ形状の外側ディスクキャリヤー410内に軸方向に移動可能に配置されている。この場合、当該サーボ装置430の詳しくは図示されていない圧力室が、空間的に見て、軸方向にクラッチEのサーボ装置530の(同様に詳しくは図示されていない)圧力室と第1遊星歯車セットRS1との間に配置されている。この場合、ディスクパック400に作用するサーボ装置430のピストンは、サーボ装置530のピストンを、軸方向には完全に、径方向には少なくとも部分的に、包囲している。クラッチDの締結の際、ディスクパック400は、「圧縮されて」作動される。
第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーへの及びクラッチEの外側ディスクキャリヤー510へのクラッチDの外側ディスクキャリヤー420の回転しない結合のために、以下のことが考慮されている。すなわち、第2遊星歯車セットRS2の当該第2遊星歯車セットRS2に向いたキャリヤープレート、ないし、当該キャリヤープレートに結合されたクラッチEの外側ディスクキャリヤー510が、径方向にクラッチDのシリンダ形状の外側ディスクキャリヤー410にまで延びており、クラッチDのディスクパック400の遊星歯車セットRS3とは反対の側でシリンダ形状の外側ディスクキャリヤー410と回転しないように結合されること、が考慮されている。これに対応して、キャリヤープレートないし外側ディスクキャリヤー410の径方向部分は、軸方向に向いた開口を有している。それを通って、クラッチDのサーボ装置430のピストンが、ディスクパック400に作用すべく、軸方向に貫通できる。
変速機の個々の軸の空間的態様に関して、図25に従う変速機は、以下の通りである。すなわち、第1軸1は、部分的に第3軸3の内側中央を、そして部分的に第7軸7の内側中央を延びており、第3軸3は、部分的に第8軸8の内側中央を、そして部分的に第2軸2の内側中央を延びており、第7軸7は、部分的に第5軸5の内側中央を延びており、第5軸5は、部分的に第8軸8の内側中央を延びており、第8軸8は、第6軸6の内側中央を延びており、第6軸6は、第4シフトエレメントD及び第2遊星歯車セットRS2を軸方向および径方向に少なくとも部分的に包囲している。
図26は、図12ないし図13に従う多段変速機のための、例示的なコンポーネントの配置の第2の変種を示している。図22に従う歯車セット及びシフトエレメントの空間的配置から始まって、また、クラッチEが第2遊星歯車セットRS2のロック(ブロック)のために設けられるという考慮から始まって、図22に示された変速機は、クラッチEの動的結合に関して、クラッチEがパワーフローにおいて軸5と軸8との間に配置され、従って、パワーフローにおいて第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車とキャリヤーとの間に配置される、というように修正される。
図26で明らかなように、3つのクラッチC、E、Dのディスクパック300、500、400は、軸方向に見て、少なくとも大部分が、ある平面内に配置されている。この場合、クラッチCのディスクパック300は、3つのディスクパックの径方向内側を形成し、クラッチEのディスクパック500は、径方向に見て3つのディスクパックの中央を形成し、クラッチDのディスクパック400は、3つのディスクパックの径方向外側を形成している。クラッチD、Eは、変速機の第8軸8を共通に利用する。このために、両クラッチD、Eに共通のディスクキャリヤーが設けられている。それは、当該軸8の一部を形成し、径方向外側のクラッチDのために、例えば、内側ディスクキャリヤー420として形成され、及び、クラッチEのために、例えば、外側ディスクキャリヤー510として形成されている。クラッチC、Eは、変速機の第5軸5を共通に利用する。このために、両クラッチC、Eに共通のディスクキャリヤーが設けられている。それは、当該軸5の一部を形成し、径方向内側のクラッチCのために、例えば、外側ディスクキャリヤー310として形成され、及び、クラッチEのために、例えば、内側ディスクキャリヤー520として形成されている。クラッチCのサーボ装置330は、例えば、クラッチCの外側ディスクキャリヤー310に軸方向に移動可能に支持され、ディスクパック300の歯車セットアセンブリーRS2/RS4とは反対の側に配置され、クラッチCの締結の際にそれに付属されるディスクパック300を軸方向に歯車セットアセンブリーRS2/RS4の方向に作動する。クラッチEのサーボ装置530は、例えば、クラッチEの内側ディスクキャリヤー510に軸方向に移動可能に支持され、ディスクパック500の歯車セットアセンブリーRS2/RS4に向いた側に配置され、クラッチEの締結の際にそれに付属されるディスクパック500を軸方向に歯車セットアセンブリーRS2/RS4とは反対の方向に作動する。クラッチDのサーボ装置430は、例えば、クラッチDの内側ディスクキャリヤー420に軸方向に移動可能に支持され、ディスクパック400の歯車セットアセンブリーRS2/RS4とは反対の側に配置され、クラッチDの締結の際にそれに付属されるディスクパック400を軸方向に歯車セットアセンブリーRS2/RS4の方向に作動する。もちろん、変速機の他の構造上の形態においては、1または複数の前記サーボ装置330、430、530が図26の場合と比較してそれぞれのディスクパック300、400、500の他の側に配置される、ということが考慮され得る。
図26で更に明らかなように、第2遊星歯車セットRS2の太陽歯車と第4遊星歯車セットRS4の内歯歯車とは、変速機の軸7として互いに結合されており、変速機のシフトエレメントとは結合されていない乃至結合不可能であり、図22と同様に駆動軸ANないし軸1に回転可能に支持されている。図26に従う変速機のその他の構造上の形態は、図22に従う変速機から引き継がれており、ここでの再度の説明が省略される。従って、図26に従う変速機の個々の軸の空間的態様は、図22に従う変速機の軸の態様に対応している。
図27は、図12ないし図13に従う多段変速機のための、例示的なコンポーネントの配置の第3の変種を示している。図15に従う歯車セット及びシフトエレメントの空間的配置から始まって、また、クラッチEが第2遊星歯車セットRS2のロック(ブロック)のために設けられるという考慮から始まって、図22に示された変速機は、クラッチEの動的結合に関して、クラッチEがパワーフローにおいて軸5と軸8との間に配置され、従って、パワーフローにおいて第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車とキャリヤーとの間に配置される、というように修正される。図15に対して変更されたクラッチEの動的結合は、図15に対して変更されたクラッチアセンブリーD/Eの構造上の形態につながっている。それは、空間的に見て、図15と同様に、軸方向に第3遊星歯車セットRS3と歯車セットアセンブリーRS2/RS4との間に配置され、このシングルの第3遊星歯車セットRS3と歯車セットアセンブリーRS2/RS4とに軸方向に隣接している。
図27で明らかなように、このクラッチアセンブリーD/Eは、両クラッチD、Eに共通のディスクキャリヤー、クラッチDのディスクパック400、当該ディスクパック400に付属されたクラッチDのサーボ装置430、クラッチEのディスクパック500、並びに、当該ディスクパック500に付属されたクラッチEのサーボ装置530、を有している。空間的に見て、クラッチEは、少なくとも大部分が、クラッチDの径方向上方に配置されており、ディスクパック500は、少なくとも大部分が、ディスクパック400の径方向上方に配置されており、サーボ装置530は、少なくとも大部分が、サーボ装置430の径方向上方に配置されている。前記の共通のディスクキャリヤーは、変速機の第8軸8の一部を形成しており、歯車セットスキームに対応して、第2遊星歯車セットRS2のキャリヤー及び第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車と常に結合されている。図示された構造例では、前記の共通のディスクキャリヤーは、径方向内側のクラッチDのための外側ディスクキャリヤー410として、及び、径方向外側のクラッチEのための内側ディスクキャリヤー520として、形成されている。これに対応して、クラッチDの内側ディスクキャリヤー420は、変速機の第2軸2の一部を形成しており、歯車セットスキームに対応して、第3遊星歯車セットRS3のキャリヤー及び変速機の出力段ABTRと常に結合されている。外側ディスクキャリヤー510は、これに対応して、変速機の第5軸5の一部を形成しており、歯車セットスキームに対応して、第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車及び第1遊星歯車セットRS1のキャリヤーと常に結合されている。
両サーボ装置430、530は、両方のクラッチD、Eに共通のディスクキャリヤーに、軸方向に移動可能に支持されている。サーボ装置430は、外側ディスクキャリヤー410の領域に支持され、サーボ装置530は、内側ディスクキャリヤー520の領域に支持されている。例えば、両サーボ装置430、530は、それぞれの付属のディスクパック400、500の歯車セットアセンブリーに向いた側に配置されている。これに対応して、両ディスクパック400、500は、締結の際、軸方向に第3遊星歯車セットRS3の方向に作動される。
例示的な構造上の細部として、第7軸7の分離した支持(軸受)の解消が注目される。それは、もはや、変速機のシフトエレメントとは結合されていない乃至結合不可能である。図27に従う変速機のその他の構造上の形態は、図15に従う変速機から引き継がれており、ここでの再度の説明が省略される。
図27に従う変速機の個々の軸の空間的態様は、図15に従う変速機の軸の態様に類似している。すなわち、第1軸1は、部分的に第3軸3の内側中央を、そして部分的に第5軸5の内側中央を延びており、第3軸3は、部分的に第8軸8の内側中央を、そして部分的に第2軸2の内側中央を延びており、第5軸5は、第6軸6の内側中央を延びており、第6軸6は、第4及び第5シフトエレメントD、E及び第2遊星歯車セットRS2を軸方向および径方向に少なくとも部分的に包囲している。図15と異なって、図27では、追加的に、第5軸5の一部が第2遊星歯車セットRS2を軸方向には完全に径方向には少なくとも部分的に包囲する、ということが考慮される。
最後に、図28は、図27に従う前述の変速機に基づく、図12乃至図13に従う多段変速機のための、例示的なコンポーネントの配置の第5の変種を示している。構造上の形態についての図27との相違点は、第4及び第5クラッチD、Eを有するクラッチアセンブリーだけである。少なくとも両クラッチD、Eのディスクパック400、500は、空間的に見て、軸方向に第3遊星歯車セットRS3と歯車セットアセンブリーRS2/RS4との間の領域に配置されている。この場合、両ディスクパック400、500は、軸方向に隣接しており、例えば第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車の領域に、好ましくは同一ないし少なくとも類似の直径に配置されている。この場合、クラッチEのディスクパック500は、クラッチDのディスクパック400よりも第2遊星歯車セットRS2の近くに配置され、クラッチDのディスクパック400は、クラッチEのディスクパック500よりも第3遊星歯車セットRS3の近くに配置されている。図28に図示された実施の形態では、両クラッチD、Eのために共通のディスクキャリヤーが設けられており、それは、両クラッチD、Eのために内側ディスクキャリヤー420、520として形成されており、変速機の第8軸8の一部を形成し、歯車セットスキームに応じて、第2遊星歯車セットRS2のキャリヤーと常に結合されている。これに対応して、クラッチDの外側ディスクキャリヤー410は、変速機の第2軸2の一部を形成しており、第3遊星歯車セットRS3のキャリヤー及び変速機の出力段ABTRと常に結合されている。クラッチEの外側ディスクキャリヤー510は、変速機の第5軸5の一部を形成しており、第2遊星歯車セットRS2の内歯歯車及び第1遊星歯車セットRS1の太陽歯車と常に結合されている。
両クラッチD、Eのディスクパック400、500を作動するためのサーボ装置は、簡単のために、図28では詳しく示されていないが、空間的に見て軸方向に第3遊星歯車セットRS3と歯車セットアセンブリーRS2/RS4との間の領域に配置され得る。例えば、各クラッチD、Eの各外側ディスクキャリヤー410、510上に、あるいは、両クラッチD、Eの共通のディスクキャリヤーの上に、軸方向に移動可能に支持され得る。別の構造上の形態では、例えば、以下のことが考慮され得る。すなわち、クラッチD、Eの両サーボ装置のうちの一つまたは両方の圧力室、及び、当該回転する圧力室の回転圧を調整するための既存の圧力調整室、が空間的に見て軸方向に歯車セットアセンブリーRS2/RS4と第1遊星歯車セットRS1との間の領域に配置され、ピストンを介してそれに付属されるディスクパックに作用する、ということが考慮される。当該ピストンは、第2遊星歯車セットRS2とクラッチEのディスクパック500とを、軸方向には完全に包囲し、軸方向及び径方向には少なくとも部分的に包囲する。
本発明に従う多段変速機の、図面に示された実施の形態の説明の最後として、本発明はそれら固有の実施の形態には制限されない、ということが指摘される。
本発明に従う変速機ファミリーの、以前に表示ないし説明されたすべての実施の形態に対して、さらに以下のことが当てはまる。
本発明に従えば、同じギヤスキームの場合であっても、個々の遊星歯車セットのステーショナリーギヤ比に応じて、異なるギヤステップが生じる。その結果、特注設計ないし車両固有の変形が可能になる。
さらに、多段変速機の任意の適切な箇所に、例えば軸とハウジングとの間に、または、場合によって2本の軸を結合するために、追加のフリーホイールを設けることが可能である。
さらなる有利な実施の形態で、駆動軸ANは、クラッチエレメントによって、駆動エンジンから必要に応じて分離され得る。その場合、クラッチエレメントとして、流体コンバーター、流体クラッチ、乾式発進クラッチ、湿式発進クラッチ、磁粉クラッチまたは遠心力クラッチが採用できる。また、この種の発進エレメントを、パワーフローの方向において、変速機の背後に配置することも可能である。ただし、この場合、駆動軸ANは、常時駆動エンジンのクランクシャフトと結合される。さらに、本発明に従う多段変速機は、駆動エンジンと変速機との間のねじれ振動ダンパーの配置を可能にする。
本発明のさらなる明示されていない実施の形態では、いずれかの軸に、好ましくは駆動軸ANか出力軸ABに、耐磨耗ブレーキ、例えば油圧式または電動式のリターダーかそれと類似のもの、が配置され得る。これは特に商用車への採用に重要な意味がある。さらに補助ユニットの駆動のために、いずれかの軸に、好ましくは駆動軸ANまたは出力軸ABに、動力取出し装置(Nebenabtrieb)が設けられ得る。
採用されたシフトエレメントは、負荷切換え可能なクラッチまたはブレーキとして形成され得る。特には、力による(非かみ合いの:kraftschluessig)係合のクラッチまたはブレーキ、例えばディスククラッチ、バンドブレーキおよび/またはコーン(円錐)クラッチが、使用され得る。さらに、シフトエレメントとして、かみ合い係合のブレーキおよび/またはクラッチ、例えば同期装置または爪クラッチ、が採用され得る。特に、ブレーキBには、変速機の全長を短くするために、バンドブレーキの使用が考えられる。何故なら、このブレーキBは、変速機のシフトロジックに応じて、ニュートラルポジションからの後進段の投入の際に限り、そして前進第5段へのシフトダウンの際に限り、接続される必要があるからである。
ここに紹介された多段変速機のさらなる利点は、どの軸にも追加的に電動機が発電機及び/または補助的駆動装置として取り付けできる、ということにある。
当然のことながら、いかなる構造上の形態も、特に遊星歯車セットおよびシフトエレメントのそれ自体ならびに相互のいかなる空間的配置も、技術的に有意である限り、たとえそれら形態が図面や前記説明の中で明確に示されていなくとも、請求項の中に記載されているような変速機の機能に影響を与えずに、提示されている請求項の保護範囲に含まれる。
本発明に従う多段変速機の第1の実施の形態の概略図である。 図1に従う多段変速機用の例示的なシフト表である。 図1に従う多段変速機用の例示的な詳細設計図である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第1の変種である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第2の変種である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第3の変種である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第4の変種である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第5の変種である。 図6に従う構成部品の配置の変種の例示的な詳細設計図である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第6の変種である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第7の変種である。 本発明に従う多段変速機の第2の実施の形態の概略図である。 図12に従う多段変速機の概略図である。 本発明に従う多段変速機の第3の実施の形態の概略図である。 本発明に従う多段変速機の第4の実施の形態の概略図である。 変速機要素の互いに対する相対的な空間配置の有用な態様の表図である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第8の変種(態様)である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第9の変種(態様)である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第10の変種(態様)である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第11の変種(態様)である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第12の変種(態様)である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第13の変種(態様)である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第14の変種(態様)である。 図1に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第15の変種(態様)である。 図12乃至図13に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第1の変種(態様)である。 図12乃至図13に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第2の変種(態様)である。 図12乃至図13に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第3の変種(態様)である。 図12乃至図13に従う多段変速機用の構成部品の配置の例示的な第4の変種(態様)である。

Claims (23)

  1. 遊星構造の多段変速機であって、駆動軸(AN)、出力軸(AB)、4組の遊星歯車セット(RS1、RS2、RS3、RS4)、少なくとも8本の回転可能軸(1、2、3、4、5、6、7、8)ならびに5つのシフトエレメント(A、B、C、D、E)を有し、それらの選択的係合が駆動軸(AN)と出力軸(AB)との間に異なるギヤ比を生じ、その結果、前進8段及び少なくとも後進1段が実現可能であり、そのとき
    ・第4遊星歯車セット(RS4)のキャリヤー(ST4)と駆動軸(AN)とは、回転しないように相互に結合されて、第1軸(1)を形成しており、
    ・第3遊星歯車セット(RS3)のキャリヤー(ST3)と出力軸(AB)とは、相互に結合されて、第2軸を形成しており、
    ・第3遊星歯車セット(RS3)の太陽歯車(SO3)と第4遊星歯車セット(RS4)の太陽歯車(SO4)とは、回転しないように相互に結合されて、第3軸(3)を形成しており、
    ・第1遊星歯車セット(RS1)の内歯歯車(HO1)は、第4軸(4)を形成しており、
    ・第2遊星歯車セット(RS2)の内歯歯車(HO2)と第1遊星歯車セット(RS1)の太陽歯車(SO1)とは、回転しないように相互に結合されて、第5軸(5)を形成しており、
    ・第1遊星歯車セット(RS1)のキャリヤー(ST1)と第3遊星歯車セット(RS3)の内歯歯車(HO3)とは、回転しないように相互に結合されて、第6軸(6)を形成しており、
    ・第2遊星歯車セット(RS2)の太陽歯車(SO2)と第4遊星歯車セット(RS4)の内歯歯車(HO4)とは、回転しないように相互に結合されて、第7軸(7)を形成しており、
    ・第2遊星歯車セット(RS2)のキャリヤー(ST2)は、第8軸(8)を形成しており、
    ・第1シフトエレメント(A)は、パワーフローの中で、第3軸(3)と変速機のハウジング(GG)との間に配置されており、
    ・第2シフトエレメント(B)は、パワーフローの中で、第4軸(4)と変速機のハウジング(GG)との間に配置されており、
    ・第3シフトエレメント(C)は、パワーフローの中で、第5軸(5)と第1軸(1)との間に配置されており、
    ・第4シフトエレメント(D)は、パワーフローの中で、第8軸(8)と第2軸(2)との間、または、第8軸(8)と第6軸(6)との間、のいずれかに配置されており、
    ・第5シフトエレメント(E)は、パワーフローの中で、第7軸(7)と第5軸(5)との間、第7軸(7)と第8軸(8)との間、あるいは、第5軸(5)と第8軸(8)との間、のいずれかに配置されている
    ことを特徴とする多段変速機。
  2. ・第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)は、軸方向に見て、ある平面内に径方向に上下に配置されており、
    ・第4遊星歯車セット(RS4)は、第2遊星歯車セット(RS2)の内側中央に配置されており、
    ・第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)は、空間的に見て、軸方向に第1および第3遊星歯車セット(RS1、RS3)の間の領域に配置されている[図1、図4〜図15、図17〜図22、図25〜図28]
    ことを特徴とする請求項1に記載の多段変速機。
  3. ・第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)は、軸方向に見て、ある平面内に径方向に上下に配置されており、
    ・第4遊星歯車セット(RS4)は、第2遊星歯車セット(RS2)の内側中央に配置されており、
    ・第3遊星歯車セット(RS3)は、空間的に見て、軸方向に第1遊星歯車セット(RS1)と径方向に互いに上下に配置されている2個の遊星歯車セット(RS2、RS4)との間の領域に配置されている[図23]
    ことを特徴とする請求項1に記載の多段変速機。
  4. ・第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)は、軸方向に見て、ある平面内に径方向に上下に配置されており、
    ・第4遊星歯車セット(RS4)は、第2遊星歯車セット(RS2)の内側中央に配置されており、
    ・第1遊星歯車セット(RS1)は、空間的に見て、軸方向に第3遊星歯車セット(RS3)と径方向に互いに上下に配置されている2個の遊星歯車セット(RS2、RS4)との間の領域に配置されている[図24]
    ことを特徴とする請求項1に記載の多段変速機。
  5. 4組すべての遊星歯車セット(RS1、RS2、RS3、RS4)は、マイナス遊星歯車セットとして形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の多段変速機。
  6. 第2遊星歯車セット(RS2)のキャリヤー(ST2)は、
    駆動軸(AN)ないし変速機の第1軸(1)を介して、径方向にギヤハウジング(GG)ないしギヤハウジング固定のハブに支持されているか、あるいは、径方向に変速機の第3軸(3)の上方に支持されている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の多段変速機。
  7. ・前進第1段は、第1、第2及び第3シフトエレメント(A、B、C)の係合によって、
    ・前進第2段は、第1、第2及び第5シフトエレメント(A、B、E)の係合によって、
    ・前進第3段は、第2、第3及び第5シフトエレメント(B、C、E)の係合によって、
    ・前進第4段は、第2、第4及び第5シフトエレメント(B、D、E)の係合によって、
    ・前進第5段は、第2、第3及び第4シフトエレメント(B、C、D)の係合によって、
    ・前進第6段は、第3、第4及び第5シフトエレメント(C、D、E)の係合によって、
    ・前進第7段は、第1、第3及び第4シフトエレメント(A、C、D)の係合によって、
    ・前進第8段は、第1、第4及び第5シフトエレメント(A、D、E)の係合によって、
    ・後進段は、第1、第2及び第4シフトエレメント(A、B、D)の係合によって、生じる
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の多段変速機。
  8. 第4遊星歯車セット(RS4)は、最高でも変速機の1本の軸によって、軸方向に中央を完全に貫かれる[図1、図3〜図15、図17〜図28]
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の多段変速機。
  9. 第3遊星歯車セット(RS3)は、最高でも変速機の1本の軸によって、軸方向に中央を完全に貫かれる[図1、図4〜図15、図17〜図28]
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の多段変速機。
  10. 第1遊星歯車セット(RS1)は、最高でも変速機の1本の軸によって、軸方向に中央を完全に貫かれる[図1、図4、図15、図17〜図22、図25〜図28]
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の多段変速機。
  11. 第1遊星歯車セット(RS1)は、変速機の2本の軸によって、軸方向に中央を完全に貫かれる[図5〜図11、図14、図23、図24]
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の多段変速機。
  12. 駆動軸(AN)と出力軸(AB)とは、互いに同軸ではなく配置され、
    パワーフローの中で第3遊星歯車セット(RS3)のキャリヤー(ST3)と出力軸(AB)との間に設けられた平歯車駆動部またはチェーン駆動部は、空間的に見て、少なくとも一部が第3遊星歯車セット(RS3)の一方側に配置されており、その側は、第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)で構成される歯車セットグループの反対側であり、
    第1シフトエレメント(A)は、空間的に見て、平歯車駆動部またはチェーン駆動部の一方側に配置されており、その側は、第3遊星歯車セット(RS3)の反対側である[図1、図4〜図15、図17〜図28]
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の多段変速機。
  13. 駆動軸(AN)と出力軸(AB)とは、互いに同軸ではなく配置され、
    第3遊星歯車セット(RS3)のキャリヤー(ST3)と結合されている平歯車駆動部またはチェーン駆動部の平歯車またはスプロケットは、軸方向に第3遊星歯車セット(RS3)と第1シフトエレメント(A)との間に配置されている[図1、図4〜図15、図17〜図22、図24〜図28]
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の多段変速機。
  14. 駆動軸(AN)と出力軸(AB)とは、互いに同軸ではなく配置され、
    第3遊星歯車セット(RS3)のキャリヤー(ST3)と結合されている平歯車駆動部またはチェーン駆動部の平歯車またはスプロケットは、軸方向に第1遊星歯車セット(RS1)と第1シフトエレメント(A)との間に配置されている[図23]
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の多段変速機。
  15. 第2シフトエレメント(B)は、空間的に見て、
    第1遊星歯車セット(RS1)の径方向上方の領域[図1、図4〜図9、図15、図17〜図28]、及び/または、第3シフトエレメント(C)の径方向上方の領域、に配置されている[図8]
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の多段変速機。
  16. 第3シフトエレメント(C)は、空間的に見て、
    第1遊星歯車セット(RS1)に隣接して配置されている[図1、図4〜図7、図9〜図15、図17、図19、図26〜図28]、または、
    軸方向に第1遊星歯車セット(RS1)と第4遊星歯車セット(RS4)との間の領域に配置されている[図1、図12、図17〜図22、図25、図26]、または、
    第1遊星歯車セット(RS1)の、第4遊星歯車セット(RS4)とは反対の側に配置されている[図4、図7〜図11、図14、図15、図27、図28]、または、
    第4遊星歯車セット(RS4)の、第1遊星歯車セット(RS1)とは反対の側に配置されている[図23、図24]、または、
    第1遊星歯車セット(RS1)の径方向上方の領域に配置されている[図8]
    ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の多段変速機。
  17. 第4シフトエレメント(D)は、空間的に見て、軸方向に第3遊星歯車セット(RS3)と第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)で形成される歯車セットグループとの間の領域に配置されている[図1、図4〜図15、図17〜図19、図23、図27、図28]、または、
    第4シフトエレメント(D)は、空間的に見て、軸方向に第1遊星歯車セット(RS1)と第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)で形成される歯車セットグループとの間の領域に配置されている[図21、図22,図24、図26]、または、
    第4シフトエレメント(D)のディスクパックは、空間的に見て、第2遊星歯車セット(RS2)の径方向上方の領域に配置されており、第4シフトエレメント(D)のディスクパックを作動させるサーボ装置は、空間的に見て、少なくとも大部分が、軸方向に第3遊星歯車セット(RS3)と第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)で形成される歯車セットグループとの間に配置されている[図6]、または、
    第4シフトエレメント(D)のディスクパックは、空間的に見て、軸方向に第3遊星歯車セット(RS3)と第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)で形成される歯車セットグループとの間の領域に配置されており、第4シフトエレメント(D)のディスクパックを作動させるサーボ装置は、空間的に見て、少なくとも大部分が第2遊星歯車セット(RS2)の径方向上方に配置されている[図7〜図11]、または、
    第4シフトエレメント(D)のディスクパック(400)は、空間的に見て、軸方向に第3遊星歯車セット(RS3)と第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)で形成される歯車セットグループとの間の領域に配置されており、第4シフトエレメント(D)のディスクパック(400)を作動させるサーボ装置(430)は、空間的に見て、少なくとも大部分が、軸方向に第1遊星歯車セット(RS1)と第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)で形成される歯車セットグループとの間の領域に配置されており、第4シフトエレメント(D)のディスクパック(400)に作用する第4シフトエレメント(D)のサーボ装置(430)の作動エレメントは、第2遊星歯車セット(RS2)を軸方向径方向に包囲している[図12、図13、図20、図25]
    ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の多段変速機。
  18. 第5シフトエレメント(E)は、空間的に見て、軸方向に第1遊星歯車セット(RS1)と第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)で構成される歯車セットグループとの間の領域に配置されている[図1、図4、図12、図13、図17〜図22、図26]、または
    第5シフトエレメント(E)または少なくとも第5シフトエレメント(E)のディスクパック(500)は、空間的に見て、第1遊星歯車セット(RS1)の一方側に配置されており、その側は、第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)で構成される歯車セットグループの反対側である[図5〜図11、図14]
    ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の多段変速機。
  19. 第3及び第5シフトエレメント(C、E)は、共通のディスクキャリヤーを有するアセンブリーを構成しており、
    ・第3シフトエレメント(C)のディスクパック(300)は、空間的に見て、主に、第5シフトエレメント(E)のディスクパック(500)の径方向上方に配置されている[図5〜図7、図9、図10、図14、図19]、または、
    ・第5シフトエレメント(E)のディスクパック(500)は、空間的に見て、主に、第3シフトエレメント(C)のディスクパック(300)の径方向上方に配置されている[図18、図20〜図24、図26]、または、
    ・第3及び第5シフトエレメント(C、E)のディスクパック(300、500)は、空間的に見て、軸方向に並んで配置されている[図11]
    ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の多段変速機。
  20. 第3及び第5シフトエレメント(C、E)で構成されるアセンブリーは、軸方向に、第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)で構成される歯車セットグループに隣接して配置されており、及び/または、軸方向に第1遊星歯車セット(RS1)に隣接して配置されている[図18〜図24、図26]
    ことを特徴とする請求項19に記載の多段変速機。
  21. 第4及び第5シフトエレメント(D、E)は、共通のディスクキャリヤーを有するアセンブリーを構成しており、
    ・第4シフトエレメント(D)のディスクパック(400)は、空間的に見て、主に、第5シフトエレメント(E)のディスクパック(500)の径方向上方に配置されている[図15、図26]、または、
    ・第5シフトエレメント(E)のディスクパック(500)は、空間的に見て、主に、第4シフトエレメント(D)のディスクパック(400)の径方向上方に配置されている[図27]、または、
    ・第4及び第5シフトエレメント(D、E)のディスクパック(400、500)は、空間的に見て、軸方向に並んで配置されている[図28]
    ことを特徴とする請求項1乃至20のいずれかに記載の多段変速機。
  22. 第4及び第5シフトエレメント(D、E)で構成されるアセンブリーは、軸方向に、第2及び第4遊星歯車セット(RS2、RS4)で構成される歯車セットグループに隣接して配置されており、及び/または、軸方向に第3遊星歯車セット(RS3)に隣接して配置されている[図15、図26〜図28]
    ことを特徴とする請求項21に記載の多段変速機。
  23. 自動車の発進は、変速機内部のシフトエレメントを用いて行われ、
    駆動軸(AN)は、駆動エンジンのクランクシャフトと常に回転しないよう、または、弾性回転するよう、結合されており、
    前進及び後進方向への自動車の発進は、同一の変速機内部のシフトエレメントを用いて行われる
    ことを特徴とする請求項1乃至22のいずれかに記載の多段変速機。
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