JP4891610B2 - レンズ駆動装置及び携帯情報端末装置 - Google Patents
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Description
この構成によれば、カム部材が作動すると、フォロワが光軸方向にカム作用を受けて、レンズ筒(レンズ)が光軸方向に移動させられ、CCD等の撮像素子の結像面に対してフォーカシングが行われる。
ここで、レンズ筒が光軸方向の所定位置にあるとき、レンズ筒はその当接部がハウジングの受け部に当接して位置決めされ、そのフォロワはカム部材と非接触になるため、外部から衝撃あるいは振動を受けても、レンズ筒とカム部材との間でのこれら衝撃力あるいは振動の伝達が遮断され、各々の耐衝撃性、耐久性等が高まる。
また、カム部材は、レンズ筒の外側でかつハウジング内に配置され、レンズの光軸から逸脱した軸(光軸と同軸ではない軸、例えば、光軸に垂直な方向に伸長する軸、又は光軸と平行に伸長する軸)を中心として回転してカム作用を及ぼすように形成されているため、レンズ筒の外側において光軸と同軸上を回転するように配置された環状のカム部材等に比べて、小型化でき、又、ハウジング内の空きスペースを有効に利用して配置でき、光軸方向における装置の薄型化、小型化等を達成でき、又、レンズ筒及びカム部材がハウジング内に収容されて覆われるため、ハウジングの外面は複雑な形状をなす突出部分がないように平滑に形成されることで、種々の光学ユニットへの搭載を容易に行うことができる。
特に、所定位置において、レンズ筒はその当接部がハウジングの受け部に当接して位置決めされるため、ハウジングに撮像素子が固定される場合において、レンズ筒の当接部が撮像素子に直接当接することはなく、それ故に、外部からの衝撃等の影響でレンズ筒が及ぼす衝撃力等はハウジングで受け止められて緩和されることにより撮像素子に直接影響が及ぶのを防止でき、又、ハウジングを基準として、レンズ筒(レンズ)と撮像素子の結像面との平行度を容易に安定させることができ、高画質の撮影画像を得ることができる。
この構成によれば、カム部材及びフォロワがレンズ筒の周りに形成されるスペースを有効に利用して配置されているため、フォロワとカム部材とを非接触の状態に保持しつつも、光軸方向において装置の薄型化、小型化を達成することができる。
この構成によれば、バネの付勢力によりフォロワはカム部材に接触し、この接触状態においてカム部材が作動すると、フォロワがカム作用を受けてレンズ筒が光軸方向に移動する。そして、レンズ筒が所定位置に達すると、バネにより付勢されつつその当接部がハウジングの受け部に当接してそれ以上の移動が規制されて位置決めされ、その後、カム部材のカム部がフォロワから離れて非接触となる。
すなわち、レンズ筒は、所定位置にあるとき、バネの付勢力によりハウジングに押し付けられた状態で当接しているため、安定した状態に確実に保持され、ハウジングに撮像素子が固定された状態において、レンズ筒(レンズ)と撮像素子の結像面との平行度をより高精度に安定させることができる。また、カム部材は、レンズ筒の当接部がハウジングの受け部に当接して位置決めされた後にフォロワから離れるため、レンズ筒の停止及びカム部材の駆動を円滑に行わせることができる。
このように、光軸方向に付勢力を及ぼすバネを用いた構成において、フォロワとカム部材との接触→レンズ筒(の当接部)とハウジング(の受け部)との接触→フォロワとカム部材との非接触となるような構成を採用するため、構造の簡略化、小型化、薄型化等を達成しつつ、耐衝撃性、耐久性等を高めることができる。
この構成によれば、レンズ筒がハウジングに当接して位置決めされた後に、カム部材がフォロワから離れ、所定角度回転した位置において当接部がストッパに当接することにより、カム部材の角度位置が位置決めされるため、カム部材を駆動制御する際の基準位置を簡略な構造にて容易に設定することができ、制御が容易になる。
この構成によれば、使用頻度の高い広角撮影位置において、レンズ筒とカム部材とが非接触となっているため、カム部材の駆動機構等に負荷が掛からず、耐久性、耐衝撃性等を向上させることができ、又、広角撮影位置において常時安定した高画質の撮影が可能になる。
この構成によれば、所定位置を、最も繰り込んだ位置で広角撮影位置とすることにより、この広角撮影位置が休止位置(ホームポジション)を兼ねるため、電源オンで休止位置から広角撮影位置までの駆動操作が不要になり、電源オンと同時に広角撮影を行うことが可能になる。
この構成によれば、カメラモジュールのレンズ駆動装置として、光軸方向における薄型化及び小型化等が達成されたレンズ駆動装置を搭載するため、携帯情報端末装置の薄型化、小型化、軽量化等を達成することができる。
特に、薄型の携帯電話機、携帯型音楽プレーヤ等に搭載されるカメラモジュールに適したレンズ駆動装置を得ることができる。
また、上記構成をなすレンズ駆動装置を搭載した携帯情報端末装置によれば、薄型化、小型化、軽量化等が達成された携帯情報端末装置が得られる。
図1ないし図7は、本発明に係るレンズ駆動装置の一実施形態を示すものであり、図1は装置の分解斜視図、図2は装置の外観正面図、図3は装置の内部を示す正面図、図4ないし図6は装置の断面図、図7は装置の一部をなす駆動源及び板カムを示す外観図及び断面図並びに端面図である。
そして、このレンズ駆動装置に対して、図5及び図6に示すように、ケース10の後方Rにガラスフィルタ80及び被写体を撮像する撮像素子としてのCCD90等が配置されることにより、カメラモジュールを構成するようになっている。
受け部11bは、レンズ筒30の後述する当接部37を当接させて位置決めするものである。すなわち、レンズ筒30(の当接部37)がケース10(の受け部11b)に当接した状態で、レンズ筒30(レンズG)は、CCD90の結像面に対して平行に保持されるようになっている。
これにより、ガイドシャフト40は、レンズ筒30をガタツキ無く光軸方向Lに高精度に案内するようになっている。
尚、ここでは、ガイドシャフト40をケース10と別個に形成した場合を示したが、所定レベル以上の強度が確保され又レンズ筒30の円滑な摺動が確保されれば、樹脂材料等を用いて、ガイドシャフトをケース10と一体成型してもよい。
すなわち、板カム50は、光軸方向Lにおいて、レンズ筒30の配置スペースとは別個に設けられた専用のスペースに配置されるのではなく、レンズ筒30の周りに形成される空きスペースを有効に利用して配置されるため、光軸方向Lにおける装置の薄型化、小型化を達成することができる。
また、コイルバネ60は、図3及び図4に示すように、光軸方向Lに伸長するように、ハウジング(ケース10及びカバー2により画定される空間)内に配置されると共に、レンズ筒30と光軸方向Lにおいてオーバーラップするように配置されている。
また、コイルバネ60は、ガイドシャフト40に案内される嵌合部32の近傍に配置されているため、構造の集約化すなわち小型化を達成しつつ、ガイドシャフト40を中心としてレンズ筒30を傾かせるように作用するモーメントを極力小さくすることができ、レンズ筒30の傾きを防止することができる。
そして、駆動源70は、その回転軸72が光軸方向Lに垂直な方向を向くように、回転軸72がケース10の貫通孔17を通してハウジングの内部に通されると共に、そのケース71がブラケット75を介してケース10の側壁部12に堅固に固定されている。
このように、駆動源70は、その回転軸72の軸線方向が光軸方向Lに垂直となるように配置されると共にハウジングの外部から着脱自在となっているため、装置の薄型化に寄与すると共に、故障した場合に着脱作業を伴うメンテナンスを容易に行うことができる。
先ず、図5に示すように、板カム50が時計回りに回転してその当接部54がケース10のストッパ15に当接して停止しているとき、レンズ筒30(レンズG)は光軸方向Lの最も後方に繰り込んだ位置(所定位置)すなわちホームポジションに位置している。このホームポジションは、広角撮影位置に対応しており、1m〜∞位置の撮影が可能となっている。
このとき、レンズ筒30は、その当接部37がケース10の受け部11bに当接して、光軸方向Lに位置決めされると共にCCD90の結像面に対して平行に保持され、板カム50はそのカム面53がフォロワ片35から離脱して非接触の状態に維持されている。
また、このホームポジションは使用頻度の高い広角撮影位置に対応するため、電源オンと同時に広角撮影が可能であり、さらに、レンズ筒30はケース10(ハウジング)に当接して位置決めされるため、レンズ筒30(レンズG)とCCD90の結像面との平行度を容易に安定させることができ、高画質の撮影画像を得ることができる。
このように、レンズ筒30がケース10(ハウジング)に当接して位置決めされた後に、板カム50がフォロワ片35から離れ、所定角度回転した位置において当接部54がストッパ15に当接して板カム50の角度位置が位置決めされるため、板カム50を駆動制御する際の基準位置を簡略な構造にて容易に設定することができ、制御が容易になる。
また、光軸方向Lに付勢力を及ぼすコイルバネ60を用いた構成において、フォロワ片35と板カム50との接触→レンズ筒30とケース10(ハウジング)との接触→フォロワ片35と板カム50との非接触となるような構成を採用するため、構造の簡略化、小型化、薄型化等を達成しつつ、耐衝撃性、耐久性等を高めることができる。
さらに、駆動機構として、板カム50、フォロワ片35、コイルバネ60、板カム50を直接回転駆動する駆動源70等を採用するため、歯車を採用する場合に比べて騒音を低減でき、駆動力の伝達経路を簡略化することにより駆動抵抗を小さくでき、それ故に消費電力を抑制することができる。
図8は、上記レンズ駆動装置を備えたカメラモジュールMを搭載した携帯電話機を示すものである。
すなわち、携帯電話機100は、図8に示すように、種々の操作ボタン101aを含む本体101、本体101にヒンジ結合されて種々の情報を表示するモニター102aを含む蓋体102等を備えている。そして、蓋体102には、外側面に開口部103が形成され、その後方内部においてカメラモジュールMが収容されている。
このように、薄型化された蓋体102に対して、本発明に係るレンズ駆動装置を備えたカメラモジュールMを容易に搭載することができる。
すなわち、携帯型音楽プレーヤ110は、図9に示すように、本体111、本体111に設けられて種々の情報を表示するモニター112、本体111に接続されるイヤフォン(ヘッドフォン)113、本体111に設けられた開口部114等を備えている。そして、本体111には、開口部114の後方内部においてカメラモジュールMが収容されている。
このように、薄型化された本体111に対して、本発明に係るレンズ駆動装置を備えたカメラモジュールMを容易に搭載することができる。
カバー20´は、樹脂材料を用いてケース10´の前面を覆うように形成され、図10に示すように、開口部21、嵌合孔22、嵌合孔23、嵌合孔27´、後述する円柱カム50´の当接部54´を当接させるべく内側面に突出して形成されたストッパ28´、ネジBを通す孔をもつ座面29´等を備えている。
フォロワ片35´は、円柱カム50´の後述するカム面53´と接触する部分が半円柱状に突出して形成されており、カム面53´上を円滑に摺動し得るようになっている。
先ず、図11及び図12(a)に示すように、円柱カム50´が図11中の反時計回りに回転してその当接部54´がカバー20´のストッパ28´に当接して停止しているとき、レンズ筒30´(レンズG)は光軸方向Lの最も後方に繰り込んだ位置(所定位置)すなわちホームポジションに位置している。このホームポジションは、広角撮影位置に対応しており、1m〜∞位置で撮影可能となっている。
このとき、レンズ筒30´は、その当接部37がケース10´の受け部11b´に当接して、光軸方向Lに位置決めされると共にCCD90の結像面に対して平行に保持され、そのフォロワ片35´が円柱カム50´のカム面53´から離脱して非接触の状態に維持されている。
このように、レンズ筒30´がケース10´(ハウジング)に当接して位置決めされた後に、円柱カム50´がフォロワ片35´から離れ、所定角度回転した位置において当接部54´がストッパ28´に当接して円柱カム50´の角度位置が位置決めされるため、円柱カム50´を駆動制御する際の基準位置を簡略な構造にて容易に設定することができ、制御が容易になる。
また、光軸方向Lに付勢力を及ぼすコイルバネ60を用いた構成において、フォロワ片35´と円柱カム50´との接触→レンズ筒30´とケース10´(ハウジング)との接触→フォロワ片35´と円柱カム50´との非接触となるような構成を採用するため、構造の簡略化、小型化、薄型化等を達成しつつ、耐衝撃性、耐久性等を高めることができる。
上記実施形態においては、駆動源として、ステッピングモータ70を示したが、これに限定されるものではなく、DCモータ、その他のアクチュエータを採用してもよい。
また、DCモータを採用する場合は、レンズ筒の位置を検出する検出センサを設けあるいはDCモータに印加する電力を時間制御することにより、レンズ筒30を位置制御することができる。
11 後壁部
11a 開口部
11b,11b´ 受け部
12 側壁部
13 シャフト
14 ガイド溝
14´ 突条ガイド部
15 ストッパ
16 位置決めピン
17 貫通孔
18 掛止突起
20,20´ カバー(ハウジング)
21 開口部
22,23,24,27´ 嵌合孔
25 切り欠き
26 掛止片
28´ ストッパ
30,30´ レンズ筒
31 円筒部
32 嵌合部
32a 嵌合孔
33 突起
33´ 嵌合部
34 バネ受け片
35,35´ フォロワ片(フォロワ)
36 口径板
37 当接部
40 ガイドシャフト
40´ 支軸
50 板カム(カム部材)
50´ 円柱カム(カム部材)
51,51´ 中心孔
52 基礎円部
52´ ウォームホイール
53,53´ カム面(カム部)
54,54´ 当接部
60 コイルバネ
70 駆動源
71 ケース
72 回転軸
76´ ウォーム
80 ガラスフィルタ
90 CCD
L 光軸方向
G レンズ
M カメラモジュール
100 携帯電話機
110 携帯型音楽プレーヤ
Claims (7)
- ハウジングと、レンズを保持すると共に前記ハウジング内において光軸方向に移動自在に支持されたレンズ筒と、前記レンズ筒に設けられたフォロワと、前記フォロワに係合して前記レンズ筒を光軸方向に移動させるべくカム作用を及ぼすカム部材と、を備えたレンズ駆動装置であって、
前記カム部材は、前記レンズ筒の外側でかつ前記ハウジング内に配置されて光軸から逸脱した軸を中心に回転してカム作用を及ぼすように形成され、
前記ハウジングは、前記レンズ筒の当接部を光軸方向において離脱可能に当接させる受け部を有し、
前記レンズ筒は、光軸方向の所定位置にあるとき、その当接部が前記ハウジングの受け部に当接して位置決めされると共に、前記フォロワを前記カム部材と非接触にするように形成されている、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。 - 前記カム部材及びフォロワは、光軸方向において、前記レンズ筒とオーバーラップする領域に配置されている、
ことを特徴とする請求項1記載のレンズ駆動装置。 - 前記フォロワを前記カム部材に接触させる向きにかつ前記レンズ筒の当接部を前記ハウジングの受け部に当接させる向きに付勢力を及ぼすバネを含み、
前記レンズ筒は、前記所定位置に達したときそれ以上の移動を規制するべく、前記当接部が前記ハウジングの受け部に当接するように形成され、
前記カム部材は、前記レンズ筒の当接部が前記ハウジングの受け部に当接した後に、前記フォロワから離脱するように形成されたカム部を有する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ駆動装置。 - 前記ハウジングは、前記カム部材が前記フォロワから離脱した後に、前記カム部材を所定の角度位置に停止させるストッパを有し、
前記カム部材は、前記ストッパに当接する当接部を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載のレンズ駆動装置。 - 前記レンズ筒の所定位置は、広角撮影位置に対応するように形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載のレンズ駆動装置。 - 前記レンズ筒の所定位置は、光軸方向の最も後方に繰り込んだ位置に設定されている、
ことを特徴とする請求項5記載のレンズ駆動装置。 - カメラモジュールを備えた携帯情報端末装置であって、
前記カメラモジュールは、請求項1ないし6いずれか一つに記載のレンズ駆動装置を含む、
ことを特徴とする携帯情報端末装置。
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