JP4889685B2 - タッチパネルおよびそれを備えた表示装置 - Google Patents

タッチパネルおよびそれを備えた表示装置 Download PDF

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本発明は、タッチパネルおよびそれを備えた表示装置に関する。
指などによるタッチを検出してその位置座標を特定するタッチパネルは、優れたユーザインタフェース手段の一つとして注目されており、抵抗膜方式および静電容量方式などの種々の方式によるタッチパネルが製品化されている。
静電容量方式の一つとして、タッチセンサが内蔵されるタッチスクリーンの前面側を、厚みが数ミリ程度のガラス板などの保護板で覆った場合でもタッチ検出が可能なPCT(Projected Capacitive Touchscreen)方式がある(たとえば、特許文献1参照)。この方式は、保護板を前面に配置できるので、堅牢性に優れる点、手袋装着時でもタッチ検出が可能である点、および可動部が無いため長寿命である点などの利点を有している。
たとえば、特許文献1に記載のPCT方式を用いたタッチパネルのタッチスクリーンは、静電容量を検出するための検出導体として、薄い誘電膜に形成された第1シリーズの導電材料パターン(導体エレメント)と、絶縁膜を隔て形成された第2シリーズの誘電材料パターン(導体エレメント)とを備えており、各導体エレメント間には電気的接触はなく、複数の交点を形成している。誘電性材料として最適な材料は、たとえば銀などの金属材料である。また、表示上その可視性が問題となり、可視性を低くする場合には、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide;略称:ITO)が用いられる。また、導電材料パターンに代えて、10μm〜20μmの細い電線も使用可能である。
また、静電容量を検出する導体エレメントは、出力線、マルチプレクサを介して、容量制御オシレータに接続される。その出力は、除算器でカウントされて、容量検出データとされる。
特表平9−511086号公報(第7頁19行〜第8頁4行、第8頁23行〜第9頁6行、第13頁4行〜12行、図1、図2、図8)
特許文献1に開示されるようなタッチパネルの容量制御オシレータとしては、弛張発振器またはヒステリシス発振器を用いることができる。これらの発振器の発振周期は、抵抗素子および容量素子の充放電時定数によって概ね決まる。この容量素子の一部を、検出用配線(導体エレメント)と使用者の指との間に形成される静電容量(以下「タッチ容量」という)によって構成することにより、使用者の指などによるタッチ(以下「指タッチ」という場合がある)が生じた場合に、検出用配線と指との間に形成されるタッチ容量に応じて、発振器の発振周期に変化が生じる。この発振周期の変化量を検出することによって、タッチの有無およびその位置を判定することが可能となる。良好な検出精度を得るためには、タッチパネル上に形成される寄生容量および配線抵抗を可能な限り下げる必要がある。
タッチパネル上への指タッチによって形成される電極の面積は、使用者の年齢および体格によって多少の違いはあるけれども、一般的には1平方センチメートル程度で大きな差はなく、タッチ容量は数pF程度である。タッチ容量には、電界の広がりがあるので、隣接する検出用配線間の補間によって指タッチの位置を検出することができる。指タッチによって形成される電極と検出用配線との距離、たとえば保護板が設けられる場合には保護板の厚みにも依存するが、検出用配線の間隔を指の幅よりも一定以上大きくすると、隣接する検出用配線に指タッチによる変化が現れなくなるので、検出用配線間の補間による位置検出ができなくなる。したがって、タッチ位置の検出分解能を一定に保つためには、隣接する検出用配線同士の間隔も同様に一定に保つ必要がある。
タッチパネルを液晶表示パネルなどの表示パネルと組合わせて表示装置として使用する場合、液晶表示パネルは正方形ではなく縦長または横長の形状であることが多いので、タッチパネルの検出領域の形状も液晶表示パネルに合わせることが望ましい。前述のように、タッチ位置の検出分解能を一定に保つためには、隣接する検出用配線同士の間隔を一定に保つ必要がある。そのために幅および膜厚を同一の条件にして、短辺方向の検出用配線と長辺方向の検出用配線とを形成した場合には、パネルの長辺方向の配線抵抗は短辺方向と比較して増加せざるを得ない。この長辺方向の配線抵抗の増加は、パネルサイズが大型化するに従ってより顕著となる。
配線抵抗の増加は、検出感度の低下をもたらす。したがって縦長または横長のパネル、特に大型パネルでは、パネルの長辺方向において、信号入力側から反信号入力側に向かって検出感度に傾斜が生じ、正常な位置検出を行うことができないという問題がある。
したがって本発明は、検出領域の寸法が行方向と列方向とで異なる場合に、長辺方向の検出感度がパネル面内で傾斜を持つことを極力抑制し、必要な検出分解能を維持することができるタッチパネルおよびそれを用いた表示装置を提供することを目的とする。
本発明のタッチパネルは、透光性を有する透明基板と、導電膜から成り、前記透明基板上に格子状に配列される複数の検出用配線とを備え、前記複数の検出用配線は、前記透明基板上に設けられ、行方向および列方向のうちの短辺方向に延在し、長辺方向に間隔をあけて配列される複数の短辺方向検出用配線と、前記短辺方向検出用配線を覆う層間絶縁膜上に設けられ、前記長辺方向に延在し、前記短辺方向に間隔をあけて配列される複数の長辺方向検出用配線とを含み、前記長辺方向検出用配線の厚み方向寸法は、前記短辺方向検出用配線の厚み方向寸法よりも大きいことを特徴とする。
本発明の表示装置は、前記タッチパネルと、表示パネルとを備えることを特徴とする。
本発明のタッチパネルによれば、透明基板上には行方向と列方向とで寸法が異なる複数の検出用配線が格子状に配列される。行方向および列方向のうちの長辺方向に延在する長辺方向検出用配線は、層間絶縁膜を介して、短辺方向に延在する短辺方向検出用配線上に設けられており、長辺方向検出用配線の厚み方向寸法は、短辺方向検出用配線の厚み方向寸法よりも大きい。長辺方向検出用配線は、短辺方向検出用配線に比べて長く、検出感度の傾斜および低下が生じやすいが、前述のように長辺方向検出用配線の厚み方向寸法を、短辺方向検出用配線の厚み方向寸法よりも大きくすることによって、短辺方向検出用配線に比べて長辺方向検出用配線の抵抗を小さくすることができるので、長辺方向に生じる検出感度の傾斜および低下を抑制することができる。
また長辺方向検出用配線は、短辺方向検出用配線上に設けられるので、長辺方向検出用配線の厚み方向寸法を大きくしても、短辺方向検出用配線の断線が生じることはない。したがって、断線を考慮することなく、長辺方向検出用配線の厚み方向寸法を選択することができる。これによって長辺方向検出用配線の厚み方向寸法を充分に大きくすることが可能であるので、長辺方向検出用配線の抵抗を充分に小さくすることができる。
したがって、断線を生じさせることなく、長辺方向の検出感度がパネル面内で傾斜を持つことを極力抑制し、タッチ位置が長辺方向の一端から他端に向かうに従って生じる検出感度の低下を抑制することができる。これによって、複数の検出用配線の寸法が行方向と列方向とで異なり、タッチパネルの検出領域の寸法が行方向と列方向とで異なる場合において、検出精度の悪化を抑制し、必要な検出分解能を維持することができるので、確実にタッチ容量を検出してタッチ位置を判定することができる。
また本発明の表示装置によれば、前述の本発明のタッチパネルと表示パネルとを備えて表示装置が構成される。本発明のタッチパネルは、前述のように検出領域の寸法が行方向と列方向とで異なる場合に、検出精度の悪化を抑制し、必要な検出分解能を維持することができ、確実にタッチ容量を検出してタッチ位置を判定することができる。このような本発明のタッチパネルと表示パネルとを備えて表示装置を構成することによって、タッチ位置の検出精度に優れ、指示体のタッチによる指示に応じた適切な処理を行うことが可能な表示装置を実現することができる。
図1は、本発明の実施の一形態であるタッチパネルにおけるタッチスクリーン1の構成を示す平面図である。図2は、図1のセクションBを拡大して示す平面図である。タッチスクリーン1は、格子状に配列される複数の検出用配線群3,5を備える。複数の検出用配線群3,5は、列方向に延在する検出用列配線群3と、行方向に延在する検出用行配線群5とを含んでおり、タッチスクリーン1は、検出用列配線群3と検出用行配線群5とを備えて構成される。
タッチスクリーン1において、検出用行配線群5が延在する方向である行方向を「x軸方向」と定義し、検出用列配線群3が延在する方向である列方向を「y軸方向」と定義する。検出用行配線群5と検出用列配線群3とは互いに直交しており、x軸方向とy軸方向とは互いに直交する。以下の説明において、行方向を「行方向x」といい、列方向を「列方向y」という場合がある。
本実施の形態では、複数、たとえば所定本数の検出用列配線群3が、行方向xに間隔をあけて平行に配列されており、複数、たとえば所定本数の検出用行配線群5が、列方向yに間隔をあけて平行に配列されている。したがって検出用列配線群3同士の間および検出用行配線群5同士の間にはスリット状の開口部(以下「スリット状開口部」という場合がある)が形成されている。また複数の検出用列配線群3と複数の検出用行配線群5とが交差して配列されることによって、複数の検出用列配線群3および検出用行配線群5が格子状に配列される。
各検出用列配線群3は、図1のy軸方向に相当する列方向に延在し、かつ所定のピッチで図1のx軸方向に相当する行方向に間隔をあけて平行に配列される複数の検出用列配線2を含む。各検出用行配線群5は、行方向xに延在し、かつ所定のピッチで列方向yに間隔をあけて平行に配列される複数の検出用行配線4を含む。検出用列配線群3と検出用行配線群5とが交差して配列されることによって、複数の検出用列配線2と複数の検出用行配線4とが交差し、格子状に配列される。
各検出用列配線群3を構成する複数の検出用列配線2は、両端部で一体的に接続されており、各検出用列配線群3は、1本の配線内に複数のスリット状開口部が形成された形状になっている。同様に各検出用行配線群5を構成する複数の検出用行配線4は、両端部で一体的に接続されており、各検出用行配線群5は、1本の配線内に複数のスリット状開口部が形成された形状になっている。したがって行方向xでは、検出用列配線群3同士の間および各検出用列配線群3内にスリット状開口部が形成されており、列方向yでは、検出用行配線群5同士の間および各検出用行配線群5内にスリット状開口部が形成されている。
図1において、検出用列配線群3および検出用行配線群5(以下、検出用列配線群3および検出用行配線群5を総称して「検出用配線群」という場合がある)は、引き出し配線6,7によって端子8に接続されている。各検出用配線群3,5は、一端部のみが端子8に接続されており、他端部は端子8に接続されていない。端子8は、検出用配線群3,5と同数が設けられており、検出用配線群3,5と一対一で対応する。各検出用配線群3,5に対応する端子8は、1カ所にまとめて設けられる。本実施の形態とは異なるが、各検出用配線群3,5に対応する端子8は、1カ所ではなく、複数カ所に分けて設けられてもよい。
各検出用配線群3,5は、引き出し配線6,7を介して、対応する端子8に接続される。具体的には、端子8は、検出用列配線群3、より詳細には検出用列配線2に接続される列端子8aと、検出用行配線群5、より詳細には検出用行配線4に接続される行端子8bとを含む。以下、検出用配線群3,5が設けられている領域を「パネル領域Rp」といい、端子8が設けられている領域を「端子領域Rt」という。
検出用配線群3,5、端子8および引き出し配線6,7は、透明基板であるベース基板10上に設けられる。ベース基板10は、長辺が行方向xと平行で、かつ短辺が列方向yと平行な長方形板状であり、本実施の形態では行方向xが長辺方向となり、列方向yが短辺方向となる。したがって、検出用列配線2が短辺方向検出用配線に相当し、検出用行配線4が長辺方向検出用配線に相当する。
本実施の形態では、タッチパネルは、使用者の指などの指示体がタッチスクリーン1にタッチしたときに、検出用配線群3,5と指示体との間に形成される静電容量、具体的には検出用配線群3,5を構成する検出用列配線2および検出用行配線4(以下、検出用列配線2および検出用行配線4を総称して「検出用配線」という場合がある)と指示体との間に形成される静電容量(以下「タッチ容量」という場合がある)を検出する。
ここで、各検出用配線群に代えて、1本の配線内に開口部のない、いわゆるベタ配線を用い、これを検出用配線とすると、タッチ容量は大きく確保できるものの、スリット状開口部は各検出用配線内には形成されず、検出用配線間のみに形成されるので、行方向xおよび列方向yにおいて形成されるスリット状開口部の合計面積が小さくなる。したがって、タッチパネルを表示装置の前面に配置して使用するに際しては、検出用配線が表示装置の表示光の透過を妨げる要因となってしまい、表示光の透過率を低下させてしまう。そこで、本実施の形態では、複数本の検出用配線によって構成される検出用配線群を用いて、行方向xおよび列方向yにおいて形成されるスリット状開口部の合計面積を大きく設定することで、表示光の透過率の低下の抑制を図っている。
検出用配線群の本数およびその配線ピッチ、ならびに検出用配線群を構成する検出用配線の本数、配線幅および配線ピッチは、タッチパネルのサイズおよびタッチパネルのタッチ位置(タッチ座標値)の要求分解能から適宜に選択される。
図3は、図1の切断面線A−Aから見た断面図である。図3では、パネル領域Rpおよび端子領域Rtにおける断面構成を並べて示している。前述の図1では、図3に示す層間絶縁膜11および保護膜12は、理解を容易にするために記載を省略している。
タッチスクリーン1は、透光性を有する透明基板(以下「ベース基板」という場合がある)10を備える。ベース基板10は、より詳細には透光性および絶縁性を有しており、透明なガラスおよび透明な樹脂などの透光性を有する絶縁性材料から成る。本実施の形態では、ベース基板10は、透明なガラスから成る。
パネル領域Rpのベース基板10上には、導電性材料で構成される導電膜から成る前述の検出用列配線2が形成される。導電性材料としては、たとえば銅(Cu)およびアルミニウム(Al)などの金属配線材料、ITOなどの透光性を有する導電性材料(以下「透明配線材料」という場合がある)が挙げられる。図3では図示しないが、ベース基板10上には複数の検出用列配線2が形成され、これらの検出用列配線2によって前述の検出用列配線群3が構成される。本実施の形態では、導電性材料として金属配線材料が用いられ、検出用列配線2は、金属配線で実現される。検出用列配線2は、幅20μm以下の細線の金属配線として形成され、金属配線の細線束として、検出用列配線群3が実現される。
端子領域Rtのベース基板10上には、前述の端子8のうち、検出用列配線2に接続される列端子8aが形成される。図3では図示しないが、ベース基板10上には前述の引き出し配線6,7のうち、検出用列配線2と列端子8aとを接続する引き出し配線(以下「列引き出し配線」という場合がある)6が形成される。列端子8aおよび列引き出し配線6は、検出用列配線2と同様の導電膜から成る。
検出用列配線2上、列端子8a上および列引き出し配線6上には、検出用列配線2、列端子8aおよび列引き出し配線6を被覆するように、透明な層間絶縁膜11が形成される。層間絶縁膜11は、透光性および絶縁性を有しており、酸化珪素(SiO2)および窒化珪素(SiN)などの透光性を有する絶縁性材料から成る。
パネル領域Rpの層間絶縁膜11上には、検出用列配線2と同様の導電膜から成る前述の検出用行配線4が形成される。図3では図示しないが、層間絶縁膜11上には複数の検出用行配線4が形成され、これらの検出用行配線4によって前述の検出用行配線群5が構成される。本実施の形態では、検出用行配線4は、検出用列配線2と同様に金属配線、より詳細には幅20μm以下の細線の金属配線で実現され、これらの金属配線の細線束として、検出用行配線群5が実現される。
端子領域Rtの層間絶縁膜11上には、前述の端子8のうち、検出用行配線4に接続される行端子8bが形成される。図3では図示しないが、層間絶縁膜11上には前述の引き出し配線6,7のうち、検出用行配線4と行端子8bとを接続する引き出し配線(以下「行引き出し配線」という場合がある)7が形成される。行端子8bおよび行引き出し配線7は、検出用行配線4と同様の導電膜から成る。
さらに、検出用行配線4上、行端子8b上および行引き出し配線7上には、検出用行配線4、行端子8bおよび行引き出し配線7を被覆するように、透明な保護膜12が形成される。保護膜12は、透光性および絶縁性を有しており、層間絶縁膜11と同様に、SiO2およびSiNなどの透光性を有する絶縁性材料から成る。また端子領域Rtには、保護膜12を貫通して行端子8bに達するコンタクトホールCHと、保護膜12および層間絶縁膜11を貫通して列端子8aに達するコンタクトホールCHとが、貫通孔として形成される。
このように本実施の形態では、長辺方向検出用配線である検出用行配線4は、短辺方向検出用配線である検出用列配線2を覆う層間絶縁膜11上に設けられる。また検出用行配線4は、その厚み方向寸法t2が、検出用列配線2の厚み方向寸法t1よりも大きく形成される。つまり、検出用行配線4の厚み方向寸法t2は、検出用列配線2の厚み方向寸法t1よりも大きい。この理由については後述する。以下では、「厚み方向寸法」を「膜厚」という場合がある。
本実施の形態とは異なるが、たとえば検出用配線2,4をITOで形成した場合には、シート抵抗値が大きいために、パネルサイズが大きくなるに従って配線抵抗の影響が大きくなり、たとえベタ配線を用いたとしても、検出感度が低下し、位置検出が困難となる。したがって、検出用配線は、ITOに比べてシート抵抗値の小さい導電性材料、たとえば銅(Cu)およびアルミニウム(Al)などの金属配線材料で形成されることが好ましい。
しかし、検出用配線をCuおよびAlなどの金属配線材料でベタ配線として形成すると、可視性が低下し、タッチパネルを表示装置の前面に配置して使用する場合、表示光の透過率が不充分になるおそれがある。そこで本実施の形態では、可視性を向上するために、検出用配線2,4を20μm以下の細線で形成して、複数本まとめて1本の検出用配線、すなわち検出用配線群3,5としている。
つまり、検出用配線2,4は、CuおよびAlなどの金属配線で形成し、かつ、20μm以下の細線として、複数本をまとめて検出用配線群3,5とすることが望ましい。このような検出用配線群3,5を、ベタ配線として形成される1本の検出用配線に代えて用いることによって、前述のように行方向xおよび列方向yにおけるスリット状開口部の合計面積を大きくすることができるので、表示光に対する透過率を確保することができる。
図4は、タッチパネル100の全体構成を模式的に示す図である。タッチスクリーン1の端子領域Rtに設けられる端子8に、フレキシブルプリント基板(Flexible Printed Circuit;略称:FPC)15の一端部に設けられる端子が、異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film;略称:ACF)などを用いることによって実装される。タッチスクリーン1の端子領域Rtに設けられる端子8と、FPC15の一端部に設けられる端子とは、前述の図3に示す端子領域Rtに形成されるコンタクトホールCHを介して接続される。
FPC15の他端部に設けられる端子は、コントローラ基板16に実装され、FPC15を介して、タッチスクリーン1の検出用配線群3,5の端部とコントローラ基板16とが電気的に接続される。これによって、図4のパネルはタッチパネル100として機能する。タッチスクリーン1の検出用配線群3,5は、一端部のみがコントローラ基板16と電気的に接続されており、他端部はコントローラ基板16に接続されていない。
またコントローラ基板16には、タッチ容量の検出結果に基づいて、指示体のタッチスクリーン1上におけるタッチ位置の検出およびその座標の算出処理を行う検出処理回路17が搭載されている。検出処理回路17によって算出されたタッチ座標の値は、検出座標データとして、図示しない外部のコンピュータなどに出力される。
図5は、タッチパネル100における検出処理回路17の構成を示すブロック図である。本実施の形態では、検出用列配線群3および検出用行配線群5の本数を各々8本、すなわち8系統、具体的には第1〜第8検出用列配線群Wc1〜Wc8および第1〜第8検出用行配線群Wr1〜Wr8とした場合について説明する。以下、特に区別する必要がない場合には、第1〜第8検出用列配線群Wc1〜Wc8を単に「検出用列配線群Wc1〜Wc8」といい、第1〜第8検出用行配線群Wr1〜Wr8を単に「検出用行配線群Wr1〜Wr8」という。
前述の図4に示す検出処理回路17は、具体的には図5に示すように、列配線選択スイッチ回路20、行配線選択スイッチ回路21、発振回路22、第1計数回路23、クロック発振器24、第2計数回路25、タッチ座標算出回路26、および検出制御回路27を備えて構成される。列配線選択スイッチ回路20、行配線選択スイッチ回路21、発振回路22、第1計数回路23、第2計数回路25およびタッチ座標算出回路26は、検出制御回路27とそれぞれ接続されている。タッチ座標算出回路26は、後述するように、検出した検出用配線群がいずれの検出用配線群であるかを示す検出結果を、検出制御回路27に与え、この検出結果の受信に応じて、検出制御回路27は、検出処理回路17が動作するように、検出処理回路17に含まれる前記列配線選択スイッチ回路20、行配線選択スイッチ回路21、発振回路22、第1計数回路23、クロック用発振器24、第2計数回路25、およびタッチ座標算出回路26を統括的に制御する。
また、列配線選択スイッチ回路20、行配線選択スイッチ回路21および発振回路22は、検出用列配線群Wc1〜Wc8および検出用行配線群Wr1〜Wr8とともに、検出用発振回路28を構成する。すなわち検出用発振回路28は、検出用列配線群Wc1〜Wc8、検出用行配線群Wr1〜Wr8、列配線選択スイッチ回路20、行配線選択スイッチ回路21および発振回路22を備えて構成される。
列配線選択スイッチ回路20は、列配線選択スイッチ部RLc1〜RLc8を備えて構成される。列配線選択スイッチ部RLc1〜RLc8は、2接点型スイッチによって実現される。列配線選択スイッチ部RLc1〜RLc8は、検出用列配線群Wc1〜Wc8と同数が設けられ、検出用列配線群Wc1〜Wc8と一対一で対応する。各検出用列配線群Wc1〜Wc8の一端部は、列配線選択スイッチ回路20を構成する列配線選択スイッチ部RLc1〜RLc8のうち、対応する列配線選択スイッチ部RLc1〜RLc8の一方の接点にそれぞれ接続される。
行配線選択スイッチ回路21は、行配線選択スイッチ部RLw1〜RLw8を備えて構成される。行配線選択スイッチ部RLw1〜RLw8は、2接点型スイッチによって実現される。行配線選択スイッチ部RLw1〜RLw8は、検出用行配線Wr1〜Wr8と同数が設けられ、検出用行配線Wr1〜Wr8と一対一で対応する。各検出用行配線Wr1〜Wr8の一端部は、行配線選択スイッチ回路21を構成する行配線選択スイッチ部RLw1〜RLw8のうち、対応する行配線選択スイッチ部RLw1〜RLw8の一方の接点にそれぞれ接続される。
列配線選択スイッチ回路20の列配線選択スイッチ部RLc1〜RLc8の他方の接点と、行配線選択スイッチ回路21の行配線選択スイッチ部RLw1〜RLw8の他方の接点とは、共通線CLによって接続されており、共通線CLは、発振回路22に接続されている。
列配線選択スイッチ回路20は、検出制御回路27から出力される制御信号の指令に従って、第1〜第8検出用列配線群Wc1〜Wc8のうちのいずれかの検出用列配線群を選択し、選択された検出用列配線群に対応する列配線選択スイッチ部をオンに切換えて、選択された検出用列配線群と発振回路22とを接続する。列配線選択スイッチ回路20は、検出用列配線群と発振回路22との接続を、任意の数の検出用列配線群について、任意の配線ステップで順次に切換える。このようにして列配線選択スイッチ回路20は、第1〜第8検出用列配線群Wc1〜Wc8、具体的には第1〜第8検出用列配線群Wc1〜Wc8を構成する検出用列配線2を順次に選択する。
行配線選択スイッチ回路21は、検出制御回路27から出力される制御信号の指令に従って、第1〜第8検出用行配線群Wr1〜Wr8のうちのいずれかの検出用行配線群を選択し、選択された検出用行配線群に対応する行配線選択スイッチ部をオンに切換えて、選択された検出用行配線群と発振回路22とを接続する。行配線選択スイッチ回路21は、検出用行配線群と発振回路22との接続を、任意の数の検出用行配線群について、任意の配線ステップで順次に切換える。このようにして行配線選択スイッチ回路21は、第1〜第8検出用行配線群Wr1〜Wr8、具体的には第1〜第8検出用行配線群Wr1〜Wr8を構成する検出用行配線4を順次に選択する。
検出用列配線群Wc1〜Wc8および検出用行配線群Wr1〜Wr8は、共通線CLを介して発振回路22に接続される。共通線CLは、発振回路22の入力端に接続される。発振回路22の出力端は、第1計数回路23の入力端に接続されている。発振回路22は、列配線選択スイッチ回路20および行配線選択スイッチ回路21によって選択された検出用配線群に接続され、接続された検出用配線群に応じた発振周期で発振し、その発振周期を表す発振出力信号を出力し、発振出力信号を第1計数回路23に与える。
第1計数回路23は、検出制御回路27から出力されるRESET信号およびそれに引き続くENABLE信号の立上がりタイミングである出力タイミングに応じて、発振回路22から与えられる発振出力信号をカウントし、その計数値(以下「カウント値」という場合がある)を逐一検出制御回路27に与える。
ここで、検出制御回路27は、予め定める計数値のデータを保有しており、第1計数回路23から与えられる計数値と前記予め定める計数値とを比較して、第1計数回路23から与えられる計数値が予め定める計数値に等しくなったタイミングにおいて、ENABLE信号を立下げる。第1計数回路23は、このENABLE信号の出力停止または立下げのタイミングに応じて、発振回路22から与えられる発振出力信号のカウント動作を停止する。すなわち、第1計数回路23は、RESET後の発振回路22からの発振出力信号の最初の入力時点から、カウント値が予め定める計数値となるまで発振出力信号を計数する。
クロック発振器24は、第1計数回路23の後段の第2計数回路25と接続されている。クロック発振器24は、予め定められた任意の周期を有するクロック信号CLKを出力し、クロック信号CLKを第2計数回路25に与える。
第2計数回路25は、検出制御回路27から出力されるRESET信号およびENABLE信号の立上がりタイミングである出力タイミングに応じて、クロック発振器24から与えられるクロック信号CLKのパルスのカウントを開始し、ENABLE信号の出力停止または立下げのタイミングまでの期間内にクロック信号CLKのパルスのカウントを続ける。これによって第2計数回路25は、第1計数回路23が発振回路22から与えられる発振出力信号の計数を開始してから、その計数値が、検出制御回路27が有する前記予め定める計数値となるまでの期間すなわち時間を計数する。第2計数回路25の出力端は、タッチ座標算出回路26の入力端に接続されている。第2計数回路25は、前記の計数した期間を、発振周期検出結果として、ENABLE信号の出力停止タイミングに応じて、タッチ座標算出回路26に与える。
このように検出処理回路17では、検出制御回路27による制御の下で前段の第1計数回路23によって検出用発振回路28の出力信号、すなわち発振回路22の出力信号を予め定める計数値となるまで計数し、さらに、検出制御回路27による制御の下で、第1計数回路23が計数を開始してから予め定める計数値となるまでの期間、すなわち検出用発振回路28の出力信号の発振周期と予め定める計数値とを乗算したものを、後段の第2計数回路25によって計数する。計数された期間を予め定める計数値で除算することによって、検出用発振回路28の出力信号の発振周期が検出される。
検出制御回路27は、ENABLE信号の出力停止タイミングに応じて、前記発振周期検出結果の取込みを指示する制御信号をタッチ座標算出回路26に与える。この制御信号の入力タイミングに応じて、タッチ座標算出回路26は、第2計数回路25から与えられる発振周期検出結果を取込み、この発振周期検出結果に基づいて、検出用配線群3,5と指示体との間の静電容量を検出し、検出した静電容量に基づいて、指示体のタッチ位置のタッチスクリーン1上でのタッチ座標値を算出する。
このように、指示体のタッチパネル100へのタッチに起因した発振回路22の発振周期の変化に基づいて、検出用列配線群3と指示体との間の静電容量、および検出用行配線群5と指示体との間の静電容量、ならびに指示体のタッチ位置のタッチ座標値がタッチ座標算出回路26によって実質的に算出される構成が、タッチパネル100に設けられている。
図6は、タッチパネル100が有する発振回路22の回路構成と検出用発振回路28の構成とを模式的に示す図である。図6では、理解を容易にするために、検出用列配線群Wc1〜Wc8および列配線選択スイッチ回路20を省略している。また図6では、使用者の指などの指示体がタッチした位置であるタッチ点を、参照符33で示される左下がりの斜線の領域で示す。たとえば指示体がタッチ点33でタッチスクリーン1にタッチしたとき、検出用行配線群Wr1〜Wr8と指示体との間には、静電容量であるタッチ容量Ctが形成される。
前述の図5に示す発振回路22は、具体的には図6に示すようにオペアンプ回路30と、3つの抵抗素子R1,Ra,Rb、すなわち第1抵抗素子R1、第2抵抗素子Raおよび第3抵抗素子Rbと、容量素子C1とを備えて構成される。検出用発振回路28を構成する行配線選択スイッチ回路21は、検出用行配線群Wr1〜Wr8のうちのいずれかの検出用行配線群を選択し、選択された検出用行配線群の接続端子を、発振回路22を構成するオペアンプ回路30の反転入力端子に接続する。
オペアンプ回路30の非反転入力端子とグランド端子との間には、第2抵抗素子Raが接続されており、またオペアンプ回路30の非反転入力端子と出力端子との間には、他の抵抗素子である第3抵抗素子Rbが接続されている。またオペアンプ回路30の反転入力端子と他のグランド端子との間には、容量素子C1が接続され、オペアンプ回路30の反転入力端子と出力端子との間には、さらに他の抵抗素子である第1抵抗素子R1が接続されている。このように発振回路22は、オペアンプ回路30を用いて、いわゆる弛張発振回路として構成されている。
第1抵抗素子R1および容量素子C1は、検出用行配線群Wr1〜Wr8、およびタッチ容量Ctなどの静電容量とともに検出用帰還路31を構成する。発振回路22は、正負の出力飽和電圧から、検出用帰還路31によって充放電が行われる。これによって発振回路22が発振し、発振回路22の出力端子32から出力信号が出力される。
このような構成にすると、指示体がタッチスクリーン1にタッチすることによって、指示体が検出用行配線群Wr1〜Wr8に近接してタッチ容量Ctが発生したときに検出用帰還路31の伝達特性が変化し、タッチ容量Ctが発生しないとき、換言すれば指示体がタッチスクリーン1にタッチしていないときよりも、検出用発振回路28の発振周期、すなわち発振回路22の発振周期は増加する。そして、この発振周期の変化によってタッチ容量Ctを実質的に検出することで、指示体のタッチ位置のタッチスクリーン1上でのタッチ座標値を算出することが可能となる。
検出用帰還路31が無い発振回路22単体での発振周期Tcは、概ね以下の式(1)によって与えられることとなり、発振周期Tcは第1抵抗素子R1および容量素子C1の時定数τに比例する。
Tc=2τ・ln{(1+k)/(1−k)} …(1)
式(1)におけるτおよびkは、以下の式(2)および式(3)によって与えられる。式(2)および式(3)におけるR1,C1,Ra,Rbは、それぞれの抵抗素子の抵抗値および容量素子の静電容量値を示す。
τ=R1×C1 …(2)
k=Ra/(Ra+Rb) …(3)
検出用帰還路31を含む検出用発振回路28では、指示体のタッチスクリーン1へのタッチによってタッチ容量Ctが形成されると、オペアンプ回路30の反転入力端子に電気的に接続される検出用帰還路31によって前記の時定数τが増加し、発振回路22の発振周期も増加する。この発振周期の変化を、タッチ容量の検出、ひいてはタッチ位置のタッチスクリーン1上でのタッチ座標値の検出に利用する。
以上の発振周期の算出には、検出用配線群Wc1〜Wc8,Wr1〜Wr8、引き出し配線6,7およびその他の回路配線上の寄生静電容量、ならびに列配線選択スイッチ回路20および行配線選択スイッチ回路21の入出力端からみた静電容量、すなわち列配線選択スイッチ回路20および行配線選択スイッチ回路21の内部の静電容量については考慮していない。実際には、これらの静電容量を考慮して、抵抗値などの各回路パラメータを選定する必要があるが、これらの静電容量は本実施の形態の本質に影響を及ぼすものではないので、簡単化のために省略している。
前述のように本実施の形態では、発振周期の変化を利用して、タッチ容量Ctを検出し、タッチ位置のタッチ座標値を検出する。ただし、指示体のタッチスクリーン1へのタッチによってタッチ容量Ctが発生しても、後述するように、タッチ容量Ctと直列に検出用配線、具体的には検出用列配線群Wc1〜Wc8の抵抗が存在するので、検出用配線の抵抗値が大きい場合には、その抵抗値の影響によって発振回路22の発振周期の変化の度合いが小さくなり、タッチによるタッチ容量Ctの検出感度が低下してしまう。また、各検出用列配線群Wc1〜Wc8には、不図示の検出用列配線2および表示パネルなどとの間に寄生容量Cstrが付加されるので、寄生容量Cstrが大きい場合には、前記と同様に検出感度が低下してしまう。
次に、検出用配線の抵抗値が大きい場合、たとえば大型パネルのように、検出配線長が長い場合の状態について具体的に説明する。図7は、タッチ点34と検出用行配線群Wr1〜Wr8との位置関係を模式的に示す図である。図8は、タッチパネル100におけるタッチ点までの抵抗比と発振周期との関係を示すグラフである。図8に示すグラフの横軸は、タッチ点までの抵抗比{Rr1/(Rr1+Rr2)}を表し、縦軸は発振周期(相対値)を表している。
検出用行配線群Wr1〜Wr8の行配線選択スイッチ回路21への入力側のノードである入力側ノードN1からタッチ点34までの抵抗値を入力側抵抗値Rr1とし、入力側ノードN1と反対側の反入力側ノードN2からタッチ点34までの抵抗値を反入力側抵抗値Rr2とする。このとき、タッチ点34を検出用行配線群に沿って入力側ノードN1から反入力側ノードN2まで移動させた場合の発振周期は、たとえば図8に示すグラフのようになる。図8には、検出用行配線群Wr1〜Wr8の配線抵抗を12kΩ、第1抵抗素子R1の抵抗値を5kΩ、第2抵抗素子Raおよび第3抵抗素子Rbの抵抗値を10kΩ、容量素子C1の静電容量を200pF、タッチ容量Ctを5pFとした場合の前記抵抗比と発振周期との関係について示している。
図8に示すように、配線抵抗値が高い場合には、検出対象の検出用行配線群Wr1〜Wr8の入力端からタッチ点34までの抵抗比{Rr1/(Rr1+Rr2)}に応じて、発振回路22の発振周期が異なることが判る。検出対象の検出用行配線群Wr1〜Wr8の入力端からタッチ点34までの抵抗比{Rr1/(Rr1+Rr2)}は、その検出用行配線群Wr1〜Wr8の全長に対する入力端からの距離、すなわち検出対象の検出用行配線群Wr1〜Wr8に対するタッチ点の位置(以下「タッチ位置」という場合がある)を表す。したがって、指示体のタッチによって同じタッチ容量Ctが形成されたとしても、タッチ位置に応じて、発振回路22の発振周期が異なることが判る。
具体的には、図8に示すように、配線抵抗値が高い場合には、検出用行配線群Wr1〜Wr8の入力側で発振周波数が高く、検出用行配線群の反入力側で発振周波数が低い。このように入力側と反入力側との間で観測される発振周波数に傾斜を生じることが判る。これは、検出用配線群の配線抵抗が大きい場合、発振周期を決める検出用帰還路31の一部を構成する検出用配線群の配線抵抗とタッチ容量の伝達特性とが、タッチ位置によって変化することによって生じる。
本来、検出用配線群と指示体との間にタッチ容量Ctが形成されると、発振周期は大きくなり、この変化によって指示体などによるタッチスクリーン1へのタッチが検出されるが、検出用配線群の抵抗値が大きい場合には、前述のように検出用配線群の入力側と反入力側とでタッチ位置の検出感度に差が生じるので、タッチパネル面内でタッチ容量Ctの検出精度が悪化することになる。
ここで、図1に示すように行方向xと列方向yとで検出用配線群3,5の長さが異なり、たとえば行方向xの検出用行配線群5の長さが列方向yの検出用列配線群3の長さよりも大きいタッチスクリーン1でタッチパネル100を構成した場合を考える。この場合、検出用配線群3,5の幅および膜厚が同一であれば、前述したように、長辺方向である行方向xの方が、短辺方向である列方向yに比べて、配線抵抗値が増加する。したがって、行方向xでは、列方向yに比べて、入力側から反入力側に向かう検出感度の傾斜が生じやすく、また検出感度が低下しやすいので、検出感度の傾斜および低下を防ぐために、列方向yと比較して配線抵抗値を下げる必要がある。
配線抵抗値を下げるために、行方向xの配線幅を列方向yに比べて広げると、視認性を悪化させるので好ましくない。また、配線膜厚を増加させて配線抵抗値を下げる場合には、たとえば下層配線の配線膜厚を大きくすると、上層配線が下層配線との交差部分で段切れを起こしてしまうおそれがあるので、下層配線の配線膜厚を大きくすることは好ましくない。
そこで本実施の形態では、図3に示すように、配線長が短く、配線抵抗の影響を受けにくい列方向yの検出用列配線群3を下層配線で形成し、かつ検出用列配線群3の膜厚を、上層に位置する行方向xの検出用行配線群5が下層配線との交差部で段切れを発生しないように、適切な配線膜厚に選択する。また、行方向xの検出用行配線群5を上層配線で形成し、かつ前述の図3に示すように検出用行配線群5を構成する検出用行配線4の厚み方向寸法t2を、検出用列配線群3を構成する検出用列配線2の厚み方向寸法t1よりも大きくして、配線膜厚を充分に厚くすることで、検出用行配線群5の配線抵抗を小さくする。
このような構成にすることによって、検出用行配線群5と検出用列配線群3との交差部分で断線を生じることなく、長辺方向である行方向xに生ずる検出感度の傾斜を抑制することが可能となる。したがって、タッチ容量Ctの検出精度を悪化させることなく、検出領域の寸法が行方向xと列方向yとで異なるタッチパネル100を実現することが可能となる。
以上のように本実施の形態では、格子状に配列される複数の検出用配線2,4のうち、行方向xに延在する検出用行配線4は、層間絶縁膜11を介して、列方向yに延在する検出用列配線2上に設けられており、検出用行配線4の膜厚t2は、検出用列配線2の膜厚t1よりも大きい。行方向xは長辺方向であり、列方向yは短辺方向であるので、検出用行配線4は、検出用列配線2に比べて、配線長が長く、検出感度の傾斜および低下が生じやすい。この検出用行配線4の膜厚t2を検出用列配線2の膜厚t1よりも大きくすることによって、検出用列配線2に比べて検出用行配線4の配線抵抗を小さくし、検出用列配線2で構成される検出用列配線群3に比べて、検出用行配線4で構成される検出用行配線群5の配線抵抗を小さくすることができる。これによって、行方向xに生じる検出感度の傾斜および低下を抑制することができる。
また検出用行配線4は上層配線であり、下層配線である検出用列配線2上に設けられるので、検出用行配線4の膜厚t2を大きくしても、検出用行配線4の断線が生じることはない。
これに対し、検出用行配線4を下層配線とし、検出用列配線2を上層配線として、検出用行配線4上に検出用列配線2を設けると、検出用行配線4の膜厚t2によっては、上層の検出用列配線2の断線が生じるおそれがある。したがって、検出用行配線4の膜厚t2が、上層の検出用列配線2の断線が生じない範囲に限定されてしまうので、検出用行配線4の配線抵抗を充分に小さくすることができず、行方向xに生じる検出感度の傾斜および低下を抑制することができない。
本実施の形態では、前述のように検出用行配線4が上層配線として検出用列配線2上に設けられるので、上層の配線の断線を考慮することなく、検出用行配線4の膜厚t2を選択することができる。これによって検出用行配線4の膜厚t2を充分に大きくすることができるので、検出用行配線4の配線抵抗を充分に小さくして、検出用行配線4で構成される検出用行配線群5の配線抵抗を充分に小さくすることができる。
したがって、断線を生じさせることなく、長辺方向である行方向xの検出感度がパネル面内で傾斜を持つことを極力抑制し、タッチ位置が行方向xの一端から他端に向かうに従って生じる検出感度の低下を抑制することができる。これによって、本実施の形態のようにタッチパネル100の検出領域であるパネル領域Rpの寸法を行方向xと列方向yとで異ならせた場合でも、検出精度の悪化を抑制し、必要な検出分解能を維持することができるので、確実にタッチ容量を検出してタッチ位置を判定することができる。
また本実施の形態では、列配線選択スイッチ回路20および行配線選択スイッチ回路21で検出用配線2,4を順次に選択して発振回路22に接続し、その発振回路22の発振周期に基づいて、タッチ座標算出回路26でタッチ容量Ctを検出して、タッチ容量Ctに基づいてタッチ座標値を算出する。このようにタッチ容量Ctを検出するための検出用配線2,4を発振回路22に接続してタッチ容量Ctを検出する場合、特に本実施の形態のように検出用配線2,4の一端のみを発振回路22に接続してタッチ容量Ctを検出する場合、タッチ位置が他端に向かうに従って検出感度の低下が生じやすい。
前述のように本実施の形態では、検出感度の低下が生じやすい長辺方向の検出用配線である検出用行配線4の膜厚t2を、短辺方向の検出用配線である検出用列配線2の膜厚t1よりも大きくすることによって、長辺方向である行方向xにおいて、タッチ位置が一端から他端に向かうに従って生じる検出感度の低下を抑制している。したがって、前述のように検出用配線2,4の一端のみを発振回路22に接続してタッチ容量Ctを検出する場合でも、検出精度の悪化を抑制し、必要な検出分解能を維持することができるので、確実にタッチ容量を検出してタッチ位置を判定することができる。
次に、前述の図3を用いて本実施の形態のタッチパネル100の製造方法について説明する。まず、透明なガラスから成るベース基板10上に、下層配線である検出用列配線2となる導電膜として、第1の導電性薄膜を形成する。本実施の形態では、第1の導電性薄膜として、アルミニウム(Al)を主成分とする金属、より詳細にはニッケル(Ni)を含むAl合金、具体的にはAlNiNdをスパッタリング法によって成膜して、AlNiNd層を形成する。成膜条件としては、圧力が0.2Pa以上0.5Pa以下、DCパワーが1.0kW以上2.5kW以下、パワー密度でいえば0.17W/cm2以上0.43W/cm2以下、成膜温度が室温以上180℃以下程度の範囲を適用する。第1の導電性薄膜の膜厚は、150nm以上500nm以下に選択される。
本実施の形態とは異なるが、AlNiNd層の代わりに、AlNiSi層またはAlNiMg層などを第1の導電性薄膜として使用してもよい。また、Al以外にも低抵抗金属材料として銅(Cu)またはCu合金を用いることができ、この場合もAlと同様にスパッタリング法によって成膜することができる。
次に、第1のフォトリソグラフィ工程において、第1の導電性薄膜上に、検出用列配線2の形状、より詳細には検出用列配線群3の形状のレジスト部分を含むレジスト層を形成する。本実施の形態では、検出用列配線群3、列端子8aおよび列引き出し配線6の形状のレジスト部分を含むレジスト層を形成する。次いで、エッチング工程において、エッチング液としてたとえば燐酸と硝酸と酢酸との混酸を用いて第1の導電性薄膜をエッチングすることによって、第1の導電性薄膜をパターニングして、検出用列配線2を形成する。本実施の形態では、第1の導電性薄膜のパターニングによって、検出用列配線2とともに、列端子8aおよび列引き出し配線6が形成される。このようにして検出用列配線2を形成することによって、検出用列配線2の束として、検出用列配線群3が形成される。
エッチング液としては、燐酸と硝酸と酢酸との混酸を例示したが、エッチング液の種類はこれに限定されるものではない。またエッチングには、ウエットエッチングを用いているが、ドライエッチングを用いてもよい。また図3では図示を省略するが、検出用列配線2は、断面形状がテーパー形状に形成されることが好ましい。検出用列配線2の断面形状をテーパー形状にすることによって、後続の膜形成における断線などの不良を低減することができる。
次に、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)などの方法によって、検出用列配線2を含む検出用列配線群3を被覆するように、より詳細には検出用列配線群3、列端子8aおよび列引き出し配線6を被覆するように、層間絶縁膜11を形成する。層間絶縁膜11としては、誘電率の低い酸化珪素(SiO2)膜を形成する。酸化珪素膜の成膜条件としては、シラン(SiH4)ガスの流量が10sccm以上50sccm以下、一酸化二窒素(N2O)ガスの流量が200sccm以上500sccm以下、成膜圧力が50Pa、RFパワーが50W以上200W以下、パワー密度でいえば0.015W/cm2以上0.67W/cm2以下、成膜温度が200℃以上300℃以下の範囲を適用する。ここで、「sccm」とは、標準状態における1分間あたりの流量(cc/min)のことである。本実施の形態では、標準状態として、0℃、1気圧を採用しており、たとえば1sccm=1.69×10-3Pa・m3/sである。
層間絶縁膜11の膜厚は、下層配線である検出用列配線2と上層配線である検出用行配線4とで形成される寄生容量を低減するために、可能な限り厚い方が望ましく、生産性を考慮して膜厚を設定すればよい。層間絶縁膜11としては、SiO2膜を例示したが、これに限定されるものではない。層間絶縁膜11は、SiN膜またはSiON膜でもよく、この場合は、上記ガスに水素、窒素、アンモニア(NH3)を加えて層間絶縁膜11を形成する。
次に、上層配線である検出用行配線4となる導電膜として、第2の導電性薄膜を形成する。本実施の形態では、第2の導電性薄膜として、第1の導電性薄膜と同じ材料、すなわちAlを主成分とする金属、より詳細にはNiを含むAl合金、具体的にはAlNiNdをスパッタリング法によって成膜して、AlNiNd層を形成する。成膜条件としては、圧力が0.2Pa以上0.5Pa以下、DCパワーが1.0kW以上2.5kW以下、パワー密度でいえば0.17W/cm2以上0.43W/cm2以下、成膜温度が室温以上180℃以下程度の範囲を適用する。このように本実施の形態では、第2の導電性薄膜の材料として、第1の導電性薄膜と同じ材料を用いるので、生産効率を向上させることができる。
上層配線である検出用行配線4となる第2の導電性薄膜の膜厚は、可能な限り厚い方が望ましいが、後述するエッチング工程で発生する限界寸法(Critical Dimension;略称CD)ロス量および寸法ばらつきは、膜厚を大きくするにつれて大きくなる傾向にあり、また生産性も悪化するので、検出感度の傾斜を極力抑制できる範囲内で適切な膜厚を選択する必要がある。本実施の形態では、第2の導電性薄膜の膜厚は、200nm以上1000nm以下に選択される。
本実施の形態とは異なるが、AlNiNd層の代わりに、AlNiSi層またはAlNiMg層などを第2の導電性薄膜として使用してもよい。また、Al以外にも低抵抗金属材料としてCuまたはCu合金を用いることができ、この場合もAlと同様にスパッタリング法によって成膜することができる。
次に、第2のフォトリソグラフィ工程において、第2の導電性薄膜状に、検出用行配線4の形状、より詳細には検出用行配線群5の形状のレジスト部分を含むレジスト層を形成する。本実施の形態では、検出用行配線群5、行端子8bおよび行引き出し配線7の形状のレジスト部分を含むレジスト層を形成する。
次いで、エッチング工程で、エッチング液としてたとえば燐酸と硝酸と酢酸との混酸を用いて第2の導電性薄膜をエッチングすることによって、第2の導電性薄膜をパターニングして、検出用行配線4を形成する。本実施の形態では、第2の導電性薄膜のパターニングによって、検出用行配線4とともに、行端子8bおよび行引き出し配線7が形成される。このようにして検出用行配線4を形成することによって、検出用行配線5の束として、検出用行配線群5が形成される。エッチング液としては、燐酸と硝酸と酢酸との混酸を例示したが、エッチング液の種類はこれに限定されるものではない。またエッチングには、ウエットエッチングを用いているが、ドライエッチングを用いてもよい。
次に、タッチパネル100を保護する目的で、プラズマCVDなどによって、保護膜12を形成する。保護膜12は、検出用行配線4を含む検出用行配線群5を被覆するように、より詳細には検出用行配線群5、行端子8bおよび行引き出し配線7を被覆するように形成される。保護膜12としては、視認性を良くするために、層間絶縁膜11と同じ種類の膜がよく、層間絶縁膜11を酸化珪素(SiO2)膜で形成している場合には、SiO2膜で形成する。保護膜12の膜厚は、カバレッジおよび生産性を考慮して決定すればよい。
次に、第3のフォトリソグラフィ工程において、FPC15との接続用のコンタクトホールCHのレジストパターンを形成する。エッチング工程において、たとえば四フッ化炭素(CF4)と酸素(O2)との混合ガスのプラズマを用いて、保護膜12と層間絶縁膜11とを一括でエッチングしてパターニングし、コンタクトホールCHを形成する。
以上のプロセスでタッチスクリーン1を製造することができる。また、製造されたタッチスクリーン1に、FPC15を介して、検出処理回路17を備えたコントローラ基板16を接続することによって、タッチパネル100を製造することができる。
このようにして製造されたタッチパネル100は、液晶表示パネルなどの表示パネルと組合わせて使用することができ、たとえばタッチパネル100と液晶表示パネルとを備えて液晶表示装置が構成される。前述のように本実施の形態のタッチパネル100は、検出領域であるパネル領域Rpの寸法を行方向xと列方向yとで異ならせた場合でも、検出精度の悪化を抑制し、必要な検出分解能を維持することができ、確実にタッチ容量を検出してタッチ位置を判定することができる。このようなタッチパネル100を表示パネルと組み合わせることによって、タッチ位置の検出精度に優れ、指示体のタッチによる指示に応じた適切な処理を行うことが可能な表示装置を実現することができる。
タッチパネル100が表示パネルと組合わされて使用される場合、タッチパネル100のタッチスクリーン1は、検出領域であるパネル領域Rpの形状および寸法が、表示パネルの表示領域の形状および寸法と概ね等しくなるように形成され、表示パネルの前面側に配置される。「表示パネルの前面側」とは、表示パネルの表示光が出射する側、すなわち使用者に視認される側のことである。
タッチスクリーン1は、たとえば表示パネルの前面側に粘着されて配置される。タッチスクリーン1を保持機構によって保持して表示パネルの前面側に配置することも可能であるが、前述のように表示パネルの前面側に粘着して配置する方が好ましい。このようにタッチスクリーン1を表示パネルに直接貼り付けることによって、従来必要であったタッチスクリーン1の保持機構を無くすことができ、表示装置全体を薄くすることが可能となる。さらに、タッチスクリーン1と表示パネルとが一体化して構成されるので、タッチスクリーン1と表示パネルとの間隙に塵埃などが混入することを防止し、塵埃などの混入によって生じる表示への悪影響を防止することができる。
また、本実施の形態では、表示装置として液晶表示装置を適用する場合について説明したが、表示パネルとして有機EL(electroluminescence)パネルを用いた有機EL表示装置、PDP(plasma display panel)を用いたPDP表示装置などの他方式の表示装置であっても、本実施の形態と同様に実施することが可能である。
また本実施の形態では、検出用行配線群5の方が、検出用列配線群3よりも配線長が長く形成されているが、これに限定されず、検出用列配線群3の方を、検出用行配線群5よりも長い配線長で形成してもよい。この場合、列方向yが長辺方向となるので、検出用列配線群3を構成する検出用列配線2を上層配線として、層間絶縁膜11を介して、検出用行配線群5を構成する検出用行配線4上に設け、かつ検出用列配線2の膜厚t1を、検出用行配線4の膜厚t2よりも大きくすればよい。行方向xおよび列方向yのいずれを長辺方向とするかは、タッチパネル100の使用形態、たとえば組み合わせて用いる表示パネルの形状に応じて適宜に選択されるので、それに応じて検出用行配線4および検出用列配線2のいずれを上層配線にするかを選択すればよい。
図1は、本発明の実施の一形態であるタッチパネルにおけるタッチスクリーン1の構成を示す平面図である。 図1のセクションBを拡大して示す平面図である。 図1の切断面線A−Aから見た断面図である。 タッチパネル100の全体構成を模式的に示す図である。 タッチパネル100における検出処理回路17の構成を示すブロック図である。 タッチパネル100が有する発振回路22の回路構成と検出用発振回路28の構成とを模式的に示す図である。 タッチ点34と検出用行配線群Wr1〜Wr8との位置関係を模式的に示す図である。 タッチパネル100におけるタッチ点までの抵抗比と発振周期との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 タッチスクリーン、2 検出用列配線、3 検出用列配線群、4 検出用行配線、5 検出用行配線群、6,7 引き出し配線、8 端子、8a 列端子、8b 行端子、10 ベース基板、11 層間絶縁膜、12 保護膜、15 FPC、16 コントローラ基板、17 検出処理回路、20 列配線選択スイッチ回路、21 行配線選択スイッチ回路、22 発振回路、23 第1計数回路、24 クロック発振器、25 第2計数回路、26 タッチ座標算出回路、27 検出制御回路、28 検出用発振回路、31 検出用帰還路、32 出力端子、100 タッチパネル、CH コンタクトホール、Rp パネル領域、Rt 端子領域。

Claims (4)

  1. 透光性を有する透明基板と、
    導電膜から成り、前記透明基板上に格子状に配列される複数の検出用配線とを備え、
    前記複数の検出用配線は、
    前記透明基板上に設けられ、行方向および列方向のうちの短辺方向に延在し、長辺方向に間隔をあけて配列される複数の短辺方向検出用配線と、
    前記短辺方向検出用配線を覆う層間絶縁膜上に設けられ、前記長辺方向に延在し、前記短辺方向に間隔をあけて配列される複数の長辺方向検出用配線とを含み、
    前記長辺方向検出用配線の厚み方向寸法は、前記短辺方向検出用配線の厚み方向寸法よりも大きいことを特徴とするタッチパネル。
  2. 前記透明基板、前記複数の検出用配線および前記層間絶縁膜を含むタッチスクリーンと、
    前記複数の検出用配線を順次に選択するスイッチ回路と、
    前記スイッチ回路によって選択された前記検出用配線に接続され、接続された前記検出用配線に応じた発振周期で発振する発振回路と、
    前記発振回路の前記発振周期に基づいて、前記スイッチ回路によって選択される検出用配線毎に、当該検出用配線と前記タッチスクリーンに接触された指示体との間に形成される静電容量を検出し、前記静電容量に基づいて、前記タッチスクリーンのうちで前記指示体が接触した接触位置を表すタッチ座標値を算出するタッチ座標算出回路とを備えることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
  3. 請求項1または2に記載のタッチパネルと、
    表示パネルとを備えることを特徴とする表示装置。
  4. 前記タッチパネルは、前記透明基板、前記複数の検出用配線および前記層間絶縁膜を含むタッチスクリーンを備え、
    前記タッチスクリーンは、前記表示パネルの前面側に粘着されていることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
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