JP6404091B2 - タッチセンサー用基板 - Google Patents

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本発明は、座標入力手段として使用される静電容量型タッチパネルの製造過程で加工するタッチセンサー用基板に関する。
近年、携帯電話機や、携帯情報端末、カーナビゲーションシステムを初め、様々な電子機器の操作部にタッチパネル型入力装置(以下、タッチセンサー又は単にセンサーと記す)が採用されている。タッチセンサーは、液晶表示装置、有機EL装置等の表示用パネルの表示面上に、指先やペン先の接触位置を検出する入力装置として貼り合わせて使用されるものである。タッチセンサーには、その構造及び検出方式の違いにより、抵抗膜型や静電容量型等の様々なタイプがある。
静電容量方式タッチセンサーには表面型と投影型の2つがある。両方式とも指先と導電膜との間での静電容量の変化を捉えて位置を検出する。指がセンサ表面に近づくだけで静電結合が起きるため、接触する寸前にカーソル表示をするようなことも可能である。センサ表面に押し付けるものは指や指と同等の静電的な導電性のものにする必要があるが、静電容量の変化に応じて流れる交流電流は、接触する媒体のインピーダンスにはよらない。
特に、投影型の静電容量方式は、特許文献1のように、電極層と制御ICを搭載する透明基板を保護用の絶縁性樹脂で被覆した構成である。電極層は、ガラスやプラスチックなどの透明基板上に、金属細線のメッシュ構造のX方向電極配線群とY方向電極配線群で構成されている。
また、特許文献2では、単に一方向に伸びるストライプ状の金属配線と、それから絶縁させて垂直方向に伸びるストライプ状の金属配線を、透明基板上に敷設している。
タッチセンサーでは、操作者の指が、タッチセンサーのX方向電極配線とY方向電極配線の交差部に触れたり近づくと、その指を介する環境の接地媒体と電極配線との間に容量結合が生じる。その変化の影響を受ける縦横1組の電極列を検出することで指のタッチ位置を検出する。
指がタッチした電極配線の検出方法は、詳しくは、各X方向電極配線とY方向電極配線に電極信号取出し配線を接続して、その電極信号取出し配線の端部に接続した外部接続用端子から電流を引き出すことで電気信号を観察する。そして、その電気信号が変化した外部接続用端子を検出することで指がタッチした位置のX方向電極配線とY方向電極配線を検出する。
特開2014−85771号公報 特表平9−511086号公報
しかし、タッチセンサーの製造過程では、タッチセンサー用基板を運搬したり、その基板の膜面の保護処理等を行うことで基板に静電気が発生し易い。その発生した静電気が基板の外のグラウンドに接触すると、タッチセンサーの配線から基板の外のグラウンドに大
きな放電電流が流れる。特に、タッチセンサーの電極信号取出し配線が基板の外のグラウンド接触する場合は、その電極信号取出し配線に流れる大きな放電電流によって電極信号取出し配線が断線し易いという問題があった。
本発明の課題は以上の問題を解決し、タッチセンサー用基板の製造過程において静電気の放電電流が生じても、タッチセンサーの電極信号取出し配線が総体として断線しないようにしたタッチセンサー用基板を得ることを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、タッチセンサーの製造過程で用いるタッチセンサー用基板であって、X方向電極配線とY方向電極配線が絶縁されて交差する交差部を有し、前記X方向電極配線と前記Y方向電極配線を外部接続用端子に接続する電極信号取出し配線を有し、前記電極信号取出し配線が、複数本の要素配線の束で構成されていることを特徴とするタッチセンサー用基板である。
本発明は、電極信号取出し配線が複数本の要素配線の束で構成されているため、タッチセンサーの製造過程において、静電気の放電によって電極信号取出し配線の複数の要素配線の1つが断線させられても、その電極信号取出し配線を構成する他のいくつかの要素配線が断線せずに残る。そのため、製造過程で静電気の放電電流が流れても電極信号取出し配線の電気接続を確保できる効果がある。
また、本発明は、上記のタッチセンサー用基板であって、前記要素配線の長さを複数箇所で分割した位置に、前記電極信号取出し配線の前記要素配線同士を接続する梯子段配線を有することを特徴とするタッチセンサー用基板である。
また、本発明は、上記のタッチセンサー用基板であって、前記X方向電極配線とY方向電極配線が、透明基板の片面に形成された金属細線のメッシュ状のパターンの連結パターンからなり、前記交差部が、前記X方向電極配線と前記Y方向電極配線を絶縁樹脂層で絶縁して形成されていることを特徴とするタッチセンサー用基板である。
また、本発明は、上記のタッチセンサー用基板であって、前記X方向電極配線が透明基板の一方の面に形成した金属細線のストライプ状のパターン又はメッシュ状のパターンから成り、前記Y方向電極配線が前記透明基板の他方の面に形成した金属細線のストライプ状のパターン又はメッシュ状のパターンから成り、前記交差部が、前記透明基板によって絶縁された前記X方向電極配線と前記Y方向電極配線を格子状に交差させることで形成されていることを特徴とするタッチセンサー用基板である。
また、本発明は、上記のタッチセンサー用基板であって、前記要素配線の線幅が3μm以上あり、前記要素配線間の間隙が20μm以上あることを特徴とするタッチセンサー用基板である。
また、本発明は、上記のタッチセンサー用基板であって、前記外部接続用端子の線幅が20μm以上500μm以下であり、前記要素配線の線幅が前記外部接続用端子の線幅の20分の1以上5分の1以下であることを特徴とするタッチセンサー用基板である。
また、本発明は、上記のタッチセンサー用基板であって、前記電極信号取出し配線が3本以上5本以下の要素配線の束で構成されていることを特徴とするタッチセンサー用基板である。
本発明は、X方向電極配線又はY方向電極配線から引き出して電気検査用外部端子に接続する電極信号取出し配線を、複数の並行する要素配線の束で形成することで、タッチセンサーの製造過程で、電極信号取出し配線を構成する要素配線の束の一部が静電気の放電等で断線させられても、要素配線の束の残りの要素配線によって電極信号取出し配線の電気接続を確保できる効果がある。
(a)本発明の第1の実施形態のタッチセンサーの平面の模式図である。(b)そのタッチセンサーのX方向電極配線とY方向電極配線の交差部(くびれ部分)を示す側断面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例1のタッチセンサーの平面の模式図である。 本発明の第2の実施形態の電極配線のノードの金属細線の束を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態の変形例2の電極配線のノードの金属細線網を示す平面図である。 (a)本発明の第2の実施形態のタッチセンサーの平面の模式図である。(b)本発明の第2の実施形態のタッチセンサーの側断面を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態の変形例3のタッチセンサーの平面の模式図である。
以下、本発明の実施形態のタッチセンサーについて図1から図6を参照して説明する。本発明は、図1、図2、図5、図6のようなタッチセンサー用基板10を製造する。
タッチセンサー用基板10は、PET(ポリエチレンテレフタレート)やPENやポリイミド系フィルム等の絶縁性樹脂フィルムの透明基板1上に金属細線を連結したX方向電極配線2とY方向電極配線3を形成する。そのX方向電極配線とY方向電極配線は、絶縁されて交差する交差部4、又は、交差部9を持つ。
タッチセンサーは、タッチセンサー用基板10のX方向電極配線2とY方向電極配線3の間に交流の電位差を加えて用いる。そのタッチセンサーのX方向電極配線2及びY方向電極配線3に、操作者の指や手のような静電的且つ導電性の媒体を近接させる。
すると、タッチセンサーを設置した環境の接地媒体と接続する導電性の媒体と、タッチセンサーの電極配線との間に容量結合を生じる。その容量結合によって、タッチセンサーのX方向電極配線2とY方向電極配線3の間に加えた交流の一部が、電極配線から接地媒体に漏れ出して流れる。
タッチセンサーのX方向電極配線2とY方向電極配線3は、電極信号取出し配線6を介して外部接続用端子7に接続している。そして、タッチセンサーの電子回路が、外部接続用端子7に流れる電流の変化を検出することで操作者の指のタッチ位置を検出する。
タッチセンサーでは、X方向電極配線2とY方向電極配線3に指が直接触れる必要がないので、図1(b)のようにX方向電極配線2とY方向電極配線3を防汚性のある透明樹脂類の保護絶縁体8で被覆して保護する。そして、その保護絶縁体8を介して操作者の指の接触や近接を検知する。X方向電極配線2とY方向電極配線3は必ずしも透明基板1の片面の同一平面上に存在する必要はなく、図5のように透明基板1の間に挟んで配置しても良い。
タッチセンサーの製造過程で加工するタッチセンサー用基板10では、タッチセンサーのX方向電極配線2とY方向電極配線3から電極信号取出し配線6を引き出して外部接続
用端子7に電気接続する。
本発明のタッチセンサー用基板は、電極信号取出し配線6を複数の並行する要素配線6aの束で構成し、その要素配線6aの線幅を外部接続用端子7の線幅の20分の1以上5分の1以下にする。
<第1の実施形態>
第1の実施形態は、タッチセンサー用に、図1(a)の平面図のように、タッチセンサーの透明基板1上にメッシュ構造のX方向電極配線2とY方向電極配線3と取出し銅配線6と外部接続用端子7のパターンを形成したタッチセンサー用基板10を製造する。
すなわち、タッチセンサー用基板10には、透明基板1上に、45度傾けた金属細線で構成するメッシュ構造の矩形領域同士をその角点(くびれ部分4)でX方向に連結してX方向電極配線2を形成する。
メッシュ構造は、図1(a)のように、矩形領域内に右上がりの斜め45度方向に走行する金属細線と、右下がりの斜め45度方向に走行する金属細線を交差させた金属細線で形成した網目構造である。金属細線の線幅は、目視で目立たない、20μm以下の線幅に形成する。
また、透明基板1上に、45度傾けた金属細線で構成するメッシュ構造の矩形領域同士をその角点(くびれ部分4)でY方向に連結してY方向電極配線3を形成する。すなわち、くびれ部分4をX方向電極配線2とY方向電極配線3の交差部にする。
X方向電極配線2とY方向電極配線3を製造するために、透明基板1の片面に形成した銅薄膜をエッチングして、金属細線のメッシュ構造のX方向電極配線2とY方向電極配線3と取出し銅配線6と外部接続用端子7のパターンを一括形成して、金属細線のメッシュ構造のX方向電極配線2とY方向電極配線3を透明基板1の片面に形成する。
メッシュ構造を形成する金属細線の線幅は、5μm以上20μm以下の線幅に形成する。そして、金属細線のメッシュ構造の矩形領域同士を連結するくびれ部分4で、X方向電極配線2とY方向電極配線3を交差させる。そのくびれ部分4では、図1(b)断面図のように、X方向電極配線2とY方向電極配線3は、互いに接触しないように絶縁性樹脂5で絶縁させて交差させる。
くびれ部分4の上下の層のX方向電極配線2とY方向電極配線3とは、2μm〜10μm程度の厚みのアクリル系材料等の絶縁樹脂層5を挟んで絶縁する。絶縁樹脂層5の肩は滑らかに変化させる。下層の電極配線を形成した後、下層の電極配線の上に絶縁樹脂層5を形成し、その上に上層の電極配線を形成する。
こうして、45度傾けた金属細線の網状のパターン(メッシュ構造)の矩形領域のX方向の連鎖のX方向電極配線2と、Y方向の連鎖のY方向電極配線3とで正方格子を形成する。
タッチセンサー用基板10の透明基板1の面上のX方向電極配線2とY方向電極配線3を、メラミン樹脂等の保護絶縁体8で被覆して保護し、その保護絶縁体8の表面を、操作者が指でタッチして操作するタッチ面にする。
このタッチセンサー用基板10には、金属細線のメッシュ構造の連鎖で形成したX方向電極配線2とY方向電極配線3をXYのマトリックス状に配置して構成し、タッチ位置の
X方向電極配線2とY方向電極配線3を独立に検出することで、そのX方向電極配線2とY方向電極配線3の交差部(くびれ部)4の位置を算出して操作者の指のタッチ位置を検出する。
タッチセンサー用基板10の個々のX方向電極配線2とY方向電極配線3は、図1(a)のように、複数の並行する要素配線6aの束で構成した電極信号取出し配線6を介して、外部接続用端子7に電気接続する。
この電極信号取出し配線6の要素配線6aの線幅は、概ね3μm以上に形成し、並行する要素配線6aの間の間隙は20μm以上にすることが望ましい。要素配線の線幅が3μm未満になると、安定したパターンの要素配線6aを形成することが困難になり、配線が断線する欠陥が発生し易くなる問題が生じる。
並行する要素配線6aの間の間隙が20μm未満になると、要素配線6a間に絶縁が不十分になり、静電気の放電による大電流が流れて1つの要素配線6aが断線する際に、断線する要素配線6bに20μm未満の距離で隣接する要素配線6bにも、静電気の放電による大電流が流れて断線する問題が生じる。
要素配線6aは、並行する要素配線6a同士の間の間隙を20μm以上にする条件を守って、画像表示部に重ねる領域以外の部分では、許される範囲で線幅を太くして断線しにくくする事が望ましい。
電極信号取出し配線6は要素配線6aの束で構成する。その束の1本1本の要素配線6aの線幅は、外部接続用端子7の線幅の20分の1以上5分の1以下に形成する。要素配線6aの線幅が外部接続用端子7の線幅の20分の1よりも細いと配線パターンを透明基板1の面に形成する際やその後の製造工程で断線し易くなる問題を生じる。また、要素配線6aの線幅が外部接続用端子7の線幅の5分の1より大きいと、電極信号取出し配線6を複数の要素配線6aの束で構成できない問題を生じる。
1つの外部接続用端子7から引き出す要素配線6aの数は3本以上5本以下の数の要素配線6aを平行に引き出すことが望ましい。3本以上の要素配線6aを形成することで、タッチセンサーの製造過程の不具合で、X方向電極配線2又はY方向電極配線3から外部接続用端子7に至る電極信号取出し配線6の要素配線6aが数箇所で断線させられても、平行する複数の要素配線6aのいくつかが断線せずに残る。それにより、要素配線6aの束による電極信号取出し配線6の電気接続を確保できる効果がある。
特に、線幅が20μm以上500μm以下の外部接続用端子7に対して、要素配線6aの線幅を、3μm以上に形成し、並行する要素配線6aの間の間隙は20μm以上にすることが望ましい。また、特には、外部接続用端子7から複数本引き出す要素配線6aの数は、3本以上5本以下引き出すことが望ましい。例えば、幅が200μmの外部接続用端子7から、幅が10μm以上40μm以下の要素配線6aを3本引き出す。
こうして、図1(a)のように、電極信号取出し配線6を、並行する複数の要素配線6aの束で構成する。これにより、製造工程において、複数の要素配線6aの束で構成される電極信号取出し配線6のうちの1本の要素配線6aに、静電気の放電による大電流が流れてその要素配線6aが断線しても、残りの要素配線6aによって電極信号取出し配線6の電気接続が確保できる効果がある。
(変形例1)
本実施形態の変形例1として、図2の平面図のように、電極信号取出し配線6を、要素
配線6aの束と、その要素配線6aの長さを複数箇所で分割した位置で、要素配線6a同士を接続する梯子段配線6bを加えて構成する。
そのように要素配線6a同士を接続する梯子段配線6bを加えることで、長さの長い要素配線6aが何れかの箇所で断線して、電極信号取出し配線6の全ての要素配線6aが断線した場合でも、要素配線6aの長さを複数箇所で分割した位置の梯子段配線6bが要素配線6aの断線した箇所を迂回することで、電極信号取出し配線6の電気接続が確保できる効果がある。
<第2の実施形態>
図5に、本発明の第2の実施形態のタッチセンサー用基板10の平面図と側断面の模式図を示し、図3に、そのX方向電極配線2及びY方向電極配線3の1つのノードのストライプ状の金属細線の束構造を示す。
電極配線の1つのノードのストライプ状の金属細線の束構造は、図3のように、例えば数mmの幅に分散させて9本の銅の金属細線を配置し、その金属細線を束ねて、その両端を接続して1つのノードの電極配線を構成する。その各金属細線の線幅は、5μmから20μmの線幅に形成する。
(変形例2)
図4に、第2の実施形態の変形例2の、X方向を向いた数mmの幅の帯状領域のX方向電極配線2、及び、Y方向を向いた数mmの幅の帯状領域のY方向電極配線3の1つのノードを示す。
この電極配線の1つのノードの構造は、図4のように、X方向を向いた数mmの幅の帯状領域内を、X方向から45度傾けた5μmから20μmの線幅の金属細線網(メッシュ構造)で埋めたX方向電極配線2にする。また、Y方向を向いた数mmの幅の帯状領域内を、Y方向から45度傾けた5μmから20μmの線幅の金属細線網(メッシュ構造)で埋めたY方向電極配線3にする。
第2の実施形態の電極配線の1つのノードの構造には、図3のようなストライプ状の金属細線の束構造と、図4のように帯状領域内を金属細線網で埋めたメッシュ構造との2種類の構造を利用できる。以下の本実施形態の説明では、その一方の図3のようなストライプ状の金属細線の束構造を用いる場合を説明するが、同様に、図4のような帯状領域内を金属細線網で埋めたメッシュ構造も用いることができる。
このタッチセンサー用基板10は、図5のように、厚みが50μm〜200μm程度のPETやPENやポリイミド系フィルム等の透明基板1の両面(表面と裏面)に、X方向電極配線2とY方向電極配線3を形成する。
詳しくは、透明基板1の表面に、互いに並走する複数のX方向電極配線2を配線し、透明基板1の裏面には、そのX方向電極配線2に対して直交する、複数のY方向電極配線3を配線する。図5で、透明基板1の上面に形成したY方向電極配線3に接続する電極信号取出し配線6を実線で示し、透明基板1の下面に形成したX方向電極配線2に接続する電極信号取出し配線6を破線で示す。
こうして、金属細線を束ねた束構造のノードで形成したX方向電極配線2を平行に複数配線し、それに直交する、金属細線を束ねた構造のノードで形成したY方向電極配線3を平行に複数配線し、X方向電極配線2とY方向電極配線3をXYのマトリックス状に配置してタッチセンサー用基板10を構成する。そして、X方向電極配線2とY方向電極配線
3を交差部9で交差させる。
X方向電極配線2とY方向電極配線3の金属細線の束が交差部9で格子状に交差する。ここで、X方向電極配線2とY方向電極配線3を図4のような帯状領域内を金属細線網で埋めたメッシュ構造で構成した場合は、X方向電極配線2とY方向電極配線3の金属細線網の細線の束とが、交差部9で格子状に交差する部分と、金属細線の平行に走行する対(この関係も格子状に交差する関係の一種と考える)とが構成される。
タッチセンサー用基板10の透明基板1の両面のX方向電極配線2とY方向電極配線3を、メラミン樹脂等の保護絶縁体8で被覆して保護して、その保護絶縁体8の表面を、操作者が指でタッチして操作するタッチ面にする。
このタッチセンサー10を用いて構成するタッチセンサーは、タッチ位置のX方向電極配線2とY方向電極配線3を独立に検出することで、そのX方向電極配線2とY方向電極配線3の交差部9の位置を算出して操作者の指のタッチ位置を検出する。
タッチセンサー用基板10の個々のX方向電極配線2とY方向電極配線3は、電極信号取出し配線6を介して、その外形線近くの外部接続用端子7に電気接続する。外部接続用端子7の線幅は20μm以上500μm以下の範囲に形成する。
そして、第1の実施形態と同様に、図5のように、電極信号取出し配線6を複数の要素配線6aの束で構成する。要素配線6aの線幅は、外部接続用端子7の線幅の20分の1以上5分の1以下に形成することが望ましい。そして、要素配線6aの束で構成した電極信号取出し配線6の幅を、外部接続用端子7の線幅と同等程度に形成する。
特に、要素配線6aの線幅は、3μm以上に形成し、並行する要素配線6aの間の間隙は20μm以上にすることが望ましい。また、1つの外部接続用端子7から複数本を引き出す要素配線6aの数は、特には、3本以上5本以下の数の要素配線6aを引き出すことが望ましい。例えば、幅が200μmの外部接続用端子7から、幅が10μm以上40μm以下の要素配線6aを3本引き出す。
こうして、図5のように、X方向電極配線2とY方向電極配線3から引き出して外部接続用端子7まで接続する電極信号取出し配線6を、複数の並行する要素配線6aの束で構成する。これにより、電極信号取出し配線6を構成する複数の要素配線6aの束のうちの1本の要素配線6aが断線しても、残りの要素配線6aが電極信号取出し配線6総体の電気接続を確保できる効果がある。
すなわち、製造工程において、1本の要素配線6aに、静電気の放電による大電流が流れてその要素配線6aが断線しても、残りの要素配線6aによって電極信号取出し配線6の電気接続が確保できる効果がある。
(変形例3)
第2の実施形態の変形例3として、図6の平面図のように、電極信号取出し配線6を、要素配線6aの束と、その要素配線6aの長さを複数箇所で分割した位置で、要素配線6a同士を接続する梯子段配線6bを加えて構成する。
そのように要素配線6a同士を接続する梯子段配線6bを加えることで、長さの長い要素配線6aが何れかの箇所で断線して、電極信号取出し配線6の全ての要素配線6aが断線した場合でも、要素配線6aの長さを複数箇所で分割した位置の梯子段配線6bが要素配線6aの断線した箇所を迂回することで、電極信号取出し配線6の電気接続が確保でき
る効果がある。
(実施例1)
実施例1として、図6の構成のタッチセンサー用基板10において、各電極信号取出し配線6を、2本の並行する要素配線6aの束と、その要素配線6a間を接続する複数の梯子段配線6bで構成した。
外部接続用端子7の線幅を50μmにし、その外部接続用端子7に、線幅が5μmの2本の要素配線6aを間隙40μm隔てて接続し、その2本の要素配線6aの束から成る幅が50μmの電極信号取出し配線6を形成した。
また、外部接続用端子7同士、あるいは、電極信号取出し配線6同士の間隙を50μmにし、それらのピッチを100μmにした。
この実施例1のタッチセンサー用基板10の電極信号取出し配線6の断線・電気不良発生率は約0%だった。
(比較例1)
比較例1として、図6の構成のタッチセンサー用基板10において、外部接続用端子7の線幅を50μmにし、その外部接続用端子7に、線幅が50μmの1本の電極信号取出し配線6を接続した。実施例1と同じく、外部接続用端子7同士、あるいは、電極信号取出し配線6同士の間隙を50μmにし、それらのピッチを100μmにした。
この比較例1のタッチセンサー用基板10の電極信号取出し配線6の断線・電気不良発生率は約2%であった。
なお、以上の実施形態は本発明の例示であって、本発明は以上の実施形態に限定されない。例えば、タッチセンサー用基板10の配線パターンは、金属膜をエッチングして形成するものに限定されない。すなわち、X方向電極配線2やY方向電極配線3等の配線パターンを、金属ペーストを透明基板1の面にスクリーン印刷、又は、グラビアオフセット印刷で形成することもできる。
1・・・透明基板
2・・・X方向電極配線
3・・・Y方向電極配線
4・・・くびれ部分(交差部)
5・・・絶縁樹脂層
6・・・電極信号取出し配線
6a・・・要素配線
6b・・・梯子段配線
7・・・外部接続用端子
8・・・保護絶縁体
9・・・交差部
10・・・タッチセンサー用基板

Claims (6)

  1. タッチセンサーの製造過程で用いるタッチセンサー用基板であって、X方向電極配線とY方向電極配線が絶縁されて交差する交差部を有し、前記X方向電極配線と前記Y方向電極配線を外部接続用端子に接続する電極信号取出し配線を有し、前記電極信号取出し配線が、複数本の要素配線の束で構成され、前記要素配線の線幅が3μm以上あり、前記要素配線間の間隙が20μm以上あることを特徴とするタッチセンサー用基板。
  2. 請求項1記載のタッチセンサー用基板であって、前記要素配線の長さを複数箇所で分割した位置に、前記電極信号取出し配線の前記要素配線同士を接続する梯子段配線を有することを特徴とするタッチセンサー用基板。
  3. 請求項1又は2に記載のタッチセンサー用基板であって、前記X方向電極配線とY方向電極配線が、透明基板の片面に形成された金属細線のメッシュ状のパターンの連結パターンからなり、前記交差部が、前記X方向電極配線と前記Y方向電極配線を絶縁樹脂層で絶縁して形成されていることを特徴とするタッチセンサー用基板。
  4. 請求項1又は2に記載のタッチセンサー用基板であって、前記X方向電極配線が透明基板の一方の面に形成した金属細線のストライプ状のパターン又はメッシュ状のパターンから成り、前記Y方向電極配線が前記透明基板の他方の面に形成した金属細線のストライプ状のパターン又はメッシュ状のパターンから成り、前記交差部が、前記透明基板によって絶縁された前記X方向電極配線と前記Y方向電極配線を格子状に交差させることで形成されていることを特徴とするタッチセンサー用基板。
  5. 請求項1乃至の何れか一項に記載のタッチセンサー用基板であって、前記外部接続用端子の線幅が26μm以上500μm以下であり、前記要素配線の線幅が前記外部接続用端子の線幅の20分の1以上5分の1以下であることを特徴とするタッチセンサー用基板。
  6. 請求項1乃至の何れか一項に記載のタッチセンサー用基板であって、前記電極信号取出し配線が3本以上5本以下の要素配線の束で構成されていることを特徴とするタッチセンサー用基板。
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