JP4889510B2 - ペリクルフレーム内面への粘着剤の塗布方法 - Google Patents

ペリクルフレーム内面への粘着剤の塗布方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体デバイス、プリント基板あるいは液晶ディスプレィ等を製造する際のゴミ除けとして使用されるリソグラフィー用ペリクルの製造方法のうち、特には、ペリクルフレーム内面への粘着剤の塗布方法に関するものである。
LSI、超LSIなどの半導体製造或は液晶ディスプレィ等の製造においては、半導体ウエハーあるいは液晶用原板に光を照射してパターンを作製するが、この時に用いるフォトマスクあるいはレチクル(以下、単にフォトマスクと記述する)にゴミが付着していると、このゴミが光を吸収したり光を曲げてしまうために、転写したパターンが変形したり、エッジががさついたものとなるほか、下地が黒く汚れたりするなど、寸法、品質、外観などが損なわれるという問題があった。
このため、これらの作業は通常クリーンルームで行われているが、それでもフォトマスクを常に清浄に保つことが難しい。
そこで、フォトマスク表面にゴミよけとしてペリクルを貼り付けした後に露光を行っている。この場合、異物はフォトマスクの表面には直接付着せず、ペリクル上に付着するため、リソグラフィー時に焦点をフォトマスクのパターン上に合わせておけば、ペリクル上の異物は転写に無関係となる。
一般に、ペリクルは、光を良く透過させるニトロセルロース、酢酸セルロースあるいはフッ素樹脂などからなる透明なペリクル膜を、アルミニウム、ステンレス、ポリエチレンなどからなるペリクルフレームの上端面に貼り付けないし接着する。
さらに、ペリクルフレームの下端にはフォトマスクに装着するためのポリブデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂等からなる粘着層、及び粘着層の保護を目的とした離型層(セパレータ)が設けられる。
そして、ペリクルをフォトマスクに貼り付けた状態において、ペリクル内部に囲まれた空間と外部との気圧差をなくすことを目的として、ペリクルフレームの一部に気圧調整用の小孔を開け、小孔を通じて移動する空気からの異物侵入を防ぐためのフィルターが設置されることもある(特許文献1)。
また、ペリクルフレームの内面には薄い粘着剤層が設けられることがある。これは、ペリクル内部空間に侵入あるいは発生した異物を粘着剤層に補足するため、また、ペリクルフレーム表面から異物を落下させないようにして、ペリクル貼り付け後のパターン欠陥発生を防ぐことを目的としている。
この粘着層は、異物捕捉が目的であるため厚みが必要ないこと、コーナー部内面にも直線部と同様な塗付が必要なことから、通常、スプレー法により形成される(特許文献2)。
前記のように、スプレー法により内面に粘着剤塗布を行った場合、スプレー粒子の大きさや塗布膜厚等の条件を適切に選択すれば、塗膜の品質的には均一で外観的にも良好なものが得られるが、製造に関しては様々な問題点がある。
まず、塗布目標のペリクルフレーム内面以外に粘着剤が付着するのは品質的に好ましくないため、これを防ぐために不要な部分にはスプレー粒子が付着しないようマスキングを行う必要がある。マスキングにはマスキングテープのような使い捨てのものも使用できるが、これは量産に不向きなため、一般的には図3中34に示すような専用のマスキング冶具が使用される。
マスキング冶具は比較的容易に設計でき、形状が適切であれば安定した塗布品質が得られるが、マスキング冶具に付着する粘着剤は無駄となるほか、使用していくにつれて粘着剤が堆積していくため、定期的にこれを除去清掃しなくてはならないという問題がある。もちろん、マスキング冶具以外の装置内部についても、飛散した粘着剤スプレー粒子により汚染されるため、時間の経過と共にベタベタになっていき、やはり定期的な清掃が必要になる。特に、一辺が500mmを超えるような大型のペリクルの場合には、装置も大型であるため、これらの問題は特に顕著となる。
また、通常、粘着剤をスプレー噴霧するためには低粘度化する必要がある。これは、一般的には溶剤希釈により行うため、溶剤の種類によっては爆発の危険が生じる。
一方、これら諸問題に対して、スプレー法ではなくローラー状のものを使用して塗布する方法も提案されてきた(特許文献3)。しかし、これらの方法では、安定的にローラー部へ粘着剤を供給することが難しく、ペリクルフレーム内面よりはみだしてしまったり、逆に未塗布部分が出てしまったりすることが多かった。また、ローラー部品の接触痕がフレーム表面に生じて外観を損ねることも多々あり、極めて実用性に乏しく、安定して量産工程で使用できるものではなかった。したがって、これまでのところ、スプレー法以外の方法で、良好な塗布品質が得られるペリクルフレーム内面への粘着剤の量産で実用可能な塗布方法は存在しなかった。
実公昭63−39703号公報 特開昭64−48062号公報 特許3415683号公報
以上のことから、本発明の目的は、周囲の環境を汚染することがなく、塗布品質およびその安定性にも優れたペリクルフレーム内面への粘着剤塗布方法を提供することにある。
本発明によるペリクルフレーム内面への粘着剤の塗布方法は、一つの内面が実質的に水平かつ上向きになるようにペリクルフレームを保持し、溶媒により希釈した粘着剤を吐出口より滴下しながら吐出口を移動することにより粘着剤を塗布することを特徴とする(請求項1)。
このとき、塗布中の粘着剤の滴下量は、吐出口の移動速度およびペリクルフレーム上における吐出口の位置に応じて制御されることが良い(請求項2)。
また、ペリクルフレームに設けられている通気孔内に粘着剤を塗布した後に、ペリクルフレーム内面に対して上記記載の塗布方法を行うこと(請求項3)とすれば、通気孔内面に閉塞を生じさせずに通気孔およびペリクルフレーム内面に粘着剤を塗布することができる。
そして、吐出口の先端の外形幅はペリクルフレーム内面幅の50%以上とすることも良い(請求項4)。
さらに、塗布中の吐出口の先端とペリクルフレームの表面との距離は0.2〜2mmの範囲であり、なおかつ、吐出口先端とペリクルフレーム表面との間隙が粘着剤で満たされていることが良い(請求項5)。
本発明のペリクルフレーム内面への粘着剤の塗布方法によれば、粘着剤の飛散による作業環境やペリクルフレームの汚染がなく、さらに、未塗布やはみ出しがなく、外観的にも優れた塗膜を安定して得ることができる。
以下、本発明のペリクルフレーム内面への粘着剤塗布方法の一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に本発明によるペリクルフレーム内面への粘着剤塗布方法の最も基本的な形態を示す。ペリクルフレーム11は枠状の保持冶具12により治具穴部で保持され、内面の一つが水平になるように固定する。そして、溶媒により希釈した粘着剤をシリンジ14等に充填し、塗布ニードル15先端の吐出口よりこれを滴下しながらペリクルフレーム11に沿って移動させていくことで塗布を行う。
一辺が終了したら、粘着剤が流動しなくなる程度まで乾燥させ、その後、保持治具12ごとペリクルフレーム11の向きを変え、今度は他の辺を水平にして塗布を行う。これを繰り返して4辺すべてについて塗布を行う。ちなみに、一般的な4角形状だけでなく、8角形状のフレームについても同様に塗布が可能である。
粘着剤の吐出手段は、簡便なエア加圧の他、プランジャポンプ、シリンジポンプ、チューブポンプなどの各種ポンプが利用でき、使用する粘着剤の性状や生産数量などに応じて適宜選択すれば良い。
また、粘着剤の粘度(濃度)は、塗布対象のフレームの大きさ、乾燥後の膜厚を考慮して適宜決定することが良い。内面粘着剤の場合は厚膜化する必要がないため、基本的には塗工時に未塗布が出にくいよう粘度(濃度)を下げる方向にした方が良い。しかしながら、粘度を下げすぎると塗布はしやすいものの、フレームの自重による下方向への撓みにより辺の中央へ粘着剤が流動(偏り)したり、乾燥までの時間が長くなり生産性が低下するという問題が生じるので、これらの点についても考慮が必要である。
塗布ニードル15は、塗布面と直交する他の内面に干渉しないように、図1に示すように傾斜配置とすることが良い。移動手段は、移動速度や塗布ニードル15の位置をきめ細かく制御できるようロボット等を利用することが望ましい。また、塗布中の粘着剤の滴下量は塗布ニードル15の移動速度およびペリクルフレーム11上における塗布ニードル15の位置に応じて制御することが望ましい。すなわち、コーナー部付近では、垂直になっている辺にも表面張力により粘着剤がせり上がるよう多めに吐出し、直線部では未塗布部やはみ出しがでないよう移動速度と吐出量のバランスを取ることが良い。
このとき、ペリクルフレーム11に通気孔が設けられている場合には、塗布条件によっては粘着剤が膜を作ってしまい、通気孔が塞がってしまうことがある。これを防ぐためには、塗布ニードルを移動させる時に通気孔の真上を通過しないようにしたり、通気孔を通過する部分で一時的に粘着剤の吐出を停止するなどの手段が有効である。しかしながら、これらの方法では通気孔の閉塞を防止することはできても通気孔内面へ安定して粘着剤塗布を行うことは難しいので、ペリクルフレーム内面への粘着剤塗布よりも前に通気孔だけに最適条件で粘着剤塗布を済ませておくことが最も好適である。
また、塗布ニードル15および先端の吐出口16の形状は円パイプ状が簡便であるが、図2に示すような形状とすることも良い。ここでは、塗布ニードル22の断面形状および吐出口24自体は円形であるが、その先端に粘着剤溶液の塗り広げを目的としたバー状の幅拡張部材23を取り付けている。図2の例では円柱状の部材を取り付けているが、角柱状など他の形状でも目的は達成できるし、また、吐出口24の形状も円形でなく楕円形やスリット型としても良い。
ここで、幅拡張部材23の長さはペリクルフレーム内面幅(吐出口移動方向と直交方向の長さ)に対して50%以上であることが良い。また、塗布中の塗布ニードル22および幅拡張部材23の先端とペリクルフレーム21表面との距離は0.2〜2mmの範囲とし、これらの間隙が毛管現象により粘着剤溶液で満たされるよう適宜調節することが望ましい。
このような塗布ニードルを利用した場合には、通常の円形ニードルに比べてより少ない液量でも未塗布なく塗布することができるので、塗布液の節約、風乾時間の短縮に加えて外観の向上が期待できる。
以下、本発明の実施例を説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
図1に、本発明による実施例の概略図を示す。
はじめに、外寸1146×1366mm、内寸1122×1342mm、高さ6mm、コーナー部の内寸R2mm、外寸R6mm、各長辺に直径1.5mmの通気孔4個を設けた長方形のアルミニウム合金製ペリクルフレームを機械加工により製作し、表面に黒色アルマイト処理を施した。
このペリクルフレームをクラス1のクリーンルームに搬入し、中性洗剤と純水により良く洗浄・乾燥させた後、内面粘着剤塗布の評価を行った。
ペリクルフレーム11の長辺外側には治具孔が設けられており、アルミニウム合金製の保持治具12に設置されたピン13をそこに挿入することにより支持した。そして、ペリクルフレーム11の内面が水平になるように、保持治具12を垂直に立て、エアシリンダを利用した固定手段(図示しない)により固定した。
内面粘着剤の塗布手段として、エア加圧式ディスペンサ(岩下エンジニアリング製、図示しない)を使用し、内面粘着剤溶液として、PP製シリンジ14にトルエンで5%に希釈したシリコーン粘着剤(信越化学工業(株)製、商品名:KR−3700)を充填した。
このシリンジ14は塗布面以外のペリクルフレーム内面に干渉しないよう、鉛直方向から見て30°の角度に傾斜させたうえ、XYZ直交3軸ロボットに取り付けたブラケット(図示しない)の先端に搭載した。また、シリンジ14の先端にはSUS製ニードル(内径0.25mm)を取り付けた。
塗布作業として、はじめに、ニードル15を通気孔付近に移動させ、通気孔内面に粘着剤を適量、滴下した。この時、滴下する液量は外面からの染み出しがなく、なおかつ通気孔に膜を作って閉塞させることがない量をあらかじめ条件だしにより求めておいた。
次いで、ニードル15をペリクルフレームコーナー部に移動させ、辺の端から端まで適量を塗布しながら4mm/sの一定速度で移動させた。この時、ニードル15は滴下した粘着剤溶液が通気孔に侵入しないよう、通気孔上を通らないように移動させた。そして、コーナー部付近ではコーナーのR形状に合わせて上方へ動かし、Rの終端付近まで粘着剤溶液で覆われるように塗布を行った。
そして、このまま塗布した粘着剤溶液が流動しない程度に乾燥するまでおよそ3min静置した後、保持治具12ごと塗布装置から取り外し、90度回転させて、次は短辺が水平となるようにしてセットし直し、同様の作業にてペリクルフレーム11内面に粘着剤を塗布した。
この作業を繰り返して長辺、短辺の全てに粘着剤を塗布し、風乾により乾燥させた。この後、さらに、高周波誘導加熱装置によりペリクルフレーム11だけを120℃まで加熱し、溶媒を完全に乾燥させると共に、粘着剤を完全にキュアさせた。
作業終了後、塗工に使用した液量を調べたところ、約35ccであった。また、作業に伴う塗布装置や周囲環境の汚染も一切発生しなかった。
このようにして試作したテストサンプルを暗室に搬送し、光量30万ルクスのハロゲンランプにより内面粘着剤塗布面の外観および異物の付着状況を観察した。
ペリクルフレーム内面は完全に粘着剤で覆われており、内面以外への粘着剤のはみ出し、タレも見られなかった。通気孔は、目視で確認できる範囲では外面側まで粘着剤が塗布されており、また、通気孔の閉塞も見られなかった。通気孔付近、コーナー部では粘着剤が重ねて塗布されたことによるムラ(微妙な凹凸、表面のうねり)も見受けられたが、特に問題になる程度ではなかった。異物については、問題となる大きさ(直径20μm以上)のものは発見されなかった。
そして、塗布された粘着剤の膜厚は、粘着テープにより一部を剥ぎ取り、その段差を顕微鏡観察したところ、およそ40μmと推定された。
[実施例2]
ニードル15の先端を図2に示す形状に替え、上記実施例1と全く同様にして内面粘着剤塗布の評価を行った。ニードル22および吐出口24の内径は同じく0.25mm、先端に装着した幅拡張部材23は直径3mmの丸棒状、長さは4mmとし、ニードル22には圧入にて取り付けた。
試作したテストサンプルを観察した結果、実施例1と同じく、ペリクルフレーム内面は完全に粘着剤で覆われており、内面以外への粘着剤のはみ出し、タレも見られなかったが、粘着剤溶液を実施例1よりも薄く塗布できたため、表面の光沢や均一感が増し、外観的には実施例1よりも優れていた。
また、通気孔付近やコーナー部でのムラ(微妙な凹凸、表面のうねり)の程度もかなり軽減されていた。そして、異物については、問題となる大きさ(直径20μm以上)のものは発見されなかった。ちなみに、膜厚は実施例1と同様の方法により調べたところ、およそ25μmと推定された。
[比較例]
図3に、比較例として従来法のスプレー法によりペリクルフレーム内面への粘着剤塗布を行った際の断面概略図を示す。
上記実施例と同様にしてペリクルフレーム31を用意し、同様の手順にて洗浄、乾燥したのち同じ保持治具32に取り付けた。さらに、保持治具32の上面にマスキング冶具34を取り付けた。マスキング冶具34はステンレスの薄板とアルミニウム合金製のフレームにより構成され、ペリクルフレーム31の端面および保持治具32の4辺全てが同時に覆われるような形状とした。
これらの部材は、簡易的に製作したスタンド(図示しない)により、床面から約1200mmの高さに水平保持した。
内面粘着剤溶液として、塗布液タンク36にトルエンで2%に希釈したシリコーン粘着剤(信越化学工業(株)製、商品名:KR−3700)を充填した。塗布液タンク36とスプレーノズル((株)いけうち製、型式:BIMJ)の間はPTFE製チューブで接続し、その間には塗布量を調節するためのニードルバルブ(図示しない)を挿入した。スプレーおよび塗布液タンク36加圧のガス源としては爆発防止のため窒素を用いた。なお、37はスプレー噴霧を示す。
塗布は、スプレーノズル35に取り付けられた長尺のハンドル(図示しない)を人手で支持し、およそ50mm/sの速度となるように、また、ペリクルフレーム31上に人手が被さらないよう、注意深くスプレーノズル35をペリクルフレーム31の長軸または短軸方向に移動させ、5往復繰り返して行った。そして、同じ作業を他の3辺についても順次行い、塗布作業を完了した。なお、窒素噴射による酸欠事故を防ぐため、スプレー噴射下流には大型の排気ダクト(図示しない)を設置して排気を行い、窒素が周辺に滞留しないようにした。
このようにして製作したサンプルを上記実施例と同様にして外観および異物の付着状況を観察した。その結果、内面は完全に粘着剤で覆われていた。ペリクルフレーム端面には若干の粘着剤ミストの付着が認められたが、膜接着剤もしくはマスク粘着剤により覆われてしまうため、特に問題になるレベルではなかった。
通気孔は、内面側入り口付近の1〜2mmの範囲には粘着剤が塗布されているようであったが、それよりも外面側では目視で確認できる範囲では、塗布されていないようであった。その他、特に外観的な問題点はなかったが、直径50μm程度の異物が3個付着していた。
ちなみに、作業終了後、塗工に使用した液量を測定したところ、約180ccであった。また、マスキング冶具34の上面の一部には、厚さ0.1〜0.2mm程度の薄い粘着剤の膜が出来ており、さらには、これら試作システムの下(床面)に敷いておいたビニールシートや排気ファンのダクト内も粘着剤のミスト付着が見られた。
本発明は、粘着剤・溶剤等の過剰浪費がなく、また、ペリクル枠内面への粘着剤層形成のための作業空間も狭小で済むので、簡便・高効率にペリクル枠内面への粘着剤層形成が可能となり、リソグラフィー技術を利用する産業分野に裨益する処大である。
本発明によるペリクルフレーム内面への粘着剤塗布方法の一実施の形態を示す説明図である。 本発明による粘着剤吐出口先端の形状の一例を示す説明図である。 従来の内面への粘着剤塗布方法(スプレー法)を示す断面説明図である。
符号の説明
11 ペリクルフレーム
12 保持治具
13 ピン
14 シリンジ
15 塗布ニードル
16 吐出口

21 ペリクルフレーム
22 塗布ニードル
23 幅拡張部材
24 吐出口

31 ペリクルフレーム
32 保持治具
33 ピン
34 マスキング冶具
35 スプレーノズル
36 塗布液タンク
37 スプレー噴霧

Claims (4)

  1. ペリクルフレームに設けられている通気孔内溶媒により希釈した粘着剤を塗布した後に、一つの内面が実質的に水平かつ上向きになるようにペリクルフレームを保持し、前記の粘着剤を吐出口より滴下しながら吐出口を移動することによりペリクルフレーム内面に対して粘着剤を塗布することを特徴とするペリクルフレーム内面への粘着剤の塗布方法。
  2. 粘着剤の滴下量は、吐出口の移動速度およびペリクルフレーム上における吐出口の位置に応じて制御されることを特徴とする請求項1に記載のペリクルフレーム内面への粘着剤の塗布方法。
  3. 吐出口の先端の外形幅がペリクルフレーム内面幅の50%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のペリクルフレーム内面への粘着剤の塗布方法。
  4. 塗布中の吐出口の先端とペリクルフレームの表面との距離は0.2〜2mmの範囲であり、なおかつ、吐出口先端とペリクルフレーム表面との間隙が前記の粘着剤で満たされていることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のペリクルフレーム内面への粘着剤の塗布方法。
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