JP4889019B2 - 自動二輪車用空気入りタイヤ - Google Patents
自動二輪車用空気入りタイヤ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4889019B2 JP4889019B2 JP2006302191A JP2006302191A JP4889019B2 JP 4889019 B2 JP4889019 B2 JP 4889019B2 JP 2006302191 A JP2006302191 A JP 2006302191A JP 2006302191 A JP2006302191 A JP 2006302191A JP 4889019 B2 JP4889019 B2 JP 4889019B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- belt
- tire
- pair
- layer
- rubber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Description
前記スパイラルベルトのタイヤ半径方向外側に、タイヤ周方向に対し5°以上85°以下の角度であってタイヤ回転方向に対しハの字または逆ハの字の向きに、左右一対の補助ベルトが配置され、該一対の補助ベルトはそれぞれ、トレッド端部よりトレッド展開幅の0.1倍以上0.5倍以下の幅を有し、かつ、
前記補助ベルトのタイヤ半径方向外側に、タイヤ周方向に対し85°以上90°以下の角度であってトレッド展開幅の0.9倍以上1.1倍以下の幅で、1枚のベルト層が配置されていることを特徴とするものである。
図1(a)に、本発明の自動二輪車用空気入りタイヤの一例の概略断面図を示す。図示するように、本発明の自動二輪車用空気入りタイヤ10は、左右一対のビード部11にそれぞれ埋設されたビードコア1と、ビード部11間にトロイド状に跨って延在し、両端部がビードコア1にタイヤ内側から外側に折り返されて係止された少なくとも1枚のカーカス2と、そのタイヤ半径方向外側に配置された少なくとも1枚のスパイラルベルト3と、を有している。なお、カーカス2の両端部は、図3(a)に示すように、複数に分割されたビードコア1a間に挟み込まれて係止されていてもよく、また、図3(b)に示すように、ビードコア1bに係留されていてもよい。
下記条件に従い、タイヤサイズ190/50ZR17にて、従来例、実施例および比較例の供試タイヤを作製し、比較を行った。各供試タイヤは、一対のビード部11間にトロイド状をなして跨るカーカス2を2枚備えており、従来例、実施例および比較例ともにカーカス2にはナイロンコードを使用している(図中ではカーカス2を1本の線で示しているが、2枚重なっているものである)。2枚のカーカス2のコード角度はラジアル方向(タイヤ周方向に対する角度が90°)でもよいが、本実施例ではタイヤ周方向に対する角度が70°のものを互いに交錯させて使用した。また、スパイラルベルト3の外側には、トレッド層が設けられており、従来例および実施例のタイヤともに、トレッド部には溝を配置しなかった。
図2に示すように、ベルト部として、カーカス2のタイヤ半径方向外側に、スパイラルベルト3と、最外層ベルト層4とを配置した構成にて、従来例の供試タイヤを作製した。スパイラルベルト3は、直径0.21mmのスチール単線を1×3タイプで撚ったスチールコードを打ち込み間隔30本/50mmでスパイラル状に巻き付けて形成されたものであり、2本の並列したコードをゴム中に埋設した帯状体(ストリップ)を、略タイヤ周方向に沿って螺旋状にタイヤ回転軸方向に巻き付ける手法で製造した。また、最外層ベルト層4は、直径0.7mmの撚った芳香族ポリアミド(デュポン社製 商品名:ケブラー)コードを使用して、タイヤ周方向に対し90°の角度で、打ち込み間隔50本/50mmで形成し、配設幅はトレッド展開幅TWの1.0倍とした。
図1(a)に示すように、ベルト部として、スパイラルベルト3と最外層ベルト層4との間に、左右一対の補助ベルト5を、それぞれトレッド展開幅TWの0.5倍の幅で配置した以外は従来例と同様の構成にて、実施例1の供試タイヤを作製した。スパイラルベルト3および最外層ベルト層4は、従来例と素材および幅ともに同じとした。また、一対の補助ベルト5はタイヤ周方向に対し45°であってタイヤ回転方向に対しハの字の向きで配置した。
一対の補助ベルト5を、タイヤ周方向に対し45°であってタイヤ回転方向に対し逆ハの字の向きで配置した以外は実施例1と同様にして、実施例2の供試タイヤを作製した。
一対の補助ベルト5を、タイヤ周方向に対し45°であってタイヤ回転方向に対し逆ハの字の向きで配置し、かつ、スパイラルベルト3と補助ベルト5との間に、隣接する各ベルトのコーティングゴムと同質のゴムからなる厚さ1.0mmの緩衝ゴム層を追加した以外は実施例1と同様にして、実施例3の供試タイヤを作製した。
一対の補助ベルト5を、タイヤ周方向に対し45°であってタイヤ回転方向に対し逆ハの字の向きで配置し、かつ、補助ベルト5と最外層ベルト層4との間に、隣接する各ベルトのコーティングゴムと同質のゴムからなる厚さ1.0mmの緩衝ゴム層を追加した以外は実施例1と同様にして、実施例4の供試タイヤを作製した。
一対の補助ベルト5を、タイヤ周方向に対し45°であってタイヤ回転方向に対し逆ハの字の向きで配置し、かつ、スパイラルベルト3と補助ベルト5との間、および、補助ベルト5と最外層ベルト層4との間に、隣接する各ベルトのコーティングゴムと同質のゴムからなる厚さ1.0mmの緩衝ゴム層をそれぞれ追加した以外は実施例1と同様にして、実施例5の供試タイヤを作製した。
一対の補助ベルト5を、タイヤ周方向に対し45°であってタイヤ回転方向に対し逆ハの字の向きで配置し、かつ、補助ベルト5と最外層ベルト層4との間に、隣接する各ベルトのコーティングゴムより弾性率が20%低いゴムからなる厚さ1.0mmの緩衝ゴム層を追加した以外は実施例1と同様にして、実施例6の供試タイヤを作製した。
一対の補助ベルト5を、タイヤ周方向に対し45°であってタイヤ回転方向に対し逆ハの字の向きで配置し、かつ、補助ベルト5と最外層ベルト層4との間に、隣接する各ベルトのコーティングゴムより弾性率が20%高いゴムからなる厚さ1.0mmの緩衝ゴム層を追加した以外は実施例1と同様にして、実施例7の供試タイヤを作製した。すなわち、この実施例7の供試タイヤは、緩衝ゴム層の弾性率を隣接する各ベルトのコーティングゴムと同等かまたはそれ以下とするという本発明の好適範囲を逸脱している。
次に、本発明による二輪車用タイヤの性能改善効果を確認するために、実車を用いた操縦性能比較試験を行った。上記供試タイヤはリア用タイヤであったため、フロントタイヤは常に従来のもので固定し、リアタイヤのみを交換して実車試験を行った。評価方法を以下に示す。
次に、上記供試タイヤについて、耐久性試験を実施して、実施例の効果を確認した。試験方法を以下に示す。
直径3.0mのスチール製ドラムに、タイヤを押し付けて高速回転させることにより、耐久性試験を行った。タイヤは、C.A.(キャンバー角)0°、S.A.(スリップ角)0°、荷重2.0kNで押し付けた。タイヤ内圧は車両装着時指定の内圧よりも40kPa低めに設定した。タイヤ内圧を指定内圧よりも低めに設定したのは、タイヤのたわみ量を大きくして、タイヤの故障を促進させるためである。この状態で、速度130km/hで100時間連続走行させて、ドラムを止めた。その後、タイヤを解剖して、亀裂の有無を調査した。なお、ドラムの周りの温度は10℃に管理し、タイヤに向け風速10m/sの風を吹き付け続けてタイヤの極端な発熱を防止し、実際の走行状態をなるべく再現させるようにした。
また、上記と同じドラム試験機を用いて、荷重を、実使用条件を大幅に超える4.0kN(通常ではありえない荷重、あえてタイヤを故障させるために設定)に増して、時速130km/hで100時間連続走行させる試験についても実施した。荷重を増加させた以外の条件は先の試験条件Aと同じとした。
2 カーカス
3 スパイラルベルト
4 ベルト層
5 補助ベルト層
10 自動二輪車用空気入りタイヤ
11 ビード部
12 サイドウォール部
13 トレッド部
Claims (10)
- 左右一対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコアと、該ビード部間にトロイド状に跨って延在し、両端部が、前記ビードコアにタイヤ内側から外側に折り返されるか若しくは該ビードコアに挟み込まれて係止され、または該ビードコアに係留された少なくとも1枚のカーカスと、該カーカスのタイヤ半径方向外側に配置され、単線または並列した複数本のコードをゴム中に埋設してなる帯状のゴム被覆コードが実質的にタイヤ周方向に向かう角度でスパイラル状に巻回されてなる少なくとも1枚のスパイラルベルトと、を有する自動二輪車用空気入りタイヤにおいて、
前記スパイラルベルトのタイヤ半径方向外側に、タイヤ周方向に対し5°以上85°以下の角度であってタイヤ回転方向に対しハの字または逆ハの字の向きに、左右一対の補助ベルトが配置され、該一対の補助ベルトはそれぞれ、トレッド端部よりトレッド展開幅の0.1倍以上0.5倍以下の幅を有し、かつ、
前記補助ベルトのタイヤ半径方向外側に、タイヤ周方向に対し85°以上90°以下の角度であってトレッド展開幅の0.9倍以上1.1倍以下の幅で、1枚のベルト層が配置されていることを特徴とする自動二輪車用空気入りタイヤ。 - 前記スパイラルベルトと前記ベルト層との間に、厚さ0.3mm以上2.0mm以下の緩衝ゴム層が、少なくとも1枚配設されている請求項1記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記緩衝ゴム層が、前記スパイラルベルトと前記一対の補助ベルトとの間に配設されている請求項2記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記緩衝ゴム層が、前記一対の補助ベルトと前記ベルト層との間に配設されている請求項2記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記緩衝ゴム層が、前記スパイラルベルトと前記一対の補助ベルトとの間、および、該一対の補助ベルトと前記ベルト層との間のそれぞれに配設されている請求項2記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記一対の補助ベルトおよび前記ベルト層が、いずれも芳香族ポリアミドからなる請求項1〜5のうちいずれか一項記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記スパイラルベルトが芳香族ポリアミドからなる請求項1〜6のうちいずれか一項記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記スパイラルベルトがスチールからなる請求項1〜6のうちいずれか一項記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記緩衝ゴム層が、隣接する前記スパイラルベルト、一対の補助ベルトまたはベルト層のコーティングゴムと同質のゴムからなる請求項2〜8のうちいずれか一項記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
- 前記緩衝ゴム層が、隣接する前記スパイラルベルト、一対の補助ベルトまたはベルト層のコーティングゴムより弾性率が低いゴムからなる請求項2〜8のうちいずれか一項記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006302191A JP4889019B2 (ja) | 2006-11-08 | 2006-11-08 | 自動二輪車用空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006302191A JP4889019B2 (ja) | 2006-11-08 | 2006-11-08 | 自動二輪車用空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008114816A JP2008114816A (ja) | 2008-05-22 |
JP4889019B2 true JP4889019B2 (ja) | 2012-02-29 |
Family
ID=39501115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006302191A Expired - Fee Related JP4889019B2 (ja) | 2006-11-08 | 2006-11-08 | 自動二輪車用空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4889019B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5327957B2 (ja) | 2008-11-21 | 2013-10-30 | 株式会社ブリヂストン | 自動二輪車用空気入りタイヤ |
JP5985199B2 (ja) * | 2012-02-15 | 2016-09-06 | 株式会社ブリヂストン | 二輪車用空気入りタイヤ |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09286204A (ja) * | 1996-04-23 | 1997-11-04 | Bridgestone Corp | 二輪車用ラジアルタイヤ |
JP2001206009A (ja) * | 2000-01-25 | 2001-07-31 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2001301422A (ja) * | 2000-04-25 | 2001-10-31 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤの装着構造 |
JP3793415B2 (ja) * | 2000-12-08 | 2006-07-05 | 住友ゴム工業株式会社 | 自動二輪車用ラジアルタイヤ |
JP4677116B2 (ja) * | 2001-04-23 | 2011-04-27 | 株式会社ブリヂストン | 二輪車用ラジアルタイヤ |
JP4325906B2 (ja) * | 2002-08-09 | 2009-09-02 | 株式会社ブリヂストン | 自動二輪車用空気入りタイヤ |
JP4349607B2 (ja) * | 2002-08-09 | 2009-10-21 | 株式会社ブリヂストン | 自動二輪車用空気入りタイヤ |
-
2006
- 2006-11-08 JP JP2006302191A patent/JP4889019B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008114816A (ja) | 2008-05-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4566903B2 (ja) | 自動二輪車用タイヤ | |
JP4829895B2 (ja) | 自動二輪車用ラジアルタイヤ | |
JP5063304B2 (ja) | 自動二輪車用空気入りタイヤ | |
WO2011065018A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5327957B2 (ja) | 自動二輪車用空気入りタイヤ | |
JP2007131228A (ja) | 二輪車用空気入りタイヤ | |
JP5179803B2 (ja) | 二輪車用空気入りタイヤ | |
JP4976001B2 (ja) | 二輪車用空気入りタイヤ | |
JP4584966B2 (ja) | 自動二輪車用タイヤ対 | |
JP2008296898A (ja) | 自動二輪車用タイヤ | |
JP2010247744A (ja) | 自動二輪車用空気入りタイヤ | |
JP5358333B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4889019B2 (ja) | 自動二輪車用空気入りタイヤ | |
JP2007084025A (ja) | 二輪車用空気入りタイヤ | |
JP2007168474A (ja) | 自動二輪車用ラジアルタイヤ | |
JP2018177021A (ja) | 二輪自動車用タイヤ | |
JP2012140068A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2010126004A (ja) | 自動二輪車用空気入りタイヤ | |
JP5522708B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4965167B2 (ja) | 自動二輪車用空気入りタイヤ | |
JP2916080B2 (ja) | 自動二輪車用ラジアルタイヤ | |
JP5541614B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2008114815A (ja) | 自動二輪車用空気入りタイヤ | |
JP2006199074A (ja) | 自動二輪車用空気入りラジアルタイヤ | |
JP5059460B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091030 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111128 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111209 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20111209 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141222 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |