JP4888247B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インク滴を吐出して被記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置に関する。
印刷用紙等の被記録媒体にインク滴を吐出することによって、記録用紙に印刷を行うインクジェットプリンタが備えるインクジェットヘッドとしては、インク滴を吐出するノズルとノズルに連通する圧力室とを多数備えた流路ユニットと、圧力室内のインクに吐出エネルギーを付与するアクチュエータと、アクチュエータを駆動する駆動信号を出力するドライバICとを有するものがある。アクチュエータは、圧力室の容積を変化させることにより圧力室に圧力を付加するものであり、複数の圧力室に跨る圧電シート(圧電層)と、各圧力室に対向する複数の個別電極と、複数の個別電極に圧電シートを介して対向する基準電位が付与された共通電極とを有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このアクチュエータは、ドライバICから個別電極にパルス状の駆動信号が付与されることによって、当該個別電極と共通電極との間に挟まれた圧電シートの部分に対してその厚み方向に電界が作用し、この部分の圧電シートを厚み方向に伸長させる。このとき、圧力室の容積が変化して圧力室内のインクに圧力が付与される。
特開2002−36568号公報(図1)
このようなインクジェットプリンタにおいては、複数の被記録媒体に対して連続記録を行っているとき、記録途中でインクジェットヘッド内のインクの温度、圧電層の温度及びパルス出力回路の温度が上昇する。インクジェットヘッド内のインクの温度が上昇すると、温度上昇に伴ってインク粘度が低くなり、ノズルからのインク吐出特性が変化する。また、パルス出力回路の温度が上昇すると出力する駆動信号に係る駆動電流が低下し、圧電層の温度が上昇するとアクチュエータの静電容量が高くなる。いずれの場合においても、アクチュエータの駆動特性が変化し、結果としてノズルからのインク吐出特性が変化する。このように、上述のインクジェット記録装置が連続記録を行うと、インク吐出特性が変化することがあるため、記録品質を安定させることが難しい。
そこで、本発明の目的は、連続記録を行っているときに、記録品質が安定するインクジェット記録装置を提供することにある。
本発明のインクジェット記録装置は、被記録媒体を搬送する搬送機構と、圧力室を介してノズルに至る個別インク流路が複数形成された流路ユニットと、複数の前記圧力室にそれぞれ関連付けられた複数の個別電極、共通電極及び前記複数の個別電極と前記共通電極との間に配置された圧電層を含むアクチュエータとを有し、前記アクチュエータによって前記圧力室内のインクを前記ノズルから吐出して前記被記録媒体に画像を記録するインクジェットヘッドと、前記被記録媒体に記録する画像に関するデータに基づいて前記アクチュエータを駆動するパルスを前記個別電極に出力するパルス出力回路とを備えている。さらに、前記パルス出力回路に電力を供給する電力供給手段と、前記インクジェットヘッド内のインクの温度、前記圧電層の温度及び前記パルス出力回路の温度の少なくともいずれかを検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出温度に基づいて、前記ノズルからのインク吐出特性の温度変化に伴う変化が抑制されるように、前記パルス出力回路が出力するパルスの電圧を決定するパルス電圧決定手段と、先に供給した前記被記録媒体に対する画像の記録が完了した後に、前記パルス出力回路が出力するパルスの電圧が前記パルス電圧決定手段によって決定された電圧になるように、前記電力供給手段が供給する電力の電圧を変化させる電圧制御手段と、前記電力供給手段が供給する電力の電圧を前記電圧制御手段が変化させるとき、前記電力供給手段が供給する電力の電圧が安定した後に次の前記被記録媒体に対する画像の記録が開始されるように、前記搬送機構及び前記パルス出力回路を制御する記録制御手段とを備えている。前記パルス出力回路は、予め前記共通電極に基準電位が付与されていると共に前記個別電極に前記基準電位よりも高い所定電位が付与され、前記ノズルからインクを吐出させるときに前記圧力室内を負圧にして前記圧力室内にインクを吸い込むために一旦前記個別電極に前記基準電位が付与され、その後前記圧力室内を正圧にして前記ノズルからインクを吐出するために所定のタイミングにて再び前記個別電極に当該所定電位が付与されるような矩形波のパルスを前記個別電極に出力し、前記電圧制御手段は、前記パルス電圧決定手段によって決定された電圧が変化したとき、先に供給した前記被記録媒体に対する画像の記録が完了した後に、前記パルス出力回路が出力するパルスの電圧が前記パルス電圧決定手段によって決定された電圧になるように、且つ、パルスの電圧が変化した後での前記アクチュエータの脈動が抑制される所定の変化時間をかけて前記パルス出力回路により前記個別電極に付与される前記所定電位が変化するように、前記電力供給手段が供給する電力の電圧を変化させる。
本発明によると、複数の被記録媒体に対して連続記録を行っているとき、記録途中でインクジェットヘッド内のインクの温度、圧電層の温度及びパルス出力回路の温度が変化しても、インク吐出特性の温度変化に伴う変化が抑制されるように、パルス出力回路が出力するパルスの電圧を決定し、そして、決定した電圧のパルスがパルス出力回路から出力されるように、電力供給手段が供給する電力の電圧が安定した後に次の被記録媒体に対する画像の記録が開始されるため、被記録媒体間でインク吐出特性が大きく異なるのが抑制される。これにより、記録品質を安定させることができる。
本発明においては、前記インクジェットヘッドの環境温度を検知する温度センサをさらに備えており、前記温度検出手段が、前記温度センサの検知結果から前記インクジェットヘッド内のインクの温度を検出してもよい。これによると、安価な温度センサを使用することができるため、インクジェット記録装置の低コスト化を図ることができる。
また、本発明においては、前記パルス電圧決定手段が、前記温度検出手段が検出した前記インクジェットヘッド内のインクの温度が高くなるに伴って、前記パルス出力回路が出力するパルスの電圧が低くなるように、前記パルス出力回路が出力するパルスの電圧を決定することが好ましい。これによると、記録途中でインクの温度が上昇することによってインク粘度が低下しても、インク粘度の低下に伴ってアクチュエータを駆動するパルスの電圧が低くなり、圧力室に発生する圧力(吐出エネルギー)が小さくなる。このため、被記録媒体間でインク滴の吐出特性が大きく異なるのが抑制される。
さらに、本発明においては、前記データを記憶する記憶手段をさらに備えており、前記パルス電圧決定手段が、前記記憶手段に記憶された前記データから前記パルス出力回路が出力するパルスのデューティーを算出し、次の前記被記録媒体に対して当該データに係る画像の記録を行ったときの前記圧電層の温度及び前記パルス出力回路の温度の少なくともいずれかの上昇温度を当該デューティーに基づいて予測し、当該予測結果に基づいて前記パルス出力回路が出力するパルスの電圧を決定してもよい。これによると、被記録媒体に記録を行っているときに、パルス出力回路の温度が急上昇してインク吐出特性が変化する場合にも対応することができる。
加えて、本発明においては、前記電力供給手段が供給する電力の電圧を検知するA/Dコンバータをさらに備えており、前記記録制御手段は、前記A/Dコンバータの検知結果から、前記電力供給手段が供給する電力の電圧が安定したか否かを判断してもよい。これによると、記録制御手段は、電力供給手段が供給する電力の電圧が安定するタイミングを正確に把握することができる。このため、無駄な待機時間を設ける必要がなくなり、連続記録時のスループットを向上させることができる。
また、本発明においては、前記記録制御手段が、前記電圧制御手段によって変化させられる前記電力供給手段が供給する電力の電圧差から、前記電力供給手段が供給する電力の電圧が安定するタイミングを予測してもよい。これによると、電力供給手段が供給する電力の電圧を検知するデバイスを用いることなく、電力供給手段が供給する電力の電圧が安定するタイミングを把握することがため、インクジェット記録装置の低コスト化を図ることができる。
さらに、本発明においては、前記記録制御手段が、前記電力供給手段が供給する電力の電圧を前記電圧制御手段が変化させないとき、先に供給された前記被記録媒体に対する画像の記録が完了すると同時に、次に供給された前記被記録媒体に対する画像の記録が開始されるように、前記被記録媒体を前記搬送機構に搬送させてもよい。これによると、連続記録時のスループットを向上させることができる。
または、前記記録制御手段は、前記電力供給手段が供給する電力の電圧を前記電圧制御手段が変化させないとき、先に供給された前記被記録媒体に対して少なくとも異なる色に関する前記インクジェットヘッドの前記搬送方向における配置間隔以上の間隙を介して、次に供給された前記被記録媒体に対する画像の記録が開始されるように、前記被記録媒体を前記搬送機構に搬送させてもよい。これによると、インクジェットヘッドが2つの被記録媒体に対して同時に画像を記録することがないため、記録制御手段の制御内容を簡素化することができる。
本発明においては、前記インクジェットヘッドが、前記被記録媒体を前記被記録媒体の搬送方向に直交する方向に横切るように延在するラインヘッドであることが好ましい。これによると、高速記録が可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明に係る第1実施形態であるインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ101は、4つのインクジェットヘッド1を有するカラーインクジェットプリンタである。このインクジェットプリンタ101には、図中左方に給紙部11が、図中右方に排紙部12がそれぞれ構成されている。また、インクジェットプリンタ101は、インクジェットプリンタ101全体を制御する制御装置16を有している。
インクジェットプリンタ101の内部には、給紙部11から排紙部12に向かって用紙(被記録媒体)Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙部11のすぐ下流側には、用紙を狭持搬送する一対の送りローラ5a、5bが配置されている。一対の送りローラ5a、5bは、載置モータ5c(図5参照)に駆動されることによって、用紙Pを給紙部11から図中右方に送り出す。用紙搬送経路の中間部には、2つのベルトローラ6、7と、両ローラ6、7の間に架け渡されるように巻き回されたエンドレスの搬送ベルト8と、搬送ベルト8によって囲まれた領域内においてインクジェットヘッド1と対向する位置に配置されたプラテン15とを含むベルト搬送機構13が設けられている。プラテン15は、インクジェットヘッド1と対向する領域において搬送ベルト8が下方に撓まないように搬送ベルト8を支持する。ベルトローラ7と対向する位置には、ニップローラ4が配置されている。ニップローラ4は、給紙部11から送りローラ5a、5bによって送り出された用紙Pを搬送ベルト8の外周面8aに押さえ付けるものである。搬送モータ19(図5参照)がベルトローラ6を回転させることによって、搬送ベルト8が駆動される。これにより、搬送ベルト8が、ニップローラ4によって外周面8aに押さえ付けられた用紙Pを粘着保持しつつ排紙部12に向けて搬送する。用紙搬送経路に沿って搬送ベルト8のすぐ下流側には、剥離機構14が設けられている。剥離機構14は、搬送ベルト8の外周面8aに粘着されている用紙Pを外周面8aから剥離して、図中左方の右方の排紙部12に向けて送るように構成されている。
4つのインクジェットヘッド1は、4色のインク(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)に対応して、用紙Pの搬送方向に沿って4つ並べて設けられている。つまり、このインクジェットプリンタ101は、シリアル式プリンタと比較して高速印刷が可能なライン式プリンタである。4つのインクジェットヘッド1は、その下端にヘッド本体2をそれぞれ有している。ヘッド本体2は、搬送された用紙Pを横切るように搬送方向に直交した方向に長尺な細長い直方体形状となっている。また、ヘッド本体2の底面が搬送ベルト8の外周面8aに対向するインク吐出面2aとなっている。搬送ベルト8によって搬送される用紙Pが4つのヘッド本体2のすぐ下方側を順に通過する際に、この用紙Pの上面すなわち印刷面の印刷領域に向けてインク吐出面2aから各色のインク滴が吐出される。これにより、用紙Pの印刷領域に所望のカラー画像を形成できるようになっている。
次に、図2を参照しつつインクジェットヘッド1について詳細に説明する。図2は、インクジェットヘッド1の短手方向に沿った断面図である。図2に示すように、インクジェットヘッド1は、流路ユニット9とアクチュエータユニット21とを含むヘッド本体2、ヘッド本体2の上面に配置されていると共にヘッド本体2にインクを供給するリザーバユニット71、アクチュエータユニット21を駆動させる駆動信号を生成するドライバIC52(パルス出力回路)が表面に実装されたCOF(Chip On Film)50、COF50と電気的に接続された基板54、並びに、アクチュエータユニット21、リザーバユニット71、COF50及び基板54を覆いつつ、外部からインクやインクミストが浸入するのを防ぐためのサイドカバー53及びヘッドカバー55を有している。
リザーバユニット71は、プレート91〜94の4枚のプレートが互いに位置合わせされて積層されたものであり、その内部に、図示しないインク流入流路、インクリザーバ61、及び、10個のインク流出流路62が互いに連通するように形成されている。なお、図2においては、1つのインク流出流路62のみが表れている。インクリザーバ61に貯留されたインクがインク流出流路62を通過し、インク供給口(図示せず)を介して流路ユニット9に供給される。また、プレート94には、凹部94aが形成されている。プレート94の凹部94aが形成された部分では、流路ユニット9との間に空隙を形成しており、この空隙内に、流路ユニット9上のアクチュエータユニット21が配置されている。
COF50は、表面に形成された図示しない配線の一方端部近傍がアクチュエータユニット21の上面に接着されて、後述する個別電極135及び共通電極134と電気的に接続されている。さらに、COF50は、アクチュエータユニット21の上面からサイドカバー53とリザーバユニット71との間を通過するように上方に引き出されており、他方端部がコネクタ54aを介して基板54に接続されている。このとき、COF50のドライバIC52が、リザーバユニット71の側面に貼り付けられたスポンジ82によってサイドカバー53に付勢されている。ドライバIC52は、放熱シート81を介してサイドカバー53の内側面と密着することによってサイドカバー53と熱的に結合されている。これにより、ドライバIC52からの熱がサイドカバー53を介して外部に放熱される。基板54は、制御装置16からの制御信号や電力を、COF50のドライバIC52に出力するものである。
次に、図3及び図4をさらに参照しつつ、ヘッド本体2について説明する。図3は、流路ユニット9の部分断面図である。図4はアクチュエータユニット21の拡大断面図である。
図2に示すように、ヘッド本体2は、流路ユニット9、及び、流路ユニット9の上面9aに固定された4つのアクチュエータユニット21を含んでいる(なお、図2においては、4つのアクチュエータのうち1つのみが示されている)。図3及び図4に示すように、アクチュエータユニット21は、流路ユニット9に形成された圧力室110に対向して設けられた複数のアクチュエータを含んでおり、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。
流路ユニット9は、上から順に、キャビティプレート122、ベースプレート123、アパーチャプレート124、サプライプレート125、マニホールドプレート126、127、128、カバープレート129、及び、ノズルプレート130、という9枚のステンレス鋼等の金属プレートから構成されている。これらプレート122〜130を互いに位置合わせしつつ積層することによって、流路ユニット9内に、マニホールド流路105から副マニホールド流路105a、そして副マニホールド流路105aの出口から圧力室110を経てノズル108に至る多数の個別インク流路132が形成される。なお、流路ユニット9の表面には、マニホールド流路105の開口端でもあるインク供給口が形成されている。10個のインク供給口が、インク流出流路62にそれぞれ対応して配設されている。
アクチュエータユニット21について説明する。アクチュエータユニット21は、それぞれ台形の平面形状を有している(図示せず)。また、アクチュエータユニット21は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる3枚の圧電シート(圧電層)141〜143から構成されている。最上層の圧電シート141上における圧力室110に対向する位置には、個別電極135が形成されている。個別電極135は、図4に示すように、圧力室110に対向して配置された電極部と、圧力室110に対向する領域の外にまで引き出された延出部とを有し、この延出部上にランド136が形成されている。最上層の圧電シート141とその下側の圧電シート142との間にはシート全面に形成された共通電極134が介在している。
共通電極134はすべての圧力室110に対応する領域において等しく基準電位が付与されている。一方、個別電極135は、各ランド136及びCOF50の内部配線を介してドライバIC52と電気的に接続されており、ドライバIC52からの駆動信号が選択的に入力されるようになっている。つまり、アクチュエータユニット21において、個別電極135と圧力室110とで挟まれた部分が、個別のアクチュエータとして働き、圧力室110の数に対応した複数のアクチュエータが作り込まれている。
ここで、アクチュエータユニット21の駆動方法について述べる。圧電シート141はその厚み方向に分極されており、個別電極135を共通電極134と異なる電位にして圧電シート141に対してその分極方向に電界を印加すると、圧電シート141における電界印加部分が圧電効果により歪む活性部として働く。この活性部は、電界と分極の方向とが同じときには、厚み方向に伸張し面方向に収縮する。このときの伸張及び収縮に伴う変位量は、厚み方向より面方向の方が大きい。つまり、アクチュエータユニット21は、圧力室110から離れた上側1枚の圧電シート141を、活性部を含む層とし且つ圧力室110に近い下側2枚の圧電シート142、143を非活性層とした、いわゆるユニモルフタイプである。図4に示すように、圧電シート141〜143は圧力室110を区画するキャビティプレート122の上面に固定されている。ここで、圧電シート141における電界印加部分とその下方の圧電シート142、143との間で平面方向への歪みに差が生じると、圧電シート141〜143全体が圧力室110側へ凸になるように変形(ユニモルフ変形)する。これにより圧力室110内のインクに圧力(吐出エネルギー)が付与され、圧力室110内に圧力波が発生する。そして、発生した圧力波が圧力室110からノズル108まで伝播することによってノズル108からインク滴が吐出される。
なお、本実施形態においては、予め個別電極135に所定の電位を付与しておき、吐出要求があるごとに一旦個別電極135にグランド電位を付与し、その後所定のタイミングにて再び所定の電位を個別電極135に付与するような駆動信号をドライバIC52から出力させる。この場合、個別電極135がグランド電位になるタイミングで、圧力室110内のインクの圧力が降下して副マニホールド流路105aから個別インク流路132へとインクが吸い込まれる。その後、再び個別電極135を所定の電位にしたタイミングで、圧力室110内のインクの圧力が上昇し、ノズル108からインク滴が吐出される。つまり、個別電極135に矩形波のパルスを付与する(図7参照)。このパルス幅は、圧力室110内において圧力波が副マニホールド流路105aの出口からノズル108の先端まで伝播する時間長さであるAL(Acoustic Length)であり、圧力室110内のインクが負圧状態から正圧状態に反転するときに両者の圧力が合わさるため、強い圧力でインク滴をノズル108から吐出させることができる。
次に、図5を参照しつつ制御装置16について説明する。図5は、制御装置16の機能ブロック図である。図5に示すように、制御装置16は、画像記憶部(画像記憶手段)31と、印刷制御部(記録制御手段)32と、インク温度検出部(温度検出手段)33と、パルス電圧決定部(パルス電圧決定手段)34と、電圧制御部(電圧制御手段)35と、電力供給部(電力供給手段)36と、A/Dコンバータ37とを有している。
画像記憶部31は、用紙Pに印刷されるべき画像に関する画像データを記憶するものである。画像データは、図示しない上位のコンピュータ、例えば、PC(Personal Computer)から転送される。インク温度検出部33は、インクジェットヘッド1の環境温度を検知する温度センサ30の検知結果に基づいて、インクジェットヘッド1内のインク温度を検出するものである。具体的には、温度センサ30は、インクジェットプリンタ101内におけるインクジェットヘッド1近傍に配置されている。インク温度検出部33は、インクジェットヘッド1の環境温度と、インクジェットヘッド1内のインク温度とが関連付けられたテーブルを有しており、このテーブルを参照することによって、インクジェットヘッド1の環境温度から、インクジェットヘッド1内のインク温度を検出する。
パルス電圧決定部34は、インク温度検出部33の検出温度に基づいて、ノズル108からのインク吐出特性の温度変化に伴う変化が抑制されるように、ドライバIC52から各個別電極135に出力されるパルスの電圧を決定するものである。電力供給部36は、印刷制御部32を介してドライバIC52に電力を供給するものである。電圧制御部35は、パルス電圧決定部34が決定したドライバIC52が出力するパルスの電圧に基づいて、電力供給部36が供給する電力の電圧を制御するものである。
インクジェットプリンタ101において多数の用紙Pに対して連続印刷を行うと、ドライバIC52や各種アクチュエータ(搬送モータ19及び載置モータ5cを含む)からの発熱によって、インクジェットヘッド1の環境温度が上昇し、これに伴って、インクジェットヘッド1内のインク温度が上昇する。インク温度が上昇すると、インク粘度が低下し、ノズル108から吐出されるインク滴の体積が大きくなる。つまり、ノズル108からのインク吐出特性が変化する。
パルス電圧決定部34は、インクジェットヘッド1内のインクの温度が高くなるに伴って、ドライバIC52が出力するパルスの電圧が低くなるように、インクジェットヘッド1内のインク温度とドライバIC52から出力されるパルスの電圧とが関連付けられたテーブルを有しており、このテーブルを参照することによって、ノズル108からのインク吐出特性の温度変化に伴う変化が抑制されるように、ドライバIC52から各個別電極135に出力されるパルスの電圧を決定する。これにより、連続印刷時の途中でインク温度が上昇することによってインク粘度が低下すると、アクチュエータユニット21を駆動するパルスの電圧が低くなり、圧力室110に発生させる吐出エネルギーが小さくなる。このため、連続印刷時において、用紙P間でインク吐出特性が大きく異なることがなくなる。
ここで、図6及び図7を参照しつつ、パルス電圧決定部34によって決定されたパルスの電圧が、V1からV2に変化するときの電圧制御部35の動作について説明する。図6は、電力供給部36が供給する電力の電圧変化を示した図である。図7は、ドライバIC52から出力されるパルスの電圧波形図であり、図7(a)は、電力供給部36が供給する電力の電圧がV1のときの電圧波形を、図7(b)は、電力供給部36が供給する電力の電圧がV2のときの電圧波形をそれぞれ示している。
前述したように、連続印刷を行うことによって、インクジェットヘッド1内のインク温度が上昇する。これに伴って、パルス電圧決定部34によって決定されたパルスの電圧が、V1からV2に変化するとき、図6及び図7に示すように、電圧制御部35は、先に供給した用紙Pに対する印刷が完了した後(t1)に、電力供給部36が供給する電力の電圧を、所定の変化時間(t2−t1)をかけてV1からV2(V1>V2)に変化させる。この変化時間は、例えば1〜2秒程度である。このように、変化時間に余裕を持たせることによって、急激な供給電圧の変化によるアクチュエータユニット21の脈動を抑制することができる。
図5に戻って、A/Dコンバータ37は、電力供給部36が供給する電力の電圧を検知するものである。印刷制御部32は、画像記憶部31に記憶された画像データに係る画像が用紙Pに印刷されるように、インクジェットヘッド1、載置モータ5c及び搬送モータ19を制御するものである。図8を参照しつつ印刷制御部32の動作について説明する。図8は、連続印刷するときの用紙Pの搬送状態を示した図である。印刷制御部32は、電力供給部36が供給する電力の電圧を電圧制御部35が変化させるとき、A/Dコンバータ37の検知結果から、電力供給部36が供給する電力の電圧が安定したか否かを判断し、電圧が安定したと判断した後に次の用紙Pに対する印刷が開始されるように、インクジェットヘッド1、載置モータ5c及び搬送モータ19を制御する。これにより、ドライバIC52が出力するパルスの電圧が安定した状態で、言い換えれば、インク吐出特性が安定した状態で、次の用紙Pに対して印刷が行われる。
一方、電圧制御部35が、電力供給部36が供給する電力の電圧を変化させないときは、図8(a)に示すように、印刷制御部32が、先の用紙Pに対する印刷が完了、すなわち、用紙Pが4つのインクジェットヘッド1を通過すると同時に、次の用紙Pに対する印刷が開始されるように、インクジェットヘッド1、載置モータ5c及び搬送モータ19を制御する。これにより、連続印刷時におけるスループットを向上させることができる。なお、スループットを向上させるという観点からは、この用紙間距離Lをさらに短くすることが好ましい。例えば、図8(b)に示すように、印刷制御部32が、先の用紙Pに対して少なくとも1つのインクジェットヘッド1(異なる色に関するインクジェットヘッド)の搬送方向における配置間隔L'の間隙を介して、次の用紙Pに対する印刷が開始されるように、インクジェットヘッド1、載置モータ5c及び搬送モータ19を制御してもよい。これにより、連続印刷時におけるスループットをさらに向上させることができる。なお、上記したいずれの場合においても、1つのインクジェットヘッド1から同時に2枚の用紙Pに対してインク滴を吐出することがないため、印刷制御部32の制御内容を簡素化することができる。
以上、説明した本実施形態によると、多数の用紙Pに対して連続印刷を行っているとき、連続印刷の途中でインクジェットヘッド1内のインク温度が変化しても、インク吐出特性の温度変化に伴う変化が抑制されるような、ドライバIC52が出力するパルスの電圧を決定し、そして、決定した電圧のパルスがドライバIC52から出力されるように、電力供給部36が供給する電力の電圧が安定した後に次の用紙Pに対する印刷が開始されるため、用紙P間でインク吐出特性が大きく異なることがない。これにより、印刷品質を安定させることができる。
また、本実施形態においては、インク温度検出部33が、インクジェットヘッド1の環境温度を検知する温度センサ30の検知結果からインクジェットヘッド1内のインク温度を検出している。これにより、温度センサ30を安価なものとすることができるため、インクジェットプリンタ101の低コスト化を図ることができる。
さらに、本実施形態においては、A/Dコンバータ37が、電力供給部36が供給する電力の電圧を検知し、印刷制御部32が、A/Dコンバータ37の検知結果から、電力供給部36が供給する電力の電圧が安定したか否かを判断するため、電力供給部36が供給する電力の電圧が安定したタイミングを正確に把握することができる。これにより、次の用紙Pに対する印刷の開始タイミングを早くして連続印刷時のスループットを向上させることができる。
<第2実施形態>
図9を参照しつつ、本発明に係る第2実施形態であるインクジェットプリンタについて説明する。なお、制御装置216以外は、第1実施形態と同一であるため、以下、制御装置216についてのみ説明する。また、第1実施形態と実質的に同一の機能部については、第1実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。図9は、制御装置216の機能ブロック図である。図9に示すように、制御装置216は、画像記憶部31と、印刷制御部(記録制御手段)232と、ドライバIC温度検出部(温度検出手段)233と、パルス電圧決定部(パルス電圧決定手段)234と、電圧制御部35と、電力供給部36とを有している。
ドライバIC温度検出部233は、ドライバIC52に内蔵されたドライバIC52の温度を検知する温度センサ(図示せず)の検知結果を、印刷制御部32を介して受信することによって、ドライバIC52の温度を検出するものである。
パルス電圧決定部234は、ドライバIC温度検出部233の検出温度に基づいて、ノズル108からのインク吐出特性の温度変化に伴う変化が抑制されるように、ドライバIC52から各個別電極135に出力されるパルスの電圧を決定するものである。電力供給部36は、印刷制御部32を介してドライバIC52に電力を供給するものである。電圧制御部35は、パルス電圧決定部234が決定したドライバIC52が出力するパルスの電圧に基づいて、電力供給部36が供給する電力の電圧を制御するものである。
インクジェットプリンタにおいて多数の用紙Pに対して連続印刷を行うと、ドライバIC52の温度が上昇し、これに伴って、アクチュエータユニット21を駆動(充放電)するための駆動電流が低下する。この駆動電流が低下すると、アクチュエータユニット21の充放電特性が緩やかになる。このため、アクチュエータユニット21の駆動速度が低下し、ノズル108から吐出されるインク滴の吐出速度が遅くなる。つまり、ノズル108からのインク吐出特性が変化する。
パルス電圧決定部234は、まず、画像記憶部31に記憶された画像データから、当該画像データに係る印刷を行ったときにドライバIC52が出力するパルスのデューティーの平均値を算出し、算出した平均値に基づいて次の用紙Pに対して印刷を行ったときのドライバIC52の上昇温度を予測する。そして、予測した上昇温度に基づいて、ドライバIC温度検出部233の検出温度を補正する。これにより、次の用紙Pに対して印刷を行ったときにドライバIC52の温度が急上昇してインク吐出特性が変化する場合にも対応することができる。
また、パルス電圧決定部234は、補正後のドライバIC温度検出部233の検出温度が高くなるに伴って、ドライバIC52が出力するパルスの電圧が高くなるように、検出温度とドライバIC52が出力するパルスの電圧とが関連付けられたテーブルを有しており、このテーブルを参照することによって、ノズル108からのインク吐出特性の温度変化に伴う変化が抑制されるように、ドライバIC52から各個別電極135に出力されるパルスの電圧を決定する。これにより、連続印刷時の途中でドライバIC52の温度が上昇することによってアクチュエータユニット21を駆動するための駆動電流が低下すると、ドライバIC52が出力するパルスの電圧が高くなり、アクチュエータユニット21の駆動速度が維持される。これにより、連続印刷時において、用紙P間でインク吐出特性が大きく異なることがなくなる。
印刷制御部232は、画像記憶部31に記憶された画像データに係る画像が用紙Pに印刷されるように、インクジェットヘッド1、載置モータ5c及び搬送モータ19を制御するものである。また、印刷制御部232は、電力供給部36が供給する電力の電圧を電圧制御部35が変化させるとき、電力供給部36が供給する電力の当該変化に係る電圧差から、電力供給部36が供給する電力の電圧が安定するタイミングを予測する。そして、予測したタイミング以後に次の用紙Pに対する印刷が開始されるように、インクジェットヘッド1、載置モータ5c及び搬送モータ19を制御する。これにより、ドライバIC52が出力するパルスの電圧が安定した状態で、言い換えれば、インク吐出特性が安定した状態で、次の用紙Pに対して印刷が行われる。
以上、説明した本実施形態によると、多数の用紙Pに対して連続印刷を行っているとき、連続印刷の途中でドライバIC52の温度が変化しても、インク吐出特性の温度変化に伴う変化が抑制されるような、ドライバIC52が出力するパルスの電圧を決定し、そして、決定した電圧のパルスがドライバIC52から出力されるように、電力供給部36が供給する電力の電圧が安定した後に次の用紙Pに対する印刷が開始されるため、用紙P間でインク吐出特性が大きく異なることがない。これにより、印刷品質を安定させることができる。
さらに、本実施形態によると、パルス電圧決定部234が、画像記憶部31に記憶された画像データから、当該画像データに係る印刷を行ったときにドライバIC52が出力するパルスのデューティーの平均値を算出し、算出した平均値に基づいて次の用紙Pに対して印刷を行ったときのドライバIC52の上昇温度を予測し、さらに、予測した上昇温度に基づいて、ドライバIC温度検出部233の検出温度を補正する。このため、次の用紙Pに対して印刷を行ったときにドライバIC52の温度が急上昇してインク吐出特性が変化する場合にも対応することができる。
また、本実施形態によると、印刷制御部232は、電力供給部36が供給する電力の電圧を電圧制御部35が変化させるとき、電力供給部36が供給する電力の当該変化に係る電圧差から、電力供給部36が供給する電力の電圧が安定するタイミングを予測するため、電力供給部36が供給する電力の電圧を検知するデバイスを用いることなく、電力供給部36が供給する電力の電圧が安定するタイミングを把握することがため、インクジェットプリンタの低コスト化をさらに図ることができる。
<変形例>
本実施形態においては、パルス電圧決定部234が、ドライバIC52の温度に基づいて、ドライバIC52から出力されるパルスの電圧を決定する構成であるが、パルス電圧決定部が、アクチュエータユニット21(圧電シート141〜143)の温度に基づいて、ドライバIC52から出力されるパルスの電圧を決定する構成であってもよい。アクチュエータユニット21の温度は、ドライバIC52に内蔵された温度センサの検知結果から間接的に検出してもよいし、アクチュエータユニット21の温度を直接的に検知する温度センサを用いてもよい。
インクジェットプリンタ101において多数の用紙Pに対して連続印刷を行うと、アクチュエータユニット21の温度が上昇し、これに伴って、流路ユニット9の応力及び圧電シート141〜143の特性により、アクチュエータユニット21の静電容量が高くなる。これにより、アクチュエータユニット21の充放電特性が緩やかになる。このため、アクチュエータユニット21の駆動速度が低下し、ノズル108から吐出されるインク滴の吐出速度が遅くなる。つまり、ノズル108からのインク吐出特性が変化する。
したがって、本変形例においては、パルス電圧決定部が、アクチュエータユニット21の温度が高くなるに伴って、ドライバIC52が出力するパルスの電圧が高くなるように、ドライバIC52から各個別電極135に出力されるパルスの電圧を決定する。これにより、連続印刷時の途中でアクチュエータユニット21の温度が上昇することによってアクチュエータユニット21の充放電特性が緩やかになっても、ドライバIC52が出力するパルスの電圧が高くなるため、アクチュエータユニット21の駆動速度が維持される。これにより、連続印刷時において、用紙P間でインク吐出特性が大きく異なることがなくなる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述した第1実施形態においては、インク温度検出部33が、インクジェットヘッド1の環境温度を検知する温度センサ30の検知結果からインクジェットヘッド1内のインク温度を検出する構成となっているが、他の構成でインク温度を検出してもよい。例えば、インクジェットヘッド1内のインク温度を直接検知する温度センサを用いてもよいし、温度センサを用いず、画像記憶部31に記憶された画像データに基づいてインクジェットヘッド1内のインク温度を予測する構成であってもよい。
また、上述した第1実施形態においては、A/Dコンバータ37が、電力供給部36が供給する電力の電圧を検知し、印刷制御部32が、A/Dコンバータ37の検知結果から、電力供給部36が供給する電力の電圧が安定したか否かを判断する構成となっているが、上述した第2実施形態のように、電力供給部36が供給する電力の電圧を電圧制御部35が変化させるとき、電力供給部36が供給する電力の当該変化に係る電圧差から、電力供給部36が供給する電力の電圧が安定するタイミングを予測してもよい。逆に、第2実施形態において、印刷制御部が、A/Dコンバータの検知結果から、電力供給部36が供給する電力の電圧が安定したか否かを判断してもよい。
さらに、上述した第2実施形態においては、ドライバIC温度検出部233が、画像記憶部31に記憶された画像データから、当該画像データに係る印刷を行ったときにドライバIC52が出力するパルスのデューティーの平均値を算出し、算出した平均値に基づいてドライバIC52の温度を検出する構成となっているが、ドライバIC52の温度を直接検出する温度センサを用いてもよい。
加えて、上述した第1実施形態では、インクジェットヘッド1内のインク温度によりドライバIC52から出力するパルスの電圧を決定する構成であり、上述した第2実施形態では、ドライバIC52またはアクチュエータユニット21の温度によりドライバIC52から出力するパルスの電圧を決定する構成であるが、インクジェットヘッド1内のインク温度、ドライバIC52の温度及びアクチュエータユニット21の温度のうち、少なくとも2つを組み合わせた結果により、ドライバIC52から出力するパルスの電圧を決定する構成であってもよい。
また、上述した第1及び第2実施形態では、ライン式のインクジェットプリンタ101に本発明を適用した例について説明したが、本発明は、シリアルヘッドを用いたシリアル式のインクジェットプリンタにも適用可能である。
本発明の実施形態に係るインクジェットヘッドの外観側面図である。 図1に示すインクジェットヘッドの短手方向に沿った断面図である。 図2に示す流路ユニットの部分断面図である。 図2に示すアクチュエータユニットの拡大図である。 図1に示す制御装置の機能ブロック図である。 図5に示す電力供給部が供給する電力の電圧変化を示した図である。 図2に示すドライバICから出力されるパルスの電圧波形図である。 図1に示すインクジェットプリンタにおいて、連続印刷時の用紙の搬送状態を示した図である。 第2実施形態に係る制御装置の機能ブロック図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
5c 載置モータ
19 搬送モータ
16、216 制御装置
21 アクチュエータユニット
30 温度センサ
31 画像記憶部(画像記憶手段)
32、232 印刷制御部(記録制御手段)
33、233 インク温度検出部(温度検出手段)
34、234 パルス電圧決定部(パルス電圧決定手段)
35 電圧制御部(電圧制御手段)
36 電力供給部(電力供給手段)
37 A/Dコンバータ
52 ドライバIC(パルス出力回路)
101 インクジェットプリンタ
108 ノズル
110 圧力室

Claims (9)

  1. 被記録媒体を搬送する搬送機構と、
    圧力室を介してノズルに至る個別インク流路が複数形成された流路ユニットと、複数の前記圧力室にそれぞれ関連付けられた複数の個別電極、共通電極及び前記複数の個別電極と前記共通電極との間に配置された圧電層を含むアクチュエータとを有し、前記アクチュエータによって前記圧力室内のインクを前記ノズルから吐出して前記被記録媒体に画像を記録するインクジェットヘッドと、
    前記被記録媒体に記録する画像に関するデータに基づいて前記アクチュエータを駆動するパルスを前記個別電極に出力するパルス出力回路と、
    前記パルス出力回路に電力を供給する電力供給手段と、
    前記インクジェットヘッド内のインクの温度、前記圧電層の温度及び前記パルス出力回路の温度の少なくともいずれかを検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段の検出温度に基づいて、前記ノズルからのインク吐出特性の温度変化に伴う変化が抑制されるように、前記パルス出力回路が出力するパルスの電圧を決定するパルス電圧決定手段と、
    先に供給した前記被記録媒体に対する画像の記録が完了した後に、前記パルス出力回路が出力するパルスの電圧が前記パルス電圧決定手段によって決定された電圧になるように、前記電力供給手段が供給する電力の電圧を変化させる電圧制御手段と、
    前記電力供給手段が供給する電力の電圧を前記電圧制御手段が変化させるとき、前記電力供給手段が供給する電力の電圧が安定した後に次の前記被記録媒体に対する画像の記録が開始されるように、前記搬送機構及び前記パルス出力回路を制御する記録制御手段とを備えており、
    前記パルス出力回路は、予め前記共通電極に基準電位が付与されていると共に前記個別電極に前記基準電位よりも高い所定電位が付与され、前記ノズルからインクを吐出させるときに前記圧力室内を負圧にして前記圧力室内にインクを吸い込むために一旦前記個別電極に前記基準電位が付与され、その後前記圧力室内を正圧にして前記ノズルからインクを吐出するために所定のタイミングにて再び前記個別電極に当該所定電位が付与されるような矩形波のパルスを前記個別電極に出力し、
    前記電圧制御手段は、前記パルス電圧決定手段によって決定された電圧が変化したとき、先に供給した前記被記録媒体に対する画像の記録が完了した後に、前記パルス出力回路が出力するパルスの電圧が前記パルス電圧決定手段によって決定された電圧になるように、且つ、パルスの電圧が変化した後での前記アクチュエータの脈動が抑制される所定の変化時間をかけて前記パルス出力回路により前記個別電極に付与される前記所定電位が変化するように、前記電力供給手段が供給する電力の電圧を変化させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インクジェットヘッドの環境温度を検知する温度センサをさらに備えており、
    前記温度検出手段が、前記温度センサの検知結果から前記インクジェットヘッド内のインクの温度を検出することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記パルス電圧決定手段は、前記温度検出手段が検出した前記インクジェットヘッド内のインクの温度が高くなるに伴って、前記パルス出力回路が出力するパルスの電圧が低くなるように、前記パルス出力回路が出力するパルスの電圧を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記データを記憶する記憶手段をさらに備えており、
    前記パルス電圧決定手段が、前記記憶手段に記憶された前記データから前記パルス出力回路が出力するパルスのデューティーを算出し、次の前記被記録媒体に対して当該データに係る画像の記録を行ったときの前記圧電層の温度及び前記パルス出力回路の温度の少なくともいずれかの上昇温度を当該デューティーに基づいて予測し、当該予測結果に基づいて前記パルス出力回路が出力するパルスの電圧を決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記電力供給手段が供給する電力の電圧を検知するA/Dコンバータをさらに備えており、
    前記記録制御手段は、前記A/Dコンバータの検知結果から、前記電力供給手段が供給する電力の電圧が安定したか否かを判断することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記記録制御手段は、前記電圧制御手段によって変化させられる前記電力供給手段が供給する電力の電圧差から、前記電力供給手段が供給する電力の電圧が安定するタイミングを予測することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記記録制御手段は、前記電力供給手段が供給する電力の電圧を前記電圧制御手段が変化させないとき、先に供給された前記被記録媒体に対する画像の記録が完了すると同時に、次に供給された前記被記録媒体に対する画像の記録が開始されるように、前記被記録媒体を前記搬送機構に搬送させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記記録制御手段は、前記電力供給手段が供給する電力の電圧を前記電圧制御手段が変化させないとき、先に供給された前記被記録媒体に対して少なくとも異なる色に関する前記インクジェットヘッドの前記搬送方向における配置間隔以上の間隙を介して、次に供給された前記被記録媒体に対する画像の記録が開始されるように、前記被記録媒体を前記搬送機構に搬送させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記インクジェットヘッドは、前記被記録媒体を前記被記録媒体の搬送方向に直交する方向に横切るように延在するラインヘッドであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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