JP4886258B2 - 水分散性低汚染型塗料用樹脂組成物及びこれを用いた水分散性低汚染型塗料 - Google Patents
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この発明にかかる水分散性低汚染型塗料用樹脂組成物は、バインダー樹脂粒子(以下、「(A)成分」と称する。)と、コロイド状シリカ粒子(以下、「(B)成分」と称する。)とを含む水分散性の樹脂組成物である。
[固形分の測定]
接着剤組成物を、JIS K 6833に記載の規定に従って測定した。
ブルックフィールド型(B型)粘度計((株)トキメック製、BM型)を用いて、JIS K6828−1996に従って、エマルジョンの粘度を測定した。
エマルジョンをアプリケータを用いて、200g/m2となるように熱勾配試験機(SHIMADEN Co.,LTD製)に塗布した。24時間後、連続フィルムが形成されている箇所の最低温度を測定した。
動的光散乱法の原理に基づいた大塚電子(株):ELS−8000を用いて、バインダー粒子の粒子径(DA)とコロイド状シリカ粒子粒子径(DB)を測定し、散乱強度分布から求められたそれぞれの平均粒子径より、両者の粒子径比を求めた。
不揮発分が0.01%以下となるようにイオン交換水を用いて調整した液を、大塚電子(株):ELS−8000を用いて、コロイド状シリカ粒子、バインダー樹脂粒子のζ電位を測定した。
得られた塗料を100mlのポリ容器に入れ、50℃乾燥機に7日間放置し、放置前後での粘度の変化やゲル化の状態を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:変化なし
△:増粘がみられる
×:ゲル化した
得られた塗料をガラス板に、0.15mmのアプリケーターを用いて塗布し、23℃、50%RHの条件で、1日乾燥・養生後、ハンディー光沢計(日本電色工業(株)製:PG−1M)を用いて光沢の測定をした。
水性シーラーを塗布した150mm×70mm×5mmのスレート板に、得られた塗料を、塗布量250g/m2となるように塗布し、23℃、50%RHの条件下で7日間、乾燥・養生をした。次いで、これを、次の凍害試験サイクルに従い、塗膜にクラックが発生するまでのサイクル数を測定し、以下の基準で評価した。
凍害1サイクル=(23℃の水に12時間浸漬)×(−20℃雰囲気下で12時間静置)
・評価
○:10サイクル以上の試験で塗膜外観に変化なし
△:5サイクル以上10サイクル未満で、塗膜表面にクラック(割れ)が生じた
×:5サイクル未満で、塗膜表面にクラック(割れ)が生じた
水性シーラーを塗布した150mm×70mm×5mmのスレート板に、得られた塗料を塗布量が250g/m2となるように塗布し、23℃、50%RH条件下、7日間乾燥・養生した。次いで、塗装面が北向き・垂直になるように屋外に設置し、1か月間暴露させて、暴露前後の雨筋数を数え、下記の基準で評価した。
◎:雨筋数0本
○:雨筋数1〜2本
△:雨筋数3〜5本
×:雨筋数6本以上
水性シーラーを塗布した150mm×70mm×5mmのスレート板に、得られた塗料を塗布量250g/m2となるように塗布し、23℃、50%RHの条件下で7日間、乾燥・養生をした。次いで、この塗膜について、サンシャインウェザーオメーター(ATLAS社製:Ci4000)にて、2000時間の促進耐候性試験(WOM処理)を行い、 ISO11341にしたがって、WOM処理前後の光沢を測定し、下記の式からWOM光沢保持率を測定した。
WOM光沢保持率(%)=(WOM処理後の光沢/WOM処理前の光沢)×100
SUV光沢保持率(%)=(SUV処理後の光沢/SUV処理前の光沢)×100
水性シーラーを塗布した150mm×70mm×5mmのスレート板に、得られた塗料を塗布量250g/m2となるように塗布し、23℃、50%RHの条件下で7日間、乾燥・養生をした。得られた塗膜について、屋外の暴露台(大阪府枚方市)に南面45度となるように設置し、2005年6月〜8月の2ヶ月間暴露した。この暴露の前後で、色彩色差計(ミノルタカメラ(株)製:CR−300)を用いて色差(L0及びL1)を測定し、下記式を用いて塗膜汚染度ΔLを求め、また、ハンディ光沢計(日本電色工業(株)製:PG−1M)により光沢を求め、下記式にて塗膜の光沢保持率を求めた。
塗膜汚染度ΔL=L0−L1
(L0:暴露前の色差、L1:暴露後の色差)
屋外暴露光沢保持率(%)=(暴露処理後の光沢/暴露処理前の光沢)×100
(バインダー粒子((A)成分))
[製造例1,2]
攪拌機、還流冷却機及び原料投入口を備えた1Lフラスコ内に、イオン交換水50.0重量部、及び表1に示す乳化剤を、表1に記載の量だけ仕込み、その内温を75℃に保ちながら、重合開始剤として、過硫酸アンモニウム(APS)0.3重量部、還元剤として次亜硫酸ナトリウム(SBS)0.02重量部を添加した後、イオン交換水55.0重量部、及び表1に記載の量の乳化剤の混合液に、表1に記載の量の各成分を混合した乳化混合液を滴下液として、3時間かけて滴下した。
滴下終了後、内温を80℃に昇温し、4時間熟成した。その後、乳化液のpHが7〜9となるように、pH調整剤として25重量%アンモニア水を添加し、30℃に冷却して乳化液を得た。得られた乳化液の物性は、表1に記載の通りである。
なお、表1に示す各成分は、下記のものを使用した。
・BC10…第一工業製薬(株)製:アクアロンBC−10
・KC89S…メチルトリメトキシシランオリゴマー、信越化学工業(株)製:KC−89S
・CHMA…メタクリル酸シクロヘキシル(旭化成工業(株)製)
・MMA…メタクリル酸メチル(三菱レイヨン(株)製)
・2EHA…アクリル酸2−エチルヘキシル(三菱化学(株)製)
・HEMA…メタクリル酸ヒドロキシエチル(三菱レイヨン(株)製)
・AA…アクリル酸(三菱化学(株)製)
・コロイダルシリカ…日産化学工業(株)製:スノーテックスXLを、下記の方法により処理したもの、平均粒子径:79.7nm、ζ電位:−55.31mV(以下、「XL」と称する。)
・コロイダルシリカ…日産化学工業(株)製:スノーテックスZLを、下記の方法により処理したもの、平均粒子径:144nm、ζ電位:−56.89mV(以下、「ZL」と称する。)
・コロイダルシリカ…日産化学工業(株)製:スノーテックスMP−2040を、下記の方法により処理したもの、平均粒子径:192.3nm、ζ電位:−51.83mV(以下、「MP2040」と称する。)
・コロイダルシリカ…日産化学工業(株)製:スノーテックスCMを、下記の方法により処理したもの、平均粒子径:40.8nm、ζ電位:−45.01mV(以下、「CM」と称する。)
上記のコロイダルシリカを、超音波洗浄機(日本精機製作所(株)製:NS200−6U、28KHz)に200分かけて処理をした。
・造膜助剤…チッソ(株)製:テキサノールCS−12
・顔料ペースト…大日本インキ化学工業(株)製:SD−7501(チタン白含量:60重量%)
・消泡剤…サンノプコ(株)製:SNデフォーマー113
・増粘剤…旭電化工業(株)製:アデカノールUH−540
・pH調整剤…トリエチルアミン、三菱ガス化学(株)製
[白色塗料の配合]
上記製造例1又は2で得られた水性分散液(有姿)55重量部に、造膜助剤6.6重量部、顔料ペースト30重量部、消泡剤0.2重量部、増粘剤0.5重量部、pH調整剤0.1重量部及びイオン交換水7.6重量部を混合し、それぞれ白色塗料1及び2を製造した。
表2に示す白色塗料ペースト、及びコロイダルシリカを、表2に示す割合で混合し、水分散性低汚染型組成物(水分散性低汚染型塗料)を製造した。
得られた水分散性低汚染型組成物(水分散性低汚染型塗料)を用いて、表2に示す各種評価を行った。その結果を表2に示す。
Claims (5)
- バインダー樹脂粒子(A)と、コロイド状シリカ粒子(B)とを、上記(A)成分100重量部あたり、上記(B)成分を3重量部以上、40重量部以下含有する水分散性の樹脂組成物であって、
上記バインダー樹脂は、シリコーン含有アクリル樹脂であり、
この樹脂組成物中の(A)成分の動的光散乱法により測定した平均粒子径DAと、(B)成分の動的光散乱法により測定した平均粒子径DBとの比が、以下の範囲である水分散性低汚染型塗料用樹脂組成物。
0.5≦DA/DB≦2 - 上記(A)成分の平均粒子径DAが、60nm以上、250nm以下である請求項1に記載の水分散性低汚染型塗料用樹脂組成物。
- 上記(B)成分の平均粒子径DBが、30nm以上、250nm以下である請求項1又は2に記載の水分散性低汚染型塗料用樹脂組成物。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の水分散性低汚染型塗料用樹脂組成物に、顔料を配合した水分散性低汚染型塗料。
- 上記顔料の配合割合が、上記水分散性低汚染型塗料用樹脂組成物に含まれる(A)成分の固形分量及び(B)成分の固形分量の合計を100重量部としたとき、30重量部以上、140重量部以下である請求項4に記載の水分散性低汚染型塗料。
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