JP4884425B2 - 車両用内装部材 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用内装部材に関するものである。
車両用内装部材には、車両室内の空気を消臭する脱臭フィルターを備えたものがある。例えば、ドアに張り付けられた内装部材(ドアトリム本体)の裏面に、エアアウトレット対応箇所に脱臭フィルターを着脱自在に装着し、ドアの開け閉めの際に生じる空気の流れを利用して臭いの粒子を有効に吸着することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−42703号公報(第7頁、図1)
しかし、特許文献1の内装部品では、例えば、足元を照らす照明装置をドアに設けると、照明装置の光がドアの内部に漏れた場合、内部で反射して光が脱臭フィルターから車室に漏れるということが考えられる。
ドア以外の内装部材にも、外気用の開口(連通口(エアアウトレット))及び照明装置が形成されているものがあり、開口と照明装置とが、制約などの理由で、隣接させて設けられた場合、照明装置の光が、開口から車両室内に漏れてしまったり、また、照明装置の光で内装部材の裏が明るくなると、内装部材の裏を支持している車体のパネルが開口(連通口(エアアウトレット))から見えてしまうという問題がある。
本発明は、連通口(エアアウトレット)と照明装置を隣接させても、連通口(エアアウトレット)から、内装部材を裏で支持しているパネル部材を見えないようにすることができ、内装部材の見栄えを向上させた車両用内装部材を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車両室内の空気を必要に応じてパネル部材との間に逃がす連通口が開けられている車両用内装部材において、連通口を配置している車室を照明する照明装置が嵌め込まれている照明取付開口部と、連通口の裏に配置されて、照明装置の光が漏れてくるのを遮っている光遮蔽部材と、を備え、照明装置と連通口が隣接し、光遮蔽部材は、連通口の照明装置近傍側または、連通口と照明装置との間車室外側へ向かって突出させて形成された光遮蔽リブと、該光遮蔽リブに当接しているとともに、連通口の裏から所定距離だけ離し且つ、連通口に略平行に設けられた光遮蔽プレートと、を備えていることを特徴とする。
請求項に係る発明では、連通口は、ドアを閉じるときの車両室内の圧力上昇を防ぐエアアウトレットであり、貫通している複数の小穴または貫通している複数の溝部が所望の範囲に形成されている連通部と、残りの範囲に貫通していない複数の小穴または貫通していない複数の溝部が形成されて、照明装置側に配置されているダミー部と、からなることを特徴とする。
請求項に係る発明は、ダミー部の裏に、照明装置に接続されるカプラーが設けられていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、連通口を配置している車室を照明する照明装置が嵌め込まれている照明取付開口部と、連通口の裏に配置されて、照明装置の光が漏れてくるのを遮っている光遮蔽部材と、を備えているので、照明装置から内装部材の裏面側(車室に向いている表の反対)に漏れた光を連通口の裏面に設けた光遮蔽部材によって遮蔽し、内装部材を裏で支持しているパネル部材(インナパネル)や裏の部品を、開いている連通口から見えなくすることができる。従って、内装部材の見栄えを向上させることができる。
請求項1に係る発明では、照明装置と連通口が隣接し、光遮蔽部材は、連通口の照明装置近傍側または、連通口と照明装置との間車室外側へ向かって突出させて形成された光遮蔽リブと、光遮蔽リブに当接しているとともに、連通口の裏から所定距離だけ離し且つ、連通口に略平行に設けられた光遮蔽プレートと、を備えているので、連通口と照明装置とが隣接して設けられている場合においても、光遮蔽リブと光遮蔽プレートによって照明装置の光が車両室内に漏れることを防止するとともに、パネル部材(インナパネル)は車室から見えないという利点がある。つまり、連通口と照明装置とが隣接すると、照明装置で照らされたパネル部材(インナパネル)が連通口に近くなるため、パネル部材(インナパネル)を確認し易くなるが、光遮蔽リブと光遮蔽プレートによって遮光されるので、パネル部材(インナパネル)が車室から見えるのを防ぐことができる。
請求項に係る発明では、連通口は、ドアを閉じるときの車両室内の圧力上昇を防ぐエアアウトレットであり、貫通している複数の小穴または貫通している複数の溝部が所望の範囲に形成されている連通部と、残りの範囲に貫通していない複数の小穴または貫通していない複数の溝部が形成されて、照明装置側に配置されているダミー部と、からなるので、連通口(エアアウトレット)と照明装置とが隣接して設けられている場合において、照明装置に最も近くて最も明るく照らされるパネル部材(インナパネル)がダミー部によって死角となり隠され、車室から見えないという利点がある。従って、より内装部材の見栄えを向上させることができる。
また、照明装置側にダミー部を設けることで、ダミー部によって、照明装置と連通口(エアアウトレット)との間に連続感を持たせて車両室内の見栄えを向上させることができる。
請求項に係る発明では、ダミー部の裏に、照明装置に接続されるカプラーが設けられているので、レイアウト上制約のある部位にでも、照明装置とエアアウトレットを隣接して設けることができる。
具体的には、車室内からエアアウトレットを見た状態では、照明装置とエアアウトレットは隣接しているが、実際に内装部材を貫通する連通部は照明装置から離して設定されるため、光遮蔽リブを照明装置から離して設けることができる。その結果、カプラーをエアアウトレットの背面に設けることができ、他の周辺部品に影響を及ばさず、車両室内の見栄えの向上とスペースの配置効率の向上を両立して図ることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明の車両用内装部材を採用した車両の後部の断面図である。
車両用内装部材11は、車両12の車室13に採用され、壁を装飾している。
車両12では、車室13に荷室14を含めたので、荷室14の内装部材11を車室13に採用されたものとした。具体的には後述する。
車両12は、前述の荷室14を含む車室13と、ルーフ21と、後席22に設けた後部座席23と、右後ドア24と、右後ドア24を支持している右サイドボデー25に形成されている右センターピラー26と、右リヤピラー27、右クォータガラス28、荷室14の荷物出し入れ口31に開閉自在に取付けたテールゲート32と、後ガラス33、床をなすアンダボデー34と、トランク床内装部材35、トランク下収納スペース36と、右サイドボデー25のパネル部材(インナパネル)37に裏面41(図5参照)を取付けている前述の車両用内装部材11と、を備える。
ここで、ドア43とは、車両12の乗降用の右後ドア24やテールゲート32や図に示していない前席の前ドアを含めたものとする。
図2は、本発明の車両用内装部材の側面図である。車体の右サイドボデー25から取り外した車両用内装部材11を示している。
車両用内装部材11は、具体的には、後内装本体45と、後内装本体45に取り付けた照明装置であるところのトランク照明装置46と、後内装本体45に形成した連通口48と、を備える。また、右センターピラー部51と、右リヤピラー部52と、トランク下収納スペース部53とが形成されている。
また、車両用内装部材11は、連通口48を配置している空間(車室13)を照明する照明装置46が嵌め込まれている照明取付開口部55と、連通口48の裏(図5参照)に配置されて、連通口48の裏から照明装置46の光が漏れてくるのを遮っている光遮蔽部材57(図5参照)と、を備えている。
図3は、図2の3−3線断面図である。連通口48の連通部の断面を示し、図2を併用して説明する。
図4は、図2の4−4線断面図である。ダミー部の断面を示している。
連通口48は、エアアウトレットであり、エアアウトレットは車両12のドア43を閉じたときに、車室13の圧力が高くなるのを防ぐために設けられ、車室13内の圧力が大気圧より高くなった時に車室13内の空気を大気に逃がすものである。
また、連通口48は、車室13の空気が通る連通部61と、封じられている連通部(ダミー部)62と、からなり、一見、同様の溝63が形成されている。
連通部61は、複数の第1リブ部65及び貫通している複数の溝部66が所望の長さLの範囲に形成され、第1リブ部65が水平に対して下向きに角度θで形成され、下側から見上げる(矢印a1の方向)と、溝部66から光遮蔽部材57を確認することも可能である。つまり、光遮蔽部材57が無いと、溝部66から右サイドボデー25のパネル部材(インナパネル)37を確認することが可能である。
ダミー部62は、複数の第2リブ部67及び貫通していない複数の溝部68が形成され、照明装置側71(図5参照)に配置されている。
なお、溝63は、貫通している複数の溝部66と、貫通していない複数の溝部68とからなる。
連通口48では、溝63を形成したが、溝63を形成しないで、複数の小穴を形成してもよい。小穴は、貫通している複数の小穴及び貫通していない複数の小穴を、例えば所定の半径の真円や楕円状や多角形に形成する。
図5は、図3の5矢視図である。内装部材11の裏(裏面41)を示す。
図6(a)、(b)は、本発明の車両用内装部材の裏の斜視図である。(b)は(a)のb矢視図である。
図7は、図2の7−7線断面図である。主に照明装置(トランク照明装置)46の断面、光遮蔽部材57の断面を示す。
照明装置(トランク照明装置)46は、図1のテールゲート32を開けた(矢印a2の方向)場合や図に示していない手動スイッチをONにした場合に、スイッチの開情報に基づいて点灯して荷室14を照らす照明で、後内装本体45に開けた照明取付開口部55に爪73を矢印a3のように掛止することで嵌合しているレンズ74と、レンズ74に取付けられているバルブソケット部75と、バルブソケット部75に取付けたバルブ76と、バルブソケット部75に接続しているカプラー77と、レンズ74に嵌合しているライトハウジング81と、を備える。そして、連通口48のダミー部62にカプラー77が配置され、カプラー77に電線82が接続されている。
照明取付開口部55は、図7に示す連通口48のダミー部62に接して開けられている。
光遮蔽部材57は、連通口48の裏面84に、具体的には、貫通している複数の溝部66の裏面84に複数(例えば4本)の第1ボス86が所定の高さHで立設され、第1ボス86の載置先端87に一体に第2ボス88が同心に立設され、載置先端87に光遮蔽プレート91が載置され且つ接着されることで、貫通している複数の溝部66の裏面84から距離H(距離H=高さH)だけ離れて設けられている。
光遮蔽部材57はまた、連通口48の裏で照明装置側71に車室13の外側(矢印a4の方向)へ向かって突出させて形成された光遮蔽リブ92と、光遮蔽リブ92の端94に当接しているとともに、連通口48の裏(裏面84)から所定距離Hだけ離し且つ、連通口48に略平行(公差を含むため)に設けられた光遮蔽プレート91と、光遮蔽リブ92の端94及び光遮蔽プレート91の当接端95を覆っている布製の遮光布96と、を備えている。
光遮蔽プレート91は、薄板で、第2ボス88を通す取付け孔97が開けられ、第1ボス86に矢印a5のように取付けられている。
光遮蔽部材57では、第1ボス86及び第2ボス88によって光遮蔽プレート91の3方向の位置決めを行うことができる。
また、光遮蔽部材57では、遮光布96によって光遮蔽リブ92と光遮蔽プレート91の隙間を遮光することできる。
次に、本発明の車両用内装部材の作用を図1及び図6で説明する。
車両12は、図1のテールゲート32を開けた(矢印a2の方向)場合や図に示していない手動スイッチをONにした場合、照明装置(トランク照明装置)46が点灯するので、車室13や荷室14を照らすことができる。トランク照明装置46は、光で内装部材11の裏を明るくするが、内装部材11は、光遮蔽部材57で遮光するので、内装部材11に開けた連通口48から裏の様子を見せない。従って、内装部材11の質感の向上を図ることができる。
具体的には、図6のトランク照明装置46から内装部材11の裏に発した光は、右サイドボデー25のパネル部材(インナパネル)37で反射した後、光遮蔽部材57によって遮光されるので、図3の内装部材11に開けた連通口48から表の車室13(荷室14)に達しない。従って、車室13のパネル部材37を見えないようにすることができ、内装部材11の見栄えを向上させることができる。
また、光遮蔽部材57は、貫通している連通部61とダミー部62との境界に立設することで、連通部61とトランク照明装置46との間に立てた遮光仕切をなす光遮蔽リブ92と、光遮蔽リブ92の先端に当接させて連通部61にほぼ平行(公差を含むため)に配置し、連通部61とパネル部材(インナパネル)37との間を仕切っている光遮蔽プレート91とで、内装部材11の裏から連通部61に向かう光を遮断している。その結果、照明装置46で照らされたパネル部材(インナパネル)37が連通口48の近くに位置していても、光遮蔽リブ92と光遮蔽プレート91によって遮光されるので、パネル部材(インナパネル)37が車室から見えるのを防ぐことができる。
照明装置46は連通口48に隣接させて設けられているので、内装部材11に大きな空き領域を形成することができ、例えば、フックなどの部品を配置することができる。
さらに、連通口48は、エアアウトレットであり、エアアウトレットは連通部61と、残りの範囲に形成されて、照明装置側71に配置しているダミー部62と、からなる。その結果、照明装置46に最も近くで、最も明るく照らされて、見えやすくなるパネル部材(インナパネル)37からの反射光をダミー部62によって遮断するので、最も容易に確認されやすくなったパネル部材(インナパネル)37も車室から見えないという利点がある。
つまり、内装部材11の見栄えを向上させることができる。
本発明の車両用内装部材は、車室の照明装置と車室の空気を逃がす開口とが隣接して設けられている車両用内装部材に好適である。
本発明の車両用内装部材を採用した車両の後部の断面図である。 本発明の車両用内装部材の側面図である。 図2の3−3線断面図である。 図2の4−4線断面図である。 図3の5矢視図である。 本発明の車両用内装部材の裏の斜視図である。 図2の7−7線断面図である。
符号の説明
11…車両用内装部材、13…車室、37…パネル部材(インナパネル)、46…照明装置(トランク照明装置)、48…連通口、55…照明取付開口部、57…光遮蔽部材、61…連通部、66…貫通している複数の溝部、68…貫通していない複数の溝部、77…カプラー、84…連通口の裏面、91…光遮蔽プレート、92…光遮蔽リブ。

Claims (3)

  1. 車両室内の空気を必要に応じてパネル部材との間に逃がす連通口が開けられている車両用内装部材において、
    前記連通口を配置している車室を照明する照明装置が嵌め込まれている照明取付開口部と、前記連通口の裏に配置されて、前記照明装置の光が漏れてくるのを遮っている光遮蔽部材と、を備え、
    前記照明装置と前記連通口が隣接し、
    前記光遮蔽部材は、前記連通口の前記照明装置近傍側または、前記連通口と前記照明装置との間車室外側へ向かって突出させて形成された光遮蔽リブと、該光遮蔽リブに当接しているとともに、前記連通口の裏から所定距離だけ離し且つ、連通口に略平行に設けられた光遮蔽プレートと、を備えていることを特徴とする車両用内装部材。
  2. 前記連通口は、ドアを閉じるときの車両室内の圧力上昇を防ぐエアアウトレットであり、貫通している複数の小穴または貫通している複数の溝部が所望の範囲に形成されている連通部と、残りの範囲に貫通していない複数の小穴または貫通していない複数の溝部が形成されて、前記照明装置側に配置されているダミー部と、からなることを特徴とする請求項1記載の車両用内装部材。
  3. 前記ダミー部の裏に、前記照明装置に接続されるカプラーが設けられていることを特徴とする請求項2記載の車両用内装部材。
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